JP2009020263A - 光学素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】残留応力が十分に緩和されて、非点収差等の光学特性が飛躍的に改善された光学素子、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】光軸方向の長さが0.5〜3mmで、且つ光軸方向と垂直方向の長さが3〜5mmである光学素子であって、脂環式構造を有する重合体からなる樹脂が金型に射出されて成型された後に、該樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることを特徴とする光学素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、光ピックアップ装置の光ピックアップレンズ等に用いられる小型の光学素子、及びその製造方法に関する。
近年では、望遠鏡レンズや顕微鏡レンズ等として用いられる大型の光学素子から、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Video Disc)、HD−DVD(大容量DVD)、BD(Blu−ray Disc)等の光ピックアップレンズとして用いられる小型の光学素子まで、大小様々な光学素子が製造、販売されている。
これら光学素子は、通常、用途に応じた特定の樹脂を所定の金型に射出して成型する、所謂「射出成型」工程を経て製造されるが、その成型品の表面層では少なからず残留応力による複屈折が生じ、その表面層で光の散乱現象が起こって、焦点距離を所望の設計値通りにするのが困難となっている。
常温で冷却(放置)した後の成型品をガラス転移点以下の温度でアニールすることにより、成型品に発生する残留応力を緩和し、当該成型品で生じる複屈折を極小化することができる旨記載されている(例えば、特許文献1参照)。
また、脂環式構造を有する重合体を含有する樹脂を金型に射出して成型し、成型後の前記樹脂をその樹脂のガラス転移温度より35〜45℃低い温度で16時間以上熱処理または湿熱処理する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3055443号公報 特開2005−275393号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、比較的大型の光学素子の成型に際して当該成型品に良好な性能を付与するためにアニール処理を施すものであって、そのアニール処理の条件を詳しく特定しているが、その条件は射出成型工程を経て製造される樹脂製の光学素子全てに適用可能なものではない。例えば、上記光ピックアップレンズ等に用いられる数mmスケールの小型の光学素子では、製造ロットごとに僅かにアニール処理の条件が異なれば、その条件の差が集光スポットの形成性能等に大きく影響する。
そのため、特許文献1に開示された技術のアニール処理では、残留応力を十分に緩和したり、アニール処理中の熱的平衡状態を安定に保つことができず、光ピックアップレンズ用の光学素子として十分な性能が得られない。
特許文献2に開示された技術は、小型の光学素子の残留応力を十分緩和し、非点収差等の光学特性を飛躍的に改善させるアニール条件を詳しく特定しているが、平板に近い光学素子やHD−DVD等の薄肉小径化した光学素子では熱変形を起こし易く、またBD等の高NA光学素子では、感度が非常に高く僅かな変形でも光学性能への影響を受け易くなっていることから、これらの光学素子の特性に全て対応した条件とはなっていない。
本発明の目的は、光ピックアップレンズ等の小型の光学素子として好適に用いることができる光学素子及びその製造方法であって、残留応力が十分に緩和されて、非点収差等の光学特性が飛躍的に改善された光学素子、及びその製造方法を提供することである。
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
1.光軸方向の長さが0.5〜3mmで、且つ光軸方向と垂直方向の長さが3〜5mmである光学素子であって、脂環式構造を有する重合体からなる樹脂が金型に射出されて成型された後に、該樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることを特徴とする光学素子。
2.前記1に記載の光学素子において、前記脂環式構造を有する重合体からなる樹脂が下記式(1)で表される繰り返し単位〔1〕を含有する重合体ブロック〔A〕と、下記式(1)で表される繰り返し単位〔1〕並びに下記式(2)で表される繰り返し単位〔2〕及び/または下記式(3)で表される繰り返し単位〔3〕を含有する重合体ブロック〔B〕とを有し、前記重合体ブロック〔A〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率a(モル%)と前記重合体ブロック〔B〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率b(モル%)との関係がa>bであるブロック重合体からなる樹脂であることを特徴とする光学素子。
Figure 2009020263
(式(1)中、R1は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基であり、R2〜R11はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基またはハロゲン基である。)
Figure 2009020263
(式(2)中、R12は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基である。)
Figure 2009020263
(式(3)中、R13及びR14はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20のアルキル基である。)
3.前記1または2に記載の光学素子において、前記光軸方向の長さが0.7〜1.5mmであり、前記樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より20〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることを特徴とする光学素子。
4.前記1または2に記載の光学素子において、前記光軸方向の長さが1.6〜2.5mmであり、前記樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜15℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることを特徴とする光学素子。
5.前記1〜4のいずれか1項に記載の光学素子において、前記熱処理または湿熱処理の処理時間が150時間以上であることを特徴とする光学素子。
6.前記1〜5のいずれか1項に記載の光学素子において、前記熱処理または湿熱処理が湿熱処理であり、該湿熱処理での処理温度における相対湿度が40〜80%であることを特徴とする光学素子。
7.前記6に記載の光学素子において、前記相対湿度が55〜65%であることを特徴とする光学素子。
8.前記1〜7のいずれか1項に記載の光学素子において、光ピックアップ装置の光ピックアップレンズとして用いられることを特徴とする光学素子。
9.前記1〜8のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法であって、前記脂環式構造を有する重合体からなる樹脂を金型に射出して成型し、成型後、該樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理することを特徴とする光学素子の製造方法。
10.前記9に記載の光学素子の製造方法において、前記光軸方向の長さが0.7〜1.5mmであり、前記樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)で15時間以上熱処理または湿熱処理することを特徴とする光学素子の製造方法。
11.前記9に記載の光学素子の製造方法において、前記光軸方向の長さが1.6〜2.5mmであり、前記樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜15℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理することを特徴とする光学素子の製造方法。
12.前記9〜11のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法において、前記熱処理または湿熱処理の処理時間が150時間以上であることを特徴とする光学素子の製造方法。
