JP4687700B2 - フォトダイオード用集積回路及びこれを備える光ピックアップ - Google Patents

フォトダイオード用集積回路及びこれを備える光ピックアップ Download PDF

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Description

本発明はフォトダイオード用集積回路に関し、特に、フォトダイオードの暗電流測定のために好適なフォトダイオード用集積回路に関する。また、本発明はこのようなフォトダイオード用集積回路を備えた光ピックアップに関する。
CD、DVD、ブルーレイディスク等の光ディスクへのデータの記録及び再生を行う光記録再生装置は光ピックアップを備えている。光ピックアップには光源であるレーザーダイオードやフォトダイオード用集積回路が含まれ、フォトダイオード用集積回路には、光ディスクにて反射したレーザービームを受光するフォトダイオードなどが備えられている。フォトダイオードは、受光したレーザービームを電気信号に変換する素子であり、その出力信号を参照することにより光ディスクに記録されている情報を読み取ることが可能となる。
しかしながら、フォトダイオードの出力信号は極めて微弱であることから、これを外部に出力するためには、増幅回路が必要である。したがって、フォトダイオード用集積回路にはこのような増幅回路(受光アンプ)も搭載されることになる。特許文献1には、このような増幅回路の一例が示されている。
特開2000−332546号公報
ところで、上記フォトダイオード用集積回路において、レーザービームが当たっていないフォトダイオードから出力電流が流れ出ない状態で電流が流れてしまうものを暗電流というが、暗電流がある程度以上大きいと、光ディスクの記録や再生が正常にできなくなる。例えば、集積回路製造工程の1つであるウエハー検査において、暗電流がある程度以上大きいフォトダイオードを見つけ、そのようなフォトダイオードを含むフォトダイオード用集積回路を不良品とすることが必要になる。
そのための具体的な方法として、フォトダイオード用集積回路にフォトダイオードの出力電流測定用端子を設けておき、レーザービームが当たっていない状態でプローバーを当てて電流を測定することにより、暗電流を測定することが考えられる。しかしながら、この方法には、出力電流測定用端子を設置することが、フォトダイオード用集積回路のサイズ(チップサイズ)を拡げ、小型化を妨げる要因になるという問題があった。
したがって、本発明の目的は、フォトダイオードの暗電流を測定可能な、小型化されたフォトダイオード用集積回路を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、このようなフォトダイオード用集積回路を備える光ピックアップを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明にかかるフォトダイオード用集積回路は、複数の外部端子と接続される制御部と、前記複数の外部端子のうちの一部と接続されるフォトダイオードと、前記一部の外部端子と前記制御部とを接続する第1モードと、前記一部の外部端子と前記フォトダイオードとを接続する第2モードと、を切り替えるスイッチと、を備えることを特徴とする。
フォトダイオード用集積回路には、ゲイン制御用やフォトダイオード切替用のための制御部を有しているものがある。本発明によれば、このような制御部用の外部端子の一部をフォトダイオードの出力電流測定用端子として用いることができるので、フォトダイオードの暗電流を測定可能な、小型化されたフォトダイオード用集積回路を提供することが可能になる。
また、上記フォトダイオード用集積回路において、前記制御部は、前記一部の外部端子以外の前記各外部端子に入力される信号の組み合わせに応じて前記スイッチの切り替え制御を行う、こととしてもよい。これによれば、スイッチが第2モードであることにより上記一部の外部端子が制御部に接続されていない場合にも、制御部は、スイッチを第1モードに切り替えることができる。
