JP2007084666A - スチレン系樹脂発泡性粒子とその製造方法およびスチレン系樹脂発泡成形体 - Google Patents

スチレン系樹脂発泡性粒子とその製造方法およびスチレン系樹脂発泡成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂を、焼却処理によってではなく、環境負荷の少ない状態で有効処理する。
【解決手段】発泡性粒子の基材樹脂を、70〜97質量%のスチレン系樹脂と、3〜30質量%の環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂、との混合樹脂で構成する。スチレン系樹脂中に、好ましくは粒子長径が5μm以下、より好ましくは3μm未満の微粒子とされた廃材樹脂が分散している。この基材樹脂に揮発性発泡剤を含有させる。このスチレン系樹脂発泡性粒子を用いて成形した発泡成形品は、基材樹脂の100質量%がスチレン系樹脂であるスチレン系樹脂発泡性粒子を用いて成形した発泡成形品と同等の物性を示す。
【選択図】図3

Description

本発明は、スチレン系樹脂発泡性粒子とその製造方法およびスチレン系樹脂発泡成形体に関し、特に、環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂をスチレン系樹脂に混合して得られるスチレン系樹脂発泡性粒子、その製造方法、またその発泡性粒子から得られた発泡成形体に関する。
環状ポリオレフィン系樹脂は、レンズ、光ディスク、プリズム、シートなどの光学部品の材料として用いられることがある。このような光学部品の成形体を得る際に、スプルー部やランナー部内に残る製品外の樹脂材料、フィルムまたはシート両端に発生する耳と呼ばれる余剰部分、あるいは規格外品などの廃材が発生する(特許文献1など参照)。環境負荷を低減するために、これらの廃材を溶融してペレット化して再利用することが提案されているが(特許文献2など参照)、一般には焼却処理されており、環状ポリオレフィン系樹脂の廃材を有効に処理するための他の方策が模索されている。
環状ポリオレフィン系樹脂を基材樹脂として用いる型内成形用発泡粒子も提案されている(特許文献3など参照)。しかし、一般にオレフィン系樹脂は揮発性発泡剤の抜けが早く、揮発性発泡剤を含有したオレフィン系樹脂ペレットは、その製造から48時間後程度であれば、発泡処理を行うことにより発泡粒子とすることができるが、10日後、30日後といった長い期間は揮発性発泡剤を保持することできず、良好な発泡粒子が得られないという問題がある。
揮発性発泡剤の保持能力が高いスチレン系樹脂とオレフィン系樹脂との混合樹脂からなる発泡性粒子およびその製造方法が提案されている(特許文献4など参照)。そこでは、70〜90質量%のスチレン系樹脂と10〜30質量%のオレフィン系樹脂(好ましくは、直鎖状低密度ポリエチレン)との混合樹脂100質量部と、0〜15質量部のスチレン系エラストマーとを含む樹脂組成物と、揮発性発泡剤との混合物を液体中に押し出すと同時に切断して発泡性粒子を得るようにしている。この発泡性粒子は、長日数にわたり揮発性発泡剤を安定的に保持しており、スチレン系樹脂の剛性とオレフィン系樹脂の優れた弾性を兼ね備えた発泡成形品を得ることができる。
特開2000−71278号公報 特開2000−71249号公報 特開平8−333471号公報 特開2004−244529号公報
前記した、例えば光学部品の成形体を得る際に出てくる廃材としての環状ポリオレフィン系樹脂はオレフィン系樹脂の一種であり、それを、特許文献4に記載のように、スチレン系樹脂と発泡剤とに溶融混合して発泡性粒子とすることができれば、廃材処理方法としてきわめて有効である。しかし、環状ポリオレフィン系樹脂はガラス転移温度が120〜180℃と高く、ガラス転移温度が100℃程度であるスチレン系樹脂とは、熱的挙動が大きくずれていることから、従来から、他の樹脂との混合樹脂として発泡性粒子を製造し、それを用いて発泡成形品としたときに、安定した製品強度が得られないと考えられており、基材樹脂がスチレン系樹脂と環状ポリオレフィン系樹脂からなるスチレン系樹脂発泡性粒子は、これまで提案されていない。
