JP2005116608A - プラズマ発生装置用電極埋設部材 - Google Patents

プラズマ発生装置用電極埋設部材 Download PDF

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Abstract

【課題】 プラズマ発生用電極と前記給電端子との接着部で発生する熱応力に起因したセラミック基板の破壊を確実に防止でき、長期間安定した品質を維持することができるプラズマ発生用電極埋設部材を提供する。
【解決手段】 セラミック基板中に複数個のプラズマ発生用電極を導体を介して平行に複数層に亘って配設してなる電極埋設部材において、複数個の前記電極の少なくとも一個、とくに最上層のものを導電性セラミックスにて構成すると共に、最下層の電極板とは円筒状の給電端子を接続してなるプラズマ発生装置用電極埋設部材。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体製造の分野において、プラズマ発生雰囲気下でシリコンウエハなどを処理するために用いられるプラズマ発生装置用電極埋設部材に関するものである。
一般に、半導体製造分野において用いられているエッチング装置や化学的気相成長装置などの半導体製造装置には、ステンレス製ヒータや電極管が配設されている。しかしながら、かかる半導体製造装置は、デポジション用ガスやエッチング用ガス、クリーニング用ガスとして反応性の高いフッ素系、塩素系のハロゲン系腐食ガス発生雰囲気で使用されていることが多く、そのために、ステンレス鋼やインコネル等の装置構成部材が、これらの腐食性ガスと反応して、装置内にパーティクルを発生するという問題があった。こうした問題を解決するために、従来、抵抗発熱体などをセラミック基体中に埋設するようにしている。
こうした半導体製造装置の中で、セラミック基体中にプラズマ発生用電極を埋設してなるプラズマ発生装置は、ハロゲン系腐食性ガスに対しての耐食性に優れると同時に耐プラズマに優れるものが求められている。なお、このプラズマ発生装置は、シリコンウエハ等に所定の処理を加える際に、プラズマ発生用電極とウエハ(被加工材)の上方に別に設置されたもう一方のプラズマ発生用電極との間で高周波電圧を印加してプラズマを発生させることにより成膜したり、エッチング用ガスを供給してシリコンウエハ等に所定の処理を加えるために用いられる。
ところで、前記プラズマの発生装置では、ウエハを載置するセラミック基板内と、そのセラミック基板の上方とに一対のプラズマ発生用電極が配設されており、これらの電極間に高周波電圧を印加してプラズマを発生させることにより、前記ウエハに対して必要な処理を行うものである。この場合、セラミック基体中に埋設された下側のプラズマ発生用電極に帯電した電子は、このプラズマ発生用電極に接続されている給電端子を通じて外部端子に流れている。この時、プラズマ発生用電極と給電端子との接続部に発生する高いジュール熱の発生によって、熱応力の発生を招き、ひいてはセラミック基板を破損させることがあった。
このような問題に対して従来、特許文献1では、高周波を通しやすくするために複数枚の薄い電極積層した状態にして用いることによって前記発熱を抑えるように工夫し、また、特許文献2では、電極間をビアホールと導電層とを介在させて接続すると共に、ビアホールの位置と給電端子との位置が接近しないように配慮することによって、特定個所への熱応力の集中を防止する技術を提案している。
特開平11−162698号公報 特開平9−213455号公報
しかしながら、上掲の特許文献1、2に記載の従来技術の場合、プラズマ発生用電極をたとえ複数枚を積層したとしても、また給電端子の位置をビアホールから離したとしても、セラミック基板中に埋設されたプラズマ発生用電極に帯電した電子の流量が減少する訳ではないので、プラズマ発生用電極と給電端子の接合部では依然として無視できない熱応力が発生し、セラミック基板の破壊が起こることがあった。
そこで、本発明の目的は、高温長時間使用を続けてもプラズマ発生用電極と前記給電端子との接続部で発生する発熱に起因した熱応力の影響によるセラミック基板の破壊を確実に防止することができ、品質を長期間安定した状態に維持することができるプラズマ発生用電極埋設部材を提供することにある。
従来技術が抱えている上述した課題について検討する中で、発明者らは、以下に述べるような要旨構成に係る本発明を開発するに到った。
即ち、本発明は、セラミック基板中に複数個のプラズマ発生用電極を導体を介して平行に複数層に亘って配設してなる電極埋設部材において、複数個の前記電極の少なくとも一個を導電性セラミックスにて構成したことを特徴とするプラズマ発生装置用電極埋設部材である。
本発明において、前記電極は、最上層部の電極を導電性セラミックスにて構成する一方、その下層にある複数個の電極のうちの少なくとも一層を金属にて構成したこと、前記セラミック基体が、絶縁性窒化物セラミックスあるいは絶縁性炭化物セラミックスであること、電極として用いられる前記導電性セラミックスが、導電性炭化物セラミックスあるいは導電性窒化物セラミックスであること、最下層電極として用いられる前記金属が、タングステンまたはモリブデンであること、そして、最下層の電極には円筒状もしくは外表面に凹凸を有する給電端子を接続すること、がより好ましい形態である。
上述した構成に係る電極埋設部材、とくに、セラミック基板中にプラズマ発生用電極を埋設してなる部材については、上述したように、高周波(例えば、13.56MHz、2.5kW)を高温で長時間にわたって印加すると、前記プラズマ発生用電極の表面の電子が、表皮効果によってそのまま給電端子の表面層を流れるため、電極と端子との接続部において急激な発熱が起こり、その結果、セラミック基体中の給電端子付近に大きな熱応力を発生してやがて基板の破壊に到るという問題点があった。
上掲の問題点に対し鋭意研究を続けた結果、発明者らは、一方の極を構成するプラズマ発生用電極、とくにセラミック基板内に埋設される電極として、これを複数枚の組として構成し、これらを基板内において水平に離間させて配設し、かつこれらを相互に導体にて電気的に接続すると共に、とくに最上層部の電極を導電性セラミックスにて構成する一方、下層を導電性セラミックスもしくは金属にて構成した場合には、上述した特定個所における異常な発熱を抑制できることがわかった。そして、場合によっては、最上層の電極については、その表面に凹凸(突起、突状)を形成して高周波の表皮効果をさらに向上させるようにしてもよく、さらには最下層の電極板には円筒状もしくは外表面に凹凸とくに断面が花形もしくは異形を呈する凹凸条を有する給電端子を接続するとよいことがわかった。
一般的なプラズマ発生装置では、高周波を、高温で長時間にわたって印加するが、このときセラミック基板中に埋設されているプラズマ発生用電極の表面に帯電する電子は、表皮効果によって、その全てがこれと接続されている給電端子に流れることになる。即ち、高周波(例えば、13.56MHz、2.5kW)を印加した時、その電子は、プラズマ発生用電極および給電端子の表面(例えば、13.56MHz、2.5kWのときは、深さ方向に約60μmの表層部)のみに集中して流れるために、そこに大きなジュール熱を発生し、それ故に、この部分の温度が周辺部よりも際立って高温になり、セラミック基板の内部で大きな温度差を生じることになる。この点、電極や給電端子の表面積は、これらが大きいほど、それぞれの表面を流れる電子密度が小さくなるので、発生ジュール熱を小さくすることができると考えられる。また、前記給電端子については円筒状にすることによって、熱応力を小さくおさえることができると考えられる。
このような考え方の下に、本発明では、プラズマ発生用電極や給電端子の表層部、とくにその接続部で発生するジュール熱による熱応力の発生を効果的に抑制するために、基板内に埋設するプラズマ発生用電極を複数枚に分け、これらを離間して配置し、かつこれらを例えばビアの如き形態の導体で接続することにした。即ち、本発明では、前記電極を複数枚に分割してこれを多層状に配置すると同時に、これらを複数の導体で電気的に接続し、とくに最下層のものだけを給電端子との接続部分とすることによって、発熱部を多くの場所に分散させるようにした。このことによって、上述した局所に集中した発熱ならびに熱応力の発生によるセラミック基板の破損を防止するようにしたのである。
また、本発明においては、下層側に配置される前記電極板のうちの少なくとも一層については、導電性セラミックスでもよいが、できれば上層のものよりも抵抗値の低い金属(W、Mo等)を使用することが望ましい。その理由は、プラズマ発生用電極の特定の極を複数層に分けた場合、実際に電子を発生してプラズマ発生機能を発揮するのは、一番上部の最上層電極のみであり、それ以外の下層の電極は、ただ電子を流すためだけに存在するからである。したがって、下層側の電極には相対的に抵抗値の低い導電性セラミックスを使用するか金属を使用すれば、プラズマ発生用電極の機能を低下させることがない。しかも、複数個の電極にすることから発熱を効果的に抑えることができる。
さらに、本発明においては、前記最上層電極については、高周波の表皮作用をより一層効果的なものとするために、表面に突起や突条を設けて凹凸表面とし、それらの表面積を大きなものにすることは有効な方法である。それと同時に、給電端についても、前記表皮効果を上げるために、外表面に凹凸、とくに花形や異形断面の凹凸条とすることは有効である。
