JP2007064971A - 参照電極、塩橋及びそれらを用いたイオン濃度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液絡部における液間電位差の変動をほぼ完全に除去し、試料溶液の汚染を最小限に止め、内部液の補充、交換の頻度が少なく、液絡部が目詰まりを起こさず、長期にわたって耐久性を維持し精度の高い測定を行いうる参照電極を提供する。
【解決手段】内部電極21と、その内部電極21に接触する内部液22と、その内部液22に連なる液絡部とを備えている参照電極2であって、前記液絡部23が、ゲル化した疎水性イオン性液体を用いて構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、電極電位の算出や測定の基準となる参照電極、電気化学的測定セルや化学電池において2種の電解質溶液を液絡させる塩橋及びそれらを用いて試料溶液中のイオン濃度を測定するイオン濃度測定装置に関するものである。
現在最も広く用いられているpH測定法は、ガラス膜を反応膜とするガラス電極を用いた方法であり、ガラス膜が試料溶液と接触すると、ガラス膜の表面が試料溶液のpHに応じた電位(電位差)を発生することによる。この電位差を測定するためには基準となる電位が必要であり、このため、ガラス電極以外に、一定の基準電位を提示しうる参照電極が必要である。
しかしながら、参照電極の内部液と試料溶液とが接触することによって生じる液間電位差が変動すると、参照電極の提示する基準電位が変動してしまう。このため、従来内部液と試料溶液との液間電位差の変動を最小限に抑えるために、Ag/AgCl又はHg/HgCl等からなる電極を高濃度(3.3mol/L〜飽和)のKCl溶液からなる内部液に浸漬し、この内部液がセラミックスやガラス等の多孔質部材からなる液絡部を介して試料溶液に接触するように構成してある参照電極が一般的に使用されてきた(特許文献1)。
特開平11−258197号公報
内部液として高濃度のKCl溶液を使用し、液絡部において内部液と試料溶液とが直接接触するように構成した参照電極では、KとClの水溶液中での移動速度がほぼ等しく、また、内部液と試料溶液とのイオン濃度を比較すると圧倒的に内部液のイオン濃度が高いので、K及びClが内部液から試料溶液へ継続的に流出することに基づいて、内部液と試料溶液との液間電位差の変動を抑えることができる。しかしながら、この方法によっても試料溶液の組成変化による液間電位差の変動は完全に除去できず、参照電極の提示する基準電位の変動の原因となっている。
また、参照電極の内部液として高濃度のKCl溶液を使用すると、常にKとClが試料溶液側に移動し続けるので、以下のような問題がある。
(1)KClが試料溶液中に流出し、試料溶液を汚染する。
(2)KClが試料溶液中に流出することにより、内部液のKCl濃度が減少し、頻繁に補充、交換する必要が生じる。
また、このような構成の参照電極において液絡部の隔膜としてセラミックスやガラス等からなる多孔質部材が用いられている場合、内部電極からAgClが溶出し液絡部の孔内に沈殿、付着し、液絡部が目詰まりを起こし正確な測定が妨げられる、という問題もある。
そこで本発明は、液絡部における液間電位差の変動をほぼ完全に除去し、試料溶液の汚染を最小限に止め、内部液の補充、交換の頻度が少なく、液絡部が目詰まりを起こさず、長期にわたって耐久性を維持し精度の高い測定を行いうる参照電極を提供すべく図ったものである。
すなわち本発明に係る参照電極は、内部電極と、その内部電極に接触する内部液と、その内部液に連なる液絡部とを備えている参照電極であって、前記液絡部が、ゲル化した疎水性イオン性液体を用いて構成されていることを特徴とする。なお、「疎水性イオン性液体」とは、有機又は無機陽イオンと有機又は無機陰イオンとの組み合わせからなり、融点が100℃以下で、水への溶解度が数mM程度以下の疎水性の塩を主として意味し、イオン液体又は常温溶解塩とも呼ばれる。また、「参照電極」とは、参照極、照合電極、基準電極、比較電極と同義である。
イオン性液体は常温で溶融状態にある塩であるが、それを構成する陽イオンと陰イオンがともに充分に疎水性であると、水と混じりあわず、水相と分離したイオン性液体相を形成する。このため、水溶液と疎水性イオン性液体とを接触させると、水溶液に含まれる親水性イオンは疎水性イオン性液体中に移動できず、一方、疎水性イオン性液体を構成するイオンは水に分配されるものの、分配係数が小さく、分配されるイオンは僅かな量であり、直ちに界面近傍で分配平衡状態が成立する。
