JP2007082178A - 信号伝達システム - Google Patents

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Abstract


【課題】メッシュ状の導体部とシート状の導体部とに挟まれる狭間領域とメッシュ状の導体部側外側の浸出領域とにおいて電磁場を変化させてインターフェース装置を介して信号を伝達する信号伝達装置を組み合わせた信号伝達システムを提供する。
【解決手段】信号伝達装置101は、第1導体部111の外側近傍の電磁場(エバネッセント場)の変化を介してインターフェース装置201と通信し、信号伝達装置101において、第1導体部111と第2導体部121との間の電磁場は、第1導体部111の外側近傍の電磁場にともなって変化し、インターフェース装置において、第1電極211と第2電極222との間の電圧は、第1導体部111の外側近傍の電磁場にともなって変化し、通信装置231における当該電圧の変化と、信号伝達装置101における当該電磁場の変化とによって、両者の間で通信が行われる。
【選択図】図9

Description

本発明は、メッシュ状の導体部とシート状の導体部とに挟まれる狭間領域とメッシュ状の導体部側外側の浸出領域とにおいて電磁場を変化させてインターフェース装置を介して信号を伝達する信号伝達装置を組み合わせた信号伝達システムに関する。
従来から、複数の通信素子が埋め込まれたシート状(布状、紙状、箔状、板状、膜状、フィルム状、メッシュ状など、面としての広がりを持ち、厚さが薄いもの。)の通信装置に関する技術が、本願の発明者らによって提案されている。たとえば、以下の文献では、個別の配線を形成することなく、シート状の部材(以下「シート状体」という。)に埋め込まれた複数の通信素子が信号を中継することにより信号を伝達する通信装置が提案されている。
特開2004−007448号公報
ここで、[特許文献1]に開示される技術においては、各通信素子は、シート状体の面に格子状、三角形状、もしくは蜂の巣状の図形の頂点に配置される。各通信素子は、当該通信素子により発生された電位の変化が近傍には強く、遠方には減衰して伝播することを利用して、周辺に配置されている他の通信素子とのみ通信する。
この局所的な通信により通信素子間で信号を順次伝達することによって、目的とする通信素子まで信号が伝達される。また、複数の通信素子は管理機能により階層に分けられ、各階層において経路データが設定されており、効率よく最終目的の通信素子まで信号を伝達することが可能となる。
一方で、発明者らの研究により、互いに対向するシート状体に挟まれる狭間領域に電磁場を存在させ、2つのシート状体の間の電圧を変化させて当該電磁場を変化させたり、当該電磁場の変化によってシート状体の間の電圧を変化させて、電磁場を進行させ、通信を行う技術が開発されている。
2つのシート状体の間の電圧を検知するには、通信機器を直接両者に有線接続したり、コネクタをシート状体に設け、これを通信機器に接続するのが一般的であった。
しかしながら、このような有線接続をできるだけ行わないようにし、外部の通信機器に対するインターフェース装置をシート状体の近傍に寄せることによって信号の伝達ができるようにすると、ユーザにとっても使いやすくなり、メンテナンス効率も向上する。
そこで、このような要望に対応するための新しい技術が強く求められている。
本発明は、このような要望に応えるもので、メッシュ状の導体部とシート状の導体部とに挟まれる狭間領域とメッシュ状の導体部側外側の浸出領域とにおいて電磁場を変化させてインターフェース装置を介して信号を伝達する信号伝達装置を組み合わせた信号伝達システムを提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
本発明の第1の観点に係る信号伝達システムは、電磁場の変化により信号を伝達するシート状の信号伝達装置と、通信機器に接続されるインターフェース装置と、を備え、以下のように構成する。
すなわち、信号伝達装置は、
(a)当該電磁場の周波数帯において導電体であるメッシュ状の形状の第1導体部、
(b)第1導体部と略平行に、当該電磁場の周波数帯における波長よりも十分に短い間隔だけ離間して配置され、当該電磁場の周波数帯において導電体である外形が平板状の形状の第2導体部
を備える。
そして、信号伝達装置において、
(c)第1導体部の外形と第2導体部の外形とに挟まれる狭間領域と、第1導体部の外形を当該狭間領域と挟んで反対側に位置する平板状の形状の浸出領域と、において、当該周波数帯で当該電磁場を伝達し、
(d)当該浸出領域における電磁場の強度のうち、当該メッシュ形状の影響を受ける進行波成分の強度は、当該第1導体部の外形からの距離によって指数的に減衰し、
(e)当該浸出領域に配置されたインターフェース装置へ、当該狭間領域および当該浸出領域における電磁場の変化を伝達し、もしくは、当該インターフェース装置から、当該狭間領域および当該浸出領域へ電磁場の変化を伝達して、当該第1導体部と当該第2導体部との間の電圧を変化させて信号を伝達する。
さらに、インターフェース装置は、
(p)当該浸出領域に配置される第1の電極と、
(q)当該浸出領域において当該第1の電極とは異なる場所に配置される第2の電極と、
を備える。
そして、インターフェース装置において、
(r)第1の電極と、第2の電極と、は、通信機器に接続され、
(s)当該通信機器に、狭間領域および当該浸出領域における電磁場とともに変化する第1の電極と第2の電極との間の電圧を伝達し、通信機器から、第1の電極と第2の電極との間の電圧を変化させて狭間領域および当該浸出領域における電磁場を変化させて信号を伝達する。
また、本発明の信号伝達システムにおいて、第1の電極および第2の電極は、第1導体部から等距離に離間して配置され、第1の電極と第2の電極との距離は、当該狭間領域における電磁場の電磁波長の10分の1以上であるように構成することができる。
また、本発明の信号伝達システムにおいて、第2の電極は、第1の電極を覆うように構成することができる。
また、本発明の信号伝達システムにおいて、第1の電極は、第2の電極よりも第1導体部からの距離が近くなるように配置されるように構成することができる。
また、本発明の信号伝達システムにおいて、第1の電極と、第2の電極と、は、いずれも、第1導体部のメッシュ形状の繰返し単位よりも大きいように構成することができる。
また、本発明の信号伝達システムにおいて、第2の電極は、第1導体部に対して第1の電極を間に挟まない領域を有するように構成することができる。
また、本発明の信号伝達システムにおいて、第1の電極と、第2の電極と、の電圧を整流して充電し、通信機器の動作電源とするように構成することができる。
また、本発明の信号伝達システムにおいて、第1導体部と第2導体部との間の電圧の変化に、当該信号伝達に用いる電圧変化の周波数とは異なる周波数で当該整流充電用の電圧変化を印加するように構成することができる。
本発明によれば、メッシュ状の導体部とシート状の導体部とに挟まれる狭間領域とメッシュ状の導体部側外側の浸出領域とにおいて電磁場を変化させてインターフェース装置を介して信号を伝達する信号伝達装置を組み合わせた信号伝達システムを提供することができる。
以下に本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。
