JP3714274B2 - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は、内燃機関の始動を制御する装置に関し、特に、可変動弁機構と始動モータとを備える内燃機関の始動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の運転条件に応じて吸排気弁の開閉タイミングを可変動弁機構により制御することで、燃費や排出性能の向上を図る技術が知られている。こうした可変動弁機構を備える内燃機関において、始動時の排出性能を向上させる技術として特開2001−132507号公報に開示されている技術がある。
【0003】
この技術は、始動時には吸排気弁のオーバーラップを所定値以上に設定して、始動モータを用いて前記内燃機関を略アイドル回転数で回転させる空転運転を行い、内燃機関の燃焼室内の負圧が所定負圧に達したと判定した後に燃料供給を開始するものである。
【0004】
これにより、内燃機関をあたかも真空ポンプのように駆動させて、燃焼室内の負圧を高めることで、始動に当たって十分な負圧を確保することができ、燃料の霧化を促進して、燃焼室内壁への燃料の付着を抑制し、燃焼を安定化させることで排出性能を向上させることができ、特に、冷間始動時において好適であると記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、機関を空転させているため、機関内部に既に燃料が付着していたような場合には、この燃料がそのまま排出されることになり、付着量が多い場合に問題となる。
【0006】
そこで本発明は、始動時における排出性能をさらに向上させる内燃機関の始動制御装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る内燃機関の始動制御装置は、内燃機関の始動時に燃料噴射を停止する空転運転を行い、機関状態が所定の条件を満たしてから燃料噴射を開始して機関を始動させる内燃機関の始動制御装置において、空転運転により始動時点の吸気系、機関に付着した燃料が機関を経由して排出される量が所定以上か否かを判定する判定手段をさらに備え、判定手段が排出量は所定以上と判定した場合には、この所定の条件が満たされない場合でも機関回転数が所定の回転数に達したら燃料噴射を開始して機関を始動させる。
【0008】
空転運転による排出量の多寡を判定し、多いと判定した場合には空転運転を継続せず、燃料噴射を開始して機関を始動させることで、残存している付着燃料の燃焼を促すことにより、エミッションの低下を抑制する。
【0009】
所定の条件とは、可変動弁機構によってバルブオーバーラップが所定以上に設定された状態である。バルブオーバーラップを拡大することで、空転時に内燃機関をあたかも真空ポンプのように駆動させて、吸気管負圧を増大させて、その後燃料を噴射することで、燃料の霧化を促進し、エミッションの低下を抑制する。
【0010】
判定手段は、(1)前回の機関停止直前に所定以上の燃料カット運転が行われていない場合、(2)燃料噴射装置の燃料洩れ量を推定し、推定した洩れ量が多い場合、または(3)始動時の可変動弁機構の立ち上がり時間を記憶し、前回始動時の該立ち上がり時間が長い場合、に排出量が所定以上と判定することが好ましい。(1)(2)の場合には、始動前に吸気系や機関に付着している燃料量が多いと推定され、(3)の場合には、空転運転の時間が長くなると予想されるからである。
【0011】
あるいは、本発明に係る内燃機関の始動制御装置は、吸気系、機関に付着した燃料を除去する付着燃料除去装置を備えており、機関停止から空転運転前までの間に付着燃料除去装置を作動させるものでもよい。
【0012】
付着燃料を予め除去することで、空転運転時における付着燃料の排出量を抑制することができる。
【0013】
