JP2007071734A - 光学式絶対値エンコーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】M系列用の受光セルに接続されたトランジスタの電流増幅率のばらつきに起因した位置検出誤差の発生を除去すること。
【解決手段】発光素子1から出射した照射光を、M系列トラック5が設けられたスケール板4に入射し、当該スケール板4からの照射光を受光部2で受光する。受光部2から出力されたM系列検出信号を電流−電圧変換した後、各比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に入力する。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8において基準電圧と比較して矩形波状に波形成形したM系列検出信号を得てCPU50へ入力し、CPU50でM系列検出信号から絶対位置情報を得る。前記各比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対して可変抵抗器63を接続して、比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、直線位置又は回転角度の絶対変位量を計測するための光学式絶対値エンコーダに係るものであり、特にスケール又は回転板からM系列信号を検出することにより電源投入時の原点復帰動作が不要な絶対値検出機能を有する光学式絶対値エンコーダに関する。
図16(a)(b)は、従来の絶対値リニアエンコーダの概略構成を示す構成図である。同図に示す絶対値リニアエンコーダは、発光素子1、受光部2、図示していない電子部品を搭載した回路基板3、スケール板4から構成される。スケール板4は、同図に示す矢印7及び8方向へ移動可能になっている。発光素子1から出射した光は、スケール板4で反射して受光部2へ入射するように受光部2とスケール板4とが対向配置されている。
図17は回路基板3側から眺めたスケール板4の全体構成図であり、図18は図17に示すスケール板4のパターン形成面の部分拡大図である。回路基板3に対向しているスケール板4のパターン形成面に、M系列にしたがって入射光を反射する反射パターンからなるM系列トラック5と、一定周期の明暗格子からなる明暗トラック6とが形成されている。なお、M系列トラック5は、反射領域と非反射領域とが繰り返すパターンを形成している。非反射領域とは反射領域よりも反射率が低いという意味であり、必ずしも光が全く反射しない(反射率0)ということに限定する趣旨ではない。スケール板4上に形成されたM系列トラック5及び明暗トラック6は、ガラス板上にクロム膜を蒸着し、該クロム膜の一部をエッチングによって除去することにより得ることができる。
ここで、M系列とは、1周期あたり2個の1,0の組み合わせで構成され、簡単な規則によって作られる確定的系列であるが、概観上不規則な系列に似ている。このM系列の特定位置から連続するn個の1,0情報(パターン)は、系列内で1つしか存在しないため、2個の重複しない情報を持つことになる。上記M系列トラック5は、このM系列の「1」を反射領域(図18の斜線部5a)、「0」を非反射領域(図18の非斜線部5b)とする2個の反射領域5aを有する反射パターンで構成される。ここでは、n=8で2(=256)個の系列からなるものとして説明する。図17に示すように、明暗トラック6の周期を200μmとすると、M系列トラック5のパターンは256個(0〜255)であるので、パターンを配置することができる領域は51.2mm(0.2mm×256)となる。
図19はスケール板4側から回路基板3上の受光部2を眺めた場合の受光部2の受光セルパターン及びトランジスタを示す平面図である。図中の斜線で示した領域は光を感じる感帯部を示し、その他の領域は光を検出しない不感帯部を示している。同図において、最下段に配置された8個の受光セルからM系列用の受光セルアレイA群311が構成され、下から2段目に配置された8個の受光セルからM系列用の受光セルアレイB群312が構成される。また、左上に配置された6個の受光セルから内挿倍用の受光セルアレイA’群313が構成され、右上に配置された6個の受光セルから内挿倍用の受光セルアレイB’群314が構成される。各受光セルはフォトダイオードで構成することができる。
また、M系列用の受光セルアレイA群311の各受光セルの出力端が光電流を増幅するトランジスタ401〜408に接続され、B群312の各受光セルの出力端が光電流を増幅するトランジスタ409〜416に接続されている。これらトランジスタは受光部2の外部に設けられている。
受光セルアレイA群311,B群312の各受光セルは周期的に配置されるものであり、隣接する2つの受光セル間の距離である周期ピッチ321をM系列用周期ピッチ=Pというものとする。受光セルアレイA群311,B群312の位相差322を電気角で180°とするため、位相差322の距離はM系列用周期ピッチPの半分、つまり、P/2とする。
また、受光セルアレイA’群313、受光セルアレイB’群314の周期ピッチ(以下、内挿倍用周期ピッチという。)323、324はM系列検出用周期ピッチ321と同じ値、つまり、内挿倍用周期ピッチはPとなるように設けられている。内挿倍用周期ピッチ323,324(=P)を電気角で360°とした場合に、受光セルアレイA’群313、受光セルアレイB’群314の位相差325を90°もしくは270°の電気角の位相差に設定するためには、位相差325となる距離を、P/4または3P/4とすることにより達成される。
また、M系列用の受光セルアレイB群312と内挿倍検出用の受光セルアレイA’群313とは適当な位相差にて配置されるが、この従来技術では、受光セルアレイB群312と受光セルアレイA’群313とが同位相となるように配置されている。
なお、受光セルアレイA群311,B群312及び受光セルアレイA’群313、B’群314のそれぞれのピッチ321、323、324、受光セルアレイA群311及びB群312との位相差322、受光セルアレイA’群313及びB’群314との位相差325については特開2001-194185号公報に詳述されている。
図20は受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314及びその周辺回路の回路構成図である。M系列用の受光セルアレイA群311及びB群312と内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314とでは回路構成が異なっている。
受光セルアレイA群311,B群312,A’群313,B’群314の個々の受光セル(31−1〜31−8、32−1〜32−8、33−1〜33−6、34−1〜34−6)のカソード側に電源(Vcc)が接続されており、逆バイアス接続となっている。
M系列用の受光セルアレイA群311及びB群312の全ての受光セル31−1〜31−8及び32−1〜32−8のアノード側はトランジスタ401〜416のベース−エミッタ間を介してそれぞれ電流電圧変換用抵抗41−1〜41−8,42−1〜42−8が接続されており、CPU(Central Processing Unit)50がM系列検出信号を電圧信号として取り込めるようになされている。
内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314の周辺回路構成は、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314の各受光セル33−1〜33−6、34−1〜34−6のアノード側を全て結合して電流電圧変換用抵抗43,44に接続され、また、これら電流電圧変換用抵抗43,44の他端はグランド接地されている。これによりI/V変換された内挿倍検出信号を電圧信号としてCPU50内のA/D変換器(図示せず)を介して取り込む。
これにより、M系列用の受光セルアレイA群311,B群312では個々の受光セル31−1〜31−8及び32−1〜32−8から出力される検出信号がそれぞれCPU50に入力されるのに対し、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314では、個々の受光セル33−1〜33−6、34−1〜34−6からの出力信号の総和が出力される。
以上のように構成された光学式絶対値エンコーダにおいて、スケール板4と回路基板3とが矢印7又は8方向へ相対移動すると、受光セルアレイA群311及びB群312が対向配置されたM系列トラック5からの照射光を受光して16個の独立した信号からなるM系列検出信号を出力する。図21に示すM系列検出信号71及び72は受光セル31−1及び31−2から出力された検出信号を電流電圧変換して得られた信号波形である。また、同時に、受光セルアレイA’群313及びB’群314が対向配置された明暗トラック6からの照射光を受光して正弦波信号又は三角波信号となる2個の独立した内挿倍検出信号を出力する。図21に示す内挿倍検出信号75,76は内挿培用の受光セルアレイ群A’313及びB’群314から出力された内挿倍検出信号の正弦波形である。
M系列検出信号及び内挿倍検出信号をCPU50に取り込み、M系列検出信号を絶対値位置情報に変換する。更に、M系列検出信号と同期して得られる内挿倍検出信号を電気的に内挿倍することによりM系列検出信号で得られた分解能を超える分解能を実現している。
また、内挿倍検出信号はA群311から出力されるM系列検出信号とB群312から出力されるM系列検出信号とを切り替える選択信号として用いることができる。例えば、図21に示すタイミングT1にてM系列検出信号を得る場合、M系列用の受光セルアレイA群311のM系列検出信号71はハイレベル側からローレベル側へ変化するタイミングであり、CPU50に取り込まれるM系列検出信号71の値が不安定になる。図22はM系列検出信号71、71の各変化領域がCPU50に取り込まれた場合のデジタル値の状況を示している。同図に示すように、M系列検出信号71、71の各変化領域ではデジタル値が不安定な状態となっている。
そこで、受光セルアレイA群311のM系列検出信号の状態が不安定な領域(タイミングT1など)において、信号状態が安定している受光セルアレイB群312のM系列検出信号(72等)を位置検出に用いるようにする。
受光セルアレイA群311及びB群312の選択方法につて簡単に説明する。受光セルアレイA’群313及びB’群314の内挿倍検出信号75、76を内挿処理し、受光セルアレイA’群313の出力信号の1周期を電気角の360°としたとき、受光セルアレイB’群314の電気角位置検出値が0〜180°の場合には受光セルアレイA群311を選択し、180°〜360°の場合には受光セルアレイB群312を選択する。このように内挿倍検出信号75,76を用いて受光セルアレイA群311及びB群312を選択することにより常に安定したM系列検出信号に基づいた位置検出が可能になる。
なお、上記光学式リニアエンコーダはスケール板4からの反射光を受光部2で検出する方式であるが、発光素子と受光素子とをスケール板を挟んで対向配置し、スケール板にM系列トラック5及び明暗トラック6に相当するスリット列を形成し、スリット列を透過した光を受光素子で検出する方式もある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−194185号公報