13.前記9〜12のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法において、前記熱処理または湿熱処理が湿熱処理であり、該湿熱処理での処理温度における相対湿度が40〜80%であることを特徴とする光学素子の製造方法。
14.前記13に記載の光学素子の製造方法において、前記相対湿度が55〜65%であることを特徴とする光学素子の製造方法。
本発明の光学素子では、脂環式構造を有する重合体からなる樹脂が金型に射出されて成型された後に、その樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理(以下「アニール」または「アニール処理」ともいう。)されているため、残留応力が十分に緩和されて非点収差等の光学特性が飛躍的に改善される。
本発明の光学素子の製造方法では、脂環式構造を有する重合体からなる樹脂を金型に射出して成型し、成型後の樹脂をその樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理するため、残留応力が十分に緩和されて非点収差等の光学特性が飛躍的に改善された光学素子を製造することができる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。但し、発明の範囲は図示例に限定されない。
本発明は、光軸方向の長さが0.5〜3mmで、且つ光軸方向と垂直方向の長さが3〜5mmである光学素子において、脂環式構造を有する重合体からなる樹脂が金型に射出されて成型された後に、該樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることを特徴とする。
脂環式構造を有する重合体からなる樹脂としては、前記式(1)で表される繰り返し単位〔1〕を含有する重合体ブロック〔A〕と、前記式(1)で表される繰り返し単位〔1〕並びに前記式(2)で表される繰り返し単位〔2〕及び/または前記式(3)で表される繰り返し単位〔3〕を含有する重合体ブロック〔B〕とを有し、前記重合体ブロック〔A〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率a(モル%)と前記重合体ブロック〔B〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率b(モル%)との関係がa>bであるブロック重合体からなる樹脂が好ましい。
特に前記光軸方向の長さが0.7〜1.5mmの場合、前記樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より20〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることが好ましい。
更に光軸方向の長さが1.6〜2.5mmの場合、前記樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜15℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることが好ましい。
図1は、光ピックアップ装置1の内部構造を示す模式図である。
本実施形態における光ピックアップ装置1には、図1に示すように光源である半導体レーザ発振器2が具備されている。この半導体レーザ発振器2から出射される青紫色光の光軸上には、半導体レーザ発振器2から離間する方向に向かってコリメータ3、ビームスプリッタ4、1/4波長板5、絞り6、対物レンズ7が順次配設されている。
また、ビームスプリッタ4と近接した位置であって、上述した青色光の光軸と直交する方向には、2組のレンズからなるセンサーレンズ群8、センサー9が順次配設されている。
光学素子である対物レンズ7は、光ディスクDに対向した位置に配置されるものであって、半導体レーザ発振器2から出射された青色光を光ディスクDの一面上に集光するようになっている。このような対物レンズ7には、2次元アクチュエータ10が具備されており、この2次元アクチュエータ10の動作により、対物レンズ7は光軸上を移動自在となっている。
次に、光ピックアップ装置1の作用について説明する。
本実施形態における光ピックアップ装置1は、光ディスクDへの情報の記録動作時や、光ディスクDに記録された情報の再生動作時に、半導体レーザ発振器2から青紫色光を出射する。出射された青色光は、図1に示すように光線L1となってコリメータ3を透過して無限平行光にコリメートされた後、ビームスプリッタ4を透過して、1/4波長板5を透過する。更に絞り6及び対物レンズ7を透過した後、光ディスクDの保護基板D1を介して情報記録面D2に集光スポットを形成する。
集光スポットを形成した光は、光ディスクDの情報記録面D2で情報ピットによって変調され、情報記録面D2によって反射される。そして、この反射光は対物レンズ7及び絞り6を順次透過した後、1/4波長板5によって偏光方向が変更され、ビームスプリッタ4で反射する。その後、センサーレンズ群8を透過して非点収差が与えられ、センサー9で受光されて、最終的にはセンサー9によって光電変換されることによって電気的な信号となる。
以後、このような動作が繰り返し行われ、光ディスクDに対する情報の記録動作や光ディスクDに記録された情報の再生動作が完了する。
なお、光ディスクDにおける保護基板D1の厚さ寸法及び情報ピットの大きさにより、対物レンズ7に要求される開口数NAも異なる。本実施形態においては、高密度な光ディスクDであり、その開口数は0.85に設定されている。
本発明における光ピックアップ用光学素子としては、例えば、コリメータや対物レンズを含むレンズ、ビームシェーパ、プリズム、回折格子光学素子(回折レンズ、回折プリズム、回折板、色収差補正素子等)、光学フィルタ(空間ローパスフィルタ、波長バンドパスフィルタ、波長ハイパスフィルタ等)、偏光フィルタ(検光子、旋光子、偏光分離プリズム等)、位相フィルタ(位相板、ホログラム等)が挙げられるが、以上に限定されない。特に集光度が大きく、出射側の光強度が強くなる対物レンズが好ましい。
本発明における機能膜としては特に限定はなく、従来光ピックアップ装置の光学素子上に設けられる反射防止膜、帯電防止膜、防汚膜、防傷膜(ハードコート膜)等が含まれる。
対物レンズ7は、脂環式構造を有する重合体からなる樹脂、好ましくは前記式(1)で表される繰り返し単位〔1〕を含有する重合体ブロック〔A〕と、前記式(1)で表される繰り返し単位〔1〕並びに前記式(2)で表される繰り返し単位〔2〕及び/または前記式(3)で表される繰り返し単位〔3〕を含有する重合体ブロック〔B〕とを有し、前記重合体ブロック〔A〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率a(モル%)と前記重合体ブロック〔B〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率b(モル%)との関係がa>bであるブロック重合体からなる樹脂から構成されており、具体的には上記樹脂が金型の内部に射出されて常温で冷却・成型され、成型終了後にその樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜30℃低い温度で、15時間以上熱処理または湿熱処理されたものである。
かかる熱処理または湿熱処理においては、150時間以上が好ましく、その際の相対湿度としては40〜80%、より好ましくは55〜65%である。
本発明において、「脂環式構造を有する重合体からなる樹脂」は、前記式(1)で表される繰り返し単位〔1〕を含有する重合体ブロック〔A〕と、前記式(1)で表される繰り返し単位〔1〕並びに前記式(2)で表される繰り返し単位〔2〕及び/または前記式(3)で表される繰り返し単位〔3〕を含有する重合体ブロック〔B〕とを有し、前記重合体ブロック〔A〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率a(モル%)と、前記重合体ブロック〔B〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率b(モル%)との関係がa>bであるブロック重合体を含有することが好ましい。具体的には、日本ゼオン社製ゼオネックス340Rが挙げられる。
式(1)で表される繰り返し単位〔1〕の好ましい構造は、R1が水素またはメチル基で、R2〜R11が全て水素のものである。重合体ブロック〔A〕中の繰り返し単位〔1〕の含有量が上記範囲にあると、透明性及び機械的強度に優れる。重合体ブロック〔A〕における、前記繰り返し単位〔1〕以外の残部は、鎖状共役ジエンや鎖状ビニル化合物由来の繰り返し単位を水素化したものである。
