JP2007083541A - 印刷版の清掃方法及び印刷機 - Google Patents

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Abstract

【課題】アブレーション加工によって発生したデブリ又は簡易現像後のコーティングの残留物を印刷版から容易に除去できる印刷版の清掃方法、及び、印刷機を提供することである。
【解決手段】印刷版の清掃方法を、レーザ照射によるアブレーション加工によって製版された印刷版P1を印刷機に備えられた版胴10の外周に装着する装着工程と、表面に粘着剤を備えた筒状体50を印刷版P1に接触させた状態で版胴10及び筒状体50を回転させて印刷版P1の表面のデブリを除去する除去工程とを備えるものとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、印刷版の清掃方法及び印刷機に関するものである。
従来のサーマルCTP(Computer To Plate)版(印刷版)は、露光装置等によって潜像を形成した後にアルカリ現像液を用いて現像処理を行い、これを印刷機に装着するものが一般的であったが、アルカリ現像液を使用せずに現像可能なタイプの印刷版の開発が要望されていた。
この要望に対し、例えば、表面に親水化処理を施した支持体(下層)に親油性の画像記録層(上層)を設け、レーザ照射によって画像記録層を飛散させて除去すること(アブレーション加工)によって製版を行う印刷版が開発されている(例えば、特許文献1参照)。この印刷版は、レーザ照射によって下層(親水性)が露出して湿し水を受容する領域が形成されるとともにレーザ照射を受けなかった領域がインクを受容する領域となり、この状態で印刷を行うことが可能であるため、無現像タイプの印刷版と称されている。
この無現像タイプの印刷版は、従来、アブレーション加工の際に発生するデブリ(飛散物)を手作業によって拭う等して除去しており、このデブリを容易に除去できる方法の開発が望まれていた。
また、アブレーション加工を行わないタイプの印刷版も開発されている(例えば、特許文献2参照)。この印刷版は、親水性を有する支持体に水溶性のコーティングが施されており、このコーティングにIRレーザ等を照射することによってコーティングを親油性に変換させて潜像を形成する。この印刷版は、潜像形成後に印刷機の版胴に巻き付けられ、この状態で版胴が回転されて印刷版が湿し水に浸されることによって非露光領域のコーティングが溶解して現像されるため、簡易現像タイプの印刷版と称されている。
しかし、この簡易現像タイプの印刷版は、溶解したコーティングが印刷版の表面に残る(残膜)。従来、この残膜は、印刷機のインク着けローラによって除去しており、インクから残膜が完全に除去されるまで損紙を発生させて印刷を行うなど、印刷版の清掃作業が煩雑である。このため、残膜を容易に除去できる方法の開発が望まれていた。
特開平9−136395号公報 特開2001−54985号公報
本発明の課題は、アブレーション加工によって発生したデブリ又は簡易現像後のコーティングの残留物を印刷版から容易に除去できる印刷版の清掃方法、及び、印刷機を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。
請求項1の発明は、レーザ照射によるアブレーション加工によって製版された印刷版を印刷機に備えられた版胴の外周に装着する装着工程と、表面に粘着剤を備えた筒状体を前記印刷版に接触させた状態で前記版胴及び前記筒状体を回転させて前記印刷版の表面のデブリを除去する除去工程とを備える印刷版の清掃方法である。
請求項2の発明は、水溶性のコーティングにレーザが照射されて潜像が形成されるとともに、印刷機に備えられた版胴に装着された状態で前記コーティングの不要部分が溶解されて現像された印刷版の清掃方法において、表面に粘着剤を備えた筒状体を前記印刷版に接触させた状態で前記版胴及び前記筒状体を回転させて前記溶解した前記コーティングを除去することを特徴とする印刷版の清掃方法である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の印刷版の清掃方法において、前記表面に粘着剤を備えた筒状体は、前記印刷版を前記版胴に巻き付ける際に前記印刷版を前記版胴に押圧する版押さえローラの外周にロール状に形成された粘着シートが装着されたものであることを特徴とする印刷版の清掃方法である。
