JP2007071241A - 電磁ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回転部材に対する急激なブレーキ作用を防止して、安定かつなだらかなブレーキ作用を得られる電磁ブレーキ装置を提供する。
【解決手段】 スプロケット2とカムシャフトとの間に設けられ、電磁コイル27からの電磁力よって渦ディスク13にブレーキ力を作用させて、前記スプロケットとカム両者の相対回動位相を変更する。渦ディスク13に固定された回転部材20に対向配置された内外周側の第1、第2ローラ23,24を、支軸31と保持部材25の軸支孔30を介して回転部材方向へ移動自在に設け、電磁コイルで発生した磁界を第1、第2ヨーク部材21,22を介して各ローラに伝達し、該各ローラを回転部材の前端面に接触させながら転動させてブレーキ力を付与することにより、急激なブレーキ作用を抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば内燃機関の吸気側または排気側の機関弁の開閉タイミングを運転状態に応じて可変制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置などに適用される電磁ブレーキ装置に関する。
この種の従来の電磁ブレーキ装置を用いた内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、以下の特許文献1に記載されるようなものがある。
このバルブタイミング制御装置は、機関のクランクシャフトから回転力が伝達されるタイミングスプロケットと、該タイミングスプロケットに対して所定の角度範囲内で相対回転自在に支持されたカムシャフトと、前記タイミングスプロケットとカムシャフトとの間に設けられた回転ドラムと、該回転ドラムに制動力を作用させる電磁ブレーキ装置とを備えている。
そして、機関運転状態に応じて前記電磁ブレーキ装置の吸引力によって円盤状のフェーシング材を前記回転ドラムのディスク面に圧接させることにより、回転ドラムに制動力を発生させて、前記タイミングスプロケットとカムシャフトの相対回転位相を変更するようになっている。
特開2002−371814号公報
前記従来の電磁ブレーキ装置は、前述のように、電磁力によってフェーシング材を回転ドラムに押し付けて、該圧接摩擦力によって回転ドラムにブレーキ力を作用させるようになっており、したがって、前記フェーシング材は、当然ながらある程度の摩擦係数を有しなければ、回転ドラムに対して所定のブレーキ力が作用しない。
ところが、前記フェーシング材は、長期に使用すると、摩耗などに起因して摩擦係数が変化し、この結果、回転ドラムに対するブレーキ力が低下してしまうおそれがある。
そこで、前記タイミングスプロケットに連係した回転体を磁性体によって形成し、該回転体に接触する接触部材も磁性体によって形成し、電磁コイルに発生する電磁力によって前記接触部材を回転体に圧接(磁着)させることにより、該回転体にブレーキ力を作用させる技術も考えられている。
しかし、前記電磁コイルへの通電によって前記接触部材と回転体同士を磁力によって磁着させると、回転体に対してブレーキ力が急激に作用してしまう。このため、ブレーキショックが大きくなって、バルブタイミング制御の不安定化を招くおそれがある。
本発明は前記従来の技術的課題を解決するために案出されたもので、請求項1に記載の発明は、通電することによって磁界を発生させる電磁コイルと、磁性材からなる回転体と、前記電磁コイルで発生した磁界の磁路に沿って直列に複数配置され、それぞれが前記回転体に磁着してブレーキ力を付与する磁性材の転動体と、前記直列に配置された各転動体の間に設けられた非磁性体と、を備えたことを特徴としている。
この発明によれば、電磁コイルへの通電によって各転動体に電磁力が発生して、該転動体が回転体に磁着(接触)して転動することにより、該回転体にブレーキ力を作用させる。このため、従来のようなフェーシング材を設ける必要がなくなるので摩擦係数が変化してしまう、といった現象がなくなり、常時安定かつ適正なブレーキ力を付与することが可能になる。
しかも、前記転動体が前記電磁コイルから発生した磁路の一部となって前記電磁コイルの電磁力によって前記回転体にブレーキ力を作用させるが、各転動体が回転体の上面を転動しながらブレーキ力を付与することから、制動力の急激な上昇を抑制することができる。
また、前記各転動体の間に、非磁性材が介装されていることから、前記電磁コイルから発生した磁路が一方の転動体から回転体を通って他方の転動体に流入し易くなる。つまり、磁路が非磁性体を避けた形で各転動体と回転体との間を通流するので、磁路が回転体を通過し易くなる。
請求項2に記載の発明は、通電することによって電磁力を発生させる電磁コイルと、磁性材によって形成された回転体と、前記電磁コイルを囲繞するように配置され、前記回転体側に環状隙間を形成する磁性材のヨークと、該ヨークの環状隙間から前記回転体側に突設された非磁性体と、該非磁性体の両側に前記環状隙間を介してそれぞれ設けられ、前記回転体に磁着可能な磁性材からなる複数の転動体と、を備えたことを特徴としている。
この発明は、請求項1に記載された発明と同様な作用効果が得られる。
