JP2007074226A - 車載用アンテナ装置 - Google Patents

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唯章 大西
Tomotaka Suzuki
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Abstract

【課題】 接続の信頼性が高く取付も簡単な車載用アンテナ装置を提供すること。
【解決手段】 樹脂フィルム2に放射導体パターン3が形成されると共に給電端子4が舌片部2aに露出しているフィルムアンテナ部1と、舌片部2aの挿通用スリット6a,6bと同軸ケ−ブル20の挿通用開口部6cとを有してフィルムアンテナ部1の近傍に設置される絶縁性の筐体6と、筐体6内に収容保持されて給電端子4および同軸ケ−ブル20に接続される回路基板7とを備え、舌片部2aを両スリット6a,6bのいずれか一方に通過させて筐体6の内部に搭載すると共に、回路基板7に電気的かつ機械的に接続された電極ピン9を筐体6内で給電端子4に圧接させるように構成した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、放射導体パターンがフィルム面に形成されて自動車のフロントガラスやリアウィンドウ等に装着して好適な車載用アンテナ装置に関する。
この種の車載用アンテナ装置は、通常、樹脂フィルムに放射導体パターンや給電端子を形成してなるフィルムアンテナ部と、低雑音増幅回路等が形成された回路基板を内蔵するコネクタ回路部とを備えており、フィルムアンテナ部の給電端子がコネクタ回路部の回路基板を介して同軸ケーブル等の信号ケ−ブルと電気的に接続されている。すなわち、フィルムアンテナ部は自動車のリアウィンドウ等に貼着することによって良好なアンテナ性能を期待できるので、このフィルムアンテナ部の近傍にコネクタ回路部を設置して回路基板の端子部に給電端子と信号ケ−ブルを接続すれば、この信号ケ−ブルを介して受信回路等の外部回路とフィルムアンテナ部の給電端子とを電気的に接続することができ、実用的価値の高い車載用アンテナ装置が得られる。
このような車載用アンテナ装置の従来技術としては、コネクタ回路部の回路基板を収容保持している筐体に窓部を開設すると共に、回路基板に導電性弾性片の基端部を接続し、この導電性弾性片の先端部を筐体の窓部を通してフィルムアンテナ部の給電端子に弾接させるという構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる従来技術において、コネクタ回路部とフィルムアンテナ部とが電気的に接続される前の段階では、導電性弾性片の先端部は筐体の窓部から外方へ突出しており、取付対象のガラス面にフィルムアンテナ部を貼着し、このフィルムアンテナ部の一隅に露出する給電端子に対して導電性弾性片を位置合わせしたうえで、フィルムアンテナ部の近傍にコネクタ回路部の筐体を貼着することにより、導電性弾性片が給電端子に圧接したまま筐体の窓部内で押し撓められるようになっている。また、コネクタ回路部の筐体にはフィルムアンテナ部の存する側とは逆側に開口部が開設されており、この開口部に信号ケ−ブル(同軸ケーブル)の一端部が挿入されて回路基板と接続されている。
特開2000−196327号公報(第3−4頁、図2)
前述した従来の車載用アンテナ装置では、コネクタ回路部の取付時に、予めガラス面に貼着されたフィルムアンテナ部の給電端子に導電性弾性片を押し当てて撓ませながら筐体を貼着するので、導電性弾性片から生起する弾性反発力が強過ぎると、その弾性反発力によって筐体が剥離しやすくなる。このような理由から導電性弾性片の生起する弾性反発力を比較的弱めに設定しておかねばならず、その結果、給電端子に対する導電性弾性片の接触圧が不十分な大きさになり、車両走行時などに高信頼性が得にくいという問題があった。
また、かかる従来のアンテナ装置では、貼着後の筐体の取付位置が外力等によって若干ずれた場合に、導電性弾性片と給電端子とが接触不良を起こしやすいため、この点でも信頼性に難があった。
さらに、かかる従来のアンテナ装置では、筐体の窓部の周囲が取付面とはなっておらず、窓部の周囲とガラス面等の取付対象との間にすき間が形成されてしまうことから、このすき間を接着剤等で塞いでおかないと外部から異物が侵入して導通不良や短絡事故を誘発する虞がある。それゆえ、異物の侵入に起因する信頼性の低下を回避するために、接着剤等ですき間を塞ぐという煩雑な封止作業が必要になるという問題もあった。
