JP4725118B2 - 導電性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性カーボンブラックを含有してなる導電性ポリアミド樹脂組成物に関する。詳しくは、導電性と耐衝撃性のバランスに優れ、さらには塗装膜密着性にも優れた導電性ポリアミド樹脂組成物に関するものである。この特性により、本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、電機、電子、自動車をはじめとする広範囲の分野に利用できるものである。
ポリアミド樹脂は、成形性、耐薬品性、引張強さ、曲げ強さ等の機械的性質、耐摩耗性等に優れているので、電気・電子部品、機械部品、自動車部品等広範な分野で使用されている。さらに、近年、電気・電子部品、自動車部品を中心として静電気防止対策が必要な用途、電磁波シールドが必要な用途、或いは自動車外装材を中心とした静電塗装用途において、電気絶縁性であるポリアミド樹脂に導電性を付与することが求められている。
一般的に、ポリアミド樹脂に導電性を付与するために添加される導電性改良物質としては、イオン性界面活性剤、非イオン性の界面活性剤、ポリエチレングリコール単位やイオン性官能基を有する高分子帯電防止剤等の有機化合物、カーボンブラック、炭素繊維、金属繊維、金属粉未、金属酸化物等の無機物等が挙げられる。特に、少量の添加で高い導電性を発現し、経済的にも優れる導電性カーボンブラックが最も広く使用されている。
ポリアミド樹脂に導電性カーボンブラックを配合すると、その配合量に従い導電性は向上するが、その一方で、流動性、耐衝撃性、外観の著しい低下を招くため、導電性、流動性、耐衝撃性、外観が高度に均衡したカーボンブラック配合導電性ポリアミド樹脂組成物が求められている。
導電性と同時に耐衝撃性を向上させる手段として、例えば特許文献1では、ポリアミド樹脂、酸変性エラストマー、導電性フィラーを含有する表面平滑性、靭性、押出成形性、制電性等に優れたポリアミド樹脂組成物が開示されている。しかし、特許文献1に示されるように、酸変性エラストマーを配合すると、確かに耐衝撃性は向上するが、特許文献1に示された比表面積の大きなカーボンブラックでは、導電性のばらつきが大きく、品質が安定しないという問題があった。
このことは、特許文献2にも記載されている。すなわち、特許文献2では、比表面積700〜1500m/gのカーボンブラックを使用した場合において、カーボンブラックが飛散しやすく取り扱いが難しいという問題、および導電性が安定化せず振れやすいという問題が示されている。その解決のため、特許文献2では特定の混練装置の使用を提案しているが、この方法は、カーボンブラックだけを配合する樹脂組成物の混練の場合には有効であるが、複数の成分を配合する場合には、適用することが困難である。
また、特許文献3では、ポリアミド6樹脂に繰り返し単位としてプロピレンを含む変性エチレン共重合体を配合してなるマトリックス樹脂に、N−アルキルアリールスルホンアミドを配合すると、流動性と耐衝撃性に優れた導電性ポリアミド樹脂組成物が得られると報告されている。しかしながら、N−アルキルアリールスルホンアミドは、樹脂組成物の溶融混練による製造時、或いは成形加工時にガス化しやすく、金型汚染の原因となる。また、この特許文献3の実施例で使用されたカーボンブラックは、導電性改良効果が小さく、導電性の安定性も不充分である。また、樹脂成形品の導電性が安定しないと、例えば、成形品に静電塗装を施す用途の場合は、塗装膜厚にムラが生じ、色ムラの原因となったりする。
また、特許文献4では、種々の熱可塑性樹脂に、一次粒子径10〜40nm、DBP吸油量20〜175ml/gの特性を有するカーボンブラックを配合した樹脂組成物が、導電性、耐衝撃性、外観に優れると報告されている。しかしながら、この特許文献4には、具体的にポリアミド樹脂に、このようなカーボンブラックを配合した例やその効果について全く記載が無い。また、ここに示されたカーボンブラックの特性を満足するだけでは、安定した導電性を発現することはできず、また耐衝撃性、流動性、外観とのバランスも不充分である。
特開平10−292106号公報 特開平7−53767号公報 特開平11−049949号広報 特開平8−337678号広報
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ポリアミド樹脂に安定した導電性を付与し、かつ流動性、耐衝撃性、外観にも優れた導電性ポリアミド樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリアミド樹脂に弾性重合体と特定の物性を有する導電性カーボンブラック、すなわち、水素含有量が少なく、結晶サイズが小さく、且つそのストラクチャーの指標値が大きい導電性カーボンブラックを配合することにより、安定した導電性を発現し、流動性、耐衝撃性、外観にも優れた導電性ポリアミド樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下を要旨とするものである。
