JPWO2006035490A1 - 通信装置 - Google Patents

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篠田 裕之
裕之 篠田
浅村 直也
直也 浅村
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Abstract

通信装置(100)の第2導体部(102)は、第1導体部(101)と略平行に配置され、複数の通信素子(105)は、第1導体部(101)と、第2導体部(102)と、の間に配置され、これらに接続され、複数の通信素子(105)のそれぞれは、第1導体部(101)と、第2導体部(102)と、の電位差を電源として動作し、複数の通信素子(105)のそれぞれは、第1導体部(101)と、第2導体部(102)と、の間を伝播する電磁波によって、他の通信素子(105)と通信し、第1導体部(101)と、第2導体部(102)と、のうち、一方が他方に対向する面には、抵抗層(106)が設けられ、抵抗層(106)は、当該他方から絶縁される。

Description

本発明は、複数の通信素子部が相互に通信するシート状の通信装置に関する。
従来から、複数の通信素子が埋め込まれたシート状(布状、紙状、箔状、板状など、面としての広がりを持ち、厚さが薄いもの。)の通信装置に関する技術が、本願の発明者らによって提案されている。たとえば、以下の文献では、個別の配線を形成することなく、シート状の部材(以下「シート状体」という。)に埋め込まれた複数の通信素子が信号を中継することにより信号を伝達する通信装置が提案されている。
特開2004−007448号公報
ここで、[特許文献1]に開示される技術においては、各通信素子は、シート状体の面に格子状、三角形状、もしくは蜂の巣状の図形の頂点に配置される。各通信素子は、当該通信素子により発生された電位の変化が近傍には強く、遠方には減衰して伝播することを利用して、周辺に配置されている他の通信素子とのみ通信する。
この局所的な通信により通信素子間で信号を順次伝達することによって、目的とする通信素子まで信号が伝達される。また、複数の通信素子は管理機能により階層に分けられ、各階層において経路データが設定されており、効率よく最終目的の通信素子まで信号を伝達することが可能となる。
このようなシート状体の面に略規則的に通信素子が埋め込まれ、通信素子同士がネットワークを形成して情報を伝達する通信装置においては、シート状体の構成をどのようにするか、通信素子をどのように配置するか、について、さまざまな要望や用途に応じるため、種々の新しい技術的提案が強く求められている。
本発明は、このような要望に応えるもので、複数の通信素子部が相互に通信するシート状の通信装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
本発明の第1の観点に係る通信装置は、第1のシート導体部、第2のシート導体部、複数の通信素子部を備え、以下のように構成する。
すなわち、第2のシート導体部は、第1のシート導体部と略平行に配置される。
一方、複数の通信素子部は、第1のシート導体部と、第2のシート導体部と、に接続される。
特に、複数の通信素子部は、第1のシート導体部と、第2のシート導体部と、の間に配置されることとしても良い。
さらに、複数の通信素子部のそれぞれは、第1のシート導体部と、第2のシート導体部と、の電位差を電源として動作する。
そして、複数の通信素子部のそれぞれは、第1のシート導体部と、第2のシート導体部と、の間を伝播する電磁波によって、他の通信素子部と通信する。
また、本発明の通信装置において、第1のシート導体部と、第2のシート導体部と、のうち、一方が他方に対向する面には、シート状抵抗が接続され、当該シート状抵抗は、当該他方から絶縁されるように構成する。
また、本発明の通信装置において、第1のシート導体部と、第2のシート導体部と、の間には、これらから絶縁されるシート状抵抗が配置されるように構成する。
また、本発明の通信装置において、第1のシート導体部の第2のシート導体部に対向する面のうち、複数の通信素子部が用いる周波数帯の電磁波が所定の割合よりも高く反射する領域には、シート状抵抗が接続されるように構成する。
また、本発明の通信装置において、第1のシート導体部の第2のシート導体部に対向する面のうち、複数の通信素子部が単位面積あたりに配置される数が所定の閾値より高い領域には、シート状抵抗が接続されるように構成する。