以下では、本実施形態においては、信号伝達装置とインターフェース装置を組み合わせて信号伝達システムを構成する。そこでまず、信号伝達装置単独の構成について説明する。その次に、当該信号伝達装置に近接させて信号を取得したり信号を送り込んだりするためのインターフェース装置について、順に説明する。
なお、以下では、理解を容易にするため、信号伝達に用いる電磁波の周波数帯において導電体であるものを「導電体」と呼び、当該周波数帯において誘電体であるものを「誘電体」と呼ぶ。したがって、たとえば、直流電流に対しては絶縁体であるものを「導電体」と呼ぶこともある。
また、インターフェース装置に接続される通信機器としては、外部の通信装置、各種の通信素子、通信回路、センサ、RFタグ、アクチュエータなどが考えられる。これらの通信機器は、信号伝達装置を介して他の通信機器と通信し、「他の通信機器」としては、上記のもののほか、信号伝達装置に埋め込まれている通信素子やセンサ、RFタグ等などとすることも可能である。
(信号伝達装置)
図1は、本実施形態に係る信号伝達装置の概要構成を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図(b)は、本実施形態に係る信号伝達装置101の断面図である。本図に示すように、信号伝達装置101は、メッシュ状の第1導体部111と、これに略平行な平板状の第2導体部121と、を備えている。
ここで、第1導体部111と第2導体部121とに挟まれる領域が、狭間領域131であり、本図において第1導体部111の上側にある領域が、浸出領域141である。
本図(a)は、信号伝達装置101の上面図である。本実施形態の第1導体部111は、正方形のメッシュ状となっており、正方形の中から第2導体部121が透けて見えている。
またメッシュの繰り返し単位は横に隣り合う正方形の中心同士の距離に等しく、これは、正方形の一辺の長さにほぼ等しい。
本実施形態では、狭間領域131および浸出領域141はいずれも空気となっているが、いずれか一方もしくは両方もしくはそれらの一部分を、各種の誘電体としたり、水や土としたり、真空としたりしても良い。
特に、狭間領域131において定在波が生じるのを防止するために、信号の周波数帯において誘電損失や抵抗損失が大きな材料を狭間領域131に配置したり、充填したりすることが望ましい。
さて、第1導体部111と第2導体部121の外形は、いずれもシート状(布状、紙状、箔状、板状、膜状、フィルム状、メッシュ状など、面としての広がりを持ち、厚さが薄いもの。)である。
したがって、たとえば、部屋の壁を本実施形態の信号伝達装置とする場合には、まず第2導体部121として金属箔を貼り付け、つぎに絶縁体を吹き付けてから、第1導体部111として金属の網を貼り付け、さらに絶縁体の壁紙を貼り付ければ良い。
このほか、導電性インクや導電性ゴムを利用し、必要に応じて模様を描きながらこれらを塗装したり吹き付けたりすることによって、第1導体部111や第2導体部121を構成することができる。
さて、このように、信号伝達装置101において、第1導体部111と第2導体部121とに挟まれる狭間領域131の間を伝播する電磁波モードに注目する。
かりに第1導体部111がメッシュではなく、箔状の開孔がない構造であった場合には、電磁波は狭間領域131に完全に閉じ込められる。
しかしながら、第1導体部111は、メッシュ状の構造を持ち、開孔がある。このような形状では、メッシュの間隔と同程度の高さまで、電磁場が染み出すようになる。電磁波が染み出す領域が、浸出領域141である。
メッシュの繰返しの単位寸法は、狭間領域131における電磁波長(以下理解を容易にするため、「電磁波長」といった場合には、狭間領域131における電磁波長を意味するものとする。)より十分に短い必要がある。典型的には、電磁波長λに対して、λ/5以下、λ/10〜λ/100、λ/100〜λ/1000などのサイズを利用することができるが、信号伝達装置101の適用分野に応じて、適宜サイズは変更が可能である。また、現実の素材を組み合わせて実験を行い、所望の電磁波の強度が得られるように浸出領域141が所望の高さ(厚さ)を設定することとしても良い。
浸出領域141の高さ(厚さ)は、メッシュの繰り返し単位と同程度である。実際には、第1導体部111の表面からの距離に応じて、指数的に電磁波の強度が減衰するようになる。
また、狭間領域131の高さ(厚さ)も、メッシュの繰り返し単位と同程度のオーダーが典型的で電磁波長よりも十分小さいことを要する。
なお、信号伝達装置101を2つ用意して、それぞれ浸出領域141が重なるように配置すれば、2つの信号伝達装置101の間で、電磁場を介した信号の伝達を行うことが可能となる。
たとえば、一方の信号伝達装置101を、部屋の壁紙として壁面に貼り付け、他方の信号伝達装置101を、この「壁紙」を介した信号伝達を行うためのインターフェース装置やコネクタの一種として利用することが可能である。
この場合、それぞれのメッシュの間隔や形状は、互いに異なるものとしても良いし、等しいものとしても良い。
このほか、一方の信号伝達装置101には第1のインターフェース装置や通信機器を有線結合もしくは近接結合により接続し、他方の信号伝達装置101には第2のインターフェース装置や通信機器を有線結合もしくは近接結合により接続し、2つの信号伝達装置101の浸出領域141を重ねれば、第1のインターフェース装置や通信機器と、第2のインターフェース装置や通信機器と、の間で、信号を伝達することが可能となる。また、信号伝達装置101そのものを、近接結合に接続可能なインターフェース装置として見ることもできる。
以下では、信号伝達装置101の具体的な形状の例について説明する。
図2は、信号伝達装置の一つの実施例に係る概要構成を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図(a)の上面図、本図(b)の断面図に示すように、信号伝達装置101のメッシュは14mm大の略正方形であり、メッシュとメッシュの間の第1導体部111の幅は1mmで、厚さ35μmの銅箔で形成されている。第2導体部121も、厚さ35μmの銅箔で形成され、狭間領域131の厚さは1.6mm間隔で、ガラスエポキシ素材(FR4)が充填されている。また、第1導体部111の上面には、保護シート181として、厚さ0.2mmの塩化ビニルが貼り付けられている。
本図に示す信号伝達装置101は、壁面に通信シートとして配置されるような形態の一例である。
図3は、信号伝達装置の他の実施例に係る概要構成を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示すように、信号伝達装置101'のメッシュは10mm大の略正方形であり、メッシュとメッシュの間の第1導体部111'の幅は1mmで、厚さ35μmの銅箔で形成されている。また、全体の大きさは80mm×112mm程度となっている。
一方、第2導体部121'も、厚さ35μmの銅箔で形成され、狭間領域131'は1.6mm厚で、ガラスエポキシ素材(FR4)が充填されている。
第1導体部111'の端部、および第2導体部121'は、SMAコネクタ182を介して50Ω同軸ケーブル183に接続され、外部の通信機器に接続可能となっている。(信号伝達装置101においても、同様の端部処理がなされており、同軸ケーブルが接続されている。)
本図に示す信号伝達装置101'は、外部の通信機器とのインターフェースとなるインターフェース装置として利用される形態の一例である。
