JP2010254894A - ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法及びポリオレフィン系樹脂発泡粒子 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法及びポリオレフィン系樹脂発泡粒子 Download PDF

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Abstract

【課題】低密度の発泡粒子を製造することが可能であり、かつ広い密度範囲にわたって、気泡構造が均一で粒子ごとの密度バラツキが小さな発泡粒子を製造することが可能である、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】ポリオレフィン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させてなる発泡性樹脂粒子を分散媒と共に密閉容器内から密閉容器内の圧力よりも低圧下に放出することによって発泡粒子を製造する方法において、該ポリオレフィン系樹脂粒子は、芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種以上の樹脂(A)を含有しており、樹脂(A)の総含有量が該樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して15重量部以下(ただし、0は含まず。)であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は型内成形用等に用いられるポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法及びポリオレフィン系樹脂発泡粒子に関する。
ポリオレフィン系樹脂は機械的強度、耐熱性、耐薬品性、加工性、価格等のバランスに優れ、焼却性、リサイクル性にも優れている。このようなポリオレフィン系樹脂からなる発泡粒子を型内成形して得られる発泡粒子成形体は、上記のようなポリオレフィン系樹脂の優れた性質を有すると共に、靭性、圧縮歪回復性等に優れているため、包装材料、建築材料や車両用衝撃吸収材料などに広く利用されている。
発泡倍率を上げて低密度のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造する場合、得られる発泡粒子は収縮を伴い易いという問題がある。特に、発泡剤として無機系物理発泡剤を使用した場合には、有機系物理発泡剤よりも発泡倍率の向上が期待できないため、発泡倍率の向上を目的として水溶性無機物や、水溶性樹脂、吸水性樹脂などが添加されることがあるが、いずれも樹脂粒子の分散媒体として一般に使用される水も発泡剤として作用するため、発泡後に発泡粒子の気泡内部の水蒸気が凝縮することにより発泡粒子は収縮し易くなり、特に密度が低い発泡粒子では収縮が多大なものとなり易く、更に、気泡構造が均一になりにくく発泡粒子ごとの密度ばらつきが生じやすいものであった。
発泡粒子が収縮してしまうと、発泡粒子の密度管理が困難になる。さらに、収縮したままの発泡粒子を型内成形した場合には、所望の低密度の発泡粒子成形体が得られにくくなる。また、型内成形時の発泡粒子の二次発泡性を高めるために発泡粒子に内圧を付与する処理を行うことがあるが、その内圧付与処理の効率が低下する問題点などがある。
従来、低密度のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を得るためには、一旦収縮を伴う低密度の発泡粒子を製造し、その収縮した発泡粒子を加温条件下で回復させるか、圧力容器中で加圧して回復させる収縮回復工程を行ったり、収縮しない程度の密度に発泡させ、その発泡粒子を圧力容器中で加圧処理し、加圧した発泡粒子を再度加熱発泡させて所望の低密度の発泡粒子を得る二段発泡を行ったりするなど、発泡工程のほかに二次工程を行う必要があった。
上記収縮の問題を解決することを目的として、特許文献1には、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造する際に、気泡調整剤としてホウ酸亜鉛等のホウ酸金属塩を配合してなる樹脂粒子を用いることが開示されている。この方法によると、発泡倍率が高く、且つ気泡径の均一なポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造可能であり、このようなポリオレフィン系樹脂発泡粒子を用いて型内成形された発泡粒子成形体は、収縮率が小さく寸法安定性が向上するとされている。
特許第3638960号
しかしながら、上記ホウ酸金属塩の配合により、見かけ密度85kg/m(嵩密度53kg/m)程度のポリオレフィン系発泡樹脂粒子を一工程で製造することが可能となったが、一工程でさらに低密度の発泡粒子を製造すると、得られる発泡粒子が収縮気味になる傾向があるので、収縮回復工程が必要であった。また、発泡効率向上のために、ホウ酸金属塩の配合量を増やすと、発泡粒子が大きく収縮してしまい、その点では改良の余地を残すものであった。
気泡径が小さい発泡粒子を型内成形して成形体を製造すると、得られる発泡粒子成形体は外観に優れたものとなる。しかしながら、従来のポリオレフィン系樹脂発泡粒子では、その気泡径を小さくしすぎると、気泡膜厚が薄くなるため、型内成形時の加熱によって独立気泡率が低下し易く、その結果、二次発泡能が低下してしまい、得られる発泡粒子成形体の表面に間隙が生じて平滑にならず逆に外観が劣るものとなり易かった。一方、独立気泡構造を維持できた場合にも、型内成形時の加熱によって発泡粒子表面が過度に溶融しやすく、得られる発泡粒子成形体の表面にボイドが生じたり、成形体が大きく収縮してしまい金型どおりの形状を維持することが難しいなど、改良の余地を残すものであった。
