JP2007067150A - プラズマ処理装置用のシャワープレート及びプラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プラズマ処理装置において被処理基板に対向する支持部材に対して、真円とは異なる形状の頭部と、これより細い軸部とからなる締結部材を介して支持されるシャワープレートであって、ガス供給のための貫通孔を有し、支持部材に面する側に、ガス供給孔より外側領域に、複数の貫通していない挿入穴が形成され、挿入穴は、締結部材が挿入される挿入口と、挿入口から深さ方向に伸び、少なくとも一部が挿入口より幅広な掛着部からなるものであり、支持部材を通し挿入口から挿入された締結部材の頭部を掛着部内で回転させ、掛着部を頭部に引っ掛けることで、締結部材を露出させずにシャワープレートが前記支持部材に支持されるものであるプラズマ処理装置用のシャワープレート。
【選択図】図4
Description
なお、下部電極23の外周部にはウエーハ27に対して均一に処理を行うためのフォーカスリング28が設けられている。
しかしながら、シリコン製のシャワープレートを用いても、ウエーハと対向する面側では前述の固定用のネジが露出しているため、これがコンタミネーションの発生原因となってしまう。
ところが、上記のようなカバーリング29を設けるとなると、プラズマ処理には本来不要である部品が増え、その取り付け作業も必要となるため、コストの上昇や作業性の低下を招いてしまう。また、カバーリング29により覆われる外側領域ではガス供給孔は機能しないので、実質的にシャワープレート22の有効径が小さくなるという問題もある。
しかし、ソケットやソケットを嵌め込む穴の構造が複雑であり、製造コストが高くなるほか、支持部材側の取り付け用の各穴とソケットに設けた各孔を全て正確に一致させる必要があり、それを確認しながらの作業が難しいなど、支持部材に固定する際の作業が煩雑であるという問題がある。
このように、挿入口の形状が締結部材の頭部の断面形状に相似するものであれば、挿入口に対して締結部材を正確な位置、角度に設定しないと挿入することができないため、定められた位置に対して精度よくシャワープレートを固定することができる。また、掛着部内で回転させ、掛着部を引っ掛けた締結部材の頭部は掛着部から一層はずれにくくなり、シャワープレートを固定する保持力が充分得られるので、シャワープレートを確実に固定することができる。
上記のような大きさのシャワープレートであれば素材を入手し易く、穴の加工も容易である。また、典型的な被処理基板であるシリコンウエーハの直径は主に200〜300mmの範囲内であるので、上記のような大きさのシャワープレートであれば、ウエーハ全体を均一に処理することができるものとなる。
本発明に係るシャワープレートを備えたプラズマ処理装置であれば、ネジ等の締結部材が露出していないので、シリコンウエーハ等の被処理基板を汚染せず処理することができる。また、カバーリング等の補助的な部材も不要であるので安価なものとなる。
図1は本発明に係るシャワープレートの一例の概略を示している。また、図2は本発明に係るシャワープレートを備えたプラズマエッチング装置であり、シャワープレート1が締結部材8を介して支持部材9に支持されている様子が示されている。
このシャワープレート1は、図1に示されるようにガスを整流して供給するための微小な貫通孔(ガス供給孔)2が外側領域(外周領域)を除いて全体的に多数形成され、ガス供給孔2の外側領域の同心円上には、締結部材8を介して支持部材9に取り付けるための挿入穴5が8ヶ所に等間隔で形成されている。
一方、掛着部4は挿入口3から深さ方向に伸び、少なくとも一部が挿入口3よりも幅広になるように形成されている。例えば、図3(B)に見られるように、挿入口3から深さ方向にまっすぐ伸びた後、段差6が設けられ、挿入口3よりも幅が広くなっている。このように、締結部材8の頭部8aを掛着部4内で回転させることのできる空間を有するとともに、回転された頭部8aに、掛着部4を段差6で引っ掛けられるように形成されている。
なお、掛着部4は必ずしも図3(B)に示されるような段差6が形成されている必要はなく、挿入口3から深さ方向に幅が広くなるように傾斜しているものとすることもできる。上記のように、一部が挿入口3よりも幅広になっており、挿入口3から挿入された締結部材8の頭部8aを掛着部4内で回転させることができ、回転された頭部8aに掛着部4を引っ掛けることが可能な構造であれば構わない。
まず、シリコン単結晶インゴットを所定の厚さで切り出して円板形とする。シャワープレート(円板)の大きさは被処理基板(ウエーハ)の大きさ等に応じて適宜決めれば良いが、加工性や製造コストの面から、直径が300〜500mmの範囲内とすることが好ましい。この範囲内の大きさのプレートであれば入手し易く、加工も容易であるので、製造コストを低く抑えることができる。例えば、直径が300mmのシリコン単結晶インゴットはシリコンウエーハ用としてチョクラルスキー法により近年量産されるようになっており、比較的容易に入手することができる。
