JP2007057197A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫 Download PDF

Info

Publication number
JP2007057197A
JP2007057197A JP2005245635A JP2005245635A JP2007057197A JP 2007057197 A JP2007057197 A JP 2007057197A JP 2005245635 A JP2005245635 A JP 2005245635A JP 2005245635 A JP2005245635 A JP 2005245635A JP 2007057197 A JP2007057197 A JP 2007057197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
machine room
compressor
refrigerator
box
heat insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005245635A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Shimizu
武 清水
Tadahiro Kawamura
忠弘 川村
Tatsuya Kawasaki
竜也 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2005245635A priority Critical patent/JP2007057197A/ja
Publication of JP2007057197A publication Critical patent/JP2007057197A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】圧縮機を本体上部に設置する冷蔵庫において、組み立て精度,生産効率が高く、音源から発生する騒音の抑制と、振動の伝播を抑制した冷蔵庫を提供するものである。
【解決手段】背伸びしても届きにくい無効スペースである最上段の貯蔵室の天面後方に圧縮機52を載置するもので、機械室の外郭56の各壁の端面にフランジ面を形成し、機械室カバー62は金属部と樹脂部で構成し、前記外郭の両側壁のフランジの一部に支持固定された冷蔵庫を提供するものである。
【選択図】図4

Description

本発明は、圧縮機を天面後方に配設した冷蔵庫に関するものである。
近年、冷蔵庫は地球環境保護の観点から更なる省エネルギー化が進むとともに、その使い勝手や収納性の向上が求められている。
従来のこの種の冷蔵庫は、最下部に配設された貯蔵室の庫外側後方領域に機械室を形成し、この機械室内に冷凍サイクルの圧縮機を収容するものが一般的であるが、このような構成であると、機械室に最下部の貯蔵室の収納スペースが侵害されて収納容積が減少し、また収納スペースの空間形状も機械室の突出部を除いた複雑な形状となって収納性がよくないものとなっていた。
このような従来からの収納性に関わる問題点を解消する目的のために、特許文献1に参照するように、断熱箱体の貯蔵室内最上部の後背部が下がるように窪ませた凹部を設け、その凹部に冷凍サイクルの圧縮機などの高圧側の構成部品を収納するという冷蔵庫が提案されている。
図6、図7は特許文献1に記載された従来の冷蔵庫の概略断面図及び概略斜視図を示すものである。
図6、図7に示すように、断熱箱体1は上から順に、冷蔵室2、冷凍室3、野菜室4を有し、冷蔵室2の前面開口には、冷蔵室回転扉5を設けている。また、断熱箱体1の中央から下方部に位置する冷凍室3と野菜室4は収納性と使い勝手を考慮して、簡易に取り出しが行える引出し式の冷凍室引出し扉6と野菜室引出し扉7を設けてある。冷蔵室2の庫内には複数の収納棚8が設けられており、冷凍室3と野菜室4には上面開口形状の収納容器9a、9bが取り付けてある。この収納容器9a、9bは前後方向のレール(図示せず)に、ローラ前後方向へ移動可能に支持されている。
断熱箱体に設けた凹部10は、外箱上面11と外箱背面12に渡る天面後背部を冷蔵室2の最上部の後背部が下がるように窪ませた箇所である。凹部10はその左右が断熱箱体1の左右壁にて塞がれ上方及び背方に開放しており、この凹部10の開放部は、上板13部とこれにほぼ直角な背板14とからなる凹部カバー15にて覆われている。また、凹部カバー15はビスなどで断熱箱体1に取り外し可能に固定されている。
冷凍サイクルの構成機器である圧縮機16と凝縮器17は機械室ファン18とともに凹部10内に収まるよう配置され、上板13と背板14で構成された凹部カバー15にて覆われている。上板13及び背板14には通風孔19が設けられており、上板13から吸い込まれた空気は凝縮器17と熱交換した後、背板14より排出される。