請求項4の発明は、レーザ照射によるアブレーション加工によって製版された印刷版を外周に巻き付けた状態で回転可能とされた版胴と、表面に粘着剤を備えるとともに、前記表面が前記印刷版に接触した状態で前記版胴とともに回転して前記印刷版の表面のデブリを除去する筒状体とを備える印刷機である。
請求項5の発明は、水溶性のコーティングにレーザ照射がされて潜像が形成される印刷版を外周に巻き付けた状態で回転可能とされた版胴を備えるとともに、前記コーティングの不要部分を溶解して前記印刷版の現像を行う印刷機において、表面に粘着剤を備えるとともに、前記表面が前記印刷版に接触した状態で回転して前記溶解した前記コーティングを前記印刷版から除去する筒状体を有することを特徴とする印刷機である。
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5に記載の印刷機において、前記表面に粘着剤を備えた筒状体は、前記印刷版を前記版胴に巻き付ける際に前記印刷版を前記版胴に押圧する版押さえローラの外周にロール状に形成された粘着シ−トが装着されたものであることを特徴とする印刷機である。
以上説明したように、本発明によれば、以下のような効果がある。
(1)アブレーション加工(製版)後の印刷版を装着した版胴に対して、表面に粘着剤を備えた筒状体を接触させた状態でこれらを回転させたから、印刷版の表面に付着したデブリが筒状体の粘着剤に貼り付き、印刷版からデブリを容易に除去することができる。
(2)印刷版を装着して簡易現像を行った版胴に対して、表面に粘着剤を備えた筒状体を接触させた状態でこれらを回転させたから、印刷版の表面に付着したコーティングの残留物が筒状体の粘着剤に貼り付き、印刷版からコーティングの残留物を容易に除去することができる。
(3)印刷機に備えられた版押さえローラに粘着シートを設けたから、例えば、印刷機に新たに粘着ローラ等を追加する場合に比べ、印刷機の部品点数を少なくすることができ、構造も簡素化できる。
本発明は、アブレーション加工によって発生したデブリ又は簡易現像後のコーティングの残留物を印刷版から容易に除去できる印刷版の清掃方法、及び、印刷機を提供するという目的を、印刷機の版胴に印刷版を装着する際に印刷版を版胴に押圧する版押さえローラの外周にロール状の粘着シートを装着し、版胴と版押さえローラとを接触させた状態でこれらを回転させることによって実現する。
以下、図面を参照して、本発明の印刷版の清掃方法及び印刷機の実施例1をあげて、さらに詳しく説明する。
実施例1の印刷版の清掃方法及び印刷機は、無現像タイプの印刷版P1の表面に付着したデブリ102を除去するものである。
図1は、印刷機の構成を示す図であり、印刷版が版胴に装着された状態の図である。図2は、図1の印刷機において、印刷版が版胴に装着される途中の状態を示す図である。
この印刷機は、印刷版P1に形成された画像を、例えば、ウエブW等に印刷するオフセット輪転機であり、ウエブWを挟んで上下方向に略対称に1対の版胴10、ブランケット胴20、インク供給ローラ群30、湿し水供給装置40、版押さえローラ50を備えている(ウエブWより下側のものは、図示を省略する)。
版胴10は、略円筒形状に形成され、その外周面に印刷版P1の版頭及び版尻(印刷版の供給方向の先端部及び後端部)を保持する図示しない印刷版保持機構を備えている。版胴10は、これらの印刷版保持機構によって印刷版P1をその外周面に巻き付けて保持するようになっている。
ブランケット胴20は、版胴10とウエブWとの間に設けられ、版胴10が保持する印刷版P1に形成された画像が転写されるとともに、この転写された画像をウエブWに転写(印刷)するものである。このブランケット胴14は、略円筒形状に形成され、外周面にブランケット(ゴムブランケット)が巻き付けられている。