一方、ガス供給孔2より外側の領域には、所定の径のドリル等を用いて締結部材8の頭部8aを挿入するための挿入穴5(挿入口3および掛着部4)を形成する。このとき、挿入穴5は、支持部材と面する側10から形成し、貫通しないものとする。
形成の仕方としては、例えば、掛着部4の底部にあたる深さまで挿入口3の位置よりドリル等で掘り、その後、形成すべき掛着部4に応じた厚さの切削治具を備えたツールを用い、上記のドリルによる穴に挿入した後、該穴の中心の周りを公転および自転させながら掛着部4を形成する。この挿入穴5の形成方法は特に限定されるものではなく、所望の形状に掘ることができれば良い。
また、図3等に示す例では、掛着部4が円柱状の空間に形成されており、締結部材8の頭部8aが1回転できるようになっているが、例えば、頭部8aが45度程度しか回転できない比較的小さな空間であっても良く、その回転された頭部8aに掛着部を十分に引っ掛けられる形状であれば構わない。
また、このようなシャワープレート1は、カバーリングが不要であるので、有効径が大きいものとなり、さらに、ソケットのような複雑な構造の補助部材も不要となるので、非常に安価なものとなる。
このような本発明のプラズマ処理装置11を用いてシリコンウエーハ27のプラズマエッチングを行えば、プレート自体がエッチングされてもウエーハに対する汚染は極めて低く抑えられ、半導体デバイス等の歩留り及び生産性を向上させることができる。
(実施例)
単結晶シリコンを母材として、直径350mm、厚さ10mmのプレートを用意した。
プレートの厚さ方向にガス供給孔となる貫通孔を形成した後、その外側の領域における同心円上の8ヶ所に、支持部材に面する側から、締結部材の挿入口と締結部材の頭部を回転させるための掛着部を有する挿入穴を形成した。ここで挿入口は一辺の長さが6mmの正四角形とした。一方、掛着部としては、挿入口から4mmの深さに段差を設けるとともに、挿入口の同心上で直径12mm、最大深さ8mmの円柱状の空間を形成した。
この締結部材を、シャワープレートの各挿入穴に対応する支持部材の穴から挿入した。締結部材の頭部が挿入口を通過し掛着部内に収められた際に、締結部材を時計方向に45度回転させることにより、上記の段差を回転された締結部材の頭部に引っ掛けて、シャワープレートを支持部材に容易に支持することができた。
Claims (4)
- プラズマ処理装置において被処理基板に対向する位置に配置された支持部材に対して、真円とは異なる形状の頭部と、これより細い軸部とからなる締結部材を介して支持されるシャワープレートであって、ガスを供給するための貫通孔を有し、前記支持部材に面する側において、前記ガス供給孔より外側領域に、前記締結部材の頭部を挿入するための複数の貫通していない挿入穴が形成されており、該挿入穴は、締結部材の頭部が挿入される挿入口と、該挿入口から深さ方向に伸び、少なくとも一部が挿入口より幅広になっている掛着部とからなるものであり、前記支持部材を通して挿通された締結部材の頭部を回転させることによって、前記挿入口から挿入された前記締結部材の頭部を前記掛着部内で回転させ、前記掛着部を前記回転された締結部材の頭部に引っ掛けることで、締結部材を露出させずにシャワープレートが前記支持部材に支持されるものであることを特徴とするプラズマ処理装置用のシャワープレート。
- 前記挿入口の形状が前記締結部材の頭部の断面形状に相似するものであることを特徴とする請求項1に記載のシャワープレート。
- 前記シャワープレートが、直径が300〜500mmの範囲内にあり、厚みが5〜30mmの範囲内にあるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシャワープレート。
- 前記請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のシャワープレートを備えたものであることを特徴とするプラズマ処理装置。
Priority Applications (1)
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JP2005250895A JP2007067150A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | プラズマ処理装置用のシャワープレート及びプラズマ処理装置 |
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Cited By (3)
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2005
- 2005-08-31 JP JP2005250895A patent/JP2007067150A/ja active Pending
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