本発明はこのような疎水性イオン性液体の性質に着目して完成されたものであり、参照電極の内部液と試料溶液との液間電位差の変動を抑える手段として、液絡部に疎水性イオン性液体を用いたものである。内部液として高濃度のKCl溶液が用いてありKCl溶液と試料溶液とが直接液絡する従来の参照電極では、内部液から試料溶液へのK及びClの一方的な移動により液間電位差の変動が抑制されていた。これに対して、液絡部に疎水性イオン性液体を用いた場合、疎水性イオン性液体を構成するイオンの試料溶液への移動量はごく僅かである。
従って、本発明に係る参照電極はこのような構成を有することにより、試料溶液の汚染を最小限に止め、参照電極の内部液と試料溶液との液間電位差の変動をほぼ完全に除去することができる。また、内部液が減少したり濃度が薄くなったりしにくいので、内部液の補充や交換の頻度が少なくて済む。更に、本発明では液絡部にゲル化した疎水性イオン性液体が用いられているので、液絡部に多孔質部材からなる隔膜が備わっている場合であって、ゲル化した疎水性イオン性液体が当該隔膜内に充填されるか又はゲル化した疎水性イオン性液体が当該隔膜と内部液との間に介在する場合は、内部電極から金属塩が溶出しても孔内への金属塩の沈殿、付着を防ぐことができる。また、溶出速度を極めて低く抑えることができ、試料の汚染を抑えることができる。なお、本発明では液絡部を構成する疎水性イオン性液体はゲル化しているので、液絡部は多孔質部材からなる隔膜を備えていなくともよい。
前記疎水性イオン性液体をゲル化する方法としては特に限定されないが、高分子化合物を用いてゲル化することができる。このような高分子化合物としては、例えば、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリブチルアクリレート、その他の合成ゴム等が挙げられる。
また、本発明に用いる疎水性イオン性液体としては、例えば、陽イオンが、4級アンモニウムカチオン、4級フォスフォニウムカチオン又は4級アルゾニウムカチオンの少なくとも1つ以上であり、陰イオンが、[RSONSO(R1、R2はそれぞれ炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基)、フッ素及び4価のホウ素を含むボレートイオン、ビス(2−エチルヘキシル)スルホサクシネイト、AlCl 、AlCl 、NO 、BF 、PF 、CHCOO、CFCOO、CFSO 、(CFSO、(CFSO、AsF 、SbF 、F(HF) 、CFCFCFCFSO 、(CFCFSO、又はCFCFCFCOOの少なくとも1つ以上であるものが挙げられ、これらの疎水性イオン性液体から用途に合わせて適宜選択して用いることができる。
前記陽イオンの具体例としては、
(化学式(1)において、Rは炭素数1〜12のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、
(化学式(2)において、Rは炭素数12〜18のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、
(化学式(3)において、Rは炭素数12〜18のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、
(化学式(4)において、R、Rは水素又は炭素数1〜12のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、又は、
(化学式(5)において、R、R、R10、R11は炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を表す。但し、アルキル基はヘテロ原子を含んでも良い。)、の少なくもと1つ以上であることが好ましい。
より具体的な陽イオンとしては、1−アルキル−3−メチルイミダゾリウムイオン(アルキル基の炭素数は4、6、8、10又は12)、n−アルキルイソキノリウム(アルキル基の炭素数は12、14、16又は18)、n−アルキルピリジニウム(アルキル基の炭素数は12、14、16又は18)、の少なくとも1つ以上であることが好ましい。
また、ボレートイオンの具体例としては、ホウフッ化物イオン、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、又はパーフルオロアルキルトリフルオロボレート(アルキル基の炭素数は1〜5)の少なくもと1つ以上であることが好ましい。
更に前記内部液もゲル化することにより、参照電極の支持管内において内部液が変形しにくくなり耐圧性を向上することができる。なお、前記内部液をゲル化する方法としては、前記疎水性イオン性液体をゲル化する方法と同様のものを用いることができる。
本発明に係る参照電極は、ガラス電極等のイオン選択性電極と組み合わせて複合電極を構成してもよい。
本発明に係る参照電極の液絡部に用いたゲル化した疎水性イオン性液体は、電気化学的測定セルや化学電池の塩橋として用いることもできる。
