JP2007086634A - 画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007086634A JP2007086634A JP2005277938A JP2005277938A JP2007086634A JP 2007086634 A JP2007086634 A JP 2007086634A JP 2005277938 A JP2005277938 A JP 2005277938A JP 2005277938 A JP2005277938 A JP 2005277938A JP 2007086634 A JP2007086634 A JP 2007086634A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image forming
- toner
- fine particles
- forming method
- electrostatic latent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】 本発明の課題は、長期に渡ってフィルミングの発生を抑制でき、安定した画像を維持できる画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジを得ることである。
【解決手段】 本発明の画像形成方法は、交流成分を含む電圧を印加して生じる放電を利用して静電潜像担持体(感光体)3を帯電させた後、静電潜像担持体3上に形成された静電潜像をトナーにより現像する画像形成方法において、静電潜像担持体3の表面層は5〜40重量%のシリコーン樹脂微粒子を含有しており、トナーは母体粒子と添加剤とを有し、添加剤の母体粒子に対する被覆率を65%〜95%としている。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の画像形成方法は、交流成分を含む電圧を印加して生じる放電を利用して静電潜像担持体(感光体)3を帯電させた後、静電潜像担持体3上に形成された静電潜像をトナーにより現像する画像形成方法において、静電潜像担持体3の表面層は5〜40重量%のシリコーン樹脂微粒子を含有しており、トナーは母体粒子と添加剤とを有し、添加剤の母体粒子に対する被覆率を65%〜95%としている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
従来、電子写真プロセスを採用した画像形成装置においては、像担持体としての感光体表面を帯電させる帯電手段を備えている。帯電手段で用いる帯電方式の一つとして、近接放電による帯電方式がある。これは、感光体表面に帯電部材を接触或いは非接触で近接させ、近接放電により感光体表面の帯電を行う方式である。
近年、高画質化、装置の小型化などがますます望まれる中、帯電装置も高画質化と小型化が課題となっている。このような課題に対して、感光体(静電潜像担持体)に接触又は近接させた帯電部材を用いる近接放電方式を用いた帯電装置は、大掛かりな帯電装置を必要としないため有効である。このような近接帯電方式では、帯電部材と感光体表面との微少な接触ムラ、或いは非接触とした場合には帯電部材と感光体表面とのギャップ変動等により、感光体表面を均一に帯電させることが困難であるため、近年では直流(DC)成分に交流(AC)成分を重畳した、AC重畳帯電方式が多く用いられている。
AC重畳帯電方式は、装置の小型化及び高画質化を実現できると同時に、帯電均一性を保ちながら帯電部材と感光体とを非接触にできることから、帯電部材自身の劣化も抑制することができるため、装置の小型化、高画質化、高耐久化に対しては非常に優れている。
しかし、AC重畳帯電方式は感光体表面を活性化させるため、感光体表面へのトナー成分固着、いわゆるフィルミングを加速する要因となる。フィルミングは特に高湿下でコピープロセスを繰り返し行った場合に顕著に発生し、ハーフトーン画像上で白帯となって現れるため、高品質な画像提供の妨げとなってしまう。
そこで、フィルミングに対する対策として、特許文献1にはトナーの添加剤をあらかじめトナー母体に固定し、付着状態を安定化させてフィルミングを抑制するものが開示されている。また、特許文献2にはトナー母体の粒径分布及び添加剤の物性値を規定したものが開示されている。
一方、感光体側からもフィルミングに対して有利な構成が示されており、特許文献3に記載の従来技術では感光体の表面摩擦係数の上限値を0.5にした技術が開示されている。また、特許文献4に記載の従来技術では感光体表面の接触角、硬度、摩擦係数、表面粗さをそれぞれ所定の値を規定したものが開示されている。
しかし、上述の特許文献1及び2に記載の従来技術は、トナーの物性のみを規定しているが、感光体の表面状態によってもフィルミングの発生しやすさは変化するため、フィルミングの対策としては不十分であった。
一方、上述の特許文献3及び4に記載の従来技術は、感光体表面の物性のみを規定しているが、トナーの物性値によってもフィルミングの発生のしやすさは変化するため、フィルミング対策としては十分でなかった。このように、フィルミングは感光体、トナーの両方に関わる問題であるため、システム的な見地からの課題解決方法の確立が望まれている。
本発明は、長期に渡ってフィルミングの発生を抑制でき、安定した画像を維持できる画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、交流成分を含む電圧を印加して生じる放電を利用して静電潜像担持体を帯電させた後、静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像する画像形成方法において、静電潜像担持体の表面層は5〜40重量%のシリコーン樹脂微粒子を含有しており、トナーは母体粒子と添加剤とを有し、添加剤の母体粒子に対する被覆率が65%〜95%であることを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の発明において、シリコーン樹脂微粒子の平均粒径が5.0μm以下であることを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、トナーの添加剤は2種類以上の無機微粒子を含有していることを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、無機微粒子はシリカ及び酸化チタンであることを特徴とする。
