JP2005026784A - データ通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の電子機器間のデータ通信において良好な通信環境を容易にかつ経済的に実現可能なデータ通信システムを提供する。
【解決手段】電界を伝達可能な複数の領域が電気的に接続されて成る電界伝達媒体と、この電界伝達媒体に対して送信すべきデータに基づく電界を誘起し、この誘起した電界を用いてデータの送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべきデータに基づく電界を受信することによってデータの受信を行う複数のトランシーバとを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界を伝達する電界伝達媒体および信号を伝送するトランシーバを利用してデータの送受信を行うデータ通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータやその周辺機器、通信機能付き家電機器などのような電子機器間でデータ通信を行うためのネットワーキングは、ケーブル(有線)または無線を用いて行われている(例えば、非特許文献1を参照)。
【0003】
【非特許文献1】
小野瀬一志、岩田仙八郎著、「わかりやすい LANの基礎」、オーム社、1995年8月10日、p.14−17
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ケーブルを使用してネットワーキングを行う場合には、データ通信を行う全ての電子機器間を直接配線する必要があるため、電子機器の数が多くなるにつれてケーブルの本数も多くなって配線が複雑になり、それらの配線を束ねるための作業等に時間を費やさざるを得ないこともあった。
【0005】
また、無線を用いてネットワーキングを行う場合には、電子機器が多くなると、電波資源の制限やコリージョン等の問題が発生する恐れがあった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の電子機器間のデータ通信において良好な通信環境を容易にかつ経済的に実現可能なデータ通信システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、電界を伝達可能な複数の領域が電気的に接続されて成る電界伝達媒体と、この電界伝達媒体に対して送信すべきデータに基づく電界を誘起し、この誘起した電界を用いてデータの送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべきデータに基づく電界を受信することによってデータの受信を行う複数のトランシーバとを備えたことを要旨とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記トランシーバは、前記送信すべきデータに基づく電界の誘起および前記受信すべきデータに基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記受信すべきデータに基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段とを備えたことを要旨とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記複数の領域の各々は、前記トランシーバが備える送受信電極の表面積と同程度であり、なおかつ前記送受信電極の表面積よりも大きい表面積を有する導電性部材から成る薄膜であることを要旨とする。
【0010】
ここでいう「同程度」とは、二つの表面積の違いが、たかだか30%であることを意味しているが、その両者の違いが10%以内であれば更に好ましい。
【0011】
請求項4記載の発明は、電界を伝達する電界伝達媒体と、この電界伝達媒体に対して送信すべきデータに基づく電界を誘起し、この誘起した電界を用いてデータの送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべきデータに基づく電界を受信することによってデータの受信を行う複数のトランシーバと、前記電界伝達媒体と大地グランド間を接続する共振手段とを備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記トランシーバは、所定の周波数を有する交流信号を出力して前記送信すべきデータを変調し、この変調した前記送信すべきデータに係る変調信号を送信する送信手段と、前記送信すべきデータに基づく電界の誘起および前記受信すべきデータに基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記受信すべきデータに基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段とを備えたことを要旨とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の発明において、前記電界伝達媒体は、導電性部材から成る薄膜であることを要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るデータ通信システムの概略構成を示す図である。同図に示すデータ通信システム1は、コンピュータやその周辺機器(プリンタ、スキャナ等)、通信機能付き家電機器等の複数の電子機器3−1、3−2、・・・、3−N(Nは2以上の正の整数)間でデータの送受信を行うためのものであり、各電子機器3−1、3−2、・・・、3−Nに接続され、送信すべきデータに基づく電界を誘起し、この誘起した電界を用いてデータの送信を行う一方で、電界を受信することによってデータの受信を行う複数のトランシーバ5−1、5−2、・・・、5−Nと、金属や導電性高分子等の導電性部材から構成され、トランシーバ5−1、5−2、・・・、5−Nを載置し、電界を伝達可能な電界伝達媒体7とから構成されている。
