JP2007059888A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】化学的及び物理的な強度に優れ、耐環境性にも優れた半導体装置を提供する。
【解決手段】集積回路を有する積層体の一方の面を覆うように、第1の基材及び第1の接着剤層を有する第1の積層フィルムを接着し、前記積層体の他方の面を覆うように、第2の基材及び第2の接着剤層を有する第2の積層フィルムを接着して前記積層体を封止し、前記第1の積層フィルム及び前記第2の積層フィルムを切断する。そして、前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面に対してレーザー光を照射する。
【選択図】図2

Description

本明細書に開示する発明は、半導体装置とその作製方法に関する。特に無線通信によりデータを交信することのできる半導体装置とその作製方法に関する。
近年、無線通信によりデータを交信することのできる半導体装置の開発が盛んに進められている。このような半導体装置は、ICタグ、IDタグ、RF(Radio Frequency)タグ、RFID(Radio Frequency Identification)タグ、無線タグ、電子タグ、無線プロセッサ、無線メモリ、無線チップ等と呼ばれている。以後、無線通信によりデータを交信することのできる半導体装置を指して、「RFIDタグ」と記載することがある。
RFIDタグは、アンテナと集積回路(ICチップ)とを有している。RFIDタグに要求される課題の一つとして、信頼性の向上が挙げられる。
信頼性の向上を達成するために、ICチップ、コンデンサー、アンテナコイルなどの部品が実装された基板の両面を、シート部材を用いて封止する方法がある(例えば、特許文献1参照)。基板の各面とシート部材の間の距離を、接着剤を用いて一定間隔に規制することで、上記部品の凹凸が表面に露呈されない。この結果、凹凸部分の破損が抑制され、ICカードの信頼性が向上している。
特開2001−63256号公報
上述した方法では、ICチップが実装された基板とシート部材とを貼り合わせる際に接着剤を用いている。すなわち、ICチップが実装された基板とシート部材との間には、接着剤層が存在している。接着剤層は、硬化前に流動性があり、硬化後に接着性、粘着性を有するものが用いられている。具体的には、ホットメルト型接着剤や、紫外線又はエレクトロンビームなどの電離放射線硬化型の接着剤が用いられている。このような接着剤は、通常耐湿性が低い。また、高温、高湿度の条件下では接着剤層が溶けてしまうことがあり、溶けた箇所から実装基板に浸潤する可能性がある。このため、化学的及び物理的な強度に優れるだけでなく、耐環境性にも優れた半導体装置を開発する必要がある。
本発明では、上記問題を鑑み、化学的及び物理的な強度に優れ、耐環境性にも優れた半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の半導体装置の作製方法の一は、集積回路を有する積層体の一方の面を覆うように、第1の基材及び第1の接着剤層を有する第1の積層フィルムを接着し、前記積層体の他方の面を覆うように、第2の基材及び第2の接着剤層を有する第2の積層フィルムを接着して前記積層体を封止し、前記第1の積層フィルム及び前記第2の積層フィルムを切断する。そして、前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対してレーザー光を照射することを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の作製方法の一は、基板上に剥離層を形成し、前記剥離層上に複数の集積回路を有する素子層を形成し、前記素子層上に絶縁膜を形成し、前記素子層及び前記絶縁膜の一部を除去して開口部を形成すると同時に、前記素子層及び前記絶縁膜の一部を有する積層体を形成し、前記積層体を前記基板から剥離する。そして、前記剥離された積層体の一方の面を覆うように、第1の基材及び第1の接着剤層を有する第1の積層フィルムを接着し、前記剥離された積層体の他方の面を覆うように、第2の基材及び第2の接着剤層を有する第2の積層フィルムを接着して前記積層体を封止し、前記第1の積層フィルム及び前記第2の積層フィルムを切断する。そして、前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対してレーザー光を照射することを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の作製方法の一は、基板の一方の面上に複数の集積回路を有する素子層を形成し、前記基板の他方の面を研削し、前記基板の研削された他方の面を研磨し、前記研磨された基板及び前記素子層を分断して集積回路を有する積層体を形成し、前記積層体の一方の面を覆うように、第1の基材及び第1の接着剤層を有する第1の積層フィルムを接着し、前記積層体の他方の面を覆うように第2の基材及び第2の接着剤層を有する第2の積層フィルムを接着して前記積層体を封止し、前記第1の積層フィルム及び前記第2の積層フィルムを切断する。そして、前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対してレーザー光を照射することを特徴とする。
また、上記構成において、前記研磨された基板の厚さは、2μm以上50μm以下であることを特徴とする。
また、上記構成において、前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対して30度以上80度以下の入射角となるようにレーザー光を照射することを特徴とする。
また、上記構成において、前記レーザー光として紫外線(UV)レーザー、COレーザー、またはYAGレーザーを用いることを特徴とする。
また、上記構成において、前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対してレーザー光を照射することにより、前記第1の接着剤層及び前記第2の接着剤層の切断面(側面)を前記第1の基材及び前記2の基材で封止することを特徴とする。
また、上記構成において、前記積層体は、アンテナを有することを特徴とする。
第1の基材及び第1の接着剤層を有する第1の積層フィルム及び第2の基材及び第2の接着剤層を有する第2の積層フィルムを用いて、集積回路を有する積層体を封止し、前記第1の積層フィルム及び前記第2の積層フィルムを切断する。そして、前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対してレーザー光を照射することにより、前記第1の基材及び前記第2の基材を溶着させる。レーザー光の照射により接着剤層が外部に露呈されない状態となるため、半導体装置の内部に水分が吸収されることを抑制でき、半導体装置の信頼性を向上させることができる。また、この結果、半導体装置の歩留まりが向上し、半導体装置の低コスト化を実現することができる。
本発明の実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。
また、本明細書では、以下に様々な材料や数値の条件などを記載しているが、これらはあくまで形成しようとする目標の材料や数値の条件であって、実際に形成されたものの元素組成や物性値に若干の誤差が生じることがあることは、当業者であれば容易に理解される。また、様々な分析方法により測定された結果自体にも通常誤差が含まれていることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではなく、本明細書で記載している材料や数値などの条件から若干誤差を含んでいるものも、本発明の範囲に含まれるものとする。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の半導体装置の作製方法の一構成に関して図面を用いて説明する。
まず、基板11上に剥離層12を形成する(図1(A))。なお、剥離層12を形成する前に基板11上に絶縁膜を設けてもよい。特に、基板からの汚染が懸念される場合には、基板11と剥離層12との間に絶縁膜を形成するのが好ましい。基板11と剥離層12との間に設ける絶縁膜は、酸化珪素膜(SiOx膜)、窒化珪素膜(SiNx膜)、窒素を含む酸化珪素膜(SiO膜)(x>y)(x、yは正の数)、酸素を含む窒化珪素膜(SiN膜)(x>y)(x、yは正の数)等を用いた単層構造、またはこれらの膜を積層した構造とすればよい。
基板11は、ガラス基板や石英基板、シリコン基板(ウェハー)、金属基板、セラミック基板、ステンレス基板、アクリル基板などを用いることができる。また、半導体装置の作製プロセスにおける加熱処理に耐えうる、耐熱性を有するプラスチック基板を用いることもできる。これらの基板の中でも、耐熱性を有するプラスチック基板またはガラス基板を用いることが好ましい。ガラス基板は、その面積や形状に大きな制限がない。このため、基板11としてガラス基板を用いる場合は、例えば1辺が1メートル以上であって、矩形状のものを容易に用いることが可能であり、生産性を格段に向上させることができる。この点は、円形のシリコン基板を用いる場合と比較すると、大きな優位点である。また、基板自体のコストの点においても、石英基板やシリコン基板、金属基板、セラミック基板、ステンレス基板などよりガラス基板を用いることが好ましい。特に基板の大型化が求められる場合は、それが顕著となり、量産性の点を考慮してもガラス基板を用いることが好ましい。本実施の形態では、基板11としてガラス基板を用いる。
剥離層12を形成する材料としては、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)から選択された元素または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料を用いることができる。また、成膜方法としては、スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法を用いることができる。また、剥離層12の構造としては、単層構造としてもよいし、積層構造としてもよい。例えば、スパッタ法によりタングステン(W)膜を20〜40nmの厚さに形成した後、タングステン(W)膜の表面を酸化させる構造とすることが好ましい。タングステン(W)膜の表面を酸化する方法は、タングステン(W)膜を成膜した後、表面を直接プラズマ酸化してもよいし、タングステン(W)膜を成膜した後に、タングステン(W)膜に接して酸化珪素膜を成膜する方法がある。後者の場合、酸化珪素膜を成膜する際にタングステン(W)膜の表面が自然に酸化され、金属酸化膜が形成される。なお、タングステンの酸化物は、WOxで表され、Xは2〜3であり、Xが2の場合(WO)、Xが2.5の場合(W)、Xが2.75の場合(W11)、Xが3の場合(WO)などがある。タングステンの酸化物を形成するにあたり、上記に挙げたXの値に特に制約はなく、エッチングレート等を基に組成比を決めればよい。
次に、剥離層12の上に、薄膜トランジスタ等の素子を有する集積回路が複数設けられた層13(以下、「素子層13」と記す。)を形成する(図1(B))。なお、基板11から素子層13への不純物などの汚染が懸念される場合には、基板11と素子層13との間に下地膜を形成することが好ましい。例えば、基板11としてガラス基板を用いる場合、下地膜を設けることで、ガラス基板に含まれるナトリウム(Na)などのアルカリ金属が素子層13に侵入することを防止することができる。
