JP2007065452A - 偏光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリビニルアルコール系偏光フィルムに、延伸されたシクロオレフィン系樹脂フィルムが接着剤で接合された偏光板において、接着界面近傍のシクロオレフィン系樹脂フィルム表層での剥離を防止する。
【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムにシクロオレフィン系樹脂フィルムが接着剤で接合されてなる偏光板において、そのシクロオレフィン系樹脂フィルムは、複屈折性を示し、面内位相差値が40nm以上100nm以下、厚み方向位相差値が80nm以上250nm以下であり、かつ、面内遅相軸方向の屈折率nx と厚み方向の屈折率nz との差nx−nz が0.0025以下であるもので構成する。ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの一方の面には前記の複屈折性を示すシクロオレフィン系樹脂フィルムを、他方の面には酢酸セルロース系フィルムを、各々接着剤で接合するのが有利である。

【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムに、複屈折性を示すシクロオレフィン系樹脂フィルムが接着剤で接合されている偏光板に関するものである。
偏光板は通常、二色性色素が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの片面又は両面に、接着剤層を介して、透明樹脂フィルム、例えば、トリアセチルセルロースに代表される酢酸セルロース系のフィルムを積層した構成となっている。これを、必要により光学補償フィルム、位相差フィルムなど、他の光学フィルムを介して、液晶セルに粘着剤で貼り合わせ、液晶表示装置の構成部品となる。
液晶表示装置は、液晶テレビ、液晶モニター、パーソナルコンピュータなど、薄型の表示画面として、用途が急拡大している。特に液晶テレビの市場拡大は著しく、また、低コスト化の要求も非常に強い。液晶テレビ用の偏光板は通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光フィルムの両面にトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を水系接着剤で積層してなり、その偏光板の片面に粘着剤を介して位相差フィルムが積層されている。偏光板に積層される位相差フィルムとしては、ポリカーボネート系樹脂フィルムの延伸加工品やシクロオレフィン系樹脂フィルムの延伸加工品などが使用されているが、液晶テレビ用には、高温における位相差ムラの非常に少ないシクロオレフィン系樹脂フィルムからなる位相差フィルムが多用されている。偏光板と延伸シクロオレフィン系樹脂フィルムからなる位相差フィルムとの貼合品については、生産性の向上、製品コストの低減のため、構成する部品点数を減らしたり、製造プロセスを簡略化したりすることが考えられている。例えば、特開平 8-43812号公報(特許文献1)には、位相差機能を有するシクロオレフィン系(ノルボルネン系)樹脂フィルム/偏光フィルム/TACフィルムの積層構成が開示されている。
また、本発明者らによる特開 2005-70140 号公報(特許文献2)、特開 2005-181817号公報(特許文献3)及び特開 2005-208456号公報(特許文献4)には、ポリビニルアルコール系偏光フィルムとシクロオレフィン系保護フィルムとを、ウレタン系の水系接着剤で接合することが記載されている。
特開平8−43812号公報(特に実施例4参照) 特開2005−70140号公報 特開2005−181817号公報 特開2005−208456号公報
上記のような、シクロオレフィン系樹脂からなる位相差フィルムを偏光フィルムに直接貼合した位相差フィルム一体型偏光板は、その位相差フィルム面が粘着剤を介して液晶セルに貼合され、液晶テレビが組み立てられる。そして、例えば液晶セルへの貼り損じが生じた場合には、位相差フィルム一体型偏光板を液晶セルから剥がして、いわゆるリワークをすることになるが、この際、偏光フィルムと位相差フィルムの界面で剥離しやすいという問題が明らかになってきた。この剥離界面を詳細に分析したところ、剥離は、偏光フィルムと位相差フィルムの接着界面自体ではなく、シクロオレフィン系樹脂フィルムの接着界面近傍の表層(スキン層)で起こっていることが見出された。すなわち、シクロオレフィン系樹脂フィルムの接着界面近傍が脆いために、そのスキン層が凝集破壊を起こしていることを突き止めた。
そこで本発明の目的は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムに、延伸されたシクロオレフィン系樹脂フィルムを接着剤で接合してなる偏光板において、偏光フィルムとシクロオレフィン系樹脂フィルムとが接着されている界面近傍のシクロオレフィン系樹脂フィルム表層での剥離を防止することにある。
本発明者らは、かかる目的のもとで鋭意研究を行った結果、シクロオレフィン系樹脂フィルムによりもたらされる光学特性を維持したまま、その複屈折率差を特定範囲内とすることで、シクロオレフィン系樹脂フィルムの接着界面近傍にあるスキン層の強度を高めることができ、もって、偏光フィルムとシクロオレフィン系樹脂フィルムの接着界面近傍におけるシクロオレフィン系樹脂フィルム層の剥離を防止できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明によれば、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの少なくとも一方の面にシクロオレフィン系樹脂フィルムが接着剤で接合されてなる偏光板であって、そのシクロオレフィン系樹脂フィルムは複屈折性を示し、面内位相差値が40nm以上100nm以下、厚み方向位相差値が80nm以上250nm以下であり、かつ、面内遅相軸方向の屈折率nxと厚み方向の屈折率nzとの差nx−nz が0.0025以下である偏光板が提供される。