(1) (A)ポリアミド樹脂:30〜94重量部と、
(B)−20℃以下のガラス転移温度を有する弾性重合体:3〜40重量部と、
(C)導電性カーボンブラック:3〜30重量部とを合計で100重量部含む導電性ポリアミド樹脂組成物であって、
前記(C)導電性カーボンブラックが次の(1)〜(3)の特性を全て満足するオイルファーネスカーボンブラックであることを特徴とする導電性ポリアミド樹脂組成物。
(1) 24M4DBP吸収量が130cm/100g以上
(2) 1500℃、30分間加熱により発生した水素量(脱水素量)が1.2mg/g以下
(3) 結晶子サイズLcが10〜17Åの範囲
(2) (C)導電性カーボンブラックの窒素吸着比表面積が、150〜300m/gの範囲であることを特徴とする(1)の導電性ポリアミド樹脂組成物。
(3) (C)導電性カーボンブラックのストークスモード径(Dmod)と24M4DBP吸収量との比(Dmod/24M4DBP)が、0.6〜0.9の範囲であることを特徴とする(1)または(2)の導電性ポリアミド樹脂組成物。
(4) (C)導電性カーボンブラックの透過型電子顕微鏡による平均粒子径が、14〜24nmの範囲であることを特徴とする(1)〜(3)の導電性ポリアミド樹脂組成物。
(5) (C)導電性カーボンブラックのCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)吸着比表面積が、120〜220m/gの範囲であることを特徴とする(1)〜(4)の導電性ポリアミド樹脂組成物。
(6) (C)導電性カーボンブラックのDBP吸収量が、150〜400cm/100gの範囲であることを特徴とする(1)〜(5)の導電性ポリアミド樹脂組成物。
(7) (C)導電性カーボンブラックの次式で定義される含酸素官能基密集度が、3μmol/m以下であることを特徴とする(1)〜(6)の導電性ポリアミド樹脂組成物。
Figure 0004725118
) (A)ポリアミド樹脂が、ポリアミド6樹脂、ポリアミド6・6樹脂、およびポリアミド6とポリアミド6・6との共重合樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする)〜(7)の導電性ポリアミド樹脂組成物。
) (B)弾性重合体は、以下の(B−1)および(B−2)から選択された少なくとも1種の弾性重合体と、以下の(B−1)および(B−2)から選択された少なくとも1種の弾性重合体に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸誘導体およびそれ以外のビニル単量体から選択された少なくとも1種を0.05〜5重量%付加した変性弾性重合体よりなる群から選択された1種または2種以上であることを特徴とする)〜(8)の導電性ポリアミド樹脂組成物。
(B−1)ビニル芳香族化合物重合体ブロックaと共役ジエン系化合物重合体ブロックbとのブロック共重合体の水素添加物
(B−2)エチレン−α−オレフィン系共重合体
10) (D)成分として無機充填剤を、全樹脂組成物を100重量部としたとき、1〜40重量部含有することを特徴とする(1)〜()の導電性ポリアミド樹脂組成物。
11) (E)成分としてエチレンビニルアルコール樹脂を、全樹脂組成物を100重量部としたとき、1〜10重量部含有することを特徴とする(1)〜(10)の導電性ポリアミド樹脂組成物。
12) (F)成分としてポリプロピレン樹脂を、全樹脂組成物を100重量部としたとき、1〜40重量部含有することを特徴とする(1)〜(11)の導電性ポリアミド樹脂組成物。
ポリアミド樹脂(A成分)に対して、弾性重合体((C)成分)と特定の物性を有する導電性カーボンブラック(C成分)を配合してなる本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、導電性、および導電性の安定性に優れ、且つ耐衝撃性、流動性、外観などの品質が高度に均衡した樹脂組成物である。
このような特長を有する本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、電気電子部品、自動車部品を中心に多岐の用途に使用することができる。特にホイールキャップ、フェンダー、バックドア−、ガソリンキャップ等の材料として、工業的に極めて有用である。
