JP2007084798A - 樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低温硬化においても樹脂組成物が有する特性を損なうことなく、低温硬化性に優れる特性を有する樹脂組成物、及びそれを用いた半導体装置を提供する。
【解決手段】 ポリアミド樹脂(A)と、一般式(1)で表される触媒(B)とを含んでなることを特徴とする樹脂組成物。
【化1】
Figure 2007084798

[式中、Aは、窒素原子又は燐原子を示す。R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、水素原子、あるいは置換基を有していても良い芳香環もしくは複素環を有する有機基又は置換基を有していても良い脂肪族基を示し、互いに同一であっても異なっていても良い。また、R1、R2、R3及びR4の一対又はそれ以上が環構造を形成していても良い。X-は、式中のカチオン部とイオン結合を形成する酸のアニオンを示す。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置に関するものである。
従来、半導体素子の表面保護膜には、耐熱性に優れ又卓越した電気特性、機械特性等を有するポリイミド樹脂が用いられているが、近年半導体素子の高集積化、大型化、半導体装置の薄型化、小型化、半田リフローによる表面実装への移行等により耐熱サイクル性、耐熱ショック性等の特性に対する著しい向上の要求があり、更に高性能の樹脂が必要とされるようになってきた。
そこで、耐熱性、可撓性、電気特性に優れた樹脂として、ポリベンゾオキサゾール樹脂が注目されている。例えば、ベース樹脂であるポリベンゾオキサゾール前駆体と感光材であるジアゾキノン化合物より構成されるポジ型感光性樹脂組成物が挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。これは、高い耐熱性、優れた電気特性、微細加工性を有し、ウェハーコート用のみならず層間絶縁用材料としての可能性も有している。このポジ型の感光性樹脂組成物の現像メカニズムは、未露光部のジアゾキノン化合物はアルカリ水溶液に不溶であるが、露光することによりジアゾキノン化合物が化学変化を起こし、アルカリ水溶液に可溶となる。この露光部と未露光部との溶解性の差を利用し、露光部を溶解除去することにより、未露光部のみの塗膜パターンの作成が可能となるものである。
これらの感光性樹脂組成物は、パターニングを行った後、熱的及び機械的に優れる塗膜を得るために、熱処理を行い硬化させることが必要である。この時、必要な温度は一般に300℃を越えている。しかし、近年半導体装置や半導体素子或いは適応する基板によっては、上記のような高温硬化を行うことができないものもあり、その場合、従来の感光性樹脂組成物では充分な膜特性が得られず、膜にクラックが発生したり、剥がれが発生し、信頼性が得られないという問題が生じてきている。又、300℃以下のような低温で硬化した感光性樹脂組成物を層間絶縁用途に適用した場合、その多層化プロセスにおいて、クラック等が発生する等の問題も多く、低温硬化でも機械的特性が十分に発現するポジ型感光性樹脂組成物が強く望まれている。
そこで、これらの樹脂組成物の熱処理温度を下げるべく、低温硬化に対する試みも、取り組まれており、例えば、樹脂組成物に硬化促進剤を添加する手法が挙げられる(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、このような硬化促進剤では、従来の膜特性が損なわれたり、添加量を大幅に増加させないと、充分な特性が得られないものであった。
特開昭56−27140号公報 特開平10−87989号公報
本発明は、低温硬化においても樹脂組成物が有する特性を損なうことなく、低温硬化性に優れる特性を有する樹脂組成物、及びそれを用いた半導体装置を提供するものである。
本発明者は、前述したような問題点を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、次のような(a)〜(b)の事項を見出し、本発明を完成するに至った。
(a)アンモニウム又はホスホニウムカチオン部と酸のアニオン部で構成される塩化合物が、ポリイミド前駆体やポリベンズオキサゾール前駆体などのポリアミド樹脂の脱水閉環反応に対して、極めて有効な触媒となることを見出した。
(b)かかる触媒と、ポリアミド樹脂とを含む樹脂組成物は、低温硬化時の硬化物特性に優れることを見出した。
即ち、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
(1) ポリアミド樹脂(A)と、一般式(1)で表される触媒(B)とを含んでなることを特徴とする樹脂組成物。
Figure 2007084798
[式中、Aは、窒素原子又は燐原子を示す。R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、水素原子、あるいは置換基を有していても良い芳香環もしくは複素環を有する有機基又は置換基を有していても良い脂肪族基を示し、互いに同一であっても異なっていても良い。また、R1、R2、R3及びR4の一対又はそれ以上が環構造を形成していても良い。X-は、式中のカチオン部とイオン結合を形成する酸のアニオンを示す。]
(2)前記触媒(B)は、一般式(1)におけるAとして窒素原子を含むものである第(1)項に記載の樹脂組成物。
(3)前記触媒(B)は、一般式(1)におけるR1、R2、R3及びR4として、これらのうち、少なくとも一つが水素原子を有するものである第(1)項又は第(2)項に記載の樹脂組成物。
(4) 前記触媒(B)は、一般式(2)で表される構造を有するものである第(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
Figure 2007084798
[式中、R5、R6及びR7は、それぞれ、水素原子、あるいは置換基を有していても良い芳香環もしくは複素環を有する有機基又は置換基を有していても良い脂肪族基を示し、互いに同一であっても異なっていても良い。また、R5、R6又はR7の一対又はそれ以上が環構造を形成していても良い。X-は、式中のアンモニウムカチオン部とイオン結合を形成する酸のアニオンを示す。]
(5)前記触媒は、前記式中のXとして、フッ素原子で構成される基を有するものである第(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(6)前記ポリアミド樹脂(A)は、一般式(3)で表される繰り返し構造を含むものである第(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
Figure 2007084798
[式中、R8は、水酸基を示し、R9は、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基COOR(Rは炭素数1〜20までの脂肪族炭化水素基)を示す。Yは、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基又は置換基を有していても良い複素環を有する有機基を示す。Zは、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基、置換基を有していても良い脂肪族基、又は置換基を有していても良い複素環を有する有機基を示す。mは0〜2の整数で、nは0〜2の整数であり、m+n=2である。]
(7)前記ポリアミド樹脂(A)は、ポリベンズオキサゾール前駆体である第(1)項〜(6)項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(8) 前記ポリベンズオキサゾール前駆体は、下記一般式(4)で表される繰り返し構造を含むものである第(7)項に記載の樹脂組成物。
Figure 2007084798
[式中、Y’は有機基を示し、R10は水酸基を示し、Z’は有機基を示す。Y’は、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基又は、置換基を有していても良い複素環を有する有機基を示す。Z’は、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基、置換基を有していても良い脂肪族基、又は置換基を有していても良い複素環を有する有機基を示す。]
