JP2007062827A - 開口端の閉鎖構造及びこれを用いたシート状体からなる容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】漏れを防止し得る開口端の閉鎖構造及びこれを用いたシート状体からなる容器の提供。
【解決手段】開口端に設けられた内側フラップ72,76と外側フラップ74との組み合わせにより閉鎖構造が構成されたものであり、内側フラップ72,76に設けられた低位部72a,76aと高位部72b,76bとの間には段差が存在し、この段差の少なくとも一部には、フラップ表面に、屈曲あるいは湾曲する線分として現れた迂回部72c,76cが形成されたものであり、内側フラップの低位部72a,76aに重ねられる外側フラップ74の縁辺の一部は、内側フラップの低位部72a,76aに重なり合う重なり辺74aとされ、この重なり辺74aは、内側フラップ72,76と外側フラップ74とが重ね合わされた際に、少なくとも、上記内側フラップ72,76の段差のうち、上記の迂回部72c,76cと合致することを特徴とする開口端の閉鎖構造を提供する。
【選択図】 図2

Description

本願発明は、特に、粉末状の被収納物のために適した、紙などのシート状体を材料として構成された容器の開口端の閉鎖構造の改良に関するものである。
特開2004−123186号公報
従来より、粉末洗剤等、粉末状の被収納物のための容器として、紙などのシート状体を材料として構成された直方体状のものが広く用いられている。
これは、シート状体により形成されたフラップ部を折り込むことにより、直方体状の箱体を形成するものである。特に、側面や底面の開口端は、開口端の縁辺に設けられたフラップが重ね合わされたことにより、閉鎖される。
ここで、容器のコーナー部からの被収納物の漏れを防止する構造として、特許文献1に記載されたものがある。これは、ハーフカットにより、コーナー部に水掻き状のコーナーフィンを形成したものであり、このコーナーフィンが折り込まれてコーナー部の隙間を埋める。
しかしながら、この特許文献1に記載された発明は、コーナー部からの漏れを防止するためのものであって、側面や底面からの漏れは考慮されていなかった。
つまり、各フラップの貼り合わせ部分において、一方のフラップと、この一方のフラップに重ね合わされた隙間(図5(B)上においてハッチングを付した部分)ができ、その隙間を伝って、容器を保持する角度によっては、被収納物が漏れ出る可能性があった。
本願発明はこのことに鑑み、漏れを防止し得る開口端の閉鎖構造、及びこれを用いたシート状体からなる容器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発明は、開口端の縁辺Lに設けられた、シート状体であるフラップ71〜78が複数重ね合わされることにより、開口端の閉鎖がなされるものであって、これらのフラップ71〜78のうち少なくとも一部である、互いに重なり合う関係にある内側フラップ71,72,75,76と外側フラップ73,74との2枚を1組とした組み合わせにより、閉鎖構造が構成されたものであり、上記内側フラップ71,72,75,76は低位部71a,72a,75a,76aと高位部71b,72b,75b,76bとを備え、上記外側フラップ73,74は、内側フラップの低位部71a,72a,75a,76aに重ねられるものであって、この低位部71a,72a,75a,76aと高位部71b,72b,75b,76bとの間には段差が存在し、この段差の少なくとも一部には、内側フラップ71,72,75,76の表面に、屈曲あるいは湾曲する線分として現れた迂回部71c,72c,75c,76cが形成されたものであり、外側フラップ73,74の縁辺の一部は、内側フラップの低位部71a,72a,75a,76aに重なり合う、重なり辺73a,74aとされ、この重なり辺73a,74aは、内側フラップ71,72,75,76と外側フラップ73,74とが重ね合わされた際に、少なくとも、上記内側フラップ71,72,75,76の段差のうち、上記の迂回部71c,72c,75c,76cと合致することを特徴とする開口端の閉鎖構造を提供する。
また、本願の請求項2に記載の発明は、開口端の形状が四角形とされ、2枚の内側フラップ71,75/72,76、1枚の外側フラップ73/74、1枚の最外側フラップ77/78の4枚のフラップを備え、上記の内側フラップ71,75/72,76は、開口端の、対向する2つの縁辺La,Lcに設けられたものであり、上記の外側フラップ73/74は、開口端の縁辺Lのうちで、上記内側フラップ71,75/72,76の設けられた縁辺La,Lcに直交する縁辺の一方側Lbに設けられたものであり、最外側フラップ77/78は、開口端の縁辺Lのうちで、上記内側フラップ71,75/72,76の設けられた縁辺La,Lcに直交する縁辺の他方側Ldに設けられたものであり、これにより、2枚の内側フラップ71,75/72,76の一部を覆うように外側フラップ73/74が重ねられ、更に、その状態の内側フラップ71,75/72,76と外側フラップ73/74とを覆うように最外側フラップ77/78が重ねられて、開口端が閉鎖されることを特徴とする、請求項1に記載の開口端の閉鎖構造を提供する。
また、本願の請求項3に記載の発明は、内側フラップの迂回部71c,75c/72c,76cが、内側フラップ71,75/72,76の設けられた開口端の縁辺Lに対して直交する線分として内側フラップ71,75/72,76の表面に現れた第1部分71c1,75c1/72c1,76c1と、上記の第1部分71c1,75c1/72c1,76c1に連続するものであり、上記開口端の縁辺Lに平行な線分として内側フラップ71,75/72,76の表面に現れた第2部分71c2,75c2/72c2,76c2と、上記の第2部分71c2,75c2/72c2,76c2に連続するものであり、上記の第1部分71c1,75c1/72c1,76c1と平行な線分として内側フラップ71,75/72,76の表面に現れた第3部分71c3,75c3/72c3,76c3とを有し、外側フラップの重なり辺73a,74aが、上記の第1〜第3部分に合致する形状とされたことを特徴とする、請求項2に記載の開口端の閉鎖構造を提供する。
