JP2007056078A - 導電性ケーブルハウジング - Google Patents

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Abstract

【課題】 摺動性、剛性に優れ、かつ導電性に優れたケーブルハウジングを提供する。給電ケーブル、信号ケーブル、光ケーブル等のケーブルを支持するケーブルハウジング、特に精密機械製造装置用のケーブルハウジングに好適に使用される。
【解決手段】 (A)ポリアミド樹脂、(B)酸変性エチレン共重合体、(C)炭素繊維、及び(D)カーボンブラックを含有するポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする。好ましくは、(A)ポリアミド樹脂 65〜75重量%及び(B)酸変性エチレン共重合体 10〜20重量%、(C)炭素繊維 3〜15重量%、及び(D)カーボンブラック 2〜10重量%を含有するポリアミド樹脂組成物からなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、給電ケーブル、信号ケーブル、光ケーブル等のケーブルを支持するケーブルハウジングに関し、特に精密機械製造装置用の摺動性、剛性に優れ、かつ導電性に優れたケーブルハウジングに関する。
各種のアセンブリ装置などは、作業ユニットを任意方向へ移動させながら、作業ユニットで所定の作業を行うようになっている。作業ユニットには、モータ、ソレノイド、カメラ、光源などの様々な要素が組み付けられており、これらの要素には給電ケーブル、信号ケーブル、光ケーブルなどのケーブルが接続されている。これらのケーブルは長尺であり、作業ユニットの移動に自由に追従できるように、ケーブルはケーブルハウジングに保持されている(例えば、特許文献1参照)。
このケーブルハウジング用材料としては、摺動性と剛性が要求されるため、従来ポリアミド樹脂にガラス繊維や炭素繊維等の充填材を配合した樹脂組成物等が使用されていた(例えば、特許文献2〜3参照)。
しかしながら、半導体工場等の精密機械製造装置では、静電気によるホコリ付着が問題となっており、そのため、高摺動性で、かつ導電性を有するケーブルハウジングが要求されている。
導電性を有する材料としては、例えば、ポリアミド樹脂にカーボンブラックを配合した樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
この材料は、導電性は良くなるが、剛性や耐衝撃性が悪くなるという欠点がある。
そこで、摺動性、剛性に優れ、かつ導電性に優れたケーブルハウジングが望まれている。
特開2002−112442号公報 特開平1−110558号公報 特開平3−265646号公報 特公平1−35018号公報
本発明は、前記問題点を解決し、摺動性、剛性に優れ、かつ導電性に優れたケーブルハウジングを提供することを課題とする。
本発明者らはこの問題を解決するために鋭意検討した結果、ポリアミド樹脂に、酸変性エチレン共重合体、炭素繊維、及びカーボンブラックを配合することにより、摺動性、剛性に優れ、かつ導電性に優れたケーブルハウジングが得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、(A)ポリアミド樹脂、(B)酸変性エチレン共重合体、(C)炭素繊維、及び(D)カーボンブラックを含有するポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする導電性ケーブルハウジングに関するものである。
本発明のケーブルハウジングは、摺動性、剛性に優れ、かつ導電性に優れており、半導体工場等の精密機械製造装置用に好適に使用される。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において使用される(A)ポリアミド樹脂は、アミノカルボン酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる原料とするポリアミドである。
アミノカルボン酸としては炭素数6〜12のアミノカルボン酸が挙げられ、例えば、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。
ラクタムとしては、炭素数6〜12のラクタム類が挙げられ、また、例えば、α−ピロリドン、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム、ε−エナントラクタム等が挙げられる。
ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン等が挙げられる。
ジカルボン酸としては、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナルタレンジカルボン酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられる。
本発明においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマーまたはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
