JP2007084043A - 被覆部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】フューエルリッドの外径を大型化することなく、給油口付近への水の侵入を防止できる被覆部材を提供する。
【解決手段】被覆部材の外側被覆部の少なくとも頂部に、外側被覆部の軸方向に突起するとともに外側被覆部の周方向に延びる堰部を設け、堰部の表面と外側被覆部の表面とで樋状の誘導部を形成する。外側被覆部に樋状の誘導部を形成することで、ボデーをつたって流れ外側開口付近にまで到達した水は、誘導部に誘導され外側被覆部の表面を周方向に流れる。よって、給油口付近への水の侵入を防止できる。また、本発明の被覆部材は、サイドメンバアウタの外側開口と、ホイールハウスアウタの内側開口とインレットフィラーパイプの外縁との少なくとも一方と、を直接覆うため、フューエルリッドの外径を大型化することなく給油口付近への水の侵入を防止できる。
【選択図】図2
【解決手段】被覆部材の外側被覆部の少なくとも頂部に、外側被覆部の軸方向に突起するとともに外側被覆部の周方向に延びる堰部を設け、堰部の表面と外側被覆部の表面とで樋状の誘導部を形成する。外側被覆部に樋状の誘導部を形成することで、ボデーをつたって流れ外側開口付近にまで到達した水は、誘導部に誘導され外側被覆部の表面を周方向に流れる。よって、給油口付近への水の侵入を防止できる。また、本発明の被覆部材は、サイドメンバアウタの外側開口と、ホイールハウスアウタの内側開口とインレットフィラーパイプの外縁との少なくとも一方と、を直接覆うため、フューエルリッドの外径を大型化することなく給油口付近への水の侵入を防止できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両に設けられた給油口付近を被覆し、給油口付近への泥や水等の侵入を防止する被覆部材に関する。
車両に燃料を供給するための給油口は、燃料タンクから延びるインレットフィラーパイプの先端部分から構成される。インレットフィラーパイプは、一般には燃料タンクからタイヤハウス方向に延びる。そして、インレットフィラーパイプの先端部分は、ホイールハウスアウタに設けられた内側開口を通してホイールハウスアウタとサイドメンバアウタとの間隙に突出する。一方、サイドメンバアウタには内側開口に対向する位置に外側開口が設けられている。したがって、インレットフィラーパイプの先端部分である給油口はこの外側開口の内部に配置される。外側開口はフューエルリッドで開閉可能に覆われている。
ところで、外側開口の周縁部とフューエルリッドの外縁との間には、フューエルリッドを開閉させるための間隙が形成されている。このため雨天時などには、水が、外側開口の周縁部とフューエルリッドの外縁との間隙を経て、給油口付近に侵入するおそれがあった。
この問題を解消するために、フューエルリッドを閉じている場合に、外側開口の周縁部とフューエルリッドの外縁との間隙から侵入した水が給油口付近に到達するのを防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。車両の給油口付近の部分を模式的に表す断面図を図13に示し、特許文献1に紹介されているフューエルリッドを以下に説明する。
特許文献1に紹介されている技術では、フューエルリッド161の外周部にシール部材162を設けている。フューエルリッド161を閉じると、フューエルリッド161に形成されているシール部材162がサイドメンバアウタ106に形成されている外側開口160の周縁部と弾接し、フューエルリッド161と外側開口160の周縁部との隙間を覆う。このため、フューエルリッド161を閉じていれば、雨天時などにも外側開口160の周縁部とフューエルリッド161との隙間から侵入した水が給油口170付近に到達することはない。
しかしながら、このようなフューエルリッド161を用いる場合にも、給油する際にはフューエルリッド161を開く。このため、雨天時などの車体が濡れているときに給油する場合には、車体に付着した水がボデーをつたい、外側開口160を経て給油口170付近に落下する場合があった。この場合、給油口170の配置によっては、落下した水が給油口170に侵入するおそれがあった。
さらに、特許文献1に紹介されている技術を用いると、シール部材162を外側開口160の周縁部に確実に弾接させるために、フューエルリッド161の外径を外側開口160の開口径よりも遙かに大きくする必要がある。これは、以下の理由による。