請求項3に記載の発明は、通電することによって磁界を発生させる電磁コイルと、磁性材によって形成された回転体と、前記電磁コイルで発生する磁界の磁路中に配置されると共に、非磁性体を介装した複数の磁性材によって形成され、前記電磁コイルの電磁力によって前記回転体に磁着する転動体と、を備えたことを特徴としている。
この発明も、請求項1の発明と同様な作用効果が得られる。
以下、本発明に係る電磁ブレーキ装置を、従来と同じく内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態は、バルブタイミング制御装置を、機関の吸気側の動力伝達系に適用したものであるが、機関の排気側の動力伝達系に同様に適用することも可能である。
このバルブタイミング制御装置は、図1〜図4に示すように、内燃機関の図外のシリンダヘッドに回転自在に支持されたカムシャフト1と、このカムシャフト1の前端側に相対回動可能に設けられた駆動回転体であるタイミングスプロケット2と、該タイミングスプロケット2の内周側に配置されて、両者1,2の相対回転位相を変更する位相変更機構3とを備えている。
前記カムシャフト1は、外周に吸気弁を開作動させる一気筒当たり2つの駆動カム(図示せず)を有すると共に、先端部に従動回転体である従動軸部材4がカムボルト5によって軸方向から結合され、この従動軸部材4の先端部にスリーブ6が螺着固定されている。
前記従動軸部材4は、前記カムボルト5が内部の貫通孔を介して挿通する円筒状の軸部4aと、該軸部4aのカムシャフト1側の端縁に一体に形成された段差径状の大径な拡径部4bとを備えている。また、前記軸部4aの先端部外周に前記スリーブ6が螺着する雄ねじが形成されている。
前記スリーブ6は、カムシャフト1側の基端部の内周面に軸部4aの雄ねじに螺合する雌ねじ6aが切られていると共に、前記軸部4aに最大にねじ込まれた後に、前記雌ねじ6aの端緒部が軸部4aの先端面側に回り止めのために、円環状のかしめによって固定されている。
前記タイミングスプロケット2は、外周に図外のタイミングチェーンを介してクランクシャフトに連係されるリング状のギア歯車2aが外周に一体に形成されていると共に、このリング状歯車部2aの内周側にほぼ円板状のプレート部材2bを有している。また、このプレート部材2bの中央に形成された挿通孔2cの内周面が前記従動軸部材4の軸部4aの外周に回転自在に支持されている。なお、タイミングスプロケット2のカムシャフト1側の端部には、他の補機類にチェーンを介して回転力を伝達する第2のスプロケット2eがボルト2fを介して結合されている。
また、前記プレート部材2bは、図2〜図4にも示すように、対面する平行な側壁を有する径方向ガイドである2つ径方向窓孔7,7がタイミングスプロケット2のほぼ直径方向に沿うように貫通形成されていると共に、この2つの径方向窓孔7、7の間に、可動部材である2つのリンク部材8,8の各基端部8a、8aが周方向へ移動可能に係入保持される2つのガイド孔2d、2dが貫通形成されている。
前記ガイド孔2d、2dは、前記挿通孔2bの外周部に円周方向に沿って円弧状に形成されて、その軸方向の長さが前記各リンク部材8,8の基端部8a、8aが移動する範囲内(カムシャフト1とタイミングスプロケット2の相対回動範囲内)の大きさに設定されている。
前記各リンク部材8は、それぞれがほぼ円弧状に折曲形成されて、一端側の各基端部8aが円筒状に形成されている一方、他端側の各先端部8b、8bも円筒状に形成されて、それぞれがプレート部材2b方向に突設されている。また、前記従動軸部材4の前記拡径部4bのカムシャフト1側の端部内周側に放射状に突出する2つのレバー突起の内部にそれぞれ保持孔が貫通形成されており、この各保持孔に各ピン9、9の一端部が圧入固定されていると共に、該ピン9,9の他端部に前記各リンク部材8、8の各基端部8a、8aが回転自在に連結されている。
また、各リンク部材8、8は、先端部8b、8bが前記各径方向窓孔7,7に係入している。
また、前記各リンク部材8の先端部8bには、軸方向前方側に開口する収容穴10が形成され、この収容穴10に、前記各径方向窓孔7を介して、後述する渦ディスク13の渦巻き溝15に係合する球面状の先端部を有する係合部である係合ピン11と、この係合ピン11を前方側(渦巻き溝15側)に付勢するコイルばね12とが収容されている。
そして、各リンク部材8は、各先端部8bが前記各径方向窓孔7に係入した状態において、各基端部8a、8aがピン9、9を介して前記従動軸部材4に連結されているため、リンク部材8の先端部8b、8b側が、外力を受けて各径方向窓孔7に沿って変位すると、タイミングスプロケット2と従動軸部材4とは、各リンク部材8、8の基端部8a、8aが各ガイド孔2d、2dに沿って移動して、各先端部8b、8bの変位に応じた方向及び角度だけ相対回動する。
一方、前記プレート部材2bの前方側に対向配置された円板状の渦ディスク13がボールベアリング14を介して回転自在に支持されている。この渦ディスク13は、前記ボールベアリング14の外輪が固定された筒状部13aと、該筒状部13aの後端に一体に設けられたディスク部13bとから構成され、このディスク部13bのカムシャフト1側の後面に、渦巻き状ガイドである断面半円状の2条の渦巻き溝15が形成されている。この各渦巻き溝15に、前記各リンク部材8の各係合ピン11の先端部が摺動自在に案内係合されている。
