JP2007066542A - ヒータおよびウェハ加熱装置ならびにこのヒータの製造方法 - Google Patents

ヒータおよびウェハ加熱装置ならびにこのヒータの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007066542A
JP2007066542A JP2005247395A JP2005247395A JP2007066542A JP 2007066542 A JP2007066542 A JP 2007066542A JP 2005247395 A JP2005247395 A JP 2005247395A JP 2005247395 A JP2005247395 A JP 2005247395A JP 2007066542 A JP2007066542 A JP 2007066542A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resistance heating
heating element
heater
wafer
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005247395A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunehiko Nakamura
恒彦 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2005247395A priority Critical patent/JP2007066542A/ja
Publication of JP2007066542A publication Critical patent/JP2007066542A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

【課題】 半導体素子の微細パターンを精度良く形成するにはウェハに成膜処理やエッチング処理を行う際にウェハの表面温度をこれまで以上に小さく制御する必要があった。しかし、これまでのセラミック製のヒータはウェハの面内温度差が5℃以上と大きく微細パターンを形成すると半導体素子の歩留まりが低下する虞があった。
【解決手段】 コイル状の抵抗発熱体を埋設した板状セラミック体の一方の主面を板状の被加熱物を載せる載置面とし、該載置面から見て前記コイル状の抵抗発熱体の中心線は円弧状と折り返し形状とを連続させて略同心円状に配設され、同一円周上に位置する一対の折り返し形状をなす抵抗発熱体の間の距離が半径方向に隣り合う前記円弧状をなす中心線の間の距離よりも小さくすると、上記一対の折り返し形状をなす抵抗発熱体付近の発熱量が大きくなり、この付近にクールスポットを発生する虞がなくウェハWを均一に加熱することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主に半導体ウェハや液晶基板等の板状の被加熱物を加熱する際に用いるヒータに関するものであり、例えば半導体ウェハや液晶基板あるいは回路基板等のウェハ上に薄膜を形成したり、エッチングしたりする際に好適なヒータおよびウェハ加熱装置ならびにこのヒータの製造方法に関するものである。
半導体集積回路素子の製造工程における、半導体薄膜の成膜処理、エッチング処理、レジスト膜の焼き付け処理等においては、半導体ウェハを加熱するためのセラミック製のヒータが用いられている。
このようなヒータとして、例えば特許文献1、特許文献2や特許文献3には、図9に上面側から見た概略図で示すようなセラミック製のヒータ50が提案されている。このヒータ50は、窒化珪素や窒化アルミニウム等の窒化物セラミック体からなる板状セラミック体51の一方の主面を板状のウェハを載せる載置面として、板状セラミック体51に渦巻き状にコイル状の抵抗発熱体53を埋設している。この抵抗発熱体53の両端には給電端子55が接続されている。そして、ウェハの面内温度差を小さくする方法として、載置面の外側10%の領域の抵抗発熱体53の密度を大きくしたヒータ50や、コイル状の抵抗発熱体53の単位長さあたりの巻き数のばらつきを10%以下に抑えたヒータ50、および抵抗発熱体53を3次元的に配設したヒータが開示されている。
しかし、何れも抵抗発熱体の配設が複雑であり、近年開発されている半導体素子に用いられる90nm幅の配線パターンや45nm幅の配線パターンを備えた半導体素子用のウェハへの成膜処理やエッチング処理では、ウェハ面内の高温部と低温部の温度差が大きいことから膜質やエッチングレートに差が生じるため、半導体素子の歩留まりが低下し使えないとの問題があった。
そこで、特許文献4や特許文献5では、コイルの径を変えた抵抗発熱体を接続して埋設したり、抵抗発熱体の折り返し部に膨出部を設けたりして、ウェハ表面の温度差を小さくすることが試みられた。しかし、何れも構成が複雑でウェハ表面の温度差を十分に小さくするこができなかった。
また、特許文献6には、図9に概略断面図で示すように、抵抗発熱体53、54を埋設した板状セラミック体51の一方の主面をウェハを載せる載置面51aとし、他方の主面に筒状の支持部材60が接合されたセラミック製のヒータ50が開示されている。抵抗発熱体53、54の端子部には、給電端子57、58がロウ付けされており、この給電端子57、58が筒状の支持部材60の内側を通って外部に接続できるように配置されている。そして、特許文献7には、この図9に示すヒータに対して、筒状の支持部材60の内側の抵抗密度を大きくして、急速に昇温しても載置面の面内温度差を小さくしたり、板状セラミック体51の破損を防止したりしたヒータが開示されている。
また、特許文献8には、同じく図9に示すヒータに対して、筒状の支持部材60を接合したセラミック製のヒータの面内温度差を小さくして破損を防止する目的で、中央部分の抵抗密度を大きくして、支持部材60の接合面の近くに独立した抵抗発熱体54を埋設したセラミック製のヒータが開示されている。さらに、特許文献9では、同じく図9に示すヒータに対して、筒状の支持部材60の接合面の近くに筒状の支持部材60を加熱する独自の抵抗発熱体を埋設したヒータが開示されている。
しかし、いずれのヒータも抵抗発熱体の配置が非常に複雑であるため、微妙な構造または制御が必要になるとの課題があり、次世代の半導体素子である90nmや45nmのデザインルールを達成するのは困難であり、簡単な構造で面内温度差が小さく均一に加熱できるヒータが求められている。
特開平4−101381号公報 特開平7−220862号公報 特開平7−65935号公報 特開2004−6242号公報 特開2004−111107号公報 特開2000−114355 特開平11−339939号公報 特開2001−102157号公報 特開2002−170655号公報
半導体素子の高集積密度化とともに配線パターンが微細化し、配線幅が90nmや45nmといったデザインルールが採用されつつある。しかし、このような微細パターンを精度良く形成するには、ウェハに成膜処理やエッチング処理を行なう際にウェハの表面温度をこれまで以上に小さく制御する必要があった。しかし、これまでのセラミック製のヒータはウェハの面内温度差が5℃以上と大きく、微細パターンを形成すると半導体素子の歩留まりが低下する虞があった。
また、コイル状の抵抗発熱体は、屈曲部の外側と内側で発熱体密度が大きく変化するとともに、コイルの中心線の曲率半径を小さくすることは困難であった。そこで、特許文献4や特許文献5に記載の方法では、コイル径の異なった抵抗発熱体を板状セラミック体内で接続したり、抵抗発熱体の折り返し部で膨出部を形成したりする必要があり、ヒータを量産するには極めて複雑な工程が必要となり、そのために安定した品質の製品を製造歩留まりが高い状態で量産することが極めて困難であるとの課題があった。
さらに、CVD成膜処理工程では板状セラミック体からなるセラミック製のヒータをセラミック製の筒状の支持部材で支える構造のウェハ保持部材が採用されているが、板状セラミック体に筒状の支持部材が接合されていることから、筒状の支持部材へ板状セラミック体からの熱が逃げることとなるため、ウェハの表面温度差が大きくなり均一にならない虞があった。