この付着燃料除去装置は、吸気系に配置される燃料吸着材を有していることが好ましい。このように構成すると、吸気系内に存在する未燃燃料等が、機関停止時に燃料吸着剤に吸着・除去されるため、空転運転時における付着燃料の排出量を効果的に低減できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は本発明に係る内燃機関の始動装置を有するハイブリッド車両の主要部分の構成図である。このハイブリッド車両は、図示していない燃料タンクから燃料の供給を受けて駆動されるエンジン(内燃機関)1を備えており、その出力軸は遊星歯車等を利用した動力分割機構2に接続されている。動力分割機構2は、モータジェネレータ(通常は発電機)3とモータジェネレータ(通常は電動機)4とに接続されており、エンジン1の駆動力は、動力分割機構2により、モータジェネレータ3、モータジェネレータ4あるいはその両方に伝達される構成となっている。モータジェネレータ4の回転軸には、減速機5を介して車両の駆動輪6が接続されている。そして、モータジェネレータ3とモータジェネレータ4はインバータ7を介して蓄電池8に電気的に接続されている。そして本ハイブリッド車両は駆動システムを制御するエンジン制御ユニット(ECU)9を備えている。このエンジンECU9が本発明に係る内燃機関の始動制御装置の制御部を兼ねている。
【0016】
エンジン1に接続されている吸気管10には、大気側から、吸気を清浄化するとともに、内部に吸着剤を備えるエアフィルタ18、ECU9によって開度が制御される電子制御スロットル11、吸気管10内の負圧を検出する負圧センサ12、燃料を供給するインジェクタ13が配置され、吸気バルブ14へと至る。吸気バルブ14は、カム15によって駆動されるものであり、このカム15は、ECU9の指示により吸気バルブ14の開閉タイミングを調整する可変バルブタイミング機構(VVT)16に接続されている。そして、カム15には、カムポジションセンサ17が取り付けられている。VVT16には、例えば、特開平10−227236号公報に開示されているタイプ、つまり油圧によってクランクシャフトに対するカムの回転位相を変更するタイプのVVTが使用できる。
【0017】
図2はVVT16の動作を説明する図である。吸気バルブ14が開く(バルブリフト)タイミングを調整することで吸気バルブ14と排気バルブ31がともに開いているバルブオーバーラップの長さを調整することができる。以下、吸気バルブ14を調整前より早く開いてバルブオーバーラップを長くする場合(図中吸気バルブ14のバルブリフト曲線を左側にずらすことに相当)を進角側に調整すると呼び、逆に調整前より遅く開いてバルブオーバーラップを短くする場合(図中吸気バルブ14のバルブリフト曲線を右側にずらすことに相当)を遅角側に調整すると呼ぶ。
【0018】
燃焼室20内には、点火プラグ21が配置されている。シリンダ22内におけるピストン23の往復運動は、コンロッド25により回転運動へと変換され、クランクシャフト26を介して前述した動力分割機構2へと伝達される。シリンダ22を構成するクランクケースには冷却水温を検出する水温センサ24が取り付けられている。また、クランクシャフト26にはその回転数を検出する回転数センサ27が取り付けられている。
【0019】
燃焼室20の排気側には、排気バルブ31の下流に排気管30が接続され、排気バルブ31はカム32により駆動される構成になっている。排気管30上には、O2センサが配置されている。
【0020】
このようなハイブリッド車においては、動力分割機構2により駆動力の分配を変えることにより、効率的な運転が可能となる。具体的には、エンジン1は、高速回転域で効率が良く、モータジェネレータ4は、低速回転域での効率が良いので、低速走行時は、主としてモータジェネレータ4により走行し、通常走行時は、エンジン1の駆動力の一部でモータジェネレータ3を駆動し、発電した電力を利用してモータジェネレータ4により駆動力をアシストするとともに蓄電池8の充電を行う。高負荷時には、蓄電池8から電力を供給してモータジェネレータ4のアシスト力を増強する。また、制動時には、駆動輪6によりモータジェネレータ4を駆動して発電することで運動エネルギーを電力として回収する。
【0021】
次に、始動時の動作について説明する。本発明は、この始動制御において特徴を有する。図3は、始動時の制御処理の一例を示すフローチャートであり、図4は、図3におけるHC排出予想処理の詳細を示すフローチャートである。以下の動作においては、特に記載のない限りECU9が各構成要素の作動を制御する。
【0022】
まず、ステップS1では、動力分割機構2を調整して、モータジェネレータ3とエンジン1を連結し、インバータ7を制御して蓄電池8に貯えられた電力によってモータジェネレータ3を回転させることで、エンジン1をそのアイドル回転数より高い回転数Ne1(例えば650rpm)で空転させる。実際には、目標回転数Ne1に達するまである程度の時間(0.5秒程度)が必要となる。そして、吸気バルブ14の進角量が目標値θtとなるよう進角設定信号を発する。これによりバルブオーバーラップが長めに設定される。