なお、これらの形態において、第1導体部111や第2導体部121の外側を覆うようなシート状の絶縁体を貼り付け、カバーとしても良い。
また、上記の実施形態では、第2導体部121は、箔状の開孔のない導電体としているが、第2導体部121を第1導体部111と同様のメッシュ状としても良い。図4はこのような構成に係る断面図である。
本図に示すように、第2導体部121の外側にも浸出領域141に相当する対向領域151が存在し、ここにも電磁波が染み出すようになる。したがって、表面と裏面の両方に電磁波が浸出するため、任意のインターフェース装置をいずれかの面に近接させれば、信号の授受が可能になる。
さて、以下では、このような浸出領域141の理論的背景について簡単に説明する。上記のような構成の信号伝達装置101では、狭間領域131(およびその近傍である浸出領域141や対向領域151)において、信号伝達装置101の外側へ電磁波を「放射」せずに進行する電磁波のモードφnが存在する。
ここで、狭間領域131と同程度の強度の電磁場が染み出し、かつ遠方への電磁放射がない近接場の高さLは、メッシュの繰り返しの単位長さをdとしたとき、L = d/(2π)程度である。
ここで、浸出領域141や対向領域151において、第1導体部111や第2導体部121の表面からの距離をzとしたとき、染み出した電磁波の振幅は、概ねe-z/Lのように減衰する。
したがって、第1導体部111(や第2導体部121)から距離Lの範囲にインターフェース装置を配置して、φnを誘起して、信号の伝達を行うのである。なお、インターフェース装置の感度によって、距離Lではなく、長さd程度としても良い。すなわち、浸出領域141(や対向領域151)の厚さは、L乃至d程度と考えることができる。
以下、さらに詳細に考える。図5は、信号伝達装置101の分析に用いる座標系の様子を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示すように、z = 0には、繰り返し単位長さがdのメッシュ状の第1導体部111が配置され、z = -Dには、第2導体部121が配置されているものとする。そして、第1導体部111と第2導体部121以外は、誘電率εの誘電体で満たされているものとする。メッシュは正方形の網目状とする。原点はメッシュ交点に重なっており、x軸、y軸はメッシュに平行である。
このとき、電磁エネルギーがメッシュ近傍に局在しており、電磁場のうちの電場Eについて、
Ez = Af(x,y,z) exp(-j(xkx + yky))
という形をした進行波解が存在する。ここで、Ezは、電界のz成分、A,kx,kyは定数、f(x,y,z)はx方向、y方向に周期dを持つ関数であり、k = (kx,ky,0)は、進行波の進行方向を示す波数ベクトル(伝搬ベクトル)である。
すなわち、任意のx,y,zに対して、
f(x+d,y,z) = f(x,y,z) = f(x,y+d,z)
が成立する。
さて、Ezを含む電磁場は、誘電体において、波動方程式
ΔEz = -(ω2/c2)Ez
を満たし、
kx 2 + ky 2 ≒ ω2/c2
である。
ここで、z > 0での電磁場に注目すると、fの周期性により、fは以下のようなフーリエ展開が可能である。
f(x,y,z) = Σm,n a(m,n)exp(2πj m x/d)exp(2πj n y/d)g(m,n,z)
ここで、m,nは整数である。
dが電磁波長λより十分小さく、2π/dがω/cより十分大きく、(m,n)≠(0,0)では、フーリエ展開の各成分の独立性より、成分
u(m,n) = exp(2πj m x/d)exp(2πj n y/d)g(m,n,z)
は、近似的に、
Δu = (-(2πm/d)2-(2πn/d)2+∂2/∂z2)u = 0
すなわち、
2/∂z2 g ≒ (2π)2(m2+n2)/d2 g
を満たす。したがって、
g(m,n,z) ≒ B exp(-2π(m2+n2)1/2 z/d)
である。ただし、Bは定数である。したがって、(m,n)≠(0,0)の成分については、その減衰定数(減衰距離)は、d/(2π)以下となる。
ここで、(m,n)≠(0,0)の成分は、メッシュ構造の周期の変調を受けた進行波成分に相当する。
また、(m,n)=(0,0)に相当する成分、すなわち、メッシュ構造の周期の変調を受けていない進行波成分は、波長λ = 2π/(kx 2 + ky 2)1/2程度までは到達するが、その強度は、小さい。この成分は、項exp(-j(xkx + yky))に直接係る成分である。
このような理論的背景により第1導体部111をd = 2[mm]の正方形網目状のメッシュ状の形状の導体とし、第2導体部121を箔状の導体とし、第1導体部111に平均線電荷密度σ = 0.001[C/m]を与えたときに、生じる垂直電界Ez[V/m]に定数4πεを乗じたものを求めてみた。電磁波長はメッシュの間隔より十分大きいものとし、ここでは 120×120 メッシュ分の領域に均一な電荷分布が生じているものと仮定して計算した。
上記と同様に、第1導体部111はz = 0に配置され、第2導体部121はz = -Dに配置されている。原点はメッシュ交点に重なっており、x軸、y軸はメッシュに平行である。
図6は、この場合の、信号伝達装置の種々の場所の垂直電界の強度を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図上段の3つのグラフに示すように、(x,y) = (0,0)、(x,y) = (d/2,d/2)、(x,y) = (d/2,0)のいずれの場合も、z = 1[mm]付近から垂直電界がほぼ0になることがわかる。また、y = 1[mm],z = 0.2[mm]における垂直電界は、本図下段の1つのグラフに示すような周期パターンとなる。
このように、メッシュの繰り返し単位長さが2mmのとき、電磁場の染み出しは約1mmと考えられるから、この距離以下にインターフェース装置を近付ければ、電磁場との間での誘導が可能になり、信号の送受が可能となると考えられる。
なお、z = -Dに配置される第2導体部121をz = 0に配置される第1導体部111と同じメッシュ構造とした場合の電界分布は、対称の原理により、z = -D/2に箔状の第2導体部121を配置し、z = 0にメッシュ状の第1導体部111を配置した場合と同じ分布となる。したがって、上記と同様の結論が得られる。
このように、浸出領域141や対向領域151の厚さとしては、d/(2π)〜d/2〜d程度のオーダーを考慮すれば十分であり、浸出領域141や対向領域151の中にインターフェースを「浸す」ことによって、通信を行うことができるのである。
なお、(m,n) = (0,0)に対応する成分は、通信層内での電磁波長λ = 2π/(kx 2 + ky 2)1/2の程度まで浸出する場合があるが、通信層の表面付近では、この成分の強度は他の成分よりも小さいので、無視することができる。
なお、メッシュは必ずしも正方形の繰り返しである必要はなく、各種の多角形形状のメッシュとしても良い。また、メッシュの単位は同じ形状に限る必要はなく、適切な網目状となっていれば、異なる形状であっても良い。この場合には、上記のdに相当する値は、各メッシュの大きさの平均であると考えることができる。また、これらの基本周期が存在する場合は、その周期をdと考えることもできる。
このほか、平板導体にハニカム状に円形のパンチ穴を複数開孔したものを、第1導体部111としても良い。この場合は、円の中心同士の距離が、上記のdに相当する。
