JP2007087459A - 受光装置およびそれを備える光ディスク装置 - Google Patents

受光装置およびそれを備える光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 受光すべき位置への位置調整を正確に行うことができる受光装置およびこの受光装置を備える光ディスク装置を提供する。
【解決手段】 0次回折光受光部36、1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38は、0次回折光、1次回折光および−1次回折光を受光する位置にそれぞれ設けられる。0次回折光受光部36は、電流電圧変換器49および接続端子部50を介して、0次回折光のスポットの位置を表す第1位置情報を出力する。1次回折光受光部37の所定の受光素子と−1次回折光受光部38の所定の受光素子とは、第1〜第4スイッチ部52〜55を介して電気的に接続される。第1〜第4スイッチ部52〜55がオフ状態のとき、1次回折光受光部37と電流電圧変換部49とは、電気的に絶縁され、−1次回折光受光部38から、電流電圧変換器49および接続端子部50を介して、−1次回折光のスポットの位置を表す第2位置情報が出力される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光源からの光が回折格子を通過することによって発生した0次回折光、1次回折光および−1次回折光を、光学記録媒体に照射し、その反射された反射光を受光する受光装置およびこの受光装置を備え、光学記録媒体に記録された情報を読み出す、または情報記録媒体に予め定める情報を記録する光ディスク装置に関する。
図6は、従来の技術の光ディスク装置に組み込まれる受光装置1を模式的に表す図である。従来の技術の光ディスク装置は、3ビーム法および非点収差法を用いて、トラッキングおよびフォーカシングを行っている。
光ディスク装置に組み込まれた半導体レーザ装置からの光は、回折格子によって0次回折光、1次回折光および−1次回折光の3ビームに回折される。この回折光は、光学記録媒体の記録面によって反射され、受光装置1に到達する。受光装置1は、回折光を受光し、受光した光を光電変換することによって、トラッキング誤差信号およびフォーカシング誤差信号を表す電気信号を出力する。光ディスク装置は、受光装置1から出力される電気信号に基づいてトラッキングおよびフォーカシングを行う。
受光装置1は、第1〜第8電流電圧変換器2,3,4,5,6,7,8,9と、複数の出力端子と、田の字型に4分割され、4つの受光素子をそれぞれ有する第1〜第3受光部11,12,13とを含んで構成される。以後、第1〜第8電流電圧変換器2,3,4,5,6,7,8,9を総称して電流電圧変換器10と記載する場合がある。
第2受光部12、第1受光部11および第3受光部13は、それぞれの回折光の光軸に対して受光面が垂直となるように、この順で直線状に等間隔をあけて設けられる。第1受光部11は、光学記録媒体によって反射された0次回折光を受光する。第2受光部12は、光学記録媒体によって反射された1次回折光を受光する。第3受光部13は、光学記録媒体によって反射された−1次回折光を受光する。第1〜第3受光部11,12,13の各受光素子によって受光された光は、それぞれ光の強度に応じた大きさの電流に変換される。第1〜第3受光部11,12,13の各受光素子によって変換された電流は、電流電圧変換器10に与えられる。
電流電圧変換器10と出力端子とは、それぞれ1対1に電気的に接続される。電流電圧変換器10は、第1〜第3受光部11,12,13から与えられる電流を電圧に変換する。電流電圧変換器10によって変換された電圧は、各出力端子を介して受光装置1の外部に出力される。
第2受光部12の、第1受光部11から離反する位置に設けられる2つの受光素子のうちの一方を、第1受光素子E1と記載する。第2受光部12の第1受光素子E1を除く3つの受光素子を、第1受光素子E1を基準にして、反時計回りにそれぞれ順に第2受光素子E2、第3受光素子E3および第4受光素子E4と記載する。
第1受光部11の4つの受光素子も第2受光部12と同様に、それぞれ第5受光素子A、第6受光素子B、第7受光素子Cおよび第8受光素子Dと記載する。また第3受光部13の4つの受光素子も、第2受光部12と同様に、それぞれ第9受光素子F1、第10受光素子F2、第11受光素子F3および第12受光素子F4と記載する。
第5〜第8受光素子A,B,C,Dによって光電変換された電流は、それぞれ第3〜第6電流電圧変換器4,5,6,7によって電圧に変換され、出力端子を介して受光装置1の外部に出力される。
第2受光部12の所定の受光素子と第3受光部13の所定の受光素子とは、予め電気的に接続される。具体的には、第1受光素子E1と第9受光素子F1とが電気的に接続され、第2受光素子E2と第10受光素子F2とが電気的に接続され、第3受光素子E3と第11受光素子F3とが電気的に接続され、第4受光素子E4と第12受光素子F4とが電気的に接続される。第2受光部12の所定の受光素子と、第3受光部13の所定の受光素子とを電気的に接続することによって、受光素子によって生成される電流を加算することができる。この加算された電流を電流電圧変換器10によって電圧に変換し、変換された電圧を、出力端子を介して受光装置1の外部に出力する。
このように加算した後の電流を電流電圧変換器10によって電圧に変換するので、各受光素子で生成される電流をそれぞれ電圧に変換する場合に比べて、電流電圧変換器10の数を少なくすることができる。また、電流電圧変換器10の数を少なくすることができたので、電流電圧変換器10によって変換された電圧を、受光装置1の外部に出力するための出力端子の数を、受光素子の数よりも少なくすることができる。具体的には、受光素子の数が12個に対して、電流電圧変換器10の数およびこの電流電圧変換器10によって変換された電圧を受光装置1の外部に出力するための出力端子の数は、8個である。このように、電流電圧変換器10および出力端子の数を受光素子の数に対して少なくすることによって、受光装置1の小形化を実現している(たとえば特許文献1および2参照)。
特開2000−82226号公報 特開平7−272303号公報
従来の技術の受光装置1は、第2受光部12の所定の受光素子と第3受光部13の所定の受光素子とが電気的に接続されているので、所定の受光素子からそれぞれ生成される電気信号は、それぞれ単独で出力されない。したがって、1次回折光および−1次回折光のスポットの中心を割り出すことができないという問題が生じる。
図7は、受光装置1および受光装置1に照射された0次回折光、1次回折光および−1次回折光のスポットを表す図である。受光装置1は、1次回折光のスポットの中心が第2受光部12の中心に位置し、0次回折光のスポットの中心が第1受光部11の中心に位置し、−1次回折光のスポットの中心が第3受光部13の中心に位置するように調整される。
0次回折光のスポットの中心と第1受光部11の中心とが一致するように調整するには、第3〜第6電流電圧変換器4,5,6,7から出力される各電圧値を用いればよい。具体的には、各電圧値が互いに等しくなるように、受光装置1の位置を調整する。これによって、0次回折光のスポットの中心と第1受光部11の中心とを一致させることができる。図7に示すように、目的とする調整位置から、受光装置1を0次回折光のスポットの中心を通り、受光面に垂直な軸線まわりに所定の角度θだけ角変位させても、受光装置1の出力端子から出力される電圧値は、変化せず、目的とする調整位置に配置したときの電圧と同じ値である。したがって、受光装置1の出力端子から出力される電圧のみによって、0次回折光の光軸まわりの角変位調整を行うことは困難である。
図8は、第1〜第3受光部11,12,13および第1〜第3受光部11,12,13に照射される0次回折光、1次回折光および−1次回折光のスポットを表す図である。図8に示すように、0次回折光の光軸まわりの角変位調整を精度よく行うことができない場合、光学記録媒体に集光されるレーザ光のスポットが、光学記録媒体のトラックを横切るときに、フォーカシング誤差信号にプッシュプル信号成分が漏れ込む現象、すなわちトラッキングからフォーカスへのクロストークが生じる。
図9は、レーザ光のスポットが、光学記録媒体のトラックを横切るときの受光素子および受光素子に照射されるレーザ光を表す図である。フォーカシング誤差信号は、受光部の対角線上の受光素子同士の信号を加算した後の信号の差分を用いる。レーザ光のスポットが、光学記録媒体のトラックを横切るとき、受光部上のレーザ光のスポットのうちの一方14は明るくなり、他方15は暗くなる。図9は、レーザ光のスポットが、光学記録媒体のトラックを横切るときに、受光部上のレーザ光のスポットのうちの一方14が明るく、他方15が暗くなる状況を表す。受光部上のレーザ光のスポットの中心が、受光部の中心に一致していない場合、フォーカシング誤差信号は、零でなくなる。このように、光学記録媒体に集光されるレーザ光のスポットが、光学記録媒体のトラックを横切るときに、トラッキングからフォーカスへのクロストークが生じる。したがって、レーザ光のスポットが、光学記録媒体のトラックを横切るときに、フォーカシングを正確に行うことができないという問題が生じる。