また冷凍サイクルの構成機器である蒸発器20は断熱箱体の1の中段となる冷凍室3の後背部に冷却ファン21とともに配設されており、最下部の貯蔵室である野菜室4は奥行き深く構成してある。
これにより、断熱箱体1の背面下部に圧縮機16や凝縮器17を収納する収納するものと比較して、最下部の貯蔵室である野菜室4の内容積を大きく、深く構成でき、貯蔵室の空間形状も圧縮機16などの無効スペースによる複雑な形状とならず収納性を高めることができるとともに、断熱箱体1の凹部10に収納した圧縮機16や凝縮器17を機械室ファン18により放熱し、冷凍サイクルの効率化を図ることができるものである。
特開2001−99552号公報
しかしながら、上記従来の構成では、断熱箱体1を直接凹ませて凹部10を形成しているため、圧縮機16などの比較的外形の大きな高圧機器等を収容する関係上、凹部10の両側部に左右壁11a,11bを有する場合は特に、外箱上面11と外箱背面12の鋼板を一体絞り加工したり、外箱上面11と外箱背面12の鋼板を折曲加工して接合したりする製造上相当に困難であり、作業性が悪く製造コストもかさむという問題点があった。
また、凹部10の内壁が断熱箱体の外箱1の表面となるため、騒音,振動発生源である圧縮機16や機械室ファン18を外箱1に直接支持する構成となり、これらの騒音,振動は、凹部10を介し冷蔵室2等の庫内へ透過する。特に使用者が冷蔵庫回転扉5を開けた場合に、冷蔵庫正面側へ漏れやすく、その結果、騒音,振動発生源である圧縮機16,機械室ファン18が高さ的に人間の耳の高さに近い箇所にあるため、騒音が気になったり、扉開閉時等にヒンジ機構で断熱箱体1に枢支される冷蔵庫回転扉5に触れた場合に振動が伝わりやすく、冷蔵庫本体が共振して他の部品(例えば、冷蔵室2内の食品収納棚)へ伝播し、その部品が振動することによる共振音が発生するという問題点があった。
さらには、凹部カバー15も、断熱箱体1に直接固定されているので、騒音,振動を助長する原因にもなるという問題点もあった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、圧縮機を断熱箱体の天面部に凹部を設けて設置する冷蔵庫において、圧縮機を収容する凹部の組み立ての簡素化と精度の向上を通じて構造強度の向上を図り、騒音,振動の伝播を抑制するとともに、省エネルギー化にも寄与する冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、外箱と内箱と前記外箱と前記内箱との間に設けた断熱材とよりなる断熱箱体と、前記断熱箱体の天面後方を庫内側に凹ませて形成した機械室と、前記機械室内に収容した冷凍サイクルの圧縮機と、前記圧縮機を覆うための機械室カバーを有し、前記外箱を金属板で形成し、前記圧縮機を載置する前記機械室の外郭を樹脂で形成し、前記機械室カバーは前記外郭の両側壁のフランジの一部に支持固定されたものである。
これによって、圧縮機を収容する異形で複雑な形状の機械室部分を樹脂成形で別途一体に形成することができ、機械室の組み立て工程において簡素化による作業性の向上と組み立て精度の向上が図れる。また、機械室外郭の樹脂成形及び機械室カバーの樹脂部における補強構造や外箱との接合構造を適切なものとすることにより剛性が高くなり、かつ鋼板に代表される金属板製の外箱と材質の異なる樹脂成形の機械室外郭を接合することによって圧縮機の騒音,振動が冷蔵庫本体への伝播するのを抑制することができる。
また機械室カバーを直接冷蔵庫本体に固定しないので、圧縮機の騒音,振動が冷蔵庫本体への伝播するのをさらに抑制することができる。
本発明の冷蔵庫は、圧縮機を収容する機械室を冷蔵庫本体の天面部に形成した冷蔵庫において、機械室の組み立て作業性と組み立て精度の向上が図れ、圧縮機上部配置型の冷蔵庫を高い品質で合理的に提供することができる。また、機械室外郭の剛性が高くなり、さらに機械室カバーとの固定においても剛性が高くなり、直接冷蔵庫本体に固定しないことでも、圧縮機の騒音,振動の伝播を抑制し、庫内部品の共振音の発生等も防止して使用者や居住者の不快感を拭うことができる。
請求項1に記載の発明は、断熱箱体と、前記断熱箱体の天面後方を庫内側に凹ませて形成した機械室と、前記機械室内に収容した冷凍サイクルの圧縮機と、前記圧縮機を冷却するファンと、前記圧縮機を載置するための前記機械室の外郭と、前記圧縮機を覆うための機械室カバーとを有し、前記外郭は樹脂製であり前壁と底壁と左右側壁を有し、前記各壁の端面にフランジ面を形成し、前記機械室カバーは金属部と樹脂部で構成し前記外郭の両側壁のフランジの一部に支持固定されるものであり、圧縮機を収容する異形で複雑な形状の機械室部分を樹脂成形で別途一体に形成することができ、機械室の組み立て工程において簡素化による作業性の向上と組み立て精度の向上が図れ、製造コストを抑えて、圧縮機上部配置型の冷蔵庫を高い品質で合理的に提供することができる。