また、成膜処理やエッチング処理等の生産性を高めるためには、処理時間、特にセラミック製のヒータを所望の処理温度に加熱するまでの昇温時間を極力短くする必要があり、これまで5〜15℃/minの昇温速度であったのに対して20℃/min以上の急速昇温が要求されていた。そして、このようなヒータを急速昇温すると、載置面の面内温度差が大きくなり大きな熱応力が発生するため、セラミック製のヒータが破損する虞があった。特に、大型化されたシリコンウェハに対応した直径300mmサイズの半導体ウェハ用の筒状の支持部材付きセラミック製のヒータは、板状セラミック体の熱が筒状の支持部材に流れることから、板状セラミック体の中で部分的な温度差が大きくなり易いため、急速昇温による熱応力が大きく、ヒータが度々破損することがあった。
本発明は、本発明者が上記の課題について鋭意検討した結果なされたものであり、その目的は、ウェハ面内の温度差を小さくするとともに、筒状の支持部材を備えたヒータにおいても面内温度差を小さくするとともに昇温過渡時の載置面内の温度差を小さくすることによりウェハ面内の均熱性を優れたものとする。また、ヒータ内部に生じる熱応力の大きさを小さくして急激な昇温や冷却を繰り返しても破損する虞の少ないヒータを提供することにある。
本発明のヒータは、コイル状の抵抗発熱体を埋設した板状セラミック体の一方の主面を被加熱物を載せる載置面とし、該載置面から見てコイル状の前記抵抗発熱体は、中心線が弧状に配置された弧状部と折り返し形状に配置された折り返し部とを連続させて略同心円状に配設され、同一円周上に位置して対向する前記折り返し部の間の距離が、半径方向に隣り合う前記弧状部の中心線の間の距離よりも小さいことを特徴とする。
また、本発明のヒータは、上記構成において、前記同一円周上に位置して対向する前記折り返し部の間の距離が、半径方向に隣り合う前記弧状部の中心線の間の距離の30%〜80%であることを特徴とする。
また、本発明のヒータは、上記各構成において、前記略同心円状に配設された最外周のコイル状の前記抵抗発熱体のピッチは、その内側の前記抵抗発熱体のピッチより小さいことを特徴とする。
また、本発明のヒータは、上記各構成において、前記板状セラミック体の他方の主面に筒状の支持部材を接合し、この接合部の内側に位置するコイル状の前記抵抗発熱体のピッチが、前記接合部の外側に位置するコイル状の前記抵抗発熱体のピッチより小さいことを特徴とする。
また、本発明のウェハ加熱装置は、前記被加熱物をウェハとした上記各構成のいずれかの本発明のヒータを、雰囲気制御が可能な容器内に配設したことを特徴とする。
また、本発明のヒータの製造方法は、セラミック粉末からなる板状の成形体を作製する工程と、この成形体の一方の主面に弧状に配置された弧状部と折り返し形状に配置された折り返し部とを連続させた溝を形成する工程と、この溝にコイル状の抵抗発熱体を挿入する工程と、前記溝と前記抵抗発熱体との隙間にセラミック粉末を充填し、該セラミック粉末に予備加圧して前記抵抗発熱体を埋設した成形体を得る工程と、この成形体を耐熱型に挿入し加圧しながら焼成することを特徴とする。
本発明のヒータによれば、コイル状の抵抗発熱体を配設した板状セラミック体の一方の主面を被加熱物を載せる載置面とし、該載置面から見てコイル状の前記抵抗発熱体は、中心線が弧状に配置された弧状部と折り返し形状に配置された折り返し部とを連続させて略同心円状に配設され、同一円周上に位置して対向する前記折り返し部の間の距離が、半径方向に隣り合う前記弧状部の中心線の間の距離よりも小さいことから、折り返し部周辺の単位面積当たりに熱量が大きくなり、同一円周上に位置して対向する一対の折り返し部の付近の発熱量が増大することとなるので、クールスポットが発生する虞が少なく、ウェハ面内の温度差が小さく、昇温過渡時の載置面内の温度差が小さく、耐久性に優れたヒータが得られる。
また、本発明のヒータによれば、上記構成において、前記同一円周上に位置して対向する前記折り返し部の間の距離が、半径方向に隣り合う前記弧状部の中心線の間の距離の30%〜80%であるときには、折り返し部周辺の温度が上昇したり低下する虞がないので、同一円周上に位置して対向する折り返し部付近の発熱量が単位面積当たり略等しくなるように調整され、さらにウェハ面内の温度差が小さくなり好ましい。
また、本発明のヒータは、上記各構成において、前記略同心円状に配設された最外周のコイル状の前記抵抗発熱体のピッチが、その内側の前記抵抗発熱体のピッチより小さいときには、抵抗発熱体のピッチの小さい抵抗発熱体は発生する熱量が大きくなるので、最外周の抵抗発熱体における発熱量が増大し、ウェハの周辺部の温度低下が軽減され、ウェハ面内の温度が均一となる。
また、本発明のヒータは、上記各構成において、前記板状セラミック体の他方の主面に筒状の支持部材を接合し、この接合部の内側に位置するコイル状の前記抵抗発熱体のピッチが、前記接合部の外側に位置するコイル状の前記抵抗発熱体のピッチより小さいときには、接合部の内側に位置するコイル状の抵抗発熱体の熱が前記板状セラミック体から筒状の支持部材へ流れても、接合部の内側の温度が低下する虞が少ないので前記支持部材の内側の抵抗発熱体の発熱量が大きいことから、載置面の中心部付近の温度の低下が軽減してウェハ面内の温度差が小さくなるとともに、昇温過渡時の載置面内の温度差が小さくなり、ヒータの耐久性を高めることができる。
さらに、本発明のウェハ加熱装置は、前記被加熱物をウェハとした上記各構成の本発明のヒータを、雰囲気の制御が可能な容器内に配設したことから、ウェハの面内を成膜ガス雰囲気やエッチングガス雰囲気中に晒すことができるので、本発明のヒータによってウェハを均一に加熱することができ、ウェハに成膜処理やエッチング処理を行なってもウェハ面内を均一に加熱処理できることによって、超微細な回路幅を有する半導体素子の量産が可能となる。
また、本発明のヒータの製造方法によれば、セラミック粉末からなる板状の成形体を作製する工程と、この成形体の一方の主面に弧状に配置された弧状部と折り返し形状に配置された折り返し部とを連続させた溝を形成する工程と、この溝にコイル状の抵抗発熱体を挿入する工程と、前記溝と前記抵抗発熱体との隙間にセラミック粉末を充填し、該セラミック粉末に予備加圧して前記抵抗発熱体を埋設した成形体を得る工程と、この成形体を耐熱型に挿入し加圧しながら焼成する工程とを有することから、抵抗発熱体の周囲と離れた部分のセラミック粉末の密度が一様となり、成形体を焼結する際に成形体が収縮しても各部で一様に収縮することから抵抗発熱体の周辺と離れた位置での収縮差から生じる歪みや残留応力が残る虞が少なくなるので、溝の内部に埋められたセラミック粉末の密度とそれ以外の成形体のセラミック粉末の密度との差が小さくなり、焼成により板状セラミック体に埋設した抵抗発熱体の周囲に変形や大きな歪や残留応力を残す虞が少なくなり、ヒータの製造歩留まりが高まるとともに、ヒータを急速昇温した後冷却する熱サイクルに対する耐久性が優れたヒータを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1(a)は本発明のヒータの実施の形態の一例であるヒータ1を示す概略の斜視図であり、図1(b)はそのX−X線における概略の断面図である。このヒータ1においては、炭化珪素または窒化アルミニウムを主成分とするセラミックスからなる板状セラミック体2の一方の主面を被加熱物である例えばウェハWを載せる載置面3とするとともに、板状セラミック体2の内部にコイル状の抵抗発熱体5を埋設している。また、載置面3の温度やウェハWの温度を測定する測温素子7が、板状セラミック体2の他方の主面に設けられた凹部に挿入されている。
また、不図示のウェハリフトピンは、板状セラミック体2を貫通する孔15を通してウェハWを上下に移動させ、ウェハWを載置面3に載せたり降ろしたりすることができる。抵抗発熱体5は、タングステンやモリブデンあるいはタングステンとモリブデンとの合金などからなる線材をコイル状に旋回したものを屈曲させて埋設したものであり、その両端には給電部6が接続されている。この給電部6に給電端子11を接続させることにより、導通が確保されている。給電端子11と給電部6とは、導通が確保できる方法であれば、はんだ付け、ロウ付け、ボルト締め等の手法を用いてもよい。そして、給電端子11に外部から電力が供給され、測温素子7で板状セラミックス体2の温度を測定しながらウェハWを所望の温度に加熱することができる。
本発明のヒータ1は、コイル状の抵抗発熱体5を埋設した板状セラミック体2の一方の主面を被加熱物を載せる載置面3とし、この載置面3から見てコイル状の抵抗発熱体5は、中心線が弧状に配置された弧状部5i〜5oと折り返し形状に配置された折り返し部5p〜5vとを連続させて略同心円状に配設され、同一円周上に位置して対向する折り返し部の間の距離dnが、半径方向に隣り合う弧状部の中心線の間の距離Lnよりも小さいとウェハWの面内温度差を3℃以下と小さくすることができる。ただし、nは抵抗発熱体の形状により決まる数で1〜nの整数である。