ここで、シクロオレフィン系樹脂フィルムは、その厚みが80μm 以上であるのが好ましい。また、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの一方の面には前記の複屈折性を示すシクロオレフィン系樹脂フィルムを、他方の面には酢酸セルロース系フィルムを、各々接着剤で接合するのが有利である。
本発明によれば、延伸されたシクロオレフィン系樹脂フィルムがポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムに接着剤で接合されてなる位相差フィルム一体型偏光板において、粘着剤を介して液晶セルに貼合した後リワークが必要となった場合でも、シクロオレフィン系樹脂フィルムの接着界面近傍で剥がれることがなく、粘着剤層で確実に剥がすことができるようになる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の偏光板は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの少なくとも一方の面に、所定の複屈折特性を持つシクロオレフィン系樹脂フィルムを積層して製造される。ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムは、具体的には、一軸延伸したポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向したものである。
偏光フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとそれに共重合可能な他の単量体との共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合される他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、不飽和スルホン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%程度、好ましくは98モル%以上である。このポリビニルアルコール系樹脂は、さらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用し得る。また、ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000〜10,000程度、好ましくは1,500〜5,000程度である。
かかるポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光フィルムの原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は特に限定されるものでなく、公知の方法で製膜することができる。ポリビニルアルコール系原反フィルムの膜厚は特に限定されないが、例えば、10μm 〜150μm 程度である。
偏光フィルムは通常、このようなポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色してその二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及びこのホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て、製造される。
一軸延伸は、染色の前に行ってもよいし、染色と同時に行ってもよいし、染色の後に行ってもよい。一軸延伸を染色の後で行う場合には、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前に行ってもよいし、ホウ酸処理中に行ってもよい。もちろん、これらの複数の段階で一軸延伸を行うことも可能である。一軸延伸にあたっては、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また、大気中で延伸を行うなどの乾式延伸であってもよいし、溶剤にて膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常2〜8倍程度である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色するには、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、二色性色素を含有する水溶液に浸漬すればよい。二色性色素として具体的には、ヨウ素や二色性染料が用いられる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合は通常、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液におけるヨウ素の含有量は通常、水100重量部あたり 0.01〜1重量部程度であり、ヨウ化カリウムの含有量は通常、水100重量部あたり 0.5〜20重量部程度である。染色に用いる水溶液の温度は、通常20〜40℃程度であり、また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常20〜1,800秒程度である。