事実、特許文献4においても、オレフィン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレンが最も好ましいとし、その他にも多くのオレフィン系樹脂を列記しているが、環状ポリオレフィン系樹脂については、言及がされていない。従って、前記した光学部品の成形体を得る際に出てくる環状ポリオレフィン系樹脂の廃材を特許文献4に記載の方法で有効処理することはできない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂を、焼却処理によってではなく、環境負荷の少ない状態で有効処理することを目的としており、具体的には、スチレン系樹脂と環状ポリオレフィン系樹脂(環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂)からなるスチレン系樹脂発泡性粒子でありながら、従来の基材樹脂がスチレン系樹脂であるスチレン系樹脂発泡性粒子と同等の発泡剤保持性を有し、また、それを発泡させた発泡成形体はスチレン樹脂発泡体と同等の物性を有する、新規なスチレン系樹脂発泡性粒子を提供することを目的とする。また、その製造方法と発泡成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、多くの研究と実験を行うことにより、従来知られたスチレン系樹脂の中に、環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂を所要の割合で微粒子として分散させて加熱溶融し、そこに、従来知られた揮発性発泡剤を従来知られたように混入して発泡性粒子とした場合に、従来のスチレン系樹脂発泡性粒子と同等の発泡剤保持性を有し、また、それを発泡させた発泡成形体は従来のスチレン樹脂発泡体と同等の物性を有するものが得られることを知見した。
本発明は上記の知見に基づくものであり、本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子は、基本的に、揮発性発泡剤を含有するスチレン系樹脂発泡性粒子であって、発泡性粒子の基材樹脂が、70〜97質量%のスチレン系樹脂と、3〜30質量%の環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂との混合樹脂であり、スチレン系樹脂中に前記廃材樹脂が微粒子として分散していることを特徴とする。
本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子において、環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂の微粒子は、粒子長径が5μm以下、より好ましくは3μm未満であることが好ましい。
後の実施例に示すように、本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子は、製造後30日を経過しても揮発性発泡剤を十分に保持しており、所望の発泡倍数が得られる。また、この発泡性粒子を発泡成形した発泡成形体は、基材樹脂がスチレン樹脂単独である発泡性樹脂から成形した発泡成形体と同等の物性を持つ。そのために、一般には焼却処理されていた環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂を有効に再利用することが可能となり、本発明は、例えば光学部品産業などの発展や地球環境保護から資源のリサイクルに大きく貢献し、工業的に極めて有効となる。
本発明において、スチレン系樹脂が70質量%未満あるいは廃材樹脂が30質量%を超える発泡性粒子では、良好な発泡成形体が得られないので好ましくない。また、スチレン系樹脂が97質量%を超えるあるいは廃材樹脂が3質量%未満の発泡性粒子では、廃材樹脂のリサイクル効率が悪いので好ましくない。より好ましくは、75〜96質量%のスチレン系樹脂と、4〜25質量%の廃材樹脂の範囲であり、最も好ましくは、85〜95質量%のスチレン系樹脂と、5〜15質量%の廃材樹脂の範囲である。
また、必須ではないが、廃材樹脂の粒子長径が5μm以下、より好ましくは3μm未満であることが好ましい。5μmを超える場合には、発泡成形体となったときに、気泡間に存在する隔膜の厚さを廃材樹脂粒子が超えることが起こり、発泡成形体の強度低下を招く恐れがある。また、3μm以上の場合には、発泡成形体の圧縮強度が幾分低下する。
本発明は、また、上記のスチレン系樹脂発泡性粒子の製造方法として、70〜97質量%のスチレン系樹脂と、3〜30質量%の環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂とを押出機に供給して加熱溶融させて樹脂組成物とし、それを押出機から押し出し、押し出し後に切断して混合樹脂粒子を得る第1の工程と、第1の工程で得た混合樹脂粒子単独で、または前記混合樹脂粒子にスチレン系樹脂をさらに混合して、70〜97質量%のスチレン系樹脂と、3〜30質量%の前記廃材樹脂とを押出機に供給し加熱溶融させて樹脂組成物とし、押し出し途中より揮発性発泡剤を圧入して発泡剤含有溶融樹脂として押出機から押し出し、押し出し後切断してスチレン系樹脂中に前記廃材樹脂が微粒子として分散しているスチレン系樹脂発泡性粒子を得る第2の工程、とを少なくとも有することを特徴とするスチレン系樹脂発泡性粒子の製造方法、をも開示する。
