JP2007086455A - 反射防止積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 金属酸化物超微粒子を配合したハードコート層を有する耐擦傷性の透明プラスチック製の反射防止積層体において、ヘイズ値が上昇が抑制された、耐擦傷性の透明性に優れた反射防止フィルム等の反射防止積層体を提供する。
【解決手段】 透明基材上に、少なくとも光透過性のハードコート層、該ハードコート層より屈折率の低い光透過性の低屈折率層をこの順で形成した層を有する反射防止積層体である。該ハードコート層は、平均粒子径が1〜30nmで屈折率が1.60以上であり、粒度分布範囲が平均粒子径±5nm以下の範囲にある金属酸化物超微粒子が、硬化したバインダー中に均一に混合されてなる硬化層であることを特徴とする、反射防止積層体である
【選択図】 なし

Description

本発明は耐擦傷性の透明プラスッチック製の反射防止フィルム等の反射防止積層体に関し、さらに詳しくは、金属酸化物超微粒子を配合したハードコート層を有する耐擦傷性の透明プラスッチック製の反射防止フィルム等の反射防止積層体に関する。
透明基材フィルム、高屈折率層及び/又は中屈折率層、低屈折率層を層構成として含む反射防止フィルムの最低反射率を下げる目的で、高屈折率層や中屈折率層の屈折率を上げることが一般的に行われている。高屈折率層や中屈折率層の屈折率を上げる方法として、屈折率が高いバインダー樹脂を用いる方法や、屈折率が高い超微粒子を用いる方法が知られている。一方、耐擦傷性を高めた反射防止フィルムとして基材/ハードコート/低屈折率層を基本的な構成層として含む反射防止フィルムがあるが、該反射防止フィルムにおいて、最低反射率を下げるために、高屈折率の金属酸化物超微粒子をハードコート層中に分散させることが、ハード性能を付与し、且つ、屈折率を高める目的のために有効であることが知られている。しかしながら、屈折率を上げ、且つ必要な耐擦傷性を付与するためには多量の超微粒子を添加(50質量%以上)する必要があり、最低でも膜厚が3μm以上のハードコート中に分散させた場合、粒子径が30nm以上の超微粒子が多数存在すると可視光域での透明性が低下(ヘイズが上昇)し、反射防止フィルムとしての透明性を著しく損なう。
特開2003−96400号公報(特許文献1)には、1〜30nmの平均一次粒子径の金属酸化物超微粒子を反射防止フィルムの中屈折率ハードコート層に用いた例(特許文献1の実施例2)に示されている。
また、特開2003−27003号公報(特許文献2)には、10〜100nmの平均一次粒子径の金属酸化物超微粒子を反射防止フィルムの中屈折率層乃至高屈折率層や中屈折率ハードコート層に用いた例が示されている。
また、特開2001−310423号公報(特許文献3)には、反射防止膜において、表面処理された酸化ジルコニウム等の無機微粒子とバインダーポリマーとを含むことでバインダーポリマーの架橋に起因するハードコート層の収縮が抑制され、変形の少ない耐傷性支持体および反射防止膜を提供すること、また、ハードコート層の機械特性を改良し、耐傷性に優れた支持体および反射防止膜を提供することが示されている。
特開2003−96400号公報 特開2003−27003号公報 特開2001−310423号公報
前記従来の反射防止積層体における中屈折率層乃至高屈折率層に配合される金属酸化物超微粒子は平均一次粒子径が1〜30nmであっても、一般的には、粒度を分布曲線で示すと平均一次粒子径が1〜30nmの範囲にピークを有し、且つ該ピークの粒径の大きい側になだらかに粒子数を減じた幅広い裾野が形成されており、粒子径が30nmを超えるものが無視できない量含まれていた。しかしながら、粒径が大きい超微粒子が中屈折率乃至高屈折率のハードコート層に用いられる場合、屈折率を高め且つハード性能を付与するために金属酸化物超微粒子を50質量%以上と多量に用いると、粒子径が30nmを超える粒径の大きな金属酸化物超微粒子により光が散乱されることになり、反射防止積層体のヘイズ値が上昇することから、透明性を著しく損なうという不都合があった。
そこで本発明の目的は、金属酸化物超微粒子を配合したハードコート層を有する耐擦傷性の透明プラスチック製の反射防止積層体において、ハードコート層に金属酸化物超微粒子を配合してもヘイズ値の上昇が抑制された、耐擦傷性の透明性に優れた反射防止フィルム等の反射防止積層体を提供する。
前記課題を解決する本発明は、透明基材上に、少なくとも光透過性のハードコート層、該ハードコート層より屈折率の低い光透過性の低屈折率層をこの順で形成した層を有する反射防止積層体において、該ハードコート層は、平均粒子径が1〜30nmで屈折率が1.60以上であり、粒度分布範囲が平均粒子径±5nm以下の範囲にある金属酸化物超微粒子が、硬化したバインダー中に均一に混合されてなる硬化層であることを特徴とする、反射防止積層体である。
本発明において、前記ハードコート層は、必須成分として、(1)平均粒子径が1〜30nmで屈折率が1.60以上であり、粒度分布範囲が平均粒子径±5nm以下の範囲にある金属酸化物超微粒子、(2)電離放射線硬化性のバインダー成分、(3)有機溶剤、を含有するコーティング組成物を、透明基材上に直接又は他の層を介して塗工し硬化させた塗膜として得られる。