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、収縮回復処理、二段発泡処理などの工程を軽減して、低密度の発泡粒子を製造することが可能であり、かつ広い密度範囲にわたって、気泡構造が均一で粒子ごとの密度バラツキが小さな発泡粒子を製造することが可能である、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供することを目的とし、更に型内成形性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡粒子を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、樹脂粒子中に芳香族ポリカーボネート系樹脂又は芳香族ポリエステル系樹脂を特定量含有しているポリオレフィン系樹脂粒子を使用してポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、以下の(1)ないし(11)に記載する発明を要旨とする。
(1)ポリオレフィン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させてなる発泡性樹脂粒子を分散媒と共に密閉容器内から密閉容器内の圧力よりも低圧下に放出することによって発泡粒子を製造する方法において、該ポリオレフィン系樹脂粒子は、芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種以上の樹脂(A)を含有しており、樹脂(A)の総含有量が該樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して15重量部以下(ただし、0は含まず。)であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法(以下、第1の態様ということがある)。
(2)前記ポリオレフィン系樹脂粒子中の樹脂(A)の総含有量が、該樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.01〜12重量部であることを特徴とする、前記(1)に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
(3)前記樹脂(A)が芳香族ポリカーボネート系樹脂であることを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
(4)前記ポリカーボネート系樹脂の300℃、荷重1.2kgfにおけるメルトマスフローレイトが5〜80g/10分であることを特徴とする、前記(3)に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
(5)前記ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする、前記(1)ないし(4)のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
(6)前記発泡剤が無機系物理発泡剤であることを特徴とする、前記(1)ないし(5)のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
(7)前記発泡剤が二酸化炭素であることを特徴とする、前記(6)に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
(8)前記分散媒が水性分散媒であることを特徴とする、前記(1)ないし(7)のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
(9)芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種以上の樹脂(A)を含有するポリオレフィン系樹脂発泡粒子であって、樹脂(A)の総含有量が該樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して15重量部以下(ただし、0は含まず。)であることを特徴とする、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子(以下、第2の態様ということがある)。
(10)見かけ密度が15〜200kg/m、平均気泡径が10〜300μmであることを特徴とする、前記(9)に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
(11)前記発泡粒子を圧縮空気により、30℃、0.2MPa(G)の条件下で24時間加圧し、その後23℃の常圧下で24時間放置した後の見かけ密度(X)と、加圧前の発泡粒子の見かけ密度(Y)との比(X/Y)が0.9〜1.0であることを特徴とする、前記(9)または(10)に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法によれば、発泡粒子の製造に当り、芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種の樹脂(A)を特定量含有するポリオレフィン系樹脂粒子を使用することにより、気泡が微細であっても、発泡後の収縮が少ない低密度の発泡粒子を製造することが可能となる。得られた発泡粒子は発泡直後にほとんど収縮しないため、粒子の加圧や加温などの回復工程などの二次工程が不要となるか或いは軽減される。更に、本発明の製造方法により得られるポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、広い密度範囲において、気泡径が微細でかつばらつきが少なく、発泡粒子群の密度分布も狭くなる。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、発泡粒子中に前記樹脂(A)を特定量含むため、気泡が粗い場合はもちろんのこと、気泡が微細であっても、型内成形時に独立気泡構造を維持できるため二次発泡能に優れると共に融着性に優れるので、該発泡粒子から得られる型内発泡成形体は寸法安定性に優れ、外観が良好なものとなる。更に、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、二段発泡工程時にも独立気泡構造を維持できるため、二段発泡によって従来よりもさらに低見かけ密度の発泡粒子を得ることができる。
以下に本発明の第1の態様に係る「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法」、及び第2の態様に係る「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子」等について説明する。
