JP2007082666A - 医療用コネクタの手動式脱着装置 - Google Patents

医療用コネクタの手動式脱着装置 Download PDF

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Abstract

【課題】操作機構を簡素化すると共に操作性を改善した医療用コネクタの手動式脱着装置を提供する。
【解決手段】第1コネクタ1と第1コネクタキャップ3を夫々保持可能な第1コネクタホルダ60及び第1キャップホルダ92と、第2コネクタ2と第2コネクタキャップ4を夫々保持可能な第2コネクタホルダ93及び第2キャップホルダ45とを備え、コネクタの脱着を操作するためのメインディスク50を備え、第1コネクタキャップ3がされた第1コネクタ1を第1コネクタホルダ60にセットするため、装置本体外部に引き出される引き出し部403と、第1コネクタ1がセットされた引き出し部403を装置本体内に収納する工程において、第1コネクタ1もしくは第1コネクタキャップ3を軸線周りに回転させて、第1コネクタ1と第1コネクタキャップ3の結合を緩めるためのコネクタ回転手段とを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、好適には腹膜透析に用いられる医療用コネクタの手動脱着装置の内部構成の改良に関するものである。
腹膜透析法(CAPD)は腹膜を透析膜として使用するものであり、患者の腹腔内に植え込んだ腹腔カテ−テルに透析液の入ったバッグ付きの腹膜透析セットを連結して透析液を腹腔内に注入し、一定時間貯留した後に排液するものである。透析液を一定時間貯留して、透析液と腹膜内に分布する毛細血管の血液との間に生じる溶質濃度や浸透圧の格差によって、老廃物や水を除去して血液浄化を行う。
腹膜透析は上記のように排液、バッグ交換、透析液注入、貯留のサイクルからなり、患者は1日にこのサイクルを3〜5回と頻繁に行わなくてはならず、慣れない者にとっては大変面倒な操作である。特に問題となるのは、腹腔カテ−テルに連結したエキステンションチュ−ブ先端に設けられた患者側コネクタ(第1コネクタ)と透析液バッグ付きセットの透析液側コネクタ(第2コネクタ)の脱着であり、脱着の際のコネクタ−への細菌付着は腹膜炎の原因となるので、充分な注意が必要である。またコネクタ−の脱着時の問題は細菌付着だけではなく、眼や手の不自由な患者の手技の誤操作によって、接続ミスや液漏れ等の重大な事態を引き起こす恐れがある。
かかる問題を解消するための医療用コネクタの手動式脱着装置が下記特許文献1により提案されている。この手動脱着装置を用いた場合のコネクタの脱着手順を図17に概念的に示す。図17(a)は、患者側コネクタと透析液側コネクタを接続する前の準備段階を示し、まず、患者側300の腹腔に挿入されたカテーテルの先端には患者側コネクタ100が設けられ、コネクタキャップ101がされている。一方、透析側にはY字チューブの先端に透析液側コネクタ200が設けられ、コネクタキャップ201がされている。Y字チューブの二股に分岐した先には、透析液バッグ301と排液バッグ302が接続され、バルブによりいずれか一方が患者側と接続される。
図17(a)のセット状態では、患者側コネクタ100とコネクタキャップ201が並列配置されると共に、コネクタキャップ101と透析液側コネクタ200も並列配置される。
このセット状態から、コネクタキャップ101と患者側コネクタ100を分離するために、コネクタキャップ101を回転させると共に両者を引き離す。これと同時に、コネクタキャップ201と透析液側コネクタ200を分離するために、透析液側コネクタ200を回転させると共に両者を引き離す。これを図17(b)に示す。
次に、図17(c)に示すように、患者側コネクタ100とコネクタキャップ201を図の矢印方向にスライド移動させて、患者側コネクタ100と透析液側コネクタ200が互いに向かい合うようにする。ついで、図17(d)に示すように、患者側コネクタ100と透析液側コネクタ200を軸線方向に沿って移動させて接近させ、透析液側コネクタ200を回転することで、両者が連結される。この連結状態で、空の排液バッグ302に患者の腹腔内に貯留した透析液を排出する。そして、バルブを切り換えることで、透析液バッグ301内の透析液を腹腔内に注入する。
透析液の注入が終了すると、これまでとは逆の手順をたどり、再び、コネクタキャップを夫々のコネクタにかぶせる。この場合、コネクタキャップは新しいものを用意してセットしておく。
以上のように、コネクタ同士を接続するまでに図17のような操作を行う必要があり、特許文献1では、ハンドルを180゜回転操作する場合に、この回転操作の領域の第1段階で(a)→(b)、第2段階で(b)→(c)、第3段階で(c)→(d)の操作を行なえるような機構が組み込まれている。
特許第3455701号
上記のように、ハンドルの一方向の操作により、上記のようなコネクタキャップやコネクタを保持するホルダに対して、回転、軸線方向に沿った移動、スライド移動などの種々の方向の動きをさせる必要があるため、その操作機構が複雑化している。また、ハンドルを180゜回転操作させる必要があるが、内部で種々の動きをホルダにさせるためには、操作角度も大きくなりがちであり、操作性の面で良好であるとは言えなかった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、操作機構を簡素化すると共に操作性を改善した医療用コネクタの手動式脱着装置を提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係る医療用コネクタの手動式脱着装置は、