また、受光装置1の位置は、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access
Memory)などの光ディスクを実際に用いて調整する必要があるが、トラッキングからフォーカスへのクロストークが生じる状況において、位置調整を行う必要があるので、受光装置1の位置の調整に手間がかかるという問題が生じる。
したがって本発明の目的は、受光すべき位置への位置調整を正確に行うことができる受光装置およびこの受光装置を備える光ディスク装置を提供することである。
本発明は、光源からの光が回折格子を通過することによって発生した0次回折光、1次回折光および−1次回折光を光学記録媒体に照射し、その反射された反射光を受光する受光装置であって、
前記0次回折光を受光する受光位置に設けられ、受光した0次回折光のスポットの位置を表す第1位置情報を出力する第1受光部と、
前記1次回折光および前記−1次回折光を受光する受光位置に設けられ、受光した1次回折光および−1次回折光のうちの少なくともいずれか一方のスポットの位置を表す第2位置情報を出力する第2受光部とを含むことを特徴とする受光装置である。
また本発明は、前記第2受光部は、
1次回折光を受光する受光位置に設けられ、1次回折光を受光する1次回折光受光部と、
−1次回折光を受光する受光位置に設けられ、−1次回折光を受光する−1次回折光受光部とを有し、
前記1次回折光受光部および前記−1次回折光受光部は、受光した光に応じた電気信号を生成する複数の受光部分をそれぞれ有し、
1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号のいずれか一方と、1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号を加算した電気信号とを選択的に出力させるスイッチ部を有することを特徴とする。
また本発明は、前記スイッチ部は、バイポーラトランジスタを含んで構成されることを特徴とする。
また本発明は、前記スイッチ部は、電界効果トランジスタを含んで構成されることを特徴とする。
また本発明は、外部から電圧が供給される電圧端子部を有し、
前記スイッチ部は、電圧端子部を介して供給される電圧を用いて、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号とのいずれか一方と、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号を加算した電気信号とを選択的に出力させることを特徴とする。
また本発明は、外部から供給される電圧を予め定める電圧に変換して前記スイッチ部に供給する電圧供給部を有し、
スイッチ部は、電圧供給部から供給される電圧を用いて、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号とのいずれか一方と、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号を加算した電気信号とを選択的に出力させることを特徴とする。
また本発明は、前記第2受光部は、
1次回折光を受光する受光位置に設けられ、1次回折光を受光する1次回折光受光部と、
−1次回折光を受光する受光位置に設けられ、−1次回折光を受光する−1次回折光受光部とを有し、
1次回折光受光部および−1次回折光受光部のうちの少なくともいずれか一方は、予め定める仮想一平面を挟んで分割された受光面を有し、
前記予め定める仮想一平面および前記受光面に平行な方向における、前記分割された一方の受光面の長さと他方の受光面の長さとは、互いに異なることを特徴とする。
また本発明は、前記第2受光部は、
1次回折光を受光する受光位置に設けられ、1次回折光を受光する1次回折光受光部と、
−1次回折光を受光する受光位置に設けられ、−1次回折光を受光する−1次回折光受光部とを有し、
前記1次回折光受光部および前記−1次回折光受光部のうちの少なくともいずれか一方は、受光した光に応じた電気信号を出力し、1次回折光または−1次回折光が照射されるべき第1受光部分と、第1受光部分を外囲して設けられ、受光した光に応じた電気信号を出力する第2受光部分とを有することを特徴とする。
また本発明は、前記第1および第2受光部は、予め定める範囲の波長の光を光電変換可能であることを特徴とする。
また本発明は、前述の受光装置を備えることを特徴とする光ディスク装置である。
本発明によれば、第1受光部から、0次回折光のスポットの位置を表す第1位置情報が出力され、第2受光部から、1次回折光および−1次回折光のうちの少なくともいずれか一方のスポットの位置を表す第2位置情報が出力される。
1次回折光および−1次回折光のうちのいずれか一方のスポットの位置が定まると、光源からの光の光路に基づいて、1次回折光および−1次回折光のうちの他方のスポットの位置を定めることができる。したがって、第2位置情報に基づいて、受光した1次回折光のスポットの位置と、−1次回折光のスポットの位置とが定まる。このように、第1位置情報および第2位置情報に基づいて、第1受光部における0次回折光のスポットの位置、第2受光部における1次回折光および−1次回折光のスポットの位置を定めることができる。
この受光装置をたとえば光ディスク装置に組み込んだとする。0次回折光、1次回折光および−1次回折光のスポットの位置を表す第1位置情報および第2位置情報を得ることができるので、この情報に基づいて、第1受光部および第2受光部の予め定める位置に、0次回折光、1次回折光および−1次回折光がそれぞれ照射されるように、光ディスク装置に組み込まれた光学系の配置および受光装置の位置を正確に調整することができる。
また本発明によれば、前記第2受光部は、1次回折光を受光する受光位置に設けられ、1次回折光を受光する1次回折光受光部と、−1次回折光を受光する受光位置に設けられ、−1次回折光を受光する−1次回折光受光部とを有する。前記1次回折光受光部および前記−1次回折光受光部は、受光した光に応じた電気信号を生成する複数の受光部分をそれぞれ有する。またスイッチ部は、1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号のいずれか一方と、1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号を加算した電気信号とを選択的に出力させる。
たとえばスイッチ部が、1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号のいずれか一方を出力させれば、受光した1次回折光および−1次回折光のスポットの少なくともいずれか一方の位置を表す第2位置情報を得ることができる。この第2位置情報と第1位置情報とに基づいて、前述したように光ディスク装置に組み込まれた光学系の配置および受光装置の位置を調整することができる。
また光ディスク装置に組み込まれた光学系の配置および受光装置の位置を調整した後に、スイッチ部が、前記加算した電気信号を出力させれば、加算する前の電気信号をそれぞれ出力する受光装置に比べて、出力する電気信号の数を少なくすることができる。出力する電気信号の数を少なくすることができるので、加算する前の電気信号をそれぞれ増幅して出力する受光装置に比べて、電気信号を増幅する回路の数も少なくすることができる。さらに受光装置の外部に出力する電気信号の数を少なくすることができるので、加算する前の電気信号をそれぞれ受光装置の外部に出力端子を介して出力する受光装置に比べて、出力端子の数を少なくすることができる。これによって、加算する前の電気信号をそれぞれ増幅し、加算する前の電気信号をそれぞれ受光装置の外部に出力する受光装置に比べて、増幅回路および接続端子の数を少なくすることができ、受光装置の小形化を実現することができる。
また、前記加算した電気信号の大きさは、加算する前の各電気信号に比べて大きいので、S/N比の高い電気信号を得ることができる。
また本発明によれば、スイッチ部は、バイポーラトランジスタを含んで構成される。
バイポーラトランジスタは、ベースに電流を流すか否かによって、コレクタとエミッタとの間を導通させるか否かを切換えることができる。したがって、何度でもコレクタとエミッタとの間を導通させるか否かを切換えることができ、何回でも受光装置の位置の調整を行うことができる。
またバイポーラトランジスタのコレクタとエミッタとの間を導通させるか否かを切換えるスイッチングのスピードは、電界効果トランジスタのスイッチングのスピードに比べて高く、コレクタとエミッタとの間を導通させるか否かを迅速に切換えることができる。
またバイポーラトランジスタのコレクタとエミッタとの間を導通させたときのコレクタとエミッタとの間の電気抵抗は、電界効果トランジスタに比べて低いので、コレクタとエミッタとの間において消費される電力を抑制することができる。
また本発明によれば、スイッチ部は、電界効果トランジスタを含んで構成される。
