JP5199825B2 - 積層光学フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、積層光学フィルムおよびその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、液晶表示装置等の画像表示装置に供される積層光学フィルムおよびその製造方法に関する。
液晶表示装置は、その画像形成方式から、液晶パネル表面を形成するガラス基板の両側に偏光子を配置させることが必要不可欠である。また、液晶パネルの光学補償を目的として、光学補償フィルムを、偏光子とガラス基板との間に配置させることも行われている。よって、予め、偏光子と光学補償フィルムとを積層させた積層光学フィルムが用いられている。また、液晶パネルの輝度向上を目的として偏光子の吸収軸と光学補償フィルムの遅相軸とが面内方向で所定の角度をなすように積層させた(楕)円偏光機能を有する積層光学フィルム、いわゆる(楕)円偏光板なども用いられている。
上記(楕)円偏光板を作製する場合、例えば、偏光子と光学補償フィルムとを、基準となる端辺に対して吸収軸および遅相軸がそれぞれ所定の角度をなすように配置させて裁断し、貼り合わせる。しかし、偏光子自体にコシがなく、偏光子と光学補償フィルムとの貼り合わせを容易に行うことができないという問題がある。そこで、例えば、偏光子の両面に透明な樹脂フィルム等で形成された保護フィルムを貼り合わせて積層体(いわゆる偏光板)とし、偏光子と光学補償フィルムとを貼り合わせる(例えば、特許文献1参照)。この場合、偏光子(偏光板)と光学補償フィルムとをそれぞれ所定の形状に裁断または打ち抜く工程、偏光子と保護フィルムとを貼り合わせる工程、偏光板に光学補償フィルムを積層する(貼り合わせる)工程があり、異物が各層間に混入する可能性が高くなる。したがって、混入した異物による不具合が生じたり、透過率・偏光度が劣ったりするという問題がある。
特開2005−140980号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、偏光子と光学補償フィルムとの間に異物が混入するのを防止し、透過率・偏光度に優れた積層光学フィルムおよびその製造方法を提供することである。
本発明の積層光学フィルムは、長尺状で長手方向に吸収軸を有する偏光子と、屈折率楕円体がnx>ny≧nzの関係を有する長尺状の光学補償フィルムと、屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を有する光学補償層とをこの順で備え、該光学補償フィルムの遅相軸と該偏光子の吸収軸とのなす角度が5〜85°である。
好ましい実施形態においては、上記光学補償フィルムのNz係数が0.9〜2.0である。
好ましい実施形態においては、上記光学補償フィルムが斜め延伸して得られたフィルムである。
好ましい実施形態においては、上記光学補償層がコレステリック配向固化層である。
好ましい実施形態においては、上記偏光子と上記光学補償フィルムとの間に接着剤層を備え、該接着剤層がポリビニルアルコール系樹脂、架橋剤および平均粒子径が1〜100nmの金属化合物コロイドを含む接着剤組成物から形成される。
好ましい実施形態においては、上記積層光学フィルムはロール状とされている。
本発明の別の局面によれば、積層光学フィルムの製造方法が提供される。この製造方法は、屈折率楕円体がnx>ny≧nzの関係を有する長尺状の光学補償フィルムと長尺状で長手方向に吸収軸を有する偏光子とをそれぞれ長手方向に搬送させながら、該光学補償フィルムの片側に、接着剤組成物を介して、該光学補償フィルムの長手方向と該偏光子の長手方向とを揃えるようにして該偏光子を積層し、積層体を作製する工程と、該積層体の光学補償フィルム側に、屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を有する光学補償層を積層する工程とを有し、該光学補償フィルムの遅相軸と該偏光子の吸収軸とのなす角度が5〜85°となるように積層する。
別の実施形態における本発明の積層光学フィルムの製造方法は、屈折率楕円体がnx>ny≧nzの関係を有する長尺状の光学補償フィルムの片側に、屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を有する光学補償層を積層して積層体を作製する工程と、該積層体と長尺状で長手方向に吸収軸を有する偏光子とをそれぞれ長手方向に搬送させながら、該積層体の光学補償フィルム側に、接着剤組成物を介して、該光学補償フィルムの長手方向と該偏光子の長手方向とを揃えるようにして該偏光子を積層する工程とを有し、該光学補償フィルムの遅相軸と該偏光子の吸収軸とのなす角度が5〜85°となるように積層する。
好ましい実施形態においては、上記偏光子と上記光学補償層と上記光学補償層とを積層した後に、この積層体を一括して裁断または打ち抜く工程をさらに有する。
好ましい実施形態においては、上記接着剤組成物が、ポリビニルアルコール系樹脂、架橋剤および平均粒子径が1〜100nmの金属化合物コロイドを含む。
本発明の別の局面によれば、積層光学フィルムが提供される。この積層光学フィルムは、上記製造方法により製造される。
本発明の別の局面によれば、液晶表示装置が提供される。この液晶表示装置は、上記積層光学フィルムが液晶セルの両側に配置された液晶表示装置であって、該積層光学フィルムが同じ原反から得られたものである。
本発明によれば、長尺状の光学補償フィルムを用いることにより、偏光子と光学補償フィルムとの間に異物が混入するのを防止し得、透過率・偏光度に優れ得る積層光学フィルムおよびその製造方法を提供することができる。また、本発明の積層光学フィルムは、得られる液晶表示装置のコントラストの向上に寄与し得る。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
面内位相差(Re)は、23℃、特に明記しなければ波長590nmにおける層(フィルム)の面内位相差値をいう。Reは、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、Re=(nx−ny)×dによって求められる。なお、本明細書において、Re(550)と示したときは、波長550nmにおける層(フィルム)の面内位相差をいう。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
厚み方向の位相差(Rth)は、23℃、特に明記しなければ波長590nmにおける層(フィルム)の厚み方向の位相差値をいう。Rthは、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、Rth=(nx−nz)×dによって求められる。なお、本明細書において、Rth(550)と示したときは、波長550nmにおける層(フィルム)の厚み方向の位相差をいう。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)λ/4板
「λ/4板」とは、光ビームの偏光面を回転させる役目をする電子光学的な複屈折板であり、互いに直角な方向に振動する直線偏光間に1/4波長の光路差を生じさせる機能を有するものをいう。すなわち、常光線成分と異常光線成分との間の位相が4分の1サイクルずれるように作用し、円偏光を平面偏光に(または、平面偏光を円偏光に)変換するものをいう。
(6)λ/2板
「λ/2板」とは、光ビームの偏光面を回転させる役目をする電子光学的な複屈折板であり、互いに直角な方向に振動する直線偏光間に1/2波長の光路差を生じさせる機能を有するものをいう。すなわち、常光線成分と異常光線成分との間の位相が2分の1サイクルずれるように作用するものをいう。
A.積層光学フィルムの全体構成
図1は、本発明の好ましい実施形態による積層光学フィルムの概略断面図である。積層光学フィルム10は、偏光子11と光学補償フィルム12と光学補償層13とをこの順で備える。また、積層光学フィルム10は、偏光子11と光学補償フィルム12との間に接着剤層14を備え、偏光子11の光学補償フィルム12とは反対側に保護フィルム15を備える。図示しないが、積層光学フィルム10は、光学補償フィルム12と光学補償層13との間に接着剤層を備える。積層光学フィルム10は、長尺状とされている。本明細書において、「長尺状」とは、幅(幅方向)に対して長さ(長手方向)が10倍以上であるものをいう。このように、長尺状の光学補償フィルムを用いることにより、透過率・偏光度に優れる積層光学フィルムが得られ得る。好ましくは、本発明の積層光学フィルムはロール状とされている。
図示例のように、積層光学フィルムが偏光子と光学補償フィルムとの間に保護フィルムを有さない場合、光学補償フィルム12は、保護フィルムとしても機能し得る。このような構成とすることにより、薄型化に寄与し得る。図示しないが、本発明の積層光学フィルムは、必要に応じて、さらに別の光学補償素子を備え得る。
図2は、図1に示す積層光学フィルム10を構成する偏光子11および光学補償フィルム12の光軸を説明する分解斜視図である(接着剤層14および保護フィルム15は図示せず)。偏光子11は長尺状であり、その長手方向に吸収軸Aを有している。偏光子11の吸収軸Aと光学補償フィルム12の遅相軸Bとのなす角度αは、5〜85°である。角度αは、当該範囲内において、光学補償フィルムの光学特性等に応じて任意の適切な値に設定し得る。例えば、光学補償フィルムがλ/4板として機能し得る場合、角度αは、好ましくは43.0〜47.0°、さらに好ましくは44.0〜46.0°、特に好ましくは44.5〜45.5°である。光学補償フィルムがλ/2板として機能し得る場合、角度αは、好ましくは13.0〜17.0°、さらに好ましくは14.0〜16.0°、特に好ましくは14.5〜15.5°である。光学補償フィルムがλ/2板として機能し得る場合、好ましくは、積層光学フィルムは、光学補償フィルムの偏光子とは反対側に、λ/4板として機能し得る光学補償素子をさらに備える。当該光学補償素子の遅相軸と偏光子の吸収軸とのなす角度(時計回り)は、好ましくは73.0〜77.0°、さらに好ましくは74.0〜76.0°、特に好ましくは74.5〜75.5°である。このような構成とすることにより、広い波長範囲での円偏光機能を発揮し得る。なお、図2では、角度αを吸収軸Aに対して時計回りの方向に規定しているが、反時計回りの方向に規定してもよい。また、後述するように、光学補償層13の面内位相差Reは10nm未満であり、その面内に実質的な遅相軸を有しない。
