JP2007077343A - 熱硬化性樹脂およびそれを含む水性塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベンゾグアナミン樹脂を用いた高温焼付け型塗料において、焼付け時の発生ヒューム量が少なく、飲料缶等の製造において缶の内面を汚染しにくい、衛生的に優れた効果を奏するベンゾグアナミン樹脂およびそれを用いた水性塗料組成物を提供する。
【解決手段】ベンゾグアナミンをホルムアルデヒドでN−メチロール化し、その一部を縮合してさらにN−アルコキシ化されたベンゾグアナミン樹脂(b)であって、一核体を40〜80重量%含有し、前記一核体中に生成したN−メチロール基の数をm、N−アルコキシメチル基の数をnとした場合、前記一核体100重量%中に含まれる分子種(m、n)=(0、0)、(1、0)、(1、1)および(4、4)の合計が15重量%以下であるベンゾグアナミン樹脂(b)。
【選択図】なし
【解決手段】ベンゾグアナミンをホルムアルデヒドでN−メチロール化し、その一部を縮合してさらにN−アルコキシ化されたベンゾグアナミン樹脂(b)であって、一核体を40〜80重量%含有し、前記一核体中に生成したN−メチロール基の数をm、N−アルコキシメチル基の数をnとした場合、前記一核体100重量%中に含まれる分子種(m、n)=(0、0)、(1、0)、(1、1)および(4、4)の合計が15重量%以下であるベンゾグアナミン樹脂(b)。
【選択図】なし
Description
本発明は、熱硬化性樹脂のベンゾグアナミン樹脂および、それを用いた水性塗料組成物に関する。詳しくは、本発明のベンゾグアナミン樹脂を用いて得られる水性塗料組成物は、塗布され、高温にて焼き付け硬化される際のヒューム(焼き付け時に揮発する低分子量樹脂であり、オーブンの内壁、被塗物の内側等を汚染する原因物質)の発生を低減することが可能である。
従来、熱硬化性塗料には、硬化剤として、メラミン、ベンゾグアナミンなどにホルマリンを付加し、さらにその一部を縮合反応し、その後生成したN−メチロール基をアルコールでエーテル化して得られるアミノ樹脂が使用されている。近年、環境保護の観点から、塗装焼き付け工程中に排出される有機溶剤の低減が要求され塗料の水性化が進行し、さらに省資源、生産性アップの観点より高温短時間焼き付け化が進んでいる。
高温で焼き付けされる際には、有機溶剤のほかに同時に塗料組成物中の低分子量樹脂成分が揮発してヒューム化し、オーブンの内部等を汚染してしまい、更には従来の有機溶剤の処理のみを考慮して設計されているオーブンの排ガス処理設備では対応できず、オーブンやそれに付随する排ガス処理設備のメンテナンスに多大の設備投資費用や労力が費やされているという現状がある。
高温で焼き付けされる際には、有機溶剤のほかに同時に塗料組成物中の低分子量樹脂成分が揮発してヒューム化し、オーブンの内部等を汚染してしまい、更には従来の有機溶剤の処理のみを考慮して設計されているオーブンの排ガス処理設備では対応できず、オーブンやそれに付随する排ガス処理設備のメンテナンスに多大の設備投資費用や労力が費やされているという現状がある。
従来の有機溶剤のみを使用した溶剤型塗料であれば、この問題解決手段として樹脂の高分子量化により解決していたが、有機溶剤を全く含有しないか、あるいは少量含有される水性塗料においては、塗料の硬化剤として用いられるアミノ樹脂は、水性媒体との親和性を考慮して、一核体を主成分とする、平均分子量の小さい樹脂が使用されるためにヒュームが多く発生してしまうのが現状である。
更には、近年、環境ホルモン等の衛生性の問題が大きな社会現象になっており、製缶用塗料においては飲料缶内面塗料から抽出される抽出物に大きな関心が集まっているが、飲料缶外面側塗料焼き付け時に、外面塗料より揮発したヒュームは、通常は粘稠なものはオーブン等の設備内に付着していくが、設備に付着しない、或いは設備内壁面より脱落した粉状のヒュームがオーブン内を舞って飲料缶内面側に付着するという問題も、衛生面で内在する問題となっている。
更には、近年、環境ホルモン等の衛生性の問題が大きな社会現象になっており、製缶用塗料においては飲料缶内面塗料から抽出される抽出物に大きな関心が集まっているが、飲料缶外面側塗料焼き付け時に、外面塗料より揮発したヒュームは、通常は粘稠なものはオーブン等の設備内に付着していくが、設備に付着しない、或いは設備内壁面より脱落した粉状のヒュームがオーブン内を舞って飲料缶内面側に付着するという問題も、衛生面で内在する問題となっている。
特許文献1、特許文献2に見られる様な手段として、スピログアナミンのようなトリアジン環が2つ連なった構造を有する樹脂を使用する手法もあるが、ヒューム抑制効果は多少見られるものの非常に高価なものであるため経済的に不利である。
また、特許文献3、特許文献4の様にアミノ樹脂にアクリル単量体等を重合させていき、アミノ樹脂の低分子量物を低減するという方法も提案されているが、この方法では樹脂の過剰な高分子量化を引き起こし、塗装適性不良につながる。
以上のような手段では、アミノ樹脂自体の高分子量化によりヒューム量を低減する効果のみを求めており、ヒュームの性状(オーブン内に舞い易く、飲料缶内面側を汚染しやすい粉状)については解決されていない。
特開平2−283773号公報
特開平2−283774号公報