しかしながら、図23に示すように、実際にCPU50に取り込まれるM系列検出信号(71,72)は、光の回折(回り込み光)の影響により、台形波形のエッジ部が丸くなった波形となる。また、各トランジスタ401〜416での電流増幅率のバラツキが大きい場合、M系列検出信号のオフセットレベルが上昇する。台形波形のエッジ部が丸くなり、且つオフセットレベルが上昇すると、図24に示すように本来であればローレベルを検出しなければならない区間であってもCPU50内部の比較器基準電圧レベルより大きな値となって、誤ってハイレベルであると判断されることとなる。この結果、位置検出の誤りが発生するといった問題があった。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、M系列用の受光セルに接続されたトランジスタの電流増幅率のばらつきに起因した位置検出誤差の発生を除去して信頼性の高い高性能な光学式絶対値エンコーダを提供することを目的とする。
本発明の光学式絶対値エンコーダは、照射光を出射する発光部と、前記発光部から入射する照射光をM系列情報に基づいて反射/非反射又は透過/遮光するM系列トラックが設けられたスケールと、前記M系列トラックと対向する位置にそれぞれ配置され複数個の受光素子からなる2つのM系列用受光素子群を備えた受光部と、前記M系列用受光素子群の各受光素子が出力するM系列検出信号をそれぞれ増幅する複数の増幅回路と、前記各増幅回路の増幅したM系列検出信号をそれぞれ電流−電圧変換する複数の電流−電圧変換回路と、前記各電流−電圧変換回路に対応して設けられ、それぞれ対応する電流−電圧変換回路で電圧信号に変換されたM系列検出信号と基準電圧とを比較して矩形波状のM系列検出信号を出力する複数の比較器と、前記各比較器の基準電圧を調整する基準電圧調整手段と、前記各比較器の出力するM系列検出信号を処理して絶対位置情報を得る制御回路と、を具備したことを特徴とする。
このように構成された光学式絶対値エンコーダによれば、各比較器の基準電圧を調整可能に構成したので、M系列検出信号のオフセットレベルの上昇に対応して各比較器の基準電圧を調整することができ、M系列用の受光セルに接続されたトランジスタの電流増幅率にばらつきが在っても信頼性の高い計測結果を得ることができる。
また本発明の光学式絶対値エンコーダは、照射光を出射する発光部と、前記発光部から入射する照射光をM系列情報に基づいて反射/非反射又は透過/遮光するM系列トラックが円周方向に沿って設けられた回転板と、前記M系列トラックと対向する位置にそれぞれ配置され複数個の受光素子からなる2つのM系列用受光素子群を備えた受光部と、前記M系列用受光素子群の各受光素子が出力するM系列検出信号をそれぞれ増幅する複数の増幅回路と、前記各増幅回路の増幅したM系列検出信号をそれぞれ電流−電圧変換する複数の電流−電圧変換回路と、前記各電流−電圧変換回路に対応して設けられ、それぞれ対応する電流−電圧変換回路で電圧信号に変換されたM系列検出信号と基準電圧とを比較して矩形波状のM系列検出信号を出力する複数の比較器と、前記各比較器の基準電圧を調整する基準電圧調整手段と、前記各比較器の出力するM系列検出信号を処理して前記回転板の回転方向の変位を検出する制御回路と、を具備したことを特徴とする。
このように構成された光学式絶対値エンコーダによれば、各比較器の基準電圧を調整可能に構成したので、M系列検出信号のオフセットレベルの上昇に対応して各比較器の基準電圧を調整することができ、M系列用の受光セルに接続されたトランジスタの電流増幅率にばらつきが在っても信頼性の高い計測結果を得ることができる。
前記基準電圧調整手段は、前記各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対して前記基準電圧としての出力電圧を印加する、出力電圧を調整可能な基準電圧調整器で構成することができる。
また前記基準電圧調整手段は、前記各比較器の基準電圧入力側を複数の比較器毎に電気的に並列接続した複数の統合基準入力端に対してそれぞれ接続され、前記基準電圧となる出力電圧を個別に調整可能な複数の基準電圧調整器から構成することができる。これにより、複数の比較器毎にM系列検出信号のオフセットレベルの上昇に対応した基準電圧を設定することができる。
また前記基準電圧調整手段は、前記各比較器の基準電圧入力側に対してそれぞれ接続され、前記各比較器の基準電圧となる出力電圧を個別に調整可能な複数の基準電圧調整器から構成することができる。これにより、各比較器にそれぞれのM系列検出信号のオフセットレベルの上昇に対応した基準電圧を個別に設定することができる。
また前記基準電圧調整手段は、前記制御回路に備えられ前記各比較器の基準電圧指令値を出力するプロセッサと、前記プロセッサから基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され前記各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたD/A変換部と、を備えた構成とすることができる。これにより、基準電圧調整器が不要となるので、基準電圧調整器の調整作業を削減できると共にコストダウンを図ることができる。
また前記基準電圧調整手段は、前記制御回路に備えられ複数の前記比較器毎に基準電圧指令値を出力するプロセッサと、前記複数の比較器毎に設けられ、前記プロセッサから各々対応する基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され、前記複数の比較器毎に基準電圧入力側を電気的に並列接続した複数の統合基準入力端に対してアナログ出力端子がそれぞれ接続された複数のD/A変換部と、を備えた構成とすることができる。これにより、発光素子の照明むらや位置調整誤差による照明の不均一による位置検出誤りを除去することができる。
また前記基準電圧調整手段は、前記制御回路に備えられ前記各比較器に個別に基準電圧指令値を出力するプロセッサと、前記各比較器に対して設けられ、前記プロセッサから各々対応する基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され、前記各比較器の基準電圧入力側に対してアナログ出力端子がそれぞれ接続された複数のD/A変換部と、を備えた構成とすることができる。これにより、発光素子の照明むらや位置調整誤差による照明の不均一による位置検出誤りを除去することができる。
また前記基準電圧調整手段は、前記M系列用受光素子群の近傍に配置されたモニタリング受光素子と、前記モニタリング受光素子の出力する検出信号を増幅するモニタリング用増幅回路と、前記モニタリング用増幅回路の増幅した検出信号を電流−電圧変換するモニタリング用電流−電圧変換回路と、前記モニタリング用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された検出信号に基づいて前記比較器の基準電圧を生成し、当該基準電圧を前記各比較器の基準電圧入力側に印加する基準電圧生成回路と、を備えた構成とすることができる。これにより、発光素子の劣化による位置検出誤差の発生を防止することができる。
また前記基準電圧調整手段は、前記M系列用受光素子群の近傍に配置されたモニタリング受光素子と、前記モニタリング受光素子の出力する検出信号を増幅するモニタリング用増幅回路と、前記モニタリング用増幅回路の増幅した検出信号を電流−電圧変換するモニタリング用電流−電圧変換回路と、前記モニタリング用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された検出信号に基づいて前記比較器の基準電圧指令値を生成する基準電圧生成回路と、前記制御回路に備えられ前記基準電圧生成回路から基準電圧指令値を取り込んで前記各比較器の基準電圧指令値として出力するプロセッサと、前記プロセッサから基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され前記各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたD/A変換部と、を備えた構成とすることができる。これにより、プロセッサにおいてモニタリング受光素子の出力する検出信号を管理することができ、故障予知が可能になる。
また前記基準電圧調整手段は、前記M系列用受光素子群の近傍に配置されたモニタリング受光素子と、前記モニタリング受光素子の出力する検出信号を増幅するモニタリング用増幅回路と、前記モニタリング用増幅回路の増幅した検出信号を電流−電圧変換するモニタリング用電流−電圧変換回路と、前記モニタリング用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された検出信号を取り込み、当該検出信号に基づいて前記比較器の基準電圧指令値を求めて前記各比較器の基準電圧指令値として出力するプロセッサと、前記プロセッサから基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され前記各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたD/A変換部と、を備えた構成とすることができる。これにより、基準電圧生成回路が不要となるので、コストダウンを図ることができる。
また前記M系列用受光素子群が互いに位相のずれたM系列用受光素子A群及びM系列用受光素子B群からなる場合、前記基準電圧調整手段を、前記M系列用受光素子A群及びB群の近傍にそれぞれ配置されたA群及びB群用モニタリング受光素子と、前記A群及びB群用モニタリング受光素子の出力する各検出信号をそれぞれ増幅するA群及びB群用モニタリング用増幅回路と、前記A群及びB群用モニタリング用増幅回路の増幅した各検出信号をそれぞれ電流−電圧変換するA群及びB群用電流−電圧変換回路と、前記A群用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された各検出信号に基づいて前記M系列用受光素子A群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧を生成し、前記M系列用受光素子A群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対して接続されたA群用基準電圧生成回路と、前記B群用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された各検出信号に基づいて前記M系列用受光素子B群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧を生成し、前記M系列用受光素子B群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対して接続されたB群用基準電圧生成回路と、を備えた構成とする。これにより、発光素子の照明むらや位置調整誤差による照明の不均一による位置検出誤差を除去することができる。
