JP2007057013A - 転がり軸受およびその製造方法 - Google Patents

転がり軸受およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007057013A
JP2007057013A JP2005244149A JP2005244149A JP2007057013A JP 2007057013 A JP2007057013 A JP 2007057013A JP 2005244149 A JP2005244149 A JP 2005244149A JP 2005244149 A JP2005244149 A JP 2005244149A JP 2007057013 A JP2007057013 A JP 2007057013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling
bearing
grease
rolling bearing
double row
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005244149A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Otsuki
寿志 大槻
Hiroya Kato
浩也 加藤
Kazuhisa Shigeoka
和寿 重岡
Hiroshi Kawamura
浩志 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2005244149A priority Critical patent/JP2007057013A/ja
Publication of JP2007057013A publication Critical patent/JP2007057013A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/38Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers
    • F16C19/383Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone
    • F16C19/385Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone with two rows, i.e. double-row tapered roller bearings
    • F16C19/386Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone with two rows, i.e. double-row tapered roller bearings in O-arrangement

Abstract

【課題】
輸送時の振動あるいは衝撃荷重によるフレッティングを防止し、耐久性を向上させた転がり軸受およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
内周にテーパ状の複列の外側転走面2aが形成された外輪2と、外周にテーパ状の内側転走面3aが形成された一対の内輪3と、両転走面間に保持器5を介して転動自在に収容された複数の円錐ころ4と、外輪2と内輪3との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシール6、7とを備え、軸受内部に所定量のグリースが封入され、内輪3の正面側端面が突き合された状態でセットされた背面合せタイプの車輪用転がり軸受において、転がり軸受1が未使用状態で、円錐ころ4と、外輪2および内輪3の転走面2a、3aおよび大鍔部3bとの接触部にグリースによる油膜層が形成されているので、輸送時の振動によるフレッティングを防止し、耐久性を向上させたることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する車輪用の転がり軸受、特に、輸送時の振動あるいは衝撃荷重によるフレッティングを防止し、耐久性を向上させた転がり軸受およびその製造方法に関するものである。
従来から自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置は、車輪を取り付けるためのハブ輪を転がり軸受を介して回転自在に支承するもので、この転がり軸受には、一般的に、所望の軸受剛性を有し、ミスアライメントに対しても耐久性を発揮すると共に、何よりも燃費向上の観点から回転トルクが小さい複列アンギュラ玉軸受が多用されている。一方、オフロードカーやトラック等、車体重量が嵩む車両には複列円錐ころ軸受が使用されている。
このような転がり軸受の代表的な一例を、本発明の第1の実施形態を示す図1によって説明する。この転がり軸受1は第1世代と称される車輪用軸受装置に用いられ、内周にテーパ状の複列の外側転走面2a、2aが形成された外輪(外方部材)2と、外周に前記複列の外側転走面2a、2aに対向するテーパ状の内側転走面3aが形成された一対の内輪(内方部材)3と、両転走面間に収容された複列の転動体(円錐ころ)4、4と、これらの転動体4を転動自在に保持する保持器5と、外輪2の両端部に装着されたシール6、7とを備えている。