図2は本発明のヒータの実施の形態の一例であるヒータ1における、載置面3側から見た抵抗発熱体5の形状を示す。本発明のヒータ1は、板状セラミック体2の内部に形成された抵抗発熱体5の形が所定のピッチを有したコイル状の巻回体からなり、この巻回体の中心を通る中心線を仮定すると、抵抗発熱体5は、中心線が弧状に配置された弧状部5i〜5oと折り返し形状に配置された折り返し部5p〜5vとを左右に略線対称に配置し連続させて略同心円状に構成してある。すなわち、抵抗発熱体5の中心線が略等間隔で略同心円を構成するように配置した半径の異なる円弧状の中心線をなす弧状部5i〜5oと、半径方向に隣り合う折り返し形状の折り返し部5p〜5vとを接続して直列回路を形成しており、折り返し形状の折り返し部5pの両端部を給電部6としてある。そのため、中心線が弧状の抵抗発熱体5iと5j、中心線が弧状の抵抗発熱体5jと5k、中心線が弧状の抵抗発熱体5kと5L、中心線が弧状の抵抗発熱体5Lと5m、中心線が弧状の抵抗発熱体5mと5n、および中心線が弧状の抵抗発熱体5nと5oとからなり、各中心線がそれぞれ円を構成するように配置され、各円が同心円状に配置されていることから、抵抗発熱体5を発熱させれば、載置面3の温度を中心から周縁部に向かって同心円状に均一に分布させることができる。
また、半径方向に隣り合う中心線が弧状に形成され、抵抗発熱体5iと5jとの中心線と、抵抗発熱体5jと5kとの中心線と、抵抗発熱体5k,5L、との中心線と、抵抗発熱体5Lと5mとの中心線と、抵抗発熱体5mと5nとの中心線と、抵抗発熱体5nと5oとの中心線の間の距離L1、L2、L3、L4、L5、L6をそれぞれ略等間隔に配置してあることから、各中心線が弧状の抵抗発熱体5i〜5oにおける単位体積当たりの発熱量を等しくすることができるため、載置面3における半径方向の発熱ムラを抑えることができる。
さらに、同一円周上に位置して対向する折り返し部の抵抗発熱体5qと、折り返し形状の抵抗発熱体5r、折り返し形状の抵抗発熱体5sと折り返し形状の抵抗発熱体5t、折り返し形状の抵抗発熱体5uと、折り返し形状の抵抗発熱体5vとの各距離d1、d2、d3、d4、d5、d6は、半径方向に隣り合う円弧状パターン5i〜5o間の各距離L1、L2、L3、L4、L5、L6にそれぞれ対応して小さくすることによって、この付近の発熱量を増大させることが重要である。なお、距離d1〜d6とは、載置面3から見て隣り合う折り返し部の抵抗発熱体5の円周方向の間隔を示す。距離d1〜d6を指し示す抵抗発熱体5のポイントを結ぶ線分の中点を通り、載置面3から見て板状セラミック体2の中心から放射状に伸びる線分に直角な方向の最小間隔が距離d1〜d6である。
すなわち、載置面3の均熱性を高めるためには、中心線が弧状に配置された弧状部の抵抗発熱体5i〜5oだけでなく、折り返し形状に配置した折り返し部の抵抗発熱体5p〜5vにおける単位面積当たりの発熱量も等しくする必要があり、通常同一円周上に位置して対向する折り返し部の抵抗発熱体5q〜5v間の距離d1、d2、d3、d4、d5、d6は、半径方向に隣り合う弧状部の抵抗発熱体5i〜5o間の距離L1、L2、L3、L4、L5、L6と同じ距離となるように設計されるが、このようなパターン形状では弧状部5i〜5oと折り返し部5q〜5vとの折り返し部の周辺P1〜P6の発熱密度が小さくなるために、折り返し部の周辺P1〜P6の温度が低下しクールスポットを発生する虞があり、ウェハWの面内温度差が大きくなり均熱性が損なわれることになる。
これに対し、本発明のヒータ1においては、同一円周上に位置して対向する折り返し部5q〜5v間の各距離d1〜d6を、中心線が半径方向に隣り合う弧状部5i〜5o間の各対応する距離L1〜L6より少なくとも一箇所以上小さくしてあることから、折り返し部5q〜5vの周辺P1〜P6の発熱量が相対する折り返し部5q〜5vからの発熱で補われ、折り返し部5q〜5vの周辺P1〜P6での温度低下を抑えることができるため、載置面3に載せたウェハWの面内温度差を小さくすることができる、均熱性を高めることができる。また、ウェハWの面内温度差が小さくなるとともに載置面3内の温度差が小さくなることから、大きな板状セラミック体2の内部に大きな熱応力が発生する虞が小さく、急激な温度上昇や冷却を繰り返す熱サイクルに対する耐久性が増大し好ましい。特に、板状セラミック体2の外側に近い周辺P6、P5やP4は板状セラミック体2の周辺から熱が逃げて温度が低下し易いことから、少なくとも最も外側の折り返し部5vの間隔d6が抵抗発熱体5oと5nとの中心線の間隔L6より小さいことが好ましい。加えて、その内側の折り返し部5uの間隔d5は、抵抗発熱体5nと5mの中心線の間隔L5より小さいとさらに好ましい。さらに加えて、その内側の間隔d4がL4より小さいとより好ましい。
また、同一円周上に位置して対向する折り返し部5q〜5v間の距離d1〜d6を、半径方向に隣り合う中心線が弧状部5i〜5oの中心線の間の各距離L1〜L6の30%〜80%とすることが好ましい。30%を下回ると折り返し部5q〜5vの周辺の温度が低くなる虞がある。また、80%を超えると折り返し部5q〜5vの周辺の温度が高くなる虞があるので、折り返し部5q〜5v付近の発熱量が適度に増加して、載置面3における均熱性をより高めることができる。さらに好ましくはd1〜d6の各々は対応するL1〜L6の40〜60%であるとよい。
また、本発明の抵抗発熱体5は、コイル状の線材からなり、その中心線が弧状部5i〜5oと折り返し部5q〜5vとからなることで、従来の印刷法による矩形の折り返し抵抗発熱体と比べてエッジ部に過度の応力が働く虞が少なく、ヒータ1を急激に加熱・冷却しても板状セラミックス体2や抵抗発熱体5が破損する虞が小さくなり、比較的容易に信頼性の高いセラミック製のヒータ1を提供できる。
また、略同心円状に配設された最外周のコイル状の抵抗発熱体5のピッチは、その内側の抵抗発熱体5のピッチより小さいと、最外周の抵抗発熱体5oの発熱量が増大し、板状セラミック体2の周辺からの熱の放散による温度低下を防止できることから、ウェハWの面内温度差が小さくなり好ましい。このように抵抗発熱体5を形成することは、板状セラミックス体2の外周面からの熱放射や対流により流出する熱の補充が容易となり、ウェハW面の周辺の温度低下を防止できることからより好ましい。また、このような構成とすることで、特に昇温時の過渡時における載置面3の面内温度差が小さくなり、板状セラミック体2に発生する熱応力を低減することができることから、繰り返し急激な熱サイクルが加わっても板状セラミック体2が破損する虞が少なくなり好ましい。
なお、特許文献1に記載のヒータにおいては、載置面の直径の90%を超える領域の発熱量を大きくしたウェハ加熱装置が開示されているが、このヒータは巻回体が渦巻き状であり、その渦巻きの回数は高々8回転ほどであるため、仮に90%の領域で発熱量を大きくできても、その領域は板状セラミック体の中心に対し中心対称とはならず、ウェハの左右の温度差が大きくなる虞がある。これに対し本発明のヒータ1における構成は、板状セラミック体の最外周の抵抗発熱体のみの発熱量を増大させることから板状セラミック体の中心に対し中心対称となるので、外周の抵抗発熱体5が板状セラミック体2に対し中心対称に一様に発熱量が増大することから、ウェハWの面内の温度差が大きくなる虞がなく、より好ましいものである。
図3(a)は本発明のヒータの実施の形態の他の例であるヒータ1を示す概略の斜視図である。また、図3(b)は(a)のX−X線における概略の断面図である。この例では、本発明のヒータ1の他方の主面の中央に給電端子11や測温素子7を囲むように筒状の支持部材8が接合されている。このように筒状の支持部材8が接合されていると、支持部材8の下方のフランジ部8bでヒータ1を保持できることから、セラミック製のヒータ1を例えばハロゲン系のプラズマ雰囲気中で500℃以上に加熱しても耐熱性や耐食性が優れるものとなり、ヒータ1が変形したり腐食したりしてパーティクルを発生する虞が少なく好ましい。
