JP2007085253A - エンジンの始動方法及びエンジンの始動装置 - Google Patents

エンジンの始動方法及びエンジンの始動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】油圧駆動式の吸気弁タイミング可変機構を備えるエンジンにおいても、バッテリの電力消費を抑制しつつエンジンを確実に始動できるようにする。
【解決手段】モータ(2)によりエンジン(1)のクランクシャフトをクランキングすることによって始動するエンジンの始動方法において、前記クランクシャフトの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプ(22)を備え、このポンプ(22)によって圧送されるオイルの油圧に応じて、前記クランキング時のモータ回転速度を制御するモータ回転速度制御処理手順を統合コントローラ(31)が含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン(内燃機関)をその出力軸に連結された電気モータ(以下単にモータという)を用いて始動するエンジンの始動装置に関する。
燃費向上のためのアイドルストップ装置として、所定のアイドルストップ条件(停止条件)が満足されるとエンジンを自動的に停止させ、その後、所定のアイドルストップ解除条件(始動条件)が満足されるとエンジンを自動的に始動させ、この始動時にエンジンの出力軸に連結されたモータを用いるものがある。
この場合のエンジンの始動方法としては、特許文献1に記載されているように、モータ(発電機の電動機動作)により停止状態のエンジンを該エンジンに固有の予め定められたアイドル回転速度にほぼ等しい回転速度まで回転させ、これによりエンジンの回転速度がアイドル回転速度にほぼ達した後にエンジンに燃料供給並びに点火動作を開始し、その後、モータの作動(発電機の電動機としての作動)を解除することが提案されている。
特開平9−117012号公報
ところで、バッテリ保護のため、連続してバッテリより出せる電力量には限界があり、モータによるエンジン始動に際してモータに大電力を供給したのでは、電力量が限界により制限されてエンジンの始動に問題を生じる恐れがある。
これを、図7、図8を参照して説明すると、図7には吸気弁閉時期IVCとエンジンが始動するために必要なクランキング回転速度との関係を、また、図8にはクランキング回転速度と、バッテリ容量からのクランキング保持時間の特性を示している。図7において、吸気弁閉時期IVCが例えばA(下死点過ぎの圧縮行程内の時期)にある遅い特性のエンジンにおいては、実圧縮圧が低いためにCといった高いクランキンク回転速度が必要である。これを図8の特性でみると、高いクランキング回転速度ではバッテリ容量からのクランキング保持時間が短くなることがわかる。なお、図7に示したAと図8に示したAとは無関係である。
ここで、クランキング保持時間は上記のバッテリより出せる電力量により定まり、バッテリより出せる電力量が小さいほどクランキング保持時間は短くなる。従って、吸気弁閉時期IVCが遅くて実圧縮比が小さなエンジンにおいて、バッテリへの充電が十分に行われずにバッテリより出せる電力量が小さくなっているときには、クランキング保持時間が短くなりエンジンを始動させることができない事態が生じるのである。
この場合に、少なくとも吸気弁閉時期を進角させ得る吸気弁タイミング可変機構を当該エンジンが備えていれば、クランキング開始時にこの吸気弁タイミング可変機構を作動させて吸気弁閉時期IVCを、例えば図7においてAよりB(下死点近傍の時期)へと早めることで実圧縮圧が向上するため、エンジンが始動するために必要なクランキング回転速度をCよりDへと低い側に移すことができ、そのクランキング回転速度の低下分だけバッテリの消費電力を抑制できる。
ところが、この吸気弁タイミング可変機構が油圧駆動式である場合にその吸気弁タイミング可変機構が実際に作動するまでの応答遅れが問題となる。すなわち、油圧駆動式の吸気弁タイミング可変機構では、エンジン駆動ポンプによって圧送されるオイルの油圧を駆動源とすると共に、クランキング開始からこのポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がるまでの油圧立ち上がり時間を有し、この油圧立ち上がり時間経過後に吸気弁閉時期を実際に進角させるようにしている。そのため、油圧駆動式の吸気弁タイミング可変機構を備えるエンジンが長時間放置されたときには、オイルギャラリー内のオイルが落ちた状態となり、クランキングを開始しても直ぐには油圧が立ち上がらず、油圧が吸気弁タイミング可変機構の作動開始圧に達するまでに所定の時間がかかる。とりわけ低温条件では、オイルは粘性が高く、油圧上昇に時間がかかる。
このため、クランキング開始時に吸気弁タイミング可変機構に対して、吸気弁閉時期の進角を指示したとしても、吸気弁閉時期が実際に進角するのは油圧立ち上がり時間後であるので、クランキング開始と同時に、吸気弁閉時期が実際に進角した後のエンジン状態に対するクランキング回転速度に設定したのでは、油圧立ち上がり時間中には吸気弁閉時期が進角しないのであるから、設定したクランキング回転速度が低すぎることになり、完爆させることができない。従って、油圧駆動式の吸気弁タイミング可変機構を備えるエンジンを始動するには、クランキング開始からの油圧の状態をみながら、クランキング回転速度を設定してやる必要がある。
しかしながら、上記特許文献1には、油圧駆動式の吸気弁タイミング可変機構を備えるエンジンの始動方法について一切記載がない。
