JP2007062552A - 膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】助手席に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させることができる膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置を得る。
【解決手段】インストルメントパネル14の上面部14Aには頭部・胸部保護用バッグが膨出される第1のバッグ膨出用開口部18が形成されており、又後面部14Bには膝部保護用バッグが膨出される第2のバッグ膨出用開口部22が形成されている。両バッグに共通のインフレータ26の周囲には、ディフューザ28が配設されている。ディフューザ28の第1整流用開口部34から前記開口部18までの距離Aよりも第2整流用開口部36から前記開口部22までの距離Bの方が長くなるインパネ意匠とされている。そのため、ディフューザ28に延出部28Bを設け、第3整流用開口部36から前記開口部22までの距離Cが距離Aよりも短くなるようにすることで、膝部保護用バッグを頭部・胸部保護用バッグよりも先行して展開させるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、頭部・胸部保護用バッグの他に膝部保護用バッグを備えた膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置に関する。
下記特許文献1には、ニーエアバッグ一体型の助手席用エアバッグ装置が開示されている。簡単に説明すると、助手席用エアバッグ装置のエアバッグ本体の下部側に小型のサブバッグを一体に形成し、エアバッグ本体が膨張展開した際にサブバッグにもガスが流入されることにより、サブバッグがインストルメントパネルと乗員の膝部との間で膨張展開するようになっている。これにより、インフレータを共通化でき、コストダウンを図ることができる。
実開平07−17662号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、以下の点において改良の余地がある。
すなわち、上記先行技術による場合、助手席用エアバッグの展開方向が概ね車両後方側であるのに対し、助手席用エアバッグの下部から展開するニーエアバッグの展開方向は略車両下方側と直角に近い関係にあるので、先に助手席用エアバッグが膨張してからニーエアバッグが膨張して展開することになる。すなわち、ニーエアバッグの展開が助手席用エアバッグの展開よりも遅れる。
さらに、上記先行技術による場合、助手席用エアバッグとニーエアバッグとが完全な連通状態となっているため、膨張後の状態では助手席用エアバッグの内圧とニーエアバッグの内圧が等しくなる。
しかし、乗員拘束性能の観点からすれば、最初に乗員の膝をニーエアバッグで拘束してから助手席用エアバッグで乗員の上体を支持する方が乗員を安定した状態で受け止めることができる。その場合、バッグ内圧も、ニーエアバッグの内圧の方が助手席用エアバッグの内圧よりも高い方が確実な効果が得られる。従って、これらの点において、上記先行技術は改良の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、助手席に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させることができる膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置は、インストルメントパネルの上面部に設けられた第1のバッグ膨出用開口部と、インストルメントパネルの後面部に設けられた第2のバッグ膨出用開口部と、インストルメントパネル内において第1のバッグ膨出用開口部及び第2のバッグ膨出用開口部の双方に連通する位置に配置され、作動することによりガスを噴出する共通のインフレータと、このインフレータの周囲に配置され、インフレータから噴出されたガスを第1のバッグ膨出用開口部及び第2のバッグ膨出用開口部の双方へ導く整流手段と、インストルメントパネル内に折り畳み状態で格納され、第1のバッグ膨出用開口部から膨出して展開される頭部・胸部保護用バッグと、第2のエアバッグ膨出用開口部から膨出して展開される膝部保護用バッグとを有し、共通のインフレータから噴出されたガスによって膨張展開する助手席用エアバッグと、を有し、前記膝部保護用バッグを前記頭部・胸部保護用バッグよりも先行して展開させる、ことを特徴としている。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置において、前記整流手段は、第1のバッグ膨出用開口部側へガスを供給する第1の整流用開口部と、第2のバッグ膨出用開口部側へガスを供給する第2の整流用開口部とを備えており、第1の整流用開口部から第1のバッグ膨出用開口部までの距離よりも第2の整流用開口部から第2のバッグ膨出用開口部までの距離の方が長い場合には、整流手段に筒状のガス導入延長部を設けて当該ガス導入延長部が備える第3の整流用開口部から第2のバッグ膨出用開口部までの距離が前記第1の整流用開口部から第1のバッグ膨出用開口部までの距離よりも短くなるように設定した、ことを特徴としている。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2記載の膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置において、前記第2のバッグ膨出用開口部及び第2の整流用開口部間の所定位置に、頭部・胸部保護用バッグの内圧よりも膝部保護用バッグの内圧の方が高くなるようにガス戻り防止用の隔壁を設けた、ことを特徴としている。