A−1.偏光子
上記偏光子11としては、目的に応じて任意の適切な偏光子が採用され得る。例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらのなかでも、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素などの二色性物質を吸着させて一軸延伸した偏光子が、偏光二色比が高く特に好ましい。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、1〜80μm程度である。
ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着させて一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいても良いし、ヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗しても良い。
ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるだけでなく、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸しても良いし、また延伸してからヨウ素で染色しても良い。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
A−2.光学補償フィルム
1つの実施形態においては、上記光学補償フィルム12は、nx>ny≧nzの屈折率楕円体を有する。ここで、「ny=nz」は、nyとnzが厳密に等しい場合のみならず、nyとnzが実質的に等しい場合も包含する。具体的には、Nz係数(Rth/Re)は、0.9〜1.1であり得る。光学補償フィルムの面内位相差Reは、好ましくは80〜300nmである。上述のように、光学補償フィルムがλ/4板として機能し得る場合、さらに好ましくは80〜190nmである。光学補償フィルムがλ/2板として機能し得る場合、さらに好ましくは200〜300nmである。Nz係数(Rth/Re)は、好ましくは0.9〜2.0であり、さらに好ましくは1.2〜2.0であり、特に好ましくは1.4〜1.8である。
nx>ny≧nzの屈折率楕円体を有する光学補償フィルムは、任意の適切な材料で形成され得る。具体例としては、延伸処理された高分子フィルムが挙げられる。当該高分子フィルムを形成する樹脂としては、任意の適切な樹脂を採用し得る。好ましくは、光学補償フィルムは、ノルボルネン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含む。
上記ノルボルネン系樹脂は、ノルボルネン系モノマーを重合単位として重合される樹脂である。当該ノルボルネン系モノマーとしては、例えば、ノルボルネン、およびそのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等、これらのハロゲン等の極性基置換体;ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒドロナフタレン、そのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、およびハロゲン等の極性基置換体、例えば、6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン等;シクロペンタジエンの3〜4量体、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセン等が挙げられる。上記ノルボルネン系樹脂は、ノルボルネン系モノマーと他のモノマーとの共重合体であってもよい。
上記ポリカーボネート系樹脂としては、好ましくは、芳香族ポリカーボネートが用いられる。芳香族ポリカーボネートは、代表的には、カーボネート前駆物質と芳香族2価フェノール化合物との反応によって得ることができる。カーボネート前駆物質の具体例としては、ホスゲン、2価フェノール類のビスクロロホーメート、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、ホスゲン、ジフェニルカーボネートが好ましい。芳香族2価フェノール化合物の具体例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジプロピルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが用いられる。特に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとを共に使用することが好ましい。
上記セルロース系樹脂としては、好ましくは、セルロースエステルが用いられる。当該セルロースエステルとしては、任意の適切なセルロースエステルが採用され得る。具体例としては、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート等の有機酸エステルが挙げられる。また、セルロースエステルは、例えば、セルロースの水酸基の一部がアセチル基とプロピオニル基で置換された混合有機酸エステルであってもよい。セルロースエステルは、例えば、特開2001−188128号公報[0040]〜[0041]に記載の方法により製造される。
上記セルロースエステルは、テトラヒドロフラン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)法で測定した重量平均分子量(Mw)が好ましくは30,000〜500,000、更に好ましくは、50,000〜400,000、特に好ましくは80,000〜300,000の範囲のものである。重量平均分子量が上記の範囲であれば、機械的強度に優れ、溶解性、成形性、流延の操作性が良いものができる。
上記ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。
上記樹脂をフィルム状に成形する方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、加熱溶融成形法、溶液流延法等が挙げられる。好ましくは、加熱溶融成形法である。加熱溶融成形法の具体例としては、溶融押出成形法、プレス成形法、インフレーション法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法等が挙げられる。これらの中でも、溶融押出成形法が好ましい。機械的強度および表面精度などに優れる延伸フィルムが得られ得るからである。成形条件は、使用目的や成形方法等に応じて適宜選択し得る。溶融押出成形法では、シリンダー温度が、好ましくは100〜600℃、より好ましくは150〜350℃である。
上記高分子フィルム(未延伸フィルム)の厚みは、所望の光学特性、後述の延伸処理などに応じて、任意の適切な値に設定し得る。好ましくは10〜300μm、より好ましくは30〜200μmである。安定した延伸処理が可能となり、均質な延伸フィルムが得られ得るからである。
上記延伸処理は、長尺状の延伸フィルムが得られ得る限り、任意の適切な延伸方法、延伸条件(例えば、延伸温度、延伸倍率、延伸方向)を採用し得る。延伸方法、延伸条件を適宜選択することにより、上記所望の光学特性(例えば、屈折率楕円体、面内位相差、厚み方向の位相差)を有する光学補償フィルムが得られ得る。延伸方法は、好ましくは、上記未延伸フィルムをその幅方向に対して角度θの方向に連続的に斜め延伸する方法が挙げられる。このような方法を採用することにより、フィルムの幅方向に対して角度θの配向軸(遅相軸)を有する長尺状の延伸フィルムが得られ、後述の積層方法(例えば、ロールツーロール)が可能となる。その結果、偏光子と光学補償フィルムとの間に異物が混入するのを防止し得、透過率・偏光度に優れる積層光学フィルムが得られ得る。
上記角度θは、目的に応じて任意の適切な値に設定し得る。代表的には5〜85°である。角度θは、当該範囲内において、所望の光学特性等に応じて任意の適切な値に設定し得る。例えば、光学補償フィルムがλ/4板として機能し得る場合、角度θは、好ましくは43.0〜47.0°、さらに好ましくは44.0〜46.0°、特に好ましくは44.5〜45.5°である。光学補償フィルムがλ/2板として機能し得る場合、角度θは、好ましくは73.0〜77.0°、さらに好ましくは74.0〜76.0°、特に好ましくは74.5〜75.5°である。斜め延伸する方法としては、延伸フィルムの幅方向に対して角度θの方向に連続的に延伸して、ポリマーの配向軸を所望の角度に傾斜させるものであれば特に制約されず、任意の適切な方法を採用し得る。斜め延伸に用いる延伸機は、例えば、横および/または縦方向に、左右異なる速度の送り力もしくは引張り力または引き取り力を付加し得るテンター式延伸機が挙げられる。テンター式延伸機には、横一軸延伸機、同時二軸延伸機等があるが、長尺のフィルムを連続的に斜め延伸処理し得る限り、任意の適切な延伸機を使用し得る。
上記斜めテンター延伸の一例を図3に示す。図3に示すように、未延伸フィルム12aを、一定の方向(例えば、縦方向)21に搬送しながら、左右のテンター31,31を用いて斜め延伸する。所定の位置41,42でチャックされたフィルム12aは、左側に速度52Lで位置51Lへ、右側に速度52Rで位置51Rへ移動することによって斜め延伸され得(図示例では、速度52L<速度52R)、長尺状の延伸フィルム12が得られ得る。左右のテンターの速比(速度差)は、上記所望の角度θに応じて、任意の適切な値に設定し得る。代表的には1〜50%である。なお、図3は、幅方向Xに対して反時計回りに角度θで斜め延伸する例であり、配向軸(遅相軸)はBの方向となり得る。