また、本発明に係る参照電極は、内部電極と、その内部電極を浸漬する内部液に連なる液絡部とを備えている参照電極であって、前記液絡部が、膜状に成形したゲル化イオン性液体により形成されていることを特徴とする。
このようなものであれば、液間電位差の変動をほぼ完全に除去することが可能で、かつ、内部液が含有するカリウムイオンや塩化物イオンなどが試料溶液中に全く流出しないので、試料溶液の汚染を最小限に止め、また、内部液が減少したり濃度が低下したりしにくいので、内部液の補充や交換の頻度が少なくて済む。このため、本発明に係る参照電極は長期にわたって耐久性を維持し精度の高い測定を行うことができる。
温度サイクル等の外乱による構造変化による液間電位差の変動を低減し、安定した液間電位差を得ることができるようにするには、前記内部電極及び前記内部液を収容するための支持管と、その支持管の先端面に前記ゲル化イオン性液体膜を固定するための膜固定部とを備え、前記支持管の先端面と前記ゲル化イオン性液体膜との間に弾性体を介在させて、前記膜固定部によって前記ゲル化イオン性液体膜を固定するものであることが望ましい。前記弾性体がOリングであることが考えられる。
さらに、本発明に係るイオン濃度測定装置は、測定用電極と、参照電極と、前記測定用電極及び前記参照電極を試料溶液中に浸漬したときに生じる電位差に基づいて、その試料溶液中の測定対象イオンの濃度を算出する演算装置とを備え、前記参照電極の液絡部が、ゲル化した疎水性イオン性液体を用いて構成されていることを特徴とする。
このように本発明によれば、液間電位差の変動をほぼ完全に除去することが可能で、かつ、液絡部を構成する疎水性イオン性液体及び内部液が含有するイオンが試料溶液中に流出しないので、試料溶液の汚染を最小限に止め、また、内部液が減少したり濃度が低下したりしにくいので、内部液の補充や交換の頻度が少なくて済み、更に、内部電極を構成する金属塩が溶出しても、液絡部に設けられた多孔質部材からなる隔膜の目詰まりを防止することができる。このため、本発明に係る参照電極は長期にわたって耐久性を維持し精度の高い測定を行うことができる。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る参照電極を図面を参照して説明する。
本実施形態に係る参照電極2は、図1に示すように、円筒状のガラス製の支持管24と、その支持管24の先端部に接合した液絡部23とを備えている。支持管24には、内部電極21が収容してあり、かつ、内部液22が充填してある。内部電極21には、リード線51が接続してあり、リード線51はこの支持管24の基端部から外部に延出し図示しないpH計本体に接続されるようにしてある。
このような参照電極2において、内部電極21は、例えば、Ag/AgCl、Hg/HgCl、Hg/HgSO等からなるものである。
内部液22としては、例えば内部電極21がAg/AgClからなるものである場合はClを含むものが使用でき、いかなる組成を有するものでもよいが、例えばKCl溶液、NaCl溶液、Clと疎水性イオン性液体の陽イオンからなる電解質溶液等が用いられる。
なお、本発明で用いる疎水性イオン性液体としては、例えば、下記の表1に示すものが挙げられる。
表1中の記載はそれぞれ以下のとおりである。
[Cmim]:1−アルキル−3−メチルイミダゾリウムイオン(iはアルキル基の炭素数を表す。)
[CN]:ビス(ペルフルオロアルキルスルフォニル)イミドイオン(iはペルフルオロアルキル基の炭素数を表す。)
[PF:ヘキサフルオロフォスフェイトイオン
[TPA]:テトラペンチルアンモニウムイオン
[THA]:テトラヘキシルアンモニウムイオン
[TOA]:テトラオクチルアンモニウムイオン
[TBA]:テトラブチルアンモニウムイオン
[BEHSS]:ビス(2−エチルヘキシル)スルフォサクシネイトイオン
[TFPB]:テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレートイオン
[C18Iq]:18−アルキルイソキノリウムイオン
[TOMA]:トリオクチルメチルアンモニウムイオン
[CBF:パーフルオロプロピルトリフルオロボレートイオン
液絡部23は、内部液と試料溶液とが接触する部分であり、ガラスやセラミックス等の多孔質部材から形成され、その微細な孔内にゲル化し流動性が低下した疎水性イオン性液体が充填されている。
前記疎水性イオン性液体をゲル化する方法としては特に限定されず、例えば、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリブチルアクリレート、及び、その他の合成ゴム等の化合物を用いる方法が挙げられる。