重合体ブロック〔B〕は、前記繰り返し単位〔1〕並びに式(2)で表される繰り返し単位〔2〕及び/または式(3)で表される繰り返し単位〔3〕を含有する。重合体ブロック〔B〕中の繰り返し単位〔1〕の含有量は、好ましくは40〜95モル%、より好ましくは50〜90モル%である。繰り返し単位〔1〕の含有量が上記範囲にあると、透明性及び機械的強度に優れる。ブロック〔B〕中の繰り返し単位〔2〕のモル分率をm2(モル%)及び、繰り返し単位〔3〕のモル分率をm3(モル%)とした時に、2×m2+m3が、好ましくは2モル%以上、より好ましくは5〜60モル%、最も好ましくは10〜50モル%である。
式(2)で表される繰り返し単位〔2〕の好ましい構造は、R12が水素またはメチル基のものである。式(13)で表される繰り返し単位〔3〕の好ましい構造はR13が水素で、R14がメチル基またはエチル基のものである。
重合体ブロック〔B〕中の前記繰り返し単位〔2〕または繰り返し単位〔3〕の含有量が少なすぎると、機械的強度が低下する。従って、繰り返し単位〔2〕及び繰り返し単位〔3〕の含有量が上記範囲にあると、透明性及び機械的強度に優れる。重合体ブロック〔B〕は、更に下記式(X)で表される繰り返し単位〔X〕を含有していてもよい。繰り返し単位〔X〕の含有量は、本発明に係るブロック共重合体の特性を損なわない範囲の量であり、好ましくはブロック共重合体全体に対し30モル%以下、より好ましくは20モル%以下である。
Figure 2009020263
式(X)中、R25は水素原子、または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R26はニトリル基、アルコキシカルボニル基、ホルミル基、ヒドロキシカルボニル基、もしくはハロゲン基を表し、R27は水素原子を表す。または、R26とR27とは相互に結合して、酸無水物基もしくはイミド基を形成してもよい。
また、本発明に用いるブロック共重合体は、重合体ブロック〔A〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率をa、重合体ブロック〔B〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率をbとした場合に、a>bの関係がある。これにより透明性、及び機械的強度に優れる。
更に本発明に用いるブロック共重合体は、ブロック〔A〕を構成する全繰り返し単位のモル数をma、ブロック〔B〕を構成する全繰り返し単位のモル数をmbとした場合に、その比(ma:mb)が好ましくは5:95〜95:5、より好ましくは30:70〜95:5、特に好ましくは40:60〜90:10である。(ma:mb)が上記範囲にある場合に、機械的強度及び耐熱性に優れる。
本発明に用いるブロック共重合体の分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下「GPC」と記す。)により測定されるポリスチレン(またはポリイソプレン)換算重量平均分子量(以下「Mw」と記す。)で、好ましくは10,000〜300,000、より好ましくは15,000〜250,000、特に好ましくは20,000〜200,000の範囲である。
ブロック共重合体のMwが上記範囲にあると、機械的強度、耐熱性、成型性のバランスに優れる。ブロック共重合体の分子量分布は使用目的に応じて適宜選択できるが、GPCにより測定されるポリスチレン(またはポリイソプレン)換算のMwと数平均分子量(以下「Mn」と記す。)との比(Mw/Mn)で好ましくは5以下、より好ましくは4以下、特に好ましくは3以下の範囲である。Mw/Mnがこの範囲にあると、機械的強度や耐熱性に優れる。
ブロック共重合体のガラス転移温度(以下「Tg」と記す。)は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、示差走査型熱量計(以下「DSC」と記す。)による高温側の測定値で好ましくは70〜200℃、より好ましくは80〜180℃、特に好ましくは90〜160℃である。
本発明に用いる上記ブロック共重合体は、重合体ブロック〔A〕及び重合体ブロック〔B〕を有し、(〔A〕−〔B〕)型のジブロック共重合体であっても、(〔A〕−〔B〕−〔A〕)型や(〔B〕−〔A〕−〔B〕)型のトリブロック共重合体であっても、重合体ブロック〔A〕と重合体ブロック〔B〕とが、交互に合計4個以上つながったブロック共重合体であってもよい。また、これらのブロックがラジアル型に結合したブロック共重合体であってもよい。
本発明に用いるブロック共重合体は、以下の方法により得ることができる。その方法としては、芳香族ビニル化合物及び/または環に不飽和結合を有する脂環族ビニル化合物を含有するモノマー混合物、及び、ビニル系モノマー(芳香族ビニル化合物及び脂環族ビニル化合物を除く。)を含有するモノマー混合物を重合して、芳香族ビニル化合物及び/または脂環族ビニル化合物由来の繰り返し単位を含有する重合体ブロック、及びビニル系モノマー由来の繰り返し単位を含有する重合体ブロックを有するブロック共重合体を得る。
そして、該ブロック共重合体の芳香環及び/または脂肪族環を水素化する方法や、飽和脂環族ビニル化合物を含有するモノマー混合物、及びビニル系モノマー(芳香族ビニル化合物及び脂環族ビニル化合物を除く。)を含有するモノマー混合物を重合して、脂環族ビニル化合物由来の繰り返し単位を含有する重合体ブロック、及びビニル系モノマー由来の繰り返し単位を含有する重合体ブロックを有するブロック共重合体を得る方法等が挙げられる。中でも、本発明に用いるブロック共重合体としてより好ましいものは、例えば、以下の方法により得ることができる。
(1)第一の方法としては、まず、芳香族ビニル化合物及び/または環に不飽和結合を有する脂環族ビニル化合物を50モル%以上含有するモノマー混合物〔a′〕を重合して、芳香族ビニル化合物及び/または環に不飽和結合を有する脂環族ビニル化合物由来の繰り返し単位を含有する重合体ブロック〔A′〕を得る。
ビニル系モノマー(芳香族ビニル化合物及び脂環族ビニル化合物を除く。)を2モル%以上含有し、且つ芳香族ビニル化合物及び/または環に不飽和結合を有する脂環族ビニル化合物をモノマー混合物〔a′〕中の割合よりも少ない割合の量で含有するモノマー混合物〔b′〕を重合して、芳香族ビニル化合物及び/または前記脂環族ビニル化合物由来の繰り返し単位とビニル系モノマー由来の繰り返し単位を含有する重合体ブロック〔B′〕を得る。
これらの工程を少なくとも経て、前記重合体ブロック〔A′〕及び重合体ブロック〔B′〕を有するブロック共重合体を得た後、該ブロック共重合体の芳香環及び/または脂肪族環を水素化する。
(2)第二の方法としては、まず、飽和脂環族ビニル化合物を50モル%以上含有するモノマー混合物〔a〕を重合して、飽和脂環族ビニル化合物由来の繰り返し単位を含有する重合体ブロック〔A〕を得る。ビニル系モノマー(芳香族ビニル化合物及び脂環族ビニル化合物を除く)を2モル%以上含有し、且つ飽和脂環族ビニル化合物をモノマー混合物〔a〕中の割合よりも少ない割合の量で含有するモノマー混合物〔b〕を重合して、飽和脂環族ビニル化合物由来の繰り返し単位とビニル系モノマー由来の繰り返し単位を含有する重合体ブロック〔B〕を得る。
これらの工程を少なくとも経て、前記重合体ブロック〔A〕及び重合体ブロック〔B〕を有するブロック共重合体を得る。
上記方法の中で、モノマーの入手容易性、重合収率、重合体ブロック〔B′〕への繰り返し単位〔1〕の導入のし易さ等の観点から、上記(1)の方法がより好ましい。
上記(1)の方法における芳香族ビニル化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−プロピルスチレン、α−イソプロピルスチレン、α−t−ブチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノフルオロスチレン、4−フェニルスチレン等や、これらにヒドロキシル基、アルコキシ基等の置換基を有するもの等が挙げられる。中でも、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン等が好ましい。
上記(1)方法における不飽和脂環族ビニル系化合物の具体例としては、シクロヘキセニルエチレン、α−メチルシクロヘキセニルエチレン及びα−t−ブチルシクロヘキセニルエチレン等や、これらにハロゲン基、アルコキシ基またはヒドロキシル基等の置換基を有するもの等が挙げられる。
これらの芳香族ビニル化合物及び脂環族ビニル系化合物は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることもできるが、本発明においては、モノマー混合物〔a′〕及び〔b′〕のいずれにも、芳香族ビニル化合物を用いるのが好ましく、中でもスチレンまたはα−メチルスチレンを用いるのがより好ましい。