また、本願の請求項4に記載の発明は、上記内側フラップ71,75/72,76の段差が、内側フラップの表面がプレスされることによって形成されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の開口端の閉鎖構造を提供する。
また、本願の請求項5に記載の発明は、上記内側フラップ71,75/72,76の段差が、内側フラップの表面に、内側フラップの低位部71a,75a/72a,76aを構成するシート状体とは別のシート状体71z,72zが重ねられて形成されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の開口端の閉鎖構造を提供する。
また、本願の請求項6に記載の発明は、容器本体部10aと、この容器本体部の表面側に重ねられてその一部が接着された被覆部10bとを備え、容器本体部10aには、上記請求項1〜5のいずれかに記載された開口端の閉鎖構造が用いられた側面部10cを備え、被覆部10bは、容器本体部10aと接着される残存部92と、被収納物を取り出すための開口部を形成するために、残存部92から分離される分離部93とを備え、分離部93は、折り目線98を介して区分された分離部本体と折り曲げ片95とを備え、折り曲げ片95は、上記折り目線98から折り曲げて分離部本体と重ねた状態で分離部本体からはみ出す係止部分96を備え、分離部本体からはみ出した係止部分96により分離部93の係止をなすことを特徴とする、シート状体からなる容器を提供する。
本願の請求項1または2に記載の発明は、内側フラップ71,72,75,76の低位部71a,72a,75a,76aと高位部71b,72b,75b,76bとの間に段差が存在し、この段差の少なくとも一部には、内側フラップ71,72,75,76の表面に、屈曲あるいは湾曲する線分として現れた迂回部71c,72c,75c,76cが形成されたものであり、外側フラップ73,74の縁辺の一部である重なり辺73a,74aが、内側フラップ71,72,75,76と外側フラップ73,74とが重ね合わされた際に、少なくとも、上記内側フラップ71,72,75,76の段差のうち、上記の迂回部71c,72c,75c,76cと合致することにより、この迂回部71c,72c,75c,76cによって、開口端の内側部分から、当該部分に存在する物質が漏れ出さないようにでき、漏れを防止し得る開口端の閉鎖構造を提供することができたものである。
また、本願の請求項3に記載の発明は、内側フラップの迂回部71c,75c/72c,76cが、内側フラップ71,75/72,76の設けられた開口端の縁辺Lに対して直交する線分として内側フラップ71,75/72,76の表面に現れた第1部分71c1,75c1/72c1,76c1と、上記の第1部分71c1,75c1/72c1,76c1に連続するものであり、上記開口端の縁辺Lに平行な線分として内側フラップ71,75/72,76の表面に現れた第2部分71c2,75c2/72c2,76c2と、上記の第2部分71c2,75c2/72c2,76c2に連続するものであり、上記の第1部分71c1,75c1/72c1,76c1と平行な線分として内側フラップ71,75/72,76の表面に現れた第3部分71c3,75c3/72c3,76c3とを有し、外側フラップの重なり辺73a,74aが、上記の第1〜第3部分に合致する形状とされたことにより、第2部分71c2,75c2/72c2,76c2及び、これに合致する重なり辺73a,74aの一部から形成された屈曲部が、開口端の内側部分に存在する物質を堰き止めることができ、漏れを防止し得る開口端の閉鎖構造を提供することができたものである。
また、本願の請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の発明の効果に加え、内側フラップ71,75/72,76の段差がプレスにより形成されたことから、比較的簡易な手段で漏れを防止し得たものである。
また、本願の請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の発明の効果に加え、内側フラップ71,75/72,76の段差が、内側フラップの表面に、内側フラップの低位部71a,75a/72a,76aを構成するシート状体とは別のシート状体71z,72zが重ねられて形成されたことから、比較的簡易な手段で漏れを防止し得たものである。
また、本願の請求項6に記載の発明は、上記請求項1〜5のいずれかに記載の発明に係る開口端の閉鎖構造が用いられた側面部10cを備えたことにより、側面部10cからの漏れを防止し得る、シート状体からなる容器を提供することができたものである。
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態を、紙製容器を例にとって説明する。
図1は本願発明の第1の実施の形態に係る紙製容器の展開図であり、図2〜図3は同紙製容器の、開口端が閉鎖される様子を順を追って示した斜視図であり、図4は同紙製容器の開口端が閉鎖された状態の斜視図であり、図5は右下面フラップの迂回部及び右前面フラップの重なり辺を示す要部拡大図である。また、図7は同紙製容器の開蓋状態の斜視図、図8は同紙製容器の蓋体の係止過程を示す斜視図、図9は図8の要部拡大図、図10は同紙製容器の閉蓋状態の斜視図、図11は図10の VII−VII 線に沿う断面を示すもので、(A)は開蓋時の断面図、(B)は閉蓋時の断面図である。なお、本願の各図において、特別な断りがない限り、破線はミシン目を示し、2点鎖線は折り目線及び段差を示す。また、本願の各説明において、特別な断りがない限り、上下前後左右は相対的な位置関係を示すに止まり、絶対的な位置を示すものではない。
この実施の形態に係る紙製容器は、全体が6面体をなすもので、粉末洗剤などの微細な粒子を収納するのに特に適した容器であるが、被収納物は適宜変更して実施し得る。また容器の全体形状についても、6面体の他、4面体、8面体など適宜変更し得る。
