JP2007070759A - 荒巻整経システム及び荒巻整経方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 整経クリール10a・10bから供給される経糸Yを所定長巻き取って整経ビーム11を形成する荒巻整経システム1において、低コストで多彩な紋様を実現できる構成を提供する。
【解決手段】 糸選択装置と、選択された経糸を糸継ぎする糸継装置と、を備える糸切換機構3を、整経クリール10aと整経ビーム11との間に形成される糸経路に複数設置する。整経クリール10aには、色等の異なる複数の給糸パッケージ5・5・・・からなるパッケージ群4が、糸切換機構3の1つ1つに対応して仕掛けられている。糸切換機構3の糸選択装置7に対してはパッケージ群4から解舒された経糸群Y・Y・・・が供給されるとともに、当該糸選択装置7は経糸群Y・Y・・・の中から少なくとも1本を選択して整経ビーム11側へ供給する。また、整経ビーム11の巻取長さの途中で糸切換機構3・3・・・の全部又は選択された一部を作動させ、経糸Yを切り換える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、荒巻整経機を含む荒巻整経システムの構成、及び、荒巻整経方法に関する。
製織準備のための整経方法の一つとして、従来から荒巻整経が知られている。この荒巻整経では、整経クリールに仕掛けられた複数の給糸パッケージ(例えば、数百個程度)から糸が引き出されて供給され、数百本の経糸を粗く巻いて荒巻整経ビームを形成するように構成している。
次いで、このような荒巻整経ビームを十数本程度合わせながら糊付けし(サイジング)、1個の製織ビームを形成する。この荒巻整経は、経糸を整列して巻き上げる整経方法の主流をなすものとして、従来から広く用いられている。
特許文献1では、荒巻整経ではなく部分整経に係るものではあるが、織成後の紋柄を考慮して、糸の長手方向に種々の色糸や糸種をそれぞれ所定長さに測長しながら連続的に巻成した複数の給糸パッケージを整経クリールの所定位置に供給して部分整経を行い部分整経ビームに巻き取った後で、一個の製織ビームを形成する、部分整経機における整経方法を開示する。
この特許文献1によれば、巻成後の給糸パッケージを整経クリールの所定位置に配置するだけで、織成後の紋柄を正しく再現する部分整経ビームを得ることができる。また、多様な紋様の織物を製造可能とできる。
特開2004−156185号公報(要約等)
しかしながら特許文献1の方法では、色を異ならせながら連続的に巻成した多数の給糸パッケージを、事前の段階で多数製造しなければならない。特に、部分整経に係る特許文献1を荒巻整経に適用しようとした場合、1本の荒巻整経ビームに数百本程度の経糸を一度に巻くため、上記の給糸パッケージを極めて多く製造しなければならない。従って、リードタイムの大幅な増大を招いて生産効率を落としてしまい、また多品種小ロットの生産に適合させるのが極めて困難であった。
また、糸測長貯溜装置で測長しながら色や糸種を切り換えて給糸パッケージを1つずつ巻成していく特許文献1の方法は、例えば糸を切り換えるその切換箇所を複数の経糸で一致させるようにして各給糸パッケージを巻成しても、測長時の誤差や巻成時の温度・湿度等の条件の変化等により、実際に部分整経を行う際に切換箇所同士の位置が一致せずズレてしまうことが多い。特に、この位置ズレは給糸パッケージの巻取りが進むにつれて累積されていく性質のものであるため、場合によっては大きな位置ズレが生じることも少なくない。この結果、紋様に崩れや乱れが生じ、意図した紋様を良好に得ることが困難になってしまっていた。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下のように構成する、荒巻整経システムが提供される。即ち、経糸を供給する給糸パッケージを複数仕掛けることが可能な整経クリールと、この整経クリールから供給された複数の経糸を同時に整経ビームに巻き取る荒巻整経機を含む。糸選択装置と、この糸選択装置で選択された経糸を糸継ぎする糸継装置と、を備える糸切換機構を、前記整経クリールと前記荒巻整経機との間に形成される糸経路に複数設置する。前記整経クリールは、色又は糸種の少なくとも一方を異ならせた複数の前記給糸パッケージからなるパッケージ群を、前記糸切換機構の1つ1つに対応して仕掛けることが可能に構成されている。前記糸切換機構の糸選択装置に対し前記パッケージ群から解舒された経糸群が供給されるとともに、当該糸選択装置は、供給された経糸群から少なくとも1本を選択して前記整経ビーム側へ供給するように構成した。
これにより、経糸を糸切換機構で切り換えることができるから、紋様の変更にも容易かつ柔軟に対応することができ、汎用性の高い荒巻整経システムとすることができる。
前記の荒巻整経システムにおいては、前記糸切換機構の数は、前記整経ビームに同時に巻き取られる経糸の本数より少ない数であっても良い。
言い換えれば、前記の荒巻整経システムにおいては、前記整経ビームに同時に巻き取られる経糸のうち一部は、前記糸切換機構の糸選択装置で選択されて供給され、残りは、前記給糸パッケージから前記糸切換機構を経由せずに供給される構成であっても良い。