斜め延伸の方法としては、上記以外にも、特開昭50−83482号公報、特開平2−113920号公報、特開平3−182701号公報、特開2000−9912号公報、特開2002−86554号公報、特開2002−22944号公報等に記載の方法が挙げられる。
上記斜め延伸時の温度は、上記高分子フィルム(未延伸フィルム)を形成する樹脂のガラス転移温度をTgとすると、好ましくはTg−30℃〜Tg+60℃、より好ましくはTg−10℃〜Tg+50℃である。また、延伸倍率は、代表的には1.01〜30倍、好ましくは1.01〜10倍、より好ましくは1.01〜5倍である。
上記斜め延伸して得られたフィルムの厚みは、代表的には20〜80μm、好ましくは30〜60μm、さらに好ましくは30〜45μmである。
A−3.光学補償層
上記光学補償層13は、nx=ny>nzの屈折率楕円体を有する。ここで、「nx=ny」は、nxとnyが厳密に等しい場合のみならず、nxとnyが実質的に等しい場合も包含する。具体的には、Reが10nm未満であることをいう。このような光学特性を有する光学補償層を設けることにより、得られる液晶表示装置のコントラストが向上し得る。光学補償層13の厚み方向の位相差Rthは、任意の適切な値に設定され得る。好ましくは25〜300nm、さらに好ましくは50〜270nm、特に好ましくは75〜250nmである。
上記光学補償層は、上記のような特性が得られる限りにおいて任意の適切な材料で形成され得る。光学補償層の具体例としては、コレステリック配向固化層が挙げられる。「コレステリック配向固化層」とは、当該層の構成分子がらせん構造をとり、そのらせん軸が面方向にほぼ垂直に配向し、その配向状態が固定されている層をいう。したがって、「コレステリック配向固化層」は、液晶化合物がコレステリック液晶相を呈している場合のみならず、非液晶化合物がコレステリック液晶相のような擬似的構造を有する場合を包含する。例えば、「コレステリック配向固化層」は、液晶材料が液晶相を示す状態でカイラル剤によってねじりを付与してコレステリック構造(らせん構造)に配向させ、その状態で重合処理または架橋処理を施すことにより、当該液晶材料の配向(コレステリック構造)を固定することにより形成され得る。
上記コレステリック配向固化層の具体例としては、特開2003−287623号公報に記載のコレステリック層が挙げられる。
上記光学補償層の厚みは、上記所望の光学特性が得られる限り、任意の適切な値に設定され得る。上記光学補償層がコレステリック配向固化層である場合、好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは0.5〜8μm、特に好ましくは0.5〜5μmである。
上記光学補償層13を形成する材料の別の具体例としては、非液晶性材料が挙げられる。特に好ましくは、非液晶性ポリマーである。このような非液晶性材料は、液晶性材料とは異なり、基板の配向性に関係なく、それ自身の性質によりnx=ny>nzという光学的一軸性を示す膜を形成し得る。非液晶性材料としては、例えば、耐熱性、耐薬品性、透明性に優れ、剛性にも富むことから、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド等のポリマーが好ましい。これらのポリマーは、いずれか一種類を単独で使用してもよいし、例えば、ポリアリールエーテルケトンとポリアミドとの混合物のように、異なる官能基を持つ2種以上の混合物として使用してもよい。このようなポリマーの中でも、高透明性、高配向性、高延伸性であることから、ポリイミドが特に好ましい。
上記ポリイミドの具体例および当該光学補償層の形成方法の具体例としては、特開2004−46065号公報に記載のポリマーおよび光学補償フィルムの製造方法が挙げられる。
上記光学補償層の厚みは、上記所望の光学特性が得られる限り、任意の適切な値に設定され得る。上記第3の光学補償層が非液晶性材料で形成される場合、好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは0.5〜8μm、特に好ましくは0.5〜5μmである。
A−4.接着剤層
上記接着剤層14を形成する接着剤としては、任意の適切な接着剤組成物を採用し得る。好ましくは、接着剤層14は、ポリビニルアルコール系樹脂、架橋剤および平均粒子径が1〜100nmの金属化合物コロイドを含む接着剤組成物から形成される。
上記ポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール樹脂が挙げられる。好ましくは、アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール樹脂である。耐久性が向上し得るからである。
上記ポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニルのケン化物、当該ケン化物の誘導体;酢酸ビニルと共重合性を有する単量体との共重合体のケン化物;ポリビニルアルコールをアセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化等した変性ポリビニルアルコールが挙げられる。前記単量体としては、例えば、(無水)マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸及びそのエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン;(メタ)アリルスルホン酸(ソーダ)、スルホン酸ソーダ(モノアルキルマレート)、ジスルホン酸ソーダアルキルマレート、N-メチロールアクリルアミド、アクリルアミドアルキルスルホン酸アルカリ塩、N-ビニルピロリドン、N-ビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらの樹脂は、単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、接着性の点から、好ましくは100〜5000程度、さらに好ましくは1000〜4000である。平均ケン化度は、接着性の点から、好ましくは85〜100モル%程度、さらに好ましくは90〜100モル%である。
上記アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂とジケテンとを任意の方法で反応させることにより得られる。具体例として、酢酸等の溶媒中にポリビニルアルコール系樹脂を分散させた分散体に、ジケテンを添加する方法;ジメチルホルムアミドまたはジオキサン等の溶媒にポリビニルアルコール系樹脂を溶解させた溶液に、ジケテンを添加する方法;ポリビニルアルコール系樹脂にジケテンガスまたは液状ジケテンを直接接触させる方法が挙げられる。
上記アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂のアセトアセチル基変性度は、代表的には0.1モル%以上であり、好ましくは0.1〜40モル%程度、さらに好ましくは1〜20%、特に好ましくは2〜7モル%である。0.1モル%未満では耐水性が不充分となるおそれがある。40モル%を超えると、耐水性向上効果が小さい。なお、アセトアセチル基変性度はNMRにより測定した値である。
上記架橋剤としては、任意の適切な架橋剤を採用し得る。好ましくは、上記ポリビニルアルコール系樹脂と反応性を有する官能基を少なくとも2つ有する化合物である。例えば、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレン基とアミノ基を2個有するアルキレンジアミン類;トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパントリレンジイソシアネートアダクト、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネートおよびこれらのケトオキシムブロック物またはフェノールブロック物等のイソシアネート類;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジまたはトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等のエポキシ類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド等のモノアルデヒド類;グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、マレインジアルデヒド、フタルジアルデヒド等のジアルデヒド類;メチロール尿素、メチロールメラミン、アルキル化メチロール尿素、アルキル化メチロール化メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物等のアミノ−ホルムアルデヒド樹脂;ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、鉄、ニッケル等の二価金属、または三価金属の塩及びその酸化物が挙げられる。これらの中でもアミノ−ホルムアルデヒド樹脂やジアルデヒド類が好ましい。アミノ−ホルムアルデヒド樹脂としてはメチロール基を有する化合物が好ましく、ジアルデヒド類としてはグリオキザールが好適である。中でもメチロール基を有する化合物が好ましく、メチロールメラミンが特に好適である。
上記架橋剤の配合量は、上記ポリビニルアルコール系樹脂の種類等に応じて適宜設定し得る。代表的には、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、10〜60重量部程度、好ましくは20〜50重量部である。接着性に優れ得るからである。なお、架橋剤の配合量が多い場合、架橋剤の反応が短時間で進行し、接着剤がゲル化する傾向がある。その結果、接着剤としての可使時間(ポットライフ)が極端に短くなり、工業的な使用が困難になるおそれがある。本実施形態の接着剤は、後述の金属化合物コロイドを含有するため、架橋剤の配合量が多い場合であっても、安定性よく用いることができる。