また、前記渦ディスク13は、型成形された粉末金属を仮焼結する仮焼結工程と、その後、仮焼結された中間回転体を高圧によって圧縮する再圧縮行程とからなる高密度焼結法によって成形されている。したがって、前記各渦巻き溝15も渦ディスク13を焼結合金によって成形する際に、同時に形成されるようになっている。
前記各渦巻き溝15は、図2〜図4に示すように、互いに分離されて、タイミングスプロケット2の回転方向に沿って次第に縮径するように形成されている。
そして、各係合ピン11が各渦巻き溝15に係合した状態において、渦ディスク13がタイミングスプロケット2に対して遅れ方向に相対回動すると、各リンク部材8の先端部8bは各径方向窓孔7に案内されつつ、渦巻き溝15の渦巻き形状に誘導されて半径方向内側(進角側)に移動し、逆に、渦ディスク13が進み方向に相対変位すると、半径方向外側に移動して、係合ピン11が前記渦巻き溝15の外周側先端部15aに位置した状態で最遅角側に制御される。
前記渦ディスク13は、操作力付与機構によってカムシャフト1に対する相対的な回動操作力が入力されると、その操作力が各渦巻き溝15と各係合ピン11の先端部11aを通してリンク部材8の先端部8bを各径方向窓孔7内で径方向に変位させ、このときリンク部材8の作用でもってタイミングスプロケット2と従動軸部材4に相対的な回動力を伝達する。
前記位相変更機構3は、前記タイミングスプロケット2の径方向窓孔7、リンク部材8、係合ピン11、レバー突起、渦ディスク13、渦巻き溝15及び以下の操作力付与機構等によって構成されている。
前記操作力付与機構は、図1、図5〜図8に示すように、渦ディスク13を、前記スリーブ6を介してタイミングスプロケット2の回転方向に付勢する付勢手段であるトーションスプリング16と、渦ディスク13をタイミングスプロケット2の回転方向と逆方向に制動付勢する電磁ブレーキ装置17と、該電磁ブレーキ装置17の制動力を機関運転状態に応じて制御するコントローラ18とを備え、機関の運転状態に応じて電磁ブレーキ装置17の制動力を適宜制御することにより、渦ディスク13をタイミングスプロケット2に対して相対回動させ、あるいは両者の回動位置を維持するようになっている。
前記トーションスプリング16は、図1に示すように、前記スリーブ6の外周側に軸方向に沿って配置され、その一端部16aがスリーブ6の先端部に形成された係止孔に径方向から挿通係止されている一方、他端部16bが前記筒状部13aの内部軸方向に形成された係止孔に挿通係止されて、機関停止後に前記渦ディスク13を最遅角側の回転位相方向(始動回転位相方向)へ回転付勢するようになっている。
一方、前記電磁ブレーキ装置17は、図1、図5〜図8に示すように、渦ディスク13の前端部に複数のビス19によって固定状態に取り付けられた円盤状の回転体である回転部材20と、該回転部材20の前端側に配置された径方向から2分割された円環状の内周側の第1ヨーク部材21及び外周側の第2ヨーク部材22と、該各ヨーク部材21,22の回転部材20側の後端部にそれぞれ対応して設けられた転動体である内周側の複数の第1ローラ23及び外周側の複数の第2ローラ24と、前記各ヨーク部材21,22間に配置されて、前記各ローラ23,24を保持する非磁性体である保持部材25と、第1、第2ヨーク部材21,22の前端側に配置された円盤状の第3ヨーク部材26と、前記第1〜第3ヨーク部材21,22,26の内部に収容配置されて、該各ヨーク部材21,22,26に磁気を誘導する電磁コイル27とを備えている。前記第1〜第3ヨーク部材21,22,26によってコイルヨークが構成されている。
前記回転部材20は、磁性材である金属材によって所定肉厚の円盤状に形成され、その径方向の幅が前記筒状部13aの外周面近傍からスプロケット2の歯部2a付近までの比較的大径に形成されていると共に、前端面20aが平坦状に形成されている。
前記第1、第2ヨーク部材21,22は、磁性材である鉄系金属材によってそれぞれ形成され、図1及び図5〜図8に示すように、前記保持部材25を介して互いに相対回転可能に配置されて、各径方向の幅が前記各ローラ23,24の軸方向の長さとほぼ同じ大きさに設定されている。また、前記第1ヨーク部材21は、段差小径状の円筒壁が21aと、該円筒壁21aの後端側に一体に有する円盤状の支持壁21bとから構成されている。一方、第2ヨーク部材22は、円環状の周壁22aの内周面に環状凹溝22bが形成されている。また、前記第1,第2ヨーク部材21,22を組み付けた際には、第1ヨーク部材21の支持壁21bの外周面と第2ヨーク部材22の周壁22aの内周面との間には、環状隙間Cが形成されている(図7参照)。
また、第1ヨーク部材21の支持壁21bの後端面及び第2ヨーク部材22の周壁22aの後端面には、円周方向に左右一対の壁部28a、28b、29a,29bがそれぞれ8つづつ設けられている。この各壁部28a〜29bは、放射方向に沿って形成されていると共に、それぞれ位置が円周方向の等間隔位置に形成されて、第1、第2ヨーク部材21,22で互いに同一の位置に配置されている。また、各壁部28a〜29bは、それぞれ矩形板状に形成されて、該対向する壁部28a,28b、29a,29bの間に、各ローラ23,24が収容されるほぼU字形状の溝が形成されていると共に、それぞれ高さが前記各ローラ23,24の直径方向、つまり外径よりも僅かに大きく設定されている。