なお、一般的にこの種の車載用アンテナ装置においては、信号ケ−ブルの一端部が挿入されるコネクタ回路部の開口部がフィルムアンテナ部の存する側とは逆側に開設されているが、かかる構成のコネクタ回路部を比較的長尺な半波長ダイポールアンテナと接続する場合には、信号ケ−ブルをフィルムアンテナ部の長手方向に沿わせるために途中で略直角に折り曲げて配線する必要がある。しかしながら、信号ケ−ブルを略直角に折り曲げて配線すると、信号線路に過重なストレスが加わって伝送不良が起こりやすくなり、配線作業も煩雑になってしまうという問題がある。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、接続の信頼性が高く取付も簡単な車載用アンテナ装置を提供することにある。
上記した目的を達成するため、本発明の車載用アンテナ装置では、樹脂フィルムに放射導体パターンが形成されると共に該放射導体パターンの給電端子が前記樹脂フィルムの舌片部に露出しているフィルムアンテナ部と、前記舌片部を挿通するためのスリットと信号ケ−ブルの一端部を挿通するための開口部とを有して前記フィルムアンテナ部の近傍に設置される絶縁性の筐体と、この筐体の内部に収容保持されて前記給電端子および前記信号ケ−ブルに接続される回路基板とを備え、前記舌片部を前記スリットを通過させて前記筐体の内部に搭載すると共に、前記回路基板に電気的かつ機械的に接続された導電性突起を前記筐体の内部で前記給電端子に圧接させる構成にした。
このように構成された車載用アンテナ装置は、フィルムアンテナ部の近傍に設置される筐体の内部に樹脂フィルムの舌片部が搭載されているため、回路基板に付設した導電性突起を筐体の内部で給電端子に圧接させるという接続構造を採用でき、その結果、導電性突起と給電端子間の接触圧を十分に高めても筐体の取付強度に悪影響が及ばなくなり、また、筐体の取付位置が外力等によって若干ずれたとしても導電性突起と給電端子の接触状態を維持しやすくなる。しかも、この舌片部はスリットを通過して筐体の内部に配置されているので、筐体の外部空間から給電端子へと至る経路の一部をスリット内で舌片部に占有されていない微細なすき間のみに限定することにより、煩雑な封止作業を行うことなく外部からの異物の侵入を効果的に防止することが可能となる。
上記の構成において、筐体の内部に舌片部が搭載される弾性支持部材(例えば弾性樹脂からなる板状体)を設け、この舌片部の搭載面とは逆側の面に露出する給電端子に導電性突起を圧接させる構成にすると、導電性突起と給電端子とが弾接状態で圧接することになるため、接触圧を容易に高めることができて好ましい。この場合において、導電性突起が電極ピンであって、この電極ピンの頭部と弾性支持部材との間に舌片部を挟持することによって、該頭部が給電端子に圧接されるように構成してあると、電極ピンと給電端子とを安定的に接触させることができる。
また、上記の構成において、筐体が、舌片部を支持する下ケースと該下ケースの上部開口を蓋閉する上ケースとからなり、下ケースの内底部に突設した位置決めピンを舌片部に形成した透孔に挿入することによって、この舌片部が下ケースに位置決め状態で係止されるようにしてあると、舌片部を筐体に組み込む作業が容易に行えると共に、回路基板に対する給電端子の位置精度が高めやすくなって好ましい。
また、上記の構成において、一対のフィルムアンテナ部を取付対象面の左右に配設してダイバーシティアンテナを構成する場合、フィルムアンテナ部が半波長ダイポールアンテナであって、その樹脂フィルムの長手方向中央部の一側に舌片部が突設されていると共に、筐体の相対向する両側部にスリットをそれぞれ設け、舌片部をこれら両スリットのいずれか一方に選択的に挿通可能な構成にすることが好ましい。
このような構成を採用すると、筐体の両側部に対してフィルムアンテナ部の舌片部がいずれの向きに突設されていても、両スリットのいずれかを選択的に使用することによって筐体の開口部を常に同じ向きに臨出させることができるため、この開口部から樹脂フィルムの長手方向に沿って真っ直ぐに信号ケ−ブルを引き回すことができ、信号線路に過重なストレスを加えることなく信号ケ−ブルの配線作業を容易に行うことができる。すなわち、フィルムアンテナ部の舌片部はガラス面等の取付対象の外縁部で信号ケ−ブルの引き回し経路として好適な側に向けられ、例えばフィルムアンテナ部がリアウィンドウの右端部に貼着されるときに舌片部は右側に向けられ、フィルムアンテナ部がリアウィンドウの左端部に貼着されるときに舌片部は左側に向けられるので、舌片部がどちら側に向けられても信号ケ−ブルを常に同じ向きに引き回せるようにするために、筐体の相対向する両側部にスリットが2種類設けてある。これにより、一対のフィルムアンテナ部の近傍に設置される筐体として同一構成のものを使用できるため、部品の共通化によるコストダウンが図れる。
