JP2007062628A - 懸架装置の支持構造 - Google Patents

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浩志 河村
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Hitohiro Ozawa
仁博 小澤
Hikari Umekida
光 梅木田
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Abstract

【課題】
軽量・コンパクト化を図ると共に、ガタのない回動機構を備えた懸架装置の支持構造を提供する。
【解決手段】
車輪の旋回を受持つ車輪側ナックル1と上下動を受持つ車体側ナックル2が二分割され、車輪側ナックル1が、車輪用軸受装置3を介して車輪を回転自在に支持すると共に、車体側ナックル2に上部および下部回動機構4、5を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、上部および下部回動機構4、5が、車体側ナックル2に分離可能に結合され、一端部に位置決め用の鍔部27aを有する枢軸27と、この枢軸27と車輪側ナックル1の筒状部1a、1bとの間に配設された上部および下部支持軸受28、37とを備え、上部支持軸受28が単列の円錐ころ軸受で、下部支持軸受37が単列の深溝玉軸受で構成されていると共に、枢軸27が止め輪29によって車体側ナックル2に固定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等、車両の懸架装置の支持構造に関し、特に、ダブルアクスルサスペンション(以下DASと呼ぶ)からなる懸架装置の支持構造に関するものである。
車両の懸架装置としてDASが知られている。このDASは、図8に示すように、懸架装置を構成するナックル51が、懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックル51aと、車輪52の旋回を受持つ車輪側ナックル51bの二分割構造になっている。ここで、二股状に形成された車体側ナックル51aの下部は、ロアリンク53の外端部に回動可能に連結されている。ロアリンク53は、車幅方向内方に延びて、その内端部はサスペンションメンバー等の車体側部材(図示せず)に上下方向へ揺動可能に連結されている。また、車体側ナックル51aの上部と車体との上下方向の間にはショックアブソーバ54が配設され、このショックアブソーバ54の外周には、コイルスプリング(図示せず)が略同軸に配置されている。車輪52は、車輪側ナックル51bに対して車輪用軸受装置55を介して回転自在に支持されている。
ここで、図9に示すように、車輪側ナックル51bの上部は、上部回動機構56を介して車体側ナックル51aに回動可能に支持されている。この上部回動機構56は、車体側ナックル51aに固定ボルト57を介して締結された上部枢軸58と、この上部枢軸58と車輪側ナックル51bとの間に装着された上部支持軸受59とからなる。なお、この上部支持軸受59は、例えば、複列円錐ころ軸受からなり、車輪側ナックル51bに内嵌された外輪60と、この外輪60に複列の円錐ころ61、61を介して回転自在に内挿された一対の内輪62、62とを備えている。そして、上部枢軸58は一端部に鍔部58aを有し、この鍔部58aと、車輪側ナックル51bの上部と車体側ナックル51aとの間に介装された蓋部材63とで一対の内輪62、62を挟持した状態で軸方向に固定している。
一方、車輪側ナックル51bの下部は、下部回動機構64を介して車体側ナックル51aに回動可能に支持されている。この下部回動機構64は、車体側ナックル51aに固定ボルト57を介して締結された下部枢軸65と、この下部枢軸65と車輪側ナックル51bとの間に装着された下部支持軸受66とからなる。なお、この下部支持軸受66は針状ころ軸受で構成されている。前述した上部および下部回動機構56、64で、所謂キングピン軸67が構成されている。このキングピン軸67は、車輪52の中心68に対し、所定の角度傾斜するように設定され、このキングピン軸67周りに、車輪側ナックル51bが回動可能となっている。
車輪用軸受装置55は、車輪52を支持するハブ輪69と車輪側ナックル51bとの間に嵌合されている。また、等速自在継手70によってエンジンからの回転トルクがドライブシャフト71を介してハブ輪69に伝達されている。
