JP2007064127A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低出力の流体給排装置であっても、駆動側回転部材に対する従動側回転部材の相対回転位相を、始動性を優先した状態と低振動性を優先した状態とに適切に切り換えて内燃機関を始動可能にする弁開閉時期制御装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関及び電動モータのうちの少なくとも内燃機関を有する駆動手段に対して操作者からの運転許可指令及び運転停止指令を受け付ける指令受付手段81と、上記指令に基づいて駆動手段を制御し及びアイドルストップ条件が満たされると内燃機関を停止させるアイドルストップ制御を行う制御手段80とを備え、制御手段80は、アイドルストップ制御を行う際に内燃機関の停止前に、相対回転位相を遅角位相状態に制御し、上記指令に基づいて駆動手段を停止させる際に内燃機関の停止前に、相対回転位相を中間位相状態に制御する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、内燃機関の弁の開閉時期を調整する弁開閉時期制御装置に関する。
従来より、内燃機関の駆動状態に応じて内燃機関の弁の開閉時期を調整する弁開閉時期制御装置が搭載された車両がある。内燃機関は、クランクシャフトに対して同期回転する、内燃機関の弁開閉用の駆動側回転部材と、駆動側回転部材に対して相対回転可能に同軸に配置され、カムシャフトに対して一体回転する従動側回転部材と、駆動側回転部材と従動側回転部材とにより形成される流体圧室と、流体圧室内に配置され、駆動側回転部材に対する従動側回転部材の相対回転位相を相対回転の方向のうち遅角方向に移動させる遅角室と相対回転位相を相対回転の方向のうち進角方向に移動させる進角室とに流体圧室を仕切るベーンと、相対回転位相を中間位相状態に保持する中間位相保持機構と、作動及び停止の切換制御が可能な電動式ポンプによって遅角室及び進角室に対して流体を供給・排出可能である流体給排装置と、を備えて構成される。
弁開閉時期制御装置を搭載した車両としては、内燃機関としてのエンジンのみを駆動手段とする車両や、内燃機関と電動モータとを駆動手段とするハイブリッド車両がある。そして、何れの車両であっても、操作者による運転停止指令に従った内燃機関の運転停止とは別に、自動的に内燃機関の運転を停止するアイドルストップ制御の機能が搭載されることがある。
例えば、内燃機関のみを駆動手段とした車両では、車両の内燃機関における燃料消費量を節減するため、信号での停止時などでアイドリング状態になると内燃機関を停止するアイドルストップ制御が実行される。また、内燃機関と電動モータとを駆動手段とするハイブリッド車両では、内燃機関には燃費効率の高い回転領域と燃費効率の低い回転領域とがあることを考慮して、内燃機関の燃費効率の低い領域では電動モータにより駆動力を補い、これにより燃費効率を高める制御を行っている。
但し、アイドルストップ制御によるエンジンの始動及び停止を実行する場合、操作者は、自分自身で運転開始指令及び運転停止指令を行う場合とは異なり、内燃機関が始動及び停止することを予め知ることはできない。従って、操作者へ与える違和感を軽減するために、アイドルストップ制御において内燃機関を停止した後の始動時に発生する振動は出来るだけ小さい方が好ましい。
一般的に、駆動側回転部材に対する従動側回転部材の相対回転位相を中間位相状態に制御したとき、内燃機関へ送給される混合気の圧縮比が大きいため内燃機関の始動性は良好であるものの、始動時における振動が大きくなる。他方で、相対回転位相を中間位相状態よりも遅角方向に移動した遅角位相状態に制御したとき、中間位相状態よりも圧縮比が小さくなるため、始動時における振動は比較的小さくなる。但し、遅角位相状態では、内燃機関の始動性よりも低振動性が優先されているため、燃焼室内の温度が低いような始動環境のときには、確実な始動が行えないという問題もある。
特許文献1に記載の弁開閉時期制御装置では、内燃機関の始動性を優先した中間位相状態と、内燃機関における低振動性を優先した遅角位相状態との何れか一方を、内燃機関の始動時に選択する方式を採用している。つまり、内燃機関を始動する段階に至ると、内燃機関の始動性を優先するか、又は、内燃機関の低振動性を優先するかを判定し、その時点で、駆動側回転部材に対する従動側回転部材の相対回転位相を中間位相状態又は遅角位相状態に制御している。
特開2002−256910号公報
特許文献1に記載の弁開閉時期制御装置では、内燃機関を始動する段階に至ると、その時点で、駆動側回転部材に対する従動側回転部材の相対回転位相を中間位相状態又は遅角位相状態に制御している。しかし、内燃機関を始動する段階では、内燃機関のクランクシャフトの駆動力が伝達されることにより駆動される機械式ポンプは使用できず、機械式ポンプよりも出力の小さい電動式ポンプを上記流体給排装置として使用しなければならない。
また、内燃機関の停止から再始動までに長い期間があった場合、内燃機関を始動する段階では、流体の温度が低下してその粘度が高くなってしまう。そのため、流体給排装置の負荷が大きくなるので、流体給排装置の出力が大きくなければ上記相対回転位相を制御するのに必要な流体圧力を供給できないという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動側回転部材に対する従動側回転部材の相対回転位相を、始動性を優先した状態と低振動性を優先した状態とに適切に切り換えて内燃機関を始動可能にする弁開閉時期制御装置を提供する点にある。
<1>
上記目的を達成するための本発明に係る弁開閉時期制御装置の特徴構成は、内燃機関及び電動モータのうちの少なくとも内燃機関を有する駆動手段に対して、操作者からの運転許可指令及び運転停止指令を受け付ける指令受付手段と、
前記指令受付手段によって受け付けられた前記運転許可指令及び前記運転停止指令に基づいて前記駆動手段の運転を制御し、及び、アイドルストップ条件が満たされると前記内燃機関を停止させるアイドルストップ制御を行う制御手段と、を備え、
前記内燃機関は、クランクシャフトに対して同期回転する、内燃機関の弁開閉用の駆動側回転部材と、前記駆動側回転部材に対して相対回転可能に同軸に配置され、カムシャフトに対して一体回転する従動側回転部材と、前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材とにより形成される流体圧室と、前記流体圧室内に配置され、前記駆動側回転部材に対する前記従動側回転部材の相対回転位相を前記相対回転の方向のうち遅角方向に移動させる遅角室と前記相対回転位相を前記相対回転の方向のうち進角方向に移動させる進角室とに前記流体圧室を仕切るベーンと、前記相対回転位相を中間位相状態に保持する中間位相保持機構と、ポンプによって前記遅角室及び前記進角室に対して流体を供給・排出可能である流体給排装置と、を備える弁開閉時期制御装置であって、
前記制御手段は、
前記アイドルストップ制御を行う際に前記内燃機関の停止前に、前記相対回転位相を、前記中間位相状態よりも遅角方向に移動した遅角位相状態に制御し、
前記運転停止指令に基づいて前記駆動手段を停止させる際に前記内燃機関の停止前に、前記相対回転位相を前記中間位相状態に制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段が、アイドルストップ制御を行う際、内燃機関の停止前に上記相対回転位相を遅角位相状態に制御し、運転停止指令に基づいて駆動手段を停止させる際、内燃機関の停止前に上記相対回転位相を中間位相状態に制御する。このように、アイドルストップ制御によって内燃機関が停止されると、その後、比較的短期間の間に、つまり、燃焼室内の温度が高い状態で維持されている間に、内燃機関の再始動が行われる可能性が高い。よって、本特徴構成によれば、アイドルストップ制御を行う際、上記相対回転位相を遅角位相状態に制御するので、内燃機関の始動性よりも低振動性を優先して、再始動時の振動により操作者へ与える違和感を軽減できる。
他方で、指令受付手段によって受け付けられた運転停止指令に基づいて駆動手段が停止されると、その後、長期間に渡って再始動されなかった後、つまり、燃焼室内の温度が低下した後で、内燃機関の再始動が行われる可能性が高い。よって、本特徴構成によれば、運転停止指令に基づいて駆動手段を停止させる際、相対回転位相を中間位相状態に制御するので、内燃機関の低振動性よりも始動性を優先して、再始動を確実に行うことができる。
また、内燃機関の停止前の、流体の温度が高く且つ粘度が低い状態(即ち、ポンプの負荷が小さい状態)であれば、ポンプの出力の大小に拘わらず、上記相対回転位相を制御するのに必要な流体圧力を供給できる。
従って、駆動側回転部材に対する従動側回転部材の相対回転位相を、始動性を優先した状態と低振動性を優先した状態とに適切に切り換えて内燃機関を始動可能にする弁開閉時期制御装置を提供できる。
<2>
本発明に係る弁開閉時期制御装置の別の特徴構成は、前記内燃機関に関する状態量を検出可能な状態量検出手段を備え、
前記流体給排装置は、前記遅角室及び前記進角室に対して流体を供給・排出可能である電動式ポンプを備え、
前記制御手段は、