(9)前記ポリアミド樹脂(A)は、アルカリ水溶液に溶解するものである第(1)項〜(8)項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(10)前記樹脂組成物が、さらに感光剤(C)を含むものである第(1)項〜(9)項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(11)前記感光剤(C)は、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸及び/又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステル化合物である第(10)項に記載の樹脂組成物。
(12)第(1)項〜(11)項のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いて形成された樹脂層を具備する半導体装置。
(13)前記樹脂層は、保護膜として具備されたものである第(12)項に記載の半導体装置。
本発明の樹脂組成物によれば、低温硬化性に優れるものであり、低温硬化により得られる硬化物は、樹脂組成物が有する本来の特性を損なうことなく、特に熱的特性及び機械的特性に優れた硬化物が得られる。
また、本発明によれば、低温硬化性に優れ、低温硬化においても樹脂組成物が有する特性を損なうことなく、特に、熱的特性及び機械的特性に優れ、しかもエッチング性に優れ微細加工が可能な感光性樹脂組成物が得られる。
また、本発明によれば、前記樹脂組成物を用いて得られる樹脂膜を半導体装置に適用した場合においても、高い耐熱性、優れた電気特性を発現する。
本発明は、ポリアミド樹脂(A)と、前記一般式(1)で表される触媒(B)とを含んでなることを特徴とする樹脂組成物であり、これにより、低温においても硬化性に優れる樹脂組成物が得られ、低温硬化により得られる硬化物は、前記樹脂組成物が有する本来の特性を損なうことなく、特に熱的特性及び機械的特性に優れた硬化物が得られる。
本発明の樹脂組成物には、感光剤を添加することにより、感光性樹脂組成物とすることができ、上記特性に加えて、さらに、エッチング性に優れ微細加工が可能な感光性樹脂組成物が得られる。
本発明は、前記樹脂組成物を用いて樹脂層が形成された半導体装置であり、高い耐熱性と優れた電気特性を有する半導体装置が得られる。
以下、本発明の好適実施形態について詳細に説明する。
本発明で用いるポリアミド樹脂(A)は、脱水閉環反応によりイミド環を形成するポリイミド樹脂前駆体や、脱水閉環反応によりベンズオキサゾール環を形成するポリベンズオキサゾール樹脂前駆体であれば、何ら制限はない。
また、本発明に用いるポリアミド樹脂は、半導体装置における樹脂膜などに適用する場合、微細配線のパターニングなどにおいて、アルカリ溶解性に優れるものを用いることが好ましい。
前記ポリアミド樹脂(A)としては、樹脂構造中にアミド基を有していれば良く、例えば、一般式(3)で表される構造を有するものを挙げることができ、一般式(3)におけるYとして、2つのアミド基の窒素原子に結合する有機基を有し、R8として、水酸基を有し、R9として、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基を有し、Zとして、2つのアミド基のカルボニル炭素に結合する有機基を有するものが挙げられる。
Figure 2007084798
一般式(3)で表される構造を有するポリアミド樹脂において、R8としての水酸基は、必要により保護基により保護されていても良い。保護基の例としては、ホルミル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基及びテトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
一般式(3)で表される構造を有するポリアミド樹脂におけるR9は、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基COORを示す。Rは炭素数1〜20までの脂肪族炭化水素基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基等が挙げられる。カルボン酸エステル基COORは、例えば、酸二無水物などにおけるカルボキシル基とアルコールROHとを反応させることにより合成できる。
本発明に用いる一般式(3)で表される構造を有するポリアミド樹脂におけるYとしての有機基としては、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基又は、置換基を有していても良い複素環を有する有機基などが挙げられる。例えば、フェニル基、ナフチル基、ビナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、ターフェニル基、メチルジフェニル基、エチルジフェニル基、プロピルジフェニル基、2,2−ジメチルメチルジフェニル基、ジフルオロメチルジフェニル基、テトラフルオロエチルジフェニル基、ヘキサフルオロプロピルジフェニル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)メチルジフェニル基、オキシジフェニル基、チオジフェニル基及びスルホニルジフェニル基などの芳香環を有する有機基、ピリジル基、ピリミジル基、トリアジン、キノリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基及びオキサゾリル基などの複素環を有する有機基などの有機基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記Yとしての有機基における置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン基などが挙げられる。
これらの中で、特に好ましいものとしては、フェニル基、ビフェニリル基、2,2−ジメチルメチルジフェニル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)メチルジフェニル基、オキシジフェニル基及びスルホニルジフェニル基などが挙げられる。
また、一般式(3)で表される構造を有するポリアミド樹脂におけるZとしての有機基としては、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基、置換基を有していても良い脂肪族基、及び置換基を有していても良い複素環を有する有機基が挙げられる。例えば、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、アダマンチル基及びノルボルネニル基などの置換基を有していても良い脂肪族基、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、メチルジフェニル基、エチルジフェニル基、プロピルジフェニル基、2,2−ジメチルメチルジフェニル基、ジフルオロメチルジフェニル基、テトラフルオロエチルジフェニル基、ヘキサフルオロプロピルジフェニル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)メチルジフェニル基、オキシジフェニル基、チオジフェニル基及びスルホニルジフェニル基などの置換基を有していても良い芳香環を有する有機基、ピリジル基、ピリミジル基、トリアジン、キノリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基及びオキサゾリル基などの置換基を有していても良い複素環を有する有機基などの有機基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記Zとしての有機基における置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン基などが挙げられる。
これらの中で、特に好ましいものとしては、ブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、フェニル基、ビフェニリル基、2,2−ジメチルメチルジフェニル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)メチルジフェニル基、オキシジフェニル基及びスルホニルジフェニル基などの有機基が挙げられる。