以下に本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物の実施の形態を詳細に説明する。
[1]ポリアミド樹脂((A)成分)
本発明に用いられる(A)成分のポリアミド樹脂は、主鎖に−CONH−結合を有するものであり、例えば、環状ラクタムの開環重合物、アミノカルボン酸の重縮合物、ジカルボン酸とジアミンの重縮合物などが挙げられる。その代表的なものとしては、ポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド4・6、ポリアミド12、ポリアミド6・10、その他公知の芳香族ジアミン、芳香族ジカルボン酸等の単量体成分を含む結晶性または非晶性のポリアミド樹脂が挙げられる。好ましいポリアミド樹脂は、ポリアミド6樹脂、ポリアミド6・6樹脂、メタキシレンジアミン(MXDA)を用いたMXD6樹脂などの半芳香族ポリアミドや、これらの2種以上の共重合体である。これらのポリアミド樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリアミド樹脂は、温度23℃、96重量%濃硫酸中、ポリアミド樹脂濃度1重量%で測定した粘度数が70〜190の範囲のものが好ましい。この粘度数が70未満であると剛性、寸法安定性、耐衝撃性、外観が劣り、190を超えると成形性が劣り外観が悪化するので、いずれも好ましくない。また、末端基の濃度としては、末端カルボキシル基含量が100μeq/g以下のものが好ましく、末端カルボキシル基含量と末端アミノ基含量の比(末端カルボキシル基含量/末端アミノ基含量)が0.8〜4の範囲のものが好ましい。この比が0.8未満では流動性や外観が不充分となり、4を超えると耐衝撃性が不充分となるので好ましくない。
さらに、本発明の(A)成分であるポリアミド樹脂としては、バージン原料だけでなく、使用済みの製品から再生されたポリアミド樹脂、いわゆるマテリアルリサイクルされたポリアミド樹脂の使用も可能である。使用済みの製品としては、ホイールキャップ、フェンダー、バックドア−、ガソリンキャップ等が好ましく挙げられる。また、再生ポリアミド樹脂としては、製品の不適合品、スプルー、ランナー等から得られた粉砕品またはそれらを溶融して得たペレット等も使用可能である。
[2]弾性重合体((B)成分)
本発明に用いられる(B)成分の弾性重合体は、ガラス転移温度(ここでは周波数110Hzの動的粘弾性測定から得られる損失弾性率(E”)のピーク温度として定義する)が−20℃以下である必要があり、−30℃以下であることがより好ましい。弾性重合体のガラス転移温度が−20℃より高い場合は低温時の耐衝撃性が十分ではなく、本発明の目的を達成することができない。弾性重合体のガラス転移温度は粘弾性測定装置などを用いて、測定、評価することができる。
(B)成分の弾性重合体は、さらに、23℃においてJIS K−6301法に従い測定した100%モデュラスが100MPa以下のものが好ましく、50MPa以下のものがより好ましい。
好ましい弾性重合体の例としては、
(B−1)ビニル芳香族化合物重合体ブロックaと共役ジエン系化合物重合体ブロックbとのブロック共重合体の水素添加物
および/または
(B−2)エチレン−α−オレフィン系共重合体
や、上記(B−1),(B−2)成分に、種々の不飽和カルボン酸および/またはその誘導体やビニル単量体をグラフト反応あるいは共重合して得られる変性弾性重合体(エラストマー)も好ましく使用することができる。
〈(B−1)ブロック共重合体またはその水素添加物〉
本発明で用いられる(B−1)成分のブロック共重合体またはその水素添加物とは、ビニル芳香族化合物重合体ブロックaと共役ジエン系化合物重合体ブロックbとのブロック共重合体またはその水素添加物である。水素添加物は主にブロックb中の脂肪族不飽和結合数が水素化により減少したブロック共重合体である。ブロックaおよびブロックbの配列は、線状構造のもの、または分岐構造(ラジアルテレブロック)のものを含む。また、これらの構造のうちで一部にビニル芳香族化合物と共役ジエン系化合物とのランダム共重合部分に由来するランダム鎖を含んでいてもよい。これら構造のうちでも線状構造のものが好ましく、a−b−a型のトリブロック構造のものが、耐衝撃性の点で特に好ましい。トリブロック構造のものにa−b型のジブロック構造のものを含んでいてもよい。
