JP2007084846A - 水素吸蔵合金 - Google Patents

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Abstract

【課題】 単位体積当りの水素吸蔵量が多く、アルカリ蓄電池の小型化及び大容量化に好適な希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金を提供する。
【解決手段】 水素吸蔵合金の組成は、一般式:Ln1−αMgα(Ni1−ββγで示される。式中、Lnは、La,Ce等よりなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、Tは、V,Nb等よりなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、添字α,β,γは、それぞれ、0.05<α<0.12,0.05≦β≦0.5,3.40≦γ≦3.70を満たす数を表す。その上、水素吸蔵合金は、(1)Lnに占めるLaの割合は30質量%以下である、(2)Lnに占めるCaの割合は25質量%以下である、(3)前記水素吸蔵合金に占めるAlの割合は2.5質量%以下であるという3つの条件(1),(2),(3)のうち少なくとも1つを満足する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素吸蔵合金に係わり、より詳しくは、アルカリ蓄電池に好適した水素吸蔵合金に関する。
水素吸蔵合金を負極に使用したアルカリ蓄電池は、高容量であることや、鉛やカドミウムを用いた場合に比べクリーンであるなどの特徴を有することから民生用電池として大きな需要がある。
この種のアルカリ蓄電池には、一般に、LaNi等のAB型(CaCu型)系水素吸蔵合金が用いられているが、その放電容量は理論容量の80%を超えており、更なる高容量化には限界がある。
このため、高容量化を目的として、AB型系水素吸蔵合金中の希土類元素の一部をMg元素で置換した希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金を適用したアルカリ蓄電池の開発が進められている。例えば、特許文献1は、次の一般式及び条件式で表される組成を有した希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金を開示している。
(R1−a―bLaCe1−cMgNiZ−X−Y−d−eMnAlCo
c=(−0.025/a)+f
ただし、これらの式中、Rは、Yを含む希土類元素及びCaよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素(但し、LaとCeを除く)で、Mは、Fe、Ga、Zn、Sn、Cu、Si、B、Ti、Zr、Nb、W、Mo、V、Cr、Ta、Li、PおよびSからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、原子比a,b,c,d,e,f,X,Y及びZは、0<a≦0.45,0≦b≦0.2,0.1≦c≦0.24,0≦X≦0.1,0.02≦Y≦0.2,0≦d≦0.5,0≦e≦0.1,3.2≦Z≦3.8,0.2≦f≦0.29としてそれぞれ規定される。
特開2002−164045号公報
ところで従来、水素吸蔵合金の高容量化とは、単位質量当りの水素吸蔵量若しくは放出量を増大させることを意味していた。電池の体積は一定であるため、単位質量当りではなく、単位体積当りの水素吸蔵量を増大させるのが相当であるとも考えられるが、これは以下の理由による。
すなわち、水素吸蔵合金を用いた負極及びアルカリ蓄電池の製造工程においては、水素吸蔵合金の量を質量(重量)で管理する方が容易であったからである。また、AB型系水素吸蔵合金にあっては、組成を変えても真密度が殆ど変化しなかったからである。つまり、組成の異なる2つのAB型系水素吸蔵合金を比較した場合、質量が同じならば体積も略同じであり、単位質量当りの水素吸蔵量を増大させることは、単位体積当りの水素吸蔵量を増大させることと実質的に同一であったからである。
しかしながら、本発明者は、希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金のアルカリ電解液に対する耐食性を改善すべく種々検討を重ねていたところ、希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金にあっては、真密度が組成に依存して顕著に変化することを発見した。そして、本発明者は、この発見に基づき、従来よりも高い真密度を有することにより単位体積当りの水素吸蔵量が多く、アルカリ蓄電池の小型化及び高容量化に好適な希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金を開発することに着想した。
本発明は上述の事情に基づいてなされたものであって、その目的とするところは、単位体積当りの水素吸蔵量が多く、アルカリ蓄電池の小型化及び大容量化に好適な希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金を提供することにある。