一方、二色性色素として二色性染料を用いる場合は通常、水溶性二色性染料を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬して染色する方法が採用される。この水溶液における二色性染料の含有量は、水100重量部あたり、通常1×10-4〜10重量部程度、好ましくは1×10-3〜1重量部程度である。この水溶液は、硫酸ナトリウムなどの無機塩を染色助剤として含有していてもよい。染色に用いる染料水溶液の温度は、通常20〜80℃程度であり、また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常10〜1,800秒程度である。
二色性色素による染色後のホウ酸処理は、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬することにより行われる。ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸の量は、水100重量部あたり、通常2〜15重量部程度、好ましくは5〜12重量部程度である。二色性色素としてヨウ素を用いる場合には、このホウ酸含有水溶液はヨウ化カリウムを含有するのが好ましい。ホウ酸含有水溶液におけるヨウ化カリウムの量は、水100重量部あたり、通常 0.1〜15重量部程度、好ましくは5〜12重量部程度である。ホウ酸含有水溶液への浸漬時間は、通常 60〜1,200秒程度、好ましくは150〜600秒程度、さらに好ましくは200〜400秒程度である。ホウ酸含有水溶液の温度は、通常50℃以上であり、好ましくは50〜85℃、より好ましくは60〜80℃である。
ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、通常、水洗処理される。水洗処理は、例えば、ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水に浸漬することにより行われる。水洗処理における水の温度は、通常5〜40℃程度であり、浸漬時間は、通常1〜120秒程度である。水洗後は乾燥処理が施されて、偏光フィルムが得られる。乾燥処理は通常、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーターを用いて行われる。乾燥処理の温度は、通常30〜100℃程度、好ましくは50〜80℃である。乾燥処理の時間は、通常60〜600秒程度であり、好ましくは120〜600秒程度である。
こうして、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、一軸延伸、二色性色素による染色及びホウ酸処理が施されて、偏光フィルムが得られる。この偏光フィルムの厚みは、5〜40μm 程度である。本発明では、この偏光フィルムの少なくとも一方の面に、所定の複屈折特性を有するシクロオレフィン系樹脂フィルムを積層して、偏光板とされる。
シクロオレフィン系樹脂とは、例えば、ノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマーのような、環状オレフィン(シクロオレフィン)からなるモノマーのユニットを有する熱可塑性の樹脂である。このシクロオレフィン系樹脂は、上記シクロオレフィンの開環重合体や2種以上のシクロオレフィンを用いた開環共重合体の水素添加物であることができるほか、シクロオレフィンと鎖状オレフィンやビニル基を有する芳香族化合物などとの付加共重合体であってもよい。また、極性基が導入されているものも有効である。
シクロオレフィンと鎖状オレフィンやビニル基を有する芳香族化合物との共重合体とする場合、鎖状オレフィンの例としては、エチレンやプロピレンなどが挙げられ、またビニル基を有する芳香族化合物の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、核アルキル置換スチレンなどが挙げられる。このような共重合体において、シクロオレフィンからなるモノマーのユニットは50モル%以下、例えば、15〜50モル%程度であってもよい。特に、シクロオレフィンと鎖状オレフィンとビニル基を有する芳香族化合物との三元共重合体とする場合、シクロオレフィンからなるモノマーのユニットは、このように比較的少ない量であることができる。かかる三元共重合体において、鎖状オレフィンからなるモノマーのユニットは、通常5〜80モル%程度、ビニル基を有する芳香族化合物からなるモノマーのユニットは、通常5〜80モル%程度である。
市販の熱可塑性シクロオレフィン系樹脂として、ドイツの Ticona 社から販売されている“Topas ”、JSR(株)から販売されている“アートン”、日本ゼオン(株)から販売されている“ゼオノア(ZEONOR)”及び“ゼオネックス(ZEONEX)”、三井化学(株)から販売されている“アペル”など(いずれも商品名)がある。このようなシクロオレフィン系樹脂を製膜して、フィルムとすることになるが、製膜には、溶剤キャスト法、溶融押出法など、公知の方法が適宜用いられる。製膜されたシクロオレフィン系樹脂フィルムも市販されており、例えば、積水化学工業(株)から販売されている“エスシーナ”及び“SCA40 ”、(株)オプテスから販売されている“ゼオノアフィルム”など(いずれも商品名)がある。
シクロオレフィン系樹脂フィルムは、少なくとも一方向に延伸されている。そして、延伸フィルムの面内遅相軸方向の屈折率をnx 、面内でそれと直交する方向(進相軸方向)の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、フィルムの厚みをdとすると、そのフィルムの面内位相差値Ro 及び厚み方向位相差値Rthは、それぞれ次式(1)及び(2)で表されるが、本発明では、面内位相差値Ro が40nm以上100nm以下、厚み方向位相差Rthが80nm以上250nm以下となるようにする。