[1]第1の態様に係る「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法」について
本発明の第1の態様に係る「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子(以下、単に発泡粒子ということもある)の製造方法」は、ポリオレフィン系樹脂粒子(以下、単に樹脂粒子ということもある)に発泡剤を含浸させてなる発泡性樹脂粒子を分散媒と共に密閉容器内から密閉容器内の圧力よりも低圧下に放出することによって発泡粒子を製造する方法において、該ポリオレフィン系樹脂粒子として、芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種以上の樹脂(A)を含有しており、かつ該樹脂(A)の総含有量が該樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して15重量部以下(ただし、0は含まず。)である樹脂粒子を用いることを特徴とする。
以下に、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法に使用するポリオレフィン系樹脂粒子、該樹脂粒子への発泡剤の含浸、及び樹脂粒子の発泡について記載する。
(1)ポリオレフィン系樹脂粒子
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法に使用するポリオレフィン系樹脂粒子には、芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種以上の樹脂(A)が特定量含有されている。
(1−1)ポリオレフィン系樹脂
本発明において、ポリオレフィン系樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂とは、オレフィン成分単位を主成分とするポリオレフィン系樹脂であり、具体的にはポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂、さらにそれらの2種以上の混合物などが挙げられる。なお、上記「主成分とする」とは、オレフィン成分単位がポリオレフィン系樹脂中に50重量%以上含まれることを意味し、その含有量は好ましくは75重量%以上であり、より好ましくは85重量%以上であり、さらに好ましくは90重量%以上である。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、またはプロピレンとプロピレンと共重合可能な他のオレフィンとの共重合体等が挙げられる。プロピレンと共重合可能な他のオレフィンとしては、例えば、エチレンや、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセンなどの炭素数4〜10のα−オレフィンが例示される。また上記共重合体は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよく、さらに二元共重合体のみならず三元共重合体であってもよい。なお、上記共重合体中のプロピレンと共重合可能な他のオレフィンは、25重量%以下、特に15重量%以下の割合で含有されていることが好ましく、下限値としては0.3重量%であることが好ましい。また、これらのポリプロピレン系樹脂は、単独または2種以上を混合して用いることができる。
一方、ポリエチレン系樹脂としては、エチレン成分単位が50重量%以上の樹脂が挙げられ、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体等、さらにそれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記したポリオレフィン系樹脂の中でも、機械的強度と耐熱性とのバランスに特に優れることからポリプロピレン系樹脂が好ましい。
(1−2)樹脂(A)
本発明において、ポリオレフィン系樹脂粒子には、芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種以上の樹脂(A)が含有されており、該樹脂(A)の総含有量はポリオレフィン系樹脂100重量部に対して15重量部以下(ただし、0は含まず。)である。
樹脂粒子中に樹脂(A)を特定量含むポリオレフィン系樹脂粒子を用いてポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造することにより、ポリオレフィン系樹脂粒子の発泡後に、低密度の発泡粒子であっても発泡粒子の収縮を抑制する効果(収縮抑制効果)が発現し、更に気泡径の均一性を向上させる効果(気泡均一化効果)と共に、発泡倍率を向上させる効果(発泡倍率向上効果)も期待できる。
本発明において、芳香族ポリカーボネート系樹脂とは、下記一般化学式(1)で表される、炭酸結合を有する基本構造単位を50モル%以上、好ましくは70モル%以上含むポリマーをいう。
Figure 2010254894
上記一般化学式(1)において、Rはビスフェノール類の芳香族炭化水素である。
また、芳香族ポリエステル系樹脂とは、芳香族ジカルボン酸成分とジオール成分とを含むポリエステルであり、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどが挙げられる。
前記樹脂(A)の中でも、上記効果をより有効に発揮させるためには、芳香族ポリカーボネート系樹脂が好ましい。