図7は、信号伝達装置に有線接続を行う場合の説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示すように、信号伝達装置101のメッシュ状の第1導体部111が同軸ケーブル902の芯線に接続される接合部903の直前で、インピーダンスを整合するように電線の幅を調整する。また、同軸ケーブル902の外側導体は、第2導体部121に接続される。
また、本図に示す例では、第1導体部111の縁には、帯状の導体部904が配置されており、帯状の導体部904と第2導体部121との間には、集合抵抗などの電磁波吸収体を配置して、電磁波の漏れを防止している。
図8は、信号伝達装置の第1導体部をメッシュ状ではなく、ストライプ状にした実施形態を示す説明図である。
本図に示すように、信号伝達装置101の第1導体部111が、第2導体部121の本図手前側に配置され、第1導体部111は、メッシュ状ではなく根本で集中したストライプ状の形状となっている。このストライプの間隔をdとすると、上記実施形態と同様、電磁波の染み出しの程度はd程度となるので、上記実施形態と同様の浸出領域を形成することができる。
(インターフェース装置)
以下では、上記の信号伝達装置101と組み合わせて利用するインターフェース装置について、説明する。
図9は、信号伝達装置101の構成と、通信機器に接続されるインターフェース装置の配置の様子を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示すように、インターフェース装置201は、第1電極211と第2電極222を有し、第1電極211と第2電極222とは、いずれも信号伝達装置101の浸出領域141の「異なる位置」に配置されている。
本図(a)では、信号伝達装置101の第1導体部111からの距離がほぼ等しく、信号伝達装置101のシート状の広がり方向に平行に、第1電極211と第2電極222が配置されている様子を示す。
本図(b)では、第1電極211と第2電極222は、第1導体部111からの距離が異なる。なお、本図(b)では、第1電極211と第2電極222との大きさを異なるものとしているが、同じ大きさとしても良い。
本図(c)では、第1電極211は、円板のような形状、第2電極222は、これを覆う蓋のついた筒のような形状をしているものの断面図であり、電極211、222は、形状・位置・距離ともに異なるが、軸対称の形状を有しており、同軸ケーブル218を介して通信機器231に接続されている。
本図(d)では、本図(c)に示す第2電極222の蓋筒形状側に、第1電極211の円板に向かう縁をさらに設けた形状である。
本図(c)(d)における第2電極222の筒の半径は、第2電極222と第1電極211の間における電磁波長(誘電体を充填しても良いし、空気としても良い。)をλとすると、0.38λ程度とするのが典型的であるが、このサイズは適宜変更することができる。また、第1電極211と第2電極222との間隔や、第2電極222から伸びる縁の幅は、駆動インピーダンスの整合をとるように設定することが望ましい。
第1電極211、第2電極222は、第1導体部111の浸出領域に配置されているため、これと近接結合する。したがって、通信機器231、第1電極211、第2電極222、第1導体部111によって(非直流の)電流回路が形成される。
たとえば、第1電極211や第2電極222の大きさが電磁波長より小さく、極端なくびれや渦巻き形状などを持たない単純形状の場合は、電磁波長に対して十分近い距離まで第1電極211、第2電極222が第1導体部111に近接すると、一種のコンデンサを形成して、容量結合すると考えられる。これが最も単純な近接結合の例である。
一方、第1電極211や第2電極222の形状が一方向に長かったり、ある程度の二次元的な広がりを有していて、その大きさの一方が電磁波長と同程度になると、その表面に電流分布、電荷分布が生じる。このときに、第1電極211、第2電極222が電磁波長に対して小さな距離まで第1導体部111に近接すると、第1導体部111の対向面には、第1電極211や第2電極222の対向面とは概ね逆向きの電流分布、電荷分布が誘導される。
前者は、電磁場として低周波(電磁波長が電極より大きくなる低周波)を採用した場合に典型的なものであり、信号伝達装置101、インターフェース装置201、通信機器231の組合せを、準定常的な電気回路・電子回路として見ることができる場合に相当する。
後者は、電磁波としてマイクロ波などの高周波を採用した場合に典型的なものであり、信号伝達装置101、インターフェース装置201、通信機器231の組合せを、高周波回路、特に、電磁波による伝達を含めて考慮する場合に相当する。
一般に、本図(b)に示すような第1電極211と第1導体部111との距離と、第2電極222と第1導体部111との距離と、を異なるものとする形態は、低周波による通信に好適である。
一方、本図(a)に示すような、第1電極211と第1導体部111との距離と、第2電極222と第1導体部111との距離と、は略等しいものとする形態は、マイクロ波等の高周波による通信に好適である。このとき、第1電極211と第2電極222との距離は、「電磁波長よりも極端に小さい」ということがないようにする必要がある。たとえば、電磁波長の1/10〜1/100よりも大きい、という程度にすれば、十分である。なお、これは、通信機器231の駆動回路や受信回路によって異なるため、実際の寸法は、実機や実験によって求めることとしても良い。
本図(c)に示すような、第1電極211と第2電極222の形状や位置、距離をすべて異なるものとする形状は、種々の電磁波長で利用することが可能である。以下、詳細に説明する。
なお、電極の大きさについてであるが、メッシュの繰返し単位長より大きくすると、インターフェース装置201の信号伝達装置101に対する位置依存性が低くなり、通信を行う際の位置決めが容易になる。一方、電極を繰返し単位より小さくしても、通信は可能である。
(円板形状のインターフェース装置)
図10は、図9(c)に示す形状のインターフェース装置201の一例を示す説明図(断面図)である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示すインターフェース装置201は、軸対称の形状をしており、第1電極211は、円板状の形状を、第2電極222は、第1電極211を覆う蓋付きの円筒状の形状で、側面が厚い形状をしている。第2電極222の円筒形状の蓋部分の厚さと、第1電極211の円板部分の厚さは、いずれも18μmである。
また、第1電極211と第2電極222との間には、比誘電率10.5の誘電体216が充填されている。
第1電極211、第2電極222は、SMAコネクタ217を介して50Ωの同軸ケーブル218に接続され、当該同軸ケーブル218の先に通信機器231が接続されることになる。
このような状況では、同軸ケーブル218により伝達された電磁波は、円板状の形状を有する第1電極211に沿って放射状に進む。このとき、電界は、第1電極211にほぼ垂直である。
そして、同軸ケーブル218の芯線が第1電極211に接続される接合部331、第1電極211の縁の屈曲部332、第1電極211の第1導体部111に対向する接合部の反対側の中心部333において、この電磁波が反射する。
そして、
(1)接合部331で反射する成分の位相と、
(2)屈曲部332および中心部333で反射する成分の位相と、