前記フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体としては、例えばAldrich社製のものを用いることができる。フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体を用いて疎水性イオン性液体をゲル化する方法としては特に限定されないが、例えば、疎水性イオン性液体をアセトンに溶解し、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(例えばMw=400000のもの)と混合し、ガラスシャーレに流し込み、フタをした状態で一晩放置した後アセトンを蒸発させて、ゲル化した疎水性イオン性液体を得る。なお、イオン性液体と共重合体とアセトンとの比率や共重合体の分子量を適宜選択することによってゲル化イオン性液体の硬さを変更することができる。例えば、体積比として疎水性イオン性液体が1に対して、共重合体とアセトンとの合計を10とすることで好適なゲル化イオン性液体を得ることが可能である。
液絡部23を形成する多孔質部材の孔内に疎水性イオン性液体が充填されていると、疎水性イオン性液体は水と混じり合わないので、試料溶液は、その溶媒(水)もそれが含有する親水性イオンも液絡部23内にごく僅かしか移動することができない。一方、疎水性イオン性液体を構成するイオンは試料溶液に分配されるものの、分配されるイオン性液体の量は無視できるほど小さい。
また、液絡部23を形成する多孔質部材の孔内にはゲル化した疎水性イオン性液体が充填されているので、多孔質部材が内部電極を構成する金属塩により目詰まりすることはない。
従って、このように構成した本実施形態に係る参照電極2では、内部液22と試料溶液の液間電位差の変動がほぼ完全に除去されるとともに、液絡部23を構成する疎水性イオン性液体及び内部液22が含有するイオンが試料溶液に流出しないので試料溶液は殆ど汚染されず、内部液22が減少したり濃度が低下したりしにくいので内部液22の補給や交換の頻度が少なくて済む。また、液絡部23を形成する多孔質部材は内部電極を構成する金属塩の沈殿による目詰まりを起こさない。このため、参照電極2によれば、一定の基準電位を安定して提示することができ、精度の高い測定を行うことができる。
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態に係る参照電極を用いたイオン濃度測定装置を図2、図3及び図4を参照して説明する。
本実施形態に係るイオン濃度測定装置1は、図2に示すように、試料溶液中の水素イオン濃度(pH)を測定するものであり、参照電極2と、測定用電極4と、その参照電極2及び測定用電極4を試料溶液に浸漬したときに生じる電位差を検出する電位差計5と、電位差計5によって検出された電位差からイオン濃度を算出して表示する演算装置6とを備えている。
測定用電極4は、本実施形態ではpH電極を用いているが、その他にもイオン選択性電極を用いることができる。
参照電極2は、図2に示すように、円筒状の支持管24と、その支持管24の先端部241に設けられる液絡部23とを備え、その液絡部23が、ゲル化した疎水性イオン性液体であり、その膜23を支持管24に固定するための膜固定部25を有している。
支持管24は、内部電極21及び内部液22を収容するものであり、その材質としては、PP、PE、アクリル、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、PVDF(フッ化ビニリデン樹脂)、PEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂)等の樹脂、ガラス、金属、セラミック等が考えられる。本実施形態においては、PVDFを用いて成形したものである。支持管24の基端部242には、内部液22が支持管24の外に漏れ出ないように、基端部242に液密に接触するシールパッキン27と、そのシールパッキン27に覆い被さるキャップ28とが設けられている。
また、支持管24の先端部241は、外径が小さくなっており、その先端部241の外周面には、後述する膜固定部25が螺合される雄ねじ部241aが設けられている。また、先端部241の先端面には、Oリング26を収容するための収容溝241bが、支持管24の中心軸と同心円上に設けられている。そして、その先端面241aに覆い被さるように、液絡部となるゲル化イオン性液体膜23が設けられる。
内部電極21は、本実施形態ではAg/AgClであり、リード線51が接続されている。このリード線51はこの支持管24の基端部242からシールパッキン27及びキャップ28を介して、外部に延出し電位差計5に電気的に接続される。内部液22は、KCl溶液であり、本実施形態においてその濃度は0.01Mである。