本発明によれば、複数の通信素子部が相互に通信するシート状の通信装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る通信装置の概要構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る通信装置の概要構成を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る通信装置の概要構成を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る通信装置の概要構成を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る通信装置の概要構成を示す断面図である。 電源供給を受けるような通信素子の概要構成を示す説明図である。 通信素子の送信回路の概要構成を示す回路図である。 通信素子の受信回路の概要構成を示す回路図である。 本発明の他の実施形態に係る通信装置の概要構成を示す断面図である。 特殊な形状の通信装置に対して、抵抗層を設けた方が良い部位を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態に係る通信装置の概要構成を示す断面図である。 通信素子と第1導体層、第2導体層とが接触して接続される場合の、他の実施例の孔付近の形状を示す断面図である。
符号の説明
100 通信装置
101 第1導体層
102 第2導体層
103 孔
104 突起
105 通信素子
106 絶縁層
201 電極
202 電極
301 絶縁体
501 正端子
502 負端子
503 抵抗
504 ダイオード
505 コンデンサ
506 送信回路
507 受信回路
508 制御回路
601 pMOSトランジスタ
602 ダイオード
603 nMOSトランジスタ
701 抵抗
702 抵抗
703 コンパレータ
801 抵抗層
以下に本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。
図1、図2は、本発明の第1の実施形態に係る通信装置を説明する説明図である。図1は、通信装置の斜視外観図、図2は、通信装置の断面図である。以下、本図を参照して説明する。
本実施形態に係る通信装置100は、シート状(箔状、膜状)の導体である2つの第1導体層101と、第2導体層102と、が、略平行に互いに絶縁されて対向配置されており、第1導体層101には複数の孔103が設けられている。
また、この孔103のそれぞれを貫通するように第2導体層102に突起104が配置されている。
通信素子105は、孔103の近傍で第1導体層と結合される。また、突起104を介して、第2導体層102と結合される。
通信素子105同士は、第1導体層101と第2導体層102との間で電磁波を伝播させることによって、通信を行う。
各通信素子105は、第1導体層101、ならびに、第2導体層102と、直接結合されるか、もしくは容量結合される。
ここで、ある通信素子105が、第1導体層101と第2導体層102との間で円柱対称な電流を供給すると、両者の間に電磁波が伝播され、他の通信素子105にその影響が及ぶこととなり、これによって、信号を検知することができる。
一方、第1導体層101と第2導体層102との間には、絶縁体が充填された絶縁層106が設けられている。絶縁層106が、両者を絶縁するのである。以降、第1導体層101、第2導体層102、絶縁層106の三者からなる構成を「通信層」と呼ぶこととする。
通信素子105が他から電源供給を受けたり、自身が電源を内蔵している場合には不要であるが、第1導体層101と第2導体層102との間に一定の電圧を印加しておき、これによって通信素子105の動作の電源供給を行うことができる。
円柱状の電磁場の振舞いに関する数値計算および実験によれば、第1導体層101、第2導体層102の導電率(抵抗率の逆数)σ、両者の間の誘電率ε、第1導体層101と第2導体層102の向い合う表面間の間隔d、信号の角周波数ωとすると、電磁場の減衰を表すパラメータとして、
η = d ((2σ)/(εω))1/2
を考えることができる。これは、孔103や通信素子105の存在による信号の散乱を考慮しないとした場合に、信号の振幅が1/e倍になる距離を表す。したがって、通信装置100の適用分野によって、このパラメータを考慮して構成設定を行う必要がある。