電界効果トランジスタは、ゲートに電圧を印加するか否かによって、ソースとドレインとの間を導通させるか否かを切換えることができる。したがって、何度でもソースとドレインとの間を導通させるか否かを切換えることができ、何回でも受光装置の位置の調整を行うことができる。
また電界効果トランジスタのゲートには、ほとんど電流が流れ込まないので、ソースとドレインとの間を導通させるか否かは、ゲートに電圧を印加するか否かによって制御することができる。つまり電界効果トランジスタは、電圧のみによる制御、すなわち電圧制御によって制御される。電圧制御を実現するための回路の設計は、電流および電圧の両方を制御する必要がある電流制御を実現するための回路の設計に比べて容易である。したがって、スイッチ部を制御するための回路の設計のコストを抑制することができる。
また本発明によれば、スイッチ部は、電圧端子部を介して供給される電圧を用いて、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号とのいずれか一方と、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号を加算した電気信号とを選択的に出力させる。
このように受光装置の外部から供給される電圧を用いて、前記加算した電気信号と加算前の電気信号とを選択的に出力させるので、前記加算した電気信号と加算前の電気信号とを選択的に出力させるための電圧を生成する電圧供給部を必要としない。したがって、電圧供給部を必要とする受光装置に比べて、電圧供給部を省くことができ、受光装置のコストを低減することができる。
また本発明によれば、外部から供給される電圧を予め定める電圧に変換して前記スイッチ部に供給する電圧供給部を有し、スイッチ部は、電圧供給部から供給される電圧を用いて、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号とのいずれか一方と、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号を加算した電気信号とを選択的に出力させる。
このように受光装置の内部において前記スイッチ部に供給する電圧を生成するので、前記スイッチ部に供給する電圧を、受光装置の外部から電圧端子部を介して供給する必要がない。したがって、前記スイッチ部に電圧を供給するための専用の電圧端子部を設ける必要がなく、接続端子の数を抑制することができる。特に、受光装置の接続端子の数が制限され、前記スイッチ部に電圧を供給するための専用の接続端子を設けることができない場合であっても、スイッチ部に供給する電圧を確保することができる。
また本発明によれば、1次回折光受光部および−1次回折光受光部のうちの少なくともいずれか一方は、予め定める仮想一平面を挟んで分割された受光面を有する。また前記予め定める仮想一平面および前記受光面に平行な方向における、前記分割された一方の受光面の長さと他方の受光面の長さとは、互いに異なる。
たとえば1次回折光のスポットが1次回折光受光部の分割された受光面にまたがって、受光面内に位置する状態から、スポットの位置を前記予め定める仮想一平面および前記受光面に平行な方向に移動させると、分割された一方の受光面と他方の受光面とのいずれかからスポットの一部が外れる。スポットの一部が受光面から外れると、受光面が受光する光の強度が小さくなるので、第2位置情報に変化が生じる。この情報に基づいて、1次回折光受光部におけるスポットの位置を定めることができる。同様にして−1次回折光受光部におけるスポットの位置も定めることができる。つまり、前記1次回折光受光部および−1次回折光受光部の少なくともいずれか一方が出力する第2位置情報は、受光した1次回折光および−1次回折光のうちの少なくともいずれか一方のスポットの位置を表す。第2位置情報を得ることができるので、前述したように光ディスク装置に組み込まれた光学系の配置および受光装置の位置を調整することができる。
また本発明によれば、前記1次回折光受光部および前記−1次回折光受光部のうちの少なくともいずれか一方は、受光した光に応じた電気信号を出力し、1次回折光または−1次回折光が照射されるべき第1受光部分と、第1受光部分を外囲して設けられ、受光した光に応じた電気信号を出力する1次回折光受光部分とを有する。
たとえば受光装置を移動させることによって、第1受光部分に照射されている回折光を移動させると、回折光の一部が、1次回折光受光部分に照射される。回折光が1次回折光受光部分に照射されるまでに、回折光が移動した距離および移動方向に基づいて、回折光のスポットの位置を定めることができる。つまり、前記1次回折光受光部および前記−1次回折光受光部のうちの少なくともいずれか一方が出力する第2位置情報は、受光した1次回折光および−1次回折光のうちの少なくともいずれか一方のスポットの位置を表す。第2位置情報を得ることができるので、前述したように光ディスク装置に組み込まれた光学系の配置および受光装置の位置を調整することができる。
また本発明によれば、前記第1および第2受光部は、予め定める範囲の波長の光を光電変換可能である。したがって、0次回折光、1次回折光および−1次回折光が、予め定める範囲内の波長であれば、この回折光に対して、第1位置情報および第2位置情報を生成することができる。
この受光装置をたとえば互いに異なる波長の光を発する複数の光源を有する光ディスク装置に組み込んだとする。また各光源は、前記予め定める波長の範囲内の光を発するとする。この場合、まず複数の光源のうちの1つの光源を選び、この光源から発せられる光に対して前述したように受光装置の位置および光学系の配置の調整を行う。このように調整した後に、選ばれた1つの光源を除く他の光源から発せられる光の回折光が、第1および第2受光部の予め定める位置に照射されるように、他の光源を調整する。このように、第1位置情報および第2位置情報に基づいて、複数の光源の位置の調整を行うことができ、第1位置情報および第2位置情報を、複数の光源の光軸の同軸化の目安にすることができる。
また本発明によれば、光ディスク装置は、前述の受光装置を備える。したがって、前述した受光装置を光ディスク装置に組み込んだ場合の効果と同様の効果を、光ディスク装置は達成することができる。
図1は、光ディスク装置21に組み込まれた本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の構成を表す模式図である。図2は、第1受光装置22を備える光ディスク装置21の構成を表す模式図である。光ディスク装置21は、CD(Compact Disc)、DVD
(Digital Versatile Disk)、BD(Blu-ray Disc)およびHD−DVD(High
Definition DVD)などの光学記録媒体23に記録された情報を読み出す、または光学記録媒体23に予め定める情報を書き込む。
光ディスク装置21は、光源である発光装置24、回折格子25、コリメータレンズ26、偏光ビームスプリッタ27、第1受光装置22、第2受光装置28、1/4波長板29、収差補正レンズ39、対物レンズ31、スポットレンズ32、スピンドルモータ33、アクチュエータ34および制御部35を含んで構成される。
制御部35は、中央処理装置(Central Processing Unit:略称CPU)を含んで実現される。制御部35は、スピンドルモータ33、アクチュエータ34および発光装置24の動作を制御する。
発光装置24は、予め定める波長のレーザ光を出射する複数の半導体レーザ装置を含んで構成される。本実施の形態では、発光装置24は、CDに用いられる780nmの波長のレーザ光を出射する半導体レーザ装置と、DVDに用いられる650nmの波長のレーザ光を出射する半導体レーザ装置と、BDおよびHD−DVDのうちの少なくともいずれか一方に用いられる405nmの波長のレーザ光を出射する半導体レーザ装置とを含んで構成される。各半導体レーザ装置は、直線偏光のレーザ光を出射する。
回折格子25、コリメータレンズ26および偏光ビームスプリッタ27は、発光装置24から第2受光装置28までの間で、発光装置24から出射するレーザ光が、第2受光装置28に達するまでのレーザ光の光路上に、この順に設けられる。
発光装置24から出射したレーザ光は、まず回折格子25を通過する。レーザ光は、回折格子25によって回折され、0次回折光、1次回折光および−1次回折光の3つの光束、すなわち3ビームとなる。発光装置24を構成する複数の半導体レーザ装置からそれぞれ出射されるレーザ光の光軸は、発光装置24から回折格子25まではそれぞれ異なるが、回折格子25によって回折された後は、互いに一致する。回折格子25によって回折されたレーザ光は、コリメータレンズ26を通過し、平行光となる。コリメータレンズ26を通過したレーザ光は、偏光ビームスプリッタによって反射される光と、偏光ビームスプリッタ27を通過する光とに分かれる。偏光ビームスプリッタ27を通過したレーザ光は、第2受光装置28に到達する。