液絡部23は、支持管24の先端部241に設けられたゲル化した疎水性イオン性液体から膜状に作製されたゲル化イオン性液体膜である。ここで膜とは、その周縁部を挟み込むことによって支持管23に支持しやすい厚さのものをいい、本実施形態ではその膜厚が3mm〜5mmであり、その直径が支持管24の先端面と略合致する大きさであるディスク形状をなしている。このゲル化イオン性液体膜23は、支持管24の先端面との間に弾性体であるOリング26を挟み込み、支持管24の先端面に膜固定部25によって固定される。なお、Oリング26の材質としては、耐薬品性を有するバイトンやテフロン等が考えられる。
ゲル化イオン性液体膜23の作製方法は、まず疎水性イオン性液体をゲル化する。このゲル化方法は、前記第1実施形態と同様である。このように作製したゲル膜を、電極径(支持管24の先端部241の外径)に合わせて成形する。本実施形態においては、P(TPDF−HFP)等のフッ素系樹脂やPVC等を用いて膜状に成形している。そして、図3に示すように、疎水性イオン性膜23を先端部241の外径と略合致するか、それよりも若干大きくしている。この成形方法については、疎水性イオン性液体をゲル化する際に、型に入れても良いし、予め電極径よりも大きめの膜を作製して、型抜きによって必要な部分のみを用いても良い。
膜固定部25は、ゲル化イオン性液体膜23をその一部が外部に露出するように、支持管24の先端面に固定するためのものであり、円筒状をなす。その内周面には、先端部241の外周面に設けた雄ねじ部241aに螺合する雌ねじ部251と、その雄ねじ部241aと雌ねじ部251が螺合したときにゲル化イオン性液体膜23を先端面に押圧する押圧面252とを備えている。
組み立て方法は、図4に示すように、先端部241の収容溝241bにOリング26を嵌め込み、その後、ゲル化イオン性液体膜23が先端部241と膜固定部25との間に挟まれるように、膜固定部25に設けた雌ねじ部251を先端部241の外周面に設けた雄ねじ部241aに螺合させる。
このように構成した本実施形態に係るイオン濃度測定装置1によれば、カリウムイオンや塩化物イオンなどが試料溶液中に全く流出しないので、試料溶液のpH又はカリウムイオン、塩化物イオンなどの濃度変化を抑制することができる。また、内部液22の流出に伴う問題点が特に顕著となる純水又はボイラー水等の低イオン強度溶液のイオン濃度測定おいて好適に用いることができ、試料溶液が低イオン強度溶液である場合におけるpH測定では、KCl溶液の流出により、pHが0.5程度変動してしまうが、本実施形態に係るものであれば、pH変動を0.2程度あるいはそれ以下に抑えることができる。
また、種々のイオン選択性電極に対する妨害影響を排除することができる。例えば塩化物イオン選択性電極及びカリウムイオン選択性電極に関していうと、K、Clが試料溶液中に流出してしまい、測定対象イオンであるCl、Kの濃度が変動してしまい測定誤差が出るという不具合を解決することができる。
また硝酸イオン選択性電極及びナトリウムイオン選択性電極に関していうと、本来感応すべきイオンに影響を与えてしまい、それらイオン選択性電極の選択性に影響を与え、誤差が生じてしまうという問題を解決することができる。
さらにチオシアン酸イオン選択性電極及び銅イオン選択性電極の場合には、チオシアン酸イオンとカリウムイオンとが錯体を形成、及び銅イオンと塩化物イオンとが錯体を形成してしまい測定誤差が出るという不具合を解決することができる。
銀イオン選択性電極の場合には、塩化物イオンと反応して塩化銀が沈殿してしまうという問題を解決することができる。
さらに参照電極2に関して言うと、疎水性イオン性液体の保持方法には、単純に既存の比較電極2の液絡部23に疎水性イオン性液体を保持したゲルを設置しただけのものが考えられる。しかしながらこの構造では、温度サイクル等の影響で、ゲル化して作製した膜が電極2の部材から剥がれてしまい、疎水性イオン性液体に由来する安定した電位が得られなくなってしまう傾向があるが、この問題を好適に解決することができる。
また、Oリング26を介してゲル化イオン性液体膜23を支持管24に固定しているので、温度変化による電極部材と疎水性イオン性膜23との膨張率の違いによる電極構造の変化を吸収し、電位の変化を低減することができる。さらに、電極2の組み直しを容易に行うことができるので、電位が不安定になった場合の再調整を可能とすることができる。その上、ゲル化イオン性液体膜23の交換が可能となり、汚れ等による劣化の際は、膜23を交換して電極性能を回復することができる。
<その他の変形実施形態>
本発明は前記実施形態に限られるものではない。液絡部23にガラスやセラミックス等の多孔質部材を用いずに、ガラス製の支持管24の先端部241に同じ材質からなる微小な円筒状の部材を接合し、その円筒状の部材内にゲル化した疎水性イオン性液体を充填することにより、液絡部23を構成してもよい。