下地膜は単層構造としてもよいし、積層構造としてもよい。また、下地膜の材料としては、スパッタ法やプラズマCVD法等により形成された、酸化珪素膜(SiOx膜)、窒化珪素膜(SiNx膜)、窒素を含む酸化珪素膜(SiO膜)(x>y)(x、yは正の数)、酸素を含む窒化珪素膜(SiN膜)(x>y)(x、yは正の数)などを用いることができる。例えば、下地膜を2層構造とする場合、1層目の絶縁膜として酸素を含む窒化珪素膜、2層目の絶縁膜として窒素を含む酸化珪素膜を用いるとよい。
素子層13は、複数の集積回路を有しており、当該複数の集積回路は、それぞれ後に分断され、半導体装置の一部となる。すなわち、後の半導体装置は、少なくとも集積回路が設けられた層を有する。集積回路は、少なくとも薄膜トランジスタ(TFT)や抵抗などに代表される素子を有しており、当該素子を用いることによって、CPU、メモリまたはマイクロプロセッサ等のあらゆる集積回路を形成することができる。また、素子層13は、薄膜トランジスタなどの素子に加えてアンテナを有する形態もとりうる。例えば、薄膜トランジスタで構成される集積回路は、アンテナで発生した交流の電圧を用いて動作を行い、アンテナに印加する交流の電圧を変調することにより、リーダ/ライタへの送信を行うことができる。アンテナは、薄膜トランジスタとともに形成してもよいし、薄膜トランジスタとは別個に形成し、後に電気的に接続するようにして設けてもよい。
薄膜トランジスタは、非晶質半導体または結晶質半導体を用いて形成することができるが、より特性の高い薄膜トランジスタを用いる場合には、結晶質半導体を用いて薄膜トランジスタを設けることが好ましい。例えば、下地膜にスパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等により非晶質半導体膜を形成した後、非晶質半導体膜を結晶化して、結晶質半導体膜を形成すればよい。
また、薄膜トランジスタを構成する半導体膜の構造は、どのような構成としてもよく、例えば不純物領域(ソース領域、ドレイン領域、LDD領域を含む)を形成してもよいし、Pチャネル型、Nチャネル型またはCMOS回路を形成してもよい。また、半導体膜の上方または下方に設けられるゲート電極の側面と接するように絶縁膜(サイドウォール)を形成してもよいし、ソース領域及びドレイン領域とゲート電極との一方または両方に、ニッケル、モリブデンまたはコバルト等のシリサイド層を形成してもよい。
次に、必要に応じて、素子層13を覆うように絶縁膜14を形成する(図1(C))。この絶縁膜14は、素子層13の強度を確保するための保護層として機能すればよく、素子層13を覆うように全面に設けることが好ましいが、必ずしも全面に設ける必要はなく、選択的に設けてもよい。絶縁膜14の材料としては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、窒素を含む酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜、有機材料からなる膜(例えば、エポキシ等の樹脂材料)を用いることができる。絶縁膜14を形成する方法としては、スパッタ法、プラズマCVD法等の各種CVD法、スピンコーティング法、液滴吐出法、印刷法などを用いることができる。なお、本実施の形態では絶縁膜14を設ける構成としているが、絶縁膜14を設けない構成としても本発明を実施することができる。
次に、素子層13及び絶縁膜14の一部をエッチングして開口部15を形成し、剥離層12を露出させる(図1(D))。開口部15を形成することにより、素子層13及び絶縁膜14の一部から構成される層(以下、「積層体17」と記す。)が複数形成される。なお、開口部15により分断された素子層13は、集積回路が設けられた層と呼ぶことができる。
開口部15の形成は、剥離層12と素子層13との密着性を選択的(部分的)に低下させ、後に基板11から素子層13及び絶縁膜14を剥離する際のきっかけを与えるものである。開口部15は、レーザー光の照射や、フォトリソグラフィ法などにより形成することができる。また、開口部15は、素子層13を構成する薄膜トランジスタ等を避けた領域や、基板11の端部に設けることが好ましい。
レーザーは、レーザー媒質、励起源、共振器により構成されている。レーザーは、媒質により分類すると、気体レーザー、液体レーザー、固体レーザーがあるが、本発明では、いずれのレーザーを用いることもできる。なお、好ましくは、気体レーザー又は固体レーザーを用いるとよく、さらに好ましくは固体レーザーを用いるとよい。
気体レーザーは、ヘリウムネオンレーザー、炭酸ガス(CO)レーザー、エキシマレーザー、アルゴンイオンレーザーがある。エキシマレーザーは、希ガスエキシマレーザー、希ガスハライドエキシマレーザーがある。希ガスエキシマレーザーは、アルゴン、クリプトン、キセノンの3種類の励起分子による発振がある。アルゴンイオンレーザーは、希ガスイオンレーザー、金属蒸気イオンレーザーがある。
液体レーザーは、無機液体レーザー、有機キレートレーザー、色素レーザーがある。無機液体レーザーと有機キレートレーザーは、固体レーザーに利用されているネオジムなどの希土類イオンをレーザー媒質として利用する。
固体レーザーとして用いるレーザー媒質は、固体である母体にレーザー作用をする活性種がドープされたものである。母体としては、結晶又はガラスを使用できる。また、結晶としては、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット結晶)、YLF、YVO、YAlO、サファイア、ルビー、アレキサンドライトが挙げられる。また、レーザー作用をする活性種としては、例えば、3価のイオン(Cr3+、Nd3+、Yb3+、Tm3+、Ho3+、Er3+、Ti3+)を使用することができる。
なお、レーザーの発振方式は、連続発振型でもよいし、パルス発振型でもよい。レーザービームの照射条件、例えば、周波数、パワー密度、エネルギー密度、ビームプロファイル等は、素子層13や絶縁膜14に設けられている材料の性質や厚さなどを考慮して適宜調整する。
なお、上記のレーザービームを照射する工程では、アブレーション加工を用いることを特徴としている。アブレーション加工とは、レーザービームを照射した部分、つまり、レーザービームを吸収した部分の分子結合が切断されて、光分解し、気化して蒸発する現象を用いた加工である。つまり、本工程では、レーザービームを照射して、素子層13や絶縁膜14に設けられた絶縁膜などの分子結合を切断し、光分解し、気化して蒸発させることにより、開口部15を形成している。
なお、レーザーは、紫外領域である1〜380nm(より好ましくは15〜20nm)の波長の固体レーザーを用いるとよい。好ましくは、1〜380nmの波長のNd:YVOレーザーを用いるとよい。1〜380nmの波長のNd:YVOレーザーは、他の高波長側のレーザーに比べ、基板に光が吸収されやすく、アブレーション加工が可能であるからである。また、加工部の周辺に影響を与えず、加工性がよいからである。
次に、絶縁膜14上にフィルム16を貼り付ける(図2(A))。フィルム16は、後にフィルム16から集積回路を分離させる際に、集積回路間の隙間を確保するための役割を果たす。このような役割を果たすフィルムとして、エキスパンドフィルムを用いるとよい。また、素子層13を保護するフィルムと、エキスパンドフィルムとを積層したフィルムを用いてもよい。また、フィルム16は、通常の状態ではその接着力が強く、光を照射するとその接着力が弱くなる性質を有することが好ましい。例えば、紫外光を照射するとその接着力が弱くなるUVテープを用いるとよい。
次に、物理的手段を用いて基板11から素子層13及び絶縁膜14を剥離する(図2(B))。剥離を行う前に開口部15を形成することで剥離層12と素子層13との密着性を選択的(部分的)に低下させているため、物理的手段により基板11から素子層13及び絶縁膜14を容易に剥離することができる。物理的手段の例としては、ノズルから吹付けられるガスの風圧、超音波または楔状の部材を用いた負荷等を用いて外部から衝撃(ストレス)を与える方法がある。なお、本工程で剥離された素子層13及び絶縁膜14の一部を有する積層体17は、後の半導体装置を構成する一部である。
なお、剥離された基板11は、剥離層12を除去した後、再利用することができるため、より低コストで半導体装置を作製することができる。例えば、原価の高い石英基板を用いた場合であっても、繰り返し石英基板を利用することにより、低コストで半導体装置を作製することができる。
また、上述したように開口部15を形成した後、物理的手段を用いて剥離する方法だけでなく、開口部15を形成し、当該開口部15にエッチング剤を導入して剥離層12を除去した後、物理的手段を用いて剥離する方法を用いることもできる。この場合、剥離層12は、全て除去してもよいし、剥離層の一部分を残すように選択的に除去してもよい。剥離層12の一部を残すことによって、剥離層を除去した後も、基板11上に積層体17を保持させておくことができる。また、剥離層12を全て除去せず処理を行うことにより、エッチング剤の消費量を減らし、処理時間の短縮化ができるため、低コスト化および高効率化を図ることができる。エッチング剤としては、三フッ化塩素ガス等のフッ化ハロゲンまたはハロゲンを含む気体や液体を使用することができる。また、CF、SF、NF、F等を用いることもできる。
次に、基板11から剥離した積層体17の一方の面に第1の積層フィルム(「ラミネートフィルム」とも呼ばれる。)を設ける。第1の積層フィルムは、積層体17のうち素子層13が設けられている側の面に接着させた後、加熱処理と加圧処理の一方または両方を行うことにより設ける。
次に、積層体17の他方の面(第1の積層フィルムが設けられた面と反対側の面、すなわち積層体17のうち絶縁膜14が設けられている側の面)に第2の積層フィルムを設ける。この場合、半導体装置をより薄く形成するために、フィルム16を除去した後に新たに第2の積層フィルムを設けることが好ましい。また、第2の積層フィルムは、第1の積層フィルムと同じ構成のものを用いることが好ましい。
第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムは、少なくとも一方の面が接着剤層を有しており、当該接着剤層と積層体17とが接するように貼り合わさるようにすればよい。また、第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムは、基材(ベースフィルム)と接着剤層が積層されたフィルムで構成される。本実施の形態では、第1の積層フィルムは第1の基材18及び第1の接着剤層20Aを有し、第2の積層フィルムは第2の基材19及び第2の接着剤層20Bを有している。そして、積層体17の側面近傍において第1の積層フィルムの有する第1の接着剤層20Aと第2の積層フィルムの有する第2の接着剤層20Bとが貼り合わさって、接着剤層20となる(図2(C))。
基材(ベースフィルム)は、少なくとも接着剤として用いる材料よりも融点の高いものを用いればよく、目的に応じたものを用いればよい。すなわち、単層のフィルムだけでなく、性質の異なるフィルムを適宜積層して構成してもよい。具体的に基材として使用できるフィルムは、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂(アクリルニトリル、ブタジエン、スチレンの三つが重合した樹脂)、メタクリル樹脂(アクリルともいう)、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリメチルペンテン、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリウレタン等の材料、繊維質の材料(例えば紙)、帯電防止対策を施したフィルム(帯電防止フィルム)などが挙げられる。