また前記M系列用受光素子群は、互いに位相のずれたM系列用受光素子A群及びM系列用受光素子B群からなる場合、前記基準電圧調整手段を、前記M系列用受光素子A群及びB群の近傍にそれぞれ配置されたA群及びB群用モニタリング受光素子と、前記A群及びB群用モニタリング受光素子の出力する各検出信号をそれぞれ増幅するA群及びB群用モニタリング用増幅回路と、前記A群及びB群用モニタリング用増幅回路の増幅した各検出信号をそれぞれ電流−電圧変換するA群及びB群用電流−電圧変換回路と、前記A群用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された各検出信号に基づいて前記M系列用受光素子A群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧指令値を生成するA群用基準電圧生成回路と、前記B群用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された各検出信号に基づいて前記M系列用受光素子B群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧指令値を生成するB群用基準電圧生成回路と、前記制御回路に備えられ前記A群用基準電圧生成回路及び前記B群用基準電圧生成回路から基準電圧指令値をそれぞれ取り込んで、前記M系列用受光素子A群に対応した前記比較器の基準電圧指令値及び前記M系列用受光素子B群に対応した前記比較器の基準電圧指令値として出力するプロセッサと、前記プロセッサからM系列用受光素子A群に対応した比較器の基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され、前記M系列用受光素子A群に対応した各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたA群用D/A変換部と、前記プロセッサからM系列用受光素子B群に対応した比較器の基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され、前記M系列用受光素子B群に対応した各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたB群用D/A変換部と、を備えて構成することができる。これにより、プロセッサにおいてA群及びB群用モニタリング受光素子の検出信号を管理することができ、故障予知が可能になる。
また前記M系列用受光素子群は、互いに位相のずれたM系列用受光素子A群及びM系列用受光素子B群からなる場合、前記基準電圧調整手段を、前記M系列用受光素子A群及びB群の近傍にそれぞれ配置されたA群及びB群用モニタリング受光素子と、前記A群及びB群用モニタリング受光素子の出力する各検出信号をそれぞれ増幅するA群及びB群用モニタリング用増幅回路と、前記A群及びB群用モニタリング用増幅回路の増幅した各検出信号をそれぞれ電流−電圧変換するA群及びB群用電流−電圧変換回路と、前記A群モニタリング用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された検出信号を取り込み、当該検出信号に基づいてM系列用受光素子A群に対応した各比較器の基準電圧指令値を求めて当該比較器の基準電圧指令値として出力する一方、前記B群モニタリング用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された検出信号を取り込み、当該検出信号に基づいてM系列用受光素子B群に対応した各比較器の基準電圧指令値を求めて当該比較器の基準電圧指令値として出力するプロセッサと、前記プロセッサからM系列用受光素子A群に対応した各比較器の基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され前記M系列用受光素子A群に対応した各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたA群用D/A変換部と、前記プロセッサからM系列用受光素子B群に対応した各比較器の基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され前記M系列用受光素子B群に対応した各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたB群用D/A変換部と、を備えた構成とすることができる。これにより、A群及びB群用基準電圧生成回路が不要となり、コストダウンを図ることができる。
上記記載の光学式絶対値エンコーダと、前記光学式絶対値エンコーダから出力される絶対位置情報を用いて位置制御される移動体と、を備えた移動装置を構成することができる。
本発明によれば、M系列用の受光セルに接続されたトランジスタの電流増幅率のばらつきに起因した位置検出誤差の発生を除去することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダの概略的な構成を説明する。
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値リニアエンコーダは、半導体装置、製造装置又は工作機械等において、直線位置又は回転角度の計測が必要な移動装置に組み込んで用いられる。スケール板4又はセンサヘッド(受光部2側)を移動装置における計測対象である移動体と一緒に動くようにしてスケール板4と受光部2とを相対移動させる。
図1は受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。本実施の形態は、M系列検出信号をCPU50へ取り込むための各経路上にそれぞれ比較器61−1〜61−8、62−1〜62−8を配置し、各比較器61−1〜61−8、62−1〜62−8の基準電圧を可変抵抗器63にて調整できるように構成したものである。その他の構成は前述した図20に示す回路構成と同じあり、図20の回路構成と同一箇所には同一符号を付している。
比較器61−1〜61−8の一方の入力端子には、受光セルアレイA群311から並列に出力される8個のM系列検出信号をそれぞれ増幅するトランジスタ401〜408のエミッタ端子がそれぞれ接続されている。また、比較器61−1〜61−8の他方の入力端子には、可変抵抗器63の可変電圧取出し端子が接続されている。比較器62−1〜62−8の一方の入力端子には、受光セルアレイB群312から並列に出力される8個のM系列検出信号をそれぞれ増幅するトランジスタ409〜416のエミッタ端子がそれぞれ接続されている。また、比較器62−1〜62−8の他方の入力端子には、可変抵抗器63の可変電圧取出し端子が接続されている。可変抵抗器63の一端が抵抗素子64を直列に介して電源(Vcc)に接続され、他端が電流−電圧変換回路65を直列に介してグラウンドに接続されている。
図1に示すように、比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の他方の入力端子は基準電圧入力側であり、可変抵抗器63の可変電圧取出し端子に対して並列接続された統合基準入力となっている。
ここで、可変抵抗器63を用いた比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧調整について説明する。
図2は比較器入力となるアナログのM系列検出信号S1、S2と比較器出力となる矩形波状のM系列検出信号S11、S22と基準電圧V1とを重ね合わせた波形図である。
トランジスタ401〜416から出力された比較器入力となるアナログのM系列検出信号S1、S2は、台形波形のエッジ部が丸くなり、かつオフセット電圧が加算された状態となっている。このようなM系列検出信号S1、S2と調整した基準電圧V1、V2とを比較して矩形波状の比較器出力S11、S22を得ている。
ところで、理想的には矩形波状をなす比較器出力は、理想的なM系列検出信号(Sa、Sb)がハイレベルとなる区間に相当する区間ではハイレベルとなり、理想的なM系列検出信号(Sa、Sb)がローレベルとなる区間に相当する区間ではローレベルとなることが求められる。
このため、理想的なM系列検出信号(Sa、Sb)が示すハイレベルとローレベルの中間レベルに比較器基準電圧(Va)が設定されることが、理想的な比較器出力を得るための条件となる。
ところが、実際のM系列検出信号S1、S2はオフセットレベルが上昇するため、理想的なM系列検出信号(Sa、Sb)に基づいて設定した比較器基準電圧(Va)を用いて比較器出力を得たのでは、図24に示す問題が発生する。
そこで、図2に示すように、オフセットレベルの上昇に対応して比較器基準電圧を当初理想的であった基準電圧(Va)からオフセットレベルの上昇を考慮した基準電圧(V1)へと上げてやることとする。オフセットレベルの上昇を考慮した基準電圧(V1)と実際のM系列検出信号S1、S2との交差部が、比較器基準電圧(Va)と理想的なM系列検出信号(Sa、Sb)との交差部と一致する基準電圧(V1)を求め、そのような基準電圧(V1)が各比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の他方の入力端に印加されるように可変抵抗器63を調整する。
次に、以上のように構成された本実施の形態の動作について説明する。なお、比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8にM系列検出信号及び内挿倍検出信号が入力するまでの動作並びにCPU50における位置検出動作は上述した通りであるので、ここでは比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8における動作を主に説明する。
比較器61−1及び62−1には、受光セル31−1及び32−1からの検出信号を増幅したトランジスタ401、409からのM系列検出信号S1,S2が入力する。他の比較器61−2〜61−8及び62−2〜62−8には受光セル31−2〜31−8及び32−2〜32−8からの検出信号を増幅したトランジスタ402〜408及び410〜416からのM系列検出信号が入力する。これらの比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の一方の入力端に入力するM系列検出信号は台形波形のエッジが丸くなり、かつオフセットレベルが上昇している。
比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の他方の入力端には、可変抵抗器63からオフセットレベルの上昇分を加味して適切な値に調整した基準電圧(V1)が印加されている。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8は、入力M系列検出信号と基準電圧(V1)とを比較し、入力M系列検出信号が基準電圧(V1)を超えていれば比較器出力をハイレベルとし、入力M系列検出信号が基準電圧(V1)を超えていなければ比較器出力をローレベルとする。