また、容器の材質は、本例のような紙製に限られたものではなく、シート状体であれば、樹脂などからなるものであっても良い。ただし、樹脂製シートを用いた場合は、紙とは異なり層間剥離をさせることができないためにハーフカットは採用できず、シート状体の切断はミシン目によって単純に2分割されるものとなる。
この容器は、図1に示すように、上面部31、前面部41、下面部51、後面部61、上被覆部11、前被覆部21が折り目線を介して連設されている。上面部31、前面部41、下面部51、後面部61の左右両側には、それぞれ左上面フラップ71、右上面フラップ72、左前面フラップ73、右前面フラップ74、左下面フラップ75、右下面フラップ76、左後面フラップ77、右後面フラップ78が折り目線Lを介して連設されており、これらで容器本体部10aが形成される(図2参照)。これらの各部は、折り目線Lから90度に折り曲げられることによって、直方体が形成される。その際、左上面フラップ71、左前面フラップ73、左下面フラップ75、左後面フラップ77は互いに糊付けされて、容器の左側における長方形状の開口端の閉鎖がなされ、側面部10cのうち左側面部が形成される。同じく、右上面フラップ72、右前面フラップ74、右下面フラップ76、右後面フラップ78は互いに糊付けされて、容器の右側における長方形状の開口端の閉鎖がなされ、側面部10cのうち右側面部が形成される。なお、本願では、糊付けとは、接着と同義語として使用し、両面接着テープ若しくは片面接着テープなどでの接着も、糊付けに含まれるものとする。
上記の上被覆部11と前被覆部21とは、全体で被覆部10bを形成するもので、被覆部10bは容器本体部10aの表面側に重ねられて糊付けされる。上被覆部11は上面部31の表面に重ねられて略全面若しくは部分的に接着され、前被覆部21は前面部41の表面に重ねられて部分的に接着される。これらの接着箇所は後述する。
なお、本例の容器においては、下面部51と前面部41の一部とに、図1に示すように、凹条である押罫52が形成されている。容器を廃棄する際には、この押罫52の形成された部分で各部51,41を折り曲げることにより、容器をコンパクトに折り畳むことが可能である。なお、この押罫52の形成は必須のものではなく、省略しても良い。また、押罫52の形態は図示したものに限られるものではなく、容器を折り畳みやすくするためのものであれば、ミシン目など、種々の形態での実施が可能である。
次に、上記の各フラップ71〜78による開口端の閉鎖について説明する。ここで、容器の左側における開口端は、上面部31と左上面フラップ71との間、前面部41と左前面フラップ73との間、下面部51と左下面フラップ75との間、後面部61と左後面フラップ77との間にそれぞれ存在する折り目線Lを縁辺とするものである。また、容器の右側における開口端は、上面部31と右上面フラップ72との間、前面部41と右前面フラップ74との間、下面部51と右下面フラップ76との間、後面部61と右後面フラップ78との間にそれぞれ存在する折り目線Lを縁辺とするものである。つまり、各フラップ71〜78は、開口端の縁辺に設けられたシート状体とも表現できる。
ここで、左下面フラップ75及び右下面フラップ76について説明する。なお、左下面フラップ75は右下面フラップ76と対称の関係にあるため、代表して右下面フラップ76について説明する。右下面フラップ76には、右前面フラップ74と重なり合う部分である低位部76aと、そうでない部分である高位部76bとが形成される。この低位部76aと高位部76bとは、プレス加工により形成されたものであって、低位部76aと高位部76bとの間には段差である迂回部76cが存在する。
この迂回部76cは、図1などに示すように、屈曲した線分として形成されたものであって、下面部51と右下面フラップ76との間における折り目線L(Lc)に対して直交する線分として右下面フラップ76の表面に現れた第1部分76c1と、この第1部分76c1に連続するものであり、折り目線L(Lc)に平行な線分として右下面フラップ76の表面に現れた第2部分76c2と、この第2部分76c2に連続するものであり、第1部分76c1と平行な線分として右下面フラップ76の表面に現れた第3部分76c3とからなる。
上記の左下面フラップ75及び右下面フラップ76は、図2に示すように、容器側方の開口端の下部に位置するものであるが、これに対向するようにして、開口端の上部には、左上面フラップ71及び右上面フラップ72が設けられている。なお、左上面フラップ71は右上面フラップ72と対称の関係にあるため、代表して右上面フラップ72について説明する。
右上面フラップ72には、上記の右下面フラップ76と同様、右前面フラップ74と重なり合う部分である低位部72aと、そうでない部分である高位部72bとが形成される。ただし、この右上面フラップ72は、プレス加工により低位部76aと高位部76bとが形成された、上記の右下面フラップ76とは異なり、表面に右重ね合わせフラップ72zが重ね合わされることにより、この各重ね合わせフラップ72zが重ね合わされない部分が低位部72aとされ、重ね合わされた部分が高位部72bとされている。この右重ね合わせフラップ72zは、上被覆部11に連続するように設けられたものであり、上面部31に上被覆部11が重ね合わされた際に、右上面フラップ72の表面に重ね合わされるものである。右上面フラップ72における迂回部72cは、上記の右下面フラップ76と同様、低位部72aと高位部72bとの間の段差となるが、この場合、重ね合わせフラップ72zの縁辺がこの段差を形成する。左上面フラップ71についても同様であり、表面に左重ね合わせフラップ71zが重ね合わされる。
この右上面フラップ72に形成される迂回部72cもまた、上記の右下面フラップ76における迂回部76cと同様、屈曲した線分として形成されたものであって、上面部31あるいは上被覆部11と右上面フラップ72との間における折り目線L(La)に対して直交する線分として右上面フラップ72の表面に現れた第1部分72c1と、この第1部分72c1に連続するものであり、この折り目線Lに平行な線分として右下面フラップ72の表面に現れた第2部分72c2と、この第2部分72c2に連続するものであり、第1部分72c1と平行な線分として右下面フラップ72の表面に現れた第3部分72c3とからなる。