請求項4記載の本発明は、請求項2又は請求項3に記載の膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置において、前記ガス導入延長部の長手方向に見て、第3の整流用開口部と前記インフレータに形成された複数のガス噴出孔の一部とが重合するように、ガス噴出孔と第3の整流用開口部との位置関係を設定した、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、前面衝突時になると、共通のインフレータが作動してガスが噴出される。噴出されたガスはインフレータの周囲に配置された整流手段によって整流される。すなわち、ガスの多くは第1のバッグ膨出用開口部へ導かれ、ガスの残りは第2のバッグ膨出用開口部へ導かれる。これにより、インストルメントパネル内に折り畳み状態で格納されていた助手席用エアバッグが膨張して展開される。具体的には、インストルメントパネルの上面部に設けられた第1のバッグ膨出用開口部から頭部・胸部保護用バッグが膨出され、助手席に着座する乗員の頭部・胸部へ向けて展開される。また、これとは別に、第2のバッグ膨出用開口部から膝部保護用バッグが膨出され、助手席に着座する乗員の膝とインストルメントパネルの後面部との隙間に展開される。
ここで、本発明では、膝部保護用バッグを頭部・胸部保護用バッグよりも先行して展開させることとしたので、最初に膝部保護用バッグで乗員の膝をしっかりと拘束して乗員の挙動を安定させ、続いて頭部・胸部保護用バッグで乗員の頭部・胸部を受け止めることができる。
請求項2記載の本発明の作用は、以下の通りである。
近年、インストルメントパネルの意匠が多様化しており、インストルメントパネルの上面部を下げるニーズが高くなっている。ところが、インストルメントパネルの上面部を下げると、インフレータ(整流手段の第1の整流用開口部)から第1のバッグ膨出用開口部までの距離よりもインフレータ(整流手段の第2の整流用開口部)から第2のバッグ膨出用開口部までの距離の方が長くなることが多い。このため、頭部・胸部保護用バッグよりも膝部保護用バッグを先行して展開させることが難しくなる。
しかし、本発明によれば、整流手段の第1の整流用開口部から第1のバッグ膨出用開口部までの距離よりも第2の整流用開口部から第2のバッグ膨出用開口部までの距離の方が長い場合には、整流手段に筒状のガス導入延長部を設けて当該ガス導入延長部が備える第3の整流用開口部から第2のバッグ膨出用開口部までの距離が第1の整流用開口部から第1のバッグ膨出用開口部までの距離よりも短くなるように設定したので、頭部・胸部保護用バッグよりも膝部保護用バッグを先行して展開させることができる。
請求項3記載の本発明によれば、前記第2のバッグ膨出用開口部及び第2の整流用開口部間の所定位置に隔壁を設けて膝部保護用バッグからのガス戻りを堰き止めるようにしたので、膝部保護用バッグ内のガスが頭部・胸部保護用バッグ内へ流入するのを防止することができる。これにより、頭部・胸部保護用バッグの内圧よりも膝部保護用バッグの内圧の方が高くなる状態を維持することができる。
請求項4記載の本発明によれば、インフレータからガスが噴出されると、整流手段に設けた筒状のガス導入延長部の第3の整流用開口部と重合するように位置関係が設定されたガス噴出孔から噴出されるガスについては、膝部保護用バッグ内へダイレクトに供給される。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置は、膝部保護用バッグを頭部・胸部保護用バッグよりも先行して展開させるようにしたので、助手席に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置は、整流手段の第1の整流用開口部から第1のバッグ膨出用開口部までの距離よりも第2の整流用開口部から第2のバッグ膨出用開口部までの距離の方が長くなる車種においても、整流手段に筒状のガス導入延長部を設けることにより、膝部保護用バッグを頭部・胸部保護用バッグに先行して展開させることができ、助手席に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させるという所期の目的を達成することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置は、前記第2のバッグ膨出用開口部及び第2の整流用開口部間の所定位置に、頭部・胸部保護用バッグの内圧よりも膝部保護用バッグの内圧の方が高くなるようにガス戻り防止用の隔壁を設けたので、助手席に着座している乗員の保護性能をより一層向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置は、ガス導入延長部の長手方向に見て、第3の整流用開口部とインフレータに形成された複数のガス噴出孔の一部とが重合するように、ガス噴出孔と第3の整流用開口部との位置関係を設定したので、膝部保護用バッグをより迅速に展開させることができるという優れた効果を有する。