上記の製造方法においても、スチレン系樹脂発泡性粒子中に分散している前記廃材樹脂の微粒子は、粒子長径が5μm以下、好ましくは3μm未満であることが望ましく、その理由は前記したとおりである。
本発明の方法において、上記した混合樹脂粒子を得る第1の工程を最初に行い、そこで得られた混合樹脂粒子を用いて、上記したスチレン系樹脂発泡性粒子を得る第2の工程を行うことは必要である。理由は明確でないが、このように工程を2つに分けて行うことにより、前記した十分に長い揮発性発泡剤保持能を備えたスチレン系樹脂発泡性粒子を製造することができる。
本発明において、基材樹脂の1つであるスチレン系樹脂には、スチレンの単独重合体(ホモポリマー)の他、スチレンとアクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸などとの共重合体やポリスチレンにジエン系ゴムエラストマーを混合したりジエン系ゴムエラストマーにスチレン系モノマーをグラフト重合することなどにより得られる耐衝撃性ポリスチレンなどが使用できる。これらのスチレン系樹脂は1種または2種以上混合して使用できる。この中でも特に好ましいのはスチレンの単独重合体である。なお、スチレン系樹脂は新規なものであってもよく、スチレン系樹脂の成形品からの再生品であってもよい。
本発明に用いる環状ポリオレフィン系樹脂とは、主鎖あるいは側鎖に環状脂肪族炭化水素を有するポリオレフィン系樹脂をいう。環状脂肪族炭化水素としては、例えば「化1」にあげる構造式で表されるものがある。
Figure 2007084666
環状ポリオレフィン系樹脂の市販品としては、例えば、日本ゼオン社製のゼオネックス(登録商標)およびゼオノア(登録商標)、JSR社製のアートン(登録商標)、三井化学社製のアペル(登録商標)などをあげることができる。
より好ましく用いられる環状ポリオレフィン系樹脂としては、比重0.9〜1.1であり、ガラス転移温度120〜180℃のものである。この範囲の環状ポリオレフィン系樹脂は、光学特性が良好で、耐熱性、成形性に優れているため、光学レンズ、光ディスク、プリズム、シートなどの光学部品の用途に用いられている。また、この範囲であれば光学部品の廃材樹脂としてスチレン系樹脂に混合し発泡性粒子とした際に、発泡性粒子中に微粒子として分散し良好な発泡成形体が得られる。
最も好ましい範囲は、比重0.95〜1.05であり、ガラス転移温度120〜150℃である。市販品としては、例えば、日本ゼオン社製のゼオネックス(登録商標)480、480R、E48R、330R、RS820、三井化学社製のアペル(登録商標)APL6013T、APL5014DP、APL6015Tなどをあげることができる。
上記の環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体に制限はないが、例えば、レンズ、光ディスク、プリズム、シートなどの光学部品があげられる。そのような成形体の廃材樹脂とは、成形体を製造するときに使用する製造装置のスプルー部やランナー部内に残存する樹脂材料、あるいは、フィルムやシートを用いて成形体を製造する場合には、その両端に発生する耳と呼ばれる余剰部分、さらには、成形体の規格外品などがあげられる。
本発明において、揮発性発泡剤には、発泡性粒子を押し出す段階では発泡を抑えやすく、また常温下では発泡性粒子中から逸散しにくく、粒子を発泡させる段階では高度に発泡し易いものが好ましい。従って、発泡剤としては、常温、常圧下では気化せず、蒸気加熱で容易に気化する特性を有する発泡剤が好適であり、沸点が20〜60℃の範囲にあるものが好ましい。沸点が20℃未満では、押し出し中に発泡剤の気化が始まりやすく粒子の発泡を抑制することが困難であり、沸点が60℃を越えると、発泡性粒子を蒸気加熱して発泡粒子とする際の発泡性が悪くなり好ましくない。
発泡剤としては、例えばノルマルペンタン(沸点36℃)、イソペンタン(沸点28℃)、シクロペンタン(沸点49℃)、シクロペンタジエン(沸点41℃)等を単独もしくは2種以上混合して使用することができる。また、上記ペンタン類を主成分として、ノルマルブタン、イソブタン、プロパン等の沸点が20℃以下の発泡剤を共沸点が20℃以上になる範囲で混合して使用することもできる。これらの内、特に好ましい発泡剤はイソペンタンであり、発泡剤成分中に少なくとも50質量%以上のイソペンタンを含むものが好適である。イソペンタンが発泡剤として好適な理由は、ノルマルペンタンより沸点が低いにも関わらず、発泡性粒子中に保持されやすく、発泡時により高度に発泡するという利点を有しているからである。これは、イソペンタンの分子立体構造が作用しているものと推定される。
