JPH1087989A - ポリアゾール前駆体組成物、電子部品の製造方法および電子部品 - Google Patents

ポリアゾール前駆体組成物、電子部品の製造方法および電子部品

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JPH1087989A
JPH1087989A JP24529796A JP24529796A JPH1087989A JP H1087989 A JPH1087989 A JP H1087989A JP 24529796 A JP24529796 A JP 24529796A JP 24529796 A JP24529796 A JP 24529796A JP H1087989 A JPH1087989 A JP H1087989A
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acid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低誘電率特性、耐湿性、耐環境安定性に優れ
たポリアゾール膜を低温での加熱硬化処理により形成で
きるポリアゾール前駆体組成物を提供する。 【解決手段】 ポリアゾール前駆体に対し、水溶液中の
酸解離指数pKaが0〜8である置換又は非置換の含窒
素複素環化合物(A1)、アミノ酸化合物及びN-アシル
アミノ酸化合物(A2)、並びにカルボキシル基、アミ
ノカルボニル基、スルホン酸基、アミノスルホニル基、
アシル基、カルボキシアルキル基、スルホアルキル基、
ヒドロキシル基、メルカプト基、置換若しくは非置換の
アミノ基、及び置換もしくは非置換のアミノアルキル基
から選ばれる少なくとも2つの置換基が導入された芳香
族炭化水素化合物(A3)からなる群から選択される少
なくとも1種の硬化促進剤を、繰り返し単位1モル当量
に対して0.1モル当量以上配合してなるポリアゾール
前駆体組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の絶縁部材、
保護膜部材、液晶配向膜などの形成に好適に用いられる
ポリオキサゾール、ポリチアゾール、ポリイミダゾー
ル、ポリオキサジアゾールなどのポリアゾール前駆体組
成物、このポリアゾール前駆体組成物を硬化させてなる
ポリアゾール樹脂を絶縁膜、保護膜、液晶配向膜として
具備する電子部品、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器や電子機器は、さらに大
容量化、小型軽量化、高信頼性化、高密度化の傾向にあ
り、これに伴なって、多層基板の材料としても耐熱性が
高く、スルーホール接着信頼性、寸法安定性、電気特
性、および可撓性に優れた有機高分子材料が要求されて
いる。耐熱性、可撓性、電気特性に優れた樹脂として、
ポリオキサゾール、ポリチアゾール、ポリイミダゾール
およびポリオキサジアゾールなどのポリアゾール樹脂が
注目されている。しかしながら、ポリアゾール樹脂は一
般にガラス転移温度が高く溶融しにくい、溶媒に対する
溶解性が低いなど加工性に問題があるため、電気・電子
素子の絶縁膜や保護膜として使用する際には、従来は、
前駆体(ポリアミドまたはポリヒドラジド)の状態で基
板上に塗布し、得られた塗膜を減圧下、高温(250〜
400℃)で長時間(3〜30時間)加熱することによ
り脱水環化してポリアゾール膜を形成している。
【0003】このように、ポリアゾール前駆体を硬化さ
せてポリアゾール樹脂膜を得るには、極めて高温で加熱
しなければならず、熱に弱い電子素子の絶縁膜等として
ポリアゾール膜を使用することはできない。さらに、減
圧・加熱等のために大掛かりな製造設備が必要となり、
加えて生産性が極めて低いという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、電子
部品の絶縁膜、保護膜、液晶配向膜などとして、ポリア
ゾール膜は優れた特性を有しているものの、ポリアミド
やポリヒドラジドなどの前駆体を脱水環化させるため
に、従来は極めて高温での熱処理が必要とされており、
このことに関連して種々の問題があった。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その課題とするところは、低温での熱処理で
ポリアゾール膜を形成できるポリアゾール前駆体組成物
を提供することを目的とし、更にこのポリアゾール前駆
体組成物を用い、シリコン基板やガラス基板などの表面
上に変質部分のない、誘電率特性、耐湿性、耐環境安定
性に優れたポリアゾール膜を絶縁部材、保護膜部材、耐
熱構造部材または液晶配向膜部材として具備し、高速動
作および省電力化を実現でき、しかも信頼性の高い電子
部品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、下記一般式(1)で表わされる繰り返し
単位を有するポリアミド、および下記一般式(2)で表
わされる繰り返し単位を有するポリヒドラジドの少なく
とも1種のポリアゾール前駆体に対し、水溶液中の酸解
離指数pKaが0〜8である置換または非置換の含窒素
複素環化合物(A1);アミノ酸化合物およびN−アシ
ルアミノ酸化合物(A2);並びにカルボキシル基、ア
ミノカルボニル基、スルホン酸基、アミノスルホニル
基、アシル基、カルボキシアルキル基、スルホアルキル
基、ヒドロキシル基、メルカプト基、置換もしくは非置
換のアミノ基、および置換もしくは非置換のアミノアル
キル基から選ばれる少なくとも2つの置換基が導入され
た芳香族炭化水素化合物(A3)からなる群から選択さ
れる少なくとも1種の硬化促進剤を、ポリアゾール前駆
体の繰り返し単位1モル当量に対して0.1モル当量以
上配合してなることを特徴とするポリアゾール前駆体組
成物を提供する。
【0007】
【化3】 (上記一般式(1)中、式中Xは四価の有機基、Yは二
価の有機基、R1 およびR2 は同一であっても異なって
いてもよく、それぞれヒドロキシ基、メルカプト基、ア
ミノ基または一置換アミノ基である。)
【0008】
【化4】 (上記一般式(2)中、式中、Zは二価の有機基を表わ
す。) また本発明は、前述のポリアゾール前駆体組成物の溶液
を基板表面に塗布し、大気中または不活性ガス雰囲気
中、100〜300℃で加熱することにより、ポリアゾ
ール前駆体を硬化させて基板表面にポリアゾール樹脂膜
を被着することを特徴とする電子部品の製造方法を提供
する。
【0009】さらに本発明は、前述のポリアゾール前駆
体を硬化させてなるポリアゾール樹脂膜を、絶縁部材、
保護膜部材または液晶配向膜として具備することを特徴
とする電子部品を提供する。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて用いられるポリアゾール前駆体は、前記一般式
(1)で表わされるポリアミド、または一般式(2)で
表わされるポリヒドラジドである。前記一般式(1)で
表わされるポリアミドにおいて、4価の有機基Xは、炭
素数1〜30の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、