上記方法で使用するビニル系モノマーには、鎖状ビニル化合物及び鎖状共役ジエン化合物が含まれる。
鎖状ビニル化合物の具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等の鎖状オレフィンモノマー等が挙げられ、中でも鎖状オレフィンモノマーが好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテンが最も好ましい。鎖状共役ジエンは、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、及び1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。
これら鎖状ビニル化合物及び鎖状共役ジエンの中でも鎖状共役ジエンが好ましく、ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。これらの鎖状ビニル化合物及び鎖状共役ジエンは、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記のモノマーを含有するモノマー混合物を重合する場合、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等のいずれの方法で重合反応を行ってもよいが、アニオン重合によるのが好ましく、不活性溶媒の存在下にリビングアニオン重合を行うのが最も好ましい。
アニオン重合は重合開始剤の存在下、通常0〜200℃、好ましくは20〜100℃、特に好ましくは20〜80℃の温度範囲において行う。開始剤としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム等のモノ有機リチウム、ジリチオメタン、1,4−ジオブタン、1,4−ジリチオー2−エチルシクロヘキサン等の多官能性有機リチウム化合物等が使用可能である。
使用する不活性溶媒としては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、デカリン等の脂環式炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等が挙げられ、中でも脂肪族炭化水素類や脂環式炭化水素類を用いると、水素化反応にも不活性な溶媒としてそのまま使用することができる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用でき、通常、全使用モノマー100質量部に対して200〜10,000質量部となるような割合で用いられる。
それぞれの重合体ブロックを重合する際には、各ブロック内である1成分の連鎖が長くなるのを防止するために、重合促進剤やランダマイザー等を使用することができる。特に重合反応をアニオン重合により行う場合には、ルイス塩基化合物等をランダマイザーとして使用できる。
ルイス塩基化合物の具体例としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルフェニルエーテル等のエーテル化合物;テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン等の第3級アミン化合物;カリウム−t−アミルオキシド、カリウム−t−ブチルオキシド等のアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物が挙げられる。これらのルイス塩基化合物はそれぞれ単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
リビングアニオン重合によりブロック共重合体を得る方法は、従来公知の逐次付加重合反応法及びカップリング法等が挙げられるが、本発明においては、逐次付加重合反応法を用いるのが好ましい。
逐次付加重合反応法により、重合体ブロック〔A′〕及び重合体ブロック〔B′〕を有する上記ブロック共重合体を得る場合には、重合体ブロック〔A′〕を得る工程と重合体ブロック〔B′〕を得る工程は順次連続して行われる。
具体的には、不活性溶媒中で上記リビングアニオン重合触媒存在下、モノマー混合物〔a′〕を重合して重合体ブロック〔A′〕を得、引き続きその反応系にモノマー混合物〔b′〕を添加して重合を続け、重合体ブロック〔A′〕とつながった重合体ブロック〔B′〕を得る。更に所望に応じて、再びモノマー混合物〔a′〕を添加して重合し、重合体ブロック〔A′〕をつなげてトリブロック体とし、更には再びモノマー混合物〔b′〕を添加して重合し、重合体ブロック〔B′〕をつなげたテトラブロック体を得る。
得られたブロック共重合体は、例えば、スチームストリッピング法、直接脱溶媒法、アルコール凝固法等の公知の方法によって回収する。重合反応において、水素化反応で不活性な溶媒を用いた場合には、重合溶液そのままを水素化反応工程にも使用することができるので、重合溶液からブロック共重合体を回収しなくてもよい。
上記(1)の方法において得られる、重合体ブロック〔A′〕及び重合体ブロック〔B′〕を有するブロック共重合体(以下「水素化前ブロック共重合体」という。)の内、下記の構造の繰り返し単位を有するものが好ましい。
好ましい水素化前ブロック共重合体を構成する重合体ブロック〔A′〕は、下記式(4)で表される繰り返し単位〔4〕を50モル%以上含有する重合体ブロックである。
Figure 2009020263
式(4)中、R16は水素原子、または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R17〜R21はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基またはハロゲン基である。
また、好ましい重合体ブロック〔B′〕は前記繰り返し単位〔4〕を必ず含み、下記式(5)で表される繰り返し単位〔5〕、及び下記式(6)で表される繰り返し単位〔6〕のいずれかを少なくとも1つ含む重合体ブロックである。また、重合体ブロック〔A′〕中の繰り返し単位〔4〕のモル分率をa′、ブロック〔B′〕中の繰り返し単位〔4〕のモル分率をb′とした場合、a′>b′である。
Figure 2009020263
式(5)中、R22は水素原子、または炭素数1〜20のアルキル基を表す。
Figure 2009020263
式(6)中、R23は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R24は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルケニル基を表す。
更に、ブロック〔B′〕中には下記式(Y)で示される繰り返し単位〔Y〕を含有していてもよい。
Figure 2009020263
式(Y)中、R28は水素原子、または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R29はニトリル基、アルコキシカルボニル基、ホルミル基、ヒドロキシカルボニル基、またはハロゲン基を表し、R30は水素原子を表す。または、R29とR30とは相互に結合して、酸無水物基、またはイミド基を形成してもよい。
更に好ましい水素化前ブロック共重合体は、ブロック〔A′〕を構成する全繰り返し単位のモル数をma′、ブロック〔B′〕を構成する全繰り返し単位のモル数をmb′とした場合に、その比(ma′:mb′)が5:95〜95:5、より好ましくは30:70〜95:5、特に好ましくは40:60〜90:10である。(ma′:mb′)が上記範囲にある場合に機械的強度や耐熱性に優れる。
好ましい水素化前ブロック共重合体の分子量は、THFを溶媒としてGPCにより測定されるポリスチレン(またはポリイソプレン)換算Mwで12,000〜400,000、より好ましくは19,000〜350,000、特に好ましくは25,000〜300,000の範囲である。ブロック共重合体のMwが過度に小さいと機械的強度が低下し、過度に大きいと水素添加率が低下する。
好ましい水素化前のブロック共重合体の分子量分布は、使用目的に応じて適宜選択できるが、GPCにより測定されるポリスチレン(またはポリイソプレン)換算のMwとMnとの比(Mw/Mn)で5以下、より好ましくは4以下、特に好ましくは3以下の範囲である。Mw/Mnがこの範囲にあると水素添加率が向上する。
好ましい水素化前のブロック共重合体のTgは、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、DSCによる高温側の測定値で70〜150℃、より好ましくは80〜140℃、特に好ましくは90〜130℃である。