特開平7−41525号公報
特開平10−204142号公報
本発明は、前記現状に鑑みてなされたものであり、ベンゾグアナミン樹脂を用いた高温焼付け型塗料に用いられた場合、焼き付け時に発生するヒュームが少なく、さらに発生するヒュームの性状についても粉状ではないためにオーブン内を舞いにくく、飲料缶製造時に缶の内面に付着しにくい、衛生性に優れた効果を示すベンゾグアナミン樹脂およびそれを用いた水性塗料組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、硬化剤として使用するベンゾグアナミン樹脂中の一核体の分子種成分の構造に着目することによって、本発明を完成した。
即ち、本発明は、ベンゾグアナミンのアミノ基にホルムアルデヒドを付加し、さらにその一部を縮合反応してなるN−メチロール基を有するベンゾグアナミン樹脂(a)のN−メチロール基の一部をアルコールでエーテル化してなる、N−メチロール基とN−アルコキシメチル基とをするベンゾグアナミン樹脂(b)であって、
一核体を40〜80重量%、二核体以上の多核体を20〜60重量%含有し、前記一核体中に生成したN−メチロール基の数をm、さらに該N−メチロール基から誘導されたN−アルコキシメチル基の数をnとした場合に、前記一核体の合計100重量%中に含まれる分子種(m、n)=(0、0)、(1、0)、(1、1)及び(4,4)の合計が15重量%以下であることを特徴とするベンゾグアナミン樹脂(b)に関する。
(ここに、mは0〜4の整数を表し、nは0〜mの整数を表す。)
即ち、本発明は、ベンゾグアナミンのアミノ基にホルムアルデヒドを付加し、さらにその一部を縮合反応してなるN−メチロール基を有するベンゾグアナミン樹脂(a)のN−メチロール基の一部をアルコールでエーテル化してなる、N−メチロール基とN−アルコキシメチル基とをするベンゾグアナミン樹脂(b)であって、
一核体を40〜80重量%、二核体以上の多核体を20〜60重量%含有し、前記一核体中に生成したN−メチロール基の数をm、さらに該N−メチロール基から誘導されたN−アルコキシメチル基の数をnとした場合に、前記一核体の合計100重量%中に含まれる分子種(m、n)=(0、0)、(1、0)、(1、1)及び(4,4)の合計が15重量%以下であることを特徴とするベンゾグアナミン樹脂(b)に関する。
(ここに、mは0〜4の整数を表し、nは0〜mの整数を表す。)
更に、本発明は、一核体の合計100重量%中に分子種(m、n)=(2、2)を50〜100重量%含有することを特徴とする上記発明に記載のベンゾグアナミン樹脂(b)に関する。
更に、本発明は、上記いずれかの発明に記載のベンゾグアナミン樹脂(b)及び前記ベンゾグアナミン樹脂(b)以外の水溶性ないし水分散性樹脂(c)を含有することを特徴とする水性塗料組成物に関する。
更に、本発明は、上記発明に記載の水性塗料組成物を、金属板、有底円筒状金属もしくはポリエステルフィルム被覆絞り缶に塗布し、硬化してなることを特徴とする被塗物に関する。
本発明より得られるベンゾグアナミン樹脂を用いた水性塗料組成物は、高温にて焼付けされた場合に、焼付け工程で発生する低分子量樹脂に由来するヒュームの量を低減し、さらに発生するヒュームの性状を改質することにより、オーブン設備内や缶内面の汚染防止に優れた性能を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
ベンゾグアナミン樹脂(b)とは、まず、原料のベンゾグアナミンのアミノ基にホルムアルデヒドを付加し、さらにその一部を縮合反応してなるN−メチロール基を有するベンゾグアナミン樹脂(a)のN−メチロール基の一部をアルコールでエーテル化してなる、N−メチロール基とN−アルコキシ基とを有するベンゾグアナミン樹脂(b)であって、一核体を40〜80重量%、二核体以上の多核体を20〜60重量%含有していることが重要であり、一核体を45〜60重量%、二核体以上の多核体を40〜55重量%含有することが好ましい。
一核体の量が40重量%未満では、ベンゾグアナミン樹脂の水親和性が乏しくなるため水性化が困難となり、80重量%を超えると、低分子量成分の増加につながり、発生するヒューム量が多くなる。
ベンゾグアナミン樹脂(b)とは、まず、原料のベンゾグアナミンのアミノ基にホルムアルデヒドを付加し、さらにその一部を縮合反応してなるN−メチロール基を有するベンゾグアナミン樹脂(a)のN−メチロール基の一部をアルコールでエーテル化してなる、N−メチロール基とN−アルコキシ基とを有するベンゾグアナミン樹脂(b)であって、一核体を40〜80重量%、二核体以上の多核体を20〜60重量%含有していることが重要であり、一核体を45〜60重量%、二核体以上の多核体を40〜55重量%含有することが好ましい。
一核体の量が40重量%未満では、ベンゾグアナミン樹脂の水親和性が乏しくなるため水性化が困難となり、80重量%を超えると、低分子量成分の増加につながり、発生するヒューム量が多くなる。
本発明でいう分子種とは、ポリマーの構造(変性種、量)において通常示されるポリマー全体の平均値(ベンゾグアナミン1分子当たりのイミノ基、および付加度)を示すものでなく、分子レベルで構造解析したものである。本発明でいう一核体の分子種(m、n)とは、ベンゾグアナミン樹脂(b)に含まれる、一核体中に生成したN−メチロール基の数をmとし、さらにこのN−メチロール基がアルコールでエーテル化されてなるN−アルコキシメチル基の数をnとしたものである。なお、m、nとも、一核体1分子あたりにおける個数を示すものとする。