【0016】
以後の説明において、全ての電子機器やトランシーバに共通な事項、あるいは区別を必要としない事項を説明するときには、それぞれを単に「電子機器3」、「トランシーバ5」と記載する。
【0017】
図2は、データ通信システム1を構成するトランシーバ5の構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ5は、直接的に接続される電子機器3から受信するデータを出力するとともに、電界伝達媒体7を介して外部から受信した信号を受け取るI/O回路51、このI/O回路51から出力されるデータ信号を変調して送信する送信回路52、電界伝達媒体7に電界を誘起するために平板形状の導電性部材から成る送受信電極53、および電界伝達媒体7に電流が流れるのを防止するために送受信電極53と電界伝達媒体7の間に配置される絶縁体54を有する。
【0018】
本実施形態において、送信手段としての送信回路52は、データをそのまま送信する方式のものでもよいし、データを変調して送信する方式のものでもよい。
【0019】
なお、送受信電極53の代わりに、送信用電極および受信用電極を分割して設けることも勿論可能である。その場合には、絶縁体もそれぞれの電極に対応して二つ設けられる。
【0020】
トランシーバ5は、以上の構成に加えて、絶縁体54および送受信電極53を介して電界伝達媒体7から受信する電界を光学的に検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出光学部55、低雑音増幅や雑音除去等の処理を行う信号処理回路56、および波形整形を行う波形整形回路57を有しており、これらが電界検出手段を構成している。
【0021】
このうち、電界検出光学部55としては、例えばレーザ光と電気光学結晶を用いた電気光学的手法により電界を検出するものが想定される。この場合、電界検出光学部55は、レーザ光源を構成するレーザダイオード、LiNbOやLiTaO等の電気光学結晶(EO結晶:Electro Optic 結晶)から構成され、受信した電界強度に応じて複屈折率が変化する電気光学素子、この電気光学素子を通過して偏光状態が変化したレーザ光の偏光状態を調整する波長板、および波長板を通過したレーザ光の強度を電気信号に変換するフォトダイオードを少なくとも用いることによって構成される(さらに詳細な電界検出光学部の構成例については、例えば、特開2003−98205号公報を参照のこと)。
【0022】
図3は、トランシーバ5から電界伝達媒体7へ電圧が印加される様子を概念的に示す図である。送受信電極53と電界伝達媒体7の間には絶縁体54が取り付けられているため、絶縁体54を誘電体とする仮想的なコンデンサ(このコンデンサの容量(浮遊容量)をCとする)が存在し、送受信電極53と電界伝達媒体7を結合しているとみなすことができる。
【0023】
また、送信回路のグランドGと電界伝達媒体7の間にも、浮遊容量(を有する仮想的なコンデンサ)が存在する。以下では、この浮遊容量をCrvとする。
【0024】
さらに、電界伝達媒体7と大地グランドG間、および送信回路のグランドGと大地グランドG間にも浮遊容量がそれぞれ存在する。これらの浮遊容量のうち、前者をC、後者をCとする。
【0025】
図4は、図3と等価な回路モデルを示す図である。電界伝達媒体7に誘起された電界を検出してデータを受信するトランシーバ5側では、電界伝達媒体7と大地グランドG間の容量Cに印加される電圧Vに比例した電界を受信していると考えられる。したがって、データ受信側で大きな信号を受信するためには、電圧Vの大きさが重要となってくる。図4からも明らかなように、このVは、送信回路52と送信回路のグランドG間の電圧をVとして、次式
【数1】
Figure 2005026784
で表される。ここで、送受信電極53と大地グランドG間の容量Cが十分大きく、
【数2】
Figure 2005026784
とみなせる場合には、式(1)を以下の式(2)で近似することができる:
【数3】
Figure 2005026784
ちなみに「A>>B」は、AがBを無視できる程度に十分大きいことを意味しており、式(2)の近似では、実質的に容量Cを無限大とみなしている。このような状況は、例えば絶縁体54を薄くして、送受信電極53と電界伝達媒体7を十分密着させることによって実現することができる。
【0026】