図2は、通信装置100の第1導体層101と第2導体層102とが、通信素子105と結合する様子の一例を示す断面図である。
本図に示すように、通信素子105には、2つの電極201、202がある。電極201は、第1導体層101の孔103の周辺部と直接接続される。電極202は、第2導体層102の突起104と直接接続される。そして、第1導体層101と第2導体層102との間に電圧が印加されており、この電圧による電源供給を受けて通信素子105が動作するのである。なお、第1導体層101の上方(第2導体層102に対向しない面)には、通信素子105が嵌合するように開口部を設けた絶縁体を配置してもよい。
図3は、上記とほぼ同様であるが、突起104の形状を変更した例を示す断面図である。
本図に示す例では、第2導体層102の下面から第1導体層101の上方へ向けて、湾曲するように開口部が設けられており、第1導体層101の孔103に相当する部分の周辺も上方へ湾曲している。第2導体層102の湾曲した部分が突起104に相当する。両者の間には絶縁体106が配置されている。たとえていえば、これらはいずれも、ちょうど金属板に錐で力をかけて穴を開けたような形状となっており、全体として見れば、これらを密着させて重ねた構成となっている。
電極201は、この湾曲を覆うようなキャップ状の形状をしており、第1導体層101と直接接続される。電極202は、第2導体層102の突起の内側に直接接続される。
電極201と電極202の接点は、バネで湾曲の内側と外側から第1導体層101と第2導体層102とを挟むようになっており、これによって接続が確実になる。
図4は、通信装置100の第1導体層101と第2導体層102とが、通信素子105と結合する様子の他の例を示す断面図である。
本図に示すように、第1導体層101の上方(第2導体層102に対向しない面)には、絶縁体301が配置されている。したがって、通信素子105の電極201は第1導体層101と一種のコンデンサをなし、電極202は第1導体層102と一種のコンデンサをなすことによって、容量結合する。容量結合の場合には、通信素子105は、自身が電源を有する等の構成をとる必要がある。
図5は、通信装置100の第1導体層101と第2導体層102とが、通信素子105と結合する様子の他の例を示す断面図である。本例では、第2導体層102に突起104を設けるかわりに、通信素子105の形状が「突起」の役割を果たす。
本図(a)に示すように、本例では、絶縁体301は、第1導体層101の上方ならびに孔103に対向する第2導体層102を覆うように配置される。一方、通信素子105は、絶縁体301で覆われた孔103に嵌合するような形状となっている。
孔103は、円形をしており、電極201は環形、電極202は円形となっている。嵌合したときには、これらの中心が一致する。本図(b)には、通信素子105の下面および電極201、電極202の様子を示す。
なお、これまでに説明した通信素子105と同様の形状で構成し、電極201、202を有するコネクタを提供することによって、外部機器と本通信装置100(に接続された通信素子105や同様のコネクタを使用した他の外部機器)との間で通信を行うことが可能である。
図6は、電源供給を受けるような通信素子105の概要構成を示す説明図である。ただし、電源供給を受けない場合であっても、同様の構成を採用することができる。以下、本図を参照して説明する。
本図に示す通り、通信素子105は、正端子501、負端子502、抵抗503、ダイオード504、コンデンサ505、送信回路506、受信回路507、制御回路508を備える。なお、構成設定によっては、ダイオード504を省略することとしても良い。
コンデンサ505には、抵抗503を介して充電が行われる。ダイオード504は、通信素子105内の電源電位VDDが端子間電圧OUTを下回ったときに電流が流れる状態となり、速やかに充電が行われる。OUT < VDDである限り、ダイオード504は高インピーダンス状態となるので、送信回路506による信号の発信等を妨げることはない。このコンデンサ505から、送信回路506、受信回路507、制御回路508に動作電力が供給されることとなる。
突起104は円柱状の形状をしており、その半径が、通信に用いる信号の電磁波の波長よりも十分小さい場合に、通信素子105から通信層を見たときの放射インピーダンスZは誘導性であり、