前記アイドルストップ制御を行って前記内燃機関を停止させた後、前記状態量が設定条件を満たさなくなると前記電動式ポンプを作動させ、前記相対回転位相を前記中間位相状態に制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段が、アイドルストップ制御を行って内燃機関を停止させた後、内燃機関の運転に関する状態量が設定条件を満たさなくなると、内燃機関の始動性が良い状態から始動性の良くない状態に変化したと制御手段が判定するように構成できる。よって、その時点であれば、未だ流体の温度が高く且つ粘度が低い状態(即ち、電動式ポンプの負荷が小さい状態)であるので、電動式ポンプの出力が小さくても上記相対回転位相を制御するのに必要な流体圧力を供給できる。
また、駆動手段を停止した後で状態量が設定条件を満たさなくなると、相対回転位相を中間位相状態に制御するので、内燃機関の低振動性よりも始動性を優先して、再始動を確実に行うことができる。
<3>
上記目的を達成するための本発明に係る弁開閉時期制御装置の別の特徴構成は、内燃機関及び電動モータのうちの少なくとも内燃機関を有する駆動手段に対して、アイドルストップ条件が満たされると前記内燃機関を停止させるアイドルストップ制御を行う制御手段を備え、
前記内燃機関は、クランクシャフトに対して同期回転する、内燃機関の弁開閉用の駆動側回転部材と、前記駆動側回転部材に対して相対回転可能に同軸に配置され、カムシャフトに対して一体回転する従動側回転部材と、前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材とにより形成される流体圧室と、前記流体圧室内に配置され、前記駆動側回転部材に対する前記従動側回転部材の相対回転位相を前記相対回転の方向のうち遅角方向に移動させる遅角室と前記相対回転位相を前記相対回転の方向のうち進角方向に移動させる進角室とに前記流体圧室を仕切るベーンと、前記相対回転位相を中間位相状態に保持する中間位相保持機構と、ポンプによって前記遅角室及び前記進角室に対して流体を供給・排出可能である流体給排装置と、を備える弁開閉時期制御装置であって、
前記内燃機関に関する状態量を検出可能な状態量検出手段を備え、
前記制御手段は、
前記アイドルストップ制御を行う際に前記状態量が設定条件を満たしていると、前記内燃機関の停止前に、前記相対回転位相を、前記中間位相状態よりも遅角方向に移動した遅角位相状態に制御し、
前記アイドルストップ制御を行う際に前記内燃機関の状態量が設定条件を満たしていないと、前記内燃機関の停止前に、前記相対回転位相を前記中間位相状態に制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段が、アイドルストップ制御を行う際、内燃機関の停止前に、上記相対回転位相を中間位相状態又は遅角位相状態に制御する。このように、アイドルストップ制御によって内燃機関が停止されると、その後、比較的短期間の間に内燃機関が再始動される可能性が高いので、始動性の良い状態が維持されている間に内燃機関の再始動が行われる可能性が高い。よって、本特徴構成によれば、アイドルストップ制御を行う際に状態量が設定条件を満たしていると、相対回転位相を遅角位相状態に制御するので、内燃機関の始動性よりも低振動性を優先して、再始動時の振動により操作者へ与える違和感を軽減できる。
他方で、内燃機関の運転に関する状態量が設定条件を満たしていないと、内燃機関の始動性が良くない状態にあると制御手段が判定するように構成できる。そして、アイドルストップ制御によって内燃機関が停止されると、その後、比較的短期間の間に内燃機関が再始動される可能性が高いので、始動性の良くない状態が維持されている間に内燃機関の再始動が行われる可能性が高い。よって、本特徴構成によれば、アイドルストップ制御を行う際に状態量が設定条件を満たしていないと、相対回転位相を中間位相状態に制御するので、内燃機関の低振動性よりも始動性を優先して、再始動を確実に行うことができる。
また、内燃機関の停止前の、流体の温度が高く且つ粘度が低い状態(即ち、ポンプの負荷が小さい状態)であれば、ポンプの出力の大小に拘わらず、上記相対回転位相を制御するのに必要な流体圧力を供給できる。
<4>
本発明に係る弁開閉時期制御装置の別の特徴構成は、前記流体給排装置は、前記遅角室及び前記進角室に対して流体を供給・排出可能である電動式ポンプを備え、
前記制御手段は、前記駆動手段を停止した後で前記状態量が設定条件を満たさなくなると前記電動式ポンプを作動させ、前記相対回転位相を前記中間位相状態に制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、駆動手段を停止した後で内燃機関の運転に関する状態量が設定条件を満たさなくなると、内燃機関の始動性が良い状態から良くない状態へ変化したと制御手段が判定するように構成できる。よって、内燃機関の始動性が良い状態から良くない状態へ変化した時点であれば、未だ流体の温度が高く且つ粘度が低い状態(即ち、電動式ポンプの負荷が小さい状態)であるので、電動式ポンプの出力が小さくても上記相対回転位相を制御するのに必要な流体圧力を供給できる。
また、駆動手段を停止した後で状態量が設定条件を満たさなくなると、相対回転位相を中間位相状態に制御するので、内燃機関の低振動性よりも始動性を優先して、再始動を確実に行うことができる。
<5>
本発明に係る弁開閉時期制御装置の別の特徴構成は、前記状態量検出手段は、前記内燃機関を通流するオイルの温度及び冷却水の温度のうちの少なくとも何れか一方を前記状態量として検出し、前記制御手段は、前記オイルの温度及び前記冷却水の温度の少なくとも一方がそれぞれに関する設定温度以上であるときに、前記状態量が前記設定条件を満たしていると判定する点にある。
上記特徴構成によれば、上記オイルの温度及び上記冷却水の温度の少なくとも一方がそれぞれに関する設定温度以上であるときに内燃機関の始動性が良い状態にあると制御手段が判定するように構成し、上記オイルの温度及び上記冷却水の温度の両方がそれぞれに関する設定温度未満であるときに内燃機関の始動性が良くない状態にあると制御手段が判定するように構成できる。
<6>
本発明に係る弁開閉時期制御装置の別の特徴構成は、前記状態量検出手段は、前記駆動手段を停止してからの経過時間を前記状態量として検出し、前記制御手段は、前記経過時間が設定時間以下であるときに、前記状態量が前記設定条件を満たしていると判定する点にある。
上記特徴構成によれば、上記駆動手段を停止してからの経過時間が設定時間以下であるときに内燃機関の始動性が良い状態にあると制御手段が判定するように構成し、上記駆動手段を停止してからの経過時間が設定時間を超えるときに内燃機関の始動性が良くない状態にあると制御手段が判定するように構成できる。
<第1実施形態>
以下に、本発明の第1実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る弁開閉時期制御装置1の全体構成を示す側断面図である。図2〜図5は、図1のA−A断面に相当し、この弁開閉時期制御装置1の各状態を示す図である。図6は、ロック機構5及び中間位相保持機構6の拡大図である。
以下に、図面を参照して第1実施形態の弁開閉時期制御装置1の構成について説明する。本実施形態において弁開閉時期制御装置1は、内燃機関としてのエンジンのみを駆動手段として備える車両や、エンジン及び電動モータを含む駆動手段を備えるハイブリッド車両に搭載される。従って、弁開閉時期制御装置1は、エンジン及び電動モータのうちの少なくともエンジンを有する駆動手段に対して、そのエンジンの弁開閉時期を制御するものである。但し、以下の実施形態では、駆動手段がエンジン及び電動モータを備えたハイブリッド車両に弁開閉時期制御装置1が設けられたものとして説明する。
本実施形態に係る弁開閉時期制御装置1は、エンジンのクランクシャフト(図示せず)に対して同期回転する、弁開閉用の駆動側回転部材としての外部ロータ2と、外部ロータ2に対して相対回転可能に同軸に配置され、カムシャフト11に対して一体回転する従動側回転部材としての内部ロータ3とを備えて構成されている。
内部ロータ3は、エンジンの吸気弁又は排気弁の開閉を制御するカムの回転軸を構成するカムシャフト11の先端部に一体的に組付けられている。このカムシャフト11は、エンジンのシリンダヘッドに回転自在に組み付けられている。
内部ロータ3は、外部ロータ2に対して所定の相対回転可能範囲内で相対回転可能に内装される。そして、カムシャフト11が接続される側にリアプレート21が、カムシャフト11が接続される側の反対側にフロントプレート22が、それぞれ一体的に取り付けられている。また、外部ロータ2の外周にはタイミングスプロケット23が形成されている。このタイミングスプロケット23とエンジンのクランクシャフトに取り付けられたギアとの間には、タイミングチェーンやタイミングベルト等の動力伝達部材12が架設されている。
そして、エンジンのクランクシャフトが回転駆動すると、動力伝達部材12を介してタイミングスプロケット23に回転動力が伝達され、外部ロータ2が図2に示す回転方向Sに沿って回転駆動し、ひいては、内部ロータ3が回転方向Sに沿って回転駆動してカムシャフト11が回転し、カムシャフト11に設けられたカムがエンジンの吸気弁又は排気弁を押し下げて開弁させる。
図2に示すように、外部ロータ2には、径内方向に突出するシューとして機能する複数個の突部24が回転方向に沿って互いに離間して並設されている。外部ロータ2の隣接する突部24の夫々の間には、外部ロータ2と内部ロータ3で規定される流体圧室4が形成されている。図示するものにあっては、流体圧室4は、4室備えられている。