上記金属化合物コロイドは、金属化合物微粒子が分散媒中に分散しているものであり得、微粒子の同種電荷の相互反発に起因して静電的安定化し、永続的に安定性を有するものであり得る。金属化合物コロイドを形成する微粒子の平均粒子径は、偏光特性等の光学特性に悪影響を及ぼさない限り、任意の適切な値であり得る。好ましくは1〜100nm、さらに好ましくは1〜50nmである。微粒子を接着剤層中に均一に分散させ得、接着性を確保し、かつクニック欠陥の発生を抑え得るからである。なお、「クニック欠陥」とは、光抜けを意味する。詳細については後述する。
上記金属化合物としては、任意の適切な化合物を採用し得る。例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア等の金属酸化物;ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、リン酸カルシウム等の金属塩;セライト、タルク、クレイ、カオリン等の鉱物が挙げられる。後述するが、本発明では正電荷を有する金属化合物コロイドが好ましく用いられる。当該金属化合物としては、アルミナ、チタニア等が挙げられ、特に好ましくはアルミナである。
上記金属化合物コロイドは、代表的には、分散媒に分散してコロイド溶液の状態で存在している。分散媒としては、例えば、水、アルコール類が挙げられる。コロイド溶液中の固形分濃度は、代表的には1〜50重量%程度であり、好ましくは1〜30重量%である。コロイド溶液は、安定剤として硝酸、塩酸、酢酸などの酸を含有し得る。
上記金属化合物コロイド(固形分)配合量は、好ましくは、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して200重量部以下であり、より好ましくは10〜200重量部、さらに好ましくは20〜175重量部、最も好ましくは30〜150重量部である。接着性を確保しながら、クニック欠陥の発生を抑え得るからである。
本実施形態の接着剤組成物は、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤、各種粘着付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐加水分解安定剤などの安定剤等を含み得る。
本実施形態の接着剤組成物の形態は、好ましくは水溶液(樹脂溶液)である。樹脂濃度は、塗工性や放置安定性等の点から、好ましくは0.1〜15重量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%である。樹脂溶液の粘度は、好ましくは1〜50mPa・sである。本実施形態の接着剤組成物によれば、1〜20mPa・sの低粘度の範囲においてもクニック欠陥の発生を抑制し得る。樹脂溶液のpHは、好ましくは2〜6、より好ましくは2.5〜5、さらに好ましくは3〜5、最も好ましくは3.5〜4.5である。通常、金属化合物コロイドの表面電荷は、pHを調整することにより制御し得る。当該表面電荷は、好ましくは正電荷である。正電荷を有することにより、クニック欠陥の発生をさらに抑制し得る。なお、当該表面電荷は、例えば、ゼータ電位測定機でゼータ電位を測定することにより確認し得る。
上記樹脂溶液の調製方法は、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂と架橋剤とを予め混合して適切な濃度に調整したものに、金属化合物コロイドを配合する方法が挙げられる。また、ポリビニルアルコール系樹脂と金属化合物コロイドを混合した後に、架橋剤を、使用時期等を考慮しながら混合することもできる。なお、樹脂溶液の濃度は、樹脂溶液を調製した後に調整してもよい。
上記接着剤組成物から形成された接着剤層の厚みは、好ましくは10〜300nm、さらに好ましくは10〜200nm、特に好ましくは20〜150nmである。
A−5.保護フィルム
上記保護フィルム15は、偏光子の保護層として使用できる任意の適切なフィルムで形成される。当該フィルムの主成分となる材料の具体例としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂や、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、(メタ)アクリル系、アセテート系等の透明樹脂等が挙げられる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。当該ポリマーフィルムは、例えば、上記樹脂組成物の押出成形物であり得る。
上記(メタ)アクリル系樹脂としては、Tg(ガラス転移温度)が、好ましくは115℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは125℃以上、特に好ましくは130℃以上である。耐久性に優れ得るからである。上記(メタ)アクリル系樹脂のTgの上限値は特に限定されないが、成形性等の観点から、好ましくは170℃以下である。
上記(メタ)アクリル系樹脂としては、本発明の効果を損なわない範囲内で、任意の適切な(メタ)アクリル系樹脂を採用し得る。例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂など)、脂環族炭化水素基を有する重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体など)が挙げられる。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルが挙げられる。より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が挙げられる。
上記(メタ)アクリル系樹脂の具体例としては、例えば、三菱レイヨン社製のアクリペットVHやアクリペットVRL20A、特開2004−70296号公報に記載の分子内に環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂、分子内架橋や分子内環化反応により得られる高Tg(メタ)アクリル系樹脂が挙げられる。
上記(メタ)アクリル系樹脂として、高い耐熱性、高い透明性、高い機械的強度を有する点で、ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂が特に好ましい。
上記ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂としては、特開2000−230016号公報、特開2001−151814号公報、特開2002−120326号公報、特開2002−254544号公報、特開2005−146084号公報などに記載の、ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂が挙げられる。
上記ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂は、質量平均分子量(重量平均分子量と称することもある)が、好ましくは1000〜2000000、より好ましくは5000〜1000000、さらに好ましくは10000〜500000、特に好ましくは50000〜500000である。
上記ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂は、Tg(ガラス転移温度)が、好ましくは115℃以上、より好ましくは125℃以上、さらに好ましくは130℃以上、特に好ましくは135℃、最も好ましくは140℃以上である。耐久性に優れ得るからである。上記ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂のTgの上限値は特に限定されないが、成形性等の観点から、好ましくは170℃以下である。
なお、本明細書において「(メタ)アクリル系」とは、アクリル系および/またはメタクリル系をいう。
上記保護フィルム15は、透明で、色付きが無いことが好ましい。保護フィルムの厚み方向の位相差Rthは、好ましくは−90nm〜+90nm、より好ましくは−80nm〜+80nm、さらに好ましくは−70nm〜+70nmである。
上記保護フィルムの厚みは、上記の好ましい厚み方向の位相差Rthが得られ得る限りにおいて、任意の適切な厚みが採用され得る。保護フィルムの厚みは、代表的には5mm以下であり、好ましくは1mm以下、より好ましくは1〜500μm、さらに好ましくは5〜150μmである。
上記保護フィルムの偏光子と反対側には、必要に応じて、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキング防止処理、アンチグレア処理等が施され得る。
上述のように、一般的に偏光子の保護層として用いられているセルロース系フィルムは、例えば、トリアセチルセルロースフィルムの場合、厚さ80μmにおいて厚み方向の位相差Rthは60nm程度である。そこで、さらに小さい厚み方向の位相差Rthを得るために、Rthの大きいセルロース系フィルムについて、Rthを小さくするための適当な処理を施し得る。
上記厚み方向の位相差Rthを小さくするための処理としては、任意の適切な処理方法を採用できる。例えば、シクロペンタノン、メチルエチルケトン等の溶剤を塗布したポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ステンレス等の基材を、一般的なセルロース系フィルムに貼り合わせ、加熱乾燥(例えば、80〜150℃程度で3〜10分程度)した後、基材フィルムを剥離する方法;ノルボルネン系樹脂、アクリル系樹脂等をシクロペンタノン、メチルエチルケトン等の溶剤に溶解した溶液を、一般的なセルロース系フィルムに塗布し、加熱乾燥(例えば、80〜150℃程度で3〜10分程度)した後、塗布フィルムを剥離する方法などが挙げられる。
上記セルロース系フィルムを構成する材料としては、好ましくは、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等の脂肪酸置換セルロース系ポリマーが挙げられる。一般的に用いられているトリアセチルセルロースでは、酢酸置換度が2.8程度であるが、好ましくは酢酸置換度を1.8〜2.7、より好ましくはプロピオン酸置換度を0.1〜1に制御することによって、厚み方向の位相差Rthを小さく制御することができる。