この場合、整経ビームを形成する全ての経糸について糸切換機構を設置する必要はなく、必要な数だけ糸切換機構を配置すればよいから、構成を簡素化でき、且つ、設置スペースを小さくすることができる。
前記の荒巻整経システムにおいては、前記整経ビームに前記経糸が所定の長さ巻き取られる途中で、複数の前記糸切換機構の全部又は選択された一部を作動させて、前記整経ビーム側へ送られる経糸の選択を切り換えるように制御する制御装置を備えることが好ましい。
これにより、整経ビームの巻取長さの途中で、その整経ビームを構成する経糸の色や糸種を切り換えることができる。従って、特許文献1と同様に、より多様な紋様を実現することができる。
また、特許文献1と異なり、経糸を一斉に同時に巻き取りながら、それを構成する経糸について、色や糸種を独立して且つ同時並行的に切り換えることができる。従って、特許文献1のような、パッケージを経糸の本数分だけ形成する煩雑な準備工程を省略できるので、リードタイム、工数、及びコストを低減できる。更に、前述の同時巻取と同時並行的切換により、整経ビームの中における経糸の切換箇所の位置の相対的な誤差を特許文献1の場合よりも少なくでき、現れる紋様の崩れや乱れを少なくすることができる。
前記の荒巻整経システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。前記荒巻整経機は、前記整経ビームを角度制御しながら回転駆動可能なモータを備える。前記制御装置は、予め設定された切換箇所に相当する角度だけ前記整経ビームを回転させた上で、前記糸切換機構の全部又は選択された一部を作動させて経糸の選択を切り換えるように構成されている。
この構成では、1つの整経ビームの回転角度によって、各経糸の切換箇所を位置決めする構成となる。従って、整経ビームの中での経糸の切換位置同士の相対的なズレを一層少なくでき、意図した紋様に崩れ等を生じさせることなく的確に表現することができる。また、特別な測長装置が必要なくなるので、構成の簡素化に寄与することができる。
前記の荒巻整経システムにおいては、以下のように構成することが好ましい。前記荒巻整経機は、前記整経ビームに巻き取られる前の経糸と接触して回転する回転体と、この回転体の回転を検出する回転センサとを備える。前記制御装置は、前記回転センサからの信号に基づいて前記経糸の巻取長さを認識し、この巻取長さが予め設定された切換箇所に到達すると、前記糸切換機構の全部又は選択された一部を作動させて経糸の選択を切り換えるように構成されている。
これにより、回転体の回転を検出する回転センサからの信号に基づいて経糸の切換箇所を位置決めするので、正確かつ確実に切換箇所を位置決めでき、意図した紋様を的確に表現することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下のような荒巻整経方法が提供される。即ち、整経クリールに仕掛けられた複数の給糸パッケージから経糸を供給し、これを荒巻整経ビームに同時に巻き取る。前記整経クリールには、パッケージごとに色又は糸種の少なくとも一方を異ならせた複数の給糸パッケージからなるパッケージ群を仕掛ける。各パッケージ群に対応して1つずつ設けられた糸選択装置のそれぞれに、当該パッケージ群から解舒される経糸群を供給し、各糸選択装置においては、供給された経糸群から少なくとも1本の経糸を選択して前記整経ビームに供給するよう構成する。また、この糸選択装置に1対1で対応するように、当該糸選択装置で選択された糸を糸継ぎする糸継装置を設ける。
これにより、経糸を糸選択装置で切り換えることができるから、紋様の変更にも容易かつ柔軟に対応することができ、汎用性の高い荒巻整経システムとすることができる。
前記の荒巻整経方法においては、前記整経ビームに同時に巻き取られる経糸のうち一部は、前記糸切換機構の糸選択装置で選択されて供給され、残りは、前記給糸パッケージから前記糸切換機構を経由せずに供給されることが好ましい。
これにより、整経ビームを形成する全ての経糸について糸切換機構を設置する必要はなく、必要な数だけ糸切換機構を配置すればよいから、設備コストを低減でき、且つ、設置スペースを小さくすることができる。
前記の荒巻整経方法においては、前記整経ビームに前記経糸が所定の長さ巻き取られる途中で、複数の前記糸切換機構の全部又は選択された一部を作動させて、前記整経ビーム側へ送られる経糸の選択を切り換えることが好ましい。
これにより、整経ビームの巻取長さの途中で、その整経ビームを構成する経糸の色や糸種を切り換えることができる。従って、特許文献1と同様に、より多様な紋様を実現することができる。
また、特許文献1と異なり、経糸を一斉に同時に巻き取りながら、それを構成する経糸について、色や糸種を独立して且つ同時並行的に切り換えることができる。従って、特許文献1のような、パッケージを経糸の本数分だけ形成する煩雑な準備工程を省略できるので、リードタイム、工数、及びコストを低減できる。更に、前述の同時巻取と同時並行的切換により、整経ビームの中における経糸の切換箇所の位置の相対的な誤差を特許文献1の場合よりも少なくでき、現れる紋様の崩れや乱れを少なくすることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る荒巻整経システムの全体的な構成を示した斜視図、図2は糸切換機構へパッケージ群からの経糸群が供給される様子を示す拡大斜視図、図3は同じく全体平面図、図4は糸切換機構の様子及び配列を示す縦断面図である。