内部ロータ3の外周部の、各流体圧室4に対面する箇所にはベーン溝31が形成されている。このベーン溝31には、流体圧室4を相対回転方向(図2における矢印S1、S2方向)において進角室41と遅角室42とに仕切るベーン32が径方向に沿って摺動可能に挿入されている。進角室41に作動油が注入されることでその容積が大きくなると、外部ロータ3に対する内部ロータ2の相対回転位相が、上記相対回転方向のうちの進角方向(図2における矢印S1)に移動し、遅角室42に作動油が注入されることでその容積が大きくなると、外部ロータ3に対する内部ロータ2の相対回転位相が、上記相対回転方向のうちの遅角方向(図2における矢印S2)に移動する。
ベーン32は、図1に示すように、その内径側に備えられるスプリング33により、径方向外側に向けて付勢されている。
流体圧室4の進角室41は内部ロータ3に形成された進角通路43に連通し、遅角室42は内部ロータ3に形成された遅角通路44に連通している。これらの進角通路43及び遅角通路44は、後述する油圧回路7に接続されている。図2に示すように、本実施形態では、4個の進角室41の内、ロック機構5に隣接する位置にある進角室41の進角通路43は、ロック機構5の係合凹部51と進角室41とを連通するように内部ロータ3における外部ロータ4との摺動面に沿って形成された流路となっており、ロック通路55を介して油圧回路7に接続されている。そして、進角室41及び遅角室42の一方又は双方に対して油圧回路7からの作動油が供給又は排出されることにより、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相(以下、単に「相対回転位相」ともいう)を、進角方向S1(ベーン32の相対位置の変位方向が図2において矢印S1で示される方向)又は遅角方向S2(ベーン2の相対位置の変位方向が図2において矢印S2で示される方向)へ変位させ、或いは任意の位相で保持する付勢力が発生する。なお、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相が変位可能な相対回転可能範囲は、流体圧室4内でベーン32が変位可能な範囲、すなわち最遅角位相と最進角位相との間の範囲に相当する。
以上のように、本実施形態における作動油が本発明における「流体」に相当し、本実施形態における油圧回路7が本発明における流体給排装置に相当する。また、本発明における「ポンプ」は第1ポンプ71及び第2ポンプ72によって実現できる。
図1に示すように、内部ロータ3と、外部ロータ2に固定されたフロントプレート22との間にはトーションスプリング13が設けられている。このトーションスプリング13の両端部は、内部ロータ3とフロントプレート22とにそれぞれ形成された保持部により保持されている。そして、このトーションスプリング13は、相対回転位相が進角方向S1に変位する方向に内部ロータ3及び外部ロータ2を常時付勢するトルクを与えている。
次に、ロック機構5の構成について説明する。
外部ロータ2と内部ロータ3との間には、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相の変位を所定のロック位相で拘束可能なロック機構5が設けられている。本実施形態においては、図2に示すようにロック位相は、相対回転位相が、中間位相状態よりも遅角方向に移動した遅角位相の中でも最も遅角側の最遅角位相に設定している。このロック機構5は、外部ロータ2に設けられた摺動溝52と、この摺動溝52に沿って摺動可能に設けられたロック部材53と、このロック部材53を径方向内側に付勢する付勢ばね54と、内部ロータ3に設けられ、相対回転位相がロック位相の状態でロック部材53が係合可能に形成された係合凹部51とを有して構成されている。本実施形態においては、ロック部材53は平板形状としており、摺動溝52及び係合凹部51の形状は、このロック部材53の形状に適合する形状に形成されている。なお、ロック部材53の形状は、その用途に従って、ピン形状等、他の形状を採用することができる。
係合凹部51は、内部ロータ3に設けられ、ロック部材53の径方向内側端部が係合可能に形成されている。この係合凹部51は、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相がロック位相の状態(本実施形態においては最遅角位相の状態)でロック部材53が係合可能な位置に設けられている。そして、ロック部材53が付勢ばね54の付勢力により係合凹部51内に突入して係合することにより、ロック機構5はロック状態となり、相対回転位相がロック位相(最遅角位相)に拘束される。ロック位相は、燃焼室の温度が全ての温度領域でエンジンを始動可能な限界角である最遅角位相に設定している。
また、係合凹部51は、内部ロータ3に形成されたロック通路55に連通している。このロック通路55は、後述する油圧回路7に接続されている。本実施形態においては、ロック通路55は、進角通路43及び進角室41に連通している。そして、このロック通路55を介して係合凹部51に対して油圧回路7からの作動油が供給されることにより、ロック部材53が係合凹部51から引退してロックが解除された解除状態となる。すなわち、係合凹部51内に作動油が供給されて充満し、この作動油の圧力によってロック部材53を径方向外側に付勢する力が、付勢ばね54の付勢力より大きくなると、図3に示すように、ロック部材53は係合凹部51から引退して、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相の変位を許容する解除状態となる。一方、係合凹部51内の作動油が排出されると、ロック部材53は付勢ばね54の付勢力により係合凹部51内に突入してロック状態となる。
次に、中間位相保持機構6の構成について説明する。
また、外部ロータ2と内部ロータ3との間には、所定の位相変位許容範囲R内での相対回転位相の変位を許容するとともに位相変位許容範囲Rを超える相対回転位相の変位を規制する規制状態とすることが可能な中間位相保持機構6が設けられている。ここでは、中間位相保持機構6は、ロック機構5とは独立して動作可能としている。また、位相変位許容範囲Rは、ロック位相(最遅角位相)を含んで設定している。本実施形態においては、位相変位許容範囲Rは、一方端を後述する中間規制(中間ロック)位相(図4に示す位相)とし、他方端をロック位相(最遅角位相)としている。
この中間位相保持機構6は、外部ロータ2側から内部ロータ3側に突出可能な突出部材63と、内部ロータ3に設けられて突出部材63が突入可能な規制凹部61と、を備えている。ここでは、突出部材63は、ロック機構5のロック部材53と同様の構成を有しており、外部ロータ2に設けられた摺動溝62に沿って摺動可能に設けられており、付勢ばね64により径方向内側に付勢されている。本実施形態においては、突出部材63は平板形状としており、摺動溝62及び規制凹部61の形状は、この突出部材63の形状に適合する形状に形成されている。なお、突出部材63の形状は、その用途に従って、ピン形状等、他の形状を採用することができる。
規制凹部61は、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相が位相変位許容範囲R内にある状態で突出部材63が突入可能に形成されている。そのため、規制凹部61は、位相変位許容範囲Rに対応する相対回転位相の変位方向の長さLを有する。ここで、位相変位許容範囲Rに対応する相対回転位相の変位方向の長さLとは、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相が位相変位許容範囲R内で変位する際に突出部材63の両側面(摺動溝62との摺動面)が相対変位する範囲に対応する相対回転位相の変位方向の長さに相当する。なお、位相変位許容範囲Rが狭すぎるとロック位相(最遅角位相)からの変位を許容する角度範囲も狭くなって弁開閉時期の調整による実効性が低くなるので、位相変位許容範囲Rは、相対回転位相の変位角度で5°以上の角度範囲を有する設定とすると好適である。
また、規制凹部61は、内部ロータ3の外周面から一定の深さに形成され、図2に示す断面で円弧状となる底面61a(図6参照)を有して形成されている。これにより、突入した突出部材63の先端面が底面61aに沿って摺動可能となり、突出部材63が規制凹部61に突入した規制状態で、相対回転位相が位相変位許容範囲R内で変位可能となっている。一方、突出部材63が規制凹部61に突入した規制状態では、位相変位許容範囲Rを超える相対回転位相の変位は、突出部材63の側面が規制凹部61の端面61b(図6参照)に当接することにより規制される。
また、規制凹部61は、内部ロータ3に形成された規制通路65に連通している。この規制通路65は、後述する油圧回路7に接続されている。本実施形態においては、中間位相保持機構6をロック機構5とは独立して動作可能とするために、規制通路65は、ロック通路55とは異なる系統の作動油の通路を構成している。そして、この規制通路65を介して規制凹部61に対して油圧回路7からの作動油が供給されることにより、突出部材63が規制凹部61から引退して規制状態が解除される。すなわち、規制凹部61内に作動油が供給されて充満し、この作動油の圧力によって突出部材63を径方向外側に付勢する力が、付勢ばね64の付勢力より大きくなると、突出部材63は規制凹部61から引退して、図5に示すように、位相変位許容範囲Rを超える相対回転位相の変位を許容する解除状態となる。一方、規制凹部61内の作動油が排出されると、突出部材63は付勢ばね64の付勢力により規制凹部61内に突入して規制状態となる。