第1コネクタと第2コネクタからなる医療用コネクタの脱着を行なうため、
第1コネクタにネジ式により結合される第1コネクタキャップが挿入された状態で、第1コネクタと第1コネクタキャップを夫々保持可能な第1コネクタホルダ及び第1キャップホルダと、
第2コネクタに第2コネクタキャップが挿入された状態で、第2コネクタと第2コネクタキャップを夫々保持可能な第2コネクタホルダ及び第2キャップホルダとを備え、
第1コネクタホルダと第2キャップホルダが並列配置されると共に、第1キャップホルダと第2コネクタホルダが並列配置され、
コネクタの脱着を操作するための操作部を備えた医療用コネクタの手動式脱着装置であって、
第1コネクタキャップがされた第1コネクタを第1コネクタホルダにセットするため、装置本体外部に引き出だされる引き出し部と、
第1コネクタがセットされた引き出し部を装置本体内に収納する工程において、第1コネクタもしくは第1コネクタキャップを軸線周りに回転させて、第1コネクタと第1コネクタキャップの結合を緩めるためのコネクタ回転手段とを備えていることを特徴とするものである。
かかる医療用コネクタの手動式脱着装置の作用・効果を説明する。前提として、第1コネクタと第1コネクタキャップとはネジ式で結合されるものであり、第1コネクタキャップを回転操作することで、第1コネクタに対する連結・分離を行なうことができる。すなわち、回転操作を伴うものをネジ式と呼ぶこととし、単に軸線方向の移動のみで連結・分離できる構造とは区別するための称呼とする。従って、回転操作角度の大きさ等により本発明が限定されるものではない。
第1コネクタと第2コネクタを連結するためには、まず、第1コネクタに第1コネクタキャップがされた状態で第1コネクタにセットする必要がある。そこで、引き出し部を装置本体から引き出して、第1コネクタキャップがされた第1コネクタをセットする。第1コネクタがセットされた引き出し部を装置本体内に収納する工程で、第1コネクタもしくは第1コネクタキャップを軸線周りに回転させる。これにより、第1コネクタと第1コネクタキャップの結合を緩め、両者を分離する準備が整う。ここで、軸線とは前述の回転操作を行なうときの回転中心に相当する。
引き出し部を収納した後は、操作部を操作することで第1コネクタと第2コネクタの結合(あるいは結合準備)までの動作を行なわせることができる。従って、本発明においては、操作部の操作により全ての動作を行なわせるのではなく、引き出し部の収納工程と操作部の操作とにより、所定の動作を行なわせるようにしている。従って、操作機構の簡素化を行なうことが可能になると共に、操作部の操作量を低減することができ、操作性も改善することができる。その結果、操作機構を簡素化すると共に操作性を改善した医療用コネクタの手動式脱着装置を提供することができる。
本発明において、前記操作部の第1操作領域で、第1コネクタと第1コネクタキャップを軸線方向に沿って互いに引き離すキャップ分離手段と、
第1操作領域に続く第2操作領域で、並列配置された第1コネクタキャップと第2コネクタ、もしくは、第1コネクタと第2コネクタキャップを所定の軸芯周りで回転させ、第1コネクタと第2コネクタ、及び、第1コネクタキャップと第2コネクタキャップを夫々向かい合うように移動させるホルダ回転手段と、
第2操作領域に続く第3操作領域で、第1コネクタと第2コネクタを軸線方向に沿って互いに近接するように移動させるコネクタ近接手段とを備えていることが好ましい。
操作部による操作領域は、大きく分けて第1操作領域、第2操作領域、第3操作領域に分けることができる。各操作領域における動作は次のようになっている。
(1)第1操作領域では、緩んだ状態にある第1コネクタと第1コネクタキャップを軸線方向に沿って移動することで、両者を分離する。
(2)第2操作領域では、第1コネクタと第2コネクタとを向かい合わせると共に、第1コネクタキャップと第2コネクタキャップとを向かい合わせるように、ホルダを移動させる。ここで、従来技術では、ホルダを水平移動していたが、本発明では、所定の軸芯周りに回転するようにしたので、コネクタ3列分のスペース(図17においてWで示される)は不要であり、コネクタ2列分のスペースで足りる。また、回転させる場合は、少なくとも次の2通りの態様が考えられる。
(2−1)第1コネクタと第2コネクタキャップを固定した状態で、第1コネクタキャップと第2コネクタを回転させる。回転中心は、第1コネクタキャップと第2コネクタの中心とすることができる。
(2−2)第1コネクタキャップと第2コネクタを固定した状態で、第1コネクタと第2コネクタキャップを回転させる。回転中心は、第1コネクタと第2コネクタキャップの中心とすることができる。
(3)第3操作領域では、第1コネクタと第2コネクタを軸線方向に沿って互いが近接するように移動させる。
第1コネクタと第2コネクタの完全な連結は、引き出し部を装置本体から引き出すことで行なわれる。以上のように、コネクタやコネクタキャップを保持するホルダの移動態様を工夫し、装置の大型化を抑制することができる。
本発明において、前記引き出し部は、引き出し支持体と、第1コネクタホルダに連結される補助ホルダと、引き出しケースに対して回転自在に補助ホルダを軸支する補助ホルダ連結部材とを備え、
引き出し部の収納工程において、第1コネクタを保持する補助ホルダを第1コネクタホルダに連結すると共に、第1コネクタキャップを第1キャップホルダに挿入した後、第1コネクタホルダと補助ホルダを共に所定角度回転するように前記コネクタ回転手段が構成されていることが好ましい。