Z = α + jβ (α>0,β>0)
のような形をしている。
放射インピーダンスZは有限である。たとえば、2.5GHz帯の通信を行い、層の間隔を1mm程度、突起の半径を数mm程度としたとき、αは1Ω〜10Ω程度となる。一方、通信層は直流的には抵抗はゼロとみなせる。直流的には十分低いインピーダンスで電源供給が行える。このように、第1導体層101と第2導体層102とを用いることで、信号の伝達と電力の供給が行えることとなる。
正端子501と負端子502は、電極201と電極202のいずれかに接続される。また、容量結合を行う場合(第1導体層101と第2導体層102からの電源供給を受けない場合)については、抵抗503およびダイオード504を省略し、コンデンサ505を電源に置換すれば良い。
制御回路508には、より一般的な論理回路や、さらに進んで小型コンピュータなど、各種の情報処理装置を採用することができる。制御回路508は、受信回路507と送信回路506とを制御して、隣り合う通信素子105と通信を行い、ネットワークを形成する。このような通信の制御手法については、上記[特許文献1]に開示されている技術を適用することができるほか、後述する技術を採用することができる。
図7は、本実施形態における通信素子の送信回路の概要構成を示す回路図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示す通り、送信回路506は、pMOSトランジスタ601、ダイオード602、nMOSトランジスタ603を備える。
制御回路508による制御は、pMOSトランジスタ601、nMOSトランジスタ603のゲート電圧を変化させることによって行う。
(1)制御回路508は、信号を発しない状態の場合、nMOSトランジスタ603のゲートをチップ内でのグラウンド(VSS)電位、pMOSトランジスタ601のゲートをVDD電位とする。この場合、両者において、ソース−ドレイン間のインピーダンスは十分高い値になっており、OUTはVDD電位にほぼ等しくなる。
(2)制御回路508によって、nMOSトランジスタ603およびpMOSトランジスタ601の両方のゲートにH(High)電位が印加されると、OUTはL(Low)電位となる。
(3)制御回路508によって、nMOSトランジスタ603およびpMOSトランジスタ601の両方のゲートにL電位が印加されると、OUTはH電位となる。
このように電位を変化させることによって、第1導体層101と第2導体層102との間で電磁波を発生させて、信号を伝達するのである。
なお、nMOSトランジスタ603とpMOSトランジスタ601にはさまれたダイオード602は、出力電圧の振幅を調整するために挿入されている。ダイオード602を設けずに、ここで両者を短絡すると、OUTのHレベルは電源電位、Lレベルはチップ内の接地電位となってしまうが、ダイオード602を挿入しておくと、その順方向電圧降下分、Lレベルの電位が高くなり、消費電力を節約できる。
なお、上記の放射インピーダンスZの抵抗成分αは突起104の半径がある値よりも小さくなれば、一定値に収束していく。
一方、放射インピーダンスZのリアクタンス成分βは、突起104の半径を小さくしていくと発散して大きくなる。
このため、突起104が小さい場合には、そのまま駆動したのでは電圧変化のエネルギーが有効に電磁波の波動エネルギーに変換されない場合がある。
このときには、出力にβを打ち消すインピーダンスを持つコンデンサを正端子501と送信回路506の間、もしくは、負端子502と送信回路506の間に直列接続する。
すると、送信回路506から見た通信層の負荷を純抵抗とすることが可能となる。この場合、最小の電圧振幅で最大のエネルギーが送出できることとなり、負荷で消費されるエネルギーはそのまま電磁波の波動エネルギーに変換される。
送信回路506と、正端子501もしくは負端子502のいずれかと、の間に直列接続されるコンデンサの最適な容量Coptは、数値計算や実験によって求めることとする。なお、回路構成や形状によっては、インダクタンスを接続することによって、上記のように通信層を純抵抗とすることができる場合もある。この場合についても、数値計算や実験等によって値を求めることとすれば良い。
なお、通信層において、電流や電磁場は、導体の向かい合う側の表面にしか存在せず、その深さは、表皮深さ(電流振幅が1/e倍になる深さ)として、
