JP2007066940A - 半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】p型AlGaAs電流拡散層からのZnの拡散による活性層の非発光再結合中心の形成を抑制し、高輝度で信頼性の高い半導体発光素子を提供する。
【解決手段】n型GaAs基板1の上にn型GaAsバッファ層2、n型Al0.35Ga0.15In0.5Pクラッド層3、アンドープAl0.05Ga0.45In0.5P活性層4、p型Al0.35Ga0.15In0.5Pクラッド層5、p型Al0.7Ga0.3As電流拡散層6が形成されている。電流拡散層6にはp型不純物としてZnがドープされている。電流拡散層6は活性層4に近い側からZn濃度の異なる第一の電流拡散層7と第二の電流拡散層8との2層構造で構成されており、第一の電流拡散層7のZn濃度が第二の電流拡散層8のZn濃度よりも高い。
【選択図】図1

Description

本発明はAlGaInPからなる活性層を有する半導体発光素子に係り、特にAlGaAsからなる電流拡散層を備える面発光型半導体発光素子に関する。
最近、AlGaInP系の化合物半導体を発光層に用いた赤色、黄色、及び黄緑色の半導体発光素子の需要が大幅に伸びている。主な用途は電気製品の表示インジケータ、携帯電話のテンキー照明、交通用信号機、自動車のブレーキランプや室内照明などである。
AlGaInP系の半導体発光素子は、n型GaAs基板上に、MOCVD法によりn型GaAsバッファ層、n型AlGaInPクラッド層、AlGaInP活性層、p型AlGaInPクラッド層を順次成長して形成したダブルへテロ構造を有するものが一般的である。p型AlGaInPクラッド層はp型不純物をドープしても抵抗率を十分に下げることができず、また、MOCVD法ではAlGaInPの厚膜成長が困難なため、電流を活性層全体に注入し、光取り出しを促進するためにp型クラッド層の上にAlGaInPとは異なる材料であるAlGaAsやGaP等からなる電流拡散層を形成したものが主流となっている。このような構造によれば、p型の層へ注入された電流は電流拡散層において層全体に電流が拡散することで活性層全体へ供給されることとなり活性層全体での発光が可能となる。さらに、電流拡散層の厚さを厚くすることで電流の十分な拡散が図られると同時に、素子側面からの光の取り出しが促進されることとなる。この電流拡散層は活性層の発する光に対して透明であるよう材料組成を選択されるため窓層またはウィンドウ層と称される場合もある。
電流拡散層の材料としてはVPE法による厚膜形成が比較的容易であることや短波長側の光に対する吸収が少ないことなどからGaPが主流となっている。しかしながら、GaPはGaAs基板との格子不整が大きく結晶性を十分に高くすることが困難であること、厚膜成長を行うためにリン系の堆積物がMOCVD装置のリアクタや配管の内部に堆積するためメンテナンスが困難であることなどの理由により、GaAs基板との格子不整が小さく、装置のメンテナンスも比較的容易となるAlGaAsが選択される場合も少なくない。電流拡散層にAlGaAsを用いた半導体発光素子は、例えば、特許文献1に開示されている。
AlGaAs及びAlGaInPのp型ドーパントとしては亜鉛(以下、Znという)が多く用いられるが、Znが結晶成長中に受ける熱によりp型電流拡散層やp型クラッド層から活性層へ拡散して侵入することが多い。活性層に拡散したZnは非発光再結合中心を形成し、活性層の発光効率を劣化させることが知られている。このようなZnによる非発光再結合中心の影響は、発光素子に連続通電することによってよりいっそう顕著となり、発光素子の信頼性を著しく悪化させる。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献2においては、p型クラッド層の活性層側の一部を実質的にノンドープとして形成する方法(以下、第一の方法という)が提案されている。この方法によれば、p型電流拡散層からのZnの拡散が生じてもノンドープのクラッド層に拡散するだけで活性層にまではほとんど拡散せず、Zn拡散による発光効率の低下を抑制することができるとされている。