次に、上記の左下面フラップ75及び右下面フラップ76に対して重ね合わされる左前面フラップ73及び右前面フラップ74について説明する。なお、左前面フラップ73は右前面フラップ74と対称の関係にあるため、右前面フラップ74について説明する。
この右前面フラップ74のうち、折り目線L(Lb)に対向する縁辺が、重なり辺74aである。この重なり辺74aは、折り目線L(Lb)に対して平行であり、かつ、折り目線Lから相対的に近い位置にある第1辺74a1、また、折り目線L(Lb)に対して平行であり、かつ、折り目線L(Lb)から相対的に遠い位置にある第3辺74a3、また、第1辺74a1、第3辺74a3のそれぞれに対して直交するものであって、第1辺74a1と第3辺74a3とを連結する第2辺74a2とを有する。本例では、この重なり辺74aのうち、第1辺74a1と第2辺74a2とによって、右前面フラップ74の角部がともに切り欠かれた形態とされている。
この重なり辺74aは、右上面フラップ72及び右下面フラップ76に右前面フラップ74が重ね合わされた際において、上記の右上面フラップ72に形成された迂回部72cと、上記の右下面フラップ76に形成された迂回部76cとのそれぞれに対して合致するものとされている。具体的には、重なり辺74aのうち第1辺74a1と迂回部72c,76cの第1部分72c1,76c1とが合致し、重なり辺74aのうち第2辺74a2と迂回部72c,76cの第2部分72c2,76c2とが合致し、重なり辺74aの第3辺74a3の一部と迂回部72c,76cの第3部分72c3,76c3とが合致する。
なお、上記の「合致」とは、重なり辺74aと迂回部72c,76cとの間に隙間が保たれたものであっても良いし、隙間なく密着したものであっても良い。ただし、この密着した状態を超え、右前面フラップ74が右上面フラップ72あるいは右下面フラップ76の高位部72b,76bに乗り上げてしまうことは、被収納物の漏れが発生する恐れがあって好ましくない。
ここで、上記で説明したことを図2〜図4と共に示す。まず、容器側方の開口端の上方及び下方に、折り目線L(La,Lc)から、右上面フラップ72及び右下面フラップ76が開口端を覆うように折り込まれて、図2に示された状態とされる。そして、この状態にある右上面フラップ72及び右下面フラップ76のそれぞれ一部を覆うようにして、同じく折り目線L(Lb)から、右前面フラップ74が折り込まれて図3に示すような状態とされる。この状態では、開口端はまだ完全には閉鎖されていない。そして最後に、右上面フラップ72、右下面フラップ76、右前面フラップ74のそれぞれの一部を覆うように、同じく折り目線L(Ld)から、右後面フラップ78が折り込まれて閉鎖され、図4に示すような状態とされる。
このようにして、各フラップ72,74,76,78が重ねられて開口端が閉鎖された場合において、右上面フラップ72及び右下面フラップ76の迂回部72c,76cと右前面フラップ74の重なり辺74aとの間であり、かつ、右上面フラップ72及び右下面フラップ76と右後面フラップ78との間にわずかな隙間が発生する場合がある。
従来の容器の構造を図5(B)に例示する。この場合では、右上面フラップ72及び右下面フラップ76の表面は平坦であり、しかも、右前面フラップ74の重なり辺74aは直線状の辺として形成されていたため、上記の隙間(図上ハッチングを付した部分)を通じて、粉末状の被収納物が容器の外部に漏れ出る可能性があった。
これに対し、本願発明に係る開口端の閉鎖構造においては、例えば図5(A)に示すように、迂回部72c,76cのうちの第2部分72c2,76c2及び重なり辺74aの第2辺74a2の存在により、隙間が屈曲した屈曲部Cが形成される。そのため、図5(A)に示した状態において、被収納物は、下方側に存在する迂回部76cのうちの第3部分76c3と、重なり辺74aの第3辺74a3のうち下方側のものとの間には入り込むが、屈曲部C及び、迂回部76cの第2部分76c2と重なり辺74aの第2辺74a2で堰き止められるために、容器の外部に漏れ出さないようにできる。
ここで、本願発明においては、左下面フラップ75及び右下面フラップ76における迂回部75c,76cがプレス加工によるものであって、左上面フラップ71及び右上面フラップ72における迂回部71c,72cが、重ね合わせフラップ71z,72zの重ね合わせによるものであることから、比較的簡易な手段で、被収納物の漏れを防止できるという利点を有するものである。
また、本例においては、右前面フラップ74の角部を切り欠くことで、重なり辺74aに、第1辺74a1、第2辺74a2、第3辺74a3を形成したものとし、右前面フラップ74が重ね合わされる右上面フラップ72や右下面フラップ76には、上記の重なり辺74aと合致する迂回部72c,76cが形成されたものであるが、これら重なり辺74aや迂回部72c,76cの形状は、本例のものに限定されたものではなく、屈曲あるいは湾曲する線分として現れたものであれば良い。右前面フラップ74の角部についての他の形状を例示すると、角部を円形に切り欠いたもの(図6(A)参照)、端辺に四角形状の切り込みを形成したもの(図6(B)参照)、端辺に三角形状の切り込みを形成したもの(図6(C)参照)、端辺に半円形状の切り込みを形成したもの(図6(D)参照)、直線状の辺が繰り返し形成されたもの(図6(E)参照)、湾曲した辺が波線状に繰り返し形成されたもの(図6(F)参照)があげられる。左前面フラップ73、左上面フラップ71や左下面フラップ75についても上記と同様である。