芳香族炭化水素基および複素環基、ならびに脂肪族炭化
水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基または複
素環基が直接または架橋基により相互に連結された多環
式化合物からなる群から選択される。
【0011】具体的には、4価の有機基Xとしては、例
えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ナフタセ
ン、ペンタセン、ヘキサセン、ペリレン、ビフェニル、
テルフェニル、クァテルフェニル、キンクフェニル、セ
キシフェニル、ジフェニルメタン、ジフェニルエタン、
ジフェニルプロパン、ジフェニルブタン、ジフェニルペ
ンタン、ジフェニルジフルオロメタン、ジフェニルテト
ラフルオロエタン、ジフェニルヘキサフルオロプロパ
ン、ジフェニルオクタフルオロブタン、ジフェニルデカ
フルオロペンタン、ジフェニルエーテル、ジフェニルス
ルフィド、ジフェニルスルホン、ベンゾフェノン、ジフ
ェニルジメチルシラン、ジフェニルテトラメチルジシロ
キサン、ビス(フェニルメチル)ベンゼン、ビス(フェ
ニルエチル)ベンゼン、ビス(フェニルプロピル)ベン
ゼン、ジフェノキシベンゼン、ビス(フェニルチオ)ベ
ンゼン、ビス(フェニルスルホニル)ベンゼン、ジフェ
ノキシビフェニル、ビス(フェノキシフェニル)メタ
ン、ビス(フェノキシフェニル)エタン、ビス(フェノ
キシフェニル)プロパン、ビス(フェノキシフェニル)
ジフルオロメタン、ビス(フェノキシフェニル)テトラ
フルオロエタン、ビス(フェノキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、ビス(フェノキシフェニル)エーテ
ル、ビス(フェノキシフェニル)スルフィド、ビス(フ
ェノキシフェニル)スルホン、ビス(フェニルプロピル
フェニル)エーテル、ビス(フェニルヘキサフルオロプ
ロピルフェニル)エーテル、ビス(フェニルプロピルフ
ェニル)スルホン、ビス(フェニルヘキサフルオロプロ
ピルフェニル)スルホン、ビス(フェノキシフェニル)
ジメチルシラン、ビス(フェノキシフェニル)テトラメ
チルジシロキサン、メタン、エタン、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、
ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエ
ーテル、ジアルキルパーメチルポリシロキサン、エチレ
ン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロヘキシ
ル、ジシクロヘキシルケトン、ジシクロヘキシルエーテ
ル、ジシクロヘキシルメタン、ジシクロヘキシルエタ
ン、ジシクロヘキシルプロパン、ジシクロヘキシルジフ
ルオロメタン、ジシクロヘキシルテトラフルオロエタ
ン、ジシクロヘキシルヘキサフルオロプロパン、9−フ
ェニル−9−(トリフルオロメチル)キサンテン、9,
9−ビス(トリフルオロメチル)キサンテン、ビシクロ
[2,2,2]オクト−7−エン、ピリジン、ピリダジ
ン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、キノリン、イ
ミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、
チアジアゾール、およびオキサジアゾールなどの化合物
から水素原子を4個引き抜いた4価の有機基が挙げられ
る。上述したような四価の有機基は、アルキル基、ハロ
ゲン基、およびポリフルオロアルキル基などの特性基に
より置換されていてもよい。
【0012】なお、耐熱性、耐環境安定性などの面か
ら、Xとしては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセ
ン、ペリレン、ビフェニル、テルフェニル、クァテルフ
ェニル、キンクフェニル、ジフェニルメタン、ジフェニ
ルプロパン、ジフェニルヘキサフルオロプロパン、ジフ
ェニルエーテル、ジフェニルスルホン、ベンゾフェノ
ン、ジフェニルテトラメチルジシロキサン、ビス(フェ
ニルプロピル)ベンゼン、ジフェノキシベンゼン、ジフ
ェノキシビフェニル、ビス(フェノキシフェニル)プロ
パン、ビス(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、ビス(フェノキシフェニル)エーテルおよびビス
(フェノキシフェニル)スルホンなどの化合物から水素
原子を4個引き抜いた四価の有機基が特に好ましい。
【0013】前記一般式(1)で表わされるポリアミ
ド、および前記一般式(2)で表わされるポリヒドラジ
ドにおける2価の有機基YおよびZは、炭素数1〜30
の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水
素基および複素環基、ならびに脂肪族炭化水素基、脂環
式炭化水素基、芳香族炭化水素基または複素環基が直接
または架橋基により相互に連結された多環式化合物から
なる群より選択された二価の有機基である。
【0014】具体的には、2価の有機基Y,Zとして
は、例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ナフ
タセン、ペンタセン、ヘキサセン、ペリレン、ビフェニ
ル、テルフェニル、クァテルフェニル、キンクフェニ
ル、セキシフェニル、ジフェニルメタン、ジフェニルエ
タン、ジフェニルプロパン、ジフェニルブタン、ジフェ
ニルペンタン、ジフェニルジフルオロメタン、ジフェニ
ルテトラフルオロエタン、ジフェニルヘキサフルオロプ
ロパン、ジフェニルオクタフルオロブタン、ジフェニル
デカフルオロペンタン、ジフェニルエーテル、ジフェニ
ルスルフィド、ジフェニルスルホン、ベンゾフェノン、
ジフェニルジメチルシラン、ジフェニルテトラメチルジ
シロキサン、ビス(フェニルメチル)ベンゼン、ビス
(フェニルエチル)ベンゼン、ビス(フェニルプロピ
ル)ベンゼン、ジフェノキシベンゼン、ビス(フェニル
チオ)ベンゼン、ビス(フェニルスルホニル)ベンゼ
ン、ジフェノキシビフェニル、ビス(フェノキシフェニ
ル)メタン、ビス(フェノキシフェニル)エタン、ビス
(フェノキシフェニル)プロパン、ビス(フェノキシフ
ェニル)ジフルオロメタン、ビス(フェノキシフェニ
ル)テトラフルオロエタン、ビス(フェノキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(フェノキシフェニ
ル)エーテル、ビス(フェノキシフェニル)スルフィ
ド、ビス(フェノキシフェニル)スルホン、ビス(フェ
ニルプロピルフェニル)エーテル、ビス(フェニルヘキ
サフルオロプロピルフェニル)エーテル、ビス(フェニ
ルプロピルフェニル)スルホン、ビス(フェニルヘキサ
フルオロプロピルフェニル)スルホン、ビス(フェノキ
シフェニル)ジメチルシラン、ビス(フェノキシフェニ
ル)テトラメチルジシロキサン、メタン、エタン、プロ
パン、ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジ
ペンチルエーテル、ジアルキルパーメチルポリシロキサ