一核体のベンゾグアナミンについて、ホルムアルデヒドが付加しうる官能基は−NH2であり、この−NH2をベンゾグアナミンは2個有しており、−NH2のHの部分にホルマリンが水素置換付加反応をしてN−メチロール基を生成していくので、ベンゾグアナミンの一核体1分子あたり最大ホルマリンが4分子付加反応をする事ができ、m=0〜4の整数となる。このホリマリンが付加し生成したN−メチロール基と、アルコールとの脱水反応により生成したN−アルコキシメチル基の数がnとなり、n=0〜mの整数となり、常にn≦mとなる。
また、ベンゾグアナミンにホルマリンを付加し、その一部を縮合させ、アルコールでエーテル化したものがベンゾグアナミン樹脂となるが、ホルマリンが付加せずベンゾグアナミンとして残った成分、即ち(m、n)=(0、0)もベンゾグアナミン樹脂の樹脂成分とし、一核体の重量%に含ませる。
一核体のベンゾグアナミンについて、ホルムアルデヒドが付加しうる官能基は−NH2であり、この−NH2をベンゾグアナミンは2個有しており、−NH2のHの部分にホルマリンが水素置換付加反応をしてN−メチロール基を生成していくので、ベンゾグアナミンの一核体1分子あたり最大ホルマリンが4分子付加反応をする事ができ、m=0〜4の整数となる。このホリマリンが付加し生成したN−メチロール基と、アルコールとの脱水反応により生成したN−アルコキシメチル基の数がnとなり、n=0〜mの整数となり、常にn≦mとなる。
また、ベンゾグアナミンにホルマリンを付加し、その一部を縮合させ、アルコールでエーテル化したものがベンゾグアナミン樹脂となるが、ホルマリンが付加せずベンゾグアナミンとして残った成分、即ち(m、n)=(0、0)もベンゾグアナミン樹脂の樹脂成分とし、一核体の重量%に含ませる。
ここに、さらに(m、n)=(1、0)、(1、1)、(4、4)、(2、2)なる各分子種について説明する。
(1、0):一核体中にN−メチロール基が1個生成しているが、アルコールでエーテ ル化されていない分子種。
(1、1):一核体中にN−メチロール基が1個生成し、これがアルコールでエーテル 化されている分子種。
(4、4):一核体中にN−メチロール基が4個生成し、これらがすべてアルコールで エーテル化されている分子種。
(2、2):一核体中にN−メチロール基が2個生成し、これらがすべてアルコールで エーテル化されている分子種。
(1、0):一核体中にN−メチロール基が1個生成しているが、アルコールでエーテ ル化されていない分子種。
(1、1):一核体中にN−メチロール基が1個生成し、これがアルコールでエーテル 化されている分子種。
(4、4):一核体中にN−メチロール基が4個生成し、これらがすべてアルコールで エーテル化されている分子種。
(2、2):一核体中にN−メチロール基が2個生成し、これらがすべてアルコールで エーテル化されている分子種。
N−メチロール基をエーテル化しN−アルコキシメチル基にする際のアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−ブタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール等のアルキルアルコールが挙げられ、水性化のし易さ、反応性(硬化時の離脱性)の点よりメタノールを使用するのが好ましい。
また、ブチルセルソルブ、ヘキシルセロソルブ、ブチルカルビトール、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メトキシブタノール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、メチルプロピレングリコール等のセロソルブ系もアルコールとして挙げられ、これらを混合で使用してもかまわない。
また、ブチルセルソルブ、ヘキシルセロソルブ、ブチルカルビトール、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メトキシブタノール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、メチルプロピレングリコール等のセロソルブ系もアルコールとして挙げられ、これらを混合で使用してもかまわない。
上記ベンゾグアナミン樹脂(b)の一核体の合計100重量%中に含まれる分子種(m、n)=(0、0)、(1、0)、(1、1)および(4、4)の合計が15重量%以下であることが重要である。
高温での焼き付け過程で発生するヒュームは、樹脂中の低分子量物すなわち使用しているベンゾグアナミン樹脂中の一核体がその主たる原因物質であり、さらにその一核体中でも、硬化時の反応性の遅い分子種(4、4)、及び反応しうる官能基がすくない(m、nが0、1)ものについてが特にヒューム化し易い。
更には、ベンゾグアナミン、及び反応性官能基の少ない即ち、m、nが0あるいは1である分子種は、性状が粉状であり、微量でも揮発するとオーブン内を舞ってしまい、特に飲料缶、食缶等を焼付け製造する過程において、内面側に付着し衛生上の問題となる。