前記第3ヨーク部材26は、複数のボルト35によって前記第1、第2ヨーク部材21,22に結合されており、これら各ヨーク部材によって前記電磁コイル27を囲繞するようになっており、前記第3ヨーク部材26と電磁コイル27との間には、緩衝用の薄肉なゴム製の円環部材36が介装されている。
前記保持部材25は、硬質な合成樹脂材などの非磁性材によって一体に形成され、図1及び図5、図6に示すように第1、第2ヨーク部材21,22の横断面ほぼL字形状の前端部と電磁コイル27との間に配置された円環状の基部25aと、該基部25aの内周部に突設されて、前記内外の第1、第2ヨーク部材21,22の間の前記環状隙間Cに挿入配置された円筒状の保持部25bとから構成されている。
前記基部25aは、前記環状隙間Cの電磁コイル27側の開口縁内に配置されて、第3ヨーク部材26を第1、第2ヨーク部材21,22に各ボルト35によって結合した際に、前記電磁コイル27と第1、第2ヨーク部材21,22との間に挟持状態に固定されるようになっている。
一方、前記保持部25bは、前記環状隙間C内に挿通配置されて、その突出量が前記壁部28a〜29bの突出量よりも僅かに大きく設定されている。また、この保持部25bの円周方向の等間隔位置には、後述する支軸31が遊嵌状態に挿通される軸支孔30が径方向へ貫通形成されている。
前記第1、第2ローラ23,24は、磁性材である鉄系金属材によってそれぞれ形成されていると共に、図5〜図9に示すように、前記両壁部28a,28b、29a,29b間、、つまり該各壁部28a、28bと29a、29bとの各対向内側面28d、28e、29d、29eの間に、前記支軸30を介して回転自在に収容配置されていると共に、それぞれ放射方向へ直列状に配置されている。また、各ローラ23,24の各外周面は、前記溝の内面、つまり前記両壁部28a〜29bの対向内側面28d,28e、29d,29eや底面28c、29cに対してローラ回転方向に応じて適宜3点位置に当接可能になっている。また、各ローラ23,24は、前記各1本の共通の支軸31に回転自在に支持されており、この支軸31は、同じく磁性材によって形成されていると共に、大径に形成された中央部31aが前記軸支孔30に位置して、小径な両端部に前記各ローラ23,24が各軸受孔を介して回転自在に支持されている。
また、該第1、第2ローラ23,24は、その軸方向の長さL、Lが同一に設定されていると共に、それぞれの外径も同一に形成されて互いに互換性を有している。
また、該各ローラ23,24は、図1、図5などに示すように、それぞれの軸方向の対向端縁と前記保持部25bの軸支孔30の孔縁との間に配置された耐摩耗性の樹脂ワッシャ32,33によって回転時のフリクションが低減されるようになっている。なお、前記支軸31の両端部の各外端縁には、各ローラ23,24の抜け出しを防止するCリング34a、34bが嵌着固定されている。
さらに前記各ローラ23,24は、支軸31の中央部31aが軸支孔30に対して所定の隙間を介して遊嵌状態に挿通されていることによって、全体が前記回転部材20方向へ移動自在に設けられている。
また、前記各ローラ23,24や第1〜第3ヨーク部材21,22,26及び電磁コイル27等からなる電磁ユニットは、図1に示すように、固定部材であるエンジンカバー37の膨出部の内周面に固定された円筒状のガイド部38を介して前記回転部材20側へ軸方向に僅かに移動可能に支持されていると共に、前記エンジンカバー37に設けられた回転止め機構39によって自由な回転が規制されている。
前記ガイド部38は、一端部が前記エンジンカバー37の有蓋円筒状の膨出部の内周面に圧入固定されていると共に、他端部の外周に前記コイルヨークの内周面が摺動して軸方向の移動が確保されるようになっている。また、前記第3ヨーク部材26の後面と該後面に対向するエンジンカバー37の内面との間には、前記電磁ユニットの軸方向の移動時におけるエンジンカバー37の内面との直接的な干渉を回避する円環ゴム製の緩衝部材40が介装されている。
前記電磁コイル27は、コントローラ18から出力された制御電流が通電されると、コイルヨークが励磁されて、図1の破線矢印で示すような磁路が形成される。つまり、第1ヨーク部材21から各第1ローラ23を通って回転部材20から各第2ローラ24、第2ヨーク部材22に流入し、さらに第3ヨーク部材26を通って電磁コイル27に還流する。
これによって、電磁ユニット全体が回転部材20側に吸引されて移動し、該回転部材20の前端面20aに各ローラ23,24が当接(磁着)して転動すると同時に、該各ローラ23,24が回転方向に対応した一方の壁部28a〜29bの内側面や底面28c、29cから受けるフリクションによって前記回転部材20に制動力を付与するようになっている。この制動力は、回転部材20の回転速度に関係なく、磁界の強さ、すなわち、電磁コイル27の励磁電流の大きさにほぼ比例した一定の値となる。
前記コントローラ18は、機関の回転数を検出するクランク角センサや機関の吸入空気量から負荷を検出するエアーフローメーター、スロットルバルブ開度及び機関水温センサなどの各種のセンサ類からの検出信号に基づいて現在の機関運転状態を検出して、機関運転状態に応じて電磁コイル27に制御電流(指令電流)を出力している。