本発明によれば、スチレン系樹脂と、環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂とからなるスチレン系樹脂発泡性粒子でありながら、従来の基材樹脂がスチレン系樹脂であるスチレン系樹脂発泡性粒子と同等の発泡剤保持性を有し、また、それを発泡させた発泡成形体はスチレン樹脂発泡体と同等の物性を有する、新規なスチレン系樹脂発泡性粒子を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子を製造するときの、前記混合樹脂粒子を得るための第1の工程を行うのに適した装置の一例であり、図2は本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子を得るための第2の工程を行うのに適した装置の一例である。
図1の装置Aは、樹脂の流れ方向(矢印方向)上流側に樹脂組成物原料を投入する原料供給ホッパー6と、樹脂流れ方向末端に押出用金型2とがそれぞれ設けられた押出機1を備え、押出用金型2の先端にはノズル付き口金3が備えられる。押出機1としては、樹脂の押し出し成形において用いられる公知の押出機、例えば単軸押出機、二軸押出機、タンデム式押出機等の中から適宜選択して使用し得るが、好ましくは、環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂を粒子長径5μm以下にスチレン系樹脂中に分散することができるような二軸押出機であり、スクリュー回転数も200rpm以上のものが用いられる。4は押し出された樹脂ストランドに対する冷却装置であり、5はペレットの切断装置(ペレタイザー)である。なお、これらの装置はすべて既に知られたものをそのまま用いることができる。
押出機1の原料供給ホッパー6に、70〜97質量%のスチレン系樹脂と、3〜30質量%の環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂との混合物を投入する。投入された原料は押出機1内を通過することにより加熱溶融および混練される。押出機1の温度とスクリュー回転数を適宜制御することにより、粒子長径が5μm以下、好ましくは3μm未満の微粒子とされた廃材樹脂(環状ポリオレフィン系樹脂)が分散している加熱溶融したスチレン系樹脂組成物が得られる。加熱溶融した樹脂組成物はノズル付き口金3から樹脂ストランドとして押し出され、冷却装置4を通過することにより冷却されて、切断装置5でペレット状に裁断され、混合樹脂粒子とされる。
図2に示す装置Bは、押出機1aを備える。ただし、ホッパー6の下流側に、発泡剤を圧送する高圧ポンプ7を備えており、樹脂組成物が発泡剤供給口8に達すると、高圧ポンプ13で圧送された発泡剤が樹脂組成物中に混合される。この押出機1aは、混合樹脂粒子を製造するのに使用したと同じ押出機1でもよいが、装置Bでの押出機1aの主目的は樹脂組成物中に発泡剤を混入することであり、単軸押出機でかつスクリュー回転数が50rpm程度以上のものであればよい。押出機1aの先端には押出用金型2が配置され、押出用金型2の出口を覆うようにして、内部にカッター9を回転駆動可能に配置するカッティング室10が取り付けられる。カッティング室10には、水槽11の水が送水ポンプ12により送り込まれる。13は固液分離機能を備えた脱水乾燥機、14は脱水乾燥機13で分離した発泡性粒子を貯留する容器である。
図1に示す装置Aで造られた混合樹脂粒子は、それ単独で、あるいはスチレン系樹脂をさらに混合して、質量比で、70〜97質量%のスチレン系樹脂と3〜30質量%の前記廃材樹脂(環状ポリオレフィン系樹脂)とした樹脂組成物を、装置Bのホッパー6に投入する。樹脂組成物は押出機1aを通過することにより加熱溶融および混練され、樹脂組成物が発泡剤供給口8に達すると、高圧ポンプ7で圧送された発泡剤が樹脂組成物中に混合される。
その後、発泡剤含有溶融樹脂組成物は、押出用金型2からカッティング室10内に押し出され、送水ポンプ12により送り込まれる水と接触するとともに、水中でカッター9によってペレット状に切断される。切断された樹脂は、スチレン系樹脂中に粒子長径が5μm以下、好ましくは3μm未満の微粒子とされた廃材樹脂(環状ポリオレフィン系樹脂)が分散しているスチレン系樹脂発泡性粒子となっており、該スチレン系樹脂発泡性粒子は循環水流によりカッティング室10から脱水乾燥機13に搬送される。脱水乾燥機13で水と分離し、乾燥されたスチレン系樹脂発泡性粒子(本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子)は、容器14に貯留される一方、水は水槽11に送られる。