上記脂肪酸置換セルロース系ポリマーに、ジブチルフタレート、p−トルエンスルホンアニリド、クエン酸アセチルトリエチル等の可塑剤を添加することにより、厚み方向の位相差Rthを小さく制御することができる。可塑剤の添加量は、脂肪酸置換セルロース系ポリマー100重量部に対して、好ましくは40重量部以下、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは1〜15重量部である。
上記厚み方向の位相差Rthを小さくするための処理は、適宜組み合わせて用いてもよい。このような処理を施して得られる保護フィルムの厚み方向の位相差Rth(550)は、好ましくは−20nm〜+20nm、より好ましくは−10nm〜+10nm、さらに好ましくは−6nm〜+6nm、特に好ましくは−3nm〜+3nmである。保護フィルムの面内位相差Re(550)は、好ましくは0nm以上10nm以下、より好ましくは0nm以上6nm以下、さらに好ましくは0nm以上3nm以下である。
上記保護フィルムの厚みは、上記の好ましい厚み方向の位相差Rthが得られ得る限りにおいて、任意の適切な厚みが採用され得る。上記保護フィルムの厚みは、好ましくは20〜200μm、より好ましくは30〜100μm、さらに好ましくは35〜95μmである。
A−6.その他
上記光学補償フィルム12と上記光学補償層13との間に設けられる接着剤層を形成する接着剤としては、任意の適切な接着剤を採用し得る。好ましくは、硬化型接着剤が用いられる。硬化型接着剤の代表例としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、湿気硬化型接着剤、熱硬化型接着剤が挙げられる。熱硬化型接着剤の具体例としては、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂およびポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂系接着剤が挙げられる。湿気硬化型接着剤の具体例としては、イソシアネート樹脂系の湿気硬化型接着剤が挙げられる。これらの中でも、湿気硬化型接着剤(特に、イソシアネート樹脂系の湿気硬化型接着剤)が好ましい。湿気硬化型接着剤は、空気中の水分や被着体表面の吸着水、水酸基やカルボキシル基等の活性水素基等と反応して硬化するので、接着剤を塗工後、放置することによって自然に硬化させることができ、操作性に優れる。さらに、硬化のために加熱する必要がないので、光学補償層が積層時に加熱されない。その結果、加熱収縮の心配がないので、本発明のように光学補償層がきわめて薄い場合であっても、積層時の割れ等が顕著に防止され得る。加えて、硬化型接着剤は、硬化後に加熱されてもほとんど伸縮しない。なお、上記イソシアネート樹脂系接着剤とは、ポリイソシアネート系接着剤、ポリウレタン樹脂接着剤の総称である。
上記各種硬化型樹脂は、溶媒に溶解または分散され、硬化型樹脂接着剤溶液(または分散液)として用い得る。当該溶液(または分散液)を調製する場合、硬化型樹脂の配合割合は、固形分重量が好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは20〜65重量%、特に好ましくは25〜65重量%、最も好ましくは30〜50重量%である。溶媒としては、任意の適切な溶媒を採用し得る。例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン等が挙げられる。これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて用い得る。
上記接着剤層の厚みは、好ましくは0.1μm〜20μm、さらに好ましくは0.5μm〜15μm、最も好ましくは1μm〜10μmである。
本発明の積層光学フィルムは、上述のとおり、さらに別の光学補償素子を備え得る。当該光学補償素子は、任意の適切な光学特性を有し得る。形態としては、高分子フィルムの延伸フィルム、液晶塗工層等が挙げられる。高分子フィルムの形成する樹脂としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ノルボルネン系樹脂が挙げられる。延伸方法としては、一軸延伸、二軸延伸が挙げられる。別の光学補償素子を設けることにより、例えば、上記光学補償フィルムとともに、広い波長範囲での円偏光機能を発揮し得る。
B.製造方法
本発明の積層光学フィルムの製造方法は、屈折率楕円体がnx>ny≧nzの関係を有する長尺状の光学補償フィルムと長尺状で長手方向に吸収軸を有する偏光子とをそれぞれ長手方向に搬送させながら、該光学補償フィルムの一方の側に、接着剤組成物を介して、該光学補償フィルムの長手方向と該偏光子の長手方向とを揃えるようにして該偏光子を積層する工程を有する。このように、偏光子と光学補償フィルムとを搬送させながら積層することにより、偏光子と光学補償フィルムとの間に異物が混入するのを防止し得、透過率・偏光度に優れ得る積層光学フィルムを提供し得る。長尺状の偏光子は、好ましくは、ロール状とされている。長尺状の光学補償フィルムは、好ましくは、ロール状とされている。
上記偏光子と上記光学補償フィルムとは、接着剤組成物を介して積層される。具体的には、偏光子または光学補償フィルムのいずれか一方の片面に接着剤組成物を塗布した後、偏光子と光学補償フィルムとを貼り合わせて乾燥させる方法が挙げられる。当該接着剤組成物としては、任意の適切な接着剤組成物を採用し得る。好ましくは、上記A−4項で説明した接着剤組成物が用いられる。接着剤組成物の塗布方法としては、例えば、ロール法、噴霧法、浸漬法等が挙げられる。また、好ましくは、乾燥後の厚みが上記金属化合物コロイドの平均粒子径よりも大きくなるように塗布する。代表的には10〜300nm、好ましくは10〜200nm、さらに好ましくは20〜150nmである。このような厚みとすることにより、十分な接着力が得られ得る。乾燥温度は、代表的には5〜150℃、好ましくは30〜120℃である。乾燥時間は、代表的には120秒以上、好ましくは300秒以上である。
上記偏光子と光学補償フィルムとは、光学補償フィルムの遅相軸と偏光子の吸収軸とのなす角度が5〜85°となるように積層する。上述のように、光学補償フィルムがλ/4板として機能し得る場合、好ましくは43.0〜47.0°、さらに好ましくは44.0〜46.0°、特に好ましくは44.5〜45.5°である。光学補償フィルムがλ/2板として機能し得る場合、好ましくは13.0〜17.0°、さらに好ましくは14.0〜16.0°、特に好ましくは14.5〜15.5°である。
本発明の積層光学フィルムの製造方法は、さらに、上記光学補償フィルムの他方の側(偏光子が配置されない側)に、屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を有する光学補償層を積層する工程を有する。代表的には、予め、光学補償層を基板上に形成して積層体とした状態で、光学補償層を光学補償フィルムに積層する。この場合、基板上に形成された光学補償層は、光学補償フィルムに基板から転写される。光学補償フィルムと光学補償層とは、代表的には、接着剤を介して積層される。当該接着剤としては、任意の適切な接着剤を採用し得る。好ましくは、上記A−6項で説明した接着剤が用いられる。接着剤(接着剤溶液または分散液)の塗工量は、目的に応じて適宜設定し得る。塗工量は、光学補償層の単位面積(cm)当たり、好ましくは0.3〜3ml、さらに好ましくは0.5〜2ml、特に好ましくは1〜2mlである。塗工量をこのような範囲にすることにより、上記接着剤層の厚みを満足し得る。なお、接着剤に含まれる溶媒は、塗工後、必要に応じて、自然乾燥や加熱乾燥によって揮発させる。
本発明の積層光学フィルムの製造方法は、偏光子の光学補償フィルムとは反対側に、長尺状の保護フィルムを積層する工程をさらに有し得る。具体的には、偏光子と保護フィルムとを、それぞれ長手方向に搬送させながら、偏光子の長手方向と保護フィルムの長手方向とを揃えるようにして積層する方法が挙げられる。長尺状の保護フィルムは、好ましくは、ロール状とされている。偏光子と保護フィルムとは、任意の適切な接着剤層を介して積層される。当該接着剤層の形成には、好ましくは、上記A−4項で説明した接着剤組成物が用いられる。
本発明の積層光学フィルムの製造方法の一例における一つの工程を図4に示す。図4に示すように、予め、偏光子11に保護フィルム15が積層された積層体110と、上記接着剤組成物(図示せず)が塗布された光学補償フィルム12とを矢印方向に送り出し、それぞれの長手方向を揃えた状態で貼り合わせる。すなわち、偏光子11と光学補償フィルム12とを、ロールツーロールで連続的に積層し、積層体120を得る。なお、図4において、符号111および112は、各層を形成するフィルムを巻回するロールを示し、符号113はフィルム同士を貼り合わせるためのガイドロールを示す。
本発明の積層光学フィルムの製造方法の一例における別の工程を図5に示す。図5(a)に示すように、上記積層体120(保護フィルム15と偏光子11と光学補償フィルム12との積層体)と、基板13aに光学補償層13を塗工形成した積層体121とを、矢印方向に送り出し、それぞれの長手方向を揃えた状態で上記接着剤(図示せず)によって貼り合わせる。このように、光学補償層と光学補償フィルムとを搬送させながら積層することにより、光学補償層と光学補償フィルムとの間に異物が混入するのを防止し得、透過率・偏光度に優れ得る積層光学フィルムを提供し得る。最後に、貼り合わせた積層体130から、図5(b)のようにして基材13aを剥離する。なお、図5(a)において、符号114および115は、各層を形成するフィルムを巻回するロールを示し、符号116はフィルム同士を貼り合わせるためのガイドロールを示す。
上記実施形態では、偏光子11と光学補償フィルム12とを積層してから光学補償層13を積層しているが、光学補償フィルム12と光学補償層13とを積層してから偏光子11を積層してもよい。