外輪2は、SUJ2(JIS G 4805)等の高炭素クロム軸受鋼、あるいは浸炭鋼からなり、高炭素クロム軸受鋼は820〜860℃で焼き入れされた後、160〜200℃で焼き戻しされ、58〜64HRCの範囲に芯部まで硬化処理されている。浸炭鋼の場合は、表面が58〜64HRCの範囲に硬化処理される。一方、内輪3および転動体4も、外輪2と同様、SUJ2(JIS G 4805)等の高炭素クロム軸受鋼、あるいは浸炭鋼からなり、高炭素クロム軸受鋼は58〜64HRCの範囲に芯部まで硬化処理され、浸炭鋼の場合は、表面が58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。内輪3には大径側端部に大鍔3bが形成され、転動体4を案内している。そして、一対の内輪3、3の正面側端面が突き合された状態でセットされ、所謂背面合せタイプの複列の円錐ころ軸受を構成している。また、外輪2と内輪3との環状空間を密封するシール6、7により、軸受内部に封入された潤滑グリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
一対の内輪3、3の小径端部3cの内周には環状溝8がそれぞれ形成され、この環状溝8に連結環9が装着されている。この連結環9は、鋼板をプレス加工によって断面が略コの字状に形成され、輸送中に内輪3が分離するのを防止すると共に、図示しないハブ輪から一対の内輪3、3を引き抜く際、一方の内輪3がハブ輪に残らないように一対の内輪3、3を所定の抜け耐力をもって連結している。
この種の転がり軸受1は、従来、予め保持器5に転動体4が組み込まれ、これらを内輪3に組み立てたサブアッシがそれぞれ外輪2の両側から嵌挿され、外輪2と内輪3との環状空間から所定量のグリースが封入される。その後、シール6、7が装着されると共に、一対の内輪3、3に連結環9が装着されて組立が完了する。しかし、係る先行技術は、文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
しかしながら、従来、軸受内部に封入されるグリース量に関して、例えば、軸受内部の全空間容積あるいは静止空間容積に対する比率が経験則に基いて規定され、所定量のグリースが封入されるが、その封入部位や封入状態に関しては、余り注意が払われていないのが現状であった。ここで、全空間容積とは、転動体4や保持器5等、軸受構成部品間に形成される全ての内部空間の容積を言い、また、静止空間容積とは、シール6、7等、静止部品と転動体4等の回転部品との間に形成される環状空間の容積を言う。
図7は、図1のA−A線に沿った横断面を模式的に示したものであるが、転動体4と、外輪2および内輪3の両転走面3aとの接触部、あるいは、転動体4と大鍔3bとの接触部にはグリースが行き届かず、グリースによる油膜層が完全に形成されていなかった。
特に、この種の車輪用の転がり軸受においては、図示しないハブ輪に圧入され、締結ボルトを所定の締付トルクで緊締して所定の予圧量が設定される。したがって、軸受単体の状態では接触部にすきまが存在し、輸送時に内外輪2、3と転動体4とが相互に振動することにより、完全に油膜層が形成されていない接触部にフレッティングが発生する恐れがあった。このフレッティングにより、両転走面2a、3aおよび転動体4に微細な傷ができ、異音または早期剥離に繋がることがある。ここで、フレッティングとは、例えば、小振幅な振動荷重が加わることにより発生する微細な圧痕で、例えば、転走面に転動体ピッチのくぼみが発生する現象で、ブリネル圧痕とも言われている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、輸送時の振動あるいは衝撃荷重によるフレッティングを防止し、耐久性を向上させた転がり軸受およびその製造方法を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された内方部材と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複数の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、軸受内部に所定量のグリースが封入された転がり軸受において、前記転がり軸受が未使用状態で、前記転動体と、前記外方部材および内方部材の転走面との接触部に前記グリースによる油膜層が形成されている。
このように、軸受内部に所定量のグリースが封入された密封形の転がり軸受において、転がり軸受が未使用状態で、転動体と、外方部材および内方部材の転走面との接触部にグリースによる油膜層が形成されているので、輸送時の振動あるいは衝撃荷重によるフレッティングを防止し、耐久性を向上させた転がり軸受を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、前記内方部材が一対の内輪からなり、これら内輪の大径側端部に前記転動体を案内する大鍔が形成されると共に、前記転がり軸受が、前記内輪の正面側端面が突き合された状態でセットされた背面合せタイプの複列円錐ころ軸受であっても良いし、また、請求項3に記載の発明のように、前記内方部材が一対の内輪からなり、前記転がり軸受が、前記内輪の正面側端面が突き合された状態でセットされた背面合せタイプの複列アンギュラ玉軸受であっても良い。