そこで本発明では、油圧駆動式の吸気弁タイミング可変機構を備えるエンジンにおいても、バッテリの電力消費を抑制しつつエンジンを確実に始動できるようにすることを目的とする。
本発明では、モータによりエンジンのクランクシャフトをクランキングすることによって始動するエンジンの始動方法において、またはモータによりエンジンのクランクシャフトをクランキングすることによって始動するエンジンの始動装置において前記クランクシャフトの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプを備え、このポンプによって圧送されるオイルの油圧に応じて、前記クランキング時のモータ回転速度を制御するように構成する。
本発明では、モータによりエンジンのクランクシャフトをクランキングすることによって始動するエンジンの始動方法において、またはモータによりエンジンのクランクシャフトをクランキングすることによって始動するエンジンの始動装置において前記クランクシャフトの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプと、このポンプによって圧送されるオイルの油圧を駆動源とすると共に、前記クランキング開始からこのポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がるまでの油圧立ち上がり時間を有し、この油圧立ち上がり時間経過後に少なくとも吸気弁閉時期を実際に進角させる吸気弁タイミング可変機構とを備え、前記クランキング開始時にこの吸気弁タイミング可変機構に対して下死点過ぎの圧縮行程内の時期から下死点近傍の時期への吸気弁閉時期の進角を指示し、このクランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示と吸気弁閉時期の実際の進角とに基づいて前記クランキング時のモータ回転速度を制御するように構成する。
本発明によれば、クランクシャフトの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプを備え、このポンプによって圧送されるオイルの油圧に応じて、クランキング時のモータ回転速度を制御するので、油圧駆動式の吸気弁開閉時期可変機構を備えるエンジンであっても、バッテリの電力消費を抑制しつつエンジンを確実に始動できる。
本発明によれば、前記クランクシャフトの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプと、このポンプによって圧送されるオイルの油圧を駆動源とすると共に、前記クランキング開始からこのポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がるまでの油圧立ち上がり時間を有し、この油圧立ち上がり時間経過後に少なくとも吸気弁閉時期を実際に進角させる吸気弁タイミング可変機構とを備え、前記クランキング開始時にこの吸気弁タイミング可変機構に対して下死点過ぎの圧縮行程内の時期から下死点近傍の時期への吸気弁閉時期の進角を指示し、このクランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示と吸気弁閉時期の実際の進角とに基づいて前記クランキング時のモータ回転速度を制御するので、油圧駆動式の吸気弁タイミング可変機構を備えるエンジンであっても、バッテリの電力消費を抑制しつつエンジンを確実に始動できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はエンジンの始動方法の実施に直接使用するエンジンの始動装置をアイドルストップ車両に適用した概略構成を示している。
エンジン1の出力軸にモータ(モータジェネレータ)2の回転軸を直結してある。こうして、エンジン1の出力側に、モータ2を介してトルクコンバータ3付きの自動変速機4を連結し、この変速機4の出力軸5によりデファレンシャルギヤ6を介して駆動輪7、8を駆動するようにしてある。
上記のモータ2は、高電圧バッテリ9にインバータ10を介して接続されており、始動時(エンジンキースイッチによる始動時及びアイドルストップ後の始動時)に、高電圧バッテリ9から電力の供給を受けて作動し、始動時以外は、発電機として、バッテリ9に充電するようになっている。このように、モータ2を主にアイドルストップ装置の始動用とすることで、バッテリ9の小型化等を図ることができる。
エンジン1にはカムスプロケット1dと吸気弁用カムシャフト1eとの間に介在して、作動角一定のまま吸気弁用カムの位相を連続的に制御しうる吸気バルブタイミングコントロール機構(以下「VTC機構」という。)11を備える。ここで、カムスプロケット1d及びクランクスプロケット1aにはタイミングチェーン1cが掛け回されており、クランクシャフト1aの動力が吸気弁用カムシャフト1eに伝達されるようになっている。
このVTC機構11(吸気弁タイミング可変機構)は油圧駆動式である。油圧駆動式のVTC機構11の作動について簡単に説明すると、このVTC機構11は、吸気弁用カムシャフト1eと一体的に回動すると共に、カムスプロケット1dに対して相対回転が可能な吸気弁開閉時期コントローラ12と、この吸気弁開閉時期コントローラ12への油圧をデューティ制御するための電磁制御弁13と、吸気弁開閉時期コントローラ12に対して圧力を有するオイルを供給するオイル供給装置とからなっている。電磁制御弁13は、統合コントローラ31からの信号を受けて、吸気弁開閉時期コントローラ12のカムスプロケット1dに対する相対位置(位相)を制御する。