本発明の車載用アンテナ装置は、フィルムアンテナ部の近傍に設置される筐体の内部に樹脂フィルムの舌片部を搭載し、回路基板に付設した導電性突起を筐体の内部で給電端子に圧接させるという接続構造を採用しているため、導電性突起と給電端子間の接触圧を十分に高めても筐体の取付強度に悪影響が及ばず、かつ、筐体の取付位置が外力等によって若干ずれたとしても導電性突起と給電端子の接触状態を維持しやすいので、信頼性を大幅に向上させることができる。また、樹脂フィルムの舌片部はスリットを通過して筐体の内部に配置されているので、筐体の外部空間から給電端子へと至る経路の一部をスリット内で舌片部に占有されていない微細なすき間のみに限定することにより、煩雑な封止作業を行うことなく外部からの異物の侵入を効果的に防止することが可能となる。
発明の実施の形態を図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係る車載用アンテナ装置の外観図、図2は該アンテナ装置の分解斜視図、図3は該アンテナ装置の正面図、図4は図3のA−A線に沿う断面図、図5は図3のB−B線に沿う断面図、図6は該アンテナ装置を使用したダイバーシティアンテナの正面図、図7は図6のC−C線に沿う要部断面図である。
図1〜図5に示す車載用アンテナ装置は、樹脂フィルム2に放射導体パターン3や給電端子4を形成してなるフィルムアンテナ部1と、平面視長方形状の筐体6の内部に回路基板(LNA基板)7やシールドケース8を配設してなるコネクタ回路部5とを備えており、回路基板7に付設された電極ピン9の頭部9aが筐体6内でフィルムアンテナ部1の給電端子4に圧接されていると共に、同軸ケーブル(信号ケ−ブル)20の一端部が筐体6内で回路基板7やシールドケース8に接続されている。図6に示すように、この車載用アンテナ装置は、自動車のリアウィンドウ(またはフロントガラス)30の右端部と左端部にそれぞれ装着されてダイバーシティアンテナを構成している。
フィルムアンテナ部1は中央給電方式の半波長ダイポールアンテナであって、長尺な帯状の樹脂フィルム2に放射導体パターン3が形成されていると共に、樹脂フィルム2の長手方向中央部の一側に舌片部2aが突設され、この舌片部2aに一対の給電端子4が形成されている。なお、特に明示していないが、放射導体パターン3は保護層によってコーティングされており、給電端子4は前記電極ピン9に導通させる部位が露出させてある。また、舌片部2aには給電端子4と重なり合わない2箇所に位置決め用の透孔2bが形成されている。放射導体パターン3は、給電端子4によって直接給電される長尺な主放射導体部3aと、この主放射導体部3aを介して間接的に給電される副放射導体部3bとからなり、主放射導体部3aの長手方向中央部が給電端子4に接続されている。そして、給電端子4からの給電によって主放射導体部3aを共振させると、副放射導体部3bが若干異なる周波数で共振するため、帯域幅の広いダイポールアンテナとして動作させることができるようになっている。
コネクタ回路部5は、第1および第2のスリット6a,6bや開口部6cが設けられた絶縁性の筐体6と、低雑音増幅回路等が形成された回路基板7と、この回路基板7に立設されて増幅器等の電子部品(図示省略)を電磁的にシールドしているシールドケース8と、回路基板7に電気的かつ機械的に接続された一対の電極ピン9と、弾性樹脂からなる板状のクッション部材10とによって構成されている。
筐体6は、内底部中央にクッション部材10を載置させるための凹所11bを有して該凹所11bの両側に第1および第2のスリット6a,6bを有する下ケース11と、この下ケース11の上部開口を蓋閉する上ケース12とからなり、これら両ケース11,12はスナップ結合等の適宜手段で一体化されている。この筐体6の長手方向はフィルムアンテナ部1の長手方向と略平行に設定されており、筐体6の長手方向一端部(すなわち、一方の短辺側)には、下ケース11の延在部11aと上ケース12の延在部12aとによって開口部6cが画成されている。また、下ケース11の内底部には2箇所に位置決めピン11cが突設されており、これらの位置決めピン11cをフィルムアンテナ部1の舌片部2aに形成された透孔2bに挿入することによって、筐体6の内部に引き入れられた舌片部2aが下ケース11上に位置決め状態で搭載されて、舌片部2aの搭載面とは逆側の面に一対の給電端子4が露出するようになっている。
