JPH08302274A - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

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JPH08302274A
JPH08302274A JP10522195A JP10522195A JPH08302274A JP H08302274 A JPH08302274 A JP H08302274A JP 10522195 A JP10522195 A JP 10522195A JP 10522195 A JP10522195 A JP 10522195A JP H08302274 A JPH08302274 A JP H08302274A
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JP
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solvent
weight
boiling point
water
parts
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JP10522195A
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English (en)
Inventor
Kazuto Nakano
和人 中野
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】塗装作業時にワキ,表面不良等の問題が低減で
き,かつ金属素材に直接又は下地塗料上に塗装し焼付乾
燥させることにより,密着性,耐食性,加工性,耐水
性,耐傷付性等において良好な塗膜性能を有する水性塗
料組成物を提供する。 【構成】有機溶剤組成の沸点が140℃未満、140〜
190℃、及び190〜270℃の各範囲から1種類以
上選択されることを特徴とし,芳香族エポキシ樹脂
(A)とカルボキシル基含有アクリル重合体(B),及
びレゾール型フェノール樹脂から成る水性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水性塗料組成物に関す
る。更に詳しくは金属板や金属缶などの金属素材に対し
て、コイルコート塗装、スプレー塗装、ロールコート塗
装によって皮膜を形成させ、密着性、耐食性、加工性、
耐水性、傷付性等において優れ、かつ塗装性能、貯蔵安
定性、作業性の良好な水性塗料組成物を提供する。
【0002】
【従来の技術】従来からスチール,アルミ,ティンフリ
ースチール等で構成される家電製品や自動車、金属缶な
どの金属製品は外部からの衝撃による腐食を防止し,ま
た内容物を保護するために塗装が施されている。従来こ
れらの塗料にはエポキシ/フェノール,エポキシ/アミ
ノ,アクリル/アミノ、ビニルオルガノゾル等の溶剤型
塗料が使用されてきた。しかしここ数年,省資源,作業
環境の改善,公害等の理由から各種の水性塗料が開発さ
れており、中でも缶用塗料としてエポキシ/アクリル系
の水性塗料が使用されつつある。
【0003】従来,これらの水性塗料としてはエポキシ
樹脂を主成分とする水性塗料が提案されており,エポキ
シ樹脂を高酸価アクリル樹脂にて変性しアミン等の塩基
を用いて中和,水分散体とする方法が主体である。
【0004】従来の水性塗料には下地金属への濡れ性,
レベリング性確保の目的で5〜30重量%程度の有機溶
剤が使用されている。例えば特公昭62−49291号
公報にはアルコール類,グリコール誘導体類,エーテル
類,ケトン類などが記載されており,使用例としてエチ
レングリコールモノブチルエーテル/ブタノール/オク
タノールまたはエチレングリコールモノブチルエーテル
/ブタノール/シクロヘキサノンの組み合わせが開示さ
れている。また特開平6−228496号公報では,特
定の水混和性有機溶剤/特定の非水混和性有機溶剤/そ
の他の有機溶剤の組み合わせにより優れた造膜性,耐ワ
キ性,塗料安定性を提供することが開示されている。
【0005】これらの水性塗料組成物は,たしかに優れ
た塗装性,造膜性を示しており,かつ良好な耐食性,耐
水性,加工性、内容物保持性を有している。しかしなが
ら急激な温度上昇を伴う乾燥焼付工程においては厚膜時
にワキの問題を生じ,かつ塗料の安定性の点で十分とは
言えない性能である。一方、特開平2−107679号
公報には分散体の貯蔵安定性を向上する目的で塗料中
0.1〜5重量%のエチレングリコール又はジエチレン
グリコールを使用することが開示されており、特開平6