また、図4(a)は図3に示すヒータ1の抵抗発熱体5の概略を示す。図4(b)は(a)のX−X線における概略の断面図である。本発明のヒータ1は、板状セラミック体2の他方の主面に筒状の支持部材8をフランジ部8aで接合し、この接合部の内側に位置するコイル状の抵抗発熱体5aのコイルのピッチが、この接合部の外側に位置する抵抗発熱体5bのコイルのピッチより小さいことが好ましい。この理由は、板状セラミック体2から接合された筒状の支持部材8へ熱が伝わり、板状セラミック体2の支持部材8の内側の温度が低下する虞があるが、筒状の支持部材8の内側に位置する抵抗発熱体5のコイルのピッチが小さいと筒状支持部材8の内側の抵抗発熱体の発熱量が増大し、温度低下を防止する作用が働くからである。コイル状の抵抗発熱体5を配設したセラミック製のヒータ1は、コイルの外径が大きい程載置面3の面内温度差を小さくすることができるが、折り返し部の抵抗発熱体5を形成する部分ではコイルの外径より小さい曲率半径の中心線でコイルを折り返すことは困難であるので、コイルの外径の1.5〜3倍の曲率半径で折り返し部の抵抗発熱体5を形成することが好ましい。このような折り返し部として抵抗発熱体5を弧状に埋設するのであるが、板状セラミック体2の中心部では中心線の円弧の径が小さくなることから折り返し部の曲率が小さくなり、抵抗発熱体5の中心線の間の距離を小さくして発熱量を増大することはより困難となる。そこで、折り返し部の中心線の曲率をそれほど小さくしないで発熱量を増大するには、抵抗発熱体5のコイルのピッチを小さくして、コイルの中心線の単位長さ当たりの発熱量を大きくして昇温過渡時の載置面3内の温度差を小さくするとともに定常時のウェハWの面内の温度差を小さくすることが好ましい。
なお、抵抗発熱体5の中心線とは、図5に示すように載置面3側から見てコイル状の抵抗発熱体5の中心を通る線Lである。また、筒状の支持部材8の内側である接合部の内側に位置するコイル状の抵抗発熱体5aのコイルのピッチNaは、接合部の外周である筒状の支持部材8のフランジ8aの外径より内側の抵抗発熱体5aにおける中心線長さをコイルの巻き数で除した値Naとして求めることができる。また、筒状の支持部材8の外側の抵抗発熱体5bのコイルのピッチも同様に、フランジ8aの外側の抵抗発熱体5bの中心線の長さを巻き数で除した値Nbとして求めることができる。
また、板状セラミック体2に埋設した抵抗発熱体5の形状は、例えば図4(a)に示すような略同心円状としてあり、載置面3側から見て抵抗発熱体5の占める面積をSとしたとき、面積Sは載置面3の面積の90%以上としてできるだけ載置面3の面積に近づけることが、ウェハの面内温度差を小さくする上で好ましい。なお、面積Sは載置面3側から見て抵抗発熱体5を囲む外接円、外接楕円や外接する多角形等の面積で示すことができる。
また、板状セラミック体2の他方の主面に筒状の支持部材8を接合し、この板状セラミック体2の筒状の支持部材8の内側つまり接合部の内側の面積をS1、この筒状の支持部材8の内側の領域の抵抗発熱体5aの抵抗値R1と、この筒状の支持部材8より外側の面積をS2、この筒状の支持部材8より外側の領域の抵抗発熱体5bの抵抗値をR2として、筒状支持部材8の内側の抵抗密度(R1/S1)が筒状支持部材8の外側の抵抗密度(R2/R2)より大きいことが好ましい。なお、面積Sは面積S1と面積S2とを加算した値である。
すなわち、以上のようなヒータ1を発熱させると、筒状の支持部材8を介してこの支持部材8を取り付けた不図示の反応処理室側へ熱が奪われて熱引けが発生し、載置面3の均熱化が阻害されるとともに、特に昇温時において、筒状の支持部材8が接合されている板状セラミック体2の中央と、筒状の支持部材8が接合されていないセラミック製のヒータ1の周縁との境界に大きな熱応力が発生し、セラミック製のヒータ1が割れてしまうといった虞がある。これに対し、本発明のヒータ1では、抵抗発熱体5の筒状の支持部材8より内側に位置する領域Q1における抵抗発熱体5aの単位面積当たりの抵抗密度(R1/S1)を、筒状の支持部材8より外側に位置する領域Q2における抵抗発熱体5bの単位面積当たりの抵抗密度(R2/S2)より大きくし、筒状の支持部材8が接合されている板状セラミック体2の中央の発熱量を周縁より大きくしてあることから、熱引けに伴う温度損失を補い、載置面3の温度分布を均一化することができるとともに、昇温時においてセラミック製のヒータ1の中央の発熱量を周縁より大きくできるため、セラミック製のヒータ1に発生する熱応力を緩和し、急速昇温によるセラミック製のヒータ1の破損を防ぐことができる。
さらに、上記抵抗密度(R1/S1)は、抵抗密度(R2/S2)に対して好ましくは1.05〜1.5倍の範囲で大きくすることがよい。
これは抵抗密度(R1/S1)が抵抗密度(R2/S2)に対して1.05倍未満であると、筒状の支持部材8からの熱引けに伴う温度損失を補えず、載置面3の中央における温度が周縁より低くなり、均一な温度分布を得ることが困難となる虞があるとともに、昇温時にセラミック製のヒータ1に大きな熱応力が発生し、割れてしまう虞があるからである。逆に、抵抗密度(R1/S1)が抵抗密度(R2/S2)に対して1.5倍より大きくなると、筒状の支持部材8からの温度損失より抵抗発熱体5aによる発熱量が大きくなり過ぎるために、載置面3の中央における温度が周縁より高くなり、均一な温度分布を得ることができなくなるとともに、昇温時に発生する熱応力が非常に大きくなりセラミック製のヒータ1が割れてしまう虞があるからである。
なお、筒状の支持部材8が接合されたセラミック製のヒータ1から抵抗密度(R1/S1)と抵抗密度(R2/S2)とを求める方法としては、例えば、図4(a)に示す発熱パターンQを有するヒータ1の場合であれば、まず、筒状支持体6を切除し、X線を当ててセラミック体2中に埋設されている発熱パターンQの形状を解析し、筒状の支持部材8より内側である接合部の内側に位置する領域Q1の面積をS1、筒状の支持部材8の外側である接合部の外側に位置する領域Q2の面積をS2として算出する。
一方、筒状の支持部材8より内側である接合部の内側に位置する領域Q1における抵抗発熱体5aの抵抗値R1と筒状の支持部材8より外側である接合部の外側に位置する領域Q2における抵抗発熱体5bの抵抗値R2は、板状セラミック体2を筒状の支持部材8の最外周が位置していた部分で最外周の内側部分の円板状セラミック体と最外周の外側部分のリング状のセラミック体とに2分割し、円板状セラミック体2に埋設されている抵抗発熱体5aの抵抗値をR1とし、リング状のセラミック体に埋設されている抵抗発熱体5bの抵抗値をR2としてそれぞれ測定し、これらの値から抵抗密度(R1/S1)と抵抗密度(R2/S2)を算出すればよい。また、抵抗発熱体5の線径と、透過X線写真等で載置面3から見た抵抗発熱体5の巻き数とから、相対的な抵抗値を求めることによって、抵抗密度比(R1/S1)/(R2/S2)を求めることもできる。
直径200mm以上のウェハWの表面温度を均一に加熱するには、円弧状の同心円上に配置される抵抗発熱体5は略等間隔に7〜13周巻回することが好ましい。特に、直径200mm用のウェハ加熱用のヒータ1では同心円状に7〜9個の円環に沿ってコイル状の抵抗発熱体5を配設し、また、直径300mm用のウェハ加熱用のヒータ1では同心円状に11〜15個の円環に沿ってコイル状の抵抗発熱体5を配設することによって、載置面3に対する抵抗発熱体5の密度のムラが小さくなり、ウェハWの面内の温度差を小さくすることができる。
また、載置面3に垂直な断面において、コイル状の抵抗発熱体5の厚み方向の外径は、板状セラミック体2の厚みの0.05〜0.2倍であることが好ましい。抵抗発熱体5の厚み方向の外径が板状セラミック体2の厚みの0.05倍を下回ると、板状セラミック体2に埋設するコイル状の抵抗発熱体5の外径が小さくなりすぎて、中心線が円弧状に配設されるコイル状の抵抗発熱体5を連続させて配設しても載置面3を均一に加熱できない虞がある。また、板状セラミック体2の厚み方向におけるコイル状の抵抗発熱体5の外径は板状セラミック体2の厚みの0.2倍を上回ると、埋設する前のコイルの外径が大きくなりすぎて折り返し形状が不連続となり、一対の折り返し形状をなす抵抗発熱体5の間の距離を精度良く埋設できなくなることから載置面3の面内の温度差が大きくなる虞があった。より好ましくは、板状セラミック体2の厚み方向におけるコイル状の抵抗発熱体5の外径は、板状セラミック体2の厚みの0.08〜0.14倍である。
また、抵抗発熱体5は線材からなり、線材を高温で焼結する板状セラミック体2に埋設されることから、高温で耐えられるタングステンやモリブデン、またはこれらの合金からなることが好ましい。そして、板状セラミック体2は、載置面3の面内温度を小さくできるように、板状セラミック体2の熱伝導率が50W/(m・K)以上である炭化物や窒化物セラミックスからなることが好ましい。より好ましくは、炭化珪素や窒化アルミニウム焼結体からなることが好ましい。