特許文献1に紹介されている技術では、シール部材162はフューエルリッド161の開閉動作に伴って、外側開口160の周縁部に離接する。フューエルリッド161は、一般には、サイドメンバアウタ106に枢支され、揺動して外側開口160を開閉する。このため、フューエルリッド161およびシール部材162は、フューエルリッド161の開閉動作のバラツキに対応する形状に形成する必要がある。フューエルリッド161の開閉動作のバラツキに対応するためには、フューエルリッド161は、シール部材162を外側開口160の内縁よりも遙かに外周側の位置に当接させうる形状にする必要がある。したがって、フューエルリッド161は外側開口160の開口径よりも遙かに大径に形成する必要がある。
しかし近年では、車両の意匠性を高めるために、フューエルリッド161の外径を小型化することが要求されている。このため、フューエルリッド161の外径を大型化するのが好ましくない事情があった。
実開平7−27926号公報
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、フューエルリッドの外径を大型化することなく給油口付近への水の侵入を防止できる被覆部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の被覆部材は、環状をなし車体のサイドメンバアウタに形成されている外側開口の内縁を覆う外側被覆部と、環状をなし車体のホイールハウスアウタに形成されている内側開口の内縁と内側開口の内部に配置されているインレットフィラーパイプの外縁との少なくとも一方を覆う内側被覆部と、外側被覆部と内側被覆部とを連絡する筒状の連結部と、を備える筒状の被覆部材であって、外側被覆部のうち、少なくとも、被覆部材を外側開口に組み付けたときに上端に配置される頂部は、外側被覆部の軸方向に突起するとともに外側被覆部の周方向に延びる堰部を持ち、堰部の表面と外側被覆部の表面とが樋状の誘導部を形成することを特徴とする。
本発明の被覆部材は、下記の構成(1)〜(4)の何れかを備えることが好ましい。
(1)上記堰部は、上記外側被覆部の外周側に開口するとともに上記外側被覆部の周方向に延びる溝を持つ。
(2)上記堰部は、上記外側被覆部の内周端部から上記外側被覆部の軸方向に延びる底壁部と、底壁部に連続し上記外側被覆部の外径方向に延びる立壁部とを備える。
(3)上記堰部は、上記インレットフィラーパイプの先端部から構成される給油口を開閉可能に覆うフューエルキャップの直径を車両長手方向に超えて形成されている。
(4)上記堰部は、弾性変形可能なリップを先端に持ち、リップは、上記外側開口を覆うフューエルリッドの裏面に弾接する。
(1)上記堰部は、上記外側被覆部の外周側に開口するとともに上記外側被覆部の周方向に延びる溝を持つ。
(2)上記堰部は、上記外側被覆部の内周端部から上記外側被覆部の軸方向に延びる底壁部と、底壁部に連続し上記外側被覆部の外径方向に延びる立壁部とを備える。
(3)上記堰部は、上記インレットフィラーパイプの先端部から構成される給油口を開閉可能に覆うフューエルキャップの直径を車両長手方向に超えて形成されている。
(4)上記堰部は、弾性変形可能なリップを先端に持ち、リップは、上記外側開口を覆うフューエルリッドの裏面に弾接する。
本発明の被覆部材は、外側被覆部の頂部に堰部をもつ。堰部は外側被覆部の軸方向に突起するとともに外側被覆部の周方向に延びる。そして、堰部の表面と外側被覆部の表面とが樋状の誘導部を形成する。したがって、ボデーをつたって流れ外側開口付近にまで到達した水は、誘導部に誘導され外側被覆部の表面を周方向に流れる。このため、本発明の被覆部材によると、ボデーをつたって流れる水の量が多い場合にも、給油口付近への水の侵入を防止できる。
また、本発明の被覆部材は、サイドメンバアウタの外側開口と、ホイールハウスアウタの内側開口とインレットフィラーパイプの外縁との少なくとも一方と、を直接覆う。このため、本発明の被覆部材は、フューエルリッドの開閉動作のバラツキに関係なく、これらの部材に確実に組み付けられる。よって、本発明の被覆部材によると、フューエルリッドの外径を大型化することなく給油口付近への水の侵入を防止できる。
本発明の被覆部材が上記構成(1)を備える場合には、堰部が溝を持つことで、誘導部から外側開口への水の流出を確実に防止できる。このため、給油口付近への水の侵入をより確実に防止できる。
本発明の被覆部材が上記構成(2)を備える場合には、溝の断面積を大きく確保できるため、誘導部で誘導できる水の量が多くなり、誘導部から外側開口への水の流出を確実に防止できる。したがって、給油口付近への水の進入をより確実に防止できる。
また、本発明の被覆部材が上記構成(2)を備える場合には、被覆部材を精度高く製造できる利点がある。これは以下の理由による。
外側開口や内側開口やインレットフィラーパイプへの被覆部材の組み付け作業性を高めるためには、被覆部材を樹脂やゴム、エラストマーなどの弾性変形可能な材料で形成するのが好ましい。これらの材料からなる被覆部材は、射出成形や射出プレス成形などの方法で成形できる。しかし、堰部の形状によっては、被覆部材にアンダーカット形状が形成される。アンダーカット形状が大きくなると、被覆部材の離型性が悪化して成形精度が低下する。成形型のパーティングラインを、堰部の形状に応じて適宜設計することで、アンダーカット形状を低減できる場合もあるが、成形型設計の自由度が低下して成形精度が低下する場合がある。本発明の被覆部材が上記構成(2)を備える場合には、被覆部材のアンダーカット形状が低減するため、成形型設計の自由度が充分に確保される。よって、被覆部材を精度高く製造できる。