しかしながら、このようにクラッド層をノンドープとすると、確かに活性層へのZn拡散は少なくなるものの、クラッド層に拡散したZnが発光効率に影響し、発光素子の発光状態にムラが生じるという問題を本発明者らは見出した。この原因の詳細は不明であるが、拡散したZnがクラッド層の内部でアクセプタとして働いていないことが関係していると推測される。
一方、特許文献3においては、AlGaAsからなるp型電流拡散層を組成の異なる半導体材料の4層以上の多層構造とする方法(以下、第二の方法という)が提案されている。この方法によれば、多層構造内部の界面にトラップし、電流拡散層を高キャリア濃度にしてもドーパントが活性層に拡散せず、効率的な電流拡散と動作電圧の低減、高光出力が実現できるとされている。
しかしながら、本発明者らは、このような方法を用いて電流拡散層を形成した場合に成長ロットにより連続通電により光出力が大きく低下するものが発生するという問題を見出した。この原因は不明であるが、界面にトラップされたドーパントが成長条件の揺らぎにより多層構造内部に留まることができずに活性層に拡散したものと推測している。
他方、特許文献4においては、p型AlGaAs窓層、すなわち、p型AlGaAs電流拡散層の活性層に近い部分のp型不純物濃度を低くし、活性層から遠い部分のp型不純物濃度を高くする方法(以下、第三の方法という)が提案されている。この方法によれば、活性層へのp型不純物の拡散を抑えることで、活性層中の非発光再結合中心の発生を防ぎ、また、活性層から遠い部分のp型不純物を高くすることで電流拡散層の抵抗率を低くすることができるので、高輝度で信頼性に優れた発光素子を提供できるとされている。
確かにこの方法によれば、従来に比べ高輝度で信頼性に優れた発光素子を得ることができるが、更なる高輝度化を図るために電流拡散層のp型不純物濃度を高くすると、通電前の光出力は高くなるものの、連続通電により光出力が大幅に低下するという問題は避けられない。連続通電による光出力低下を抑えるためにp型不純物濃度を下げていくと、通電劣化は改善されるが、通電前の光出力を高くすることができない。つまり、電流拡散層のp型不純物濃度に関し通電前と通電後の光出力にトレードオフが存在するという問題があることを本発明者らは見出した。
特開平3−171679号公報 特開平8−293623号公報 特開2002−164569号公報 特開平5−335619号公報
前掲のいずれの公報に記載の方法によっても、結晶成長中の熱や発光素子に対する連続通電によるp型AlGaAs電流拡散層からのZnの拡散を十分に回避することはできず、活性層やp型クラッド層におけるZn関与の非発光再結合中心の形成等による発光効率の低下に対する対策は十分にはなされていないというのが現状である。
したがって、本発明はこのような問題を解決するためになされたものであって、p型AlGaAs電流拡散層からのZnの拡散による活性層の非発光再結合中心の形成を抑制し、高輝度で信頼性の高い半導体発光素子を提供するものである。
本発明者らは、p型AlGaAs電流拡散層の層構成とZn濃度について鋭意検討を重ねた結果、2層構造の電流拡散層のZn濃度に関し、通電前の光出力を高くするとともに連続通電による光出力の低下を抑制する条件を見出し、本発明をなすに至った。
本発明の半導体発光素子は、GaAs基板上にAlGaInPからなるn型クラッド層と活性層とp型クラッド層とAlGaAsからなる電流拡散層を有し、前記電流拡散層にはp型不純物としてZnがドープされてなる半導体発光素子であって、前記電流拡散層は活性層に近い側からZnの濃度が異なる第一の電流拡散層と第二の電流拡散層の少なくとも2層を含み、第一の電流拡散層のZn濃度が第二の電流拡散層のZn濃度よりも高いことを特徴とする。
従来、p型ドーパントとしてZnを用いた半導体発光素子においては、前掲の方法が提案されているにもかかわらずAlGaAs電流拡散層から活性層へのZnの拡散を十分に防ぐことができないため、例えば、拡散係数の小さいマグネシウムや炭素などのドーパントを用いるなどの対策が取られることが多かった。しかしながら、マグネシウムはメモリー効果やドーピング遅れなど結晶成長での制御性が悪く、また、炭素はドーピングレベルの制御が困難であるなどの問題があり、結果的に製造歩留まりが悪くなるという悪影響をもたらしていた。