また、これらのポリアミド樹脂(A)のうち、ポリベンゾオキサゾール前駆体が好ましく、さらにより好ましい構造としては、前記一般式(4)で表される、ポリベンズオキサゾール前駆体を挙げることができ、一般式(4)におけるY’として、2つのアミド基の窒素原子に結合する有機基を有し、R10として、水酸基を有し、Z’として、2つのアミド基のカルボニル炭素に結合する有機基を有するものが挙げられる。
Figure 2007084798
一般式(4)で表される構造を有するポリベンズオキサゾール前駆体において、R10としての水酸基は、必要により、保護基により保護されていても良い。保護基の例としては、ホルミル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基及びテトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
一般式(4)で表される構造を有するポリベンズオキサゾール前駆体におけるY’としての有機基としては、前記一般式(3)で表される構造を有するポリアミド樹脂におけるYとしての有機基と同様に、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基又は、置換基を有していても良い複素環を有する有機基などが挙げられる。例えば、フェニル基、ナフチル基、ビナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、ターフェニル基、メチルジフェニル基、エチルジフェニル基、プロピルジフェニル基、2,2−ジメチルメチルジフェニル基、ジフルオロメチルジフェニル基、テトラフルオロエチルジフェニル基、ヘキサフルオロプロピルジフェニル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)メチルジフェニル基、オキシジフェニル基、チオジフェニル基及びスルホニルジフェニル基などの芳香環を有する有機基、ピリジル基、ピリミジル基、トリアジン、キノリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基及びオキサゾリル基などの複素環を有する有機基などの有機基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記Y’としての有機基における置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン基などが挙げられる。
これらの中で、特に好ましいものとしては、フェニル基、ビフェニリル基、2,2−ジメチルメチルジフェニル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)メチルジフェニル基、オキシジフェニル基及びスルホニルジフェニル基などが挙げられる。
また、一般式(4)で表される構造を有するポリベンズオキサゾール前駆体におけるZ’としての有機基としては、前記一般式(3)で表される構造を有するポリアミド樹脂におけるZとしての有機基と同様に、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基、置換基を有していても良い脂肪族基、及び置換基を有していても良い複素環を有する有機基が挙げられる。例えば、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、アダマンチル基及びノルボルネニル基などの置換基を有していても良い脂肪族基、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、メチルジフェニル基、エチルジフェニル基、プロピルジフェニル基、2,2−ジメチルメチルジフェニル基、ジフルオロメチルジフェニル基、テトラフルオロエチルジフェニル基、ヘキサフルオロプロピルジフェニル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)メチルジフェニル基、オキシジフェニル基、チオジフェニル基及びスルホニルジフェニル基などの置換基を有していても良い芳香環を有する有機基、ピリジル基、ピリミジル基、トリアジン、キノリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基及びオキサゾリル基などの置換基を有していても良い複素環を有する有機基などの有機基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記Z’としての有機基における置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン基などが挙げられる。
これらの中で、特に好ましいものとしては、ブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、フェニル基、ビフェニリル基、2,2−ジメチルメチルジフェニル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)メチルジフェニル基、オキシジフェニル基及びスルホニルジフェニル基などの有機基が挙げられる。
本発明のポリアミド樹脂の合成方法としては、上記一般式(3)を構成するYとしての有機基を有するジアミン化合物又はビスアミノフェノール化合物と、上記一般式(3)を構成するZとしての有機基を有するジカルボン酸化合物又はテトラカルボン酸二無水物化合物との反応を用いることができる。ここで、前記ジアミン化合物と前記テトラカルボン酸二無水物とを組み合わせることによりポリイミドを形成することができ、前記ビスアミノフェノール化合物と前記ジカルボン酸とを組み合わせることによりポリベンズオキサゾールを形成することができ、これらを組み合わせても良い。
上記合成方法における反応方法の例としては、上記一般式(3)を構成するYとしての有機基を有するジアミン化合物又はビスアミノフェノール化合物と、上記一般式(3)を構成するZとしての有機基を有するジカルボン酸化合物又はテトラカルボン酸二無水物化合物との重縮合反応、また、前記重縮合反応において、上記一般式(3)を構成するZとしての有機基を有するジカルボン酸化合物の代わりに、カルボン酸活性エステル化合物(例えば、前記ジカルボン酸化合物を、フェニルエステル、2−ピリジルエステル、スクシンイミドエステル及びN−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾールエステルなどのエステル化合物と反応させたもの。)へ変換した化合物又はカルボン酸クロリドへ変換した化合物を用いた重縮合反応などを用いることができる。このようにして得られるポリアミド樹脂は、重量平均分子量が、3,000〜200,000のものが好ましい。より好ましくは、5,000〜100,000のものである。前記重量平均分子量の範囲外でも用いることができるが、分子量が低いと耐熱性が低下する恐れがあり、高いとワニス安定性が低下する恐れがある。
また、本発明においては、保存性という観点から、ポリアミド末端を封止することが望ましい。封止には、ポリアミド樹脂の末端封止に、一般的に用いられている末端封止剤を用いることができ、アルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1つ有する脂肪族基又は環式化合物基を有する化合物を、ポリアミド樹脂の末端に導入することができる。
本発明に用いる触媒(B)は、アンモニウムカチオン部又はホスホニウムカチオン部と、酸のアニオン部とで構成される、前記一般式(1)で表されるものを挙げることができる。
前記一般式(1)で表される触媒は、式中Aとして、窒素原子又は燐原子を有するものである。これらの中でも、熱安定性や反応性の点から、窒素原子が好ましい。
前記一般式(1)で表される触媒は、式中R1、R2、R3及びR4として、それぞれ、水素原子、あるいは置換基を有していても良い芳香環もしくは複素環を有する有機基又は置換基を有していても良い脂肪族基を有するものであり、互いに同一であっても異なっていても良い。また、R1、R2、R3及びR4の一対又はそれ以上が環構造を形成していても良い。