ン、エチレン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシ
クロヘキシル、ジシクロヘキシルケトン、ジシクロヘキ
シルエーテル、ジシクロヘキシルメタン、ジシクロヘキ
シルエタン、ジシクロヘキシルプロパン、ジシクロヘキ
シルジフルオロメタン、ジシクロヘキシルテトラフルオ
ロエタン、ジシクロヘキシルヘキサフルオロプロパン、
9−フェニル−9−(トリフルオロメチル)キサンテ
ン、9,9−ビス(トリフルオロメチル)キサンテン、
ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン、ピリジン、
ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、キノ
リン、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサ
ゾール、オキサジアゾール、およびチアジアゾールなど
の化合物から水素原子を2個引き抜いた二価の有機基が
挙げられる。上述したような二価の有機基は、アルキル
基、ハロゲン基、およびポリフルオロアルキル基などの
特性基により置換されていてもよい。
【0015】なお、耐熱性、耐環境安定性などの面か
ら、YおよびZとしては、ベンゼン、ナフタレン、アン
トラセン、ペリレン、ビフェニル、テルフェニル、クァ
テルフェニル、キンクフェニル、ジフェニルメタン、ジ
フェニルプロパン、ジフェニルヘキサフルオロプロパ
ン、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルホン、ベンゾ
フェノン、ジフェニルテトラメチルジシロキサン、ビス
(フェニルプロピル)ベンゼン、ジフェノキシベンゼ
ン、ジフェノキシビフェニル、ビス(フェノキシフェニ
ル)プロパン、ビス(フェノキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパン、ビス(フェノキシフェニル)エーテルお
よびビス(フェノキシフェニル)スルホンなどの化合物
から水素原子を2個引き抜いた二価の有機基が特に好ま
しい。
【0016】前記一般式(1)におけるR1 およびR2
は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれヒド
ロキシル基、メルカプト基、アミノ基、アルキル基、ま
たはアリール基等で置換された一置換アミノ基である。
【0017】なお、上述したようなポリアミドおよびポ
リヒドラジドは、30℃における0.5wt%のN−メ
チル−2−ピロリドン溶液の固有粘度が、0.3(dL
/g)以上、さらには0.3(dL/g)以上2.0
(dL/g)以下であることが好ましい。この理由は、
いずれのポリマーも固有粘度が低すぎる、すなわち重合
度が低すぎる場合には、高耐熱性のポリアゾールを得る
ことができなくなるおそれがあり、一方固有粘度が高す
ぎる、すなわち重合度が高すぎる場合には、その取扱い
が困難となるからである。
【0018】ポリアミドおよびポリヒドラジドは、単独
で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよく、ポリ
アゾール前駆体組成物の調製に当たっては、これらのポ
リアゾール前駆体を予め有機溶媒に溶解してポリアミド
溶液またはポリヒドラジド溶液としておく。
【0019】なお、ここで用いられる有機溶媒として
は、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、
N,N−ジメトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピ
ロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、
M−メチルカプロラクタム、1,2−ジメトキシエタ
ン、1,2−ジエトキシエタン、ビス(2−メトキシエ
チル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテ
ル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビ
ス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、
1−アセトキシ−2−メトキシエタン、1−アセトキシ
−2−エトキシエタン、(2−アセトキシエチル)(2
−メトキシエチル)エーテル、(2−アセトキシエチ
ル)(2−エトキシエチル)エーテル、3−メトキシプ
ロピオン酸メチル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオ
キサン、1,3−ジオキソラン、1.4−ジオキサン、
ピロリン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、炭酸プロピレ
ン、フェノール、クレゾール、シクロヘキサノン、アセ
トニルアセトンなどが挙げられる。これらの有機溶剤は
単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよ
い。
【0020】本発明において用いられる、(A1)、
(A2)および(A3)から選ばれる有機化合物は、い
ずれも低温においてポリアミドまたはポリヒドラジドの
硬化反応を促進する作用を有する低温硬化促進剤であ
る。
【0021】まず、本発明において硬化促進剤として用
いられる、水溶液中での酸解離指数pKaが0〜8であ
る置換もしくは非置換の含窒素複素環化合物(A1)に
ついて説明する。ここで酸解離指数pKaとは、酸解離
定数Kaの逆数の対数である。本発明において低温硬化
促進剤として用いられる含窒素複素環化合物は、酸解離
指数が0〜8、より好ましくは2.5〜6の範囲にある
ものである。この理由は、含窒素複素環化合物の酸解離
指数が小さすぎると、低温におけるポリアミドまたはポ
リヒドラジドの硬化反応を十分に促進させることが難し
く、逆に酸解離指数が大きすぎると、ポリアミド溶液ま
たはポリヒドラジド溶液のゲル化が進行しやすくポリア
ゾール前駆体組成物の貯蔵安定性が低下する傾向がある
ことによる。
【0022】(A1)に含まれる非置換の含窒素複素環
化合物としては、例えばイミダゾール、ピラゾール、ト
リアゾール、テトラゾール、ベンゾイミダゾール、イン
ダゾール、ベンゾトリアゾール、プリン、イミダゾリ
ン、ピラゾリン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、
ジピリジル、ジキノリル、ピリダジン、ピリミジン、ピ
ラジン、フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、シン
ノリン、ナフチリジン、アクリジン、フェナントリジ
ン、ベンゾキノリン、フェナントロリン、フェナジン、
トリアジン、テトラジン、プテリジン、オキサゾール、
ベンゾオキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオ
キサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチア
ゾール、ベンゾイソチアゾール、オキサジアゾール、チ
アジアゾール、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレン
テトラミンなどが挙げられる。
【0023】これらの含窒素複素環化合物に導入され置
換含窒素複素環化合物を構成する置換基としては、例え
ば、ジ置換アミノ(ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、ジブチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ブチル
メチルアミノ基、ジアミルアミノ基、ジベンジルアミノ
基、ジフェネチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジト
リルアミノ基、ジキシリルアミノ基、メチルフェニルア
ミノ基、ベンジルメチルアミノ基など)、モノ置換アミ
ノ基(メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミ
ノ基、イソプロピルアミノ基、tert−ブチルアミノ
基、アニリノ基、アニシジノ基、フェネチジノ基、トル
イジノ基、キシリジノ基、ピリジルアミノ基、チアゾリ
ルアミノ基、ベンジルアミノ基、ベンジリデンアミノ基
など)、環状アミノ基(ピロリジノ基、ピペリジノ基、
ピペラジノ基、モルホリノ基、1−ピロリル基、1−ピ
ラゾリル基、1−イミダゾリル基、1−トリアゾリル基
など)、アシルアミノ基(ホルミルアミノ基、アセチル
アミノ基、ベンゾイルアミノ基、シンナモイルアミノ
基、ピリジンカルボニルアミノ基、トリフルオロアセチ
ルアミノ基など)、スルホニルアミノ基(メシルアミノ
基、エチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルア
ミノ基、ピリジルスルホニルアミノ基、トシルアミノ
基、タウリルアミノ基、トリフルオロメチルスルホニル
アミノ基、スルファモイルアミノ基、メチルスルファモ
イルアミノ基、スルファニルアミノ基、アセチルスルフ
ァニルアミノ基など)、アミノ基、ヒドロキシアミノ
基、ウレイド基、セミカルバジド基、カルバジド基、ジ
置換ヒドラジノ基(ジメチルヒドラジノ基、ジフェニル
ヒドラジノ基、メチルフェニルヒドラジノ基など)、モ
ノ置換ヒドラジノ基(メチルヒドラジノ基、フェニルヒ
ドラジノ基、ピリジルヒドラジノ基、ベンジリデンヒド
ラジノ基など)、ヒドラジノ基、アミジノ基、ヒドロキ
シル基、オキシム基(ヒドロキシイミノメチル基、メト
キシイミノメチル基、エトキシイミノメチル基、ヒドロ
キシイミノエチル基、ヒドロキシイミノプロピル基な
ど)、アルコキシアルキル基(ヒドロキシメチル基、ヒ
ドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基など)、シア
ノ基、シアナト基、チオシアナト基、ニトロ基、ニトロ
ソ基、オキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、フェノキシ
基、ナフトキシ基、ピリジルオキシ基、チアゾリルオキ
シ基、アセトキシ基など)、チオ基(メチルチオ基、エ
チルチオ基、フェニルチオ基、ピリジルチオ基、チアゾ
リルチオ基など)、メルカプト基、ハロゲン基(フルオ
ロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基)、カルボキシル
基およびその塩、オキシカルボニル基(メトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル
基、ピリジルオキシカルボニル基など)、アミノカルボ
ニル基(カルバモイル基、メチルカルバモイル基、フェ
ニルカルバモイル基、ピリジルカルバモイル基、カルバ
ゾイル基、アロファノイル基、オキサモイル基、スクシ
ンアモイル基など)、チオカルボキシル基およびその
塩、ジチオカルボキシル基およびその塩、チオカルボニ
ル基(メトキシチオカルボニル基、メチルチオカルボニ
ル基、メチルチオチオカルボニル基など)、アシル基
(ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、アクリロ
イル基、ベンゾイル基、シンナモイル基、ピリジンカル
ボニル基、チアゾールカルボニル基、トリフルオロアセ
チル基など)、チオアシル基(チオホルミル基、チオア
セチル基、チオベンゾイル基、ピリジンチオカルボニル
基など)、スルフィン酸基およびその塩、スルホン酸基
およびその塩、スルフィニル基(メチルスルフィニル
基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基な
ど)、スルホニル基(メシル基、エチルスルホニル基、
フェニルスルホニル基、ピリジルスルホニル基、トシル
基、タウリル基、トリフルオロメチルスルホニル基、ス
ルファモイル基、メチルスルファモイル基、スルファニ
リル基、アセチルスルファニリル基など)、オキシスル
ホニル基(メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル
基、フェノキシスルホニル基、アセトアミノフェノキシ
スルホニル基、ピリジルオキシスルホニル基など)、チ
オスルホニル基(メチルチオスルホニル基、エチルチオ
スルホニル基、フェニルチオスルホニル基、アセトアミ
ノフェニルチオスルホニル基、ピリジルチオスルホニル
基など)、アミノスルホニル基(スルファモイル基、メ
チルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、エ
チルスルファモイル基、ジエチルスルファモイル基、フ
ェニルスルファモイル基、アセトアミノフェニルスルフ
ァモイル基、ピリジルスルファモイル基など)、アンモ
ニオ基(トリメチルアンモニオ基、エチルジメチルアン
モニオ基、ジメチルフェニルアンモニオ基、ピリジニオ
基、キノリニオ基など)、アゾ基(フェニルアゾ基、ピ
リジルアゾ基、チアゾリルアゾ基など)、アゾキシ基、
ハロゲン化アルキル基(クロロメチル基、ブロモメチル
基、フルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメ
チル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、
ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基な
ど)、炭化水素基(アルキル基、アリール基、アルケニ
ル基、アルキニル基など)、複素環基、有機ケイ素基
(シリル基、ジシラニル基、トリメチルシリル基、トリ
フェニルシリル基など)が挙げられる。なお、これらの
中でも、ヒドロキシル基、オキシ基、オキシム基、アミ
ノカルボニル基、アルコキシアルキル基、ジ置換アミノ
基、モノ置換アミノ基、環状アミノ基、アシルアミノ
基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、チオ基が特
に望ましい。
【0024】次に、本発明において硬化促進剤として用