インク供給ローラ群30は、版胴10に対してブランケット胴20の反対側に設けられ、図示しないインクつぼからインクを版胴10(印刷版P1)に供給するものであり、複数のインク練りローラ31〜33、揺動ローラ34〜36、インク着けローラ37〜39を備えている。
インク練りローラ31〜33は、インクつぼから後述する揺動ローラ34〜36へインクを受け渡すものである。
揺動ローラ34は、インク練りローラ32からインク練りローラ33へ、揺動ローラ35は、インク練りローラ33からインク着けローラ37、38へ、揺動ローラ36は、インク練りローラ32からインク着けローラ39へ、それぞれインクを受け渡すものである。この揺動ローラ34〜36は、軸方向に往復運動可能とされており、粘性を有する油性インクの膜厚をその軸方向(幅方向)の全体にわたって略均一化することができるようになっている。また、揺動ローラ34〜36は、表面が銅メッキ処理されており、親油性が向上されている。
インク着けローラ37〜39は、揺動ローラ35、36と版胴10との間に設けられ、版胴10に装着された印刷版P1にインクを供給するものである。このインク着けローラ37〜39は、図示しない胴逃がし装置に接続されており、例えば、印刷版P1を版胴10に装着する際等の印刷時以外に版胴10から離間する方向へ移動可能になっている。
湿し水供給装置40は、水舟41、水元ローラ42、クロムローラ43、水着けローラ44を備えている。
水舟41は、上部が開放した箱状に形成され、印刷機の外部に設けられた図示しない湿し水供給装置から湿し水の供給を受け、湿し水が満たされるようになっている。
水元ローラ42は、水舟41内の湿し水に浸るようにその一部が水舟41内に収容されている。この水元ローラ42は、その外周面に特殊加工によって吸水性が向上されたゴムシートが巻き付けられている。
クロムローラ43は、水元ローラ42に隣接して配置されており、水元ローラ42から水着けローラ44へ湿し水を受け渡すものである。このクロムローラ43は、表面がクロムメッキ処理されており、親水性が向上されている。
水着けローラ44は、クロムローラ43と版胴10との間に配置され、クロムローラ43が保持する湿し水を版胴10(印刷版P1)に供給するようになっている。
版押さえローラ50は、版胴10に隣接して設けられており、版胴10から離間した位置(図1参照)と、版胴10の表面を押圧する位置(図2参照)との間を移動可能になっている。
印刷版P1は、版胴10に装着される際、版頭が版胴10と版押さえローラ50との間に挿入される。このとき、版押さえローラ50は、図2に示すように印刷版P1を版胴10に対して押圧することによって印刷版P1を版胴10に対して密着させ、版胴10を回転させて印刷版P1を巻き着ける工程において、印刷版P1の版胴10からの離脱(剥離)を防止するようになっている。
版押さえローラ50は、全体的に略円筒形状に形成された筒状体であり、押圧部51、粘着部52を備えている。
図3は、版押さえローラの構成を示す図であり、(a)は、軸線方向から見た側面図であり、(b)は、分解図である。
押圧部51は、本体部51a、軸部51bを備えている。
本体部51aは、印刷版P1を版胴10に押圧する部分であり、両端部が閉塞された円筒形状に形成されている。軸部51bは、本体部51aの両端(閉塞端)部に備えられている。軸部52は、印刷機の図示しない軸受部に支持されており、押圧部51はこの軸部を回転中心として回転可能になっている。
粘着部52は、芯材52a、粘着シート52bを備えている。
芯材52aは、両端部間の寸法が押圧部51の本体部51aと略同じとされた円筒形状に形成されている。この芯材52aは、例えば、耐水性を有する紙等によって形成されている。
粘着シート52bは、帯状の基材の一方の面部に対して粘着剤が層状に塗布されたものであり、芯材52aの外周に巻き付けてロール状に形成されている。この粘着シート52bは、ロール状に形成された状態で粘着剤層が外周側を向いており、基材の他方の面部は、内周側の粘着シート52bの粘着剤層に対して剥離可能になっている。