以下に、本発明で採用する前記プラズマ発生用電極についてまず説明する。一般に、ハロゲン系腐食性ガスおよびプラズマ発生雰囲気下で使用される従来の電極埋設部材は、基板として絶縁性窒化アルミニウムや炭化珪素などのセラミックスが用いられている。これらの基板では、窒化アルミニウムの場合、還元窒素法で製造されるためにカーボンが不可避に残留し、また炭化珪素の場合も遊離カーボンが不可避に存在する。その結果、前記の残留カーボン(炭素)と、セラミック基板内に埋設される電極材料である金属Moや金属Wとが反応し、炭化物を生成する。そのために、該電極部材としての体積抵抗率が著しく上昇して、プラズマ発生密度が不均一になるという大きな問題点があった。そこで、本発明に係る部材において用いられるプラズマ発生用電極としては、少なくとも最上層のものについては、金属ではなく、上記雰囲気中においても基板成分(炭素等)と反応しない導電性セラミックスを用いることとした。その理由は、少なくとも最上層の電極層については、上述したように電子を発生する部分であり、この部分の電極材料として導電性セラミックスを用いると、炭素との反応が抑制され、上記体積抵抗率の上昇を抑えることができるようになるからである。
即ち、導電性セラミックスの場合、金属Wや金属Moを含む従来電極と比べると、焼成する時や500 ℃以上(プラズマCVD膜形成の温度)で長時間使用したような時でも、これらの金属がセラミック基板中の炭素と反応するようなことがなく、抵抗値の経時変化がほとんどないからである。なかでも、炭化物セラミックスは、予め炭化物となっているために、炭素とさらに反応するようなことはなく、そのために抵抗値の経時変化がなく、プラズマ密度を長時間にわたって安定して均一に維持することができる。
この点、最上層のプラズマ発生電極が、従来のようなMoやWなどの金属では、温度の上昇とともに格子振動が激しくなって電子の自由運動が妨げられる結果、体積抵抗率の上昇を招いて、そのために、電圧が一定の場合に電流流量の低下を招き、温度上昇を困難にする。これに対して、導電性セラミックス、特に導電性の炭化物セラミックスを用いた場合には、高温になるほど体積抵抗率が低下するため、高温において大電流を投入することができ、ひいてはプラズマを発生させやすくするので有利である。その代わり、下層の電極板については、上記導電性の炭化物セラミックスでもよいが、できれば抵抗値の低い金属Moや金属Wがよい。それは、下層電極の場合、プラズマ発生作用を持たないため、体積抵抗率の変動はあまり問題にならないためである。
かかるプラズマ発生用電極の具体例としては、例えば炭化タングステン(タングステンカーバイト)の粒子を焼成してなる、一枚の厚さが5〜300μm程度の板状断面形状の焼結体などを用いることができる。より好ましくは、60〜200μmが好ましい。なお、原料である炭化タングステン粒子の大きさは、任意の二次元断面視、例えばセラミック基板の厚さ方向の断面視で、粒子径が、1μm〜10μmの範囲内のもの(最小短径:1μm、最大長径:10μm)が望ましい。その理由は、粒子径が1μm未満の大きさでは、反応性が高く酸化しやすいため、使用中にセラミック基体中の酸素と反応して抵抗値が高くなる。一方、粒子径が10μm以上では焼結性が低下し、やはり抵抗値が高く、電極内での電流密度にばらつきを生じて均一なプラズマを発生させることができない。
本発明の好ましい実施形態では、上述した導電性炭化物セラミックス製のものを最上層のプラズマ発生電極として、絶縁性窒化物セラミック基板中に、0.2〜10 mm程度の間隔をおいて電気接続導体を介在させた状態にして水平方向に並行にかつ厚み方向には離間させて埋設することが好ましい。なぜなら、導体層を複数層形成することによって、セラミック基板の厚さ方向に対して、均一な温度分布を保つことができる。さらに、上述したように、下層は金属とすることが好ましい。
次に、本発明において用いるセラミック基板について説明する。
本発明において用いられるセラミック基板用材料としては、窒化物セラミックス、炭化物セラミックス、酸化物セラミックスなどの絶縁性セラミックスの使用が可能である。上記窒化物セラミックスとしては、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタンなどが挙げられる。上記炭化物セラミックスとしては、炭化ケイ素(ただし、炭化けい素は、純度が高いものは絶縁性を示すが、純度が低い場合には、導電性を示すため、セラミック基体として用いるときは純度の高い炭化けい素を使用する)、炭化ジルコニウム、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステンなどが挙げられる。また、上記酸化物セラミックスとしては、アルミナ、シリカ、コージェライト、ムライト、ジルコニア、ベリリアなどを用いることができる。これらのセラミック材料は、単独で用いてもよく、また2種以上を混合したものでもよい。
これらのなかでは、窒化物セラミックや炭化物セラミックが好ましい。その理由は上記窒化物セラミックや炭化物セラミックの場合、熱膨張係数が金属より小さく、機械的な強度が金属に比べて格段に高いので、セラミック基板の厚さを薄くしても加熱により反ったり歪んだりせず、セラミック基板を薄くて軽いものとすることができるからである。とくに、これらのセラミック基板は、熱伝導率が高いので、これを薄くすると、電圧や電流量を変えてヒータの温度を変化させたときに、基板表面温度がヒータ電極の温度変化に迅速に追従させやすく、温度制御が容易になる。とりわけ、絶縁性窒化物セラミックスがより好ましい。その理由は、窒化物セラミックスは、耐熱性や機械的特性に優れるとともに、ハロゲン系腐食性ガスやプラズマに対して強い耐食性、耐久性があり、熱伝導率も高いからであり、上記導電性炭化物セラミック電極と、熱膨張係数が近く、熱衝撃によるクラックの発生が起りにくいからである。とくに、窒化アルミニウムがよい。それは、窒化アルミニウムは、常温で熱伝導率が180 W/m・Kと高く、セラミック基板の温度追従性が最も優れているからである。また、この絶縁性窒化物セラミックスは、高温での体積抵抗率の方が絶縁性炭化物セラミックスの高温での体積抵抗率より高いために、電気的な短絡を起こすことなく大電流を流すことができ、プラズマを均一に発生させるのに有利である。
前記セラミック基板は、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物、希土類酸化物などの焼結助剤を含有したものが好ましい。なかでも、CaO、Y、NaO、LiO、RbOの使用が望ましい。
前記セラミック基板はまた、カーボンを200 ppm以上、好ましくは200〜1000 ppm程度含有するものが好ましい。セラミック基体中にCを200 ppm以上含有させることにより、上記セラミック基板の明度を、JIS Z 8721の規定に基づく値でN6以下にすることができる。このような明度のセラミック基板は、輻射熱量、隠蔽性に優れる。しかも、こうしたセラミック基板は、サーモビュアにより、正確な表面温度測定が可能になる。なお、上記セラミック基板に含有されるカーボンの分析法としては、酸素気流中燃焼―赤外線吸収法として、JIS Z 2615(1996)に規定されている方法を用いることが好適である。
前記セラミック基板11はまた、気孔率が5%以下のものを用いることが望ましい。その理由は、高温での熱伝導率の低下、反りの発生を抑制することができるからである。なお、この気孔率はアルキメデス法により測定することができる。
セラミック基板11の形状は、円板形状にすることが望ましく、その大きさは直径で200mm以上、より望ましくは250mm以上の大きさのものに適用する。このような大きさのセラミック基板は、上記プラズマ発生装置を半導体製造の分野で用いる場合に、大口径の半導体ウエハを載置することができるからである。
前記セラミック基板のウエハ処理側の面は、JIS B 0601の規定に基づく面粗度はRaで0.05〜2.0μm程度の粗さにすることが望ましい。その理由は、面粗度Raが0.05μm未満だと、シリコンウエハとセラミック基板との密着性が高くなり、セラミック基板中に焼結助剤として添加されたイットリウムが高温処理中にシリコンウエハと反応してシリコンウエハの汚染を引き起こすからである。一方、ウエハ処理側の面の面粗度Raが2.0μmを超えて粗くなると、加熱処理などではウエハの温度分布にバラツキが生じ、ウエハ表面を均一に処理することができなくなってしまうからである。なお、好ましい面粗度Raは0.1〜1.2μmである。
セラミック基板11の厚さは、5〜20 mmのものを用いることが望ましい。その理由は、5mm未満だと、セラミック基板自体の強度が低下するため破損しやすくなり、一方、20 mmを超えると、温度追従性が低下することがある。より望ましい下限は12 mmであり、より望ましい上限は16 mmである。その理由は、12 mm未満だと、セラミック基板中を伝搬する熱が充分に拡散しないため加熱面に温度のばらつきが発生することがあり、また、セラミック基板の強度が低下して破損する場合がある。一方、16 mmを超えると、セラミック基板中を熱が伝搬しにくくなり、加熱の効率が低下する傾向がある。
以上説明したように、本発明に係るプラズマ発生装置用電極埋設部材によれば、セラミック基板の焼成時や高温長時間の使用に当たっても、該基板中に埋設した各種電極、とりわけプラズマ発生用電極の体積抵抗率の変動が小さいだけでなく、この電極と給電端子等との接続部における発熱、熱応力の発生を抑制できるので基板の破損が少なく、耐食性や耐久性に優れ、品質を長期間安定した状態に維持できる。