エンジン始動時などの初期状態ではスプリング反力を受ける内部ロックピン(図示しない)により吸気弁開時期コントローラ12のベーン12aとカムスプロケット1dが最遅角状態にある。いま、VTC機構11が制御されている途中で、電磁制御弁13が遅角側に切換わったときには、図2右側に示したように、オイルがオイル供給通路27へと流れて吸気弁開閉時期コントローラ12のベーン13aが油圧により左回転し(図2左側参照)、吸気弁用カムシャフト1eが遅角側に回転する。一方、電磁制御弁13が進角側に切換わったときには、図3右側に示したように、遅角側とは逆にオイル供給通路28へとオイルが流れて吸気弁開閉時期コントローラ12のベーン12aが油圧により右回転し(図3左側参照)、吸気弁用カムシャフト1eが進角側へ回転する。
目標とするバルブタイミング(吸気弁開時期及び吸気弁閉時期)になったときは、運転条件に応じて変化しない限り図4に示したように電磁制御弁13はオイル通路27、28を共に遮断し、その位置でカムシャフト1eの位相を保持する。
実際にはシリンダヘッド後部のカムシャフトポジションセンサ33により吸気弁用カム位置(カムシャフト1e位置)が検出され、実際の吸気弁用カム位置が運転条件に応じた最適な目標吸気弁タイミングとなるように電磁制御弁13に与えるデューティ値がフィードバック制御される。
吸気弁開閉時期コントローラ12へのオイル供給装置は、オイルタンク21、オイルポポンプ22、オイル供給通路などからなり、オイルポンプ22により圧送されるオイルは、オイルフィルター23、オイルクーラー24を経ていったんメインギャラリー25に蓄えられ、このメインギャラリー25から分岐するオイル供給通路26を経て、上記の電磁制御弁弁13、オイル供給通路27、28を介し吸気弁開時期コントローラ12に供給される。29はオイルタンク21へのドレーン通路である。
ここで、オイルポンプ22は、図示しないがオイルポンプ用スプロケットを有し、このスプロケットにもタイミングチェーン1cが掛け回されており、従って、オイルポンプ22はクランクシャフト1aの回転力を駆動源としてオイルを圧送する。
統合コントロールユニット31は、エンジン1(具体的には燃料供給装置25、点火装置26及びスロットル装置27)、モータ2及び自動変速機4の作動に加えてVTC機構11の作動を制御するもので、エンジンキースイッチ34、クランクシャフトポジションセンサ32、カムシャフトポジションセンサ33、アクセルペダルの踏込み量を検出するアクセルペダルセンサ35、スロットル弁(スロットル装置27の一部)の開度を検出するスロットルセンサ36、アクセルペダルの踏込み無しあるいはスロットル弁全閉のときにONとなるアイドルスイッチ37、ブレーキペダルの踏込みによりONとなるブレーキスイッチ38、車速を検出する車速センサ39等から信号が入力されている。ここで、エンジン回転速度(モータ回転速度)Neはクランクシャフトポジションセンサ32、カムシャフトポジションセンサ33からの信号に基づいて算出されている。
図5はエンジンの始動制御を実行するためのフローチャートで、時間に沿った制御の流れを示している。一定時間毎に実行するものではない。図6の始動からのタイムチャートを併せて参照しつつ説明する。
ここで、図6においては上より実エンジン回転速度、メインギャラリー25内油圧、モータ2への供給電力、VTC作動角(カムシャフト1eの回転角)のクランキングの開始からの各変化をモデルで示している。
また、最上段には従来装置の場合を一点鎖線で示している。ここで、従来装置とは、VTC機構11を作動させない状態でも完爆の得られる高いクランキング回転速度としたものである。このようにクランキングの当初より高いクランキング回転速度に設定したのでは、バッテリの電力消費が大きくなるため、図示の例ではt1のタイミングの前にバッテリ保護のための電力制限に引っかかってしまい、エンジンを始動できていない。
さて、図5においてステップ1では、起動要求フラグ=1(起動要求有り)か否かをみる。この起動要求フラグは、エンジンキースイッチ34(スタートスイッチ)による通常のエンジン始動時の他、アイドルストップ条件においてエンジンを自動的に停止した後、アイドルストップ解除条件においてエンジンを自動的に始動させる場合に、別ルーチンにより1にセットされる。
ここで、アイドルストップ条件とは、例えば、アイドルスイッチ37のONで、エンジン回転速度Neがアイドル回転速度付近で、車速=0のアイドル運転時であって、かつブレーキスイッチ38がONのときとする。アイドルストップ解除条件とは、アイドルストップ後に、例えば、アイドルスイッチ37がOFF(アクセルペダル踏込み)で、ブレーキスイッチ38がOFFとなったときとする。
起動要求フラグ=1(起動要求有り)の場合にはステップ2、3、4へと進み、ステップ2、3、4の操作を同時に行う。
ステップ2では、VTC機構11に対して吸気弁閉時期IVCを所定量だけ進角させることを指示する(電磁制御弁13をデューティ制御する)。
クランキング開始に際して吸気弁閉時期IVCを進角させる理由は、吸気弁閉時期の進角によって実圧縮比を高くし、その実圧縮比を高くした分だけエンジンが始動するために必要なクランキング回転速度を低下させることができるからである。すなわち、吸気弁閉時期IVCとエンジンが始動するために必要なクランキング回転速度との間には図7に示す相関があり、吸気弁閉時期IVCが例えばA(下死点過ぎの圧縮行程内の時期)にある遅い特性のエンジンにおいては、実圧縮圧が低いためにCといった高いクランキンク回転速度が必要である。この場合に、当該エンジンがVTC機構11を備えていれば、クランキング開始時にVTC機構11を作動させて吸気弁閉時期IVCを、例えばAよりB(下死点近傍の時期)へと早めることで実圧縮圧が向上するため、エンジンが始動するために必要なクランキング回転速度をCよりDへと低い側に移すことができ、そのクランキング回転速度の低下分だけバッテリの電力消費を抑制できる。なお、図7においてAの吸気弁閉時期はエンジンに固有の値であり、オイルポンプ22、エンジンの仕様により相違する。