本発明の積層光学フィルムの製造方法は、好ましくは、偏光子と光学補償フィルムと光学補償層と積層した後に、この積層体を一括して裁断または打ち抜く工程をさらに有する。上記保護フィルムを積層する場合は、さらに保護フィルムも当該積層体と一括して、裁断または打ち抜くことが好ましい。裁断または打ち抜きは、任意の適切な方法を採用し得る。裁断または打ち抜いて得られる積層光学フィルムは、必ずしも長尺状でないことはいうまでもない。
本発明の積層光学フィルムが、さらに別の光学補償素子を備える場合、任意の適切な粘着剤層または接着剤層を介して積層される。
C.液晶表示装置
本発明の液晶表示装置は、上記積層光学フィルムを含む。本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置は、液晶セルの両側に上記積層光学フィルムが配置される。本発明の液晶表示装置において、上記積層光学フィルムは光学補償層が液晶セルに接するように配置される。液晶セルの両側に配置された積層光学フィルムは、同じ原反から得られたものであることが好ましい。同じ原反から得られた積層光学フィルムを液晶セルの両側に配置することで、軸ズレを抑えることができる。
上記液晶表示装置は、液晶パネルの背面から光を照射して画面を見る、透過型であっても良いし、液晶パネルの視認側から光を照射して画面を見る、反射型であっても良い。あるいは、上記液晶表示装置は、透過型と反射型の両方の性質を併せ持つ、半透過型であっても良い。
本発明の液晶表示装置は、任意の適切な用途に使用される。当該液晶表示装置の用途は、特に制限されない。具体的には、パソコンモニター、ノートパソコン、コピー機等のOA機器;携帯電話、時計、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機等の携帯機器;ビデオカメラ、液晶テレビ、電子レンジ等の家庭用電気機器;バックモニター、カーナビゲーションシステム用モニター、カーオーディオ等の車載用機器;商業店舗用インフォメーション用モニター等の展示機器;監視用モニター等の警備機器;介護用モニター、医療用モニター等の介護・医療機器等に用いることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、光学補償フィルムおよび光学補償層の位相差値の測定方法は以下の通りである。
(位相差値の測定)
王子計測製KOBRA−WPRを用いて自動計測した。測定波長は590nm、測定温度は23℃であった。
[実施例1]
(偏光子の作製)
長尺状のポリビニルアルコールフィルムを、ヨウ素を含む水溶液中で染色した後、ホウ酸を含む水溶液中で速比の異なるロール間にて6倍に一軸延伸し、長手方向に吸収軸を有する長尺状の偏光子を得た。この長尺状の偏光子は延伸後、巻き取って巻回体とした。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:100μm)を、テンター式延伸機にチャックして150℃に加熱した。フィルムを縦方向に搬送しながら、左右のテンターの速比(速度差)を50%としてフィルムの横方向に延伸すると同時に、フィルムの搬送方向にも延伸を行い、厚み40μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであり、Nz係数は1.05であった。
(光学補償層の作製)
下記化学式(1)に示されるネマチック液晶性化合物90重量部、下記化学式(2)に示されるカイラル剤10重量部、光重合開始剤(イルガキュア907:チバスペシャリティーケミカルズ社製)5重量部、およびメチルエチルケトン300重量部を均一となるように混合し、液晶塗工液を調製した。次に、この液晶塗工液を長尺状の基板(二軸延伸PETフィルム)上にコーティングし、80℃で3分間熱処理し、次いで紫外線を照射して重合処理し、基板上に光学補償層となるコレステリック配向固化層を形成した。当該コレステリック配向固化層の厚みは3μm、厚み方向の位相差Rthは120nmであり、面内位相差Reは実質的にゼロであった。
(保護フィルム)
保護フィルムとして、長尺状のトリアセチルセルロースフィルム(厚み40μm、コニカミノルタ社製、商品名:KC4UYW)を用いた。この保護フィルムは巻回体として用意した。なお、この保護フィルムの面内位相差Reは5nmであり、厚み方向の位相差Rthは45nmであった。
(接着剤組成物の調製)
アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(平均重合度:1200、ケン化度:98.5モル%,アセトアセチル化度:5モル%)100重量部に対し、メチロールメラミン50重量部を30℃の温度条件下で純水に溶解し、固形分濃度3.7%の水溶液を得た。この水溶液100重量部に対し、アルミナコロイド水溶液(平均粒子径15nm、固形分濃度10%、正電荷)18重量部を加えて接着剤組成物を調製した。接着剤組成物の粘度は9.6mPa・sであった。接着剤組成物のpHは、4〜4.5であった。
(積層光学フィルムの作製)
上記接着剤組成物の調製から30分後に、上記光学補償フィルムおよび保護フィルムをそれぞれ巻回体から送り出しながら、それぞれの片面に接着剤組成物を乾燥後の厚みが80nmとなるように塗布して接着剤層を形成した。その後、巻回体から送り出された偏光子の片面に接着剤層が形成された光学補償フィルムを、他方の面に接着剤層が形成された保護フィルムを、各々走行させながらロール機で貼り合わせ、55℃雰囲気中に6分間通した後に巻き取って長尺状の積層体Aを作製した。なお、光学補償フィルムを、その遅相軸が偏光子の吸収軸に対して時計回りに45°となるように貼り合わせた。
上記で得られた積層体Aを巻回体から送り出しながら、その光学補償フィルム側に、光学補償層となる長尺状のコレステリック配向固化層をイソシアネート系接着剤(厚み2μm)で接着した。その後、上記基板(二軸延伸PETフィルム)を除去して、積層体Aにコレステリック配向固化層が転写された、長尺状の積層光学フィルムを作製した。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
[実施例2]
下記の光学補償フィルムを用いたこと、および、光学補償フィルムを、その遅相軸が偏光子の吸収軸に対して時計回りに165°となるように貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:60μm)を、テンター式延伸機にチャックして120℃に加熱した。フィルムを縦方向に搬送しながら、左右のテンターの速比(速度差)を10%としてフィルムの横方向に延伸すると同時に、フィルムの搬送方向にも延伸を行い、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り165°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは270nmであり、Nz係数は1であった。
[実施例3]
接着剤組成物を調製する際に、アルミナコロイド水溶液を加えなかったこと以外は実施例1と同様にして積層光学フィルムを作製した。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
[実施例4]
(偏光板ロール体の作製)
上記接着剤組成物の調製(実施例1参照)から30分後に、上記保護フィルム(実施例1参照)を巻回体から送り出しながら、その片面に接着剤組成物を乾燥後の厚みが80nmとなるように塗布して接着剤層を形成した。その後、巻回体から送り出された偏光子の両面それぞれに接着剤層が形成された保護フィルムを、各々走行させながらロール機で貼り合わせ、55℃雰囲気中に6分間通した後に巻き取って長尺状の積層フィルム(いわゆる、偏光板ロール体)を作製した。
(積層光学フィルムの作製)
次に、上記偏光板ロール体および上記光学補償フィルム(実施例1参照)を巻回体から送り出しながら、これらを、アクリル系接着剤(厚み12μm)を介して貼り合わせ、長尺状の積層体Bを作製した。なお、光学補償フィルムを、その遅相軸が偏光子の吸収軸に対して時計回りに45°となるように貼り合わせた。
上記で得られた積層体Bを巻回体から送り出しながら、その光学補償フィルム側に、光学補償層となる長尺状のコレステリック配向固化層をイソシアネート系接着剤(厚み2μm)で接着した。その後、上記基板(二軸延伸PETフィルム)を除去して、積層体Bにコレステリック配向固化層が転写された、長尺状の積層光学フィルムを作製した。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(比較例1)
(偏光板ロール体の作製)
アルミナコロイド水溶液を加えなかったこと以外は実施例1と同様にして接着剤組成物を調製した。当該接着剤組成物を用いたこと以外は実施例4と同様にして偏光板ロールを作製した。
(光学補償フィルムの作製)
長尺のノルボルネン系樹脂フィルム(日本ゼオン社製、商品名Zeonor、厚み40μm、光弾性係数3.10×10−12/N)を140℃で1.52倍に一軸延伸することによって、長尺のフィルムを作製した。このフィルムの厚みは35μm、面内位相差Reは140nm、Nz係数(Rth/Re)は1.05であった。
(積層光学フィルムの作製)
得られた偏光板ロール体および光学補償フィルムからそれぞれ、所定の大きさの積層片を切り出し、アクリル系粘着剤(厚み12μm)を介して積層し、積層体Cを得た。このとき、光学補償フィルムの遅相軸が偏光子の吸収軸に対して反時計回りに45°となるように積層した。
次に、積層体Cの光学補償フィルム側に、光学補償層となる長尺状のコレステリック配向固化層をイソシアネート系接着剤(厚み2μm)で接着した。その後、上記基板(二軸延伸PETフィルム)を除去して、積層体Cにコレステリック配向固化層が転写された積層体を得た。
得られた積層体を100mm×100mmの大きさに切り出して、積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは153μmであった。
(比較例2)