前述したように、データ受信側で受信する電界は電圧Vに比例すると考えられるので、電圧Vが大きければ大きいほど、データ受信時の通信環境が良好になる。式(2)からも明らかなように、通信環境を良好にするためには、電界伝達媒体7と大地グランドG間の容量Cをできるだけ小さくすればよいことが分かる。
【0027】
図5は、本実施形態に係るデータ通信システム1に適用される電界伝達媒体7の一構成例を示す図である。同図に示す電界伝達媒体7は、所定の表面積を有する長方形状の薄膜である部分電界伝達媒体7p(斜線を引いてある領域)を格子状に複数個配置して構成されている。これらの部分電界伝達媒体7pは導電性部材から成り,隣接する部分電界伝達媒体7pと頂角で接触することによって電気的に接続されている。このため、部分電界伝達媒体7p間で電界を伝達することができる。
【0028】
部分電界伝達媒体7pには、トランシーバ5の送受信電極53を載置する。このため、部分電界伝達媒体7pの表面積は、平板状の送受信電極53の表面と十分な接触面積を確保することができる程度の大きさ、すなわち送受信電極53の表面積と同程度であり、なおかつ送受信電極53の表面積よりも若干大きいことが望ましい。ちなみに、ここでいう「同程度」とは、二つの表面積の違いが、たかだか30%であることを意味しているが、その両者の違いが10%以内であれば更に好ましい。
【0029】
格子状に配置される部分電界伝達媒体7pの間に位置する非電界伝達部分(斜線を引いていない領域)は、例えば絶縁体から成る薄膜を用いて構成するが、この非電界伝達部分には何も設けずに、部分電界伝達媒体7pだけを用いて電界伝達媒体7を構成することも勿論可能である。
【0030】
一般に、2枚の平板を平行に配置することによって構成される平行平板コンデンサの容量は、電極をなす平板の表面積に比例するので、図5に示すような構成を採用すれば、電極をなす平板としての電界伝達媒体7全体の面積を減少させることによって電界伝達媒体7と大地グランドG間の容量Cを小さくすることができる。この結果、電界伝達媒体7と大地グランドG間に印加される信号電圧Vが大きくなり、良好な通信環境を実現することが可能となる。実際、このような電界伝達媒体7を用いる場合には、均一な薄膜から構成される電界伝達媒体を用いる場合に比べて、2倍程度大きな電界を受信することができる。
【0031】
なお、図5では、二つの電子機器3−mおよび3−nと、その各々に接続されるトランシーバ5−mおよび5−nのみを記載しているが(整数m、nは識別するための符号である)、実際にはさらに多くの電子機器3を用いてネットワークを構築することができる。すなわち、さらに多くの電子機器3の各々に接続されるトランシーバ5を部分電界伝達媒体7pのいずれかに載置することによって、より複雑なネットワークを簡易に構築することが可能である。
【0032】
また、電界伝達媒体7を構成する部分電界伝達媒体7pの数は、図5の場合にのみ限定されるわけでなく、同図に示すような格子状の配置を行ってさえいれば、その数は目的や用途、さらにはテーブル100の表面積の大きさ等のさまざまな条件に応じて適宜変更することができる。
【0033】
図6は、本実施形態に係るデータ通信システム1のより具体的な構成例を示す図である。同図に示す場合、電界伝達媒体7はテーブル100の上に貼付された薄膜(シート)であり、その一部を省略して記載している(省略部分は破線で表示)。トランシーバ5−1、5−2、・・・、5−Nの各々が、部分電界伝達媒体7p(斜線で示した領域)のいずれかの上面に載置されている点は、図5と同様である。この図6からも明らかなように、本実施形態によれば、N個の電子機器3−1、3−2、・・・、3−Nが、テーブル100上において、ケーブルや無線を介することなくネットワークを容易に構築することができる。
【0034】
以上の構成を有するデータ通信システム1の作用を説明する。ここでは、複数の電子機器またはトランシーバのうちのいずれかを代表して記載するために、任意の整数m、n(1≦m,n≦N)を用いて3−m、3−n、5−m、5−nなどと記載し、その構成要素についても同じ符号を追加して記載することにする。具体的には、例えば、トランシーバ5−mに具備される送受信電極を53mと記載する。
【0035】
まず、データ送信時の作用を説明する。電子機器3−mから送信されるデータは、トランシーバ5−mのI/O回路51mに入力される。その後、トランシーバ5−mでは、電子機器3−mから受信したデータに基づく信号が送信回路52mから出力され、送受信電極53mから絶縁体54mを介して電界伝達媒体7に電界を誘起する。この電界が電界伝達媒体7内部を伝達し、他の部分電界伝達媒体7pのいずれかに載置されているトランシーバ5−nを介して電子機器3−nにデータが送信される。
【0036】
データを受信する側(上記同様、電子機器3−nがデータを受信するものとする)では、トランシーバ5−mから伝達されてくる電界を別のトランシーバ5−nが受信するに際して、絶縁体54nを介して送受信電極53nで受信した電界を電界検出光学部55nで電気信号に変換し、信号処理回路56nに供給する。信号処理回路56nは、電界検出光学部55nからの電気信号に対してフィルタリングや増幅等の信号処理を施す。この信号処理の後、さらに信号の波形整形が波形整形回路57nで行われ、これら一連の処理が施された信号が受信データとしてI/O回路51nから電子機器3−nに出力される。