図1には荒巻整経システムの全体斜視図が示され、この荒巻整経システム1は、多数の給糸パッケージ5・5・・・が仕掛けられる第1整経クリール10a及び第2整経クリール10bと、給糸パッケージ5から解舒された経糸Yを数百本分、平行に配列した状態で巻き付けて荒巻整経ビーム11を形成するための荒巻整経機2と、を備えている。
また、この荒巻整経システム1は、前記第1整経クリール10aと荒巻整経機2(荒巻整経ビーム11)との間に形成される糸経路の途中に、糸切換機構3を多数収容する収容ハウジングとしての糸切換函12・12・・・を複数備えている。
整経クリール10a・10bのそれぞれは平行型クリールとされており、また、クリールに仕掛けられた給糸パッケージ5は移動されることがない固定クリールに構成されている。本実施形態において第1整経クリール10aは、横方向に48列、縦方向に8段の計384個の給糸パッケージ5を仕掛けることができるように構成されている。一方、第2整経クリール10bには、計84個の給糸パッケージ5を仕掛けることができるように構成されている。第2整経クリール10bは図1や図4に示すように、第1整経クリール10aに対し間隔をあけて設けられており、かつ、給糸パッケージ5を仕掛ける側を第1整経クリール10aに対向させるように設けられている。
図1に示すように給糸パッケージ5はコーン状のパッケージとされる。また、第1整経クリール10aでは、図1や図3や図4等に示すように、互いに糸色又は糸種が異なる幾つかの給糸パッケージ5(本実施形態では、6個の給糸パッケージ5)が纏められて、1つのパッケージ群4を構成している。例えば糸色を異ならせる場合、1つ目の給糸パッケージ5を赤色の色糸とし、2つ目を黄色とし、3つ目を青色とし、・・・といったようにである。
そして、前記第1整経クリール10aには、1つの荒巻整経ビーム11を構成する経糸Yの本数のうち一部の本数に見合う数のパッケージ群4を仕掛けることができるように構成されている。具体的に言えば、本実施形態の荒巻整経機2で荒巻整経ビーム11に巻かれる経糸Yは148本であるが、そのうちの一部である64本分に見合う数(64個)のパッケージ群4を仕掛けることができるように構成されている。給糸パッケージ5の個数で言えば、64×6=384個になる。なお、この64個のパッケージ群4のそれぞれは、同じく64個設けられる後述の糸切換機構3のそれぞれに、1つ1つ対応させるようにして設けられている。
また図1に示すように、それぞれの前記糸切換函12は縦方向に細長い形状としており、その内部空間は縦方向に8つに仕切られて、こうして形成された区画P・P・・・の1つ1つに、図2に示す如く、糸選択装置7及びノッタ(糸継装置)8からなる糸切換機構3を収容する構成とされている。
即ち、各糸切換函12で形成される8個の区画Pのそれぞれに、糸切換機構3(糸選択装置7及びノッタ8)が配置されることになる。即ち、糸切換機構3は、糸切換函12のそれぞれにおいて縦方向に8個並べて配置されている。図1等では複数の糸切換函12のうち一部が図示を省略されているが、糸切換函12は互いに間隔をあけて8つ並べて設けられており、この結果、糸切換機構3の設置個数は8×8=64個になる。なお、以降では、64個の糸切換機構3のそれぞれを特定するために1番から64番までの番号を付して説明することとする(#1〜#64)。
なお、図2の符号9は糸切れを検出するためのセンサであり、このセンサ9は糸切換機構3ごとに1個ずつ配置されている。
そして図2〜図4に示すとおり、前記第1整経クリール10aにおいては、糸切換機構3のそれぞれの糸選択装置7に対し、対応する前記パッケージ群4から解舒される経糸群Y・Y・・・が供給される。即ち、対応するパッケージ群4を構成する様々な糸色の6個の給糸パッケージ5から、それぞれ1本ずつ、計6本の経糸Y・Y・・・が解舒され、この6本の色とりどりの経糸群Y・Y・・・が、適宜のヤーンガイドを経由して、対応する糸切換機構3の糸選択装置7へ供給されることになる。
そして図2や図3に示すように、各糸切換機構3の糸選択装置7に供給された経糸群Y・Y・・・のうち、当該糸選択装置7によって適宜選択された1本(又は複数本)の経糸Yのみが、荒巻整経ビーム11側へ供給されることになる。
一方、第2整経クリール10bのそれぞれには、予め決められた単一色の給糸パッケージ5・5・・・が、84個仕掛けられている。そして、第2整経クリール10bの給糸パッケージ5からそれぞれ解舒された経糸群Y・Y・・・は、図1や図3等に示すように、糸切換機構3を経由せずに、8つ立設された糸切換函12・12・・・の間に形成される7箇所の隙間を1箇所あたり12本ずつ通過するようにして、荒巻整経ビーム11側へ直接的に供給される。
なお、図1においては図面の見易さのために、第1整経クリール10aの給糸パッケージ5から糸切換函12へ至る糸道の途中部は省略されている。また、第2整経クリール10bの給糸パッケージ5から荒巻整経ビーム11へ至る糸道も適宜省略されている。