【0023】
ステップS2では、この後、燃料噴射を許可するまでの空転運転時に排出されるHCの排出量の多寡を判定する。図4に示される判定処理例においては、最初にステップS21で停止直前の運転状態が読み込まれる。この停止直前の運転状態は、ECU9内のバックアップ機能付きのメモリ等に蓄積・記憶させておくことが好ましい。続く、ステップS22では、停止前の燃料カット(F/C)運転の継続時間が不足していたか否かを判定する。判定結果がNOの場合、つまり、F/C運転の継続時間が不足せず、十分であったと判定した場合にはステップS23へと移行して、HC排出予想量は少ないと判定して処理を終了する。このように停止前に十分な時間F/C運転を継続していた場合には、吸気管10等に残留していた燃料は、このF/C運転時に既に排気管30を通じて排出され、図示していない触媒に導かれて浄化されているので、始動の際の空転運転時には、HCの排出量は低減されている。
【0024】
一方、判定結果がYESの場合、つまり、F/C運転の継続時間が不足していたと判定した場合にはステップS24へと移行して、HC排出予想量は多いと判定して処理を終了する。このように停止前に十分な時間F/C運転を継続していない場合には、吸気管10等に残留していた燃料のF/C運転時における排出も不十分であり、始動時にも吸気管10等にHCが残留しているため、この残留HCが空転運転時に、排気管20を介して排出されることになる。この段階では、排気浄化を行う触媒が未だ活性化されておらず、排出されたHCは触媒で浄化されることなくほぼそのまま排出されることが予想される。
【0025】
続くステップS3では、ステップS2で予想した排出量の多寡を判定する。排出量が多いと判定された場合には、ステップS4へと移行して、現在のエンジン回転数Neが目標回転数Ne1に到達したか否かを判定する。到達していないと判定された場合には、ステップS5で所定時間Δt待機した後、再びステップS4へ戻るループ処理を行う。一方、ステップS4でエンジン回転数Neが目標回転数Ne1に到達したと判定された場合には、ステップS6へと移行して、基本燃料噴射量Tpを算出した後、ステップS7で燃料増量補正量を増量値が大になるように設定し、ステップS13へと移行して設定した燃料噴射量、燃料増量に基づいてインジェクタ13を制御し、燃料噴射を行い、エンジン1の運転をスタートさせる。
【0026】
HC排出量が多いと判定された場合には、クランキング後、速やかに燃料を噴射して運転を行うことで、残留しているHCを燃焼させて、未燃のまま排出されるのを防止し、エミッションの劣化を抑制する。この場合には、後述する空転運転を行う場合に比べて燃焼時に排出されるHC量が若干増大するが、この増量は空転運転を継続することにより排出される未燃HC量の減少量を下回るため、結果的には、エミッションを向上させる効果が得られる。
【0027】
一方、ステップS3でHC排出予想量は少ないと判定した場合には、ステップS8では、カムポジションセンサ17の出力を取り込むことでVVT進角量θを読み込む。続く、ステップS9でカムポジションセンサ17から読み取った進角量θが閾値θthに達しているか否かを判定する。この閾値はθtより少し低い値に設定することが好ましい。
【0028】
ステップS9で進角量θが閾値θthに達していないと判定された場合には、ステップS10で所定時間Δt待機した後、再びステップS8へ戻るループ処理を行う。一方、ステップS9で進角量θが閾値θth以上と判定された場合には、ステップS11へと移行する。進角量θが閾値θth以上になるまで燃料の噴射を禁止し、空転運転を行うことによりエンジン1をあたかも真空ポンプのように駆動させて吸気管10の負圧を高め、燃料噴射時の霧化を促進させる効果が得られる。
【0029】
ステップS11では、ステップS6と同様に基本燃料噴射量Tpを算出する。次に、ステップS12では燃料増量を少なく設定し、ステップS13へと移行して設定した燃料噴射量、燃料増量に基づいてインジェクタ13を制御し、燃料噴射を行い、エンジン1の運転をスタートさせる。
【0030】
