JP2010043686A - 焼結含油軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】クリーンルーム用途に適した低発塵で安価な焼結含油軸受を提供する
【解決手段】焼結含油軸受1は、ステンレス鋼粉末を主成分として形成された焼結金属の多孔質体であり、その内部気孔に、エーテル油を基油とし、化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩、例えばステアリン酸リチウムを増ちょう剤とした潤滑グリースが含浸されたものである。軸受成形用の原料粉には硫化マンガンを配合するようにしても良い。
【選択図】図1
【解決手段】焼結含油軸受1は、ステンレス鋼粉末を主成分として形成された焼結金属の多孔質体であり、その内部気孔に、エーテル油を基油とし、化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩、例えばステアリン酸リチウムを増ちょう剤とした潤滑グリースが含浸されたものである。軸受成形用の原料粉には硫化マンガンを配合するようにしても良い。
【選択図】図1
Description
本発明は、焼結含油軸受に関し、特に半導体製造設備や液晶製造設備等、いわゆるクリーンルーム内で使用される製造設備に好適な焼結含油軸受に関する。
半導体や液晶は、その完成品や部品に触れる空気中の粒状物質量が一定レベル以下となるように空調管理がなされた、いわゆるクリーンルーム内で製造されるのが一般的である。これは、微細な粒状物質が製品や部品に付着すると、製品歩留や製造効率が低下するからである。そのため、このような環境下に設置された製造設備に用いられる軸受には、微細な粒状物質が極力発生しないことが求められる。
ここで、この種の製造設備に用いられる軸受としては、いわゆる転がり軸受やすべり軸受があり、この中でもすべり軸受の一種である焼結含油軸受は、ほぼ無給油で長期間に亘って安定した軸受性能を発揮することができるため近年多用される傾向にある。クリーンルーム内に設置される製造設備に対して給油する際には、微細な粒状物質の発生を極力抑制すべく給油作業に各別の配慮を払う必要があるが、焼結含油軸受であればこのような問題も可及的に解消することができるためである。
例えば、特開2006−242224号公報(特許文献1)には、ステンレス鋼粉末を主成分とし、これに硫化マンガン(MnS)粉末を配合した原料粉を圧粉・焼結して得られた焼結体(焼結軸受)に、潤滑流体を含浸させてなる焼結含油軸受が開示されている。この焼結含油軸受は、主成分となる金属粉がステンレス鋼であるから高い防錆性能による酸化成分の飛散防止、及び耐摩耗性を具備するものであることに加え、相手軸との摺動時には、硫化マンガン中の硫黄成分によって潤滑性および極圧性の高い膜が摺動面上に形成されるから耐摩耗性や耐焼付性が一層高まるというものである。従って、相手軸との間で摺動接触が繰り返される場合であっても、摺動面の摩耗に起因した微細な粒状物質の発生は高いレベルで防止されるため、上記のような製造設備に好適であると言える。
特開2006−242224号公報
上記特許文献1に係る焼結含油軸受においては、使用可能な潤滑流体を特に限定しておらず、潤滑油および潤滑グリースの何れであっても使用可としている。しかしながら、潤滑油は一般に低粘度であるから飛散性、すなわち周辺環境を汚染する可能性が高く、クリーンルーム用途の焼結含油軸受には不適である。また、使用可能な潤滑グリースとして挙げられているエステル系グリースは、基油であるエステル油がグリースの飛散性を増大させることが知られており、上記同様クリーンルーム用途の焼結含油軸受には不適である。このような問題は、例えば、別途のシール部材を設けることによって回避することも可能であるが、コスト増が避けられないものとなる。
他方、クリーンルーム用途に適した低飛散性を具備する潤滑グリースとして、例えば、パーフルポリエーテル(PEPE)を基油とし、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を増ちょう剤とするフッ素系グリースが知られているが、潤滑性能が十分でなく、また、非常に高価であるという問題がある。