本発明の被覆部材が上記構成(3)を備える場合には、堰部が、フューエルキャップの配置領域を超えて形成される。したがって、ボデーをつたって流れ外側開口付近にまで到達した水は、堰部の表面(誘導部)によって、フューエルキャップにかからない位置にまで誘導される。したがって、この堰部から流れ落ちた水が、フューエルキャップに覆われている給油口に到達することはない。よって、給油口付近への水の侵入をより確実に防止できる。
本発明の被覆部材が上記構成(4)を備える場合には、外側開口の外部から内部への水の進入経路を、リップによって遮断できる。したがって、給油口付近への水の進入をより確実に防止できる。
本発明の被覆部材は、環状をなす外側被覆部と、環状をなす内側被覆部と、筒状をなし外側被覆部と内側被覆部とを連絡する連結部と、を備え、全体として筒状をなす。ここでいう筒状とは、外側被覆部と連結部と内側被覆部とを連通する貫通孔を内部に持つことを指し、外部にリブやフランジ等の突起構造を持つものや、筒の内外を連通する貫通孔等を持つものなどを含む。外側被覆部は外側開口の内縁を覆う。内側被覆部は、内側開口の内縁のみを覆っても良いし、インレットフィラーパイプの外縁のみを覆っても良いが、少なくとも内側開口の内縁を覆うのが好ましい。内側被覆部と外側被覆部を連結部で連絡することで、外側開口の周縁部とフューエルリッドの外縁との間隙から侵入した水や、車両下側から跳ね上がった泥や水などが給油口付近にまで侵入しなくなる。また、内側被覆部で内側開口の内縁とインレットフィラーパイプの外縁との両者を覆えば、車両下側から跳ね上がった泥や水などがホイールハウスアウタ側からサイドメンバアウタの車両外板面側に流出して車両外板面を汚すことが防止できる。
外側被覆部は外側開口の内縁や外側開口の周縁部と係止して外側開口の内縁を覆っても良いし、外側開口の内縁や外側開口の周縁部に圧接して外側開口の内縁を覆っても良いし、外側開口の内縁や外側開口の周縁部に接着されて外側開口の内縁を覆っても良い。これ以外の方法で外側開口の内縁を覆っても良い。内側被覆部も同様に、内側開口の内縁、内側開口の周縁部、インレットフィラーパイプの外縁などと係止して内側開口の内縁やインレットフィラーパイプの外縁を覆っても良い。また、内側開口の内縁、内側開口の周縁部、インレットフィラーパイプの外縁などに圧接して、内側開口の内縁やインレットフィラーパイプの外縁を覆っても良い。内側開口の内縁、内側開口の周縁部、インレットフィラーパイプの外縁などに接着されて内側開口の内縁やインレットフィラーパイプの外縁を覆っても良い。これ以外の方法で内側開口の内縁やインレットフィラーパイプの外縁を覆っても良い。
連結部は、直管状に形成しても良いが、蛇腹状に形成するのが好ましい。連結部を蛇腹状に形成すれば、被覆部材が変形自在になるために、被覆部材によってサイドメンバアウタとホイールハウスアウタとの連結バラツキを吸収できる。
本発明の被覆部材を構成する材料は特に問わないが、上述したように、樹脂やゴム、エラストマー等の変形可能な材料で形成することが好ましい。
以下、本発明の被覆部材を図面を基に説明する。
(実施例1)
実施例1の被覆部材は、上記構成(1)〜(3)を備える。実施例1の被覆部材を模式的に表す斜視図を図1に示す。実施例1の被覆部材をサイドメンバアウタ、ホイールハウスアウタおよびインレットフィラーパイプに組み付けた様子を模式的に表す断面図を図2に示す。実施例1の被覆部材の要部拡大図を図3および4に示す。実施例1の被覆部材を成形するための成形型を模式的に表す断面図を図5に示す。図5に示される成形型におけるパーティングラインを模式的に表す斜視図を図6に示す。なお、図6は、図5に示される成形型のパーティングラインを実施例1の被覆部材上にかたどった図である。以下、本実施例において上、下とは、図2に示す上、下を指すものとする。
実施例1の被覆部材は、上記構成(1)〜(3)を備える。実施例1の被覆部材を模式的に表す斜視図を図1に示す。実施例1の被覆部材をサイドメンバアウタ、ホイールハウスアウタおよびインレットフィラーパイプに組み付けた様子を模式的に表す断面図を図2に示す。実施例1の被覆部材の要部拡大図を図3および4に示す。実施例1の被覆部材を成形するための成形型を模式的に表す断面図を図5に示す。図5に示される成形型におけるパーティングラインを模式的に表す斜視図を図6に示す。なお、図6は、図5に示される成形型のパーティングラインを実施例1の被覆部材上にかたどった図である。以下、本実施例において上、下とは、図2に示す上、下を指すものとする。