粘着部52の粘着シート52bは、その長手方向に粘着シート52bの外周寸法と略同じ間隔をおいて、その幅方向と略並行なミシン目Mが形成されている。粘着部52は、粘着シート52bの外周に露出する部分がこれより内径側に配置された粘着シート52bから剥離され、かつ、ミシン目Mに沿って切り離されることによって、この粘着シート52bより内径側に配置された新たな粘着剤層が露出するようになっている。
この粘着シート52bに塗布される粘着剤の種類は、特に限定されないが、例えば、印刷版P1の表面に付着した後述するデブリ102を印刷版P1から除去するのに十分な粘着力を備えるものである。
粘着部52の芯材52aは、その内径寸法が押圧部51の本体部51aの外径寸法より大きく設定され、粘着部52は、押圧部51の本体部51aの外周面部に対して芯材52aの内周面部が対向した状態で押圧部51に着脱可能に装着される(図3(b)参照)。また、押圧部51の本体部51aの外周面部は、粘着部52の装着状態において、粘着部52の押圧部51からの離脱を制限するような形状に加工されている(図示省略)。
印刷版P1は、現像液を使用せずに現像可能な「無現像タイプ」と称される公知のサーマルCTP版である。
図4は、印刷版P1の構成を示す断面図であり、(a)は、レーザが照射されている状態を示す図、(b)は、製版後の状態を示す図である。
この印刷版P1は、例えば、珪酸塩処理等の親水化処理がその表面に施されたシート状の支持体100に対して、親油性の画像形成層101が層状に重ねて設けられている。この画像形成層101は、例えば、チタン、クロム、鉄等の親油性の遷移金属等によって形成され、その厚さ方向寸法(膜圧)は、レーザ照射によるアブレーション加工が可能なように設定される。
この印刷版P1は、印刷機の外部に設けられた露光装置等によって、画像形成層101にレーザが照射されることによって画像が形成される(図4(a)参照)。このとき、印刷版P1は、画像形成層101(親油性)のレーザが照射された部分101aが焼き飛ばされ(アブレーション加工)、この部分に支持体100(親水性)が露出する(図4(b)参照)。これによって、印刷版P1は、レーザ照射部分に親水層(非画線部)が、非照射部分に親油層(画線部)が露出したオフセット印刷用の印刷版として製版される。
この印刷版P1を製版する際、上述のアブレーション加工によって除去された画像形成層101の一部がデブリ102として印刷版P1の表面に付着する。
以下、印刷版P1の清掃方法(デブリの除去方法)を説明する。
印刷版P1は、製版(アブレーション加工)後、印刷機の版胴10に装着される。このとき印刷版P1は、前述のように版頭が版胴10と版押さえローラとの間に挿入される。
印刷版P1は、版胴10の印刷版保持機構に版頭が保持され、この状態で版胴10が回転されることによって版胴10の外周に巻き付けられる(図2参照)。
ここで、印刷版P1を版胴10に装着する際には、版押さえローラ50が印刷版P1を版胴10に対して押圧する。このとき、版押さえローラ50は、版胴10の回転に追従して軸部51を中心として回転する。
版押さえローラ50は、その外周側に粘着部52を備えており、印刷版P1の表面に付着したデブリ102が、版押さえローラ50の外周に露出した粘着部52の粘着剤に貼り付き、印刷版P1の表面から除去される。
以上説明したように、実施例1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)印刷版P1の装着時に、印刷版P1の表面に接触した状態で版胴10に追従して回転する版押さえローラ50に粘着部52を装着したから、版胴10を装着する際に印刷版P1の表面に付着したデブリ102を印刷版P1から容易に除去することができる。
(2)粘着シート52bをロール状とし、印刷機に既存の版押さえローラ50に装着したから、印刷機の内部に、例えば、新たに粘着ローラを設置する等に比べて印刷機の部品点数を少なくすることができ、構造も簡素化できる。
(3)粘着シート52bにミシン目Mを設けたから、デブリ102が付着した最上層の粘着シート52bを剥がして新たな粘着剤層を露出させることが容易にできる。したがって、例えば、印刷版P1を交換するごとに版押さえローラ50を印刷機から取り外してその清掃をする場合に比べ、作業を迅速に行う事ができる。