また、円筒状の部材内に充填されているゲル化した疎水性イオン性液体が、セルロース透析膜、ミリポアフィルター、イオン交換膜、ガラスやセラミックス等の多孔質部材からなる板状体によって挟まれていてもよく、又は、当該疎水性イオン性液体と試料溶液との界面にのみ前記の膜や多孔質部材が介在していてもよい。
更に、内部液22がゲル化していてもよい。内部液22をゲル化する方法としては、上述した液絡部23を構成する疎水性イオン性液体をゲル化する方法と同じものを用いることができる。このようなものであれば、内部液22の体積が変動しにくい、即ち支持管24内の体積が変動しにくいので参照電極2の耐圧性が向上する。
本発明に係る参照電極2は、図5に示すように、ガラス電極3の周囲を取り巻くように設けられて、ガラス電極3とともに複合電極1を構成していてもよい。図5に示す実施形態において、参照電極2とガラス電極3とは、参照電極2がガラス電極3の支持管34を取り囲むように一体に形成されており、ガラス電極3は、円筒状のガラス製の支持管34と、その支持管34の先端部に接合したガラス応答膜33とを備えている。このガラス電極支持管34は前記参照電極支持管24よりも若干先端部を突出させてあり、その先端部に前記ガラス応答膜33が接合されている。
前記ガラス電極支持管34には、内部電極31が収容してあり、ガラス電極内部液32として例えばpH7のKCl溶液が充填してある。参照電極2は、液絡部23が参照電極支持管24の外周壁の適宣箇所に設けてあること以外は、前記実施形態と同様に構成してある。参照電極2の内部電極21及びガラス電極の内部電極31には、それぞれリード線51、52が接続してあり、それらのリード線はケーブル束5としてこの支持管2の基端部から外部に延出し図示しないpH計本体に接続されるようにしてある。
このように本発明の参照電極2がガラス電極3とともに複合電極を構成していると、取り扱いがより簡便なものとなる。
なお、本発明に係る参照電極を用いて複合電極を構成する場合、参照電極と組み合わせるイオン選択性電極としてはガラス電極に限定されず、難溶性の多結晶を加圧成型した沈殿膜電極、難溶性の多結晶をポリ塩化ビニルやシリコーンゴム等からなるマトリックスに含浸させた沈殿含浸膜電極、フッ化ランタン等の単結晶を感応膜とした結晶膜電極、液膜電極等と組み合わせて複合電極を構成してもよい。
また、前記実施形態において液絡部23に使用したゲル化した疎水性イオン性液体を、電気化学的セルや化学電池において2種の電解質溶液間に設けて塩橋(寒天橋)として用いてもよい。
このようなゲル化した疎水性イオン性液体を塩橋として用いることにより、疎水性イオン性液体の電解質溶液中への流出が極めて少ないので、電解質溶液が殆ど汚染されず、また、疎水性イオン性液体が減少しにくいので補充の頻度が少なくて済む。
前記塩橋の形状としては特に限定されず、用いる容器に合わせて、逆U字形、H形等の形状をとり得る。また、前記塩橋と電解質溶液との液絡部分には多孔性隔膜を設けてもよく、設けなくてもよい。
ゲル化した疎水性イオン性液体を塩橋として用いたモデル装置として、図6に示すように、1−オクチルー3−メチルイミダゾリウムイオンとビス(ペルフルオロメチルスルフォニル)イミドイオンの組み合わせからなるCmimCNをフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体でゲル化して作成した厚さ1mm程度の膜6を、2つの水相(水相(I)7、水相(II)8)で挟んで、それぞれにAg/AgCl電極9a、9bを挿入し、電気化学的セル10を製作し、この端子間電圧をエレクトロメータ11で測定した。下側の水相(II)8には、疎水性イオン性液体の構成イオンCmimのCl塩を溶解させ、組成を変化させないで一定とした。上側の水相(I)7には、親水性イオンからなるKClを溶解させ、疎水性イオン性液体と共通イオンを含まない水溶液とした。水相(I)7のKCl濃度を変化させて記録した端子間電圧を、水相(I)7のKClの平均イオン活量の対数に対してプロットした結果を図7(a)に示した。また、ゲル化していないCmimCNを用いた場合の結果を、図7(b)に示した。
それぞれ、広い濃度範囲で、傾きが−59.0±0.7と−59.3±0.4 の直線となった。このことは、この端子間電圧の変化はKCl濃度の変化に伴うAg/AgCl電極9aの電位変化に由来するものであり、ゲル6|水相(I)7の界面電位差は、KCl濃度に依存しないことを示す。すなわち、ゲル6|水相(I)7界面の電位差は水相(I)7の組成に依存しない。また、図7(a)と図7(b)を比較するとわかるようにゲル化が電位の応答に影響を及ぼさないことがわかる。
更に、同様の実験をKClの代わりにHClを用いて行った結果を図8(a)、図8(b)に示す。この場合は、高濃度で直線からのずれが見られた。このずれは、液間電位差が0.5mol dm−3以上のHClによってわずかに影響される(変化する)ことを示している。この場合も、ゲル化の電位応答に対する影響は認められない。