実施例1の被覆部材1はゴムよりなる。被覆部材1は、図1に示すように、外側被覆部2と内側被覆部3と連結部4とを持ち、外側被覆部2よりも内側被覆部3が小径となった円筒状をなす。連結部4は蛇腹状に形成されている。外側被覆部2および内側被覆部3は略環状をなし、連結部4は略筒状をなす。よって被覆部材1は筒状をなす。
実施例1の被覆部材1が組み付けられるホイールハウスアウタ5には、図2に示すように、円形の穴からなる内側開口50が貫通形成されている。サイドメンバアウタ6には、内側開口50に対向する位置に、円形の穴からなる外側開口60が貫通形成されている。給油口70は、燃料タンク(図略)から延びるインレットフィラーパイプ7の先端部から構成される。給油口70は、内側開口50を通して、ホイールハウスアウタ5とサイドメンバアウタ6との間隙に突出し、フューエルリッド61の内側に配置される。給油口70はフューエルキャップ72で開閉可能に覆われている。フューエルキャップ72は給油口70の周壁と螺合して給油口70を閉じる。外側開口60はフューエルリッド61で開閉可能に覆われている。フューエルキャップ72はエラストマー製のテザー73を介してフューエルリッド61に保持されている。
外側被覆部2は、サイドメンバアウタ6に形成された外側開口60の内縁を覆う。外側被覆部2には外周側に隆起する断面略U字状の第1のリング保持部20が形成されている。第1のリング保持部20は外側被覆部2の全周にわたり連続して形成されている。第1のリング保持部20に隣接する連結部4側の部分には、内周側に陥没する断面略U字状の第1の挟持部21が設けられている。第1の挟持部21もまた外側被覆部2の全周にわたり連続して形成されている。実施例1の被覆部材1における外側被覆部2では、第1の挟持部21のU字内部が外側開口60の内縁を覆う部分となる。第1の挟持部21はU字内部が外側開口60の内縁の肉厚よりも僅かに広幅に形成されている。したがって外側被覆部2は、第1の挟持部21のU字内部で外側開口60の周縁部を挟持しつつ、外側開口60の内縁を覆う。
第1のリング保持部20のU字内部には金属製の第1のリング部材22が保持されている。第1のリング部材22は、外側開口60の内縁よりも大径に形成されている。このため、実施例1の被覆部材1においては、外側被覆部2は外側開口60の周縁部および第1のリング部材22に係止する。したがって、例えば被覆部材1がホイールハウスアウタ5方向に引っ張られるような場合でも、外側被覆部2が外側開口60内部に入り込まない。
外側被覆部2のうち、第1のリング保持部20の外周端側には、ホイールハウスアウタ5方向に延びるシールリップ23が外側被覆部2の全周にわたり連続して設けられている。シールリップ23は比較的肉厚の薄い部分であり容易に変形する。このため、外側被覆部2を外側開口60に組み付ける際に、シールリップ23が外側開口60の周縁部に押し付けられると、シールリップ23が外側開口60の周縁部の表面形状に沿って変形する。よって、外側開口60の周縁部と外側被覆部2との間隙がシールされる。
外側被覆部2は、被覆部材1を外側開口60に組み付けたときに上端に配される頂部24をもつ。外側被覆部2のうち、頂部24を含む部分には、堰部25が形成されている。堰部25は、外側被覆部2の軸方向に突起するとともに外側被覆部2の周方向に延びる。堰部25は、フューエルキャップ72の直径を車両長手方向で超えて形成されている。換言すると、堰部25は、フューエルキャップ72の車両進行方向の前端と後端とを超える範囲に形成されている。堰部25をこのように形成したのは、堰部25から流れ落ちた水がフューエルキャップ72にかからないようにするためである。好ましくは、堰部25の周方向長さは、外側被覆部2の周方向長さ(外側被覆部2の全周)の1/4以上であるのが良い。
堰部25は、外側被覆部2の外周側に開口する溝26をもつ。堰部25の溝26は、外側被覆部2の周方向に延びる。詳しくは、堰部25は、底壁部27と立壁部28とからなる。底壁部27は、外側被覆部2の内周端部から外側被覆部2の軸方向に延びる。立壁部28は、底壁部27に連続し外側被覆部2の外径方向に延びる。実施例1の被覆部材1では、堰部25(溝26)の内表面と、第1のリング保持部20の軸方向端面とが、誘導部200を形成する。誘導部200は断面略コ字の樋状をなす。
内側被覆部3は基部30とシール部31とを備える。基部30は連結部4に連続する部分であり、シール部31は基部30に連続する軸方向末端側の部分である。内側被覆部3は、基部30で内側開口50の内縁を覆い、シール部31でインレットフィラーパイプ7の外縁を覆う。