が、逆位相となると、同軸ケーブル218を戻る成分が小さくなり、インターフェース装置201内で多重反射する電磁波は信号伝達装置101へと伝達されることとなる。
なお、上記のような逆位相が成立する条件は、おもにインターフェース装置201の半径によって決まり、インターフェース装置201と信号伝達装置101との間の距離への依存の度合は小さく、両者の距離が変化しても、安定した通信を行うことが可能である。
図11は、信号伝達装置101とインターフェース装置201とを配置したときの様子を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
信号伝達装置101は、厚さ1.6mm程度であり、狭間領域131には比誘電率4.5〜4.9程度の誘電体が充填されている。第1導体部111は、線幅0.6mm、金属箔の厚み35μm、周期5mmの正方形メッシュであり、第2導体部121は、厚み35μmの金属箔である。第1導体部111の上面(インターフェース装置201に対向する側)には、厚さ0.2mmの保護用フィルムが貼り付けてある。
信号伝達装置101のSMAコネクタは、接地(グラウンド)側が第2導体部121に接続され、芯線が第1導体部111に接続されている。
そして、図10に示すインターフェース装置201を、図11に図示する位置に配置し、これを基準位置として、種々の信号伝達性能の測定を行う。すなわち、ネットワークアナライザのポート1を、信号伝達装置101側の同軸ケーブル183に接続し、ポート2を、インターフェース装置201側の同軸ケーブル218に接続して、各周波数ごとに振幅1Vの電磁波を、
(1)ポート1に与えた場合の、ポート2に到着した各周波数成分S12
(2)ポート1に与えた場合のポート1に戻ってきた各周波数成分S11
(3)ポート2に与えた場合のポート2に戻ってきた各周波数成分S22
を測定した。
図12、図13、図14は、それぞれ、S12、S11、S22の測定結果を示すグラフであり、縦軸は振幅[mV]、横軸は周波数である。横軸の左端が1GHzであり、右端が5GHzである。
S12を見ると、2.4GHzで電圧1Vを与えたのに対して、2.4GHzで320mVが検出されている。すなわち、送信振幅の1/3程度が受信振幅として得られており、良好な信号伝達性能を呈していることがわかる。
図15は、信号伝達装置101とインターフェース装置201との間隔を変化させたときの、S12の変化を示すグラフである。
本図に示すように、受信信号の振幅が指数的に減衰している様子がわかる。本実施形態では、インターフェース装置201を信号伝達装置101に密着させたときに通信が行われ、0.5mm〜1mm程度離すだけで通信が自動的に切断されることがわかる。
図16は、信号伝達装置101に対して、インターフェース装置201の位置を、図11に示す位置から、図中の右方向(x方向)および上方向(y方向)に移動したときの、S12の変化を示すグラフである。
本図に示すように、インターフェース装置201の位置が異なっていても、受信感度に大きな変化はなく、良好な通信が可能であることがわかる。なお、実測数値が上記の実験と少々異なるが、これは、実験に用いた機材が少々異なるためであり、数値のオーダーは上記の実験と一致している。
(電極の形状)
以下では、図9(a)(b)における形態の第1電極211、第2電極222の形状について説明する。図17は、これらの電極211、222として機能する金属片とその給電点の位置を示す説明図である。
以下、本図を参照して説明する。上述した通り、これらの電極211、222の少なくとも一つのサイズをメッシュの周期よりも十分大きくすると、これらの電極211、222と第1導体部111との間で容量結合が成立する。
ただし、このインピーダンスは、電極211、222と第1導体部111との間の距離に強く依存し、距離に反比例してリアクタンスが大きくうなるため、一定インピーダンスで通信機器231(や信号伝達装置101)を駆動したとしても、電磁波の強度は両者の距離に強く依存してしまう。
したがって、電極211、222と第1導体部111との間のインピーダンスを電磁放射の負荷インピーダンスに比べて小さく抑え、近接結合が一旦成立してしまえば、両者の距離が変化しても性能に大きな変化がないようにするため、共振を用いる。共振を生じさせる電極を「共鳴電極」と呼ぶ。共鳴電極によれば、電極211、222の占有面積が小さくとも、電極211、222と第1導体部111との間のインピーダンスを小さくすることができる。
ある金属片を共鳴電極とするためには、信号周波数において当該金属片を流れる電流が共振を起こすように、金属片の形状を決定する。
たとえば、金属片301が帯状の形状を有するときに共振を起こすためには、電磁波長をλとしたときに、金属片301の長さLを、λ/4もしくはその整数倍とし、金属片301に対する給電点302の位置を適切に設定すれば良い(本図(a))。
また、この帯は、第1導体部111に対して平行となっていれば、どのような形状であっても良いから、たとえば円形や螺旋形にしても良い。このようにすると、電極211、222の全長は十分に長い一方で、その占有サイズは小さくすることができる(本図(b)(c))。
また、帯の幅が不連続に変化する形状としたときには、細い部分をインダクタンス、広い部分を容量と考えることができ、コイルとコンデンサが直列されているものと等価と考えることができる。この場合、音響におけるHelmholtz共鳴と同様の原理により、波長よりも小さいサイズで共振を発生させることができる(本図(d))。
このほか、金属片301の形状として円板形を採用し、給電点302としてその中心を採用する手法もありうる。このとき、電流は、円板表面を放射状に流れるが、円板の縁が電流の振動の節、円板の中心が電界の振動の節となるような定常波が生じるとき、この金属片301を採用した電極211、222と第1導体部111との間のインピーダンスが小さくなる。
そこで、典型的には円板の半径を変化させて、このような条件を満たす最適なサイズを実験的に求める。電磁波長λに対して、半径Rは0.25λ〜0.3λ程度の範囲に最適値があることが典型的である(本図(e))。
(電極高さの異なるインターフェース装置)
以下では、図9(b)に示すように、第1電極211が第2電極222よりも、第1導体部111に対して遠い位置にあるようなインターフェース装置201について、詳細に説明する。本実施形態は、特に低周波通信(電極211、222の大きさが電磁波長よりも小さくなる低周波通信)に好適である。
図18は、図9(b)に示すインターフェース装置201の低周波における等価回路を示す説明図である。以下、本図と図9(b)を対比しながら説明する。
本図において、端子a,bは、電極211、222を介して通信機器231に接続されるものであり、端子A,Bは、信号伝達装置101の第1導体部111および第2導体部121に接続されるものである。
また、各容量は、以下のような対応関係にある。
C0は、第1導体部111と第2導体部121との間の容量である。
C1は、第2電極222と第1導体部111との間の容量である。
C2は、第1電極211と第1導体部111との間の容量である。
C3は、第2電極222と第2導体部121との間の容量である。
C4は、第1電極211と第2導体部121との間の容量である。
C5は、第1電極211と第2電極222との間の容量である。