引き出し部を収納する工程で第1コネクタを回転させるための構成として、引き出し支持体、補助ホルダ、連結部材を備えさせることができる。補助ホルダは引き出し支持体に対して連結部材により回転自在に結合され、引き出し部を収納する工程で、補助ホルダが第1コネクタホルダに連結し、その後引き続いて、補助ホルダと第1コネクタホルダが共に所定角度回転する。これにより、第1コネクタが第1コネクタキャップに対して回転することで、第1コネクタと第1コネクタキャップの結合を緩ませることができる。
本発明に係る医療用コネクタの手動式脱着装置の好適な実施形態を図面を用いて説明する。まず、医療用コネクタの好適な実施形態を説明する。
<医療用コネクタ>
冒頭で説明したように、本発明に係る医療用コネクタは、好適には腹膜透析法(CAPD)で使用されるものであり、患者側コネクタと透析液側コネクタにより構成される。これらコネクタの構成を図1に示す。
図1(a)は、患者側の第1コネクタ1の構成を示している。第1コネクタ1は、チューブ10の先端側にコネクタ接続部11が設けられる。コネクタ接続部11における接続操作を行なうためのつまみ部12と、つまみ部12とコネクタ接続部11の境界に位置するフランジ13が設けられる。コネクタ接続部11には、Oリング14とカム溝15が設けられている。Oリング14を設けることで、透析液の漏洩などを防止する。つまみ部12には、円周方向に2箇所、操作用の突出部12aが設けられる。
カム溝15を円周方向に沿って展開すると、図1(b)に示すような図になる。カム溝15は、円周方向に同じものが180゜間隔で2箇所形成されている。カム溝15は、第1領域15aと第2領域15bを有し、第1領域15aは円周方向で45゜の領域を占め、傾斜した溝となっている。第2領域15bも円周方向で45゜の領域を占め、円周方向に沿った直線溝となっている。
コネクタ接続部11には、第1コネクタキャップ3を被せることができ、操作用の突出部30が円周方向に2箇所設けられている。第1コネクタキャップ3の内部には、2箇所、カム溝15に係合する係合突起31が設けられている。従って、第1コネクタキャップ3を第1コネクタに被せるときは、係合突起31をカム溝15の入口のところに合わせ(図1(c)参照)、第1コネクタキャップ3を回転させることで(第1コネクタ1側を回転させてもよい)、第1コネクタキャップ3が回転すると共に、軸線方向(図1の左右方向)に移動し、第1コネクタ1に第1コネクタキャップ3を被せることができる。図2(a)は第1コネクタ1と第1コネクタキャップ3の結合完了状態を示している。
図1(c)は、透析液側の第2コネクタ2の構成を示している。第2コネクタ2は、Y字チューブ20の先端側にコネクタ接続部21が設けられる。Y字チューブ20には、排液バッグと透析液バッグが接続される。コネクタ接続部21には、円周方向に2箇所、操作用の突出部21aが形成される。
コネクタ接続部21には、第2コネクタキャップ4を被せることができる。第2コネクタキャップ4には、つまみ部40が設けられ、このつまみ部49の円周方向2箇所には操作用の突出部40aが形成されている。第2コネクタキャップ4の先端には、コネクタ接続部21と連結させるための係合爪41が2箇所設けられている。
図2(b)は、第2コネクタ2と第2コネクタキャップ4を結合した状態を示すが、コネクタ接続部21の内部には、係合爪41の先端が係合する係合溝22が設けられている。従って、第2コネクタ2と第2コネクタキャップ4を結合するときは、第2コネクタ2の係合溝22と、第2コネクタキャップ4の係合爪41の円周方向の位置を合わせ、そのまま軸線方向に沿って第2コネクタキャップ4を挿入することで結合できる。すなわち、第2コネクタ2と第2コネクタキャップ4の結合に際して、回転操作は不要であり、水平方向の移動のみで着脱可能である。
透析液の交換を行なうときには、患者側の第1コネクタ1の第1コネクタキャップ3を外すと共に、透析液側の第2コネクタ2の第2コネクタキャップ4も外し、第1コネクタ1と第2コネクタ2を連結する。その接続完了状態を図2(c)に示す。第2コネクタ2のコネクタ接続部21の内部にも、第1コネクタキャップ3と同様に係合突起23が設けられており、カム溝15に係合することができる。よって、第2コネクタ2を第1コネクタ1に装着するときの動作は、第1コネクタキャップ3を装着するときの動作(回転操作+軸線方向の移動)と同じである。
また、第1コネクタキャップ3と第2コネクタキャップ4も互いに装着することができる。第1コネクタキャップ3の内部には、第2コネクタと同様に、第2コネクタキャップ4の係合爪41と係合する係合溝32が設けられている。第1・第2コネクタキャップ3,4を結合するときは、回転操作は不要であり、軸線方向のみの操作でよい。
患者側の第1コネクタ1は、透析液の交換時(排出・注入時)において透析液バッグと接続する必要があると共に、次回の透析液の交換までの間に、第1コネクタ1の結合状態が不用意に外れないように保護する必要がある。そこで、第1コネクタ1と第2コネクタ2、及び、第1コネクタ1と第1コネクタキャップ3の脱着操作は、回転操作によるものとした。
また、透析液側の第2コネクタ2の方は、製品の外包材を開封して、患者側の第1コネクタ1と接続するまでの間、保護されていればよく、回転操作による脱着は必要ないため、第2コネクタ2と第2コネクタキャップ4の脱着操作は軸線方向の移動のみとしている。
<医療用コネクタの手動式脱着装置の構成>
次に、図1,図2で説明した医療用コネクタの手動脱着装置について説明する。図3は、装置の要部の構成を示す斜視図であり、第1コネクタ1と第2コネクタ2が夫々コネクタキャップ3,4を被せた状態で保持された状態を示す。図4は、コネクタを挿入していない状態で、かつ、一部の部品を除去した状態での図3とは異なる方向から見た内部構造を示す図である。