基部30には、外周側に隆起する断面略U字状の第2のリング保持部32が形成されている。第2のリング保持部32は内側被覆部3の全周にわたり連続して形成されている。第2のリング保持部32のU字内部には、第1のリング保持部20と同様に、内側開口50よりも大径の第2のリング部材33が保持される。また、基部30のうち第2のリング保持部32よりも連結部4側の部分には、内周側に陥没する断面略U字状の第2の挟持部34が形成されている。第2の挟持部34は内側被覆部3の全周にわたり連続して形成されている。第2の挟持部34は、内側開口50の周縁部をU字内部に挟持する。
基部30は、第2の挟持部34で内側開口50の周縁部を挟持するとともに、内側開口50の周縁部および第2のリング部材33に係止する。そして、第2のリング保持部32に内側開口50よりも大径の第2のリング部材33が保持されていることで、内側被覆部3が内側開口50の内部に入り込まないようになっている。
シール部31は内側被覆部3の内周側に延びる。シール部31の内径はインレットフィラーパイプ7の外径よりも小さくなっている。したがって、外側被覆部2を外側開口60の内縁に組み付けた後にインレットフィラーパイプ7を内側被覆部3側から被覆部材1に挿入すると、シール部31はインレットフィラーパイプ7の外縁に沿った形状となるように伸び、インレットフィラーパイプ7の外縁をシールする。
シール部31と基部30との境界部分には、内側被覆部3の内外を連通する貫通孔状の水抜き穴35が形成されている。水抜き穴35は、内側被覆部3を内側開口50の内縁とインレットフィラーパイプ7の外縁とに組み付けると、被覆部材1の鉛直方向の下部に配置される。
雨天時などにボデーに付着しボデーをつたって流れる水は、外側開口60の周縁部とフューエルリッド61の外縁との隙間を通り、フューエルリッド61の裏側(外側開口60付近)に到達する。この水は、第1のリング保持部20の表面をつたって堰部25付近に到達する。実施例1の被覆部材1は、樋状をなす誘導部200をもつ。このため、図3に示すように、堰部25付近に到達した水は誘導部200の内部を流れて、誘導部200の延びる方向、すなわち、外側被覆部2の周方向に沿って誘導される。誘導部200で誘導された水は、外側被覆部2の外表面を周方向に流れ、サイドメンバアウタ6の表面をつたって車両外部に排出される。誘導部200は樋状をなすために、誘導部200に到達した水が立壁部28を乗り越えて被覆部材1の内部に侵入することはない。よって、本実施例の被覆部材1によると、ボデーをつたって流れる水の量が多い場合にも、給油口70付近へ水が侵入することはない。よって、実施例1の被覆部材1によると、給油口70やテザー73などに水が付着することはない。誘導部200は、外側被覆部2のなかで、少なくとも頂部24を含む部分に形成すればよいが、その周方向長さ(堰部の周方向長さ)が大きいほど、水をより確実に給油口70から離れた位置に誘導できる。
なお、ボデーをつたって流れる水の量が非常に多い場合には、誘導部200で誘導された水の一部が外側被覆部2の外表面から内表面側に流入し、被覆部材1の内部に侵入することも考えられる。しかしこの場合にも、水は誘導部200で誘導され外側被覆部2の周方向に沿って流れるために、水が給油口70付近に侵入することはなく、給油口70やテザー73などに水が付着することはない。また、実施例1の被覆部材1には、内側被覆部3の底部に水抜き穴35が設けられているために、被覆部材1の内部に侵入した水は、水抜き穴35を経てホイールハウスアウタ5またはサイドメンバアウタ6の下方に排出される。ホイールハウスアウタ5やサイドメンバアウタ6の下方は、外界に連通しているために、水抜き穴35を経てホイールハウスアウタ5やサイドメンバアウタ6の下方に排出された水は外界に排出される。
また、例えば図4に示すように、フューエルリッド61と外側開口60の周縁部とのラップ量が小さい場合には、ボデーをつたって流れる水がフューエルリッド61の端部65から外側開口60付近に滴り落ちる可能性がある。しかし、実施例1の被覆部材1によると、フューエルリッド61の端部65から外側開口60付近に滴り落ちる水を誘導部200で回収できる。よって、実施例1の被覆部材1によると、フューエルリッド61の端部65から滴り落ちる水が外側開口60の内部に侵入して給油口70付近に到達することもない。フューエルリッド61の端部65から滴り落ちる水が外側開口60の内部に侵入するのをより確実に回避するためには、フューエルリッド61の端部65が配される位置に応じて堰部25の軸方向長さを適宜設定すればよい。詳しくは、外側被覆部2を外側開口60に組み付けたときに、フューエルリッド61の端部65が誘導部200の上方に配されるように、堰部25の軸方向長さを設定すればよい。