(B−1)成分のビニル芳香族化合物重合体ブロックaを構成する単量体であるビニル芳香族化合物は、好ましくはスチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等であり、さらに好ましくはスチレンである。また、共役ジエン系化合物重合体ブロックbを構成する単量体である共役ジエン系化合物は、好ましくは1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエンである。これらブロック共重合体またはその水素添加物における、ビニル芳香族化合物に由来する繰り返し単位の占める割合は、10〜70重量%の範囲が好ましく、10〜40重量%の範囲がより好ましい。
(B−1)成分のブロック共重合体またはその水素添加物の中でも、水素添加物が熱安定性の点から好ましく使用され、該ブロック共重合体の水素添加物が有する不飽和結合をみるに、共役ジエン系化合物に由来する脂肪族不飽和結合のうち、水素添加されずに残存している割合は、20%以下のものが好ましく、10%以下のものがより好ましい。また、ビニル芳香族化合物に由来する芳香族性不飽和結合の約25%以下が水素添加されていてもよい。このようなブロック共重合体の水素添加物としては、共役ジエン系化合物重合体ブロックbを構成する単量体である共役ジエン系化合物が、1,3−ブタジエンの場合は、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)と称され、また2−メチル−1,3−ブタジエンの場合は、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)と称され、種々のa−b−a型のトリブロック構造のものが市販されていて、容易に入手可能である。
これら(B−1)成分において、ブロック共重合体はたはその水素添加物の数平均分子量は、180,000以下が好ましく、120,000以下がより好ましい。この数平均分子量が180,000を超えると、成形加工性が劣り、外観も悪化するので好ましくない。
〈(B−2)エチレン−α−オレフィン系共重合体〉
本発明で用いられる(B−2)成分のエチレン−α−オレフィン系共重合体は、エチレンおよびα−オレフィンを必須成分とするゴム状共重合体である。このエチレン−α−オレフィン系共重合体のエチレンとα−オレフィンの重量比は通常90:10〜20:80であり、好ましくは75:25〜40:60の範囲のものである。共重合に用いられるα−オレフィンは、通常、炭素数3〜20個を有する不飽和炭化水素化合物であり、具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1等が挙げられ、好ましくは炭素数3〜10の直鎖状のα−オレフィンであり、特に好ましいのはプロピレン、1−ブテン、1−オクテンである。
また、(B−2)成分のエチレン−α−オレフィン系共重合体としては、エチレンと上記α−オレフィンの他にジエン化合物を導入したものを用いることもできる。この場合、用いられるジエン化合物の種類は、アルケニルノルボルネン類、環状ジエン類、脂肪族ジエン類であり、好ましくは5−エチリデン−2−ノルボルネンおよびジシクロペンタジエンである。
これらエチレン−α−オレフィン系共重合体のメルトフローレート(MFR)(230℃、荷重2.16kg)は、0.05〜200g/10分の範囲が好ましく、0.1〜50g/10分の範囲がより好ましい。MFRの値が0.05より低いと成形加工性に劣り、200以上では耐衝撃性に劣るので好ましくない。
〈変性弾性重合体〉
上記(B−1),(B−2)成分に、種々の不飽和カルボン酸および/またはその誘導体やビニル単量体をグラフト反応あるいは共重合して得られる変性弾性重合体(エラストマー)において、グラフト反応あるいは共重合されている不飽和カルボン酸および/またはその誘導体やビニル単量体の量は、上記(B−1),(B−2)成分に対して、0.05〜5重量%が好ましい。この量が0.05重量%未満では、耐衝撃性が不十分となる傾向があり、5重量%を超えると熱安定性や流動性が低下する傾向がある。
グラフト反応あるいは共重合に用いる不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ブテンジカルボン酸等が挙げられる。また、それらの誘導体としては、アルキルエステル、グリシジルエステル、ジ−またトリ−アルコキシシリル基を有するエステル、酸無水物またはイミド等が挙げられ、これらの中で、グリシジルエステル、ジ−またトリ−アルコキシシリル基を有する不飽和カルボン酸エステル、酸無水物、イミドがより好ましい。また、ビニル単量体の例としてはスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、ビニルトリメトキシシランなどのビニルシラン化合物を例示することができる。これらの不飽和カルボン酸またはその誘導体あるいはビニル単量体は2種以上を併用してもよい。なお、これら不飽和カルボン酸またはその誘導体あるいはビニル単量体をグラフト反応させる方法については公知のラジカル開始剤による共重合化手法を用いることができる。