本発明の課題は、クリーンルーム用途に適した低発塵で安価な焼結含油軸受を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明では、ステンレス鋼粉末を主成分とする原料粉を焼結して得られた焼結体に、エーテル油を基油とし、化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩を増ちょう剤とした潤滑グリースを含浸させてなる焼結含油軸受を提供する。
上記のように、本発明に係る焼結含油軸受は、ステンレス鋼粉末を主成分とする原料粉を焼結して得られたものであるから、その他の金属粉、例えば銅粉末や鉄粉末を主成分とするものに比べて高い防錆性能および耐摩耗性を具備する。そのため、酸化した金属粉成分の空気中への飛散を防止すると共に、相手軸との摺動接触に伴う摩耗粉の発生が可及的に防止される。また、本願発明者が鋭意研究を重ねた結果、軸受の内部気孔に含浸させる潤滑流体を、エーテル油を基油とし、水酸基を有さないリチウム塩を増ちょう剤とした潤滑グリースとすれば、低コストでありながら油(潤滑グリース)の飛散量を最大限に低減し得ることを見出した。
なお、増ちょう剤として化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩(リチウム石鹸)を選択使用した潤滑グリースが、飛散量(飛沫の発生量)を低減する上で有効となる理由は以下のものと考えられる。まず、リチウム塩には、化学構造式中に水酸基を有するものと有さないものとがあるが、一般に、化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩は、水酸基を有するリチウム塩に比べて繊維長が短小でグリース中への分散性が良好である。そのため、緻密なグリース構造を得て離油度を低下させることが、すなわちグリースの飛散量を低減することができる。
潤滑グリースの基油として用いるエーテル油は、25℃における表面張力が25mN/m以上であるものが望ましい。潤滑グリースの基油の表面張力が25mN/m未満であると、軸受と相手軸との相対回転時に両者間に形成される油膜の剛性が不十分となり、油膜が変形・破断等して潤滑グリースが周辺に飛散するおそれがあるからである。
化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩(リチウム石鹸)は種々存在するが、そのなかでも、ステアリン酸リチウムが性能面およびコスト面で特に好適である。
潤滑グリース中に占める増ちょう剤の配合割合は、10〜40質量%とするのが望ましい。配合割合が10質量%よりも少ないと、基油の配合割合が多くなる分、流動性が良好になり過ぎて(グリース粘度が低くなり過ぎて)飛沫が生じ易くなるおそれがあり、配合割合が40質量%を超えると、基油の配合割合が少なくなる分、グリース粘度が高くなり過ぎて潤滑性に支障が出るおそれがあるからである。
また、潤滑グリースの飛沫は、軸受と相手軸の相対移動によってこれが攪拌される結果生じるものであり、その発生のし易さはグリースの硬さによって左右される。グリースは、硬くなるほど飛沫が発生し難くなるが、その反面トルクが上昇し、軸受と相手軸とが円滑に相対移動することが難しくなる。本願発明者はこの点についても検証した結果、混和ちょう度(JIS K2220)が180未満の場合、円滑な相対移動が阻害される危険性が特に高くなり、混和ちょう度が300よりも大きいと飛沫が急激に発生し易くなることを見出した。従って、潤滑グリースは、その混和ちょう度が180以上300以下に調製されたものであるのが望ましい。
焼結体は、多孔質組織中に固体潤滑剤としての硫化マンガン(MnS)が分散したものとすることができる。上記特許文献1にも記載のように、母材がステンレス鋼である場合に、黒鉛や二硫化モリブデン等の固体潤滑剤を原料粉に配合すると、焼結時に母材(ステンレス鋼)よりも高硬度の化合物が生成されるため、相手軸への攻撃性が増し、摩耗粉が生じる可能性が高まる。この点、硫化マンガンであれば、硫化マンガン中の硫黄成分により潤滑性の高い膜が形成されるので、相手軸との間で摺動接触を繰り返したとしてもこれに起因した摩耗粉の発生が効果的に抑制あるいは防止される。このような効果を有効に享受するためには、原料粉中に占める硫化マンガン粉末の配合割合を0.5〜20質量%とした原料粉を用いて焼結体を形成するのが望ましい。