帯電防止対策を施したフィルムとしては、帯電防止可能な材料を樹脂中に分散させたフィルム、帯電防止可能な材料が貼り付けられたフィルム等が挙げられる。帯電防止可能な材料が貼り付けられたフィルムは、基材となるフィルムの片面に帯電防止可能な材料を貼り付けられたフィルムであってもよいし、両面に帯電防止可能な材料を貼り付けられたフィルムであってもよい。また、片面に帯電防止可能な材料が貼り付けられたフィルムは、帯電防止可能な材料が貼り付けられた面がフィルムの外側になるように貼り付けてもよいが、好ましくはフィルムの内側になるように貼り付ける。また、帯電防止可能な材料はフィルムの面全体、あるいは面の一部に貼り付けてあればよい。帯電防止可能な材料としては、アルミなどの金属、インジウムと錫を含む酸化物(ITO)、両性界面活性剤の金属塩、イミダゾリン型両性界面活性剤、側鎖にカルボキシル基および4級アンモニウム塩基をもつ架橋性共重合体高分子を含む樹脂材料などが挙げられる。帯電防止フィルムを第1の基材18、第2の基材19として用いることで、外部からの静電気によって集積回路に悪影響が及ぶことを防止することができる。
接着剤としては、少なくとも基材として用いる材料よりも融点の低いものを用いればよい。例えば、ポリエチレン系の樹脂、ポリエステル系の樹脂、エチレンビニルアセテート(EVA)などの熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂などを主成分とする材料を使用することができる。また、加熱処理と加圧処理を行うことによりフィルムを素子層に接着する際には、積層フィルムの最表面に設けられた接着剤層か、または最外層に設けられた層(接着剤層ではない)を加熱処理によって溶かし、加圧により接着する。
また、最終的に形成される半導体装置(積層体17)の内部への水分の侵入を更に防止するようにするため、基材と接着剤層との間に、二酸化珪素(シリカ)の粉末をコーティングすることが好ましい。コーティングすることにより、高温、高湿度の環境下においても防湿性を更に高めることができる。また、同様の目的で、基材と接着剤層との間に、酸化珪素、窒化珪素、酸素を含む窒化珪素、窒素を含む酸化珪素、またはセラミックス(例えば、酸化アルミニウム)を主成分とする膜がCVD法やスパッタ法、蒸着法などにより形成された積層フィルムを用いることにより、最終的に形成される半導体装置(積層体17)の内部への水分等の侵入を更に防止してもよい。また、最終的に形成される半導体装置の物理的強度を高めるため、接着剤層が設けられた基材の面とは逆側の面(外部に露出される側)に炭素を主成分とする材料(例えば、ダイヤモンドライクカーボン)をCVD法やスパッタ法、蒸着法などによりコーティングしてもよい。また、二酸化珪素(シリカ)の粉末、酸素を含む窒化珪素、または窒素を含む酸化珪素と、炭素を主成分とする材料とを混合したものをコーティングしてもよい。なお、これらの処理は、第1の積層フィルム、第2の積層フィルムのいずれか一方のみ行ってもよいし、両方行ってもよい。
次に、切断手段により、第1の積層フィルムと第2の積層フィルムを切断する。切断手段は、ダイサー、レーザー、ワイヤソーなどに相当する。この切断工程を経て、図2(C)に示すように、積層体17の周囲を接着剤層20が覆い、接着剤層20の両面が第1の基材18及び第2の基材19で封止された構造が得られる。このとき、接着剤層20の側面は外部に露出されたままの構造となっている。
次に、第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対してレーザー光を照射する(図2(C))。レーザー光の照射により、第1の基材18と第2の基材19が溶着されて第3の基材21となり、接着剤層20の切断面(側面)が第3の基材21によって封止された構造が得られる。このとき、第1の基材18または第2の基材19の少なくとも一方がレーザー光の照射により溶融して互いに溶着されればよいが、好ましくは第1の基材18及び第2の基材19をともに溶融して互いに溶着されるようにするとよい。第3の基材21により、接着剤層20の切断面(側面)が覆われた半導体装置が形成される(図2(D))。なお、図2(D)に示す第3の基材21の形状は模式的なものであり、この形状に限定されるものではない。
上記の工程に用いるレーザー光の条件は、特に限定されるものではなく、第1の基材18と第2の基材19を溶着させることができるような条件であれば何でもよい。例えば、COレーザーを使用することができる。また、100〜380nm(UV)の波長のレーザー(例えば、Nd:YVOレーザーの第3高調波などの固体レーザー)を使用することもできる。紫外線レーザーを用いるのであれば、2W/cm以上3W/cm以下のパワー密度とすればよい。また、レーザー光の走査速度は、0.5mm/sec.以上1.5mm/sec.以下とすればよい。なお、レーザー光の走査速度は、第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対してレーザー光が相対的に移動する速度である。また、照射するレーザー光のビームスポットの形状は特に限定されず、円形、楕円形、または長方形などとすればよい。
次に、レーザー光の照射角度について説明する。第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対するレーザー光の照射方向と、第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対する垂線(または積層体17の一方の面に対して平行な面)とのなす角、すなわち第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対するレーザー光の入射角度(θ;0度≦θ≦90度)は、図2(C)に示すように第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対して斜めに照射することが好ましい。θ=30度未満にすると、第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムがレーザー光を十分に吸収できない場合、積層体17の内部に設けられた素子を破壊するおそれがあるため、θ=30度以上とすることが好ましい。また、θ=80度より大きい場合、接着剤層20の切断面の封止が難しくなるため、θ=80度以下とすることが好ましい。以上の理由により、θ=30度以上80度以下(さらに好ましくは、θ=45度以上65度以下))とすることが好ましいが、第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対して平行に照射(すなわち、θ=90度)してもよい。なお、本実施の形態ではレーザー光を照射する方法を用いているが、接着剤層20を第1の基材18及び第2の基材19で封止できるのであれば、他の方法を用いてもよい。
以上のように、接着剤層を有する第1及び第2の積層フィルムを用いて積層体17を封止した後、露出されている第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面(側面)に対してレーザー光を照射することにより、第1の基材18及び第2の基材19が溶着される。接着剤層の切断面(側面)が外部に露呈されない構造とすることで、半導体装置の内部に水分や汚染原因となる物質が侵入することを抑制することができ、化学的及び物理的な強度に優れ、耐環境性にも優れた半導体装置を得ることができる。また、この結果、半導体装置の歩留まりが向上し、半導体装置の低コスト化を実現することができる。また、本実施の形態で作製される半導体装置は、厚みがあるため通常可撓性を有さない基板から剥離して形成されている。このため、可撓性を有する半導体装置を得られ、物品の曲面部分など様々な場所に本半導体装置を設けることが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した方法とは別の方法による半導体装置の作製方法について説明する。
まず、基板11の一方の面上に、薄膜トランジスタ等の素子を有する集積回路が複数設けられた層13(以下、「素子層13」と記す。)を形成する(図1(B))。本明細書において、「基板11の一方の面」とは、素子層13が設けられている側の面をいう。なお、基板11や素子層13の材料や形成方法などについては実施の形態1で説明したため、それ以降の工程について詳細に説明する。
基板11から素子層13への不純物などの汚染が懸念される場合には、基板11と素子層13との間に下地膜を形成することが好ましい。下地膜は、実施の形態1で説明したものを適宜用いることができる。
また、素子層13の強度を確保するための保護層として、素子層13を覆うように絶縁膜を形成しておいてもよい。この絶縁膜は、素子層13を覆うように全面に設けることが好ましいが、必ずしも全面に設ける必要はなく、選択的に設けてもよい。絶縁膜の材料としては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、窒素を含む酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜、有機材料からなる膜(例えば、エポキシ等の樹脂材料)を用いることができる。絶縁膜を形成する方法としては、スパッタ法、プラズマCVD法等の各種CVD法、スピンコーティング法、液滴吐出法、または印刷法などを用いることができる。
次に、素子層13の上にフィルム26を貼り付ける。続いて、基板固定治具51(フレーム)を用いて吸着治具にフィルム26を設置する(図3(A))。吸着治具は、例えばポーラスチャック52とステージ53とから構成されている。また、ポーラスチャック52は、多孔質からなり、真空チャック機構を有する。また、基板固定治具51そのものは研削、研磨されないようにするため、基板固定治具51の一表面よりも、基板11の一方の面(フィルム26が設けられている側の面)の方が高くなるようにフィルム26を設置する。
フィルム26は後に基板を研削、研磨する際に基板を固定する役割や、素子層13を保護する役割や、フィルム26から半導体装置を分離させる際に、半導体装置間の隙間を確保するための役割を果たす。このような役割を果たすフィルムとして、エキスパンドフィルムを用いるとよい。また、素子層13を保護するフィルムと、エキスパンドフィルムとを積層したフィルムを用いてもよい。また、フィルム26は、通常の状態ではその接着力が強く、光を照射するとその接着力が弱くなる性質を有することが好ましい。例えば、紫外光を照射するとその接着力が弱くなるUVテープを用いるとよい。
次に、研削手段41により、基板11の他方の面を研削する。このとき、基板11の厚さとして100μm以下になるように研削する。一般的に、この研削工程では、基板11が固定されたステージ53と研削手段41の一方又は両方を回転させることで、基板11の他方の面を研削する。研削手段41とは、例えば、砥石に相当する。本明細書において、「基板11の他方の面」とは、素子層13が設けられている側の面とは逆側の面であり、研削手段41により研削される側の面をいう。なお、研削工程により生じたごみを除去するために、必要に応じて洗浄を行ってもよい。この場合、洗浄により生じた水滴を自然乾燥させる、または乾燥手段を用いて乾燥させる。乾燥手段は、具体的には基板11を回転させる方法や、ブロアーを用いて基板11にエアー(大気)や希ガスなどのガスを吹き付ける方法などがある。