以下、図1〜図5を用いて、本発明に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置の一実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図2には、本実施形態に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10の全体構成の側面図が示されている。また、図1には、当該膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10の要部を拡大した縦断面図が示されている。
これらの図に示されるように、助手席12の車両前方側には、車両用内装部材であるインストルメントパネル14が配設されている。このインストルメントパネル14内の助手席12と対向する側には、膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10が配設されている。
インストルメントパネル14の上面部14Aは略水平に配置されており、頭部・胸部保護用バッグ16が膨出される平面視で略矩形状の第1のバッグ膨出用開口部18が形成されている。また、インストルメントパネル14の後面部14Bは略垂直に配置されており、膝部保護用バッグ20が膨出される正面視で(乗員側から見て)略矩形状の第2のバッグ膨出用開口部22が形成されている。なお、図示は省略するが、第1のバッグ膨出用開口部18及び第2のバッグ膨出用開口部22には、所定のバッグ膨張圧で破断して展開するエアバッグドアがそれぞれ配設されている。
上述した第1のバッグ膨出用開口部18と第2のバッグ膨出用開口部22とは、側面視でL字状に形成されて基底部24A、上部24B、及び後部24Cから成るモジュールケース24によって相互に連通されている。モジュールケース24の基底部24Aには、前面衝突時にガスを噴出するインフレータ26及び整流手段としての略円筒形状のディフューザ(リテーナ)28が配設されている。これらのインフレータ26及びディフューザ28の周囲には、助手席用エアバッグ30(図2参照)が折り畳み状態で格納されている。
助手席用エアバッグ30は頭部・胸部保護用バッグ16と膝部保護用バッグ20とを含んで構成されており、本実施形態では、これらの頭部・胸部保護用バッグ16及び膝部保護用バッグ20が一つのバッグによって構成されている。つまり、助手席用エアバッグ30の一部(大半)を頭部・胸部保護用バッグ16として利用し、他の一部(残りの部分)を膝部保護用バッグ20として利用するようになっている。
図3及び図4には、インフレータ26及びディフューザ28の詳細構造が分解斜視図及び組付状態の斜視図で示されている。これらの図に示されるように、インフレータ26は円柱形状に形成されており、車両幅方向が軸方向となるようにモジュールケース24内に配設されている。また、インフレータ26の周壁部の中央には、複数のガス噴出孔32が形成されている。なお、本実施形態では、一例としてインフレータ26の軸方向中間部の全周に亘って複数列(本実施形態では2列)にガス噴出孔32が形成されている。
また、インフレータ26にはガス発生剤充填タイプや高圧ガス封入タイプ等があるが、いずれを使用しても差し支えない。また、インフレータ内にはスクイブ(点火装置)が配設されており、車体前部及び車体中央に配設された図示しないエアバッグセンサによって前面衝突状態が検知されて、車体中央に配設された図示しないエアバッグECUによって「エアバッグ作動」と判断された場合に、スクイブに通電されてインフレータ26が作動するようになっている。
一方、ディフューザ28はインフレータ26よりも一回り大きい円筒形状に形成されており、金属製とされている。但し、ディフューザ28を金属以外の材料(例えば、樹脂や布等)を使って構成してもよい。ディフューザ28は、円筒形状に形成されて内部にインフレータ26が挿入される本体部28Aと、この本体部28Aの軸方向中間部の後端部から車両後方側へ延出されたガス導入延長部としてのパイプ状の延出部28Bと、によって構成されている。
本体部28Aの上端部の両サイドには、各々矩形状に形成された左右一対の第1整流用開口部34が形成されている。第1整流用開口部34は、前述した第1のバッグ膨出用開口部18に対向して配置されている。また、本体部28Aと延出部28Bとの接続部分にも、本体部28Aと延出部28Bの内部空間同士を連通するための第2整流用開口部36が形成されている。さらに、延出部28Bの後端部は開放されて第3整流用開口部38とされている。第3整流用開口部38は、前述した第2のバッグ膨出用開口部22に対向して配置されている。
開口面積としては、左右一対の第1整流用開口部34の開口面積の合計の方が、第3整流用開口部38(第2整流用開口部36でも同じ)の開口面積よりも大きくなるように設定されている。一例として本実施形態では、「左右一対の第1整流用開口部34の開口面積S1:第3整流用開口部38の開口面積S2=9:1乃至8:2」程度となるように設定されている。従って、インフレータ26のガス噴出孔32から噴出されたガスの大半が第1整流用開口部34から頭部・胸部保護用バッグ16内へ流入され、ガスの残りが第3整流用開口部38から膝部保護用バッグ20内へ流入される構成である。