従って、ベンゾグアナミン樹脂(b)中の一核体の合計100重量%中の分子種(m、n)=(0、0)、(1、0)、(1、1)および(4、4)の合計が15%を超えてしまうとヒューム量の増大とヒューム質の粉状化につながり、オーブン設備や缶内面の汚染を引き起こしやすくなってしまう。
高温での焼き付け過程で発生するヒュームは、樹脂中の低分子量物すなわち使用しているベンゾグアナミン樹脂中の一核体がその主たる原因物質であり、さらにその一核体中でも、硬化時の反応性の遅い分子種(4、4)、及び反応しうる官能基がすくない(m、nが0、1)ものについてが特にヒューム化し易い。
更には、ベンゾグアナミン、及び反応性官能基の少ない即ち、m、nが0あるいは1である分子種は、性状が粉状であり、微量でも揮発するとオーブン内を舞ってしまい、特に飲料缶、食缶等を焼付け製造する過程において、内面側に付着し衛生上の問題となる。
従って、ベンゾグアナミン樹脂(b)中の一核体の合計100重量%中の分子種(m、n)=(0、0)、(1、0)、(1、1)および(4、4)の合計が15%を超えてしまうとヒューム量の増大とヒューム質の粉状化につながり、オーブン設備や缶内面の汚染を引き起こしやすくなってしまう。
本発明の内の第2の発明のごとく、ベンゾグアナミン樹脂(b)中の一核体の合計100重量%中に分子種(2、2)を50〜100重量%含有することは、一核体の分子種のなかでも(2、2)の分子種は反応性が速いということにより、ヒューム量低減につながるので好ましい。
本発明の水性塗料組成物を構成するベンゾグアナミン樹脂(b)以外の水分散性ないし水溶性樹脂(c)としては、水性アクリル樹脂、水性ポリエステル樹脂、水性ウレタン樹脂、水性エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの内、得られる硬化塗膜の物性を制御しやすいという点から、水性アクリル樹脂、水性ポリエステル樹脂が好ましい。更にポリオール樹脂、エポキシ樹脂のグリシジル基をアミン、リン酸等により付加変性した変性エポキシ樹脂等を添加して使用することも可能である。
本発明の水性塗料組成物は、ベンゾグアナミン樹脂(b)と前記樹脂(b)以外の水分散性ないし水溶性樹脂(c)との合計100重量%中にベンゾグアナミン樹脂(b)25〜55重量%、水性アクリル樹脂及び/または水性ポリエステル樹脂を45〜75重量%含むことが好ましい。
本発明の水性塗料組成物は、ベンゾグアナミン樹脂(b)と前記樹脂(b)以外の水分散性ないし水溶性樹脂(c)との合計100重量%中にベンゾグアナミン樹脂(b)25〜55重量%、水性アクリル樹脂及び/または水性ポリエステル樹脂を45〜75重量%含むことが好ましい。
本発明の水性塗料組成物には、例えばp−トルエンスルフォン酸、ドデシルベンゼンスルフォン酸、ジノニルナフタレンスルフォン酸等の酸触媒、あるいはそれらのアミンブロック体をベンゾグアナミン樹脂(b)と前記樹脂(b)以外の水分散性ないし水溶性樹脂(c)との合計100重量部に対して0.05〜2重量部を添加する事ができる。
更に必要に応じて従来公知のシリコン系レベリング剤を添加することもできる。また、サンドミル、ディスパー等の公知の分散機を用いて酸化チタン、アルミニウム顔料、キナクリドン等の顔料を分散し、着色塗料とすることもできる。
更に必要に応じて従来公知のシリコン系レベリング剤を添加することもできる。また、サンドミル、ディスパー等の公知の分散機を用いて酸化チタン、アルミニウム顔料、キナクリドン等の顔料を分散し、着色塗料とすることもできる。
本発明の水性塗料組成物は、ロールコート、スプレー、ハケ塗り等の公知の手段により各種基材に塗装することができる。
例えば、電気メッキ錫鋼板、アルミニウム鋼板、ステンレス鋼板、またはこれらの金属板にポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフテレート等のポリエステルフィルムをラミネートしたラミネート鋼板に本発明の水性塗料組成物を塗布、
加熱、硬化して被塗物を得ることができる。特に本発明の水性塗料組成物は、金属缶(有底円筒状金属)もしくはポリエステルフィルム被膜絞り缶の外面側に適用し被膜を形成するのに最適である。
例えば、電気メッキ錫鋼板、アルミニウム鋼板、ステンレス鋼板、またはこれらの金属板にポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフテレート等のポリエステルフィルムをラミネートしたラミネート鋼板に本発明の水性塗料組成物を塗布、
加熱、硬化して被塗物を得ることができる。特に本発明の水性塗料組成物は、金属缶(有底円筒状金属)もしくはポリエステルフィルム被膜絞り缶の外面側に適用し被膜を形成するのに最適である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。例中、「部」とは重量部、「%」とは重量%をそれぞれ表す。
製造例1(ベンゾグアナミン樹脂(b−1)の製造)