また、機械室の外郭の前記各壁の端面にフランジ面を設けたものであり、機械室の外郭の各壁端面をそのままでなく、折曲形成することによる剛性の強化が図れ、さらに機械室カバーはフランジ部で固定することで、冷蔵庫本体との接合構造において圧縮機や送風機の振動,騒音の伝達を抑制され、庫内部品の共振音の発生等も防止できて、人の耳障りになりやすい配置となる圧縮機上部配置型の冷蔵庫においても使用者や居住者の不快感を拭うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、外郭の前記左右壁は外箱と前記両側面板と機械室の外郭の両側面壁とを空間をおいてそれぞれ対面させて接合し、前記空間に断熱材を設けたものであり、両側面板と機械室外郭の両側壁の接合部の強度を補強することができる。また、機械室の両側壁からの騒音の透過を減衰し圧縮機,送風機の外部への騒音影響を低減することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記空間内にさらに補強材を設けたものであり、機械室カバーや運搬用取っ手等の取り付けを行う際、ビス止め等の固定部材と成るほか、冷蔵庫運搬用の取っ手を設ける際に荷重を受ける取っ手を強固に取り付ける基材とすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、機械室の前記外郭は、前記断熱箱体の天面部に機械室カバーを固定する係止手段を設けたものであり、製造工程において、機械室カバーの取り付け時に位置決めが容易となり、生産効率の向上が図れる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記係止手段とは断面コの字状のリブであり、前記リブに前記機械室カバーの天面前方の端面を嵌め込んで係止した後、両側壁の前記フランジ面に支持固定するものであり、機械室カバーの固定手段として係止部はビス等が必要なく、さらなる生産効率の向上と製造コストの低減が図れる。
以下、本発明による冷蔵庫の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図であり、図2は同実施の形態における冷蔵庫の機械室概略図であり、図3は同実施の形態における冷蔵庫の機械室の斜視図であり、図4は同実施の形態における冷蔵庫の機械室の分解斜視図であり、図5は同実施の形態における冷蔵庫の圧縮機の縦断面図を示すものである。
図1から図4において、冷蔵庫本体30は複数の断熱区画に区分されている断熱箱体31と各断熱区画に設けられた扉にて構成されている。断熱箱体31はABSなどの樹脂体を真空成型した内箱32とプリコート鋼板などの金属材料を用いた外箱33とで構成された空間に発泡断熱材34を注入してなる断熱壁を備えている。発泡断熱材34はたとえば硬質ウレタンフォームやフェノールフォームやスチレンフォームなどが用いられる。発泡材としてはハイドロカーボン系のシクロペンタンを用いると、温暖化防止の観点でさらによい。
断熱箱体31は、複数の貯蔵室を形成し、上から冷蔵室40、製氷室41、野菜室42と冷凍室43の構成となっている。各断熱区画の前面開口にはそれぞれ断熱扉が図示しないガスケットを介して設けられている。上から冷蔵室扉40a、製氷室扉41a、野菜室扉42a、冷凍室扉43aである。なお、製氷室41は断熱箱体31の全幅で構成せず、隣室を図示しない仕切り壁で区画した貯蔵室を形成しても構わない。
断熱箱体31の天面後方のコーナー部には、冷蔵室40の庫内側に突出する形で凹ませた機械室51が形成されている。
機械室51は、樹脂成型で形成された機械室の外郭56を鋼板製の外箱33を切り欠いた切り欠き部50に嵌め込んだ形で係合して接合して形成される。
機械室の外郭56は、冷蔵庫本体30の前方から見て、前壁56aと底壁56bと両側壁56cとを有する断面略L字状に樹脂で形成したものであり、前壁56aと底壁56bと両側壁56cの端面は折り曲げた形状のフランジ面56d,56e,56fがそれぞれ一体に形成され、機械室の外郭56の周縁のほぼ全週に渡ってフランジ面が形成されるよう構成されている。
そして、このフランジ面56d,56e,56fと鋼板製の外箱の切り欠き部50の周縁端面とを接合して外箱を構成するが、外箱の天面板33において、切り欠き部50の周縁の両側部には平面部66を残した形で両側面板33bより折り曲げ形成されており、機械室の外郭56の両側部のフランジ面56fはこの平面部66上に重合するように接合される。これにより、外箱の両側面板33bと機械室の外郭の両側壁56cとがそれぞれ対面させて接合される。また、他のフランジ面56d,56e等は外箱の天面板33や背面板31の端面とかみ合わせるように接合される。