また、図6は本発明のヒータ1を成膜装置やエッチング装置の容器21に取り付けた概略の断面図を示す。ヒータ1の載置面3と給電端子11間はOリングでシールされ容器21内に外部から成膜ガスやエッチングガスが供給され特定の雰囲気に調整することができる。そして、被加熱物をウェハとした、以上のような本発明の何れかのヒータ1を雰囲気の制御が可能な容器内に配設した本発明のウェハ加熱装置によれば、この容器内に成膜用のガスやエッチング用のガスをキャリヤガスを伴って供給して、容器内のガス圧力を制御しながら本発明のヒータ1の載置面3にウェハWを載せて抵抗発熱体5を加熱すると、ウェハWの面内温度差が小さいことから、最新の90nmや45nmの回路パターンからなる半導体素子製造工程に用いても半導体素子の歩留まりが低下することがなく好ましい。
また、本発明のヒータ1の製造方法は、セラミック粉末からなる板状の成形体を作製する工程と、この成形体の一方の主面に弧状に配置された弧状部と折り返し形状に配置された折り返し部とを連続させた溝を形成する工程と、この溝にコイル状の抵抗発熱体を挿入する工程と、その溝と抵抗発熱体との隙間にセラミック粉末を充填し、このセラミック粉末に予備加圧して抵抗発熱体を埋設した成形体を得る工程と、この成形体を耐熱型に挿入し加圧しながら焼成することから、溝と抵抗発熱体との隙間に充填したセラミック粉末の密度が成形体の密度に近くなっていることから焼成しても焼成による収縮が一様となるので、板状セラミック体2に歪や残留応力を低減し熱サイクルを繰り返しても破損する虞が少なく、耐久性の優れた本発明のヒータ1を得ることができる。
セラミック粉末からなる板状の成形体を得るには、金型にセラミック粉末を充填して上下方向から加圧することによって得ることができる。また、ゴム型にセラミック粉末を入れて静水圧で加圧し、得られた成形体の表面を切削加工して得ることもできる。その他、鋳込み成形やインジェクション成形等、粉末を所望の形状に成形できる方法であれば種々の方法で得ることができる。
そして、この成形体にコイル状の抵抗発熱体を埋設するには、コイル状の抵抗発熱体が収納できる溝を板状の成形体に形成する工程が必要である。図7(a)は、円板状の成形体10に溝9を形成した例を示す成形体の概略図であり、図7(b)はそのX−X線における概略の断面図である。成形体の主面に抵抗発熱体の埋設形状に沿って、主面から見てコイル状の抵抗発熱体の中心線が弧状の弧状部と折り返し形状をなす折り返し部が連続した溝を形成する。
次に、前もってコイル状の抵抗発熱体を所望の引き回しパターンに熱処理することが、引き回しパターンが変形し難くなり、溝にコイル状の抵抗発熱体を挿入し易くすることができ、また、引き回しパターンが変形する虞を少なくすることができるので好ましい。
そして、この溝に上記所望の形状に熱処理した抵抗発熱体を挿入した後、この溝と抵抗発熱体との隙間に成形体をなすセラミックスと同じ組成のセラミック粉末を充填し、このセラミック粉末を充填した上面から、成形体を加圧した圧力より小さい圧力で予備加圧して、抵抗発熱体を埋設した成形体を得る工程とを備えていることが重要である。
成形体に形成した溝にコイル状の抵抗発熱体を挿入して、この溝とコイル状の抵抗発熱体との隙間にセラミック粉末を充填しただけでは、溝に充填されたセラミック粉末の密度がセラミック成形体の密度より小さいことから、このままこのセラミック成形体を加圧して焼成しても、溝部分が異常に凹んだり、溝周辺に残留応力が発生したりするため、この焼結体を本発明のヒータにおける板状セラミック体として使用して加熱したり応力を加えると、凹んだ部分や残留応力の大きな部分から容易に破損する虞がある。
これに対し、溝に抵抗発熱体を挿入し、溝と抵抗発熱体との隙間にセラミック粉末を充填し、このセラミック粉末の上面を前もって加圧してこのセラミック粉末の密度をセラミック成形体の密度の70〜98%程度とすることによって、焼成時に生じる残留応力の発生や板状セラミック体の変形をなくすことができ、抵抗発熱体を板状セラミック体に均一に埋設することができる。
なお、予備加圧して凹んだ部分には、再びセラミック粉末を充填して再度予備加圧することによって、充填したセラミック粉末と成形体との密度がより近くなり、また、充填したセラミック粉末の上面と成形体の上面とが一つの面となり、残留歪を発生し難い成形体を得ることができる。
以上の様にして抵抗発熱体を埋設した成形体を耐熱型、例えばカーボン型やBN(窒化ホウ素)型に挿入し、上下方向から加圧しながら焼成する。このように加圧焼成によって焼結した焼結体は内部歪が小さく、本発明のヒータ1の板状セラミック体2として用いて急速な加熱や冷却を繰り返しても、残留歪や熱応力による破損の虞が小さく好ましい。
また、抵抗発熱体5の外接円Cの直径DはウェハWの直径の1.02倍程度であれば、ウェハWの周辺部の温度が低下してもウェハWの面内の温度差が小さくなり好ましい。そして、板状セラミック体2の直径DPはウェハWの直径の1.05〜1.15倍程が好ましい。
本発明のヒータのさらに詳細な構成について説明する。
図1(a)は本発明のヒータの実施の形態の一例を示す断面図であり、板厚tが7〜20mm、100〜500℃におけるヤング率が200〜450MPaである板状セラミック体2の一方の主面を、ウェハWを載せる載置面3とするとともに、内部に抵抗発熱体5を埋設し、この抵抗発熱体5に電気的に接続する給電部6と給電端子11とを備えたものである。
100〜500℃におけるヤング率が200〜450MPaである板状セラミック体2の材質としては、アルミナ、窒化珪素、サイアロン、窒化アルミニウムを用いることができる。この中でも特に窒化アルミニウムは、50W/(m・K)以上、さらには100W/(m・K)以上の高い熱伝導率を有するとともに、フッ素系や塩素系等の腐食性ガスに対する耐蝕性や耐プレズマ性にも優れることから、板状セラミック体2の材質として好適である。
また、セラミック製の本発明のヒータ1の製造方法として、セラミック粉末からなる板状の成形体に抵抗発熱体5を挿入する、弧状に配置された弧状部と折り返し形状に配置された折り返し部とを連続させた溝を形成し、この溝にコイル状の抵抗発熱体5を挿入した後、この溝と抵抗発熱体5との隙間にセラミック粉末を充填し、このセラミック粉末に予備加圧して抵抗発熱体5を埋設した成形体を得る工程と、この成形体を耐熱型に挿入し加圧しながら焼成することによって、歪や変形の小さな、抵抗発熱体5を埋設した板状セラミック体2が得られるので好ましい。
つまり、板状セラミックス体2を、窒化アルミニウムを主成分とする焼結体で形成する場合は、主成分の窒化アルミニウムに対し、焼結助剤としてYやYb等の希土類元素酸化物と必要に応じてCaO等のアルカリ土類金属酸化物とを添加して十分混合し、アクリル系バインダを添加して、これをスプレードライして造粒粉末を作製する。そして、臼状の金型にこの粉末を充填し、上下方向から80〜200MPaの圧力で加圧して平板状の成形体を得る。そして、この成形体の一方の主面に、抵抗発熱体を埋設する位置に合わせて溝を形成する。この溝は、マシニングセンタ等の数値制御加工機を用いて切削用ドリル等により生成形体に溝加工を行なって形成することが好ましい。
一方、この生成形体に埋設する抵抗発熱体の外形と同じ形状の溝を備えた抵抗発熱体を焼入れする金型治具を準備する。そして、別途作製したコイル状の抵抗発熱体を所定の長さに切断し、この焼入れ金型治具に抵抗発熱体を所定の配置に所定のコイルピッチとなるようにはめ込み、熱処理して抵抗発熱体が所定の形状になるように焼入れする。そして、焼入れしたコイル状の抵抗発熱体を、成形体に形成した溝に挿入する。
そして、コイル状の抵抗発熱体の上面に成形体と同じセラミック粉末を充填する。溝に充填されたセラミック粉末は密度が1.0程度と小さく、このまま成形体をホットプレス等で焼結すると、溝部が凹み抵抗発熱体部分の密度がその他の部分より小さくなり、溝部で成形体が破損する虞があった。
そこで、溝部に充填したセラミック粉末を上面から5〜20MPa以下の圧力で成形体が破損しない程度に加圧して、充填したセラミック粉末の密度を高めることが好ましい。また、加圧によって凹んだ溝部は、繰り返しセラミック粉末を充填して加圧することが好ましい。このように溝部にセラミック粉末を充填して加圧することによって、成形体の密度と充填したセラミック粉末との密度が近くなり、その後の焼成工程で生密度の違いから生じる破損の虞がなくなるので好ましい。また、抵抗発熱体の形状が複雑であったり成形体が350mm以上と大きくなったりすると、溝部に充填したセラミック粉末と成形体との密度差による破損の虞や残留歪の影響が大きくなることから、上記の予備加圧した成形体を臼金型付きゴム型に挿入して上下方向からラバープレスすると、成形体の内部の密度がより均一となり好ましい。