樹脂粒子中の樹脂(A)の総含有量は、樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して15重量部以下(ただし、0は含まず。)である。樹脂粒子中の樹脂(A)の含有量が上記範囲内であることにより、前記のようなポリオレフィン系樹脂が有する優れた特性を損なうことなく、気泡が均一な発泡粒子を得ることができ、かつ高い収縮防止効果が得られ、発泡倍率向上効果にも優れる。すなわち、樹脂(A)の含有量が少なすぎると所期の添加効果が充分に発揮されず、一方多すぎると樹脂粒子の基材樹脂の剛性が高くなるので、ポリオレフィン系樹脂本来の特性が発現されないおそれや、発泡時における樹脂の伸びが低下するため、発泡倍率向上効果が得られないおそれがある。かかる観点から、樹脂粒子中の樹脂(A)の総含有量の上限は、樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して12重量部であることが好ましく、より好ましくは10重量部であり、さらに好ましくは7重量部であり、特に好ましくは5重量部であり、最も好ましくは3重量部である。一方その下限は、樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.01重量部であることが好ましく、より好ましくは0.05重量部であり、さらに好ましくは0.1重量部である。
(1−3)樹脂(A)を含むポリオレフィン系樹脂粒子の製造方法
樹脂粒子を造粒する方法としては、ポリオレフィン系樹脂の連続相中に樹脂(A)が分散して存在するように、ポリオレフィン系樹脂と樹脂(A)とを押出機などにて十分に溶融混練し、その溶融混練物をストランド状やシート状などに押し出し、それを所望のサイズに切断や破砕するなどして樹脂粒子を製造する従来公知の方法が採用できる。
具体的な溶融混練条件としては、(イ)押出機により一般に樹脂(A)が押出加工される際の溶融温度、例えば280℃程度の温度にてポリオレフィン系樹脂と樹脂(A)とを十分に溶融混練する方法、(ロ)ポリオレフィン系樹脂に、マスターバッチ中の樹脂(A)の濃度が3〜50重量%となるように樹脂(A)を添加し、280℃程度の温度にて両者を十分に溶融混合して樹脂(A)のマスターバッチを作製し、このマスターバッチをポリオレフィン系樹脂に添加して、約220℃程度の温度にてポリオレフィン系樹脂と該マスターバッチとを溶融混練する方法、(ハ)粉末形状の樹脂(A)をポリオレフィン系樹脂に添加して、220℃程度の温度にて溶融混練する方法などが挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂の連続相中に樹脂(A)が微細に分散して存在していることは、透過型電子顕微鏡によりポリオレフィン系樹脂粒子の断面を観察することにより確認することができる。
ポリオレフィン系樹脂粒子中の樹脂(A)の分散径は、目的とする発泡倍率(見かけ密度)にもよるが、5μm以下であることが好ましい。樹脂(A)の分散径が上記範囲であると、特に気泡が均一で、収縮が小さい発泡粒子を製造することができ、発泡倍率向上効果も高いものとなる。かかる観点から、樹脂(A)の分散径は好ましくは1μm以下であり、更に好ましくは0.5μm以下である。樹脂(A)の分散径の下限は上記観点からは特に限定されるものではないが、あまりに分散径が小さいと、得られる発泡粒子の気泡が微細化し、発泡粒子の独立気泡率が低下するおそれがあることから、分散径の下限は、概ね0.01μmであることが好ましい。
芳香族ポリカーボネート系樹脂のメルトマスフローレイトは5〜80g/10分であることが好ましく、より好ましくは5〜75g/10分である。芳香族ポリエステル樹脂のメルトマスフローレイトは5〜80g/10分であることが好ましく、より好ましくは10〜70g/10分である。メルトフローレイトが上記範囲であると、ポリオレフィン系樹脂の連続相中に樹脂(A)を微細に分散させることが容易になる。
なお、上記メルトマスフローレイトは、ISO1133:1997に基づき、芳香族ポリカーボネート系樹脂の場合には300℃、荷重1.2kgfの条件にて測定された値であり、芳香族ポリエステル系樹脂の場合には280℃、荷重2.16kgfの条件にて測定された値である。
(2)ポリオレフィン系樹脂粒子への発泡剤の含浸
(2−1)発泡剤
樹脂粒子を発泡させるための発泡剤としては、無機系物理発泡剤や有機系物理発泡剤を用いることができる。無機系物理発泡剤としては、二酸化炭素、空気、窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる。また、有機系物理発泡剤としては、プロパン、ブタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、シクロペンタン、シクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素類、クロロフロロメタン、トリフロロメタン、1,1−ジフロロエタン、1−クロロ−1,1−ジフロロエタン、1,2,2,2−テトラフロロエタン、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフロロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。
上記発泡剤は、単独で用いても、或いは二種以上を混合して用いてもよい。また、無機系物理発泡剤と有機系物理発泡剤とを混合して用いることもできる。しかし、有機系物理発泡剤として使用されている化合物には可燃性を有するものや、オゾン層破壊の問題等を引き起こすものが多く、またこれらの問題を生じにくいものは高価で実用的ではないため、これらを考慮すれば無機系物理発泡剤を用いるのが好ましく、更に無機系物理発泡剤の中でも二酸化炭素を用いるのがより好ましい。
発泡剤の添加量は、所望の発泡倍率によって適宜決定されるものであるが、密度20〜200kg/mの発泡粒子を二段発泡工程を経ずに一段で得るためには、発泡剤として気体状態の物理発泡剤を用いる場合には発泡開始直前の密閉容器内の平衡蒸気圧が0.5〜6.0MPa(G)となるように添加することが好ましく、発泡剤として固体状態の物理発泡剤、例えばドライアイスなどを用いる場合には樹脂粒子100重量部に対して5〜30重量部となるように添加することが好ましい。
本発明において、ポリオレフィン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法としては、予め密閉容器内の気相中で加圧しながら樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法や、樹脂粒子を密閉容器内の分散媒中に分散させ、加圧、加熱しながら、樹脂粒子に発泡剤を含浸させる方法があるが、発泡剤の含浸性や生産性の観点からは、後者の方法が好ましい。なお、分散媒としては、下記のものと同様のものが使用できる。
