JP2007056939A - 高速モータ用軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速条件で使用されても優れた耐久性を有する高速モータ用軸受を提供する。
【解決手段】毎分5万回転以上の回転速度で使用される高速モータ用軸受を、内輪10と、外輪11と、両軌道面10a,11a間に転動自在に配された複数の転動体12と、転動体12を保持する保持器13と、内輪10及び外輪11の間の隙間の開口を覆う密封装置14,14と、で構成した。そして、内輪10と外輪11と密封装置14,14とで囲まれた空隙部に、基油と増ちょう剤と二酸化ケイ素等の固体潤滑剤とを含有するグリース組成物15を充填した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、毎分5万回転以上の回転速度で使用される高速モータ用軸受に関する。
従来、高速モータ用軸受には、モータの高効率化のために高速回転での使用が求められていた。また、省エネルギーの観点から、消費電力低減のために低トルクであることも求められていた。特に、モータ構造がブラシモータからブラシレスモータへ移行することにともない、さらなる高速化と耐久性の向上が求められている。
このように、高速モータ用軸受に対して様々な要求があるが、従来の一般的なグリース組成物を封入した場合は、回転トルクが高いという問題や、グリース組成物が遠心力で飛散して漏洩し、軸受寿命が短くなるという問題があった。
このような問題を解決するため、例えば特許文献1には、40℃における動粘度が50〜70mm2 /sであり、且つ、炭素原子数28〜32の炭化水素分子を3〜6質量%含有する合成炭化水素油の基油と増ちょう剤を含むグリース組成物が提案されている。
特開2002−309278号公報
回転速度が速いほど、転がり軸受の転動体と内外輪との接触部には大きな滑り摩擦が生じる。この滑り摩擦部においては、潤滑剤による油膜形成力が弱いため、軸受鋼等の金属同士の直接接触が生じやすくなり、摩耗や焼付き等の軸受損傷が発生しやすくなる。
特許文献1に記載のグリース組成物を使用した場合は、前述のような滑り摩擦部において金属同士の直接接触を防止することが困難な場合があり、高速条件で使用される転がり軸受の耐久性が不十分となるおそれがあった。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、高速条件で使用されても優れた耐久性を有する高速モータ用軸受を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る高速モータ用軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内輪と前記外輪との間に形成される空隙部内に配されたグリース組成物と、を備え、毎分5万回転以上の回転速度で使用される高速モータ用軸受において、前記グリース組成物は固体潤滑剤を含有することを特徴とする。
このような構成であれば、固体潤滑剤が転動体と内外輪との接触部に入り込んで、金属同士の直接接触が抑制されるので、滑り摩擦が増大するような高速回転で使用されても、優れた耐摩耗性及び耐焼付き性が発現され長寿命となる。
固体潤滑剤としては、常温常圧で固体であり、潤滑性を有するものが好ましい。例えば、二硫化モリブデン(MoS2 ),二硫化タングステン(WS2 ),六方晶窒化ホウ素(h−BN),グラファイト,マイカ等のような層状構造を有する物質や、一次粒径が3nm以上100nm以下の金属酸化物,金属炭化物,炭素系超微粒子,軟質金属(銀,金,錫等)があげられる。
これらの固体潤滑剤は、前述のように金属同士の直接接触を抑制する効果を有するとともに、グリース組成物のトルク特性を損なわせることがない。特に、一次粒径が3nm以上50nm以下の金属酸化物(二酸化ケイ素(SiO2 ),二酸化チタン(TiO2 )等)及び炭素系超微粒子は、金属同士の直接接触を抑制する効果が優れている。さらに、表面に疎水化処理を施されたものが、より好ましい。
グリース組成物中の固体潤滑剤の含有量は、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましい。0.01質量%未満であると、十分な耐久性が得られないおそれがある。一方、5質量%超過であるとグリース組成物が硬くなりやすいため、適当な油膜形成能が得られないおそれがある。
本発明の高速モータ用軸受は、毎分5万回転以上の回転速度で使用されても、優れた耐久性を有している。
本発明に係る高速モータ用軸受の実施の形態を、図1の部分縦断面図を参照しながら詳細に説明する。
図1の深溝玉軸受は、外周面に軌道面10aを有する内輪10と、軌道面10aに対向する軌道面11aを内周面に有する外輪11と、両軌道面10a,11a間に転動自在に配された複数の転動体12と、内輪10及び外輪11の間に複数の転動体12を保持する保持器13と、内輪10及び外輪11の間の隙間の開口を覆う密封装置14,14と、で構成されている。そして、内輪10と外輪11と密封装置14,14とで囲まれた空隙部(軸受空間)には、両軌道面10a,11aと転動体12との間の潤滑を行うグリース組成物15が充填されており、密封装置14,14により深溝玉軸受内部に密封されている。このグリース組成物15は、基油,増ちょう剤,及び固体潤滑剤を含有している。
この深溝玉軸受は高速モータ用軸受として好適であり、毎分5万回転以上の高速回転で使用することが可能である。内輪10の内径は4mm以上18mm以下であることが好ましい。また、内輪10,外輪11,及び転動体12は、HRC60〜64の硬さを有する軸受鋼で構成することが好ましい。さらに、保持器13は、鋼製保持器又は樹脂製の冠形保持器が好ましい。さらに、密封装置14としては、非接触形のシールド板,非接触形のゴムシール,又は接触形のゴムシールが用いられる。
さらに、高速回転における高効率化及び低トルク化を図るため、転動体12の直径をDb、内外輪10,11の軌道面の曲率半径をそれぞれRi,Roとした場合に、下記の3つの式を満足することが好ましい。
0.52<Ro/Db≦0.65
0.50<Ri/Db≦0.65
Ro/Db>Ri/Db
さらに、ラジアル内部すきまは、3〜28μmに設定することが好ましい。高速回転時には内輪10と軸との間でクリープが発生することがあるため、内輪10を所定の締め代で軸に嵌合することにより、軸受の高速回転安定性を向上させる。