つまり、下ケース11の凹所11b内にクッション部材10を載置した後、第1のスリット6aまたは第2のスリット6bを通過させた舌片部2aの透孔2bに位置決めピン11cを挿入すれば、舌片部2aは各給電端子4をクッション部材10上に配置させた状態で下ケース11に係止されるようになっている。そして、この後、シールドケース8や各電極ピン9を固設した回路基板7を下ケース11の上端部に組み込んでから該下ケース11に上ケース12を取り付けると、各電極ピン9の頭部9aが対応する給電端子4に圧接して、回路基板7と放射導体パターン3とが電気的に接続された状態となる。また、上ケース12を下ケース11に取り付ける前の段階で、同軸ケーブル20の一端部の内部導体21と外部導体22をそれぞれ回路基板7とシールドケース8に電気的に接続しておくことにより、外部回路から導出された同軸ケーブル20を回路基板7を介してフィルムアンテナ部1の給電端子4と電気的に接続することができる。これにより、給電端子4に対する給電が行えると共に、放射導体パターン3で受信された信号を回路基板7で増幅して同軸ケーブル20へ伝送することが可能となる。
なお、下ケース11の底面には両面接着テープ13が付設されており、この両面接着テープ13によって筐体6をガラス面等の取付対象の所望位置に貼着することができるが、筐体6はフィルムアンテナ部1の近傍で舌片部2aの存する位置に貼着する必要があるため、本実施形態例では、筐体6を図3のB−B線に沿ってほぼ線対象な形状に設計してある。これにより、第1のスリット6aと第2のスリット6bのいずれを選択しても舌片部2aが筐体6内のクッション部材10上に搭載できるようになっており、図4に示すように、使用されないスリット6aまたは6bが両面接着テープ13によって覆われるようになっている。
すなわち、図6に示すダイバーシティアンテナにおいては、同軸ケーブル20をリアウィンドウ30の左右両端に沿って下方へ引き回すことが望まれるため、左右のフィルムアンテナ部1は舌片部2aの突出方向を互いに逆向きに設定する必要がある。そこで本実施形態例では、図6の右側のフィルムアンテナ部1に接続されるコネクタ回路部5については、図1〜図5と同様に舌片部2aを第1のスリット6aに挿通することによって、リアウィンドウ30の右端近傍に筐体6を配置させて同軸ケーブル20を下方へ真っ直ぐに引き回しており、図6の左側のフィルムアンテナ部1に接続されるコネクタ回路部5については、舌片部2aを第2のスリット6bに挿通することによって、リアウィンドウ30の左端近傍に筐体6を配置させて同軸ケーブル20を下方へ真っ直ぐに引き回している。
このように本実施形態例に係る車載用アンテナ装置では、フィルムアンテナ部1の近傍に設置される筐体6の内部に樹脂フィルム2の舌片部2aが搭載されているため、回路基板7に付設した電極ピン9を筐体6の内部で給電端子4に圧接させることができる。その結果、筐体6の取付強度に悪影響を及ぼすことなく電極ピン9と給電端子4間の接触圧を十分に高めることができると共に、筐体6の取付位置が外力等によって若干ずれたとしても電極ピン9と給電端子4間に接触不良は発生しにくくなり、接続の信頼性が大幅に向上している。また、舌片部2aが第1のスリット6a(または第2のスリット6b)を通過して筐体6の内部に配置されているので、筐体6の外部空間から給電端子4へと至る経路の一部を第1のスリット6a(または第2のスリット6b)内で舌片部2aに占有されていない微細なすき間のみに限定することにより、煩雑な封止作業を施さなくても外部からの異物の侵入を効果的に防止することができる。
また、本実施形態例に係る車載用アンテナ装置では、筐体6の内部に舌片部2aが搭載されるクッション部材10を設け、このクッション部材10上の給電端子4に電極ピン9の頭部9aを弾接状態で圧接、つまり舌片部2aがクッション部材10と頭部9aとの間に弾性的に挟持されているので、給電端子4と電極ピン9間の接触圧を容易に高めることができると共に、両者4,9を安定的に接触させることができ、この点からも接続の信頼性を高めることができる。
また、本実施形態例に係る車載用アンテナ装置では、筐体6を構成する下ケース11の内底部に位置決めピン11cを突設し、該位置決めピン11cを舌片部2aの透孔2bに挿入することにより、この舌片部2aが下ケース11に位置決め状態で係止されるようにしてあるため、舌片部2aを筐体6に組み込む作業が容易に行えると共に、回路基板7に対する給電端子4の位置精度が高めやすくなっている。