−220300号公報には経時での粘度変化を防止する
目的でオキシラン環を有しないエポキシ樹脂と酸価50
〜500のアクリル樹脂、フェノール樹脂及び又はアミ
ノ樹脂から成る水性塗料が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの水性塗料もゲ
ル物の発生を抑制し、貯蔵安定性に優れているが、温度
が高い条件下での長期の貯蔵や塗装作業においては十分
安定しているとは言えない性能である。
【0007】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、有機溶剤
組成の沸点が140℃未満、140〜190℃、及び1
90〜270℃の各範囲から少なくとも1種以上、芳香
族エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有アクリル重
合体(B)、及びレゾール型フェノール樹脂から成る水
性塗料組成物である。第二の発明は、有機溶剤としてア
ルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、及びケト
ン系溶剤について沸点及び量が, 140℃未満 0.5〜10重量% 140℃〜190℃ 1.5〜20重量% 190℃〜270℃ 1〜10重量% であり、各範囲より1種もしくは2種以上を用いること
を特徴とする第一発明の水性塗料組成物である。
【0008】第三の発明は、 1分子中にエポキシ基を0.5以上含む芳香族エポキシ樹脂(A) 30〜90重量% カルボキシル基含有アクリル重合体(B) 7〜70重量% レゾール型フェノール樹脂(C) 1〜30重量% (A)〜(C)を構成成分とし,アンモニアもしくはア
ミンを中和剤として用いることを特徴とする第一発明の
水性塗料組成物である。
【0009】沸点140℃未満の有機溶剤としては,次
の溶剤が上げられる。 アルコール類:メタノール,エタノール,n−プロピル
アルコール,イソプロピルアルコール,n−ブタノー
ル,イソブチルアルコール,t−ブタノール,n−アミ
ルアルコール,イソアミルアルコール等
【0010】グリコールエーテル類:エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレング
リコールジメチルエーテル等 ケトン類:メチルエチルケトン、ジイソプロピルケト
ン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル
−n−ブチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ア
セトン等 これらの溶剤の添加量としては0.5〜10重量%が好
ましく、0.5重量%未満では消泡性と初期乾燥性が低
下し、10重量%を越えると塗料の安定性が損なわれ
る。
【0011】沸点140〜190℃の有機溶剤としては
次の溶剤が上げられる。 アルコール類:n−ヘキサノール、2−ヘプタノール、
n−ヘプタノール、3−ヘプタノール、プロピレングリ
コール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、
シクロヘキサノール等 グリコールエーテル類:エチレングリコールモノブチル
エーテル、イソブチルグリコール、プロピレングリコー
ルモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル、エ
チレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコール
等 ケトン類:エチル−n−ブチルケトン、ジアセトンアル
コール、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジ−
n−プロピルケトン、メチル−n−アミルケトン、メチ
ルシクロヘキサノン、メチル−n−ヘキシルケトン等 これらの溶剤の添加量としては3〜20重量%が好まし
く、3重量%未満では樹脂の溶解性が低下して塗料の安
定性が悪くなり、20重量%を越えると常温で塗料表面
の乾燥が速くなりゲル物発生の原因となる。
【0012】沸点190〜270℃の有機溶剤としては
次の溶剤が上げられる。 アルコール類:n−オクタノール、n−デカノール、ノ
ナノール、ジプロピレングリコール等、 グリコールエーテル類:エチレングリコール、エチレン
グリコールジブチルエーテル,エチレングリコールモノ
フェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエ
ーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、
トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル等、 これらの溶剤はその高沸点なるがゆえに、塗装後のと膜
表面の平滑性やゲル物の発生防止に効果がある。
【0013】これらの溶剤の添加量としては0.5〜1
0重量%が好ましく、0.5重量%未満では表面平滑性
の効果が少なく、10重量%を越えると乾燥後塗膜中の
残留溶剤量が多くなり塗膜性能の低下をもたらす。以上
の有機溶剤のほか、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、
酢酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、エチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレン
グリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテルアセテート等のエステル
系溶剤、及びトルエン、キシレン等の芳香族溶剤も適宜
目的に応じて併用することができる。
【0014】本発明に用いる芳香族エポキシ樹脂(A)
としては,ビスフェノールA型エポキシ樹脂,及びビス
フェノールF型エポキシ樹脂が挙げられ,1分子中のエ
ポキシ基が0.5以上であって,数平均分子量300以
上,好ましくは900以上のものが使用される。市販品
としては油化シェル社製のエピコート1004,エピコ
ート1007,エピコート1009,エピコート101
0,ダウケミカル社製のDER669E、DER668
E,旭チバ社製のアラルダイトAER6007,アラル
ダイトAER6019,アラルダイトAER6039等
が挙げられる。構成成分中のエポキシ樹脂としては30
〜90重量%であることが好ましく,30重量%未満で
は加工性,密着性,耐食性が低下し,また逆に90重量
%以上では分散安定性が低下する傾向にある。上記エポ
キシ樹脂中1分子当たりのエポキシ基の数は0.5以上
であることが好ましい。0.5未満であると下地金属へ
の密着性,耐食性が低下する傾向にある。
【0015】本発明におけるカルボキシル基含有アクリ
ル重合体は,ラジカルを発生する重合開始剤の存在下で
溶液重合する公知の方法で合成することができ,カルボ
キシル基含有モノマーとそれ以外のビニルモノマーから
一種以上選択して使用することができる。アクリルモノ
マーとしては以下のものがある。 カルボキシル基含有モノマー;アクリル酸,メタクリ
ル酸,クロトン酸,イタコン酸,マレイン酸,フマル酸
等のモノマーが挙げられる。 アルキルエステルモノマー;メチルアクリレート,エ
チルアクリレート,n−プロピルアクリレート,イソプ
ロピルアクリレート,n−ブチルアクリレート,イソブ
チルアクリレート,n−アミルアクリレート,2−エチ
ルヘキシルアクリレート,n−ヘキシルアクリレート,
n−オクチルアクリレート,デシルアクリレート,ドデ
シルアクリレート等のアクリル酸エステルモノマー,及
びメチルメタクリレート,エチルメタクリレート,イソ
プロピルメタクリレート,n−ブチルメタクリレート,
イソブチルメタクリレート,n−アミルメタクリレー
ト,イソアミルメタクリレート,n−ヘキシルメタクリ
レート,2−エチルヘキシルメタクリレート,n−オク
チルメタクリレート,デシルメタクリレート,ドデシル
メタクリレート,ラウリルメタクリレート等のメタクリ
ル酸エステルモノマーが挙げられる。
【0016】ヒドロキシル基含有モノマー;ヒドロキ
シエチルアクリレート,ヒドロキシプロピルアクリレー
ト,2−ヒドロキシエチルメタクリレート,ヒドロキシ
プロピルメタクリレート等のモノマーが挙げられる。 アミド系モノマー;N−メトキシ(メタ)アクリルア
ミド,N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド,N
−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド,N−イソプ
ロピルメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。 芳香族ビニルモノマー;スチレン,α−メチルスチレ
ン等が挙げられる。
【0017】アクリル重合体中におけるモノマー構成比
は特に制限を受けることはないが,構成成分中における
カルボキシル基含有モノマー量の比率は10%〜80重
量%が好ましい。10重量%未満では分散体の安定性が