上記の水素化前のブロック共重合体の芳香環やシクロアルケン環等の不飽和環の炭素−炭素不飽和結合、及び主鎖や側鎖の不飽和結合等を水素化する方法、及び反応形態に特別な制限はなく、公知の方法に従って行えばよいが、水素化率を高くでき、重合体鎖切断反応の少ない水素化方法が好ましく、例えば、有機溶媒中、ニッケル、コバルト、鉄、チタン、ロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、及びレニウムから選ばれる少なくとも1つの金属を含む触媒を用いて行う方法が挙げられる。水素化触媒は不均一系触媒、均一系触媒のいずれも使用可能である。
不均一系触媒は金属または金属化合物のままで、または適当な担体に担持して用いることができる。担体としては、例えば、活性炭、シリカ、アルミナ、炭化カルシウム、チタニア、マグネシア、ジルコニア、ケイソウ土、炭化珪素等が挙げられ、触媒の担持量は、好ましくは0.01〜80質量%、より好ましくは0.05〜60質量%の範囲である。
均一系触媒はニッケル、コバルト、チタンまたは鉄化合物と有機金属化合物(例えば、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物)とを組み合わせた触媒、またはロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、レニウム等の有機金属錯体触媒を用いることができる。ニッケル、コバルト、チタンまたは鉄化合物としては、例えば、各種金属のアセチルアセトン塩、ナフテン酸塩、シクロペンタジエニル化合物、シクロペンタジエニルジクロロ化合物等が用いられる。有機アルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド等のハロゲン化アルミニウム、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等の水素化アルキルアルミニウム等が好適に用いられる。
有機金属錯体触媒の例としては、上記各金属のγ−ジクロロ−π−ベンゼン錯体、ジクロロ−トリス(トリフェニルホスフィン)錯体、ヒドリド−クロロ−トリフェニルホスフィン錯体等の金属錯体が使用される。これらの水素化触媒は、それぞれ単独であるいは2種類以上組み合わせて使用することができ、その使用量は重合体100質量部に対して、好ましくは0.01〜100質量部、より好ましくは0.05〜50質量部、特に好ましくは0.1〜30質量部である。
水素化反応は通常10〜250℃であるが、水素化率を高くでき、且つ重合体鎖切断反応を小さくできるという理由から、好ましくは50〜200℃、より好ましくは80〜180℃である。また、水素圧力は好ましくは0.1〜30MPaであるが、上記理由に加え、操作性の観点からより好ましくは1〜20MPa、特に好ましくは2〜10MPaである。
このようにして得られたブロック共重合体の水素化率は、H1−NMRによる測定において、主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合、芳香環やシクロアルケン環の炭素−炭素不飽和結合のいずれも好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、特に好ましくは97%以上である。水素化率が低いと得られる共重合体の低複屈折性、熱安定性等が低下する。
水素化反応終了後、ブロック共重合体は、例えば、濾過、遠心分離等の方法により反応溶液から水素化触媒を除去した後、溶媒を直接乾燥により除去する方法、反応溶液をブロック共重合体にとっての貧溶媒中に注ぎ、凝固させる方法等によって回収できる。
また、本発明に係るブロック重合体に最も低いガラス転移温度が30℃以下である軟質重合体を配合することにより、透明性、耐熱性、機械的強度等の諸特性を低下させることなく、長時間の高温高湿度環境下での白濁を防止できる。
上記軟質重合体の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)等のオレフィン系軟質重合体;ポリイソブチレン、イソブチレン−イソプレンゴム、イソブチレン−スチレン共重合体等のイソブチレン系軟質重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレンランダム共重合体、イソプレン−スチレンランダム共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−スチレン・ブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン・ブロック共重合体、イソプレン−スチレン・ブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体等のジエン系軟質重合体;ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の珪素含有軟質重合体;ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート等のアクリル系軟質重合体;ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エピクロルヒドリンゴム等のエポキシ系軟質重合体;フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴム等のフッ素系軟質重合体;天然ゴム、ポリペプチド、蛋白質、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等のその他の軟質重合体等が挙げられる。これらの軟質重合体は架橋構造を有したものであってもよく、また変性反応により官能基を導入したものでもよい。
上記軟質重合体の中でもジエン系軟質重合体が好ましく、特に該軟質重合体の炭素−炭素不飽和結合を水素化した水素化物が、ゴム弾性、機械的強度、柔軟性、及び分散性の点で優れる。
軟質重合体の配合量は化合物の種類に応じて異なるが、一般に配合量が多すぎれば、ブロック共重合体のガラス転移温度や透明性が大きく低下し、レンズとして使用することができない。また、配合量が少なすぎれば高温高湿下において成型物の白濁を生じる場合がある。配合量は、ブロック共重合体100質量部に対して好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.02〜5質量部、特に好ましくは0.05〜2質量部である。
本発明で用いるブロック共重合体に上記配合剤を配合してブロック共重合体組成物を形成する方法は、例えば、ミキサー、二軸混錬機、ロール、ブラベンダー、押出機等でブロック共重合体を溶融状態にして配合剤と混練する方法、適当な溶剤に溶解して分散させ凝固する方法等が挙げられる。二軸混練機を用いる場合、混錬後に通常は溶融状態でストランド状に押し出し、ペレタイザーにてペレット状にカットして用いられることが多い。
なお、以上の樹脂以外にも、例えば、特開2003−73460号公報に記載されているノルボルネン系開環(水素)重合体を含有する樹脂も、対物レンズ7の材料として用いることができる。
なお、上記「脂環式構造を有する重合体からなる樹脂」には酸化防止剤が含有されてもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられ、これらの中でも、フェノール系酸化防止剤、特にアルキル置換フェノール系酸化防止剤が好ましい。これらの酸化防止剤を配合することにより、透明性、低吸水性を低下させることなく、成型時の酸化劣化等による成型物の着色や強度低下を防止できる。
フェノール系酸化防止剤としては従来公知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレート等の特開昭63−179953号公報や特開平1−168643号公報に記載されるアクリレート系化合物;オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニルプロピオネート)メタン)即ち、ペンタエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート))、トリエチレングリコール−ビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)等のアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン基含有フェノール系化合物;等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、一般の樹脂工業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のモノホスファイト系化合物;4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4′−イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)等のジホスファイト系化合物等が挙げられる。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等が特に好ましい。
イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3′−チオジプロピピオネート、ジステアリル3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(β−ラウリル−チオ−プロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択されるが、脂環式炭化水素系共重合体100質量部に対して通常0.001〜5質量部、好ましくは0.01〜1質量部である。
また、上記「脂環式構造を有する重合体からなる樹脂」には、前記脂環式炭化水素系共重合体と、(1)軟質重合体、(2)アルコール性化合物、(3)有機または無機フィラーからなる群から選ばれる少なくとも1種類の配合剤が含有されてもよい。これらの配合剤を配合することにより、透明性、低吸水性、機械的強度等の諸特性を低下させることなく、長時間の高温高湿度環境下での白濁を防止できる。これらの中でも、(1)軟質重合体、及び(2)アルコール性化合物が、高温高湿度環境下における白濁防止効果、得られる樹脂組成物の透明性に優れる。
(1)軟質重合体は通常30℃以下のTgを有する重合体であり、Tgが複数存在する場合には、少なくとも最も低いTgが30℃以下であればよい。
これらの軟質重合体の具体例としては、例えば、液状ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)、エチレン・プロピレン・スチレン共重合体等のオレフィン系軟質重合体;ポリイソブチレン、イソブチレン・イソプレンゴム、イソブチレン・スチレン共重合体等のイソブチレン系軟質重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン・スチレンランダム共重合体、イソプレン・スチレンランダム共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体等のジエン系軟質重合体;ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、ジヒドロキシポリシロキサン等の珪素含有軟質重合体;ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ブチルアクリレート・スチレン共重合体等のα,β−不飽和酸からなる軟質重合体;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、酢酸ビニル・スチレン共重合体等の不飽和アルコール及びアミンまたはそのアシル誘導体またはアセタールからなる軟質重合体;ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エピクロルヒドリンゴム、等のエポキシ系軟質軟質重合体;フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴム等のフッ素系軟質重合体;天然ゴム、ポリペプチド、蛋白質、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等のその他の軟質重合体等が挙げられる。
これらの軟質重合体は架橋構造を有したものであってもよく、また変性反応により官能基を導入したものでもよい。
上記軟質重合体の中でもジエン系軟質重合体が好ましく、特に該軟質重合体の炭素−炭素不飽和結合を水素化した水素化物が、ゴム弾性、機械強度、柔軟性、分散性の点で優れる。
(2)アルコール性化合物は分子内に少なくとも1つの非フェノール性水酸基を有する化合物で、好適には少なくとも1つの水酸基と少なくとも1つのエーテル結合またはエステル結合を有する。このような化合物の具体例としては、例えば、2価以上の多価アルコール、より好ましくは3価以上の多価アルコール、更に好ましくは3〜8個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基の1つがエーテル化またはエステル化されたアルコール性エーテル化合物やアルコール性エステル化合物が挙げられる。
2価以上の多価アルコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセロール、トリグリセロール、ジペンタエリスリトール、1,6,7−トリヒドロキシ−2,2−ジ(ヒドロキシメチル)−4−オキソヘプタン、ソルビトール、2−メチル−1,6,7−トリヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−4−オキソヘプタン、1,5,6−トリヒドロキシ−3−オキソヘキサンペンタエリスリトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられるが、特に3価以上の多価アルコール、更には3〜8個の水酸基を有する多価アルコールが好ましい。また、アルコール性エステル化合物を得る場合には、α、β−ジオールを含むアルコール性エステル化合物が合成可能なグリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール等が好ましい。
このようなアルコール性化合物として、例えば、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノベヘネート、ジグリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリンジラウレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールモノベヘレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールジラウレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ジペンタエリスリトールジステアレート等の多価アルコール性エステル化物;3−(オクチルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(デシルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(ラウリルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(4−ノニルフェニルオキシ)−1,2−プロパンジオール、1,6−ジヒドロオキシ−2,2−ジ(ヒドロキシメチル)−7−(4−ノニルフェニルオキシ)−4−オキソヘプタン、p−ノニルフェニルエーテルとホルムアルデヒドの縮合体とグリシドールの反応により得られるアルコール性エーテル化合物、p−オクチルフェニルエーテルとホルムアルデヒドの縮合体とグリシドールの反応により得られるアルコール性エーテル化合物、p−オクチルフェニルエーテルとジシクロペンタジエンの縮合体とグリシドールの反応により得られるアルコール性エーテル化合物等が挙げられる。
これらの多価アルコール性化合物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用される。これらの多価アルコール性化合物の分子量は特に限定されないが、通常500〜2000、好ましくは800〜1500のものが透明性の低下も少ない。
(3)有機または無機フィラー有機フィラーとしては、通常の有機重合体粒子または架橋有機重合体粒子を用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン含有ビニル重合体;ポリアリレート、ポリメタクリレート等のα,β−不飽和酸から誘導された重合体;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等の不飽和アルコールから誘導された重合体;ポリエチレンオキシド、またはビスグリシジルエーテルからから誘導された重合体;ポリフェニレンオキシド、ポリカーボネート、ポリスルフォン等の芳香族縮合系重合体;ポリウレタン;ポリアミド;ポリエステル;アルデヒド・フェノール系樹脂;天然高分子化合物等の粒子または架橋粒子を挙げることができる。