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド280部、メタノール320部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整後、60℃に加熱し4時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=4.0になるまで仕込み、引き続き4時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−1)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−1)について、GPCにて一核体量を算出し、さらにRPLC、NMR、FD−MSにより一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。さらに、NMRにてベンゾグアナミン1分子当たりのイミノ基(個数)を算出。ここでのイミノ基とは、通常=NHであって環骨格でないものをイミノ基と示すが、ベンゾグアナミン骨格に2つ存在する−NH2の−NH基であり、−NH2部分がホルムアルデヒドで付加しメチロール基を生成した後、アルコール(ROH)でエーテル化された−NHCH2−O−Rなる構造の窒素基含有基の−NHの部分をイミノ基とし、ホルムアルデヒド未変性部分の−NH2もイミノ基2.0個とカウントする。従って、ホルムアルデヒド変性前のベンゾグアナミンは、イミノ基4.0個とカウントする。
上記算出した結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド280部、メタノール320部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整後、60℃に加熱し4時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=4.0になるまで仕込み、引き続き4時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−1)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−1)について、GPCにて一核体量を算出し、さらにRPLC、NMR、FD−MSにより一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。さらに、NMRにてベンゾグアナミン1分子当たりのイミノ基(個数)を算出。ここでのイミノ基とは、通常=NHであって環骨格でないものをイミノ基と示すが、ベンゾグアナミン骨格に2つ存在する−NH2の−NH基であり、−NH2部分がホルムアルデヒドで付加しメチロール基を生成した後、アルコール(ROH)でエーテル化された−NHCH2−O−Rなる構造の窒素基含有基の−NHの部分をイミノ基とし、ホルムアルデヒド未変性部分の−NH2もイミノ基2.0個とカウントする。従って、ホルムアルデヒド変性前のベンゾグアナミンは、イミノ基4.0個とカウントする。
上記算出した結果を表1に示す。
製造例2(ベンゾグアナミン樹脂(b−2)の製造)
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド220部、メタノール260部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整後、60℃に加熱し4時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=4.0になるまで仕込み、更に、メタノール60部を仕込み、引き続き4時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−2)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−2)について、製造例1と同様にしてイミノ基量、一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド220部、メタノール260部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整後、60℃に加熱し4時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=4.0になるまで仕込み、更に、メタノール60部を仕込み、引き続き4時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−2)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−2)について、製造例1と同様にしてイミノ基量、一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。
製造例3(ベンゾグアナミン樹脂(b−3)の製造)