抵抗発熱体を埋設した成形体を500℃で1時間加熱し脱脂処理を行ない、カーボン等で作製した耐熱型に挿入し、1700℃〜2100℃に加熱しながら上下面から5MPa〜60MPaの圧力で加圧焼結すると、焼結体が破損することがない。得られた抵抗発熱体を埋設した焼結体は、外形や載置面を研削加工して板状セラミックス体2とすることができる。残留応力の小さな焼結体が作製できることから、埋設した抵抗発熱体5を加熱して急速に昇温したり冷却したりしても、板状セラミック体2が破損する虞が極めて小さくなる。
一方、筒状の支持部材8は、上記セラミック粉末と熱硬化樹脂等とを混ぜた原料を加熱して金型にインジェクション法で充填することによって筒状体を成形したり、鋳込み法やラバープレス法で作製した筒状成形体を生切削加工して所望の形状に加工した後、400〜600℃で加熱し脱バインダ処理を行なった後、窒素雰囲気中で1800℃〜2200℃で焼結し外周を研削加工したりして得ることができる。
また、板状セラミック体2の給電端子11接続部に孔加工を施し、この孔を囲むようにして筒状の支持部材8を焼結助剤を含む窒化アルミニウムペーストを介在して接触させ、接触面を焼成温度より200〜400℃低い温度で加熱しながら加圧して、板状セラミック体2と筒状の支持部材8とを接合することができる。
なお、筒状の支持部材8の接合部の外径は、板状セラミック体2の外径の0.5倍以下であると、接合部から支持部材8へ流れる熱量が少なく、ウェハWの面内の温度が低下する虞が少なくなるので好ましい。さらに好ましくは0.3倍以下であると、板状セラミック体2からの熱引けが小さく、接合部の内側に位置するコイル状の抵抗発熱体5のピッチを小さくすることによる発熱量を増大させてウェハW面内の温度差を小さくするという効果を発揮し易い。
以上、本発明のヒータの構成やその製造方法について説明したが、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例えば、本発明のヒータ1の載置面3と抵抗発熱体5の間に静電吸着用の電極を埋設してもよい。また、板状セラミック体2の上面に静電吸着用電極を形成しその上に絶縁層を形成したウェハ保持部材や、プラズマ発生用の高周波電極を内蔵したヒータであってもよい。
窒化アルミニウム粉末に対し、重量換算で2.0質量%の酸化イットリウムを添加し、さらにイソプロピルアルコールとウレタンボールを用いてボールミルにより48時間混練することにより、窒化アルミニウムのスラリーを製作した。その後、このスラリーにアクリル系のバインダを混合した窒化アルミニウムのスラリーを200メッシュに通し、ウレタンボールやボールミル壁の屑を取り除いた後、防爆型スプレードライヤにて乾燥し、窒化アルミニウムの造粒粉末を作製した。
上記造粒粉末を直径240mmの金型に充填し、厚み30mmの成形体を作製した。この成形体のコイル状の抵抗発熱体を埋設する位置に溝を形成した。
抵抗発熱体の形状は図2に示した形態に近いものとして、板状セラミック体の中心から外側に配設された弧状部の数を1個増やして8個とした抵抗発熱体が配設された形状とした。そして、図2に示す例に概ね対応してL1〜L7を12mmとしてd1〜d7を変えた抵抗発熱体の位置に対応して、各種の溝を形成した成形体を準備した。そして、別途給電部を接続し、溝形状に整形した焼き入れモリブデンコイルを上記の溝に挿入し、コイルの上部に窒化アルミニウムの造粒粉末を充填した。充填した造粒粉末の上面を予め作製した溝形状の治具で加圧した。加圧した溝凹部に再度造粒粉末を充填し再加圧して、成形体の表面と溝に充填した造粒粉末の上面とが略同じ高さの面となるようにした。
そして、この抵抗発熱体を埋設した成形体を500℃で1時間加熱して、脱バインダ処理した。脱バインダ処理した成形体をカーボン型に挿入し、上下方向から34MPaで加圧しながら1800℃に加熱して、抵抗発熱体を埋設したセラミック焼結体を得た。
得られた焼結体の外周と上下面を研削加工し、板状セラミック体を作製した。また、給電部に穿孔し、給電端子をロウ付けしてヒータを作製した。
そして、真空容器にこのセラミック製のヒータを設置して、載置面に半導体ウェハを載せ、設定温度まで20℃/分で昇温し、設定温度の500℃に10分間保持した後に、外部から透過窓を介してサーモビュアでウェハ表面の面内温度差を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2007066542
本発明の実施例である、同一円周上に位置して対向する折り返し部の間の距離が半径方向に隣り合う弧状部の中心線の間の距離よりも小さい試料No.1〜6は、ウェハWの表面の面内温度差が2.5℃以下と小さく好ましいことが分かった。
また、同じく本発明の実施例である、同一円周上に位置して対向する折り返し部の間の距離が半径方向に隣り合う弧状部の中心線の間の距離の30%〜80%である試料No.2〜5はウェハ表面の面内温度差が1.9℃以下と更に小さく好ましいことが分かった。
しかし、同一円周上に位置して対向する折り返し部の間の距離が半径方向に隣り合う弧状部の中心線の間の距離より1.3倍または1.5倍と大きな比較例の試料No.7、8は、隣り合う弧状部の間にクールスポットが発生してウェハ表面の面内温度差が5℃、15℃と大きくなり、最新の半導体製造装置用のセラミック製のヒータとして使用することができなかった。
実施例1の試料No.5と同じ抵抗発熱体の溝を作製し、埋設するコイルの最外周のピッチを調整したセラミック製のヒータを実施例1と同様に作製した。
そして、このヒータを真空容器内に設置し、20℃から600℃に20℃/分の速さで昇温した。このときの昇温途中の500℃の過渡時の載置面の面内温度差をサーモビュアで測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2007066542
本発明の実施例である、同心円状に配設された最外周のコイル状の抵抗発熱体のピッチがその内側の抵抗発熱体のピッチより小さい試料No.11〜15は、載置面の面内温度差が21℃以下と小さく優れた特性を示すことが分かった。また、過渡時の載置面の面内温度差が小さいものは、温度サイクルに対する耐久性が高く、このヒータを用いれば、信頼の置けるヒータを提供できる。
抵抗発熱体のコイルのピッチを変えて、実施例1と同様の方法で板状セラミック体を作製した。そして、図3に示すように載置面と反対側に筒状の支持部材を拡散接合したセラミック製のヒータを作製した。そして、真空容器内に設置し、載置面にウェハを載せて、実施例2と同様に載置面の過渡時の温度差を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2007066542
本発明の実施例である、板状セラミック体の他方の主面に筒状の支持部材を接合し、この支持部材の内側である接合部の内側に位置するコイル状の抵抗発熱体のピッチがこの支持部材の外側である接合部の外側に位置するコイル状の抵抗発熱体のピッチより小さい試料No.31〜35の500℃の過渡時の載置面の面内温度差は、いずれも17℃以下と優れていた。また、面内温度差が小さいことから、熱サイクルに対する耐久性が優れることが期待できる。
一方、接合部の内側に位置するコイル状の抵抗発熱体のピッチが、この接合部の外側に位置するコイル状の抵抗発熱体のピッチと同じ試料No.36の500℃の過渡時のウェハ表面の面内温度差は、23℃とやや大きかった。この結果から、板状セラミック体に筒状の支持部材を接合したセラミック製のヒータは、載置面の面内温度差がやや大きくなることが分かった。
実施例3と同様にして、抵抗発熱体の埋設形状を変えて筒状の支持部材を接合したセラミック製のヒータを作製した。
また、板状セラミック体中に埋設する抵抗発熱体の発熱パターンQのうち、接合した筒状の支持部材より内側である接合部より内側に位置する領域Q1における抵抗発熱体の単位面積当たりの抵抗密度(R1/S1)と、筒状の支持部材より外側である接合部より外側に位置する領域Q2における抵抗発熱体の単位面積当たりの抵抗密度(R2/S2)をそれぞれ測定したところ、0.019Ω/cmと0.015Ω/cmとであり、抵抗密度(R1/S1)が抵抗密度(R2/S2)の1.27倍であった。
次に、得られた板状セラミック体の一方の主面を算術平均粗さ(Ra)で0.1μm以下となるように研磨して載置面を形成するとともに、この板状セラミック体の他方の主面に抵抗発熱体に連通する2つの凹部を穿設した。
その後、このセラミック製のヒータの下面に、外径70mm、幅8mmのフランジを備えた、板状セラミック体と同一の窒化アルミニウムセラミックスからなる筒状の支持部材を拡散接合した。そして、連通する2つの凹部にFe−Co−Ni合金からなる給電端子を銀銅ロウにてロウ付け固定してヒータを得た。このヒータを試料No.41とした。