(B)成分である−20℃以下のガラス転移温度を有する弾性重合体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上併用することも可能である。
[3]導電性カーボンブラック((C)成分)
本発明は、(C)成分である導電性カーボンブラックの水素含有量を低下させるとともに、結晶サイズを小さくし、且つそのストラクチャーの指標値を大きくすることにより、これを配合した導電性ポリアミド樹脂組成物の導電性および流動性が向上し、安定した導電性を実現しうるという新規な知見に基づいて創案されたものであり、本発明で用いる導電性カーボンブラックは、次の3条件を満足する必要がある。
(1) 24M4DBP吸収量が130cm/100g以上
(2) 1500℃、30分間加熱により発生した水素量(脱水素量)が1.2mg/g以下
(3) 結晶子サイズLcが10〜17Åの範囲
さらに、本発明の(C)成分である導電性カーボンブラックは、次の条件を満足することが好ましい。
(4) 窒素吸着比表面積が150〜400m/g
(5) ストークスモード径(Dmod)と24M4DBP吸収量との比(Dmod/24M4DBP)が0.6〜0.9
(6) 透過型電子顕微鏡による平均粒径が14〜24nm
(7) CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)吸着比表面積が120〜220m/g
(8) DBP吸収量が150〜400cm/100g
(9) 次式で定義される含酸素官能基密集度が3μmol/m以下
Figure 0004725118
(10) オイルファーネスカーボンブラック
なお、本発明に係る導電性カーボンブラックの特性評価法は次の通りである。
[24M4DBP吸収量、DBP吸収量]
24M4DBP吸収量およびDBP吸収量は、JIS K6217に準拠する(単位はcm/100g)。
[1500℃、30分間加熱により発生した水素量(脱水素量)]
脱水素量は、カーボンブラックを真空中で1500℃で30分間加熱し、この間に発生したガス中の水素量であり、具体的には次のようにして測定される。
1.カーボンブラックを約0.5g精秤し、アルミナ管に入れ、0.01Torr(1.
3Pa)まで減圧した後、減圧系を閉じ、1500℃の電気炉内に30分間保持して
カーボンブラックに存在する酸素化合物や水素化合物を分解・揮発させる。
2.揮発成分は定量吸引ポンプを通じて、一定容積のガス捕集管に採取する。
3.圧力と温度からガス量を求めるとともに、ガスクロマトグラフにて組成分析する。こ
れから水素(H)の発生量(mg)を求め、カーボンブラック1g当たりからの水
素量に換算した値を計算する(単位はmg/g)。
[結晶子サイズLc]
カーボンブラックの結晶子サイズLc(Å)は、X線回折装置を用い、次の式より求められる。
Scherrerの式:結晶子サイズLc=K×λ/β×cosθ
ここで、K:形状因子定数0.9
λ:特性X線の波長 CuKα 1.5418(Å)
β:半価幅(ラジアン)
θ:ピーク位置(度)
具体的な測定装置としては、X線回折装置 RINT−1500型(理学電機社製)を用い、測定条件は管球にCu、管電圧40KV、管電流250mAで実施した。カーボンブラック試料は装置付属の試料板に充填し、測定角度(2θ)10〜60°、測定速度0.5°/分で測定し、ピーク位置と半価幅は装置のシフトにより算出した。測定角度の校正は、X線標準用シリコンを用いた。
[窒素吸着比表面積]
窒素吸着比表面積(N2SA)は、JIS K6217に準拠して定義される(単位はm/g)。
[ストークスモード径(Dmod)およびストークスモード半値幅(D1/2)]
ストークスモード径(Dmod)およびストークスモード半値幅(D1/2)は、以下の測定法で求められる。
(測定法)