本発明で使用するポリアミド樹脂の具体的な例としては、ポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6/66、ポリノナンメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ポリアミド6T/6)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6I)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ポリアミド6I/6)、ポリドデカミド/ポリヘキサメチレンテレフタラミドコポリマー(ポリアミド12/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ(2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド)コポリマー(ポリアミド6T/M5T)、ポリキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、およびこれらの混合物ないし共重合樹脂が挙げられる。
また、上記ポリアミド樹脂は、その他のポリマーとの混合物であってもよい。混合物中のポリアミド樹脂の含有率は、50重量%以上が好ましい。
その他のポリマーとしては、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリカーボネ−ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド等を挙げることができる。
本発明で用いるポリアミド樹脂の重合度には特に制限はないが、JIS K6920に準じて測定した相対粘度が1.5〜5.0であることが好ましく、より好ましくは2.0〜3.5である。相対粘度が上記数値の上限より高い場合、加工性を著しく損ない、上記下限より低い場合、機械的強度が低下するため好ましくない。
本発明で用いるポリアミド樹脂の配合割合は、樹脂組成物全体に対して、65〜75重量%が好ましい。ポリアミド樹脂の配合割合が65重量%未満になると、靭性が低下し変形や破壊を生じるため好ましくない。また、75重量%を超えると耐衝撃や摺動性が低下するため好ましくない。
本発明で使用する(B)酸変性エチレン共重合体は、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体(以下「未変性エチレン共重合体」という)に、α、β−不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフト重合させて得られるものである。
上記の未変性エチレン共重合体は、例えば、チーグラーナッタ系触媒、特に、オキシ三塩化バナジウム、四塩化バナジウムの様なバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物を使用し、通常50モル%以上、好ましくは80〜95モル%のエチレンと、通常50モル%以下、好ましくは20〜5モル%の炭素数3以上のα−オレフィンとを共重合して得られる。炭素数3以上のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、デセン−1、4−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1等が挙げられる。本発明においては、LLDPEが好適に使用される。
上記の未変性エチレン共重合体にグラフト重合させるα、β−不飽和カルボン酸またはその誘導体(以下「不飽和カルボン酸」と総称する)としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、これらの酸の無水物またはエステル等が挙げられる。これらの中では無水マレイン酸が好ましい。
不飽和カルボン酸のグラフト量は、未変性エチレン共重合体に対し、通常0.05〜1.5重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲である。不飽和カルボン酸の量が0.05重量%未満の場合は、ポリアミドとの相溶性が悪化するために摺動性を改善する効果が小さくなり、不飽和カルボン酸の量が1.5重量%を超える場合は、ポリアミドの末端アミノ基との反応が過剰で溶融粘度が高くなったり、ゲル化を生じることにより成形加工性が著しく損なわれるため、好ましくない。
グラフト重合は、常法に従って未変性エチレン共重合体に不飽和カルボン酸を加え、通常150〜300℃で溶融混練して行う。グラフト重合に際しては、効率よく重合を行うため、α、α’−ビス−t−ブチルパーオキシ−p−ジイソプロピルベンゼンの様な有機過酸化物を使用してもよい。この場合の有機過酸化物の使用量は、未変性エチレン共重合体に対し通常0.001〜0.05重量%の範囲である。
本発明で使用する酸変性エチレン共重合体の密度は、0.89〜0.94g/cc、特に0.91〜0.94g/ccが好ましい。密度が0.89g/cc未満の場合は、弾性率が低下するため、噛み合わせ部等の接合部が変形しやすくなり、密度が0.94g/ccを超える未場合は、耐衝撃性が低下し、噛み合わせ部等の接合部が破壊するため、好ましくない。
本発明で用いる酸変性エチレン共重合体の配合割合は、樹脂組成物全体に対して、10〜20重量%が好ましい。酸変性エチレン共重合体の配合割合が10重量%未満になると、摺動性を改善する効果が小さくなり、摩擦による粉塵が発生して精密製品に不具合を生じる。また、20重量%を超えると、弾性率が低下するため、噛み合わせ部等の接合部が変形しやすくなるため好ましくない。