これらの置換基R1〜R4としては、水素原子、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、プロピル基、ブチル基、ブトキシ基、ヘキシル基、シクロヘキシル基及びオクチル基などの置換基を有していても良い脂肪族基、フェニル基、ニトロフェニル基、フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ベンジル基及びナフチル基などの置換基を有していても良い芳香環を有する有機基、ピリジル基、オキサゾリル基及びイミダゾリル基などの置換基を有していても良い複素環を有する有機基等が挙げられ、安定性や反応性の点から、水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ナフチル基、ピリジル基及びイミダゾリル基がより好ましい。これらの基に有していても良い置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基及びtert−ブチル基などのアルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基、ニトロ基などが挙げられる。また、置換基R1〜R4より形成される環構造としては、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基及びピリジル基などが挙げられる。
また、前記一般式(1)で表される触媒は、式中X-として、前記アンモニウムカチオン部又はホスホニウムカチオン部とイオン結合を形成する酸のアニオンを有するものである。
-で表される酸のアニオンとしては、塩酸、硫酸、硝酸、テトラフルオロほう酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホンアミド、トリフルオロメタンスルホンイミド及びトリス(トリフルオロメタンスルホン)メタン等の酸より形成される酸のアニオンが挙げられ、安定性や反応性の点から、フッ素原子で構成される基を有するものが好ましく、具体的には、テトラフルオロほう酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸、ヘキサフルオロリン酸、ペンタフルオロ安息香酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸及びトリフルオロメタンスルホンイミドから選ばれる酸より形成される酸のアニオンがより好ましい。
また、これらの触媒のうち、さらにより好ましい構造としては、前記一般式(2)で表される、アンモニウム塩化合物を挙げることができる。
ここで、前記一般式(2)で表されるアンモニウム塩化合物としては、式中、R5、R6及びR7として、それぞれ、水素原子、あるいは置換基を有していても良い芳香環もしくは複素環を有する有機基又は置換基を有していても良い脂肪族基を有するものであり、互いに同一であっても異なっていても良い。また、R5、R6及びR7の一対又はそれ以上が環構造を形成していても良い。
これらの置換基R5〜R7としては、水素原子、置換基を有していても良い脂肪族基として、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、プロピル基、ブチル基、ブトキシ基、ヘキシル基、シクロヘキシル基及びオクチル基などが挙げられ、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基として、フェニル基、ニトロフェニル基、フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ベンジル基及びナフチル基などが挙げられ、置換基を有していても良い複素環を有する有機基として、ピリジル基、オキサゾリル基及びイミダゾリル基等が挙げられ、安定性や反応性の点から、水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ナフチル基、ピリジル基及びイミダゾリル基がより好ましい。これらの基に有していても良い置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基及びtert−ブチル基などのアルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基、ニトロ基などが挙げられる。また、置換基R1〜R4より形成される環構造としては、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基及びピリジル基などが挙げられる。
-で表される酸のアニオンとしては、塩酸、硫酸、硝酸、テトラフルオロほう酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホンアミド、トリフルオロメタンスルホンイミド及びトリス(トリフルオロメタンスルホン)メタン等の酸より形成される酸のアニオンが挙げられ、安定性や反応性の点から、フッ素原子で構成される基を有するものが好ましく、具体的には、テトラフルオロほう酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ほう酸、ヘキサフルオロリン酸、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロ安息香酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホンアミド及びトリフルオロメタンスルホンイミドから選ばれる酸より形成される酸のアニオンがより好ましい。
本発明で用いる触媒(B)の添加量は、ポリアミド樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部程度が好ましく、1〜10重量部程度がより好ましい。これにより、樹脂組成物の低温硬化性及び硬化物特性がバランス良く発現される。
本発明の樹脂組成物には、これを感光性樹脂組成物として用いる場合、感光剤を含むことができる。
本発明で用いる感光剤(C)としては、ジアジドキノン化合物、ハロゲン化トリアジン化合物、スルホン酸エステル化合物、ジスルホン化合物、ヨードニウム化合物、ならびに、ヨードニウム塩、スルホニウム塩及びホススホニウム塩等のオニウム塩類等を使用することができるが、本発明の樹脂組成物をポジ型の感光性樹脂組成物として用いる場合、感光特性の観点より、ジアジドキノン化合物が好ましい。化学線照射において未露光部の感光性樹脂組成物を構成するジアジドキノン化合物は、アルカリ水溶液に不溶であるが、露光することにより、ジアジドキノン化合物が化学変化を起こし、感光性樹脂組成物はアルカリ水溶液に可溶となる。この露光部と未露光部との溶解性の差を利用し、露光部を溶解除去することにより、未露光部のみの塗膜パターンの作成が可能となり、微細加工ができるようになるものである。
前記ジアジドキノン化合物としては、1,2−ベンゾキノンジアジド及び1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物などが挙げられ、米国特許明細書第2772975号、第2797213号、第3669658号により公知の物質であり、特に好ましいものとして、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステル化合物が挙げられる。
本発明の樹脂組成物をネガ型の感光性樹脂組成物として用いる場合、感光剤(C)としては、感光特性の観点よりオニウム塩類が好ましい。樹脂組成物中に、必要により、メチロール化合物を加えることで、オニウム塩類から生成した酸を触媒にして、ポストベークにおいて、メチロール化合物が樹脂組成物中のポリアミド樹脂と反応する。反応により、樹脂組成物中の樹脂を構成する水酸基やベンゼン環に、メチロール化合物の直接付加が生じ、メチロール化合物と反応した樹脂組成物中の樹脂は、アルカリに対する溶解性が低下し、露光部はアルカリ水溶液の現像液に不溶となり、ネガ型のパターン加工が可能となる。
本発明で用いる感光剤(C)の添加量は、ポリアミド樹脂100重量部に対して1〜50重量部が好ましい。前記範囲外でも使用できるが、1重量部未満だとポリアミド樹脂のパターニング性が不良となり、50重量部を越えると感度が大幅に低下するおそれがある。