第2受光装置28は、少なくとも発光装置24から出射するレーザ光の波長の光を光電変換可能な光電変換素子を含んで実現される。第2受光装置28は、到達した光を光電変換し、受光した光の強度に対応する電気信号を出力し、制御部35に与える。すなわち第2受光装置28は、発光装置24から出射されたレーザ光の光強度に対応する電気信号を制御部35に与える。制御部35は、第2受光装置28から与えられた電気信号に基づいて、発光装置24から出射されるレーザ光の光強度を調整する。すなわち、発光装置24は、APC(Auto Power Control)される。
偏光ビームスプリッタ27によって反射された光の進行方向は、反射される前の光の進行方向に対して90°異なる。
1/4波長板29、収差補正レンズ39および対物レンズ31は、偏光ビームスプリッタ27から光学記録媒体23までの間で、偏光ビームスプリッタ27によって反射されたレーザ光が、光学記録媒体23に達するまでのレーザ光の光路上に、この順に設けられる。
偏光ビームスプリッタ27によって反射されたレーザ光は、1/4波長板を通過し、直線偏光から円偏光となる。1/4波長板を通過したレーザ光は、収差補正レンズ39および対物レンズ31を通過し、光学記録媒体23の記録面上の予め定める位置に集光され、光学記録媒体23によって反射される。
光学記録媒体23によって反射されたレーザ光は、対物レンズ31および収差補正レンズ39を通過し、さらに1/4波長板を通過する。1/4波長板を通過したレーザ光は、円偏光から直線偏光になる。このときのレーザ光の偏向方向は、発光装置24から出射するレーザ光の偏向方向と90°異なる。したがって、1/4波長板を通過したレーザ光は、偏光ビームスプリッタ27によって反射されずに、偏光ビームスプリッタ27を通過する。
スポットレンズ32は、偏光ビームスプリッタ27と第1受光装置22との間で、偏光ビームスプリッタ27を通過したレーザ光が、第1受光装置22に達するまでのレーザ光の光路上に設けられる。偏光ビームスプリッタ27を通過したレーザ光は、スポットレンズ32によって第1受光装置22の予め定める位置に集光される。スポットレンズ32は、たとえばシリンドリカルレンズによって実現される。
第1受光装置22は、受光したレーザ光に基づいて、光学記録媒体23に記録された情報を表す電気信号、トラッキングを行うために用いられるトラッキング誤差信号を表す電気信号、およびフォーカシングを行うために用いられるフォーカシング誤差信号を表す電気信号を出力し、出力した電気信号を制御部35に与える。
アクチュエータ34は、制御部35に制御されて、対物レンズ31の位置を調整する。制御部35は、第1受光装置22から与えられる電気信号に基づいて、アクチュエータ34を制御し、対物レンズ31の位置を調整させる。すなわちアクチュエータ34は、制御部35に制御されて、フォーカシングおよびトラッキングを行う。これによって、レーザ光を光学記録媒体23の予め定める位置に集光することができる。スピンドルモータ33は、制御部35の指令に基づいて角変位する。これによって、回転軸に着脱可能に取付けられた光学記録媒体23は、軸線まわりに角変位する。
第1受光装置22は、0次回折光受光部36、1次回折光受光部37、−1次回折光受光部38、第1〜第8電流電圧変換器41,42,43,44,45,46,47,48、電圧供給部51、複数の接続端子部50および第1〜第4スイッチ部52,53,54,55を含んで構成される。第1受光装置22は、バイポーラを形成するプロセスにおいて製造される。以後、第1〜第8電流電圧変換器41〜48を総称して電流電圧変換器49と記載する場合がある。
0次回折光受光部36は、0次回折光を受光する位置に設けられる。1次回折光受光部37は、1次回折光を受光する位置に設けられる。−1次回折光受光部38は、−1次回折光を受光する位置に設けられる。具体的には、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38は、それぞれの回折光の光軸に対して受光面が垂直となるように、この順で直線状に等間隔をあけて設けられる。1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38が並ぶ方向は、光学記録媒体23上において、1次回折光、0次回折光および−1次回折光のスポットが並ぶ方向と等価である。以後、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38が並ぶ方向を、接線方向tと記載する場合がある。また1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38の受光面に垂直な方向を垂直方向zと記載する場合がある。また垂直方向zおよび接線方向tに垂直な方向を半径方向rと記載する場合がある。
1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38は、受光した光に応じた電気信号を生成する複数の受光部分を有する。1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38は、垂直方向zおよび接線方向tに垂直な仮想平面と、この仮想平面に垂直な仮想平面を挟んで分割された4分割受フォトダイオードによってそれぞれ実現される。4分割受光フォトダイオードは、4つの受光素子を含んで構成される。各受光素子の受光面は、互いに合同な正方形から成る。各受光素子は、前記受光部分にそれぞれ対応し、予め定める波長の範囲の光を光電変換可能である。各受光素子が光電変換することができる予め定める波長の範囲は、少なくとも発光装置23から出射されるレーザ光の波長の範囲よりも広い。つまり、各受光部分は、少なくとも405nm以上かつ780nm未満の波長よりも広い範囲の光を光電変換可能である。
1次回折光受光部37の接線方向tの一方かつ半径方向rの一方に位置する受光素子を第1受光素子E1と記載し、1次回折光受光部37の接線方向tの一方かつ半径方向rの他方に位置する受光素子を第2受光素子E2と記載し、1次回折光受光部37の接線方向tの他方かつ半径方向rの他方に位置する受光素子を第3受光素子E3と記載し、1次回折光受光部37の接線方向tの他方かつ半径方向rの一方に位置する受光素子を第4受光素子E4と記載する。
0次回折光受光部36の接線方向tの一方かつ半径方向rの一方に位置する受光素子を第5受光素子Aと記載し、0次回折光受光部36の接線方向tの一方かつ半径方向rの他方に位置する受光素子を第6受光素子Bと記載し、0次回折光受光部36の接線方向tの他方かつ半径方向rの他方に位置する受光素子を第7受光素子Cと記載し、0次回折光受光部36の接線方向tの他方かつ半径方向rの一方に位置する受光素子を第8受光素子Dと記載する。
−1次回折光受光部38の接線方向tの一方かつ半径方向rの一方に位置する受光素子を第9受光素子F1と記載し、−1次回折光受光部38の接線方向tの一方かつ半径方向rの他方に位置する受光素子を第10受光素子F2と記載し、−1次回折光受光部38の接線方向tの他方かつ半径方向rの他方に位置する受光素子を第11受光素子F3と記載し、−1次回折光受光部38の接線方向tの他方かつ半径方向rの一方に位置する受光素子を第12受光素子F4と記載する。
各電流電圧変換器49は、複数の接続端子部50のうちの第1受光装置22の外部に電気信号を出力する接続端子部50と、1対1に電気的に接続される。電流電圧変換器49は、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38から与えられる電流の大きさに応じた大きさの電圧を各接続端子部50を介して制御部35に与える。電流電圧変換器49は、演算増幅器OPと第1抵抗器Rsと第2抵抗器Rfとを含んで構成される。演算増幅器OPの非反転入力端子には、第1抵抗器Rsを介して参照電圧Vrefが入力される。演算増幅器OPの出力端子は、第2抵抗Rfを介して反転入力端子に接続される。また演算増幅器OPの反転入力端子は、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38の所定の受光素子に接続される。演算増幅器OPの出力端子からの出力は、第1抵抗器Rsの抵抗値と、受光素子から電流電圧変換器49に流れる電流の値とを乗算した値に参照電圧電圧Vrefを加えた電圧である。すなわち、電流電圧変換器49は、受光素子から電流電圧変換器49に流れる電流を電圧に変換する。
1次回折光受光部37の所定の受光素子と−1次回折光受光部38の所定の受光素子とは、第1〜第4スイッチ部52〜55を介して電気的に接続される。具体的には、第1受光素子E1と第9受光素子F1とは、第1スイッチ部52を介して電気的に接続され、第2受光素子E2と第10受光素子F2とは、第2スイッチ部53を介して電気的に接続され、第3受光素子E3と第11受光素子F3とは、第3スイッチ部54を介して電気的に接続され、第4受光素子E4と第12受光素子F4とは、第4スイッチ部55を介して電気的に接続される。