以下に、ロック機構5及び中間位相保持機構6の動作について図2〜図5を参照して説明する。
図2において、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相は、中間位相状態よりも遅角方向に移動した最遅角位相状態に制御されている。図3は、上記相対回転位相を、最遅角位相状態から中間位相状態へ切り換える途中を示す。図4において、上記相対回転位相は中間位相状態に制御され、図5において上記相対回転位相は、中間位相状態よりも進角方向に移動した最進角位相状態に制御されている。
図2に示す最遅角位相状態では、ロック機構5は、ロック部材53が係合凹部51内に突入したロック状態にあり、中間位相保持機構6は、突出部材63が規制凹部61内に突入した規制状態にある。
この最遅角位相状態において、油圧回路7から進角通路43及びこれと連通しているロック通路55に作動油を供給すると、図3に示すように、ロック機構5は、ロック部材53が係合凹部51から引退して解除状態となる。また、この際、作動油は進角通路43を介して進角室41にも供給されるので、ロック機構5が解除状態となった後に、相対回転位相は進角方向S1に変位する。しかし、中間位相保持機構6は、このとき規制状態のままであるので、位相変位許容範囲Rを超える相対回転位相の変位が規制され、図4に示すように、突出部材63の側面が規制凹部61の端面61b(図6参照)に当接することにより、相対回転位相が、位相変位許容範囲Rの一方端の中間位相状態(図4に示す位相)に拘束される。
また、図4に示す状態において規制通路65に作動油を供給すると、中間位相保持機構6は、突出部材63が規制凹部61から引退して解除状態となる。これにより、図5に示すように、相対回転位相を相対回転可能範囲内、すなわち最遅角位相と最進角位相との間の範囲内において任意の位相に変位させることが可能となる。図5において相対回転位相は、最進角位相状態に制御されている。
上記最遅角位相状態では、燃焼室内の混合気の圧縮比が小さくなり、所謂、デコンプ(decompression)状態になっている。従って、燃焼室内の混合気の圧縮比が小さくなるので、エンジンの振動を小さくできる利点がある。また、上記中間位相状態では、燃焼室内の混合気の圧縮比が大きくなり、燃焼室の温度が低い場合であってもエンジンの始動性が良好となる利点がある。
次に、本実施形態に係る油圧回路7の構成について説明する。
油圧回路7は、図7に示すように、エンジンにより駆動されて作動油の供給を行う第1ポンプ71と、この第1ポンプ71に対して下流側に設けられ、エンジンとは異なる動力により駆動されて作動油の供給を行う第2ポンプ72と、第1ポンプ71と第2ポンプ72との間に設けられて作動油が貯留可能な作動油貯留部73とを有している。また、油圧回路7は、流体圧室4及びロック機構5への作動油の供給を制御する第1制御弁74と、中間位相保持機構6への作動油の供給を制御する第2制御弁75と、を有している。
制御手段80は、上記相対回転位相を制御するべく、第2ポンプ72、第1制御弁74及び第2制御弁75の動作制御を行う。この制御手段80は、演算処理装置を利用したものであり、単一の制御機器で構成されることもあれば、複数の制御機器で構成されることもある。
指令受付手段81は、車両に搭載されたイグニッションキーやシステムレディスイッチを用いて構成され、駆動手段に対して、操作者からの運転許可指令及び運転停止指令(イグニッションキーやシステムレディスイッチのオン操作及びオフ操作)を受け付けるように構成されている。そして、制御手段80は、指令受付手段81によって受け付けられた運転許可指令及び運転停止指令に基づいて駆動手段の運転を制御する。つまり、制御手段80は、運転許可指令が受け付けられると、エンジン及び電動モータを運転可能な状態にする。従って、エンジン及び電動モータを運転可能な状態においてアクセル操作などの運転操作が行われると、制御手段80は、その運転操作に応じて駆動手段を制御する。また、制御手段80は、運転停止指令が受け付けられると、エンジン及び電動モータを運転不能な状態にする。
状態量検出手段82は、エンジンの運転に関する状態量を検出可能に構成されている。エンジンの運転に関する状態量とは、例えば、エンジンを通流する潤滑系のオイルの温度、エンジンを通流する冷却水の温度などがある。従って、状態量検出手段82は温度計で実現可能である。
本実施形態において、第1ポンプ71は、エンジンのクランクシャフトの駆動力が伝達されることにより駆動される機械式の油圧ポンプとしている。この第1ポンプ71は、オイルパン76に貯留された作動油を吸入ポートから吸入し、その作動油を吐出ポートから下流側に吐出する。第1ポンプ71の吐出ポートは、フィルタ77を介して、エンジン潤滑系78及び作動油貯留部73に連通している。ここで、エンジン潤滑系78には、エンジン及びその周囲の作動油の供給を必要とする全ての部位が含まれる。
以上のように、本実施形態における作動油が本発明における「内燃機関を通流するオイル」に相当する。
また、第2ポンプ72は、エンジンとは異なる動力、ここでは電動モータにより駆動される電動式ポンプとしている。これにより、第2ポンプ72は、エンジンの動作状態に関係なく制御手段80からの動作信号に従って動作可能となっている。この第2ポンプ72は、作動油貯留部73に貯留された作動油を吸入ポートから吸入し、その作動油を吐出ポートから下流側に吐出する。第2ポンプ72の吐出ポートは、第1制御弁74及び第2制御弁75に連通している。具体的には、第2ポンプ72は、上記遅角室42及び上記進角室41に対して作動油を供給・排出可能であり、それにより上記相対回転位相を制御可能である。
また、油圧回路7は、第2ポンプ72に対して並行するように、第2ポンプの上流側の流路と下流側の流路とを連通させるバイパス流路79を有している。このバイパス流路79には、チェックバルブ79aを設けている。
作動油貯留部73は、第1ポンプ71と第2ポンプ72との間に設けられ、一定量の作動油を貯留可能な貯留室73aを有している。また、作動油貯留部73は、貯留室73aを第1ポンプ71の下流側の流路に連通させる第1連通口73b、この第1連通口73bより低い位置に設けられ、貯留室73aを第2ポンプ72の上流側の流路に連通させる第2連通口73c、及び第1連通口73bより高い位置に設けられ、貯留室73aをエンジン潤滑系78に連通させる潤滑系連通口73dを有している。そして、作動油貯留部73の貯留室73aの容量は、第1連通口73bより低く第2連通口73cより高い領域の容量が、第1ポンプ71の停止状態で第2ポンプ72により供給する必要がある作動油の量以上となるように設定する。後述するように、本実施形態においては、エンジンの停止状態、すなわち第1ポンプ71の停止状態において、第2ポンプ72は、流体圧室4及びロック機構5に対して作動油を供給する動作を行う。従って、作動油貯留部73の貯留室73aの容量は、第1連通口73bより低く第2連通口73cより高い領域の容量は、流体圧室4及びロック機構5の係合凹部51の容量と、これらから第2ポンプ72までの間の配管等の容量とを合わせた容量以上となるように設定する。これにより、第1ポンプ71の停止状態で、第2ポンプ72のみを作動させて、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を、目標の位相に変位させることが可能となる。
作動油貯留部73の潤滑系連通口73dが連通するエンジン潤滑系78の部位は、外気に連通するとともに作動油の流れに対する流路抵抗を有している部位とする。ここで、エンジン潤滑系78による流路抵抗は、第1ポンプ71が動作状態であって第2ポンプ72が停止状態である際に、第1ポンプ71から吐出された作動油が貯留室73a内に作動油が充満し、更にバイパス流路79を介して流体圧室4等に十分な圧力の作動油が供給される程度の流路抵抗とすることが望ましい。例えば、第2ポンプ72が停止状態であってエンジンが2000〔rpm〕以上で動作している状態において、貯留室73a内の作動油の圧力が100〜400〔kPa〕となる程度の流路抵抗があると適当である。このようなエンジン潤滑系78の部位としては、例えば、エンジンのメインギャラリ部、チェーンテンショナ部、ピストンジェット部等が該当する。
図8に、エンジンの各状態に従って変化する作動油貯留部73内の作動油の状態を示す。図8(a)は、エンジンの停止状態での作動油貯留部73の作動油の状態を示している。エンジンの停止状態では、第1ポンプ71からの作動油の供給はない。ここで、エンジン潤滑系78及び第1ポンプ71は外気に連通しているため、潤滑系連通口73d及び第1連通口73bからは作動油が流出し、貯留室73a内には空気が流入する。一方、第2ポンプ72及びチェックバルブ79aは密閉構造となっているため第1連通口73bより低い領域の作動油は流出しない。従って、エンジンの停止状態での作動油貯留部73の有効容量は、第1連通口73bより低く第2連通口73cより高い領域の容量となる。
そして、エンジンの始動前後の第1ポンプ71が停止状態又は十分に動作していない状態で、第2ポンプ72を動作させて作動油を流体圧室4等に供給すると、図8(b)に示すように、作動油貯留部73の貯留室73a内の作動油が第2ポンプ72に吸入され、作動油の量は減少する。この際、潤滑系連通口73dが連通するエンジン潤滑系78の部位は外気に連通しているので、エンジン潤滑系78を介して潤滑系連通口73dから空気が流入可能となっている。従って、第2ポンプ72による作動油の吸入抵抗は小さくなっている。そのため、作動油の温度が低いために作動油の粘度が高い場合等であっても、第2ポンプ72は動作することが可能となる。