図7においてA(下死点過ぎの圧縮行程内の時期)よりB(下死点近傍の時期)への吸気弁閉時期の進角量ADV、つまり図6最下段に示す所定の進角量ADVは簡単には一定値でもよいが、好ましくはエンジン温度(例えば冷却水温Tw)とバッテリ蓄電量とに応じて設定する。例えば、エンジン温度が低いほど吸気弁閉時期の進角量ADVを大きくする。これは、エンジン温度が低いほどエンジンのフリクションが大きくなるためエンジンがトルクを出す側である進角側にしてやる必要があるためである。
また、バッテリ蓄電量が小さいほど吸気弁閉時期の進角量ADVを大きくする。その理由は、バッテリ蓄電量が小さいほどバッテリ電力の消費を抑えるためにクランキング回転速度を低くしたいためである。ここで、バッテリ蓄電量とは、連続してバッテリ9より出せる電力量のことである。
ただし、図6最下段に示したように、クランキング開始と同時に電磁制御弁13に対して統合コントローラ31よりデューティ指令値を与えても(図6最下段の破線参照)、実際に吸気弁閉時期IVCが進角を開始するのはメインギャラリー内油圧がVTC機構11の作動開始圧P1と一致するt2のタイミングであり、吸気弁閉時期の進角が完了するのはさらに遅れたt3のタイミングである。
ステップ3ではインバータ10を介してモータ2の電力制御を行い、図6第3段目に示したようにモータ2への供給電力が第1目標電力Pw1[kW]となるようにする。このとき、クランキング回転速度(モータ回転速度)は図6最上段に示したように従来装置(一点鎖線参照)の場合よりかなり低い第1回転速度N1付近に落ち着く。
このようにクランキング回転速度をクランキングの当初に第1回転速度N1といった低い値に設定するのは次の理由からである。すなわち、油圧駆動式のVTC機構11ではオイルポンプ22がエンジンのクランクシャフト1aにより駆動される構成であるため、エンジンが駆動されなければ、オイルポンプ22が駆動されず、オイルポンプ22が駆動されてもまずはオイル供給通路にオイルを満たす必要があるために直ぐには油圧が立ち上がらず、一定の遅れ(油圧立ち上がり時間)が生じる。このため、長時間放置後のエンジンでは、オイルギャラリー25及びオイルポンプ22内にオイルが無く、図6第2段目に示したようにクランキング開始後にメインギャラリー25内の油圧がVTC機構11の作動開始油圧P1へと上昇するまでに時間がかかる。とりわけ低温条件では、オイルは粘性が高く、油圧上昇に時間がかかる。
この場合に、図6第2段目に示す油圧立ち上がり時間(クランキング開始より油圧がゼロより立ち上がるまでの時間)は、図8にも示したように、クランキング回転速度を上昇させてもその回転速度の上昇代に見合うほど短縮されない。その一方で、クランキングに必要な電力はクランキング回転速度が高いほど大きいため、クランキング回転速度を高くするほどクランキングの保持時間が低下する(図8参照)。従って、むやみにクランキング回転速度を上げても、バッテリ9の無駄な電力消費を誘うばかりとなり、エンジン始動前にバッテリ9の電力不足より始動不良に到る可能性がある(図6最上段の従来装置参照)。
そこで本実施形態では、クランキング回転速度を段階的に設定するものとし、油圧立ち上がり時間中には油圧の上昇だけに必要なクランキング回転速度とし(図8に示したAのクランキング回転速度)、バッテリ9の過剰な電力消費を防ぐ。そして、後述するように、油圧立ち上がり時間が経過した後には、エンジンを始動させるために必要なクランキング回転速度(図7に示したDのクランキング回転速度)へと上昇させる。こうした一連の操作により、バッテリ9の過剰な電力消費を抑制しつつエンジンを確実に始動させる。
上記の第1回転速度N1は可変値とする。すなわち、エンジン温度基準値とバッテリ蓄電量基準値のときの第1回転速度を基本第1回転速度N1baseとし、エンジン温度やバッテリ蓄電量がエンジン温度基準値やバッテリ蓄電量基準値より外れたときには、エンジン温度またはバッテリ蓄電量に応じて基本第1回転速度N1baseを補正した値を第1回転速度とする。例えば、エンジン温度が低いほど第1回転速度N1が低くなる側に補正する。バッテリ蓄電量が小さいほど第1回転速度N1が低くなる側に補正する。このようにして決定した第1回転速度N1に応じてモータ2に与える第1目標電力Pw1を設定する。
ステップ4ではエンジン1に対し始動操作を行う。具体的には、燃料供給装置25を介してエンジン1への燃料供給を開始し、また点火装置26を介して点火を開始する。こうした燃料供給と点火の各制御は従来と同じである。ここでの燃料供給装置25としては、吸気ポートに臨んで燃料噴射弁を設けているものを考えている。また、始動時には理論空燃比を目標空燃比として燃料噴射弁により供給する燃料噴射量を設定している。
ただし、油圧立ち上がり時間中における燃料供給と点火により燃焼室内で燃焼が生じることがあっても、クランキング回転速度は低い第1回転速度N1付近にあり、かつ吸気弁閉時期は進角されておらず実圧縮比が小さいままであるので、完爆に至ることはない。
ステップ5ではオイルポンプ21の圧送開始によりメインギャラリー25内の油圧が立ち上がったか否かをみる。この油圧判定方法としては、例えばメインギャラリー25に油圧センサ40を設けておき、この油圧センサ40により検出される油圧が所定値以上となったときにメインギャラリー25内の油圧が立ち上がったと判定させればよい。あるいは、もっと簡単には、油圧立ち上がり時間を適合により予め求めておき、始動からこの油圧立ち上がり時間の適合値が経過したときにメインギャラリー25内の油圧が立ち上がったと判定させることができる。メインギャラリー25内の油圧が立ち上がってなければそのまま待機する。