なお、実施例1の被覆部材では、外側被覆部2がサイドメンバアウタ6の外側開口60を覆い、内側被覆部3がホイールハウスアウタ5の内側開口50とインレットフィラーパイプ7の外縁とを直接覆っている。ホイールハウスアウタ5、サイドメンバアウタ6およびインレットフィラーパイプ7は、フューエルリッド61が開閉動作する場合にも不動である。このため、フューエルリッド61の開閉動作のバラツキに関係なく、外側被覆部2は外側開口60を確実に覆い、内側被覆部3は内側開口50とインレットフィラーパイプ7の外縁とを確実に覆う。よって、実施例1の被覆部材によると、フューエルリッド61の外径を大型化することなく給油口70付近への水の侵入を確実に防止できる。
実施例1の被覆部材1は構成(1)を備えるために、誘導部200から外側開口60への水の流出を確実に防止でき、誘導部200で誘導できる水の量が多くなる。このため、給油口付近への水の侵入をより確実に防止できる。
また、実施例1の被覆部材1は構成(2)を備えるために、堰部25に形成されている溝26の断面積が大きいため、誘導部200で誘導できる水の量が多い。すなわち、底壁部27が外側被覆部2の内周端部から外側被覆部2の軸方向に延び、立壁部28が底壁部27に連続し外側被覆部2の外径方向に延びるため、堰部25には断面積の大きな溝26を形成できる。よって、実施例1の被覆部材1では、ボデーをつたって流れ外側開口60付近に到達した水が給油口70付近に侵入するのを、より確実に防止できる。底壁部27を設けることで、ボデーをつたって流れ外側開口60付近に到達した水を誘導部200で確実に受けることができる。立壁部28を設けることで、誘導部200の外部への水の流出を確実に防止できる。底壁部27と立壁部28とをともに設けることで、ボデーをつたって流れ外側開口60付近に到達した水が給油口70付近に侵入するのを、確実に防止できる。底壁部27の軸方向の長さが長いほど、ボデーをつたって流れ外側開口60付近に到達した水を誘導部200でより確実に受けることができる。立壁部28の外径方向の長さが長いほど、誘導部200の外部への水の流出をより確実に防止できる。
また、実施例1の被覆部材1は、構成(2)を備えることで、精度高く製造できる利点もある。実施例1の被覆部材1は図5に示される成形型8で成形できる。成形型8は、被覆部材1の内面を成形する内型81と、被覆部材1の外面を成形する外型82とからなる。外型82は第1外型82aと第2外型(図略)とに2分割され、第1外型82aと第2外型とを組み合わせて一体化されている。この成形型8で成形した被覆部材1を離型する際には、先ず第1外型82aと第2外型とを開き、次いで内型81から被覆部材1を剥がす。内型81から被覆部材1を剥がす作業は手作業で行うことができる。このため、被覆部材1に内型81に対するアンダーカット形状がある場合にも、被覆部材1を伸ばしつつ剥がせば、被覆部材1を内型81から比較的容易に離型させることができる。一方、第1外型82aと第2外型とは機械的に開かれる。したがって、第1外型82aおよび第2外型に対する被覆部材1のアンダーカット形状の程度が大きいと、被覆部材1の離型性が悪化して成形精度が低下する。
実施例1の被覆部材1では、底壁部27は外側被覆部2の内周端部から外側被覆部2の軸方向に延び、立壁部28は外側被覆部2の外径方向に延びる。よって、実施例1の被覆部材1を成型する成形型8は、内型81と外型82とのパーティングライン85を、図5および図6に示すように、外側被覆部2の全周にわたって同一円弧上に設定すれば、堰部25の外型82に対するアンダーカット形状をなくすことができる。よって、実施例1の被覆部材1は、離型性に優れ、精度高く成型できる。また、パーティングライン85を、図5および図6に示すように、外側被覆部2の全周にわたって同一円弧上に設定できるため、成形型8の設計および加工が容易になるとともに、被覆部材1を精度高く製造できる利点がある。
(実施例2)
実施例2の被覆部材は、上記構成(1)〜(4)を備える。実施例2の被覆部材は、堰部がリップを持つこと以外は実施例1と同じものである。実施例2の被覆部材を模式的に表す要部拡大図を図7に示す。
実施例2の被覆部材は、上記構成(1)〜(4)を備える。実施例2の被覆部材は、堰部がリップを持つこと以外は実施例1と同じものである。実施例2の被覆部材を模式的に表す要部拡大図を図7に示す。
実施例2の被覆部材は、図7に示すように、堰部25は、その先端に弾性変形可能なリップ29を持つ。詳しくは、リップ29は堰部25のなかで立壁部28の外径方向先端に形成されている。リップ29は、フューエルリッド61の裏面62に弾接する。
実施例2の被覆部材によると、フューエルリッド61の端部65から外側開口60付近に滴り落ちる水を、リップ29によって誘導部200に案内できる。換言すると、実施例2の被覆部材では、フューエルリッド61の端部65から滴り落ちる水は、リップによって遮られ、外側開口60の内部に侵入しない。したがって、水が給油口70付近に到達するのをより確実に回避できる。リップ29は、立壁部28の外径方向先端から外側被覆部2の軸方向に延びるのが特に好ましいが、これに限らず、堰部25の先端に形成すればよい。