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド330部、メタノール355部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整後、60℃に加熱し4時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=4.0になるまで仕込み、引き続き4時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−3)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−3)について、製造例1と同様にしてイミノ基量、一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド330部、メタノール355部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整後、60℃に加熱し4時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=4.0になるまで仕込み、引き続き4時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−3)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−3)について、製造例1と同様にしてイミノ基量、一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。
製造例4(ベンゾグアナミン樹脂(b−4)の製造)
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド280部、メタノール320部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.5に調整後、60℃に加熱し2.5時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=3.5になるまで仕込み、引き続き3時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−4)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−4)について、製造例1と同様にしてイミノ基量、一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド280部、メタノール320部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.5に調整後、60℃に加熱し2.5時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=3.5になるまで仕込み、引き続き3時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−4)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−4)について、製造例1と同様にしてイミノ基量、一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。
製造例5(ベンゾグアナミン樹脂(b−5)の製造)
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド375部、メタノール400部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整後、60℃に加熱し4時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=4.0になるまで仕込み、引き続き4時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−5)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−5)について、製造例1と同様にしてイミノ基量、一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド375部、メタノール400部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整後、60℃に加熱し4時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=4.0になるまで仕込み、引き続き4時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−5)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−5)について、製造例1と同様にしてイミノ基量、一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。
製造例6(ベンゾグアナミン樹脂(b−6)の製造)