上記の糸選択装置7は、前記特許文献1に開示されている糸選択装置と同様の構成であって、図3や図4等を参照して以下簡単に説明する。この糸選択装置7は、供給される経糸Y・Y・・・の数(6本)に対応して6個設けられた糸ガイド17・17・・・と、この6個の糸ガイド17を個別に上下回動させることが可能な図略のシリンダと、経糸Yを吸引可能な図略の吸引ノズル(吸引手段)と、この吸引に抗して経糸Yの糸端を保持して待機させることが可能な保持ローラ18と、を備えている。
それぞれの糸ガイド17は筒状に設けられるとともに、その内部に、供給された経糸Yを挿通できるようになっている。また6個の糸ガイド17は、1個ごとに独立に、上昇位置(選択位置)と下降位置(選択解除位置ないし退避位置)との間で前記シリンダによって切換可能に構成されている。
また、前記ノッタ8は、糸選択装置7のすぐ下流側に設けられている。このノッタ8の構成は一般的なものであり、例えば前記特許文献1に開示されている公知のノッタ等を採用できるので、詳細な説明を省略する。
以下、この構成の糸切換機構3(糸選択装置7及びノッタ8)による経糸Yの切換について説明する。図2に示すように、各糸切換機構3の糸選択装置7に導入された6本の経糸Y・Y・・・は、糸選択装置7において設けられた前記糸ガイド17・17・・・に、1個につき1本挿通されている。そして、糸選択装置7は、6本のうち1本または複数本の経糸Yを選択し、この選択された経糸Yに対応する糸ガイド17は上側の選択位置とするとともに、選択されていない経糸Yの糸ガイド17は下側の退避位置とするように、前記シリンダを制御する。
ここで、糸ガイド17が選択位置に切り換えられたときは、その糸ガイド17に案内されている経糸Yは、その糸端を下流側のノッタ8へ受け渡すことができるようになっている。一方、糸ガイド17が退避位置にある場合は、経糸Yの糸端はノッタ8へ受け渡されず、保持ローラ18に保持されて待機される。
この構成の糸切換機構3において、現在選択されて荒巻整経ビーム11側へ供給されている経糸Yを異なる色(或いは糸種)の経糸Yへ切り換える場合は、前記シリンダを駆動して、現在供給されている経糸Yに相当する糸ガイド17を下降させて退避位置とし、一方で、新しく選択する経糸Yを案内している糸ガイド17を退避位置から上昇させて選択位置とする。そして、ノッタ8により現在の経糸Yを切断するとともに、その切断された糸端(荒巻整経ビーム11側の糸端)と新しい経糸Yの糸端を糸継ぎする。なお、選択されなくなった経糸Yの糸端(給糸パッケージ5側の糸端)は、事後に再びその経糸Yが選択されるのに備えて、自動的に保持ローラ18によって保持され待機される。このようにして、荒巻整経ビーム11側へ供給する経糸Yの色(或いは糸種)を切り換えることができる。
前記の糸選択装置7で選択され、上記の64個の糸切換機構3からそれぞれ引き出された計64本の経糸Y・Y・・・は、図1のように幅定め筬13へ送られる。また、他側の整経クリール10bからそれぞれ引き出され、糸切換函12・12・・・の間を通過した計84本の経糸Y・Y・・・も、図1のように幅定め筬13へ送られる。その後、幅定め筬13を通過することで平行に配列された計148本の経糸Y・Y・・・は、図1の太線矢印方向に所定長だけ巻き取られ、荒巻整経ビーム11を形成する。
なお、前記荒巻整経機2は、前記荒巻整経ビーム11を回転駆動するための電動モータ(モータ)19を備え、この電動モータ19は、角度制御が可能なモータ、例えばパルスモータやサーボモータとして構成されている。この電動モータ19は荒巻整経機2のコントローラ(整経機コントローラ)20に接続され、この整経機コントローラ20によって前記電動モータ19の回転及び停止が制御される。また整経機コントローラ20は、荒巻整経システム1の全体制御のための上位のシステムコントローラ(制御装置)21に接続されている。
経糸Y・Y・・・が所定長巻き取られて荒巻整経ビーム11が形成されると、その荒巻整経ビーム11は荒巻整経機2から取り外され、上記の工程がまた繰り返されて、新しく経糸Y・Y・・・を巻き取って荒巻整経ビーム11を形成する。本実施形態では、図1に図示の荒巻整経システム1を用いて、2本の荒巻整経ビーム11を形成している。そして次工程では、上記の2本を含む複数の荒巻整経ビーム11から多数の経糸Y・Y・・・を引き出し、合わせながら糊付けする(サイジング工程)。
上記のサイジング工程では、図5に示すように、上記の荒巻整経ビーム11が上流側に複数本配置される。なお、図5では、説明の簡略化のために10本のみを図示している。また本実施形態では、図5でアスタリスク(*)を付した2本の荒巻整経ビーム11のみが図1の荒巻整経システム1で形成されている。残りの荒巻整経ビーム11は通常の荒巻整経機で(経糸Yの切換なしで)巻かれたものであり、この残りの荒巻整経ビーム11においては、148本の経糸Yは全て白色になっている。
図5において、それぞれの荒巻整経ビーム11から148本ずつの経糸Y・Y・・・が引き出された後、経糸Y・Y・・・が合わせられ、順番を揃えられて整列される。その後、経糸Y・Y・・・は、複数のガイドロール24によって適宜案内されながら、糊付け槽25へ浸漬されて糊付けされた後、製織ビーム26へ巻き取られる。こうして、例えば4000〜5000本程度の経糸Y・Y・・・が巻かれた製織ビーム26が形成され、後の製織工程に供される。