下記の偏光板ロール体を用いたこと以外は比較例1と同様にして積層光学フィルムを作製した。なお、光学補償フィルムは偏光板ロール体の保護フィルムが設けられていない側に積層した。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは153μmであった。
(偏光板ロール体の作製)
上記接着剤組成物の調製(実施例1参照)から30分後に、上記保護フィルム(実施例1参照)を巻回体から送り出しながら、その片面に接着剤組成物を乾燥後の厚みが80nmとなるように塗布して接着剤層を形成した。その後、巻回体から送り出された偏光子の片面に接着剤層が形成された保護フィルムを、各々走行させながらロール機で貼り合わせ、55℃雰囲気中に6分間通した後に巻き取って偏光板ロール体を作製した。
実施例1〜4で得られた積層光学フィルムについて、以下の評価を行った。評価結果を表1にまとめる。
1.剥がれ
得られた積層光学フィルムから、偏光子の吸収軸方向(長手方向)に50mm、吸収軸方向に対して面内で直交する透過軸方向に25mmの寸法で裁断してサンプル片を得た。このサンプル片を60℃の温水に5時間浸漬させた。浸漬後、サンプル片の端辺からの剥がれ幅(偏光子と隣接するフィルムとの界面)をノギスで測定した。
2.外観(クニック欠陥の有無)
得られた積層光学フィルムから、1000mm×1000mmの寸法のサンプル片を切り出した。このサンプル片を、蛍光灯下で、ブラックライト上に載置された他の偏光板(日東電工株式会社製、商品名:NPF−SEG1224DU)上に重ねた。このとき、サンプル片の偏光子の吸収軸と他の偏光板の吸収軸とが直交するように重ねた。この状態で、光抜けする箇所(クニック欠陥)の個数を数えた。
表1から、アルミナコロイドを含む接着剤組成物を用いて積層することにより、クニック欠陥の発生を抑制し得ることがわかる。
実施例1〜3および比較例1〜2で得られた積層光学フィルムについて、以下の評価を行った。評価結果を表2にまとめる。
1.剥がれ
得られた積層光学フィルムから、1000mm×1000mmの寸法のサンプル片を切り出した(実施例1〜3のみ)。比較例1〜2で得られた積層光学フィルムはそのままサンプル片とした。
前記サンプル片を60℃の温水に5時間浸漬させた。浸漬後、サンプル片の端辺からの剥がれ幅(偏光子と隣接するフィルムとの界面)をノギスで測定した。
2.外観(異物の有無)
得られた積層光学フィルムから、1000mm×1000mmの寸法のサンプル片を10枚切り出した(実施例1〜3のみ)。比較例1〜2の積層光学フィルムをそれぞれ10枚作製し、サンプル片とした。
得られたサンプル片を、蛍光灯下で、目視観察し、偏光子または偏光板と隣接するフィルムとの間に混入した異物の個数を確認した。
3.光学特性
得られた積層光学フィルムから、30mm×45mmの寸法のサンプル片を切り出し、積分球式透過率測定機(株式会社村上色彩研究所製、DOT−3C)を用いて、単体透過率および偏光度を測定した。サンプル片の切り出は、サンプル片の長辺と偏光子の吸収軸とのなす角度が45°となるように行った。
単体透過率は、保護フィルムが測定機の光源側となるようにサンプル片を設置して測定した。
偏光度は、平行透過率および直交透過率を測定して得られた結果から算出した。平行透過率および直交透過率は、サンプル片を各2枚ずつ用意し、保護フィルム同士が重なるようにして2枚のサンプル片を設置し、測定した。ここで、一方のサンプル片の吸収軸と他方のサンプル片の吸収軸とが直交するように設置した。
表2から明らかなように、実施例1〜3では異物は確認されなかった。一方、比較例1〜2では異物が確認された。このことから、各層を搬送させながら積層することにより、異物の混入を抑制できるといえる。また、実施例で得られた積層光学フィルムは単体透過率にも偏光度にも優れていた。なお、偏光子と光学補償フィルムとをアクリル系粘着剤を介して積層した比較例2では、他に比べて剥がれが大きかった。
以下の参考例1と実施例1で得られた積層光学フィルムを用いて液晶パネルを作製し、コントラストの測定を行った。なお、参考例1の積層光学フィルム、液晶パネルの作製方法およびコントラストの測定方法は以下のとおりである。
(参考例1)
下記の光学補償フィルムを用いたこと、および、光学補償層を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは103μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:60μm)を、テンター式延伸機にチャックして120℃に加熱した。フィルムを縦方向に搬送しながら、左右のテンターの速比(速度差)を5%としてフィルムの横方向に延伸すると同時に、フィルムの搬送方向にも延伸を行い、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであり、Nz係数は1.55であった。
(液晶表示装置の作製)
VAモード液晶セル搭載の液晶表示装置(ソニー社製プレイステーションポータブル)から液晶セルを取り外した。次に、得られた液晶セルの視認側、バックライト側のそれぞれに得られた積層光学フィルムを、アクリル系粘着剤(厚み20μm)を介して貼り付けた。このとき、光学補償層(光学補償フィルム)が液晶セル側になるように貼り付けた。また、液晶セルの両側それぞれに配置された積層光学フィルムの偏光子の吸収軸が互いに実質的に直交するように積層した。このようにして液晶パネルを作製した。得られた液晶パネルに元の液晶表示装置のバックライトユニットを取り付け、液晶表示装置とした。なお、得られた液晶パネルの構成を、バックライト側の偏光子の吸収軸を基準としたときの視認側の偏光子の吸収軸および光学補償フィルムの遅相軸の軸角度とともに表3に示す。
(コントラストの測定)
液晶表示装置に白画像および黒画像を表示させ、ELDIM社製 商品名「EZ Contrast160D」により測定した。
実施例1の液晶パネルの結果を図6に、参考例1の液晶パネルの結果を図7に示す。なお、極角30°、方位角45°におけるコントラスト比は、実施例1では107、参考例1では65であった。これらの結果から明らかなように、光学補償層を設けることによりコントラストが向上した。
[実施例5]
下記の光学補償フィルムと光学補償層を用いたこと以外は実施例1と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:120μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が1.60となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
(光学補償層の作製)
上記化学式(1)に示されるネマチック液晶性化合物90重量部、上記化学式(2)に示されるカイラル剤10重量部、光重合開始剤(イルガキュア907:チバスペシャリティーケミカルズ社製)5重量部、およびメチルエチルケトン300重量部を均一となるように混合し、液晶塗工液を調製した。次に、この液晶塗工液を長尺状の基板(二軸延伸PETフィルム)上にコーティングし、80℃で3分間熱処理し、次いで紫外線を照射して重合処理し、基板上に光学補償層となるコレステリック配向固化層を形成した。当該コレステリック配向固化層の厚みは1μm、厚み方向の位相差Rthは40nmであり、面内位相差Reは実質的にゼロであった。
(参考例2)
実施例5の光学補償層と実施例4の偏光板ロール体、および下記の光学補償フィルムを用いた以外は比較例1と同様にして参考例2の積層光学フィルムを得た。すなわち、切り出した各層(フィルム)を貼り付けて積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは155μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂フィルム(JSR製、商品名:アートン(Arton)、厚み120μm)をNz係数が1.60となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、nx>ny>nzの屈折率分布を有する、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルムを得た。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
(光軸ズレの測定)
実施例5の積層光学フィルムから、100mm×100mmの寸法のサンプル片を50枚切り出した。参考例2の積層光学フィルムを50枚作製し、サンプル片とした。
前記サンプル片の光軸の角度を王子計測機器(株)製 商品名「KOBRA−WPR」を用いて測定し、光軸ズレを算出した。
実施例5および参考例2の積層光学フィルムの光軸ズレの平均値と50枚のサンプル片の標準偏差を表4にまとめる。
表4から、積層光学フィルムをロールツーロールで作製することにより、光軸ズレのばらつきを抑えられることがわかる。
上記実施例5と参考例2で得られた積層光学フィルムを用いて液晶パネルを50個作製し、単体透過率およびセルの直交透過率の測定を行い、得られた値の平均値および標準偏差を求めた。なお、液晶表示装置の作製方法は、実施例5の液晶パネルでは同一原反から得られた積層光学フィルムを、参考例2の液晶パネルでは偏光板ロール体、光学補償フィルムおよび光学補償層をそれぞれ所定の大きさに切り出したものを積層した積層光学フィルムを用いた以外は参考例1と同様である。単体透過率と直交透過率の測定方法も上記と同様である。得られた液晶パネルの構成を、バックライト側の偏光子の吸収軸を基準としたときの視認側の偏光子の吸収軸および光学補償フィルムの遅相軸の軸角度とともに表5に示す。
実施例5および参考例2の液晶表示装置の単体透過率と直交透過率の平均値、および標準偏差を表6に示す。