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド280部、メタノール340部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整後、60℃に加熱し4時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=4.0になるまで仕込み、引き続き4時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−6)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−6)について、製造例1と同様にしてイミノ基量、一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン187部、80%パラホルムアルデヒド280部、メタノール340部を仕込み、25%水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整後、60℃に加熱し4時間反応した。その後60%硝酸溶液を反応溶液がpH=4.0になるまで仕込み、引き続き4時間反応した。反応終了後、25%水酸化ナトリウム溶液にて中和した後、70℃以下でメタノール水を減圧除去した後、生成物を減圧濾過して取り出し、エチレングリコールモノブチルエーテルを加え、固形分80%のベンゾグアナミン樹脂(b−6)溶液を調整した。製造したベンゾグアナミン樹脂(b−6)について、製造例1と同様にしてイミノ基量、一核体中の分子種(m、n)の各構成比率を算出した。
製造例7(アクリル系共重合体(c−1)の水溶液の製造)
温度計、攪拌機、還流冷却器、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにエチレングリコールモノイソプロピルエーテル100部を仕込み、窒素ガスを導入しつ攪拌しながら温度を105℃に保ち、滴下槽から下記のモノマー混合物に過酸化ベンゾイル5部を溶解したものを3時間にわたって滴下した。
メタクリル酸:5部、エチルアクリレート:20部、メチルメタクリレート:10部、ブチルアクリレート:50部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート:15部
その後105℃に保ち1時間反応し、過酸化ベンゾイル1部を添加し、更に1時間反応させ終了した。これを減圧下100℃にてエチレングリコールモノイソプロピルエーテルを反応溶液の固形分が70%になるまで脱溶剤し、その後、ジメチルエタノールアミン5.2部とイオン交換水を加え、固形分50%のアクリル系共重合体(c−1)の水性溶液を得た。
温度計、攪拌機、還流冷却器、滴下槽、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコにエチレングリコールモノイソプロピルエーテル100部を仕込み、窒素ガスを導入しつ攪拌しながら温度を105℃に保ち、滴下槽から下記のモノマー混合物に過酸化ベンゾイル5部を溶解したものを3時間にわたって滴下した。
メタクリル酸:5部、エチルアクリレート:20部、メチルメタクリレート:10部、ブチルアクリレート:50部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート:15部
その後105℃に保ち1時間反応し、過酸化ベンゾイル1部を添加し、更に1時間反応させ終了した。これを減圧下100℃にてエチレングリコールモノイソプロピルエーテルを反応溶液の固形分が70%になるまで脱溶剤し、その後、ジメチルエタノールアミン5.2部とイオン交換水を加え、固形分50%のアクリル系共重合体(c−1)の水性溶液を得た。
実施例1
製造例1で得たベンゾグアナミン樹脂(b−1)35重量部(固形分)、製造例7で得たアクリル系共重合体(c−1)65重量部(固形分)、酸触媒としてp−トルエンスルフォン酸アミン塩0.2重量部、シリコーン系レべリング剤0.3重量部を混合し、これにエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、およびイオン交換水を添加、混合して固形分40%、有機溶剤量20%の水性塗料組成物を得た。
製造例1で得たベンゾグアナミン樹脂(b−1)35重量部(固形分)、製造例7で得たアクリル系共重合体(c−1)65重量部(固形分)、酸触媒としてp−トルエンスルフォン酸アミン塩0.2重量部、シリコーン系レべリング剤0.3重量部を混合し、これにエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、およびイオン交換水を添加、混合して固形分40%、有機溶剤量20%の水性塗料組成物を得た。
実施例2、3、比較例1〜3
表2に示す配合表(重量部)に従ってベンゾグアナミン樹脂およびアクリル系共重合体を配合し、さらに実施例1と同様にして水性塗料組成物を得た。
表2に示す配合表(重量部)に従ってベンゾグアナミン樹脂およびアクリル系共重合体を配合し、さらに実施例1と同様にして水性塗料組成物を得た。
実施例1〜3、比較例1〜3で得られた水性塗料組成物に関し、焼き付け時に発生するヒューム量、質について評価した。
<ヒューム量評価>
10cm×10cmのブリキ板(厚さ0.2mm)に、乾燥塗膜量が80mg/dm2になるように水性塗料組成物を塗布し、220℃にセットしたホットプレート上に塗膜面が上になるように乗せ、更にこの塗膜の上側に10cm×10cmのブリキ板を、両者の間隔が1cmとなるように対面させ、焼付け時に塗膜から発生するヒュームを2分間にわたり付着させていった。これを、30枚繰り返した(但し、塗膜面上に対面させているブリキ板は交換しない)。塗膜面上に対面させヒュームを付着させたブリキ板を120℃−10分間加熱し溶剤、水を除いた付着物の重量を発生したヒューム量とした。