前記回り止め機構39は、エンジンカバー37の一部を円形状に切り抜いた部位に配置され、該切欠部位を閉塞するキャップ41と、一端部が前記第3ヨーク部材26に圧入固定された軸部42と、前記キャップ41の内部に収容されて、前記軸部42の他端部を軸方向移動可能に支持する支持部43とによって構成されている。
前記支持部43は、円環状のゴムブッシュの内外周に金属製の内筒部43aと外筒部43bが加硫接着によって固定され、外筒部43bが前記キャップ41の内周面に形成された段差溝内に圧入固定されている。
一方、前記内筒部43aは、内径が前記軸部42の外径よりも僅かに大きく設定されて、該軸部42が遊嵌状態に挿通されて、電磁ユニット全体を軸方向へ移動可能にしていると共に、電磁ユニットに回転方向の力が作用すると前記軸部42が内筒部43aの内周面に当接して回転を規制するようになっている。この回転規制時(衝突)に、前記ゴムブッシュによって緩衝されるようになっている。
以下、この実施形態の作用について説明する。まず、機関停止時には、電磁ブレーキ装置17の電磁コイル27への通電をオフにしておくことにより、トーションスプリング16のばね力によって渦ディスク13をタイミングスプロケット2に対して機関回転方向へ最大に回転させておく。これにより、係合ピン11は、図2に示すように、球状先端部が渦巻き溝15の外周の先端側に位置して、クランクシャフトとカムシャフト1の相対回転位相(機関弁の開閉タイミング)は始動に最適な僅かに遅角側寄りの位置に保持されている。
そして、機関始動のためにイグニッションキーを操作して電源をオンにすると、クランクシャフトとカムシャフト1はその相対回転位相が始動に最適な位置になっているので、機関の始動性が良好になる。
その後、機関が通常運転に移行して、例えば高回転域に移行した場合は、前記コントローラ18から電磁コイル27に指令電流が出力されて、電磁ブレーキ装置17に磁力が発生し、この吸引力によって電磁ユニット全体が回転部材20方向へ移動して、各ローラ23,24が回転部材20の前端面20aに磁着(接触)する。
そうすると、各ローラ23,24は、回転部材20の回転に応じて一方向へ転動するが、各外周面がこの転動方向側の例えば図9に示す一方の壁部29a(28a)の内側面29d(28d)と底面29c(28c)及び前記前端面20aとの3点に接触してその摩擦抵抗が発生する。これによって、回転部材20に制動力が発生して、トーションスプリング16のばね力に抗する制動力が渦ディスク13に付与される。
これにより、渦ディスク13がタイミングスプロケット2に対して逆方向に回転し、それによってリンク部材8の先端の係合ピン11が各渦巻き溝15に誘導されてリンク部材8の先端部8bが径方向窓孔7に沿ってさらに内側に揺動し、図3に示すように、リンク部材8の作用によってタイミングスプロケット2と従動軸部材4の相対回転角が最進角側に変更される。
この結果、クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相が最進角側に変更され、それによって機関の高出力化が図られることとなる。
また、このバルブタイミング制御装置によるクランクシャフトとカムシャフト1の相対回転位相は、前記最遅角や最進角の位相ばかりでなく、機関運転状態に応じて電磁コイル27への通電量を変化による電磁ブレーキ装置17の制動力の制御によって、つまり、トーションスプリング16のばね力と電磁ブレーキ装置17の制動力とのバランスによって、図4に示すように、リンク部材8の先端の係合ピン11が各渦巻き溝15に誘導されてリンク部材8の先端部8bが径方向窓孔7に沿って外側に揺動させて、クランクシャフトとカムシャフト1の回転位相を例えばクランク角約50°のほぼ中間位置に保持することもできる。
以上のように、この実施形態によれば、電磁ブレーキ装置17の第1第2ローラ23,24が、第1、第2ヨーク部材22,23を介して内外周に分割されて、これらが互いに相対的に回動可能になっていることから、前述のように、前記回転部材20に対してブレーキ力を付与した場合に、第1ローラ23と第2ローラ24との回転量の差による影響が回避されて、第2ローラ24側の摩耗の発生を防止できる。
このため、従来のようなフェーシング材を設ける必要がなくなるので摩擦係数が変化してしまう、といった現象がなくなり、常時安定かつ適正なブレーキ力を付与することが可能になる。
また、前記各ローラ23,24が、前記電磁コイル27から発生した磁路の一部となって該電磁コイル27の電磁力によって急激に強力な制動力を発生させるが、各ローラ23,24が回転部材20の前端面20a上を転動することから、制動力の急激な上昇を抑制することができる。
しかも、各ローラ23,24は、それぞれの外周面が一方の壁部28a、29a、の各内側面28d、29dと底面28c、29c及び回転部材20の前端面20aとの3点に当接していることから該各ローラ23,24に比較的大きなフリクションを発生させることができる。このため、回転部材20に対するブレーキ力を大きくすることができる。