請求項5に記載された発明は、請求項4に記載された発明において、シリカ及び酸化チタンは平均一次粒径がそれぞれ異なっていることを特徴とする。
請求項6に記載された発明は、請求項5に記載された発明において、平均一次粒径の小さい無機微粒子が、平均一次粒径の大きい無機微粒子よりも粒子の添加量が多くなっていることを特徴とする。
請求項7に記載された発明は、請求項6に記載された発明において、一方の無機微粒子の平均一次粒径が0.03μm以下であり、他方の無機微粒子の平均一次粒径が0.2μm以下であることを特徴とする。
請求項8に記載された発明は、静電潜像担持体、帯電装置、現像装置を備えた画像形成装置において、請求項1〜7の何れか一項に記載の画像形成方法を用いて画像形成を行なうことを特徴とする。
請求項9に記載された発明は、請求項8に記載された発明において、帯電装置、静電潜像担持体及び現像装置を一体に備えたプロセスカートリッジであることを特徴とする。
本発明によれば、実験の結果、静電潜像担持体の表面層に5〜40重量%のシリコーン樹脂微粒子を含有し、トナーは添加剤の母体粒子に対する被覆率を65%〜95%とすることで、長期に渡ってフィルミングの発生を抑制でき、安定した画像を維持できることが分かった。
本発明に用いる感光体(静電潜像担持体)について説明する。本発明において用いることのできるドラム状或いはベルト状の導電性支持体としては、Al、Ni、Fe、Cu、Au等の金属又は合金、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド等のプラスチック又はガラス等の絶縁性基板上にAl、Ag、Au等の金属膜又はIn2O3、SnO2等の金属酸化物膜を設けたもの等が例示できる。機能分離型の感光体は、これらの導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送層とを積層して形成される。
電荷発生層は電荷発生物質のみから形成されていても、或いは電荷発生物質がバインダー中に均一に分散されて形成されていてもよい。電荷発生層はこれらの成分を適当な溶媒中に分散し、これを導電性支持体上に塗布、乾燥することにより形成される。尚、電荷発生層の平均膜厚は0.01〜2μm、好ましくは0.1〜1μmである。
電荷発生物質としては、例えばシーアイピグメントブルー25(カラーインデックス(CI)21180)、シーアイピグメントレッド52(CI45100)、シーアイベーシックレッド3(CI45210)等の他に、ポルフィリン骨格を有するフタロシアニン系顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、スチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、カルバゾール骨格を有するトリスアゾ顔料等、更にはシーアイピグメントブルー16(CI74100)等のフタロシアニン系顔料、シーアイバットブラウン5(CI173410)等のインジゴ顔料、アルゴスカーレッドB(バイオレット社製)、インダンスレンスカーレットR(バイエル社製)等のペリレン系顔料、スクエアリック顔料等の有機顔料を使用することができる。
バインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド等が用いられる。バインダー樹脂の量は電荷発生物質100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜50重量部が好ましい。ここで用いられる溶媒としてはテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、1,1,2-トリクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエタン、ジクロロメタン、エチルセルソルブ等の単独溶媒又は混合溶媒が好ましい。
電荷輸送層は電荷輸送物質、バインダー樹脂及び必要ならば可塑剤、レベリング剤を適当な溶媒に溶解し、これを電荷発生層上に塗布し乾燥することにより形成される。電荷輸送物質としては、ポリ-N-ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ-γ-カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン-ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9-(p-ジエチルアミノスチリル-ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1-ビス(4-ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α-スチルベン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ-N-ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送層を形成するための溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノクロルベンゼン、1,2-ジクロロエタン、シクロヘキサノン、ジクロロメタン、1,1,2-トリクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエタン及びこれらの混合溶媒が望ましい。
電荷輸送層の膜厚は10〜100μm、好ましくは20〜40μmである。
電荷輸送層の膜厚は10〜100μm、好ましくは20〜40μmである。
尚、接着性、電荷ブロッキング性を向上させるために、必要に応じて導電性支持体と電荷発生層との間に下引き層を設けてもよい。更に、耐摩耗性を向上させるために最表面に保護層を設けても良い。本実施の形態においては、このように作製した感光体表面層中に、シリコーン樹脂微粒子を樹脂に対して1〜30重量%含有させる。
シリコーン樹脂微粒子としては例えば、商品名「トスパール」(GE東芝シリコーン(株)製)、「トレフィル」(東レダウコーニングシリコーン(株)製)等が挙げられる。