メインディスク50(操作部に相当)は、手動による回転操作により回転する部材であり、図3の矢印A方向に操作すると、第1コネクタ1と第2コネクタ2のコネクタキャップ3,4を夫々軸線方向に移動して引き離した後、第1コネクタ1と第2コネクタ2を互いに向かい合わせた後、更に軸線方向に移動して互いに近接(挿入)させることができる。同時に、各コネクタ1,2のコネクタキャップ3,4同士も互いに近接(挿入)させることができる。
メインディスク50を矢印B方向に操作すると、先ほどとは逆の動作が行なわれ、第1コネクタ1と第2コネクタ2を分離させ、新しいコネクタキャップ3,4を夫々のコネクタ1,2に挿入させることができる。メインディスク50は、ディスク回転軸51を中心に回転することができる。
ディスク回転軸51の下方には、一体的にカム板53が設けられており、メインディスク50を回転させると、カム板53も一体的に回転する。カム板53にはカム溝52が形成されると共に、側面部に部分ギヤ53aが形成されている。
第1コネクタホルダ60は、患者側の第1コネクタ1に第1コネクタキャップ3を装着した状態で第1コネクタ1を支持する。第1コネクタホルダ60には、略C字状に形成される本体部61を備え、この本体部61に水平方向から補助ホルダ70を受け入れるためのスリット61aが形成される。補助ホルダ70は、第1コネクタキャップ3を装着した第1コネクタ1を上方から挿入するための第1収納凹部70aが設けられている。第1収納凹部70aには、コネクタ1のつまみ部12が収納され、第2収納凹部70bにはチューブ10が収納される。従って、第1コネクタ1は補助ホルダ70を介して第1コネクタホルダ60により支持されることになる。
第1コネクタホルダ60の端部にはフランジ61bが形成されており、第1コネクタキャップ3の端面の位置を規定している。第1コネクタホルダ60は、軸芯周りに回転可能に軸支されており、その回転角度は90゜に設定されている。
引き出し支持体71は、図4の矢印方向に沿ってスライド移動可能に構成され、底部支持プレート71aと上部支持プレート71bと、これらを連結する連結プレート71cにより構成され、全体的にコの字状に形成されている。底部支持プレート71aには、補助ホルダ連結部材72の第1軸支部72aを回転自在に支持する軸受部71dが設けられる。補助ホルダ70には、上記補助ホルダ連結部材72の第2軸支部72bを回転自在に支持する軸受部70cが設けられる。かかる構成により、補助ホルダ70は、引き出し支持体71に対して回転自在に軸支されることになる。
引き出し支持体71をスライド移動可能にするため、第1ガイドレール73と第2ガイドレール74が設けられている。引き出し支持体71は第1ガイドレール73に沿って移動可能であり、底部支持プレート71aの裏面側にはガイド溝が形成される。また、第1ガイドレール73は第2ガイドレール74に沿って移動可能であり、そのためのガイド溝が第1ガイドレール73に形成される。
第1コネクタホルダ60は、ホルダ支持体62に回転可能に不図示の軸受機構により軸支される。また、ホルダ支持体62には一体的に支持フレーム63が取り付けられており、第2ガイドレール74が支持される。
以上の構成によれば、引き出し支持体71をスライドさせて補助ホルダ70を第1コネクタホルダ60に挿入させた後、補助ホルダ70と第1コネクタホルダ60を共に90゜回転させることができる。これにより、第1コネクタキャップ3を固定した状態で第1コネクタ1を回転させ、両者を分離するための前段階の動作を行なわせることができる。
メインディスク50の回転操作範囲は、第1操作領域S1、第2操作領域S2、第3操作領域S3の3つに分けることができる。第1操作領域S1では、第1コネクタキャップ3を軸線方向に沿って移動させて第1コネクタ1から引き離す。同時に、第2コネクタ2も軸線方向に沿って移動させて、第2コネクタキャップ4から引き離す。第2操作領域S2では、第1コネクタ1と第2コネクタ2を向かい合わせるとともに、第1コネクタキャップ3と第2コネクタキャップ4も向かい合わせる。第3操作領域S3では、第2コネクタ2を軸線方向に沿って移動させて第1コネクタ1内に挿入させる。これと同時に、第1コネクタキャップ3を軸線方向に沿って移動させて、第2コネクタキャップ4内に挿入させて両者を連結させる。
図3において、ドラムシャフト80は、後述のドラム90を支持する部材であり、本体部82によりドラム90をシャフトの軸線周りに回転可能に支持する。ドラムシャフト80の本体部82には、カム連動部83が一体形成され、カム板53に形成されたカム溝52に係合するフォロアーとして機能する。従って、メインディスク50を回転すると、カム板52も一体的に回転するが、カム板53に形成されたカム溝52に対応した動きをドラムシャフト80、すなわち、ドラム90に行なわせることができる。
このカム溝52aの形状を図5に示す。第1操作領域S1はメインディスク51の回転角度37゜に相当し、ドラムシャフト80が軸線方向に沿って前進可能な領域となる。この領域は、第1コネクタ1と第1コネクタキャップ3、第2コネクタ2と第2コネクタキャップ4を互いに引き離して完全に分離する領域となる。
第2操作領域S2は回転角度86゜に相当し、ディスク回転軸51を中心とした半径の大きな円弧形状のカム溝52bが形成される。この領域では、ドラムシャフト80は移動しないが、ドラム90の回転を許容する領域である。すなわち、第1コネクタ1と第2コネクタ2、第1コネクタキャップ3と第2コネクタキャップ4が向かい合うように移動させる領域である。