界面活性剤(SIGMA CHEMICAL社製「NONDET P−40」)を3滴加えた20容量%エタノール水溶液に、精秤したカーボンブラックを加えて、カーボンブラック濃度が0.01重量%の試料液を調製した。この試料液を超音波洗浄機(LAKOMANUFACTURNG CO.製「ULTRASONIC STIRRING BATH」)を用いて、20分間分散処理することにより、カーボンブラックスラリーとした。一方、遠心沈降式の粒度分布測定装置(BROOK HAVEN INSTRUMENTS社製「BI−DCP PARTICLSIZER」)にスピン液(純水)10ミリリットルを注入し、さらにバッファー液(20容量%エタノール水溶液)1ミリリットルを注入した後、前記調製したカーボンブラックスラリー各1ミリリットルを注入し、回転数10000rpmで遠心沈降させ真比重1.78g/cmでストークス相当径を計算し、図1に示すように、ストークス相当径に対して相対的な発生頻度のヒストグラムを作る。ヒストグラムのピークAから直線BをY軸に平行に引き、ヒストグラムのX軸との交点をCとする。このときのCでのストークス直径が、ストークスモード径(Dmod)となる。また、直線Bの中点をFとして、Fを通りX軸に平行に直線Gを引く。直線Gは、ヒストグラムの分布曲線と2点DおよびEで交わる。このとき、DおよびEでの各ストークス直径の差の絶対値が、ストークスモード半値幅(D1/2)である。
[平均粒子径]
平均粒子径は、透過型電子顕微鏡を用い、具体的には次のようにして求めた。
1.カーボンブラック試料を150kHz、0.4kWの超音波分散機により、10分間
クロロホルムに分散させて分散試料を作成した。
2.次に、上記試料をカーボン補強した支持膜に振り掛けて固定する。これを透過型電子
顕微鏡で撮影し、50000〜200000倍に拡大した画像をEndterの装置
を用いてランダムに1000個以上のカーボンブラックの粒子径を測定し、その平均
値を平均粒子径とした。
[CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)吸着比表面積]
CTAB吸着比表面積は、JIS K6217に準拠して定義される(単位はm/g)。
[含酸素官能基密集度]
(1500℃×30分)CO発生量(以下、単に「CO発生量」と言う)および(1500℃×30分)CO発生量(以下、単に「CO発生量」と言う)は、各々カーボンブラックを真空中で1500℃で30分間加熱し、この間に発生したガス中のCOおよびCO量であり、具体的には次のようにして測定される。
(測定法)
カーボンブラックを約0.5g精秤し、アルミナ管に入れ、0.01Toor(1.3Pa)まで減圧した後、減圧系を閉じ、1500℃の電気炉内に30分間保持してカーボンブラック中に存在する酸素化合物や水素化合物を分解・揮発させる。揮発成分は定量吸引ポンプを通じて、一定容積のガス捕集管に採取する。圧力と温度からガス量を求めるとともに、ガスクロマトグラフにて組成分析する。これから一酸化炭素(CO)および二酸化炭素(CO)の発生量(mg)を求め、カーボンブラック1g当たりからのCOおよびCOに換算した値を計算する(単位はmg/g)。
さらに、得られた各ガスの発生量をμmol/gに換算し、次の式により含酸素官能基密集度を求める。
Figure 0004725118
以下に本発明で用いる導電性カーボンブラックの特性値について説明する。
<24M4DBP吸収量>
一般にカーボンブラックは一次粒子が葡萄房状に連なった独特のストラクチャーと称される連鎖体よりなる二次粒子を形成している。この葡萄房状連鎖体の空隙部分等にDBP(ジブチルフタレート)が吸収されるので、24M4DBP吸収量や後述のDBP吸収量はカーボンブラックが有する重要な指標値である。
本発明に係る導電性カーボンブラックは、樹脂組成物の導電性および流動性を向上させるために、24M4DBP吸収量が130cm/100g以上、好ましくは140cm/100g以上、より好ましくは145cm/100g以上である。24M4DBP吸収量が130cm/100g未満では、導電性ネットワークを形成しにくくなるため樹脂組成物とした際に十分な導電性が得られず、また、導電性の安定性も悪くなる。ただし、24M4DBP吸収量が高すぎても、樹脂中での分散性が低下する場合があり、また生産時の炉の負荷が大きく、経済的でないので、260cm/100g以下が好ましく、より好ましくは200cm/100g以下、さらに好ましくは160cm/100g以下である。
<1500℃、30分間加熱により発生した水素量(脱水素量)>
本発明では、導電性カーボンブラックの1500℃で30分間加熱により発生した水素量(以下、「脱水素量」と略す場合がある。)を1.2mg/g以下、好ましくは1.0mg/g以下、より好ましくは0.8mg/g以下にすることにより、樹脂組成物の導電性を高め、また安定した導電性を発現させることができる。脱水素量が1.2mg/gよりも多いと、カーボンブラック表面近傍の結晶発達が不十分で、カーボンブラック造粒、乾燥工程等で酸性官能基が表面に付加しやすくなり、樹脂組成物の導電性が悪くなる。脱水素量は、1.2mg/g以下であれば低い程好ましいが、一般的には工業的な経済性などの理由により、0.1mg/g以上とするのが好ましい。