次に、本発明の印刷版の清掃方法及び印刷機の実施例2について説明する。
なお、前述した実施例1と同様な機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に統一した符号を付して、重複する説明や図面を適宜省略する。
実施例1は、アブレーション加工によって製版が行われる無限像タイプの印刷版の清掃を行ったのに対し、実施例2は、湿し水によって製版が行われる簡易現像タイプの印刷版を清掃する。なお、印刷機の構成は、実施例1と同様であるため、印刷機の説明は、図1を用いる。
実施例2の印刷版P2は、簡易現像タイプと称される公知のサーマルCTP版であり、実施例1の印刷版P2と同様にアルカリ現像液を使用せずに製版が可能である。
図5は、印刷版P2の構成を示す断面図であり、(a)は、レーザが照射されている状態を示す図、(b)は、簡易現像後の状態を示す図である。
この印刷版P2は、例えば、珪酸塩処理等の親水化処理がその表面に施され親水性が向上されたシート状の支持体200に対して、水溶性のコーティング201が施されている。このコーティング201は、例えば、ジアゾ化合物等の感光剤を含んでおり、レーザ光が照射されるとその熱エネルギーによって親油層に変換される性質を備えている。
印刷版P2は、印刷機の外部に設けられた図示しない露光装置等においてレーザが照射されることによって、当該照射部分のコーティング201(水溶性)が、親油性(インク受容性)に変換される(図5(a)参照)。一方、レーザ光が照射されなかった部分は、親水性のコーティング201が残る。これによって、印刷版P2は、潜像が形成される。
この印刷版P2は、潜像が形成された後に、実施例1の印刷版P2と同様に印刷機の版胴10に装着される。
ここで、印刷版P2は、印刷機の湿し水供給装置40から湿し水の供給を受けながら版胴10が回転されることによって、水溶性のコーティング201が溶解して製版される(簡易現像)。このとき、潜像が形成された部分は、親油性に変換されているため、湿し水によって溶解しない。また、溶解したコーティング201は、印刷版P2の支持体200に付着した状態で印刷版P2に残留する(図5(b)参照)。
実施例2においても、印刷版P2に版押さえローラ50を接触させた状態で版胴10を回転させることによって、版押さえローラ50が版胴10に追従して回転し、版押さえローラ50に備えられた粘着シート52bの粘着剤にコーティング201の残留物(残膜202)が貼り付く。これによって、印刷版P2は、残膜202が除去されてレーザ照射部分201aに親油層(インク受容層)が、非照射部分に親水層が露出したオフセット輪転機用のものとして製版される。
なお、この残膜の除去は、印刷版P2の湿し水を供給する工程と同時に行ってもよいし、コーティング201が溶解した後に湿し水の供給を停止してから行ってもよい。
以上説明したように、実施例2によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)簡易現像を行う際又は簡易現像後の印刷版P2の表面に対して、外周に粘着部52を備える版押さえローラ50を接触させて回転させたから、版胴10を回転させるだけで印刷版P2の表面に付着したコーティング201の残膜202を印刷版P2から容易に除去することができる。
(2)粘着シート52bをロール状とし、印刷機の既存の版押さえローラ50の外周に装着したから、印刷機の内部に、例えば、新たに粘着ローラを設置する等に比べて印刷機の部品点数を少なくすることができ、構造も簡素化できる。