前述のようにフィルミング現象は付着作用と除去作用のバランスによって程度が決まり、付着作用が除去作用より大きくなるとフィルミングが発生する。本発明者らの検討によると、シリコーン樹脂微粒子を感光体表面層に含有させる場合、表面の潤滑性を得るためには樹脂に対して50重量%以上の添加量が必要となるが、フィルミング性に対しては5重量%以上の添加量で効果が発揮されることが分かった。更に、これは単に摩擦係数の低下や、微粒子の添加による表面粗さの変化の効果ではなく、シリコーン樹脂微粒子表面の適度な付着性と摩擦性とのバランスによって、付着性が低く、除去性が高いという特有の効果が現れていることが明らかとなった。前述のように、フィルミング現象は感光体特性のみで決まるものではないためトナー側の条件が必要になるが、添加剤の被覆率が65%〜95%の条件を満たすトナーに対しては、感光体表面層へのシリコーン樹脂微粒子添加量が、樹脂に対して5重量%以上であれば、システム内で常に付着作用<除去作用の関係が成立し、フィルミングを長期に渡って抑制することができる。尚、シリコーン樹脂微粒子の含有量が40重量%を超えると、静電特性や現像性等、フィルミング以外の不具合が生じやすくなるため好ましくない。
前述のようにフィルミング現象は付着作用と除去作用のバランスによって程度が決まり、付着作用が除去作用より大きくなるとフィルミングが発生する。本発明者らの検討によると、シリコーン樹脂微粒子を感光体表面層に含有させる場合、表面の潤滑性を得るためには樹脂に対して50重量%以上の添加量が必要となるが、フィルミング性に対しては5重量%以上の添加量で効果が発揮されることが分かった。更に、これは単に摩擦係数の低下や、微粒子の添加による表面粗さの変化の効果ではなく、シリコーン樹脂微粒子表面の適度な付着性と摩擦性とのバランスによって、付着性が低く、除去性が高いという特有の効果が現れていることが明らかとなった。前述のように、フィルミング現象は感光体特性のみで決まるものではないためトナー側の条件が必要になるが、添加剤の被覆率が65%〜95%の条件を満たすトナーに対しては、感光体表面層へのシリコーン樹脂微粒子添加量が、樹脂に対して5重量%以上であれば、システム内で常に付着作用<除去作用の関係が成立し、フィルミングを長期に渡って抑制することができる。尚、シリコーン樹脂微粒子の含有量が40重量%を超えると、静電特性や現像性等、フィルミング以外の不具合が生じやすくなるため好ましくない。
更に感光体表面層に添加するシリコーン樹脂微粒子の平均粒径が5μm以下であることがより好ましい。シリコーン樹脂微粒子の平均粒径が5μmを超えると、付着作用が大きくなりフィルミングに対してやや不利である。尚、平均粒径は、粒度分布測定装置CAPA-700(堀場製作所製)による測定値である。
次に、本発明に用いられるトナーについて詳細に説明する。本実施の形態で用いられるトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤からなる混合物を、熱ロールミルで溶融混練した後、冷却固化せしめ、これを粉砕分級して得られる母体粒子に、添加剤をヘンシェルミキサー等で混合付着させることによって得られる。この場合の結着樹脂としては、従来からトナー用結着樹脂として使用されてきたものが適用される。具体的には、ポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレンとp−クロロスチレンの共重合体、スチレンとプロピレンの共重合体、スチレンとビニルトルエンの共重合体、スチレンとビニルナフタリンの共重合体、スチレンとアクリル酸メチルの共重合体、スチレンとアクリル酸エチルの共重合体、スチレンとアクリル酸ブチルの共重合体、スチレンとアクリル酸オクチルの共重合体、スチレンとメタクリル酸メチルの共重合体、スチレンとメタクリル酸エチルの共重合体、スチレンとメタクリル酸ブチルの共重合体、スチレンとα−クロルメタクリル酸メチルの共重合体、スチレンとアクリロニトリルの共重合体、スチレンとビニルメチルエーテルの共重合体、スチレンとビニルエチルエーテルの共重合体、スチレンとビニルメチルケトンの共重合体、スチレンとブタジエンの共重合体、スチレンとイソプレンの共重合体、スチレンとアクリロニトリルとインデンの共重合体、スチレンとマレイン酸の共重合体、スチレンとマレイン酸エステルの共重合体などのスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、これらは、単独で或いは2種以上混合して使用される。
着色剤としては、トナー用として公知のものが全て使用できる。黒色の着色剤としては、例えばカーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック等が使用できる。シアンの着色剤としては、例えばフタロシアニンブルー、メチルレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等が使用できる。マゼンタの着色剤としては、例えばローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ等が使用できる。イエローの着色剤としては、例えばクロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等が使用できる。
更に、これらのトナーは、より効率的に帯電を付与するために、少量の帯電付与剤、例えば染顔料、極性制御剤などを含有することができる。極性制御剤としては、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のCo、Cr又はFe等の金属錯体、有機染料、四級アンモニウム塩等がある。
添加剤の詳細については後述するが、本発明においては上記のトナー母体粒子に対する添加剤の被覆率を65%〜100%に設定する。尚、添加剤の被覆率とは、トナー表面をSEMにて観察した実測値であり、以下の式で示される。
添加剤被覆率=100×(添加剤面積の総和)/(1つのトナー全体の面積)
添加剤被覆率=100×(添加剤面積の総和)/(1つのトナー全体の面積)
トナーの母体粒子に対する添加剤の被覆率が65%以上である場合、トナーが感光体表面を摺擦する作用、即ち除去作用が大きくなり、またトナーと感光体間に働く付着力、即ち付着作用が小さいことが明らかとなった。
図1はトナーの添加剤被覆率と感光体に対するトナーの付着力との関係を示すグラフであり、図2はトナーの添加剤被覆率と感光体に対するトナーの摩擦係数との関係を示すグラフである。図1及び図2の何れのグラフにおいても添加剤被覆率が40%の測定値を1としたときの比で表している。尚、ここでの付着力は遠心分離法により測定したものである。また、摩擦係数はオイラーベルト法を用いた測定値であり、ベルトとしてプリンタックテープ上にトナーを付着させたものを用いた。