一方、エンジンの始動後は、第1ポンプ71により十分な量の作動油が吐出されることになる。そのため、図8(c)に示すように、作動油貯留部73の貯留室73a内には、作動油が充満する。この際、潤滑系連通口73dが連通するエンジン潤滑系78の部位は外気に連通しているので、貯留室73a内にあった空気は潤滑系連通口73dからエンジン潤滑系78を介して放出される。また、エンジン潤滑系78は作動油の流れに対する流路抵抗を有しているので、貯留室73a内に作動油が充満した後は、エンジン潤滑系78の流路抵抗により、貯留室73a内の作動油は一定範囲内の圧力に保たれる。従って、第2ポンプ72の停止状態においても、バイパス流路79を介して流体圧室4、ロック機構5、中間位相保持機構6等に対して十分な圧力の作動油が供給される。なお、エンジンの回転数が低くなり、第1ポンプ71により十分な圧力の作動油を供給できない状態となった場合には、第2ポンプ72も動作して作動油を供給することも当然に可能である。その後、エンジンが停止し、第2ポンプ72も停止状態となると、貯留室73a内の作動油は、図8(a)に示す状態に戻る。
第1制御弁74としては、例えば、制御手段80からのソレノイドへの通電によってスリーブ内に摺動可能に配置されたスプールをスプリングに抗して変位させる可変式電磁スプールバルブを用いることができる。この第1制御弁74は、進角通路43及びロック通路55に連通する進角ポートと、遅角通路44に連通する遅角ポートと、第2ポンプ72の下流側の流路に連通する供給ポートと、オイルパン76に連通するドレインポートとを有している。そして、この第1制御弁74は、進角ポートを供給ポートと連通し、遅角ポートをドレインポートと連通する進角制御、遅角ポートを供給ポートと連通し、進角ポートをドレインポートと連通する遅角制御、及び進角ポート及び遅角ポートを閉塞するホールド制御の3つの状態制御を行うことが可能な3位置制御弁としている。そして、第1制御弁74は、制御手段80により制御されて動作することにより、進角室41及びロック機構5の係合凹部51、又は遅角室42に対する作動油の供給又は排出の制御を行う。これにより、第1制御弁74は、ロック機構5のロック状態又は解除状態の切替制御、及び外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相の制御を行う。
第2制御弁75としては、第1制御弁74と同様に可変式電磁スプールバルブを用いることができる。この第2制御弁75は、規制通路65に連通する規制ポートと、第2ポンプ72の下流側の流路に連通する供給ポートと、オイルパン76に連通するドレインポートとを有している。そして、この第2制御弁75は、規制ポートを供給ポートと連通する解除制御、及び規制ポートをドレインポートと連通する規制制御の2つの状態制御を行うことが可能な2位置制御弁としている。そして、第2制御弁75は、制御手段80により制御されて動作することにより、中間位相保持機構6の規制凹部61に対する作動油の供給又は排出の制御を行う。これにより、第2制御弁75は、中間位相保持機構6の規制状態又は解除状態の切替制御を行う。
以下に、弁開閉時期制御装置1の動作について図9及び図10に示すフローチャートを参照して説明する。但し、駆動手段がエンジンと電動モータとを備えたハイブリッド車両に弁開閉時期制御装置1に設けられているものとする。
エンジンは燃費効率の高い回転領域と燃費効率の低い回転領域とがあるため、ハイブリッド車両では、エンジンの燃費効率の低い領域において電動モータにより駆動力を補い、これにより燃費効率を高める制御を行っている。つまり、一般には、電動モータとエンジンを併用するハイブリッド車両では、エンジンの燃費効率が低い低車速で走行する場合は電動モータにより走行し、エンジンの燃費効率が高い領域では、エンジンにより走行する。従って、例えば、ハイブリッド車両において駆動手段(エンジン及び電動モータ)の制御を行う場合、制御手段80は、エンジンを運転させるか否かの判定を常に行っている。つまり、本実施形態では詳細な説明を省略するが、制御手段80は、エンジン停止条件(アイドルストップ条件)が満たされると(即ち、エンジンの燃費効率が低い状態であると)エンジンを停止させるアイドルストップ制御を行い、且つ、エンジン始動条件が満たされると(即ち、エンジンの燃費効率が高い状態であると)エンジンを始動させる制御を行っている。
図9のステップ#1において制御手段80は、駆動手段の運転開始指令があるか否かを監視し、指令受付手段81が運転開始指令を受け付けると(図2のステップ#1において「Yes」)、ステップ#2に移行して駆動手段の運転制御を行う。他方で、制御手段80は、指令受付手段81が運転開始指令を受け付けない間は(図2のステップ#1において「No」)、駆動手段の運転制御を行わない。
駆動手段の運転制御(ステップ#2)のサブルーチンは、図10のフローチャートである。図10のステップ#21において制御手段80は、エンジンが運転中であるか否かを判定する。そして、制御手段80は、エンジンが運転中である場合にはステップ#22に移行し、エンジンが運転中ではない場合にはステップ#24に移行する。つまり、ステップ#21において制御手段80は、電動モータのみが運転中であるのか、又は、エンジン(或いはエンジン及び電動モータ)が運転中であるのかを判定している。
ステップ#21においてエンジンが運転中ではないと判定された場合、ステップ#24において制御手段80は、エンジン始動条件を満たしているか否かを判定する。そして、制御手段80は、エンジン始動条件を満たしている場合にはステップ#25に移行し、エンジンを始動する。その後、ステップ#29において制御手段80は、エンジンを運転した状態(或いは、エンジン及び電動モータを運転した状態)で、アクセル操作などの運転操作に応じて駆動手段を制御する。他方で、ステップ#24において制御手段80は、エンジン始動条件を満たしていない場合にはステップ#29に移行し、エンジンを始動せずに電動モータのみで、アクセル操作などの運転操作に応じて駆動手段を制御する。
ステップ#21においてエンジンが運転中であると判定された場合、ステップ#22において制御手段80は、エンジン停止条件を満たしているか否かを判定する。そして、制御手段80は、エンジン停止条件を満たしていない場合にはステップ#29に移行し、エンジンの運転を継続した状態で、アクセル操作などの運転操作に応じて駆動手段を制御する。他方で、制御手段80は、エンジン停止条件を満たしている場合にはステップ#23に移行し、エンジンを停止させるアイドルストップ制御を行う。
ステップ#23でのアイドルストップ制御において、制御手段80は、そのアイドルストップ制御を行う際、エンジンの停止前にポンプ(少なくとも第1ポンプ71)からの油圧により、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を、中間位相状態よりも遅角方向に移動した遅角位相状態の中でも最も遅角側の最遅角位相状態に制御する。このように、本実施形態において制御手段80は、アイドルストップ制御によってエンジンを停止させる際、常に相対回転位相を最遅角位相状態に制御する。アイドルストップ制御によってエンジンが停止されると、その後、比較的短期間の間に、つまり、燃焼室内の温度が高い状態で維持されている間に、エンジンの再始動が行われる可能性が高い。従って、制御手段80は、相対回転位相を最遅角位相状態(デコンプ状態)に制御することでエンジンの始動性よりも低振動性を優先して、再始動時の振動により操作者へ与える違和感を軽減している。また、エンジンが停止されてから比較的短期間の間であれば、燃焼室内の温度も高温で維持されているので、エンジンの始動性も確保できる。
尚、エンジンの始動前後には、第2ポンプ72を作動させて作動油貯留部73に貯留されている作動油を流体圧室4等に供給するため、エンジンの停止中は予め十分な量の作動油を作動油貯留部73に貯留しておく必要がある。本実施形態では、エンジンを停止する際の上記相対回転位相の制御において、第2ポンプ72を使用せずに第1ポンプ71を使用するので、次にエンジンを始動するときまで、作動油貯留部73において十分な量の作動油が貯留されているようにできる。
図10のフローチャートに示した運転制御が終了すると、図9のステップ#3において制御手段80は、駆動手段の運転停止指令があるか否かを監視し、指令受付手段81が運転停止指令を受け付けると、ステップ#4に移行して駆動手段の運転停止制御を行う。制御手段80は、ステップ#4の運転停止制御において、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を中間位相状態に制御する。このように、本実施形態において制御手段80は、運転指令に基づいて駆動手段を停止させる際、ポンプからの油圧により、常に相対回転位相を中間位相状態に制御する。指令受付手段81によって受け付けられた運転停止指令に基づいて駆動手段が停止されると、その後、長期間に渡って再始動されない可能性が高い。従って、制御手段80は、相対回転位相を中間位相状態に制御することでエンジンの低振動性よりも始動性を優先して、次に燃焼室内の温度が低下した後で内燃機関の再始動が行われたとしても、その再始動を確実に行うことができる。