焼結体の内径面には、軸方向に延びる一又は複数の溝を形成することができる。このようにすれば、例えば、相手軸との摺動接触に伴って摩耗粉等の微細な粒状物質が生じた場合であっても、前記の溝で粒状物質を捕捉することができる。そのため、軸受外部への粒状物質の飛散を可及的に防止することができ、好適である。また、このような構成とすれば、相手軸との摺動面積が減じられる分低トルク化を図ることができ、相手軸との間での相対移動を一層円滑に行うことが可能となる。
以上の各構成を具備する焼結含油軸受において、長期間に亘って安定した軸受性能を発揮可能とすべく、含油率は、5〜25体積%とするのが望ましい。
なお、上述した本発明に係る焼結含油軸受は、相手軸に対して相対回転するもののみならず、相手軸に沿って相対スライドするものに好適に使用可能である。
以上に示すように、本発明によれば、潤滑グリースや摩耗粉等が飛散するおそれが少ないクリーンルーム用途に好適な焼結含油軸受を安価に提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る焼結含油軸受1を示すものである。同図に示す焼結含油軸受1は、焼結金属の多孔質体で円筒状に形成され、内部気孔に潤滑流体としての潤滑グリースが充満されたものであって、その内周には軸(図中二点鎖線で示す)が挿入される。焼結含油軸受1と軸とが相対回転すると、焼結含油軸受1の内部気孔に含浸させた潤滑グリースの滲み出しによって内周面2と軸との間の軸受隙間に油膜が形成され、該油膜によって軸が相対回転自在に支持される。
この焼結含油軸受1は、ステンレス鋼粉末を主成分とし、これにバインダや固体潤滑剤としての硫化マンガン(MnS)粉末を適量配合してなる原料粉を所定形状に圧粉成形した後、圧粉成形体に焼結、サイジング等を施して得られた焼結体(焼結金属軸受)に、潤滑流体としての潤滑グリースを含浸させることによって得られる。
主成分として用いられるステンレス鋼は、鋼組織の形態から限定されるものではなく、空気中で酸化クロムの不動態膜を形成することができるものであれば何れの組織であっても使用可能である。すなわち、SUS304に代表されるオーステナイト系、SUS430に代表されるフェライト系、およびSUS410に代表されるマルテンサイト系の何れであっても使用可能である。
原料粉(ステンレス鋼粉末)に対する硫化マンガン粉末の配合割合は、内周面2に所定の膜(硫黄系の潤滑性・耐極圧性の膜)を形成することができ、かつ母材の強度低下を招かない範囲、具体的には0.5〜20質量%とされる。硫化マンガン粉末の配合割合を0.5質量%未満とすると、所定の膜を形成することが、すなわち耐久性向上効果を有効に享受することができず、20質量%を超える配合割合とすると、母材の強度低下が顕著になるからである。
なお、内周面2の表面開孔率が5%未満だと、軸との間に形成される軸受隙間3に必要十分量の潤滑流体(潤滑グリース)を供給することが難しくなる。一方、表面開孔率が50%を超えると、圧力逃げが生じて十分な油膜剛性を確保することが難しくなり、軸との接触頻度が増大するおそれがある。さらには、軸受隙間3に過剰な量の潤滑グリースが供給されることとなって、軸との相対回転に伴って潤滑グリースが飛散するおそれが高まる。従って、軸受1の内周面の表面開孔率は5〜50%の範囲内とするのが望ましい。
焼結含油軸受1に含浸された潤滑グリースは、基油としてエーテル油を、また増ちょう剤としてリチウム塩(リチウム石鹸)を用いたものであり、これに必要に応じて酸化防止剤や防錆剤等の充填剤を適量配合して調製されたものである。使用可能なエーテル油としては、芳香環数が2〜5環のものを挙げることができるが、エーテル油の化学構造における環数が増加するにつれて低温域での性能が低下し、また価格も上昇する。そのため、環数が2〜4であって、アルキル置換基によって低温性能を向上させたジフェニル、トリフェニル、テトラフェニルのC12〜C20の(ジ)アルキル基が導入されたジフェニルエーテル油が望ましく、アルキルジフェニルエーテル油がより望ましい。なお、基油としてのエーテル油は、一種類のみを用いても良いし、複数混合したものを用いても良い。