また、本実施形態の荒巻整経システム1では図1に示すように、前記システムコントローラ21が、前記の64個の糸切換機構3のそれぞれに電気的に接続され(図1ではそのうち一部の糸切換機構3に対する信号の入力のみを図示している)、当該糸切換機構3を個別に制御できるように構成されている。詳細は図示しないが、本実施形態ではシステムコントローラ21は公知のマイクロコンピュータ式に構成しており、演算手段としてのCPUや記憶手段としてのROMやRAMを備えるとともに、整経機コントローラ20や前記糸切換機構3に対する制御信号を出力する出力部等を備えて構成している。
前記システムコントローラ21には、前記荒巻整経ビーム11の巻取長さの情報が予め設定され、この長さの情報はRAM等の記憶手段に記憶される。そしてシステムコントローラ21は、その記憶された長さに相当する荒巻整経ビーム11の回転角度を演算し、この回転角度だけ荒巻整経ビーム11を駆動すべく整経機コントローラ20へ命令を送信する。この命令を受信した整経機コントローラ20は、指令された回転角度だけ前記荒巻整経機2の電動モータ19を駆動するよう制御する。こうして荒巻整経ビーム11が所定の回転角度だけ回転され、148本の経糸Yを同時に巻き取って所定長の整経ビーム11を形成することができる。
またシステムコントローラ21は、製織後の紋様に応じて、経糸Yの切換箇所と切換先の経糸Yの情報(切換情報)を、1つの荒巻整経ビーム11の経糸Y(148本)のうち前記糸切換機構3を通過する64本の経糸Yのそれぞれについて入力して設定し、この設定された情報をRAM等の記憶手段に記憶できるように構成されている。
上記の切換情報を例として挙げるとすれば、「巻始めにおいては、1番〜32番の経糸Yは、すべて青色とする。そして、巻始めから180mの地点で、6番と32番の経糸Yを黄色に切り換える。また、巻始めから230mの地点では、6番と25番の経糸を赤色に切り換える。」といった情報である。なお、経糸Yの番号(1番〜64番)は、本実施形態では糸切換機構3に付された番号(1番〜64番、#1〜#64)に対応している。また、以下では、整経クリール10b側に仕掛けられている84個の給糸パッケージ5・5・・・は全て白色であるものとして説明する。
上記において、システムコントローラ21は、上記の切換情報に基づき、巻始めから切換箇所までの距離に相当する回転角度だけ荒巻整経ビーム11を回転させた後、切り換えるべき経糸Yに対応する糸切換機構3(糸選択装置7及びノッタ8)のみを選択的に作動させて、経糸Yを切り換えるように構成されている。
上記の切換情報の例に基づく制御の具体例を説明すれば、最初はシステムコントローラ21は1番〜64番の糸切換機構3に信号を送って、1番〜64番の経糸Yについて、何れも青色の経糸Yが選択されて供給されるようにする。その後、システムコントローラ21は整経機コントローラ20を介して前記電動モータ19を駆動して経糸Yを荒巻整経ビーム11に巻き始め、糸切換機構3の位置が巻始めから180mの地点に相当するまで荒巻整経ビーム11を駆動して停止させる。その後、システムコントローラ21は6番と32番の糸切換機構3に糸切換指令信号を送り、6番と32番の経糸Yについて青色から黄色に経糸Yを切り換える。
なお、6番と32番以外の糸切換機構3は、切換動作を行わない。即ち、巻始めから180mの地点では、64個の糸切換機構3のうち、6番と32番の糸切換機構3のみが選択的に作動される。ただしこれは、その旨の前記糸切換情報が設定されているからであって、例えば1番から64番まですべてを黄色に切り換える旨の糸切換情報が設定されている場合は、1番から64番までの64個すべての糸切換機構3が作動することになる。
切換完了後は、再び電動モータ19を駆動し、今度は糸切換機構3が巻始めから230mの地点に位置する回転角度になるまで荒巻整経ビーム11を駆動して停止させる。その後、システムコントローラ21は6番と25番の糸切換機構3へ糸切換指令信号を送って選択的に作動させ、当該糸切換機構3が担当する6番及び25番の経糸Yについて赤色に経糸Yを切り換える。
このように制御することにより、1つの荒巻整経ビーム11が巻き取られる途中で、当該荒巻整経ビーム11に巻かれる148本のうち64本分の経糸Yについて長さ方向に色や糸種を変化させながら荒巻整経を行うことができ、多様な紋様を実現することができる。例えば、上記の荒巻整経ビーム11を合わせることで形成された製織ビーム26は、青白白青白青白白・・・といったストライプや、青白白黄白青白白・・・といったストライプや、青白白赤白赤白白・・・といったストライプを、それぞれ実現することができる。
また特許文献1に示す構成に比較して、特別な給糸パッケージを多数の経糸本数分だけ形成する準備工程も不要とできるから、整経の工程を大幅に簡素化することができる。
また本実施形態では、荒巻整経ビーム11の回転角度の制御により切換箇所を位置決めするので、1本の荒巻整経ビーム11の中で経糸Yの切換位置同士のズレが少なく、意図した紋様を的確に表現することができる。また、荒巻整経ビーム11の電動モータ19の回転角度で測長する構成であるので、特別な測長装置が必要なくなり、構成の簡素化に寄与することができる。