また、上記フォトダイオード用集積回路において、前記第1モードへの切り替えを指示するために前記一部の外部端子以外の前記各外部端子に入力される信号の組み合わせと、前記第2モードへの切り替えを指示するために前記一部の外部端子以外の前記各外部端子に入力される信号の組み合わせと、は互いに異なる、こととしてもよい。これによれば、制御部は、上記一部の外部端子以外の各外部端子に入力される信号の組み合わせにより、スイッチの切り替えを行うことができる。
また、本発明にかかる光ピックアップは、上記各フォトダイオード用集積回路を含むことを特徴とする。これによれば、光ピックアップ内に含まれるフォトダイオード用集積回路を、フォトダイオードの暗電流を測定可能な、小型化されたフォトダイオード用集積回路とすることが可能になる。
このように、本発明によれば、フォトダイオードの暗電流を測定可能な、小型化されたフォトダイオード用集積回路を提供することが可能になる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
まず、図1は、光ディスクの記録再生を行う光記録再生装置において用いられる光ピックアップに含まれるPDIC(フォトダイオード用集積回路)100の外観例を示す図である。同図に示すPDIC100は、光記録再生装置の中でも特にCD/DVD/BDコンパチブルレコーダーに用いられるものであり、20個のフォトダイオード(A,B,C,D,E1,E2,E3,E4,F1,F2,F3,F4,a,b,c,d,e1,e2,f1,f2)を備えている。各フォトダイオードは、それぞれ受光部R−1〜6のいずれかに配置されている。
受光部R−1〜3はDVD及びBDの記録再生用に用いられるものである。受光部R−1は4つのフォトダイオードA,B,C,Dにより構成され、DVD又はBDで反射したメインビームMBを受光する。また、受光部R−2は4つのフォトダイオードE1,E2,E3,E4により構成され、DVD又はBDで反射したサブビームSB1を受光する。また、受光部R−3は4つのフォトダイオードF1,F2,F3,F4により構成され、DVD又はBDで反射したサブビームSB2を受光する。
受光部R−4〜6はCDの記録再生用に用いられるものである。受光部R−4は4つのフォトダイオードa,b,c,dにより構成され、CDで反射したメインビームMBを受光する。また、受光部R−5は2つのフォトダイオードe1,e2により構成され、CDで反射したサブビームSB1を受光する。また、受光部R−6は2つのフォトダイオードf1,f2により構成され、CDで反射したサブビームSB2を受光する。
図2及び図3は、上記PDIC100の内部回路構成を示す図である。なお、図2及び図3は、2つの図で1つのPDIC100の内部回路構成を示しており、実際には図2の下部と図3の上部とがつながっている。
図2及び図3に示すように、PDIC100は、上記20個のフォトダイオード及びそれらの出力信号の増幅回路と、制御部50、スイッチ51、及び合成回路60と、を含んで構成されている。以下の説明では、まず増幅回路及び合成回路60の構成について説明し、その後、それぞれ本発明の制御部及びスイッチを構成する制御部50及びスイッチ51について説明する。
[増幅回路及び合成回路60]
以下、まず増幅回路及び合成回路60の構成について説明するが、各フォトダイオードにかかる回路構成には互いに類似している部分が多いので、以下では、フォトダイオードA及びフォトダイオードaに着目して説明を行うこととする。
図2に示す回路40は、フォトダイオードA及びフォトダイオードaが受光するレーザービームの強度を電圧信号として出力する回路であり、フォトダイオードA及びフォトダイオードaの他、オペアンプ10、抵抗16、スイッチ41、リミッタ回路42、スイッチ43、抵抗44を含んで構成される。このうち、オペアンプ10及び抵抗16は増幅回路1を構成している。
フォトダイオードAは、DVD又はBDにて反射したレーザービームを受光し、光電変換を行う。一方、同じくフォトダイオードaは、CDにて反射したレーザービームを受光し、光電変換を行う。一例では、これらのフォトダイオードはPNダイオード、逆バイアス電源、抵抗を含んで構成され、PNダイオードにレーザービームが当たることによって抵抗の両端の電圧が変動する。この電圧は所定の電圧値(バイアス電圧)を基準として上下に変動し、これらのフォトダイオードの出力となる。このバイアス電圧の電圧値は基準電圧源Vs(後述)の電圧値に基づいて設定されており、ここではいずれも1.65Vであるとする。