さらに、グリース組成物の増ちょう剤の種類は特に限定されるものではないが、リチウム石けん等の金属石けんや、リチウムコンプレックス石けん,バリウムコンプレックス石けん等の金属複合石けんや、ウレア化合物等を好適に用いることができる。
また、グリース組成物の基油の種類は特に限定されるものではないが、鉱油や、合成炭化水素油,エステル油,エーテル油,シリコーン油等の合成油を好適に用いることができる。基油の40℃における動粘度は、熱安定性及びトルク特性に優れるため、20〜100mm2 /sとすることが好ましい。20mm2 /s未満であると熱安定性に劣るおそれがあり、100mm2 /s超過であると、高トルクとなって高速モータ用として適切でなくなるおそれがある。
グリース組成物の混和ちょう度は、220〜295であることが好ましい。220未満であるとグリース組成物が硬すぎるため油膜形成能に劣るおそれがあり、295超過であると、軟らかすぎるため軸受からのグリース組成物の漏洩量が多くなって、耐久性が不十分となるおそれがある。また、グリース組成物には、耐熱性や防錆性等の諸性能を向上させるため、酸化防止剤,防錆剤,清浄分散剤,極圧剤等の添加剤を添加してもよい。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、転がり軸受の例として深溝玉軸受をあげて説明したが、本発明は、他の種類の様々な転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受,自動調心玉軸受,円筒ころ軸受,円すいころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受,スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受である。
また、本実施形態の転がり軸受は、高速モータ用軸受として好適であるが、他の用途にも問題なく使用可能である。
〔実施例〕
以下に、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
40℃における動粘度が48mm2 /sである合成炭化水素油を基油、ジウレア化合物を増ちょう剤とし、混和ちょう度が260であるベースグリースに、1質量%の固体潤滑剤を混合したグリース組成物を用意した。使用した固体潤滑剤は、一次粒径が2μmの二硫化モリブデン(MoS2 )、一次粒径が100nmの錫(Sn)、一次粒径が13nmの疎水性二酸化ケイ素(SiO2 )、一次粒径が15nmの二酸化チタン(TiO2 )、一次粒径が40nmのカーボンブラック(CB)、及び、前記疎水性二酸化ケイ素と前記二酸化チタンとを1対1で混合したもの(すなわち、それぞれ0.5質量%)である。
これらのグリース組成物を日本精工株式会社製の呼び番号608の深溝玉軸受(内径8mm,外径22mm,幅7mm)に封入し、耐久試験及びトルク測定を行った。なお、この深溝玉軸受は、プラスチック製の冠形保持器と、鋼製のシールド板とを備えている。
耐久試験は、ブラシモータを使用したクリーナモータ環境を想定して、与圧49N、回転速度50000min-1、軸受温度80℃、ブラシ摩耗粉混入条件下において行った。そして、軸受温度が85℃に上昇した時点を焼付き寿命とした。また、トルク測定は、与圧29.4N、回転速度1800min-1、室温下で行った。
それぞれの結果を図2のグラフに示す。なお、グラフに示した焼付き寿命及びトルクの数値は、固体潤滑剤を含有していないベースグリースを封入した深溝玉軸受の焼付き寿命及びトルクを1とした場合の相対値でそれぞれ示してある。グラフから分かるように、固体潤滑剤を含むグリース組成物が封入された深溝玉軸受は、高速回転で使用しても、トルク特性を損なうことなく優れた耐久性を有していた。特に、疎水性二酸化ケイ素と二酸化チタンとの両方を用いた場合に、焼付き寿命が優れていた。
次に、前述と同様のグリース組成物を、日本精工株式会社製の呼び番号696の深溝玉軸受(内径6mm,外径15mm,幅5mm)に封入し、耐久試験を行った。なお、この深溝玉軸受は、プラスチック製の冠形保持器と、鋼製のシールド板とを備えている。耐久試験は、ブラシレスモータを使用した環境を想定して、与圧29.4N、回転速度100000min-1、軸受温度80℃において行った。そして、軸受温度が85℃に上昇した時点を焼付き寿命とした。
結果を図3のグラフに示す。なお、グラフに示した焼付き寿命の数値は、固体潤滑剤を含有していないベースグリースを封入した深溝玉軸受の焼付き寿命を1とした場合の相対値で示してある。グラフから分かるように、固体潤滑剤を含むグリース組成物が封入された深溝玉軸受は、高速回転で使用しても優れた耐久性を有していた。特に、疎水性二酸化ケイ素と二酸化チタンとの両方を用いた場合に、焼付き寿命が優れていた。
本発明に係る高速モータ用軸受の一実施形態である深溝玉軸受の構成を示す部分縦断面図である。 耐久試験及びトルク測定の結果を示すグラフである。 耐久試験の結果を示すグラフである。
符号の説明
10 内輪
10a 軌道面
11 外輪
11a 軌道面
12 転動体
15 グリース組成物

Claims (1)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に転動自在に配された複数の転動体と、前記内輪と前記外輪との間に形成される空隙部内に配されたグリース組成物と、を備え、毎分5万回転以上の回転速度で使用される高速モータ用軸受において、前記グリース組成物は固体潤滑剤を含有することを特徴とする高速モータ用軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009183048A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Mitsubishi Electric Corp 電動機及び換気装置
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WO2021085100A1 (ja) 2019-10-31 2021-05-06 ミネベアミツミ株式会社 低発塵高速回転用グリース組成物及びそれを封入した軸受

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