次に、容器のその他の部分について説明する。図1に示すように、上面部31と前面部41には、開口部を形成するための分離線が形成される。この分離線は、ミシン目などの断続線、紙の表裏に貫かれた切り目など分離できるものであればよいが、この例ではハーフカットが採用されている。より詳しくは、第1カット81と第2カット82とが平行に形成されており、第1カット81が開口部の周縁を規定するもので、第2カット82が第1カット81の外側に形成されている。第1カット81は容器の内側から紙の中間部分までの深さに形成されたもので、第2カット82は容器の外側から紙の中間部分までの深さに形成されている。第1カット81と第2カット82とは、開口部を明ける際に、紙の中間部分で紙の層間剥離によって繋がることにより、開口されるもので、開口した際には、図9に示すように、層間剥離部分83が開口部の周縁に形成されることとなる。このハーフカットを採用することによって、容器の紙の表裏に貫かれた部分を設けることなく分離が可能となるため、密閉性の向上と開口の容易性とを両立させることができる。なお、この例では、開口部は、上面部31と、上面部31に連設された前面部41に形成されるものであるが、前面部41には形成せずに上面部31にのみ形成するようにしてもよい。
このように、第1カット81及び第2カット82によって規定された部分が、上面部31に形成される本体上分離部84と、前面部41に形成される本体前分離部85であり、両者を併せて本体分離部86と呼ぶ。この本体分離部86が開口部を開閉することとなる。
なお、第1カット81、第2カット82は直線のものを示したが、これに限らず、図12に示すように、第1カット81を波線にすることによって、第1カット81の端部で人が手を切ると言った恐怖感を少なくすることができる。このように、第1カット81や第2カット82の具体的形状は、適宜変更し得る。
上面部31と前面部41の表面に重ねられて接着される被覆部10bについても、図1に示すように、開口部と対応するようにして分離線91が形成される。この分離線91は、図4に示すように、被覆部10bが容器本体部の表面側に重ねられた際に、容器本体部の分離線(第1カット81及び第2カット82)の一回り外側に位置するように形成されたもので、ミシン目などの断続線が適当であるが、分離できることを条件に適宜変更し得る。この分離線91によって、被覆部10b(上被覆部11及び前被覆部21)が、残存部92と分離部93とに区画される。詳しくは、上被覆部11が上被覆残存部12と上被覆分離部13とに区画され、前被覆部21が前被覆残存部22と前被覆分離部23とに区画される。上被覆残存部12と前被覆残存部22とは折り目線を介して連続しており、上被覆分離部13と前被覆分離部23とは折り目線を介して連続している。
しかして、これらの容器本体部の分離線(第1カット81及び第2カット82)と分離線91とによって、開口部を開閉する蓋体100が形成されることとなる。この蓋体100は、本体分離部86と分離部93とを接着したものであり、その基端は、後面部61と被覆部10b(上被覆部11)との間のヒンジ用折り目線94によって、容器と回動可能に連設されることとなる。このヒンジ用折り目線94は、容器全体で言えば、上面と後面との間の折り目線となるが、これに限らず、他の位置にヒンジ用折り目線94を設けても良い。
分離部93には、その先端に先端折り目線98を介して折り曲げ片95が設けられている。なお、分離部93のうち、この折り曲げ片95を除いた部分を分離部本体と称する。この折り曲げ片95は、図9に示すように、先端折り目線98から二つ折りにされて、分離部93の本体と重ねられるものである。そして、その幅が、重ねられる分離部93の本体より大きく形成されている。この折り曲げ片95が重ねられる分離部93の本体部分を幅狭部97と呼ぶ。このように、二つ折りにされた状態で、幅狭部97より折り曲げ片95の方が大きいため、折り曲げ片95の一部が幅狭部97よりはみ出すこととなり、このはみ出す部分が係止部分96となる。この例では、左右対称に形成され、折り曲げ片95の両端に係止部分96がそれぞれ形成される。
なお、本例の容器においては、図1に実線で示したように、前被覆部21の図示下端と折り曲げ片95の図示下端とが一致したものとされているが、これに限られず、図1において破線で示したように、前被覆部21が延長部21aの分、図示下方に延長されたものとされ、前被覆部21の図示下端よりも折り曲げ片95の図示下端の方が上方に位置するものであっても良い。
ヒンジ用折り目線94と先端折り目線98との間には、中間折り目線99が形成されており、また、本体分離部86における本体上分離部84と本体前分離部85との間にも中間折り目線87が形成される結果、蓋体100は、その中間で折り曲がることができ、この中間折り目線87及び中間折り目線99が容器全体の上面と前面との間の折り目線となる。
なお、本体上分離部84と上被覆分離部13とは重ねられて接着されるが、第2カット82と分離線91との間の部分は接着されない。また、本体前分離部85と前被覆分離部23は重ねられて接着されるが、第2カット82と分離線91との間の部分は接着されない。また、残存部92(上被覆残存部12と前被覆残存部22)は、容器本体部、即ち、上面部31及び前面部41に接着される。前被覆分離部23は、本体前分離部85と接着されるが、本体前分離部85以外の前面部41とは接着されない。
以上のように構成されたこの実施の形態の容器は、夫々の折り目線が折られて各部が必要に応じて糊付けされることによって、図4に示す容器が完成される。
この容器を開封するに際しては、図7に示すように、前面部41に接着されていない折り曲げ片95に指を差し込んで、引き上げることにより、分離線91が破れて、分離部93と、これに接着された本体分離部86とが、分離線91、第1カット81及び第2カット82に沿って開く。これにより、蓋体100が形成され、この蓋体100はヒンジ用折り目線94を中心として回動して開閉するものとなる。この蓋体100は、本体上分離部84と上被覆分離部13とが接着された上面蓋部と、本体前分離部85と前被覆分離部23とが接着された前面蓋部とを備えるものとなる。上面蓋部とこれに連続する前面蓋部の基端側は、開口部と同じ幅となり、前面蓋部の基端側にのみ前被覆分離部23に本体前分離部85が接着されるが、先端側にあっては、前被覆分離部23のみとなっており、この先端側の部分に、前述の幅狭部97、折り曲げ片95が設けられる。この前被覆分離部23の基端側の部分を広幅部103という。