上記した目的を達成すべく、本発明者は種々検討を重ね、希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金の真密度に顕著な変化をもたらす元素は、変化度合いの大きい順に、Mg>Ca>Al>Laであり、水素吸蔵合金におけるこれらの元素の質量割合が大きいほど、真密度がより小さくなる。そしてこのとき、水素吸蔵合金の真密度とこれら元素の質量割合との間の関係は、次の関係式:
真密度=8.87 - 0.18×A - 0.25×B - 0.15×C - 0.01×D
(式中、AはCaの質量割合、BはMgの質量割合、CはAlの質量割合、DはLaの質量割合を示す)
で示されるとの知見を得て、本発明に想到した。
すなわち、本発明によれば、一般式(I):
Ln1−αMgα(Ni1−ββγ
(式中、Lnは、La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Ca,Sr,Sc,Y,Ti,Zr及びHfよりなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、Tは、V,Nb,Ta,Cr,Mo,Mn,Fe,Co,Al,Zn,Ga,Sn,In,Cu,Si,P及びBよりなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、添字α,β,γは、それぞれ、0.05<α<0.12,0.05≦β≦0.5,3.40≦γ≦3.70を満たす数を表す)
で示される組成を有した水素吸蔵合金であって、
(1)Lnに占めるLaの割合は30質量%以下である、
(2)Lnに占めるCaの割合は25質量%以下である、
(3)前記水素吸蔵合金に占めるAlの割合は2.5質量%以下である
という3つの条件(1),(2),(3)のうち少なくとも1つを満足する
ことを特徴とする水素吸蔵合金が提供される。
水素吸蔵合金は、2つの条件を満足するのが好ましく、3つの条件を全て満足するのがより好ましい。
本発明の水素吸蔵合金は、希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金からなるので、単位体積当りの水素吸蔵量が多く、高容量である。
その上、この水素吸蔵合金は、一般式(I)で示される組成を有するとともに、条件(1)〜(3)のうち少なくとも1つを満足することにより、8.0g/cm3以上の真密度を有する。従って、この水素吸蔵合金は、従来の希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金に比べて真密度が高く、それ故単位体積当りの水素吸蔵量が多い。この結果として、この水素吸蔵合金は従来の希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金よりも高容量であり、この水素吸蔵合金を負極に適用すれば、アルカリ蓄電池の小型化や大容量化が図られる。
図1は、本発明の一実施形態の水素吸蔵合金を適用したニッケル水素蓄電池を示す。
この電池は、有底円筒形状の外装缶1を備え、外装缶1の中に電極群2が収容されている。電極群2は、正極3及び負極4を、セパレータ5を介して渦巻状に巻回してなり、電極群2の最外周には、その渦巻き方向でみて負極4の外端側の部位が配置され、負極4が外装缶1の内周壁と電気的に接続されている。また、外装缶1の中には、図示しないアルカリ電解液が収容されている。
なお、アルカリ電解液としては、例えば水酸化カリウム水溶液と、これに水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などを混合したものを用いることができる。
外装缶1の開口端内には、リング状の絶縁性ガスケット6を介して、中央にガス抜き孔7を有する円形の蓋板8が配置されている。これら絶縁性ガスケット6及び蓋板8は、かしめ加工された外装缶1の開口端縁により固定されている。電極群2の正極3と蓋板8の内面との間には、これらの間を電気的に接続する正極リード9が配置されている。一方、蓋板8の外面には、ガス抜き孔7を閉塞するようにゴム製の弁体10が配置され、更に、弁体10を囲むようにフランジ付きの円筒形状の正極端子11が取り付けられている。
また、外装缶1の開口端縁上には環状の絶縁板12が配置され、正極端子11は絶縁板12を貫通して突出している。符号13は、外装チューブに付されており、外装チューブ13は絶縁板12の外周縁、外装缶1の外周面及び底壁外周縁を被覆している。
以下、正極3及び負極4について詳述する。
正極3は、導電性の正極基板と、正極基板に保持された正極合剤とからなる。正極基板としては、例えば、ニッケルめっきが施された網状、スポンジ状、繊維状、フエルト状の金属多孔体を用いることができる。
正極合剤は、正極活物質としての水酸化ニッケルの粉末と、添加剤及び結着剤からなるが、水酸化ニッケル粉末としては、ニッケルの平均価数が2価よりも大きく且つ各粒子の表面の少なくとも一部若しくは全部がコバルト化合物で被覆されている粉末を用いるのが好ましい。また、水酸化ニッケル粉末は、コバルト及び亜鉛が固溶していてもよい。
導電剤としては、例えば、コバルト酸化物、コバルト水酸化物、金属コバルトなどの粉末を用いることができ、また結着剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、PTFEディスパージョン、HPCディスパージョンなどを用いることができる。