低下する傾向となり,逆に80重量%を越えると密着
性,加工性が低下し,その結果耐食性が劣ることとな
る。アクリル重合体の数平均分子量は8000〜800
00の範囲が好ましい。8000より小さくなると架橋
密度が上昇して加工性,密着性が低下し,80000を
越えると反応中の粘度が上昇してゲル化を生じやすくな
る。
【0018】本発明に用いるレゾール型フェノール樹脂
とは,任意のフェノール成分とホルムアルデヒドを塩基
性触媒の存在下にて縮合させて得られる樹脂である。レ
ゾール型フェノール樹脂を構成するフェノール成分とし
ては,p−クレゾール,o−クレゾール,p−tert
−ブチルフェノール,p−エチルフェノール,2,3−
キシレノール,p−ノニルフェノール,p−フェニルフ
ェノール,p−シクロヘキシルフェノール等の2官能性
フェノール類,石炭酸,m−クレゾール,m−エチルフ
ェノール,3,5−キシレノール,m−メトキシフェノ
ール等の3官能性フェノール類,2,4−キシレノー
ル,2,6−キシレノール等の1官能性フェノール類,
ビスフェノールA,ビスフェノールB,ビスフェノール
F等の4官能性フェノール類等の中から1種もしくは2
種以上を組み合わせることが可能である。
【0019】塩基性触媒としては,アンモニア,アミ
ン,アルカリ土類金属の水酸化物,アルカリ金属の水酸
化物,アルカリ土類金属の酸化物,アルカリ金属の酸化
物等を用いることができる。レゾール型フェノール樹脂
は1重量%未満では架橋密度が低くなって密着性,耐食
性が劣り,30重量%を越えると逆に架橋密度が高くな
りすぎて加工性が低下する傾向となる。したがって1〜
30重量%が好ましい。
【0020】本発明に用いる(A)芳香族エポキシ樹脂
と(B)カルボキシル基含有アクリル重合体,及び
(C)レゾール型フェノール樹脂の混合物は,(A)と
(B)を触媒有りもしくは触媒無しの条件下でエステル
化反応し(C)とブレンドした後アンモニア又はアミン
を用いて水性分散体とする方法,(A)と(C)を予備
縮合したものに(B)を混合し触媒有りもしくは触媒無
しの条件下で反応した後アンモニア又はアミンを用いて
水性分散体とする方法,及び(B)と(C)を予備縮合
したものに(A)を混合し触媒有りもしくは触媒無しの
条件下で反応した後アンモニア又はアミンを用いて水性
分散体とする方法がある。反応は通常60〜130℃の
温度においてエポキシ基が部分的に残存するかたちで行
われる。
【0021】触媒としては第3級アミンが挙げられ好ま
しくはジメチルアミノエタノールがよい。また中和に用
いられる前記アミンとしては例えばトリメチルアミン,
トリエチルアミン,ブチルアミン等のアルキルアミン
類,ジメチルアミノエタノール,ジエタノールアミン,
アミノエチルプロパノール等のアルコールアミン類,モ
ルホリン等の揮発性アミンが挙げられる。
【0022】上記エステル化反応において使用される有
機溶剤としては,芳香族エポキシ樹脂,カルボキシル基
含有アクリル重合体の双方を溶解し,かつ反応生成物の
水分散体に対しても安定であり,水と任意に混合可能な
一種以上の有機溶剤を使用する。またこれらの有機溶剤
は前述した沸点の範囲を考慮して選択することができ
る。
【0023】本発明の水性塗料組成物は,塗膜形成後の
加工・輸送時に塗膜の傷付きを防ぐために必要に応じて
ワックスを添加することが可能である。適応される基材
としては,アルミニウム板,鋼鈑,亜鉛鋼鈑,ブリキ等
の処理または処理されていない金属板がある。またすで
にアンダーコートとしてエポキシ系,ビニル系等のプラ
イマーが塗装されている板,さらにポリエチレンテレフ
タレート等のプラスチックフィルムがラミネートされて
いる板などが挙げられる。塗装方法としては,この分野
で公知であるロールコーター塗装,スプレー塗装,電着
塗装,浸漬塗装等の各種の方法が可能である。焼付乾燥
条件としては150℃〜240℃で1分〜30分の範囲
から選ぶことができる。
【0024】
【実施例】以下,実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお,部及び%はいずれも重量基準である。
【0025】製造例1 エポキシ樹脂溶液(A1)の製造 4つ口フラスコに、 エピコート1009(油化シェルエポキシ社(株)製) 480部 エチレングリコールモノブチルエーテル 320部 を仕込み,窒素気流下にて100℃に加熱し,1時間こ
の温度を保持しながら攪拌した後冷却し,固形分60%
のエポキシ樹脂溶液(A1)を得た。