いられるアミノ酸化合物またはN−アシルアミノ酸化合
物(A2)について説明する。(A2)に含まれるアミ
ノ酸化合物としては、例えばグリシン、サルコシン、ジ
メチルグリシン、ベタイン、アラニン、β−アラニン、
α−アミノ酪酸、β−アミノ酪酸、γ−アミノ酪酸、γ
−アミノ−β−オキソ酪酸、バリン、β−アミノイソ吉
草酸、γ−アミノイソ吉草酸、ノルバリン、β−アミノ
吉草酸、γ−アミノ吉草酸、δ−アミノ吉草酸、ロイシ
ン、イソロイシン、ノルロイシン、セリン、α−メチル
セリン、イソセリン、α−メチルイソセリン、シクロセ
リン、トレオニン、o−メチルトレオニン、アロトレオ
ニン、o−メチルアロトレオニン、ロセオニン、トラン
ス−3−アミノシクロヘキサンカルボン酸、シス−3−
アミノシクロヘキサンカルボン酸、ε−アミンカプロン
酸、ω−アミノドデカン酸、β−ヒドロキシバリン、β
−ヒドロキシイソロイシン、α−ヒドロキシ−β−アミ
ノイソ吉草酸、ε−ジアゾ−δ−オキソノルロイシン、
α−アミノ−ε−ヒドロキシアミノカプロン酸、システ
イン、シスチン、S−メチルシステイン、S−メチルシ
ステインスルホキシド、システイン酸、ホモシステイ
ン、ホモシスチン、メチオニン、ペニシラミン、タウリ
ン、α,β−ジアミノプロピオン酸、オルニチン、リシ
ン、アルギニン、カナリン、カナバニン、δ−ヒドロキ
シリシン、アスパラギン酸、アスパラギン、イソアスパ
ラギン、グルタミン酸、グルタミン、イソグルタミン、
α−メチルグルタミン酸、β−ヒドロキシグルタミン
酸、γ−ヒドロキシグルタミン酸、α−アミノアジピン
酸、シトルリン、シスタチオニン、フェニルアラニン、
α−メチルフェニルアラニン、o−クロロフェニルアラ
ニン、m−クロロフェニルアラニン、p−クロロフェニ
ルアラニン、o−フルオロフェニルアラニン、m−フル
オロフェニルアラニン、p−フルオロフェニルアラニ
ン、β−(2−ピリジル)アラニン、チロシン、ジクロ
ロチロシン、ジブロモチオシン、ジヨードチロシン、
3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン、α−メチル−
3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン、フェニルグリ
シン、アニリノ酢酸、2−ピリジルグリシン、トリプト
ファン、ヒスチジン、1−メチルヒスチジン、2−チオ
ールヒスチジン、プロリン、ヒドロキシプロリンなどが
挙げられる。
【0025】(A2)に含まれるN−アシルアミノ酸化
合物は、上記アミノ酸化合物のアミノ基をアシル基で置
換したものである。N−アシルアミノ酸化合物に導入さ
れるアシル基としては、例えばホルミル基、アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バ
レリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル
基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル
基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイ
ル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイ
ル基、シクロペンタンカルボニル基、シクロヘキサンカ
ルボニル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、トルオイル
基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモ
イル基、フロイル基、テノイル基、ピコリノイル基、ニ
コチノイル基、イソニコチノイル基、キノリンカルボニ
ル基、ピリダジンカルボニル基、ピリミジンカルボニル
基、ピラジンカルボニル基、イミダゾールカルボニル
基、ベンゾイミダゾールカルボニル基、チアゾールカル
ボニル基、ベンゾチアゾールカルボニル基、オキサゾー
ルカルボニル基、ベンゾオキサゾールカルボニル基、オ
キサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル
基、アジポイル基、ピメロイル基、スベロイル基、アゼ
ラオイル基、セバコイル基、マレオイル基、フマロイル
基、シトラコノイル基、メサコノイル基、メソキサリル
基、オキサルアセチル基、カンホロイル基、フタロイル
基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、オキサロ
基、メトキサリル基、エトキサリル基、グリオキシロイ
ル基、ピルボイル基、アセトアセチル基、メソキサロ
基、オキサルアセト基、システイニル基、ホモシステイ
ニル基、トリプトフィル基、アラニル基、β−アラニル
基、アルギニル基、シスタチオニル基、シスチル基、グ
リシル基、ヒスチジル基、ホモセリル基、イソロイシル
基、ランチオニル基、ロイシル基、リシル基、メチオニ
ル基、ノルロイシル基、ノルバリル基、オルニチル基、
プロリル基、サルコシル基、セリル基、トレオニル基、
チロニル基、チロシル基、バリル基などが挙げられる。
【0026】続いて、本発明において硬化促進剤として
用いられる、少なくとも2つの特定の置換基により置換
された芳香族炭化水素化合物(A3)について説明す
る。(A3)に含まれる芳香族炭化水素化合物として
は、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フ
ェナントレン、テトラリン、アズレン、ビフェニレン、
アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、トリフェ
ニレン、ピレン、クリセン、ピセン、ペリレン、ベンゾ
ピレン、ルビセン、コロネン、オバレン、インデン、ペ
ンタレン、ヘプタレン、インダセン、フェナレン、フル
オランテン、アセフェナントリレン、アセアントリレ
ン、ナフタセン、プレイアデン、ペンタフェン、ペンタ
セン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、
トリナフチレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピラント
レン、ビフェニル、テルフェニル、クァテルフェニル、
キンクフェニル、セキシフェニルなどが挙げられる。
【0027】上述したような芳香族炭化水素化合物に、
カルボキシル基、アミノカルボニル基、スルホン酸基、
アミノスルホニル基、アシル基、カルボキシアルキル
基、スルホアルキル基、ヒドロキシル基、メルカプト
基、置換もしくは非置換のアミノ基、および置換もしく
は非置換のアミノアルキル基からなる群から選択される
同一でも異なっていてもよい少なくとも2つの置換基を
導入することによって、(A3)の硬化促進剤が構成さ
れる。なお、硬化促進効果の面で、ベンゼン、ナフタレ
ン、ビフェニルなどの芳香族炭化水素化合物に、カルボ
キシル基、スルホン酸基、カルボキシアルキル基、アシ
ル基、およびスルホアルキル基から選択される1つの置
換基、およびヒドロキシル基、メルカプト基、置換もし
くは非置換のアミノ基、置換もしくは非置換のアミノア