【0037】
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、トランシーバの送受信電極が載置可能な表面積を有する複数の部分電界伝達媒体から構成された電界伝達媒体を用いることにより、その電界伝達媒体と大地グランド間に印加される信号電圧を大きくすることができ、その結果、電界伝達媒体上に載置される複数の電子機器間のデータ通信において良好な通信環境を実現することができる。
【0038】
また、本実施形態によれば、電界伝達媒体によってデータ通信路が形成されるため、従来のような複雑なケーブル配線や電波資源の制限、コリージョンの問題を有する無線が不要となり、非常に簡単かつ経済的にデータ通信路を構成することができ、一つのテーブル上でLAN(Local Area Network)等のネットワークを容易に構築することが可能となる。
【0039】
ところで、図5および図6に示す電界伝達媒体7はあくまでも一例に過ぎず、例えば、図7に示す電界伝達媒体8を用いても同様の効果を得ることができる。この電界伝達媒体8は、互いに隣接する部分電界伝達媒体8pが線状の電界伝達媒体8Lを介して接続されており、電界伝達媒体全体の表面積に対して部分電界伝達媒体の表面積の合計の占める割合が、上述した電界伝達媒体7よりもさらに小さくなっている。
【0040】
このように、本実施形態に係るデータ通信システムに適用される電界伝達媒体の構成は、ネットワーク構築の際に想定される電子機器の数やトランシーバの送受信電極の表面積、さらには電界伝達媒体を載置する台(テーブル)の大きさ等の条件に応じて適宜設計変更を行うことができる。
【0041】
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係るデータ通信システムの概略構成を示す図である。同図に示すデータ通信システム2も、複数の電子機器3−1、3−2、・・・、3−N(Nは2以上の正の整数)間でデータの送受信を行うためのものであり、各電子機器3−1、3−2、・・・、3−Nに接続され、送信すべきデータに基づく電界を誘起し、この誘起した電界を用いてデータの送信を行う一方で、電界を受信することによってデータの受信を行う複数のトランシーバ5−1、5−2、・・・、5−Nと、金属や導電性高分子等の導電性部材から構成され、トランシーバ5−1、5−2、・・・、5−Nを載置し、電界を伝達可能な電界伝達媒体9に加えて、電界伝達媒体9と大地グランドG間を接続するリアクタンス部11を備えたことを特徴としている。
【0042】
本実施形態において、送信手段としての送信回路52は、所定の周波数の交流信号を出力する発振器と、この発振器から出力された交流信号を搬送波としてI/O回路51からのデータ信号を変調する変調回路とから構成される。
【0043】
共振手段であるリアクタンス部11は、インダクタ(コイル)やコンデンサ等の複数の回路素子を接続して構成される回路網であり、最も簡単な例は、インダクタ単体である。
【0044】
電界伝達媒体9としては、第1の実施形態と同様に、金属や導電性高分子等の導電性部材から構成される薄膜が想定されるが、本実施形態においては、電界伝達媒体9の表面積を小さくする必要はなく、均一な1枚の薄膜シートでよい。
【0045】
なお、トランシーバ5の構成は、上述した第1の実施形態と同じである(図2を参照)。
【0046】
図9は、本実施形態に係るデータ通信システム2と等価な回路モデルを示す図である。同図に示すように、本実施形態では、リアクタンス部11、および電界伝達媒体9と大地グランドG間の浮遊容量Cが共振回路を構成している。なお、C,C,およびCrvは、それぞれ、送受信電極53と電界伝達媒体9間の浮遊容量、送信回路のグランドGと大地グランドG間の浮遊容量、および送信回路のグランドGと電界伝達媒体9間の浮遊容量である。
【0047】
リアクタンス部11が有するリアクタンスXは、共振回路における共振周波数
【数4】
Figure 2005026784
が、送信回路52で発生される搬送波の周波数と一致するように予め設定されている。これにより、リアクタンスXと容量Cによって求められる電界伝達媒体9と大地グランドG間のインピーダンスが大きくなるため、電界伝達媒体9と大地グランドG間に印加される信号電圧Vが大きくなる。なぜならば、よく知られているように、複数の電気素子が直列に接続されている場合、電圧はインピーダンスの大きな電気素子に対してより大きく印加されるからである。
【0048】
以上の構成を有するデータ通信システム2の作用は、上記第1の実施形態において説明したデータ通信システム1の作用と本質的に同じである。
【0049】
以上説明した本発明の第2の実施形態によれば、リアクタンス部を用いて共振回路を構成することにより、電界伝達媒体と大地グランド間に印加される信号電圧を大きくすることができ、その結果、第1の実施形態と同様に、複数の通信機器間のデータ通信において良好な通信環境を容易にかつ経済的に実現することができる。
【0050】
(その他の実施形態)
本発明は、上述した二つの実施形態においてのみ特有の効果を奏するものと理解されるべきではない。
【0051】