また、本実施形態例に係る車載用アンテナ装置は、フィルムアンテナ部1が半波長ダイポールアンテナであって、その長手方向中央部の一側に舌片部2aが突設されているが、舌片部2aがいずれの向きに突設されていても対応できるように、筐体6の相対向する両側部に第1のスリット6aと第2のスリット6bとが設けてあり、かつ、筐体6の長手方向一端部に同軸ケ−ブル20用の開口部6cが設けてあるため、図6に示すダイバーシティアンテナのようにフィルムアンテナ部1に対して舌片部2aが逆向きに突設されていても、同一形状の筐体6を用いて同軸ケーブル20を開口部6cからフィルムアンテナ部1に沿って同じ向きに真っ直ぐ引き回すことができる。したがって、信号線路に過重なストレスを加えることなく同軸ケ−ブル20の配線作業を容易に行うことができると共に、部品の共通化によるコストダウンが図れる。
なお、上記実施形態例では、回路基板7に付設した電極ピン9を給電端子4に圧接させる場合について説明したが、電極ピン9を省略して、回路基板7に電気的かつ機械的に接続された他の導電性突起(例えば半田ボール等)を給電端子4に圧接させてもよい。
また、上記実施形態例では、フィルムアンテナ部1が半波長ダイポールアンテナである場合について説明したが、本発明はフィルムアンテナ部1が半波長ダイポールアンテナでない場合にも適用可能であり、要は、樹脂フィルムに放射導体パターンが形成されると共に該放射導体パターンの給電端子が樹脂フィルムの舌片部に露出しているフィルムアンテナ部であればよい。
本発明の実施形態例に係る車載用アンテナ装置の外観図である。 該アンテナ装置の分解斜視図である。 該アンテナ装置の正面図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 該アンテナ装置を使用したダイバーシティアンテナの正面図である。 図6のC−C線に沿う要部断面図である。
符号の説明
1 フィルムアンテナ部
2 樹脂フィルム
2a 舌片部
2b 透孔
3 放射導体パターン
4 給電端子
5 コネクタ回路部
6 筐体
6a 第1のスリット
6b 第2のスリット
6c 開口部
7 回路基板
8 シールドケース
9 電極ピン(導電性突起)
9a 頭部
10 クッション部材(弾性支持部材)
11 下ケース
11c 位置決めピン
12 上ケース
13 両面接着テープ
20 同軸ケーブル(信号ケ−ブル)
30 リアウィンドウ

Claims (5)

  1. 樹脂フィルムに放射導体パターンが形成されると共に該放射導体パターンの給電端子が前記樹脂フィルムの舌片部に露出しているフィルムアンテナ部と、前記舌片部を挿通するためのスリットと信号ケ−ブルの一端部を挿通するための開口部とを有して前記フィルムアンテナ部の近傍に設置される絶縁性の筐体と、この筐体の内部に収容保持されて前記給電端子および前記信号ケ−ブルに接続される回路基板とを備え、前記舌片部を前記スリットを通過させて前記筐体の内部に搭載すると共に、前記回路基板に電気的かつ機械的に接続された導電性突起を前記筐体の内部で前記給電端子に圧接させたことを特徴とする車載用アンテナ装置。
  2. 請求項1の記載において、前記筐体の内部に前記舌片部が搭載される弾性支持部材を設け、この舌片部の搭載面とは逆側の面に露出する前記給電端子に前記導電性突起を圧接させたことを特徴とする車載用アンテナ装置。
  3. 請求項2の記載において、前記導電性突起が電極ピンであって、この電極ピンの頭部と前記弾性支持部材との間に前記舌片部を挟持することによって、該頭部が前記給電端子に圧接されるようにしたことを特徴とする車載用アンテナ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項の記載において、前記筐体が、前記舌片部を支持する下ケースと該下ケースの上部開口を蓋閉する上ケースとからなり、前記下ケースの内底部に突設した位置決めピンを前記舌片部に形成した透孔に挿入することによって、この舌片部が前記下ケースに位置決め状態で係止されるようにしたことを特徴とする車載用アンテナ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項の記載において、前記フィルムアンテナ部が半波長ダイポールアンテナであって、前記樹脂フィルムの長手方向中央部の一側に前記舌片部が突設されていると共に、前記筐体の相対向する両側部に前記スリットをそれぞれ設け、前記舌片部をこれら両スリットのいずれか一方に選択的に挿通可能としたことを特徴とする車載用アンテナ装置。
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