ルキル基から選択される置換基を導入した二置換芳香族
炭化水素化合物が特に好ましい。
【0028】以上のような(A1)〜(A3)の低温硬
化促進剤は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して
用いてもよい。上記の低温硬化促進剤に関しては、気化
点(沸点、昇華点または分解点)が低く、硬化促進効果
およびポリアミド溶液やポリヒドラジド溶液への溶解性
が良好であることが好ましい。この観点から、特に好ま
しい低温硬化促進剤としては、イミダゾール、1,2,
4−トリアゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、キノ
リン、イソキノリン、ピリダジン、フタラジン、キナゾ
リン、シンノリン、ナフチリジン、アクリジン、フェナ
ントリジン、ベンゾキノリン、フェナントロリン、フェ
ナジン、2,2´−ジピリジル、2,4´−ジピリジ
ル、4,4´−ジピリジル、2,2´−ジキノリル、2
−ヒドロキシピリジン、3−ヒドロキシピリジン、4−
ヒドロキシピリジン、8−ヒドロキシキノリン、ピコリ
ン酸アミド、ニコチン酸アミド、イソニコチン酸アミ
ド、ヒドロキシニコチン酸、ピコリン酸エステル、ニコ
チン酸エステル、イソニコチン酸エステル、2−シアノ
ピリジン、3−シアノピリジン、4−シアノピリジン、
ピコリンアルデヒド、ニコチンアルデヒド、イソニコチ
ンアルデヒド、3−ニトロピリジン、2−アミノピリジ
ン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−
(ヒドロキシメチル)ピリジン、3−(ヒドロキシメチ
ル)ピリジン、4−(ヒドロキシメチル)ピリジン、2
−(ヒドロキシエチル)ピリジン、3−(ヒドロキシエ
チル)ピリジン、4−(ヒドロキシエチル)ピリジン、
ピコリンアルドキシム、ニコチンアルドキシム、イソニ
コチンアルドキシム、ヒダントイン、ヒスチジン、ウラ
シル、バルビツール酸、ジアルル酸、シトシン、アニリ
ノ酢酸、2−ピリジルグリシン、トリプトファン、プロ
リン、N−アセチルグリシン、馬尿酸、N−ピコリノイ
ルグリシン、N−ニコチノイルグリシン、N−イソニコ
チノイルグリシン、N−アセチルアラニン、N−ベンゾ
イルアラニン、N−ピコリノイルアラニン、N−ニコチ
ノイルアラニン、N−イソニコチノイルアラニン、α−
(アセチルアミノ)酪酸、α−(ベンゾイルアミノ)酪
酸、α−(ピコリノイルアミノ)酪酸、α−(ニコチノ
イルアミノ)酪酸、α−(イソニコチノイルアミノ)酪
酸、N−アセチルバリン、N−ベンゾイルバリン、N−
ピコリノイルバリン、N−ニコチノイルバリン、N−イ
ソニコチノイルバリン、2−ヒドロキシ安息香酸、3−
ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2,4
−ジヒドロキシ安息香酸、(2−ヒドロキシフェニル)
酢酸、(3−ヒドロキシフェニル)酢酸、(4−ヒドロ
キシフェニル)酢酸、3−(4−ヒドロキシフェニル)
プロピオン酸、2−(4−ヒドロキシフェニル)イソバ
レル酸、2−フェノールスルホン酸、3−フェノールス
ルホン酸、4−フェノールスルホン酸、2−アミノフェ
ノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノー
ル、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−ア
ミノ安息香酸、2−ヒドロキシベンズアルデヒド、3−
ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズア
ルデヒドなどが挙げられる。
【0029】これらの低温硬化促進剤は、ポリアゾール
前駆体の繰り返し単位1モル当量に対して0.1モル当
量以上、好ましくは1〜4モル当量、最も好ましくは
1.5〜2.5モル当量の範囲で用いられる。この理由
は、低温硬化促進剤の配合量が少なすぎる場合には、低
温の熱処理ではポリアゾールの環化が不十分で良好なポ
リアゾールが得られなくなり、低温硬化促進剤の配合量
が多すぎる場合にはポリアゾール前駆体組成物の貯蔵安
定性が悪くなったり、加熱硬化後の低温硬化促進剤の残
留量が多くなり、諸特性に悪影響を与えるおそれがある
ためである。
【0030】本発明のポリアゾール前駆体組成物は、例
えば、前述したようなポリアゾール前駆体を有機溶媒に
溶解して得られた溶液に、(A1)〜(A3)の少なく
とも1種の硬化促進剤を加えることにより調製すること
ができる。
【0031】本発明において、電子部品を製造するに
は、上述したポリアゾール前駆体組成物の溶液を基板表
面に塗布し、大気中または不活性ガス雰囲気中において
100〜300℃、好ましくは150〜300℃の温度
範囲で加熱する(直接加熱)か、または60〜250℃
の温度範囲で加熱(プリベーク)した後100〜250
℃で真空加熱することにより、ポリアゾール前駆体組成
物を硬化させて基板表面にポリアゾール樹脂膜を被着す
る。加熱時間に関しては、使用するポリアミドおよびポ
リヒドラジドや硬化促進剤の種類、加熱温度、膜厚など
によって異なるが、5分〜3時間で十分である。この熱
処理によって塗膜中に残存する溶媒成分が揮発し、また
ポリアゾール前駆体の環化によるアゾール構造への変化
が起こり、さらに揮発、昇華、分解などにより低温硬化
促進剤が揮発して、ポリアゾール膜が形成される。
【0032】従来のポリアゾール前駆体溶液を用いた場
合には、300℃以上程度で加熱硬化を行なっていたの
と比較すると、本発明では多くの場合200℃以下とい
う低温での加熱硬化により良好な物性を有するポリアゾ
ール膜を得ることができる。なお、加熱硬化温度はポリ
アゾールの用途に応じて適宜選択することができる。例
えば、硬化促進剤の残留が好ましくない用途では直接加
熱温度または真空加熱温度を比較的高く設定するが、液
晶配向膜のように硬化促進剤が残留してもそれほど影響
のない用途では150℃以下の比較的低温で加熱硬化し
てもよい。
【0033】本発明のポリアゾール前駆体組成物を硬化
してなるポリアゾール膜は、各種の電子部品、例えば半
導体素子、高密度プリント配線基板、薄膜磁気ヘッド、
磁気バブルメモリー、太陽電池、サーマルヘッドにおい
て、導体または半導体間の層間絶縁膜、パッシベーショ
ン膜、高耐熱性コーティング膜などの保護膜などとして
適用することができる。この場合、ポリアゾール前駆体
組成物の溶液を用いてポリアゾール膜を形成することか
ら電子部品の配線を形成した後に表面を平坦化すること
ができる。また、加熱硬化温度が低温であることから、
例えばプラスチック基板やガラス基板等の熱に弱い電子
素子に適用可能であるとともに、電子部品に熱応力が発
生するのを防止することができる。したがって、ポリア
ゾール自体の耐熱性、可撓性、電気特性に加えて、電子
部品の信頼性を向上できる。
【0034】本発明のポリアゾール前駆体組成物を硬化
させてなるポリアゾール膜は、1対の透明基板表面にそ
れぞれ電極および液晶配向膜を形成し、液晶配向膜を内
側にして互いに対向させ、これらの間隙に液晶を封入し