第3操作領域S3は回転角度37゜に相当し、第1操作領域S1のカム溝52aと対称的なカム溝52cが形成され、第1操作領域S1と逆の動きをさせる。すなわち、ドラムシャフト80を後退させる。これにより、第2コネクタ2を第1コネクタ1に近接・挿入し、同時に第1コネクタキャップ3を第2コネクタキャップ4に近接・挿入する。
ドラム90は、ドラムシャフト80に挿入され、ドラムシャフト80と一体的に前進・後退移動をすることができる。また、ドラム90は、ドラムシャフト80の軸中心に回転移動をすることができる。
ドラム90は、ドラムシャフト80に挿入される本体部91と、第1コネクタキャップ3が保持される第1キャップホルダ92と、第2コネクタ2が保持される第2コネクタホルダ93とが一体的に結合されている。第1キャップホルダ92には、スリット92aが形成されており、横方向から第1コネクタキャップ3が挿入されることを許容する。また、第1コネクタキャップ3の突出部30が溝部92cに嵌合し、第1コネクタキャップ3が第1キャップホルダ92内で回転しないように保持する。また、第1キャップホルダ92には、弾性変形可能な爪92aが形成されており、第1コネクタキャップ3を確実に保持する。これにより、第1コネクタキャップ3を固定した状態で第1コネクタ1を回転させることができる。
第2コネクタホルダ93は、第2コネクタ2を横方向から挿入可能にするためのスリット93aが形成される。第2コネクタ2の突出部21aを利用して、第2コネクタホルダ93内で第2コネクタ2が回転しないように、第1キャップホルダ92の溝部92cと同じ溝部(不図示)が設けられる。
本体部91の先端には駆動ギヤ91aが形成される。駆動ギヤ91aは全周に形成されているのではなく、ドラム90が180゜回転するに足りる分だけ形成される。従って、駆動ギヤ91aが形成される領域もほぼ円周方向180゜でよい。
第1中間ギヤ94は、本体部91の駆動ギヤ91aと噛み合うことが可能である。第1中間ギヤ94と回転軸が直交する第2中間ギヤ95が設けられており、この第2中間ギヤ95は第1ギヤ部95aと第2ギヤ部95bとを有する。第1中間ギヤ94は、フェースギヤである第2中間ギヤ95の第2ギヤ部95bと噛み合う。これにより、駆動力を直交する方向に伝達する。なお、傘歯車機構を用いて駆動力を伝達するように構成してもよい。
ホルダ90と第1中間ギヤ94と第2中間ギヤ95は一体化したユニットで構成することができる。すなわち、駆動ギヤ91aと第1・第2中間ギヤ94,95は常時噛み合った状態にしておくことができる。ただし、本発明としては、第1・第2中間ギヤ94,95とホルダ90とは、一体化したユニットとはせず、ホルダ90(駆動ギヤ91a)が前進してきたときに、第1・第2中間ギヤ94,95と初めて連結するような構成を採用してもよい。
カム板53の側面部に形成された部分ギヤ53aは、第2中間ギヤ95の第1ギヤ部95a(平歯車)と噛み合う。先ほど説明した第2操作領域S2では、部分ギヤ53a、第2中間ギヤ95、第1中間ギヤ94、駆動ギヤ91aが連結するため、ドラム90をドラムシャフト80中心に回転させることができる。ドラムシャフト80の軸芯は、第1コネクタ1の軸芯と第2コネクタ2の軸芯を結ぶ線分のちょうど中心に位置することになる。
第2コネクタホルダ93と向かい合う位置に第2キャップホルダ45が設けられており、第2コネクタキャップ4が横方向から挿入できるように、第2コネクタホルダ93と同じようにスリット(不図示)が形成される。第2キャップホルダ45は、固定された状態で設けられるため、移動しない。
<コネクタの着脱操作>
次に、図1〜図5で説明した手動脱着装置を用いて医療用コネクタの着脱操作を行う場合の動作を説明する。
まず、手動脱着装置の外観イメージを図6、図7に示す。手動脱着装置は、上側本体部400と下側本体部401とを有し、その内部に、図1〜図5で説明した機構が設けられている。上側本体部400には、手動で回転操作可能な回転つまみ402が設けられており、これがメインディスク50と連結される。なお、メインディスク50そのものを外観に露出させる構成を採用してもよい。下側本体部401には、引き出し部403,404が水平方向に引き出し可能に構成され、各引き出し部403,404を引き出した状態が図7に示される。
引き出し部403には、第1コネクタキャップ3を被せた患者側の第1コネクタ1が載置され、引き出し部404には、第2コネクタキャップ4を被せた透析液側の第2コネクタ2が載置される。引き出し部403には、図3,4で説明した引き出し支持体71が固定されており、引き出し部403を引き出すことで、補助ホルダ70が露出し、第1コネクタ1をセットすることができる。引き出し部404には、第2コネクタキャップ4を装着した第2コネクタ2をセットすることができる。各コネクタ1,2を各引き出し部403,404にセットして、引き出し部403,404をスライドさせて閉じればよい。
本発明によれば、回転つまみ402の回転軸(ディスク回転軸51)は垂直に設定されており、特許文献1に示す従来技術に比べて操作性が改善される。装置の上面に回転つまみ402を配置する構成であるため、つまみの大きさを大きくとることが可能になり、操作をしやすくなる。さらに、回転半径を大きく取ることが可能になり(図7に図示するよりも更に大径化が可能であり、デザイン性も損ねることがない。)、回転操作力を低減し、力の弱い患者等でも操作を行ないやすくなる。
上側本体部40と下側本体部401の側面部には、スリット405が形成されており、第2コネクタ2のY字チューブ20の挿入時の移動と、第2コネクタ2の回転作動時におけるY字チューブ20の移動を許容する。反対側の側面にも、チューブ10の移動を許容するスリット(不図示)が設けられる。