なお、開封の際において、折り曲げ片95に指を差し込みやすくするために、折り曲げ片95に対して重なり合う前面部41の表面に、図1に二点鎖線で、図9や図15に破線で示した突起部41aを設けても良い。これにより、突起部41aと折り曲げ片95とを当接させて、折り曲げ片95と前面部41との間に隙間を設けることができ、折り曲げ片95に対して容易に指を差し込むことができる。この突起部41aの形成は、プレス加工によるものや、紙などの小片を貼り付けたものなど、種々の手段により実施し得る。
また、図1や図15に破線で示したように、前被覆部21に延長部21aを設け、その延長部21aに、同じく破線で図示したように、半円形状などの貫通穴からなる凹部41bを設けても良い。この凹部41bは、前面部41に前被覆部21が重ね合わされた際、前被覆部21の表面から一段低くなるものであり、これにより、折り曲げ片95に対して指を差し込みやすくできる。なお、この凹部41bは、上記のような貫通穴の形態に限られるものではなく、前被覆部21を層間剥離させたものとしても良い。また、前被覆部21には延長部21aを設けず、前面部41のうち指の触れる部分に凹部41bを設けても良く、種々の形態で実施し得る。
次に、この蓋体100を閉じる場合には、図8、図9に示すように、折り曲げ片95を先端折り目線98から折り返す。この折り返しは、折り曲げ片95を幅狭部97の表面側となるように行ってもよく、裏面側となるように行ってもよい。
ここで、図7に破線で示したように、前被覆分離部23を貫通するスリット106を形成しておき、上記の折り曲げ片95の折り返しの際に、図9に破線で示すように、折り曲げ片95の一部(図9に示したものでは、折り返した状態における上端)をスリット106に挟み込み、折り曲げ片95を折り返した形態のまま固定できるものとしても良い。
そして、この幅狭部97からはみ出している係止部分96を、前被覆残存部22と前面部41との間に差し込むことにより係止する(図10)。ここで、前被覆残存部22は図9に示すように、幅狭部97の両側に当る部分は前面部41と接着されておらず、この部分が挿入部101となる。(図9上の示した多数の点は、前被覆残存部22と前面部前面部41との接着箇所を示す)。この例では、係止部分96が左右両側に設けられており、挿入部101もこれに応じて左右両側に設けられるが、係止部分96、挿入部101を左右いずれか一方のみに設けるようにしてもよい。
図11は、この係止の前(図11(A))と係止後(図11(B))を示す断面図であり、係止後には、左右両側の係止部分96は左右の挿入部101に挿入され、幅狭部97は左右の前被覆残存部22の間に位置することとなる。ここで、折り曲げ片95は先端折り目線98から折り曲げられて幅狭部97に重ねられているため、幅狭部97と折り曲げ片95には開き方向の紙の弾性が加わり、その弾性によって、単なる挿入以上の確実な係止が実現する。しかも、前面部41には切欠きや切欠孔を設ける必要がなく、容器本体部である前面部41の密閉性が確保され、容器本体部を構成する1枚のシートと、被覆部10bのシートとの2枚重ね構造のみで、蓋体の形成と蓋体の係止構造とを実現できる。なお、容器本体部の強度など他の観点から3枚以上のシートを重ねるようにして実施してもよい。
ここで、上記で説明した、折り曲げ片95に対する突起部41aと同様に、図1に二点鎖線で、図15に破線で示したように、前被覆残存部22に対して重なり合う前面部41の表面に、突起部41cを設けても良い。これにより、突起部41cと前被覆残存部22とを当接させて、挿入部101における前被覆残存部22と前面部41との間の空間を広げることができ、係止部分96を挿入部101により容易に挿入することができる。
また、図15に示した構造に加え、図1や図16に示したように、前被覆分離部23にミシン目やハーフカットなどの分離線によって囲まれた引掛片107が形成されたものとしても良い。この引掛片107は、周囲が前被覆分離部23に囲まれたものであって、前面部41に接着されている。これにより、開封時に分離部93が残存部92から分離された際に、図18に示すように、この引掛片107が前面部41に残存する。
上記のように開封後に前面部41に残存した引掛片107は、折り曲げ片95を先端折り目線98から折り返し、図17(A)に示すように閉蓋状態とされた際において、図17(B)に示すように、折り曲げ片95の端面95aと引掛片107の下端面107aとが係合可能とされたものである。この例においては、閉蓋状態において、折り曲げ片95の端面95aと引掛片107の下端面107aとが、図17(B)に示すように当接するものとされているが、両端面95a,107aが移動することにより当接可能な位置関係にあれば、閉蓋状態において離れていても良い。
このように、折り曲げ片95と引掛片107とが係合可能とされた場合では、誤って分離部93のみを持って容器を持ち上げてしまった場合でも、容器本体部に対して分離部93が係止されているため、粉末洗剤などの被収納物をこぼしてしまう可能性を低減できる。
更に上記に加え、引掛片107の下方寄り部分に対して重なり合う前面部41の表面に、表面側に突出する突起部41dを設けたものとしても良い。この突起部41dの存在により、図17(B)に示すように、引掛片107の下端面107aが手前側にせり出されたように配位されるため、上記の引掛片107の係止がより確実になされる。
引掛片107と折り曲げ片95との係止状態を解除し、図18に示すように開蓋するには、引掛片107を裏面側へと押し込み、その状態で分離部93を上方へと開いてやれば良い。あるいは、折り曲げ片95を手前側へと引き起こし、分離部93を上方へと開いても良い。
ここで、上記後者のように、折り曲げ片95を手前側へと引き起こすことにより係止状態を解除させる場合には、この引き起こし動作に伴い、前被覆残存部22の挿入部101が手前側へと変形させられる。よってこの場合は、挿入部101が軽い力で変形可能なように、挿入部101に対し、折り曲げ片95を上方に引き抜いて開蓋する方法をとる場合に比べ、係止部分96を小さ目に形成しておくことが望ましい。また、この折り曲げ片95の引き起こしが容易になされるように、例えば幅狭部97の上端に折り目線を設けておいても良い。