た液晶素子において、液晶配向膜として適用することが
できる。この場合にも、加熱硬化温度を従来より大幅に
低温にすることができるので、表示特性の劣化を抑制す
ることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。 (1)ポリアゾール前駆体組成物の調製 まず、表1および2に示すポリアミド溶液およびポリヒ
ドラジド溶液を、溶媒としてのN,N−ジメチルアセト
アミド(DMAC)に溶解して、6種類のワニス(PA
Z1)、(PAZ2)、(PAZ3)、(PAZ4)、
(PAZ5)および(PAZ6)を得た。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】次いで、表3〜5に示すように所定の配合
比で硬化促進剤を加えて、実施例(1〜30)のポリア
ゾール前駆体組成物溶液を調製した。なお、表3〜5
中、添加量は、ポリアミドおよびポリヒドラジド繰り返
し単位1モル当量に対するモル当量で表示した。
【0039】また、比較のために表6に示すように、硬
化促進剤を配合していないポリアミド溶液およびポリヒ
ドラジド溶液(ワニス)を調製した。ここで、表3〜6
に表記した硬化促進剤の略号は以下の化合物を示す。 BIM:ベンゾイミダゾール IQN:イソキノリン INA:イソニコチン酸アミド PNT:1,10−フェナントロリン 4HP:4−ヒドロキシピリジン AGL:N−アセチルグリシン BGL:馬尿酸 3HB:3−ヒドロキシ安息香酸 4HA:4−ヒドロキシフェニル酢酸 (2)ポリアゾール膜の形成および物性の測定 以下のようにしてポリアゾール膜を形成し、アゾール化
率を測定した結果を表3〜6に示す。
【0040】2cm角のシリコンウェハー上に、スピン
コート法によりポリアゾール前駆体組成物溶液を硬化後
の膜厚が0.5〜2μmとなるようにに塗布した後、ホ
ットプレート上で80℃で10分間プリベークした。そ
の後、他のホットプレート上で、150℃で1時間加熱
することによってポリアゾール膜を形成した。得られた
各ポリアゾール膜についてIRスペクトルを測定した。
【0041】一方、硬化促進剤を添加していない各ポリ
アゾール前駆体ワニスを前述と同様の膜厚で塗布し、8
0℃で10分プリベークした後、真空中300℃で5時
間加熱硬化してポリアゾール膜を形成した。こうして得
られた各ポリアゾール膜のアゾール化率を100%とし
て、本発明および比較例のポリアゾール膜のアゾール化
率を相対比で示した。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】表3〜表6のアゾール化率を比較すると、
硬化促進剤を添加していない比較例1〜6のポリアゾー
ル前駆体ワニスでは、アゾール化率はいずれも10%以
下である。これに対して、本発明のポリアゾール前駆体
組成物(実施例1〜30)では、そのアゾール化率がほ
とんど100%である。このように本発明のポリアゾー
ル前駆体組成物溶液は、低温硬化特性に優れている。
【0047】なお、本発明のポリアゾール前駆体組成物
を用いて、前述のように低温加熱により硬化させて得ら
れたポリアゾール膜は、耐熱性、可撓性、および電気特
性等、ポリアゾール本来の特性が何等損なわれていない
ことを誘電率測定および熱特性(TG/DTA)測定に
より確認した。
【0048】さらに、本発明のポリアゾール前駆体組成
物を硬化させてなるポリアゾール膜を用い、図1〜図5
に示す各種の電子部品および液晶表示素子を試作した。
図1は本発明に係るポリアゾール膜からなる層間絶縁膜
を有する多層配線構造の半導体素子の断面図である。こ
こでは実施例11のポリアゾール前駆体組成物を用い、
80℃で10分間プリベークした後、180℃で1時間
加熱して硬化させたポリアゾール膜を層間絶縁膜として
用いた。
【0049】図1において、シリコン基板11表面には
熱酸化膜12が形成されている。この熱酸化膜12の一
部にコンタクトホールが開口され、その上に1層目のA
l配線13が形成されている。このAl配線13上にポ
リアゾール膜からなる層間絶縁膜14が形成されてい
る。この層間絶縁膜14の一部にコンタクトホールが開
口され、その上に1層目のAl配線13と接続する2層
目のAl配線15が形成されている。このAl配線15
上にさらにポリアゾール膜からなる層間絶縁膜16が形
成されている。
【0050】上記の層間絶縁膜14はポリアゾール前駆
体組成物溶液をスピンコートした後に硬化して形成する
ので、表面の段差を緩和して平坦化した状態で多層のA
l配線を形成することができ、高信頼性の配線構造を得
ることができる。また、適当なモノマーを選択すれば、
本発明のポリアゾール前駆体組成物から得られるポリア
ゾール膜は低熱膨張性を示す。しかも、低温硬化プロセ
スで硬化させるので、熱膨張の小さい温度領域でポリア
ゾール膜を形成することができる。したがって、半導体
素子に加わる熱応力を小さくでき、ヒートサイクルを受
けても素子のクラックの発生を抑制できる。
【0051】図2は本発明に係るポリアゾール膜からな
るパッシベーション膜を有する半導体素子の断面図であ
る。ここでは実施例3のポリアゾール前駆体組成物を用
い、80℃で10分間プリベークした後、180℃で1
時間加熱して硬化させたポリアゾール膜をパッシベーシ
ョン膜として用いた。
【0052】図2において、p型シリコン基板21の表
面にはn型ベース領域22およびp型エミッタ領域23
が形成され、pnp型トランジスタが構成されている。
シリコン基板21上には熱酸化膜24が形成されてい
る。この熱酸化膜24にコンタクトホールが開口され、
その上にAlからなるベース電極25およびエミッタ電
極26が形成されている。さらに、全面にポリアゾール
膜からなるパッシベーション膜27が形成されている。
【0053】本発明のポリアゾール前駆体組成物から得
られるポリアゾール膜をパッシベーション膜27に用い
れば、高信頼性の半導体素子が得られ、製造工程におけ
る不良もほとんどない。
【0054】図3は本発明に係るポリアゾール膜からな
る層間絶縁膜を有する薄膜磁気ヘッドの断面図である。
ここでは実施例12のポリアゾール前駆体組成物を用
い、80℃で10分間プリベークした後、180℃で1
時間加熱して硬化させたポリアゾール膜をパッシベーシ
ョン膜として用いた。
【0055】図3において、アルチック基板30表面に
設けられた下部アルミナ31上に下部磁性体32および
ギャップアルミナ33が順次形成されている。このギャ
ップアルミナ33上に、ポリアゾール膜からなる層間絶
縁膜34に埋設された状態で第1導体コイル35および
第2導体コイル36が互いに絶縁されて形成されてい
る。さらに最外層には上部磁性体37が形成され、ヘッ
ド端面でギャップアルミナ33を挟んで下部磁性体32
および上部磁性体37が配置される。
【0056】上記の層間絶縁膜34はポリアゾール前駆
体組成物溶液をスピンコートした後に硬化して形成する
ので、第1および第2の導体コイル35および36によ
り形成される段差が緩和される。また、層間絶縁膜34
を平坦化するにはエッチバックを行なうが、段差が緩和
されているのでエッチバック量を従来の半分にすること