Ro =(nx−ny)×d (1)
Rth=[(nx+ny)/2−nz]×d (2)
上記のような面内位相差及び厚み方向位相差を発現させるためには、通常二軸延伸が施される。また、面内遅相軸方向の屈折率nx と厚み方向の屈折率をnz との差nx−nzが0.0025以下の延伸フィルムを採用する。nx−nzの値が0.0025より大きいと、この延伸シクロオレフィン系樹脂フィルムをポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光フィルムに接合した状態において、シクロオレフィン系樹脂フィルムの接着界面近傍の表層で剥離が起きやすくなる。
上記のような屈折率特性とするには、延伸倍率と延伸速度を適切に調整するほか、延伸時の余熱温度、延伸温度、ヒートセット温度、冷却温度などの各種温度、及びそのパターンを適宜選択すればよい。比較的緩い条件で延伸を行うことにより、このような屈折率特性が得られるが、例えば延伸倍率は、1.05倍以上1.6倍以下の範囲とするのが好ましく、さらには1.1倍以上、また1.5倍以下とするのがより好ましい。二軸延伸の場合には、最大延伸方向の延伸倍率が上記範囲となるようにすればよい。
延伸フィルムの厚みは厚い方が好ましいが、厚すぎると、加工性に劣るものとなり、また、透明性が低下したり、偏光板の重量が大きくなったりするなどの問題が生じやすい。そこで、延伸が施されたシクロオレフィン系樹脂フィルムの厚みは、80μm 以上であるのが好ましく、さらには80〜200μm 、とりわけ80〜100μm であるのがより好ましい。
本発明においては、偏光フィルムの一方の面に、上記のような特定の屈折率特性を有する複屈折性シクロオレフィン系樹脂フィルムを接合して偏光板とするのであるが、偏光フィルムのもう一方の面には、同種の又は異なる種類の保護フィルムを接合するのが好ましい。この偏光板を液晶表示装置に適用する場合、本発明で規定する複屈折性シクロオレフィン系樹脂フィルム側で液晶セルに貼合される。偏光フィルムの他方の面に接合する保護フィルムとして、シクロオレフィン系樹脂からなるフィルムを用いる場合、このフィルムは、延伸されていても、延伸されていなくてもよい。また、シクロオレフィン系樹脂フィルムとは異なる種類の保護フィルムとして、酢酸セルロース系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、アクリル系フィルムなどを用いることもできる。
酢酸セルロース系フィルムは、セルロースの部分又は完全酢酸エステル化物であって、例えば、トリアセチルセルロースフィルムやジアセチルセルロースフィルムなどが挙げられる。市販のトリアセチルセルロースフィルムとして、富士写真フイルム(株)から販売されている“フジタック TD80”、“フジタック TD80UF” 及び“フジタック TD80UZ”、コニカミノルタオプト(株)から販売されている“KC8UX2M”及び“KC8UY”などがある。酢酸セルロース系フィルムの厚みは、通常20〜200μm 程度である。
これらの保護フィルムは、偏光フィルムに接合される面と反対側の面に、防眩処理、ハードコート処理、帯電防止処理、反射防止処理などの表面処理が施されていてもよい。また、液晶性化合物やその高分子量化合物などからなるコート層が形成されていてもよい。
偏光フィルムの一方の面には、延伸されたシクロオレフィン系樹脂フィルムを、他方の面には、酢酸セルロース系フィルムを、それぞれ接着剤で接合したものが、好ましい形態として挙げられる。
偏光フィルムとシクロオレフィン系樹脂フィルムとの接合に用いる接着剤、また偏光フィルムの片面にシクロオレフィン系樹脂フィルムとは異なる保護フィルムを接合する場合に、偏光フィルムとその保護フィルムとの接合に用いる接着剤は、接着剤層を薄くする観点から、水系のもの、すなわち、接着剤成分を水に溶解したもの又は水に分散させたものが好ましい。例えば、主成分としてポリビニルアルコール系樹脂やウレタン樹脂を用いた組成物が、好ましい接着剤として挙げられる。
接着剤の主成分としてポリビニルアルコール系樹脂を用いる場合、そのポリビニルアルコール系樹脂は、部分ケン化ポリビニルアルコールや完全ケン化ポリビニルアルコールのほか、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、メチロール基変性ポリビニルアルコール、アミノ基変性ポリビニルアルコールのような、変性されたポリビニルアルコール系樹脂であってもよい。この場合は、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液が接着剤となる。接着剤中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、水100重量部に対して、通常1〜10重量部程度、好ましくは1〜5重量部である。
ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液からなる接着剤には、接着性を上げるために、グリオキザールや水溶性エポキシ樹脂などの硬化性成分ないし架橋剤を添加することが好ましい。水溶性エポキシ樹脂は、例えば、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミンのようなポリアルキレンポリアミンとアジピン酸のようなジカルボン酸との反応で得られるポリアミドポリアミンに、エピクロロヒドリンを反応させて得られるポリアミドポリアミンエポキシ樹脂であることができる。かかるポリアミドポリアミンエポキシ樹脂の市販品としては、住友化学(株)から販売されている“スミレーズレジン 650”や“スミレーズレジン 675”、また日本PMC(株)から販売されている“WS-525”などがある。これら硬化性成分ないし架橋剤の添加量は、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部である。その添加量が少ないと、接着性向上効果が小さくなり、一方でその添加量が多いと、接着剤層が脆くなる傾向にある。