ここで、図示しない操舵機構を介して操舵力が車輪側ナックル51bに伝達されると、この車輪側ナックル51bは上部および下部回動機構56、64によってキングピン軸67周りに回動し、この車輪側ナックル51bに支持された車輪52が転舵される。また、車体重量は、ショックアブソーバ54、車体側ナックル51a、上部回動機構56、車輪側ナックル51bを介して車輪に支持される。そして、車両が走行路面上の凹凸を通過する等して発生する車輪52の上下動に対しては、ショックアブソーバ54の伸縮によって減衰されると共に、このショックアブソーバ54と同軸に配設されたコイルスプリングの撓みによって吸収される。
EP1319533A1公報
こうした従来のDASにおいて、上部回動機構56において、複列円錐ころ軸受からなる上部支持軸受59によって車輪側ナックル51bが車体側ナックル51aに回動可能に支持されているため、上部支持軸受59だけでなく車輪側ナックル51b自体を大きくしなければならなく、足回りのスペース効率が悪くまると共に、バネ下重量が嵩んで燃費効率が低下すると言った課題があった。
さらに、下部支持軸受66に針状ころ軸受が使用されているため、組立上の関係で予圧タイプにすることは難しく、下部回動機構64にガタが生じて操縦安定性の面で好ましくなかった。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、軽量・コンパクト化を図ると共に、ガタのない回動機構を備えた懸架装置の支持構造を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルと懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルの二分割構造からなり、前記車輪側ナックルが、車輪用軸受装置を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在する前記車体側ナックルに上部および下部回動機構を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、前記上部および下部回動機構が、前記車体側ナックルに分離可能に結合された枢軸と、この枢軸と前記車輪側ナックルの筒状部との間に配設された上部および下部支持軸受とを備え、前記上部支持軸受が単列の円錐ころ軸受またはアンギュラ玉軸受で構成されていると共に、前記下部支持軸受が単列の深溝玉軸受で構成されている。
このように、車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルと懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルの二分割構造からなり、車輪側ナックルが、車輪用軸受装置を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在する車体側ナックルに上部および下部回動機構を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、上部および下部回動機構が、車体側ナックルに分離可能に結合された枢軸と、この枢軸と車輪側ナックルの筒状部との間に配設された上部および下部支持軸受とを備え、上部支持軸受が単列の円錐ころ軸受またはアンギュラ玉軸受で構成されていると共に、下部支持軸受が単列の深溝玉軸受で構成されているので、上部および下部回動機構の軽量・コンパクト化を図ることができる。また、車両の重量によって上部支持軸受に予圧が付与されると共に、上部支持軸受の軸方向変位によって下部支持軸受の内部すきまがなくなり、転動体が接触角をもって内外輪の転走面にアンギュラ接触するため、上部および下部支持軸受が単列であってもガタのない回動機構を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、前記枢軸の一端部に鍔部が形成され、この鍔部で当該枢軸が前記車体側ナックルに位置決めされると共に、止め輪によって軸方向に固定されていても良い。
さらに、請求項3に記載の発明のように、外周に雄ねじが形成されたキャップが前記枢軸の端面に衝合するまで螺合され、このキャップによって前記車体側ナックルに前記枢軸が固定されていれば、確実に枢軸を固定することができると共に、止め輪がフェールセーフとしての機能を発揮し、万一キャップが脱落しても枢軸が車体側ナックルから抜け出すのを防止する。
また、請求項4に記載の発明のように、前記枢軸の一端部に鍔部が形成され、この鍔部で当該枢軸が前記車体側ナックルに位置決めされると共に、他端部に径方向に貫通する係止孔が形成され、この係止孔にクリップを通して軸方向に固定されていても良い。これにより、一旦クリップが装着された後は、車両の振動や衝撃によって脱落することはない。
また、請求項5に記載の発明のように、前記枢軸が、表面が硬化されたスリーブを介して前記車体側ナックルに固定されていれば、枢軸との接触による耐摩耗性を向上させると共に、車体側ナックルの剛性を高めることができる。