また、図1に示されるように、本実施形態のインストルメントパネル14では上面部14Aの高さが低い意匠とされているため、ディフューザ28の第1整流用開口部34から第1のバッグ膨出用開口部18までの距離Aよりも第2整流用開口部36から第2のバッグ膨出用開口部22までの距離Bの方が長くなるが、ディフューザ28に延出部28Bを設けたことにより、第3整流用開口部38から第2のバッグ膨出用開口部22までの距離Cの方が距離Aよりも短くなっている。すなわち、「距離B>距離A>距離C」の関係が成立している。
さらに、乗員側から見て、第2整流用開口部36の開口範囲にインフレータ26に形成されたガス噴出孔32の幾つかが位置するようにガス噴出孔32と延出部28Bの位置関係が設定されている。
また、図1及び図5に示されるように、上述したモジュールケース24の後部24Cの根元付近には、矩形平板状の隔壁40が配設されている。隔壁40の外周部にはモジュールケース24の後部24Cの内壁面に密着するようにフランジ40Aが形成されており、モジュールケース24の後部24Cに嵌合状態で固定されている。これにより、モジュールケース24における隔壁40と第2のバッグ膨出用開口部22との間にチャンバ42が形成されている。また、隔壁40の中央部には円筒形状のボス部40Bが形成されており、かかるボス部40B内へディフューザ28の延出部28Bが挿入状態で支持されている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
前面衝突時になると、エアバッグセンサによって前面衝突状態が検知され、エアバッグECUに検知信号が入力される。エアバッグECUでは膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10を作動させるべきか否かが判断され、作動させるべきと判断すると、インフレータ26のスクイブに所定の電流が通電される。これにより、インフレータ26が作動してガス噴出孔32からガスが噴出される。噴出されたガスはインフレータ26の周囲に配置されたディフューザ28によって整流される。すなわち、ガスの一部はディフューザ28の第2整流用開口部36から延出部28B内へ流入され、更に第3整流用開口部38を通って膝部保護用バッグ20内へ流入される。また、ガスの大半は第1整流用開口部34から頭部・胸部保護用バッグ16内へ流入される。
これにより、インストルメントパネル14のモジュールケース24内に折り畳み状態で格納されていた助手席用エアバッグ30が膨張して展開される。具体的には、インストルメントパネル14の上面部に設けられた第1のバッグ膨出用開口部18からは、モジュールケース24の上部24B内に折り畳み状態で格納された頭部・胸部保護用バッグ16が膨出されて、助手席に着座する乗員の頭部・胸部へ向けて展開される。また、これとは別に、インストルメントパネル14の後面部14Bに設けられた第2のバッグ膨出用開口部22からは、モジュールケース24の後部24C内に折り畳み状態で格納された膝部保護用バッグ20が膨出され、助手席12に着座する乗員の膝とインストルメントパネル14の後面部14Bとの間の隙間に展開される。
ここで、本実施形態では、車両デザイン上、インストルメントパネル14の上面部14Aの位置が下げられており、この場合、ディフューザ28の第1整流用開口部34から第1のバッグ膨出用開口部18までの距離Aよりも、第2整流用開口部36から第2のバッグ膨出用開口部22までの距離Bの方が長くなる。従って、本来的には、頭部・胸部保護用バッグ16の方が膝部保護用バッグ20よりも膨出展開が早くなる。
しかし、本実施形態に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10では、ディフューザ28に車両後方側へ延びる延出部28Bを設け、その先端部に第3整流用開口部38を設定したので、第3整流用開口部38からインストルメントパネル14の後面部14Bに設定された第2のバッグ膨出用開口部22までの距離Cの方が、前述した距離Aよりも短くなる。従って、前面衝突時に、膝部保護用バッグ20を頭部・胸部保護用バッグ16に先行して展開させることができる。このため、最初に膝部保護用バッグ20で乗員の膝をしっかりと拘束して乗員の挙動を安定させ、続いて頭部・胸部保護用バッグ16で乗員の頭部・胸部を受け止めることができる。その結果、本実施形態によれば、助手席12に着座している乗員の保護性能を飛躍的に向上させることができる。
また、本実施形態に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10では、モジュールケース24の後部24Cの根元付近に隔壁40を設けてガス流路を閉塞したので、膝部保護用バッグ20からガスが戻って頭部・胸部保護用バッグ16内へ流入するのを防ぐことができる。従って、単一のインフレータ26及び助手席用エアバッグ30を用いながら、頭部・胸部保護用バッグ16の内圧よりも膝部保護用バッグ20の内圧の方が高くなる状態を維持することができる。その結果、助手席12に着座している乗員の脚部の拘束状態が安定化し、乗員の保護性能をより一層向上させることができる。ちなみに、本実施形態では、頭部・胸部保護用バッグ16の内圧P1:膝部保護用バッグ20の内圧P2=1:2乃至1:4程度となるように設定されている。