上記のように各コネクタ1,2をセットして引き出し部403,404を閉じることで、後述するように、第1コネクタ1及び第1コネクタキャップ3は、第1コネクタホルダ60と第1キャップホルダ92に保持された状態になり、かつ、第1コネクタ1が第1コネクタキャップ3に対して90゜回転して結合が緩んだ状態になる。
また、第2コネクタ2及び第2コネクタキャップ4は、第2コネクタホルダ93と第2キャップホルダ45に保持された状態になる。既述したように、第2コネクタ2と第2コネクタキャップ4は、ネジ式ではなく軸線方向に引っ張るだけで両者を分離することができるため、第2コネクタ2の引き出し部404には、図4に示すようなコネクタ回転機構は設けられていない。引き出し部403,404を閉じた後、回転つまみ402、すなわち、メインディスク50を矢印A方向(図3参照)に回転させる。
<引き出し部の収納動作>
まず、引き出し部403を収納していくときの内部機構の動作について説明する。図6に示すように、引き出し部403を開いて第1コネクタキャップ3を被せた第1コネクタ1を補助ホルダ70にセットし、引き出し部403を収納していく。
これにより、図8に示すように引き出し支持体71が矢印方向にスライド移動し、補助ホルダ70が第1コネクタホルダ60のスリット61aに嵌合していく。このとき、底部支持プレート71aの裏面に形成されたガイド溝71eが第1ガイドレール73に沿って移動する。第1ガイドレール73には、裏面側にガイド溝73aが形成されており、第2ガイドレール74に沿って移動可能に構成される。
また、補助ホルダ70に一体的に設けられたガイド部70dが第1コネクタホルダ60の本体部61に形成されたガイド溝61cに嵌合された状態で移動し、補助ホルダ70と第1コネクタホルダ60の相対的な位置関係を保持する。
図9は、補助ホルダ70が第1コネクタホルダ60に完全に収納された状態を示しており、収納された後に引き出し支持体71を更にスライドしていくと、補助ホルダ連結部材72の作用により、補助ホルダ70及び第1コネクタホルダ60を軸芯周りに回転させていく。図10は、引き出し部403を完全に収納した状態を示しており、補助ホルダ70と第1コネクタホルダ60は90゜回転して停止する。図10に示すように、本体部61には当接部61dが設けられており、補助ホルダ70のガイド部71dに形成された突起部70aが当接可能に構成される。従って、引き出し部403を開いたときには、突起部70eが当接部61dに当接する位置までスライド移動することができる。
第1コネクタホルダ60を回転させることで、第1コネクタ1も90゜回転することになる。最初の45゜(前段階)では、図1(b)でも説明したように、コネクタ接続部11に形成されたカム溝15の第2領域15bでは、係合突起31は円周方向に移動するのみであり、第1コネクタキャップ3を軸線方向に移動させる作用はしない。
最初の45゜を超えて回転させていくと(後段階)、図1(b)で示したように、係合突起31がカム溝15に沿って移動可能になり、第1コネクタ接続部11から第1コネクタキャップ3が離脱していく方向に作用する。引き出し支持体71を収納していく工程において、第1コネクタホルダ60は回転動作をするのみであるが、第1コネクタホルダ60を回転すると第1コネクタ1も回転するため、上記のように第1コネクタ1が第1コネクタキャップ3から離間しようとする力が作用する。そのため、90゜回転した時点では、第1コネクタ1と第1コネクタキャップ3の間には若干の隙間Gが形成される(図11参照)。これは、第1コネクタ1が第1コネクタホルダ60(補助ホルダ70)内で軸線方向に沿って後退することにより生じるものである。
なお、本発明の構成としては、第1コネクタ1が後退するのではなく、第1コネクタキャップ3が前進するような構成を採用してもよい。以上のように、引き出し部403を収納していく工程で、第1コネクタ1を回転させることができ、第1コネクタ1と第1コネクタキャップ3を分離する準備が整えられる。
一方、第2コネクタ2に第2コネクタキャップ4を装着した状態で引き出し部404にセットし、引き出し部404を収納していくと第2コネクタ2は第2コネクタホルダ93に保持され、第2コネクタキャップ4は第2キャップホルダ45に保持される。この場合、第1コネクタ1の場合と同様に補助ホルダを使用することが好ましい。第2コネクタ2側には、第2コネクタ2あるいは第2コネクタキャップ4を回転させるような機構は設けられない。
引き出し部403の収納が完了すると、メインディスク50を回転操作していく。メインディスク50の操作領域を各操作領域S1,S2,S3に分けて動作を説明する。
<第1操作領域S1>
メインディスク50を回転し始めると、第1操作領域S1において、カム板53のカム溝52の作用により、ドラムシャフト80が前進を始める。ドラムシャフト80の前進により、ドラム90も一緒に前進する。従って、第1キャップホルダ92と第2コネクタホルダ93も前進する。この様子を図12に示す。第1キャップホルダ92を前進させることで、第1コネクタキャップ3が軸線方向に沿って前進し、第1コネクタ1と完全に分離させることができる。
第2コネクタ2に関しては、固定された状態の第2コネクタキャップ4に対して第2コネクタ2のコネクタ接続部21が前進していくため、両者を分離することができる。第2コネクタキャップ4は、軸線方向に動かないように、第2キャップホルダ45に保持される。第2コネクタキャップ4の係合爪41は弾性変形可能であるから、第2コネクタ2を軸線方向に沿って前進させることで、係合爪41がコネクタ接続部21に形成された係合溝22から離脱し、第2コネクタキャップ4を第2コネクタ2から分離することができる。
メインディスク50の回転によりカム板53も一緒に回転するため、第1操作領域S1の終了時には、カム板53に形成された部分ギヤ53aが第2中間ギヤ95と噛み合う状態になる。