このように、狭間領域131における電磁波長ならびに第1電極211と第2電極222における電磁波長に対して、第1電極211や第2電極222および第1導体部111のメッシュの単位長さが十分に小さい場合には、これらの間は容量であると近似することができる。
図19は、当該等価回路における電圧と負荷の関係を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
ここで、通信機器231を負荷Rと考え、第1導体部111と第2導体部121との間に交流電圧Eが印加されているとき、負荷Rにどのような電圧が生じるかを考察する。
図18の回路中、A,B間に電圧Eを印加し、a,b間に抵抗Rを接続したとき、抵抗Rに流れる電流は、図19の等価回路において抵抗Rを流れる電流に等しい。ここで、E'およびZ0は、以下のように与えられる。
Z0 = 1/(jω(C1+C3)) + 1/(jω(C2+C4));
E' = 〔C1/(C1+C3) - C2/(C2+C4)〕E
したがって、C1/C3≠C2/C4となるように、各容量を調整すれば、EとE'とは比例関係となり、信号伝達装置111における第1導体部111と第2導体部121の電圧Eの変化とインターフェース装置201における第1電極211と第2電極222の電圧の変化とは、連動することとなり、通信や充電が可能となるのである。
この条件は、以下の場合に満たされる。すなわち、
(1)第1電極211の信号伝達装置101に対する距離と、第2電極222の信号伝達装置101に対する距離と、が異なり、かつ、
(2)当該距離が、電磁波長やメッシュの繰返単位長さよりも短い、もしくは、同程度のオーダーである。すなわち、「極端に大きい」わけではない。
以下、このようなインターフェース装置201として、IF1とIF2という2種類のインターフェース装置201を用意し、その性能について実験した結果を説明する。なお、これらのインターフェース装置201は、低周波用として説明しているが、電磁波長を短くし、たとえばマイクロ波とした場合には、前述のように、一定の大きさを有する電極を有するインターフェース装置201としても機能する。すなわち、性能は変化するものの、高周波用のインターフェース装置201として利用することも可能である。
図20は、電極の高さが異なるインターフェース装置201の一つの実施形態(IF1)の構造を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図(a)は底面図(信号伝達装置101に近い面)であり本図(b)は側面図である。本実施形態のインターフェース装置201は、2次元的な広がりが広い面が信号伝達装置101の面に対して平行になるように配置されるのが典型的である。第1電極211と第2電極222は大きさが異なり、両者の間には比誘電率4.5の誘電体が充填されている。
図21は、電極の高さが異なるインターフェース装置201の他の実施形態(IF2)の構造を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図(a)は正面図であり本図(b)は側面図である。インターフェース装置201は、2次元的な広がりが広い面が信号伝達装置101の面に対して垂直になるように配置されるのが典型的である。第1電極211と第2電極222は、比誘電率4.5の誘電体に支持されている。なお、本実施例では、C5を小さくするために第1電極211と第2電極222の位置を水平方向に重ならないように配置しているが、第1電極211と第2電極222を同一の水平位置に平行配置しても、通信は可能である。
図22は、インターフェース装置201と信号伝達装置101との配置を示す説明図である。本図に示す信号伝達装置101は、図11に示すものと同様である。
ここで、同軸ケーブル183に、電池塔載型の金属ケースでシールドされた小型発信回路を接続し、インターフェース装置201の第1電極211と第2電極222の間(a,b間)に負荷抵抗Rを接続して、検知される電圧・電流の様子を調べることとした。
すなわち、信号伝達装置101の第1導体部111と第2導体部121との間(A,B間)に、周波数1MHz、振幅20Vの交流電圧を印加したときに、種々の負荷抵抗Rに対して、第1電極211と第2電極222の間(a,b間)に観測される電圧と、負荷抵抗Rで消費される電力を調べた。
図23は、種々の負荷抵抗Rに対して観測される電力消費の様子を示すグラフであり、図24は、負荷抵抗と、観測される電圧振幅と電力消費の様子を示す表である。
本図に示すように、信号伝達装置101にこのような交流電圧を印加すると、一般的な電子回路が動作できる電圧(典型的には1V以下)が第1電極211と第2電極222との間に発生し、0.1mW程度の電力消費が可能であることがわかる。
すなわち、通信が可能であると同時に、通信機器231が低消費電力型の電子回路により構成されている場合には、上記の電力を整流することによって、動作電力を充電供給することができるのである。
図25は、信号伝達装置101に対するインターフェース装置201の高さを変えたときの検出される電圧振幅を示すグラフである。以下、本図を参照して説明する。
インターフェース装置201と信号伝達装置101との距離は、数mm程度であっても、一定の大きさの電圧が検出され、簡単な配置で両者の通信や通信機器231の充電が可能であることがわかる。
図26は、信号伝達装置101の表面に沿ってインターフェース装置201の位置を変えたときの検出される電圧振幅を示すグラフである。
すなわち、図22において、図中の右方向(x方向)および図中の上方向(y方向)に移動したときの観測電圧を示すものである。ただし、IF1での負荷抵抗R = 1kΩ、IF2での負荷抵抗R = 10kΩとした。
本図に示すように、メッシュに対して水平方向に位置を移動したとしても、受信信号には影響が現れず、簡単な配置で両者の通信や通信機器231の充電が可能であることがわかる。
(充電を行う通信機器)
上述した通り、信号伝達装置101において第1導体部111と第2導体部121との間に交流電圧をかけることによって、図9等に示す種々の配置がされた第1電極211と第2電極222との間にも交流電圧が生じる。したがって、この交流電圧を用いれば、通信のほか、獲得できる電力が十分にあれば、整流充電を行うことによって、通信機器231の充電を行うことも可能である。以下では、そのような通信機器231の例について説明する。
図27は、電源供給を受けるような通信機器231の一例の概要構成を示す説明図である。ただし、電源供給を受けない場合であっても、同様の構成を採用することができる。また、通信機器231としては、他の各種の通信機器を利用することも可能である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示す通り、通信機器231は、正端子501、負端子502、ダイオード504、コンデンサ505、送信回路506、受信回路507、制御回路508を備える。
コンデンサ505には、ダイオード504を介して充電が行われる。ダイオード504は、通信機器231内の電源電位VDDが端子間電圧OUTを下回ったときに電流が流れる状態となり、速やかに充電が行われる。OUT < VDDである限り、ダイオード504は高インピーダンス状態となるので、送信回路506による信号の発信等を妨げることはない。このコンデンサ505から、送信回路506、受信回路507、制御回路508に動作電力が供給されることとなる。