次に、研磨手段42により、研削した基板11の他方の面を研磨する(図3(B))。基板11の厚さとしては100μmより薄くなるように研磨すればよいが、好ましくは2μm以上50μm以下(さらに好ましくは4μm以上30μm以下)になるように研磨する。このように基板11を研削、研磨することにより、基板11は可撓性を有するようになり、基板11から素子層を剥離する方法を用いずに可撓性を有する半導体装置を作製することが可能となる。この研磨工程も、上記の研削工程と同様に、基板11が固定されたステージ53と研磨手段42の一方又は両方を回転させることで、基板11の他方の面を研磨する。研磨手段42とは、例えば、研磨砥粒(例えば酸化セリウム等)を塗布した研磨パッドに相当する。なお、研磨工程により生じたごみを除去するために、必要に応じて洗浄を行ってもよい。この場合、洗浄により生じた水滴を自然乾燥させる、または乾燥手段を用いて乾燥させる。乾燥手段は、具体的には基板11を回転させる方法や、ブロアーを用いて基板11にエアー(大気)や希ガスなどのガスを吹き付ける方法などがある。
次に、吸着治具からフィルム26を取り外す。続いて、切断手段43により、フィルム26を切断しないようにしながら基板11と素子層13を切断する(図3(C))。このとき、素子層13の有する複数の集積回路の各々が分離されるように、集積回路同士の境界線(集積回路の間)を切断する。また、素子層13に設けられた素子は切断せず、素子層13に設けられた絶縁膜を切断するようにする。この切断工程を経て、薄型化された基板11と集積回路が設けられた層13とを有する積層体27が複数形成される。なお、切断手段とは、例えば、ダイサー、レーザー、ワイヤソーに相当する。
次に、積層体27の間に隙間が形成されるように、フィルム26を延伸させる(図4(A))。この際、積層体27の間の隙間を均等にするために、フィルム26の面方向に均一に伸ばす(面方向に均等に引っ張る)ことが好ましい。続いて、フィルム26に光を照射する。フィルム26がUVテープの場合は紫外光を照射する。光を照射させることにより、フィルム26の接着力が弱くなり、フィルム26と積層体27との間の密着性が弱くなる。そして、物理的手段により、積層体27をフィルム26から分離することができる状態になる。
なお、上記の工程では、フィルム26を延伸させる工程の後に、フィルム26に光を照射する工程を行っているが、本発明はこの順番に制約されない。フィルム26に光を照射する工程の後に、フィルム26を延伸させる工程を行ってもよい。
次に、積層体27の封止処理を行う。封止処理としては2通りの方法がある。まず、1つ目の方法について説明する。
1つ目の方法では、まず、移載手段44により、フィルム26から積層体27を分離する(図4(B))。続いて、積層体27の一方の面を第1の積層フィルム61に接着させるために、移載手段44により、積層体27を第1の積層フィルム61上に設置する。なお、移載手段44とは、具体的には、ピンを使用してのリフトアップ,アームを使用してのピックアップ、真空機構を使用しての真空吸着などの接触移載手段や、磁力、空気圧、静電気力を吸着力または浮上力として用いる非接触移載手段などがある。
次に、積層体27の他方の面を第2の積層フィルム62に接着させる(図4(C))。この工程は、接着装置(以下、「ラミネート装置」と記す。)を用いて行うものであり、当該ラミネート装置は、加熱手段と加圧手段の一方又は両方を有する第1のロール45と、第2の積層フィルム62が巻き付けられ、その第2の積層フィルム62を第1のロール45に供給する第2のロール46とを有している。
複数の積層体27が設置された第1の積層フィルム61は、搬送手段47により順次搬送されている。また、第1のロール45及び第2のロール46は、それぞれ順次回転しており、積層体27の封止処理を連続的に行う。ここで行う封止処理とは、積層体27が接着された第1の積層フィルム61が、第1のロール45と搬送手段47との間を通過する際に加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行うことにより、第1の積層フィルム61及び第2の積層フィルム62を積層体27に接着する処理に相当する。第1のロール45と搬送手段47により加熱処理が行われる場合、第1のロール45は、電熱線のヒータ又はオイル等に相当する加熱手段を有する。また、加熱処理と加圧処理の両方を行う際には、積層フィルムの最表面に設けられた接着剤層を加熱処理によって溶かし、加圧により接着する。搬送手段47は、ベルトコンベア、複数のローラー又はロボットアームに相当する。
封止に用いる第1の積層フィルム61は第1の基材と第1の接着剤層を有し、第2の積層フィルム62は、第2の基材と第2の接着剤層を有する。基材及び接着剤は、実施の形態1で説明したものを適宜用いることができる。また、第1の積層フィルム61及び第2の積層フィルム62は、熱圧着(加熱処理と加圧処理)により積層体27に接着される。
次に、切断手段48により、第1の積層フィルム61と第2の積層フィルム62を切断する(図4(D))。切断手段48は、ダイサー、レーザー、ワイヤソーなどに相当する。この切断工程を経て、積層体27の周囲を接着剤層が覆い、接着剤層の両面が第1の基材及び第2の基材で封止された構造が得られる。このとき、接着剤層の側面は外部に露出されたままの構造となっている。
次に、接着剤層が露出されている面(接着剤層の側面)に対してレーザー光を照射する。レーザー光の照射により、第1の基材と第2の基材が溶着されて第3の基材が形成される。そして、第3の基材により接着剤層の側面も覆われた半導体装置が形成される。
上記の工程に用いるレーザー光の条件は、特に限定されるものではなく、第1の基材と第2の基材を溶着させることができるような条件であれば何でもよい。例えば、COレーザーを使用することができる。また、100〜380nm(UV)の波長の固体レーザー(例えば、Nd:YVOレーザー)を使用することもできる。接着剤層の側面に対するレーザー光の照射角度(θ)は、接着剤層の側面に対して斜めに照射してもよい(好ましくは、θ=10度以上60度以下(さらに好ましくは、θ=25度以上45度以下))が、接着剤層の側面に対して平行に照射(すなわち、θ=90度)してもよい。特に、上述の第1の積層フィルム61と第2の積層フィルム62を切断する際にレーザーを用いる場合、レーザーの条件を適宜設定することにより、切断と同時に接着剤層が第1の基材及び第2の基材で封止された構造とすることもできる。
次に、2つ目の方法について説明する。
まず、フィルム26と積層体27との間の密着性を小さくするために、フィルム26に光を照射する。次に、積層体27の一方の面を覆うように第1の積層フィルム61を設ける(図5(A))。続いて、加熱手段49により、第1の積層フィルム61を加熱することにより、積層体27の一方の面を第1の積層フィルム61に接着させる。続いて、フィルム26から積層体27を分離する(図5(B))。
なお、2つ目の方法では、フィルム26に光を照射した後に、積層体27の一方の面を覆うように第1の積層フィルム61を設けている。しかしながら、本発明はこの順番に制約されない。例えば、積層体27の一方の面を覆うように第1の積層フィルム61を設けて、当該第1の積層フィルム61を加熱した後に、フィルム26に光を照射してもよい。
次に、積層体27の他方の面を第2の積層フィルム62に接着させる。続いて、第1の積層フィルム61と第2の積層フィルム62を切断する。切断手段は、ダイサー、レーザー、ワイヤソーなどに相当する。この切断工程を経て、積層体27の周囲を接着剤層が覆い、接着剤層の両面が第1の基材及び第2の基材で封止された構造が得られる。このとき、接着剤層の側面は外部に露出されたままの構造となっている。
次に、接着剤層が露出されている面(接着剤層の側面)に対してレーザー光を照射する。レーザー光の照射により、第1の基材と第2の基材が溶着されて第3の基材が形成される。そして、第3の基材により接着剤層の側面も覆われた半導体装置が形成される。
上記の工程に用いるレーザー光の条件は、特に限定されるものではなく、第1の基材と第2の基材を溶着させることができるような条件であれば何でもよい。例えば、COレーザーを使用することができる。また、100〜380nm(UV)の波長の固体レーザー(例えば、Nd:YVOレーザー)を使用することもできる。接着剤層の側面に対するレーザー光の照射角度(θ)は、接着剤層の側面に対して斜めに照射してもよい(好ましくは、θ=10度〜60度(さらに好ましくは、θ=25度〜45度))が、接着剤層の側面に対して平行に照射(すなわち、θ=90度)してもよい。特に、上述の第1の積層フィルム61と第2の積層フィルム62を切断する際にレーザーを用いる場合、レーザーの条件を適宜設定することにより、切断と同時に接着剤層が第1の基材及び第2の基材で封止された構造とすることもできる。
上記工程を経て完成する半導体装置は、水分や汚染原因となる物質が侵入することを抑制することができ、化学的及び物理的な強度に優れ、耐環境性にも優れた半導体装置を得ることができる。また、この結果、半導体装置の歩留まりが向上し、半導体装置の低コスト化を実現することができる。また、基板の厚さが薄い結果、物品の曲面部分など様々な場所に本半導体装置を設けることが可能である。また、基板の厚さが薄い結果、半導体装置全体としても厚さが薄くなり、本半導体装置を物品に実装してもデザイン性を低下させることもない。
本実施の形態は、上記実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。つまり、上記実施の形態で示した材料や形成方法は、本実施の形態でも利用することができるし、本実施の形態で示した材料や形成方法は上記実施の形態でも利用することができる。
本実施例では、薄膜トランジスタ及びアンテナを含む半導体装置の作製方法について、図面を参照して説明する。特に、素子層の構造について詳細に説明する。
まず、基板701上に剥離層702を形成する(図6(A))。続いて、剥離層702上に下地膜703を形成する(図6(B))。基板701、剥離層702、下地膜703の材料や形成方法については実施の形態1で説明したものを用いることができるので、ここでは説明を省略する。以後、下地膜703上に素子層を形成する工程について説明する。なお、下地膜703を設けない構成としても本発明を実施することは可能である。
まず、下地膜703上に非晶質半導体膜704(例えば、非晶質珪素を主成分とする膜)を形成する(図6(C))。非晶質半導体膜704は、スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法により、25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで形成する。続いて、非晶質半導体膜704を結晶化して、結晶質半導体膜を形成する。結晶化の方法としては、レーザー結晶化法、RTAまたはファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法とレーザー結晶化法を組み合わせた方法等を用いることができる。その後、得られた結晶質半導体膜を所望の形状に加工して、結晶質半導体膜706〜710を形成する(図7(A))。なお、下地膜703及び非晶質半導体膜704は、大気に曝さずに連続して形成することもできる。
結晶質半導体膜706〜710の作製工程の一例を以下に簡単に説明する。非晶質半導体膜を結晶化する方法としては、レーザー結晶化法、RTAまたはファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法とレーザー結晶化法とを組み合わせた方法等が挙げられる。また、他の結晶化の方法として、DCバイアスを印加して熱プラズマを発生させ、当該熱プラズマを半導体膜に作用させることにより結晶化を行ってもよい。
本実施例では、プラズマCVD法により膜厚25〜200nmの非晶質半導体膜を形成した後、加熱処理により非晶質半導体膜を結晶化して結晶質半導体膜706〜710を形成する。加熱処理としては、レーザー加熱炉、レーザー照射、若しくはレーザー光の代わりにランプから発する光の照射(以下、ランプアニールと表記する)、又はこれらを組み合わせて用いることができる。