実験の結果、添加剤被覆率が65%以上の領域ではトナーの付着力が低く、摩擦力が大きくなることが分かった。一方、添加剤被覆率が95%を越えると、トナー母体粒子からの遊離添加剤量の増加に伴い、添加剤のフィルミングが増加するため好ましくない。よって、本発明においては添加剤被覆率が65%〜95%の範囲内となるよう設定した。
尚、トナーの添加剤被覆率は経時でも65%〜95%の範囲内に維持することが必要である。トナーについても例えば画像面積率の少ない場合のように、トナーの入れ替えが少ないような使用条件においては添加剤の埋没、遊離等の影響で添加剤被覆率が変化してしまう場合がある。従って、トナーについても添加剤被覆率変化の少ない処方設計が必要となる。また、経時での添加剤埋没による被覆率変動を抑制するため、添加剤として少なくとも2種類の無機微粒子を用いることが望ましい。
添加剤として用いられる無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等を挙げることができるが、中でもシリカ、酸化チタンの2種が、埋没を抑制すると同時に帯電安定性の面からも好ましく用いられる。更に本発明においては、上記2種の平均一次粒子径が異なっていることが望ましい。このことにより、粒径の大きい方の無機微粒子がトナー表面と感光体やキャリア表面との接触の際にスペーサーの役割を果たし、粒径の小さい方の無機微粒子がトナー表面へ埋没することを防止する役割がある。よって、初期状態における添加剤のトナー表面被覆状態が長期にわたって維持され、本発明の効果をより持続することができる。また、粒径の大きい方の添加剤量が少なく、粒径の小さい方の添加剤量が多いほど、経時でのトナー特性変化が小さくなる。これは粒径の大きいトナーから先に埋没が進行するためであると考えられる。
更に、本発明に用いる無機微粒子は、流動性付与の面から少なくとも一つは平均一次粒子径が0.03μm以下であることが好ましい。平均一次粒子径が0.03μmより大きいと流動性不良によりトナー帯電が不均一となりやすい。
また、もう一方の無機微粒子は、平均一次粒子径が0.2μm以下であることが好ましい。併用して用いる平均一次粒子径が0.03μm以下の無機微粒子によりある程度の流動性が得られるが、それでも平均一次粒子径が0.2μmより大きい無機微粒子を用いると、前述のように流動性不良によりトナー帯電が不均一となりやすいためである。
尚、トナー添加剤として3種類以上の無機微粒子を用いる場合は、そのうち何れか2種類の添加剤について上記の関係が成立していれば、本発明の効果を得ることができる。
尚、トナー添加剤として3種類以上の無機微粒子を用いる場合は、そのうち何れか2種類の添加剤について上記の関係が成立していれば、本発明の効果を得ることができる。
尚、本発明に使用される無機微粒子の粒径は、動的光散乱を利用する粒径分布測定装置、例えば(株)大塚電子製のDLS−700や、コールターエレクトロニクス社製のコールターN4により測定可能である。
キャリアは、磁性を有した核体粒子に必要に応じて被覆層を設けたものを用いる。核体粒子としては公知の磁性体を使用し、例えば鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属やマグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの合金或いは化合物等が挙げられる。
また、被覆層に用いられる樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン及びクロロスルホン化ポリエチレン;ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばポリスチレン、アクリル樹脂(例えばポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、スチレンとアクリル酸の共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂のようなシリコーン樹脂又はその変性品(例えばアルキド樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン等による変性品)、フッ素樹脂、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレー)、ポリウレタン、ポリカーボネート、アミノ樹脂(例えば尿素・ホルムアルデヒド樹脂)、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の中でもトナースペントを防止する点で好ましいのは、アクリル樹脂、シリコーン樹脂又はその変性品及びフッ素樹脂であり、特にシリコーン樹脂又はその変性品が好ましい。被覆層の形成法としては従来と同様、キャリア核体粒子の表面に噴霧法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布すればよい。
また、キャリア抵抗の調整等の目的で、被覆層中に微粉末を添加しても良い。被覆層中に分散される微粉末は、0.01〜5.0μm程度の粒径のものが好ましい。また、該微粉末は被覆樹脂100重量部に対して2〜30重量部添加されることが好ましく、特に5〜20重量部が好ましい。微粉末としては公知の例えばシリカ、アルミナ、チタニア等の金属酸化物やカーボンブラック等の顔料が挙げられる。
次に、本発明における画像形成装置について説明する。本発明に用いる画像形成装置1は、本体の下部に設けられた給紙部10と、装置本体の略中央に配置された画像形成部12と、画像形成部12の上方に設けられた画像読取部2とを備える。
画像形成部12では、ドラム状をした感光体(像担持体)3の周囲に、感光体3の表面に帯電処理を行う帯電部材5、感光体3の表面に露光されて形成された静電潜像を可視化する現像装置7、クリーニングブレード9等がそれぞれ配置されている。
画像形成部12に配置される感光体3、帯電部材5、現像装置7、クリーニングブレード9等はプロセスカートリッジとして1つのユニットに組み込んでいる。画像形成部12にはトナー像を得た用紙上のトナーを定着処理する定着装置14が用紙の搬送経路の下流側に配置されている。定着装置14を通過した用紙は排紙ローラを経て機外に排紙される。