本発明の樹脂組成物は、前記ポリアミド樹脂(A)及び一般式(1)で表される触媒(B)、任意に感光剤(C)、その他成分を混合して得ることができる。
本発明における樹脂組成物には、必要により、その他の成分として、レベリング剤、シランカップリング剤等の添加剤を含んでも良い。
本発明においては、上記樹脂組成物を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用することができる。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル及びメチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられ、単独でも混合して用いても良い。
本発明の樹脂組成物において、ワニスとする場合の溶剤の含有量は特に限定されないが、前記ポリアミド樹脂(A)100重量部あたり10〜1000重量部程度であるのが好ましく、50〜200重量部であるのがより好ましい。前記範囲外でも使用できるが、溶剤の含有量が前記下限未満の場合、感光性樹脂組成物として用いる場合、感光時の感度が十分に得られないおそれがあり、一方、溶剤の含有量が前記上限値を超えた場合、樹脂膜を形成する際に、均一な膜が得られない恐れがある。
本発明の樹脂組成物を用いた一般的な樹脂膜の製造方法としては、まず、上記で得た樹脂組成物をワニスとして、これを、適当な支持体、例えば、ガラス板や、ポリエステルシート等の剥離基材上に塗布して、塗膜を形成し、これを乾燥して、樹脂膜とすることができる。
本発明の半導体装置における樹脂層の製造方法としては、まず、上記で得た樹脂組成物をワニスとして、これを、例えば、半導体素子を搭載したシリコンウェハー、セラミック基板及びアルミ基板等に塗布して、塗膜を形成する。
塗布量は、半導体装置において具備された樹脂層において、これを保護膜とする場合、樹脂層の硬化後の最終膜厚が通常0.1〜30μmになるように塗布する。前記範囲外でも使用できるが、膜厚が0.1μm未満だと、半導体素子の保護表面膜としての機能を十分に発揮することが困難となり、30μmを越えると、微細な加工パターンを得ることが困難となることがある。
塗布方法としては、スピンナーを用いる回転塗布、スプレーコーターを用いる噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等の方法が挙げられる。
ここで、塗膜をパターニングする場合、上記樹脂組成物がポジ型感光性樹脂組成物である場合、塗膜除去部が開口された所望のパターン形状を所定の位置に載せて、化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。
次に、上記化学線照射部を、現像液で溶解除去することにより、レリーフパターンを得ることができる。
現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム及びアンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン及びn−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン及びジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン及びメチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン及びトリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド及びテトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール及びエタノールなどのアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液などを好適に使用することができる。現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬及び超音波等の方式が可能である。
次に、現像によって形成したレリーフパターンをリンスすることが好ましい。リンス液としては、蒸留水を使用することができる。
次に、レリーフパターンが形成された塗膜を、通常60〜130℃程度の温度でプリベークして、乾燥する。
次に、200℃以上300℃以下の硬化温度で加熱処理を行い、樹脂層を硬化させる。硬化においては、前記樹脂組成物に含まれるポリアミド樹脂が脱水閉環を生じ、イミド環やオキサゾール環を形成し、ポリイミド樹脂やポリベンズオキサゾール樹脂となるが、本発明においては、全ての環が環化している必要はなく、耐熱性、機械的特性に富む最終パターンを有する樹脂層を得ることができるものである。
本発明による樹脂組成物は、半導体用途のみならず、多層回路の層間絶縁やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜等としても有用である。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
まず、脱水閉環反応を促進する触媒(B)として使用するアンモニウム塩化合物又はホスホニウム塩化合物C1〜C9を用意した。
(化合物C1の合成)
セパラブルフラスコ(容量:100mL)に、ジフェニルアミン5.07g(0.03mol)及びトルエン50mLを仕込み、攪拌して均一に溶解させた。トリフルオロメタンスルホン酸4.50g(0.03mol)を、フラスコ内に徐々に滴下すると、結晶が析出した。析出した結晶を濾過し、ヘキサン50mLで洗浄した後、真空乾燥し白色結晶9.09gを得た。
この化合物をC1とした。化合物C1を、1H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(5)で表される目的のアンモニウム塩化合物であることが確認された。得られた化合物C1の収率は、95%であった。
Figure 2007084798
(化合物C2の合成)
セパラブルフラスコ(容量:100mL)に、ピリジン2.38g(0.03mol)及びトルエン50mLを仕込み、攪拌して均一に溶解させた。予めトリフルオロメタンスルホンイミド8.43g(0.02mol)をアセトン10mLに溶解させた溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると、結晶が析出した。析出した結晶を、濾過し、ヘキサン50mLで洗浄した後、真空乾燥し白色結晶9.93gを得た。
この化合物をC2とした。化合物C2を、1H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(6)で表される目的のアンモニウム塩化合物であることが確認された。得られた化合物C2の収率は、92%であった。
Figure 2007084798
(化合物C3の合成)
セパラブルフラスコ(容量:100mL)に、ペンタフルオロアニリン5.49g(0.03mol)及びトルエン50mLを仕込み、攪拌して均一に溶解させた。メタンスルホン酸2.88g(0.03mol)を、フラスコ内に徐々に滴下すると、結晶が析出した。析出した結晶を、濾過し、ヘキサン50mLで洗浄した後、真空乾燥し白色結晶7.79gを得た。
この化合物をC3とした。化合物C3を、1H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(7)で表される目的のアンモニウム塩化合物であることが確認された。得られた化合物C3の収率は、93%であった。
Figure 2007084798
(化合物C4の合成)
セパラブルフラスコ(容量:100mL)に、トリフェニルアミン7.37g(0.03mol)及びトルエン50mLを仕込み、攪拌して均一に溶解させた。予め40%テトラフルオロホウ酸水溶液6.60g(0.02mol)をアセトン10mLに溶解させた溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると、結晶が析出した。析出した結晶を濾過し、ヘキサン50mLで洗浄した後、真空乾燥し白色結晶8.24gを得た。
この化合物をC4とした。化合物C4を、1H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(8)で表される目的のアンモニウム塩化合物であることが確認された。得られた化合物C4の収率は、89%であった。