(実施例3)
実施例3の被覆部材は、上記構成(1)、および(3)を備える。実施例3の被覆部材は、堰部の形状以外は実施例1と同じものである。実施例3の被覆部材を模式的に表す要部拡大図を図8に示す。実施例3の被覆部材を成形するための成形型を模式的に表す断面図を図9に示す。図9に示される成形型におけるパーティングラインを模式的に表す斜視図を図10に示す。なお、図10は、図9に示される成形型のパーティングラインを実施例3の被覆部材上にかたどった図である。
実施例3の被覆部材は、上記構成(1)、および(3)を備える。実施例3の被覆部材は、堰部の形状以外は実施例1と同じものである。実施例3の被覆部材を模式的に表す要部拡大図を図8に示す。実施例3の被覆部材を成形するための成形型を模式的に表す断面図を図9に示す。図9に示される成形型におけるパーティングラインを模式的に表す斜視図を図10に示す。なお、図10は、図9に示される成形型のパーティングラインを実施例3の被覆部材上にかたどった図である。
実施例3の被覆部材において、堰部25は、実施例1と同様に、フューエルキャップ72の直径を車両長手方向で超えて形成されている。堰部25の底壁部27は、外側被覆部2の内周端部から外側被覆部2の軸方向に対して交叉する方向に延びる。立壁部28は底壁部27に連続し外側被覆部2の外径方向に延びる。実施例3の被覆部材では、堰部25の内表面と、第1のリング保持部20の軸方向端面とが誘導部200を形成する。誘導部200は断面略コ字の樋状をなす。
実施例3の被覆部材では、底壁部27が外側被覆部2の軸方向に対して交叉する方向に延びている。したがって、実施例3の被覆部材1は、実施例1の被覆部材1に比べて、堰部25に形成されている溝26の断面積が小さい。しかし、実施例3の被覆部材でも、堰部25付近に到達した水は誘導部200の内部を流れて、外側被覆部2の周方向に沿って誘導される。したがって、実施例3の被覆部材でも、ボデーをつたって流れる水が給油口付近へ侵入することはない。
また、実施例3の被覆部材は、実施例1の被覆部材と同様に外側被覆部2がサイドメンバアウタの外側開口を覆い、内側被覆部がホイールハウスアウタの内側開口とインレットフィラーパイプの外縁とを直接覆っている。このため、実施例1の被覆部材と同様に、フューエルリッドの外径を大型化することなく給油口付近への水の侵入を確実に防止できる。
実施例3の被覆部材は、図9に示される成形型8で成形できる。成形型8は、被覆部材の内面を成形する内型81と、被覆部材の外面を成形する外型82とからなる。外型82は第1外型82aと第2外型(図略)とに2分割され、第1外型82aと第2外型とを組み合わせて一体化されている。
実施例3の被覆部材では、底壁部27が外側被覆部2の軸方向に交叉する方向に延びている。このため、内型81と外型82とのパーティングライン85は、図9および図10に示すように、堰部25が形成されている部分とそれ以外の部分とで径方向にずれた位置に形成すればよい。実施例3の被覆部材を成形する成形型8は、パーティングライン85を、堰部25が形成されている部分とそれ以外の部分とで径方向にずれた位置に形成するために、実施例1の被覆部材1を成形する成形型8に比べると設計し難い。また、実施例3の被覆部材の成形精度は、実施例1の被覆部材1に比べると低くなる。しかし、堰部25の外型82に対するアンダーカット形状はないために、実施例3の被覆部材は、離型性に優れ、充分に精度高く成形できる。
(実施例4)
実施例4の被覆部材は、上記構成(1)および(3)を備える。実施例4の被覆部材は、堰部の形状以外は実施例1と同じものである。実施例4の被覆部材の断面を模式的に表す要部拡大図を図11に示す。
実施例4の被覆部材は、上記構成(1)および(3)を備える。実施例4の被覆部材は、堰部の形状以外は実施例1と同じものである。実施例4の被覆部材の断面を模式的に表す要部拡大図を図11に示す。
実施例4の被覆部材において、堰部25は、実施例1と同様に、フューエルキャップ72の直径を車両長手方向で超えて形成されている。実施例4の被覆部材では、堰部25は立壁部28のみをもつ。立壁部28は外側被覆部2の内周端部から外側被覆部2の軸方向に対して交叉する方向に延びる。実施例4の被覆部材では、堰部25の内表面と、第1のリング保持部20の軸方向端面とが誘導部200を形成する。誘導部200は断面略V字の樋状をなす。
実施例4の被覆部材は、底壁部をもたず、立壁部28が外側被覆部2の軸方向に対して交叉する方向に延びている。したがって、実施例4の被覆部材は、実施例1の被覆部材に比べて、堰部25に形成されている溝26の断面積が小さい。しかし、実施例4の被覆部材でも、実施例1の被覆部材と同様に、堰部25付近に到達した水は誘導部200の内部を流れて、外側被覆部2の周方向に沿って誘導される。したがって、実施例4の被覆部材でも、ボデーをつたって流れる水が給油口付近へ侵入することはない。