表6から、ロールツーロールで作製し、同じ原反から得られた積層光学フィルムを用いることにより、平均直交透過率が小さく、光もれが少ないことがわかる。すなわち、液晶セルの両側に配置された積層光学フィルムの光軸ズレが抑えられていることがわかる。また、参考例2のように、各層を切り出して別々に貼り合わせた場合には、偏光子と光学補償フィルムの間に保護フィルムを配置しなければならないため、散乱や屈折率の影響で不具合が生じるおそれがある。なお、偏光子と光学補償フィルムとの間に保護フィルムがない構成で各層を切り出して貼り合わせを試みたが、偏光板が反ってしまい貼り合わせることができなかった。
[実施例6]
下記の光学補償フィルムを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:140μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が0.90となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御して、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
[実施例7]
下記の光学補償フィルムを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:140μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が1.20となるように延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
[実施例8]
下記の光学補償フィルムを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:140μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が1.40となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
[実施例9]
下記の光学補償フィルムを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:140μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が1.50となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
[実施例10]
下記の光学補償フィルムを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:140μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が1.70となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
[実施例11]
下記の光学補償フィルムを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:140μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が1.75となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
[実施例12]
下記の光学補償フィルムを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:140μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が1.80となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
[実施例13]
下記の光学補償フィルムを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:140μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が2.0となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
(参考例3)
下記の光学補償フィルムを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:140μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が0.70となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
(参考例4)
下記の光学補償フィルムを用いたこと以外は実施例5と同様にして積層光学フィルムを得た。このようにして得られた積層光学フィルムの厚みは115μmであった。
(光学補償フィルムの作製)
ノルボルネン系樹脂(平均分子量:35,000、Tg:140℃)を溶融押出成形することにより得られた未延伸フィルム(厚み:140μm)を、テンター式延伸機にチャックし、Nz係数が2.3となるように、延伸温度、延伸倍率、速比などを制御し、厚み35μmの長尺状の光学補償フィルム(延伸フィルム)を得た。
このようにして、長手方向に対して時計回り45°の方向に遅相軸を有する長尺状の光学補償フィルムを得た。この長尺状の光学補償フィルムは、巻き取って巻回体とした。なお、この光学補償フィルムの面内位相差Reは140nmであった。
上記の実施例5、8〜13で得られた積層光学フィルムを用いて液晶表示装置を作製し、コントラストの測定を行った。液晶表示装置は上記の実施例5と同様の方法で作製した。コントラストの測定方法も上記と同様の方法を用いた。
実施例5、8〜13の液晶表示装置の結果を図8に示す。これらの結果から明らかなように、特定の範囲のNz係数を有する光学補償層を設けることによりコントラストがさらに向上した。
本発明の積層光学フィルムは、各種画像表示装置に好適に適用され得るものであり、液晶表示装置に好適に適用され得る。
本発明の1つの好ましい実施形態による積層光学フィルムの概略断面図である。 図1に示す積層光学フィルムを構成する各層の光軸を説明する分解斜視図である。 斜め延伸の一例を説明する概略平面図である。 本発明の積層光学フィルムの製造方法の一例における一つの工程を示す概略図である。 本発明の積層光学フィルムの製造方法の一例における別の工程を示す概略図である。 本発明の実施例1の積層光学フィルムを用いた液晶パネルのコントラストの視野角依存性を示すコントラスト等高線図である。 参考例1の積層光学フィルムを用いた液晶パネルのコントラストの視野角依存性を示すコントラスト等高線図である。 本発明の実施例5、8〜13の積層光学フィルムを用いた液晶表示装置のコントラストの視野角依存性を示すコントラスト等高線図である。
符号の説明
10 積層光学フィルム
11 偏光子
12 光学補償フィルム
13 光学補償層
14 接着剤層
15 保護フィルム

Claims (10)

  1. 長尺状で長手方向に吸収軸を有する偏光子と、
    屈折率楕円体がnx>ny≧nzの関係を有する長尺状の光学補償フィルムと、
    屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を有する光学補償層とをこの順で備え、
    該光学補償フィルムの遅相軸と該偏光子の吸収軸とのなす角度が5〜85°である、長尺状の積層光学フィルムであって、
    該偏光子と該光学補償フィルムとの間に接着剤層を備え、
    該接着剤層がポリビニルアルコール系樹脂、架橋剤および平均粒子径が1〜100nmの金属化合物コロイドを含む接着剤組成物から形成される、長尺状の積層光学フィルム
  2. 前記光学補償フィルムのNz係数が0.9〜2.0である、請求項1に記載の積層光学フィルム。
  3. 前記光学補償フィルムが斜め延伸して得られたフィルムである、請求項1または2に記載の積層光学フィルム。
  4. 前記光学補償層がコレステリック配向固化層である、請求項1から3のいずれかに記載の積層光学フィルム。
  5. ロール状とされている、請求項1からのいずれかに記載の積層光学フィルム。
  6. 屈折率楕円体がnx>ny≧nzの関係を有する長尺状の光学補償フィルムと長尺状で長手方向に吸収軸を有する偏光子とをそれぞれ長手方向に搬送させながら、該光学補償フィルムの片側に、ポリビニルアルコール系樹脂、架橋剤および平均粒子径が1〜100nmの金属化合物コロイドを含む接着剤組成物を介して、該光学補償フィルムの長手方向と該偏光子の長手方向とを揃えるようにして該偏光子を積層し、積層体を作製する工程と、
    該積層体の光学補償フィルム側に、屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を有する光学補償層を積層する工程とを有し、
    該光学補償フィルムの遅相軸と該偏光子の吸収軸とのなす角度が5〜85°となるように積層する、積層光学フィルムの製造方法。
  7. 屈折率楕円体がnx>ny≧nzの関係を有する長尺状の光学補償フィルムの片側に、屈折率楕円体がnx=ny>nzの関係を有する光学補償層を積層して積層体を作製する工程と、
    該積層体と長尺状で長手方向に吸収軸を有する偏光子とをそれぞれ長手方向に搬送させながら、該積層体の光学補償フィルム側に、ポリビニルアルコール系樹脂、架橋剤および平均粒子径が1〜100nmの金属化合物コロイドを含む接着剤組成物を介して、該光学補償フィルムの長手方向と該偏光子の長手方向とを揃えるようにして該偏光子を積層する工程とを有し、
    該光学補償フィルムの遅相軸と該偏光子の吸収軸とのなす角度が5〜85°となるように積層する、積層光学フィルムの製造方法。
  8. 前記偏光子と前記光学補償フィルムと前記光学補償層とを積層した後に、この積層体を一括して裁断または打ち抜く工程をさらに有する、請求項またはに記載の積層光学フィルムの製造方法。
  9. 請求項からのいずれかに記載の製造方法により製造された、積層光学フィルム。
  10. 請求項1からおよびのいずれかに記載の積層光学フィルムが液晶セルの両側に配置された液晶表示装置であって、
    該積層光学フィルムが同じ原反から得られたものである液晶表示装置。
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