本発明によれば、結晶成長において制御性のよいZnを電流拡散層のp型ドーパントとして用いることができるので、活性層へのZnの拡散を防ぎ高輝度で信頼性の高い半導体素子を、歩留まりを下げることなく製造することができるという効果がある。
本願の第1の発明は、GaAs基板上にAlGaInPからなるn型クラッド層と活性層とp型クラッド層とAlGaAsからなる電流拡散層を有し、前記電流拡散層にはp型不純物としてZnがドープされてなる半導体発光素子であって、前記電流拡散層は活性層に近い側からZnの濃度が異なる第一の電流拡散層と第二の電流拡散層の少なくとも2層を含み、第一の電流拡散層のZn濃度が第二の電流拡散層のZn濃度よりも高いことを特徴とする半導体発光素子である。この構成により、通電前の光出力を高くすることができると同時に連続通電による光出力の低下を抑制することができるという作用を有する。
本願の第2の発明は、請求項1記載の発明において、前記第一の電流拡散層のZn濃度は4×1018/cm3以上2×1019/cm3以下の範囲に設定されてなり、かつ、前記第一の電流拡散層の厚みは0.5μmから3μmの範囲に設定されてなることを特徴とする半導体発光素子である。この構成により、通電前の光出力を高くすることができるという作用を有する。
本願の第3の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記第二の電流拡散層のZn濃度は5×1017/cm3以上3×1018/cm3未満の範囲に設定されてなることを特徴とする半導体発光素子である。この構成により、電流拡散層における電流広がりを損なわず活性層へのZnの拡散を抑制することができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
図1に本発明の一実施の形態に係る半導体発光素子の断面概略図を示す。図1においてn型GaAs基板1の上にn型GaAsバッファ層2、n型Al0.35Ga0.15In0.5Pクラッド層3、アンドープAl0.05Ga0.45In0.5P活性層4、p型Al0.35Ga0.15In0.5Pクラッド層5、p型Al0.7Ga0.3As電流拡散層6が形成されている。これらの層構造は、MOCVD法により成長され、電流拡散層6にはp型不純物としてZnがドープされている。電流拡散層6は活性層4に近い側からZn濃度の異なる第一の電流拡散層7と第二の電流拡散層8との2層構造で構成されている。第二の電流拡散層8の上の一部にはボンディング用のp側電極9が形成されている。第二の電流拡散層8の上のp側電極9が形成されていない領域及び電流拡散層6の側面部がほぼ発光面となる。n型GaAs基板1のn型GaAsバッファ層2と反対の面にはn側電極10が形成されている。
本発明の第一の特徴は、第一の電流拡散層7のZn濃度が第二の電流拡散層8のZn濃度よりも高いことである。このような構成にすることによって通電前の光出力を高くすることができると同時に連続通電による光出力の低下を抑制することができる理由の詳細は不明であるが、以下のように推測することができる。
本発明と従来の技術とを比較すると、前掲の第一の方法、第二の方法、第三の方法はいずれも、それぞれZnを比較的高い濃度でドーピングした電流拡散層に隣接して比較的Zn濃度の低いp型クラッド層又は低Zn濃度の電流拡散層を形成する構成となっている。このように活性層に近い側の層のZn濃度を低くし活性層から遠い側の電流拡散層のZn濃度を高くする構成においては2層間に大きな濃度の差が存在することとなり、このZnの濃度差が拡散のドライビングフォースとなり、かえって活性層側へ拡散を促進する効果を生む傾向があるものと考えられる。
これに対し、本発明においては、活性層に近い側の電流拡散層のZn濃度を高くし、遠い側の電流拡散層のZn濃度を低くしているので、従来とは異なり活性層から遠い側の電流拡散層のほうへ拡散が生じることとなる。このため、活性層側へのZn拡散が低減され、活性層やp型クラッド層における非発光再結合中心の形成が抑制されるものと考えられる。さらに、活性層に近い側の電流拡散層のZn濃度を高くすることができるので、光出力を高くすることができる。