ステップ#4の運転停止制御が終了するとこのフローチャートは終了するが、制御手段80は、図9に示すフローチャートを繰り返し行っている。つまり、制御手段80は、ステップ#1において駆動手段の運転開始指令があるか否かを監視し、運転開始指令が行われたときに即座にステップ#2の運転制御に移行できるようにしている。
他方で、制御手段80は、指令受付手段81が運転停止指令を受け付けない間は、ステップ#2に移行して、図10を参照して説明した駆動手段の運転制御を行う。
以上のように、本実施形態の弁開閉時期制御装置1は、制御手段80が、自動的にアイドルストップ制御を行う際には、エンジンの停止前に第1ポンプ71からの油圧により、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を、上記中間位相状態よりも遅角方向に移動した最遅角位相状態に制御し、及び、操作者からの運転停止指令に基づいて駆動手段(エンジン及び電動モータ)を停止させる際にエンジンの停止前にポンプからの油圧により、上記相対回転位相を中間位相状態に制御するように構成されている。
<第2実施形態>
第2実施形態の弁開閉時期制御装置は、制御手段80がエンジンのアイドルストップ制御を行う際、エンジンの運転に関する状態量に基づいて、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を遅角位相状態及び中間位相状態の何れか一方に切換制御する点で上記第1実施形態と異なる。つまり、本実施形態の弁開閉時期制御装置1は、図10に示したステップ#23のアイドルストップ制御の内容が第1実施形態と異なっており、他の装置構成や制御内容などは第1実施形態と同様である。
以下に第2実施形態の弁開閉時期制御装置について説明するが、第1実施形態と同様の装置構成及び制御内容については説明を省略する。
図11は、図10に示したステップ#23のアイドルステップ制御に相当する、第2実施形態におけるアイドルストップ制御のフローチャートである。図11のステップ#231において制御手段80は、状態量検出手段82によって検出されるエンジンの運転に関する状態量が設定条件を満たしているか否かを判定する。そして、ステップ#231において制御手段80は、状態量が設定条件を満たしていると判定するとステップ#233に移行し、状態量が設定条件を満たしていないと判定するとステップ#232に移行する。
本実施形態では、エンジンの運転に関する状態量として、エンジンを通流する潤滑系のオイル(本実施形態では作動油)の温度、エンジンを通流する冷却水の温度などを用いる。
図11のステップ#231における設定条件は上述の状態量毎に規定されている。例えば、状態量が、エンジンを通流する潤滑系のオイルの温度である場合、設定条件はオイルの温度が設定オイル温度以上であることである。状態量が、エンジンを通流する冷却水の温度の場合、設定条件は冷却水の温度が設定冷却水温度以上であることである。つまり、状態量が設定条件を満たしている限り、相対回転位相を最遅角位相状態に設定したとしてもエンジンを十分に始動可能であり、始動性よりも低振動性を優先しても構わないと判定できる。
従って、制御手段80は、状態量が設定条件を満たしていると判定するとステップ#233に移行し、第1ポンプ71からの油圧により作動油を供給して、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を上記最遅角位相状態へ制御する。よって、エンジンを再始動するにあたって、始動性よりも低振動性が優先される。
他方で、制御手段80は、状態量が設定条件を満たしていないと判定するとステップ#232に移行し、第1ポンプ71からの油圧により作動油を供給して、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を上記中間位相状態へ制御する。よって、エンジンを再始動するにあたって、低振動性よりも始動性が優先される。
その後、ステップ#234において制御手段80はエンジンを停止する。
以上のように、本実施形態の弁開閉時期制御装置1は、アイドルストップ制御を行う際に上記状態量が設定条件を満たしていると、エンジンの停止前に、第1ポンプ71からの油圧により、相対回転位相を最遅角位相状態に制御し、アイドルストップ制御を行う際に上記状態量が設定条件を満たしていないと、エンジンの停止前に、第1ポンプ71からの油圧により、相対回転位相を中間位相状態に制御する。
<第3実施形態>
第3実施形態の弁開閉時期制御装置は、制御手段80がエンジンのアイドルストップ制御を行ってエンジンを停止させた後、エンジンの運転に関する状態量に基づいて、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を遅角位相状態及び中間位相状態の何れか一方に切換制御する点で上記第1実施形態及び上記第2実施形態と異なる。つまり、本実施形態の弁開閉時期制御装置1は、図9に示したステップ#2の運転制御の内容が第1実施形態及び第2実施形態と異なっており、他の装置構成や制御内容などは第1実施形態又は第2実施形態と同様である。
図12は、本実施形態における駆動手段の運転制御(ステップ#2)のサブルーチンのフローチャートである。図12のステップ#21において制御手段80は、エンジンが運転中であるか否かを判定する。そして、制御手段80は、エンジンが運転中である場合にはステップ#22に移行し、エンジンが運転中ではない場合にはステップ#24に移行する。つまり、ステップ#21において制御手段80は、電動モータのみが運転中であるのか、又は、エンジン(或いはエンジン及び電動モータ)が運転中であるのかを判定している。
ステップ#21においてエンジンが運転中ではないと判定された場合、ステップ#24において制御手段80は、エンジン始動条件を満たしているか否かを判定する。そして、制御手段80は、エンジン始動条件を満たしている場合にはステップ#25に移行し、エンジンを始動する。その後、ステップ#29において制御手段80は、エンジンを運転した状態(或いは、エンジン及び電動モータを運転した状態)で、アクセル操作などの運転操作に応じて駆動手段を制御する。
他方で、ステップ#24において制御手段80は、エンジン始動条件を満たしていない場合にはステップ#26に移行する。ステップ#26において制御手段80は、状態量検出手段82によって検出されるエンジンの運転に関する状態量が設定条件を満たしているか否かを判定する。そして、ステップ#26において制御手段80は、状態量が設定条件を満たしていると判定するとステップ#28に移行し、状態量が設定条件を満たしていないと判定するとステップ#27に移行する。
本実施形態では、エンジンの運転に関する状態量として、エンジンを通流する潤滑系のオイル(本実施形態では作動油)の温度、エンジンを通流する冷却水の温度などを用いる。
図12のステップ#26における設定条件は上述の状態量毎に規定されている。例えば、状態量が、エンジンを通流する潤滑系のオイルの温度である場合、設定条件はオイルの温度が設定オイル温度以上であることである。状態量が、エンジンを通流する冷却水の温度の場合、設定条件は冷却水の温度が設定冷却水温度以上であることである。つまり、状態量が設定条件を満たしている限り、相対回転位相を最遅角位相状態に設定したとしてもエンジンを十分に始動可能であり、始動性よりも低振動性を優先しても構わないと判定できる。
従って、制御手段80は、状態量が設定条件を満たしていると判定するとステップ#28に移行し、電動式ポンプとしての第2ポンプ72からの油圧によって作動油を供給して、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を上記最遅角位相状態へ制御する。よって、次にエンジンを再始動するにあたって、始動性よりも低振動性が優先される。
他方で、制御手段80は、状態量が設定条件を満たしていないと判定するとステップ#27に移行し、電動式ポンプとしての第2ポンプ72からの油圧によって作動油を供給して、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を上記中間位相状態へ制御する。よって、次にエンジンを再始動するにあたって、低振動性よりも始動性が優先される。
その後、制御手段80はステップ#29に移行して、エンジンを始動せずに電動モータのみで、アクセル操作などの運転操作に応じて駆動手段を制御する。
また、ステップ#21においてエンジンが運転中であると判定された場合、ステップ#22において制御手段80は、エンジン停止条件を満たしているか否かを判定する。そして、制御手段80は、エンジン停止条件を満たしていない場合にはステップ#29に移行し、エンジンの運転を継続した状態で、アクセル操作などの運転操作に応じて駆動手段を制御する。他方で、制御手段80は、エンジン停止条件を満たしている場合にはステップ#23に移行し、エンジンを停止させるアイドルストップ制御を行う。
ステップ#23でのアイドルストップ制御において、制御手段80は、そのアイドルストップ制御を行う際、エンジンの停止前に第1ポンプ71からの油圧により、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を、中間位相状態よりも遅角方向に移動した遅角位相状態の中でも最も遅角側の最遅角位相状態に制御する。