【0026】製造例2 エポキシ樹脂溶液(A2)の製造 エピコート1009(油化シェルエポキシ社(株)製) 480部 プロピレングリコールモノブチルエーテル 320部 製造例1と同様の方法で固形分60%のエポキシ樹脂溶
液(A2)を得た。
【0027】製造例3 カルボキシル基含有アクリル重合体溶液(B)の製造 攪拌機,還流冷却器,温度計,滴下ロート及び窒素導入
口を備えた4つ口フラスコにn−ブタノール400部を
仕込んだ。次いでスチレン112部,エチルアクリレー
ト56部,メタクリル酸112部及びベンゾイルパーオ
キサイド(有効成分75%)7.5部をビーカーに秤取
し,予備混合物を調整した。フラスコ中のn−ブタノー
ルの温度を105℃に加熱し,この温度において前記予
備調整したモノマー混合物を滴下ロートから2時間にわ
たって滴下した。さらに同温度にて2時間保持して反応
を終了させた後冷却した。重量平均分子量約3000
0,固形分40%のカルボキシル基含有アクリル重合体
溶液(以下,「アクリル重合体溶液(B)」という)を
得た。
【0028】製造例4 フェノール樹脂溶液(C) ビスフェノールA228部(1モル),37%ホルマリ
ン649部(8モル),35%水酸化ナトリウム229
部(2.0モル)を混合し,50℃で2時間反応後n−
ブタノール280部を加え,さらに20%塩酸401部
(2.2モル)を加え,60℃で10分攪拌後,静置し
たところ数分間で2層に分かれた。上層がフェノール樹
脂含有の有機化合物層であり,収量は430部であっ
た。この有機化合物層を水とアンモニアで洗浄,中和し
た結果,固形分50%の淡紫色透明なフェノール樹脂溶
液(C)330部が得られた。このフェノール樹脂溶液
中のテトラメチロール化ビスフェノールA化合物は63
%であり,残り37%がビスフェノールAの2量体以上
のポリメチロール化物であった。
【0029】実施例1 上記エポキシ樹脂溶液(A2) 297.6部 上記アクリル重合体溶液(B) 148.8部 ジメチルアミノエタノール 10.0部 上記フェノール樹脂溶液(C) 23.8部 イオン交換水 619.8部 n−ブタノール 20.0部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部 プロピレングリコールモノブチルエーテル 10.0部 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 50.0部 を4つ口フラスコに〜を仕込み,窒素気流化で攪拌
しながらを加えた。内温を80℃まで上昇させて2時
間攪拌し,その後室温まで冷却した。オキシランの減少
率は70%であった。さらに攪拌しながらを添加し,
さらにを少量ずつ添加して水分散体とした。次いで減
圧下において55℃で脱溶剤を行い, 固形分35%,エ
チレングリコールモノブチルエーテル7.2%とした。
さらに,,,を添加して最終的に固形分25%
の水性分散体を得た。
【0030】実施例2〜6 実施例1と同様の方法にて,表1に示す配合でエポキシ
樹脂(A1)または(A2),アクリル重合体溶液
(B)を加熱・攪拌した後冷却してフェノール樹脂溶液
(C)を添加し,イオン交換水を少量ずつ添加して水分
散体とした。さらに各種の有機溶剤を添加して固形分2
0%の水性分散体を調整した。
【0031】
【表1】
【0032】表中の数値は重量部、固形分・有機溶剤量
は%を示す。
【0033】
【表2】
【0034】表中の数値は重量部、固形分・有機溶剤量
は%を示す。
【0035】比較例1 上記エポキシ樹脂溶液(A2) 297.6部 上記アクリル重合体溶液(B) 148.8部 ジメチルアミノエタノール 10.0部 上記フェノール樹脂溶液(D) 23.8部 イオン交換水 619.8部 プロピレングリコール 40.0部 n−ブタノール 30.0部 を4つ口フラスコに〜を仕込み,窒素気流化で攪拌
しながらを加えた。内温を80℃まで上昇させて2時
間攪拌し,その後室温まで冷却した。オキシランの減少
率は70%であった。さらに攪拌しながらを添加し,
さらにを少量ずつ添加して水分散体とした。次いで減
圧下にて55℃で脱溶剤を行い,固形分25%とした。
さらに,を添加して最終的に固形分35%の水性分
散体を得た。
【0036】比較例2〜5 比較例1と同様の方法で表3に示した組成となるよう各
サンプルを調整した。
【0037】
【表3】
【0038】表中の数値は重量部、固形分・有機溶剤量
は%を示す。
【0039】性能試験 上記実施例1〜6及び比較例1〜5で得た水性塗料組成
物について以下の試験を行った。 (1) 貯蔵安定性試験:塗料を50℃の恒温器に保存し,
5日,10日,30日後の外観,性状を観察・評価し
