JP2003161644A - 光学式エンコーダおよび光学式エンコーダ校正装置 - Google Patents

光学式エンコーダおよび光学式エンコーダ校正装置

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JP2003161644A
JP2003161644A JP2001362463A JP2001362463A JP2003161644A JP 2003161644 A JP2003161644 A JP 2003161644A JP 2001362463 A JP2001362463 A JP 2001362463A JP 2001362463 A JP2001362463 A JP 2001362463A JP 2003161644 A JP2003161644 A JP 2003161644A
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Yuji Matsuzoe
雄二 松添
Nobuhiko Tsuji
伸彦 辻
Tomoharu Nakayama
智晴 中山
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】波形歪みの影響を低減し、高精度な光学式エン
コーダ、および、このような光学式エンコーダとなるよ
うに校正するための光学式エンコーダ校正装置の提供を
する。 【解決手段】校正時には、光学式エンコーダ校正装置に
より電流電圧変換回路101〜104から出力される9
0゜の位相差を有する4相の正弦波電圧信号181〜4
81を用いて波形歪みを補正する補正データを生成して
メモリ手段711に予め登録する。そして実際の使用に
よる角度検出時には、光学式エンコーダ999により補
正値演算手段115がこの補正データを用いて下位ビッ
トのデジタルデータである補正下位データを生成し、内
挿手段113が下位データを生成する。最終的に上位デ
ータおよび下位データを組合わせた角度データを出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体の角度や直
線移動体の位置を検出する機能を有し、特に、半導体検
査装置・製造装置・工作機械などに用いられて高精度な
位置決め・速度制御を実現するために用いられる光学式
エンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】光学式エンコーダには、光学式ロータリ
エンコーダおよび光学式リニアエンコーダなどが存在し
ている。これらのうち、光学式ロータリエンコーダにつ
いて図を用いて説明する。図10は、従来技術の光学式
エンコーダの構成図である。従来技術による一般的な光
学式エンコーダ999の受発光素子側半断面は図10で
示されるようになっている。
【0003】これは、ケース1にベアリング3、4を介
して取付られた中空軸5と、該中空軸5に取付けられた
外周部に光を一定周期で透過させるスリットを有するス
リット板6と、該スリット板6のスリットを照明できる
位置にケース1の内部に配置された発光素子の一具体例
であるLED2と、該スリット板6を挟みLED2と対
向して配置された受光素子7と、該受光素子7および電
子部品9を実装し、ケース1に取り付けられた回路基板
8から構成される。
【0004】図11は従来技術の光学式エンコーダの受
光素子7の構成図である。例えば、この図の下側はエン
コーダの中心方向301であり、上側は外周方向302
である。また、左右方向303、304はスリット板6
の回転方向すなわち周方向である。図11に示す受光素
子内の斜線領域は、スリット板6を透過した光を検出す
る受光セル11〜16、21〜26、31〜36、41
〜46であり、この領域に光が到達すると光電変換によ
り光電流信号を発生させる。
【0005】これらの受光セル11〜16、21〜2
6、31〜36、41〜46は、例えば、図中の左下側
6個の受光セル11〜16から構成されるA群18、右
下側6個の受光セル21〜26からなるB群28、左上
側6個の受光セル31〜36からなるC群38、右上側
6個の受光セル41〜46からなるD群48より構成さ
れる。
【0006】例えば、この光学式エンコーダのスリット
板6の外周部にあるスリットの数が2個とすると、A
群18、B群28、C群38、D群48の中の各受光セ
ルのピッチ51は、機械角で(360 / 2)°と
なる。また、図11で示すように2個の受光セル間の1
ピッチ51に対し、A群18とB群28のスリット板6
の回転方向の位置ずれ52をピッチ51の長さの1/
4、A群18とC群38のスリット板6の回転方向の位
置ずれ53をピッチ51の長さの1/2(=2/4)、
A群18とD群48のスリット板6の回転方向の位置ず
れ54をピッチ51の長さの3/4、となる。
【0007】図12に従来技術の光学式エンコーダの各
受光セルアレイ(A群18、B群28、C群38、D群
48)を含む受光素子とその周辺回路図を示す。この図
から、各受光セルアレイ(A群18、B群28、C群3
8、D群48)のカソード側には電源(Vcc)が接続
されており、逆バイアス接続となっている。これらの各
A群18、B群28、C群38、D群48はそれぞれ電
気的に並列接続となっている。
【0008】受光セルアレイのA群18のアノード側に
は、電流電圧変換回路の一具体例である電流電圧変換用
抵抗19およびマイクロコンピュータ100が接続され
ており、電流電圧変換用抵抗19のもう片端は接地され
ている。同様にB群28、C群38、D群48の各受光
セル群もA群18と同様な回路構成となっており、電流
電圧変換用抵抗29,39,49およびマイクロコンピ
ュータ100に接続されており、電流電圧変換用抵抗2
9,39,49のもう片端は接地されている。
【0009】次に、光学式エンコーダの動作について説
明する。図10に示すようにLED2からの光線はスリ
ット板6の外周部に配置された交互に光を透過・遮光さ
せるスリットを透過したのち、受光素子7に到達する。
受光素子7に到達した光線は、各受光セル内で光量に比
例した光電流信号に変換される。この光電流信号は、図
12で示すように、電流電圧変換用抵抗19、29、3
9および49で電圧信号に変換された後、例えば、マイ
クロコンピュータ100に取込まれる。
【0010】図13にマイクロコンピュータ100に取
り込まれた理想的な電圧信号波形図を示す。この図の縦
軸は電圧値を示し、横軸はスリット円板の回転角度を示
す。また、A相信号181は受光セルアレイA群18か
らの光電流を正弦波電圧信号に変換したものである。同
様に、B相信号281、C相信号381、D相信号48
1はぞれぞれ、受光セルアレイのB群28、C群38、
D群48からの光電流信号を正弦波電圧信号に変換した
ものである。これらの正弦波電圧信号は以下の次式であ
らわすことができる。
【0011】
【数1】
【0012】ここで、VA、VA、VA、VA
は、受光素子7の各受光セルアレイA群18、B群2
8、C群38、D群48からの電流信号が正弦波電圧信
号に変換されてマイクロコンピュータ100に取り込ま
れる信号であり、図13でも示すように、XはA、B、
C、D相信号のオフセット60、Yは信号振幅61を示
す。また、各信号はスリット板6が1周期移動した(あ
るスリットから隣接する次のスリットに移動するまで)
場合に得られる正弦波を電気角の360°と定義する
と、それぞれ4相で90°位相差の信号が得られること
になる。θは、あるタイミングにおけるエンコーダの回
転角を電気角で示したものであり、θの360°の変化
は、スリットの1ピッチ分の移動量に相当する。
【0013】マイクロコンピュータ100に取込まれた
正弦波電圧信号から、例えば、図12に示すようにマイ
クロコンピュータ100に内蔵されたA/D変換手段1
12を介してオフセット除去演算手段109にて、基本
オフセットXを減算し、オフセット成分を除去する。す
なわち、VA〜VAは次式の通りになる。
【0014】
【数2】
【0015】オフセット除去演算手段109からの電圧
信号VD’〜VD’は、マイコン100の内部の内
挿手段113にて内挿倍処理された後、下位データ信号
124を得る。ここで、内挿手段113は、例えば、次
式のような演算を行う。
【0016】
【数3】
【0017】この演算処理は、スリット1ピッチに相当
する正弦波信号を電気的に分割する処理を表している。
一方、マイクロコンピュータ100内のコンパレータ1
10を介して得られた方形波である2値信号121は、
マイクロコンピュータ100内のカウンタ手段111に
てカウントし、上位データ123を得る。
【0018】以上、スリットの数をカウントすることに
よって得られる上位データと、1つの正弦波を電気的に
分割することによって得られる下位データを組み合わせ
て、角度データを得て、高分解能と高精度な光学式ロー
タリエンコーダとしている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光学式
ロータリエンコーダの角度検出精度は、下位データの内
挿倍精度によって決定され、その内挿倍精度は波形の歪
みに依存する。実際のエンコーダの電流電圧変換回路か
らの出力信号は、 1) 光学式エンコーダの組立誤差、 2) 受光素子7の感度バラツキ、 3) LED2の照明むら等の影響 により、波形歪みを持つこととなる。
【0020】図14はマイクロコンピュータに取り込ま
れた実際の電圧信号波形図である。図14は、説明を簡
略化するためVA381の波形のみが波形歪みを持つ
として記載しているが、実際には、すべての信号におい
て波形ひずみを持つものである。マイクロコンピュータ
100に取込まれる前のアナログ電圧信号として式で示
すと、次式のようになる。
【0021】
【数4】
【0022】ここで、ΔX、ΔX、ΔX、ΔX
は各信号のオフセット誤差70、ΔY、ΔY、ΔY
、ΔYは各信号の振幅誤差71、Δθ、Δθ
Δθ は各信号の位相差誤差72である。オフセット誤
差および振幅誤差は基準オフセットXおよび基準振幅の