一方、メインギャラリー25内の油圧が立ち上がったときにはステップ6に進み、モータ2の電力制御を行い、図6第3段目に示したようにモータ2への供給電力が第1目標電力Pw1より高い第2目標電力Pw2[kW]となるようにする。このとき、クランキング回転速度(モータ回転速度)は図6最上段に示したように第1回転速度N1より高く、従来装置で設定されている回転速度よりは若干低い第2回転速度N2付近に落ち着く。
ここで、第2目標電力Pw2の設定方法としては、図7を内容とするクランキング回転速度のテーブルを予め作成しておき、VTC機構11の最遅角位置から上記のステップ2で設定している吸気弁閉時期の進角量ADVだけ進角させた位置を吸気弁閉時期IVCとして算出し、この算出した吸気弁閉時期IVCからこの予め作成しているクランキング回転速度のテーブルを検索することによりクランキング回転速度(=第2回転速度N2)を求め、この第2回転速度N2に応じて第2目標電力Pw2を定めればよい。
図6においてt1のタイミングで、メインギャラリー25内の油圧が立ち上がると、このタイミングより所定の応答遅れ期間経過後のt2のタイミングで油圧がVTC機構11の作動開始油圧P1に達するため、t2よりVTC作動角(カムシャフト1eの回転角)が増えていく(吸気弁閉時期IVCが実際に進角側に向かう)。吸気弁閉時期IVCが進角側に向かっていくと燃焼室に閉じこめられる空気量が多くなり実圧縮比が高くなっていく。そして、吸気弁閉時期の進角量が所定の進角量ADVに到達するt3のタイミングで完爆条件を満たす実圧縮比となり、完爆が生じてエンジン回転速度が急激に立ち上がり、エンジンが始動する。
この完爆が生じたか否かを判定するため、ステップ7では、エンジン1がトルクを発生したか否かをみる。この完爆判定方法としては、モータ2の回生トルクによる回生電力に基づいて行う。すなわち、モータ2のトルクが正から負に反転したことをもって完爆が生じたと判定する。簡単には実際のエンジン回転速度と完爆回転速度(図6最上段参照)との比較により、実際のエンジン回転速度が完爆回転速度以上となったとき完爆が生じたと判定すればよい。
ステップ7でエンジン1がトルクを発生したことを判定した場合にはステップ8へ進み、モータ2の電力制御を解除する。図6においてはモータ2の電力制御の解除タイミングはエンジン1の完爆判定の直後であるt4としている(図6第3段目参照)。このように、エンジンがトルクを発生したことを判定した後に、モータ2の電力制御を解除することで、エンジン1の自立がばらついた際の回転変動を防止できる。なお、モータ2の電力制御の解除タイミングは、エンジン1の完爆判定の直後である必要はなく、t4以降であればいつでもよい。
最後に、ステップ9では、起動要求フラグ=0にリセットして、このフローを終了する。
このように本実施形態(請求項1、17に記載の発明)によれば、クランクシャフト1aの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプ22を備え、このポンプ22によって圧送されるオイルの油圧に応じて、クランキング時のモータ回転速度を制御するので、油圧駆動式のVTC機構11(吸気弁開閉時期可変機構)を備えるエンジンであっても、バッテリ9の電力消費を抑制しつつエンジンを確実に始動できる。
本実施形態(請求項2、18に記載の発明)によれば、クランキング開始からポンプ22によって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前には立ち上がった後より低い回転速度(第1回転速度N1)でクランキング時のモータ回転速度を制御するかまたはクランキング開始からポンプ22によって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前には立ち上がった後より小さいモータ供給電力(第1目標電力Pw1)でクランキング時のモータ供給電力を制御するので、クランキング開始からポンプ22によって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前にもポンプ22によって圧送されるオイルの油圧が立ち上がった後と同じ回転速度(第2回転速度N2)でクランキング時のモータ回転速度を制御するかまたはクランキング開始からポンプ22によって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前にもポンプ22によって圧送されるオイルの油圧が立ち上がった後と同じモータ供給電力(第2目標電力Pw2)でクランキング時のモータ供給電力を制御する場合より、バッテリ9の電力消費を小さくできる(電力消費がほぼ半減する)。
本実施形態(請求項7、23に記載の発明)によれば、クランクシャフト1aの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプ22と、このポンプ22によって圧送されるオイルの油圧を駆動源とすると共に、クランキング開始からこのポンプ22によって圧送されるオイルの油圧が立ち上がるまでの油圧立ち上がり時間を有し、この油圧立ち上がり時間経過後に少なくとも吸気弁閉時期IVCを実際に進角させるVTC機構11(吸気弁タイミング可変機構)とを備え、クランキング開始時にこのVTC機構11に対して下死点過ぎの圧縮行程内の時期から下死点近傍の時期への吸気弁閉時期の進角を指示し(図5のステップ2)、このクランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示と吸気弁閉時期の実際の進角とに基づいてクランキング時のモータ回転速度を制御する(図5のステップ3、5、6)ので、油圧駆動式のVTC機構11を備えるエンジンであっても、バッテリ9の電力消費を抑制しつつエンジンを確実に始動できる。