Figure 2007084798
(化合物C5の合成)
セパラブルフラスコ(容量:100mL)に、ジメチルフェニルアミン3.63g(0.03mol)及びトルエン50mLを仕込み、攪拌して均一に溶解させた。予め60%ヘキサフルオロリン酸水溶液7.31g(0.03mol)をアセトン10mLに溶解させた溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると、結晶が析出した。析出した結晶を濾過し、ヘキサン50mLで洗浄した後、真空乾燥し白色結晶7.29gを得た。
この化合物をC5とした。化合物C5を、1H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(9)で表される目的のアンモニウム塩化合物であることが確認された。得られた化合物C5の収率は、91%であった。
Figure 2007084798
(化合物C6の合成)
セパラブルフラスコ(容量:100mL)に、トリブチルアミン5.57g(0.03mol)及びトルエン50mLを仕込み、攪拌して均一に溶解させた。予めペンタフルオロ安息香酸6.36g(0.03mol)をトルエン10mLに溶解させた溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると、結晶が析出した。析出した結晶を濾過し、ヘキサン50mLで洗浄した後、真空乾燥し白色結晶11.3gを得た。
この化合物をC6とした。化合物C6を、1H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(10)で表される目的のアンモニウム塩化合物であることが確認された。得られた化合物C6の収率は、95%であった。
Figure 2007084798
(化合物C7の合成)
セパラブルフラスコ(容量:100mL)に、イミダゾール2.04g(0.03mol)及びアセトン50mLを仕込み、攪拌して均一に溶解させた。予めp−トルエンスルホン酸・一水和物5.71g(0.03mol)をアセトン10mLに溶解させた溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると、結晶が析出した。析出した結晶を濾過し、ヘキサン50mLで洗浄した後、真空乾燥し白色結晶6.63gを得た。
この化合物をC7とした。化合物C7を、1H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(11)で表される目的のアンモニウム塩化合物であることが確認された。得られた化合物C7の収率は、92%であった。
Figure 2007084798
(化合物C8の合成)
セパラブルフラスコ(容量:100mL)に、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン10.6g(0.03mol)及びトルエン50mLを仕込み、攪拌して均一に溶解させた。予めトリフルオロ酢酸3.42g(0.03mol)をアセトン10mLに溶解させた溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると、結晶が析出した。析出した結晶を濾過し、ヘキサン50mLで洗浄した後、真空乾燥し白色結晶11.2gを得た。
この化合物をC8とした。化合物C8を、1H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(12)で表される目的のホスホニウム塩化合物であることが確認された。得られた化合物C8の収率は、80%であった。
Figure 2007084798
(化合物C9の合成)
セパラブルフラスコ(容量:100mL)に、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン13.3g(0.03mol)及びトルエン50mLを仕込み、攪拌して均一に溶解させた。予めトリフルオロメタンスルホン酸4.50g(0.03mol)をアセトン10mLに溶解させた溶液を、フラスコ内に徐々に滴下すると、結晶が析出した。析出した結晶を濾過し、ヘキサン50mLで洗浄した後、真空乾燥し白色結晶17.0gを得た。
この化合物をC9とした。化合物C9を、1H−NMR、マススペクトル、元素分析で分析した結果、下記式(13)で表される目的のホスホニウム塩化合物であることが確認された。得られた化合物C9の収率は、82%であった。
Figure 2007084798
<実施例1>
[ポリアミド樹脂Iの合成]
温度計、攪拌機、原料仕込口及び窒素ガス導入口を備えた四つ口セパラブルフラスコに、ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸258.2g(1.0モル)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール270.3g(2.0モル)とを、N−メチル−2−ピロリドン1500.0gに溶解した後、N−メチル−2−ピロリドン500.0gに溶解したジシクロヘキシルカルボジイミド412.7g(2.0モル)を、反応系の温度を0〜5℃に冷却しながら、滴下した。滴下終了後、反応系の温度を室温に戻し、そのまま12時間攪拌した。反応終了後、析出したジシクロヘキシルカルボジウレアを、ろ過を行うことによって取り除き、次に、濾液に、純水2000.0gを滴下した。沈殿物を濾集し、イソプロピルアルコールで充分に洗浄した後、真空乾燥を行い、ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸の両末端に1−ヒドロキシベンゾトリアゾールが2モル反応した活性エステル(D)を得た。
次に、この活性エステル(D)147.7g(0.3モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン120.9g(0.33モル)とを、N−メチル−2−ピロリドン1000.0gに溶解した。その後、反応系を75℃にして12時間反応した。次に、N−メチル−2−ピロリドン50.0gに溶解した5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物11.5g(0.07モル)を加えて、更に12時間反応した。反応混合液を水/メタノール=3/1の溶液に投入、沈殿物を回収し、純水で充分に洗浄した後、真空下で乾燥し、ポリアミド樹脂Iを得た。
[ポジ型感光性樹脂組成物の作製]
上記で合成したポリアミド樹脂Iを100重量部、脱水閉環反応を促進する触媒(B)として化合物C1を6.4重量部、及び感光剤(C)として、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸とのエステル化合物である下記式(14)の構造を有するジアゾキノン(Q−1)20重量部とを、N−メチル−2−ピロリドン120重量部に溶解した後、孔径0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−1)を得た。
Figure 2007084798
[特性評価]
このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−1)を、シリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分プリベークし、膜厚約7μmの塗膜を得た。この塗膜に、凸版印刷(株)製・マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残し、パターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、i線ステッパー((株)ニコン製・4425i)を用いて、露光量100mJ/cm2から10mJ/cm2づつ増やして露光を行った。
次に、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に40秒浸漬することによって、露光部を溶解除去した後、純水で10秒間リンスした。
感度の算出は、50μmのライン・アンド・スペースパターン(1L/1S)を1対1の幅に形成する最小露光量とした。その結果、露光量350mJ/cm2で照射した部分より、パターンが形成されていることが確認できた(感度は350mJ/cm2)。