本発明において、金属酸化物超微粒子は、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、及び、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)よりなる群から選ばれることが好ましい。特に好ましくは、イットリウムが元素比で10モル%以下の比率でドープされている金属酸化物超微粒子であり、最も好ましくは、イットリウムが元素比で10モル%以下の比率でドープされている酸化ジルコニウムである。
本発明の反射防止積層体におけるハードコート層は、平均粒子径が1〜30nmで屈折率が1.60以上であり、粒度分布範囲が平均粒子径±5nm以下の範囲にある金属酸化物超微粒子が、硬化したバインダー中に均一に混合されてなる硬化層であるので、該硬化層中には、平均粒子径1〜30nmで粒度分布範囲が平均粒子径±5nmを超える金属酸化物超微粒子は実質的に存在せず、ヘイズ値の上昇が抑制された、耐擦傷性の透明性に優れた反射防止フィルム等の反射防止積層体を提供できる。
平均粒子径が1〜30nmで屈折率が1.60以上であり、粒度分布範囲が平均粒子径±5nm以下の範囲にある金属酸化物超微粒子は、前記した酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、及び、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)よりなる群から選ばれる金属酸化物超微粒子を採用することにより達成でき、特に好ましくは、イットリウムが元素比で10モル%以下の比率でドープされている金属酸化物超微粒子、最も好ましくは、イットリウムが元素比で10モル%以下の比率でドープされている酸化ジルコニウムを採用することにより達成できる。
(1)金属酸化物超微粒子
金属酸化物超微粒子の平均粒子径:
本発明の反射防止積層体におけるハードコート層に使用される金属酸化物超微粒子の平均一次粒子径は1〜30nm、好ましくは3〜20nm、より好ましくは5〜15nmである。平均一次粒子径が1nm以下では高屈折率なものは得られず、屈折率向上に寄与しない。30nm以上では厚膜化した際にヘイズが上昇するため好ましくない。
粒度分布範囲:
例えばより好ましい平均粒子径である15nmの場合でも、粒度分布の範囲が±5nm以上となるとヘイズ上昇の原因となる粒子径のものが含まれることとなる。すなわち、粒度分布の範囲が±5nm以上となると粒子径が30nmを超える粒径の大きな金属酸化物超微粒子がハードコート層に含まれる原因となり、粒子径が30nmを超える金属酸化物超微粒子により光が散乱されることになり、反射防止積層体のヘイズ値が上昇することから、透明性を著しく損なう。特に、ハード性能を上げるためにハードコート層を厚膜にするような場合には、このような粒径の大きな金属酸化物超微粒子の存在は透明性を著しく損なう。
金属酸化物超微粒子の種類:
平均一次粒子径、粒度分布、及び屈折率が前記した範囲のものであれば、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、及び、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)よりなる群から選ばれる金属酸化物超微粒子を採用することができる。これらの金属酸化物のうち、イットリウムが元素比で10モル%以下の比率でドープされている金属酸化物超微粒子、特に、イットリウムが元素比で10モル%以下の比率でドープされている酸化ジルコニア超微粒子は、粒子径が10nmで且つ粒度分布がシャープであるため、バインダー中に添加し、膜厚がハードコートに必要な3μm以上であっても、粒子の凝集によって引き起こされる可視光域の散乱が無く、多量に添加しても透明で高屈折率なハードコート層が得られる。イットリウム元素比が10モル%以上ドープされている金属酸化物超微粒子は粒度分布が広がりだし、また屈折率が低下するため好ましくない。
酸化ジルコニア超微粒子に対して、チタニア粒子は高屈折率である点では優れているものの、分散安定性や、用法、用途によっては酸化チタンの光触媒活性のために耐光性、耐候性等に問題があるが、前記イットリウムをドープしたジルコニアゾルは光触媒活性を実質に持たず、耐光性、耐候性等に優れており、屈折率もチタニア程ではないが高屈折率ハードコートとしては十分な性能を持つ。
表面処理された金属酸化物超微粒子:
ハードコート層に使用される金属酸化物超微粒子としては、金属酸化物超微粒子の表面が極性基を有する有機化合物、及び/又は有機金属化合物で処理されていることが望ましい。
金属酸化物超微粒子をハードコート層に添加することで膜としての架橋収縮率を改良し塗膜の平面性を向上させることができる。一般に金属酸化物超微粒子は有機物よりも硬く、UV照射等で収縮することがない。従って、金属酸化物超微粒子をハードコート層に添加することで、層全体が硬くなり耐擦傷性が改良されるとともに架橋反応によるハードコート層の収縮が抑制され、反射防止膜の変形も防止できる。ただし、金属酸化物超微粒子はバインダーポリマーとの親和性が低いため、金属酸化物超微粒子のまま添加しても金属酸化物超微粒子/バインダーポリマー間が破壊しやすく、耐擦傷性、変形を改善することは難しい。そこで、金属酸化物超微粒子を微粒子と親和性の高いカップリング剤、アニオン性基含有有機化合物等で表面処理することにより、微粒子とバインダーポリマーとの親和性を改善する。
前記極性基を有する有機化合物は、リン酸基、リン酸モノエステル、リン酸ジエステル、スルホン酸基、硫酸モノエステル、カルボン酸基、これらの塩若しくはこれらの酸塩化物を有する有機化合物から選ばれた一種以上を含むものを採用することができる。このような有機化合物としては次のものが挙げられる。