レーザー照射を用いる場合、連続発振型のレーザー光(CWレーザー光)やパルス発振型のレーザー光(パルスレーザー光)を用いることができる。使用可能なレーザー光としては、Arレーザー、Krレーザー、エキシマレーザーなどの気体レーザー、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO、GdVO、もしくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAlO、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種もしくは複数種添加されているものを媒質とするレーザー、ガラスレーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、Ti:サファイアレーザー、銅蒸気レーザー、金蒸気レーザーのうち、一種または複数種から発振されるものを用いることができる。このようなレーザー光の基本波、及びこれらの基本波の第2高調波から第4高調波のレーザー光を照射することで、大粒径の結晶を得ることができる。例えば、Nd:YVOレーザー(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。Nd:YVOレーザーはパルス発振させることもできるし、連続発振させることもできるが、連続発振させる場合、レーザーのパワー密度は0.01〜100MW/cm程度(好ましくは0.1〜10MW/cm)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度として照射する。
なお、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAlO、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザー、Arイオンレーザー、Ti:サファイアレーザーは、それぞれ連続発振をさせることが可能であり、Qスイッチ動作やモード同期などを行うことによって10MHz以上の発振周波数でパルス発振をさせることも可能である。10MHz以上の発振周波数でレーザー光を発振させると、半導体膜がレーザーによって溶融してから固化するまでの間に、次のパルスが半導体膜に照射される。従って、発振周波数が低いパルスレーザーを用いる場合と異なり、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるため、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。
上述した連続発振レーザーまたは10MHz以上の周波数で発振するレーザー光を用いて結晶化する場合、結晶化された半導体膜の表面を平坦なものとすることができる。この結果、後に形成するゲート絶縁膜705を薄膜化することも可能であり、また、ゲート絶縁膜の耐圧を向上させることに寄与することができる。
また、媒質としてセラミック(多結晶)を用いると、短時間かつ低コストで自由な形状に媒質を形成することが可能である。単結晶を用いる場合、通常、直径数mm、長さ数十mmの円柱状の媒質が用いられているが、セラミックを用いる場合はさらに大きいものを作ることが可能である。
発光に直接寄与する媒質中のNd、Ybなどのドーパントの濃度は、単結晶中でも多結晶中でも大きく変えることは困難なため、ドーパントの濃度を増加させることによるレーザーの出力向上にはある程度限界がある。しかしながら、セラミックの場合、単結晶と比較して媒質の大きさを著しく大きくすることができるため大幅な出力向上が期待できる。
さらに、セラミックの場合では、平行六面体形状や直方体形状の媒質を容易に形成することが可能である。このような形状の媒質を用いて、発振光を媒質の内部でジグザグに進行させると、発振光路を長くとることができる。そのため、増幅が大きくなり、大出力で発振させることが可能になる。また、このような形状の媒質から射出されるレーザー光は射出時の断面形状が四角形状であるため、丸状のビームと比較すると、線状ビームに整形するのに有利である。このように射出されたレーザー光を、光学系を用いて整形することによって、短辺の長さ1mm以下、長辺の長さ数mm〜数mの線状ビームを容易に得ることが可能となる。また、励起光を媒質に均一に照射することにより、線状ビームは長辺方向にエネルギー分布の均一なものとなる。
この線状ビームを半導体膜に照射することによって、半導体膜をより均一に加熱することが可能になる。線状ビームの両端まで均一な加熱が必要な場合は、その両端にスリットを配置し、エネルギーの減衰部を遮光するなどの工夫をすればよい。
このようにして得られた強度が均一な線状ビームを用いて半導体膜を加熱し、この半導体膜を用いて半導体装置を作製すると、その半導体装置の特性を、良好かつ均一なものとすることができる。
次に、結晶質半導体膜706〜710を覆うゲート絶縁膜705を形成する。ゲート絶縁膜705は、スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法により形成すればよい。具体的には、酸化珪素膜(SiOx膜)、窒化珪素膜(SiNx膜)、窒素を含む酸化珪素膜(SiO膜)(x>y)(x、yは正の数)、酸素を含む窒化珪素膜(SiN膜)(x>y)(x、yは正の数)を、単層構造として形成するか、当該これらの膜を適宜積層して形成する。また、結晶質半導体膜706〜710に対して、酸素、窒素、または酸素及び窒素を含む雰囲気中で高密度プラズマ処理を行うことにより、結晶質半導体膜706〜710の表面を酸化または窒化して、ゲート絶縁膜を形成してもよい。高密度プラズマ処理により形成されたゲート絶縁膜は、CVD法やスパッタ法等により形成された膜と比較して膜厚や膜質などの均一性に優れ、且つ緻密な膜を形成することができる。
本明細書において「高密度プラズマ処理」とは、プラズマの電子密度が1×1011cm−3以上1×1013cm−3以下であり、プラズマの電子温度が0.5eV以上1.5eV以下であることを特徴としている。以後、本明細書において単に「高密度プラズマ処理」と記載している場合、上述の条件下でプラズマ処理を行っているものとする。プラズマの電子密度が高密度でありながら、基板上に形成された被処理物(金属膜)付近での電子温度が低いため、基板に対するプラズマ損傷を防止することができる。また、プラズマの電子密度が1×1011cm−3以上と高密度であるため、酸化処理によって形成される酸化物の膜厚均一性に優れ、且つ緻密な膜を形成することができる。また、プラズマの電子温度が1.5eV以下と低いため、プラズマ処理や熱酸化法と比較して低温度で酸化処理を行うことができる。たとえば、ガラス基板の歪点温度よりも100度以上低い温度(代表的には、250〜550℃)でプラズマ処理を行っても十分にプラズマ酸化処理を行うことができる。なお、プラズマを形成するための周波数はマイクロ波(2.45GHz)を用いている。また、プラズマの電位は5V以下と低電位であり、原料分子の過剰解離を抑制することができる。
酸素を含む雰囲気としては、酸素(O)、二酸化窒素(NO)、もしくは一酸化二窒素(NO)と、希ガスとの混合ガス、または、酸素(O)、二酸化窒素(NO)もしくは一酸化二窒素(NO)と、希ガスと、水素(H)との混合ガスを用いることができる。また、窒素を含む雰囲気としては、窒素(N)もしくはアンモニア(NH)と、希ガスとの混合ガス、または、窒素(N)もしくはアンモニア(NH)と、希ガスと、水素(H)との混合ガスを用いることができる。高密度プラズマにより生成された酸素ラジカル(OHラジカルを含む場合もある)や窒素ラジカル(NHラジカルを含む場合もある)によって、結晶質半導体膜706〜710の表面を酸化又は窒化することができる。
高密度プラズマ処理を行ってゲート絶縁膜705を形成する場合、1〜20nm、代表的には5〜10nmの絶縁膜が結晶質半導体膜706〜710に形成される。この場合の反応は固相反応であるため、当該絶縁膜と結晶質半導体膜706〜710との界面準位密度をきわめて低くすることができる。また、結晶質半導体膜706〜710を直接酸化または窒化するため、形成されるゲート絶縁膜705の厚さを、理想的にはばらつきをきわめて小さくすることができる。さらに、結晶性シリコンの結晶粒界でも強い酸化がおこらないため、非常に好ましい状態となる。すなわち、ここで示す高密度プラズマ処理で半導体膜の表面を固相酸化することにより、結晶粒界において異常に酸化反応をさせることなく、且つ、均一性が良く、界面準位密度が低い絶縁膜を形成することができる。
なお、ゲート絶縁膜705は、高密度プラズマ処理によって形成される絶縁膜のみを用いても良いし、それに加えてプラズマや熱反応を利用したCVD法により酸化珪素、酸素を含む窒化珪素、窒素を含む酸化珪素などの絶縁膜を堆積し、積層させても良い。いずれにしても、高密度プラズマで形成した絶縁膜をゲート絶縁膜の一部又は全部に含んで形成されるトランジスタは、特性のばらつきを小さくすることができる。
また、非晶質半導体膜704に対し、連続発振レーザーまたは10MHz以上の周波数で発振するレーザー光を照射しながら一方向に走査して結晶化した結晶質半導体膜706〜710は、そのビームの走査方向に結晶が成長する特性がある。したがって、走査方向をチャネル長方向(チャネル形成領域が形成されたときにキャリアが流れる方向)に合わせてトランジスタを配置し、高密度プラズマ処理によって形成されたゲート絶縁膜705を組み合わせることで、特性ばらつきがより小さく、しかも電界効果移動度が高いトランジスタを得ることができる。
次に、ゲート絶縁膜705上に、第1の導電膜と第2の導電膜とを積層して形成する。第1の導電膜及び第2の導電膜は、それぞれスパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法により形成すればよい。本実施例では、第1の導電膜を20〜100nmの厚さに形成し、第2の導電膜を100〜400nmの厚さに形成する。また、第1の導電膜と第2の導電膜は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)等から選択された元素またはこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料を用いて形成することができる。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素に代表される半導体材料により形成することもできる。第1の導電膜と第2の導電膜の組み合わせの例としては、窒化タンタル(TaN)膜とタングステン(W)膜、窒化タングステン(WN)膜とタングステン膜、窒化モリブデン(MoN)膜とモリブデン(Mo)膜等が挙げられる。タングステンや窒化タンタルは、耐熱性が高いため、第1の導電膜と第2の導電膜を形成した後に、熱活性化を目的とした加熱処理を行うことができる。また、第1の導電膜と第2の導電膜による2層構造ではなく、単層構造としてもよいし、3層構造とすることもできる。単層構造や3層構造にする場合、導電膜の材料として、上述した第1の導電膜、第2の導電膜と同様のものを自由に選択することが可能である。
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスクを形成し、ゲート電極とゲート線を形成するためのエッチング処理を行って、ゲート電極として機能する導電膜716〜725(以下、本明細書において「ゲート電極」とよぶことがある。)を形成する。
次に、フォトリソグラフィ法により、レジストからなるマスクを形成した後、結晶質半導体膜706、708〜710に、イオンドープ法またはイオン注入法により、N型を付与する不純物元素を低濃度に添加する。このようにして、N型不純物領域711、713〜715及びチャネル形成領域780、782〜784が形成される。N型を付与する不純物元素は、15族に属する元素を用いればよく、例えばリン(P)、砒素(As)を用いる。