(2−2)分散媒
発泡性樹脂粒子を分散させるための分散媒としては、水性分散媒を使用することが好ましい。本発明において水性分散媒とは水を主成分とする分散剤である。水性分散媒における水の割合は好ましくは60重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは80重量%である。水性分散媒中の水以外の分散媒としてはアルコール類、グリコール類、グリセリン等の、樹脂粒子を溶解しないものが例示できるが、通常は水が用いられる。
なお、密閉容器内の気相中で樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性樹脂粒子を得る場合には、発泡剤含浸終了後、そのまま密閉容器内に分散媒を添加して発泡性樹脂粒子を分散媒中に分散させても、密閉容器から発泡性樹脂粒子を取り出して別の密閉容器の分散媒中に発泡性樹脂粒子を分散させてもよい。
樹脂粒子、発泡性樹脂粒子を分散媒中に分散させる際に、分散時の加熱やその後の発泡工程における加熱によって樹脂粒子相互が融着するのを防止するために、融着防止剤を分散媒に添加することができる。融着防止剤としては、分散媒に溶解せず、加熱により溶融しないものであれば有機系、無機系を問わずいずれも使用できるが、一般的には無機系の融着防止剤が使用される。無機系の融着防止剤としては、マイカ、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム等の粉末が好適である。融着防止剤は、平均粒径が0.01〜100μmのものが用いられ、特に0.1〜30μmのものが好ましい。
融着防止剤を使用した場合、分散助剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤を併用することが好ましい。融着防止剤は、樹脂粒子100重量部当たり0.01〜2重量部程度添加し、分散助剤は樹脂粒子100重量部当たり0.001〜1重量部程度添加することが好ましい。
(3)発泡剤が含浸されたポリオレフィン系樹脂粒子の発泡
密閉容器内で分散媒中に分散している、発泡剤を含む発泡性樹脂粒子を、密閉容器の一端を開放して分散媒と共に容器内よりも低圧の雰囲気下、通常は大気圧下に放出することによって、発泡性樹脂粒子を発泡せしめて発泡粒子を得ることができる。通常、このときの容器内圧力は少なくとも0.5MPa(G)以上であることが好ましく、容器内の温度は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を構成するポリオレフィン系樹脂の融点−10℃以上の温度とすることが好ましく、より好ましくは該ポリオレフィン系樹脂の融点以上、該融点+20℃以下である。
前記ポリオレフィン系樹脂の融点は、JIS K7121−1999に準拠し、次のようにして求められる。即ち、示差走査熱量計によってサンプル(樹脂粒子)約6mgを10℃/分の昇温速度で220℃まで加熱し、その後10℃/分の降温速度で約50℃まで冷却し、再度10℃/分の速度で220℃まで加熱した時に得られるDSC曲線におけるポリオレフィン系樹脂の結晶の融解に由来する吸熱ピーク(固有ピーク)の頂点の温度をポリオレフィン系樹脂の融点として求める。なお、ポリオレフィン系樹脂に由来する吸熱ピークが2以上観察される場合には、最も大きな吸熱ピークの頂点の温度をポリオレフィン系樹脂の融点とする。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法によれば、広い密度範囲に亘って、気泡が微細でかつ気泡径のばらつきが少なく、発泡粒子群の密度分布も狭く、かつ発泡後にほとんど収縮しない発泡粒子を製造することが可能となる。特に、従来の発泡粒子では見かけ密度が低いと気泡径の大小にかかわらず製造後大きな収縮が見られていたが、本発明の製造方法により、見かけ密度80kg/m以下の範囲においても、気泡が微細かつ均一で発泡後にほとんど収縮しない発泡粒子を製造することが可能となる。本発明の製造方法は、特に70kg/m以下、さらに60kg/m以下の見かけ密度の発泡粒子を製造するのに好適な方法である。
得られた発泡粒子は発泡直後にほとんど収縮しないため、粒子の加圧や加温などの回復工程などの二次工程が不要となるか或いは軽減される。
尚、上記した如き本発明の方法によって得られたポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、その後大気圧下で熟成した後、加圧空気下で加圧処理して内圧を付与することもでき、その後更に、水蒸気や熱風を用いて加熱する二段発泡工程によって、さらに低見かけ密度の発泡粒子とすることもできる。
[2]第2の態様に係る「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子」について
本発明の第2の態様に係る「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子」は、芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種以上の樹脂(A)を含有するポリプロピレン系樹脂発泡粒子であって、樹脂(A)の総含有量が該樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して15重量部以下(ただし、0は含まず。)であることを特徴とする。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種以上の樹脂(A)を特定量含むポリオレフィン系樹脂発泡粒子であるので、気泡が微細であっても、型内成形の加熱時に独立気泡構造を維持できるため二次発泡能に優れると共に融着性に優れるので、外観に優れる発泡粒子成形体を製造することができる。
(1)ポリオレフィン系樹脂発泡粒子
本発明の第2の態様に係る「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子」の製造に使用するポリオレフィン系樹脂粒子は、前記第1の態様に係る「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法」に記載したポリオレフィン系樹脂粒子と同様である。