図1は、本発明に係るプラズマ発生装置用電極埋設部材の一例を示す部分断面図である。この図に示すように、本発明に適合する形態をもつプラズマ発生装置の電極埋設部材10は、主として、セラミック基板11と、この基板11中に埋設されている板状の2枚のプラズマ発生用電極112a、112bおよび必要に応じて設けられるヒータ電極12とからなるものであり、各電極112a、112b相互間は、ビア形構造のものの好適例とする複数個の接続導体113bにて接続されている。このプラズマ発生用電極112a、112bのシリコンウエハを載置す側の面とは反対側に当る底面には、最下層となる前記プラズマ発生電極112bと接続される給電端子となるスルーホール113aおよびこのスルーホール113aを基底面11bに露出させるための外部端子23が形成される。そして、この部材には、必要に応じてさらに、前記セラミック基板11の底面11bに、セラミック製の端子保護筒17が接合され、一方、前記セラミック基板11の上面11aは、ウエハを支持するための複数の凸起11cが設けられ、さらにセラミック基板11の内部には、必要に応じてヒータ電極12が埋設され、そして、そのヒータ電極12には、給電端子用スルーホール13およびこのスルーホール13を基板底面11bに露出させるための外部端子23’や導線24などを設けてもよい。
本発明において、前記給電端子として機能するスルーホール113a、13、とくにプラズマ発生用電極112bと接続されるスルーホール(給電端子)113aは、上述した表皮効果の影響を考慮して、その表面積がより大きくなるように、外周に凹凸、とくに図9(a)〜(e)に示すような凹凸条を設けることが好ましい。また、給電端子は筒状にすることにより体積を小さくすることが好ましい。さらには、この給電端子の外表面の軸方向に直行する水平断面の形状が、花弁状や異形の、より好ましくは円筒状とすることが望ましい。さらに、花弁状や異形状とした場合、それらのとがった凹凸部は、丸くなっていることが望ましい。
そして、給電端子となるこのスルーホール113aは、孔内に導電性ペーストを密に充填したものではなく、孔内壁に導電性ペーストを塗布して円筒状となるように、つまり孔内に導電性ペーストを充填してもその中心部が空洞になるようにする。そして、導電性ペーストを塗布して筒状体としたあと、大気圧下、80℃で5時間程度で乾燥させた後、空洞部に窒化アルミニウムのペーストを充填して給電端子とする。このようにして、円筒状(図9(a))あるいは水平断面形状が花弁状(図9(b))、星形(図9(c)、(d)、(e))、筒状体などの給電端子が得られる。
給電端子を構成する上記スルーホール113a、13および電極接続導体113bを構成する材料としては、例えば、金、銀、白金およびパラジウム等の貴金属、鉛、タングステン、モリブデン、ニッケル等の金属またはこれらの合金、タングステン、モリブデンの炭化物等の導電性セラミックなどが好適に用いられる。
なお、給電端子とする上記スルーホール113a、13とプラズマ発生用電極112nあるいはヒータ電極12との間には、必要に応じこれらの接続面積を大きくして導通を確実にしかつ接着力を高めるためにパッド部(図8、19c参照)を形成することが望ましい。かかるパッド部を構成する材料としては、導電性を有する材料であればよく、例えば、電極材料やスルーホールと同じ材料等を用いることができる他、金属(W、Mo)、合金やこれらの混合物であってもよい。
上述したプラズマ発生装置用電極埋設部材を半導体製造装置に適用する場合、セラミック基板11は通常、底板を備えた支持容器内に、シリコンウエハを載置する側の面とは反対側が固定される。しかも、このセラミック基板11下に取付けた端子保護筒17の内側は気密に保持され、たとえセラミック基板11の周囲が反応性ガスやハロゲンガス等の腐食性ガス雰囲気に曝されている場合であっても、該端子保護筒17の内部に収納された外部端子23や導線24等は、上記腐食性ガスと直接触れるようになことはない。しかも、この端子保護筒17は、セラミック基板11をしっかりと支持する働きをも有するので、セラミック基板11が高温に加熱された場合でも、自重によって反るようなことはない。その結果、半導体ウエハ等の被加熱物(シリコンウエハ)の破損防止にも有利に作用するとともに、被加熱物(シリコンウエハ)を均一に加熱することができるようになる。
前記プラズマ発生用電極112a、112bは、導電性セラミックスもしくは下層のものに限ってMoの如き金属にて構成するが、特に前者のセラミックス製のものは使用時の焼成によって金属が炭化したようなものではなく、出発材として既にタングステン炭化物、モリブデン炭化物となったものが用いられる。これらの導電性セラミックスは、単独で用いてもよくまた、2種以上を混合したものでもよい。なかでも炭化タングステンがより好適である。
かかるプラズマ発生用電極112a、112bの厚さとしては、5μm〜300μm程度のものを用いることが望ましい。なお、電極層の厚みの測定値は、プラズマ発生用電極が埋設されたセラミック基板11を、板面に対して垂直な方向に切断し、その時に観察される2つのプラズマ発生用電極とセラミック基板との境界の距離を、場所によってばらつきが生じるのを防ぐため、任意の10個所を測定し、その平均値を用いた。この厚さが、5μm未満だと、電極層の厚みのバラツキの程度が大きく影響されるため、抵抗値のバラツキが大きく、プラズマ分布が一定にならないため、ウエハ表面に形成される気相成長面の厚みバラツキが大きくなる。一方、300μmを超えると、高温時に、クラックが発生してしまう。
上記の電極に用いられる導電性セラミックスは、粒子径が、0.1〜10μmのものが用いられる。この理由は、0.1μm未満だと酸化されやすくなるからである。一方、10μmを超えると、焼結しにくくなり、抵抗値が大きくなる。この粒径の定義は、上述したとおり、任意の二次元断面視で最小短径と最大長径の範囲を定めるものである。
セラミック基板11中にプラズマ発生用電極112a、112bを多層化状態に埋設した状態で形成するには、導体グリーンシートか導体ペーストを用いる。導体グリーンシートを用いる場合、導体グリーンシートをパターンに打ち抜いた後、セラミック基板となる絶縁性グリーンシートの上に該電極パターン層を積層し、これらを焼成して形成することが望ましい。
上記導体グリーンシートとは、導電性セラミック粒子を含有したものであり、その他に各種の樹脂や溶剤、増粘剤等を含有するものであってもよい。前記樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が使用でき、上記溶剤としては、イソプロピルアルコールなどが使用でき、また、上記増粘剤としては、セルロースなどが使用できるが、これらの例示のものだけに限られるものではない。
また、プラズマ発生用電極の各層を形成する際に、導体ペースト法による場合、絶縁性セラミックスグリーンシート上に、スクリーン印刷法によって、導体ペースト層を形成し、その後さらに、印刷していない他のセラミックグリーンシートを積層し、焼成することにより、セラミック基板の内部にプラズマ発生用電極層が埋設された状態とすることが望ましい。
前記導電性セラミックペーストには、導電性セラミック粒子以外に、各種の樹脂や溶剤、増粘剤等を添加してもよい。上記樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが用いられ、溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコールなどが用いられ、そして、増粘剤としては、セルロースなどが用いられるが、これらのものだけに限られるものではない。
図2(a)〜(c)は、本発明のプラズマ発生装置用電極埋設部材中に埋設される各プラズマ発生用電極形状の好適例を示す平面図である、図2(a)は円状プレーン型のプラズマ発生用電極の例、図2(b)、図2(c)に示すものは円状プレーン型のものに円形や方形の開口112hを規則的に穿孔してなるメッシュ状のパターンをもつプラズマ発生用電極の例であり、これらの形状は、最上層と下層のものとでは、同じものもしくは違うものを組み合わせて多層状に埋設する。
なお、図2(b)、(c)に示すプラズマ発生装置用電極112は、多数の開口112hを有する板状体からなる電極層であり、多数の開口112hを有するため、セラミックス粒子がセラミックグリーンシートの積層時に流動し、セラミックスの接合力が向上し強度が向上する。また、セラミック基板11とプラズマ発生用電極112との熱膨張係数の差によって、これらの接触部付近では応力が発生し、セラミック基板11が破損する可能性があるが、開口112hを有する場合、応力が分散されるため、上記の危険性が回避される点で有用である。
図2(c)に示すプラズマ発生装置用電極は、網状のメッシュ状体としたものであって、開口率は4≦x<40%程度に調整される。
なお、本発明において、前記セラミック基板11中には、上述したプラズマ発生用電極112a、112bとともに、ヒータ電極12を埋設状態にて形成してもよく、その形成の方法としては、導体グリーンシートを打ち抜いたパターンか導体ペーストによるパターン形成したものを用いることが好ましい。例えば、導体グリーンシートを使用する場合は、その導体グリーンシートを打ち抜いてパターン形成し、その後、その打ち抜きパターンをセラミックグリーンシートの間に挟んで積層したのち、焼成することにより、セラミック基板の内部にヒータ電極が埋設された状態にすることが望ましい。本発明はさらに、図示しない静電電極を設けて静電チャックとして構成したものであってもよい。
図3は、セラミック基板11中に4枚のプラズマ発生装置用電極112a〜112dを接続導体113bを介して多層に配設した例である。一般に、プラズマ発生用電極に高周波を印加すると、電極の層厚が薄いと電流が流れにくく、一方でこの電極を厚い一層からなるものにした場合、電極と給電端子との接合部に熱が集中して、大きな熱応力が発生する。そのために、セラミック基体に破損を引き起こす危険があるので、この電極を2層以上に分けて多層化とすることによって、このような問題を回避することにしたのである。