本実施形態(請求項8、24に記載の発明)によれば、クランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示の後、吸気弁閉時期が実際に進角する前にはその後の回転速度(第2回転速度N2)より低い回転速度(第1回転速度N1)でクランキング時のモータ回転速度を制御するので、クランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示の後、吸気弁閉時期が実際に進角する前にもその後の回転速度(第2回転速度N2)と同じ回転速度でクランキング時のモータ回転速度を制御する場合より、バッテリ9の電力消費を小さくできる。
本実施形態(請求項11、27に記載の発明)によれば、低い回転速度(第1回転速度N1)をエンジン温度またはバッテリ蓄電量に応じて補正するので、エンジン温度やバッテリ蓄電量が相違しても低い回転速度を適切に与えることができる。
本実施形態(請求項14、30に記載の発明)によれば、吸気弁閉時期の進角量ADVをエンジン温度またはバッテリ蓄電量に応じて設定するので、エンジン温度やバッテリ蓄電量が相違しても吸気弁閉時期の進角量ADVを適切に与えることができる。
実施形態では、クランキング開始からポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前には立ち上がった後より低い回転速度でクランキング時のモータ回転速度を制御するかまたはクランキング開始からポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前には油圧が立ち上がった後より小さいモータ供給電力でクランキング時のモータ供給電力を制御する場合で説明したが、クランキング開始からポンプによって圧送されるオイルの油圧が所定の油圧に到達する前には到達した後より低い回転速度でクランキング時のモータ回転速度を制御するかまたはクランキング開始からポンプによって圧送されるオイルの油圧が所定の油圧に到達する前には到達した後より小さいモータ供給電力でクランキング時のモータ供給電力を制御するようにしてもかまわない。この場合に、所定の油圧としては、例えばゼロに近い正の値を用いることができる(請求項2、18に記載の発明)。
実施形態では、ポンプ22によって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前(または所定の油圧に到達する前)にも点火を実行する場合で説明したが(請求項3、19に記載の発明)、ポンプ22によって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前(または所定の油圧に到達する前)には点火を実行しないようにしてもかまわない(請求項4、20に記載の発明)。
実施形態では、クランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示の後、吸気弁閉時期が実際に進角する前にも点火を実行する場合で説明したが(請求項9、25に記載の発明)、クランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示の後、吸気弁閉時期が実際に進角する前には点火を実行しないようにすることができる(請求項10、26に記載の発明)。
実施形態では、本発明をアイドルストップ車両に適用した場合について説明したが、これに限られるものでなく、モータにはスタータが含まれる。従って、スタータによりエンジンのクランクシャフトをクランキングすることによって始動するものにも適用がある。
請求項1に記載のモータ回転速度制御処理手順は図5のステップ3、5、6により果たされている。
請求項7に記載の吸気弁閉時期進角指示処理手順は図5のステップ2により、モータ回転速度制御処理手順は図5のステップ3、5、6により果たされている。
請求項17に記載のモータ回転速度制御手段の機能は図5のステップ3、5、6により果たされている。
請求項23に記載の吸気弁閉時期進角指示手段の機能は図5のステップ2により、モータ回転速度制御処理手順は図5のステップ3、5、6により果たされている。
本発明の第1実施形態のエンジンの始動装置をアイドルストップ車両に適用した概略構成図。 VTC機構の進角時の作動を説明するための概略構成図。 VTC機構の遅角時の作動を説明するための概略構成図。 VTC機構の保持状態での作動を説明するための概略構成図。 エンジンの始動を説明するためのフローチャート。 エンジン始動からのタイムチャート。 吸気弁閉時期IVCとクランキング回転速度と関係を示す特性図。 クランキング回転速度に対する油圧立ち上がり時間及びクランキング保持時間の各特性図。
符号の説明
1 エンジン
2 モータ
9 バッテリ
11 VTC機構(吸気弁タイミング可変機構)
31 統合コントローラ

Claims (32)

  1. モータによりエンジンのクランクシャフトをクランキングすることによって始動するエンジンの始動方法において、
    前記クランクシャフトの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプ
    を備え、
    このポンプによって圧送されるオイルの油圧に応じて、前記クランキング時のモータ回転速度を制御するモータ回転速度制御処理手順