上記したように、可変抵抗器63を調整して、実際のM系列検出信号(S1,S2等)と基準電圧V1との交差部と、理想的な台形波形のM系列検出信号(Sa、Sb等)と本来の基準電圧Vaとの交差部とがほぼ一致する位置まで基準電圧V1を調整している。したがって、図2に示すように、比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の各比較器出力は、理想的な台形波形のM系列検出信号(Sa、Sb等)と本来の基準電圧Vaとの比較結果とほぼ同様の矩形波状のM系列検出信号(S11,S22)となる。
CPU50では、比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8から出力される比較器出力(S11,S22等)をM系列検出信号(71,72)として取り込む。そして、受光セルアレイA’群313及びB’群314からI/V変換されて取り込まれる内挿倍検出信号とM系列検出信号(S11,S22等)とを組み合わせて位置検出を行う。具体的には、内挿倍検出信号75、76の位相情報に基づいて安定したM系列検出信号を選択している。例えば、タイミングT1では内挿倍検出信号76の位相情報(180°から360°の間)に基づいてB群312のM系列検出信号(72)が選択されるが、当該M系列検出信号(72)はローレベルに安定しており、正確な位置検出が可能になる。
このように本実施の形態によれば、CPU50へ安定したM系列検出信号を入力するための比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を可変抵抗器63で調整可能にしたので、内挿倍検出信号75、76の位相情報に基づいて常に安定した状態のM系列検出信号(A群311又はB群312)を選択でき、M系列検出信号(S1,S2等)の台形波形のエッジの丸まりや、オフセットレベルの上昇に伴う位置検出誤差を除去することができ、信頼性の高い測定結果を得ることができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、受光セルアレイA群311のM系列検出信号と受光セルアレイB群312のM系列検出信号とで、比較器の比較器基準電圧を個別に調整可能に構成した例である。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。
図3は、受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する構成を除いて、上記第1の実施の形態と同じ回路構成であるので、ここでは異なる部分を中心に説明する。
図3に示すように、受光セルアレイA群311のM系列検出信号が入力する比較器61−1〜61−8の他方の入力端子には、A群用の可変抵抗器63から基準電圧V1Aが設定される。また、受光セルアレイB群312のM系列検出信号が入力する比較器62−1〜62−8の他方の入力端子には、B群用の可変抵抗器66から基準電圧V1Bが設定される。すなわち、A群311に対応した比較器61−1〜61−8の基準電圧V1Aは可変抵抗器63で調整し、B群312に対応した比較器62−1〜62−8の基準電圧V1Bは可変抵抗器66で調整する構成となっている。
ここで、受光セルアレイA群311と受光セルアレイB群312とは、物理的に離れた位置に配置されている。このため、受光セルアレイA群311とB群312との間で発光素子1による照明むらや、発光素子1の位置調整誤差等により、受光セルアレイA群311とB群312とではM系列検出信号のオフセットレベルが異なっている可能性がある。ところが、オフセットレベルの異なるA群311とB群312のM系列検出信号に対して第1の実施の形態にように1つの可変抵抗器63でそれぞれ対応するのは困難である。
そこで、図3に示すように受光セルアレイA群311及びB群312に対応して可変抵抗器63及び66を別々に設け、A群311に対応した比較器61−1〜61−8と、B群312に対応した比較器62−1〜62−8に別々の基準電圧V1A、V1Bを独立に設定可能に構成した。
以上のように構成された本実施の形態によれば、A群311に対応した比較器61−1〜61−8と、B群312に対応した比較器62−1〜62−8とに対して、A群311及びB群312の各々のオフセットレベルに応じて適切な基準電圧V1A、V1Bを独立に設定できる。この結果、発光素子1のA群311及びB群312に対する照明むらや発光素子1の位置調整誤差によって発生する不均一照明の影響を除去することができ、位置検出誤りの発生をなくすることができる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、受光セルアレイA群311及びB群312の全てのM系列検出信号に対して個別に比較器基準電圧を調整可能に構成した例である。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。
図4は、受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する構成を除いて、上記第1の実施の形態と同じ回路構成であるので、ここでは異なる部分を中心に説明する。
図4に示すように、受光セルアレイA群311のM系列検出信号が入力する比較器61−1〜61−8の他方の入力端子には、各々対応する可変抵抗器63−1〜63−8から基準電圧が個別に設定される。また、受光セルアレイB群312のM系列検出信号が入力する比較器62−1〜62−8の他方の入力端子には、各々対応する可変抵抗器66−1〜66−8から基準電圧が個別に設定される。すなわち、A群311及びB群312単位で基準電圧を調整するのではなく、個々の受光セル単位でオフセットレベルに対応した最適な基準電圧を設定可能な構成としている。
なお、各可変抵抗器63−1〜63−8及び66−1〜66−8は、抵抗素子64−1〜64−8及び抵抗素子67−1〜67−8を直列に介して電源(Vcc)に接続され、また電流−電圧変換回路65−1〜65−8及び電流−電圧変換回路68−1〜68−8を直列に介してグラウンドに接続されている。
このような本実施の形態によれば、第2の実施の形態のようなA群B群毎ではなく、受光セル単位でオフセットレベルに対応した基準電圧を個々の比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に設定できるので、受光セル間で発生する照明むらや、発光素子1の位置調整誤差によって発生する不均一照明の影響を除去することができ、位置検出誤差の発生を除去してより信頼性の高い測定値を得ることができる。
(第4の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、受光セルアレイA群311及びB群312のM系列検出信号が入力する比較器の基準電圧を、可変抵抗器ではなく、D/A変換器出力を用いて調整可能に構成した例である。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。
図5は、受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する構成を除いて、上記第1の実施の形態と同じ回路構成であるので、ここでは異なる部分を中心に説明する。
図5に示すCPU70は、デジタル信号をアナログ信号(電圧)に変換するD/A変換部を内蔵している。CPU70が内蔵するD/A変換部のアナログ出力端子は、比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧入力側となる他方の入力端子に接続されている。
本実施の形態では、CPU70の内部において図2に示す適切な基準電圧V1をアナログ出力し得るデジタル値をD/A変換部のデジタル入力端子に与え、アナログ出力端子から比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対して基準電圧V1を並列に印加するように構成されている。
本エンコーダ外部からCPU70に基準電圧(V1)指令値を与えて内蔵するD/A変換部のデジタル入力端子に指令値に基づいたデジタル値を入力する。又は、予めCPU70に幾つかのデジタル値を準備しておき、これを読み出してデジタル入力端子に入力する。このようにデジタル入力端子に与えるデジタル値により比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する。
なお、比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対してCPU70から基準電圧V1を並列入力する以外の動作については、第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。
このような本実施の形態によれば、CPU70に内蔵されたD/A出力端子から比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対して基準電圧V1を並列に印加するように構成したので、第1の実施の形態において基準電圧の生成に用いた可変抵抗器63等が不要となりコストダウンを図ることができると共に、可変抵抗器の作業も不要となり作業性の改善も期待できる。
なお、CPU70に内蔵されたD/A変換部に限らず、CPU70に外付けのD/A変換器を用いるようにしても良い。D/A変換器のデジタル入力端子をCPU70のデジタル値出力ポートに接続して使用する。D/A変換器のアナログ出力端子は比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の他方の入力端子に並列接続する。
(第5の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、受光セルアレイA群311及びB群312のM系列検出信号が入力する比較器の基準電圧を、D/A変換出力を用いてA群311及びB群312で別々に調整可能に構成した例である。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。
図6は、受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する構成を除いて、上記第1の実施の形態と同じ回路構成であるので、ここでは異なる部分を中心に説明する。
図6に示すCPU70は、デジタル信号をアナログ信号(電圧)に変換するA群用及びB群用の2つのD/A変換部を内蔵している。CPU70が内蔵するA群用のD/A変換部のアナログ出力端子は、A群用の比較器61−1〜61−8の基準電圧入力端となる他方の入力端子に並列に接続されている。またB群用のD/A変換部のアナログ出力端子は、B群用の比較器62−1〜62−8の基準電圧入力端となる他方の入力端子に並列に接続されている。
本実施の形態では、CPU70の内部においてA群311のM系列検出信号のオフセットレベルに対応した基準電圧V1Aをアナログ出力するようなデジタル値をA群用のD/A変換部のデジタル入力端子に与える。また、B群312のM系列検出信号のオフセットレベルに対応した基準電圧V1Bをアナログ出力するようなデジタル値をB群用のD/A変換部のデジタル入力端子に与える。