この場合は、吸気系等に残留しているHCは少ないと判定されているため、空転運転を継続して吸気管10の負圧を高め、霧化を促進することで、燃焼時に排出される未燃HC量を抑制することで、空転時からの未燃HC量の排出量を抑制する。また、バルブオーバーラップ量が大きいことで、内部EGR効果による霧化促進も図れる。さらに、霧化が促進されることから燃料増量を抑制することができる。
【0031】
ステップS2のHC排出予想量の判定処理は図4に示される判定処理に限られるものではない。以下、別の2つの判定処理のそれぞれについて図5、図6をそれぞれ参照して説明する。
【0032】
図5にフローチャートを示す第2の判定処理は、前回始動時の空燃比(A/F)挙動から判定を行うものである。空燃比の検出は、例えばO2センサの出力を参照することにより行える。まず、ステップS31では、前回始動時のA/F挙動を読み込む。この前回始動時のA/F挙動は、第1の判定処理の場合と同様に、ECU9内のバックアップ機能付きのメモリ等に蓄積・記憶させておくことが好ましい。ステップS32では、読み出したA/F挙動からインジェクタ13の燃料洩れ量を判定する。A/Fがリッチ側にずれている場合には、インジェクタ13の洩れ量が多いと判定し、それ以外の場合には、洩れ量は少ないと判定する。ステップS33では判定した洩れ量の大小を判定する。洩れ量が小の場合には、ステップS34へと移行し、HC排出予想量を少に設定する。一方、洩れ量が大と判定した場合には、ステップS35へと移行して、HC排出予想量を多に設定する。インジェクタ13からの洩れ量が多いと、理想的な状態での霧化が行えず、吸気管10内や吸気バルブ14付近に燃料が付着しやすくなる。このように燃料が付着した状態では、次回始動時に空転運転を長時間行うと、HC排出量が増大するおそれがあるからである。
【0033】
図6にフローチャートを示す第3の判定処理は、前回始動時のVVT挙動から判定を行うものである。まず、ステップS41では、前回始動時のVVT挙動を読み込む。この前回始動時のVVT挙動は、第1、第2の判定処理の場合と同様に、ECU9内のバックアップ機能付きのメモリ等に蓄積・記憶させておくことが好ましい。ステップS42では、読み出したVVT挙動からECU9がVVT進角を指示してから、実際にVVTが所定の進角値に達するまでに移動するのに要するタイムラグを算出する。ステップS43では判定したタイムラグが大きいか否かを判定する。タイムラグが小さく、VVTの始動が早いと判定した場合には、ステップS44へと移行し、HC排出予想量を少に設定する。一方、タイムラグが大きく、VVTの始動が遅いと判定した場合には、ステップS45へと移行して、HC排出予想量を多に設定する。VVTの動きが遅い場合には、空転運転時間が長くなることが予想され、吸気管10等への燃料付着があるとそれだけ多くのHCが未燃のまま排出されることが予想されるからである。
【0034】
以上の3つの判定処理は、単独で行ってもよいが、これらを組み合わせてもよい。組み合わせる場合には、いずれの判定処理においてもHCの排出量が多いと判定される場合に所定の回転数に達した時点で燃料噴射を開始することにより、始動時の空転運転を短縮する制御を行うことが好ましい。
【0035】
ここでは、VVTの進角量が所定以上に達した場合に、空転運転を終了する例を説明したが、VVTの進角量を検出するのではなく、空転運転の継続時間を予め設定しておき、その継続時間に達したら燃料を噴射するようにしてもよい。この継続時間は運転条件(水温、吸気温等)によって調整してもよい。
【0036】
次に、始動時の吸気系への燃料付着量自体を減少させる制御を説明する。図7、図8はこの制御のフローチャートであり、図7がエンジン1の停止時における制御フローを図8がエンジン1の始動時における制御フローを示している。
【0037】
まず、エンジン1の停止時には、図7に示されるように、ステップS51でイグニッションスイッチがOFFにされたかどうかを判定する。OFFにされていない場合、つまり、エンジン1、モータジェネレータ3の駆動を停止させていない場合にはそのまま処理を終了する。OFFにされた場合には、ステップS52に移行して電子制御スロットル11によりスロットルを全開状態にする。これにより、吸気管10等の吸気系内に付着していた燃料は、停止中に気化してエアフィルタ18の吸着剤に吸着される。始動時の処理は、図8に示されるように、図3の処理からHC排出予想(ステップS2、S3)および排出量が多いと予想された場合の処理(ステップS4〜S7)を除いただけの処理であるため、詳細な説明は省略する。