本発明に係る懸架装置の支持構造は、車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルと懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルの二分割構造からなり、前記車輪側ナックルが、車輪用軸受装置を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在する前記車体側ナックルに上部および下部回動機構を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、前記上部および下部回動機構が、前記車体側ナックルに分離可能に結合された枢軸と、この枢軸と前記車輪側ナックルの筒状部との間に配設された上部および下部支持軸受とを備え、前記上部支持軸受が単列の円錐ころ軸受またはアンギュラ玉軸受で構成されていると共に、前記下部支持軸受が単列の深溝玉軸受で構成されているので、上部および下部回動機構の軽量・コンパクト化を図ることができる。また、車両の重量によって上部支持軸受に予圧が付与されると共に、上部支持軸受の軸方向変位によって下部支持軸受の内部すきまがなくなり、転動体が接触角をもってアンギュラ接触するため、上部および下部支持軸受が単列であってもガタのない回動機構を提供することができる。
車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルと懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルの二分割構造からなり、前記車輪側ナックルが、車輪用軸受装置を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在する前記車体側ナックルに上部および下部回動機構を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、前記上部および下部回動機構が、前記車体側ナックルに分離可能に結合され、一端部に位置決め用の鍔部を有する枢軸と、この枢軸と前記車輪側ナックルの筒状部との間に配設された上部および下部支持軸受とを備え、前記上部支持軸受が単列の円錐ころ軸受で、前記下部支持軸受が単列の深溝玉軸受で構成されていると共に、前記枢軸が止め輪によって前記車体側ナックルに固定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る懸架装置の支持構造の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の上部回動機構を示す要部拡大図、図3(a)は、図2に示す上部回動機構の変形例を示し、(b)は、(a)のIII−III線に沿った横断面面、図4は、図1の下部回動機構を示す要部拡大図、図5は、本発明に係る懸架装置の組立方法を示す説明図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)、中央寄り側をインボード側(図面右側)という。
この懸架装置は、車輪(図示せず)の旋回を受持つ車輪側ナックル1と懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックル2の二分割構造からなるDASを構成している。車輪側ナックル1は、車輪用軸受装置3を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在してこの車輪側ナックル1の径方向外方側に位置する車体側ナックル2に上部および下部回動機構4、5を介して回動可能に連結されている。
車輪用軸受装置3は、ハブ輪6と複列の転がり軸受7および等速自在継手8がユニット化された第4世代と呼称される構成を備えている。ハブ輪6は、アウトボード側の端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジ9を一体に有し、その円周等配位置にハブボルト9aが植設されている。ハブ輪6の内周面には凹凸部10が形成され、熱処理によって表面硬さを54〜64HRCの範囲に硬化層が形成されている。なお、凹凸部10はアヤメローレット状に形成され、旋削等により独立して形成された複数の環状溝と、ブローチ加工等により形成された複数の軸方向溝とを略直交させて構成した交叉溝、あるいは、互いに傾斜した螺旋溝で構成した交叉溝からなる。また、凹凸部10の凸部は良好な食い込み性を確保するために、その先端部が三角形状等の尖塔形状に形成されている。
複列の転がり軸受7は、外方部材11と内方部材12と複列の転動体(ボール)13、13とを備えている。外方部材11は、車輪側ナックル1に内嵌され、内周に複列の外側転走面11a、11aが形成されている。