基油として用いるエーテル油は、25℃における表面張力が25mN/m以上であるものが好適で、30〜55mN/mのものが特に望ましい。表面張力が25mN/m未満の基油を用いた潤滑グリースでは、軸受隙間3に形成される油膜の剛性が不十分となって、油膜が変形、破断等して潤滑グリースが周辺に飛散するおそれがあるからである。さらに言えば、基油は、その粘度範囲が10〜200mm2/sであるものが望ましい。粘度が10mm2/sよりも小さいものでは蒸発量が多くなってグリース寿命が低下するおそれがあり、粘度が200mm2/sよりも大きいものでは回転トルクの増大が顕著となるからである。
一方、増ちょう剤としてのリチウム塩としては、化学構造式中に水酸基を有するものと有さないものとがあるが、一般に、化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩は、水酸基を有するリチウム塩に比べてグリース中への分散性が良好である。そのため、緻密なグリース構造を得て離油度を低下させることが、すなわち潤滑グリースが周辺に飛散するのを可及的に防止することができて好適である。このような理由から、本発明にかかる焼結含油軸受1では、化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩を増ちょう剤とした潤滑グリースを用いている。なお、化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩の具体例としては、ラウリン酸(C12)リチウム、ミリスチン酸(C14)リチウム、パルミチン酸(C16)リチウム、マルガリン酸(C17)リチウム、ステアリン酸(C18)リチウム、アラキジン酸(C20)リチウム、ベヘン酸(C22)リチウム、リグノセリン酸(C24)リチウム、牛脂脂肪酸リチウム、リシノール酸リチウム、リシノエライジン酸リチウムなどを挙げることができ、この中でもステアリン酸リチウムが性能面およびコスト面のバランスに優れるため、特に好適である。
潤滑グリースに対する(占める)上記増ちょう剤の配合割合は、10〜40質量%とするのが望ましい。配合割合が10質量%よりも少ないと、基油の配合割合が多くなる分、流動性が良好になり過ぎて(グリース粘度が低くなり過ぎて)飛沫が生じ易くなるおそれがあり、配合割合が40質量%を超えると、基油の配合割合が少なくなる分、グリース粘度が高くなり過ぎて潤滑性に支障が出るおそれがあるからである。
なお、潤滑グリースに配合可能な酸化防止剤としては、フェニルαナフチルアミン、ジフェニルアミン、フェノチアジン等のアミン系酸化防止剤や、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等のフェノール系酸化防止剤を挙げることができる。また、使用可能な防錆剤としては、石油スルホン酸やジノニルナフタレンスルホン酸のナトリウム,カルシウム,マグネシウム,バリウムなどのスルホン酸塩を挙げることができる。
以上に示すように、本発明に係る焼結含油軸受1は、ステンレス鋼粉末を主成分とする原料粉を焼結して得られたものであるから、その他の金属粉、例えば銅粉末や鉄粉末を主成分とするものに比べて高い防錆性能および耐摩耗性を具備する。そのため、酸化した金属粉の飛散が防止されると共に、相手軸との摺動接触に伴う摩耗粉の発生が可及的に防止される。また、この焼結含油軸受1に含浸させる潤滑流体を、エーテル油を基油とし、かつ化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩(特に、ステアリン酸リチウム)を増ちょう剤とした潤滑グリースとすれば、上記の理由から、低コストでありながら、グリースの飛散量低減効果を最大限有効に享受することができる。従って、本発明に係る焼結含油軸受は、半導体製造設備や液晶製造設備等、クリーンルーム内に設置される製造設備に特に好適である。
なお、潤滑グリースの飛沫は、焼結含油軸受1と軸との相対回転によって潤滑グリースが攪拌される結果生じるものであり、飛散性はグリースの硬さによっても左右される。潤滑グリースは、硬くなるほどその飛散性は低下するが、その反面トルクが上昇し、軸受と相手軸とが円滑に相対移動することが難しくなる。そのため、潤滑グリースの混和ちょう度は、180以上300以下に調製するのが望ましい。混和ちょう度が180未満の場合、円滑な相対回転が阻害される危険性が高くなり、混和ちょう度が300よりも大きいと潤滑グリースの飛散量が急激に増加するからである。