ζ = c((2ε)/(σω))1/2
で与えられる。ただしcは高速である。
したがって、通信層の表面付近のみを導電率の小さな材料で置き換え、その背面に十分に導電率の大きい材料を用いれば、信号を減衰させると同時に、直流的な電力供給は十分小さい通信層抵抗を介して行うことが可能になる。
図8は、本実施形態における通信素子の受信回路の概要構成を示す回路図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示す通り、受信回路507は、抵抗(r1)701、抵抗(r2)702、コンパレータ703を備える。受信回路507では、抵抗701と抵抗702の分圧比によって、受信された電位の変化がHかLかの閾値を設定する。
また、コンパレータ703の入力インピーダンスで決まる入力端子とVSSの間のインピーダンスの抵抗成分は、受信回路507が吸収するエネルギーを最大化する観点からは、放射インピーダンスZの抵抗成分αと同程度とすることが望ましい。そして、送信回路506の場合と同様に、通信層のリアクタンス成分βを打ち消すようなコンデンサを、正端子501と受信回路507の間に直列接続する。これによって、受信回路507に流入する電力が最大となる。
このときのコンデンサの最適な容量は、送信回路506と受信回路507の入力線の引き回しが同一であれば、Coptとなるが、実際には数値計算や実験によって求めることとする。
なお、通信素子105と第1導体層101、第2導体層102とが容量結合する場合には、上記の「直列接続されるコンデンサ」が必然的に形成されることになる。
したがって、このような場合等には、コンデンサをさらに直列接続するのではなく、インダクタンスを直列接続することによって、上記のように通信層を純抵抗とすることができる場合もある。この場合についても、数値計算や実験等によって値を求めることとすれば良い。
このように、本実施例によれば、複数の通信素子105が相互に通信するシート状の通信装置100を提供することができる。
さて、一般に、電磁波を用いた通信では、反射による影響を排除する必要があることが多い。これは、本実施例においても同様である。そこで、以下では、反射の影響を排除するための方策について述べる。
上記のように、電磁場の減衰を表すパラメータηによれば、第1導体層101や第2導体層102の導電率σを小さくする(抵抗率を高くする)と、電磁波の到達距離が短くなる。したがって、反射の生じそうな場所では、第1導体層101や第2導体層102の導電率σを小さくするために、抵抗層を設けることによって、反射を抑えることができるようになる。
図2における実施例に対して、抵抗層を設けた実施例を図9に示す。本図(a)では、抵抗層801を第1導体層101に接続し、抵抗層801と第2導体層102との間に絶縁層106を設けている。本図(b)では、この逆に、抵抗層801を第2導体層102に接続し、抵抗層801と第1導体層101との間に絶縁層106を設けている。他の形態においても、同様に、抵抗層801を設けることによって、電磁波の到達距離を調整する。
図10は、特殊な形状の通信装置100に対して、抵抗層801を設けた方が良い部位を説明する説明図である。
本図に示すシート状の通信装置100は、2つの大きな島を橋が繋ぐような形状となっている。本図で網カケで表示されている部分が、抵抗層801を配置すべき部位であり、それ以外の部分は、導電率σは高いままとする。
まず、形状の辺縁部や領域の屈曲部などでは、反射が起きやすい。そこで、このような場所では、抵抗層を配置する。
また、本図の例では、孔103(図中では丸印で表記されている。)の配置の密度も異なっている。そこで、高密度で通信素子105が配置されうる場所についても、不要な信号の衝突を避けるために、抵抗層801を配置して、電磁波の到達距離を短くするのである。
このような、抵抗層801を設けるべき領域を選択するための手法としては、以下のようなものが考えられる。すなわち、抵抗層801がない場合の模擬実験や数値解析を行って、各領域での反射の程度を調べ、その程度が所定の閾値よりも高い領域を選択する手法である。このほか、単位面積あたりの孔103の数を調べ、これが所定の閾値より高い領域を選択しても良い。
このように、抵抗層801を設けることによって、反射による影響や信号の衝突を防止することができるようになる。