ここでは半波整流回路が用いられているが、全波整流回路を用いても良い。また、図示はしていないが、回路への供給電圧を安定化するため、標準的な電圧レギュレータ回路を採用することとしても良い。
正端子501は、第1電極211と第2電極222とのいずれか一方に、負端子502は、第1電極211と第2電極222との他方に、それぞれ接続される。上記のように容量結合が成立する場合は、第1導体部111と第2導体部121の間の電圧を変化させれば、第1電極211と第2電極222との電圧も変化する。
したがって、適切な電圧変化(交流電流・電圧)を信号伝達装置101に印加すれば、ダイオード504によってコンデンサ505に整流充電が果たされる。
充電信号を2.4GHzのマイクロ波とすれば、C = 1.25pFの容量結合のインピーダンスは53Ωである。また、充電信号周波数24MHzにおいては、5.3kΩとなる。接続された通信素子が平均で100μAを消費する場合、容量の両端電圧はそれぞれ5.3mVおよび0.53Vにすぎず、容量結合によって、低消費電力の通信素子を容易に駆動できることがわかる。また、受信回路にこのリアクタンス分を打ち消す整合回路を挿入することにより、さらに多くの電流を供給することができる。
制御回路508には、より一般的な論理回路や、さらに進んで小型コンピュータなど、各種の情報処理装置を採用することができる。制御回路508は、受信回路507と送信回路506とを制御して、隣り合う通信素子105と通信を行い、ネットワークを形成する。このような通信の制御手法については、上記[特許文献1]に開示されている技術を適用することができるほか、後述する技術を採用することができる。
図28は、本実施形態における通信機器231の送信回路の概要構成を示す回路図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示す通り、送信回路506は、pMOSトランジスタ601、ダイオード602、nMOSトランジスタ603を備える。
制御回路508による制御は、pMOSトランジスタ601、nMOSトランジスタ603のゲート電圧を変化させることによって行う。
(1)制御回路508は、信号を発しない状態の場合、nMOSトランジスタ603のゲートをチップ内でのグラウンド(VSS)電位、pMOSトランジスタ601のゲートをVDD電位とする。この場合、両者において、ソース−ドレイン間のインピーダンスは十分高い値になっており、OUTはVDD電位にほぼ等しくなる。
(2)制御回路508によって、nMOSトランジスタ603およびpMOSトランジスタ601の両方のゲートにH(High)電位が印加されると、OUTはL(Low)電位となる。
(3)制御回路508によって、nMOSトランジスタ603およびpMOSトランジスタ601の両方のゲートにL電位が印加されると、OUTはH電位となる。
このように電位を変化させることによって、第1導体層101と第2導体層102との間で電磁波を発生させて、信号を伝達するのである。
なお、nMOSトランジスタ603とpMOSトランジスタ601にはさまれたダイオード602は、出力電圧の振幅を調整するために挿入されている。ダイオード602を設けずに、ここで両者を短絡すると、OUTのHレベルは電源電位、Lレベルはチップ内の接地電位となってしまうが、ダイオード602を挿入しておくと、その順方向電圧降下分、Lレベルの電位が高くなり、消費電力を節約できる。
送信回路506と、正端子501もしくは負端子502のいずれかと、の間に直列接続されるコンデンサの最適な容量Coptは、数値計算や実験によって求めることとする。なお、回路構成や形状によっては、インダクタンスを接続することによって、上記のように通信層を純抵抗とすることができる場合もある。この場合についても、数値計算や実験等によって値を求めることとすれば良い。
図29は、本実施形態における通信機器231の受信回路の概要構成を示す回路図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示す通り、受信回路507は、抵抗(r1)701、抵抗(r2)702、コンパレータ703を備える。受信回路507では、抵抗701と抵抗702の分圧比によって、受信された電位の変化がHかLかの閾値を設定する。
図30は、本実施形態における通信機器231の受信回路の他の概要構成を示す回路図である。以下、本図を参照して説明する。
本受信回路は、標準的な信号伝達手法の一つである、ASK(Amplitude Shift Keying)に基づく受信回路の実施例を示している。本方式では、周波数fの搬送波を一定時間Tだけ発生するバースト信号の有無によって1ビットを伝達する。受信回路は、IN 端子の信号に対しfを中心周波数とする帯域通過フィルタを施し、増幅したのち整流する。その整流信号を、1/Tより大きく、fより小さなカットオフ周波数をもつ低域通過フィルタへ通す。その出力を閾値と比較し、最終的にはバースト信号の有無をHレベルおよびLレベルに変換して制御回路へと伝達する。
信号の搬送波周波数fと、通信素子への充電用信号周波数Fは異なる値に設定しておけば、充電によって信号送受信が影響を受けることはない。
また、コンパレータ703の入力インピーダンスで決まる入力端子とVSSの間のインピーダンスの抵抗成分は、受信回路507が吸収するエネルギーを最大化する観点からは、通信層を駆動する際の放射インピーダンスZの抵抗成分αと同程度とすることが望ましい。そして、送信回路506の場合と同様に、通信層のリアクタンス成分βを打ち消すようなコンデンサを、正端子501と受信回路507の間に直列接続する。これによって、受信回路507に流入する電力が最大となる。
このときのコンデンサの最適な容量は、送信回路506と受信回路507の入力線の引き回しが同一であれば、Coptとなるが、実際には数値計算や実験によって求めることとする。
なお、通信機器231と第1導体部111、第2導体部121とが容量結合する場合には、上記の「直列接続されるコンデンサ」が必然的に形成されることになる。
したがって、このような場合等には、コンデンサをさらに直列接続するのではなく、インダクタンスを直列接続することによって、上記のように通信層を純抵抗とすることができる場合もある。この場合についても、数値計算や実験等によって値を求めることとすれば良い。
なお、上記のインターフェース装置201の形状は、電磁波の周波数が変われば適宜サイズの変更を調整することが可能である。また、環境によっては、特段の変更なく、各種の周波数にて使用することも可能である。信号伝達装置101に対する姿勢を調整することによっても、種々の周波数に対応させることも可能である。たとえば、図21に示すインターフェース装置201は、当該正面を第1導体部111に対向させるように配置すれば、図9(a)に示す配置のインターフェース装置201として機能させることができる。
また、電極211、222の間に電圧が生じれば、通信機器231の通信や充電は可能であり、位置・姿勢・材質・回路等についての設計諸元については、上記の実施形態に限らず、用途などに応じて適宜変更が可能である。