図4は、円状の前記プラズマ発生用電極112等を、平面積で4分割した形態を示す断面図である。もちろん、これら4分割した電極を対として、これを複数層の電極層のうちの少なくとも1層に用いる。
図5は、6層からなるプラズマ発生用電極112a〜112fを水平に等間隔に埋設して多層状として、これらの間を、図6に示すような配置で、多数のビア形接続導体113bにて電気的に接続し、その最下層の電極112fについては給電端子113a、好ましくは図示したような筒状のものを接続し、外部端子23につなげる。そして、セラミック基板11には、その他に、ヒータ電極12を埋設した例を示している。なお、図中の拡大図は、最上層ヒータ電極112aの表面に突起を設けて、表面積を拡大し、高周波の表皮効果を上げる工夫をしたプラズマ発生用電極の例である。
次に、給電端子(スルーホール113a、13)に接続される外部端子23、23’は、図1に示すような断面視でT字形状のものを用いることが好ましいが、その他、棒状部材、端部にねじ溝が切られた部材であってもよい。なお、上記外部端子にねじが刻接されたものである場合、該スルーホール113a、13に上記外部端子23のねじを螺合させることができるねじ孔を形成することが望ましい。
上記外部端子23の材料としては、例えば、ニッケル、タングステン等の金属を用いることができる。この外部端子23の大きさとしては、スルーホール(給電端子)の形状に合わせ、さらには使用するセラミック基板の大きさ等によって適宜に調整すればよく、例えば、外周および内部にねじ山が形成された外部端子を使用する場合、その軸部分の直径の好ましい下限は2.0 mm程度、好ましい上限は8.0 mm程度であり、軸部分の長さの好ましい下限は5.0 mm程度、好ましい上限は12.0 mm程度のものを用いる。
上記セラミック基板11には、その底面に、図1に示すように、加熱面に向けて穿設された有底孔を設け、この有底孔の孔底をヒータ電極埋設位置よりも加熱面に近い位置に形成し、その有底孔内には熱電対等の測温素子を取付けてもよい。この測温素子によりヒータ電極の温度を測定し、そのデータをもとに電圧、電流量を変えて、温度を制御することができる。
上記測温素子としては、例えば、熱電対、白金測温抵抗体、サーミスタなどが用いられる。上記熱電対としては、例えば、JIS C 1602(1980)に挙げられているものが用いられるが、なかでは、K型熱電対が好ましい。
また、セラミック基板11の中央から離れた部分には、図1に示すように、リフターピン(図示せず)を挿通するための貫通孔15を設けることが望ましい。
また、セラミックス基板11のシリコンウエハ載置側の面には、該ウエハを支持するための複数個の突起11cをエンボス加工によって設けることが好ましく、その突起11c表面はブラスト加工によって粗面化したものがより好ましい。なお、この基板上に形成された突起11cを介して半導体ウエハを該基板の加熱面上に支持することにより、加熱面から5〜300μm離間させた状態に保持して加熱することもできる。
以下、本発明に係るプラズマ発生装置用電極埋設部材を製造する方法の一例を、示す図5に基づき説明する。
(1)グリーンシートおよび給電端子の作製工程
まず、セラミック粉末をバインダ、溶剤等と混合してペーストを調製し、これをドクターブレード法でシート状に成形してグリーンシート110を作製する。そのセラミック粉末としては、窒化アルミニウム等を使用することができ、必要に応じて、イットリア等の焼結助剤、Na、Caを含む化合物等を加えてもよい。上記バインダとしては、アクリル系バインダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブおよびポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種であることが望ましい。上記溶媒としては、α−テルピネオールおよび/またはグリコールが望ましい。
グリーンシート110の厚さは、好ましくは0.1〜2.0 mm程度とし、所定のグリーンシート110については、ヒータ電極およびプラズマ発生用電極と接続するための給電端子形成用のスルーホールや貫通孔あるいは有底孔となる部分(孔)を予め形成するか、グリーシート積層体を作製し焼成した後に形成してもよい。上記スーホールについては、その孔内を導電性ペーストで完全に充填するのではなく、孔壁部分にのみ導電性ペーストを塗布することによって中心部が空洞(筒状)になるようにした後、大気圧、80℃で5時間乾燥し、最後に空洞部に窒化アルミニウムペーストを充填してペースト充填層133とし、これを給電端子113とする。
(2)グリーンシート上に各種電極用炭化タングステンペースト等の層を形成する工程
グリーンシート110のうちの一部110a上に、炭化タングステン(WC)のペーストを印刷または炭化タングステングリーンシートをパターンで打ち抜いてプラズマ発生用電極112a、112bとする導体ペースト層122を形成したものを準備する。また、他のグリーンシート110b上には、前記プラズマ発生用電極112a、112bどうしを接続するための接続導体113bとなる部分に穿けた通孔内に導体ペーストを充填したものを準備する。また、前記グリーシート110c上に炭化タングステン(WC)のペーストを印刷またはその炭化タングステン(WC)グリーンシートをパターンに打ち抜いてヒータ用電極(炭化WC発熱体パターン層)12を形成する。そして、これらのグリーンシート110、110aから110dを多層配置するプラズマ発生用電極112の数に応じ、また、ヒータ電極12の埋設位置に応じて積層すると共に、各電極パターン層122、130、133と接続導体113bや給電端子113aとなるスルーホール部分に充填した導体ペースト充填層130とが重なるように設計する。
即ち、図6(a)に示すように、グリーンシート110a上には、プラズマ発生用電極112a、112bとする導体ペースト層122を形成し、グリーンシート110b、110d上には接続導体113b、給電端子113aとするためのスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填して導体ペースト充填層133を形成し、前記導体ペースト層122の端部とスルーホールとなる部分に充填した導体ペースト充填層133とが重なるように印刷し、これを重合接着できるようにする。なお、上記の導体ペーストとしては、金属粒子または導電性セラミック粒子が含まれたものを用いることが好ましい。
上記グリーンシートとする炭化タングステン粒子や炭化モリブデン粒子等は、それらの平均粒径は0.1〜10μm程度のものが好ましい。その理由は、粒径が0.1μm未満であるか、10μmを超えると、導体ペーストを印刷しにくいからである。
このような導体ペーストとしては、例えば、導電性セラミック粒子85〜87重量部;アクリル系、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種のバインダ1.5〜10重量部;α−テルピネオールおよび/またはグリコールからなる溶媒1.5〜10重量部を混合した組成物(ペースト)等を用いることができる。なお、スルーホールとなる部分に充填した導体ペースト充填層130、133に使用する導体ペーストと、導体ペースト層120、122に使用する導体ペーストとは、同じ組成であってもよく、また異なる組成のものを用いてもよい。
(3)グリーンシートの積層工程
プラズマ発生用電極112aとする導体ペースト層122を形成したグリーンシート110aの上に、電極パターン層を形成していないグリーンシート110を図示例では2層積層し、一方、そのグリーンシート110の下には、接続導体113bとなる導体ペースト充填層133のみを形成したグリーンシート110bを重ね合わせ、そして、このグリーンシート110bの下にはさらに、ヒータ電極12用パターン層120を形成したグリーンシート110cを重ね合わせ、さらにその下に、好ましくは筒状体である導体ペースト充填層130を形成したグリーンシート110dを積層し、さらにその下に何の加工もしていないグリーンシート110を積層する(図7(a))。
このとき、導体ペースト層122を形成したグリーンシート110aの上側に積層するグリーンシート110の数を下側に積層するグリーンシート110b〜110dおよび110の数よりも多くして、製造するプラズマ発生用タ電極の形成位置を上面側の方向に偏芯させる。具体的には、上側のグリーンシート110の積層数は5〜20枚程度とし、下側のグリーンシート110の積層数は50〜70枚程度とすることが望ましい。
(4)グリーンシート積層体の焼成工程
次に、グリーンシート積層体の加圧、加熱を行い、グリーンシート110および内部の導体ペースト層120、122、133、130等を焼成し、セラミック基板11、プラズマ発生用電極112、抵抗発熱体であるヒータ電極12およびスルーホール13、113等を製造する。(図7(b))
上記焼成のための加熱温度の望ましい下限は1000 ℃、望ましい上限は2100 ℃である。加熱は、不活性ガス雰囲気中または真空中で行う。上記不活性ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素等を使用することができる。加圧の圧力の望ましい下限は10MPa、望ましい上限は20MPaである。
半導体ウエハ等の被加熱物を運搬するためのリフターピンを挿入する貫通孔となる部分は、グリーンシート110を積層し、焼成後に形成する。形成は、ドリル加工によって行われる。
次に、セラミック基板11の底面11bに、ドリル加工により外部端子23用袋孔19を形成する。
(5)略筒状の端子保護筒の製造工程