上記した正極3は、例えば、水酸化ニッケル粉末、導電剤、結着剤、及び水を混練して正極用スラリを調製し、この正極用スラリが塗着・充填された正極基板を、乾燥を経てから圧延・裁断して作製することができる。
負極4は、導電性の負極基板と、負極基板に保持された負極合剤とからなり、負極基板としては、例えば、パンチングメタルを用いることができる。
負極合剤は、水素吸蔵合金粉末、結着剤、及び必要に応じて導電剤からなり、結着剤としては、正極合剤と同じ結着剤の外に、更に例えばポリアクリル酸ナトリウムなどを併用してもよい。また、導電剤としては、例えばカーボン粉末などを用いることができる。なお、図1の円中、水素吸蔵合金粉末の粒子14を模式的に示した。
負極4の水素吸蔵合金粉末は、希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金からなり、組成が一般式(I):Ln1−αMgα(Ni1−ββγで示される。ただし、式(I)中、Lnは、La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Ca,Sr,Sc,Y,Ti,Zr及びHfよりなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、Tは、V,Nb,Ta,Cr,Mo,Mn,Fe,Co,Al,Zn,Ga,Sn,In,Cu,Si,P及びBよりなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、添字α,β,γは、それぞれ、0.05<α<0.12,0.05≦β≦0.5,3.40≦γ≦3.70を満たす数を表す。
その上で、この水素吸蔵合金は、
(1)Lnに占めるLaの割合は30質量%以下である、
(2)Lnに占めるCaの割合は25質量%以下である、
(3)水素吸蔵合金全体に占めるAlの割合は2.5質量%以下である
という3つの条件(1),(2),(3)のうち少なくとも1つを満足する。
上記した負極4は、水素吸蔵合金粉末、結着剤、水、及び必要に応じて配合される導電剤から成る負極用スラリを調製し、負極用スラリが塗着された負極基板を、乾燥を経てから圧延・裁断して作製することができる。
また、水素吸蔵合金粉末は、例えば以下のようにして作製される。
まず、一般式(I)に示した組成になるとともに条件(1)〜(3)の少なくとも1つが満たされるように金属原料を秤量して混合し、この混合物を例えば高周波溶解炉で溶解してインゴットにする。得られたインゴットに、900〜1200℃の温度の不活性ガス雰囲気下にて5〜24時間加熱する熱処理を施し、インゴットにおける結晶構造をAB型構造及びAB型構造の超格子構造にする。換言すれば、CeNi型構造若しくはその類似構造にする。この後、インゴットを粉砕し、篩分けにより所望粒径に分級して水素吸蔵合金粉末が作製される。
上述した水素吸蔵合金は、希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金からなるので、AB系水素吸蔵合金に比べて、単位体積当りの水素吸蔵量が多く、高容量である。
その上、この水素吸蔵合金は、一般式(I)で示される組成を有するとともに、条件(1)〜(3)のうち少なくとも1つを満足することにより、8.0g/cm3以上の真密度を有する。
より詳しくは、一般式(I)で示される組成において、希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金の真密度に顕著な変化をもたらす元素は、変化度合いの大きい順に、Mg>Ca>Al>Laであり、水素吸蔵合金でのこれらの元素の質量割合が大きいほど、真密度がより小さくなる。そして、このとき、水素吸蔵合金の真密度と水素吸蔵合金におけるこれら元素の質量割合との間の関係は、次の関係式:
真密度=8.87 - 0.18×A - 0.25×B - 0.15×C - 0.01×D
で示される。ただし、関係式中、AはCaの質量割合、BはMgの質量割合、CはAlの質量割合、DはLaの質量割合を示す。
一般式(I)で示される組成の水素吸蔵合金においては、この関係式に基づき、真密度に大きな変化をもたらすCa,Mg,Al,Laの質量割合を制限することにより、8.0g/cm3以上の真密度が実現される。
なお、Ca,Mg,Al及びLaの質量割合が大きいほど、真密度がより小さくなるのは、これら元素の質量割合が増大すると結晶格子が延びるからであるが、なぜ結晶格子が延びるのかは明らかではない。
かくして、この水素吸蔵合金は、従来の希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金に比べても真密度が高く、それ故単位体積当りの水素吸蔵量が多い。この結果として、この水素吸蔵合金は従来の希土類―Mg−Ni系水素吸蔵合金よりも高容量であり、この水素吸蔵合金を負極に適用すれば、アルカリ蓄電池の小型化や大容量化が図られる
なお、一般式(I)において、添字αが0.05以上に設定されることにより、水素吸蔵合金は多量の水素を吸蔵可能である。このため、添字αは0.05以上に設定される。