外箱の両側面板33bと機械室外郭の両側壁56cとは空間68をおいてそれぞれ対面させ、この空間68内に略L字状の補強材67を挿入して機械室外郭の両側壁56cの上部と後背部に固定している。
機械室51が接合された外箱31と樹脂製の内箱32は所定の間隔を有して接合され、この間隔内とこれに連通する空間68内にウレタンに代表されるような発泡断熱材34を充填発泡することで断熱箱体31が形成される。
機械室51底面には、冷凍サイクルの圧縮機52を機械室51のほぼ中央付近に配置し、機械室51の空間内の空気を循環させるための放熱ファン53を圧縮機52と所定の間隔をとって、その側方へ横並びにして配設し、圧縮機52に風を当てるような流れで循環するよう構成されている。また、圧縮機52には冷凍サイクルに冷媒を循環させるための吐出パイプ54と吸込パイプ55が接続されている。
また、凹機械室51には樹脂製の外気を吸い込む開口部63と圧縮機52が載置する上方及び背方の略中央部付近を形成する金属板64と、圧縮機52を冷却した空気を吐出させる樹脂製の開口部65をビス等で結合させた上方及び背方を塞ぐ略L字型で構成した機械室カバー62が設けられ、内部の圧縮機52や放熱ファン53を覆うように構成され、外郭56のフランジ56dに設けている係止手段の断面コの字状のリブ58に機械室カバー62の天面前方の端面を嵌め込んで係止した後、両側壁のフランジ56fに支持固定し、構造強度を高めている。
また、放熱ファン53はファンカバー90の中にポリウレタンフォームなどの柔らかい緩衝部材(図示せず)を介して挿入固定され、このファンカバー90は、樹脂部品56が圧縮機52の設置底面に略垂直になるよう配置構成される。すなわち、放熱ファン53を機械室51の下方側へ設置し、圧縮機52の中心位置よりも放熱ファン53の中心位置を低く位置させている。また、ファンカバー90の外周にはポリウレタンフォームなどの柔らかいシール部材93を介して、ファンカバー90と樹脂部品56及び機械室カバー62とを密着させるよう構成している。
このような構成によって、放熱ファン53の吐出側と吸込側を確実にシールして区画し、吐出側の区画である吐出区画91と吸込側の区画である吸込区画92を機械室51に構成する。ここでは圧縮機52が吐出区画91に位置することになる。
また、機械室カバー62に設けられた複数の開口部63は、機械室51内の吸込区画92に位置し、冷蔵庫本体30周辺の空気を機械室51の中に吸い込むために利用される。一方、機械室51内の吐出区画91に位置する複数の開口部65は、圧縮機52で放熱された空気を機械室51の外へ排熱するために利用される。また、開口部63及び開口部65の背面は、機械室カバー62の基本平面より一段凹んだ面を形成している。
断熱箱体31の底面部には、その前方に冷凍サイクルの凝縮器100を、後方には蒸発器101で除霜された水を貯留するための蒸発皿102を配置構成している。両部品とも冷蔵庫本体30の内容積向上のため、高さを抑え小型で高効率なものを採用している。凝縮器100は代表的なものとしてスパラルフィンチューブ方式があり、外箱33の内側に熱伝達よく貼り付けられた配管や、各室断熱扉体間の仕切りに配設して防滴防止を行うための配管を組み合わせてもよい。なお、断熱箱体31の底面部の空気を循環させるための図示しないファンを設置することで、凝縮器100の能力、結露の防止はより効果がでる。
次に圧縮機52の内部構成について説明する。
図4のように圧縮機52は、一般的に圧延鋼板を深絞り成形により形成してなるすり鉢状の下容器70と逆すり鉢状の上容器71を係合し、係合部分を全周溶接接合して密閉容器72が形成され、密閉容器72の内部には、冷媒73と底部に冷凍機油74が貯留されている。密閉容器72の下側には、脚75が固着されており、脚75を係止されたゴムなどの弾性部品76を介して、冷蔵庫本体30の凹部50に設けたピンに弾性部材76をはめ込むことで位置を固定している。電動要素77と圧縮要素78は、ともに密閉容器72に収納され、圧縮要素78は略円筒形の冷媒を圧縮し冷凍サイクル内に吐出する圧縮室82を有するとともに、シャフト83を軸に回転駆動する電動要素77の上方に形成されている。すなわち、圧縮室82は圧縮機52の中心よりも上方に位置することになる。
次に、断熱箱体31の貯蔵室側の構成を説明する。
冷蔵室40は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1〜5℃で設定されている。貯蔵室内は上方を圧縮機52を収納するための凹部50が突出して形成され、食品などを整理して収納するための複数の棚105を設け、冷蔵室扉40aの内側にはペットボトルなどの飲料を収納できる複数のポケット106を設けている。最下段には肉魚などの保鮮性向上のための貯蔵ケース107を設け比較的低めの温度、たとえば−3〜1℃で設定されている。