本エンコーダ外部からCPU70に基準電圧V1A、V1Bの指令値を与えて内蔵するA群用及びB群用の各D/A変換部のデジタル入力端子に、指令値に基づいたデジタル値を入力する。又は、予めCPU70に幾つかのデジタル値を準備しておき、これを読み出して各デジタル入力端子に入力する。このようにA群用のデジタル入力端子及びB群用のデジタル入力端子に個別に与えるデジタル値により、A群用の比較器61−1〜61−8及びB群用の比較器62−1〜62−8に個別の基準電圧V1A,V1Bを設定する。
なお、比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対してCPU70から基準電圧V1A,V1Bを並列入力する以外の動作については、第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。
このような本実施の形態によれば、CPU70に内蔵されたA群用のD/A変換部のアナログ出力端子及びB群用のD/A変換部のアナログ出力端子から比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対してA群用の基準電圧V1A,B群用の基準電圧V1Bを個別に設定可能に構成したので、発光素子1のA群311及びB群312に対する照明むらや発光素子1の位置調整誤差によって発生する不均一照明の影響を除去することができ、位置検出誤りの発生をなくすることができる。
なお、CPU70に内蔵されたD/A変換部に限らず、CPU70に外付けでA群用及びB群用のD/A変換器を備えるようにしても良い。A群用及びB群用のD/A変換器のデジタル入力端子をCPU70のデジタル値出力ポートに接続して使用する。A群用のD/A変換器のアナログ出力端子は比較器61−1〜61−8の他方の入力端子に並列接続する。またB群用のD/A変換器のアナログ出力端子は比較器62−1〜62−8の他方の入力端子に並列接続する。
(第6の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、受光セルアレイA群311及びB群312のM系列検出信号が入力する比較器の基準電圧を、D/A変換出力を用いて受光セル毎に調整可能に構成した例である。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。
図7は、受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する構成を除いて、上記第1の実施の形態と同じ回路構成であるので、ここでは異なる部分を中心に説明する。
図7に示すCPU70は、全ての比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対応した数のD/A出力端子を備えており、それらのD/A出力端子はそれぞれ対応する比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に並列接続している。
本エンコーダ外部からCPU70にM系列用の個々の受光セルに対応した基準電圧の指令値を与え、内蔵する各受光セル用の各D/A変換部のD/A入力端子に指令値に基づいたデジタル値を入力する。又は、予めCPU70に幾つかのデジタル値を準備しておき、これを読み出して各D/A入力端子に入力する。このように各受光セル用のD/A変換部に個別に与えるデジタル値により、全ての比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に個別の基準電圧が設定される。
なお、比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対してCPU70から基準電圧を並列入力する以外の動作については、第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。
このような本実施の形態によれば、CPU70に内蔵した受光セル数に対応したD/A出力端子から各々対応する比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対して基準電圧をセル単位で個別に設定可能に構成したので、発光素子1の個々の受光セルに対する照明むらや発光素子1の位置調整誤差によって発生する不均一照明の影響を除去することができ、位置検出誤りの発生をなくすることができる。
なお、CPU70に内蔵されたD/A変換部に限らず、CPU70に外付けで各受光セルに対応したD/A変換器を備えるようにしても良い。
(第7の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、受光セルアレイA群311及びB群312にモニタリング受光セルを配置し、モニタリング受光セル出力に基づいて比較器の基準電圧を調整するように構成した例である。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。
図8はスケール板4側から回路基板3上の受光部2を眺めた場合の受光部2の受光セルパターン及びトランジスタを示す平面図である。なお、図19に示す受光部構成と同じ部分には同一符号を付している。すなわち、図19と同様の位置関係にて、M系列用の受光セルアレイA群311及びB群312が配置され、内挿倍用の受光セルアレイ群A’群313及びB’群314が配置されている。
本実施の形態では、M系列用の受光セルアレイA群311及びB群312に隣接してモニタリング受光セル81を配置している。モニタリング受光セル81は発光素子1からの照射光を受光し得る位置に配置されている。また、モニタリング受光セル81の検出信号を増幅するトランジスタ82が他のトランジスタと同様に受光部2の基板外に設けられている。なお、受光セルの出力する微弱な検出信号を増幅する各トランジスタは受光セルと同じ基板上に設けるようにしても良い。
図9は、受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する構成を除いて、上記第1の実施の形態と同じ回路構成であるので、ここでは異なる部分を中心に説明する。
モニタリング受光セル81を構成するフォトトダイオードのカソード側が電源(Vcc)に接続され、該フォトトダイオードのアノード側がトランジスタ82のベースに接続されている。トランジスタ82のコレクタは電源(Vcc)に接続され、エミッタは電流信号を電圧信号に変換するための電流-電圧変換回路として機能する抵抗素子83を介してグラウンドに接続されている。トランジスタ82で増幅されたモニタ信号(電圧)は、積分演算回路から構成された基準電圧生成回路84に入力される。基準電圧生成回路84はトランジスタ82から入力するモニタ信号を用いて基準電圧を作り、各比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の他方の入力端に印加する構成となっている。
ここで、基準電圧生成回路84は、前述した第1の実施の形態と同様にM系列検出信号のオフセットレベルに対応した基準電圧V1を生成する。発光素子1を構成するLEDが劣化した場合、照射光の光量に変化が生じる。受光セルアレイA群311及びB群312のM系列検出信号は受光量に信号レベルが変化するので、比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8が比較する基準電圧V1が固定値であると信号レベルの変化に追従できない可能性がある。そこで、モニタリング受光セル81の検出信号を基準電圧生成回路84へ入力して積分処理し、積分結果である光量に基づいて基準電圧V1を生成するように構成した。
このように、発光素子1の光量を検出するモニタリング受光セル81の検出信号に基づいて比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧V1を作るようにしたので、LED(発光素子1)の劣化により光量が変化した場合であっても、光量変化に対応して適切な基準電圧V1を供給することができ、LED(発光素子1)の劣化による位置検出誤りを防止することができる。
(第8の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、受光セルアレイA群311及びB群312にモニタリング受光セルを配置し、モニタリング受光セル出力をCPUに入力して比較器の基準電圧に対する指令値として用いるように構成した例である。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。
図10は、受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する構成を除いて、上記第1の実施の形態と同じ回路構成であるので、ここでは異なる部分を中心に説明する。
本実施の形態は、第7の実施の形態と同様に、発光素子1の照射光を受光し得る位置に配置されたモニタリング受光セル81と、該モニタリング受光セル81の出力する光電流を増幅するトランジスタ82と、該トランジスタ82の増幅した光電流を電圧信号に変換する電流−電圧変換回路としての抵抗素子83と、トランジスタ82の出力する検出信号(電圧)を用いて基準電圧を生成する基準電圧生成回路84とを備えている。
CPU70は、全ての比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対応した数のD/A変換部及びそのアナログ出力端子を備えており、それらのアナログ出力端子はそれぞれ対応する比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に並列接続している。また、CPU70は、基準電圧生成回路84から基準電圧を指令値として取り込むA/D変換部を有する。CPU70のA/D変換部のアナログ入力端子に印加された基準電圧指令値(電圧信号)をデジタル信号に変換し、当該デジタル信号に対して所定の演算処理を施した後、複数のD/A変換部のアナログ出力端子から基準電圧V1として、各々対応する比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8へ出力するように構成されている。CPU70は、モニタリング受光セル81の検出信号に基づいて生成された基準電圧指令値(デジタル値)が異常値を示しているか否か判定し、モニタリング受光セル81の故障予知及び検知を行うものとする。
このような本実施の形態によれば、CPU70がモニタリング受光セル81の検出信号に基づいてデジタル信号の基準電圧指令値を作成し、当該基準電圧指令値に基づいてD/A変換部のアナログ出力端子から基準電圧を比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に供給するようにしたので、発光素子1の照射光の光量変化に応じて適切な基準電圧を設定可能であると共に、CPU70において発光素子1及びモニタリング受光セル81の状態を把握でき故障予測が可能になる。例えば、発光素子1又はモニタリング受光セル81の故障予測結果をユーザに知らせることにより、ユーザが気付かずに長期間に亘り誤った位置検出結果に基づいて移動装置が制御されるといった不都合を防止することができる。