一方、内方部材12は、ハブ輪6と、このハブ輪6の小径段部6bに突合せ状態に内嵌される後述する外側継手部材17とを指し、外周に複列の外側転走面11a、11aに対向する一方(アウトボード側)の内側転走面6aがハブ輪6の外周に、他方(インボード側)の内側転走面17aが外側継手部材17の外周にそれぞれ形成されている。そして、複列の転動体13、13がこれら転走面11a、6aと11a、17a間にそれぞれ収容され、保持器14、14によって転動自在に保持されている。また、外方部材11の端部にはシール15、16が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
等速自在継手8は、外側継手部材17と継手内輪18とケージ19およびトルク伝達ボール20を備えている。外側継手部材17は、カップ状のマウス部21と、このマウス部21の底部をなす肩部22と、この肩部22から軸方向に延びる中空の軸部23とを有している。この軸部23の外周には、ハブ輪6の小径段部6bに内嵌される小径段部23aと、この小径段部23aから軸方向に延びる嵌合部23bとが一体に形成されている。マウス部21の開口側の外周にはブーツ24が装着され、中空の軸部23に装着されたエンドキャップ25とで、マウス部21内に封入されたグリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が継手内部に侵入するのを防止している。
また、外側継手部材17において、肩部22から軸部23の小径段部23aに亙って高周波焼入れ等によって所定の硬化層が形成されている。なお、軸部23の嵌合部23bは鍛造後の硬さのままとされている。
ハブ輪6と外側継手部材17の固定は塑性結合によって行われる。すなわち、外側継手部材17の軸部23をハブ輪6に内嵌すると共に、中空の軸部23にマンドレル等の拡径治具を押し込んで嵌合部23bを拡径し、この嵌合部23bをハブ輪6の凹凸部10に食い込ませて加締め、ハブ輪6と外側継手部材17とが一体に塑性結合されている。これにより、従来のようにナット等で強固に緊締して予圧量を管理する必要がないため、軽量・コンパクト化を図ることができると共に、ハブ輪6の強度・耐久性を向上させ、かつ長期間その予圧量を維持することができる。さらに、車両への組込性を簡便にすることができるという特徴を有している。
上部回動機構4は、図2に拡大して示すように、車体側ナックル2にスリーブ26を介して分離可能に固定された枢軸27と、この枢軸27と車輪側ナックル1の筒状部1aとの間に装着された上部支持軸受28とを備えている。スリーブ26は、鋼板からプレス加工によって形成され、一端部にフランジ26aを有している。また、このスリーブ26は表面に熱処理によって硬化処理が施され、枢軸27との接触による耐摩耗性を向上させると共に、車体側ナックル2に圧入することにより車体側ナックル2の剛性を高めることができる。なお、枢軸27は、一端部に鍔部27aを有し、この鍔部27aで車体側ナックル2に位置決めされ、止め輪29によって軸方向に固定されている。
上部支持軸受28は、車輪側ナックル1の筒状部1aに内嵌され、内周にテーパ状の外側転走面30aが形成された外輪30と、この外側転走面30aに対向する内側転走面31aが外周に形成された内輪31と、両転走面30a、31a間に保持器32を介して転動自在に収容された転動体(円錐ころ)33とを備えた単列の円錐ころ軸受からなる。この上部支持軸受28は、内輪31の背面側(大径側)が防水カバー34を介してスリーブ26のフランジ26aに当接し、車両の重量によって軸受に予圧が付与されている。これにより、上部回動機構4の軽量・コンパクト化を図ることができると共に、上部支持軸受28が単列であってもガタのない回動機構を提供することができる。
枢軸27は、端部に雌ねじ27bが形成され、この雌ねじ27bに止め栓35を装着して雌ねじ27bが発錆するのを防止すると共に、この雌ねじ27bに分解治具(図示せず)を螺合することにより車体側ナックル2から枢軸27を径方向外方に容易に取り外すことができる。
枢軸27の固定は止め輪29に限らず、図3に示すような方法であっても良い。すなわち、車体側ナックル2に枢軸27’を嵌挿して上部支持軸受28を装着した後、枢軸27’の一端部に径方向に貫通して形成された係止孔27cにクリップ36を通して軸方向に固定するようにしても良い。このクリップ36は、一端部が係止孔27cに貫通すると共に、枢軸27’の外周に適合する円弧部36aを有しているので、一旦装着された後は、車両の振動や衝撃によって脱落することはない。