このように、本実施形態において制御手段80は、アイドルストップ制御によってエンジンを停止させた後、上記状態量が設定条件を満たさなくなると第2ポンプ72を作動させ、相対回転位相を中間位相状態に制御するように構成されているのである。
<第4実施形態>
第4実施形態の弁開閉時期制御装置は、制御手段80が、駆動手段を停止して以降、上記状態量が設定条件を満たしているか否かの判定結果に基づいて上記相対回転位相を最遅角位相状態又は中間位相状態に制御するように構成されている点で第1実施形態から第3実施形態と異なる。
図13は、第4実施形態の弁開閉時期制御装置の動作を説明するフローチャートであり、ステップ#1〜ステップ#3は、第1実施形態から第3実施形態で説明したのと同様である。
従って、ステップ#2の運転制御が上記第1実施形態と同様である場合、制御手段80は、アイドルストップ制御を行う際にエンジンの停止前に、上記相対回転位相を、中間位相状態よりも遅角方向に移動した遅角位相状態のうち最も遅角側の最遅角位相状態に制御する。
また、ステップ#2の運転制御が上記第2実施形態と同様である場合、制御手段80は、アイドルストップ制御を行う際に上記状態量が設定条件を満たしていると、エンジンの停止前に、上記相対回転位相を、中間位相状態よりも遅角方向に移動した遅角位相状態のうち最も遅角側の最遅角位相状態に制御し、アイドルストップ制御を行う際にエンジンの状態量が設定条件を満たしていないと、エンジンの停止前に、上記相対回転位相を中間位相状態に制御する。
更に、ステップ#2の運転制御が上記第3実施形態と同様である場合、制御手段80は、アイドルストップ制御によってエンジンを停止させた後、上記状態量が設定条件を満たさなくなると第2ポンプ72を作動させ、相対回転位相を中間位相状態に制御する。
その後、本実施形態において制御手段80は、ステップ#3において駆動手段の運転停止指令があるか否かを監視し、指令受付手段81が運転停止指令を受け付けた場合には、ステップ#5に移行する。他方で、制御手段80は、指令受付手段81が運転停止指令を受け付けない間は、ステップ#2に移行して、駆動手段の運転制御を行う。
ステップ#5において制御手段80は、状態量検出手段82によって検出されるエンジンの運転に関する状態量が設定条件を満たしているか否かを判定する。そして、ステップ#5において制御手段80は、状態量が設定条件を満たしていると判定するとステップ#7に移行して、第1ポンプ71からの油圧により相対回転位相を最遅角位相状態に制御し、状態量が設定条件を満たしていないと判定するとステップ#6に移行して、第1ポンプ71からの油圧により相対回転位相を中間位相状態に制御する。
その後、ステップ#8において制御手段80は、駆動手段を停止する。
つまり、第4実施形態では、指令受付手段81が受け付けた運転停止指令に基づいて駆動手段を停止するときにも、上記第2実施形態におけるアイドルストップ制御の場合と同様に、エンジンの運転に関する状態量が設定条件を満たしているか否かに基づいて相対回転位相を最遅角位相状態又は中間位相状態に制御している。
更に、制御手段80は図13に示すフローチャートを継続的に実行することで、ステップ#1において駆動手段の運転開始指令があるか否かを継続的に監視している。そして、制御手段80は、駆動手段の運転開始指令が無ければ(ステップ#1において「No」である場合)、その間、ステップ#10〜ステップ#12の制御を実行する。
例えば、上記ステップ#8において駆動手段を停止する前に、潤滑系のオイルの温度が設定オイル温度以上であった(設定条件を満たしていた)ことでステップ#5の判定が「Yes」となり、ステップ#7において外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を最遅角位相状態に制御した場合を考える。その後、エンジンの放熱が進行するにつれてオイルの温度が徐々に低下し、ある時点でオイルの温度が設定オイル温度未満になると、制御手段80はステップ#10において「No」の判定を行う。そして、ステップ#11において制御手段80は、第2ポンプ72による油圧によって、外部ロータ2に対する内部ロータ3の相対回転位相を中間位相状態に制御し、次に駆動手段の運転開始指令があったときのエンジンの始動性を優先するように弁開閉時期を制御する。他方で、制御手段80がステップ#10において「Yes」の判定を行った場合には、ステップ#12に移行して、相対回転位相を最遅角位相状態に制御する。
以上のように、本実施形態では、駆動手段を停止した後でエンジンの運転に関する状態量が設定条件を満たさなくなると、エンジンの始動性が良い状態から始動性の良くない状態に変化したと制御手段80が判定するように構成できる。よって、その時点であれば、未だ流体の温度が高く且つ粘度が低い状態(即ち、第2ポンプ72の負荷が小さい状態)であるので、第2ポンプ72の出力が小さくても上記相対回転位相を制御するのに必要な流体圧力を供給できる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態において説明したロック機構6及び中間位相保持機構6は、他の様々な構成に改変可能である。例えば、図14は、別実施形態に係る弁開閉時期制御装置1のロック機構5及び中間位相保持機構6の拡大図である。この図に示すように、本実施形態に係る弁開閉時期制御装置1では、中間位相保持機構6により相対回転位相の変位が許容される位相変位許容範囲Rは、ロック機構5により相対回転位相が拘束されるロック位相を間に含み、このロック位相に対して進角側に設定された第1中間位相状態と遅角側に設定された第2中間位相状態とを両端とする範囲として設定されている。このような中間位相保持機構6の構成によれば、相対回転位相は、ロック機構5をロック状態とすることによりロック位相に拘束され、ロック機構5を解除状態として中間位相保持機構6を規制状態とし、相対回転位相を進角方向に変位させることにより第1中間位相状態に拘束され、この状態で相対回転位相を遅角方向に変位させることにより第2中間位相状態に拘束される。従って、この中間位相保持機構6の構成によれば、エンジンの状態に応じて始動時の最適な弁開閉時期が得られるように、3つの位相を選択することが可能となる。また、ロック部材53を係合凹部51から引退させ、且つ、突出部材63を規制凹部61から引退させることで、位相変位許容範囲Rを超える相対回転位相の変位を許容する解除状態とすれば、相対回転位相を、図2、図3及び図5と同様の最遅角位相状態及び最進角位相状態にも制御可能である。
<2>
上記実施形態では、エンジンの運転に関する状態量が設定条件を満たしているか否かを判定するとき、その設定条件として、エンジンを通流する潤滑系のオイルの温度が下限温度以上であること、エンジンを通流する冷却水の温度が下限温度以上である場合について説明したが、他の設定条件を用いてもよい。例えば、図15は上記第3実施形態の改変例のフローチャートであり、ステップ#10〜ステップ#12では、エンジンの運転に関する状態量として駆動手段が停止してからの経過時間を用いている。そして、設定条件は上記経過時間が設定時間以下であること、としている。この場合、状態量検出手段82は制御手段80の時間計測機能で実現可能である。
以下に、図15を参照して本別実施形態のフローチャートについて説明するが、図15のステップ#1〜ステップ#8は上記第3実施形態と同様であるので、説明を省略する。
図15に示すように、ステップ#9において制御手段80は、駆動手段が停止してからの経過時間計測を開始する。駆動手段が停止してからの経過時間とは、指令受付手段81が受け付けた指令に基づいて駆動手段としてのエンジンを停止してからの経過時間及び駆動手段としての電動モータを停止してからの経過時間の少なくとも何れか一方である。
従って、ステップ#10において制御手段80は、上記経過時間が設定時間以下であれば、つまり、駆動手段が停止してから短時間しか経過していなければ、設定条件を満たしていると判定してステップ#12に移行する。他方で、制御手段80は、上記経過時間が設定時間を超えていれば、つまり、駆動手段が停止してから長時間が経過していれば、設定条件を満たしていないと判定してステップ#11に移行する。
上記設定時間は、駆動手段の停止後にエンジンが冷え始めても、油圧回路7の内部の作動油の温度が十分に高く、作動油の粘度が十分に低いことが確保される時間に設定される。従って、経過時間が設定時間以下であれば、燃焼室の温度も高いためにエンジンの始動性は良く、且つ、第2ポンプ72の出力が大きくなくても上記相対回転位相を制御するのに必要な流体圧力を供給できる。他方で、経過時間が設定時間を超えれば、燃焼室の温度も低くなってエンジンの始動性も悪くなり、第2ポンプ72からは上記相対回転位相を制御するのに必要な流体圧力を供給することが徐々に困難になる。
<3>
上記実施形態では、駆動手段がエンジン及び電動モータを備えたハイブリッド車両に弁開閉時期制御装置が設けられている例について説明したが、駆動手段がエンジンのみを備えた車両に弁開閉時期制御装置が設けられている場合であっても同様である。
但し、駆動手段がエンジンのみを備えた車両におけるアイドルストップ制御は、車両のエンジンにおける燃料消費量を節減するため、信号での停止時などでアイドリング状態になるとエンジンを停止するようなものである。このアイドルストップ制御において制御手段80は、例えば、車速がアイドル停止許可車速を超えるまで加速した後に、アクセルがオフされること、ブレーキがオンされること、及び、車速が設定速度以下になることなどのエンジン停止条件が満たされると、エンジンを自動的に停止するように構成されている。その後、制御手段80は、アクセルがオンされることやブレーキがオフされることなどのエンジン始動条件が満たされると、エンジンを再始動するように構成されている。