(3)粘着シート52bにミシン目Mを設けたから、残膜202が付着した最上層の粘着シート52bを剥がして新たな粘着剤層を露出させることが容易にできる。したがって、例えば、印刷版P1を交換するごとに版押さえローラ50を印刷機から取り外してその清掃をする場合に比べ、清掃作業を迅速に行う事ができる。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)印刷版の構成は、実施例に示すものに限らず、種々の変更が可能である。例えば、実施例1の無現像タイプの印刷版は、支持体上に親油性フィルム層、金属薄膜層、親水性ポリマー層をこの順に重ねて設け、金属薄膜層と親水性ポリマー層とをアブレーション加工によって除去して製版するものであってもよい(この場合、レーザ照射部分がインク受容性となる)。また、実施例2の簡易現像タイプの印刷版は、例えば、レーザ照射によって画線部分を硬化させて非水溶性とし、非照射部分を実施例2と同様に湿し水によって溶解させるタイプのものであってもよい。
(2)実施例の粘着シートは、芯材にロール状に巻き付けられた複数層からなる構成であったが、これに限らず、粘着シートは、例えば1層からなるものでもよい。
(3)実施例の版押さえローラは、円筒形状の押圧部に粘着部を着脱可能に装着する構成であったが、版押さえローラの構成は、筒状体の外周に粘着剤を備えるものであればこれに限らず、例えば、押圧部の外周に直接粘着剤を塗布するような構成でもよい。
実施例の印刷機の構成を示す図であり、印刷版が版胴に装着された状態を示す図である。 図1の印刷機において、印刷版が版胴に装着される途中の状態を示す図である。 図1の印刷版に備えられた版押さえローラを示す図である。 実施例1の印刷版を示す断面図である。 実施例2の印刷版を示す断面図である。
符号の説明
10 版胴
20 ブランケット胴
30 インク供給ローラ群
40 湿し水供給ローラ装置
102 デブリ
201 コーティング
202 残膜
P1、P2 印刷版
W ウエブ

Claims (6)

  1. レーザ照射によるアブレーション加工によって製版された印刷版を印刷機に備えられた版胴の外周に装着する装着工程と、
    表面に粘着剤を備えた筒状体を前記印刷版に接触させた状態で前記版胴及び前記筒状体を回転させて前記印刷版の表面のデブリを除去する除去工程と
    を備える印刷版の清掃方法。
  2. 水溶性のコーティングにレーザが照射されて潜像が形成されるとともに、印刷機に備えられた版胴に装着された状態で前記コーティングの不要部分が溶解されて現像された印刷版の清掃方法において、
    表面に粘着剤を備えた筒状体を前記印刷版に接触させた状態で前記版胴及び前記筒状体を回転させて前記溶解した前記コーティングを除去すること
    を特徴とする印刷版の清掃方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の印刷版の清掃方法において、
    前記表面に粘着剤を備えた筒状体は、
    前記印刷版を前記版胴に巻き付ける際に前記印刷版を前記版胴に押圧する版押さえローラの外周にロール状に形成された粘着シートが装着されたものであること
    を特徴とする印刷版の清掃方法。
  4. レーザ照射によるアブレーション加工によって製版された印刷版を外周に巻き付けた状態で回転可能とされた版胴と、
    表面に粘着剤を備えるとともに、前記表面が前記印刷版に接触した状態で前記版胴とともに回転して前記印刷版の表面のデブリを除去する筒状体と
    を備える印刷機。
  5. 水溶性のコーティングにレーザ照射がされて潜像が形成される印刷版を外周に巻き付けた状態で回転可能とされた版胴を備えるとともに、前記コーティングの不要部分を溶解して前記印刷版の現像を行う印刷機において、
    表面に粘着剤を備えるとともに、前記表面が前記印刷版に接触した状態で回転して前記溶解した前記コーティングを前記印刷版から除去する筒状体を有すること
    を特徴とする印刷機。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の印刷機において、
    前記表面に粘着剤を備えた筒状体は、
    前記印刷版を前記版胴に巻き付ける際に前記印刷版を前記版胴に押圧する版押さえローラの外周にロール状に形成された粘着シ−トが装着されたものであること
    を特徴とする印刷機。

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