次に、フォトリソグラフィ法によりレジストからなるマスクを形成して、結晶質半導体膜707に、P型を付与する不純物元素を添加して、P型不純物領域712とチャネル形成領域781を形成する。P型を付与する不純物元素は、例えばボロン(B)を用いる。なお、N型不純物領域711、713〜715及びP型不純物領域712を形成する順番は、本実施例のようにN型不純物領域711、713〜715を形成した後にP型不純物領域712を形成してもよいし、P型不純物領域712を形成した後にN型不純物領域711、713〜715を形成してもよい。
次に、ゲート絶縁膜705と導電膜716〜725を覆うように、絶縁膜を形成する。絶縁膜は、スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法により、珪素、珪素の酸化物、または珪素の窒化物など無機材料からなる膜や、有機樹脂などの有機材料からなる膜を、単層または積層して形成する。次に、絶縁膜を、垂直方向を主体とした異方性エッチングにより選択的にエッチングして、導電膜716〜725の側面に接する絶縁膜(サイドウォールともよばれる)739〜743を形成する(図7(B))。また、絶縁膜739〜743の作製と同時に、ゲート絶縁膜705がエッチングされて形成された絶縁膜734〜738(以下、「ゲート絶縁膜」と呼ぶこともできる。)を形成する。絶縁膜739〜743は、後にLDD(Lightly Doped drain)領域を形成する際のドーピング用のマスクとして用いる。
次に、フォトリソグラフィ法により形成したレジストからなるマスクと、絶縁膜739〜743をマスクとして用いて、結晶質半導体膜706、708〜710にN型を付与する不純物元素を添加して、第1のN型不純物領域(LDD領域ともよぶ)727、729、731、733と、第2のN型不純物領域726、728、730、732とを形成する。第1のN型不純物領域727、729、731、733が含む不純物元素の濃度は、第2のN型不純物領域726、728、730、732の不純物元素の濃度よりも低い。上記工程を経て、N型の薄膜トランジスタ744、746〜748と、P型の薄膜トランジスタ745が完成する。
なお、LDD領域を形成するためには、ゲート電極を2層以上の積層構造として、当該ゲート電極にテーパー形状を有するようなエッチングや異方性エッチングを行って、当該ゲート電極を構成する下層の導電膜をマスクとして用いる手法と、サイドウォールの絶縁膜をマスクとして用いる手法がある。前者の手法を採用して形成された薄膜トランジスタは、ゲート絶縁膜を介してLDD領域をゲート電極と重ねて配置させた構造となっているが、この構造は、ゲート電極にテーパー形状を有するようなエッチングや異方性エッチングを利用するために、LDD領域の幅を制御することが難しく、エッチング工程が良好に行われなければ、LDD領域を形成することが出来ない場合がある。一方、後者のサイドウォールの絶縁膜をマスクとして用いる手法は、前者の手法と比較すると、LDD領域の幅の制御が容易であり、また、LDD領域を確実に形成することができる。なお、「ゲート電極にテーパー形状を有するようなエッチング」とは、ゲート電極の側面がテーパー状になるようなエッチングのことをいう。
なお、露出されたN型不純物領域726、728、730、732、及びP型不純物領域785の表面に形成された自然酸化膜を除去した後、金属膜を用いてシリサイド領域をそれぞれ適宜形成してもよい。金属膜としては、ニッケル膜、チタン膜、コバルト膜、白金膜、もしくはこれら元素のうち少なくとも2種類を含む合金でなる膜等を使用することができる。より具体的には、金属膜として例えばニッケル膜を用い、室温の下、成膜電力500W〜1kWでニッケル膜をスパッタ法により成膜した後、加熱処理によってシリサイド領域を形成する。加熱処理はRTAやファーネスアニール等を用いることができる。このとき、金属膜の膜厚、加熱温度、加熱時間を制御することにより、N型不純物領域726、728、730、732、及びP型不純物領域785の表面のみをシリサイド領域にすることもできるし、全面をシリサイド領域とすることもできる。最後に、未反応のニッケルを除去する。例えば、HCl:HNO:HO=3:2:1からなるエッチング溶液を用いて未反応のニッケルを除去する。
なお、本実施例では、薄膜トランジスタ744〜748をトップゲート型とした例を説明したが、それぞれボトムゲート型の薄膜トランジスタとしてもよいことはいうまでもない。また、薄膜トランジスタ744〜748のチャネル形成領域が、各々一つ形成されるシングルゲート構造について説明したが、チャネル形成領域が二つ形成されるダブルゲート構造または三つ形成されるトリプルゲート構造であってもよい。あるいは、チャネル形成領域の上下にゲート絶縁膜を介して配置された2つのゲート電極を有するデュアルゲート型やその他の構造としてもよい。
また、薄膜トランジスタ744〜748を構成する半導体膜の構造は、それぞれ本実施例で説明した構成以外のものとしてもよく、例えば不純物領域(ソース領域、ドレイン領域、LDD領域を含む)をそれぞれ形成してもよいし、Pチャネル型、Nチャネル型またはCMOS回路を形成してもよい。また、半導体膜の上方または下方に設けられるゲート電極の側面と接するように絶縁膜(サイドウォール)を形成してもよい。
上記工程を経て、N型の薄膜トランジスタ744、746〜748と、P型の薄膜トランジスタ745を完成させた後、半導体膜の結晶性の回復や半導体膜に添加された不純物元素の活性化を目的とする加熱処理を行ってもよい。
次に、薄膜トランジスタ744〜748を覆うように、絶縁膜を単層または積層して形成する(図7(C))。薄膜トランジスタ744〜748を覆う絶縁膜は、SOG法、液滴吐出法等により、珪素の酸化物や珪素の窒化物等の無機材料、ポリイミド、ポリアミド、ベンゾシクロブテン、アクリル、エポキシ、シロキサン等の有機材料等により、単層または積層で形成する。本明細書においてシロキサンとは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。また、置換基として、フルオロ基を用いてもよいし、少なくとも水素を含む有機基及びフルオロ基を用いてもよい。例えば、薄膜トランジスタ744〜748を覆う絶縁膜が3層構造の場合、1層目の絶縁膜749として酸化珪素を主成分とする膜を形成し、2層目の絶縁膜750として樹脂を主成分とする膜を形成し、3層目の絶縁膜751として窒化珪素を主成分とする膜を形成するとよい。また、薄膜トランジスタ744〜748を覆う絶縁膜を単層構造にする場合、窒化珪素膜または酸素を含む窒化珪素膜を形成するとよい。このとき、好ましくは窒化珪素膜または酸素を含む窒化珪素膜に対して水素を含む雰囲気中で高密度プラズマ処理を行うことにより、当該窒化珪素膜または当該酸素を含む窒化珪素膜の表面に水素を含有させるようにする。これは、後の半導体膜の水素化の工程を行う際に、この水素を利用することができるためである。または、基板に対して350〜450℃の加熱をしながら水素を含む雰囲気中で高密度プラズマ処理を行うことで、半導体膜の水素化を行うことができる。なお、水素を含む雰囲気としては、水素(H)またはアンモニア(NH)と、希ガス(例えば、アルゴン(Ar))とを混合したガスを用いることができる。また、水素を含む雰囲気として、アンモニア(NH)と希ガス(例えば、アルゴン(Ar))との混合ガスを用いた場合、ゲート絶縁膜734〜738表面の水素化と同時に表面を窒化することもできる。
なお、絶縁膜749〜751を形成する前、または絶縁膜749〜751のうちの1つまたは複数の薄膜を形成した後に、半導体膜の結晶性の回復や半導体膜に添加された不純物元素の活性化、半導体膜の水素化を目的とした加熱処理を行うとよい。加熱処理には、熱アニール、レーザーを用いた方法、またはRTA法などを適用するとよい。例えば、不純物元素の活性化を目的とする場合、500℃以上の熱アニールを行えばよい。また、半導体膜の水素化を目的とする場合、350〜450℃の熱アニールを行えばよい。
次に、フォトリソグラフィ法により絶縁膜749〜751をエッチングして、N型不純物領域726、728、730、732、及びP型不純物領域785を露出させるコンタクトホールを形成する。続いて、コンタクトホールを充填するように、導電膜を形成し、当該導電膜をパターン加工して、ソースまたはドレイン配線として機能する導電膜752〜761を形成する。
導電膜752〜761は、スパッタ法やプラズマCVD法等の各種CVD法により、アルミニウム(Al)を主成分とする導電膜を用いて形成する。アルミニウムを主成分とする導電膜とは、例えば、アルミニウムを主成分としニッケルを含む材料、または、アルミニウムを主成分とし、ニッケルと、炭素と珪素の一方または両方を含む合金材料に相当する。アルミニウムを主成分とする導電膜は、一般に耐熱性に難点があるため、アルミニウムを主成分とする導電膜の上下をバリア膜で挟み込む構成とすることが好ましい。バリア膜とは、アルミニウムを主成分とする導電膜のヒロック抑制や、耐熱性を高める機能を有するものを指し、このような機能を有する材料としては、クロム、タンタル、タングステン、モリブデン、チタン、シリコン、ニッケルまたはこれらの窒化物からなるものが挙げられる。
導電膜752〜761の構造の一例として、基板側から順にチタン膜、アルミニウム膜、チタン膜を順に積層する構造が挙げられる。チタン膜は、還元性の高い元素であるため、結晶質半導体膜上に薄い自然酸化膜ができていたとしても、この自然酸化膜を還元し、結晶質半導体膜と良好なコンタクトをとることができる。また、結晶質半導体膜とアルミニウム膜との間に形成されるチタン膜に対して、窒素を含む雰囲気中で高密度プラズマ処理を行い、表面を窒化することが好ましい。窒素を含む雰囲気としては、NもしくはNHと、希ガスとの混合ガス、または、NもしくはNHと、希ガスと、Hとの混合ガスを用いればよい。チタン膜の表面を窒化することにより、後の加熱処理の工程などでチタンとアルミニウムが合金化することを防ぎ、チタン膜を突き破って結晶質半導体膜中にアルミニウムが拡散することを防止することができる。なお、ここではアルミニウム膜をチタン膜で挟み込む例について説明したが、チタン膜に変えてクロム膜、タングステン膜などを用いた場合にも同じことが言える。さらに好ましくは、マルチチャンバー装置を用いて、チタン膜の成膜、チタン膜表面の窒化処理、アルミニウム膜の成膜、チタン膜の成膜を大気に曝すことなく連続して行う。
次に、導電膜752〜761を覆うように、絶縁膜762を形成する(図8(A))。絶縁膜762は、SOG法、液滴吐出法等を用いて、無機材料または有機材料により、単層または積層で形成する。本実施例では、絶縁膜762を0.75〜3μmの厚さに形成する。
次に、フォトリソグラフィ法により絶縁膜762をエッチングして、導電膜761を露出させるコンタクトホールを形成する。続いて、絶縁膜762の上面及びコンタクトホールを充填するように導電膜763を形成する。この導電膜763は、アンテナとして機能するので、以後、「アンテナ」と記載することがある。なお、導電膜763は、単層構造のみに限定されず、積層構造としてもよい。
アンテナとして機能する導電膜763の形状に関して説明する。アンテナ(導電膜763)を有し、非接触データのやりとりが可能である半導体装置(RFIDタグ)における信号の伝送方式は、電磁結合方式、電磁誘導方式またはマイクロ波方式を用いることができる。伝送方式は、実施者が使用用途を考慮して適宜選択すればよく、伝送方式に伴って最適なアンテナを適宜設ければよい。