Yとの差(誤差)であり、位相差誤差は基準位相差90
°からの差(誤差)である。このようなオフセット誤
差、振幅誤差および位相差誤差が大きくなると、内挿倍
誤差が大きくなり角度検出精度が悪化するという問題点
があった。さらに、このような問題は光学式ロータリエ
ンコーダに限定されるものではなく、光学式リニアエン
コーダでも起こりうるものである。
【0023】本発明は、上記したような問題点を解決す
るものであり、その目的は、従来技術における波形歪み
の影響を低減し、高精度な光学式エンコーダを提供する
ことにある。また、波形歪みの影響を低減し、高精度な
光学式エンコーダとなるように校正するための光学式エ
ンコーダ校正装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明に係る光学式エンコーダは、2次元
平面上に配置された受光セルを略直交する不感帯により
4群に分割してなるA群,B群,C群およびD群という
受光セルアレイを有し、これら4群の受光セルアレイか
ら出力される光電流信号がそれぞれ異なる位相を有する
周期信号となるように4群の受光セルアレイが配置され
る受光素子と、前記受光素子と対向する位置に配置さ
れ、前記受光素子へ向けて照射光を発光する発光素子
と、前記発光素子からの照射光を透過および遮光するた
めのスリット列からなる検出用トラックを有するスリッ
ト板と、前記受光素子の各受光セルアレイから出力され
る正弦波電流信号を正弦波電圧信号に変換する電流電圧
変換回路と、前記電流電圧変換回路から出力される正弦
波電圧信号を用いて上位ビットのデジタルデータである
上位データを生成する上位データ生成手段と、正弦波電
圧信号の波形歪みを補正するための補正データを出力す
るメモリ手段と、前記電流電圧変換回路から出力される
正弦波電圧信号に加えて前記メモリ手段から出力される
補正データを用いて下位ビットのデジタルデータである
下位データを生成する下位データ生成手段と、これら上
位データおよび下位データを組合わせた角度データを出
力することを特徴とする。
【0025】また、請求項2の発明に係る光学式エンコ
ーダは、請求項1に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記上位データ生成手段は、前記電流電圧変換回路から
出力される正弦波電圧信号を2値化して2値信号を出力
するコンパレータ手段と、前記コンパレータ手段で算出
された2値信号に基づいて計数して上位データを生成す
るカウンタ手段と、を備えることを特徴とする。
【0026】また、請求項3の発明に係る光学式エンコ
ーダは、請求項1または請求項2に記載の光学式エンコ
ーダにおいて、前記下位データ生成手段は、前記電流電
圧変換回路から出力される正弦波電圧信号をA/D変換
して正弦波デジタルデータを出力するA/D変換手段
と、前記A/D変換手段からの正弦波デジタルデータの
オフセット成分を除去してオフセット除去正弦波デジタ
ルデータを出力するオフセット除去演算手段と、前記オ
フセット除去演算手段からのオフセット除去正弦波デジ
タルデータおよび前記メモリ手段からの補正データを用
いて、振幅誤差、オフセット誤差および位相差誤差を除
去した補正下位データを生成する補正値演算手段と、前
記補正下位データを下位ビットのデジタルデータとする
下位データを算出する内挿手段と、を備えることを特徴
とする。
【0027】また、請求項4の発明に係る光学式エンコ
ーダは、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の光学
式エンコーダにおいて、前記振幅補正データ、オフセッ
ト補正データおよび位相差補正データからなる補正デー
タは、所定区間でn個の範囲に分割されたオフセット除
去正弦波デジタルデータのそれぞれを補正するn個の補
正データとして、前記メモリ手段のn個の領域に書き込
まれていることを特徴とする。
【0028】また、請求項5の発明に係る光学式エンコ
ーダは、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の光学
式エンコーダにおいて、前記スリット板は、検出用トラ
ックが略円状に配置される円板状のスリット板であっ
て、スリット板を挟んで対向して配置される前記発光素
子および受光素子により、回動するスリット板の回転方
向の変移量を検出するロータリエンコーダとしたことを
特徴とする。
【0029】また、請求項6の発明に係る光学式エンコ
ーダは、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の光学
式エンコーダにおいて、前記スリット板は、検出用トラ
ックが略直線状に配置される略長方形状のスリット板で
あって、固定されたスリット板に沿って発光素子および
受光素子が対向しながらともに直線方向に移動して直線
方向の変移量を検出するリニアエンコーダとしたことを
特徴とする。
【0030】また、請求項7の発明に係る光学式エンコ
ーダは、2次元平面上に配置された受光セルを略直交す
る不感帯により4群に分割してなるA群,B群,C群お
よびD群という受光セルアレイを有し、これら4群の受
光セルアレイから出力される光電流信号がそれぞれ異な
る位相を有する周期信号となるように4群の受光セルア
レイが配置される受光素子と、前記受光素子と対向する
位置に配置され、前記受光素子へ向けて照射光を発光す
る発光素子と、前記発光素子からの照射光を透過および
遮光するためのスリット列からなる検出用トラックを有
するスリット板と、前記受光素子の各受光セルアレイか
ら出力される正弦波電流信号を正弦波電圧信号に変換す
る電流電圧変換回路と、前記電流電圧変換回路から出力
される正弦波電圧信号のうち180゜の位相差がある2
相の正弦波電圧信号を差分して差動正弦波電圧信号を出
力する差動演算回路と、前記差動演算回路から出力され
る差動正弦波電圧信号を用いて上位ビットのデジタルデ
ータである上位データを生成する上位データ生成手段
と、差動正弦波電圧信号の波形歪みを補正するための補
正データを出力するメモリ手段と、前記差動演算回路か
ら出力される差動正弦波電圧信号に加えて前記メモリ手
段から出力される補正データを用いて下位ビットのデジ
タルデータである下位データを生成する下位データ生成
手段と、これら上位データおよび下位データを組合わせ
た角度データを出力することを特徴とする。
【0031】また、請求項8の発明に係る光学式エンコ
ーダは、請求項7に記載の光学式エンコーダにおいて、
前記上位データ生成手段は、前記差動演算回路から出力
される差動正弦波電圧信号を2値化して2値信号を出力
するコンパレータ手段と、前記コンパレータ手段で算出
された2値信号に基づいて計数して上位データを生成す
るカウンタ手段と、を備えることを特徴とする。
【0032】また、請求項9の発明に係る光学式エンコ
ーダは、請求項7または請求項8に記載の光学式エンコ
ーダにおいて、前記下位データ生成手段は、前記差動演
算回路から出力される差動正弦波電圧信号をA/D変換
して差動正弦波デジタルデータを出力するA/D変換手
段と、前記A/D変換手段からの差動正弦波デジタルデ
ータおよび前記メモリ手段からの補正データを用いて、
振幅誤差、オフセット誤差および位相差誤差を除去した
補正下位データを生成する補正値演算手段と、前記補正
下位データを下位ビットのデジタルデータとする下位デ
ータを算出する内挿手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0033】また、請求項10の発明に係る光学式エン
コーダは、請求項7〜請求項9の何れか一項に記載の光
学式エンコーダにおいて、前記振幅補正データ、オフセ
ット補正データおよび位相差補正データからなる補正デ
ータは、所定区間でn個の範囲に分割された差動正弦波
デジタルデータのそれぞれを補正するn個の補正データ
として、前記メモリ手段のn個の領域に書き込まれてい
ることを特徴とする。
【0034】また、請求項11の発明に係る光学式エン
コーダは、請求項7〜請求項10の何れか一項に記載の
光学式エンコーダにおいて、前記スリット板は、検出用
トラックが略円状に配置される円板状のスリット板であ
って、スリット板を挟んで対向して配置される前記発光
素子および受光素子により、回動するスリット板の回転
方向の変移量を検出するロータリエンコーダとしたこと
を特徴とする。
【0035】また、請求項12の発明に係る光学式エン
コーダは、請求項7〜請求項10の何れか一項に記載の
光学式エンコーダにおいて、前記スリット板は、検出用
トラックが略直線状に配置される略長方形状のスリット
板であって、固定されたスリット板に沿って発光素子お
よび受光素子が対向しながらともに直線方向に移動して
直線方向の変移量を検出するリニアエンコーダとしたこ
とを特徴とする。
【0036】また、請求項13の発明に係る光学式エン
コーダ校正装置は、請求項5または請求項6に記載の光
学式エンコーダのメモリ手段に登録させる補正データを
出力する光学式エンコーダ校正装置であって、前記電流
電圧変換回路から出力される正弦波電圧信号をA/D変
換して正弦波デジタルデータを出力するA/D変換手段
と、前記A/D変換手段からの正弦波デジタルデータを
用いて振幅補正データ、オフセット補正データおよび位
相差補正データからなる補正データを算出し、メモリ手
段へ出力するコンピュータと、を備えることを特徴とす
る。
【0037】また、請求項14の発明に係る光学式エン
コーダ校正装置は、請求項11または請求項12に記載
の光学式エンコーダのメモリ手段に登録させる補正デー
タを出力する光学式エンコーダ校正装置であって、前記
差動演算回路から出力される差動正弦波電圧信号をA/
D変換して差動正弦波デジタルデータを出力するA/D
変換手段と、前記A/D変換手段からの差動正弦波デジ
タルデータを用いて振幅補正データ、オフセット補正デ
ータおよび位相差補正データからなる補正データを算出
し、メモリ手段へ出力するコンピュータと、を備えるこ
とを特徴とする。
【0038】また、請求項15の発明に係る光学式エン