このようにして製造されたスチレン系樹脂発泡性粒子を用いて発泡成形したスチレン系樹脂発泡成形体は、後の実施例に記載するように、従来の基材樹脂がスチレン系樹脂であるスチレン系樹脂発泡性粒子と同等の発泡剤保持性を有し、また、それを発泡させた発泡成形体はスチレン樹脂発泡体と同等の物性を有する。
以下、実施例1〜5と比較例1〜3により本発明を説明する。なお、以下に記載する実施例と比較例の内容は、表1にまとめて示している。また、各項目の測定方法と評価方法は以下に記載するとおりである。
〔ガラス転移温度の測定方法〕
JISK7121:1987「プラスチックの転移温度測定方法」記載の方法により測定した。即ち、示差走査熱量計装置 DSC200型(セイコー電子工業(株)製)を用い測定容器に試料を10mg充填して、窒素ガス流量30ml/minのもと20℃/minの昇温速度で220℃まで昇温し10分間保持後取り出し室温にて急冷する熱処理の後、窒素ガス流量30ml/minのもと10℃/minの昇温速度で220℃まで昇温しガラス転移温度を測定し中間点ガラス転移温度をガラス転移温度とした。
〔廃材樹脂の粒子長径の測定方法〕
装置:透過型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−7600)。
前処理:エポキシ樹脂包理、四酸化ルテニウム染料(RuO)、超薄切片作成。
測定方法:試料の断面を拡大倍率2000倍で写真撮影し、廃材樹脂の長径を測定。
発泡性粒子の場合:発泡性粒子の中心付近を通る断面を切り出し、この断面を写真撮影して廃材樹脂の粒子の長径を測定した。
発泡粒子または発泡成形体の場合:気泡構造を形成する気泡膜の断面を切り出し、この断面を写真撮影して廃材樹脂の粒子の長径を測定した。
〔発泡倍数の測定方法〕
発泡倍数は試験片(例50mm×50mm×25mm)の寸法と質量を有効数字3桁以上になるように測定し、次式により算出した。
発泡倍数(倍)=試験片体積(cm)/試験片質量(g)×樹脂比重
〔嵩倍数の測定方法〕
発泡粒子の嵩倍数は、JISK6767に準拠して以下の式により求めた。
嵩倍数(倍)=発泡粒子の嵩体積(cm)/発泡粒子の質量(g)×樹脂比重
〔発泡成形体の外観評価〕
長さ400mm、幅300mm、厚み50mmの平板形状の発泡成形体を成形し、次の基準で極めて良好(◎)、良好(○)、不良(×)を評価した。
◎:発泡成形体に収縮がなく外観が極めて良好である。
○:発泡成形体にわずかな収縮が見られるが外観は良好である。
×:発泡成形体に大きな収縮が見られ外観が不良である。
〔発泡成形体の融着評価〕
長さ400mm、幅300mm、厚み50mmの平板形状の発泡成形体の表面に、一対の長辺の中心同士を結ぶ直線に沿ってカッターナイフで深さ約5mmの切り込み線を入れた後、この切り込み線に沿って発泡成形体を手で二分割し、その破断面における発泡粒子について、100〜150個の任意の範囲について粒子内で破断している粒子の数(a)と粒子同士の界面で破断している粒子の数(b)とを数え、式[(a)/((a)+(b))]×100に代入して得られた値を融着率(%)として、次の基準で極めて良好(◎)、良好(○)、不良(×)を評価した。
◎:融着率80%以上で極めて良好である。
○:融着率50%以上、80%未満で良好である。
×:融着率50%未満で不良である。
〔発泡成形体の5%圧縮強度(発泡倍数30倍換算値)評価〕
発泡倍数30倍の前後10倍以内の発泡成形体(長さ400mm、幅300mm、厚み50mmの平板形状)を2つ作成し(発泡力不足で発泡倍数30倍が得られない場合は、20倍以上、30倍未満の範囲で発泡成形体を2つ作成し)、厚み方向の5%圧縮強度を測定した。2つの発泡倍数における測定値を直線で結んで、発泡倍数30倍の5%圧縮強度を算出し、「5%圧縮強度(30倍換算値)」とした。なお、厚み方向の5%圧縮強度は、JISA9511:1995「発泡プラスチック保温材」記載の方法により測定した。すなわち、テンシロン万能試験機 UCT−5T((株)オリエンテック製)を用いて、試験体サイズは50mm×50mm×50mmで圧縮速度を10mm/minとして5%圧縮時の圧縮強度を測定した。次の基準で極めて良好(◎)、良好(○)、不良(×)を評価した。
◎:5%圧縮強度(30倍換算値)0.15MPa以上であって、十分な強度があり極めて良好である。