また、第1ローラ23と第2ローラ24との間に、非磁性体である保持部材25の保持部25bが介在することになるため、第1ヨーク部材21から各第1ローラ23を通って流出した磁路が保持部25bには流入せずに、ここを避けてそのまま回転部材20に流入し、ここからさらに各第2ローラ24から第2ヨーク部材22に流入することから、磁路が回転体を通過し易くなる。これによって、回転部材20に対するブレーキ力を増加させることが可能になる。
前記各ローラ23,24は、前記回転部材20に対して前後に僅かに移動可能になっていることから、回転部材20の前端面20aに若干の凹凸があったとしても、これを吸収して前記各ローラ23,24を前端面20aの表面に倣って転接させることが可能になる。このため、常に安定したブレーキ力を付与することが可能になる。
この実施形態では、第1、第2ローラ23,24は、軸方向長さや外径などが同一に設定されて、互いに共通のものを使用していることから、別々の構造を用いる場合に比較してコストの低減化が図れる。
また、前記円周方向に多く設けられた各ローラ23,24を、前記一つの保持部材25の保持部25bによってまとめて支持することができるため、その支持構造が簡素化されてコストの低減化が図れる。
しかも、内外2つのローラ23,24は、1本の支軸30によって軸支されるようになっているため、この点でも構造の簡素化が図れると共に、遊嵌状態の支軸30を介して回転部材20方向へ移動可能になっているので、該回転部材20への吸着性が良好になり、前記ブレーキ作用の応答性が良好になる。
前記各壁部28a〜29bの高さを、前記各ローラ23,24の半径長さよりも高く設定したため、前記各ローラ2,24が回転部材20に当接してブレーキ力を付与しようとした際には、該各ローラ23,24を各壁部28a〜29bの内側面28d、29dに常に当接させることができる。これによって摩耗の発生を低減できると共に、さらに安定したブレーキを得ることが可能になる。
また、前記壁部28a〜29bを、前記回転部材20の正逆回転方向に対応して前記各ローラ23,24の両側に設けたことから、前記回転部材20に対してバルブスプリングのばね力などに起因してカムシャフト1に発生する交番トルクなどの正逆回転力が作用した場合に、該回転部材20に当接(吸着)した各ローラ23,24が前記正逆回転力が作用すると両側のいずれか一方の壁部28a〜29bの内側面と底面28c、29cに、常に3点で当接することから、回転部材20のいずれの回転方向にもブレーキ力を効果的に付与することが可能になる。これによって、安定した磁路の形成とフリクションを得ることができる。
また、この実施形態では、前記電磁ユニットを、エンジンカバー37に対して回り止め機構39を介して回転規制したため、電磁ユニットの不用意な回転を確実の防止できる。また、回り止め機構39のゴムブッシュの弾性により電磁ユニットの振動発生を抑制できると共に、該振動による異音の発生を防止できる。
なお、前記コイルヨーク全体を、回転部材20から離間する方向に付勢する付勢手段を設ければ、電磁コイル27への非通電時には、コイルヨークを付勢力によって回転部材20から強制的に離間する方向へ移動させることができ、回転部材20との当接を確実に回避できる。したがって、不用意にブレーキ力が付与されることがなくなる。
図10は第2の実施形態を示し、基本構造は前記第1の実施形態と同様であるが、異なるところは、電磁ブレーキ装置17の配置を変更したものである。
すなわち、渦ディスク13に結合された回転部材20を円筒状に形成する一方、第1〜第3ヨーク部材21,22,26や電磁コイル27及び第1,第2ローラ23,24などを前記回転部材20の外周側に配置したものである。
円筒状の前記回転部材20は、一端部に前記渦ディスク13と結合するほぼカップ状の取付部50が図外のボルトなどによって固定されている。
前記第1、第2ヨーク部材21,22は、円環状に形成されている一方、該第1、第2ヨーク部材21,22の外周側に配置された第3ヨーク部材26は、円筒状に形成されて、円周方向のほぼ等間隔位置に配置されたかくボルト35によって各ヨーク部材21,22に結合されている。また、電磁コイル27は、円筒状に形成されて、前記各ヨーク部材21,22,26の内部に収容配置されている。
保持部材25は、基部25aが円筒状に形成されていると共に、保持部25bが円環状に形成されて、その軸方向に複数の軸支孔30が円周方向の等間隔位置に穿設されている。
各ローラ23,24は、第1の実施形態と同様な構成であって、前記各軸支孔30に遊嵌状態にそれぞれ挿通された支軸31の両端部に回転自在に支持されていると共に、前記軸支孔30と支軸31を介して前記回転部材20の外周面20a方向へ移動自在になっており、電磁コイル27で発生した電磁力によって各外周面が前記回転部材20の外周面20aに接触(磁着)して転動しつつブレーキ力を作用させるようになっている。なお、他の構成は、前記第1の実施形態と同様である。
したがって、この実施形態も第1の実施形態と同様な作用効果が得られると共に、特に、回転部材20を円筒状に形成し、この外周側に各ヨーク部材21,22、26などを配置したため、装置の径方向の大きさ一方が若干大きくなるものの軸方向の長さを十分に短くすることが可能になる。但し、前記回転部材20や各ヨーク部材21,22,26の外径を小さくすれば、径方向の拡大も抑制することが可能になる。
図11は第3の実施形態を示し、回転部材20と各ヨーク部材21,22,26などを径方向で第2の実施形態と逆に配置したものである。