図2は、本発明に係る焼結含油軸受1の第2実施形態を概念的に示すものである。同図に示す焼結含油軸受1が図1に示すものと異なる主な点は、内周面2に、軸方向に延びる複数の溝4を設けた点にある。図示例では、円周方向の6箇所に溝4を等配している。かかる構成とすれば、例えば、軸との摺動接触に伴って摩耗粉等の微細な粒状物質が生じた場合であっても、溝4で粒状物質を捕捉することができる。そのため、周辺環境への粒状物質の飛散を可及的に防止することができ、好適である。また、このような溝4を設けておけば、軸との摺動面積が減じられる分低トルク化することができ、軸との間の相対回転を一層円滑に行うことが可能となる。
なお、溝4は、円周方向の複数箇所に設ける他、円周方向の一箇所にのみ設けるようにしても良い。溝4の数は、種々の要求特性に応じて、適宜変更可能である。
また、以上で説明した本発明に係る焼結含油軸受1の各実施形態において、長期間に亘って安定した軸受性能を発揮可能とする上で、含油率は5〜25体積%とするのが望ましい。
以上では、軸を相対回転可能に支持する焼結含油軸受1に本発明の構成を適用した場合について説明を行ったが、上記本発明の構成は、軸に沿って相対スライド可能に支持される焼結含油軸受1にも好適に採用可能である。また、本発明に係る焼結含油軸受1の形態は円筒状のみならず、矩形状、多角形状、楕円状等、その他の形態とすることももちろん可能である。
1 焼結含油軸受
2 内周面(摺動面)
3 軸受隙間
4 溝
2 内周面(摺動面)
3 軸受隙間
4 溝
Claims (9)
- ステンレス鋼粉末を主成分とする原料粉を焼結して得られた焼結体に、エーテル油を基油とし、化学構造式中に水酸基を有さないリチウム塩を増ちょう剤とした潤滑グリースを含浸させてなる焼結含油軸受。
- 前記エーテル油は、25℃における表面張力が25mN/m以上のものである請求項1に記載の焼結含油軸受。
- 前記リチウム塩が、ステアリン酸リチウムである請求項1又は2に記載の焼結含油軸受。
- 前記潤滑グリース中に占める前記増ちょう剤の配合割合を10〜40質量%とした請求項1〜3の何れかに記載の焼結含油軸受。
- 前記潤滑グリースは、その混和ちょう度が180以上300以下に調製されたものである請求項1〜4の何れかに記載の焼結含油軸受。
- 前記焼結体は、多孔質組織中に硫化マンガンが分散したものである請求項1〜4の何れかに記載の焼結含油軸受。
- 前記焼結体は、原料粉中に占める硫化マンガン粉末の配合割合を0.5〜20質量%として得られたものである請求項6記載の焼結含油軸受。
- 前記焼結体の内径面に、軸方向に延びる一又は複数の溝が形成された請求項1〜7の何れかに記載の焼結含油軸受。
- 含油率が、5〜25体積%である請求項1〜8の何れかに記載の焼結含油軸受。
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Cited By (3)
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JP2013204072A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Ntn Corp | 焼結金属軸受 |
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-
2008
- 2008-08-12 JP JP2008207799A patent/JP2010043686A/ja not_active Withdrawn
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CN104204574A (zh) * | 2012-03-19 | 2014-12-10 | Ntn株式会社 | 烧结金属轴承 |
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Legal Events
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