接着剤の主成分としてウレタン樹脂を用いる場合、適当な接着剤組成物の例として、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とグリシジルオキシ基を有する化合物との混合物を挙げることができる。ここでいうポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とは、ポリエステル骨格を有するウレタン樹脂であって、その中に少量のイオン性成分(親水成分)が導入されたものである。かかるアイオノマー型ウレタン樹脂は、乳化剤を使用せずに直接、水中で乳化してエマルジョンとなるため、水系の接着剤として好適である。ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂それ自体は公知であり、例えば特開平 7-97504号公報に、フェノール系樹脂を水性媒体中に分散させるための高分子分散剤の例として記載されており、また前述の特許文献2及び4には、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とグリシジルオキシ基を有する化合物との混合物を接着剤として、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムにシクロオレフィン系樹脂フィルムを接合する形態が示されている。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂は、例えば、親水性基含有化合物、ポリエステルポリオール及びポリイソシアネートを反応させて得られる親水性基含有ウレタン樹脂を、水中に乳化させる方法により、製造できる。この際、ポリエステルポリオールに加えて、その他の高分子量ポリオール成分や低分子量の活性水素含有化合物を併用することもできる。高分子量ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリチオエーテルポリオールなどが挙げられる。また低分子量の活性水素含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパンの如きポリヒドロキシ化合物、エチレンジアミン、ピペラジンの如きジアミン化合物などが挙げられる。なかでも、低分子量の活性水素含有化合物を併用することは、好ましい形態である。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂は、重量平均分子量が 5,000以上であることが好ましく、さらに好ましくは重量平均分子量が10,000以上300,000以下である。その重量平均分子量が 5,000より小さいと、接着層の強度が充分に得られず、また 300,000より大きいと、それを水分散液としたときの粘度が高くなり、取り扱いにくくなる。
かかるポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂が水中に分散した状態で、水系接着剤とされる。この水系接着剤の粘度は、2,000mPa・sec 以下であるのが取り扱い上好ましく、さらには1,000mPa・sec以下、とりわけ500mPa・sec 以下であるのが一層好ましい。粘度が低いほど接着剤の塗布が行いやすく、また、得られた偏光板の外観も良好なものとなる。この水系接着剤におけるポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の固形分濃度は、粘度と接着強度の観点から、10〜70重量%の範囲が好ましく、とりわけ20重量%以上、また50重量%以下であるのが一層好ましい。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の水分散液にはさらに、ポリエチレングリコールやポリオキシエチレンなど、また界面活性剤などが添加されていてもよい。さらには、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール系樹脂などの水溶性樹脂が添加されていてもよい。
市販のポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂として、例えば、大日本インキ化学工業(株)から販売されている“ハイドラン AP-20”、“ハイドラン APX-101H” などが挙げられる。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の水分散液からなる接着剤は、さらにグリシジルオキシ基を有する化合物を含有するのが好ましい。グリシジルオキシ基を有する化合物を併用することにより、偏光フィルムとシクロオレフィン系樹脂フィルムとの接着性が向上する。ここでいうグリシジルオキシ基とは、純化学的には2,3−エポキシプロポキシ基とでも呼ぶべきものである。グリシジルオキシ基を有する化合物の例として、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジグリセリンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルなどを挙げることができる。