ができ製造工程を短縮できるとともに、層間絶縁膜34
の膜厚精度も向上する。
【0057】図4は、本発明に係るポリアゾール膜から
なる層間絶縁膜を有するマルチチップモジュールの断面
図である。ここでは実施例7のポリアゾール前駆体組成
物を用い、80℃で10分間プリベークした後、180
℃で1時間加熱して硬化させたポリアゾール膜を層間絶
縁膜として用いた。
【0058】図4において、シリコン基板41上には熱
酸化膜42が形成されている。この熱酸化膜42上に
は、銅配線43、ポリアゾール膜からなる層間絶縁膜4
4、銅配線45およびポリアゾール膜からなる層間絶縁
膜46が順次形成されている。さらに、上層の層間絶縁
膜46の一部にコンタクトホールが開口され、銅配線4
3に接続するPb/Sn電極47およびBLM(Ball Li
miting Metallization)48が形成されている。
【0059】上記の層間絶縁膜44はポリアゾール前駆
体組成物溶液をスピンコートした後に硬化して形成する
ので、銅配線による段差を大幅に緩和して平坦化でき、
高信頼性の配線構造を得ることができる。
【0060】図5は本発明に係るポリアゾール膜からな
る液晶配向膜を有する液晶表示素子の断面図である。こ
こでは実施例1のポリアゾール前駆体組成物を用い、8
0℃で10分間プリベークした後、150℃で1時間加
熱して硬化させたポリアゾール膜を層間絶縁膜として用
いた。
【0061】1対のガラス基板51の表面にそれぞれ透
明電極52およびポリアゾール膜からなる厚さ20〜2
00nm程度の液晶配向膜53を形成する。この液晶配
向膜53を常法に従いラビング処理する。さらに、液晶
配向膜53が互いに対向するように1対のガラス基板5
1を所定の間隔で配置し、ガラス基板51、51の間に
液晶54を注入することにより液晶セルを形成する。
【0062】本発明のポリアゾール前駆体組成物を用い
た場合、従来のポリアゾール前駆体組成物を用いた場合
の硬化温度(300℃以上)と比較して低い硬化温度
(150〜250℃)で、従来と同等の0.5〜10時
間の硬化時間でアゾール化率の高い液晶配向膜53を形
成することができる。したがって本発明では、高温の熱
処理によって液晶表示装置の表示機能が低下するという
問題を防止できる。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のポリアゾ
ール前駆体組成物は、100〜250℃という低温でア
ゾール化することが可能であり、これを硬化することに
より得られるポリアゾール膜は誘電率および吸湿性が低
く、かつ耐熱性および環境安定性(耐吸湿分解性)に優
れている。さらに、本発明のポリアゾール前駆体組成物
を用いれば、誘電率特性、耐湿性、耐熱性、耐環境安定
性に優れたポリアゾールからなる絶縁膜、保護膜または
液晶配向膜を有し、高速動作および省電力を実現でき、
しかも信頼性の高い電子部品を提供できる。特に、I
C、LSIのキャリアフレーム、フラットケーブル、フ
レキシブルプリント基板、LSIの配線絶縁膜、LSI
の耐湿保護膜、LSIのα線遮断膜、フィルム絶縁コイ
ル、半導体のパッシベーション膜、ポリアゾール絶縁膜
を有する金属芯プリント板、薄膜磁気ヘッド層間絶縁
膜、磁気バブルメモリー素子層間絶縁膜、ガラスクロス
積層板、サーマルヘッドの高耐熱性コーティング膜、液
晶表示素子の液晶配向膜などに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポリアゾール膜からなる層間絶縁
膜を有する多層配線構造の半導体素子の断面図。
【図2】本発明に係るポリアゾール膜からなるパッシベ
ーション膜を有する多層配線構造の半導体素子の断面
図。
【図3】本発明に係るポリアゾール膜からなる層間絶縁
膜を有する薄膜磁気ヘッドの断面図。
【図4】本発明に係るポリアゾール膜からなる層間絶縁
膜を有するマルチチップモジュールの断面図。
【図5】本発明に係るポリアゾール膜からなる液晶配向
膜を有する液晶表示素子の断面図。
【符号の説明】
11…シリコン基板 12…熱酸化膜 13,15…Al配線 14,16…ポリアゾール膜からなる層間絶縁膜 21…シリコン基板 22…n型ベース領域 23…p型エミッタ領域 24…熱酸化膜 25…ベース電極 26…エミッタ電極 27…パッシベーション膜 30…アルチック基板 31…下部アルミナ 32…下部磁性体 33…ギャップアルミナ 34…ポリアゾール膜からなる層間絶縁膜 35…第1導体コイル 36…第2導体コイル 37…上部磁性体 41…シリコン基板 42…熱酸化膜 43,45…銅配線 44,46…ポリアゾール膜からなる層間絶縁膜 47…Pb/Sn電極 48…BLM(Ball Limiting Metallization ) 51…ガラス基板 52…透明電極 53…ポリアゾール膜からなる液晶配向膜 54…液晶

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表わされる繰り返し
    単位を有するポリアミド、および下記一般式(2)で表
    わされる繰り返し単位を有するポリヒドラジドの少なく
    とも1種のポリアゾール前駆体に対し、水溶液中の酸解
    離指数pKaが0〜8である置換または非置換の含窒素
    複素環化合物(A1);アミノ酸化合物およびN−アシ
    ルアミノ酸化合物(A2);並びにカルボキシル基、ア
    ミノカルボニル基、スルホン酸基、アミノスルホニル
    基、アシル基、カルボキシアルキル基、スルホアルキル
    基、ヒドロキシル基、メルカプト基、置換もしくは非置
    換のアミノ基、および置換もしくは非置換のアミノアル
    キル基から選ばれる少なくとも2つの置換基が導入され
    た芳香族炭化水素化合物(A3)からなる群から選択さ
    れる少なくとも1種の硬化促進剤を、ポリアゾール前駆
    体の繰り返し単位1モル当量に対して0.1モル当量以
    上配合してなることを特徴とするポリアゾール前駆体組
    成物。 【化1】 (上記一般式(1)中、式中Xは四価の有機基、Yは二
    価の有機基、R1 およびR2 は同一であっても異なって
    いてもよく、それぞれヒドロキシ基、メルカプト基、ア
    ミノ基または一置換アミノ基である。) 【化2】 (上記一般式(2)中、式中、Zは二価の有機基を表わ
    す。)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリアゾール前駆体組
    成物を基板表面に塗布し、大気中または不活性ガス雰囲
    気中、100〜300℃で加熱することにより、ポリア
    ゾール前駆体を硬化させて基板表面にポリアゾール樹脂
    膜を被着することを特徴とする電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のポリアゾール前駆体を
    硬化させてなるポリアゾール樹脂膜を、絶縁部材、保護
    膜部材または液晶配向膜として具備することを特徴とす
    る電子部品。
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