また、本発明で用いられる(C)炭素繊維としては、ピッチ系、PAN系などの炭素繊維が制限なく用いられるが、物性・導電性などの性能からPAN系の炭素繊維のほうが好ましい。炭素繊維は、混練前の繊維長が0.1〜12mmのものが好ましく、1〜8mmのものが特に好ましい。また、炭素繊維の繊維径は、5〜15μmのものが好ましい。
本発明で用いる炭素繊維の配合割合は、樹脂組成物全体に対して、3〜15重量%が好ましい。炭素繊維の配合割合が3重量%未満になると、導電性が低下し静電気を帯び易くなり、ホコリや粉塵が付着し精密製品に不具合を生じるため好ましくなく、配合割合が15重量%を超えると、剛性が高く耐衝撃性が劣るとともに、成形品表面の平滑性が悪く摺動性が低下するため好ましくない。
本発明で用いる(D)カーボンブラックは、導電性付与に一般的に使用されているカーボンブラックがすべて包含され、好ましいカーボンブラックとしては、アセチレンガスを不完全燃焼して得られるアセチレンブラックや、原油を原料にファーネス式不完全燃焼によって製造されるケッチェンブラック、オイルブラック、ナフタリンブラック、サーマルブラック、ランプブラック、チャンネルブラック、ロールブラック、ディスクブラック等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中でもアセチレンブラック、ファーネスブラック(ケッチェンブラック)が特に好適に用いられる。
また、カーボンブラックは、その粒子径、表面積、DBP吸油量、灰分等の特性の異なる種々のカーボン粉末が製造されている。該カーボンブラックの特性に制限は無いが、良好な鎖状構造を有し、凝集密度の大きいものが好ましい。カーボンブラックの多量配合は耐衝撃性の面で好ましくなく、より少量で優れた電気伝導度を得る観点から、平均粒径は500nm以下であることが好ましく、5〜100nmであることがより好ましく、10〜70nmであることがさらに好ましく、また表面積(BET法)は10m/g以上であることが好ましく、300m/g以上であることがより好ましく、500〜1500m/gであることがさらに好ましく、更にDBP(ジブチルフタレート)吸油量は50ml/100g以上であることが好ましく、100ml/100gであることがより好ましく、300ml/100g以上であることがさらに好ましい。また灰分は0.5重量%以下であることが好ましく、0.3重量%以下であることがさらに好ましい。ここでいうDBP吸油量は、ASTM D−2414に定められた方法で測定した値である。また、カーボンブラックは、揮発分含量が1.0重量%未満であることがより好ましい。
本発明で用いるカーボンブラックの配合割合は、樹脂組成物全体に対して、2〜10重量%が好ましい。カーボンブラックの配合割合が2重量%未満になると十分な導電性が得られないため好ましくなく、配合割合が15重量%を超えると、溶融粘性が高く流動性が低下し成型加工性が著しく損なわれるため好ましくない。
また、本発明で用いるポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて耐熱剤、耐候剤、型剤、酸化防止剤、結晶核剤、結晶化促進剤、滑剤、顔料、可塑剤、架橋剤、難燃剤、難燃助剤、染料などの各種添加剤を添加してもよく、これらは樹脂組成物を溶融混練もしくは溶融成形する際に加えられる。
本発明で用いられるポリアミド樹脂組成物の製造方法は特定の方法に限定されないが、具体的かつ効率的な例として原料の混合物を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリ−ミキサ−、ニ−ダ−、ミキシングロ−ルなど通常公知の溶融混合機に供給して混練する方法などを例として挙げることができる。また、原料の混合順序にも特に制限はなく、全ての原材料を配合後上記の方法により溶融混練する方法、一部の原材料を配合後上記の方法により溶融混練しさらに残りの原材料を配合し溶融混練する方法、あるいは一部の原材料を配合後単軸あるいは二軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を混合する方法など、いずれの方法を用いてもよい。
また、ポリアミド樹脂組成物からケーブルハウジングを成形する方法については特に制限はなく、射出成形機を用いて、ポリアミド樹脂組成物を射出成形するか、プレス成形機を用いてプレス成形することができる。
本発明においては、ポリアミド樹脂に、酸変性エチレン共重合体、炭素繊維、及びカーボンブラックを配合してなるポリアミド樹脂組成物を用いることにより、摺動性、剛性に優れ、かつ導電性に優れたケーブルハウジングが得られる。
本発明におけるポリアミド樹脂組成物の体積固有抵抗は1×10 (Ωcm)以下であることが望ましい。なお、ポリアミド樹脂組成物の体積固有抵抗はASTMD257の方法で測定したものである。
また、ポリアミド樹脂組成物の曲げ弾性率は6.0GPa以上であることが好ましく、6.4GPa以上であることがより好ましい。
以下に実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例における物性の測定方法、及び実施例及び比較例に用いた材料を示す。
(物性評価)
次の項目条件にて評価を行った。