本発明の第二の特徴は、第一の電流拡散層のZn濃度は4×1018/cm3以上2×1019/cm3以下の範囲に設定されてなり、かつ、第一の電流拡散層の厚みは0.5μmから3μmの範囲に設定されてなることである。第一の電流拡散層のZn濃度が4×1018/cm3よりも小さくなると、連続通電による光出力の低下は小さいものの通電前の光出力を高くすることができない。一方、2×1019/cm3よりも高くなると、通電前の光出力を高くすることができるが、連続通電により光出力の低下が生じる。また、第一の電流拡散層の厚みが0.5μmよりも薄くなると、連続通電による光出力の低下は小さいものの通電前の光出力を高くすることができない。一方、3μmよりも厚くなると、電流拡散層を高Zn濃度でかつ一層で構成した場合に近くなるため、連続通電による光出力の低下が生じる。
本発明の第三の特徴は、第一の電流拡散層のZn濃度と厚みの範囲を上記のように設定した場合、第二の電流拡散層のZn濃度は5×1017/cm3以上3×1018/cm3未満の範囲に設定されてなることである。第二の電流拡散層のZn濃度が5×1017/cm3よりも低くなると、電流広がりが悪くなりp側電極の真下付近しか光らないため、光出力を高くすることができない。一方、3×1018/cm3以上に高くなると、連続通電による光出力の低下が顕著となる傾向がある。
なお、p型クラッド層5の厚みは0.5μmから3.0μmの範囲に設定されてなることが本発明の効果を十分に奏するのに好ましい。0.5μmよりも薄くなると、成長条件の揺らぎによるZn拡散の増加に対するマージンが小さくなるとともに光出力が低下する傾向がある。一方、3.0μmよりも厚くなると、p型クラッド層自体の成長時間が長くなることによりp型クラッド層にドープしたp型不純物が活性層へ拡散することによる光出力の低下が顕著となる傾向がある。
以上のように、第一の電流拡散層、第二の電流拡散層、およびp型クラッド層の要件を特定することにより、本発明の効果をより一層顕著に奏することが可能となる。
なお、本実施の形態においては電流拡散層が第一の電流拡散層と第二の電流拡散層の2層からなるものとして説明したが、例えば第二の電流拡散層の上にさらに第三の電流拡散層としてZn濃度の異なる層を設けた場合も、第三の電流拡散層について第一の電流拡散層やp型クラッド層にまで拡散する程度のZn濃度や厚みに設定されていなければ、本発明の思想の範囲に含まれるものである。
また、活性層は井戸層と障壁層を交互に積層した多重量子井戸構造のものとしても良く、基板とn型クラッド層の間に屈折率の異なる層を交互に積層した分布型ブラッグ反射層を形成しても良い。
本発明の実施例として、図1に示す半導体発光素子の作製方法を説明する。
(実施例)
まず、n型シリコン(Si)ドープGaAs基板1の上に、MOCVD法によりn型GaAsバッファ層2、n型Al0.35Ga0.15In0.5Pクラッド層3、アンドープAl0.05Ga0.45In0.5P活性層4、p型Al0.35Ga0.15In0.5Pクラッド層5を順次成長させる。n型不純物原料として水素希釈モノシラン(SiH4)を用いるが、セレン化水素を用いることもできる。Al、Ga、InおよびPの原料にはそれぞれトリメチルアルミニウム、トリメチルガリウム、トリメチルインジウムおよびホスフィンを用いる。その後、p型クラッド層5上に連続してp型Al0.7Ga0.3As電流拡散層6を成長させる。電流拡散層は活性層に近い側からZn濃度の高い第一の電流拡散層7とZn濃度の低い第二の電流拡散層8とを連続して成長した2層構造としている。p型クラッド層、第一の電流拡散層および第二の電流拡散層の厚みはそれぞれ1.0μm、2.0μmおよび5.0μmとした。
n型バッファ層からp型クラッド層までのMOCVD成長は、成長温度約660℃、成長圧力76Torr、各層の成長速度は15nm/分〜20nm/分、3族元素原料の供給量に対する5族元素原料の供給量の比、すなわちV/III比は150〜200で実施した。