コーダ校正装置は、請求項5、請求項6、請求項11、
または、請求項12の何れか一項に記載の光学式エンコ
ーダを校正用光学式エンコーダとし、この校正用光学式
エンコーダのメモリ手段に登録させる補正データを出力
する光学式エンコーダ校正装置であって、校正用光学式
エンコーダが発する正弦波数よりも数十〜数千倍の正弦
波を発生させる基準光学式エンコーダと、前記基準光学
式エンコーダを駆動する駆動手段と、校正用光学式エン
コーダと基準光学式エンコーダとが同時に信号出力する
ように連動させるカップリング手段と、校正用光学式エ
ンコーダからの正弦波数と基準光学式エンコーダからの
正弦波数とが一致するように分解能を調整する分解能変
換手段と、前記分解能変換手段で調整された正弦波を用
いて角度情報を比較する角度比較手段と、校正用光学式
エンコーダから出力される正弦波電圧信号または差動正
弦波電圧信号をA/D変換して正弦波デジタルデータま
たは差動正弦波デジタルデータを出力するA/D変換手
段と、前記A/D変換手段からの正弦波デジタルデータ
または差動正弦波デジタルデータを用いて振幅補正デー
タ、オフセット補正データおよび位相差補正データから
なる補正データを算出し、かつ、角度比較手段から出力
される誤差に基づいて振幅補正データが含む微小振幅誤
差の補正、オフセット補正データが含む微小オフセット
誤差の補正、および、位相差補正データが含む微小位相
差誤差の補正を行い、前記校正用光学式エンコーダのメ
モリ手段に振幅補正データ、オフセット補正データおよ
び位相差補正データからなる補正データを登録するコン
ピュータと、を備えることを特徴とする。
【0039】また、請求項16の発明に係る光学式エン
コーダ校正装置は、請求項5、請求項6、請求項11、
または、請求項12の何れか一項に記載の光学式エンコ
ーダを校正用光学式エンコーダとし、この校正用光学式
エンコーダのメモリ手段に登録させる補正データを出力
する光学式エンコーダ校正装置であって、校正用光学式
エンコーダが発する正弦波数よりも数十〜数千倍の正弦
波を発生させる複数台の基準光学式エンコーダと、前記
複数台の基準光学式エンコーダを駆動する駆動手段と、
校正用光学式エンコーダと複数台の基準光学式エンコー
ダとが同時に信号出力するように連動させるカップリン
グ手段と、複数台の基準光学式エンコーダから出力され
る正弦波を平均して平均正弦波を出力する平均手段と、
校正用光学式エンコーダからの正弦波数と平均手段から
の正弦波数とが一致するように分解能を調整する分解能
変換手段と、前記分解能変換手段で調整された正弦波を
用いて角度情報を比較する角度比較手段と、校正用光学
式エンコーダから出力される正弦波電圧信号または差動
正弦波電圧信号をA/D変換して正弦波デジタルデータ
または差動正弦波デジタルデータを出力するA/D変換
手段と、前記A/D変換手段からの正弦波デジタルデー
タまたは差動正弦波デジタルデータを用いて振幅補正デ
ータ、オフセット補正データおよび位相差補正データか
らなる補正データを算出し、かつ、角度比較手段から出
力される誤差に基づいて振幅補正データが含む微小振幅
誤差の補正、オフセット補正データが含む微小オフセッ
ト誤差の補正、および、位相差補正データが含む微小位
相差誤差の補正を行い、前記校正用光学式エンコーダに
振幅補正データ、オフセット補正データおよび位相差補
正データからなる補正データを登録するコンピュータ
と、を備えることを特徴とする。
【0040】また、請求項17の発明に係る光学式エン
コーダ校正装置は、請求項13〜請求項16の何れか一
項に記載の光学式エンコーダ校正装置において、請求項
5、請求項6、請求項11、または、請求項12の何れ
か1項に記載の光学式エンコーダに対して通常検出を行
う通常検出モードまたは補正値演算を行う補正値演算モ
ードを切り替える切換手段を備えることを特徴とする。
【0041】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明の請求項
1〜3,5,13に係る第1実施形態の光学式エンコー
ダについて説明する。ここに図1は本実施形態の光学式
エンコーダとその周辺機器のブロック図である。なお、
本実施形態の光学式エンコーダの構造・受光素子7のレ
イアウト・受光素子7から出力される光電流信号や動作
については、図10,図11で示す従来例と同様である
ので詳細な説明は省略する。
【0042】図1で示すように、第1実施形態では光学
式エンコーダ999の外部に設置されたA/D変換手
段、コンピュータ210を用いて光学式エンコーダ校正
装置を形成し、この光学式エンコーダ校正装置を用いて
補正値演算を行う。マイクロコンピュータ100はコン
ピュータ210により補正値演算モードと通常検出モー
ドとを切替えることができるようになされている。補正
値演算モードとは光学式エンコーダ使用前や工場出荷前
に予め補正値の演算を行う場合のモードであり、通常検
出モードとは補正値の取得終了後に通常の角度検出用セ
ンサとして用いる場合のモードである。以下、コンピュ
ータ210により補正値演算モードに切り換えられてい
るものとして説明する。
【0043】スリット板6の回転に伴い、受光セル11
〜16、21〜26、31〜36、41〜46は光電流
を出力し、それぞれ90°位相が異なる4相の正弦波電
流信号が出力される。図1でも示すように、これら正弦
波電流信号は、例えば、オペアンプなどから構成される
電流電圧変換回路101〜104により、スリット1ピ
ッチ分(1周期)の移動で360゜に相当する正弦波電
圧信号181,281,381,481(図13参照)
に変換され、マイクロコンピュータ100に取込まれ
る。これら正弦波電圧信号181,281,381,4
81は、4相で90°の位相差を有している。
【0044】しかし、発明が解決しようとする課題でも
記述した通り、マイクロコンピュータ100に取込まれ
た4相分の正弦波電圧信号181,281,381,4
81は、オフセット誤差70(ΔX、ΔX、Δ
、ΔX)、振幅誤差71(ΔY、ΔY、ΔY
、ΔY)、位相差誤差72(Δθ、Δθ、Δθ
)が含まれ精度低下の大きな要因となっている(図1
4参照)。そこで、波形歪みの主な要因であるオフセッ
ト誤差、振幅誤差および位相差誤差を除去するための補
正値を光学式エンコーダ校正装置が取得する。まず、電
流電圧変換回路101〜104からの4相で90°の位
相差の正弦波電圧信号181,281,381,481
は、光学式エンコーダ999の外部端子に接続されたA
/D変換手段209へ入力される。そして、A/D変換
手段209からコンピュータ210に取込む。
【0045】例えば、スリット板6のスリットの数が2
個(256個)の場合、一回転あたり4×2個(1
024個)の正弦波を出力する。これらは、 1)光学式エンコーダの組立誤差、 2)受光素子7の感度バラツキ、 3)LED2の照明むら等の影響により、 振幅値(Y+ΔYA1−A256、Y+ΔY
B1−B256、Y+ΔYC1−C 256、Y+ΔY
D1−D256)、オフセット値(X+ΔX
A1−A256、X+ΔXB1−B256、X+ΔX
C1−C256、X+ΔXD1−D256)および位相
差(90゜+ΔθB1−B256、90゜+Δθ
C1−C256、90゜+ΔθD1−D256)のそれ
ぞれに、誤差成分が含まれる。
【0046】次にコンピュータ210に取込まれた4×
個の正弦波から、4×2個の振幅値、オフセット
値および位相差を演算する。そして、基準振幅Yおよび
基準オフセットXを除去した振幅誤差(ΔY
A1−A256、ΔYB1−B256、ΔY
C1−C256、ΔYD1−D256)、オフセット誤
差(ΔXA1−A2 56、ΔXB1−B256、ΔX
C1−C256、ΔXD1−D256)を演算する。ま
た同様に3×2個の位相差から基準位相差90°を除
去した位相差誤差(ΔθB1−B256、Δθ
C1−C256、ΔθD1−D256)を演算する。
【0047】これら振幅誤差(ΔYA1−A256、Δ
B1−B256、ΔYC1−C2 56、ΔY
D1−D256)、オフセット誤差(ΔX
A1−A256、ΔXB1 −B256、ΔX
C1−C256、ΔXD1−D256)および位相差誤
差(ΔθB1−B256、ΔθC1−C256、Δθ
D1−D256)の平均値を計算し、その計算結果を、
それぞれ振幅平均誤差(ΔYA_mean 、ΔY
B_m ean 、ΔYC_mean 、ΔY
D_mean )、オフセット平均誤差(ΔX
A_mean 、ΔXB_mean 、ΔX
C_mean 、ΔXD_me an )、位相差平均誤
差(ΔθB_mean 、ΔθC_mean 、Δθ
_mean )を得る。
【0048】これらの振幅平均誤差、オフセット平均誤
差、位相差平均誤差を、メモリ手段711に、振幅補正
値(ΔYA_correct 、ΔY
B_correct、ΔYC_correct 、ΔY
D_correct )、オフセット補正値(ΔX
A_correct 、ΔXB_correct 、Δ
C_corre ct 、Δ
D_correct )、位相差補正値(Δθ
B_correct 、ΔθC_correct 、Δθ
D_correct )として書き込む。実際はデジタ
ルデータである振幅補正データ、オフセット補正デー
タ、位相差補正データとして書き込まれる。補正値演算
モードではこのような処理が行われる。
【0049】続いて通常の角度検出である通常検出モー
ドについて説明する。通常検出モードではマイクロコン
ピュータ100は以下のような処理を行う。まず上位デ
ータの取得について説明する。従来例でも述べたよう
に、マイクロコンピュータ100内に取込まれた正弦波
電圧信号181,281,381,481は、例えば、
図3に示すようにマイクロコンピュータ100内のコン
パレータ手段110を介して方形波状の2値信号121
に変換される。そして、この2値信号121をマイクロ
コンピュータ100内のカウンタ手段111にて正弦波
の数をカウントし、このカウント値をデジタルデータと
して表したものを上位データ122として出力する。
【0050】続いて下位データの取得について説明す