さらに、本実施形態に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置10では、乗員側から見てインフレータ26の複数あるうちのガス噴出孔32の一部がディフューザ28の延出部28Bと重なる範囲に位置するように両者の位置関係を設定したので、当該重なったガス噴出孔32から噴出されるガスについては、膝部保護用バッグ20内へダイレクトに供給される。その結果、膝部保護用バッグ20をより迅速に展開させることができる。
なお、上述した本実施形態では、ディフューザ28の延出部28Bを本体部28Aに対して軸直角方向(車両後方側)に延出させたが、これに限らず、膝部保護用バッグの展開方向を考慮して車両後方かつ斜め下方側へ向ける等してもよい。
また、上述した本実施形態では、「距離B>距離A」の関係が成立するインストルメントパネル14に対して本発明を適用したが、請求項1記載の発明には、前記関係が成立しないものも含まれる。
さらに、上述した本実施形態では、頭部・胸部保護用バッグ16と膝部保護用バッグ20とが一つの助手席用エアバッグ30によって構成されていたが、これに限らず、別個独立に設定する構成を採ってもよい。
本実施形態に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置の要部を拡大して示す縦断面図である。 本実施形態に係る膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置の全体構成を示す側面図である。 図1に示されるディフューザとインフレータの分解斜視図である。 図3に示されるディフューザとインフレータの組付状態の斜視図である。 図1に示される隔壁を示す斜視図である。
符号の説明
10 膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置
12 助手席
14 インストルメントパネル
14A 上面部
14B 後面部
16 頭部・胸部保護用バッグ
18 第1のバッグ膨出用開口部
20 膝部保護用バッグ
22 第2のバッグ膨出用開口部
26 インフレータ
28 ディフューザ(整流手段)
28B 延出部(ガス導入延長部)
32 ガス噴出孔
34 第1整流用開口部
36 第2整流用開口部
38 第3整流用開口部
40 隔壁
42 チャンバ

Claims (4)

  1. インストルメントパネルの上面部に設けられた第1のバッグ膨出用開口部と、
    インストルメントパネルの後面部に設けられた第2のバッグ膨出用開口部と、
    インストルメントパネル内において第1のバッグ膨出用開口部及び第2のバッグ膨出用開口部の双方に連通する位置に配置され、作動することによりガスを噴出する共通のインフレータと、
    このインフレータの周囲に配置され、インフレータから噴出されたガスを第1のバッグ膨出用開口部及び第2のバッグ膨出用開口部の双方へ導く整流手段と、
    インストルメントパネル内に折り畳み状態で格納され、第1のバッグ膨出用開口部から膨出して展開される頭部・胸部保護用バッグと、第2のエアバッグ膨出用開口部から膨出して展開される膝部保護用バッグとを有し、共通のインフレータから噴出されたガスによって膨張展開する助手席用エアバッグと、
    を有し、
    前記膝部保護用バッグを前記頭部・胸部保護用バッグよりも先行して展開させる、
    ことを特徴とする膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置。
  2. 前記整流手段は、第1のバッグ膨出用開口部側へガスを供給する第1の整流用開口部と、第2のバッグ膨出用開口部側へガスを供給する第2の整流用開口部とを備えており、
    第1の整流用開口部から第1のバッグ膨出用開口部までの距離よりも第2の整流用開口部から第2のバッグ膨出用開口部までの距離の方が長い場合には、整流手段に筒状のガス導入延長部を設けて当該ガス導入延長部が備える第3の整流用開口部から第2のバッグ膨出用開口部までの距離が前記第1の整流用開口部から第1のバッグ膨出用開口部までの距離よりも短くなるように設定した、
    ことを特徴とする請求項1記載の膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置。
  3. 前記第2のバッグ膨出用開口部及び第2の整流用開口部間の所定位置に、頭部・胸部保護用バッグの内圧よりも膝部保護用バッグの内圧の方が高くなるようにガス戻り防止用の隔壁を設けた、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置。
  4. 前記ガス導入延長部の長手方向に見て、第3の整流用開口部と前記インフレータに形成された複数のガス噴出孔の一部とが重合するように、ガス噴出孔と第3の整流用開口部との位置関係を設定した、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の膝部保護用バッグ一体型助手席用エアバッグ装置。
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