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とグリシジルオキシ基を有する化合物の混合比は、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の固形分100重量部に対して、グリシジルオキシ基を有する化合物が5〜100重量部程度の範囲となるように適宜選択するのが好ましく、さらにはグリシジルオキシ基を有する化合物が5〜60重量部、とりわけ5〜30重量部の範囲となるように選択するのがより好ましい。グリシジルオキシ基を有する化合物の比率をあまり下げると、充分な接着強度が得られず、またその比率があまり大きいと、接着剤の粘度が高くなって、取り扱いにくくなる。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とグリシジルオキシ基を有する化合物とを含有する水系接着剤は、実質的に有機溶剤を用いる必要がないことから、環境上や作業者の健康上の障害を起こすおそれがないとともに、グリシジルオキシ基を有する化合物を併用したことで、高い接着力を与える。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂を接着剤として用いる場合は、酢酸セルロース系フィルムに対する接着性を上げるため、イソシアナト基を有する化合物、とりわけ分子内に少なくとも2個のイソシアナト基を有するポリイソシアネート化合物を併用することが好ましい。かかるイソシアナト基含有化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の単量体あるいはオリゴマーや、これらの化合物とポリオールとの反応物が挙げられる。このために用いるポリオールとしては、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールなどが挙げられる。これらイソシアナト基含有化合物の分子量は、上記のオリゴマーやポリオールとの反応物の場合であっても、重量平均分子量で 5,000以下が好ましい。好適な市販のイソシアナト基含有化合物としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)から販売されている“ハイドラン アシスター C1”などが挙げられる。
ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とイソシアナト基含有化合物の混合比は、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の固形分100重量部に対して、イソシアナト基含有化合物が5〜100重量部程度の範囲となるように適宜選択するのが好ましく、さらにはイソシアナト基含有化合物が5〜60重量部、とりわけ5〜30重量部の範囲となるように選択するのがより好ましい。イソシアナト基含有化合物の比率をあまり下げると、充分な接着強度が得られず、またその比率があまり大きいと、接着剤の粘度が高くなって、取り扱いにくくなる。
偏光フィルムに複屈折性シクロオレフィン系樹脂フィルムや保護フィルムを接着剤で接合する方法は、通常一般に知られているものでよく、例えば、流延法、マイヤーバーコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ディップコート法、噴霧法などにより、偏光フィルム及び/又はそこに接合されるフィルムの接着面に接着剤を塗布し、両者を重ね合わせる方法が挙げられる。流延法とは、被塗布物であるフィルムを、概ね垂直方向、概ね水平方向、又は両者の間の斜め方向に移動させながら、その表面に接着剤を流下して拡布させる方法である。接着剤を塗布した後、偏光フィルムとそれに接合されるフィルムをニップロールなどにより挟んで、貼り合わせる。
また、接着表面には、接着性を上げるため、プラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理などの表面処理を適宜施してもよい。ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が挙げられる。
偏光フィルムに複屈折性のシクロオレフィン系樹脂フィルムを積層し、また必要により偏光フィルムの他面に保護フィルムを積層した後は、乾燥処理が施される。乾燥処理は、例えば、熱風を吹き付けることにより行われるが、そのときの温度は、40〜100℃程度、好ましくは60〜100℃の範囲から適宜選択される。乾燥時間は 20〜1,200秒程度である。乾燥後の接着剤層の厚みは、通常0.001〜5μm程度であり、好ましくは0.01μm以上、また好ましくは2μm 以下、さらに好ましくは1μm 以下である。接着剤層の厚みが大きくなりすぎると、偏光板の外観不良となりやすい。
貼合後、室温以上の温度で少なくとも半日、通常は数日間以上の養生を施すことで、十分な接着強度が得られる。好ましい養生温度は、30〜50℃の範囲であり、さらに好ましくは35℃以上、また45℃以下である。養生温度が50℃以上になると、ロール巻き状態において、いわゆる「巻き締まり」が起こりやすくなる。なお、養生時の湿度は適度にあっても構わず、相対湿度が0%RH〜70%RH程度の範囲にあればよい。養生時間は、通常1日〜10日、好ましくは2日〜7日である。