<第2操作領域S2>
メインディスク50が第2操作領域S2に入ると、部分ギヤ53aが第2中間ギヤ95の第1ギヤ部95aに噛み合うため、メインディスク50の回転力が第2中間ギヤ95、第1中間ギヤ94を介して、駆動ギヤ91aに伝達される。これにより、ドラム90がドラムシャフト80を中心に回転し始める。この状態を図13に示す。図13は、回転している途中の状態を示している。第2コネクタ2はY字チューブ20と共に回転するが、図6で説明したようにスリット405が形成されているため、スムーズに回転操作を行なえる。
また、第2操作領域S2においては、ドラムシャフト80のカム連動部83は、カム板53の円弧状に形成されたカム溝52bを移動するため、ドラムシャフト80は前進も後退もしない状態が保持される。従って、ドラム90も軸線方向には移動しないため、この第2操作領域S2では、回転動作のみが行なわれる。
図14は、ドラム90が180゜回転した状態、すなわち、ドラム90の回転動作完了状態を示している。この状態で、第1コネクタホルダ60(第1コネクタ1)と第2コネクタホルダ93(第2コネクタ2)がちょうど向かい合い、第1キャップホルダ92(第1コネクタキャップ3)と第2キャップホルダ45(第2コネクタキャップ4)もちょうど向かい合った状態になる。
<第3操作領域>
第3操作領域S3に入ると、カム板53の部分ギヤ53aと第2中間ギヤ95との噛み合いが外れる。これにより、メインディスク50の回転力は、ドラム90へと伝達しなくなる。
更に、ドラムシャフト80は、カム板53に形成されるカム溝52cの作用により、後退し始める。これにより、第2コネクタホルダ93と第2キャップホルダ92は軸線方向に沿って後退する。第2コネクタホルダ93の後退により、第2コネクタ2は軸線方向に沿って第1コネクタ1に近接する方向に移動する。一方、第1キャップホルダ92の後退により、第1コネクタキャップ3は、第2コネクタキャップ4に近接する方向に移動する。図15は、後退動作が完了した状態を示している。
図15において、第1コネクタ1に第2コネクタ2が挿入された状態になるが、両者はネジ式で結合されるようになっているため、連結が完了した状態ではない(連結準備状態)。一方、第1コネクタキャップ3と第2コネクタキャップ4は、ネジ式ではないため、第1コネクタキャップ3が第2コネクタキャップ4に挿入されることで、連結が完了する。
すなわち、第2コネクタ2が第1コネクタ1に挿入されるとき、第2コネクタ2の係合突起23が、第1コネクタ1のコネクタ接続部11に形成されたカム溝15に沿って入り込む準備が整う。
<引き出し部の開き動作>
メインディスク50の回転操作が完了すると、引き出し部403を開いていく。このとき、引き出し部403を収納するときと逆の動作が行なわれ、第1コネクタホルダ60が軸線周りに90゜回転させられる。この回転方向は、引き出し部403を収納するときとは逆方向である。
第1コネクタホルダ60が90゜回転することで、第1コネクタ1も90゜回転し、第1コネクタ1と第2コネクタ2が互いにねじ込まれ、連結が完了する。この時は、第2コネクタ2の係合突起23が、カム溝15に沿って移動し、これにより、第1コネクタ1と第2コネクタの結合が完了する。引き出し部403を完全に開いたときの状態が図16に示される。
以上のように、第1コネクタ1と第2コネクタ2が連結されると、この連結状態で、空の排液バッグに患者の腹腔内に貯留した透析液を排出する。そして、不図示のバルブを切り換えることで、透析液バッグ内の透析液を腹腔内に注入する。
また、引き出し部404(図7参照)を開いて、結合されたコネクタキャップ3,4を取り出して、新しいコネクタキャップ3,4を挿入して、引き出し部404を閉じる。
透析液の交換が終了すると、再び引き出し部403を収納させた後、メインディスク50をこれまでとは逆方向に回転させる。これにより、先ほど説明した動作(図10〜図16)を逆方向にたどり、図3に示す最初のセット状態に戻る。この時、第1コネクタ1には新しい第1コネクタキャップ3が被せられ、第2コネクタ2にも新しい第2コネクタキャップ4が被せられる。
本実施形態において、カム板53に形成されたカム溝52は、第1コネクタ1と第1コネクタキャップ3を軸線方向に沿って互いに引き離すキャップ分離手段、及び、第1コネクタ1と第2コネクタ2、及び、第1コネクタキャップ3と第2コネクタキャップ4を軸線方向に沿って互いに近接させるコネクタ近接手段として機能する。
本実施形態において、メインディスク53に形成された連結ギヤ53a、第1中間ギヤ94、第2中間ギヤ95、駆動ギヤ91aは、第1コネクタキャップ3と第2コネクタ2を所定の軸芯周りで回転させるホルダ回転手段として機能する。
<効果>
本発明による手動脱着装置によれば、引き出し部403を収納する工程において、コネクタ1と第1コネクタキャップ3の結合を緩めることができる。すなわち、メインディスク50(操作部)の操作により全ての動作を行なわせるのではなく、引き出し部403の収納工程とメインディスク50の操作とにより、所定の動作を行なわせるようにしている。従って、操作機構の簡素化を行なうことが可能になると共に、メインディスク50の操作量を低減することができ、操作性も改善することができる。これにより、内部機構も簡素化することができる。
本発明に係る手動脱着装置によれば、第2コネクタ2と第1コネクタキャップ3を支持するホルダ90を回転させることで、第1コネクタ1と第2コネクタキャップ4に向き合わせるようにしているため、コネクタ2列分のスペースで構成することができ、装置の幅寸法を小さくできるという利点を有する。