<結晶子サイズLc>
本発明では、導電性カーボンブラックの結晶子サイズLcを10〜17Åの範囲、好ましくは11〜16Åの範囲とすることで、樹脂組成物の導電性および流動性の双方を高めることができる。結晶子サイズが17Åを超えると、樹脂との混練時に結晶化したグラファイト層でカーボンブラックの切断が起こりやすくなり、ストラクチャーが短くなり、導電性が低下する。また、結晶子サイズが10Åより小さいと十分な導電性が得られない。
<窒素吸着比表面積>
本発明に係る導電性カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、大きいほど樹脂組成物の導電性を向上させるが、300m/gを超えると樹脂中への分散性や流動性が低下する場合がある。導電性カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、150〜300m/gの範囲が好ましく、より好ましくは200〜290m/gの範囲とすることで、樹脂組成物の導電性と流動性のバランスが優れたものとなる。
<ストークスモード径(Dmod)と24M4DBP吸収量との比(Dmod/24M4DBP)>
本発明に係る導電性カーボンブラックは、ストークスモード径(Dmod)と24M4DBP吸収量との比(Dmod/24M4DBP)が0.6〜0.9の範囲にあることが樹脂組成物とした際に導電性と流動性のバランスが優れることから好ましい。Dmod/24M4DBPが0.6より小さいと、樹脂組成物中での分散性低下や流動性低下が起こる場合があり、分散性が悪すぎると導電性が低下する場合もある。また、逆に0.9より大きいと、導電性と流動性、機械的強度のバランスが悪化する場合がある。
<平均粒子径>
樹脂組成物の導電性をさらに向上させるために、透過型電子顕微鏡によるカーボンブラックの平均粒子径は14〜24nmが好ましく、より好ましくは15〜18nmである。平均粒子径が14nm未満では、カーボンブラックの分散性が低下し、24nmを超えても導電性が低下する。
<CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)吸着比表面積>
本発明では、導電性カーボンブラックのCTAB吸着比表面積を好ましくは120〜220m/gの範囲、より好ましくは150〜200m/gの範囲にすることにより、樹脂組成物の導電性および流動性を高めることができる。CTAB吸着比表面積が120m/gより小さいと導電性が低下する場合があり、220m/gより大き過ぎると樹脂組成物中での分散性や流動性が低下する場合があるのでいずれも好ましくない。
<DBP吸収量>
本発明に係る導電性カーボンブラックのDBP吸収量は、小さすぎると樹脂組成物とした際に導電性が低下する場合があり、逆に大きすぎると樹脂組成物の流動性が低下する場合がある。このため、DBP吸収量は150cm/100g以上、中でも155cm/100g以上であることが好ましく、400cm/100g以下、中でも250cm/100g以下、さらに230cm/100g以下、特に210cm/100g以下であることが好ましい。
<含酸素官能基密集度>
本発明に係る導電性カーボンブラックは、含酸素官能基密集度が3μmol/m以下であることが好ましい。含酸素官能基密集度とは、カーボンブラック単位表面積当たりの官能基の数を示すものであるため、この数値は低いのが好ましい。この数値が高い場合には、カーボンブラックを含む樹脂組成物の導電性が低下する。なお、この数値は低いほど導電性の観点では好ましいが、あまりに低すぎると分散性が低下して導電性や流動性が却って悪化する恐れがあり、また脱水素量の場合と同様、工業的な経済性などの理由により不利である。従って、含酸素官能基密集度は0.1μmol/m以上とするのが好ましい。
<オイルファーネスカーボンブラック>
本発明に係る導電性カーボンブラックは、上記特性条件を満足するなら、その製造方法は任意であり、例えばオイルファーネス法やアセチレン法、賦活法などが挙げられるが、中でもオイルファーネス法は、安価に、且つ歩留まり良く製造できるので好ましい。
以下、オイルファーネス法によるカーボンブラックの製造法を説明する。
図2は本発明に係る導電性カーボンブラックの製造装置の一例を示す概略構成図である。この装置は、オイルファーネス法によるカーボンブラック製造装置であって、燃料を燃焼して高温燃焼ガス流を発生させる第1反応帯域Aと、その下流に接続し、カーボンブラック原料を導入する導入ノズルを備えた第2反応帯域Bと、さらにその下流に接続しカーボンブラック生成反応を停止させる為に炉内に冷却水等を供給するノズルを備えた第3反応帯域Cとを含む。