(第9の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、上記第8の実施の形態において基準電圧生成回路84で行っている積分演算処理を、CPU70においてソフトウエアで行うように構成した例である。その他の構成は上記第8の実施の形態と同様である。
図11は本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダの受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。同図に示すように、トランジスタ82から出力され、電流−電圧変換回路83で電流−電圧変換された検出信号がCPU70のA/D変換部のアナログ入力端子に入力されている。
CPU70は、A/D変換部のアナログ入力端子に印加された検出信号をデジタル信号に変換し、当該デジタル信号を積分演算して発光素子1の照射光量に応じた基準電圧指令値を求める。この求めた基準電圧指令値を各比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対応したD/A変換部のデジタル入力端子に与え、そのアナログ出力端子から基準電圧指令値にて指示された電圧値を有する基準電圧V1を各比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に印加する。
このような本実施の形態によれば、基準電圧生成回路84で行っている積分演算処理を、CPU70においてソフトウエアで行うように構成したので、基準電圧生成回路84を削減することができ、回路素子数の削減により低コスト化を図ることができる。
(第10の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、受光セルアレイA群311及びB群312のそれぞれにモニタリング受光セルを配置し、個々のモニタリング受光セル出力に基づいてA群及びB群で個別に適切な比較器基準電圧を生成するように構成した例である。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。
図12はスケール板4側から回路基板3上の受光部2を眺めた場合の受光部2の受光セルパターン及びトランジスタを示す平面図である。なお、図19に示す受光部構成と同じ部分には同一符号を付している。すなわち、図19と同様の位置関係にて、M系列用の受光セルアレイA群311及びB群312が配置され、内挿倍用の受光セルアレイ群A’群313及びB’群314が配置されている。
本実施の形態では、M系列用の受光セルアレイA群311の片側に隣接してモニタリング受光セル91を配置し、受光セルアレイB群312の片側に隣接してモニタリング受光セル92を配置している。モニタリング受光セル91は、受光セルアレイA群311の片側に隣接配置することで、受光セルアレイA群311とほぼ同様の条件で発光素子1からの照射光を受光し得るように設定されている。また、モニタリング受光セル92は、受光セルアレイB群312の片側に隣接配置することにより、受光セルアレイB群312とほぼ同様の条件で発光素子1からの照射光を受光し得る位置に配置されている。
また、モニタリング受光セル91、92の検出信号を増幅するトランジスタ93、94が他のトランジスタと同様に受光部2の基板外に設けられている。なお、受光セルの出力する微弱な検出信号を増幅する各トランジスタは受光セルと同じ基板上に設けるようにしても良い。
図13は、受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する構成を除いて、上記第1の実施の形態と同じ回路構成であるので、ここでは異なる部分を中心に説明する。
図13に示すように、モニタリング受光セル91、92を構成するフォトトダイオードのカソード側が電源(Vcc)にそれぞれ接続され、当該各フォトトダイオードのアノード側がトランジスタ93、94のゲートに接続されている。トランジスタ93,94のコレクタは電源(Vcc)に接続され、エミッタは電流信号を電圧信号に変換するための電流-電圧変換回路として機能する抵抗素子95、97を介してグラウンドにそれぞれ接続されている。トランジスタ93、94で増幅されたモニタ信号(電圧)は、積分演算回路から構成された基準電圧生成回路96、98に入力される。基準電圧生成回路96,98はトランジスタ93、94から入力するモニタ信号を用いて基準電圧を作り、各比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の他方の入力端に印加する。
ここで、基準電圧生成回路96、98は、前述した第2の実施の形態と同様にA群311側のM系列検出信号のオフセットレベル及びB群312側のM系列検出信号のオフセットレベルにそれぞれ対応した基準電圧V1A,V1Bをそれぞれ生成する。
このように本実施の形態によれば、A群311及びB群312の個別の照射光の状態に応じて各々のオフセットレベルに対応した適切な基準電圧V1A、V1Bを独立に設定でき、発光素子1のA群311及びB群312に対する照明むらや発光素子1の位置調整誤差によって発生する不均一照明の影響を除去することができ、位置検出誤りの発生をなくすることができる。
(第11の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、受光セルアレイA群311及びB群312のモニタリング受光セル出力に基づいて基準電圧指令値を生成してCPU70へ入力し、CPU70から各比較器へ基準電圧を供給するように構成した例である。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。また、受光部2の構成は第10の実施の形態と同様に図12に示す構成を有する。
図14は受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する構成を除いて、上記第1の実施の形態と同じ回路構成であるので、ここでは異なる部分を中心に説明する。
図14に示すように、A群側のモニタリング受光セル91の検出信号に基づいて基準電圧生成回路96において受光セルアレイA群311のM系列検出信号に適した基準電圧指令値(電圧)が積分演算処理で求められCPU70へ入力される。同様に、B群側のモニタリング受光セル92の検出信号に基づいて基準電圧生成回路98において受光セルアレイB群312のM系列検出信号に適した基準電圧指令値(電圧)が積分演算処理で求められCPU70へ入力される。
CPU70は、第5の実施の形態と同様に、基準電圧生成回路96から出力される基準電圧指令値(電圧)をA/D変換部のアナログ入力端子から取り込んでデジタル値に変換し、当該基準電圧指令値(デジタル値)をA群側の比較器61−1〜61−8が接続された内蔵するD/A変換部のデジタル入力端子に与えて基準電圧V1AをA群側の比較器61−1〜61−8に印加している。同様に、B群側に関しても基準電圧生成回路98から出力される基準電圧指令値(電圧)をA/D変換部のアナログ入力端子から取り込んでデジタル値に変換し、当該基準電圧指令値(デジタル値)をB群側の比較器62−1〜62−8が接続された内蔵するD/A変換部のデジタル入力端子に与えて基準電圧V1BをB群側の比較器62−1〜62−8に印加している。CPU70は、モニタリング受光セル91、92の検出信号に基づいて生成された基準電圧指令値(デジタル値)が異常値を示しているか否か判定し、モニタリング受光セル91、92の故障予知及び検知を行っている。
このように本実施の形態によれば、モニタリング受光セル91、92の検出信号に基づいて生成された基準電圧指令値(電圧)をCPU70に取り込んでいるので、CPU70にてモニタリング受光セル91、92の検出信号を管理することができ、モニタリング受光セル91、92の故障予知及び検知が可能になる。
(第12の実施の形態)
本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、受光セルアレイA群311及びB群312のモニタリング受光セル出力に基づいて基準電圧指令値を生成してCPU70へ入力し、CPU70から各比較器へ基準電圧を供給するように構成した例である。
なお、本実施の形態に係る光学式絶対値エンコーダは、前述した図16に示す光学式絶対値エンコーダと同様の概略構成を有する。すなわち、発光素子1、受光部2、回路基板3、スケール板4を主な構成要素として構成されている。受光部2は、図19に示すようにM系列用の受光セルアレイA群311及びB群312、内挿倍用の受光セルアレイA’群313及びB’群314が配置された構成を有する。スケール板4は、図17、図18に示すようにM系列トラック5及び明暗トラック6が形成されている。また、受光部2の構成は第10の実施の形態と同様に図12に示す構成を有する。
図15は受光セルアレイA群311及びB群312、受光セルアレイA’群313及びB’群314、並びにその周辺回路の回路構成図である。比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8の基準電圧を調整する構成を除いて、上記第1の実施の形態と同じ回路構成であるので、ここでは異なる部分を中心に説明する。
図15に示すように、A群側のモニタリング受光セル91の検出信号は電流−電圧変換回路95で電流−電圧変換されてCPU70のA/D変換部のアナログ入力端子に入力される。同様にB群側のモニタリング受光セル92の検出信号は電流−電圧変換回路97で電流−電圧変換されてCPU70のA/D変換部のアナログ入力端子に入力されるように構成されている。
CPU70は、A群及びB群について各A/D変換部のアナログ入力端子にそれぞれ印加された検出信号をデジタル信号に変換し、当該デジタル信号を積分演算処理を実行して発光素子1の照射光量に応じた基準電圧指令値をA群用及びB群用のそれぞれについて求める。この求めた各基準電圧指令値を各比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に対応したD/A変換部のデジタル入力端子に与え、そのアナログ出力端子から基準電圧指令値にて指示された電圧値を有する基準電圧V1A及びV1Bを各比較器61−1〜61−8及び62−1〜62−8に印加する。
このような本実施の形態によれば、第11の実施の形態において基準電圧生成回路96,98で行っている積分演算処理を、CPU70においてソフトウエアで行うように構成したので、基準電圧生成回路96,98を削減することができ、回路素子数の削減により低コスト化を図ることができる。
なお、以上の各実施の形態ではスケール板4で反射した光を検出する光学式リニアエンコーダについて説明したが、本発明はスケール板に形成されたスリット列を透過した光を検出するタイプの光学式リニアエンコーダにも適用可能である。かかる光学式リニアエンコーダは、発光素子1と受光部2との間に透過型のスケール板を配置する構成とする。
スケール板には、M系列トラック5、明暗トラック6が透過部と遮光部とで形成されている。上記各実施の形態におけるトラック5,6において照射光を強く反射する反射領域に相当する部分にスリットを設けて透過部となし、照射光を反射しない又は反射光量が少ない非反射領域に相当する部分をスリットの無い遮光部となして構成する。受光部2及びその周辺回路の回路構成は上記各実施の形態に示すものと同一構成である。