なお、蓋体100の係止構造は、適宜変更して実施することができ、図13に示すように、分離部93の適宜箇所に切り込み102を設け、これに対応して残存部92にできる突起と係合するようにしてもよい。また、係止部分96の大きさや形状も、図13のように、比較的大きなものとしてもよい。
さらに、図14に示すように、前被覆分離部23の幅(より具体的には広幅部103の幅)を先端に向かうに従って大きくしてもよい。これによって、蓋をした場合には、前被覆残存部22との関係で逆テーパt1となり、蓋体100の係止がより向上し、この部分に設けられた切り込み102とで、より強固な固定が実現する。また幅狭部97に逆テーパ部t2を設けても良い。
さらに、先の例では、容器の2つの面に渡って(上面と前面とに)蓋体100を設けたが、図19に示すように、容器の1つの面にのみ蓋体100を設けることも可能である。この場合、蓋体100は、実線で図示したように、ヒンジ用折り目線94に対して、垂直方向に切り取られるようにしても良いし、一点鎖線で図示したように、斜め方向に切り取られるようにしても良い。
また、この場合では、挿入が容易なように、谷折り目線104と山折り目線105とを設けておくことが望ましい。また図示は省略するが、残存部92に切り込みや孔を設けて、この切り込みなどに係止部分96を挿入するようにしてもよい。
また、上記に説明した例では、上面部31に対して被覆部10bが重ね合わされるものであったが、それ以外に、上面部31を省略し、上被覆部11のみで容器の上面を構成するものとしても良い。具体的には、図20に示すように、上被覆部11に左上面フラップ71と右上面フラップ72とが延設されたものである。また、第1カット81と第2カット82及び各カット81,82によって規定された部分である本体分離部86は、前面部41にのみ形成される。また、この場合においては、開口部を形成するための分離線は上被覆部11に形成される。この分離線の構成は先の例における第1カット81と第2カット82と同じであって、この例では、分離線91が先の例における第1カット81に相当し、内側カット91aが同第2カット82に相当する。よって、容器とされた状態においては、上被覆部11の分離線91と内側カット91aとの間、そして、前面部41の第1カット81と第2カット82との間がそれぞれ層間剥離する。なお、先の例における分離線91は、容器本体部の分離線(第1カット81及び第2カット82)の一回り外側に形成されたものであるが、この例では、前面部41に形成された第2カット82と分離線91とは重なる位置に形成されている。
本願発明の第1の実施の形態に係る紙製容器の展開図である。 同紙製容器の、開口端が閉鎖される様子を順を追って示した斜視図のうち、右上面フラップと右下面フラップとが折り込まれた状態を示す。 同紙製容器の、開口端が閉鎖される様子を順を追って示した斜視図のうち、右上面フラップと右下面フラップとが折り込まれ、更に右前面フラップが折り込まれた状態を示す。 同紙製容器の開口端が閉鎖された状態の斜視図である。 (A)は同紙製容器における、右下面フラップの迂回部及び右前面フラップの重なり辺を示す要部拡大図である。(B)は従来の容器における、(A)に相当する部分を示す要部拡大図である。 (A)〜(F)共、右前面フラップの角部についての他の形状を例示した説明図である。 同紙製容器の開蓋状態の斜視図である。 同紙製容器の蓋体の係止過程を示す斜視図である。 図8の要部拡大図である。 同紙製容器の閉蓋状態の斜視図である。 図10の VII−VII 線に沿う断面を示すもので(A)は開蓋時の断面図、(B)は閉蓋時の断面図である。 同紙製容器の変更例を示す要部拡大図である。 同紙製容器の他の変更例を示す要部拡大図である。 同紙製容器のさらに他の変更例を示す要部拡大図である。 同紙製容器のさらに他の変更例を示す要部拡大図である。 同紙製容器のさらに他の変更例を示す要部拡大図である。 (A)は図16に示した紙製容器の閉蓋状態の斜視図であり、(B)は(A)のVIII−VIII 線に沿う断面を示す断面図である。 図16に示した紙製容器の開蓋状態の斜視図である。 本願発明の第2の実施の形態に係る紙製容器の展開図である。 本願発明の第3の実施の形態に係る紙製容器の展開図である。
符号の説明
10a 容器本体部
10b 被覆部
10c 側面部
71 内側フラップ、左上面フラップ
71a 左上面フラップの低位部
71b 左上面フラップの高位部
71c 左上面フラップの迂回部
71c1 左上面フラップの迂回部の第1部分
71c2 左上面フラップの迂回部の第2部分
71c3 左上面フラップの迂回部の第3部分
71z 左重ね合わせフラップ
72 内側フラップ、右上面フラップ
72a 右上面フラップの低位部
72b 右上面フラップの高位部
72c 右上面フラップの迂回部
72c1 右上面フラップの迂回部の第1部分
72c2 右上面フラップの迂回部の第2部分
72c3 右上面フラップの迂回部の第3部分
72z 右重ね合わせフラップ
73 外側フラップ、左前面フラップ
73a 左前面フラップの重なり辺
74 外側フラップ、右前面フラップ
74a 右前面フラップの重なり辺
75 内側フラップ、左下面フラップ
75a 左下面フラップの低位部
75b 左下面フラップの高位部
75c 左下面フラップの迂回部
75c1 左下面フラップの迂回部の第1部分
75c2 左下面フラップの迂回部の第2部分
75c3 左下面フラップの迂回部の第3部分
76 内側フラップ、右下面フラップ
76a 右下面フラップの低位部
76b 右下面フラップの高位部
76c 右下面フラップの迂回部
76c1 右下面フラップの迂回部の第1部分
76c2 右下面フラップの迂回部の第2部分
76c3 右下面フラップの迂回部の第3部分
77 最外側フラップ、左後面フラップ
78 最外側フラップ、右後面フラップ
92 残存部
93 分離部
95 折り曲げ片
96 係止部分
98 折り目線
L,La〜Ld 開口端の縁辺、折り目線