また、前記ポリオレフィン系樹脂粒子を発泡して得られる、第2の態様に係る「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子」は、第1の態様に記載した「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法」に記載した方法より製造することができる。
(2)平均気泡径
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、その平均気泡径が10〜300μmであることが好ましい。
気泡径が前記範囲内である場合には、加熱成形時に二次発泡が十分に為され、粒子間の融着性が良好となるため、さらに外観や機械的物性が良好な発泡粒子成形体を得ることが可能となる。かかる観点から、発泡粒子の平均気泡径は、より好ましくは20〜250μm、さらに好ましくは25〜200μmである。特に、本発明の発泡粒子は樹脂(A)を特定量含有するため、平均気泡径が150μm以下、さらに100μm以下であっても、二次発泡能に優れかつ融着性にも優れ、外観良好な発泡粒子成形体を得ることが可能となる。
本明細書において、発泡粒子の平均気泡径とは以下の方法にて測定される値である。先ず、発泡粒子を略2等分に切断し発泡粒子断面を得、該断面を顕微鏡にて拡大投影する。この拡大投影図において、発泡粒子の表面から他方の表面に亘り、且つ気泡断面の中心部を通過する直線を略等角度間隔に4本引く。続いて、前記4本の直線と交わる気泡の数の総数:N[個]を求める。そして、前記4本の各直線の長さの総和:L[μm]を気泡の数の総数:N[個]にて除する(L/N)ことにより求められる値を発泡粒子の平均気泡径[μm]とする。
(3)見かけ密度
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の見かけ密度は、15〜200kg/mであることが好ましい。
見かけ密度が前記範囲内であると、得られる発泡粒子成形体は機械的強度に優れたものとなる。かかる観点から、20〜150kg/mがより好ましく、さらに好ましくは25〜100kg/mである。
上記平均気泡径および見かけ密度は、樹脂(A)の含有量、発泡剤の種類、発泡剤の添加量、発泡温度、発泡時の保持時間などと相関するものであり、これらの要因を適宜調整することにより目的の平均気泡径および見かけ密度に調整することができる。
なお、本発明における見かけ密度とは、重量を予め測定した発泡粒子群をメスシリンダー中の水中に金網などを使用して沈め、その水位上昇分から求められる発泡粒子群の体積を発泡粒子群の重量で除してkg/mに単位換算することにより求められる値である。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、該発泡粒子中に樹脂(A)が含有されているので、気泡が微細であっても、型内成形時に独立気泡構造を維持することが可能な発泡粒子である。このような発泡粒子は、加圧処理後の発泡粒子の見かけ密度が、加圧処理前の発泡粒子の見かけ密度に比べて大きく変化しないのが特徴である。具体的には、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を圧縮空気により、30℃、0.2MPa(G)の条件下で24時間加圧し、その後23℃の常圧下で24時間放置した後の発泡粒子の見かけ密度(X)と、加圧前の発泡粒子の見かけ密度(Y)との比(X/Y、以下、収縮比という。)が0.9〜1.0であることが好ましい。収縮率が前記範囲であると、型内成形時の二次発泡性に特に優れ、表面外観がさらに良好な発泡粒子成形体が得られる。かかる観点から、収縮率は、0.92〜1.0であることがより好ましく、さらに好ましくは0.95〜1.0である。
尚、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、二段発泡時に独立気泡構造が維持されるので、二段発泡工程によって従来よりもさらに低見かけ密度の発泡粒子とすることができる。
[3]ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を用いた型内成形
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子(本発明の第1の態様における製造方法で得られたポリオレフィン系樹脂発泡粒子、本発明の第2の態様のポリオレフィン系樹脂発泡粒子)を成形用金型内に充填して水蒸気などで加熱して発泡粒子を二次発泡、融着させることにより、発泡粒子が相互に融着しており、かつ型通りの所望の形状に形成された成形体を得ることができる。
また、本発明の製造方法で得られたポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、発泡粒子の収縮が少なく、また粒子毎の気泡径のばらつきが少なく、かつ粒子群の密度分布が狭くなり、さらに本発明のポリオレフィン系樹脂発泡粒子は、型内成形時の二次発泡能に優れるので、得られる型内発泡成型体は寸法安定性に優れ、外観が良好なものとなる。
次に、実施例により本発明をより具体的に説明する。尚、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に本実施例と比較例で使用した原料、及び評価方法を記載する。
(1)本実施例と比較例で使用した原料
(イ)ポリオレフィン系樹脂
ポリオレフィン系樹脂として、エチレン−プロピレンランダム共重合体(エチレン成分含有量:2.8重量%、融点:143℃、メルトマスフローレイト:5g/10分(ISO1133−1997:230℃、荷重2.16kgf)以下、ポリオレフィン(a)という。)を使用した。
(ロ)樹脂(A)等
本実施例1〜11、比較例10にて使用した樹脂(A)、及び比較例5〜9にて使用した樹脂(以下、樹脂(B)という)を表1に示す。比較例2〜4では、樹脂(A)の代わりに、ホウ酸亜鉛(富田製薬(株)製、ホウ酸亜鉛2335)を使用した。
Figure 2010254894
(ハ)マスターバッチの作製