本発明の偏光板において、複屈折性のシクロオレフィン系樹脂フィルムと反対側に配置される保護フィルムの表面には、粘着剤を介して光学機能性フィルムを貼着してもよい。光学機能性フィルムとしては、例えば、基材表面に液晶性化合物が塗付され、配向されている光学補償フィルム、ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光分離フィルム、表面に凹凸形状を有する防眩機能付きフィルム、表面反射防止処理付きフィルム、表面に反射機能を有する反射フィルム、反射機能と透過機能を併せ持つ半透過反射フィルムなどが挙げられる。基材表面に液晶性化合物が塗付され、配向されている光学補償フィルムに相当する市販品としては、富士写真フイルム(株)から販売されている“WVフィルム”、新日本石油(株)から販売されている“NHフィルム”や“NRフィルム”(いずれも商品名)などがある。ある偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光分離フィルムに相当する市販品としては、Minnesota Mining and Manufacturing社(3M社)(日本では住友スリーエム(株))から販売されている“DBEF”(商品名)などがある。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり、重量基準である。以下の例において、延伸フィルムの位相差値、面内遅相軸方向の屈折率nx 及び厚み方向の屈折率nz は、王子計測機器(株)製の“KOBRA 21ADH” を用いて測定した。
[製造例1]偏光フィルムの作製
平均重合度約2,400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ75μm のポリビニルアルコールフィルムを、乾式で約5倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、60℃の純水に1分間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が 0.05/5/100の水溶液に28℃で60秒間浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が8.5/8.5/100の水溶液に72℃で300秒間浸漬した。引き続き26℃の純水で20秒間洗浄した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向された偏光フィルムを得た。
[製造例2]接着剤の調製
水100部に、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール((株)クラレ製の“クラレポバール KL318”)3部と水溶性ポリアミドエポキシ樹脂(住友化学(株)製の“スミレーズレジン 650”(固形分濃度30%の水溶液) 1.5部を添加して、ポリビニルアルコール系接着剤とした。
[実施例1]
ノルボルネン系樹脂からなる厚さ108μm の延伸フィルム(面内位相差値67nm、厚み方向位相差値194nm、nx−nz=0.0021 )を用意し、その片面にコロナ処理を施した。製造例1で得られた偏光フィルムの片面に、上記延伸ノルボルネン系樹脂フィルムのコロナ処理面を、他方の面には、表面ケン化処理が施されたトリアセチルセルロースからなる厚さ80μm の保護フィルムを、それぞれ製造例1で作製したポリビニルアルコール系接着剤を介して貼合し、80℃で7分間乾燥した。その後、40℃の環境下で7日間養生して、偏光板を得た。
この偏光板の延伸ノルボルネン系樹脂フィルム側を、粘着剤を介してガラス板に貼合した。こうしてガラス板に貼合された偏光板のコーナー部にカッターの刃を入れて、ガラス板から偏光板を剥がす作業を行ったところ、偏光フィルムと延伸ノルボルネン系樹脂フィルムとの界面で剥離することがなく、偏光板を粘着剤層とともにガラス板から引き剥がすことができた。
[比較例1]
ノルボルネン系樹脂からなる厚さ72μm の延伸フィルム(面内位相差値68nm、厚み方向位相差値195nm、nx−nz=0.0032 )を用意し、その片面にコロナ処理を施した。この延伸ノルボルネン系樹脂フィルムを用いる以外は実施例1と同様にして、偏光板を作製した。この偏光板の延伸ノルボルネン系樹脂フィルム側を、粘着剤を介してガラス板に貼合した。こうしてガラス板に貼合された偏光板のコーナー部にカッターの刃を入れて、ガラス板から偏光板を剥がす作業を行ったところ、偏光フィルムと延伸ノルボルネン系樹脂フィルムとの界面で剥離してしまい、粘着剤層の全てと延伸ノルボルネン系樹脂フィルムの大部分はガラス板上に残ったままとなった。

Claims (4)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの少なくとも一方の面にシクロオレフィン系樹脂フィルムが接着剤で接合されてなる偏光板であって、該シクロオレフィン系樹脂フィルムは複屈折性を示し、面内位相差値が40nm以上100nm以下、厚み方向位相差値が80nm以上250nm以下であり、かつ、面内遅相軸方向の屈折率nx と厚み方向の屈折率nz との差nx−nz が0.0025以下であることを特徴とする偏光板。
  2. 複屈折性を示すシクロオレフィン系樹脂フィルムは、その厚みが80μm 以上である請求項1に記載の偏光板。
  3. ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの一方の面に前記の複屈折性を示すシクロオレフィン系樹脂フィルムが、他方の面には酢酸セルロース系フィルムが、各々接着剤で接合されている請求項1又は2に記載の偏光板。
  4. 接着剤は、ポリビニルアルコール系樹脂又はウレタン樹脂を主成分とする請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板。
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