る。マイクロコンピュータ100内に取込まれた正弦波
電圧信号181,281,381,481は、A/D変
換手段112を介して正弦波デジタルデータに変換され
る。更に、オフセット除去演算手段109で基本オフセ
ットXを除算して、オフセット成分を除去したオフセッ
ト除去正弦波デジタルデータを得る。通常、マイクロコ
ンピュータ100内のオフセット除去演算手段109の
出力であるオフセット除去正弦波デジタルデータ123
は、以下のような数式の信号をデジタルデータとしたで
ものある。
【0051】
【数5】
【0052】続いて、マイクロコンピュータ100内部
の補正値演算手段115にて、メモリ711内の振幅補
正データ、オフセット補正データ、位相差補正データか
らなる補正データを用いて波形歪みの影響を低減させる
ように演算し、下記のような信号をデジタルデータで表
したものである補正下位データ126を生成する。
【0053】
【数6】
【0054】内挿手段113はこの補正下位データ12
6を下位ビットのデジタルデータに変換して下位データ
124を出力する。そして、上位データ122と下位デ
ータ124を組み合わせた角度データ231を出力す
る。以上、説明したように本実施形態の光学式エンコー
ダは、スリットの数をカウントすることによって得られ
る上位データと、1つの正弦波を電気的に分割すること
によって得られる補正下位データを組み合わせて高分解
能であって高精度な光学式エンコーダを得る。
【0055】以上、第1実施形態について説明した。本
実施形態では、光学式エンコーダ999は光学式エンコ
ーダ校正装置により補正データの取得作業が予め行われ
て、メモリ手段711に補正データを書き込まれている
ため、使用時には直ちに角度検出を行うことができ、補
正作業を行うことなく高分解能かつ高精度で使用するこ
とができるようになる。なお、本実施形態の光学式エン
コーダはロータリ式のエンコーダであるものとして説明
したが、本発明の請求項6に係る実施形態として、検出
用トラックが略直線状に配置される略長方形状のスリッ
ト板を固定し、このスリット板に沿って発光素子および
受光素子が対向しながらともに直線方向に移動して直線
方向の変移量を検出するような光学式リニアエンコーダ
に、図1で説明したブロック構成と補正値演算機能を持
たせても良い。この場合も、光学式ロータリエンコーダ
と同様に高分解能であって高精度な光学式エンコーダと
することができる。
【0056】[第2実施形態]続いて、本発明の請求項
1〜5,13に係る第2実施形態の光学式エンコーダに
ついて説明する。第2実施形態の光学式エンコーダとそ
の周辺機器のブロック図を図2に示す。本実施形態で
は、第1実施形態の構成と殆ど同じであるものの、補正
データの算出手法を異ならせため、複数種類の補正デー
タを書き込むための複数領域を設けたメモリ手段71
2、および、複数種類の補正データを扱う補正値演算手
段115を有している点が相違している。本実施形態で
はn=4として補正データを得るようにした実施形態で
ある。これ以外は、光学式エンコーダの構造・受光素子
レイアウト・受光素子の動作については従来例と同様で
あるので詳細な説明は省略する。
【0057】まず、本実施形態の補正値演算モードにつ
いて説明する。補正値演算モードでは、第1実施形態と
同様に、波形歪みの主な要因となるオフセット誤差、振
幅誤差および位相差誤差を除去するための補正値の取得
するモードである。なお、2×2個の正弦波信号を用
いる2×2個の振幅誤差、オフセット誤差および位相
差誤差の算出方法は、第1実施形態と同じであるため詳
細な説明は省略する。
【0058】例えば、光学式エンコーダのスリット板6
の1回転で得られる正弦波の中で、最初の1番目〜64
番目までの正弦波の振幅誤差、オフセット誤差および位
相差誤差のそれぞれの平均値を、第1振幅平均誤差(Δ
A_correct_1_64 、ΔY
B_corre ct_1_64 、ΔY
C_correct_1_64 、ΔYD_corre
ct_1_64)、第1オフセット平均誤差(ΔX
A_correct_1_64 、ΔXB_co
rrect_1_64 、ΔX
C_correct_1_64 、ΔXD_co
rrect_1_64 ) 第1位相差平均誤差(Δθ
B_correct_1_64 、ΔθC_corr
ect_1_64 、Δθ
D_correct_1_64 )、として計算する。
ここで、1番目の正弦波とは、例えば、光学式エンコー
ダのスリット板6が回転し、あるスリットから隣接する
次のスリットへ移動するまでに得られる正弦波である。
【0059】同様に、65〜128番目までの正弦波の
振幅誤差、オフセット誤差および位相差誤差のそれぞれ
の平均値をそれぞれ第2振幅平均誤差、第2オフセット
平均誤差、第2位相差平均誤差と称し、129〜192
番目までの正弦波の振幅誤差、オフセット誤差および位
相差誤差のそれぞれの平均値をそれぞれ第3振幅平均誤
差、第3オフセット平均誤差、第3位相差平均誤差と称
し、193〜256番目までの正弦波の振幅誤差、オフ
セット誤差および位相差誤差のそれぞれの平均値をそれ
ぞれ第4振幅平均誤差、第4オフセット平均誤差、第4
位相差平均誤差と称す。
【0060】そして、第1〜第4までの各平均誤差を補
正値として、図2に示すメモリ712内に書き込む。た
だし、第1振幅、オフセットおよび位相差補正値は、メ
モリ領域715内に、第2振幅、オフセットおよび位相
差補正値は、メモリ領域716内に、第3振幅、オフセ
ットおよび位相差補正値は、メモリ領域717内に、第
4振幅、オフセットおよび位相差補正値は、メモリ領域
718内に、それぞれ書き込む。なお、メモリ手段71
32は実際にはデジタルデータとして書き込まれる。
【0061】そして、通常検出モード時において、第1
実施形態で実施した補正と同じ要領で補正を行うのであ
るが、光学式エンコーダの機械角0〜90°すなわち正
弦波が1〜64番目の場合には、第1振幅、オフセッ
ト、位相差補データを用いて、例えばマイクロコンピュ
ータ100内のA/D変換手段112から出力される正
弦波デジタルデータ123を補正する。また、同様に機
械角が90〜180°の場合、180〜270°の場
合、270〜360°の場合には、それぞれ、第2、第
3、第4の振幅、オフセット、位相差補正データを用い
て補正演算を実施することとなる。
【0062】このように光学式エンコーダの機械角、す
なわち検出している角度に応じて4個の補正データの中
から選択して角度演算を行う。なお、通常検出モードに
おける角度演算は第1実施形態と同様であるので省略す
る。この補正下位データ126が内挿手段113に入力
されて下位データ124が出力される。そして、上位デ
ータ122と下位データ124と組み合わせて角度デー
タ231が出力される。このように構成することでさら
に高分解能かつ高精度な光学式エンコーダを得ることが
可能となる。
【0063】以上、第2実施形態について説明した。本
実施形態の光学式エンコーダはロータリ式のエンコーダ
であるものとして説明したが、本発明の請求項6に係る
実施形態として、検出用トラックが略直線状に配置され
る略長方形状のスリット板を固定し、このスリット板に
沿って発光素子および受光素子が対向しながらともに直
線方向に移動して直線方向の変移量を検出するような光
学式リニアエンコーダに、図2で説明したブロック構成
と補正値演算機能を持たせても良い。この場合も、光学
式ロータリエンコーダと同様に高分解能であって高精度
な光学式エンコーダとすることができる。
【0064】[第3実施形態]続いて、本発明の請求項
1〜5,13に係る第3実施形態の光学式エンコーダに
ついて説明する。第3実施形態の光学式エンコーダとそ
の周辺機器のブロック図を図3に示す。本実施形態で
は、第2実施形態の構成と殆ど同じであるものの、本実
施形態ではn=256として補正データを得るようにし
たため、数種類の補正データを書き込むための複数領域
を設けたメモリ手段713を有している点が相違してい
る。これ以外は、光学式エンコーダの構造・受光素子レ
イアウト・受光素子の動作については従来例と同様であ
るので詳細な説明は省略する。
【0065】まず、本実施形態の補正値演算モードにつ
いて説明する。補正値演算モードでは、第2実施形態と
同様に、波形歪みの主な要因となるオフセット誤差、振
幅誤差および位相差誤差を除去するための補正値の取得
するモードである。なお、2×2個の正弦波信号から
2×2個の振幅誤差、オフセット誤差および位相差誤
差の算出方法は、第1実施形態、第2実施形態と同じで
あるので省略する。
【0066】第2実施形態で述べた方法によって得られ
たそれぞれの誤差は補正値として、メモリ手段713に
書き込まれる。ただし、第1振幅、オフセットおよび位
相差補正値は、メモリ領域715内に、第2振幅、オフ
セットおよび位相差補正値は、メモリ領域716内に、
以下同様にして第255振幅、オフセットおよび位相差
補正値は、メモリ領域740内に、第256振幅、オフ
セットおよび位相差補正値は、メモリ領域741内に、
それぞれ書き込む。なお、メモリ手段714には実際に
はデジタルデータとして書き込まれる。
【0067】このように256個の正弦波についての補
正データがそれぞれ個別に書き込まれ、上位データで得
られた機械角より、X番目の正弦波であるかを検索し、
この正弦波の番号に対応する補正値をメモリ手段713
の指定された領域から読み込む。
【0068】そして、通常検出モードでは、第2実施形
態で実施した補正と同じ要領で、正弦波が1番目の場合
には、メモリ領域715に書き込まれた第1振幅、オフ
セット、位相差補値を用いて、例えばマイクロコンピュ
ータ100内のA/D変換手段112から出力される正
弦波デジタルデータ123を補正するというように、こ
の指定されたメモリ領域内の第X振幅誤差、第Xオフセ
ット誤差、第X位相差誤差を補正値として、得られた正
弦波信号に対して補正値演算手段115で補正し、補正
下位データ126を出力する。
【0069】この補正下位データ126が内挿手段11
3に入力されて下位データ124が出力される。そし