画像形成装置はモノクロの画像形成装置だけでなく、2色以上の複数色トナーを用いたカラー画像形成装置でも良い。カラー画像形成装置において画像読み取り時に色分解された分解色ごとの信号を、帯電、レーザー光露光による画像書き込みとそれに対応するカラートナーが現像されるというプロセスを繰り返し、イエロー、マゼンタ、シアン、黒トナーの4色トナー像が、感光体上に形成され一括して記録紙に転写されるものでも良い。
また、トナー像の形成方法、記録材への転写方法も異なるものであってもよい。例えば中間転写体を有した画像形成装置や、複数の作像部を並列に配置したタンデム式のカラー画像形成装置等も、本発明において好ましく使用することができる。
更には上記の他、予め画像情報をROM、フレキシブルディスク等の画像メモリに記憶させ、必要に応じて画像メモリ内の情報を取り出して、画像形成部に出力させることができる。従って、画像読み取り部を持つものだけでなく、コンピュータ等からの情報をメモリに記憶させ画像形成部へ出力させる装置も、本発明の画像形成装置に含まれる。これらの最も一般的なものとして、LEDプリンタやLBP(レーザービームプリンタ)がある。
以下、本発明を下記の実施例によって更に詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は全て重量部を表す。
(実施例1)
キャリアの作製については、シリコーン樹脂溶液100部、カーボンブラック4部、トルエン100部をホモミキサーで30分分散して被覆層形成液を調製した。これを体積平均粒径40μmのフェライト1000部の表面に、流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成しキャリアを作製した。
キャリアの作製については、シリコーン樹脂溶液100部、カーボンブラック4部、トルエン100部をホモミキサーで30分分散して被覆層形成液を調製した。これを体積平均粒径40μmのフェライト1000部の表面に、流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成しキャリアを作製した。
トナーの作製については、ポリエステル樹脂80部、スチレン−メチルアクリレート共重合体20部、カルナウバワックス5部、カーボンブラック8部、含金属モノアゾ染料3部の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、平均粒径6μmのトナー母体を得た。更に、添加剤として、前述のトナー母体100部とシリカ(AEROSIL TT600:日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.04μm)1.2部をヘンシェルミキサーにて混合し、トナーを作製した。尚、このトナーの添加剤被覆率を測定したところ、被覆率は74%であった。
現像剤の作製については、上記のように作製したトナー7部とキャリア93部をボールミルにて混合し、トナー濃度7%の二成分現像剤を得た。
感光体の作製については、外径30mmのアルミニウムシリンダ上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、及び電荷輸送層塗工液を、順次塗布・乾燥し、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を作製した。
(下引き層塗工液)
二酸化チタン粉末 400部
メラミン樹脂 65部
アルキッド樹脂 120部
2−ブタノン 400部
(電荷発生層塗工液)
オキソチタニウムフタロシアニン 10部
ポリビニルブチラール 5部
2−ブタノン 200部
シクロヘキサノン 400部
(電荷輸送層塗工液)
A型ポリカーボネート 10部
トリフェニルアミン化合物 7部
テトラヒドロフラン 400部
シクロヘキサノン 150部
シリコーン樹脂微粒子(トスパール2000B:粒径6.0μm)2部(樹脂に対して20重量%)
(下引き層塗工液)
二酸化チタン粉末 400部
メラミン樹脂 65部
アルキッド樹脂 120部
2−ブタノン 400部
(電荷発生層塗工液)
オキソチタニウムフタロシアニン 10部
ポリビニルブチラール 5部
2−ブタノン 200部
シクロヘキサノン 400部
(電荷輸送層塗工液)
A型ポリカーボネート 10部
トリフェニルアミン化合物 7部
テトラヒドロフラン 400部
シクロヘキサノン 150部
シリコーン樹脂微粒子(トスパール2000B:粒径6.0μm)2部(樹脂に対して20重量%)
(評価)
評価装置は(株)リコー製プリンタIpsio color8000の黒ステーションを改造したものを用いた。帯電部材としては直径10mmの硬質樹脂ローラを用い、感光体とのギャップを50μmに調整した。帯電条件としては−600VのDC成分に、AC成分としてVpp=4.0kV、周波数=4.5kHzの正弦波を重畳した交番電界を印加し、更に感光体の線速を65mm/sとした。これは通常使用時の約20倍のフィルミング加速条件となる。
評価装置は(株)リコー製プリンタIpsio color8000の黒ステーションを改造したものを用いた。帯電部材としては直径10mmの硬質樹脂ローラを用い、感光体とのギャップを50μmに調整した。帯電条件としては−600VのDC成分に、AC成分としてVpp=4.0kV、周波数=4.5kHzの正弦波を重畳した交番電界を印加し、更に感光体の線速を65mm/sとした。これは通常使用時の約20倍のフィルミング加速条件となる。
この改造評価機を用い、上記のように作製した現像剤、トナー及び感光体を搭載して1000枚のランニングを行い、感光体上フィルミングの程度を目視にて観察した。1000枚で程度の良好だったものについては、更に1000枚追加して評価を行った。また、評価後のトナーについても添加剤被覆率を調べた。尚、フィルミングの程度は良好なものから5〜1(最も良好5、最も悪い1)の順に5段階のランク分けを行い、画像上不具合が発生しない許容範囲をランク3以上とした。結果を下記の表1に示す。
(実施例2)
実施例2では、感光体作製時のシリコーン樹脂微粒子添加量を0.7部にした以外は、実施例1と同様の構成にし評価を行った。
実施例2では、感光体作製時のシリコーン樹脂微粒子添加量を0.7部にした以外は、実施例1と同様の構成にし評価を行った。
(実施例3)
実施例3では、感光体作製時のシリコーン樹脂微粒子添加量を3.5部にした以外は、実施例1と同様の構成にし評価を行った。