一方、下部回動機構5は、図4に拡大して示すように、車体側ナックル2にスリーブ26を介して分離可能に固定された枢軸27と、この枢軸27と車輪側ナックル1の筒状部1bとの間に装着された下部支持軸受37とを備えている。そして、この下部回動機構5と前記上部回動機構4の両枢軸27、27でキングピン軸K/Sが構成されている。このキングピン軸K/Sは、車輪の中心W/Cに対し、所定の角度に傾斜して構成され、このキングピン軸K/S周りに、車輪側ナックル1が回動可能となっている(図1参照)。
下部支持軸受37は、車輪側ナックル1の筒状部1bに内嵌され、内周に円弧状の外側転走面38aが形成された外輪38と、この外側転走面38aに対向する内側転走面39aが外周に形成された内輪39と、両転走面38a、39a間に保持器40を介して転動自在に収容された転動体(ボール)41とを備えた深溝玉軸受からなる。この下部支持軸受37は、上部支持軸受28の軸方向の変位によって内部すきまがなくなり、転動体41が両転走面38a、39aと僅かな接触角をもってアンギュラ接触する。これにより、下部回動機構5の軽量・コンパクト化を図ることができると共に、下部支持軸受37が単列であってもガタのない回動機構を提供することができる。なお、予め下部支持軸受37の内部すきまを小さく設定し、枢軸27および車輪側ナックル1の筒状部1bとの嵌合によって所定の予圧が付与されるようにしても良い。
次に、図5を用いて本懸架装置の組立方法を詳細に説明する。
先ず、車輪側ナックル1に上部および下部支持軸受28、37を装着し、車輪用軸受装置3を車輪側ナックル1に組み立てる。この時、外方部材11の外径が等速自在継手8の最大外径よりも大径になるように設定すれば、ハブ輪6と複列の転がり軸受7および等速自在継手8をユニット化した状態で車輪側ナックル1に組み立てることができる。次に、車体側ナックル2にスリーブ26を圧入固定すると共に、車体側ナックル2を車輪側ナックル1に外挿する。車輪側ナックル1と車体側ナックル2との位置を合わせた状態で、車体側ナックル2に径方向外方から枢軸27、27を嵌挿し、この枢軸27、27に上部および下部支持軸受28、37を固定する。最後に、車体側ナックル2に止め輪29、29を装着して両枢軸27、27を車体側ナックル2に固定する。
本実施形態では、車輪側ナックル1および車体側ナックル2の径方向外方から各部品を脱着することができるので、組立スペースを確保して組立作業が簡便化できると共に、車体側ナックル2に装着された両枢軸27、27を取り外すだけで、車体側ナックル2から車輪側ナックル1を取り外すことが可能となり、車輪用軸受装置3および等速自在継手8の分解・組立作業が向上する。
図6は、本発明に係る懸架装置の支持構造の第2の実施形態を示す要部拡大図、図7は、図6の上部回動機構を示す要部拡大図である。なお、この第2の実施形態は前述した実施形態と基本的には上部回動機構と各枢軸の固定構造が異なるのみで、その他同一部品同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この懸架装置は、車輪(図示せず)の旋回を受持つ車輪側ナックル1と懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックル42の二分割構造からなるDASを構成している。車輪側ナックル1は、車輪用軸受装置3を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在してこの車輪側ナックル1の径方向外方側に位置する車体側ナックル42に上部および下部回動機構43、44を介して回動可能に連結されている。
上部回動機構43は、図7に拡大して示すように、車体側ナックル42にスリーブ26を介して分離可能に固定された枢軸27と、この枢軸27と車輪側ナックル1の筒状部1aとの間に装着された上部支持軸受45とを備えている。
上部支持軸受45は、車輪側ナックル1の筒状部1aに内嵌され、内周に円弧状の外側転走面46aが形成された外輪46と、この外側転走面46aに対向する内側転走面47aが外周に形成された内輪47と、両転走面46a、47a間に保持器40を介して転動自在に収容された転動体41とを備えた単列のアンギュラ玉軸受からなる。この上部支持軸受45は、内輪47の背面側(大径側)が防水カバー34を介してスリーブ26のフランジ26aに当接し、車両の重量によって軸受に予圧が付与されている。これにより、前述した実施形態と同様、上部回動機構43の軽量・コンパクト化を図ることができると共に、上部支持軸受45が単列であってもガタのない回動機構を提供することができる。