て、上位データ122と下位データ124と組み合わせ
て角度データ231が出力される。このような構成とす
ることで、さらに高分解能でありかつ高精度な光学式エ
ンコーダを得ることが可能となる。
【0070】以上、第3実施形態について説明した。本
実施形態の光学式エンコーダはロータリ式のエンコーダ
であるものとして説明したが、本発明の請求項6に係る
実施形態として、検出用トラックが略直線状に配置され
る略長方形状のスリット板を固定し、このスリット板に
沿って発光素子および受光素子が対向しながらともに直
線方向に移動して直線方向の変移量を検出するような光
学式リニアエンコーダに、図3で説明したブロック構成
と補正値演算機能を持たせても良い。この場合も、光学
式ロータリエンコーダと同様に高分解能であって高精度
な光学式エンコーダとすることができる。
【0071】[第4実施形態]続いて本発明の請求項7
〜9,11,14に係る第4実施形態について説明す
る。第4実施形態の光学式エンコーダとその周辺機器の
ブロック図を図4に示す。本実施形態では、第1実施形
態の構成に加えて、電流電圧変換回路101,102,
103,104に差動演算回路131,132を接続し
ている。さらにこのような措置に伴って、マイクロコン
ピュータ100内の手段が若干相違している。これ以外
は、エンコーダの構造・受光素子レイアウト・受光素子
の動作については従来例と同様であるので詳細な説明は
省略する。
【0072】続いて、本実施形態の補正値演算モードに
ついて説明する。補正値演算モードでは、第1実施形態
と同様に、波形歪みの主な要因となるオフセット誤差、
振幅誤差および位相差誤差を除去するための補正値の取
得するモードであり、光学式エンコーダ校正装置は補正
値を演算する。従来例および第1実施形態でも述べた通
り、スリット板6の回転に伴い、受光素子7から4相で
90°位相差の光電流信号が出力される。この光電流信
号は、4個の電流電圧変換回路101〜104を介し
て、スリット1ピッチの周期に相当する4相で90°位
相差の正弦波電圧信号181,281,381,481
として出力される。
【0073】次に、電流電圧変換回路101〜104か
ら得られた4相で90°位相差の正弦波電圧信号18
1,281,381,481のうち、それぞれ180°
位相差の関係にある信号、すなわち正弦波電圧信号18
1と381とが、また、正弦波電圧信号281と481
とが差動演算回路131,132に入力される。差動演
算回路131,132は差動演算を行って差動正弦波電
圧信号581,681を出力する。差動正弦波電圧信号
581,681は具体的には図5で示すように90゜の
位相差の信号であり、オフセット成分は除去される。
【0074】続いて、差動演算回路131,132から
の2相で90°位相差の電圧信号581,681を、例
えば、光学式エンコーダ999の外部端子に接続された
A/D変換手段209を介してコンピュータ210に取
込む。例えば、スリット板6のスリットの数が2
(256個)の場合、スリット板6が一回転するにあた
り2×2個(512個)の正弦波が出力される。これ
らを用いて、コンピュータ210にてそれぞれの正弦波
に対応している振幅補正データ、オフセット補正データ
および位相差補正データからなる補正データが取得され
る。
【0075】ここで、オフセットについてであるが、差
動演算回路131,132においてオフセット成分が除
去されているのでオフセット誤差(ΔX
AC1−AC256、ΔXBD1−BD256)のみが
得られるため、第1実施形態で用いられたオフセットを
除去する手段を不要としている。
【0076】次に、コンピュータ210で2×2個の
振幅から基準振幅Yを除去した振幅誤差(ΔY
AC1−AC256 、ΔYBD1−BD256)と、
個の正弦波の位相差から基準位相差90°を除去し
た位相差誤差(Δθ1−256)をそれぞれ演算する。
これら振幅誤差(ΔYAC1−AC256 、ΔY
BD1−BD256)、オフセット誤差(ΔX
AC1−AC256 、ΔXBD1−BD256)およ
び位相差誤差(Δθ1−256)の平均値を計算し、そ
の計算結果をそれぞれ振幅平均誤差(ΔY
AC_mean 、ΔYBD_mean)、オフセット
平均誤差(ΔXAC_mean 、Δ
BD_mean)、位相差平均誤差(Δθmean
を算出する。
【0077】これらの振幅平均誤差、オフセット平均誤
差、位相差平均誤差を、例えばマイクロコンピュータ1
00内のメモリ711に、振幅補正値(ΔY
AC_corr ect 、Δ
BD_correct)、オフセット補正値(ΔX
AC_cor rect 、Δ
BD_correct )、位相差補正値(Δθ
correc )として書き込む。実際にはデジタル
データである振幅補正データ、オフセット補正データ、
位相差補正データからなる補正データが書き込まれる。
補正値演算モードではこのような補正データが算出され
る。
【0078】続いて通常検出モードについて説明する。
まず上位データの生成について説明する。マイクロコン
ピュータ100内に取込まれた差動正弦波電圧信号58
1、681は、図4に示すようにマイクロコンピュータ
100内のコンパレータ110に取り込まれ、方形波で
ある2値信号121が出力される。そして、この2値信
号をマイクロコンピュータ100内のカウンタ手段11
1にて正弦波の数としてカウントすることによって上位
データ122を得る。
【0079】続いて下位データの生成について説明す
る。マイクロコンピュータ100内に取込まれた差動正
弦波電圧信号は、A/D変換手段112によりA/D変
換されて差動正弦波デジタルデータを得る。通常、A/
D変換手段112から出力される差動正弦波デジタルデ
ータ123は、以下のような数式で表される信号をデジ
タルデータにしたものである。
【0080】
【数7】
【0081】このような差動正弦波デジタルデータ12
3は、マイクロコンピュータ100内部の補正値演算手
段115に入力される。この補正値演算手段115はメ
モリ711内の振幅補正データ、オフセット補正デー
タ、位相差補正データを取り込んで演算し、波形歪みの
影響を低減させた下記のような補正下位データ126を
出力する。
【0082】
【数8】
【0083】そして、内挿手段113はこの補正下位デ
ータを内挿倍処理した後、下位データ124を出力す
る。このようにして得られた上位データ122に下位デ
ータ124を組み合わせて角度データ231を得る。以
上説明したように、スリットの数をカウントすることに
よって得られる上位データと、1つの正弦波を電気的に
分割することによって得られる下位データとを組み合わ
せて高分解能であり高精度な光学式エンコーダを得る。
【0084】以上、第4実施形態について説明した。本
実施形態の光学式エンコーダはロータリ式のエンコーダ
であるものとして説明したが、本発明の請求項12に係
る実施形態として、検出用トラックが略直線状に配置さ
れる略長方形状のスリット板を固定し、このスリット板
に沿って発光素子および受光素子が対向しながらともに
直線方向に移動して直線方向の変移量を検出するような
光学式リニアエンコーダに、図4で説明したブロック構
成と補正値演算機能を持たせても良い。この場合も、光
学式ロータリエンコーダと同様に高分解能であって高精
度な光学式エンコーダとすることができる。
【0085】[第5実施形態]続いて、本発明の請求項
6〜11,14に係る第5実施形態の光学式エンコーダ
について説明する。第5実施形態の光学式エンコーダと
その周辺機器のブロック図をを図6に示す。構造、受光
素子レイアウト、受光素子からの光出力は、図10及び
図11に示した従来技術と同様であり、その説明を省略
する。また、差動演算によって得られた2種類の正弦波
信号から角度を求める方法、および、コンピュータ21
0においてスリット板1回転分すなわち正弦波信号25
6周期分の振幅誤差、オフセット誤差及び位相差誤差を
算出する方法は、基本的には第4実施形態と同じである
が正弦波を分割している点が相違している。。
【0086】例えば、光学式エンコーダのスリット板6
が1回転した時に得られる正弦波の中で、最初の1番目
〜64番目までの正弦波信号から計算された振幅誤差、
オフセット誤差及び位相差誤差のそれぞれの平均値を、
第1振幅平均誤差(ΔY
AC_correct_1_64 、ΔYBD_cor
rect_1_64)、第1オフセット平均誤差(ΔX
AC_correct 、ΔX
BD_corre ct )及び第1位相差平均誤差(Δ
θcorrect_1_64)として計算する。ここ
で、1番目の正弦波とは、例えば、エンコーダの原点位
置となる点である。
【0087】同様に、65−128番目のまでの各誤差
の平均値をそれぞれ第2振幅平均誤差、第2オフセット
平均誤差、第2位相差平均誤差とし、129−192番
目までの各誤差の平均値をそれぞれ第3振幅平均誤差、
第3オフセット平均誤差、第3位相差平均誤差と称し、
193−256番目までの各誤差の平均値をそれぞれ第
4振幅平均誤差、第4オフセット平均誤差、第4位相差
平均誤差として算出する。
【0088】そして、第1〜第4までの各平均誤差を補
正値として、図6に示すメモリ712内に書き込む。た
だし、第1振幅、オフセット及び位相差補正値は、メモ
リ領域715内に、第2振幅、オフセット及び位相差補
正値は、メモリ領域716内に、第3振幅、オフセット
及び位相差補正値は、メモリ領域717内に、第4振
幅、オフセット及び位相差補正値は、メモリ領域718
内に、それぞれ書き込む。
【0089】そして、エンコーダの角度検出値が機械角
で0〜90°すなわち正弦波が1〜64番目の場合に
は、第1振幅、オフセット、位相差補正データを用い
て、補正値演算手段115より、例えばマイクロコンピ
ュータ100内のA/D変換手段112から出力される
差動正弦波デジタルデータ123を補正する。また、同
様に機械角が90〜180°の場合、180〜270°
の場合、270〜360°の場合には、それぞれ、第
2、第3、第4の振幅、オフセット、位相差補正データ
を用いて補正演算を実施する。このように光学式エンコ