図3は、第1受光素子E1と第9受光素子F1と第1スイッチ部52と第1電流電圧変換器41と電圧供給部51とを模式的に示す回路図である。第1〜第4スイッチ部52〜55は、バイポーラトランジスタを含んで実現される。第1〜第4スイッチ部52〜55は、1次回折光受光部37の所定の受光素子と−1次回折光受光部38の所定の受光素子とを電気的に接続するか否かを切換える。バイポーラトランジスタのベースBに電流が流れ、コレクタCとエミッタEとの間の抵抗値が零に近い状態をオン状態と記載し、バイポーラトランジスタのベースBに電流が流れずに、コレクタCとエミッタEとの間が電気的に絶縁されている状態をオフ状態と記載する。バイポーラトランジスタのベースBに電流が流れるか否かは、ベースBに印加される電圧によって決まる。バイポーラトランジスタは、飽和領域において動作する。
バイポーラトランジスタのベースBに印加する電圧は、電圧供給部51から供給される。この電圧供給部51は、与えられる直流電圧を、電圧値の異なる直流電圧に変換するDC−DCコンバータによって実現される。電圧供給部51には、複数の接続端子部50のうちの1つの接続端子部50を介して第1受光装置22の外部から電圧が供給される。電圧供給部51は、第1受光装置22の外部から供給される直流電圧を、バイポーラトランジスタをオン状態にするための電圧に変換し、この電圧を第1〜第4スイッチ部52〜55に供給する。
第1受光素子E1のカソードは、バイポーラトランジスタのエミッタEに電気的に接続され、第9受光素子F1のカソードは、バイポーラトランジスタのコレクタCに電気的に接続される。バイポーラトランジスタは、飽和領域において動作するので、コレクタCとエミッタEとの間の電圧Vceは、小さい。たとえばコレクタCとエミッタEとの間の電圧Vceが大きい場合、第1受光素子E1に印加される逆電圧が低下するので、第1受光素子E1に印加される逆電圧と第9受光素子F1に印加される逆電圧とに差が生じる。受光素子に印加される逆電圧に差が生じると、同じ光強度を受光したとしても、光電変換された電流の値に差が生じる。したがって、第1受光素子E1が受光した光強度と第9受光素子F1が受光した光強度とを加算した光強度に正確に対応する電流を、第1受光素子E1と第9受光素子F1とによって生成することができない。さらに、第1受光素子E1に印加される逆電圧が低下すると、第1受光素子E1が動作しない場合も生じる。本実施の形態においては、バイポーラトランジスタは、飽和領域において動作し、コレクタCとエミッタEと間の電圧Vceが小さいので、第1受光素子E1に印加される逆電圧が低下せず、第1受光素子E1および第9受光素子F1は、正常に動作する。
第1〜第4スイッチ部52〜55の全てがオン状態のとき、第1電流電圧変換器41は、第1および第9受光素子E1,F1と電気的に接続され、第2電流電圧変換器42は、第4および第12受光素子E4,F4と電気的に接続され、第3電流電圧変換器43は、第6受光素子Bと電気的に接続され、第4電流電圧変換器44は、第5受光素子Aと電気的に接続され、第5電流電圧変換器45は、第8受光素子Dと電気的に接続され、第6電流電圧変換器46は、第7受光素子Cと電気的に接続され、第7電流電圧変換器47は、第3および第11受光素子E3,F3と電気的に接続され、第8電流電圧変換器48は、第2および第10受光素子E2,F2と電気的に接続される。
第1〜第4スイッチ部52〜55の全てがオフ状態のとき、第1〜第4受光素子E1,E2,E3,E4は、電流電圧変換器49と電気的に絶縁状態となる。したがって、第1〜第4スイッチ部52〜55の全てがオフ状態のときは、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38の各受光素子が受光した光強度に対応する電圧が、それぞれ接続端子部50を介して電流電圧変換器49から出力される。
接続端子部50を介して第3〜第6電流電圧変換器43〜46から出力される電気信号を、第1位置情報と記載する。また第1〜第4スイッチ部52〜55の全てがオフ状態のとき、接続端子部50を介して第1、第2、第7および第8電流電圧変換器41,42,47,48から出力される電気信号を第2位置情報と記載する。
電流電圧変換器49によって変換され、各受光素子が受光した光強度に対応する電圧値を、各受光素子の参照符号の前に記号「V」を付加した記号で表す。たとえば第1受光素子E1が受光した光の強度に対応する電圧値を、記号「VE1」で表す。
第1受光装置22の位置を調整する手順について説明する。調整は、発光装置24を構成する3つの半導体レーザ装置のうちの、1つの半導体レーザ装置から出射されるレーザ光を用いて行う。調整中において、第1〜第4スイッチ部52〜55をオフ状態にしておく。これによって、第5〜第12受光素子A,B,C,D,F1,F2,F3,F4のそれぞれが受光した光強度に対応する電圧が接続端子部50を介して電流電圧変換器49から出力される。
まず、0次回折光のスポットの中心が、0次回折光受光部36の中心に一致するように、第1受光装置22の位置を調節する。具体的には、第5〜第8受光素子A,B,C,Dが受光する光の強度がそれぞれ互いに等しくなるように調節する。つまり、第1位置情報に基づいて、VA=VB=VC=VDとなるように、第1受光装置22の位置を調節する。
次に、電流電圧変換器49の出力を測定しながら、回折格子25を光軸まわりに角変位させ、光学記録媒体23のランドおよびグルーブの予め定める位置に、0次回折光、1次回折光および−1次回折光が集光されるように調整する。
次に、−1次回折光のスポットの中心が、−1次回折光受光部38の中心に一致するように、垂直方向zに平行で、0次回折光受光部36の中心を通る軸線まわりに第1受光装置22を角変位させる、または第1受光装置22を垂直方向zに移動させるようにして、第1受光装置22の位置を調整する。具体的には、第9〜第12受光素子F1,F2,F3,F4の受光する光の強度がそれぞれ等しくなるように調整する。つまり、第2位置情報に基づいて、VF1=VF2=VF3=VF4となるように第1受光装置22の位置を調整する。
次に、第3〜第6電流電圧変換器43〜46からそれぞれ出力される電圧を測定しながら、スポットレンズ32を、垂直方向zに平行に動かすことによって、0次回折光受光部36における0次回折光の焦点の調整を行う。
以上述べたように、第5〜第8受光素子A,B,C,Dが受光する光の強度がそれぞれ互いに等しくなるように、かつ第9〜第12受光素子F1,F2,F3,F4の受光する光の強度がそれぞれ等しくなるように、電流電圧変換器49からの出力を測定しながら第1受光装置22の位置を調整することによって、0次回折光のスポットの中心が0次回折光受光部36の中心に一致し、かつ−1次回折光のスポットの中心が、−1次回折光受光部38の中心に一致するように調整することができる。また、1次回折光のスポットの中心と−1次回折光のスポットの中心とは、0次回折光のスポットの中心に関して点対称なので、1次回折光のスポットの中心は、おのずと1次回折光受光部37の中心に一致する。このように、VA=VB=VC=VDかつVF1=VF2=VF3=VF4となるように調整するだけで、0次回折光、1次回折光および−1次回折光のスポットの中心は、0次回折光受光部36、1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38の中心に一致するので、第1受光装置22および回折格子25の位置の調整を正確かつ容易に行うことができる。
第1受光装置22および回折格子25の位置調整が終了すると、発光装置24のうちの、調整のために用いた半導体レーザ装置とは異なる半導体レーザ装置からレーザ光を出射させる。複数の半導体レーザ装置から出射されるレーザ光の同軸化の調整を行うために、それぞれの半導体レーザ素子から出射されるレーザ光の0次回折光、1次回折光、および−1次回折光のスポットの中心が0次回折光受光部36、1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38の中心に一致するように、半導体レーザ装置の位置を調整する。このようにレーザ光の0次回折光、1次回折光、および−1次回折光の各受光部におけるスポットの位置を表す第1および第2位置情報をレーザ光の同軸化の調整の目安にすることができる。
第1受光装置22の位置の調整を終えると、第1〜第4スイッチ部52〜55をオン状態にする。第1〜第4スイッチ部52〜55をオン状態にすると、1次回折光受光部37の所定の受光素子と−1次回折光受光部38の所定の受光素子とは、電気的に接続される。これによって、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38から電流電圧変換器49に与える電気信号の数を、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38に含まれる受光素子の数よりも少なくすることができ、電流電圧変換器49の数を、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38に含まれる受光素子の数よりも少なくすることができる。電流電圧変換器49の数を少なくすることができるので、電流電圧変換器49から出力される電気信号を制御部35に与えるための接続端子部50の数も、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38に含まれる受光素子の数よりも少なくすることができる。これによって、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38に含まれる受光素子で生成される電流をそれぞれ電圧に変換し、この電圧をそれぞれ接続端子部50を介して出力する受光装置に比べて、第1受光装置22の電流電圧変換器49の数および接続端子部50の数を少なくすることができ、第1受光装置22の小形化を実現することができる。