製氷室41は、氷を生成して貯留するために通常−22〜−18℃で設定される。庫内は氷を生成するための製氷皿を備えた製氷機構121を設けていて、出来た氷を貯留する貯氷容器122を収容し、レール(図示せず)などで手前に引き出せるよう構成されている。
野菜室42は、冷蔵室40と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃とすることが一般的で、低温にするほど葉野菜の鮮度を長期間維持することが可能である。庫内は野菜などの食品を整理して収納できる野菜室容器110を収容し、レール(図示せず)などで手前に引き出せるよう構成されている。
冷凍室43は、冷凍保存のために通常−22〜−18℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、たとえば−30や−25℃の低温で設定されることもある。庫内は食品を整理して収納できる冷凍室容器111を収容し、レール(図示せず)などで手前に引き出せるよう構成されている。
野菜室42と冷凍室43の背面に冷却室112が設けられ、冷却室112は断熱性を有する第一の仕切壁113で野菜室42及び冷凍室43を仕切っている。野菜室42と冷凍室43は断熱性を有する第二の仕切壁114で仕切られている。
冷却室112には、庫内の空気を熱交換する縦長の蒸発器101と、各貯蔵室に冷気を送るための冷却ファン115と、冷却時に蒸発器101に付着する霜を除霜する除霜装置116と、除霜された水を受ける水受け部117が構成され、水受け部117から蒸発皿102に除霜水が排水される。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用について説明する。
まず、圧縮機52を断熱箱体31の天面後方の凹部50に載置して最下方の冷凍室43の後方領域には配置せず、冷却室112を冷凍室43とその上方の野菜室42の背面に配置し、蒸発器101と冷却ファン115を概ね冷凍室43と野菜室42の高さ範囲内で設け、蒸発器101を高さ方向に延長させ奥行き寸法を短縮することにより、冷却室112の厚みを薄くして庫内容積として寄与しない無効スペースを減少し、野菜室42、冷凍室43の収納容積を増大し収納性を高めることができる。また断熱箱体31の天面後方の凹部50は使用者が手の届き難い、いわば無効スペースに近い空間であったため、その箇所に圧縮機52を位置させることは極めて冷蔵庫本体30の内容積をうまく活用できることになる。さらに野菜室42、冷凍室43を引出し式の貯蔵室としているので、野菜室容器110、冷凍室容器111の奥に収納された食品なども楽に出し入れできて使い勝手の向上も図れる。
ただし、断熱箱体31の天面後方の凹部50をコンパクトに形成し、最上方の冷蔵室40の庫内側への突出代を極力小さくしなければ、視覚的にも圧迫感や閉塞感を感じるものになってしまう。
したがって、冷蔵庫本体30の底面に冷凍サイクルの凝縮器100を配置して、凹部50には圧縮機52を冷却する放熱ファン53のみを配置し放熱を促進することが必要となり、この場合、凹部50の容積及び排熱風路をコンパクトに形成し、冷蔵室40への庫内側への突出代を抑制することができる。
しかしながら、その一方で圧縮機52を上部に位置させることで、例えばシステムキッチン枠の天板が冷蔵庫本体30の天面近傍に位置したり、冷蔵庫本体30の天面に物を乗せられることにより圧縮機52の放熱を阻害され、凹部50内に熱が滞留しやすくなることが考えられる。その場合、上述の従来例でも述べたように、たとえ放熱ファン53を設けたとしても、効率良く圧縮機52を放熱する機械室51の風路構成にしなければ温度低減の効果がほとんどない。
本実施の形態によれば、圧縮機52の圧縮室82に潤滑材としての冷凍機油74が滞留する部分である圧縮機52の底面近傍に空気を循環させるための風路を形成するよう放熱ファン53を設けて、効率良くかつ合理的な機械室51の風路構成を作ることで圧縮機52の信頼性向上を図るものである。
そして、冷凍機油74は冷蔵庫本体30が非常に外気温度の高い、また周辺の壁及び天井との空間が極めて少ない、いわゆる高い負荷がかかった状態で圧縮機52を運転していても、上記したように放熱ファン53は凹部50の底面付近に配置構成され、圧縮機52の下方、特に底面と凹部50の底面との空間を主に風を循環させることで、冷凍機油74周辺の放熱を促進することで低い温度を維持できるため、冷凍機油74が加熱分解することなく潤滑材としての役目を果たすことが可能となり、圧縮室82の異常摩耗などを抑制するとともに、機械室51の底面付近の温度を低減できるので、最上段の貯蔵室である冷蔵室40への熱の侵入を抑制し、消費電力量を低減することができる。