ーダが検出している角度に応じて補正データを選択す
る。
【0090】機械角に応じた補正データ126は、内挿
手段113に入力されて下位データ124が出力され
る。そして、上位データ122と下位データ124を組
み合わせて角度データ231が出力される。この結果、
誤差と補正値が相殺することにより、波形歪の影響が低
減され角度検出精度が向上した光学式エンコーダを得る
ことが可能となる。
【0091】以上、第5実施形態について説明した。本
実施形態の光学式エンコーダはロータリ式のエンコーダ
であるものとして説明したが、本発明の請求項12に係
る実施形態として、検出用トラックが略直線状に配置さ
れる略長方形状のスリット板を固定し、このスリット板
に沿って発光素子および受光素子が対向しながらともに
直線方向に移動して直線方向の変移量を検出するような
光学式リニアエンコーダに、図6で説明したブロック構
成と補正値演算機能を持たせても良い。この場合も、光
学式ロータリエンコーダと同様に高分解能であって高精
度な光学式エンコーダとすることができる。
【0092】[第6実施形態]続いて、本発明の請求項
6〜11に係る第6実施形態の光学式エンコーダについ
て説明する。第6実施形態の光学式エンコーダとその周
辺機器のブロック図を図7に示す。本実施形態では、第
5実施形態の構成と殆ど同じであるものの、第5実施形
態において、補正データの算出手法を異ならせため、複
数補正データを算出するコンピュータ210、複数種類
の補正データを書き込むための複数領域を設けたメモリ
手段713を有している点が相違している。本実施形態
ではn=256として補正データを得るようにした実施
形態である。これ以外は、光学式エンコーダの構造・受
光素子レイアウト・受光素子の動作については従来例と
同様であるので詳細な説明は省略する。
【0093】まず、本実施形態の補正値演算モードにつ
いて説明する。補正値演算モードでは、第5実施形態と
同様に、波形歪みの主な要因となるオフセット誤差、振
幅誤差および位相差誤差を除去するための補正値の取得
するモードである。なお、2×2個の正弦波信号から
2×2個の振幅誤差、オフセット誤差および位相差誤
差の算出方法は、第4実施形態、第5実施形態と同じで
あるので省略する。
【0094】第5実施形態で述べた方法によって得られ
たそれぞれの誤差は補正値として、メモリ手段704に
書き込まれる。ただし、第1振幅、オフセットおよび位
相差補正値は、メモリ領域715内に、第2振幅、オフ
セットおよび位相差補正値は、メモリ領域716内に、
以下同様にして第255振幅、オフセットおよび位相差
補正値は、メモリ領域740内に、第256振幅、オフ
セットおよび位相差補正値は、メモリ領域741内に、
それぞれ書き込む。なお、メモリ手段713には実際に
はデジタルデータとして書き込まれる。
【0095】このように256個の正弦波についての補
正データがそれぞれ個別に書き込まれ、上位データで得
られた機械角より、X番目の正弦波であるかを検索し、
この正弦波の番号に対応する補正値をメモリ手段713
の指定された領域から読み込む。そして、通常検出モー
ドでは、第5実施形態で実施した補正と同じ要領で、正
弦波が1番目の場合には、メモリ領域715に書き込ま
れた第1振幅、オフセット、位相差補値を用いて、例え
ばマイクロコンピュータ100内のA/D変換手段11
2から出力される正弦波デジタルデータ123を補正す
るというように、この指定されたメモリ領域内の第X振
幅誤差、第Xオフセット誤差、第X位相差誤差を補正値
として、得られた正弦波信号に対して補正値演算手段1
15で補正し、補正下位データ126を出力する。
【0096】この補正下位データ126が内挿手段11
3に入力されて下位データ124が出力される。そし
て、上位データ122と下位データ124と組み合わせ
て角度データ231が出力される。このような構成とす
ることで、さらに高分解能でありかつ高精度な光学式エ
ンコーダを得ることが可能となる。
【0097】以上、第6実施形態について説明した。本
実施形態の光学式エンコーダはロータリ式のエンコーダ
であるものとして説明したが、本発明の請求項12に係
る実施形態として、検出用トラックが略直線状に配置さ
れる略長方形状のスリット板を固定し、このスリット板
に沿って発光素子および受光素子が対向しながらともに
直線方向に移動して直線方向の変移量を検出するような
光学式リニアエンコーダに、図7で説明したブロック構
成と補正値演算機能を持たせても良い。この場合も、光
学式ロータリエンコーダと同様に高分解能であって高精
度な光学式エンコーダとすることができる。
【0098】[第7実施形態]続いて、本発明の請求項
15,17に係る第7実施形態の光学式エンコーダ校正
装置について説明する。図8は、光学式エンコーダ校正
装置のブロック図である。本実施形態では光学式ロータ
リエンコーダを想定した校正装置であり、光学式エンコ
ーダに高い検出精度を与える光学式エンコーダ校正装置
である。
【0099】この光学式エンコーダ校正装置は校正の対
象となる校正用エンコーダ999(請求項5,請求項1
1に係るロータリ式の光学式エンコーダに相当する)の
数十〜数千の正弦波を発生させる基準光学式エンコーダ
202と、このエンコーダ202から正弦波出力信号を
数十倍〜数千倍に内挿し、数千万倍の分解能を得る内挿
手段204と、分解能を変換する分解能変換手段20
5,206(内挿手段204・分解能変換手段205,
206は本発明の分解能変換手段に相当)と、基準光学
式エンコーダ202を駆動するための例えばモータ20
3及びモータ駆動用ドライバ299(本発明の構成の駆
動手段に相当)と、基準光学式エンコーダ202と校正
対象エンコーダ999とのカップリングをするエアベア
リング201(本発明の構成のカップリング手段に相
当)と、エアベアリング201に洗浄された空気を供給
するためのエアフィルタ298などによって構成する。
【0100】続いて校正について説明する。校正時には
校正用光学式エンコーダ999のマイクロコンピュータ
100はコンピュータ210により補正値演算モードに
切り換えられているものとする。基準光学式エンコーダ
202からの出力信号は、例えば、内挿手段204にて
1つの正弦波をX分割することが可能なものであり、校
正対象となるエンコーダよりも十分大きな分解能を有す
るものである。
【0101】基準光学式エンコーダ202は、校正用光
学式エンコーダ999に対して十分大きな分解能を持つ
ために単純に比較することができない。そこで、校正対
象となる校正用光学式エンコーダ999の角度検出情報
に基準光学式エンコーダ202からの角度検出情報と比
較できるように分解能変換手段206で分解能を調整
し、見かけ上では、基準光学式エンコーダ202と校正
用光学式エンコーダ999との分解能が同じように設定
すれば、基準光学式エンコーダ202と校正用光学式エ
ンコーダ999の検出角を比較することができる。
【0102】逆に、基準光学式エンコーダ202側の分
解能を校正用光学式エンコーダ999に合わせるよう
に、分解能変換手段205を配置すれば、分解能変換手
段206を除去することができる。すなわち、分解能変
換手段205,206のいずれか一方を設ければよい。
このように、基準光学式エンコーダ202からの角度情
報と、校正用光学式エンコーダ999からの角度情報を
角度比較手段207にて比較し、基準光学式エンコーダ
202から得られた角度情報と校正用光学式エンコーダ
999からの角度情報の差を計算する。これを角度検出
誤差と定義する。本実施形態では角度検出誤差は電圧情
報として出力される。
【0103】第1〜第6実施形態で述べた光学式エンコ
ーダにおいて、更に高い角度検出精度を得るため、図8
に示す基準光学式エンコーダ202と校正用光学式エン
コーダ999の角度検出誤差236(電圧信号)を、A
/D変換器297を介してコンピュータ210にデジタ
ル信号237として取込む。但し、図1,2,3,4,
6,7に示すコンピュータ210と図8に示すコンピュ
ータ210は必ずしも同じコンピュータである必要はな
い。
【0104】次に、コンピュータ210にて、振幅補正
値(ΔYA_correct 、ΔY
B_correct 、ΔYC_correct 、Δ
D_correct)、オフセット補正値(ΔX
A_correct 、ΔXB_correct、ΔX
C_correct 、ΔXD_correct )、
位相差補正値(ΔθB_correct 、Δθ
C_correct 、ΔθD_correc )に
微小補正量を加え、角度比較手段207からの角度検出
誤差が最も小さくなるように制御し、角度検出精度の向
上を図る。
【0105】以上、第7実施形態について説明した。本
実施形態の光学式エンコーダ校正装置はロータリ式の光
学式エンコーダを校正するののとして説明したが、本発
明の請求項6,請求項12に係る実施形態として、検出
用トラックが略直線状に配置される略長方形状のスリッ
ト板を固定し、このスリット板に沿って発光素子および
受光素子が対向しながらともに直線方向に移動して直線
方向の変移量を検出するような光学式リニアエンコーダ
に、図8で説明したブロック構成の光学式エンコーダ校
正装置により校正させるようにしても良い。この場合、
基準光学式エンコーダ202もリニア式エンコーダに、
また、モータ203もリニアモータとすることで対処で
きる。このようにしても本発明の実施は可能である。こ
の場合も、光学式ロータリエンコーダと同様に高分解能
であって高精度な光学式エンコーダとすることができ
る。
【0106】[第8実施形態]続いて本発明の請求項1
6,17に係る第8実施形態について図9を用いて説明
する。図9は本発明の第8実施形態の光学式エンコーダ
校正装置のブロック図である。本実施形態に係るこの光
学式エンコーダ校正装置は、第7実施形態を改良したも
のであり、基準光学式エンコーダ202と同じタイプも
しくは異なるタイプの基準光学式エンコーダ2002を
追加し、これら基準光学式エンコーダ202,2002
の角度検出値の平均値を取り、それぞれの基準光学式エ