実施例3では、感光体作製時のシリコーン樹脂微粒子添加量を3.5部にした以外は、実施例1と同様の構成にし評価を行った。
(実施例4)
実施例4では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径4.5μm(トスパール145)を用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
実施例4では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径4.5μm(トスパール145)を用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製し評価した。
(実施例5)
実施例5では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)を用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。
実施例5では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)を用いた以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。
(比較例1)
比較例1では、感光体作製時のシリコーン樹脂微粒子の添加量を0.3部にした以外は、実施例1と同様の構成にして評価を行った。
比較例1では、感光体作製時のシリコーン樹脂微粒子の添加量を0.3部にした以外は、実施例1と同様の構成にして評価を行った。
(比較例2)
比較例2では、感光体作製時のシリコーン樹脂微粒子の添加量を5部にした以外は、実施例1と同様の構成にして評価を行った。
比較例2では、感光体作製時のシリコーン樹脂微粒子の添加量を5部にした以外は、実施例1と同様の構成にして評価を行った。
(比較例3)
比較例3では、感光体作製時のシリコーン樹脂微粒子を添加しなかった以外は、実施例1と同様の構成にして評価を行った。
実施例2〜5、及び比較例1〜3の結果を下記の表2に示す。
比較例3では、感光体作製時のシリコーン樹脂微粒子を添加しなかった以外は、実施例1と同様の構成にして評価を行った。
実施例2〜5、及び比較例1〜3の結果を下記の表2に示す。
(実施例6)
実施例6では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時のシリカの添加量を1.6部に変えた以外は、実施例1と同様の構成にして評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は84%であった。
実施例6では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時のシリカの添加量を1.6部に変えた以外は、実施例1と同様の構成にして評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は84%であった。
(実施例7)
実施例7では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時に使用した添加剤として、シリカ(AEROSIL TT600)の添加量を0.8部及びシリカ(AEROSIL RY-50:日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.04μm)を0.5部用いた以外は、実施例1と同様にして評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は76%であった。
実施例7では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時に使用した添加剤として、シリカ(AEROSIL TT600)の添加量を0.8部及びシリカ(AEROSIL RY-50:日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.04μm)を0.5部用いた以外は、実施例1と同様にして評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は76%であった。
(実施例8)
実施例8では、実施例7においてトナー作製時に使用した添加剤として、シリカ(AEROSIL RY-50)の代わりにシリカ(AEROSIL RY200:日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.12μm)を用いた以外は、実施例7と同様の構成で評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は81%であった。
実施例8では、実施例7においてトナー作製時に使用した添加剤として、シリカ(AEROSIL RY-50)の代わりにシリカ(AEROSIL RY200:日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.12μm)を用いた以外は、実施例7と同様の構成で評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は81%であった。
(実施例9)
実施例9では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時に使用した添加剤として、シリカ(AEROSIL TT600)0.8部及び酸化チタン CR-EL(石原産業社製、平均一次粒子径0.3μm)0.5部を用いた以外は、実施例1と同様の構成で評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は69%であった。
実施例9では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時に使用した添加剤として、シリカ(AEROSIL TT600)0.8部及び酸化チタン CR-EL(石原産業社製、平均一次粒子径0.3μm)0.5部を用いた以外は、実施例1と同様の構成で評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は69%であった。
(実施例10)