    を含むことを特徴とするエンジンの始動方法。
  2. 前記クランキング開始から前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前もしくは所定の油圧に到達する前には前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がった後もしくは所定の油圧に到達した後より低い回転速度でクランキング時のモータ回転速度を制御するかまたは前記クランキング開始から前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前もしくは所定の油圧に到達する前には前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がった後もしくは所定の油圧に到達した後より小さいモータ供給電力でクランキング時のモータ供給電力を制御することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの始動方法。
  3. 前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前または所定の油圧に到達する前には点火を実行しないことを特徴とする請求項2に記載のエンジンの始動方法。
  4. 前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前または所定の油圧に到達する前にも点火を実行することを特徴とする請求項2に記載のエンジンの始動方法。
  5. 前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧を駆動源とすると共に、前記クランキング開始からこのポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がるまでの油圧立ち上がり時間を有し、この油圧立ち上がり時間経過後に少なくとも吸気弁閉時期を実際に進角させる吸気弁タイミング可変機構
    を備えることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一つに記載のエンジンの始動方法。
  6. 前記クランキング開始時に前記吸気弁タイミング可変機構に対して下死点過ぎの圧縮行程内の時期から下死点近傍の時期への吸気弁閉時期の進角を指示することを特徴とする請求項5に記載のエンジンの始動方法。
  7. モータによりエンジンのクランクシャフトをクランキングすることによって始動するエンジンの始動方法において、
    前記クランクシャフトの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプと、
    このポンプによって圧送されるオイルの油圧を駆動源とすると共に、前記クランキング開始からこのポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がるまでの油圧立ち上がり時間を有し、この油圧立ち上がり時間経過後に少なくとも吸気弁閉時期を実際に進角させる吸気弁タイミング可変機構と
    を備え、
    前記クランキング開始時にこの吸気弁タイミング可変機構に対して下死点過ぎの圧縮行程内の時期から下死点近傍の時期への吸気弁閉時期の進角を指示する吸気弁閉時期進角指示処理手順と、
    このクランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示と吸気弁閉時期の実際の進角とに基づいて前記クランキング時のモータ回転速度を制御するモータ回転速度制御処理手順と
    を含むことを特徴とするエンジンの始動方法。
  8. 前記クランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示の後、吸気弁閉時期が実際に進角する前にはその後の回転速度より低い回転速度でクランキング時のモータ回転速度を制御することを特徴とする請求項7に記載のエンジンの始動方法。
  9. 前記クランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示の後、吸気弁閉時期が実際に進角する前には点火を実行しないことを特徴とする請求項8に記載のエンジンの始動方法。
  10. 前記クランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示の後、吸気弁閉時期が実際に進角する前にも点火を実行することを特徴とする請求項8に記載のエンジンの始動方法。
  11. 前記低い回転速度をエンジン温度またはバッテリ蓄電量に応じて補正することを特徴とする請求項2に記載のエンジンの始動方法。
  12. 前記エンジン温度が低いほど前記低い回転速度が低くなる側に補正することを特徴とする請求項11に記載のエンジンの始動方法。
  13. 前記バッテリ蓄電量が小さいほど前記低い回転速度が低くなる側に補正することを特徴とする請求項11に記載のエンジンの始動方法。
  14. 前記下死点過ぎの圧縮行程内の時期から下死点近傍の時期までの吸気弁閉時期の進角量をエンジン温度またはバッテリ蓄電量に応じて設定することを特徴とする請求項7または14に記載のエンジンの始動方法。
  15. 前記エンジン温度が低いほど前記吸気弁閉時期の進角量が大きくなる側に設定することを特徴とする請求項14に記載のエンジンの始動方法。
  16. 前記バッテリ蓄電量が小さいほど前記吸気弁閉時期の進角量が大きくなる側に設定することを特徴とする請求項14に記載のエンジンの始動方法。