窒化アルミニウム粉末等のセラミック粉末を、筒状の成形型に入れて成形し、必要に応じて切断加工を施した後、これを加熱温度1000〜2100 ℃、常圧で焼結することにより、筒状のセラミック体17を製造する。このとき、製造する筒状のセラミック体は、略円筒状であることが望ましい。上記焼結のための加熱は、不活性ガス雰囲気中または真空中で行う。上記不活性ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素等を使用することができる。次いで、セラミック体17の端面を研磨して平坦化する。
(6)セラミック基板とセラミック体との接合工程
セラミック基板11の底面中央付近に前記端子保護筒17の端面を接触させた状態で、セラミック基板11と端子保護筒17とを加熱して、これらを接合する。このとき、セラミック体17の内側に前記給電端子用のスルーホール113、13が収まるようにして接合する(図7(c))。
セラミック基板11および端子保護筒17を接合する方法としては、例えば、セラミック基板11内部の焼結助剤の濃度と端子保護筒17の内部の焼結助剤の濃度とが異なるように焼結助剤を含有させ、両者を接合位置で接触させた後、加熱することにより接合する。この場合、焼結助剤の濃度の高い部材から濃度の低い部材の方に焼結助剤が移動するとともに、界面を横切るように粒子が成長し、しっかりとした接合面が形成される。
セラミック基板11と端子保護筒体17とを接合するその他の方法としては、例えば、
(1) セラミック基板11および端子保護筒17の接合面に、これらを構成するセラミック材料の焼結助剤を含有する溶液を塗布して焼成する方法(拡散接合)、
(2) セラミック基板11および端子保護筒17の接合面に、これらを構成するセラミックと主成分が同じセラミックペーストを塗布したのち焼成する方法、
(3) 金ろう、銀ろう等を用いてろう付けする方法、
(4) 酸化物系ガラス等の接着剤を用いて接合する方法、
等であってもよい。
(7)外部端子等の取り付け
前記端子保護筒17の内側に形成した袋孔19に、ろう材19cを介してタングステンネジ付きピン19aをねじ込み、そしてろう材付きのNi棒19bをタングステンネジ付ピンにねじ込む(図8)、その後、900〜1100 ℃に加熱することが好ましい。
さらに、測温素子としての熱電対26等をセラミック基板11の底面に形成した有底孔14内に挿入し、本発明の電極埋設部材10の製造を終了する。
実施例1
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの円形のスルーホール16個をパンチングにより形成した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極用炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの円筒状給電端子とした。
(6)上記(1)〜(5)の処理の終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートをグリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→ヒータ用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシートの順番に積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(7)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(8)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(9)上記(1)〜(8)により製造された電極埋設部材(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(10)上記(1)〜(9)により製造された電極埋設部材(セグメント)に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(11)上記(1)〜(10)により製造された前記セグメントにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(12)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、ヒータつきプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
実施例2
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの円形のスルーホール16個をパンチングにより形成した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極用炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの円状給電端子とした。
(6)プラズマ発生用電極パターンシートと同じ直径で、層圧が200μmのMoからなる円形電極を用意する。
(7)平均粒径3μmの炭化モリブデン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合して下層プラズマ発生用電極用導体ペーストを調整した。さらに、外部端子を接続するためのスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填し、充填層を形成した。
(8)上記(1)〜(7)の処理の終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートをグリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用Mo電極→グリーンシート→ヒーター用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシートの順番に積層し、130℃、8MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(9)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(10)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(11)上記(1)〜(10)の工程により製造された電極埋設部材(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(12)上記(1)〜(10)の工程により製造された電極埋設部材(セグメント)に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(13)前記セグメント1nにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(14)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、ヒータつきプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
実施例3
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの花形形状のスルーホール16個をパンチングにより形成した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極用炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの花形筒状(図9(b))給電端子とした。
(6)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合して下層プラズマ発生用電極用導体ペーストを調整した。さらに、外部端子を接続するためのスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填し、充填層を形成した。
(7)上記(1)〜(6)の処理の終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートをグリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→ヒーター用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシートの順番に積層し、130℃、8MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(9)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(10)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(11)上記(1)〜(10)により製造されたセラミックヒータとする電極埋設部材、(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(12)上記(1)〜(10)により製造されたセラミックヒータに、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(13)前記セグメントにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(14)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、ヒータつきプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
実施例4