ここで、車体側ナックル42に枢軸27を嵌挿して上部支持軸受45を固定した後、外周に雄ねじ48aが形成されたキャップ48が枢軸27の端面に衝合するまで螺合され、車体側ナックル42に枢軸27が固定される。本実施形態では、このキャップ48を螺着する前に、止め輪29が車体側ナックル42に装着されている。この止め輪29は、万一キャップ48が脱落しても枢軸27が車体側ナックル42から抜け出さないためのフェールセーフ機構として装着されている。
下部回動機構44は、図6に示すように、車体側ナックル42にスリーブ26を介して分離可能に固定された枢軸27と、この枢軸27と車輪側ナックル1の筒状部1bとの間に装着された深溝玉軸受からなる下部支持軸受37とを備えている。そして、車体側ナックル42に枢軸27を嵌挿して下部支持軸受37を固定した後、上部回動機構43と同様、キャップ48が枢軸27の端面に衝合するまで螺合され、車体側ナックル42に枢軸27が固定されている。
本実施形態においても、車輪側ナックル1および車体側ナックル42の径方向外方から各部品を脱着することができるので、組立スペースを確保して組立作業が簡便化できると共に、車体側ナックル42に装着された両枢軸27、27を取り外すだけで、車体側ナックル42から車輪側ナックル1を取り外すことが可能となり、懸架装置の分解・組立作業が向上する。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る懸架装置の支持構造は、懸架装置を構成するナックルが、懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルと、車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルの二分割構造からなるDASに適用できる。
本発明に係る懸架装置の支持構造の第1の実施形態を示す縦断面図である。 図1の上部回動機構を示す要部拡大図である。 (a)は、図2の上部回動機構の変形例を示す要部拡大図である。 (b)は、(a)のIII−III線に沿った横断面図である。 図1の下部回動機構を示す要部拡大図である。 本発明に係る懸架装置の組立方法を示す説明図である。 本発明に係る懸架装置の支持構造の第2の実施形態を示す縦断面図である。 図6の上部回動機構を示す要部拡大図である。 従来の懸架装置を示す模式図である。 図8の懸架装置の支持構造を示す縦断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪側ナックル
1a、1b・・・・・・・・・・・・・・・筒状部
2、42・・・・・・・・・・・・・・・・車体側ナックル
3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受装置
4、43・・・・・・・・・・・・・・・・上部回動機構
5、44・・・・・・・・・・・・・・・・下部回動機構
6・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
6a、17a、31a、39a、47a・・内側転走面
6b、23a・・・・・・・・・・・・・・小径段部
7・・・・・・・・・・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
8・・・・・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
9・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
9a・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
10・・・・・・・・・・・・・・・・・・凹凸部
11・・・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
11a、30a、38a、46a・・・・・外側転走面
12・・・・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
13、33、41・・・・・・・・・・・・転動体
14、32、40・・・・・・・・・・・・保持器
15、16・・・・・・・・・・・・・・・シール
17・・・・・・・・・・・・・・・・・・外側継手部材
18・・・・・・・・・・・・・・・・・・継手内輪
19・・・・・・・・・・・・・・・・・・ケージ
20・・・・・・・・・・・・・・・・・・トルク伝達ボール
21・・・・・・・・・・・・・・・・・・マウス部
22・・・・・・・・・・・・・・・・・・肩部
23・・・・・・・・・・・・・・・・・・軸部
23b・・・・・・・・・・・・・・・・・嵌合部
24・・・・・・・・・・・・・・・・・・ブーツ
25・・・・・・・・・・・・・・・・・・エンドキャップ
26・・・・・・・・・・・・・・・・・・スリーブ
26a・・・・・・・・・・・・・・・・・フランジ