また、実施例4の被覆部材は、実施例1の被覆部材と同様に外側被覆部2がサイドメンバアウタの外側開口を覆い、内側被覆部がホイールハウスアウタの内側開口とインレットフィラーパイプの外縁とを直接覆っている。このため、実施例1の被覆部材と同様に、フューエルリッドの外径を大型化することなく給油口付近への水の侵入を確実に防止できる。
実施例4の被覆部材を成形する成形型は、実施例3の被覆部材を成形する成形型と同様に、内型と外型とのパーティングラインが、堰部25が形成されている部分とそれ以外の部分とで径方向にずれた位置に形成される。よって、実施例4の被覆部材は、実施例1の被覆部材に比べると成形型を設計し難い。また、実施例4の被覆部材の成形精度は、実施例1の被覆部材に比べると低くなる。しかし、堰部25の外型に対するアンダーカット形状はないために、実施例4の被覆部材は、離型性に優れ、精度高く成形できる。
(実施例5)
実施例5の被覆部材は、上記構成(3)を備える。実施例5の被覆部材は、堰部の形状以外は実施例1と同じものである。実施例5の被覆部材の断面を模式的に表す要部拡大図を図12に示す。
実施例5の被覆部材は、上記構成(3)を備える。実施例5の被覆部材は、堰部の形状以外は実施例1と同じものである。実施例5の被覆部材の断面を模式的に表す要部拡大図を図12に示す。
実施例5の被覆部材において、堰部25は、実施例1と同様に、フューエルキャップ72の直径を車両長手方向で超えて形成されている。実施例5の被覆部材では、堰部25は底壁部27のみをもつ。底壁部27は外側被覆部2の内周端部から外側被覆部2の軸方向に延びる。実施例5の被覆部材では、堰部25の内表面と、第1のリング保持部20の軸方向端面とが誘導部200を形成する。誘導部200は断面略L字の樋状をなす。
実施例5の被覆部材は、立壁部をもたず、底壁部27が外側被覆部2の軸方向に延びている。したがって、実施例5の被覆部材では、堰部25が溝を持たない。しかし、実施例5の被覆部材でも、実施例1の被覆部材と同様に、堰部25付近に到達した水は誘導部200の内部を流れて、外側被覆部2の周方向に沿って誘導される。したがって、実施例5の被覆部材でも、ボデーをつたって流れる水が給油口付近へ侵入することはない。
また、実施例5の被覆部材は、実施例1の被覆部材と同様に外側被覆部2がサイドメンバアウタの外側開口を覆い、内側被覆部がホイールハウスアウタの内側開口とインレットフィラーパイプの外縁とを直接覆っている。このため、実施例1の被覆部材と同様に、フューエルリッドの外径を大型化することなく給油口付近への水の侵入を確実に防止できる。
実施例5の被覆部材を成形する成形型は、実施例1の被覆部材を成形する成形型と同様に、内型と外型とのパーティングラインを、外側被覆部2の全周にわたって同一円弧上に形成できる。したがって実施例5の被覆部材は、実施例1の被覆部材と同様に、成形型の設計および加工が容易であり、被覆部材を精度高く製造できる。
1:被覆部材、2:外側被覆部、3:内側被覆部、4:連結部、5:ホイールハウスアウタ、50:内側開口、6:サイドメンバアウタ、60:外側開口、70:給油口、7:インレットフィラーパイプ、61:フューエルリッド、24:頂部、25:堰部、26:溝、27:底壁部、28:立壁部、200:誘導部
Claims (5)
- 環状をなし車体のサイドメンバアウタに形成されている外側開口の内縁を覆う外側被覆部と、環状をなし車体のホイールハウスアウタに形成されている内側開口の内縁と該内側開口の内部に配置されているインレットフィラーパイプの外縁との少なくとも一方を覆う内側被覆部と、該外側被覆部と該内側被覆部とを連絡する筒状の連結部と、を備える筒状の被覆部材であって、
該外側被覆部のうち、少なくとも、該被覆部材を該外側開口に組み付けたときに上端に配置される頂部は、該外側被覆部の軸方向に突起するとともに該外側被覆部の周方向に延びる堰部を持ち、
該堰部の表面と該外側被覆部の表面とが樋状の誘導部を形成することを特徴とする被覆部材。 - 前記堰部は、前記外側被覆部の外周側に開口するとともに前記外側被覆部の周方向に延びる溝を持つ請求項1に記載の被覆部材。
- 前記堰部は、前記外側被覆部の内周端部から前記外側被覆部の軸方向に延びる底壁部と、該底壁部に連続し前記外側被覆部の外径方向に延びる立壁部とを備える請求項1に記載の被覆部材。
- 前記堰部は、前記インレットフィラーパイプの先端部から構成される給油口を開閉可能に覆うフューエルキャップの直径を車両長手方向に超えて形成されている請求項1に記載の被覆部材。
- 前記堰部は、弾性変形可能なリップを先端に持ち、
該リップは、前記外側開口を覆うフューエルリッドの裏面に弾接する請求項1に記載の被覆部材。
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