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの凹凸状円形のスルーホール16個をパンチングにより形成した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極用炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの凹凸形状(図9(c)〜(e))円筒状給電端子とした。
(6)プラズマ発生用電極パターンと同じ直径で、層厚が200μmのWからなる円形電極を用意する。
(7)平均粒径3μmの炭化モリブデン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合して下層プラズマ発生用電極用導体ペーストを調整した。さらに、外部端子を接続するためのスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填し、充填層を形成した。
(8)上記(1)〜(7)の処理を終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートをグリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→ヒーター用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用W電極→グリーンシートの順番に積層し、130℃、8MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(9)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(10)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(11)上記(1)〜(10)により製造されたセラミックヒータとする電極埋設部材(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(12)上記(1)〜(10)により製造されたセラミックヒータに、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(13)前記セグメントにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(14)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、ヒータつきプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
実施例5
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの円形スルーホール16個をパンチングにより形成した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極用炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの円筒状給電端子とした。
(6)平均粒径3μmの炭化モリブデン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合して下層プラズマ発生用電極用導体ペーストを調整した。さらに、外部端子を接続するためのスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填し、充填層を形成した。
(7)上記(1)〜(6)の処理の終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートをグリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→ヒーター用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシートの順番に積層し、130℃、8MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(8)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(9)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(10)上記(1)〜(9)により製造されたセラミックヒータとする電極埋設部材(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(11)上記(1)〜(10)により製造されたセラミックヒータに、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(12)前記セグメントにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(13)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、ヒータつきプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
実施例6
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの円形スルーホール16個をパンチングにより形成した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極用炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの円筒状給電端子とした。
(6)プラズマ発生用電極パターンシートと同じ直径で、層圧が200μmのMoからなる円形電極を用意する。
(7)平均粒径3μmの炭化モリブデン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合して下層プラズマ発生用電極用導体ペーストを調整した。さらに、外部端子を接続するためのスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填し、充填層を形成した。
(8)上記(1)〜(7)の処理の終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートをグリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用Mo電極→グリーンシート→プラズマ発生用Mo電極→グリーンシート→プラズマ発生用Mo電極→グリーンシート→ヒーター用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用Mo電極→グリーンシート→プラズマ発生用Mo電極→グリーンシートの順番に積層し、130℃、8MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(9)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(10)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(11)上記(1)〜(10)により製造されたセラミックヒータとする電極埋設部材(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(12)上記(1)〜(11)により製造されたセラミックヒータに、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(13)前記セグメントにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(14)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、ヒータつきプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
実施例7
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの円形のスルーホール16個をパンチングにより形成した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極用炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの円筒状給電端子とした。
(6)上記(1)〜(5)の処理の終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートをグリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→ヒータ用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシートの順番に積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(7)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(8)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(9)上記(1)〜(8)により製造された電極埋設部材(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(10)上記(1)〜(9)により製造された電極埋設部材(セグメント)に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(11)上記(1)〜(10)により製造された前記セグメントにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(12)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、ヒータつきプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