以上説明したように、本発明によれば、メッシュ状の導体部とシート状の導体部とに挟まれる狭間領域とメッシュ状の導体部側外側の浸出領域とにおいて電磁場を変化させてインターフェース装置を介して信号を伝達する信号伝達装置を組み合わせた信号伝達システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係るインターフェース装置と組み合わせて使用する信号伝達装置の概要構成を示す説明図である。 信号伝達装置の実施例に係る概要構成を示す説明図である。 信号伝達装置の実施例に係る概要構成を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る信号伝達装置の概要構成を示す説明図である。 信号伝達装置の分析に用いる座標系の様子を示す説明図である。 信号伝達装置の種々の場所の垂直電界の強度を示す説明図である。 信号伝達装置に有線接続を行う場合の説明図である。 信号伝達装置の第1導体部をメッシュ状ではなく、ストライプ状にした実施形態を示す説明図である。 信号伝達装置の構成と、通信機器に接続されるインターフェース装置の配置の様子を示す説明図である。 形状のインターフェース装置の一例を示す説明図(断面図)である。 信号伝達装置とインターフェース装置とを配置したときの様子を示す説明図である。 信号伝達装置とインターフェース装置と間のS12の測定結果を示すグラフである。 信号伝達装置とインターフェース装置とを配置したときのS11の測定結果を示すグラフである。 信号伝達装置とインターフェース装置とを配置したときのS22の測定結果を示すグラフである。 信号伝達装置とインターフェース装置との間隔を変化させたときの、S12の変化を示すグラフである。 信号伝達装置に対して、インターフェース装置の位置を移動したときのS12の変化を示すグラフである。 電極として機能する金属片と給電点の位置を示す説明図である。 インターフェース装置の低周波における等価回路を示す説明図である。 当該等価回路における電圧と負荷の関係を示す説明図である。 電極の高さが異なるインターフェース装置の一つの実施形態(IF1)の構造を示す説明図である。 電極の高さが異なるインターフェース装置の他の実施形態(IF2)の構造を示す説明図である。 インターフェース装置と信号伝達装置との配置を示す説明図である。 観測される電力消費の様子を示すグラフである。 観測される電圧振幅と電力消費の様子を示す表である。 信号伝達装置に対するインターフェース装置の高さを変えたときの検出される電圧振幅を示すグラフである。 信号伝達装置の表面に沿ってインターフェース装置の位置を変えたときの検出される電圧振幅を示すグラフである。 電源供給を受けるような通信機器の一例の概要構成を示す説明図である。 本実施形態における通信機器の送信回路の概要構成を示す回路図である。以下、本図を参照して説明する。 本実施形態における通信機器の受信回路の概要構成を示す回路図である。 本実施形態における通信機器の受信回路の他の概要構成を示す回路図である。
符号の説明
101 信号伝達装置
111 第1導体部
121 第2導体部
131 狭間領域
141 浸出領域
151 対向領域
181 保護シート
182 SMAコネクタ
183 同軸ケーブル
184 ネットワークアナライザ
201 インターフェース装置
211 第1電極
217 SMAコネクタ
218 同軸ケーブル
222 第2電極
231 通信機器
301 電極となる金属片
302 給電点
501 正端子
502 負端子
504 ダイオード
505 コンデンサ
506 送信回路
507 受信回路
508 制御回路
601 pMOSトランジスタ
602 ダイオード
603 nMOSトランジスタ
701 抵抗
702 抵抗
703 コンパレータ
902 同軸ケーブル
903 接合部
904 帯状の導体部

Claims (8)

  1. 電磁場の変化により信号を伝達するシート状の信号伝達装置と、通信機器に接続されるインターフェース装置と、を備える信号伝達システムであって、
    前記信号伝達装置は、
    (a)当該電磁場の周波数帯において導電体であるメッシュ状の形状の第1導体部、
    (b)前記第1導体部と略平行に、当該電磁場の周波数帯における波長よりも十分に短い間隔だけ離間して配置され、当該電磁場の周波数帯において導電体である外形が平板状の形状の第2導体部
    を備え、前記信号伝達装置において、
    (c)前記第1導体部の外形と前記第2導体部の外形とに挟まれる狭間領域と、前記第1導体部の外形を当該狭間領域と挟んで反対側に位置する平板状の形状の浸出領域と、において、当該周波数帯で当該電磁場を伝達し、
    (d)当該浸出領域における電磁場の強度のうち、当該メッシュ形状の影響を受ける進行波成分の強度は、当該第1導体部の外形からの距離によって指数的に減衰し、
    (e)当該浸出領域に配置されたインターフェース装置へ、当該狭間領域および当該浸出領域における電磁場の変化を伝達し、もしくは、当該インターフェース装置から、当該狭間領域および当該浸出領域へ電磁場の変化を伝達して、当該第1導体部と当該第2導体部との間の電圧を変化させて信号を伝達し、
    前記インターフェース装置は、
    (p)当該浸出領域に配置される第1の電極と、
    (q)当該浸出領域において当該第1の電極とは異なる場所に配置される第2の電極と、
    を備え、前記インターフェース装置において、
    (r)前記第1の電極と、前記第2の電極と、は、前記通信機器に接続され、
    (s)当該通信機器に、前記狭間領域および当該浸出領域における電磁場とともに変化する前記第1の電極と前記第2の電極との間の電圧を伝達し、前記通信機器から、前記第1の電極と前記第2の電極との間の電圧を変化させて前記狭間領域および当該浸出領域における電磁場を変化させて信号を伝達する
    ことを特徴とする信号伝達システム。
  2. 請求項1に記載の信号伝達システムであって、
    前記第1の電極および前記第2の電極は、前記第1導体部から等距離に離間して配置され、前記第1の電極と前記第2の電極との距離は、当該狭間領域における電磁場の電磁波長の10分の1以上である
    ことを特徴とする信号伝達システム。
  3. 請求項2に記載の信号伝達システムであって、
    前記第2の電極は、前記第1の電極を覆う
    ことを特徴とする信号伝達システム。
  4. 請求項1に記載の信号伝達システムであって、
    前記第1の電極は、前記第2の電極よりも前記第1導体部からの距離が近くなるように配置される
    ことを特徴とする信号伝達システム。
  5. 請求項4に記載の信号伝達システムであって、
    前記第1の電極と、前記第2の電極と、は、いずれも、前記第1導体部のメッシュ形状の繰返し単位よりも大きい
    ことを特徴とする信号伝達システム。
  6. 請求項4または5に記載の信号伝達システムであって、
    前記第2の電極は、前記第1導体部に対して前記第1の電極を間に挟まない領域を有する
    ことを特徴とする信号伝達システム。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の信号伝達システムであって、
    前記第1の電極と、前記第2の電極と、の電圧を整流して充電し、前記通信機器の動作電源とする
    ことを特徴とする信号伝達システム。
  8. 請求項7に記載の信号伝達システムであって、
    前記第1導体部と前記第2導体部との間の電圧の変化に、当該信号伝達に用いる電圧変化の周波数とは異なる周波数で当該整流充電用の電圧変化を印加する
    ことを特徴とする信号伝達システム。
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