増幅回路1は、図2に示すように、オペアンプ10の反転入力端子(−)にフォトダイオードが接続され、オペアンプ10の非反転入力端子(+)に基準電圧源Vsが接続された構成を有している。また、増幅回路1は、オペアンプ10の出力端と反転入力端子(−)とを接続する帰還回路を備えている。この帰還回路は抵抗16を含んで構成される。これらの構成により、増幅回路1は所謂反転増幅回路を構成している。
オペアンプ10の反転入力端子(−)には、外部からの制御に応じたスイッチ41の動作(詳細は後述する。)により、記録再生対象メディアがDVD又はBDである場合にフォトダイオードAが接続され、記録再生対象メディアがCDである場合にフォトダイオードaが接続される。一方、オペアンプ10の非反転入力端子(+)には、所定電圧の電源Vsが接続される。オペアンプ10及び抵抗16により構成される増幅回路1は、フォトダイオードの出力信号に増幅処理を施す。その結果、増幅回路1の出力には、いずれかのフォトダイオードが受光したレーザービームの強度に応じた出力が得られる。
スイッチ43は、抵抗44を帰還回路へ組み入れたり、帰還回路から切り離したりする機能を有する。このスイッチ43は制御部50によって制御されるものであるが、その詳細については後述する。スイッチ43の動作により、増幅回路1のゲイン制御が可能になっている。
リミッタ回路42は、オペアンプ10から出力された信号の振幅が所定の最大値を超えている場合、超えた分の振幅をクリップして、後段に出力する。
リミッタ回路42の出力信号は、端子VA/Vaから出力されるとともに、合成回路60にも入力される。端子VA/Vaからの出力信号は、図示しない制御回路において、光スポットのデフォーカスやトラックからのずれを検出するためのサーボ信号として用いられる。
合成回路60には、上記リミッタ回路42の出力信号の他、フォトダイオードB,C,D又はフォトダイオードb,c,dからも同様にリミッタ回路の出力信号が入力される。これらの各出力信号は合成され、端子VRFP及び端子VRFNから出力される。なお、端子VRFP及び端子VRFNの出力信号は互いに逆相となる。こうして出力される信号は、図示しない制御回路において、記録されているデータを示すデータ信号として用いられる。
ここで、図4は回路40の一部分について、その詳細構成を示す図である。以下、同図を参照しながら、増幅回路1及びスイッチ41について、より詳細に説明する。
図4に示すように、増幅回路1内のオペアンプ10は差動増幅回路20及びソースフォロア回路30からなり、これらが従属接続された構成を有している。つまり、フォトダイオードA又はaの出力Vinはまず差動増幅回路20に供給され、さらに差動増幅回路20の出力がソースフォロア回路30に供給される。
差動増幅回路20は、カレントミラー接続されたPチャンネルMOSトランジスタ21,22と、トランジスタ21,22にそれぞれ直列接続されたNチャンネルMOSトランジスタ23,24と、トランジスタ23,24のソースに接続された定電流源25によって構成されている。トランジスタ23のゲートはスイッチ41を介してフォトダイオードA又はaに接続され、トランジスタ24のゲートは基準電圧源14(=基準電圧源Vs)に接続されている。本実施形態では、上述したように、基準電圧源14はフォトダイオードのバイアス電圧と同値の電圧(ここでは1.65V。)を発生する。差動増幅回路20の出力は、トランジスタ21とトランジスタ23の接続点から取り出される。
ソースフォロア回路30は、差動増幅回路20の出力がゲートに供給されるNチャンネルMOSトランジスタ31と、トランジスタ31のソースに接続された定電流源32によって構成されている。ソースフォロア回路30の出力は、トランジスタ31のソースから取り出され、増幅回路1の出力Voutとなる。トランジスタ31は、いわゆるデプレッション型のMOSトランジスタである。すなわち、トランジスタ31のしきい値電圧Vthはゼロ又はマイナス値である。