次に、機械室51の風路構成に関しては、断熱箱体31の天面後方に設けた凹部50を覆うための機械室カバー62は、開口部63、65を設けて機械室51の内外を空気が行き来できるようになっていて、放熱ファン53の運転により、開口部63から吸込まれた外気は放熱ファン53に吸込まれて吐出され、圧縮機52を通って開口部65から機械室51の外へ排出される。放熱ファン53は、通常圧縮機52が運転しているときに運転されて放熱を促進することができる。
さらに、圧縮機52の熱は、上方及び背方の金属板64を介しても効率的に放熱することができる。
また、凹部50は樹脂部品56により一体で成形することで部品点数を削減し、作業効率が向上するとともに、特に、樹脂部品56の底面と側面の合わせ部には傾斜部57を設けて繋ぐことで凹部50にかかる圧縮機52などの荷重を分散し強度も向上させることが可能となる。その場合冷蔵庫本体30の歪みなどを抑制し冷蔵室扉40aが傾くことを防止できる。
また、放熱ファン53はファンカバー90を介して凹部50の空間及び機械室カバー62とシール部材93により簡易的に密着し、圧縮機52側を吐出区画91、その逆を吸込区画92として分割しているため圧縮機52を通った空気を再び放熱ファン53が吸込むことがないので常に外気をそのまま圧縮機52へ送ることができる。
また、放熱ファン53を、凹部50の吸入区画92側に配設することにより、放熱ファン53のモータ部分にも温度の低い外気が流れるので、放熱ファン53自身の信頼性も向上することができる。
また、凹部50の吸入区画92の容積を吐出区画91の容積よりも小さく構成することにより、放熱ファン53の空気の吸込み側の抵抗を少なくすることができ、凹部50内を流れる空気の風量を増加させることができる。
また、凹部50の吸入区画92側の奥行を、放熱ファン53の外形寸法とほぼ同じ大きさで構成することにより、冷蔵室40上部奥の吸入区画92の裏側に空間が生まれる。この空間に冷蔵室風路126を構成することにより、冷蔵室40上部の奥行が大きくなり食品の収納スペースを拡大することが可能となる。
また、開口部63は吸込区画92に位置し、機械室カバー62の上面は断熱箱体31の外箱33の天面よりも少し高く位置させ、その段差部に設けることで、常に温度の低い外気を吸込むことが可能となる。さらに、段差部を断熱箱体31の前方から背方に向かって高くなるように傾斜をつけることで、もし仮に断熱箱体31の天面に物を置かれたとしても開口部63は、完全に閉塞することはない。また、機械室カバー62の背面においても吸込区画92側に外気を吸込むための凹んだ開口部63により、冷蔵庫本体30が設置される際に背面を壁に密着されても閉塞させずに外気を吸込むことが可能となる。
また、開口部65は吐出区画91に位置し、圧縮機52を通って排熱できるよう、圧縮機52に対して放熱ファン53の反対側に設け、機械室カバー62背面の側端を端側に向かって断熱箱体31の前方側へ傾斜をつけ、さらに背面に対して凹んでいることで、冷蔵庫本体30が設置される際に背面を壁に密着されても開口部65を閉塞させずに確保できる。
機械室の外郭56を前壁56aと底壁56bと両側壁56cとを有する断面略L字状に樹脂で形成することにより、樹脂で形成された機械室の外郭56自体の構造強度をまず高めることができ、圧縮機52や放熱ファン53の振動,騒音の伝達を抑制する基盤構成とすることが可能である。
さらに機械室の外郭56の各壁56a,56b,56cの端面にフランジ面56d,56e,56fを形成することにより、機械室の外郭56の各壁端面をそのままでなく、折曲形成することによる剛性の強化が図れ、さらに機械室カバーも左右の開口部63、65にてフランジ部で固定することで、外箱31との接合構造において圧縮機52や放熱ファン53の振動,騒音の伝達をさらに抑制することが可能である。
また、鋼板製の外箱31とは材質の異なる樹脂成形の部材を接合することになるので、載置された圧縮機52からの振動伝播が減衰し、振動や共振音が冷蔵庫本体30に伝播することが抑制され、例えば冷蔵室40内に取り付けられた庫内部品の共振音の発生等も防止できる。
圧縮機上部配置型の冷蔵庫は、使用者等の人の耳の高さに機械室51の配置高さが近くなるため、圧縮機52等の発生する騒音や振動音が耳障りになりやすいが、機械室の外郭56及び機械室カバー62を別体の樹脂成形で組み合わせることによって、圧縮機上部配置型の冷蔵庫においても使用者や居住者の不快感を拭うことができる。