前記第2実施形態における膜固定部の変形実施形態としては、例えば編み目の粗い網状の膜を用いてゲル化イオン性液体膜を支持管の先端部に固定又は支持するようにしても良いし、あるいはテフロンリングを用いて固定するようにしても良い。
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
本発明の参照電極は、イオン強度の低い雨水、河川水、湖沼水、純水等の測定時に問題となる液絡部の目詰まりがなく好適に使用できる。また、連続測定が要求される工業排水、環境水の判定にも好適に使用できる。
本発明の第1実施形態に係る参照電極の内部構造を一部示す部分破断図。 本発明の第2実施形態に係るイオン濃度測定装置の模式的構成図。 同実施形態における参照電極の内部構造を示す断面図。 同実施形態における参照電極の先端部分の分解図。 他の実施形態に係る参照電極の内部構造を一部示す部分破断図。 モデル装置として製作した電気化学的セルを示す模式図。 水相(I)のKCl濃度を変化させて記録した端子間電圧を、水相(I)のKClの平均イオン活量の対数に対してプロットした結果を示すグラフ。 水相(I)のHCl濃度を変化させて記録した端子間電圧を、水相(I)のKClの平均イオン活量の対数に対してプロットした結果を示すグラフ。
符号の説明
1 ・・・イオン濃度測定装置
2 ・・・参照電極
21・・・内部電極
22・・・内部液
23・・・液絡部
4 ・・・測定用電極
6 ・・・演算装置

Claims (20)

  1. 内部電極と、その内部電極に接触する内部液と、その内部液に連なる液絡部とを備えている参照電極であって、
    前記液絡部が、ゲル化した疎水性イオン性液体を用いて構成されていることを特徴とする参照電極。
  2. 前記疎水性イオン性液体のゲル化が、高分子化合物によりなされる請求項1記載の参照電極。
  3. 前記高分子化合物が、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリブチルアクリレート、及び、その他の合成ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項2記載の参照電極。
  4. 疎水性イオン性液体は、
    陽イオンが、4級アンモニウムカチオン、4級フォスフォニウムカチオン又は4級アルゾニウムカチオンの少なくとも1つ以上であり、
    陰イオンが、[RSONSO(R、Rはそれぞれ炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基)、フッ素及び4価のホウ素を含むボレートイオン、ビス(2−エチルヘキシル)スルホサクシネイト、AlCl 、AlCl 、NO 、BF 、PF 、CHCOO、CFCOO、CFSO 、(CFSO、(CFSO、AsF 、SbF 、F(HF) 、CFCFCFCFSO 、(CFCFSO、又はCFCFCFCOOの少なくとも1つ以上である請求項1、2又は3記載の参照電極。
  5. 前記陽イオンが、
    (化学式(1)において、Rは炭素数1〜12のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、
    (化学式(2)において、Rは炭素数12〜18のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、
    (化学式(3)において、Rは炭素数12〜18のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、
    (化学式(4)において、R、Rは水素又は炭素数1〜12のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、又は、
    (化学式(5)において、R、R、R10、R11は炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を表す。但し、アルキル基はヘテロ原子を含んでも良い。)、
    の少なくもと1つ以上である請求項4記載の参照電極。
  6. 前記陽イオンが、1−アルキル−3−メチルイミダゾリウムイオン(アルキル基の炭素数は4、6、8、10又は12)、n−アルキルイソキノリウム(アルキル基の炭素数は12、14、16又は18)、n−アルキルピリジニウム(アルキル基の炭素数は12、14、16又は18)、の少なくとも1つ以上である請求項4又は5記載の参照電極。
  7. 前記ボレートイオンが、ホウフッ化物イオン、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレートイオン、又はパーフルオロアルキルトリフルオロボレートイオン(アルキル基の炭素数は1〜5)の少なくもと1つ以上である請求項4記載の参照電極。