以上に示すように、本実施形態の荒巻整経システム1は、経糸Yを供給する給糸パッケージ5を複数仕掛けることが可能な整経クリール10a・10bと、この整経クリール10a・10bから供給された複数の経糸Y・Y・・・を同時に整経ビーム11に巻き取る荒巻整経機2を含む。そして、糸選択装置7と、この糸選択装置7で選択された経糸Yを糸継ぎするノッタ8と、を備える糸切換機構3を、整経クリール(前記第1整経クリール10a)と前記荒巻整経機2との間に形成される糸経路に複数設置する。また、その第1整経クリール10aは、色を異ならせた複数の前記給糸パッケージ5からなるパッケージ群4を、前記糸切換機構3の1つ1つに対応して仕掛けることが可能に構成されている。そして、前記糸切換機構3の糸選択装置7に対し前記パッケージ群4から解舒された経糸群Y・Y・・・が供給されるとともに、当該糸選択装置7は、供給された経糸群Y・Y・・・から少なくとも1本を選択して前記整経ビーム11側へ供給するように構成している。
これにより、経糸Yを糸切換機構3で切り換えることができるから、紋様の変更等にも容易かつ柔軟に対応することができ、汎用性の高い荒巻整経システム1とすることができる。
また、本実施形態の荒巻整経システム1は、前記糸切換機構3の設置される数(64個)は、前記整経ビーム11に同時に巻き取られる経糸Yの本数(148本)より少ない数とされている。
言い換えれば、前記荒巻整経ビーム11に同時に巻き取られる148本の経糸Y・Y・・・のうち一部の64本は、前記糸切換機構3の糸選択装置7で選択されて供給され、残りの84本は、前記給糸パッケージ5から前記糸切換機構3を経由せずに供給される。
従って、荒巻整経ビーム11を形成する全ての経糸Y・Y・・・について糸切換機構3を設置する必要はなく、所望に応じて必要な数だけ糸切換機構3を配置すればよいから、構成を簡素化でき、かつ、設置スペースを小さくすることができる。
また、本実施形態の荒巻整経システム1においては、前記整経ビーム11に前記経糸Yが所定の長さ巻き取られる途中で、複数の前記糸切換機構3の全部又は選択された一部を作動させて、前記整経ビーム11側へ送られる経糸Yの選択を切り換えるように制御するシステムコントローラ21を備えている。
従って、整経ビーム11の巻取途中で、その整経ビーム11を構成する経糸Yの色を切り換えることができるので、極めて多様な紋様を実現できる。更には、荒巻整経ビーム11に複数の経糸Y・Y・・・を一斉に巻き取りつつ、その途中で経糸Yごとに個別に且つ同時並行的に色を切り換える構成になっているので、経糸Y間での切換箇所の位置ズレが生じにくく、良好な紋様を得ることができる。また、特許文献1のようなパッケージを巻成する準備工程を省略できるので、リードタイムや工数、コストを顕著に低減することができる。更に、前述の同時巻取と同時並行的な経糸Yの切換によって、荒巻整経ビーム11の中での経糸Yの切換箇所の位置の誤差を少なくでき、現れる紋様の崩れや乱れを少なくすることができる。
なお、上記のように切換箇所の位置の誤差が少ないことから、本実施形態の荒巻整経システム1は、数メートルの長さから数千メートルの長さまで自由に整経でき、極めて自由度の高い荒巻整経を実現できる。
即ち、従来の特許文献1の方法では前述のとおり経糸の切換箇所の位置ズレが大きく、この位置ズレは整経ドラムへの巻取りが進むにつれて累積され、巻き終わりの頃は1メートルを超える位置ズレが生じることも少なくない。従って、数メートル程度の短い経糸を整経ドラムの巻き終わりの方に配置した場合、切換箇所の位置ズレにより廃棄しなければならない部分を除くと、製織工程に使用できる有効部分が殆ど残らなくなってしまう。従って、特許文献1の方法では、比較的短い経糸は整経ドラムの巻き始めに配置し、長い経糸は巻き終わりの方に配置する、という経糸レイアウトを採らざるを得なかったのである。
この点、本実施形態では、荒巻整経ビーム11が巻き終わりに近くなっても経糸Yの切換箇所間の誤差を小さくすることができるから、整経ビーム11の巻き終わりの方に短い経糸Yを配置することも容易である。従って、整経ビーム11における経糸Yの長手方向のレイアウトを自由に設計できるので、経糸Yの無駄を少なくでき、また後工程の生産効率を向上させることができる。
また、本実施形態においては、前記荒巻整経機2は、前記整経ビーム11を角度制御しながら回転駆動可能な電動モータ19を備える。そして、前記システムコントローラ21は、予め設定された切換箇所に相当する角度だけ前記整経ビーム11を回転させた上で、前記糸切換機構3の全部又は選択された一部を作動させて経糸Yの選択を切り換えるように構成されている。
これにより、1つの整経ビーム11の回転角度によって、各経糸の切換箇所を位置決めする構成となる。従って、整経ビーム11の中での経糸Yの切換位置同士の相対的なズレを一層少なくでき、意図した紋様に崩れ等を生じさせることなく的確に表現することができる。また、特別な測長装置が必要なくなるので、構成の簡素化に寄与することができる。
また、整経ビーム11の回転角度により直接的に位置決めしているので、切換箇所の絶対的な位置ズレも少なくできる。例えば、本実施形態では図5に示すアスタリスク(*)付きの2本の整経ビーム11は、前記荒巻整経システム1で全く同じ切換情報に基づいて経糸Yを切り換えながら巻き取られているが、上記のように誤差が少ないため、図5のように2つの整経ビーム11を合わせた場合でも、両整経ビーム11・11の経糸Yの切換箇所同士の位置ズレが少ない。この結果、意図した紋様を一層的確に再現できる。