評価 : 10mg未満(◎、合格)
10mg以上〜15mg未満(○、合格)
15mg以上〜20mg未満(△、不合格)
20mg以上(×、不合格)
10cm×10cmのブリキ板(厚さ0.2mm)に、乾燥塗膜量が80mg/dm2になるように水性塗料組成物を塗布し、220℃にセットしたホットプレート上に塗膜面が上になるように乗せ、更にこの塗膜の上側に10cm×10cmのブリキ板を、両者の間隔が1cmとなるように対面させ、焼付け時に塗膜から発生するヒュームを2分間にわたり付着させていった。これを、30枚繰り返した(但し、塗膜面上に対面させているブリキ板は交換しない)。塗膜面上に対面させヒュームを付着させたブリキ板を120℃−10分間加熱し溶剤、水を除いた付着物の重量を発生したヒューム量とした。
評価 : 10mg未満(◎、合格)
10mg以上〜15mg未満(○、合格)
15mg以上〜20mg未満(△、不合格)
20mg以上(×、不合格)
<ヒューム質評価>
上記ヒューム量評価で得られた、ヒュームが付着したブリキ板を220℃で24時間熱履歴をかけ、常温にもどし、ヒューム付着部にセロハンテープを付着させ、次いでセロハンテープを剥離し、ヒュームの熱履歴後のブリキ板に対しての密着性を評価した。
剥離しやすいものほど、飲料缶等の製造時にオーブン内を飛散しやすく、缶の内面を汚染する可能性が高い。
評価 : 剥離せず(◎)
剥離面積5%未満(○)
剥離面積5%以上〜20%未満(△、不合格)
剥離面積20%以上(×、不合格)
上記ヒューム量評価で得られた、ヒュームが付着したブリキ板を220℃で24時間熱履歴をかけ、常温にもどし、ヒューム付着部にセロハンテープを付着させ、次いでセロハンテープを剥離し、ヒュームの熱履歴後のブリキ板に対しての密着性を評価した。
剥離しやすいものほど、飲料缶等の製造時にオーブン内を飛散しやすく、缶の内面を汚染する可能性が高い。
評価 : 剥離せず(◎)
剥離面積5%未満(○)
剥離面積5%以上〜20%未満(△、不合格)
剥離面積20%以上(×、不合格)
Claims (4)
- ベンゾグアナミンのアミノ基にホルムアルデヒドを付加し、さらにその一部が縮合反応してなるN−メチロール基を有するベンゾグアナミン樹脂(a)のN−メチロール基の一部をアルコールでエーテル化してなる、N−メチロール基とN−アルコキシメチル基とをするベンゾグアナミン樹脂(b)であって、
一核体を40〜80重量%、二核体以上の多核体を20〜60重量%含有し、前記一核体中に生成したN−メチロール基の数をm、さらに該N−メチロール基から誘導されたN−アルコキシメチル基の数をnとした場合に、前記一核体の合計100重量%中に含まれる分子種(m、n)=(0、0)、(1、0)、(1、1)及び(4,4)の合計が15重量%以下であることを特徴とするベンゾグアナミン樹脂(b)。 - 一核体の合計100重量%中に分子種(m、n)=(2、2)を50〜100重量%含有することを特徴とする請求項1記載のベンゾグアナミン樹脂(b)。
- 請求項1又は2記載のベンゾグアナミン樹脂(b)及び前記ベンゾグアナミン樹脂(b)以外の水溶性ないし水分散性樹脂(c)を含有することを特徴とする水性塗料組成物。
- 請求項3記載の水性塗料組成物を、金属板、有底円筒状金属もしくはポリエステルフィルム被覆絞り缶に塗布し、硬化してなることを特徴とする被塗物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005269585A JP2007077343A (ja) | 2005-09-16 | 2005-09-16 | 熱硬化性樹脂およびそれを含む水性塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2007077343A true JP2007077343A (ja) | 2007-03-29 |
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Family Applications (1)
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JP2005269585A Withdrawn JP2007077343A (ja) | 2005-09-16 | 2005-09-16 | 熱硬化性樹脂およびそれを含む水性塗料組成物 |
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Country | Link |
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-
2005
- 2005-09-16 JP JP2005269585A patent/JP2007077343A/ja not_active Withdrawn
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A621 | Written request for application examination |
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