極性基を有する有機化合物:
a)リン酸モノエステル、リン酸ジエステルあるいはリン酸基含有有機化合物例
a−1 H2 C=C(CH3 )COOC2 4 OPO(OH)2
a−2 H2 C=C(CH3 )COOC2 4 OCOC5 10OPO(OH)2
a−3 H2 C=CHCOOC2 4 OCOC5 10OPO(OH)2
a−4 H2 C=C(CH3 )COOC2 4 OCOC5 10OPO(OH)2
a−5 H2 C=C(CH3 )COOC2 4 OCOC5 10OPOCl2
a−6 H2 C=C(CH3 )COOC2 4 CH{OPO(OH)2 )2
a−7 H2 C=C(CH3 )COOC2 4 OCOC5 10OPO(ONa)2
a−8 H2 C=CHCOOC2 4 OCO(1,4−ph)C5 10OPO(OH)2
a−9 (H2 C=C(CH3 )COO)2 CHC2 4 OCOC5 10OPO(OH)2
a−10 H2 C=CHPO(OH)2
b)硫酸モノエステルあるいはスルホン酸基含有有機化合物例
b−1 H2 C=C(CH3 )COOC2 4 OSO3
b−2 H2 C=C(CH3 )COOC3 6 SO3
b−3 H2 C=C(CH3 )COOC2 4 OCOC5 10OSO3
b−4 H2 C=CHCOOC2 4 OCOC5 10OSO3
b−5 H2 C=CHCOOC1224(1,4−ph)SO3
b−6 H2 C=C(CH3 )COOC2 4 OCOC5 10OSO3 Na
c)カルボン酸基含有有機化合物例
c−1 H2 C=CHCOO(C5 10COO)2
c−2 H2 C=CHCOOC5 10COOH
c−3 H2 C=CHCOOC2 4 OCO(1,2−ph)COOH
c−4 H2 C=CHCOO(C2 4 COO)2
c−5 H2 C=C(CH)COOC5 10COOH
c−6 H2 C=CHCOOC2 4 COOH
ここでphはフェニレン基を示す。
また、前記有機金属化合物は、以下に挙げるシランカップリング剤及び/又はチタネートカップリング剤から選ばれたものを用いることができる。
シランカップリング剤:
具体的には、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3− アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミエチル)3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−エトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等を例示することができる。
チタネートカップリング剤:
具体的には、味の素(株)より市販されている、製品名プレンアクトKR−TTS、KR−46B、KR−55、KR−41B、KR−38S、KR−138S、KR−238S、338X、KR−44、KR−9SA、KR−ET等が例示でき、更に、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−プロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラsec−ブトキシチタン、テトラtert−ブトキシチタン等の金属アルコキシドも使用することができる。
(2)バインダー樹脂
本発明の反射防止積層体におけるハードコート層を形成するためのバインダー樹脂には、電離放射線硬化性樹脂が好ましく用いられる。
電離放射線硬化性のバインダー成分:
ハードコート層において用いられる電離放射線硬化型バインダー成分は、1分子中に少なくとも1つ以上の水素結合形成基と1つ以上の電離放射線で硬化する官能基(単に「電離放射線硬化性基」と呼ぶことがある)を有する化合物が含まれることが望ましい。このように、電離放射線で硬化する電離放射線硬化性基の単独、あるいは硬化剤によって熱硬化する水素結合形成基とを有するので、該バインダー成分を含有する塗工液を被塗工体の表面に塗布し、乾燥し、電離放射線の照射、または電離放射線の照射と加熱を行うと、塗膜内に架橋結合等の化学結合を形成し、塗膜を効率よく硬化させることができる。
本発明において「電離放射線硬化性基」とは、電離放射線の照射により重合または架橋等の大分子量化反応を進行させて塗膜を硬化させることができる官能基であり、例えば、光ラジカル重合、光カチオン重合、光アニオン重合のような重合反応、あるいは、光二量化を経て進行する付加重合または縮重合等の反応形式により反応が進行するものが挙げられる。特に、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合やエポキシ基やオキセタン基等の環状エーテル結合は、紫外線や電子線のような電離放射線の照射により直接、または開始剤の作用を受けて間接的に光ラジカルや光カチオン重合反応を生じるものであり、光硬化の工程を含む取り扱いが比較的容易なので好ましく、その中でも(メタ)アクリロイル基やオキセタン基は生産性に優れ、また、硬化後の塗膜の機械強度のコントロールが容易であるため好ましい。
本発明において「電離放射線硬化性基」は単独であっても良いし2つ以上が組み合わさっていても良い。
ハードコート層において用いられる電離放射線硬化型バインダー成分のうち、少なくとも一部は、水素結合形成基を有するバインダー成分の硬化物であることが望ましい。
水素結合形成基:
本発明において「水素結合形成基」とは、加熱によって同じ官能基同士または他の官能基との間で重合または架橋等の大分子量化反応を進行させて硬化させることができる官能基であり、例えば、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、等を例示することができる。
これらの官能基の中でも水酸基は、無機微粒子を用いた場合、特に、微粒子との親和性にも優れており、該無機微粒子のバインダー中での分散性を向上させるので好ましい。また、バインダー成分への導入が容易で、無機微粒子表面の水酸基に吸着し、塗工液や塗膜中に均一に分散させることが可能となり、塗工液の寿命向上や無機微粒子の凝集による巨大粒子化による塗膜の透明性や膜強度の低下が無い均一な塗膜の形成が可能となる。さらに硬化に際しては、単独、あるいは硬化剤を用いた熱硬化により、バインダー成分同士、あるいは微粒子表面の水酸基と共有結合を形成して微粒子が架橋剤として作用し、塗膜強度の更なる向上を図ることができるために特に好ましい。
モノマー類:
上記の電離放射線硬化型樹脂組成物に好ましく使用されるモノマー類としては、本質的に、あるいは合成時に副生され、モノマーの一部として混在する水酸基等の水素結合形成基を持つものが、一分子中に電離放射線硬化性基と水素結合形成基とを併せ持つため好ましい。これらのうち、エチレン性不飽和基を有するモノマーには、ペンタエリスリトール多官能アクリレート、ジペンタエリスリトール多官能アクリレート、ペンタエリスリトール多官能メタクリレート、及び、ジペンタエリスリトール多官能メタクリレートよりなる群から選ばれる化合物が望ましい。
さらに具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート等のジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート誘導体やジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート、等を例示することができる。
これらに加え、OH残基を有するエポキシアクリレート樹脂(共栄社化学製「エポキシエステル」や昭和高分子製「リポキシ」等)や各種イソシアナートと水酸基を有するモノマーとがウレタン結合を介して重付加によって得られるウレタンアクリレート樹脂(日本合成化学工業製「紫光」や共栄社化学製「ウレタンアクリレート」)といった水素結合を含有する数平均分子量(GPC法で測定したポリスチレン換算数平均分子量)が2万以下のオリゴマー類も好ましく使用できる。
これらのモノマー類やオリゴマー類は塗膜の架橋密度を高める効果が高いほか、数平均分子量が2万以下と小さいので流動性が高い成分であり、コーティング組成物の塗工適性を向上させる効果もある。
さらに、必要に応じて水素結合形成基を有するモノマーを含む(共)重合体で、主鎖や側鎖に(メタ)アクリレート基を有する数平均分子量が2万以上の反応性ポリマーなども好ましく使用することができる。これらの反応性ポリマーは例えば東亞合成製の「マクロモノマー」等の市販品として購入することも可能であるし、メタクリル酸メチルとグリシジルメタクリレートとの共重合体をあらかじめ重合しておき、後から共重合体のグリシジル基とメタクリル酸やアクリル酸のカルボキシル基を縮合させることで、(メタ)アクリレート基を有する反応性ポリマーを得ることができる。これら分子量が大きい成分を含むことで、防眩層などの複雑な形状に対する成膜性の向上や硬化時の体積収縮による反射防止積層体のカールや反りの低減が可能となる。
上記官能基を有するモノマーの代わりまたはそれに加えて、架橋性官能基の反応により、架橋構造をバインダーポリマーに導入してもよい。架橋性官能基の例には、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレン基が含まれる。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メチロール、エステルおよびウレタンも、架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基のように、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を用いてもよい。
また、本発明において架橋性反応基とは、上記化合物に限らず上記官能基が分解した結果反応性を示すものであってもよい。
上記したモノマー、オリゴマー、ポリマー、および、上記に属しないモノマー、オリゴマー、ポリマーを適宜組み合わせて、成膜性、塗工適性、電離放射線硬化の架橋密度、熱硬化性を有する水素結合形成基の含有量等の諸性質を調節することができる。例えば、モノマー、オリゴマーにより架橋密度と加工適性が向上し、ポリマーによりコーティング組成物の成膜性が向上する。
本発明においては、数平均分子量が2万以下のモノマーおよび/またはオリゴマーと数平均分子量が2万以上のポリマーを適宜組み合わせ、塗膜の諸性質を容易に調節することが可能である。
電離放射線硬化型樹脂組成物により形成した塗膜の硬化については、電離放射線硬化型樹脂組成物を基材等の被塗工体の表面に所望の塗工量で塗布した後、通常は、オーブン等の加熱手段で乾燥し、その後、紫外線や電子線等の電離放射線を放射して硬化させることにより塗膜が形成される。
防眩性の付与:
本発明の反射防止積層体におけるハードコート層としての前記硬化層により形成された高屈折率層及び/又は中屈折率層は、防眩性を付与するための微細凹凸表面が形成されることにより防眩層を兼ねることができる。