ポリオレフィン(a)95重量部と、表1に示す樹脂(A)、樹脂(B)又は気泡調整剤(ホウ酸亜鉛)5重量部とを内径30mmの二軸押出機に供給して溶融混練してストランド状に押出し、このストランドを水冷したのちペレタイザーにてカットしてマスターバッチを作製した。なお、樹脂(A)(A―1、2、3、4、5)のマスターバッチを作製する場合には押出機温度を280℃に設定して両者を溶融混練し、該溶融混練物を220℃でストランド状に押し出した。他のマスターバッチを製造する場合には押出機温度を220℃に設定して両者を溶融混練し、該溶融混練物を220℃でストランド状に押し出した。
(ニ)ポリオレフィン系樹脂粒子の作製
以下の方法1〜3に記載する方法でポリオレフィン系樹脂粒子を作製した。尚、実施例1〜11においては、樹脂粒子を作製後、後述する方法で樹脂(A)の分散粒径の測定を行い、その結果は表2に示した。
(ニ−1)方法1
表1に示すポリオレフィン(a)に、樹脂(A)、樹脂(B)又はホウ酸亜鉛が表に示す量となる様にマスターバッチを配合し、内径40mmの単軸押出機に供給して押出機設定温度220℃で溶融混練してストランド状に押出し、このストランドを水冷した後ペレタイザーにて粒子重量が約1.0mgになるようにカットして樹脂粒子を作製した。
(ニ−2)方法2
表1に示すポリオレフィン(a)に、ペレット状の樹脂(A)を表に示す量となる様に配合し、内径40mmの単軸押出機に供給して押出機設定温度280℃で溶融混練し、樹脂温度220℃にてストランド状に押出し、このストランドを水冷した後ペレタイザーにて粒子重量が約1.0mgになるようにカットして樹脂粒子を作製した。
(ニ−3)方法3
表1に示すポリオレフィンAに、パウダー状の樹脂(A)を表に示す量となる様に配合し、内径40mmの単軸押出機に供給して押出機設定温度220℃で溶融混練してストランド状に押出し、このストランドを水冷した後ペレタイザーにて粒子重量が約1.0mgになるようにカットして樹脂粒子を作製した。
(2)評価方法
(イ)樹脂組成物中の樹脂(A)の分散粒径の測定
樹脂粒子をエポキシ樹脂により包埋し、四酸化ルテニウムで染色した後に、常温にて超薄切片を切り出し、透過型電子顕微鏡(日本電子社製JEM1010)にて6000倍の倍率で観察した。得られた映像の150×150μmの範囲に存在する、分散している樹脂(A)の内、任意に10箇所の長径を計測して算術平均し、その平均値を樹脂(A)の分散粒径[μm]とした。なお、分散している他の樹脂(A)と比べて著しく分散径の大きい樹脂(A)や小さい樹脂(A)は長径計測の対象外とした。
(ロ)発泡粒子の見かけ密度
得られた発泡粒子を40℃のオーブン内で12時間乾燥させた。乾燥後、この発泡粒子群を0.2MPa(G)の圧力容器中で12時間空気加圧した。重量を予め測定した加圧終了後の発泡粒子群をメスシリンダー中の水中に金網を使用して沈め、水位上昇分から発泡粒子群の体積を求め、発泡粒子群の重量で除してkg/mに単位換算することにより、発泡粒子の見かけ密度[kg/m]を求めた。
(ハ)発泡粒子の平均気泡径
得られた発泡粒子群から任意に10個の発泡粒子を選択し、これらの発泡粒子について、前記方法に従ってそれぞれ平均気泡径を求め、それらの値を算術平均することにより発泡粒子の平均気泡径[μm]を求めた。
(ニ)発泡粒子の収縮性
発泡粒子の収縮性を以下の基準により評価した。
○:発泡後、室温にて1時間放置した粒子に収縮が見られない。
△:発泡後、室温にて1時間放置した粒子に収縮があるが、さらに60℃のオーブン中で12時間乾燥した後の粒子に収縮が見られない。
×:60℃のオーブン中で12時間乾燥した後の粒子に収縮がある。
(ホ)収縮比
上記(ロ)の方法により、加圧前の発泡粒子の見かけ密度(Y)[kg/m]を求めた。その後、この発泡粒子を圧力容器内に収容し、この圧力容器内に圧縮空気を容器内圧力がゲージ圧で0.2MPaとなるように圧入し、30℃で24時間保持した後に圧力を開放して発泡粒子を容器内から取り出した。取り出した発泡粒子を23℃、相対湿度50%の常圧下の恒温恒湿槽内に24時間放置し、加圧後の発泡粒子の見かけ密度(X)[kg/m]を求めた。加圧前の発泡粒子の見かけ密度Xに対する加圧後の発泡粒子の見かけ密度Yの比率(X/Y)を求め収縮比とした。
(ヘ)発泡粒子の密度の均一性
発泡粒子の密度の均一性(気泡の均一性)を以下の基準により評価した。なお、発泡粒子の密度のばらつき度合いは発泡粒子の気泡の均一性と相関があり、気泡が不均一であると密度のばらつき度合いが大きくなる。
直径200mm、高さ50mmのJIS篩(目開き1.18、1.40、1.70、2.00、2.36、2.80、3.35mm)の最上段(3.35mm)に約200ミリリットル(ml)の発泡粒子を投入し、これをロータップ型振とう機にて10分間振とう後、各段に残った発泡粒子の重量を測定、粒子径の標準偏差を算出した。標準偏差が0.4mm以上を「粒子の均一性:×」と評価し、0.4mm未満を「粒子の均一性:○」と評価した。
(ト)発泡粒子成形体の収縮性
発泡粒子成形体の収縮性を以下の基準により評価した。
○:発泡粒子成形体を60℃のオーブン中で12時間乾燥した後、成形体の中央部の厚みが周辺部の厚みの95%以上である。
△:発泡粒子成形体を60℃のオーブン中で12時間乾燥した後、成形体の中央部の厚みが周辺部の厚みの95%に満たず、90%以下である。
×:発泡粒子成形体を60℃のオーブン中で12時間乾燥した後、成形体の中央部の厚みが周辺部の厚みの90%に満たない。
(チ)成形体外観
成形体の外観を以下の基準により評価した。
○:成形体表面に発泡粒子の二次発泡不良による粒子間空隙がない。
×:成形体表面に発泡粒子の二次発泡不良による粒子間空隙がある。
(リ)発泡粒子成形体の機械的強度
発泡粒子成形体の50%圧縮応力を測定して成形体の機械的強度を評価した。成形体の中央部より、縦50mm×横50mm×厚み25mmに、成形時のスキン層を除いて直方体状となるように試験片を切り出し、この試験片に対し、圧縮速度を10mm/分とし、JIS K 6767−1999に準拠して50%ひずみ時の荷重を求め、これを試験片の受圧面積で除して算出することにより50%圧縮応力[kPa]を求めた。
[実施例1〜11]
実施例1〜11において、以下に記載する方法により発泡粒子を作製し、次いで得られた発泡粒子を型内成形して発泡粒子成形体を得た。これらの発泡粒子と発泡粒子成形体について上記した評価を行った。
(1)発泡粒子の製造