なお、トランジスタ21,22の各ソース,及びトランジスタ31のドレインには電源電圧Vddが供給されている。
ここで、増幅回路1の電圧増幅度は、抵抗16の抵抗値とフォトダイオードの内部抵抗値の調節により、適宜設定される。ただし、フォトダイオードA又はaの出力電圧がバイアス電圧の電圧値1.65Vである場合、電圧増幅度にかかわらず、ソースフォロア回路30の出力電圧(トランジスタ31のソース電圧)は約1.65V程度となる。
トランジスタ31のしきい値電圧をVthとすると、トランジスタ31のゲート電圧は、Vout+Vthで与えられるが、本実施形態においてはトランジスタ31がデプレッション型であるため、Vth≦0である。したがって、トランジスタ31のゲート電圧は、ソース電圧とほぼ同じか、寧ろこれよりも低くなる。例えば、しきい値電圧Vthがほぼ0Vであるとすると、トランジスタ31のゲート電圧は出力Voutの電圧とほぼ一致することになる。その結果、例えば出力Voutの電圧が約1.65Vであるとすれば、トランジスタ31のゲート電圧も約1.65Vとなる。
これにより、カレントミラー回路を構成するトランジスタ21,22のソースドレイン間電圧が従来に比べて拡大される。つまり、トランジスタ31としてエンハンスメント型のトランジスタを用いると、トランジスタ31のゲート電圧は出力Voutの電圧よりもしきい値電圧分高くなり、その結果、トランジスタ21,22のソースドレイン間電圧が低下し、ダイナミックレンジが狭くなる。このため、ダイナミックレンジを十分に確保するためには、上述したように、電源電圧Vddを高くする必要が生じる。
これに対し、本実施形態では、トランジスタ31としてデプレッション型のトランジスタを用いていることから、電源電圧Vddが比較的低くてもダイナミックレンジを十分に確保することが可能となる。例えば、電源電圧Vddが3.3Vであるとすると、トランジスタ21,22のソースドレイン間電圧の振幅の最大値(差動増幅回路20が出力し得る信号の振幅の最大値)は約1.65V(=3.3V−1.65V(フォトダイオードのバイアス電圧の電圧値))となり、十分な振幅が確保される。なお、この場合における増幅回路1のダイナミックレンジの上限値は3.3Vとなる。
次に、スイッチ41は、フォトダイオードA又はaと増幅回路1との接続を切り替えるスイッチである。図示しない操作部を用いてユーザがDVD、BD、又はCDの記録や再生を指示した場合、操作部から制御部50(図2)に対して操作内容が伝えられる。制御部50の詳細については後述するが、ここでは、伝えられた操作内容に基づき、DVD、BD、CDのうちのいずれか1つの選択を受け付ける。そして、受け付けた選択の内容に応じて、回路40内のスイッチ41を制御する。具体的には、DVD又はBDの選択を受け付けた場合にはフォトダイオードAが増幅回路1に接続されるよう、スイッチ41を制御する。一方、CDの選択を受け付けた場合にはフォトダイオードaが増幅回路1に接続されるよう、スイッチ41を制御する。
なお、制御部50は、フォトダイオードA及びaに対応するスイッチ41だけでなく、他のフォトダイオードに対応するスイッチも同様に制御する。すなわち、DVD又はBDの選択を受け付けた場合にはDVD又はBD用のレーザービームを受光するフォトダイオード(フォトダイオードA,B,C,D,E1,E2,E3,E4,F1,F2,F3,F4)が、それぞれ対応する増幅回路に接続されるよう、スイッチを制御する。一方、CDの選択を受け付けた場合にはCD用のレーザービームを受光するフォトダイオード(フォトダイオードa,b,c,d,e1,e2,f1,f2)が、それぞれ対応する増幅回路に接続されるよう、スイッチを制御する。
以上のようなスイッチ制御の結果、1つの増幅回路で複数種の光ディスクにそれぞれ対応する複数のフォトダイオードの出力信号を増幅することができるようになる。
[制御部50及びスイッチ51]
さて、以下制御部50及びスイッチ51について、再度図2を参照しながら、詳細に説明する。