  8. 前記内部液がゲル化している請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の参照電極。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の参照電極とイオン選択性電極とからなることを特徴とする複合電極。
  10. ゲル化した疎水性イオン性液体からなることを特徴とする塩橋。
  11. 前記疎水性イオン性液体のゲル化が、高分子化合物によりなされる請求項10記載の塩橋。
  12. 前記高分子化合物が、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリブチルアクリレート、及び、その他の合成ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項11記載の塩橋。
  13. 疎水性イオン性液体は、
    陽イオンが、4級アンモニウムカチオン、4級フォスフォニウムカチオン又は4級アルゾニウムカチオンの少なくとも1つ以上であり、
    陰イオンが、[RSONSO(R、Rはそれぞれ炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基)、フッ素及び4価のホウ素を含むボレートイオン、ビス(2−エチルヘキシル)スルホサクシネイト、AlCl 、AlCl 、NO 、BF 、PF 、CHCOO、CFCOO、CFSO 、(CFSO、(CFSO、AsF 、SbF 、F(HF) 、CFCFCFCFSO 、(CFCFSO、又はCFCFCFCOOの少なくとも1つ以上である請求項10、11又は12記載の塩橋。
  14. 前記陽イオンが、
    (化学式(1)において、Rは炭素数1〜12のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、
    (化学式(2)において、Rは炭素数12〜18のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、
    (化学式(3)において、Rは炭素数12〜18のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、
    (化学式(4)において、R、Rは水素又は炭素数1〜12のアルキル基を表し、ヘテロ原子を含んでも良い。)、又は、
    (化学式(5)において、R、R、R10、R11は炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を表す。但し、アルキル基はヘテロ原子を含んでも良い。)、
    の少なくもと1つ以上である請求項13記載の塩橋。
  15. 前記陽イオンが、1−アルキル−3−メチルイミダゾリウムイオン(アルキル基の炭素数は4、6、8、10又は12)、n−アルキルイソキノリウム(アルキル基の炭素数は12、14、16又は18)、n−アルキルピリジニウム(アルキル基の炭素数は12、14、16又は18)、の少なくとも1つ以上である請求項13又は14記載の塩橋。
  16. 前記ボレートイオンが、ホウフッ化物イオン、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、又はパーフルオロアルキルトリフルオロボレート(アルキル基の炭素数は1〜5)の少なくもと1つ以上である請求項13記載の塩橋。
  17. 内部電極と、その内部電極を浸漬する内部液に連なる液絡部とを備えている参照電極であって、
    前記液絡部が、膜状に成形したゲル化イオン性液体であるゲル化イオン性液体膜により形成されていることを特徴とする参照電極。
  18. 前記内部電極及び前記内部液を収容するための支持管と、その支持管の先端面に前記ゲル化イオン性液体膜を固定するための膜固定部とを備え、
    前記支持管の先端面と前記ゲル化イオン性液体膜との間に弾性体を介在させて、前記膜固定部によって前記ゲル化イオン性液体膜を固定することを特徴とする請求項17記載の参照電極。
  19. 前記弾性体がOリングであることを特徴とする請求項18記載の参照電極。
  20. 測定用電極と、参照電極と、前記測定用電極及び前記参照電極を試料溶液中に浸漬したときに生じる電位差に基づいて、その試料溶液中の測定対象イオンの濃度を算出する演算装置とを備え、
    前記参照電極の液絡部が、ゲル化した疎水性イオン性液体を用いて構成されていることを特徴とするイオン濃度測定装置。
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