また、本実施形態では、以下のような方法で荒巻整経が行われている。整経クリール10a・10bに仕掛けられた複数の給糸パッケージ5・5・・・から経糸Yを供給し、これを荒巻整経ビーム11に同時に巻き取る。そして、一側の整経クリール10aには、パッケージごとに色又は糸種の少なくとも一方を異ならせた複数の給糸パッケージ5・5・・・からなるパッケージ群4を仕掛ける。各パッケージ群4に対応して1つずつ設けられた糸選択装置7のそれぞれに、当該パッケージ群4から解舒される経糸群Y・Y・・・を供給し、各糸選択装置7においては、供給された経糸群Y・Y・・・から少なくとも1本の経糸Yを選択して前記整経ビーム11に供給するよう構成する。また、この糸選択装置7に1対1で対応するように、当該糸選択装置7で選択された糸を糸継ぎするノッタ8を設ける。
これにより、紋様の変更等にも容易かつ柔軟に対応できる、汎用性の高い荒巻整経方法を提供できる。
また、本実施形態の荒巻整経方法においては、前記整経ビーム11に同時に巻き取られる176本の経糸Yのうち一部の64本は、前記糸切換機構3の糸選択装置7で選択されて供給され、残りの84本は、前記給糸パッケージ5・5・・・から前記糸切換機構3を経由せずに供給されている。
この方法により、上述と同様に糸選択装置7やノッタ8の個数を低減でき、設備コストを抑制できる。
また、本実施形態の荒巻整経方法においては、前記整経ビーム11に前記経糸Yが所定の長さ巻き取られる途中で、複数の前記糸切換機構3の全部又は選択された一部を作動させて、前記整経ビーム11側へ送られる経糸Yの選択を切り換えている。
この方法により、整経ビーム11の巻取途中で、その整経ビーム11を構成する経糸Yの色を切り換えることで、極めて多様な紋様を実現できる。また、上述のとおり経糸Yの切換箇所の位置ズレを小さくできるので、意図した紋様を的確に表現することができる。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の実施形態は例えば以下のように変更することもできる。
図1で示したノンドラム式の荒巻整経機2に代えて、接触ドラムのフリクションによって駆動する方式のドラム式の荒巻整経機に変更することができる。この場合、前記電動モータ19をドラムに連結し、この電動モータ19によって前記整経ビーム11をドラムを介して角度制御しながら駆動する構成とすることができる。
荒巻整経ビーム11の回転角度によって経糸Yの巻取長さを認識する構成に代えて、荒巻整経機2に、整経ビーム11に巻き取られる前の経糸Yと接触して回転する測長ローラ(回転体)と、この測長ローラの回転を検出する回転センサを備えて、システムコントローラ21がこの回転センサからの信号に基づいて経糸Yの巻取長さを認識するように変更することができる。この場合、回転センサからの信号に基づいて経糸Yの切換箇所を位置決めする構成となるので、正確かつ確実に切換箇所を位置決めでき、意図した紋様を的確に表現することができる。
また、整経クリール10a・10bは本実施形態では平行クリールとしたが、他の配列方式のものを採用しても良い。また、第1整経クリール10a及び第2整経クリール10bを1つの整経クリールにまとめて一体化した構成としても良いし、各整経クリール10a・10bを分割して複数箇所に配置しても良い。また、整形クリール10a・10bのレイアウト配置も図3等で示したものに限られない。
全148本のうち糸切換機構3で選択されて供給される64本の経糸Yは、図1に示すように整経ビーム11の幅方向の複数箇所に巻き取られる構成としたが、図1等に示した経糸Yの配列は一例であって、整経ビーム11の幅方向のどの位置に巻き取られても良い。
糸継装置として上記実施形態ではノッタ8を採用したが、ノッタ8の代わりにスプライサ等の他の糸継装置を採用しても良い。更には、前記整経クリール10や、経糸Yの経路の中途の適宜位置には、経糸Yの張力を調節するテンション装置や糸ガイド等が設けられても良い。
糸切換機構3は、上記実施形態では64個を設置したが、これより多くても少なくても構わない。また、荒巻整経ビーム11に巻き取られる本数(148本)と同じ148個の糸切換機構3を設け、148本全ての経糸Yを切換可能な構成に変更することもできる。
また、上記実施形態では糸選択装置7とノッタ8とから糸切換機構3を構成したが、経糸Yを貯溜可能な糸貯溜装置を糸切換機構3に更に備えても良い。この場合、荒巻整経ビーム11の巻取途中において経糸Yの切換のために巻取を停止させる時間を少なくでき、或いはゼロとできるので、生産性を向上させることができる。
各糸選択装置7で選択されるのは1本の経糸Yとは限らない。即ち、糸選択装置7において6つのうち2つの糸ガイド17・17を選択位置とすれば、同時に2本の経糸Y・Yを荒巻整経ビーム11側へ供給することが可能である。これにより、より多様な紋様を実現することができる。