制御部50は、複数の外部端子(ここでは、3つの外部端子SW1,2,3)と接続される。一方、スイッチ51は、上記複数の外部端子のうちの一部(ここでは外部端子SW3)、制御部50、及びフォトダイオードAのカソード側端部と接続される。
スイッチ51は、外部端子SW3と制御部50とを接続する第1モードと、外部端子SW3とフォトダイオードAとを接続する第2モードと、を切り替える機能を有する。すなわち、このスイッチ51の動作により、第1モードでは、外部端子SW3はスイッチ51を介して制御部50と接続され、フォトダイオードAとは切り離される。一方第2モードでは、外部端子SW3はスイッチ51を介してフォトダイオードAと接続され、制御部50とは切り離される。
制御部50は、外部端子SW1,2,3に入力される信号の組み合わせ(信号セット)に応じてスイッチ41、43、51の切り替え制御を行う。表1に、外部端子SW1,2,3に入力される信号セットを示す。なお、表1にも示すように、外部端子SW1,2,3に入力される信号はH(ハイ)、M(ミディアム)、L(ロー)の3値信号である。
Figure 0004687700
ここで、モード1〜3は、それぞれディスクの種類(DVD、BD、CD)に対応している。制御部50は、モード1に対応する信号セットが外部端子SW1,2,3に入力されると、フォトダイオードAが増幅回路1に接続されるよう、スイッチ41を制御する(スイッチ41の動作の詳細は上述した通りである。他のフォトダイオードについても同様である。)。モード2や3に対応する信号セットが入力された場合にも同様である。
また、ゲイン1〜4は、増幅回路1のゲインに対応している。本実施形態の増幅回路1では、SW43のオンオフ制御により切り替え可能な2種類のゲインのみを用意しているので、ゲイン1,2のみを使用する。すなわち、ゲイン1に対応する信号セットが外部端子SW1,2,3に入力されると、制御部50はスイッチ43を制御し、抵抗44を帰還回路へ組み入れる。一方、ゲイン2に対応する信号セットが外部端子SW1,2,3に入力されると、制御部50はスイッチ43を制御し、抵抗44を帰還回路から切り離す。もちろん、スイッチ43と抵抗44の組み合わせを追加することによってゲインを3段階や4段階に切り替えるようにすることも可能であり、その場合、表1中のゲイン3,4が用いられることになる。
スリープは、制御部50の待機状態と対応している。すなわち、スリープに対応する信号セットが外部端子SW1,2,3に入力されると、制御部50は次の信号セットが入力されるまで、処理をしない待機状態に入る。
テストモード1〜4は、それぞれPDIC100に対する各種テストを行うためのモードである。本実施形態におけるフォトダイオードの暗電流の測定はこれらのモードのうちのひとつであり、特にテストモード4が相当する。以下、テストモード4に関する制御部50の動作について詳細に説明する。
制御部50は、スイッチ51が接続されている外部端子以外の外部端子、すなわち外部端子SW1,2に入力される信号の組み合わせが(M,L)である場合に、スイッチ51を第2モードとする。すなわち、組み合わせ(M,L)は、スイッチ51の第2モードへの切り替えを指示する信号セットである。第2モードでは外部端子SW3とフォトダイオードAとが接続されるので、フォトダイオードAにレーザービームを当てていない状態で外部端子SW3の出力電流を測定することにより、フォトダイオードAの暗電流の大きさを測定することができる。
一方、制御部50は、外部端子SW1,2に入力される信号の組み合わせが(M,L)以外のものである場合に、スイッチ51を第1モードとする。すなわち、組み合わせ(M,L)以外の全ての組み合わせは、スイッチ51の第1モードへの切り替えを指示する信号セットである。第1モードでは外部端子SW3と制御部50とが接続されるので、制御部50は、外部端子SW1,2,3に入力される信号の組み合わせに応じた上記各制御を行える。
以上説明したように、PDIC100によれば、元々制御部50用として用意されていた外部端子SW3をフォトダイオードAの出力電流測定用端子として用いることができるので、フォトダイオードの暗電流を測定可能な、小型化されたフォトダイオード用集積回路を提供することが可能になる。