<4>
上記実施形態では、遅角室42及び進角室41に対して作動油を供給・排出可能である流体給排装置(油圧回路7)として、電動式ポンプである第2ポンプ72を用いた例について説明したが、第2ポンプ72の他の装置を用いてもよい。例えば、油圧回路7の内部に、機械式ポンプとしての第1ポンプ71が作動しているときに発生した高圧の作動油を高圧状態で貯留可能な機構を設け、第1ポンプ71が作動していない間にはその高圧状態の作動油を遅角室42及び進角室41に対して供給すればよい。
<5>
上記実施形態では、エンジンの運転に関する状態量として、エンジンを通流するオイルの温度及び冷却水の温度、駆動手段を停止してからの経過時間などを例示したが、エンジンの始動性が良好であるか否かの判定や、作動油の粘度が低いか否かの判定などが可能であるならば、他の状態量を採用してもよい。
<6>
駆動手段の運転中にエンジンの状態量が設定条件を満たしているか否かの判定を行う場合(アイドルストップ制御においてエンジンを停止させるとき、及び、運転停止指令においてエンジンを停止させるとき等)、及び、駆動手段の停止後にエンジンの状態量が設定条件を満たしているか否かの判定を行う場合において、各設定条件は同じでもよく又は異なっていてもよい。状態量が潤滑系のオイルの温度である場合を例に挙げると、図13のステップ#2のアイドルストップ制御においてエンジンを停止させるとき及び図13のステップ#5において駆動手段の運転を停止させるときには設定条件を「オイルの温度が80℃以上であること」とし、図13のステップ#10において駆動手段の停止後には設定条件を「オイルの温度が40℃以上であること」とするように設定してもよい。
<7>
上記実施形態及び別実施形態では、制御手段80が、アイドルストップ制御におけるエンジンの停止前に、第1ポンプ71からの油圧により上記相対回転位相を制御する(つまり、遅角室42又は進角室41への作動油の供給を行う)場合について説明したが、第1ポンプ71を停止させた直後に第2ポンプ72からの油圧により上記相対回転位相を制御するように改変してもよい。
但し、第2ポンプ72は、作動油貯留部73に貯留されている作動油を使用して作動油の供給を行うので、エンジンが停止中(つまり、第1ポンプ71が停止しているため、作動油貯留部73へは作動油の補充が行われない間)であれば、作動油貯留部73における作動油の貯留量を減少させてしまうことになる。また、エンジンの再始動前には第1ポンプ71が直ちに使用できないため、第2ポンプ72から各部へ作動油を供給しなければならないが、そのとき、作動油貯留部73における作動油の貯留量が不十分であれば、第2ポンプ72から各部への作動油の供給に支障をきたす虞がある。そのため、アイドルストップ制御において、第1ポンプ71を停止させた直後に第2ポンプ72からの油圧により上記相対回転位相を制御する場合には、作動油貯留部73における作動油の貯留量を十分に残しておく必要がある。
弁開閉時期制御装置の全体構成を示す側断面図 図1のA−A断面図 図1のA−A断面図 図1のA−A断面図 図1のA−A断面図 ロック機構及び位相変位規制機構の拡大図 油圧回路の構成を示す説明図 作動油貯留部内の作動油の状態を示す説明図 第1実施形態の弁開閉時期制御装置の動作を説明するフローチャート 第1実施形態の弁開閉時期制御装置の動作を説明するフローチャート 第2実施形態の弁開閉時期制御装置の動作を説明するフローチャート 第3実施形態の弁開閉時期制御装置の動作を説明するフローチャート 第4実施形態の弁開閉時期制御装置の動作を説明するフローチャート 別のロック機構及び位相変位規制機構の拡大図 別実施形態の弁開閉時期制御装置の動作を説明するフローチャート
符号の説明
1 弁開閉時期制御装置
2 外部ロータ(駆動側回転部材)
3 内部ロータ(従動側回転部材)
4 流体圧室
6 中間位相保持機構
7 油圧回路(流体給排装置)
11 カムシャフト
32 ベーン
41 進角室
42 遅角室
71 第1ポンプ(ポンプ)
72 第2ポンプ(ポンプ、電動式ポンプ)
80 制御手段
81 指令受付手段
82 状態量検出手段

Claims (6)

  1. 内燃機関及び電動モータのうちの少なくとも内燃機関を有する駆動手段に対して、操作者からの運転許可指令及び運転停止指令を受け付ける指令受付手段と、
    前記指令受付手段によって受け付けられた前記運転許可指令及び前記運転停止指令に基づいて前記駆動手段の運転を制御し、及び、アイドルストップ条件が満たされると前記内燃機関を停止させるアイドルストップ制御を行う制御手段と、を備え、
    前記内燃機関は、クランクシャフトに対して同期回転する、内燃機関の弁開閉用の駆動側回転部材と、前記駆動側回転部材に対して相対回転可能に同軸に配置され、カムシャフトに対して一体回転する従動側回転部材と、前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材とにより形成される流体圧室と、前記流体圧室内に配置され、前記駆動側回転部材に対する前記従動側回転部材の相対回転位相を前記相対回転の方向のうち遅角方向に移動させる遅角室と前記相対回転位相を前記相対回転の方向のうち進角方向に移動させる進角室とに前記流体圧室を仕切るベーンと、前記相対回転位相を中間位相状態に保持する中間位相保持機構と、ポンプによって前記遅角室及び前記進角室に対して流体を供給・排出可能である流体給排装置と、を備える弁開閉時期制御装置であって、
    前記制御手段は、
    前記アイドルストップ制御を行う際に前記内燃機関の停止前に、前記相対回転位相を、前記中間位相状態よりも遅角方向に移動した遅角位相状態に制御し、
    前記運転停止指令に基づいて前記駆動手段を停止させる際に前記内燃機関の停止前に、前記相対回転位相を前記中間位相状態に制御するように構成されている弁開閉時期制御装置。
  2. 前記内燃機関に関する状態量を検出可能な状態量検出手段を備え、
    前記流体給排装置は、前記遅角室及び前記進角室に対して流体を供給・排出可能である電動式ポンプを備え、
    前記制御手段は、
    前記アイドルストップ制御を行って前記内燃機関を停止させた後、前記状態量が設定条件を満たさなくなると前記電動式ポンプを作動させ、前記相対回転位相を前記中間位相状態に制御するように構成されている請求項1記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 内燃機関及び電動モータのうちの少なくとも内燃機関を有する駆動手段に対して、アイドルストップ条件が満たされると前記内燃機関を停止させるアイドルストップ制御を行う制御手段を備え、
    前記内燃機関は、クランクシャフトに対して同期回転する、内燃機関の弁開閉用の駆動側回転部材と、前記駆動側回転部材に対して相対回転可能に同軸に配置され、カムシャフトに対して一体回転する従動側回転部材と、前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材とにより形成される流体圧室と、前記流体圧室内に配置され、前記駆動側回転部材に対する前記従動側回転部材の相対回転位相を前記相対回転の方向のうち遅角方向に移動させる遅角室と前記相対回転位相を前記相対回転の方向のうち進角方向に移動させる進角室とに前記流体圧室を仕切るベーンと、前記相対回転位相を中間位相状態に保持する中間位相保持機構と、ポンプによって前記遅角室及び前記進角室に対して流体を供給・排出可能である流体給排装置と、を備える弁開閉時期制御装置であって、
    前記内燃機関に関する状態量を検出可能な状態量検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記アイドルストップ制御を行う際に前記状態量が設定条件を満たしていると、前記内燃機関の停止前に、前記相対回転位相を、前記中間位相状態よりも遅角方向に移動した遅角位相状態に制御し、
    前記アイドルストップ制御を行う際に前記状態量が設定条件を満たしていないと、前記内燃機関の停止前に、前記相対回転位相を前記中間位相状態に制御するように構成されている弁開閉時期制御装置。
  4. 前記流体給排装置は、前記遅角室及び前記進角室に対して流体を供給・排出可能である電動式ポンプを備え、
    前記制御手段は、前記駆動手段を停止した後で前記状態量が設定条件を満たさなくなると前記電動式ポンプを作動させ、前記相対回転位相を前記中間位相状態に制御するように構成されている請求項3記載の弁開閉時期制御装置。
  5. 前記状態量検出手段は、前記内燃機関を通流するオイルの温度及び冷却水の温度のうちの少なくとも何れか一方を前記状態量として検出し、
    前記制御手段は、前記オイルの温度及び前記冷却水の温度の少なくとも一方がそれぞれに関する設定温度以上であるときに、前記状態量が前記設定条件を満たしていると判定する請求項2〜4の何れか一項に記載の弁開閉時期制御装置。
  6. 前記状態量検出手段は、前記駆動手段を停止してからの経過時間を前記状態量として検出し、
    前記制御手段は、前記経過時間が設定時間以下であるときに、前記状態量が前記設定条件を満たしていると判定する請求項2〜5の何れか一項に記載の弁開閉時期制御装置。
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