Claims (6)

  1. 開口端の縁辺(L)に設けられた、シート状体であるフラップ(71〜78)が複数重ね合わされることにより、開口端の閉鎖がなされるものであって、
    これらのフラップ(71〜78)のうち少なくとも一部である、互いに重なり合う関係にある内側フラップ(71,72,75,76)と外側フラップ(73,74)との2枚を1組とした組み合わせにより、閉鎖構造が構成されたものであり、
    上記内側フラップ(71,72,75,76)は低位部(71a,72a,75a,76a)と高位部(71b,72b,75b,76b)とを備え、上記外側フラップ(73,74)は、内側フラップの低位部(71a,72a,75a,76a)に重ねられるものであって、この低位部(71a,72a,75a,76a)と高位部(71b,72b,75b,76b)との間には段差が存在し、
    この段差の少なくとも一部には、内側フラップ(71,72,75,76)の表面に、屈曲あるいは湾曲する線分として現れた迂回部(71c,72c,75c,76c)が形成されたものであり、
    外側フラップ(73,74)の縁辺の一部は、内側フラップの低位部(71a,72a,75a,76a)に重なり合う、重なり辺(73a,74a)とされ、
    この重なり辺(73a,74a)は、内側フラップ(71,72,75,76)と外側フラップ(73,74)とが重ね合わされた際に、少なくとも、上記内側フラップ(71,72,75,76)の段差のうち、上記の迂回部(71c,72c,75c,76c)と合致することを特徴とする開口端の閉鎖構造。
  2. 開口端の形状が四角形とされ、2枚の内側フラップ(71,75/72,76)、1枚の外側フラップ(73/74)、1枚の最外側フラップ(77/78)の4枚のフラップを備え、
    上記の内側フラップ(71,75/72,76)は、開口端の、対向する2つの縁辺(La,Lc)に設けられたものであり、
    上記の外側フラップ(73/74)は、開口端の縁辺(L)のうちで、上記内側フラップ(71,75/72,76)の設けられた縁辺(La,Lc)に直交する縁辺の一方側(Lb)に設けられたものであり、
    最外側フラップ(77/78)は、開口端の縁辺(L)のうちで、上記内側フラップ(71,75/72,76)の設けられた縁辺(La,Lc)に直交する縁辺の他方側(Ld)に設けられたものであり、
    これにより、2枚の内側フラップ(71,75/72,76)の一部を覆うように外側フラップ(73/74)が重ねられ、更に、その状態の内側フラップ(71,75/72,76)と外側フラップ(73/74)とを覆うように最外側フラップ(77/78)が重ねられて、開口端が閉鎖されることを特徴とする、請求項1に記載の開口端の閉鎖構造。
  3. 内側フラップの迂回部(71c,75c/72c,76c)が、内側フラップ(71,75/72,76)の設けられた開口端の縁辺(L)に対して直交する線分として内側フラップ(71,75/72,76)の表面に現れた第1部分(71c1,75c1/72c1,76c1)と、
    上記の第1部分(71c1,75c1/72c1,76c1)に連続するものであり、上記開口端の縁辺(L)に平行な線分として内側フラップ(71,75/72,76)の表面に現れた第2部分(71c2,75c2/72c2,76c2)と、
    上記の第2部分(71c2,75c2/72c2,76c2)に連続するものであり、上記の第1部分(71c1,75c1/72c1,76c1)と平行な線分として内側フラップ(71,75/72,76)の表面に現れた第3部分(71c3,75c3/72c3,76c3)とを有し、
    外側フラップの重なり辺(73a,74a)が、上記の第1〜第3部分に合致する形状とされたことを特徴とする、請求項2に記載の開口端の閉鎖構造。
  4. 上記内側フラップ(71,75/72,76)の段差が、内側フラップの表面がプレスされることによって形成されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の開口端の閉鎖構造。
  5. 上記内側フラップ(71,75/72,76)の段差が、内側フラップの表面に、内側フラップの低位部(71a,75a/72a,76a)を構成するシート状体とは別のシート状体(71z,72z)が重ねられて形成されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の開口端の閉鎖構造。
  6. 容器本体部(10a)と、この容器本体部の表面側に重ねられてその一部が接着された被覆部(10b)とを備え、
    容器本体部(10a)には、上記請求項1〜5のいずれかに記載された開口端の閉鎖構造が用いられた側面部(10c)を備え、
    被覆部(10b)は、容器本体部(10a)と接着される残存部(92)と、
    被収納物を取り出すための開口部を形成するために、残存部(92)から分離される分離部(93)とを備え、
    分離部(93)は、折り目線(98)を介して区分された分離部本体と折り曲げ片(95)とを備え、
    折り曲げ片(95)は、上記折り目線(98)から折り曲げて分離部本体と重ねた状態で分離部本体からはみ出す係止部分(96)を備え、分離部本体からはみ出した係止部分(96)により分離部(93)の係止をなすことを特徴とする、シート状体からなる容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023108838A1 (zh) * 2021-12-13 2023-06-22 汕头市三马塑胶制品有限公司 一种折叠式卷折边防漏纸质容器

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JPS55164129U (ja) * 1979-05-14 1980-11-26
JPS63197811U (ja) * 1987-06-09 1988-12-20

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