外箱の両側面板33bと機械室の外郭の両側壁56cとの間に形成した空間68内に断熱箱体31に充填発泡する際のウレタン等の発泡断熱材34を充填させることによって、両側面板33bと機械室の外郭の両側壁56cの接合部の強度を補強し、剛性を高めることができる。これにより、機械室51の両側部からの騒音の透過を減衰し圧縮機52,放熱ファン53の外部への騒音影響を低減することができ、圧縮機52,放熱ファン53の振動により側壁が振動することによる冷蔵室40内の庫内共振音を抑えることができる。
さらに樹脂製の機械室の外郭56の両側壁56cは、外箱の両側面板33bと対面して平面部66でフランジ面56fと重ね合わせて接合したものであり、平面部66の裏面に固定された略L字状の補強材67にビス止めすることによって、機械室51の両側部の外箱強度を補強することができ機械室51から外箱31への振動伝播を抑制することができる。
また、機械室カバー62や運搬用取っ手69等の取り付けの基部としての強度を持たせることもできる。さらに補強材67を設けているので、機械室カバー62や運搬用取っ手69等の取り付けを行う際、ビス止め等の固定が堅牢となるほか、冷蔵庫運搬用の取っ手69を設ける際には、荷重を受ける取っ手69を強固に取り付ける基材とすることができる。機械室カバー62の取り付け強度を高めることにより、圧縮機52や放熱ファン53の振動により機械室カバー62が共振することによる共振音が発生するのを抑制することができる。
機械室カバー62の取り付けには、外郭56のフランジ56dに設けている係止手段の断面コの字状のリブ58に機械室カバー62の天面前方の端面を嵌め込んで係止した後、両側壁のフランジ56fに支持固定するものであり、位置決めが容易となり、生産効率の向上が図れ、さらに機械室カバーの固定手段として係止部はビス等が必要なく、さらなる生産効率の向上と製造コストの低減が図れる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、圧縮機上部配置型の冷蔵庫を高い品質で合理的に提供することができ、圧縮機の騒音,振動の伝播を抑制し、庫内部品の共振音の発生等も防止して使用者や居住者の不快感を拭うことができる実用効果の高いものであるので、家庭用の冷蔵庫のみならず、圧縮機を本体上部に配置する機器の機械室構成として幅広く適用できる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図 同実施の形態における冷蔵庫の機械室概略図 同実施の形態における冷蔵庫の機械室の斜視図 同実施の形態における冷蔵庫の機械室の分解斜視図 同実施の形態における冷蔵庫の圧縮機の縦断面図 従来の冷蔵庫の概略断面図 従来の冷蔵庫の概略斜視図
符号の説明
31 断熱箱体
32 内箱
33 外箱
34 発泡断熱材
51 機械室
52 圧縮機
53 放熱ファン
58 係止手段
62 機械室カバー
63 開口部
64 金属板
65 開口部

Claims (5)

  1. 外箱と内箱と前記外箱と前記内箱との間に設けた断熱材とよりなる断熱箱体と、前記断熱箱体の天面後方を庫内側に凹ませて形成した機械室と、前記機械室内に収容した冷凍サイクルの圧縮機と、前記圧縮機を冷却するファンと、前記圧縮機を載置するための前記機械室の外郭と、前記圧縮機を覆うための機械室カバーとを有し、前記外郭は樹脂製であり前壁と底壁と左右側壁を有し、前記各壁の端面にフランジ面を形成し、前記機械室カバーは金属部と樹脂部で構成し前記外郭の両側壁のフランジの一部に支持固定されることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 外郭の前記左右壁は外箱と前記両側面板と機械室の外郭の両側面壁とを空間をおいてそれぞれ対面させて接合し、前記空間に断熱材を設けた請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記空間内にさらに補強材を設けた請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 機械室の前記外郭は、前記断熱箱体の天面部に機械室カバーを固定する係止手段を設けた請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記係止手段とは断面コの字状のリブであり、前記リブに前記機械室カバーの天面前方の端面を嵌め込んで係止した後、両側壁の前記フランジ面に支持固定した請求項4に記載の冷蔵庫。
JP2005245635A 2005-08-26 2005-08-26 冷蔵庫 Pending JP2007057197A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005245635A JP2007057197A (ja) 2005-08-26 2005-08-26 冷蔵庫

