JP2007070145A - 二元細孔シリカの製造方法 - Google Patents
二元細孔シリカの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 珪酸アルカリ金属塩、アルキル硫酸塩、極性有機溶媒及び酸触媒を含むゾル液を、ゲル化の進行による相分離の過渡状態でゲル化を完了させることを特徴とする二元細孔シリカの製造方法であり、得られた二元細孔シリカは、例えばクロマトグラフィー用カラム担体、固体触媒、触媒担体、吸着材、分離材などの用途において、その要求に合った任意の細孔径を有する二元細孔シリカを製造する際に好適に利用される。
【選択図】 なし
Description
(原料の説明)
本発明において、珪酸アルカリ金属塩は特に限定されず、その種類や濃度は特に限定されないが、JIS規格の水ガラスである珪酸ナトリウムJIS3号に相当するモル比、珪酸濃度を有するものがシリカ源として取扱い易く好ましい。具体的には、SiO2/Na2Oモル比が2.5〜3.5、珪酸濃度がSiO2として25〜35g/100ccのものが好適である。
一般式 R−OSO3M
(式中、Rは直鎖状アルキル基、Mはアルカリ金属を示す。)で表されるものが挙げられる。
(ゾル液調製法)
本発明の二元細孔シリカの製造方法において、ゾル液の調製は、水を溶媒とし、これに珪酸アルカリ金属塩、アルキル硫酸塩、極性有機溶媒及び酸触媒を含有せしめることによって調製される。
(1) アルキル硫酸塩を水に溶かし、アルキル硫酸塩水溶液を調製する。
(2) 酸触媒と、(1)のアルキル硫酸塩水溶液を混合する。
(3) (2)で得られた水溶液に、極性有機溶媒を加え混合する。
(4) 珪酸アルカリ金属塩に水を加え、珪酸アルカリ金属塩水溶液とする。
(5) (3)で得られた水溶液に(4)の珪酸アルカリ金属塩水溶液を加え、攪拌混合し均一なゾル液とする。
(原料の組成)
本発明において、ゾル液中のSiO2含有率は2〜20重量%とするのが好ましく、特に6〜9重量%とするのが好ましい。また、アルキル硫酸塩の濃度は0.5〜5重量%とするのが好ましく、特に1〜2重量%とするのが好ましい。更に、極性有機溶媒の濃度は1〜5%が好ましく、さらに好ましい範囲は2〜4%である。また、酸の濃度は、ゾル液1リットルあたり、0.1〜5モル、好ましくは1〜4モルの範囲である。
(ゲル化)
本発明において、上記ゾル液をゲル化の進行による相分離の過渡状態でゲル化させる方法は、該ゾル液を密閉容器などに入れ、0〜80℃で、好ましくは10〜60℃で10分〜1週間、さらに好ましくは1時間〜24時間放置することにより行うことができる。
(細孔径制御)
本発明において、上記方法によって得られるゲル体は、乾燥後のナノ細孔の平均細孔径が1〜50nm、マクロ細孔の細孔径が0.1〜100μmの二元細孔構造を形成するように、その製造時の条件を公知の方法に準じて制御すればよい。
(ゲル体の後処理:水洗、洗浄、熟成、乾燥、焼成)
本発明において、ゲル化を完了させて得られたゲル体は、これを乾燥する前に、湿潤状態で洗浄することが好ましい。これは、珪酸アルカリ金属塩を含む湿潤ゲルのまま乾燥させると乾燥が進むにつれてゲルの崩壊が進む恐れがあるからである。従って、乾燥の前に湿潤ゲル内のナトリウム等のアルカリ金属を除去するために洗浄を行い、アルカリ金属塩として取り除く。
(形状)
本発明の製造方法で製造する二元細孔シリカは、その用途によって、バルク、破砕粒子、球状粒子等好ましい形状とすればよい。例えばカラムや触媒充填塔等に用いる場合、均一性の観点から球状のものが好ましく、また移動相の流れの均一性においても不定形破砕粒子よりも優れている。球状粒子とする場合は、油中成形造粒法を用いて球状の湿潤ゲルを得ればよい。
(細孔のキャラクタリゼーション)