た。 貯蔵安定性良好 ・・・ ○ 貯蔵中にゲル化,沈降,分離等の以上を生じた・・・ × (2) 耐ワキ性:バーコーターを使用してブリキ板上に膜
厚20μ以上となるよう塗料を塗布し,200℃以上の
オーブンに入れて焼付乾燥する。塗膜中及び塗膜表面に
発生した泡を目視にて評価した。
【0040】 泡の発生なし ・・・ ○ 微小な泡が発生した ・・・ △ 全面に泡が発生した ・・・ × (3) 造膜性:ブリキ板上に膜厚10μとなるようバーコ
ーターにて塗料を塗布した後,20℃にて静置し,皮膜
形成の状況を目視評価した。 正常な連続皮膜が形成された ・・・ ○ 一部にクラックが生じた ・・・ △ 全面にクラックが生じた ・・・ × (4) 表面状態:ブリキ板上に膜厚3μとなるようバーコ
ーターにて塗料を塗布し,表面の平滑性とハジキ・ブツ
等の有無を目視評価した。
【0041】 正常な表面状態だあった ・・・ ○ やや平滑性に欠け部分的にハジキを生じた ・・・ △ 全面的にハジキを生じた ・・・ × (5) 密着性:ブリキ板上に下膜厚5μとなるようバーコ
ーターにて塗料を塗布した後,200℃で5分間焼付乾
燥して試験パネルを作成して試験パネルを作成した。塗
膜面にカッターナイフを使用して縦・横に幅1.5mm
で切れ込みを入れ,24mm幅のセロテープを密着させ
て強く剥離したときの塗膜の残留量を表示した。 (6) 耐水性:上記密着性試験と同様の方法で作成した塗
装板を,125℃40分間水中処理し,塗膜の表面状態
を評価した。
【0042】 白化・ブリスター等の変化が生じなかった ・・・ ○ 部分的に白化が生じた ・・・ △ 全面に白化・ブリスターが発生した ・・・ ×
【0043】
【表4】
【0044】
【発明の効果】本発明により,使用する有機溶剤の沸点
を140℃未満、140〜190℃、190〜270℃
の各範囲から1種又は2種以上選択することにより、耐
ワキ性、造膜性、貯蔵安定性は向上し、かつ密着性、耐
水性においても優れた水性塗料組成物が可能となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機溶剤組成の沸点が140℃未満、14
    0〜190℃、及び190〜270℃の各範囲から少な
    くとも1種以上、芳香族エポキシ樹脂(A)とカルボキ
    シル基含有アクリル重合体(B)、及びレゾール型フェ
    ノール樹脂から成る水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】有機溶剤としてアルコール系溶剤、グリコ
    ールエーテル系溶剤、及びケトン系溶剤について沸点及
    び量が、 140℃未満 0.5〜10重量% 140℃〜190℃ 1.5〜20重量% 190℃〜270℃ 1〜10重量% であり、各範囲より1種もしくは2種以上を用いること
    を特徴とする請求項1記載の水性塗料組成物。
  3. 【請求項3】 1分子中にエポキシ基を0.5以上含む芳香族エポキシ樹脂(A) 30〜90重量% カルボキシル基含有アクリル重合体(B) 7〜70重量% レゾール型フェノール樹脂(C) 1〜30重量% (A)〜(C)を構成成分とし,アンモニアもしくはア
    ミンを中和剤として用いることを特徴とする請求項1の
    水性塗料組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006131672A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Dainippon Toryo Co Ltd プラスチック基材用下塗塗料組成物及びその塗装方法
JP2006316136A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Dainippon Ink & Chem Inc 水分散性塗料
JP2007047631A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Toyo Ink Mfg Co Ltd ブラックマトリックス用着色組成物
JP2013531557A (ja) * 2010-07-07 2013-08-08 ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 色付与および/または効果付与する多層塗膜を製造する方法であって、色形成性被覆組成物がピンホール数を減少させるために置換シクロヘキサノールを含有する、上記方法

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