電流拡散層の成長は、成長温度約660℃、成長圧力76Torr、成長速度は約80nm/分、V/III比は約50で実施した。Zn濃度の調整は、Znの原料であるジメチル亜鉛のバブリング水素の流量を適宜変更することにより行っている。
電流拡散層の成長が終わったのち、ウエハのn型GaAs基板側の表面の全面にAuGeNiを、電流拡散層側の表面の全面にAuZnを、それぞれ蒸着法により形成し、電流拡散層側のAuZn膜に対してはフォトリソグラフィによりパターンニングを行い、n型GaAs基板側にn側電極を、電流拡散層側にp側電極を形成した。しかる後、ダイシングによりウエハを個別のチップに分離することで本発明にかかる半導体発光素子が得られる。
図2には本発明の一実施の形態に係る半導体発光素子の第一の電流拡散層と第二の電流拡散層のZn濃度の範囲を示すグラフを示す。Zn濃度は二次イオン質量分析法により測定したものである。濃度の表記は、例えば「1E+18」が1×1018を示す。
本実施例の作製方法を用いて、図2の斜線部に示す範囲のZn濃度となるように第一の電流拡散層と第二の電流拡散層のZn濃度を調整し、300μm角の半導体発光素子を作製し、ステムに搭載して特性を評価したところ、通電前の光出力が2.2〜2.8mWと非常に高かった。さらにこの半導体発光素子に対し順方向電流50mAにて連続通電を行ったところ、通電前の光出力に対する通電500時間後の光出力の比、すなわち、輝度残存率は約96〜104%と非常に良好であった。なお、p型クラッド層の厚みを0.5μmから3.0μmの範囲に設定した場合もほぼ同様の結果が得られた。
(比較例)
比較のために、図2のA、B、C、Dに示す範囲のZn濃度の条件を用いる以外は実施例と同様にて半導体発光素子を作製し、通電前の光出力と通電500時間後の輝度残存率を評価した。AおよびBの条件は前掲第三の方法を用いたものに相当する。Aの条件を用いた半導体発光素子は通電前の光出力が1.2mW、輝度残存率が85%であった。Bの条件は光出力が0.8mW、輝度残存率が90%であった。一方、Cの条件は光出力が1.5mW、輝度残存率が60%、Dの条件は光出力が1.7mW、輝度残存率70%であった。
本発明は、Zn濃度が異なる2層の電流拡散層を含み、活性層に近い側のZn濃度を高くすることによって、光出力を高くすることができると同時に連続通電による光出力の低下の抑制が必要な用途にも適用できる。
本発明の一実施の形態に係る半導体発光素子の断面概略図 本発明の一実施の形態に係る半導体発光素子の第一の電流拡散層と第二の電流拡散層のZn濃度の範囲を示すグラフ
符号の説明
1 n型GaAs基板
2 n型GaAsバッファ層
3 n型Al0.35Ga0.15In0.5Pクラッド層
4 アンドープAl0.05Ga0.45In0.5P活性層
5 p型Al0.35Ga0.15In0.5Pクラッド層
6 p型Al0.7Ga0.3As電流拡散層
7 第一の電流拡散層
8 第二の電流拡散層
9 p側電極
10 n側電極

Claims (3)

  1. GaAs基板上にAlGaInPからなるn型クラッド層と活性層とp型クラッド層とAlGaAsからなる電流拡散層を有し、前記電流拡散層にはp型不純物としてZnがドープされてなる半導体発光素子であって、前記電流拡散層は活性層に近い側からZnの濃度が異なる第一の電流拡散層と第二の電流拡散層の少なくとも2層を含み、第一の電流拡散層のZn濃度が第二の電流拡散層のZn濃度よりも高いことを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記第一の電流拡散層のZn濃度は4×1018/cm3以上2×1019/cm3以下の範囲に設定されてなり、かつ、前記第一の電流拡散層の厚みは0.5μmから3μmの範囲に設定されてなることを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 前記第二の電流拡散層のZn濃度は5×1017/cm3以上3×1018/cm3未満の範囲に設定されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体発光素子。
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