例えば、半導体装置における信号の伝送方式として、電磁結合方式または電磁誘導方式(例えば13.56MHz帯)を適用する場合には、磁界密度の変化による電磁誘導を利用するため、アンテナとして機能する導電膜を輪状(例えば、ループアンテナ)、またはらせん状に形成する。
半導体装置における信号の伝送方式として、マイクロ波方式(例えば、UHF帯(860〜960MHz帯)、2.45GHz帯等)を適用する場合には、信号の伝送に用いる電磁波の波長を考慮してアンテナとして機能する導電膜の長さ等の形状を適宜設定すればよい。例えば、導電膜763を線状(例えば、ダイポールアンテナ)、平坦な形状(例えば、パッチアンテナ)に形成することができる。また、導電膜763の形状は直線状に限らず、電磁波の波長を考慮して曲線状や蛇行形状、またはこれらを組み合わせた形状でもよい。
次に、アンテナとして機能する導電膜763の形成方法と材料に関して説明する。導電膜763の形成方法としては、CVD法、スパッタ法、スクリーン印刷やグラビア印刷等の印刷法、液滴吐出法、ディスペンサー法、メッキ法等を用いることができる。また、導電膜763の材料としては、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料を用いることができる。また、はんだ(好ましくは鉛フリーのはんだ)を主成分とする微粒子を用いてもよく、この場合は粒径20μm以下の微粒子を用いることが好ましい。はんだは、低コストであるという利点を有している。また、セラミックやフェライトなどをアンテナに適用することも可能である。
例えば、スクリーン印刷法を用いて導電膜763を形成する場合には、粒径が数nmから数十μmの導電体粒子を有機樹脂に溶解または分散させた導電性ペーストを選択的に印刷することによって設けることができる。導電体粒子としては、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、及びチタン(Ti)のいずれか一つ以上の金属粒子やハロゲン化銀の微粒子、または分散性ナノ粒子を用いることができる。また、導電性ペーストに含まれる有機樹脂は、金属粒子のバインダー、溶媒、分散剤および被覆材として機能する有機樹脂から選ばれた一つまたは複数を用いることができる。代表的には、エポキシ樹脂、珪素樹脂等の有機樹脂が挙げられる。また、導電膜763の形成にあたり、導電性ペーストを押し出した後に焼成することが好ましい。例えば、導電性ペーストの材料として、銀を主成分とする微粒子(例えば、粒径1nm以上100nm以下)を用いる場合、150〜300度の温度範囲で焼成して硬化させることにより、導電膜763を形成することができる。
また、電磁結合方式または電磁誘導方式を適用する場合であって、アンテナを有する半導体装置(RFIDタグ)を金属に接して設ける場合には、当該半導体装置と金属との間に透磁率を備えた磁性材料を設けることが好ましい。アンテナを備えた半導体装置を金属に接して設ける場合には、磁界の変化に伴い金属に渦電流が流れ、当該渦電流により磁界の変化が弱められて通信距離が低下する。そのため、半導体装置と金属との間に透磁率を備えた材料を設けることにより金属の渦電流を抑制し通信距離の低下を抑制することができる。なお、磁性材料としては、高い透磁率を有し高周波損失の少ないフェライトや金属薄膜を用いることができる。
以上の工程を経て、素子層が完成される。
なお、本実施例では、素子層の一部としてアンテナ(導電膜763)が形成された構造について説明したが、アンテナが設けられた基材を別に用意し、当該アンテナが設けられた基材と、素子層が設けられた基板とを貼り合わせた構造としてもよい。すなわち、図9に示すように、アンテナ782が設けられた基材781と、素子層が設けられた基板701とを貼り合わせる構造としてもよい。図9においては、貼り合わせの手段として、異方性導電材料を用いている。異方性導電材料は、導電性の粒子783と流動体を有しており、流動体は、焼成して硬化させることにより、接着剤層784となる。導電膜763とアンテナ782は、導電性の粒子783の圧着により、導通をとることができる。その他の領域では、導電性の粒子783が十分な間隔を保っているため、電気的に接続されることはない。なお、異方性導電材料を用いて貼り合わせる方法の他に、金属と金属を超音波によって接合する方法(「超音波接合」と呼ぶ。)を用いたり、紫外線硬化樹脂または両面テープ等を用いて貼り合わせる方法を用いることもできる。また、図9においては、導電膜763は、アンテナ782と薄膜トランジスタとを電気的に接続するための配線として機能している。
次に、アンテナとして機能する導電膜763を覆うように、SOG法、液滴吐出法等により絶縁膜772を形成する(図8(B))。絶縁膜772は、素子層の強度を確保するための保護層として機能している。絶縁膜772は、下地膜703及び素子層の側面も覆うように形成することが好ましい。本実施例では、絶縁膜772が、下地膜703及び素子層を覆うように全面に設けられているが、必ずしも全面に設ける必要はなく選択的に設けてもよい。また、絶縁膜772を設けない構成としても本発明を実施することは可能である。
絶縁膜772は、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、窒素を含む酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜、有機材料からなる膜(例えば、エポキシ等の樹脂材料からなる膜)などを用いて形成すればよい。絶縁膜772の形成方法としては、スパッタ法、プラズマCVD法等の各種CVD法、スピンコーティング法、液滴吐出法、またはスクリーン印刷法を用いて形成することができる。
以後、絶縁膜772(保護層)を形成した後の工程については、実施の形態1または実施の形態2で説明した方法を適用すればよい。すなわち、素子層及び絶縁膜772の一部をエッチングして開口部を形成した後、基板から素子層及び絶縁膜772の一部を有する積層体を剥離し、接着剤層及び基材を有する第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムを用いて当該積層体を封止するとともに、接着剤層が第1の基材及び第2の基材で封止されるようにすればよい。このようにして、半導体装置が完成される。
本実施例は、上記実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。つまり、上記実施の形態で示した材料や形成方法は、本実施例でも利用することができるし、本実施例で示した材料や形成方法は上記実施の形態でも利用することができる。
本実施例では、様々な形状のアンテナが設けられた基材と集積回路を有するチップ(以下、「チップ」と記す。)とが接続され、これら基材とチップとが積層フィルムを用いて封止された半導体装置の構造について説明する。
アンテナの取りうる形状の一つとして、ダイポールアンテナが用いられた半導体装置の構造について、図10を用いながら説明する。図10(A)は、半導体装置の上面図、図10(B)は図10(A)においてA−B間で切断したときの断面図である。
集積回路が設けられたチップ150は、基材152上に設けられたダイポールアンテナ151と電気的に接続されている。ダイポールアンテナ151は、例えば図10(C)に示すように、第1の導電膜161、第2の導電膜162及び導電性の粒子163を介して薄膜トランジスタの活性層と接続されている。チップ150とダイポールアンテナ151が設けられた基材152とは、導電性の粒子163及び流動体を有する異方性導電材料を用いて貼り合わされている。流動体は、焼成して硬化することにより接着剤層164となる。なお、チップ150とダイポールアンテナ151とを電気的に接続する方法は、異方性導電材料を用いる方法に限定されず、導電性接着剤を用いる方法やTAB(Tape Automated Bonding)方式などを用いてもよい。
本実施例では、図10(B)に示すように一方の面のみ基材152に接着されたダイポールアンテナ151を用いているが、ダイポールアンテナ151の他方の面(チップ150と導通をとる箇所は除く。)及び側面も基材に接着されているもの、すなわちチップ150と導通をとる箇所以外の領域が外部に露出されていないものを用いることもできる。
チップ150及び基材152は、2枚の積層フィルムを用いて封止されている。封止の方法は、実施の形態1や実施の形態2で説明した方法を用いればよい。このようにして、チップ150と基材152は接着剤層153を介して基材154によって封止される。本発明を用いて作製された半導体装置は、チップ150だけでなく、チップ150に接着されている接着剤層153も基材154によって封止されているため、水分や汚染原因となる物質が侵入することを抑制することができ、化学的及び物理的な強度に優れ、耐環境性にも優れたものである。
アンテナの取りうる形状の一つとして、ル−プアンテナが用いられた半導体装置の構造について、図11を用いながら説明する。図11(A)は、半導体装置の上面図、図11(B)は図11(A)においてA−B間で切断したときの断面図である。
集積回路が設けられたチップ250は、基材252上に設けられたループアンテナ251と電気的に接続されている。また、チップ250及び基材252は、2枚の積層フィルムを用いて封止されている。封止の方法は、実施の形態1や実施の形態2で説明した方法を用いればよい。このようにして、チップ250と基材252は接着剤層253を介して基材254によって封止される。本発明を用いて作製された半導体装置は、チップ250だけでなく、チップ250に接着されている接着剤層253も基材254によって封止されているため、水分や汚染原因となる物質が侵入することを抑制することができ、化学的及び物理的な強度に優れ、耐環境性にも優れたものである。
アンテナの取りうる形状の一つとして、パッチアンテナが用いられた半導体装置の構造について、図12を用いながら説明する。図12(A)は、半導体装置の上面図、図12(B)は図12(A)においてA−B間で切断したときの断面図である。
集積回路が設けられたチップ350は、基材352上に設けられたパッチアンテナ351と電気的に接続されている。チップ350及び基材352は、2枚の積層フィルムを用いて封止されている。封止の方法は、実施の形態1や実施の形態2で説明した方法を用いればよい。このようにして、チップ350と基材352は接着剤層353を介して基材354によって封止される。本発明を用いて作製された半導体装置は、チップ350だけでなく、チップ350に接着されている接着剤層353も基材354によって封止されているため、水分や汚染原因となる物質が侵入することを抑制することができ、化学的及び物理的な強度に優れ、耐環境性にも優れたものである。
本実施例は、上記実施の形態や実施例と自由に組み合わせて行うことができる。すなわち、本実施例で用いる基材や接着剤層の材料は、実施の形態や実施例で説明したものを自由に用いることができる。
本実施例では、本発明の半導体装置を非接触でデータの送受信が可能であるRFIDタグとして利用した場合の一実施形態に関して図13を用いて説明する。
RFIDタグ2020は、非接触でデータを交信する機能を有し、電源回路2011、クロック発生回路2012、データ復調/変調回路2013、他の回路を制御する制御回路2014、インターフェース回路2015、メモリ2016、データバス2017、アンテナ(アンテナコイル)2018を有する(図13(A))。