以上のように構成された光学式絶対値リニアエンコーダによれば、発光素子1から出射された照射光がスケール板のM系列トラック5、明暗トラック6を透過して受光部2に受光される。受光部2から出力されるM系列検出信号、内挿倍検出信号がCPU50、70に取り込まれ、上記各実施の形態と同様に処理されて絶対値位置情報が得られるものとなる。
以上の各実施の形態では光学式リニアエンコーダについて説明したが、光学式絶対値ロータリエンコーダにも同様に適用することができる。
図25は光学式絶対値ロータリエンコーダの概略的な構成例を示す図である。この光学式絶対値ロータリエンコーダは、エンコーダケース151、ベアリング152,153、中空軸154、回転板としてのスリット円板155、発光素子としてのLED(Light Emitting Diode)156、受光部2、回路ユニットを搭載するプリント基板158を備えている。スリット円板155が取り付けられる中空軸154は回転角度の検出対象である回転体の回転中心となっている。
エンコーダケース151には、ベアリング152,153を介して中空軸154が回動自在となるように取り付けられている。この中空軸154には、スリット円板155が取り付けられている。このスリット円板155には、図26に示すように、複数のトラックで構成された検出用トラック159が設けられている。検出用トラック159は、図17,18に示すM系列トラック5、明暗トラック6が同心円状に形成されたものである。前述の各実施の形態におけるM系列トラック5、明暗トラック6で照射光を強く反射する反射領域に相当する部分にスリットを設けて透過部となし、照射光を反射しない又は反射光量が少ない非反射領域に相当する部分をスリットの無い遮光部となしてスリット円板155を構成する。
なお、スリットは、図25で示すような貫通孔や、また、図示しない透明なスリット円板に明暗格子状に印刷したパターン(明は透明な透過部であり、暗は遮光部である)のうち透過部などを指すものとする。この検出用トラック159のうち一方のスリット列はM系列の規則に従って配置されたM系列スリットからなる円形トラックであり、他方のスリット列は特定の周期で交互に光を透過・遮光させるスリット列(内挿倍スリット列)からなる円形トラックである。すなわち、図17、18に示す直線的なM系列トラック5、明暗トラック6を、スリット円板155に同心円状に配置するように円形にしたものである。
以上のように構成された光学式絶対値ロータリエンコーダによれば、LED156から出射された照射光がスリット円板155のM系列トラック5、明暗トラック6を透過して受光部2に受光される。受光部2から出力されるM系列検出信号、内挿倍検出信号がCPU50、70に取り込まれ、各実施の形態と同様に処理されて回転方向変位情報が得られるものとなる。
なお、上記光学式絶対値ロータリエンコーダは、スリット円板を用いた透過型のロータリエンコーダであったが、反射型の光学式絶対値ロータリエンコーダを構成することもできる。図16(a)に示す配置において、スケール板4に代えて回転角度の検出対象である回転体の軸を中心として回転する回転板を設ける。当該回転板には、図17に示すM系列トラック5、明暗トラック6と同一機能を奏する円形の検出トラックを同心円状に配置する。回転板に同心円状に配置された各トラックに対して対向するように受光部2の各受光素子群を配置する。これにより、透過型のロータリエンコーダにおいて上述した各実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、以上の説明では、比較器出力をCPUに直接取り込んでいるが、ラッチ回路を介して取り込むように構成しても良い。
本発明の光学式絶対値エンコーダは、半導体装置、製造装置、工作機械等において直線位置又は回転角度の絶対変位量を計測するセンサとして適用可能である。
第1の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第1の実施の形態における内挿倍検出信号の信号波形及びM系列検出信号に対する比較器出力の信号波形図 第2の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第3の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第4の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第5の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第6の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第7の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の平面図 第7の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第8の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第9の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第10の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の平面図 第10の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第11の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 第12の実施の形態における受光素子及びその周辺回路の回路構成図 (a)光学式絶対値リニアエンコーダの概略構成図、(b)同図(a)に示す回路基板をスケール板側から眺めた平面図 光学式絶対値エンコーダにおけるスケール板の全体構成図 図17に示すスケール板のパターン形成面の部分拡大図 光学式絶対値エンコーダにおける受光セルパターンの平面図 受光セルアレイA群及びB群、受光セルアレイA’群及びB’群、並びにその周辺回路の回路構成図 受光セルアレイA’群及びB’群の内挿倍検出信号、受光セルアレイA群及びB群の一部のM系列検出信号の信号波形図 内挿倍検出信号の波形図及び状態が不安定なM系列検出信号の信号波形図 内挿倍検出信号の波形図及びオフセットレベルが上昇したM系列検出信号の信号波形図 内挿倍検出信号の波形図及びオフセットレベルが上昇したM系列検出信号に基づいた不安定なCPU内部信号の波形図 光学式絶対値ロータリエンコーダの概略構成図 図25に示すスリット円板の部分的な平面図
符号の説明
1 発光素子
2 受光素子
3 回路基板
4 スケール板
5 M系列トラック
6 明暗トラック
31−1〜31−8 受光セル(A群)
32−1〜32−8 受光セル(B群)
33−1〜33−6 受光セル(A’群)
34−1〜34−6 受光セル(B’群)
41−1〜41−8 電流−電圧変換回路(A群)
42−1〜42−8 電流−電圧変換回路(B群)
43 電流−電圧変換回路(A’群)
44 電流−電圧変換回路(B’群)
50、70 CPU
61−1〜61−8 比較器(A群)
62−1〜62−8 比較器(B群)
63 可変抵抗器
63−1〜63−8 可変抵抗器(A群)
66−1〜66−8 可変抵抗器(B群)
81 モニタリング用受光セル(A群及びB群)
84 基準電圧生成回路
311 受光セルアレイA群
312 受光セルアレイB群
313 受光セルアレイA’群
314 受光セルアレイB’群
401〜408 トランジスタ(A群)
409〜416 トランジスタ(B群)

Claims (15)

  1. 照射光を出射する発光部と、
    前記発光部から入射する照射光をM系列情報に基づいて反射/非反射又は透過/遮光するM系列トラックが設けられたスケールと、
    前記M系列トラックと対向する位置にそれぞれ配置され複数個の受光素子からなる2つのM系列用受光素子群を備えた受光部と、
    前記M系列用受光素子群の各受光素子が出力するM系列検出信号をそれぞれ増幅する複数の増幅回路と、
    前記各増幅回路の増幅したM系列検出信号をそれぞれ電流−電圧変換する複数の電流−電圧変換回路と、
    前記各電流−電圧変換回路に対応して設けられ、それぞれ対応する電流−電圧変換回路で電圧信号に変換されたM系列検出信号と基準電圧とを比較して矩形波状のM系列検出信号を出力する複数の比較器と、
    前記各比較器の基準電圧を調整する基準電圧調整手段と、
    前記各比較器の出力するM系列検出信号を処理して絶対位置情報を得る制御回路と、
    を具備したことを特徴とする光学式絶対値エンコーダ。
  2. 照射光を出射する発光部と、
    前記発光部から入射する照射光をM系列情報に基づいて反射/非反射又は透過/遮光するM系列トラックが円周方向に沿って設けられた回転板と、
    前記M系列トラックと対向する位置にそれぞれ配置され複数個の受光素子からなる2つのM系列用受光素子群を備えた受光部と、
    前記M系列用受光素子群の各受光素子が出力するM系列検出信号をそれぞれ増幅する複数の増幅回路と、
    前記各増幅回路の増幅したM系列検出信号をそれぞれ電流−電圧変換する複数の電流−電圧変換回路と、
    前記各電流−電圧変換回路に対応して設けられ、それぞれ対応する電流−電圧変換回路で電圧信号に変換されたM系列検出信号と基準電圧とを比較して矩形波状のM系列検出信号を出力する複数の比較器と、
    前記各比較器の基準電圧を調整する基準電圧調整手段と、
    前記各比較器の出力するM系列検出信号を処理して前記回転板の回転方向の変位を検出する制御回路と、
    を具備したことを特徴とする光学式絶対値エンコーダ。