吸着剤に付着したHCは、エンジン1が始動した後、暖機されてから吸着剤が昇温されるのに伴って徐々に吸着剤から脱離してエンジン1に導かれ、燃焼に用いられる。このため、未燃HCの大気中への排出を抑制できる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、始動時の空転運転時に排出されるHC量が多いと予想される場合には、空転運転を短縮して燃料を噴射して始動を行い、HC量が少ないと予想される場合には、空転運転を行ってから燃料を噴射して始動を行うことで、燃料の霧化促進とEGR効果により燃焼時のHC排出を抑制する。このため、いずれの運転条件においてもHCの排出量を低減することができる。
【0039】
あるいは、本発明によれば、停止時に吸気系に付着した燃料を吸着剤に吸着させることで始動時の未燃HCの排出を効果的に抑制する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃機関の始動制御装置を有するハイブリッド車両の概略構成図である。
【図2】図1におけるVVTの動作を説明する図である。
【図3】図1の内燃機関における始動時の制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3における排出予想処理の詳細を示すフローチャートである。
【図5】図3における排出予想処理の第2の判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】図3における排出予想処理の第3の判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】図1の内燃機関の停止時の処理を示すフローチャートである。
【図8】図7の停止処理の後の再始動時の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、2…動力分割機構、3、4…モータジェネレータ、5…減速機、6…駆動輪、7…インバータ、8…蓄電池、9…エンジンECU、10…吸気管、11…電子制御スロットル、12…負圧センサ、13…インジェクタ、14…吸気バルブ、15、32…カム、16…VVT、17…カムポジションセンサ、18…エアフィルタ、20…燃焼室、21…点火プラグ、22…シリンダ、23…ピストン、24…水温センサ、25…コンロッド、26…クランクシャフト、27…回転数センサ、30…排気管、31…排気バルブ、33…O2センサ。
Claims (7)
- 内燃機関の始動時に燃料噴射を停止する空転運転を行い、機関状態が所定の条件を満たしてから燃料噴射を開始して機関を始動させる内燃機関の始動制御装置において、
前記空転運転により始動時点の吸気系、機関に付着した燃料が機関を経由して排出される量が所定以上か否かを判定する判定手段をさらに備え、前記判定手段が排出量は所定以上と判定した場合には、前記所定の条件が満たされない場合でも機関回転数が所定の回転数に達したら燃料噴射を開始して機関を始動させる内燃機関の始動制御装置。 - 前記所定の条件とは、可変動弁機構によってバルブオーバーラップが所定以上に設定された状態である請求項1記載の内燃機関の始動制御装置。
- 前記判定手段は、前回の機関停止直前に所定以上の燃料カット運転が行われていない場合に、排出量が所定以上と判定する請求項1または2に記載の内燃機関の始動制御装置。
- 前記判定手段は、燃料噴射装置の燃料洩れ量を推定し、推定した洩れ量が多い場合に排出量が所定以上と判定する請求項1または2に記載の内燃機関の始動制御装置。
- 前記判定手段は、始動時の前記可変動弁機構の立ち上がり時間を記憶し、前回始動時の該立ち上がり時間が長い場合に排出量が所定以上と判定する請求項2に記載の内燃機関の始動制御装置。
- 内燃機関の始動時に燃料噴射を停止する空転運転を行い、機関状態が所定の条件を満たしてから燃料噴射を開始して機関を始動させる内燃機関の始動制御装置において、
吸気系、機関に付着した燃料を除去する付着燃料除去装置を備えており、機関停止から前記空転運転前までの間に前記付着燃料除去装置を作動させる内燃機関の始動制御装置。 - 前記付着燃料除去装置は、吸気系に配置される燃料吸着材を有している請求項6記載の内燃機関の始動制御装置。
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