解像度の算出は、50μmのライン・アンド・スペースパターン(1L/1S)を1対1の幅に形成する最小露光量における最小パターン寸法を解像度とした。解像度は3μmと非常に高い値を示した。
次に、クリーンオーブンで酸素濃度を2000ppm以下に制御して、150℃/30分+250℃/30分で硬化を行った。得られた硬化膜の閉環率は、赤外吸収分析による赤外吸収スペクトルを用いて決定した。
更に得られた膜を50℃で24時間乾燥した後、23℃に保った純水に乾燥後の膜を浸漬しする方法(JIS−K7209準拠)で吸水率を測定したところ、吸水率は0.3%と低かった。
<実施例2>
化合物C1に代わり、化合物C2:7.2重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−2)を得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−2)を用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<実施例3>
化合物C1に代わり、化合物C3:5.6重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−3)を得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−3)を用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<実施例4>
化合物C1に代わり、化合物C4:6.7重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−4)を得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−4)を用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<実施例5>
化合物C1に代わり、化合物C5:5.3重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−5)を得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−5)を用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<実施例6>
化合物C1に代わり、化合物C6:8.0重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−6)を得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−6)を用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<実施例7>
化合物C1に代わり、化合物C7:5.2重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−7)を得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−7)を用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<実施例8>
化合物C1に代わり、化合物C8:9.3重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−8)を得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−8)を用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<実施例9>
化合物C1に代わり、化合物C9:11.9重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−9)を得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−9)を用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<実施例10>
[ポリアミド樹脂IIの合成]
温度計、攪拌機、原料仕込口及び窒素ガス導入口を備えた四つ口セパラブルフラスコに、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物96.7g(0.3モル)をグリセロールジメタクリレート68.5g(0.3モル)に、メタノール9.6g(0.3モル)をN−メチル−2−ピロリドンに懸濁し、ピリジン49.8g(0.63モル)を加え、25℃で10時間反応させた。次に、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール81.1g(0.6モル)を加え、1時間で完全に溶解した後、反応系を10℃以下に保ちながら、N−メチル−2−ピロリドン150gに溶解したジシクロヘキシルカルボジイミド123.8g(0.6モル)を約20分かけて滴下した。その後、25℃で3時間反応を行った。反応した反応溶液に、1,3−フェニレンジアミン35.7g(0.33モル)を加え、30℃で5時間反応を行った。次に、N−メチル−2−ピロリドン50.0gに溶解した5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物11.5g(0.07モル)を加えて、更に12時間反応した。反応混合液を、水/メタノール=3/1の溶液に投入、沈殿物を回収し、純水で充分に洗浄した後、真空下で乾燥し、ポリアミド樹脂を得た。ジシクロヘキシルウレアを濾別した後、反応混合物をメタノールに再沈し、固形物を濾集し、メタノールで洗浄後、48時間減圧乾燥し、ポリアミド樹脂IIを得た。
[ポジ型感光性樹脂組成物の作製]
上記で合成したポリアミド樹脂IIを100重量部、脱水閉環反応を促進する触媒(B)として化合物C1を6.4重量部、及び感光剤(C)として、実施例で用いたのと同じフェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸とのエステル化合物であるジアゾキノン(Q−1)20重量部とを、N−メチル−2−ピロリドン120重量部に溶解した後、孔径0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−10)を得た。
[特性評価]
このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−10)を用い、実施例1と同様の方法で行った。その結果、露光量450mJ/cm2で照射した部分より、パターンが形成されていることが確認できた(感度は450mJ/cm2)。解像度は5μmと高い値を示した。吸水率は0.6%と低かった。
<実施例11>
化合物C1に代わり、化合物C8:9.3重量部を用いた以外は、前記実施例10と同様にして、ポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−11)を得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニス(W−11)を用いて、前記実施例10と同様にして硬化膜を得た。
<比較例1>
脱水閉環反応を促進する触媒(B)を用いない以外は、前記実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物のワニスを得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニスを用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<比較例2>
化合物C1に代わり、ベンズイミダゾール:4.8重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物のワニスを得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニスを用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<比較例3>