  3. 前記基準電圧調整手段は、出力電圧を調整可能な基準電圧調整器であり、前記各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対して前記基準電圧としての出力電圧を印加することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  4. 前記基準電圧調整手段は、前記各比較器の基準電圧入力側を複数の比較器毎に電気的に並列接続した複数の統合基準入力端に対してそれぞれ接続され、前記基準電圧となる出力電圧を個別に調整可能な複数の基準電圧調整器からなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  5. 前記基準電圧調整手段は、前記各比較器の基準電圧入力側に対してそれぞれ接続され、前記各比較器の基準電圧となる出力電圧を個別に調整可能な複数の基準電圧調整器からなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  6. 前記基準電圧調整手段は、前記制御回路に備えられ前記各比較器の基準電圧指令値を出力するプロセッサと、前記プロセッサから基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され前記各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたD/A変換部と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  7. 前記基準電圧調整手段は、前記制御回路に備えられ複数の前記比較器毎に基準電圧指令値を出力するプロセッサと、前記複数の比較器毎に設けられ、前記プロセッサから各々対応する基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され、前記複数の比較器毎に基準電圧入力側を電気的に並列接続した複数の統合基準入力端に対してアナログ出力端子がそれぞれ接続された複数のD/A変換部と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  8. 前記基準電圧調整手段は、前記制御回路に備えられ前記各比較器に個別に基準電圧指令値を出力するプロセッサと、前記各比較器に対して設けられ、前記プロセッサから各々対応する基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され、前記各比較器の基準電圧入力側に対してアナログ出力端子がそれぞれ接続された複数のD/A変換部と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  9. 前記基準電圧調整手段は、
    前記M系列用受光素子群の近傍に配置されたモニタリング受光素子と、
    前記モニタリング受光素子の出力する検出信号を増幅するモニタリング用増幅回路と、
    前記モニタリング用増幅回路の増幅した検出信号を電流−電圧変換するモニタリング用電流−電圧変換回路と、
    前記モニタリング用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された検出信号に基づいて前記比較器の基準電圧を生成し、当該基準電圧を前記各比較器の基準電圧入力側に印加する基準電圧生成回路と、を具備することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  10. 前記基準電圧調整手段は、
    前記M系列用受光素子群の近傍に配置されたモニタリング受光素子と、
    前記モニタリング受光素子の出力する検出信号を増幅するモニタリング用増幅回路と、
    前記モニタリング用増幅回路の増幅した検出信号を電流−電圧変換するモニタリング用電流−電圧変換回路と、
    前記モニタリング用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された検出信号に基づいて前記比較器の基準電圧指令値を生成する基準電圧生成回路と、
    前記制御回路に備えられ前記基準電圧生成回路から基準電圧指令値を取り込んで前記各比較器の基準電圧指令値として出力するプロセッサと、
    前記プロセッサから基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され前記各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたD/A変換部と、
    を具備することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  11. 前記基準電圧調整手段は、
    前記M系列用受光素子群の近傍に配置されたモニタリング受光素子と、
    前記モニタリング受光素子の出力する検出信号を増幅するモニタリング用増幅回路と、
    前記モニタリング用増幅回路の増幅した検出信号を電流−電圧変換するモニタリング用電流−電圧変換回路と、
    前記モニタリング用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された検出信号を取り込み、当該検出信号に基づいて前記比較器の基準電圧指令値を求めて前記各比較器の基準電圧指令値として出力するプロセッサと、
    前記プロセッサから基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され前記各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたD/A変換部と、
    を具備することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  12. 前記M系列用受光素子群は、互いに位相のずれたM系列用受光素子A群及びM系列用受光素子B群からなり、
    前記基準電圧調整手段は、
    前記M系列用受光素子A群及びB群の近傍にそれぞれ配置されたA群及びB群用モニタリング受光素子と、
    前記A群及びB群用モニタリング受光素子の出力する各検出信号をそれぞれ増幅するA群及びB群用モニタリング用増幅回路と、
    前記A群及びB群用モニタリング用増幅回路の増幅した各検出信号をそれぞれ電流−電圧変換するA群及びB群用電流−電圧変換回路と、
    前記A群用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された各検出信号に基づいて前記M系列用受光素子A群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧を生成し、前記M系列用受光素子A群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対して接続されたA群用基準電圧生成回路と、
    前記B群用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された各検出信号に基づいて前記M系列用受光素子B群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧を生成し、前記M系列用受光素子B群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対して接続されたB群用基準電圧生成回路と、
    を具備することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  13. 前記M系列用受光素子群は、互いに位相のずれたM系列用受光素子A群及びM系列用受光素子B群からなり、
    前記基準電圧調整手段は、
    前記M系列用受光素子A群及びB群の近傍にそれぞれ配置されたA群及びB群用モニタリング受光素子と、
    前記A群及びB群用モニタリング受光素子の出力する各検出信号をそれぞれ増幅するA群及びB群用モニタリング用増幅回路と、
    前記A群及びB群用モニタリング用増幅回路の増幅した各検出信号をそれぞれ電流−電圧変換するA群及びB群用電流−電圧変換回路と、
    前記A群用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された各検出信号に基づいて前記M系列用受光素子A群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧指令値を生成するA群用基準電圧生成回路と、
    前記B群用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された各検出信号に基づいて前記M系列用受光素子B群からM系列検出信号が入力する前記比較器の基準電圧指令値を生成するB群用基準電圧生成回路と、
    前記制御回路に備えられ前記A群用基準電圧生成回路及び前記B群用基準電圧生成回路から基準電圧指令値をそれぞれ取り込んで、前記M系列用受光素子A群に対応した前記比較器の基準電圧指令値及び前記M系列用受光素子B群に対応した前記比較器の基準電圧指令値として出力するプロセッサと、
    前記プロセッサからM系列用受光素子A群に対応した比較器の基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され、前記M系列用受光素子A群に対応した各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたA群用D/A変換部と、
    前記プロセッサからM系列用受光素子B群に対応した比較器の基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され、前記M系列用受光素子B群に対応した各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたB群用D/A変換部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  14. 前記M系列用受光素子群は、互いに位相のずれたM系列用受光素子A群及びM系列用受光素子B群からなり、
    前記基準電圧調整手段は、
    前記M系列用受光素子A群及びB群の近傍にそれぞれ配置されたA群及びB群用モニタリング受光素子と、
    前記A群及びB群用モニタリング受光素子の出力する各検出信号をそれぞれ増幅するA群及びB群用モニタリング用増幅回路と、
    前記A群及びB群用モニタリング用増幅回路の増幅した各検出信号をそれぞれ電流−電圧変換するA群及びB群用電流−電圧変換回路と、
    前記A群モニタリング用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された検出信号を取り込み、当該検出信号に基づいてM系列用受光素子A群に対応した各比較器の基準電圧指令値を求めて当該比較器の基準電圧指令値として出力する一方、前記B群モニタリング用電流−電圧変換回路で電圧信号に変換された検出信号を取り込み、当該検出信号に基づいてM系列用受光素子B群に対応した各比較器の基準電圧指令値を求めて当該比較器の基準電圧指令値として出力するプロセッサと、
    前記プロセッサからM系列用受光素子A群に対応した各比較器の基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され前記M系列用受光素子A群に対応した各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたA群用D/A変換部と、
    前記プロセッサからM系列用受光素子B群に対応した各比較器の基準電圧指令値がデジタル入力端子に入力され前記M系列用受光素子B群に対応した各比較器の基準電圧入力側を電気的に並列接続した統合基準入力端に対してアナログ出力端子が接続されたB群用D/A変換部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  15. 請求項1から請求項14の何れかに記載の光学式絶対値エンコーダと、
    前記光学式絶対値エンコーダから出力される絶対位置情報を用いて位置制御される移動体と、を備えた移動装置。
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