実施例10では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時に使用した添加剤として、シリカ(AEROSIL200:日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.012μm)0.8部及び酸化チタン(AEROSILP25:日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.03μm)0.5部を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は89%であった。
実施例10では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時に使用した添加剤として、シリカ(AEROSIL200:日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.012μm)0.8部及び酸化チタン(AEROSILP25:日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.03μm)0.5部を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は89%であった。
(比較例4)
比較例4では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時のシリカ(AEROSIL TT600)の添加量を0.8部に変えた以外は、実施例1と同様の構成で評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は59%であった。
比較例4では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時のシリカ(AEROSIL TT600)の添加量を0.8部に変えた以外は、実施例1と同様の構成で評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は59%であった。
(比較例5)
比較例5では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時のシリカ(AEROSIL TT600)の添加量を2.4部に変えた以外は、実施例1と同様の構成で評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は97%であった。
比較例5では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時のシリカ(AEROSIL TT600)の添加量を2.4部に変えた以外は、実施例1と同様の構成で評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は97%であった。
(比較例6)
比較例6では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時にポリエステル樹脂を50部、スチレン−メチルアクリレート共重合体を50部使用した以外は、実施例1と同様の構成で評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は72%であった。
実施例6〜10、及び比較例4〜6の結果を下記の表3に示す。
比較例6では、感光体作製時にシリコーン樹脂微粒子として、粒径2.0μm(トスパール120)、トナー作製時にポリエステル樹脂を50部、スチレン−メチルアクリレート共重合体を50部使用した以外は、実施例1と同様の構成で評価を行った。尚、このときのトナーの添加剤被覆率は72%であった。
実施例6〜10、及び比較例4〜6の結果を下記の表3に示す。
以上のように、実施例1〜10においては、感光体表面層中に含有されるシリコーン樹脂微粒子の量、及びトナーの添加剤被覆率が本発明の範囲内にあるため、長期に渡ってフィルミング抑制効果が優れていることが分かった。これに対して比較例1〜3ではシリコーン樹脂微粒子の含有量が本発明の範囲外であるためフィルミングが発生した。また、比較例4、5では初期から、比較例6では経時でトナーの添加剤被覆率が範囲外となるため、やはりフィルミングが発生した。また、実施例4〜10は本発明の請求項2〜7に対応しており、感光体表面層に含有されるシリコーン樹脂微粒子の粒径、或いはトナー添加剤の種類、粒径、添加量を規定することによって、更に優れた効果が得られることが分かった。
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。上述の実施形態において、現像剤は上記トナーのみを用いる1成分現像剤を用いても、トナーをキャリアと混合した二成分現像剤を用いても良い。
1 画像形成装置
3 感光体(静電潜像担持体)
3 感光体(静電潜像担持体)
Claims (9)
- 交流成分を含む電圧を印加して生じる放電を利用して静電潜像担持体を帯電させた後、静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーにより現像する画像形成方法において、静電潜像担持体の表面層は5〜40重量%のシリコーン樹脂微粒子を含有しており、トナーは母体粒子と添加剤とを有し、添加剤の母体粒子に対する被覆率が65%〜95%であることを特徴とする画像形成方法。
- シリコーン樹脂微粒子の平均粒径が5.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- トナーの添加剤は2種類以上の無機微粒子を含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
- 無機微粒子はシリカ及び酸化チタンであることを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
- シリカ及び酸化チタンは平均一次粒径がそれぞれ異なっていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。
- 平均一次粒径の小さい無機微粒子が、平均一次粒径の大きい無機微粒子よりも粒子の添加量が多くなっていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
- 一方の無機微粒子の平均一次粒径が0.03μm以下であり、他方の無機微粒子の平均一次粒径が0.2μm以下であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