また、スイッチ51の切り替えを制御部50の制御により行うことができ、しかも、スイッチ51が第2モードであることにより外部端子SW3が制御部50に接続されていない場合にも、制御部50は、スイッチ51を第1モードに切り替えることができる。すなわち、第1モードへの切り替えを指示するために外部端子SW1,2に入力される信号セットと、第2モードへの切り替えを指示するために外部端子SW1,2に入力される信号セットと、を互いに異なるものとしたので、制御部50は、外部端子SW1,2に入力される信号の組み合わせにより、スイッチ51の切り替えを行うことができる。
なお、上記実施形態では、20個のフォトダイオードのうちフォトダイオードAの出力電流のみを測定する例を説明したが、これは、複数のフォトダイオードを有するフォトダイオード用集積回路において、そのうち1つのフォトダイオードが不良品でなければ、同時に作られた他のフォトダイオードが不良品である確率は極めて小さくなるためである。もちろん、20個全てのフォトダイオードの出力電流を測定することとしてもよい。この場合、スイッチ51と各フォトダイオードを接続し、スイッチ51の第2モードを分割して第2−Aモード、第2−aモード、第2−Bモード、第2−bモード等とし、これらにそれぞれ対応するテストモードを設けることにより制御部50からスイッチ51の上記各モードの切り替えを行うこととすればよい。また、各フォトダイオードの暗電流の合計値により不良品判断を行うこととしてもよく、その場合には図2に示したスイッチ51の構成において、スイッチ51のフォトダイオードA側端部に、さらに他のフォトダイオードを接続することとすればよい。こうすれば、スイッチ51の第2モードにおいて、外部出力端子SW3には、各フォトダイオードの暗電流の合計値に相当する電流値の電流が流れることになる。
ここで、上記PDIC100を備える光ピックアップ101の全体構成について、光ピックアップ101の構成を示す模式図である図5を参照しつつ、説明しておく。
図5に示すように、光ピックアップ101は、レーザ光源102と、レーザ光源102からのレーザービームを複数に分割する回折格子103と、回折格子103から出射されたレーザービームを平行光にするコリメートレンズ104と、平行光とされたレーザービームを光ディスク200側へ導くミラー105と、ミラー105で反射されたレーザービームを円偏光に変換して対物レンズ106に入射する1/4波長板110と、1/4波長板110から入射されたレーザービームをディスク面に収束させる対物レンズ106と、光ディスク200により反射されミラー105でさらに反射された光をPDIC100側へ導くビームスプリッタ107と、ビームスプリッタ107からの反射光を収束させるアナモフィックレンズ108と、アナモフィックレンズ108によって収束された反射光を受光するPDIC100とを備えている。PDIC100は、上述したように20個のフォトダイオードを備え、各フォトダイオードは、上記反射光を受光して光電変換し、反射光の強度に応じた電圧信号を出力する。
なお、光ディスク200に対する対物レンズ106の位置は、対物レンズ駆動装置109によって高精度に制御される。詳細には、対物レンズ106をフォーカス方向へ駆動することにより、光ディスク200の記録面にビームスポットの焦点を合わせるフォーカス補正が行われ、トラッキング方向へ駆動することにより、光ディスク200のトラックにビームスポットを追従させるトラッキング補正が行われる。また、タンジェンシャル方向を回転軸にして対物レンズ106をトラッキング方向に回転させることにより、ディスクの反りに対応するチルト角の補正が行われる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは勿論である。
本発明の実施形態にかかるPDICの外観例を示す図である。 本発明の実施形態にかかるPDICの内部回路構成を示す図である。 本発明の実施形態にかかるPDICの内部回路構成を示す図である。 本発明の実施形態にかかる回路をより詳細に示す回路図である。 本発明の実施形態にかかるPDICを備える光ピックアップの構成を示す模式図である。