また、比較例として上記と同様にして、抵抗密度(R1/S1)と抵抗密度(R2/S2)とがともに0.015Ω・cmの板状セラミック体に筒状の支持部材を接合したセラミック製のヒータを作製した(試料No.42)。
そして、作製したヒータに200Vの交流電圧を印加して載置面を20℃/分で昇温し、設定温度の700℃に達した後10分間保持した後、載置面の温度を放射温度計(商品名:サーモビュアー)にて測定した。その結果を表4に示す。
Figure 2007066542
板状セラミック体に接合した筒状の支持部材の内側の面積をS1、この筒状の支持部材の内側の領域の抵抗値をR1とし、この筒状の支持部材より外側の面積をS2、この筒状の支持部材より外側の領域の抵抗値をR2として、筒状支持部材の内側の抵抗密度(R1/S1)がこの筒状支持部材の外側の抵抗密度(R2/R2)より大きい試料No.41の載置面に載せたウェハの平均温度が700℃、最高温度が702℃、最も低いところで699℃とウェハ面内の温度差は3℃以内とすることができ、設定温度700℃に対して0.5%以内の温度バラツキに抑えることができ、優れた均熱性が得られた。
一方、比較例の試料No.42は、発熱パターンの形状が図2に示す例と同じで、抵抗調整していない抵抗発熱体を板状セラミック体中に埋設する以外は実施例と同様の方法にて製作した。このセラミック製のヒータを試作し、200Vの交流電圧を印加して載置面を発熱させたところ、載置面の最高温度が703℃、最も低いところで697℃と低くなっており、設定温度700℃に対して1%と温度分布がやや大きかった。
実施例4におけるセラミック製のヒータと同様の構造として、筒状の支持部材より内側に位置する領域Q1における抵抗発熱体の単位面積当たりの抵抗密度(R1/S1)と支持部材より外側に位置する領域Q2における抵抗発熱体の単位面積当たりの抵抗密度(R2/S2)を異ならせた各セラミックヒータを作製した。なお、給電端子は実施例4の銀−銅ロウを金−銅ロウに変えて作製した。そして、実施例3と同様に600℃まで加熱した際の500℃過渡時のウェハ表面の面内温度差を測定した。
その後、室温から700℃に20℃/分の速度で加熱し、10分保持した後、冷却する温度サイクルを繰り返した時のヒータの板状セラミック体と筒状の支持部材との接合面から発生したガスリークの有無を確認しヒータの耐久性を評価した。
なお、ガスリークの有無は温度サイクル10サイクル間隔で確認した。また、接合面のガスリークの有無は室温でヘリウムリークテスタを用いて行なった。それぞれの結果は表5に示す通りである。
Figure 2007066542
この結果、抵抗密度(R1/S1)を抵抗密度(R2/S2)に対して1.05〜1.5倍とすることにより、温度サイクルに対するガスリークの発生の虞が少なく耐久性が向上することが分かる。特に、抵抗密度(R1/S1)を抵抗密度(R2/S2)に対して1.13倍以上、1.4倍以下とすれば、温度サイクルに対する耐久性が2500回以上となり優れた特性を示すことが分かった。
また、500℃の過渡時の載置面の面内温度差が20℃以下の試料No.52〜56は、温度サイクルに対する耐久性が2000回以上と大きく昇温過渡時の載置面の面内の温度差が小さいものは熱応力が小さく熱サイクルに対する耐久性が優れていることが分かった。
また、以上の結果から、500℃過渡時のウェハ表面の温度差が小さいものは、急激な温度サイクルが繰り返し加わっても支持部材と板状セラミック体との接合面が剥がれる虞が少なく、繰り返し温度サイクルに対する耐久特性が優れていることが分った。これらの結果から、実施例2や実施例3の500℃過渡時のウェハ表面の温度差が小さいものも繰り返し温度サイクルによる耐久性が優れていることが分った。
(a)は本発明のヒータの実施の形態の一例を示す概略の斜視図であり、(b)はそのX−X線概略断面図である。 本発明の抵抗発熱体の形状を示す概略図である。 (a)は本発明のヒータの実施の形態の他の例を示す概略の斜視図であり、(b)はそのX−X線概略断面図である。 (a)は本発明の抵抗発熱体の一例を示す概略の正面図であり、(b)はそのX−X線概略断面図である。 本発明の抵抗発熱体の中心線を示す概略図である。 本発明のヒータを容器に取り付けた概略の断面図である。 (a)は本発明の成形体に形成した溝を示す概略図であり、(b)はそのX−X線概略断面図である。 従来の抵抗発熱体の形状を示す概略図である。 従来の他のヒータを示す概略断面図である。
符号の説明
1、50:ヒータ
2、51:板状セラミック体
3、51a:載置面
5、53、54:抵抗発熱体
6:給電部
7:測温素子
8、60:筒状の支持部材
8a:フランジ
8b:フランジ
9:溝
10:成形体
11、57、58:給電端子
15:貫通孔
W:ウェハ

Claims (6)

  1. コイル状の抵抗発熱体を埋設した板状セラミック体の一方の主面を被加熱物を載せる載置面とし、該載置面から見てコイル状の前記抵抗発熱体は、中心線が弧状に配置された弧状部と折り返し形状に配置された折り返し部とを連続させて略同心円状に配設され、同一円周上に位置して対向する前記折り返し部の間の距離が、半径方向に隣り合う前記弧状部の中心線の間の距離よりも小さいことを特徴とするヒータ。
  2. 前記同一円周上に位置して対向する前記折り返し部の間の距離が、半径方向に隣り合う前記弧状部の中心線の間の距離の30%〜80%であることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
  3. 前記略同心円状に配設された最外周のコイル状の前記抵抗発熱体のピッチは、その内側の前記抵抗発熱体のピッチより小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のヒータ。
  4. 前記板状セラミック体の他方の主面に筒状の支持部材を接合し、この接合部の内側に位置するコイル状の前記抵抗発熱体のピッチが、前記接合部の外側に位置するコイル状の前記抵抗発熱体のピッチより小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒータ。
  5. 前記被加熱物をウェハとした請求項1〜4のいずれかに記載のヒータを、雰囲気の制御が可能な容器内に配設したことを特徴とするウェハ加熱装置。
  6. セラミック粉末からなる板状の成形体を作製する工程と、この成形体の一方の主面に弧状に配置された弧状部と折り返し形状に配置された折り返し部とを連続させた溝を形成する工程と、この溝にコイル状の抵抗発熱体を挿入する工程と、前記溝と前記抵抗発熱体との隙間にセラミック粉末を充填し、該セラミック粉末に予備加圧して前記抵抗発熱体を埋設した成形体を得る工程と、この成形体を耐熱型に挿入し加圧しながら焼成する工程とを有することを特徴とするヒータの製造方法。
JP2005247395A 2005-08-29 2005-08-29 ヒータおよびウェハ加熱装置ならびにこのヒータの製造方法 Pending JP2007066542A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005247395A JP2007066542A (ja) 2005-08-29 2005-08-29 ヒータおよびウェハ加熱装置ならびにこのヒータの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005247395A JP2007066542A (ja) 2005-08-29 2005-08-29 ヒータおよびウェハ加熱装置ならびにこのヒータの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007066542A true JP2007066542A (ja) 2007-03-15

Family

ID=37928518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005247395A Pending JP2007066542A (ja) 2005-08-29 2005-08-29 ヒータおよびウェハ加熱装置ならびにこのヒータの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007066542A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008270198A (ja) * 2007-03-26 2008-11-06 Ngk Insulators Ltd 加熱装置