無機フィラーとしては、例えば、フッ化リチウム、硼砂(硼酸ナトリウム含水塩)等の1族元素化合物;炭酸マグネシウム、燐酸マグネシウム、炭酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の2族元素化合物;二酸化チタン(チタニア)、一酸化チタン等の4族元素化合物;二酸化モリブデン、三酸化モリブデンの6族元素化合物;塩化マンガン、酢酸マンガン等の7族元素化合物;塩化コバルト、酢酸コバルト等の8〜10族元素化合物;沃化第一銅等の11族元素化合物;酸化亜鉛、酢酸亜鉛等の12族元素化合物;酸化アルミニウム(アルミナ)、フッ化アルミニウム、アルミノシリケート(珪酸アルミナ、カオリン、カオリナイト)等の13族元素化合物;酸化珪素(シリカ、シリカゲル)、石墨、カーボン、グラファイト、ガラス等の14族元素化合物;カーナル石、カイナイト、雲母(マイカ、キンウンモ)、バイロース鉱等の天然鉱物の粒子が挙げられる。
上記(1)〜(3)の化合物の配合量は、脂環式炭化水素系共重合体と配合される化合物の組み合わせによって決まるが、一般に配合量が多すぎれば組成物のガラス転移温度や透明性が大きく低下し、光学材料として使用するのに不適である。また、配合量が少なすぎれば、高温高湿下において成型物の白濁を生じる場合がある。
配合量としては、脂環式炭化水素系共重合体100質量部に対して、通常0.01〜10質量部、好ましくは0.02〜5質量部、特に好ましくは0.05〜2質量部の割合で配合する。配合量が少なすぎる場合には、高温高湿度環境下における白濁防止効果が得られず、配合量が多すぎる場合は成型品の耐熱性、透明性が低下する。
なお、上記「脂環式構造を有する重合体からなる樹脂」には、必要に応じてその他の配合剤として、紫外線吸収剤、耐光安定剤、近赤外線吸収剤、染料や顔料等の着色剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、蛍光増白剤等を配合することができ、これらは単独であるいは2種以上混合して用いることができ、その配合量は本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択される。
紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2′−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノントリヒドレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミディルメチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2′−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が挙げられる。
これらの中でも、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミディルメチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール等が耐熱性、低揮発性等の観点から好ましい。
耐光安定剤としては、ベンゾフェノン系耐光安定剤、ベンゾトリアゾール系耐光安定剤、ヒンダードアミン系耐光安定剤等が挙げられるが、本発明においては、レンズの透明性、耐着色性等の観点から、ヒンダードアミン系耐光安定剤を用いるのが好ましい。
ヒンダードアミン系耐光安定剤(以下「HALS」と記す。)の中でも、THFを溶媒として用いたGPCにより測定したポリスチレン換算のMnが1000〜10000であるものが好ましく、2000〜5000であるものがより好ましく、2800〜3800であるものが特に好ましい。Mnが小さすぎると、該HALSをブロック共重合体に加熱溶融混練して配合する際に揮発のため所定量を配合できなかったり、射出成型等の加熱溶融成型時に発泡やシルバーストリークが生じる等加工安定性が低下する。
また、ランプを点灯させた状態でレンズを長時間使用する場合、レンズから揮発性成分がガスとなって発生する。逆にMnが大きすぎるとブロック共重合体への分散性が低下して、レンズの透明性が低下し、耐光性改良の効果が低減する。従って、本発明においては、HALSのMnを上記範囲とすることにより、加工安定性、低ガス発生性、透明性に優れたレンズが得られる。
このようなHALSの具体例としては、N,N′,N″,N′″−テトラキス−〔4,6−ビス{ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ}−トリアジン−2−イル〕−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]〕、1,6−ヘキサンジアミン−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)とモルフォリン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとの重縮合物、ポリ〔(6−モルフォリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕−ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕等のピペリジン環がトリアジン骨格を介して複数結合した高分子量HALS;コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンとの混合エステル化物等のピペリジン環がエステル結合を介して結合した高分子量HALS等が挙げられる。
これらの中でも、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物等のMnが2,000〜5,000のものが好ましい。
本発明に係るブロック共重合体に対する上記紫外線吸収剤及びHALSの配合量は、重合体100質量部に対して好ましくは0.01〜20質量部、より好ましくは0.02〜15質量部、特に好ましくは0.05〜10質量部である。添加量が少なすぎると耐光性の改良効果が十分に得られず、屋外で長時間使用する場合等に着色が生じる。一方、HALSの配合量が多すぎるとその一部がガスとなって発生したり、ブロック共重合体への分散性が低下して、レンズの透明性が低下する。
また、上記「脂環式構造を有する重合体からなる樹脂」の組成物は、上記各成分を適宜混合することにより得ることができる。混合方法としては、炭化水素系重合体に各成分が十分に分散される方法であれば特に限定されなず、例えば、ミキサー、二軸混錬機、ロール、ブラベンダー、押出機等で樹脂を溶融状態で混練する方法、適当な溶剤に溶解して分散させ凝固する方法等が挙げられる。二軸混練機を用いる場合、混錬後に通常は溶融状態で棒状に押し出し、ストランドカッターで適当な長さに切り、ペレット化した成型材料として用いられることが多い。
本実施例では複数種類の試料(光ピックアップレンズ)を作製し、その作製した各試料について、外形形状を観察し、更に球面収差及び非点収差を測定した。
実施例1
(1)試料の作製
上記実施形態で説明した「脂環式構造を有する重合体からなる樹脂」として、日本ゼオン社製ゼオネックス340R(ガラス転移温度122℃;JIS K7121の示差走査熱量分析(DSC)において昇温速度10℃/minで測定された値)を用い、その樹脂を所定の金型で射出成型して、その成型品を常温で放置、冷却し、HD−DVDの光ピックアップレンズを想定した複数種類の成型品を得た。
各成型品はともに光学機能面の全面に回折構造を有しており、HD−DVDの開口数(NA)が0.65であった。各成型品はともにレンズ部と当該レンズ部を囲繞するフランジ部を有するものであり、光軸方向の最大長さ(レンズ部の最大の厚さ)が1.2mmであり、光軸方向と垂直方向の最大長さ(フランジ部の端部同士を結ぶ最大の長さ)が4mmであった。これら複数種類の成型品に対し、オーブンまたは恒温恒湿槽を用いて下記表1に示した条件で熱処理または湿熱処理を施し、「試料1−1〜1−13」を作製した。
(2)外形形状の観察
試料1−1〜1−13について、設計時の目標形状との差を顕微鏡で目視により観察した。試料1−1〜1−13の観察結果を下記表1に示す。
(3)球面収差及び非点収差の測定
試料1−1〜1−13について、周知の方法を用いながら数値解析可能な干渉計(使用波長を650nmとした。)で球面収差及び非点収差を測定した。試料1−1〜1−13の測定結果を下記表1に示す。表1中、「球面収差、非点収差」の各収差の測定結果は下記の基準で評価される。
0.02以上:実際の使用に耐えられない
0.01以上0.02未満:使用可能であるが好ましくないレベルである
0.005以上0.01未満:使用可能である
0.005未満:十分に使用可能であり好ましいレベルである。
Figure 2009020263