27、27’・・・・・・・・・・・・・・枢軸
27a・・・・・・・・・・・・・・・・・鍔部
27b・・・・・・・・・・・・・・・・・雌ねじ
27c・・・・・・・・・・・・・・・・・係止孔
28、45・・・・・・・・・・・・・・・上部支持軸受
29・・・・・・・・・・・・・・・・・・止め輪
30、38、46・・・・・・・・・・・・外輪
31、39、47・・・・・・・・・・・・内輪
34・・・・・・・・・・・・・・・・・・防水カバー
35・・・・・・・・・・・・・・・・・・止め栓
36・・・・・・・・・・・・・・・・・・クリップ
36a・・・・・・・・・・・・・・・・・円弧部
37・・・・・・・・・・・・・・・・・・下部支持軸受
48・・・・・・・・・・・・・・・・・・キャップ
48a・・・・・・・・・・・・・・・・・雄ねじ
51・・・・・・・・・・・・・・・・・・ナックル
51a・・・・・・・・・・・・・・・・・車体側ナックル
51b・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪側ナックル
52・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪
53・・・・・・・・・・・・・・・・・・ロアリンク
54・・・・・・・・・・・・・・・・・・ショックアブソーバ
55・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪用軸受装置
56・・・・・・・・・・・・・・・・・・上部回動機構
57・・・・・・・・・・・・・・・・・・固定ボルト
58・・・・・・・・・・・・・・・・・・上部枢軸
58a・・・・・・・・・・・・・・・・・鍔部
59・・・・・・・・・・・・・・・・・・上部支持軸受
60・・・・・・・・・・・・・・・・・・外輪
61・・・・・・・・・・・・・・・・・・円錐ころ
62・・・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
63・・・・・・・・・・・・・・・・・・蓋部材
64・・・・・・・・・・・・・・・・・・下部回動機構
65・・・・・・・・・・・・・・・・・・下部枢軸
66・・・・・・・・・・・・・・・・・・下部支持軸受
67・・・・・・・・・・・・・・・・・・キングピン軸
68・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪の中心
69・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
70・・・・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
71・・・・・・・・・・・・・・・・・・ドライブシャフト
K/S・・・・・・・・・・・・・・・・・キングピン軸
W/C・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪の中心

Claims (5)

  1. 車輪の旋回を受持つ車輪側ナックルと懸架装置の上下動を受持つ車体側ナックルの二分割構造からなり、
    前記車輪側ナックルが、車輪用軸受装置を介して車輪を回転自在に支持すると共に、略車幅方向に延在する前記車体側ナックルに上部および下部回動機構を介して回動可能に連結された懸架装置の支持構造において、
    前記上部および下部回動機構が、前記車体側ナックルに分離可能に結合された枢軸と、この枢軸と前記車輪側ナックルの筒状部との間に配設された上部および下部支持軸受とを備え、前記上部支持軸受が単列の円錐ころ軸受またはアンギュラ玉軸受で構成されていると共に、前記下部支持軸受が単列の深溝玉軸受で構成されていることを特徴とする懸架装置の支持構造。
  2. 前記枢軸の一端部に鍔部が形成され、この鍔部で当該枢軸が前記車体側ナックルに位置決めされると共に、止め輪によって軸方向に固定されている請求項1に記載の懸架装置の支持構造。
  3. 外周に雄ねじが形成されたキャップが前記枢軸の端面に衝合するまで螺合され、このキャップによって前記車体側ナックルに前記枢軸が固定されている請求項2に記載の懸架装置の支持構造。
  4. 前記枢軸の一端部に鍔部が形成され、この鍔部で当該枢軸が前記車体側ナックルに位置決めされると共に、他端部に径方向に貫通する係止孔が形成され、この係止孔にクリップを通して軸方向に固定されている請求項1に記載の懸架装置の支持構造。
  5. 前記枢軸が、表面が硬化されたスリーブを介して前記車体側ナックルに固定されている請求項1乃至4いずれかに記載の懸架装置の支持構造。
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