(1)引張強さ及び伸び:ASTMD638に従い、常温で厚み3.2mmの試験片を用いて試験を行なった。
(2)曲げ強さ及び曲げ弾性率 :ASTMD790に従い、常温で厚み6.4mmの短冊状試験片を用いて3点曲げ試験を行った。
(3)アイゾット衝撃強さ:ASTMD256に従い、厚み12.7mmの短冊状試験片を用いて後加工でノッチをつけて常温(23℃)でアイゾット衝撃試験装置にて評価した。
(4)体積固有抵抗:ASTMD257の方法で測定した。
(5)磨耗量:株式会社オリエンテック製摩擦摩耗試験機EFM-III-ENを使用し、リングオンプレート方式(プレート寸法:幅30mm、厚み3mm、長さ100mm、プレート材質:S45C、リングはプレートと同材)で以下の条件で評価した。
荷重 : 0.5MPa
周速 : 50cm/sec
時間 : 8hr
(材料)
ポリアミド樹脂
・ポリアミド6(宇部興産(株)製1015B)
酸変性エチレン共重合体
・宇部興産(株)製U−BOND Z488:密度0.92g/cc
・三井化学(株)製タフマーMC1307:密度0.89g/cc
・三井化学(株)製タフマーMH5010:密度0.86g/cc
カーボンブラック
・ケッチェン・ブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル(株)製EC600JD)
炭素繊維
・アクゾ・ノーベル(株)製フォータフィル F243
ガラス繊維
・日本電気硝子(株)製ESCO−T249H
分散剤
・クラリアント(株)製リコ・ワックス−OP
実施例1
(A)ポリアミド6(宇部興産(株)製1015B)69.75重量部、(B)酸変性エチレン共重合体(宇部興産(株)製U−BOND Z488)15重量部、(C)炭素繊維(アクゾ・ノーベル(株)製フォータフィル F243)10重量部、(D)ケッチェン・ブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル(株)製EC600JD)5重量部、分散剤(クラリアント(株)製リコ・ワックス−OP)0.25重量部をバレル温度280℃に設定した44mmφベント付2軸押出機で混練し、目的とするポリアミド樹脂組成物ペレットを作成した。
次に得られたペレットを乾燥後、射出成形して各種試験片を製造し、物性を評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例2
(B)酸変性エチレン共重合体として、三井化学(株)製タフマーMH5010を用いた他は、実施例1と同様にしてポリアミド樹脂組成物ペレットを作成し、物性を評価した。得られた結果を表1に示す。
比較例1
(A)ポリアミド6(宇部興産(株)製1015B)75重量部、(B)酸変性エチレン共重合体(三井化学(株)製タフマーMC1307)15重量部、(C)炭素繊維(アクゾ・ノーベル(株)製フォータフィル F243)10重量部をバレル温度280℃に設定した44mmφベント付2軸押出機で混練し、目的とするポリアミド樹脂組成物ペレットを作成した。
次に得られたペレットを乾燥後、射出成形して各種試験片を製造し、物性を評価した。得られた結果を表1に示す。
比較例2
(A)ポリアミド6(宇部興産(株)製1015B)70重量部、(C)ガラス繊維(日本電気硝子(株)製ESCO−T249H)30重量部をバレル温度280℃に設定した44mmφベント付2軸押出機で混練し、目的とするポリアミド樹脂組成物ペレットを作成した。
次に得られたペレットを乾燥後、射出成形して各種試験片を製造し、物性を評価した。得られた結果を表1に示す。
比較例3
(A)ポリアミド6(宇部興産(株)製1015B)58重量部、(B)酸変性エチレン共重合体(三井化学(株)製タフマーMC1307)12重量部、(C)ガラス繊維(日本電気硝子(株)製ESCO−T249H)30重量部をバレル温度280℃に設定した44mmφベント付2軸押出機で混練し、目的とするポリアミド樹脂組成物ペレットを作成した。
次に得られたペレットを乾燥後、射出成形して各種試験片を製造し、物性を評価した。得られた結果を表1に示す。
Figure 2007056078

Claims (5)

  1. (A)ポリアミド樹脂、(B)酸変性エチレン共重合体、(C)炭素繊維、及び(D)カーボンブラックを含有するポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする導電性ケーブルハウジング。
  2. (A)ポリアミド樹脂 65〜75重量%及び(B)酸変性エチレン共重合体 10〜20重量%、(C)炭素繊維 3〜15重量%、及び(D)カーボンブラック 2〜10重量%を含有するポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1に記載の導電性ケーブルハウジング。
  3. (A)ポリアミド樹脂がポリアミド6である請求項1又は2に記載の導電性ケーブルハウジング。
  4. (B)酸変性エチレン共重合体が、密度0.89〜0.94g/ccのLLDPEを酸無水物で変性して得られたものである請求項1〜3に記載の導電性ケーブルハウジング。
  5. (D)カーボンブラックがケッチェンブラックである請求項1〜4に記載の導電性ケーブルハウジング。


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