また、1次回折光受光部37の所定の受光素子からの電流と−1次回折光受光部38の所定の受光素子からの電流を加算した後の電流の大きさは、各電流の大きさよりも大きいので、S/N比の高い電気信号を得ることができる。
また、第1受光装置22は、電圧供給部51を有するので、第1〜第4スイッチ部52〜55に与えるための電圧を第1受光装置22の外部から電圧端子部を介して供給される必要がない。したがって、第1〜第4スイッチ部52〜55に与えるために、専用の電圧端子部を設ける必要がなく、接続端子部50の数を抑制することができる。特に、第1受光装置22の接続端子部50の数が制限され、第1〜第4スイッチ部52〜55に電圧を供給するための専用の接続端子部50を設けることができない場合であっても、第1〜第4スイッチ部52〜55に供給する電圧を確保することができる。
また、第1〜第4スイッチ部52〜55は、第1受光装置22と同じバイポーラのプロセスによって形成されるので、スイッチ部にMOS(Complementary Metal Oxide
Semiconductor)のプロセスで形成される電界効果トランジスタを用いるよりも、スイッチ部を容易に形成することができ、第1受光装置22のコストを低減することができる。
本発明の実施の第1形態の第1受光装置22においては、第1〜第4スイッチ部52〜55は、第9〜第12受光素子F1,F2,F3,F4からの出力を得るために、前述した所定の受光素子の間に設けられるとしたけれども、たとえば第1〜第4受光素子E1,E2,E3,E4からの出力が得られるように、所定の位置に設けられてもよい。具体的には、第9受光素子F1と第1電流電圧変換器41との間、第10受光素子F2と第8電流電圧変換器48との間、第11受光素子F3と第7電流電圧変換器47との間、第12受光素子F4と第2電流電圧変換器42との間にスイッチ部を設けるようにしてもよい。さらに、第1〜第4受光素子E1,E2,E3,E4および第9〜第12受光素子F1,F2,F3,F4からの出力が得られるように、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22のスイッチ部に加えて、前述した位置にスイッチ部を配置し、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38の各受光素子からの出力を得られるような構成としてもよい。
本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の他の形態では、第1受光装置22は、MOSのプロセスによって製造され、第1〜第4スイッチ部52〜55は、バイポーラトランジスタではなく、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect
Transistor)およびJFET(Junction Field Effect Transistor)などの電界効果トランジスタを含んで構成される。
第1〜第4スイッチ部52〜55は、第1受光装置22と同じMOSのプロセスによって形成されるので、スイッチ部にバイポーラのプロセスで形成されるバイポーラトランジスタを用いるよりも、スイッチ部を容易に形成することができ、第1受光装置22のコストを低減することができる。
また電界効果トランジスタは、ゲートに電圧を印加するか否かによって、ソースとドレインとの間を導通させるか否かを切換えることができる。したがって、何度でもソースとドレインとの間を導通させるか否かを切換えることができ、何回でも受光装置の位置の調整を行うことができる。
また電界効果トランジスタのゲートには、ほとんど電流が流れ込まないので、ソースとドレインとの間を導通させるか否かは、ゲートに電圧を印加するか否かによって制御することができる。つまり電界効果トランジスタは、電圧のみによる制御、すなわち電圧制御によって制御される。電圧制御を実現するための回路の設計は、電流および電圧の両方を制御する必要がある電流制御を実現するための回路の設計に比べて、容易である。したがって、スイッチ部を制御するための回路の設計のコストを抑制することができる。
本発明の実施の第1形態の第1受光装置22においては、1次回折光受光部37の所定の受光素子と−1次回折光受光部38の所定の受光素子とは、第1〜第4スイッチ部52〜55を介して電気的に接続されるとしたけれども、1次回折光受光部37の所定の受光素子と−1次回折光受光部38の所定の受光素子とは、電気的に絶縁されるようにしてもよい。この場合、電流電圧変換器49を構成する電流電圧変換器の数を4個増やし、1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38の各受光素子と電流電圧変換器を1対1に電気的に接続することによって、1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38の各受光素子が受光した光強度に対応する電気信号を、接続端子部50を介して電流電圧変換器49からそれぞれ第1受光装置22の外部に出力することができる。これによって、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38の各受光素子が受光した光強度に対応する電気信号を得ることができ、この電気信号に基づいて、第1受光装置22における0次回折光、1次回折光および−1次回折光のスポットの位置が定まる。したがって、前記電気信号に基づいて、前述したように第1受光装置22の位置調整を容易かつ正確に行うことができる。
本発明の実施の第1形態の第1受光装置22のさらに他の形態では、第1〜第4スイッチ部52〜55に供給される電圧は、電圧端子部を介して第1受光装置22の外部から供給される。このように第1受光装置22の外部から供給される電圧を用いて第1〜第4スイッチ部52〜55のオン状態とオフ状態とを切換えるので、オン状態とオフ状態とを切換えるための電圧を第1受光装置22の内部において生成する必要がない。したがって、オン状態とオフ状態とを切換える電圧供給部を省くことができ、第1受光装置22のコストを低減することができる。
図4は、光ディスク装置21に組み込まれた本発明の実施の第2形態の第1受光装置61の構成を表す模式図である。本発明の実施の第2形態の第1受光装置61は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22と同様の構成であるので、対応する部分は、同一の参照符号を付して、重複する部分については、説明を省略する。また本発明の実施の第2形態の第1受光装置61は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22と同様の構成であるので、前述した効果と同様の効果は、本発明の実施の第2形態の第1受光装置61においても同様に得られる。
本発明の実施の第2形態の第1受光装置61の構成は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の構成から、第1〜第4スイッチ部52〜55および電圧供給部51を省略したものであり、また、本発明の実施の第2形態の第1受光装置61の1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38を構成する各受光素子の形状は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の各受光素子の形状とは異なる。
本発明の実施の第2形態の第1受光装置61は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の構成から、第1〜第4スイッチ部52〜55および電圧供給部51を省略したものであるので、1次回折光受光部37、0次回折光受光部36および−1次回折光受光部38と電流電圧変換器49との電気的な接続の関係は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の第1〜第4スイッチ部52〜55を全てオン状態にしたときと同じである。
第1受光素子E1、第2受光素子E2、第11受光素子F3および第12受光素子F4の各受光面は、互いに合同な正方形を成す。第3受光素子E3、第4受光素子E4、第9受光素子F1および第10受光素子F2の各受光面は、互いに合同な正方形を成す。第1受光素子E1、第2受光素子E2、第11受光素子F3および第12受光素子F4の各受光面は、第3受光素子E3、第4受光素子E4、第9受光素子F1および第10受光素子F2の各受光面の面積よりも大きい。