微細凹凸表面の形成により防眩性を付与するには、高屈折率層及び/又は中屈折率層の内部にフィラー(微粒子)を分散することにより付与することができる。
微細凹凸表面の形成には、微粒子の平均粒径をR(μm)とし、防眩層凹凸の十点平均粗さをRz(μm)とし、防眩層の凹凸平均間隔をSm(μm)とし、凹凸部の平均傾斜角をθaとした場合に、
30≦Sm≦200
0.90≦Rz≦1.60
1.3≦θa≦2.5
0.3≦R≦10
を同時に満たすものが好ましい。
また、本発明の防眩層の別の好ましい様態によれば、フィラー(微粒子)の屈折率と、前記高屈折率層及び/又は中屈折率層のバインダーの屈折率との差Δnが0.01≦Δn≦0.5であり、且つ、フィラーの平均粒径dが0.1μm≦d≦10μmであることが望ましい。Δn:0.01以下の場合は塗膜が透明となり、内部散乱効果による防眩性が発現しない。0.5以上の場合は微粒子/バインダー界面での可視光の散乱が激しくなり、塗膜は極端に白濁する。dが0.1μm以下の場合は可視域の波長を散乱せず、内部散乱効果による防眩性が発現しない。10μm以上の場合は微粒子/バインダー界面での可視光の散乱が激しくなり、塗膜は極端に白濁する。
微細凹凸表面の形成のための微粒子は、球状、例えば真球状、楕円状などのものであってよく、好ましくは真球状のものが挙げられる。無機系、有機系いずれのものであってもよく、微粒子は、防眩性を発揮するものであり、好ましくは透明性のものがよい。微粒子の具体例としては、無機ビーズとしてはシリカビーズなどが挙げられ、有機ビーズとしては、プラスチックビーズが挙げられ、より好ましくは、透明性を有するものが挙げられる。プラスチックビーズの具体例としては、スチレンビーズ(屈折率1.59)、メラミンビーズ(屈折率1.57)、アクリルビーズ(屈折率1.49)、アクリル−スチレンビーズ(屈折率1.54)、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズなどが挙げられる。
微粒子の添加量は、透明樹脂組成物100重量部に対し、2〜30重量部、好ましくは10〜25重量部程度である。
(3)高屈折率層、中屈折率層、低屈折率層、透明導電層
本発明の反射防止積層体の層構成の形態として、透明基材上に、光透過性の高屈折率層、光透過性の中屈折率層、光透過性の低屈折率層を有し、該高屈折率層、該中屈折率層及び該低屈折率層は、屈折率の高低が交互に入れ替わり且つ該低屈折率層が最も鑑賞面側に位置するように積層されたものであり、該高屈折率層及び該中屈折率層のうち少なくとも一つが前記ハードコート層であることが望ましい。本発明の反射防止積層体を構成する層の一つとして前記いずれかの層に隣接して透明導電層を設けることができる。
本発明においてハードコート層として形成された高屈折率層及び/又は中屈折率層は、水素結合形成基を残した硬化物からなるバインダーを含有していると共に、当該ハードコート層に隣接して、水素結合形成基を含有する高屈折率層、中屈折率層、低屈折率層又は透明導電層がウエットコーティング法により形成されていてもよい。
低屈折率層:
本発明の反射防止積層体における低屈折率層は、水素結合形成基を含有する低屈折率層であって、バインダー成分と平均粒子径5nm〜300nmの微粒子とを含むナノポーラス構造を有することが望ましい。低屈折率層のバインダー樹脂は、低屈折率層に水素結合形成基を含有するものが望ましく、例えば、フッ素含有モノマー及び/又はポリマーを含む電離放射線硬化型樹脂組成物の硬化物を挙げることができる。水素結合形成基の例には前記ハードコート層に用いた電離放射線硬化型樹脂組成物に導入した水素結合形成基が挙げられる。
一般的に、分子中にフッ素原子を含む樹脂組成物は屈折率が低い材料なので、屈折率の低い塗膜を形成できる長所を有するが、該樹脂組成物を塗布して形成された塗膜は、原子間力が小さいフッ素原子を含有しているため硬度及び強度が不足し易いという欠点を有する。これに対して、本発明の反射防止積層体は、塗膜中にそれ自身が空隙を有する、及び/又は集合体を形成することで空隙を有する、平均粒子径5nm〜300nmの微粒子を含有しているので、分子中にフッ素原子を含有する樹脂組成物を用いるにも関わらず、硬化した樹脂組成物中に分散している空隙を有する微粒子の凝集力及び硬さによって、形成された塗膜が引き締められる。したがって、フッ素原子の含有量を非常に大きくした場合でも塗膜の硬度及び強度の著しい低下を避けることができる。
それ自身が空隙を有する微粒子は、微細な空隙を外部や内部に有しており、気体、例えば、屈折率1の空気が充填されているので、それ自身の屈折率が低い特徴があり、塗膜中に集合体を形成せずに均一に分散した場合でも、塗膜の屈折率を低下させることができるため好ましい。空隙を有する微粒子の好ましい例には、多孔質シリカ微粒子や中空シリカ微粒子が挙げられる。即ち、例えば、シリカを例にすると、内部に気体を有しない通常のコロイダルシリカ粒子(屈折率n=1.46程度)に比べると、シリカの空隙を有する微粒子の屈折率は1.20〜1.45と低い。或いは、空隙を有する微粒子の好ましい別の例には、多孔質ポリマー微粒子や中空ポリマー微粒子が挙げられる。
ナノポーラス構造:
本発明の反射防止積層体における低屈折率層は、前記微粒子を含む低屈折率層の微粒子の形態、構造、凝集状態、塗膜内部での微粒子の分散状態により、内部、及び/又は表面の少なくとも一部にナノポーラス構造を有することが望ましい。