化合物C1に代わり、4−ヒドロキシピリジン:3.8重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物のワニスを得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニスを用いて、前記実施例1と同様にして硬化膜を得た。
<比較例4>
脱水閉環反応を促進する触媒(B)を用いない以外は、前記実施例10と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物のワニスを得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニスを用いて、前記実施例10と同様にして硬化膜を得た。
<実施例12〜22、比較例5〜8>
前記実施例1〜11、比較例1〜4と同様にして、それぞれのポジ型感光性樹脂組成物のワニスを得、このポジ型感光性樹脂組成物のワニスを用いて、塗膜の特性評価において、クリーンオーブンでの硬化温度及び時間を、150℃/30分+200℃/60分とした以外は、それぞれ、実施例12〜20及び比較例5〜7については前記実施例1と同様にして、実施例21〜22及び比較例8については、実施例10と同様にして、硬化膜を作製し評価を行った。
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
Figure 2007084798
表1に示すように、実施例1〜22で得られた樹脂膜は、いずれも250℃及び200℃での低温硬化で高い閉環率を示し、ポリベンゾキサゾール樹脂またはポリイミド樹脂が形成されていた。吸水率においても低い値を示す良好な結果であった。感度や解像度においても、触媒の添加に影響なく、良好な結果を示した。
これに対し、比較例1〜8で得られた樹脂膜は、いずれも250℃及び200℃での低温硬化では十分な閉環率に達しなかった。また、十分な閉環率が得られていないため、吸水率は高い値を示した。
次に、半導体装置に適応した例を以下に示す。
<実施例23〜34>
実施例1〜11で得られた樹脂組成物のワニスを、それぞれ、シリコンウェハー上に塗布し、実施例1と同様の加工条件で、配線のボンディングパッド部分に孔が形成された厚さ約5μmの樹脂層を、アルミ配線上に形成した。このシリコンウェハーをダイシングソーで裁断し、リードフレーム(42−アロイ)上にマウントし、リードフレームとシリコンウェハー上のボンディングパッド部を金線にて接続した後、エポキシ樹脂封止材(住友ベークライト社製EME−6300H)で封止することにより、26ピンSOJ型のICパッケージを形成した。得られたICパッケージを、温度40℃、相対湿度90%の条件下に96時間放置したのち、IRリフロー炉内で230℃90秒加熱したが、何ら変化は観測されなかった。さらに、加熱後のパッケージ内部を超音波探傷装置にて観察したが、パッケージ内各層間で剥離は観察されなかった。
かかる触媒は、ポリアミド樹脂の300℃以下の低温硬化に有用であり、低温硬化においても良好な硬化膜を得ることができる。この樹脂組成物は、電気・電子材料分野に好適に使用でき、特に、感光性樹脂組成物として使用することで、良好な半導体装置を得ることができる。

Claims (13)

  1. ポリアミド樹脂(A)と、一般式(1)で表される触媒(B)とを含んでなることを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 2007084798
    [式中、Aは、窒素原子又は燐原子を示す。R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、水素原子、あるいは置換基を有していても良い芳香環もしくは複素環を有する有機基又は置換基を有していても良い脂肪族基を示し、互いに同一であっても異なっていても良い。また、R1、R2、R3及びR4の一対又はそれ以上が環構造を形成していても良い。X-は、式中のカチオン部とイオン結合を形成する酸のアニオンを示す。]
  2. 前記触媒(B)は、一般式(1)におけるAとして窒素原子を含むものである請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記触媒(B)は、一般式(1)におけるR1、R2、R3及びR4として、これらのうち、少なくとも一つが水素原子を有するものである請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記触媒(B)は、一般式(2)で表される構造を有するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
    Figure 2007084798
    [式中、R5、R6及びR7は、それぞれ、水素原子、あるいは置換基を有していても良い芳香環もしくは複素環を有する有機基又は置換基を有していても良い脂肪族基を示し、互いに同一であっても異なっていても良い。また、R5、R6又はR7の一対又はそれ以上が環構造を形成していても良い。X-は、式中のアンモニウムカチオン部とイオン結合を形成する酸のアニオンを示す。]
  5. 前記触媒は、前記式中のXとして、フッ素原子で構成される基を有するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記ポリアミド樹脂(A)は、一般式(3)で表される繰り返し構造を含むものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
    Figure 2007084798
    [式中、R8は、水酸基を示し、R9は、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基COOR(Rは炭素数1〜20までの脂肪族炭化水素基)を示す。Yは、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基又は置換基を有していても良い複素環を有する有機基を示す。Zは、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基、置換基を有していても良い脂肪族基、又は置換基を有していても良い複素環を有する有機基を示す。mは0〜2の整数で、nは0〜2の整数であり、m+n=2である。]
  7. 前記ポリアミド樹脂(A)は、ポリベンズオキサゾール前駆体である請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記ポリベンズオキサゾール前駆体は、下記一般式(4)で表される繰り返し構造を含むものである請求項7に記載の樹脂組成物。
    Figure 2007084798
    [式中、Y’は有機基を示し、R10は水酸基を示し、Z’は有機基を示す。Y’は、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基又は、置換基を有していても良い複素環を有する有機基を示す。Z’は、置換基を有していても良い芳香環を有する有機基、置換基を有していても良い脂肪族基、又は置換基を有していても良い複素環を有する有機基を示す。]
  9. 前記ポリアミド樹脂(A)は、アルカリ水溶液に溶解するものである請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 前記樹脂組成物が、さらに感光剤(C)を含むものである請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  11. 前記感光剤(C)は、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸及び/又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステル化合物である請求項10に記載の樹脂組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いて形成された樹脂層を具備する半導体装置。
  13. 前記樹脂層は、保護膜として具備されたものである請求項12に記載の半導体装置。
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