例えば、本発明に適用される電界伝達媒体を、例えば細長いテープ状の導電性部材を用いて形成することも可能である。
【0052】
また、電界伝達媒体自体は、水分を含んで構成される液体でもよい。この場合には、スプレー等の噴付手段によってテーブルの面上にその液体を噴き付けることにより、所望の形状を有する電界伝達媒体を形成する。ちなみに、このようにして形成した電界伝達媒体は、水分の蒸発によって電界伝達機能が消失するので、一時的なデータ通信路を形成したい場合等には有効である。一方で、さらに蒸発しにくいものや粘着性を有するもの、あるいは金属粉などを適宜混合することにより、電界伝達機能を長時間保持する構成にすることもできる。
【0053】
さらに、トランシーバに具備される電界検出光学部を、導線で短絡された2枚の電極板とレーザ光と磁気光学結晶とを用いて構成することも可能である。
【0054】
このように、本発明は、上記二つの実施形態と同様の効果を奏する様々な実施の形態等を含みうるものである。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、複数の電子機器間のデータ通信において良好な通信環境を容易にかつ経済的に実現可能なデータ通信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデータ通信システムの概略構成を示す図である。
【図2】図1のデータ通信システムに適用されるトランシーバの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るデータ通信システムにおける電界伝達媒体への信号印加の様子を示す図である。
【図4】図1のデータ通信システムと等価な回路モデルを示す図である。
【図5】図1のデータ通信システムに適用される電界伝達媒体の構成例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るデータ通信システムのより具体的な構成例を示す図である。
【図7】図1のデータ通信システムに適用される電界伝達媒体の別な構成例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るデータ通信システムの概略構成を示す図である。
【図9】図8のデータ通信システムと等価な回路モデルを示す図である。
【符号の説明】
1、2 データ通信システム
3、3−1、3−2、・・・、3−N 電子機器
5、5−1、5−2、・・・、5−N トランシーバ
7、8、9 電界伝達媒体
7p、8p 部分電界伝達媒体
11 リアクタンス部
51 I/O回路
52 送信回路
53 送受信電極
54 絶縁体
55 電界検出光学部
56 信号処理回路
57 波形整形回路
100 テーブル
大地グランド
送信回路のグランド

Claims (6)

  1. 電界を伝達可能な複数の領域が電気的に接続されて成る電界伝達媒体と、
    この電界伝達媒体に対して送信すべきデータに基づく電界を誘起し、この誘起した電界を用いてデータの送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべきデータに基づく電界を受信することによってデータの受信を行う複数のトランシーバと
    を備えたことを特徴とするデータ通信システム。
  2. 前記トランシーバは、
    前記送信すべきデータに基づく電界の誘起および前記受信すべきデータに基づく電界の受信を行う送受信電極と、
    前記受信すべきデータに基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のデータ通信システム。
  3. 前記複数の領域の各々は、前記トランシーバが備える送受信電極の表面積と同程度であり、なおかつ前記送受信電極の表面積よりも大きい表面積を有する導電性部材から成る薄膜であることを特徴とする請求項2記載のデータ通信システム。
  4. 電界を伝達可能な電界伝達媒体と、
    この電界伝達媒体に対して送信すべきデータに基づく電界を誘起し、この誘起した電界を用いてデータの送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべきデータに基づく電界を受信することによってデータの受信を行う複数のトランシーバと、
    前記電界伝達媒体と大地グランド間を接続する共振手段と
    を備えたことを特徴とするデータ通信システム。
  5. 前記トランシーバは、
    所定の周波数を有する交流信号を出力して前記送信すべきデータを変調し、この変調した前記送信すべきデータに係る変調信号を送信する送信手段と、
    前記送信すべきデータに基づく電界の誘起および前記受信すべきデータに基づく電界の受信を行う送受信電極と、
    前記受信すべきデータに基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と
    を備えたことを特徴とする請求項4記載のデータ通信システム。
  6. 前記電界伝達媒体は、導電性部材から成る薄膜であることを特徴とする請求項4または5記載のデータ通信システム。
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