- 静電潜像担持体、帯電装置、現像装置を備えた画像形成装置において、請求項1〜7の何れか一項に記載の画像形成方法を用いて画像形成を行なうことを特徴とする画像形成装置。
- 帯電装置、静電潜像担持体及び現像装置を一体に備えたプロセスカートリッジであって、請求項8に記載の画像形成装置に対して着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005277938A JP2007086634A (ja) | 2005-09-26 | 2005-09-26 | 画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005277938A JP2007086634A (ja) | 2005-09-26 | 2005-09-26 | 画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007086634A true JP2007086634A (ja) | 2007-04-05 |
Family
ID=37973643
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005277938A Pending JP2007086634A (ja) | 2005-09-26 | 2005-09-26 | 画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007086634A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013100187A1 (en) * | 2011-12-27 | 2013-07-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetic toner |
-
2005
- 2005-09-26 JP JP2005277938A patent/JP2007086634A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013100187A1 (en) * | 2011-12-27 | 2013-07-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetic toner |
JP2013134447A (ja) * | 2011-12-27 | 2013-07-08 | Canon Inc | 磁性トナー |
US9423710B2 (en) | 2011-12-27 | 2016-08-23 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetic toner |
US9658548B2 (en) | 2011-12-27 | 2017-05-23 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetic toner |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4518753B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP2007033485A (ja) | 画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP2001075305A (ja) | トナー、二成分系現像剤、加熱定着方法、画像形成方法及び装置ユニット | |
JP2001255685A (ja) | 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ | |
JP3684103B2 (ja) | トナー及び画像形成方法 | |
JP2004021194A (ja) | 画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP4006923B2 (ja) | 画像形成方法、及び画像形成装置 | |
JP2010151894A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007139845A (ja) | 画像形成方法 | |
JP2007086634A (ja) | 画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP2002258522A (ja) | 画像形成方法、それに用いられるトナー及び感光体 | |
JP2002174910A (ja) | カラー用画像形成装置 | |
JP2007017760A (ja) | 画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP2005181776A (ja) | 非磁性一成分現像方法 | |
JP4714476B2 (ja) | 画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP2006145907A (ja) | 画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ | |
JP2011145584A (ja) | 電子写真画像形成方法 | |
JP2009150941A (ja) | キャリア、2成分現像剤、現像装置および画像形成装置 | |
JP2005062658A (ja) | 現像装置及び画像形成装置 | |
JP2005091954A (ja) | 画像形成方法、画像形成装置およびプロセスカートリッジ | |
JP2003316061A (ja) | 画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP2009110022A (ja) | 画像形成方法および画像形成装置 | |
JP2005003939A (ja) | 画像形成装置方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP2002278093A (ja) | 画像形成方法および画像形成装置 | |
JP2002268271A (ja) | 画像形成方法および画像形成装置 |