すなわち、大径円筒状の回転部材20の内側に各ローラ23,24と各ヨーク部材21,22,26及び電磁コイル27などを配置したものであって、各ローラ23,24は、保持部材25の軸支孔30に対する支軸31の遊嵌挿通によって回転部材20の内周面20b方向へ移動可能になっている。他の構成は第2の実施形態と同様である。
したがって、この実施形態によれば、第2の実施形態と同様な作用効果が得られる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、前記駆動回転体に駆動力を伝達するものは、スプロケット以外にゴム製のタイミングベルトによって駆動されるタイミングプーリや、ギアとギアの噛み合いによって駆動されるものなどであってもよい。
また、位相変更機構の渦ディスクを一方向へ回転付勢する付勢手段としては前記トーションスプリングに限らず、カムシャフトからの交番トルクの正負のトルク差を動力源として始動回転位相に戻るように渦巻き溝の収束率を設定してもよい。
前記径方向ガイドは、前記係合部をガイドできればよく、前記径方向ガイド孔の他にガイド溝やガイド突起であってもよい。なお、ガイド突起の場合には、連続している必要もない。また、径方向とは回転中心から外側に延びていればよく、傾斜状に形成されていてもよく、さらに直線的ではなく、曲線的に形成されていてもよい。
渦巻き状ガイドは、有底溝に限らず、中間回転体を貫通する孔状のものや突起状のものであってもよい。
前記各ローラ23,24は、直列に配置される場合の他、例えば円周方向へ互い違いに配置することも可能である。
また、前記非磁性体を、一本状のローラに切欠を設けて該切欠部内に配置することも可能である。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
請求項(1)前記転動体を複数のローラによって構成すると共に、該内周側に配置されるローラと、外周側に配置されるローラを同一のローラによって構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁ブレーキ装置。
転動体を構成するローラを内外周側とも共通(同一)のローラによって構成したことから、内外周側でそれぞれ別個のローラを用いる必要がなくなる。この結果、コストの高騰を抑制することができる。
請求項(2)前記転動体を、前記回転体側へ所定量移動可能に形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁ブレーキ装置。
前記回転体の前記転動体が当接する表面に若干の凹凸があったとしても、前記転動体を回転体の表面に倣って接触させることが可能になる。このため、常に安定したブレーキ力を付与することが可能になる。
請求項(3)前記転動体を円周方向へ複数設けると共に、前記非磁性体によって各転動体の回転軸を保持し、該非磁性体の保持部を円筒状に形成したことを特徴とする請求項2に記載の電磁ブレーキ装置。
この発明によれば、円周方向に複数存在する各転動体を、一つの非磁性体の保持部によって回転自在に支持するため、全体の構造の簡素化が図れる。また、組付時において複数の転動体を非磁性体によって一体化できるため、組付作業能率の向上と、コストの低減化が図れる。
請求項(4)前記ヨークを前記電磁コイルへの通電によって軸方向へ移動可能に構成する一方、前記転動体を、前記回転体の回転方向へ所定量移動可能に設けると共に、前記ヨークに、前記回転体の回転方向側の前記転動体の側部に壁部を突設し、前記転動体を前記壁部に当接可能に形成したことを特徴とする請求項2に記載の電磁ブレーキ装置。
前記ヨークへの励磁に伴い各転動体が回転体に当接して転動しようとすると、該各転動体の外周面が前記回転体の表面と前記壁部の内側面及び該壁部の底面、つまりヨークの外周面との3点に当接していることから該各転動体に比較的大きなフリクションが発生することから、回転体に対するブレーキ力を大きくすることができる。
請求項(5)前記壁部を、前記転動体の半径長さよりも高く設定したことを特徴とする請求項(4)に記載の電磁ブレーキ装置。
前記転動体が回転体に当接してブレーキ力を付与しようとした際には、該各転動体を壁面の内側面に常に当接させることができる。これによって摩耗の発生を低減できると共に、さらに安定したブレーキを得ることが可能になる。
請求項(6)前記壁部を、前記回転体の正逆回転方向に対応して前記各転動体の両側に設けたことを特徴とする請求項(4)に記載の電磁ブレーキ装置。
この発明によれば、前記回転体に対して例えば交番トルクなどの正逆回転力が作用した場合に、該回転体に当接した転動体が前記正逆回転力が作用すると両側のいずれか一方の壁部の内側面と底面に、常に3点で当接することから回転体のいずれの回転方向にもブレーキ力を効果的に付与することが可能になる。これによって、安定した磁路の形成とフリクションをを得ることができる。
請求項(7)前記ヨークを、回転体から離間する方向に付勢したことを特徴とする請求項(4)に記載の電磁ブレーキ装置。
電磁コイルへの非通電時には、ヨークを付勢力によって回転体から強制的に離間する方向へ移動させることができ、回転体との当接を確実に回避できる。したがって、不用意にブレーキ力が付与されることがなくなる。