また、本発明のうち請求項4に記載の方法発明は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された内方部材と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複数の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、軸受内部に所定量のグリースが封入された転がり軸受の製造方法において、前記転動体間で、かつ前記保持器と内方部材とで形成される環状空間を狙って所定量のグリースが封入されるグリース封入工程と、このグリース封入工程後、前記外方部材または内方部材のどちらか一方を回転させ、前記転がり軸受が馴らし運転される馴らし工程とを備えている。
これにより、少なくとも転動体と、外方部材および内方部材の転走面との接触部にグリースが行き届くと共に、グリースによる油膜層が均一、かつ確実に形成され、輸送時の振動あるいは衝撃荷重によるフレッティングを防止できる転がり軸受を提供することができる。
好ましくは、請求項5に記載の発明のように、前記馴らし工程が、前記外方部材に僅かなラジアル荷重が負荷され、この外方部材に対して前記内輪を前記転動体間のピッチの1/2程度に正逆微動回転されることによって行われていれば、転がり軸受の軸受内部空間に充填されたグリースが各接触部に浸透し、一層均一・平坦化された油膜を確実に形成することができる。
本発明に係る転がり軸受は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された内方部材と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複数の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、軸受内部に所定量のグリースが封入された転がり軸受において、前記転がり軸受が未使用状態で、前記転動体と、前記外方部材および内方部材の転走面との接触部に前記グリースによる油膜層が形成されているので、転がり軸受が未使用状態で、転動体と、外方部材および内方部材の転走面との接触部にグリースによる油膜層が形成されているので、輸送時の振動あるいは衝撃荷重によるフレッティングを防止し、耐久性を向上させた転がり軸受を提供することができる。
また、本発明に係る転がり軸受の製造方法は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された内方部材と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複数の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、軸受内部に所定量のグリースが封入された転がり軸受の製造方法において、前記転動体間で、かつ前記保持器と内方部材とで形成される環状空間を狙って所定量のグリースが封入されるグリース封入工程と、このグリース封入工程後、前記外方部材または内方部材のどちらか一方を回転させ、前記転がり軸受が馴らし運転される馴らし工程とを備えているので、少なくとも転動体と、外方部材および内方部材の転走面との接触部にグリースが行き届くと共に、グリースによる油膜層が均一、かつ確実に形成され、輸送時の振動あるいは衝撃荷重によるフレッティングを防止できる転がり軸受を提供することができる。
内周にテーパ状の複列の外側転走面が形成された外輪と、外周に前記複列の外側転走面に対向するテーパ状の内側転走面が形成された一対の内輪と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複数の円錐ころと、前記外輪と内輪との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、軸受内部に所定量のグリースが封入され、前記内輪の正面側端面が突き合された状態でセットされた背面合せタイプの車輪用転がり軸受において、前記転がり軸受が未使用状態で、前記円錐ころと、前記外輪および内輪の転走面との接触部に前記グリースによる油膜層が形成されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る転がり軸受の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は、図1のA−A線に沿った横断面図、図3(a)は、図1のB部を拡大した説明図、(b)は、図1のC部を拡大した説明図、図4は、本発明に係る転がり軸受のグリース封入工程を示す説明図、図5は、馴らし工程を示す説明図である。なお、この転がり軸受の基本構成は、前述の従来技術の1例としてこの図1を用いて説明したので、詳細な説明を省略し、本発明の特徴部分を主体に説明する。
この転がり軸受1は、車輪用軸受装置に使用される第1世代と称される構成を有し、内周にテーパ状の複列の外側転走面2a、2aが形成された外輪2と、外周に前記複列の外側転走面2a、2aに対向するテーパ状の内側転走面3aが形成された一対の内輪3と、両転走面間に収容された複列の転動体4、4と、これらの転動体4を転動自在に保持する保持器5と、外輪2の両端部に装着されたシール6、7とを備え、一対の内輪3、3の正面側端面が突き合された状態でセットされた背面合せタイプの複列の円錐ころ軸受を構成している。