実施例8
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの円形のスルーホール16個をパンチングにより形成した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極用炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの円状給電端子とした。
(6)プラズマ発生用電極パターンシートと同じ直径で、層圧が200μmのMoからなる円形電極を用意する。
(7)平均粒径3μmの炭化モリブデン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合して下層プラズマ発生用電極用導体ペーストを調整した。さらに、外部端子を接続するためのスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填し、充填層を形成した。
(8)上記(1)〜(7)の処理の終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートをグリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用Mo電極→グリーンシート→ヒーター用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用Mo電極→グリーンシートの順番に積層し、130℃、8MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(9)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(10)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(11)上記(1)〜(10)の工程により製造された電極埋設部材(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(12)上記(1)〜(10)の工程により製造された電極埋設部材(セグメント)に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(13)前記セグメント1nにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(14)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、ヒータつきプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
実施例9
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの円形のスルーホール16個をパンチングにより形成した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極用炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの円筒状給電端子とした。
(6)上記(1)〜(5)の処理の終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートをグリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→ヒーター用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシートの順番に積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(7)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(8)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(9)上記(1)〜(8)により製造された電極埋設部材(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(10)上記(1)〜(9)により製造された電極埋設部材(セグメント)に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(11)上記(1)〜(10)により製造された前記セグメントにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(12)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、ヒータつきプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
実施例10
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの円形のスルーホール16個をパンチングにより形成した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。これを空気中25 ℃で48時間乾燥させて厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極用炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールの孔内壁に、導電性ペーストをスルーホールが導電性ペーストによって完全に充填されず中心部が空洞(筒状)になるように導電性ペーストを塗布し、大気圧、80 ℃で5時間乾燥機で乾燥させて、その後さらに前記空洞部内に窒化アルミニウムペーストを充填し、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの円状給電端子とした。
(6)プラズマ発生用電極パターンシートと同じ直径で、層圧が200μmのWからなる円形電極を用意する。
(7)平均粒径3μmの炭化モリブデン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合して下層プラズマ発生用電極用導体ペーストを調整した。さらに、外部端子を接続するためのスルーホールとなる部分に導体ペーストを充填し、充填層を形成した。
(8)上記(1)〜(7)の処理の終わったグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートをグリーンシート→プラズマ発生用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用W電極→グリーンシート→プラズマ発生用W電極→グリーンシート→ヒーター用電極炭化タングステンパターンシート→グリーンシート→プラズマ発生用W電極→グリーンシート→プラズマ発生用W電極→グリーンシートの順番に積層し、130℃、8MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(9)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(10)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(11)上記(1)〜(10)の工程により製造された電極埋設部材(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(12)上記(1)〜(10)の工程により製造された電極埋設部材(セグメント)に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(13)前記セグメント1nにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(14)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付けし、ヒータつきプラズマ発生用電極埋設部材を得た。
比較例1
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、基板として用いる厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの円形のスルーホール16個をパンチングにより成形した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)平均粒径3μmの炭化タングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α―テルピネオール溶媒3.7重量部、および分散剤0.2重量部を混合してプラズマ発生用電極用導体ペーストを調整し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、プラズマ発生用電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(5)次に、前記スルーホールに、導電性ペーストを充填し、大気圧80℃で5時間乾燥機で乾燥させて、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの円柱状給電端子とした。