○:5%圧縮強度(30倍換算値)0.10MPa以上、0.15MPa未満であって、強度があり良好である。
×:5%圧縮強度(30倍換算値)0.10MPa未満であって、強度が不足しており不良である。
〔実施例1〕
・混合樹脂粒子の製造
スチレン樹脂(東洋スチレン(株)社製、品番HRM−10N)100質量部と、環状ポリオレフィン樹脂(日本ゼオン社製、ゼオネックスE48R、比重1.01,ガラス転移温度139℃)を用いてレンズを成形した際に発生するスプルー部やランナー部に残存する環状ポリオレフィン樹脂を粒径約10mmに粉砕して得た廃材樹脂10質量部(すなわち、スチレン樹脂90.9質量%、廃材樹脂9.1質量%)とを、定量供給装置を用いて二軸押出機(フリージアマクロス社製、NRII型46mmSGベント式)に連続供給した。押出機内の温度としては最高温度230℃に設定し、スクリュー回転数300rpmで溶融混練し、押出機先端のダイに設けた多数の小孔(φ5mm×15穴)からストランド状に押し出した溶融樹脂を、水槽内に通過させ冷却した後、ペレタイザーで所定の大きさに切断し、混合樹脂粒子を製造した。
・発泡性粒子の製造
樹脂成分として混合樹脂粒子110質量部、微粉末タルク0.2質量部を口径90mmの単軸押出機(東芝機械(株)製、品番SE−90)に連続供給した。押出機内の温度としては最高温度220℃に設定し、スクリュー回転数(53rpm)で溶融混練し、発泡剤として樹脂に対して5.2部の工業用ペンタン(エスケイ産業(株)製)を押出機途中より圧入した。押出機内で樹脂と発泡剤を混練するとともに冷却し、押出機先端部での樹脂温度を180℃、ダイの樹脂導入部の圧力を18MPaに保持し、直径0.7mmの小孔が192個配置されたダイより、ダイに連結され30℃の水が循環するカッティング室に発泡剤含有溶融樹脂を押し出すと同時に、円周方向に10枚の刃を有する高速回転カッターで押し出し物を切断した。切断した粒子を冷却、脱水乾燥して発泡性粒子を得た。なお、ダイの樹脂導入部の圧力は、発泡性粒子の連続生産にあたり、変動が少なく安定していた。また、発泡性粒子中に分散している環状ポリオレフィン樹脂からなる廃材樹脂の長径は大部分が3μm未満であった。図3にその透過型電子顕微鏡写真を示す。
・予備発泡粒子の製造
得られた発泡性粒子を、72時間経過後、バッチ式予備発泡機にて処理し、嵩倍数35倍の予備発泡粒子を作製した。
・発泡成形体の製造
得られた嵩倍数35倍の予備発泡粒子を24時間放置後、内寸300×400×50mmの成形型内に充填し、ゲージ圧0.8kg/cmの水蒸気を20秒間吹き込んで成形し発泡成形体を得た。得られた発泡成形体の発泡倍数は35倍で、発泡成形体に収縮はなく外観は極めて良好(◎)であった。融着率も90%であり極めて良好(◎)であった。また、発泡成形体の気泡膜中に分散している廃材樹脂の長径は大部分が3μm未満であった。さらに、発泡成形体の5%圧縮強度は0.18Mpa(30倍換算値)であり極めて良好(◎)であった。発泡成形体の透過型電子顕微鏡写真を図4に示す。
・最大発泡嵩倍数の経日変化
また、発泡性粒子を予備発泡粒子とした場合の最大発泡嵩倍数の経日変化は、製造直後38倍、10日後37倍、30日後34倍であり、発泡性を長期間維持していた。
〔実施例2〕
混合樹脂粒子の製造時において、スチレン樹脂100質量部、環状ポリオレフィン樹脂の廃材樹脂20質量部(すなわち、スチレン樹脂83.3質量%、廃材樹脂16.7質量%)とし、発泡性粒子の製造時において、樹脂成分として混合樹脂粒子120質量部とした以外は、実施例1と同様な装置、方法で混合樹脂粒子、発泡性粒子、予備発泡粒子を製造した。
発泡性粒子中に分散している環状ポリオレフィン樹脂からなる廃材樹脂の長径は大部分が3μm未満であった。
嵩倍数25倍の予備発泡粒子から得られた発泡成形体の発泡倍数は25倍で、発泡成形体にわずかな収縮が見られたが外観は良好(○)であった。融着率は60%であり良好(○)であった。また、発泡成形体の気泡膜中に分散している廃材樹脂の長径は大部分が3μm未満であった。発泡成形体の5%圧縮強度は0.15Mpa(30倍換算値)であり、極めて良好(◎)であった。
また、発泡性粒子を予備発泡粒子とした場合の最大発泡嵩倍数の経日変化は、製造直後27倍、10日後25倍、30日後23倍であり、発泡性を長期間維持していた。
〔実施例3〕
混合樹脂粒子の製造時において、スチレン樹脂100質量部、環状ポリオレフィン樹脂の廃材樹脂20質量部(すなわち、スチレン樹脂83.3質量%、廃材樹脂16.7質量%)とし、発泡性粒子の製造時において、樹脂成分として混合樹脂120質量部に、スチレン樹脂(東洋スチレン(株)社製、品番HRM−10N)100質量部を加えた(すなわち、スチレン樹脂90.9質量%、廃材樹脂9.1質量%)以外は、実施例1と同様な装置、方法で混合樹脂粒子、発泡性粒子、予備発泡粒子を製造した。