なお、基本構成は上記実施例と同様とした上で、突起104と通信素子105とを一体に構成することもできる。図11は、そのような実施形態に係る通信装置の断面図を示すものである。
本図に示すように、通信装置100では、第1導体層101と第2導体層102とが床と天井、通信素子105が柱となるように、配置されている。絶縁層106と、部位によっては抵抗層801とが用意されている。本例では、抵抗層801は、第2導体層102に接するように配置されているが、抵抗層801を配置する場所は上記実施例と同様に変更することができる。本例の場合には、通信素子105は、第1導体層101と第2導体層102とから電力の供給を受けることになる。
このような態様であっても、複数の通信素子部が相互に通信するシート状の通信装置を実現することができる。
このほか、第1導体層101、絶縁層106、抵抗層801、絶縁層106、第2導体層102のような5層構造を採用することもできる。このような構成を採用した場合にも、σを小さくする効果が得られる一方で、第1導体層101、第2導体層102の短絡を防止することができる。
また、抵抗層を導体層101および102の両方の表面に配置した構造、すなわち、第1導体層101、抵抗層801、絶縁層106、抵抗層801、第2導体層102のような5層構造を採用しても、同様な効果が得られる。
図12は、通信素子と第1導体層、第2導体層とが接触して接続される場合の、他の実施例の孔付近の形状を示す断面図である。
本図(a)に示す例は、電極202として、ピン状の形状を採用し、突起104の先端から中へ、電極202のピン部分を挿入できるような窪みが用意されている。
本図(b)に示す例は、突起104を第2導体層102から延ばすのではなく、通信素子105から第2導体層101へ突起状の形状を設け、その先端に電極202を設けて、接続を行うものである。第1導体層101と絶縁層106には、通信素子105の突起状の形状と嵌合する孔が設けられている。
本図(c)に示す例は、電極202そのものを本図(b)における突起状の形状として用いるものである。
このように、外部機器へのコネクタを含む通信素子105と、これに嵌合する構成とについては、このような種々の形状を採用することができる。
以上説明したように、本発明によれば、複数の通信素子部が相互に通信するシート状の通信装置を提供することができる。

Claims (6)

  1. 第1のシート導体部、
    前記第1のシート導体部と略平行に配置される第2のシート導体部、
    前記第1のシート導体部と、前記第2のシート導体部と、に接続される複数の通信素子部
    を備え、
    前記複数の通信素子部のそれぞれは、前記第1のシート導体部と、前記第2のシート導体部と、の電位差を電源として動作し、
    前記複数の通信素子部のそれぞれは、前記第1のシート導体部と、前記第2のシート導体部と、の間を伝播する電磁波によって、他の通信素子部と通信する
    ことを特徴とする通信装置。
  2. 請求項1に記載の通信装置であって、
    前記複数の通信素子部は、前記第1のシート導体部と、前記第2のシート導体部と、の間に配置される
    ことを特徴とする通信装置。
  3. 請求項1または2に記載の通信装置であって、
    前記第1のシート導体部と、前記第2のシート導体部と、のうち、一方が他方に対向する面には、シート状抵抗が接続され、当該シート状抵抗は、当該他方から絶縁される
    ことを特徴とする通信装置。
  4. 請求項1または2に記載の通信装置であって、
    前記第1のシート導体部と、前記第2のシート導体部と、の間には、これらから絶縁されるシート状抵抗が配置される
    ことを特徴とする通信装置。
  5. 請求項1または2に記載の通信装置であって、
    前記第1のシート導体部の前記第2のシート導体部に対向する面のうち、前記複数の通信素子部が用いる周波数帯の電磁波が所定の割合よりも高く反射する領域には、シート状抵抗が接続される
    ことを特徴とする通信装置。
  6. 請求項1または2に記載の通信装置であって、
    前記第1のシート導体部の前記第2のシート導体部に対向する面のうち、前記複数の通信素子部が単位面積あたりに配置される数が所定の閾値より高い領域には、シート状抵抗が接続される
    ことを特徴とする通信装置。
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