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005245635A JP2007057197A (ja) 2005-08-26 2005-08-26 冷蔵庫

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007057197A true JP2007057197A (ja) 2007-03-08

Family

ID=37920838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005245635A Pending JP2007057197A (ja) 2005-08-26 2005-08-26 冷蔵庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007057197A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009084181A1 (ja) * 2007-12-27 2009-07-09 Panasonic Corporation 冷蔵庫
JP2009174842A (ja) * 2007-12-27 2009-08-06 Panasonic Corp 冷蔵庫
JP2013195030A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Toshiba Corp 冷蔵庫
JP2015059727A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 パナソニック株式会社 冷蔵庫
WO2016174149A1 (en) * 2015-04-29 2016-11-03 BSH Hausgeräte GmbH Home appliance device
EP2375199A3 (de) * 2010-03-30 2018-01-24 BSH Hausgeräte GmbH Kühlgerät mit einem Kompressorgehäuse

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009084181A1 (ja) * 2007-12-27 2009-07-09 Panasonic Corporation 冷蔵庫
JP2009174842A (ja) * 2007-12-27 2009-08-06 Panasonic Corp 冷蔵庫
CN101910763B (zh) * 2007-12-27 2013-05-08 松下电器产业株式会社 电冰箱
EP2375199A3 (de) * 2010-03-30 2018-01-24 BSH Hausgeräte GmbH Kühlgerät mit einem Kompressorgehäuse
JP2013195030A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Toshiba Corp 冷蔵庫
JP2015059727A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 パナソニック株式会社 冷蔵庫
WO2016174149A1 (en) * 2015-04-29 2016-11-03 BSH Hausgeräte GmbH Home appliance device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3824010B1 (ja) 冷蔵庫
JP2007057197A (ja) 冷蔵庫
JP2007064597A (ja) 冷蔵庫
JP4158814B2 (ja) 冷蔵庫
TWI567354B (zh) 冰箱
JP2015042909A (ja) 冷蔵庫
JP2007064601A (ja) 冷蔵庫
JP2007064593A (ja) 冷蔵庫
JP2007071521A (ja) 冷蔵庫
JP5423242B2 (ja) 冷蔵庫
JP2020091073A (ja) 断熱箱体及びこれを備えた冷蔵庫
JP4736635B2 (ja) 冷蔵庫
JP4200334B2 (ja) 冷蔵庫
JP2007064598A (ja) 冷蔵庫
WO2006106900A1 (ja) 冷蔵庫
JP2007057196A (ja) 冷蔵庫
JP2007040600A (ja) 冷蔵庫
JP2007057193A (ja) 冷蔵庫
JP2007064553A (ja) 冷蔵庫
JP2007064591A (ja) 冷蔵庫
JP2007040663A (ja) 冷蔵庫
JP3904023B2 (ja) 冷蔵庫
JP2007057194A (ja) 冷蔵庫
JP4285402B2 (ja) 冷蔵庫
JP2008106992A (ja) 冷蔵庫