表1より、処理温度がガラス転移温度(122℃)から2℃を差し引いた温度(本実施例では122℃−2℃=120℃)の場合には、変形が大きく収差の測定が不可能であった(試料1−11、1−12)。また、処理温度が本発明の範囲であっても、処理時間が15時間に達しない場合、十分な応力緩和が得られず、収差のレベルは使用不可であった(試料1−13)。
また、処理温度が大幅に低い(122℃−47℃=75℃)場合、設計形状は達成されていたが、球面収差、非点収差はいずれも満足するものではなかった。
一方、処理温度がガラス転移温度より20〜30℃低い試料1−5〜1−8は、最も良好な結果が得られた。
実施例2
(1)試料の作製
上記実施形態で説明した「脂環式構造を有する重合体からなる樹脂」として、日本ゼオン社製ゼオネックス340R(ガラス転移温度122℃;JIS K7121の示差走査熱量分析(DSC)において昇温速度10℃/minで測定された値)を用い、その樹脂を所定の金型で射出成型して、その成型品を常温で放置、冷却し、BD互換性の光ピックアップレンズを想定した複数種類の成型品を得た。
各成型品はともに光学機能面の全面に回折構造を有しており、BDの開口数(NA)が0.85であった。各成型品はともにレンズ部と当該レンズ部を囲繞するフランジ部を有するものであり、光軸方向の最大長さ(レンズ部の最大の厚さ)が1.8mmであり、光軸方向と垂直方向の最大長さ(フランジ部の端部同士を結ぶ最大の長さ)が4.5mmであった。これら複数種類の成型品に対し、オーブンまたは恒温恒湿槽を用いて下記表2に示した条件で熱処理または湿熱処理を施し、「試料2−1〜2−13」を作製した。
(2)外形形状の観察
試料2−1〜2−13について、実施例1と同様に評価した。結果を下記表2に示す。
(3)球面収差及び非点収差の測定
試料2−1〜2−13について、実施例1と同様に評価した。結果を下記表2に示す。
Figure 2009020263
表2より、処理温度がガラス転移温度(122℃)から2℃を差し引いた温度(本実施例では122℃−2℃=120℃)の場合には、変形が大きく収差の測定が不可能であった(試料2−11、2−12)。また、処理温度が本発明の範囲であっても、処理時間が15時間に達しない場合、十分な応力緩和が得られず、収差のレベルは使用不可であった(試料2−13)。
また、処理温度が大幅に低い(122℃−37℃=85℃)場合、設計形状は達成されていたが、球面収差、非点収差はいずれも満足するものではなかった。
一方、処理温度がガラス転移温度より10〜15℃低い試料2−1、2−2は最も良好な結果である。
対物レンズとして用いられている光ディスク用のピックアップ装置の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 光ピックアップ装置
2 半導体レーザ発振器
3 コリメータ
4 ビームスプリッタ
5 1/4λ波長板
6 絞り
7 対物レンズ
8 センサーレンズ群
9 センサー
10 2次元アクチュエータ
D 光ディスク
1 保護基板
2 情報記録面

Claims (14)

  1. 光軸方向の長さが0.5〜3mmで、且つ光軸方向と垂直方向の長さが3〜5mmである光学素子であって、脂環式構造を有する重合体からなる樹脂が金型に射出されて成型された後に、該樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることを特徴とする光学素子。
  2. 請求項1に記載の光学素子において、前記脂環式構造を有する重合体からなる樹脂が下記式(1)で表される繰り返し単位〔1〕を含有する重合体ブロック〔A〕と、下記式(1)で表される繰り返し単位〔1〕並びに下記式(2)で表される繰り返し単位〔2〕及び/または下記式(3)で表される繰り返し単位〔3〕を含有する重合体ブロック〔B〕とを有し、前記重合体ブロック〔A〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率a(モル%)と前記重合体ブロック〔B〕中の繰り返し単位〔1〕のモル分率b(モル%)との関係がa>bであるブロック重合体からなる樹脂であることを特徴とする光学素子。
    Figure 2009020263
    (式(1)中、R1は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基であり、R2〜R11はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基またはハロゲン基である。)
    Figure 2009020263
    (式(2)中、R12は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基である。)
    Figure 2009020263
    (式(3)中、R13及びR14はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20のアルキル基である。)
  3. 請求項1または2に記載の光学素子において、前記光軸方向の長さが0.7〜1.5mmであり、前記樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より20〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることを特徴とする光学素子。
  4. 請求項1または2に記載の光学素子において、前記光軸方向の長さが1.6〜2.5mmであり、前記樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜15℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理されていることを特徴とする光学素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子において、前記熱処理または湿熱処理の処理時間が150時間以上であることを特徴とする光学素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学素子において、前記熱処理または湿熱処理が湿熱処理であり、該湿熱処理での処理温度における相対湿度が40〜80%であることを特徴とする光学素子。
  7. 請求項6に記載の光学素子において、前記相対湿度が55〜65%であることを特徴とする光学素子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学素子において、光ピックアップ装置の光ピックアップレンズとして用いられることを特徴とする光学素子。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法であって、前記脂環式構造を有する重合体からなる樹脂を金型に射出して成型し、成型後、該樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜30℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理することを特徴とする光学素子の製造方法。
  10. 請求項9に記載の光学素子の製造方法において、前記光軸方向の長さが0.7〜1.5mmであり、前記樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)で15時間以上熱処理または湿熱処理することを特徴とする光学素子の製造方法。
  11. 請求項9に記載の光学素子の製造方法において、前記光軸方向の長さが1.6〜2.5mmであり、前記樹脂のガラス転移温度(JIS K7121に基づく示差走査熱量分析法により昇温速度10℃/minで測定された温度)より10〜15℃低い温度で15時間以上熱処理または湿熱処理することを特徴とする光学素子の製造方法。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法において、前記熱処理または湿熱処理の処理時間が150時間以上であることを特徴とする光学素子の製造方法。
  13. 請求項9〜12のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法において、前記熱処理または湿熱処理が湿熱処理であり、該湿熱処理での処理温度における相対湿度が40〜80%であることを特徴とする光学素子の製造方法。
  14. 請求項13に記載の光学素子の製造方法において、前記相対湿度が55〜65%であることを特徴とする光学素子の製造方法。
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