本発明の反射防止積層体におけるナノポーラス構造を有する低屈折率組成物をコーティングしてなる低屈折率層には、ナノポーラス構造が、平均粒子径5nm〜300nmの微粒子が集合体を形成した結果生じる平均孔径が0.01nm〜100nmの空気を含有する独立した、及び/又は連続した孔である構造が挙げられる。或いは、ナノポーラス構造を有する低屈折率組成物をコーティングしてなる低屈折率層には、ナノポーラス構造が、平均粒子径5nm〜300nmの微粒子自身の平均孔径0.01nm〜100nmの空気を含有する孔を有することにより形成される構造が挙げられる。
本発明において、ナノポーラスとは、粒子自身が持っている孔、或いは粒子同士が集合体を形成することによって生じる空隙、又は比表面積が大きい多孔質粒子に取り込まれた空気が塗膜形成の過程で粒子から塗膜中に拡散して生じる空気の孔のことを言い、所望の大きさの範囲内であれば、独立していても、連続していても良い。
微粒子の配合によりバインダー成分濃度が希釈されて低屈折率層の機械的強度や屈折率に悪影響を及ぼす弊害を避けるために、微粒子の屈折率は1.60以下であることが好ましい。
微粒子が無機化合物の場合、非晶質であることが好ましい。無機微粒子は、金属の酸化物、窒化物、硫化物またはハロゲン化物からなることが好ましく、金属酸化物または金属ハロゲン化物からなることがさらに好ましく、金属酸化物または金属フッ化物からなることが最も好ましい。金属原子としては、Na、K、Mg、Ca、Ba、Al、Si、Bが好ましく、Mg、Ca、BおよびSiがさらに好ましく、二種類の金属を含む無機化合物を用いてもよい。
無機微粒子の少なくとも一部を表面処理することにより、溶剤又はバインダーとの親和性の改善やバインダーとの反応性を付与させることが好ましい。
表面処理は、プラズマ放電処理やコロナ放電処理のような物理的表面処理と、カップリング剤や有機低分子化合物、ポリマー等を表面に吸着、或いは結合させる化学的表面処理に分類できる。更に、無機微粒子表面の少なくとも一部を、それよりも粒子径が小さい無機や有機やそれらの複合微粒子で被覆しても良い(これらを総称して「表面処理物」という)。
化学的表面処理のみ、または物理的表面処理と化学的表面処理の組み合わせで実施することが好ましい。
カップリング剤としては、有機金属化合物(例、チタンカップリング剤、シランカップリング剤、アルミキレート化剤)が好ましく用いられる。
表面処理物は無機微粒子表面の化学的性質によって適宜使用する事が好ましい。例えば、アニオン性を有する無機微粒子であればカチオン性の有機低分子化合物の使用が好ましい。
無機微粒子表面に水酸基等の官能基がある場合は、表面処理物を安定に吸着させることができ、また、シランカップリング剤や該官能基との反応性を有するポリマーを使用する事でより安定な化学結合による表面処理が特に有効に実施できるため、より好ましい。
無機微粒子に吸着、及び/或いは結合した表面処理物には、バインダー成分との反応性を持たせるためににバインダー成分の種類に応じて水酸基、アミノ基等の熱硬化性基や(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、オキセタン基、マレイミド基等の電離放射線硬化性基等を適宜使用することが好ましい。
微粒子が有機化合物の場合は、架橋、非架橋に関わらず平均粒子径5nm〜300nmのポリマー微粒子であれば特に制限されず使用でき、ポリオレフィン系、フッ素系ポリマー系、ポリスルホン系、ポリエステル系、ポリビニルアセタール系、ポリビニルアルコール系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリスチレン系、ポリケトン系、シリコーン系、ポリ乳酸系、セルロース系等やこれらの共重合物を用いることが出来る。特に、低屈折率化の観点からはフッ素ポリマー系、シリコーン系からなることがさらに好ましい。また、例えばポリアクリル系であってもフッ素原子を含有するアクリルモノマーを使用する事で微粒子の低屈折率化が可能となるため好ましい。
有機微粒子も溶剤又はバインダーとの親和性やバインダーとの反応性が得られるモノマー重合体が表面に形成されることが好ましい。また、無機微粒子と同様の物理的および/或いは表面処理物を用いた化学的表面処理を施すことも好ましい。
以上により形成された本発明の反射防止積層体の低屈折率層の表面を、#0000番のスチールウールを用いて10回擦ったときの、該低屈折率層のヘイズ値の変化が認められる最低荷重量が、200g以上であるという耐擦傷性が認められる。
透明導電層:
帯電防止性あるいは静電性を付与する目的で、水素結合形成基を含有する透明導電層を設ける場合には、ポリチオフェン及び/又はポリアニリンを含む電離放射線硬化型及び/又は熱硬化型バインダーの硬化物を導電層とすることができる。導電層は、基材フィルム上に設けてもよく、低屈折率層の最表面に反射防止膜の性能に影響を与えない膜厚30nm以下の範囲で設けることができる。
透明基材:
本発明による反射防止積層体を構成する光透過性の透明基材は、板状であってもフィルム状であっても良い。好ましい基材としては、例えば、トリアセテートセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ジアセチルセルロース、アセテートブチレートセルロース、ポリエーテルサルホン、アクリル系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリエステル;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテル;トリメチルペンテン;ポリエーテルケトン;(メタ)アクリロニトリル;環状ポリオレフィン等の各種樹脂で形成したフィルム等を例示することができる。基材の厚さは、通常30μm〜200μm程度であり、好ましくは50μm〜200μmである。