請求項(8)前記ヨークを、固定部材に対して弾性的な回り止め機構弾性体を介して回転規制したことを特徴とする請求項(4)に記載の電磁ブレーキ装置。
これによって、ヨークの不用意な回転を確実の防止できると共に、弾性的な回り止め機構によりヨークの振動発生を抑制でき、かつ、該振動による異音の発生を防止できる。
請求項(9)前記ヨークを、前記電磁コイルの内周側に配置された内周側ヨーク部材と、電磁コイルの外周側に配置された外周側ヨーク部材と、前記内周側ヨーク部材と外周側ヨーク部材とを前記回転体と反対側の位置で一体的に結合する端部ヨーク部材とによって構成したことを特徴とする請求項2に記載の電磁ブレーキ装置。
請求項(10)前記転動体を放射方向へ複数対配置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁ブレーキ装置。
請求項(11)クランクシャフトによって回転駆動される駆動回転体と、
カムシャフトまたは該カムシャフトに結合された別部材からなる従動回転体と、
前記駆動回転体と従動回転体との間に設けられた中間回転体にブレーキ力を作用させることによって、前記駆動回転体と従動回転体の相対回転位相を変更する位相変更機構と、
を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
前記機関の運転状態に応じて前記中間回転体にブレーキ力を付与することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁ブレーキ装置。
請求項(12)前記位相変更機構は、
前記駆動回転体と従動回転体のいずれか一方に設けられた径方向ガイドと、
前記駆動回転体と従動回転体に対して相対回転可能に設けられた渦巻き状ガイドとを有する前記中間回転体と、
前記径方向ガイドと渦巻き状ガイドに係合する係合部と、
前記中間回転体に回転操作力を付与する操作力付与手段と、
前記係合部の変位を前記駆動回転体と従動回転体の相対回転位相変更に変換する運動変換機構と、
によって構成したことを特徴とする請求項(11)に記載の電磁ブレーキ装置。
本発明に係る電磁ブレーキ装置を内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用した第1の実施形態を示す縦断面図である。 本実施形態の始動時における最遅角回転位相制御時の作動状態を示す図1のA−A線断面図である。 本実施形態の最進角回転位相制御時の作動状態を示す図1のA−A線断面図である。 本実施形態の中間角回転位相制御時の作動状態を示す図1のA−A線断面図である。 本実施形態の電磁ブレーキ装置に供されるローラなどの一部を分解して示す斜視図である。 同電磁ブレーキ装置に供されるローラなどの一部を示す斜視図である。 同電磁ブレーキ装置に供されるローラなどの一部を示す正面図である。 同ローラなどの一部を示す側面図である。 同ローラなどの一部を示す要部平面図である。 第2の実施形態における電磁ブレーキ装置を示す断面図である。 第3の実施形態における電磁ブレーキ装置を示す断面図である。
符号の説明
1…カムシャフト
2…タイミングスプロケット
11…係合ピン(係合部)
13…渦ディスク(中間回転体)
15…渦巻き溝(渦巻き状ガイド)
16…トーションスプリング(付勢手段)
17…電磁ブレーキ装置
20…回転部材(回転体)
21…第1ヨーク部材
22…第2ヨーク部材
23…第1ローラ(転動体)
24…第2ローラ(転動体)
25…保持部材25b…保持部
26…第3ヨーク部材
27…電磁コイル
28a〜29b…壁部
28c、29c…底面
28d、28e、29d、29e…内側面
31…支軸

Claims (3)

  1. 通電することによって磁界を発生させる電磁コイルと、
    磁性材からなる回転体と、
    前記電磁コイルで発生した磁界の磁路に沿って直列に複数配置され、それぞれが前記回転体に磁着してブレーキ力を付与する磁性材の転動体と、
    前記直列に配置された各転動体の間に設けられた非磁性体と、
    を備えたことを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  2. 通電することによって電磁力を発生させる電磁コイルと、
    磁性材によって形成された回転体と、
    前記電磁コイルを囲繞するように配置され、前記回転体側に環状隙間を形成する磁性材のヨークと、
    該ヨークの環状隙間から前記回転体側に突設された非磁性体と、
    該非磁性体の両側に前記環状隙間を介してそれぞれ設けられ、前記回転体に磁着可能な磁性材からなる複数の転動体と、
    を備えたことを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  3. 通電することによって磁界を発生させる電磁コイルと、
    磁性材によって形成された回転体と、
    前記電磁コイルで発生する磁界の磁路中に配置されると共に、非磁性体を介装した複数の磁性材によって形成され、前記電磁コイルの電磁力によって前記回転体に磁着する転動体と、
    を備えたことを特徴とする電磁ブレーキ装置。
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