発泡性粒子中に分散している環状ポリオレフィン樹脂からなる廃材樹脂の長径は大部分が3μm未満であった。
嵩倍数35倍の予備発泡粒子から得られた発泡成形体の発泡倍数は35倍で、発泡成形体に収縮はなく外観は極めて良好(◎)であった。融着率は90%であり極めて良好(◎)であった。また、発泡成形体の気泡膜中に分散している廃材樹脂の長径は大部分が3μm未満であった。発泡成形体の5%圧縮強度は0.19Mpa(30倍換算値)であり、極めて良好(◎)であった。
また、発泡性粒子を予備発泡粒子とした場合の最大発泡嵩倍数の経日変化は、製造直後35倍、10日後34倍、30日後32倍であり、発泡性を長期間維持していた。
〔実施例4〕
混合樹脂粒子の製造時において、スチレン樹脂100質量部、環状ポリオレフィン樹脂の廃材樹脂30質量部(すなわち、スチレン樹脂76.9質量%、廃材樹脂23.1質量%)とし、発泡性粒子の製造時において、樹脂成分として混合樹脂130質量部に、スチレン樹脂(東洋スチレン(株)社製、品番HRM−10N)500質量部を加えた(すなわち、スチレン樹脂95.2質量%、廃材樹脂4.8質量%)以外は、実施例1と同様な装置、方法で混合樹脂粒子、発泡性粒子、予備発泡粒子を製造した。
発泡性粒子中に分散している環状ポリオレフィン樹脂からなる廃材樹脂の長径は大部分が3μm未満であった。
嵩倍数40倍の予備発泡粒子から得られた発泡成形体の発泡倍数は40倍で、発泡成形体に収縮はなく外観は極めて良好(◎)であった。融着率は100%であり極めて良好(◎)であった。また、発泡成形体の気泡膜中に分散している廃材樹脂の長径は大部分が3μm未満であった。発泡成形体の5%圧縮強度は0.21Mpa(30倍換算値)であり、極めて良好(◎)であった。
また、発泡性粒子を予備発泡粒子とした場合の最大発泡嵩倍数の経日変化は、製造直後44倍、10日後44倍、30日後42倍であり、発泡性を長期間維持していた。
〔実施例5〕
混合樹脂粒子の製造時において、スクリュー回転数を150rpmとした以外は、実施例1と同様な装置、方法で混合樹脂粒子、発泡性粒子、予備発泡粒子を製造した。発泡性粒子中に分散している環状ポリオレフィン樹脂からなる廃材樹脂の長径は大部分が3〜5μmであった。
嵩倍数25倍の予備発泡粒子から得られた発泡成形体の発泡倍数は25倍で、発泡成形体にわずかに収縮が見られたが外観は良好(○)であった。また、融着率も60%であり良好(○)であった。発泡成形体の気泡膜中に分散している廃材樹脂の長径は大部分が3〜5μmであった。発泡成形体の5%圧縮強度は0.13Mpa(30倍換算値)であり、良好(○)であった。外観および融着が実施例1〜4のものと比較して劣っているのは、廃材樹脂の長径は大部分が3〜5μmと大きいことが原因となっていると推測される。
また、発泡性粒子を予備発泡粒子とした場合の最大発泡嵩倍数の経日変化は、製造直後27倍、10日後23倍、30日後20倍であり、発泡性を長期間維持していた。
〔比較例1〕
混合樹脂粒子を製造せず、発泡性粒子の製造時において、樹脂成分としてスチレン樹脂(東洋スチレン(株)社製、品番HRM−10N)100質量部(すなわち、スチレン樹脂100質量%、廃材樹脂0質量%)とした以外は、実施例1と同様な装置、方法で発泡性粒子、予備発泡粒子を製造した。
嵩倍数40倍の予備発泡粒子から得られた発泡成形体の発泡倍数は40倍で、発泡成形体に収縮はなく外観は極めて良好(◎)であった。融着率は100%であり極めて良好(◎)であった。また、発泡成形体の5%圧縮強度は0.21Mpa(30倍換算値)であり極めて良好(◎)であった。
また、発泡性粒子を予備発泡粒子とした場合の最大発泡嵩倍数の経日変化は、製造直後46倍、10日後46倍、30日後43倍であり、発泡性を長期間維持していた。
〔比較例2〕
混合樹脂粒子を製造せず、発泡性粒子の製造時において、樹脂成分としてスチレン樹脂100質量部、環状ポリオレフィン樹脂の廃材樹脂10質量部(すなわち、スチレン樹脂90.9質量%、廃材樹脂9.1質量%)とした以外は、実施例1と同様な装置、方法で発泡性粒子の製造を試みた。しかし、樹脂供給後すぐに押出用金型の樹脂導入部の圧力が上昇し押出機が非常停止し、発泡性粒子は得られなかった。
〔比較例3〕
混合樹脂粒子を製造せず、発泡性粒子の製造時において、樹脂成分としてスチレン樹脂100質量部、環状ポリオレフィン樹脂の廃材樹脂20質量部(すなわち、スチレン樹脂83.3質量%、廃材樹脂16.7質量%)とした以外は、実施例1と同様な装置、方法で発泡性粒子の製造を試みた。しかし、樹脂供給後すぐに押出用金型2の樹脂導入部の圧力が上昇し押出機が非常停止し、発泡性粒子は得られなかった。