第1受光装置22の位置を調節する手順について説明する。まず0次回折光のスポットの中心を、0次回折光受光部36の中心に一致させる。0次回折光のスポットの中心を、0次回折光受光部36の中心に一致させる方法は、前述した本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の調整と同様である。
次に1次回折光のスポットの中心を1次回折光受光部37の中心に一致させ、−1次回折光のスポットの中心を−1次回折光受光部38の中心に一致させる。まず、接線方向tの位置を調整する。具体的には、第1、第2、第7および第8電流電圧変換器41,42,47,48からそれぞれ出力される電圧が互いに等しくなるように第1受光装置22の位置を調整する。つまりVE1+VF1=VE2+VF2=VE3+VF3=VE4+VF4となるように、第1受光装置22の位置を調整する。
次に、0次回折光の光軸を中心軸とする角変位調整を行う。0次回折光の光軸を中心に第1受光装置22を反時計回りに、予め定める基準位置から第1の角度θ1だけ角変位すると、1次回折光のスポットの一部が第3受光素子E3の受光面から外れはじめ、−1次回折光のスポットの一部が第9受光素子F1の受光面から外れはじめる。このとき、VE1+VF1≦VE4+VF4かつVE3+VF3≦VE2+VF2となり、第1および第7電流電圧変換器41,47の電圧が低下する。これによって、1次回折光が第2受光素子E2の受光面から外れ、−1次回折光の一部が第9受光素子F1の受光面から外れたことがわかる。逆に、0次回折光の光軸を中心に第1受光装置22を時計回りに、予め定める基準位置から第2の角度θ2だけ角変位すると、1次回折光のスポットの一部が第4受光素子E4の受光面から外れはじめ、−1次回折光のスポットの一部が第10受光素子F2の受光面から外れはじめる。このとき、VE1+VF1≧VE4+VF4かつVE3+VF3≧VE2+VF2となり、第2および第8電流電圧変換器42,48の電圧が低下する。これによって、1次回折光の一部が第4受光素子E4の受光面から外れ、−1次回折光の一部が第10受光素子F2の受光面から外れたことがわかる。したがって、0次回折光の光軸を中心に第1受光装置22を反時計回りに、基準位置から(θ1−θ2)/2°角変位させることによって、0次回折光の光軸を中心軸とする角変位調整を行うことができる。これによって、1次回折光のスポットの中心を1次回折光受光部37の中心に一致させ、−1次回折光のスポットの中心を−1次回折光受光部38の中心に一致させることができる。
このように、第1および第2受光素子E1,E2の受光面の面積を、第3および第4受光素子E3,E4の受光面の面積と異ならせ、第9および第10受光素子F1,F2の受光面の面積を、第11および第12受光素子F3,F4の受光面の面積と異ならせることによって、1次回折光および−1次回折光のスポットの位置を表す情報を得ることができる。この情報に基づいて、第1受光装置22の位置を調整することができる。
本発明の実施の第2形態の第1受光装置61では、1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38の受光素子のうち、0次回折光受光部36寄りの受光素子の受光面の面積を、0次回折光受光部36から離反する受光素子の受光面の面積よりも小さくするとしたけれども、逆に、0次回折光受光部36寄りの受光素子の受光面の面積を、0次回折光受光部36から離反する受光素子の受光面の面積よりも大きくしてもよい。さらに、1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38のうちのいずれか一方の受光素子のうち、0次回折光受光部36寄りの受光素子の受光面の面積を、0次回折光受光部36から離反する受光素子の受光面の面積よりも小さくし、1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38のうちのいずれか他方の受光素子の面積は、互いに等しくするようにしてもよい。
図5は、光ディスク装置21に組み込まれる本発明の実施の第3形態の第1受光装置62の構成を表す模式図である。本発明の実施の第3形態の第1受光装置62は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22と同様の構成であるので、対応する部分は、同一の参照符号を付し、重複する部分については、説明を省略する。また本発明の実施の第3形態の第1受光装置62は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22と同様の構成であるので、前述した効果と同様の効果は、本発明の実施の第3形態の第1受光装置62においても同様に得られる。
本発明の実施の第3形態の第1受光装置63は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の構成から、第1〜第4スイッチ部52〜55および電圧供給部51を省略し、1次回折光受光部37に第2受光部分である第1調整信号検出部65を追加し、−1次回折光受光部38に第2受光部分である第2調整信号検出部66を追加し、電流電圧変換器49に第10電流電圧変換器63と第11電流電圧変換器64とを追加したものである。
本発明の実施の第3形態の第1受光装置62は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の構成から、第1〜第4スイッチ部52〜55および電圧供給部51を省略したものであるので、第1〜第12受光素子E1〜E4,A〜D,F1〜F4と第1〜第8電流電圧変換器41〜48との電気的な接続の関係は、本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の第1〜第4スイッチ部52〜55を全てオン状態にしたときと同じである。
第10電流電圧変換器63は、第1調整信号検出部65と電気的に接続される。第11電流電圧変換器64は、第2調整信号検出部66と電気的に接続される。
第1および第2調整信号検出部65,66は、たとえばフォトダイオードを含んで実現される。第1および第2調整信号検出部65,66の受光面は、枠状である。具体的には、第1および第2調整信号検出部65,66の受光面は、内周および外周が正方形であって、外周の対角線に、内周の対角線が重なる。第1および第2調整信号検出部65,66は、第1受光部分である4分割受光フォトダイオードを外囲するように設けられる。具体的には、第1および第2調整信号検出部65,66は、自身の中心が4分割受光フォトダイオードの中心と一致し、かつ第1および第2調整信号検出部65,66の受光面の内周および外周の各辺が接線方向tまたは半径方向rに平行または垂直となるように、4分割受光フォトダイオードに近接して設けられる。
第1受光装置22の位置を調節する手順について説明する。まず0次回折光のスポットの中心を、0次回折光受光部36の中心に一致させる。0次回折光のスポットの中心を、0次回折光受光部36の中心に一致させる方法は、前述した本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の調整と同様である。
次に1次回折光のスポットの中心を1次回折光受光部37の中心に一致させ、−1次回折光のスポットの中心を−1次回折光受光部38の中心に一致させる。まず、0次回折光の光軸を中心軸とする角変位調整を行う。0次回折光の光軸を中心に第1受光装置22を反時計回りに、予め定める基準位置から角変位させると、第1調整信号検出部65の半径方向rの他方に1次回折光の一部が照射され、第2調整信号検出部66の半径方向rの一方に−1次回折光の一部が照射される。第1および第2調整信号検出部65,66に光が照射されると、接続端子部50を介して第10および第11電流電圧変換器63,64から電圧が出力される。第10および第11電流電圧変換器63,64から電圧が出力され始めたときの、基準位置から0次回折光の光軸を中心に反時計回りに角変位させた角度を第3の角度θ3とし、この角度を測定する。次に0次回折光の光軸を中心に第1受光装置22を時計回りに、予め定める基準位置から角変位させると、第1調整信号検出部65の半径方向rの一方に1次回折光の一部が照射され、第2調整信号検出部66の半径方向rの他方に−1次回折光の一部が照射される。第1および第2調整信号検出部65,66に光が照射されると、接続端子部50を介して第10および第11電流電圧変換器63,64から電圧が出力される。第10および第11電流電圧変換器63,64から電圧が出力され始めたときの、基準位置から0次回折光の光軸を中心に時計回りに角変位させた角度を第4の角度θ4とし、この角度を測定する。0次回折光の光軸を中心に第1受光装置22を反時計回りに、基準位置から(θ3−θ4)/2°角変位させると、1次回折光および−1次回折光のスポットの中心は、1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38の半径方向rの中心に一致する。これによって、0次回折光の光軸を中心軸とする角変位調整を行うことができる。