荒巻整経機2における1本の荒巻整経ビーム11の経糸Yの本数、糸切換機構3の個数、1つのパッケージ群4を構成する給糸パッケージ5・5・・・の数は、上記に限定されず、荒巻整経機2の仕様等に応じて適宜変更することができる。また、給糸パッケージ5・5・・・の色又は糸種の組み合わせ等も任意であって、実現したい紋様や風合い等に応じて、同じ糸種の中で色のみを切り換えたり、同色で糸種のみを切り換えたり、色と糸種を同時に切り換えたり、必要に応じて様々な糸の切換が可能となるように適宜選択して用いることができる。
本発明の一実施形態に係る荒巻整経システムの全体的な構成を示した斜視図。 糸切換機構へパッケージ群からの経糸群が供給される様子を示す拡大斜視図。 同じく全体平面図。 糸切換機構の様子及び配列を示す縦断面図。 サイジング工程を説明する側面図。
符号の説明
1 荒巻整経システム
2 荒巻整経機
3 糸切換機構
4 パッケージ群
5 給糸パッケージ
7 糸選択装置
8 ノッタ(糸継装置)
10 整経クリール
11 整経ドラム
12 糸切換函
13 幅定め筬
19 電動モータ(モータ)
20 整経機コントローラ
21 システムコントローラ(制御装置)
Y 経糸

Claims (9)

  1. 経糸を供給する給糸パッケージを複数仕掛けることが可能な整経クリールと、この整経クリールから供給された複数の経糸を同時に整経ビームに巻き取る荒巻整経機を含む荒巻整経システムにおいて、
    糸選択装置と、この糸選択装置で選択された経糸を糸継ぎする糸継装置と、を備える糸切換機構を、前記整経クリールと前記荒巻整経機との間に形成される糸経路に複数設置し、
    前記整経クリールは、色又は糸種の少なくとも一方を異ならせた複数の前記給糸パッケージからなるパッケージ群を、前記糸切換機構の1つ1つに対応して仕掛けることが可能に構成されており、
    前記糸切換機構の糸選択装置に対し前記パッケージ群から解舒された経糸群が供給されるとともに、当該糸選択装置は、供給された経糸群から少なくとも1本を選択して前記整経ビーム側へ供給するように構成したことを特徴とする、荒巻整経システム。
  2. 請求項1に記載の荒巻整経システムであって、
    前記糸切換機構の数は、前記整経ビームに同時に巻き取られる経糸の本数より少ない数であることを特徴とする、荒巻整経システム。
  3. 請求項1に記載の荒巻整経システムであって、
    前記整経ビームに同時に巻き取られる経糸のうち一部は、前記糸切換機構の糸選択装置で選択されて供給され、残りは、前記給糸パッケージから前記糸切換機構を経由せずに供給されることを特徴とする、荒巻整経システム。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の荒巻整経システムであって、
    前記整経ビームに前記経糸が所定の長さ巻き取られる途中で、複数の前記糸切換機構の全部又は選択された一部を作動させて、前記整経ビーム側へ送られる経糸の選択を切り換えるように制御する制御装置を備えることを特徴とする荒巻整経システム。
  5. 請求項4に記載の荒巻整経システムであって、
    前記荒巻整経機は、前記整経ビームを角度制御しながら回転駆動可能なモータを備え、
    前記制御装置は、予め設定された切換箇所に相当する角度だけ前記整経ビームを回転させた上で、前記糸切換機構の全部又は選択された一部を作動させて経糸の選択を切り換えるように構成されていることを特徴とする荒巻整経システム。
  6. 請求項4に記載の荒巻整経システムであって、
    前記荒巻整経機は、前記整経ビームに巻き取られる前の経糸と接触して回転する回転体と、この回転体の回転を検出する回転センサとを備え、
    前記制御装置は、前記回転センサからの信号に基づいて前記経糸の巻取長さを認識し、この巻取長さが予め設定された切換箇所に到達すると、前記糸切換機構の全部又は選択された一部を作動させて経糸の選択を切り換えるように構成されていることを特徴とする荒巻整経システム。
  7. 整経クリールに仕掛けられた複数の給糸パッケージから経糸を供給し、これを荒巻整経ビームに同時に巻き取る荒巻整経方法であって、
    前記整経クリールには、パッケージごとに色又は糸種の少なくとも一方を異ならせた複数の給糸パッケージからなるパッケージ群を仕掛け、
    各パッケージ群に対応して1つずつ設けられた糸選択装置のそれぞれに、当該パッケージ群から解舒される経糸群を供給し、各糸選択装置においては、供給された経糸群から少なくとも1本の経糸を選択して前記整経ビームに供給するよう構成し、
    また、この糸選択装置に1対1で対応するように、当該糸選択装置で選択された糸を糸継ぎする糸継装置を設けることを特徴とする、荒巻整経方法。
  8. 請求項7に記載の荒巻整経方法であって、
    前記整経ビームに同時に巻き取られる経糸のうち一部は、前記糸切換機構の糸選択装置で選択されて供給され、残りは、前記給糸パッケージから前記糸切換機構を経由せずに供給されることを特徴とする、荒巻整経方法。
  9. 請求項7又は8に記載の荒巻整経方法であって、
    前記整経ビームに前記経糸が所定の長さ巻き取られる途中で、複数の前記糸切換機構の全部又は選択された一部を作動させて、前記整経ビーム側へ送られる経糸の選択を切り換えることを特徴とする荒巻整経方法。
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