本実施形態では、ギヤを有する部品は4つであり、冒頭で説明した従来技術に比べると、大幅に削減することができ、機構の簡素化に寄与することができる。また、ギヤ部品やその他のカム形状を構成するための部品は、合成樹脂(例えば、ポリオキシメチレン樹脂(POM)のオイルブリードグレード(高摺動グレード))で形成することができ、装置全体の軽量化に寄与することができる。また、故障や動作不良を減らすことができる。また、樹脂を多用することで、装置の洗浄も行いやすくなる。
<別実施形態>
メインディスク50の操作角度は160゜(=37゜+86゜+37゜)であるとして説明したが、これに限定されるものではなく、操作角度は使い勝手等を考慮して、適宜決めることができる。また、第1・第2・第3操作領域S1,S2,S3を全操作範囲の中で何度ずつ割り振るかについても、適宜決めることができる。
本実施形態では、第1コネクタキャップ3と第2コネクタ2をホルダ90で支持して回転するようにしているが、第1コネクタ1と第2コネクタキャップ4の方を回転させるようにしてもよい。この場合、第1コネクタ1と第1コネクタキャップ3の結合を緩めるときは、第1コネクタキャップ3の方を回転させる。
本実施形態では、第1コネクタ1に対する挿脱はネジ式(回転操作と直線操作)であり、第2コネクタ2に対する第2コネクタキャップ4の挿脱は直線操作のみであるが、これを第1コネクタ1と同様にネジ式を採用してもよい。
コネクタの構成を示す図 コネクタの結合状態を示す図 医療用コネクタの手動式脱着装置の内部構造を示す概念図 医療用コネクタの手動式脱着装置の内部構造を示す概念図 メインディスクのカム溝の形状を示す図 手動脱着装置の外観イメージを示す図 コネクタをセットするときのイメージを示す図 手動脱着装置の動作を説明する図 手動脱着装置の動作を説明する図 手動脱着装置の動作を説明する図 手動脱着装置の動作を説明する図 手動脱着装置の動作を説明する図 手動脱着装置の動作を説明する図 手動脱着装置の動作を説明する図 手動脱着装置の動作を説明する図 手動脱着装置の動作を説明する図 従来技術に係るコネクタの挿脱を説明する図
符号の説明
1 患者側コネクタ(第1コネクタ)
2 透析液側コネクタ(第2コネクタ)
3 第1コネクタキャップ
4 第2コネクタキャップ
10 チューブ
11 コネクタ接続部
15 カム溝
20 Y字チューブ
22 係合溝
23 係合突起
45 第2キャップホルダ
50 メインディスク
51 ディスク回転軸
52 カム溝
53 カム板
53a 部分ギヤ
60 第1コネクタホルダ
70 補助ホルダ
71 引き出し支持体
72 補助ホルダ連結部材
80 ドラムシャフト
82 本体部
90 ドラム
91 本体部
91a 駆動ギヤ
92 第1キャップホルダ
93 第2コネクタホルダ
94 第1中間ギヤ
95 第2中間ギヤ
S1 第1操作領域
S2 第2操作領域
S3 第3操作領域

Claims (3)

  1. 第1コネクタと第2コネクタからなる医療用コネクタの脱着を行なうため、
    第1コネクタにネジ式により結合される第1コネクタキャップが挿入された状態で、第1コネクタと第1コネクタキャップを夫々保持可能な第1コネクタホルダ及び第1キャップホルダと、
    第2コネクタに第2コネクタキャップが挿入された状態で、第2コネクタと第2コネクタキャップを夫々保持可能な第2コネクタホルダ及び第2キャップホルダとを備え、
    第1コネクタホルダと第2キャップホルダが並列配置されると共に、第1キャップホルダと第2コネクタホルダが並列配置され、
    コネクタの脱着を操作するための操作部を備えた医療用コネクタの手動式脱着装置であって、
    第1コネクタキャップがされた第1コネクタを第1コネクタホルダにセットするため、装置本体外部に引き出される引き出し部と、
    第1コネクタがセットされた引き出し部を装置本体内に収納する工程において、第1コネクタもしくは第1コネクタキャップを軸線周りに回転させて、第1コネクタと第1コネクタキャップの結合を緩めるためのコネクタ回転手段とを備えていることを特徴とする医療用コネクタの手動式脱着装置。
  2. 前記操作部の第1操作領域で、第1コネクタと第1コネクタキャップを軸線方向に沿って互いに引き離すキャップ分離手段と、
    第1操作領域に続く第2操作領域で、並列配置された第1コネクタキャップと第2コネクタ、もしくは、第1コネクタと第2コネクタキャップを所定の軸芯周りで回転させ、第1コネクタと第2コネクタ、及び、第1コネクタキャップと第2コネクタキャップを夫々向かい合うように移動させるホルダ回転手段と、
    第2操作領域に続く第3操作領域で、第1コネクタと第2コネクタを軸線方向に沿って互いに近接するように移動させるコネクタ近接手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の医療用コネクタの手動式脱着装置。
  3. 前記引き出し部は、引き出し支持体と、第1コネクタホルダに連結される補助ホルダと、引き出しケースに対して回転自在に補助ホルダを軸支する補助ホルダ連結部材とを備え、
    引き出し部の収納工程において、第1コネクタを保持する補助ホルダを第1コネクタホルダに連結すると共に、第1コネクタキャップを第1キャップホルダに挿入した後、第1コネクタホルダと補助ホルダを共に所定角度回転するように前記コネクタ回転手段が構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用コネクタの手動式脱着装置。
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