本発明の二元細孔シリカの細孔容積は、湿潤ゲル作製条件、熟成条件、乾燥条件、焼成条件等を適宜調整することによって、グラム当り0.3〜4cm3の範囲で制御可能であり、通常1〜3cm3のものが作製しやすい。
予め120℃、12時間乾燥させた測定用試料を、窒素吸着法(ベックマンコールター社製、OMNISORP 100CX)によりナノ細孔の平均細孔径を測定した。−196℃で窒素の吸着−脱離等温線を測定し、吸着等温線(脱離側)を用いて細孔径分布を求めた。該吸着等温線からナノ細孔の平均細孔径を算出した。
予め120℃、12時間乾燥させた測定用試料を、細孔径分布測定装置(カンタクローム社製、POREMASTER−60)を用いて、水銀圧入法によりマクロ細孔の細孔径及び細孔容積を測定した。測定で得られた細孔径分布において、マイクロメートル領域に現れる最大ピークの細孔径をマクロ細孔の細孔径とした。
珪酸アルカリ金属塩として水ガラス(3号珪曹)、アルキル硫酸塩としてドデシル硫酸ナトリウム(以下、SDSという)、極性有機溶媒としてエタノール、酸触媒として硝酸を用いて、マクロ細孔の細孔径1μm、メソ細孔の細孔径6nmの二元細孔シリカを作製した。
実施例1ではゾル液に添加する極性有機溶媒としてエタノールを使用したが、代わりにメタノールを用いた。仕込組成を重量比で水:濃硝酸(60wt%):SDS:メタノール:水ガラス=97:37:3.0:6.0:45とする以外は、実施例1と全く同様にして二元細孔シリカを作製した。ゾル液のpHは0.1以下であった。該二元細孔シリカは、マクロ細孔の細孔径7μm、メソ細孔の細孔径6nmの二元細孔シリカであった。得られた二元細孔シリカは、マクロ細孔径7μmの三次元網目構造を有することを電子顕微鏡(図3)で確認した。
実施例1ではゾル液に添加する極性有機溶媒としてエタノールを使用したが、代わりにイソプロピルアルコールを用いた。仕込組成を重量比で水:濃硝酸(60wt%):SDS:イソプロピルアルコール:水ガラス=97:37:3.0:4.0:45とする以外は、実施例1と全く同様にして二元細孔シリカを作製した。ゾル液のpHは0.1以下であった。該二元細孔シリカは、マクロ細孔の細孔径7μm、メソ細孔の細孔径6nmの二元細孔シリカであった。得られた二元細孔シリカは、マクロ細孔径7μmの三次元網目構造を有することを電子顕微鏡(図4)で確認した。
実施例1〜3では酸触媒に濃硝酸を使用したが、代わりに硫酸を用いた。仕込組成を重量比で水:硫酸(47wt%):SDS:エタノール:水ガラス=97:40:3.0:6.0:45とする以外は、実施例1と全く同様にして二元細孔シリカを作製した。ゾル液のpHは0.1以下であった。該二元細孔シリカは、マクロ細孔の細孔径2.5μm、メソ細孔の細孔径6nmの二元細孔シリカであった。得られた二元細孔シリカは、マクロ細孔径2.5μmの三次元網目構造を有することを電子顕微鏡(図5)で確認した。
実施例1ではゾル液に添加する極性有機溶媒としてエタノールを使用したが、代わりにアセトンを用いた。仕込組成を重量比で水:濃硝酸(60wt%):SDS:アセトン:水ガラス=97:37:3.0:5.0:45とする以外は、実施例1と全く同様にして二元細孔シリカを作製した。ゾル液のpHは0.1以下であった。該二元細孔シリカは、マクロ細孔の細孔径1μm、メソ細孔の細孔径6nmの二元細孔シリカであった。得られた二元細孔シリカは、マクロ細孔径1μmの三次元網目構造を有することを電子顕微鏡で確認した。
Claims (1)
- 珪酸アルカリ金属塩、アルキル硫酸塩、極性有機溶媒及び酸触媒を含むゾル液を、ゲル化の進行による相分離の過渡状態でゲル化を完了させることを特徴とする二元細孔シリカの製造方法。
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