(6)上記処理の終わった(1)〜(5)のグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートを積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(7)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極ならびに厚さ80μm、開口率40%のプラズマ発生用電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(8)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(9)上記(1)〜(8)の工程により製造された電極埋設部材(セグメント)のウエハ加工面の粗度をRaが0.8μmになるようにブラスト加工を行った。
(10)上記(1)〜(9)の工程により製造された電極埋設部材に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(11)前記セグメントにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(12)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付け、プラズマ発生用電極埋設部材を得た。
比較例2
(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y23:イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレード法により成形を行って、基板として用いる厚さ0.47 mmのグリーンシートを作製した。
(2)次に、このグリーンシートを80 ℃で5時間乾燥させた後、外部端子形成のための、直径3.0 mmの円形のスルーホール16個をパンチングにより成形した。
(3)平均粒径1μmの炭化タングステン(アライドマテリアル製WC−10)粒子10000重量部、アクリル系バインダ(三井化学製SA−545)1509重量部、可塑剤(黒金化成製 DOA)175重量部、1−ブタノール560重量部、エタノール432重量部を混合し、ドクターブレード法にて厚さ65μm±5μmの炭化タングステングリーンシートを製造した。この炭化タングステングリーンシートを、空気中25 ℃で48時間乾燥させて、厚さ55μm±5μmのグリーンシートとし、このグリーンシートを打ち抜き加工して、ヒータ電極とすべき炭化タングステンのパターンシートを形成した。
(4)次に、前記スルーホールに、導電性ペーストを充填し、大気圧80℃で5時間乾燥機で乾燥させて、厚さ0.47 mm、直径3.0 mmの円筒状給電端子とした。
(5)プラズマ発生用電極パターンシートと同じ直径で、層圧が200μmのMoからなる円形電極を用意する。
(6)上記処理の終わった(1)〜(6)のグリーンシートと炭化タングステンのパターンシートを積層し、130 ℃、8 MPaの圧力で圧着して積層体を形成した。
(7)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600 ℃で5時間脱脂し、1840℃、圧力15 MPaで6時間ホットプレスし、厚さ18 mmのセラミックス板状体を得た。これを330 mmの円盤状に切り出し、内部に厚さ25μm、幅10 mmのヒータ電極ならびに厚さ80μm、開口率50%のプラズマ発生用電極を有するとともに、スルーホールを有するセラミックス板状体とした。
(8)そして、得られたセラミックス板状体の表面にドリル加工で測温素子を挿通するための有底孔およびニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔を形成した。
(9)上記(1)〜(8)の工程により製造された電極埋設部材のウエハ加工面の粗度をRaが0.5μmになるようにブラスト加工を行った。
(10)上記(1)〜(8)の工程により製造された電極埋設部材に、窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径0.6μm)を乾式ラバープレス法により円筒型に成形して、酸化雰囲気、600 ℃、5時間の条件で脱脂した後、窒素ガス中、1860 ℃、6時間の条件で焼成してなる窒化アルミニウム製の柱状体(外径80 mm、内径70 mm、長さ190 mm)を窒素ガス中、1850 ℃で加熱して接合した。
(11)前記セグメントにドリル加工を施して、シリコンウエハのリフターピンを挿通させる貫通孔、熱伝対を埋め込むための有底孔(直径:1.7 mm、深さ:10 mm)を形成した。
(12)ニッケル製の電極棒を固定するための側面にネジの溝が形成される固定用孔に、Au−Niろう材を附着したタングステンピンを固定用孔に固定し、先端にAu−Niろう材を附着させたニッケル棒をねじ込み、窒素雰囲気、1030 ℃で28分の条件でニッケル棒のろう付け、プラズマ発生用電極埋設部材を得た。
Figure 2005116608
表1は、実施例1〜10および比較例1、2に示された各部材の構成条件ならびに、基板の耐久性試験(耐久試験、基板の破壊の有無)の結果を示すものである。この表1に示すところから、明らかなように、本発明に適合する実施例1〜10については、例えば、実施例2、4、8、10では、下層の電極にMo電極を使用することにより、いずれも耐久時間が13000時間を超えても基板の破壊が全く起こらない結果を示した。この結果は、電極を複数層に、特に、下層をMoおよびWによって形成することが、局所的な発熱を抑え基板中の高い温度均一性を形成することを示唆するものである。
一方、比較例2は、単層で、しかも電極はMoから形成されている。この構成の場合、耐久時間は500時間で、この時間で基板は破壊してしまった。この結果は、電極が単層でしかもMoから形成されているため、Moが基板中のカーボンと炭化反応を起こし、抵抗値の増加を引き起こし、基板中の電極付近に局所的な異常発熱を起こしたことを、示唆するものである。
なお、上記耐久性試験は、実際の使用温度に近い500℃で行なった。時間は、この試験方法に基づく値であり、そして、基板の破壊の有無は、10000時間以上亀裂などの破損が全く観察されなかったものは破壊無し、10000時間以内で亀裂などの破損が観察されたものは破壊有りとした。
本発明に係る電極埋設部材は、半導体を製造する分野において、半導体ウエハに薄膜を形成するためのCVD装置のような薄膜形成装置や、ドライエッチング装置に対して用いられるものである。
本発明のプラズマ発生装置用電極埋設部材の部分断面図である。 本発明で用いるプラズマ発生用電極の一例を模式的に示す平面図である。 基板内に4個のプラズマ発生用電極を導体を介して多層に埋設した例を示す断面図である。 プラズマ発生用電極の他の例を模式的に示す平面図である。 本発明の他の実施形態を示す6層のプラズマ発生用電極とヒータ電極とを埋設してなるセラミックヒータの一例を模式的に示す断面図である。 プラズマ発生用電極接続用導体のセラミックグリーンシート上への配置例を示す断面図である。 (a)〜(c)は、本発明のプラズマ発生用電極埋設部材の製造方法の一例を示す断面図である。 外部端子取り付け部の拡大断面図である。 端子形状を例示する部分断面図である。
符号の説明
10 電極埋設部材
11 セラミック基板
11a 加熱面
11b 底面
11c エンボス
12 ヒータ電極
112(112a〜112d) プラズマ発生電極
113(113a、113b) スルーホール(給電端子)
14 有底孔
15 貫通孔
17 端子保護筒
19 袋孔
23、23’ 外部端子
24 導電線
26 リード線
110(110a〜110d) グリーシート
120 ヒータ用電極パターン層
122 プラズマ発生電極用導体ペースト
130 ヒータ用給電端子の導電ペースト充填層
133(113a、113b) 電極間接続用導体用導体ペースト充填層
180 側温素子

Claims (6)

  1. セラミック基板中に複数個のプラズマ発生用電極を導体を介して平行に複数層に亘って配設してなる電極埋設部材において、複数個の前記電極の少なくとも一個を導電性セラミックスにて構成したことを特徴とするプラズマ発生装置用電極埋設部材。
  2. 前記電極は、最上層部の電極を導電性セラミックスにて構成する一方、その下層にある複数個の電極のうちの少なくとも一層を金属にて構成したことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生装置用電極埋設部材。
  3. 前記セラミック基体が、絶縁性窒化物セラミックスあるいは絶縁性炭化物セラミックスであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生装置用電極埋設部材。
  4. 電極として用いられる前記導電性セラミックスが、導電性炭化物セラミックスあるいは導電性窒化物セラミックスであることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ発生装置用電極埋設部材。
  5. 下層電極として用いられる前記金属が、タングステンまたはモリブデンであることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ発生装置用電極埋設部材。
  6. 最下層の電極に円筒状もしくは外表面に凹凸を有する給電端子を接続してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載のプラズマ発生装置用電極埋設部材。

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