[考察]
実施例1、3,4の発泡成形品は、比較例1の発泡成形品,すなわち従来のスチレン樹脂のみからなる発泡性粒子を用いて発泡成形した発泡成形品と同等の外観および融着率を示しており、本発明より、環状ポリオレフィン樹脂の廃材樹脂を有効に再利用できることが示される。
実施例2と5の発泡成形品は、比較例1の発泡成形品のものよりも幾分外観と融着率において劣っているが、その差は実用に何ら差し支えない程度である。実施例2では環状ポリオレフィン系樹脂の混合比が実施例1、3,4の発泡成形品と比較して多かったこと、また、実施例5では混合樹脂粒子の製造時にスクリュー回転数を150rpmと落としたことにより環状ポリオレフィン系樹脂の粒子長径がわずかに大きくなったことに起因すると考えられる。
比較例2と3では、混合樹脂粒子を製造せずに、粒径約10mmの廃材樹脂を直接押出機に投入して、スチレン系樹脂発泡性粒子を製造しようとしたことから、環状ポリオレフィン系樹脂の粒子長径が十分に小さくなることができず、押出機の樹脂圧が過度に上昇して押出機が停止したものと考えられる。
Figure 2007084666
本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子を製造するときの、混合樹脂粒子を得るための第1の工程を行うのに適した装置の一例を示す図。 本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子を得るための第2の工程を行うのに適した装置の一例を示す図。 本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子を透過型電子顕微鏡写真で示す拡大図。 本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子を用いて成形した発泡成形品を透過型電子顕微鏡写真で示す拡大図。
符号の説明
A…本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子を製造するときの混合樹脂粒子を得るための第1の工程を行うのに適した装置、B…本発明によるスチレン系樹脂発泡性粒子を得るための第2の工程を行うのに適した装置、1…押出機、1a…押出機、2…押出用金型、3…ノズル付き口金、4…冷却装置、5…切断装置(ペレタイザー)、6…原料供給ホッパー、7…高圧ポンプ、8…発泡剤供給口、9…カッター、10…カッティング室、11…水槽、12…高圧ポンプ、13…固液分離機能を備えた脱水乾燥機、14…発泡性粒子を貯留する容器

Claims (5)

  1. 揮発性発泡剤を含有するスチレン系樹脂発泡性粒子であって、発泡性粒子の基材樹脂が、70〜97質量%のスチレン系樹脂と、3〜30質量%の環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂との混合樹脂であり、スチレン系樹脂中に前記廃材樹脂が微粒子として分散していることを特徴とするスチレン系樹脂発泡性粒子。
  2. 前記廃材樹脂の微粒子は、粒子長径が5μm以下、好ましくは3μm未満であることを特徴とする請求項1に記載のスチレン系樹脂発泡性粒子。
  3. 請求項1または2に記載のスチレン系樹脂発泡性粒子を発泡成形してなるスチレン系樹脂発泡成形体。
  4. 70〜97質量%のスチレン系樹脂と、3〜30質量%の環状ポリオレフィン系樹脂からなる成形体の廃材樹脂とを押出機に供給して加熱溶融させて樹脂組成物とし、それを押出機から押し出し、押し出し後に切断して混合樹脂粒子を得る第1の工程と、
    第1の工程で得た混合樹脂粒子単独で、または前記混合樹脂粒子にスチレン系樹脂をさらに混合して、70〜97質量%のスチレン系樹脂と、3〜30質量%の前記廃材樹脂とを押出機に供給し加熱溶融させて樹脂組成物とし、押し出し途中より揮発性発泡剤を圧入して発泡剤含有溶融樹脂として押出機から押し出し、押し出し後切断してスチレン系樹脂中に前記廃材樹脂が微粒子として分散しているスチレン系樹脂発泡性粒子を得る第2の工程、
    とを少なくとも有することを特徴とするスチレン系樹脂発泡性粒子の製造方法。
  5. スチレン系樹脂発泡性粒子中に分散している前記廃材樹脂の微粒子は、粒子長径が5μm以下、好ましくは3μm未満であることを特徴とする請求項4に記載のスチレン系樹脂発泡性粒子の製造方法。
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