本実施形態では、図4に示すように、組み立てられた転がり軸受1にグリースが封入される。このグリース封入工程では、転がり軸受1は、グリース封入治具10、10に挟持され、縦型に載置された状態で所定量のグリースが封入される。グリース封入治具10、10は、底部に円筒状の導入部10aが突設され、全体として略カップ状に形成されている。また、グリース封入治具10、10の開口部には外輪2と内輪3との環状空間に嵌挿される環状のノズル部11が形成され、導入部10aの導入孔12からこのノズル部11に連通する通孔13が形成されている。
グリースは、図中矢印にて示すように、導入孔12から圧送され、通孔13を介してノズル部11のノズル11aから軸受内部に封入される。具体的には、ノズル11aは転動体4、4間に配置され、保持器5と内輪3とで形成される環状空間を狙ってグリースが封入される。
さらに、本実施形態では、グリース封入後に転がり軸受1の馴らし工程が付加されている。図5に示すように、馴らし運転は、外輪2を支持する固定治具14に対し、一対の内輪3、3を挟持する回転治具15、16を介して内輪3を所定の回転数で回転駆動して行われる。この結果、図2に示すように、少なくとも転動体4と、外輪2および内輪3の両転走面2a、3aとの接触部(線接触)、および転動体4と内輪3の大鍔部3bとの接触部(線接触)にグリースが行き届き、図3(a)、(b)に模式的に示すように、グリースによる油膜層が完全に形成される。これにより、輸送時の振動あるいは衝撃荷重によるフレッティングを防止し、耐久性を向上させた転がり軸受1を提供することができる。
なお、ここで、内輪3を固定して外輪2を回転駆動するようにしても良いが、内輪3、3を回転治具15、16によって回転駆動した方が、内輪3、3の外周面に付着したグリースが遠心力により拡散し易いため、馴らし運転として好ましい。さらに、内輪3を一定の方向に回転駆動するのではなく、例えば、転動体4間のピッチの1/2程度に内輪3、3を正逆微動回転させ、外輪2に僅かなラジアル荷重を負荷させて馴らし運転することにより、転がり軸受1の軸受内部空間に充填されたグリースが各接触部に浸透し、一層均一・平坦化された油膜を確実に形成することができる。
ここでは、車輪用軸受装置に使用される転がり軸受として複列の円錐ころ軸受について詳述したが、本発明に係る転がり軸受は、これに限らず、複列のアンギュラ玉軸受を適用することができる。図6は、本発明に係る転がり軸受の第2の実施形態を示す縦断面図である。なお、前述した実施形態と同一部位、同一部品、あるいは同一の機能を有する部品、部位には同じ符号を付けて重複した説明を省略する。
この転がり軸受17は、図6(a)に示すように、内周に円弧状の複列の外側転走面18a、18aが形成された外輪18と、この複列の外側転走面18a、18aに対向する円弧状の内側転走面19aが外周に形成された一対の内輪19、19と、これら両転走面間に収容された複列の転動体(ボール)20、20と、これら複列の転動体20、20を転動自在に保持する保持器21とを備えている。そして、外輪18と内輪19との間に形成される環状空間を密封するためにシール22、7が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
外輪18は、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。一方、内輪19は、外輪18と同様、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。
ここで、転がり軸受17にグリースが封入された後、馴らし運転が行われている。これにより、(b)に示すように、少なくとも転動体20と、外輪18および内輪19の両転走面18a、19aとの接触部(点接触)にグリースが行き届き、グリースによる油膜層が完全に形成される。したがって、輸送時の振動あるいは衝撃荷重によるフレッティングを防止し、耐久性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る転がり軸受は、例えば、車輪用軸受装置に使用され、車輪を回転自在に支承する転がり軸受に適用することができる。
本発明に係る転がり軸受の第1の実施形態を示す縦断面図である。 図1のA−A線に沿った横断面図である。 (a)は、図1のB部を拡大した説明図である。 (b)は、図1のC部を拡大した説明図である。 本発明に係る転がり軸受のグリース封入工程を示す説明図である。 同上、馴らし工程を示す説明図である。 (a)は、本発明に係る転がり軸受の第2の実施形態を示す縦断面図である。 (b)は、(a)の要部拡大図である。 図1のA−A線に沿った横断面図で、従来の転がり軸受を示すための説明図である。
符号の説明
1、17・・・・・・・・転がり軸受
2、18・・・・・・・・外輪
2a、18a・・・・・・外側転走面
3、19・・・・・・・・内輪
3a、19a・・・・・・内側転走面
3b・・・・・・・・・・大鍔
3c・・・・・・・・・・小径端部
4、20・・・・・・・・転動体
5、21・・・・・・・・保持器
6、7、22・・・・・・シール
8・・・・・・・・・・・環状溝
9・・・・・・・・・・・連結環
10・・・・・・・・・・グリース封入治具
10a・・・・・・・・・導入部
11・・・・・・・・・・ノズル部
11a・・・・・・・・・ノズル
12・・・・・・・・・・導入孔
13・・・・・・・・・・通孔
14・・・・・・・・・・固定治具
15、16・・・・・・・回転治具