ンコーダ202,2002のもつ角度検出誤差を相殺さ
せる機能を持つ。
【0107】基準光学式エンコーダ202,2002か
ら出力される信号232、2032は、それぞれの内挿
手段204及び2004に入力され、校正用光学式エン
コーダ999・分解能変換手段206からの分解能情報
と一致させるために、分解能変換手段205,2005
で基準光学式エンコーダ202,2002及び校正用光
学式エンコーダ999の分解能を一致させる。
【0108】そして、基準光学式エンコーダ202,2
002間の誤差成分を相殺させるために、基準光学式エ
ンコーダ平均化回路234にて角度検出誤差を平均化
し、その結果を校正用光学式エンコーダ999の角度検
出値と角度比較手段207にて比較する。以下、第7実
施形態で説明した手法により補正データを算出すること
となる。以上の方法により、校正用光学式エンコーダに
対してより精度の高い基準エンコーダで校正することが
可能となり、校正対象用光学式エンコーダの角度検出精
度の向上が期待できる。
【0109】以上、第8実施形態について説明した。本
実施形態の光学式エンコーダ校正装置はロータリ式の光
学式エンコーダであるものとして説明したが、本発明の
請求項6,請求項12に係る実施形態として、検出用ト
ラックが略直線状に配置される略長方形状のスリット板
を固定し、このスリット板に沿って発光素子および受光
素子が対向しながらともに直線方向に移動して直線方向
の変移量を検出するような光学式リニアエンコーダに、
図9で説明したブロック構成の光学式エンコーダ校正装
置により校正させるようにしても良い。この場合、基準
光学式エンコーダ202,2002もリニア式エンコー
ダに、また、モータ203もリニアモータとすることで
対処できる。このようにしても本発明の実施は可能であ
る。この場合も、光学式ロータリエンコーダと同様に高
分解能であって高精度な光学式エンコーダとすることが
できる。
【0110】
【発明の効果】受光素子から得られた信号波形を基準と
なる理想的な信号波形と比較することにより波形歪み
(振幅、オフセット、位相差)計算し、この波形歪みを
補正値としてソフト的に補正することにより光学式エン
コーダの角度検出精度を向上させることが可能となっ
た。
【0111】さらに波形歪の影響を低減させるため、光
学式エンコーダ校正装置を用い波形歪の影響を更に低減
させることが可能になった。結果、光学式エンコーダの
角度検出精度が向上し、光学式エンコーダを搭載したシ
ステム位置決め及び速度制御性能が向上することが可能
となった。
【0112】総じて、本発明によれば、波形歪みの影響
を低減し、高精度な光学式エンコーダを提供することが
できる。また、波形歪みの影響を低減し、高精度な光学
式エンコーダとなるように校正するための光学式エンコ
ーダ校正装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の光学式エンコーダとそ
の周辺機器のブロック図
【図2】本発明の第2実施形態の光学式エンコーダとそ
の周辺機器のブロック図
【図3】本発明の第3実施形態の光学式エンコーダとそ
の周辺機器のブロック図
【図4】本発明の第4実施形態の光学式エンコーダとそ
の周辺機器のブロック図
【図5】差動正弦波電圧信号の波形図
【図6】本発明の第5実施形態の光学式エンコーダとそ
の周辺機器のブロック図
【図7】本発明の第6実施形態の光学式エンコーダとそ
の周辺機器のブロック図
【図8】本発明の第7実施形態の光学式エンコーダ校正
装置のブロック図
【図9】本発明の第8実施形態の光学式エンコーダ校正
装置のブロック図
【図10】従来技術の光学式エンコーダの構成図であ
る。
【図11】従来技術の光学式エンコーダの受光素子の構
成図である。
【図12】従来技術の光学式エンコーダの受光素子とそ
の周辺回路図である。
【図13】マイクロコンピュータに取り込まれた理想的
な電圧信号波形図である。
【図14】マイクロコンピュータに取り込まれた実際の
電圧信号波形図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 LED 3,4 ベアリング 5 中空軸 6 スリット板 7 受光素子 8 回路基板 9 電子部品 11〜16 受光セル 21〜26 受光セル 31〜36 受光セル 41〜46 受光セル 18 A群 28 B群 38 C群 48 D群 100 マイクロコンピュー
タ 101,102,103,104 電流電圧変換回路 109 オフセット除去演算
手段 110 コンパレータ手段 111 カウンタ手段 112 A/D変換手段 113 内挿手段 115 補正値演算手段 131,132 差動演算回路 201 エアベアリング 202,2002 基準光学式エンコー
ダ 203 モータ 204,2004 内挿手段 205,2005 分解能変換手段 206 分解能変換手段 207 角度比較手段 234 基準光学式エンコー
ダ平均化回路 297 A/D変換器 298 エアフィルタ 299 駆動用ドライバ 209 A/D変換手段 210 コンピュータ 711,712,713,714 メモリ手段 715,716,717,718 メモリ手段 740,741 メモリ手段 999 光学式エンコーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 智晴 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 2F103 BA08 BA36 BA37 CA01 CA02 DA01 DA12 DA13 EA12 EA15 EB01 EB12 EB15 EB16 EB33 ED01 ED11 ED21 ED27 FA07 FA12

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2次元平面上に配置された受光セルを略直
    交する不感帯により4群に分割してなるA群,B群,C
    群およびD群という受光セルアレイを有し、これら4群
    の受光セルアレイから出力される光電流信号がそれぞれ
    異なる位相を有する周期信号となるように4群の受光セ
    ルアレイが配置される受光素子と、 前記受光素子と対向する位置に配置され、前記受光素子
    へ向けて照射光を発光する発光素子と、 前記発光素子からの照射光を透過および遮光するための
    スリット列からなる検出用トラックを有するスリット板
    と、 前記受光素子の各受光セルアレイから出力される正弦波
    電流信号を正弦波電圧信号に変換する電流電圧変換回路
    と、 前記電流電圧変換回路から出力される正弦波電圧信号を
    用いて上位ビットのデジタルデータである上位データを
    生成する上位データ生成手段と、 正弦波電圧信号の波形歪みを補正するための補正データ
    を出力するメモリ手段と、 前記電流電圧変換回路から出力される正弦波電圧信号に
    加えて前記メモリ手段から出力される補正データを用い
    て下位ビットのデジタルデータである下位データを生成
    する下位データ生成手段と、 これら上位データおよび下位データを組合わせた角度デ
    ータを出力することを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光学式エンコーダにおい
    て、 前記上位データ生成手段は、 前記電流電圧変換回路から出力される正弦波電圧信号を
    2値化して2値信号を出力するコンパレータ手段と、 前記コンパレータ手段で算出された2値信号に基づいて
    計数して上位データを生成するカウンタ手段と、 を備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の光学式エ
    ンコーダにおいて、 前記下位データ生成手段は、 前記電流電圧変換回路から出力される正弦波電圧信号を
    A/D変換して正弦波デジタルデータを出力するA/D
    変換手段と、 前記A/D変換手段からの正弦波デジタルデータのオフ
    セット成分を除去してオフセット除去正弦波デジタルデ
    ータを出力するオフセット除去演算手段と、 前記オフセット除去演算手段からのオフセット除去正弦
    波デジタルデータおよび前記メモリ手段からの補正デー
    タを用いて、振幅誤差、オフセット誤差および位相差誤
    差を除去した補正下位データを生成する補正値演算手段
    と、 前記補正下位データを下位ビットのデジタルデータとす
    る下位データを算出する内挿手段と、 を備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の
    光学式エンコーダにおいて、 前記振幅補正データ、オフセット補正データおよび位相
    差補正データからなる補正データは、所定区間でn個の
    範囲に分割されたオフセット除去正弦波デジタルデータ
    のそれぞれを補正するn個の補正データとして、前記メ
    モリ手段のn個の領域に書き込まれていることを特徴と
    する光学式エンコーダ。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の
    光学式エンコーダにおいて、 前記スリット板は、検出用トラックが略円状に配置され
    る円板状のスリット板であって、 スリット板を挟んで対向して配置される発光素子および
    受光素子により、回動するスリット板の回転方向の変移
    量を検出するロータリエンコーダとしたことを特徴とす
    る光学式エンコーダ。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の
    光学式エンコーダにおいて、 前記スリット板は、検出用トラックが略直線状に配置さ
    れる略長方形状のスリット板であって、 固定されたスリット板に沿って発光素子および受光素子
    が対向しながらともに直線方向に移動して直線方向の変
    移量を検出するリニアエンコーダとしたことを特徴とす