電源回路2011は、アンテナ2018から入力された交流信号を基に、半導体装置の内部の各回路に供給する各種電源を生成する回路である。クロック発生回路2012は、アンテナ2018から入力された交流信号を基に、半導体装置内の各回路に供給する各種クロック信号を生成する回路である。データ復調/変調回路2013は、リーダライタ2019と交信するデータを復調/変調する機能を有する。制御回路2014は、メモリ2016を制御する機能を有する。アンテナ2018は、電磁波の送受信を行う機能を有する。リーダライタ2019は、半導体装置との交信、制御及びそのデータに関する処理を制御する。なお、RFIDタグは上記構成に制約されず、例えば、電源電圧のリミッタ回路や暗号処理専用ハードウエアといった他の要素を追加した構成であってもよい。
また、RFIDタグは、各回路への電源電圧の供給を、電源(バッテリ)を用いず電波により行うタイプとしてもよいし、電波を用いずに電源(バッテリ)を用いて行うタイプとしてもよいし、電波と電源により各回路へ電源電圧を供給するタイプとしてもよい。
本発明の半導体装置をRFIDタグ等に利用した場合、非接触で通信を行う点、複数読取りが可能である点、データの書き込みが可能である点、様々な形状に加工可能である点、選択する周波数によっては指向性が広く、認識範囲が広い点等の利点を有する。RFIDタグは、非接触による無線通信で人や物の個々の情報を識別可能なICタグ、ラベル加工を施して目標物への貼り付けを可能としたラベル、イベントやアミューズメント向けのリストバンド等に適用することができる。また、RFIDタグを樹脂材料により成型加工してもよいし、無線通信を阻害する金属に直接固定してもよい。さらに、RFIDタグは、入退室管理システムや精算システム、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disc)の貸し出しシステムといった、システムの運用に活用することができる。
次に、本発明の半導体装置をRFIDタグとして実際に使用するときの一形態について説明する。表示部2031を含む携帯端末の側面には、リーダライタ2030が設けられ、品物2032の側面にはRFIDタグ2033が設けられる(図13(B))。本発明により作製されたRFIDタグ2033は、水分や汚染原因となる物質が侵入することを抑制することができ、化学的及び物理的な強度に優れ、耐環境性にも優れたものである。品物2032に設けられたRFIDタグ2033にリーダライタ2030をかざすと、表示部2031に品物の原材料や原産地、生産工程ごとの検査結果や流通過程の履歴等、更に商品の説明等の商品に関する情報が表示される。また、商品2036をベルトコンベアにより搬送する際に、リーダライタ2034と、商品2036に設けられたRFIDタグ2035を用いて、該商品2036の検品を行うことができる(図13(C))。本発明により作製されたRFIDタグ2035は、水分や汚染原因となる物質が侵入することを抑制することができ、化学的及び物理的な強度に優れ、耐環境性にも優れたものである。このように、システムにRFIDタグを活用することで、情報の取得を簡単に行うことができ、高機能化と高付加価値化を実現する。
本実施例は、上記実施の形態や実施例と自由に組み合わせて行うことができる。
本発明の半導体装置は、RFIDタグとして利用できる。例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類、包装用容器類、書籍類、記録媒体、身の回り品、乗物類、食品類、衣類、保健用品類、生活用品類、薬品類及び電子機器等に設けて使用することができる。これらの具体例に関して図14を用いて説明する。なお、RFIDタグは図14において2720で示す。本発明により作製されたRFIDタグは、水分や汚染原因となる物質が侵入することを抑制することができ、化学的及び物理的な強度に優れ、耐環境性にも優れたものである。
紙幣、硬貨とは、市場に流通する金銭であり、特定の地域で貨幣と同じように通用するもの(金券)、記念コイン等を含む。有価証券類とは、小切手、証券、約束手形等を指す(図14(A))。証書類とは、運転免許証、住民票等を指す(図14(B))。無記名債券類とは、切手、おこめ券、各種ギフト券等を指す(図14(C))。包装用容器類とは、お弁当等の包装紙、ペットボトル等を指す(図14(D))。書籍類とは、書物、本等を指す(図14(E))。記録媒体とは、DVDソフト、ビデオテープ等を指す(図14(F))。乗物類とは、自転車等の車両、船舶等を指す(図14(G))。身の回り品とは、鞄、眼鏡等を指す(図14(H))。食品類とは、食料品、飲料等を指す。衣類とは、衣服、履物等を指す。保健用品類とは、医療器具、健康器具等を指す。生活用品類とは、家具、照明器具等を指す。薬品類とは、医薬品、農薬等を指す。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(テレビ受像機、薄型テレビ受像機)、携帯電話機等を指す。
紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類等にRFIDタグを設けることにより、偽造を防止することができる。また、包装用容器類、書籍類、記録媒体等、身の回り品、食品類、生活用品類、電子機器等にRFIDタグを設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。乗物類、保健用品類、薬品類等にRFIDタグを設けることにより、偽造や盗難の防止、薬品類ならば、薬の服用の間違いを防止することができる。また、動物等の生き物にRFIDタグを埋め込むことによって、個々の生き物の識別を容易に行うことができる。例えば、家畜等の生き物にRFIDタグを埋め込むことによって、生まれた年や性別または種類等を容易に識別することが可能となる。
RFIDタグの設け方としては、物品の表面に貼ったり、物品に埋め込んだりして設ける。例えば、本ならば紙に埋め込んだり、有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりするとよい。
以上のように、本発明の半導体装置は物品であればどのようなものにでも設けて使用することができる。本実施例は、上記実施の形態や実施例と自由に組み合わせて行うことができる。
本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施の形態1)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施の形態1)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施の形態2)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施の形態2)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施の形態2)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施例1)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施例1)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施例1)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施例1)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施例2)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施例2)。 本発明の半導体装置の作製方法を示す図(実施例2)。 本発明の半導体装置の使用形態を示す図(実施例3)。 本発明の半導体装置の使用形態を示す図(実施例4)。
符号の説明
11 基板
12 剥離層
13 素子層
14 絶縁膜(保護層)
15 開口部
16 フィルム
17 積層体
18 第1の基材
19 第2の基材
20 接着剤層
21 第3の基材

Claims (8)

  1. 集積回路を有する積層体の一方の面を覆うように、第1の基材及び第1の接着剤層を有する第1の積層フィルムを接着し、
    前記積層体の他方の面を覆うように、第2の基材及び第2の接着剤層を有する第2の積層フィルムを接着して前記積層体を封止し、
    前記第1の積層フィルム及び前記第2の積層フィルムを切断し、
    前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面に対してレーザー光を照射することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 基板上に剥離層を形成し、
    前記剥離層上に複数の集積回路を有する素子層を形成し、
    前記素子層上に絶縁膜を形成し、
    前記素子層及び前記絶縁膜の一部を除去して開口部を形成すると同時に、前記素子層及び前記絶縁膜の一部を有する積層体を形成し、
    前記積層体を前記基板から剥離し、
    前記剥離された積層体の一方の面を覆うように、第1の基材及び第1の接着剤層を有する第1の積層フィルムを接着し、
    前記剥離された積層体の他方の面を覆うように、第2の基材及び第2の接着剤層を有する第2の積層フィルムを接着して前記積層体を封止し、
    前記第1の積層フィルム及び前記第2の積層フィルムを切断し、
    前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面に対してレーザー光を照射することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 基板の一方の面上に複数の集積回路を有する素子層を形成し、
    前記基板の他方の面を研削し、
    前記基板の研削された他方の面を研磨し、
    前記研磨された基板及び前記素子層を分断して集積回路を有する積層体を形成し、
    前記積層体の一方の面を覆うように、第1の基材及び第1の接着剤層を有する第1の積層フィルムを接着し、
    前記積層体の他方の面を覆うように、第2の基材及び第2の接着剤層を有する第2の積層フィルムを接着して前記積層体を封止し、
    前記第1の積層フィルム及び前記第2の積層フィルムを切断し、
    前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面に対してレーザー光を照射することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 請求項3において、前記研磨された基板の厚さは、2μm以上50μm以下であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一において、前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面に対して30度以上80度以下の入射角となるようにレーザー光を照射することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一において、前記レーザー光として紫外線レーザー、COレーザー、またはYAGレーザーを用いることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一において、前記切断により露呈された第1の積層フィルム及び第2の積層フィルムの切断面に対してレーザー光を照射することにより、前記第1の接着剤層及び前記第2の接着剤層の切断面を前記第1の基材及び前記2の基材で封止することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一において、前記積層体は、アンテナを有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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