次に、1次回折光および−1次回折光のスポットの接線方向tの位置を調整する。第1受光装置22を、予め定める基準位置から垂直方向zの一方に移動させると、第1調整信号検出部65の接線方向tの他方に1次回折光の一部が照射され、第2調整信号検出部66の接線方向tの一方に−1次回折光の一部が照射される。第1および第2調整信号検出部65,66に光が照射されると、接続端子部50を介して第10および第11電流電圧変換器63,64から電圧が出力される。接続端子部50を介して第10および第11電流電圧変換器63,64から電圧が出力され始めたときの、基準位置からの垂直方向zの一方の距離を第1の距離L1とし、この距離を測定する。次に第1受光装置22を、予め定める基準位置から垂直方向zの他方に移動させると、第1調整信号検出部65の接線方向tの一方に1次回折光の一部が照射され、第2調整信号検出部66の接線方向tの他方に−1次回折光の一部が照射される。第1および第2調整信号検出部65,66に光が照射されると、接続端子部50を介して第10および第11電流電圧変換器63,64から電圧が出力される。接続端子部50を介して第10および第11電流電圧変換器63,64から電圧が出力され始めたときの、基準位置からの垂直方向zの他方の距離を第2の距離L2とし、この距離を測定する。第1受光装置22を、予め定める基準位置から垂直方向zの一方に(L1−L2)/2移動させると、1次回折光のスポットの中心が1次回折光受光部37の接線方向tの中心に一致し、−1次回折光のスポットの中心が−1次回折光受光部38の接線方向tの中心に一致する。これによって、1次回折光および−1次回折光のスポットの接線方向tの位置の調整を行うことができ、1次回折光のスポットの中心を1次回折光受光部37の中心に一致させ、−1次回折光のスポットの中心を−1次回折光受光部38の中心に一致させることができる。
このように、1次回折光受光部37に第1調整信号検出部65を設け、−1次回折光受光部38に第2調整信号検出部66を設けることによって、1次回折光および−1次回折光のスポットの位置を表す情報を得ることができる。この情報に基づいて、第1受光装置22の位置を調整することができる。
本発明の実施の第3形態の第1受光装置62では、1次回折光受光部37に第2受光部分である第1調整信号検出部65を設け、−1次回折光受光部38に第2受光部分である第2調整信号検出部66を設けるとしたけれども、1次回折光受光部37および−1次回折光受光部38のいずれか一方にのみ第2受光部分を設けるようにしてもよい。
光ディスク装置21に組み込まれた本発明の実施の第1形態の第1受光装置22の構成を表す模式図である。 第1受光装置22を備える光ディスク装置21の構成を表す模式図である。 第1受光素子E1と第9受光素子F1と第1スイッチ部52と第1電流電圧変換器41と電圧供給部51とを模式的に示す回路図である。 光ディスク装置21に組み込まれた本発明の実施の第2形態の第1受光装置61の構成を表す模式図である。 光ディスク装置21に組み込まれる本発明の実施の第3形態の第1受光装置62の構成を表す模式図である。 従来の技術の光ディスク装置に組み込まれる受光装置1を模式的に表す図である。 受光装置1および受光装置1に照射された0次回折光、1次回折光および−1次回折光のスポットを表す図である。 第1〜第3受光部11,12,13および第1〜第3受光部11,12,13に照射される0次回折光、1次回折光および−1次回折光のスポットを表す図である。 レーザ光のスポットが、光学記録媒体のトラックを横切るときの受光素子および受光素子に照射されるレーザ光を表す図である。
符号の説明
21 光ディスク装置
22,61,62 第1受光装置
23 光学記録媒体
24 発光装置
25 回折格子
32 スポットレンズ
36 0次回折光受光部
37 1次回折光受光部
38 −1次回折光受光部
41 第1電流電圧変換器
42 第2電流電圧変換器
43 第3電流電圧変換器
44 第4電流電圧変換器
45 第5電流電圧変換器
46 第6電流電圧変換器
47 第7電流電圧変換器
48 第8電流電圧変換器
49 電流電圧変換器
50 接続端子部
51 電圧供給部
52 第1スイッチ部
53 第2スイッチ部
54 第3スイッチ部
55 第4スイッチ部
65 第1調整信号検出部
66 第2調整信号検出部

Claims (10)

  1. 光源からの光が回折格子を通過することによって発生した0次回折光、1次回折光および−1次回折光を光学記録媒体に照射し、その反射された反射光を受光する受光装置であって、
    前記0次回折光を受光する受光位置に設けられ、受光した0次回折光のスポットの位置を表す第1位置情報を出力する第1受光部と、
    前記1次回折光および前記−1次回折光を受光する受光位置に設けられ、受光した1次回折光および−1次回折光のうちの少なくともいずれか一方のスポットの位置を表す第2位置情報を出力する第2受光部とを含むことを特徴とする受光装置。
  2. 前記第2受光部は、
    1次回折光を受光する受光位置に設けられ、1次回折光を受光する1次回折光受光部と、
    −1次回折光を受光する受光位置に設けられ、−1次回折光を受光する−1次回折光受光部とを有し、
    前記1次回折光受光部および前記−1次回折光受光部は、受光した光に応じた電気信号を生成する複数の受光部分をそれぞれ有し、
    1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号のいずれか一方と、1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分で生成される電気信号を加算した電気信号とを選択的に出力させるスイッチ部を有することを特徴とする請求項1記載の受光装置。
  3. 前記スイッチ部は、バイポーラトランジスタを含んで構成されることを特徴とする請求項2記載の受光装置。
  4. 前記スイッチ部は、電界効果トランジスタを含んで構成されることを特徴とする請求項2記載の受光装置。
  5. 外部から電圧が供給される電圧端子部を有し、
    前記スイッチ部は、電圧端子部を介して供給される電圧を用いて、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号とのいずれか一方と、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号を加算した電気信号とを選択的に出力させることを特徴とする請求項3または4記載の受光装置。
  6. 外部から供給される電圧を予め定める電圧に変換して前記スイッチ部に供給する電圧供給部を有し、
    スイッチ部は、電圧供給部から供給される電圧を用いて、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号とのいずれか一方と、1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号、および−1次回折光受光部の予め定める受光部分から出力される電気信号を加算した電気信号とを選択的に出力させることを特徴とする請求項3または4記載の受光装置。
  7. 前記第2受光部は、
    1次回折光を受光する受光位置に設けられ、1次回折光を受光する1次回折光受光部と、
    −1次回折光を受光する受光位置に設けられ、−1次回折光を受光する−1次回折光受光部とを有し、
    1次回折光受光部および−1次回折光受光部のうちの少なくともいずれか一方は、予め定める仮想一平面を挟んで分割された受光面を有し、
    前記予め定める仮想一平面および前記受光面に平行な方向における、前記分割された一方の受光面の長さと他方の受光面の長さとは、互いに異なることを特徴とする請求項1記載の受光装置。
  8. 前記第2受光部は、
    1次回折光を受光する受光位置に設けられ、1次回折光を受光する1次回折光受光部と、
    −1次回折光を受光する受光位置に設けられ、−1次回折光を受光する−1次回折光受光部とを有し、
    前記1次回折光受光部および前記−1次回折光受光部のうちの少なくともいずれか一方は、受光した光に応じた電気信号を出力し、1次回折光または−1次回折光が照射されるべき第1受光部分と、第1受光部分を外囲して設けられ、受光した光に応じた電気信号を出力する第2受光部分とを有することを特徴とする請求項1記載の受光装置。
  9. 前記第1および第2受光部は、予め定める範囲の波長の光を光電変換可能であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の受光装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の受光装置を備えることを特徴とする光ディスク装置。
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JP2009080911A (ja) * 2007-09-27 2009-04-16 Tdk Corp 受光素子及びその取り付け方法、並びに、光ピックアップ及びこれを備える光ディスク再生装置

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