Claims (5)

  1. 内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された内方部材と、
    前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複数の転動体と、
    前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、
    軸受内部に所定量のグリースが封入された転がり軸受において、
    前記転がり軸受が未使用状態で、前記転動体と、前記外方部材および内方部材の転走面との接触部に前記グリースによる油膜層が形成されていることを特徴とする転がり軸受。
  2. 前記内方部材が一対の内輪からなり、これら内輪の大径側端部に前記転動体を案内する大鍔が形成されると共に、前記転がり軸受が、前記内輪の正面側端面が突き合された状態でセットされた背面合せタイプの複列円錐ころ軸受からなる請求項1に記載の転がり軸受。
  3. 前記内方部材が一対の内輪からなり、前記転がり軸受が、前記内輪の正面側端面が突き合された状態でセットされた背面合せタイプの複列アンギュラ玉軸受からなる請求項1に記載の転がり軸受。
  4. 前記内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された内方部材と、前記両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複数の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、軸受内部に所定量のグリースが封入された転がり軸受の製造方法において、前記転動体間で、かつ前記保持器と内方部材とで形成される環状空間を狙って所定量のグリースが封入されるグリース封入工程と、このグリース封入工程後、前記外方部材または内方部材のどちらか一方を回転させ、前記転がり軸受が馴らし運転される馴らし工程とを備えていることを特徴とする転がり軸受の製造方法。
  5. 前記馴らし工程が、前記外方部材に僅かなラジアル荷重が負荷され、この外方部材に対して前記内輪を前記転動体間のピッチの1/2程度に正逆微動回転されることによって行われる請求項4に記載の転がり軸受の製造方法。
JP2005244149A 2005-08-25 2005-08-25 転がり軸受およびその製造方法 Pending JP2007057013A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005244149A JP2007057013A (ja) 2005-08-25 2005-08-25 転がり軸受およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005244149A JP2007057013A (ja) 2005-08-25 2005-08-25 転がり軸受およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007057013A true JP2007057013A (ja) 2007-03-08

Family

ID=37920667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005244149A Pending JP2007057013A (ja) 2005-08-25 2005-08-25 転がり軸受およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007057013A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223872A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Jtekt Corp ハブユニットの製造方法
WO2019244877A1 (ja) * 2018-06-21 2019-12-26 Ntn株式会社 潤滑剤封入装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223872A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Jtekt Corp ハブユニットの製造方法
WO2019244877A1 (ja) * 2018-06-21 2019-12-26 Ntn株式会社 潤滑剤封入装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5278935B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5099872B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2006349059A (ja) 車輪用軸受装置
JP2011027130A (ja) 車輪用軸受装置
JP4998983B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2006329320A (ja) 車輪用軸受装置
JP6114556B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2007237791A (ja) 車輪用軸受装置
JP2008155837A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007057013A (ja) 転がり軸受およびその製造方法
JP2006105304A (ja) 車輪用軸受装置
JP4854324B2 (ja) 車輪用軸受装置のシール圧入方法
JP5147100B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4994713B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2006242257A (ja) 車輪用軸受装置
JP4998980B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008163979A (ja) 車輪用軸受装置
JP2006052752A (ja) 車輪用軸受装置
JP4936373B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5030187B2 (ja) 車輪用軸受装置のグリース封入方法
JP2008045674A (ja) 車輪用軸受装置
JP5121603B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4969899B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5051747B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008057713A (ja) 車輪用軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091023

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091029

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100305