前記方法1〜3のいずれかに記載する方法で得られた、ポリオレフィン系樹脂粒子1000gと、分散媒として水3000ml、分散剤としてカオリン3g、分散助剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.04g、発泡剤として表2に示す量となるように二酸化炭素(ドライアイス)を攪拌機を備えた内容積5リットル(L)のオートクレーブ内に仕込み、攪拌下にて表2に示す発泡温度まで昇温し、その温度で15分間保持した後、オートクレーブ中の内容物を大気圧下に放出し、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得た。なお、実施例9においては、発泡剤として空気(Air)を用い、表2に示す発泡温度まで昇温した後、オートクレーブ内の圧力が表2に示す圧力となるまで圧縮空気を圧入し、発泡直前まで15分間その圧力を維持するように適宜圧縮空気を圧入して調整した。表2に示す圧力は、ゲージ圧を意味する。
得られたポリプロピレン系樹脂発泡粒子について、見かけ密度、平均気泡径、収縮性、収縮率及び均一性の評価を行った。結果をまとめて表2に示す。
(2)発泡粒子成形体の製造
上記(1)で得られた発泡粒子を250×200×50mmの平板金型内に充填し、表2に示す圧力のスチームにて加熱して、発泡粒子を二次発泡、融着させ、冷却した後、金型から取り出して成形体を得た。なお、成形時のスチーム圧力は、成形体が大きく収縮せずに最大融着率を示す圧力とした。
該成形体について見かけ密度、外観、及び回復性の評価を行った。結果をまとめて表2に示す。
Figure 2010254894
[比較例1〜10]
比較例1は、樹脂(A)を用いない例であり、樹脂(A)を用いない以外は実施例1と同様にして発泡粒子と発泡粒子成形体を製造した。
比較例2〜4は、樹脂(A)の代わりにホウ酸亜鉛を用いた例であり、ホウ酸亜鉛を用いた以外はそれぞれ実施例1、2、9と同様にして発泡粒子と発泡粒子成形体を製造した。
比較例5〜9は、樹脂(A)の代わりに樹脂(A)以外の樹脂(樹脂(B))を用いた例であり、樹脂(B)を用いた以外は実施例2と同様にして発泡粒子と発泡粒子成形体を製造した。
比較例10は、樹脂粒子中の樹脂(A)を本発明で規定する総含有量を超える量用いた例であり、樹脂粒子中の樹脂(A)の総含有量が17.5重量部である樹脂粒子を用いた以外は実施例4と同様にして発泡粒子と発泡粒子成形体を製造した。上記比較例にて得られた発泡粒子および発泡粒子成形体について、樹脂(A)の分散粒径の測定を行わなかった以外は、実施例と同様の評価を行った。
結果をまとめて表3に示す。
Figure 2010254894

Claims (11)

  1. ポリオレフィン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させてなる発泡性樹脂粒子を分散媒と共に密閉容器内から密閉容器内の圧力よりも低圧下に放出することによって発泡粒子を製造する方法において、
    該ポリオレフィン系樹脂粒子は、芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種以上の樹脂(A)を含有しており、樹脂(A)の総含有量が該樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して15重量部以下(ただし、0は含まず。)であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  2. 前記ポリオレフィン系樹脂粒子中の樹脂(A)の総含有量が、該樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.01〜12重量部であることを特徴とする、請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  3. 前記樹脂(A)が芳香族ポリカーボネート系樹脂であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  4. 前記ポリカーボネート系樹脂の300℃、荷重1.2kgfにおけるメルトマスフローレイトが5〜80g/10分であることを特徴とする、請求項3に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  5. 前記ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  6. 前記発泡剤が無機系物理発泡剤であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  7. 前記発泡剤が二酸化炭素であることを特徴とする、請求項6に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  8. 前記分散媒が水性分散媒であることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  9. 芳香族ポリカーボネート系樹脂及び芳香族ポリエステル系樹脂から選択される1種以上の樹脂(A)を含有するポリオレフィン系樹脂発泡粒子であって、樹脂(A)の総含有量が該樹脂粒子を構成するポリオレフィン系樹脂100重量部に対して15重量部以下(ただし、0は含まず。)であることを特徴とする、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
  10. 見かけ密度が15〜200kg/m、平均気泡径が10〜300μmであることを特徴とする、請求項9に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
  11. 前記発泡粒子を圧縮空気により、30℃、0.2MPa(G)の条件下で24時間加圧し、その後23℃の常圧下で24時間放置した後の見かけ密度(X)と、加圧前の発泡粒子の見かけ密度(Y)との比(X/Y)が0.9〜1.0であることを特徴とする、請求項9又は10に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子。
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