1.水分散ジルコニア粒子のメチルエチルケトン溶液中への再分散液の調製
ビューラー株式会社製ナノサイズ・ジルコニア Z−W4s(商品名;イットリアドーピング量:4モル%;平均粒子径8nm;固形分10重量%の水分散液)、及びビューラー株式会社製Z−W0s(商品名;イットリア未ドープ;平均粒子径10nm;固形分10重量%の水分散液)を限外濾過膜を用いて溶媒をメタノールに置換した後、ロータリーエバポレーターを用いてメタノールからメチルエチルケトンに溶媒置換を行い、ジルコニア微粒子20重量%の分散液を得た。
このメチルエチルケトン分散液100重量部に3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを5重量部添加し、50℃で1時間加熱処理することにより、表面処理された中空シリカ微粒子20重量%のメチルエチルケトン分散液(MEK分散液:略語)を得た。
2.粒度分布の測定
日機装製粒度分布測定装置マイクロトラックを用いて、上記工程1.で用いた2点の水分散液(Z−W4s水分散液、Z−W0s水分散液)、及び上記工程1.で得られた2点の溶媒置換後のメチルエチルケトン分散液(Z−W4sMEK分散液、Z−W0sMEK分散液)の粒度分布を測定した。
粒度分布の結果を下記の表1に示す。
表1においてD50、D10、D90はメジアン径を表す。
3.高屈折率ハードコート材料の調製
下記の組成の成分を配合してハードコート層形成用組成物を調製した。
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA:略語) 5.0質量部
イルガキュア184(商品名、チバスペシャリティケミカルズ社製)0.25質量部
Z−W4sの20重量%メチルエチルケトン分散液(金属酸化物微粒子の屈折率1.75) 25質量部
4.ハードコートフィルムの作製
厚み80μmのトリアセテートセルロース(TAC)フィルム上に,上記組成のハードコート層形成用組成物をバーコーティングし、乾燥により溶剤を除去した後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン(株)製,光源Hバルブ)を用いて、照射線量60mJ/cm2 で紫外線照射を行い,ハードコート層を硬化させて、膜厚約5μmのハードコート層(屈折率:1.60)を有する、基材/ハードコート層フィルムを得た。
5.低屈折率層形成用組成物の調製
下記の組成の成分を配合して低屈折率層形成用組成物を調製した。
中空シリカゾル(触媒化成工業製OSCAL(商品名、微粒子の屈折率1.30);メチルイソブチルケトン20重量%分散液) 12.85質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 1.43質量部
イルガキュア184(商品名、チバスペシャリティケミカルズ社製) 0.1質量部
メチルイソブチルケトン 85.22質量部
6.反射防止フィルムの作製
前記工程4で得られた基材/ハードコート層フィルム上に、上記工程5で得られた低屈折率層形成用組成物をバーコーティングし、乾燥させることにより溶剤を除去した後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン(株)、光源Hバルブ)を用いて,照射線量200mJ/cm2 で紫外線照射を行い、塗膜を硬化させて、基材/ハードコート層/低屈折率層の反射防止フィルムを得た。低屈折率層の屈折率は1.38であった。本実施例の反射防止フィルムの最低反射率、ヘイズ値、耐スチールウール試験の結果を下記の表2に示す。
[比較例]
ビューラー株式会社製Z−W0s(商品名;イットリア未ドープ;平均粒子径10nm;固形分10重量%の水分散液)のメチルエチルケトン分散液を用いた以外は前記実施例と同様の手法で反射防止フィルムを作製した。本比較例の反射防止フィルムの最低反射率、ヘイズ値、耐スチールウール試験の結果を下記の表2に示す。
耐スチールウール試験は、反射防止フィルムの低屈折率層の表面を、#0000番のスチールウールを用いて10回擦ったときの、該低屈折率層のヘイズ値の変化が認められる最低荷重量を示す。
本発明の反射防止積層体は、ヘイズ値の上昇が抑制された、耐擦傷性の透明性に優れたものであるので、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、レンズ等の光学物品の表面に貼付される反射防止フィルム等の反射防止積層体として有用である。

Claims (20)

  1. 透明基材上に、少なくとも光透過性のハードコート層、該ハードコート層より屈折率の低い光透過性の低屈折率層をこの順で形成した層を有する反射防止積層体において、
    該ハードコート層は、平均粒子径が1〜30nmで屈折率が1.60以上であり、粒度分布範囲が平均粒子径±5nm以下の範囲にある金属酸化物超微粒子が、硬化したバインダー中に均一に混合されてなる硬化層であることを特徴とする、反射防止積層体。
  2. 前記ハードコート層は、必須成分として、
    (1)平均粒子径が1〜30nmで屈折率が1.60以上であり、粒度分布範囲が平均粒子径±5nm以下の範囲にある金属酸化物超微粒子、
    (2)電離放射線硬化性のバインダー成分、
    (3)有機溶剤、