JP2009187948A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Ngk Insulators Ltd 基板加熱装置
JP2010238396A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Taiheiyo Cement Corp セラミックヒータ
KR20150013637A (ko) * 2012-04-27 2015-02-05 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 다-구역 가열을 갖는 기판 지지부를 위한 방법 및 장치
CN107889289A (zh) * 2016-09-29 2018-04-06 日本特殊陶业株式会社 加热装置
TWI700762B (zh) * 2019-04-12 2020-08-01 微芯科技有限公司 晶圓鍍鎢膜加熱器
WO2021002595A1 (ko) * 2019-07-01 2021-01-07 주식회사 미코세라믹스 세라믹 히터용 접속 부재
JP2021068653A (ja) * 2019-10-25 2021-04-30 京セラ株式会社 ヒータ
JP2021174702A (ja) * 2020-04-27 2021-11-01 京セラ株式会社 ヒータ

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0745360A (ja) * 1993-07-27 1995-02-14 Ngk Insulators Ltd セラミックスヒーターの製造方法及びセラミックスヒーター
JPH07272834A (ja) * 1994-03-30 1995-10-20 Ngk Insulators Ltd セラミックスヒータ及びその製造方法
JPH11191535A (ja) * 1997-12-26 1999-07-13 Kyocera Corp ウエハ加熱装置
JPH11339939A (ja) * 1998-05-29 1999-12-10 Kyocera Corp セラミックヒータ
JP2001237051A (ja) * 2000-02-24 2001-08-31 Kyocera Corp 筒状体を有するセラミックヒーター及びこれを用いた加熱装置
JP2003272805A (ja) * 2002-03-18 2003-09-26 Ngk Insulators Ltd セラミックヒーター
JP2004006242A (ja) * 2002-03-28 2004-01-08 Ngk Insulators Ltd セラミックヒーター

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0745360A (ja) * 1993-07-27 1995-02-14 Ngk Insulators Ltd セラミックスヒーターの製造方法及びセラミックスヒーター
JPH07272834A (ja) * 1994-03-30 1995-10-20 Ngk Insulators Ltd セラミックスヒータ及びその製造方法
JPH11191535A (ja) * 1997-12-26 1999-07-13 Kyocera Corp ウエハ加熱装置
JPH11339939A (ja) * 1998-05-29 1999-12-10 Kyocera Corp セラミックヒータ
JP2001237051A (ja) * 2000-02-24 2001-08-31 Kyocera Corp 筒状体を有するセラミックヒーター及びこれを用いた加熱装置
JP2003272805A (ja) * 2002-03-18 2003-09-26 Ngk Insulators Ltd セラミックヒーター
JP2004006242A (ja) * 2002-03-28 2004-01-08 Ngk Insulators Ltd セラミックヒーター

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008270198A (ja) * 2007-03-26 2008-11-06 Ngk Insulators Ltd 加熱装置
JP2009187948A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Ngk Insulators Ltd 基板加熱装置
JP2010238396A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Taiheiyo Cement Corp セラミックヒータ
KR20150013637A (ko) * 2012-04-27 2015-02-05 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 다-구역 가열을 갖는 기판 지지부를 위한 방법 및 장치
KR102113454B1 (ko) * 2012-04-27 2020-05-21 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 다-구역 가열을 갖는 기판 지지부를 위한 방법 및 장치
CN107889289A (zh) * 2016-09-29 2018-04-06 日本特殊陶业株式会社 加热装置
TWI700762B (zh) * 2019-04-12 2020-08-01 微芯科技有限公司 晶圓鍍鎢膜加熱器
WO2021002595A1 (ko) * 2019-07-01 2021-01-07 주식회사 미코세라믹스 세라믹 히터용 접속 부재
JP2021068653A (ja) * 2019-10-25 2021-04-30 京セラ株式会社 ヒータ
JP2021174702A (ja) * 2020-04-27 2021-11-01 京セラ株式会社 ヒータ
JP7427517B2 (ja) 2020-04-27 2024-02-05 京セラ株式会社 ヒータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007066542A (ja) ヒータおよびウェハ加熱装置ならびにこのヒータの製造方法
KR100672802B1 (ko) 기판 가열 장치 및 그 제조 방법
JP4531004B2 (ja) 加熱装置
KR100725123B1 (ko) 히터, 웨이퍼 가열장치 및 이 히터의 제조방법
JP4495539B2 (ja) 電極内蔵発熱体の製造方法
JP4931376B2 (ja) 基板加熱装置
CN103180268B (zh) 陶瓷烧结体的制造方法、陶瓷烧结体及陶瓷加热器
CN108738173B (zh) 陶瓷构件
JP2007088484A (ja) 加熱装置
JP6796436B2 (ja) セラミックヒータ及びその製造方法。
US7060945B2 (en) Substrate heater and fabrication method for the same
JP2002329567A (ja) セラミック基板および接合体の製造方法
KR20190142384A (ko) 웨이퍼 지지대
JPH1174064A (ja) ウエハ加熱装置
JP2005340439A (ja) ヒータとウェハ加熱装置及びその製造方法
JP5185025B2 (ja) セラミックス部材
CN112840741B (zh) 陶瓷加热器
JP2003045765A (ja) ウェハ支持部材
JP5127378B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびそれを用いた基板載置装置
JP2018006269A (ja) セラミックスヒータ
JP2005116608A (ja) プラズマ発生装置用電極埋設部材
JP2706213B2 (ja) セラミックスヒーター
JP2018182280A (ja) セラミックス部材
JP2662360B2 (ja) セラミックスヒーターの製造方法及びセラミックスヒーター
JP5795222B2 (ja) セラミックスヒータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100712

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101026