符号の説明
1 増幅回路
10 オペアンプ
14 基準電圧源
16,44 抵抗
20 差動増幅回路
21,22 PチャンネルMOSトランジスタ
23,24 NチャンネルMOSトランジスタ
25,32 定電流源
30 ソースフォロア回路
31 デプレッション型トランジスタ
40 回路
41,43,51 スイッチ
42 リミッタ回路
50 制御部
60 合成回路
100 フォトダイオード用集積回路
101 光ピックアップ
102 レーザ光源
103 回折格子
104 コリメートレンズ
105 ミラー
106 対物レンズ
107 ビームスプリッタ
108 アナモフィックレンズ
109 対物レンズ駆動装置
110 1/4波長板
200 光ディスク
A,B,C,D,a,b,c,d,E1,E2,E3,E4,F1,F2,F3,F4,e1,e2,f1,f2 フォトダイオード

Claims (5)

  1. 第1の端子を含む複数の外部端子と、
    第2の端子と、
    前記複数の外部端子と接続される制御部と、
    前記第1及び第2の端子と接続される第1のフォトダイオードと、
    前記第2の端子と接続される第2のフォトダイオードと、
    前記第1の端子と前記制御部とを接続する第1モードと、前記第1の端子と前記第1のフォトダイオードとを接続する第2モードと、を切り替える第1のスイッチと、
    前記第1のフォトダイオードと前記第2の端子とを接続するモードと、前記第2のフォトダイオードと前記第2の端子とを接続するモードと、を切り替える第2のスイッチとを備え
    前記制御部は、前記第1の端子以外の前記複数の外部端子に入力される信号の組み合わせに応じて前記第1のスイッチの切り替え制御を行うとともに、前記第1モードにおいて前記複数の外部端子に入力される信号の組み合わせに応じて前記第2のスイッチの切り替え制御を行う、
    ことを特徴とするフォトダイオード用集積回路。
  2. 前記第2の端子を入力端子とし、かつゲインを切り替え可能に構成された増幅回路をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1モードにおいて前記複数の外部端子に入力される信号の組み合わせに応じて前記増幅回路のゲインを切り替える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオード用集積回路。
  3. 第1の端子を含む複数の外部端子と、
    第2の端子と、
    前記複数の外部端子と接続される制御部と、
    前記第1及び第2の端子と接続される第1のフォトダイオードと、
    前記第1の端子と前記制御部とを接続する第1モードと、前記第1の端子と前記第1のフォトダイオードとを接続する第2モードと、を切り替える第1のスイッチと、
    前記第2の端子を入力端子とし、かつゲインを切り替え可能に構成された増幅回路をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1の端子以外の前記複数の外部端子に入力される信号の組み合わせに応じて前記第1のスイッチの切り替え制御を行うとともに、前記第1モードにおいて前記複数の外部端子に入力される信号の組み合わせに応じて前記増幅回路のゲインを切り替える、
    ことを特徴とするフォトダイオード用集積回路。
  4. 前記第1モードへの切り替えを指示するために前記第1の端子以外の前記各外部端子に入力される信号の組み合わせと、前記第2モードへの切り替えを指示するために前記第1の端子以外の前記各外部端子に入力される信号の組み合わせと、は互いに異なる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフォトダイオード用集積回路。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のフォトダイオード用集積回路を含むことを特徴とする光ピックアップ。
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