    る光学式エンコーダ。
  7. 【請求項7】2次元平面上に配置された受光セルを略直
    交する不感帯により4群に分割してなるA群,B群,C
    群およびD群という受光セルアレイを有し、これら4群
    の受光セルアレイから出力される光電流信号がそれぞれ
    異なる位相を有する周期信号となるように4群の受光セ
    ルアレイが配置される受光素子と、 前記受光素子と対向する位置に配置され、前記受光素子
    へ向けて照射光を発光する発光素子と、 前記発光素子からの照射光を透過および遮光するための
    スリット列からなる検出用トラックを有するスリット板
    と、 前記受光素子の各受光セルアレイから出力される正弦波
    電流信号を正弦波電圧信号に変換する電流電圧変換回路
    と、 前記電流電圧変換回路から出力される正弦波電圧信号の
    うち180゜の位相差がある2相の正弦波電圧信号を差
    分して差動正弦波電圧信号を出力する差動演算回路と、 前記差動演算回路から出力される差動正弦波電圧信号を
    用いて上位ビットのデジタルデータである上位データを
    生成する上位データ生成手段と、 差動正弦波電圧信号の波形歪みを補正するための補正デ
    ータを出力するメモリ手段と、 前記差動演算回路から出力される差動正弦波電圧信号に
    加えて前記メモリ手段から出力される補正データを用い
    て下位ビットのデジタルデータである下位データを生成
    する下位データ生成手段と、 これら上位データおよび下位データを組合わせた角度デ
    ータを出力することを特徴とする光学式エンコーダ。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の光学式エンコーダにおい
    て、 前記上位データ生成手段は、 前記差動演算回路から出力される差動正弦波電圧信号を
    2値化して2値信号を出力するコンパレータ手段と、 前記コンパレータ手段で算出された2値信号に基づいて
    計数して上位データを生成するカウンタ手段と、 を備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
  9. 【請求項9】請求項7または請求項8に記載の光学式エ
    ンコーダにおいて、 前記下位データ生成手段は、 前記差動演算回路から出力される差動正弦波電圧信号を
    A/D変換して差動正弦波デジタルデータを出力するA
    /D変換手段と、 前記A/D変換手段からの差動正弦波デジタルデータお
    よび前記メモリ手段からの補正データを用いて、振幅誤
    差、オフセット誤差および位相差誤差を除去した補正下
    位データを生成する補正値演算手段と、 前記補正下位データを下位ビットのデジタルデータとす
    る下位データを算出する内挿手段と、 を備えることを特徴とする光学式エンコーダ。
  10. 【請求項10】請求項7〜請求項9の何れか一項に記載
    の光学式エンコーダにおいて、 前記振幅補正データ、オフセット補正データおよび位相
    差補正データからなる補正データは、所定区間でn個の
    範囲に分割された差動正弦波デジタルデータのそれぞれ
    を補正するn個の補正データとして、前記メモリ手段の
    n個の領域に書き込まれていることを特徴とする光学式
    エンコーダ。
  11. 【請求項11】請求項7〜請求項10の何れか一項に記
    載の光学式エンコーダにおいて、 前記スリット板は、検出用トラックが略円状に配置され
    る円板状のスリット板であって、 スリット板を挟んで対向して配置される発光素子および
    受光素子により、回動するスリット板の回転方向の変移
    量を検出するロータリエンコーダとしたことを特徴とす
    る光学式エンコーダ。
  12. 【請求項12】請求項7〜請求項10の何れか一項に記
    載の光学式エンコーダにおいて、 前記スリット板は、検出用トラックが略直線状に配置さ
    れる略長方形状のスリット板であって、 固定されたスリット板に沿って発光素子および受光素子
    が対向しながらともに直線方向に移動して直線方向の変
    移量を検出するリニアエンコーダとしたことを特徴とす
    る光学式エンコーダ。
  13. 【請求項13】請求項5または請求項6に記載の光学式
    エンコーダのメモリ手段に登録させる補正データを出力
    する光学式エンコーダ校正装置であって、 前記電流電圧変換回路から出力される正弦波電圧信号を
    A/D変換して正弦波デジタルデータを出力するA/D
    変換手段と、 前記A/D変換手段からの正弦波デジタルデータを用い
    て振幅補正データ、オフセット補正データおよび位相差
    補正データからなる補正データを算出し、メモリ手段へ
    出力するコンピュータと、 を備えることを特徴とする光学式エンコーダ校正装置。
  14. 【請求項14】請求項11または請求項12に記載の光
    学式エンコーダのメモリ手段に登録させる補正データを
    出力する光学式エンコーダ校正装置であって、 前記差動演算回路から出力される差動正弦波電圧信号を
    A/D変換して差動正弦波デジタルデータを出力するA
    /D変換手段と、 前記A/D変換手段からの差動正弦波デジタルデータを
    用いて振幅補正データ、オフセット補正データおよび位
    相差補正データからなる補正データを算出し、メモリ手
    段へ出力するコンピュータと、 を備えることを特徴とする光学式エンコーダ校正装置。
  15. 【請求項15】請求項5、請求項6、請求項11、また
    は、請求項12の何れか一項に記載の光学式エンコーダ
    を校正用光学式エンコーダとし、この校正用光学式エン
    コーダのメモリ手段に登録させる補正データを出力する
    光学式エンコーダ校正装置であって、 校正用光学式エンコーダが発する正弦波数よりも数十〜
    数千倍の正弦波を発生させる基準光学式エンコーダと、 前記基準光学式エンコーダを駆動する駆動手段と、 校正用光学式エンコーダと基準光学式エンコーダとが同
    時に信号出力するように連動させるカップリング手段
    と、 校正用光学式エンコーダからの正弦波数と基準光学式エ
    ンコーダからの正弦波数とが一致するように分解能を調
    整する分解能変換手段と、 前記分解能変換手段で調整された正弦波を用いて角度情
    報を比較する角度比較手段と、 校正用光学式エンコーダから出力される正弦波電圧信号
    または差動正弦波電圧信号をA/D変換して正弦波デジ
    タルデータまたは差動正弦波デジタルデータを出力する
    A/D変換手段と、 前記A/D変換手段からの正弦波デジタルデータまたは
    差動正弦波デジタルデータを用いて振幅補正データ、オ
    フセット補正データおよび位相差補正データからなる補
    正データを算出し、かつ、角度比較手段から出力される
    誤差に基づいて振幅補正データが含む微小振幅誤差の補
    正、オフセット補正データが含む微小オフセット誤差の
    補正、および、位相差補正データが含む微小位相差誤差
    の補正を行い、前記校正用光学式エンコーダのメモリ手
    段に振幅補正データ、オフセット補正データおよび位相
    差補正データからなる補正データを登録するコンピュー
    タと、 を備えることを特徴とする光学式エンコーダ校正装置。
  16. 【請求項16】請求項5、請求項6、請求項11、また
    は、請求項12の何れか一項に記載の光学式エンコーダ
    を校正用光学式エンコーダとし、この校正用光学式エン
    コーダのメモリ手段に登録させる補正データを出力する
    光学式エンコーダ校正装置であって、 校正用光学式エンコーダが発する正弦波数よりも数十〜
    数千倍の正弦波を発生させる複数台の基準光学式エンコ
    ーダと、 前記複数台の基準光学式エンコーダを駆動する駆動手段
    と、 校正用光学式エンコーダと複数台の基準光学式エンコー
    ダとが同時に信号出力するように連動させるカップリン
    グ手段と、 複数台の基準光学式エンコーダから出力される正弦波を
    平均して平均正弦波を出力する平均手段と、 校正用光学式エンコーダからの正弦波数と平均手段から
    の正弦波数とが一致するように分解能を調整する分解能
    変換手段と、 前記分解能変換手段で調整された正弦波を用いて角度情
    報を比較する角度比較手段と、 校正用光学式エンコーダから出力される正弦波電圧信号
    または差動正弦波電圧信号をA/D変換して正弦波デジ
    タルデータまたは差動正弦波デジタルデータを出力する
    A/D変換手段と、 前記A/D変換手段からの正弦波デジタルデータまたは
    差動正弦波デジタルデータを用いて振幅補正データ、オ
    フセット補正データおよび位相差補正データからなる補
    正データを算出し、かつ、角度比較手段から出力される
    誤差に基づいて振幅補正データが含む微小振幅誤差の補
    正、オフセット補正データが含む微小オフセット誤差の
    補正、および、位相差補正データが含む微小位相差誤差
    の補正を行い、前記校正用光学式エンコーダに振幅補正
    データ、オフセット補正データおよび位相差補正データ
    からなる補正データを登録するコンピュータと、 を備えることを特徴とする光学式エンコーダ校正装置。
  17. 【請求項17】請求項13〜請求項16の何れか一項に
    記載の光学式エンコーダ校正装置において、 請求項5、請求項6、請求項11、または、請求項12
    の何れか1項に記載の光学式エンコーダに対して通常検
    出を行う通常検出モードまたは補正値演算を行う補正値
    演算モードを切り替える切換手段を備えることを特徴と
    する光学式エンコーダ校正装置。
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