  17. モータによりエンジンのクランクシャフトをクランキングすることによって始動するエンジンの始動装置において、
    前記クランクシャフトの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプと、
    このポンプによって圧送されるオイルの油圧に応じて、前記クランキング時のモータ回転速度を制御するモータ回転速度制御手段と
    を備えることを特徴とするエンジンの始動装置。
  18. 前記クランキング開始から前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前もしくは所定の油圧に到達する前には前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がった後もしくは所定の油圧に到達した後より低い回転速度でクランキング時のモータ回転速度を制御するかまたは前記クランキング開始から前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前もしくは所定の油圧に到達する前には前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がった後もしくは所定の油圧に到達した後より小さいモータ供給電力でクランキング時のモータ供給電力を制御することを特徴とする請求項17に記載のエンジンの始動装置。
  19. 前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前または所定の油圧に到達する前には点火を実行しないことを特徴とする請求項18に記載のエンジンの始動装置。
  20. 前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がる前または所定の油圧に到達する前にも点火を実行することを特徴とする請求項18に記載のエンジンの始動装置。
  21. 前記ポンプによって圧送されるオイルの油圧を駆動源とすると共に、前記クランキング開始からこのポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がるまでの油圧立ち上がり時間を有し、この油圧立ち上がり時間経過後に少なくとも吸気弁閉時期を実際に進角させる吸気弁タイミング可変機構
    を備えることを特徴とする請求項17から20までのいずれか一つに記載のエンジンの始動装置。
  22. 前記クランキング開始時に前記吸気弁タイミング可変機構に対して下死点過ぎの圧縮行程内の時期から下死点近傍の時期への吸気弁閉時期の進角を指示することを特徴とする請求項21に記載のエンジンの始動装置。
  23. モータによりエンジンのクランクシャフトをクランキングすることによって始動するエンジンの始動装置において、
    前記クランクシャフトの回転力を駆動源としてオイルを圧送するポンプと、
    このポンプによって圧送されるオイルの油圧を駆動源とすると共に、前記クランキング開始からこのポンプによって圧送されるオイルの油圧が立ち上がるまでの油圧立ち上がり時間を有し、この油圧立ち上がり時間経過後に少なくとも吸気弁閉時期を実際に進角させる吸気弁タイミング可変機構と、
    前記クランキング開始時にこの吸気弁タイミング可変機構に対して下死点過ぎの圧縮行程内の時期から下死点近傍の時期への吸気弁閉時期の進角を指示する吸気弁閉時期進角指示手段と、
    このクランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示と吸気弁閉時期の実際の進角とに基づいて前記クランキング時のモータ回転速度を制御するモータ回転速度制御手段と
    を備えることを特徴とするエンジンの始動装置。
  24. 前記クランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示の後、吸気弁閉時期が実際に進角する前にはその後の回転速度より低い回転速度でクランキング時のモータ回転速度を制御することを特徴とする請求項23に記載のエンジンの始動装置。
  25. 前記クランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示の後、吸気弁閉時期が実際に進角する前には点火を実行しないことを特徴とする請求項24に記載のエンジンの始動装置。
  26. 前記クランキング開始時の吸気弁閉時期進角指示の後、吸気弁閉時期が実際に進角する前にも点火を実行することを特徴とする請求項24に記載のエンジンの始動装置。
  27. 前記低い回転速度をエンジン温度またはバッテリ蓄電量に応じて補正することを特徴とする請求項18に記載のエンジンの始動装置。
  28. 前記エンジン温度が低いほど前記低い回転速度が低くなる側に補正することを特徴とする請求項27に記載のエンジンの始動装置。
  29. 前記バッテリ蓄電量が小さいほど前記低い回転速度が低くなる側に補正することを特徴とする請求項27に記載のエンジンの始動装置。
  30. 前記下死点過ぎの圧縮行程内の時期から下死点近傍の時期までの吸気弁閉時期の進角量をエンジン温度またはバッテリ蓄電量に応じて設定することを特徴とする請求項23に記載のエンジンの始動装置。
  31. 前記エンジン温度が低いほど前記吸気弁閉時期の進角量が大きくなる側に設定することを特徴とする請求項30に記載のエンジンの始動装置。
  32. 前記バッテリ蓄電量が小さいほど前記吸気弁閉時期の進角量が大きくなる側に設定することを特徴とする請求項30に記載のエンジンの始動装置。
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