一般式(I)において、添字βは置換元素TによるNiの置換量を示すが、添字βが大きくなりすぎると、水素吸蔵合金はその結晶構造が変化して水素の吸蔵・放出能を喪失しはじめるとともに、アルカリ電解液への置換元素Tの溶出が起こりはじめ、その複合物がセパレータに析出して電池の長期貯蔵性が低下する。それ故、添字βは、0.05≦β≦0.5を満たすように設定される。
一般式(I)において、添字γが大きくなりすぎると、水素吸蔵合金における水素の吸蔵サイトが減少して、水素吸蔵能の劣化が起こりはじめる。それ故、添字γは3.70以下に設定される。
表1に示した組成にそれぞれなるように金属原料を秤量して混合し、混合物を高周波溶解炉で溶解して実施例1〜7及び比較例1〜3のインゴットを得た。これらのインゴットを、温度1000℃のアルゴン雰囲気下にて10時間加熱し、インゴットにおける結晶構造をAB型及びAB型の超格子構造にした。この後、インゴットから所定寸法の試験片を作製し、試験片の真密度を測定した。この結果を、合金中のAlの濃度とともに表1に示す。なお、実施例及び比較例の各水素吸蔵合金は、Lnとして、La,Ca,Yから選択された2種以上を含み、Lnにおけるこれら元素の質量割合も表1に示す。
Figure 2007084846
表1から次のことが明らかである。
比較例1と実施例1との比較から、Ln中のCa量を削減することで、合金の真密度は大幅に向上する。更に実施例2からはLn中のLa量を、実施例3からはAl量を削減することで合金の真密度が向上することがわかる。
一方、比較例2からαが大きすぎる場合、比較例3からγが小さすぎる場合には、Ca量、La量又はAl量が少なくても充分に真密度が上がらないことがわかる。
また、実施例4から、特定の元素を減らせない場合(この実施例ではCa)でも、他の元素(この実施例ではLa及びAl)を削減することで合金の真密度を上げることが可能であるのがわかる。このように特定の元素の量を保ちながら他の元素の量を削減するという手法は、特性のバランスを保ちながら合金の真密度を上げたい場合や、コストの安い元素を多く残したまま合金の真密度を上げたい場合に有効な手法と考えられる。
実施例5、6、7から、αを小さくすることで真密度が向上している。更に、αを0.11から0.10にする削減に比べ、α値を0.10から0.09にする削減で真密度の向上が更に大きいことがわかる。これは、どちらも数値上は0.01の削減だが、0.11から0.10への削減は合金全体のMg量を9.1%削減しているのに対し、0.10から0.09への削減は10.0%の削減であるため、効果が大きいためと考えられる。
本発明は上記した一実施形態及びその実施例に限定されることはなく、種々変形が可能である。
一実施形態では、Lnは、La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Ca,Sr,Sc,Y,Ti,Zr及びHfよりなる群から選ばれる少なくとも1種を表すが、LnとしてCeを選択した場合、LnにおけるCeの割合が0.2を超えないようにするのが好ましい。Ceの割合が0.2を超えると、水素吸蔵合金の水素吸蔵能が低下するためである。
一実施形態では、添字αは0.05<α<0.12の範囲にあったけれども、0.05<α<0.10の範囲にあるのが好ましく、0.05<α≦0.09の範囲にあるのがより好ましい。
一実施形態では、LnにおけるCaの質量割合は25%以下であったけれども、15%以下にあるのが好ましく、5%以下にあるのがより好ましい。
最後に、本発明の水素吸蔵合金は、ニッケル水素蓄電池のみならず、負極が水素吸蔵合金粉末を含むアルカリ蓄電池に適用することができ、更には、燃料電池用の水素タンク等にも適用可能である。
本発明の一実施形態のニッケル水素蓄電池を示す部分切欠斜視図であり、図中円内は、負極の一部を拡大して模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 外装缶
2 電極群
3 正極
4 負極
5 セパレータ
14 水素吸蔵合金粉末の粒子

Claims (1)

  1. 一般式:Ln1−αMgα(Ni1−ββγ
    (式中、Lnは、La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Ca,Sr,Sc,Y,Ti,Zr及びHfよりなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、Tは、V,Nb,Ta,Cr,Mo,Mn,Fe,Co,Al,Zn,Ga,Sn,In,Cu,Si,P及びBよりなる群から選ばれる少なくとも1種を表し、添字α,β,γは、それぞれ、0.05<α<0.12,0.05≦β≦0.5,3.40≦γ≦3.70を満たす数を表す)
    で示される組成を有した水素吸蔵合金であって、
    (1)Lnに占めるLaの割合は30質量%以下である、
    (2)Lnに占めるCaの割合は25質量%以下である、
    (3)前記水素吸蔵合金に占めるAlの割合は2.5質量%以下である
    という3つの条件(1),(2),(3)のうち少なくとも1つを満足する
    ことを特徴とする水素吸蔵合金。
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