    を含有するコーティング組成物を、透明基材上に直接又は他の層を介して塗工し硬化させてなる塗膜であることを特徴とする、請求項1に記載の反射防止積層体。
  3. 前記金属酸化物超微粒子は、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、及び、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)よりなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1又は2に記載の反射防止積層体。
  4. 前記金属酸化物超微粒子にイットリウムが元素比で10モル%以下の比率でドープされていることを特徴とする請求項3に記載の反射防止積層体。
  5. 前記金属酸化物超微粒子の表面が極性基を有する有機化合物、及び/又は有機金属化合物で処理されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の反射防止積層体。
  6. 前記極性基を有する有機化合物が、リン酸基、リン酸モノエステル、リン酸ジエステル、スルホン酸基、硫酸モノエステル、カルボン酸基、これらの塩若しくはこれらの酸塩化物を有する有機化合物から選ばれた一種以上を含むことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
  7. 前記有機金属化合物が、シランカップリング剤及び/又はチタネートカップリング剤からなることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
  8. 前記バインダーの少なくとも一部は、水素結合形成基を有するバインダー成分の硬化物であることを特徴とする、請求項1に記載の反射防止積層体。
  9. 前記水素結合形成基は、ペンタエリスリトール多官能アクリレート、ジペンタエリスリトール多官能アクリレート、ペンタエリスリトール多官能メタクリレート、及び、ジペンタエリスリトール多官能メタクリレートよりなる群から選ばれることを特徴とする、請求項8に記載の反射防止積層体。
  10. 光透過性の高屈折率層、光透過性の中屈折率層、光透過性の低屈折率層を有し、該高屈折率層、該中屈折率層及び該低屈折率層は、屈折率の高低が交互に入れ替わり且つ該低屈折率層が最も鑑賞面側に位置するように積層された反射防止積層体であって、該高屈折率層及び該中屈折率層のうち少なくとも一つが前記ハードコート層であることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
  11. 前記高屈折率層及び/又は前記中屈折率層は、膜厚が0.05〜20μmで、屈折率が1.55〜2.00で、且つ、JIS−K7361に規定されるヘイズ値が前記基材だけのヘイズ値と変わらないか又は前記透明基材だけのヘイズ値との差が10%以内であることを特徴とする、請求項10に記載の反射防止積層体。
  12. 前記高屈折率層及び/又は前記中屈折率層は、防眩性を付与するための微細凹凸表面を有する防眩層を兼ねることを特徴とする、請求項10又は11に記載の反射防止積層体。
  13. 前記微細凹凸表面は前記高屈折率層及び/又は前記中屈折率層の内部にフィラーを分散することにより付与されていることを特徴とする、請求項12に記載の反射防止積層体。
  14. 前記フィラーの屈折率と、前記高屈折率層及び/又は前記中屈折率層のバインダーの屈折率との差Δnが0.01≦Δn≦0.5であり、且つ、フィラーの平均粒径dが0.1μm≦d≦10μmであることを特徴とする、請求項13に記載の反射防止積層体。
  15. 前記ハードコート層として形成された高屈折率層及び/又は前記中屈折率層は、水素結合形成基を残した硬化物からなるバインダーを含有していると共に、該ハードコート層に隣接して、水素結合形成基を含有する高屈折率層、中屈折率層、低屈折率層又は透明導電層がウエットコーティング法により形成されていることを特徴とする、請求項10乃至14のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
  16. 前記水素結合形成基を含有する低屈折率層は、バインダー成分と平均粒子径5nm〜300nmの微粒子とを含むナノポーラス構造を有することを特徴とする請求項15に記載の反射防止積層体。
  17. 前記水素結合形成基を含有する低屈折率層は、フッ素含有モノマー及び/又はポリマーを含む電離放射線硬化型バインダーの硬化物よりなることを特徴とする請求項15に記載の反射防止積層体。
  18. 前記低屈折率層の膜厚が、0.05〜0.15μmの範囲である、請求項1乃至17のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
  19. 前記低屈折率層の表面を、#0000番のスチールウールを用いて10回擦ったときの、該低屈折率層のヘイズ値の変化が認められる最低荷重量が200g以上である、請求項1乃至18のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
  20. 水素結合形成基を含有する透明導電層として、ポリチオフェン及び/又はポリアニリンを含む電離放射線硬化型及び/又は熱硬化型バインダーの硬化物よりなることを特徴とする請求項15に記載の反射防止積層体。
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