まず燃料導入ノズルFから燃料を噴霧状で導入し、これを燃焼用空気導入ノズルGからの燃焼用空気と混合して燃焼させ、高温燃焼ガス流を得る。燃焼ガス流の温度は、1300℃〜2000℃程度である。高温燃焼ガスの発生に用いる燃料は任意だが、例えば重油、軽油、ガソリン、灯油等の液体燃料や、天然ガス、プロパン、水素等の気体燃料が挙げられる。発生した高温燃焼ガス流は、徐々に収斂した形状の製造炉内を通過することによってガス流速が上昇し、炉内の乱流エネルギーが向上する。
第2反応帯域Bで導入されるカーボンブラック原料としては、例えばクレオソート油などの石炭系炭化水素やエチレンボトム油などの石油系炭化水素が挙げられる。カーボンブラック原料の導入位置や原料量を調節して、カーボンブラックの粒子径(一次粒子径)や粒子のつながり度合い(ストラクチャー)を調整することができる。
第2反応帯域Bで生成するカーボンブラックは、第3反応帯域Cにおいて冷却水等と接触させて急冷することにより、カーボンブラック生成反応が停止する。この後、一般的にはバッグフィルターやサイクロン等の捕集装置により、ガスとカーボンブラックを分離してカーボンブラックを得る。なお、得られたカーボンブラックは水等を造粒用媒体として用い、ピン式湿式造粒機等によって約1mm程度の粒にし、ついで回転式乾燥機で乾燥する工程を経ることが一般的である。
本発明に係る導電性カーボンブラック、すなわち24M4DBP吸油量が130cm/100g以上、脱水素量が1.2mg/g以下であり且つ、結晶子サイズLcが10〜17Åであるカーボンブラックを製造するためには、上述の第2帯域Bにおけるカーボンブラック原料導入ノズルD’の位置と、第3反応帯域Cにおける冷却水供給ノズルE’の位置とを調整して炉内におけるカーボンブラックの滞留時間を特定範囲とすることによって、上述した様にカーボンブラックの24M4DBP吸収量と比表面積を特定範囲の値とし、結晶子サイズLcを過大に大きくせず特定の小さな値として、且つカーボンブラック粒子表面の脱水素が進行した状態とすればよい。
本発明に係る導電性カーボンブラックを製造するためには、例えば、上記装置によるカーボンブラックの製造において、炉内温度と滞留時間を調節する。具体的には、炉内温度が1500℃〜2000℃、好ましくは1600℃〜1800℃、カーボンブラックの炉内滞留時間、すなわち原料導入点から反応停止位置までに要する時間が、40ミリ秒〜500ミリ秒、好ましくは50ミリ秒〜200ミリ秒とすればよい。また、炉内温度が1500℃を下回るような低温の場合には、炉内滞留時間が500ミリ秒を超えて5秒以下、好ましくは1秒〜3秒とすればよい。
本発明に係る導電性カーボンブラックは、特に脱水素量が少ないので、炉内での高温燃焼ガス流の温度を1700℃以上の高温とする方法や、カーボンブラック原料供給ノズルよりも下流側でさらに炉内に酸素を導入してカーボンブラック表面の水素等を燃焼させ、この反応熱で高温下の滞留時間を長くすることが好ましい。この様な方法によって、カーボンブラックの表面近傍の結晶化とカーボンブラック内部の脱水素が効果的に行えるので好ましい。
[4]配合比率
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物には、(A)成分:ポリアミド樹脂、(B)成分:弾性重合体、(C)成分:導電性カーボンブラックの合計を100重量部としたときに、(A)成分のポリアミド樹脂は、30〜94重量部、好ましくは40〜90重量部の範囲で含まれる。(A)成分が30重量部未満であると耐熱性が低下し、94重量部を超えると導電性、耐衝撃性が低くなる。
また、(B)成分の弾性重合体は、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計100重量部に対して3〜40重量部、好ましくは5〜35重量部の範囲で含まれる。(B)成分が3重量部未満であると耐衝撃性が低く、40重量部を超えると耐熱性が低下する。
また、(C)成分の導電性カーボンブラックは、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計100重量部に対して3〜30重量部、好ましくは5〜25重量部の範囲で含まれる。(C)成分が3重量部未満であると、導電性の改善効果が期待できず、30重量部を超えると耐衝撃性が低下する。
[5]無機充填剤((D)成分)
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、前記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を含有することが必須であるが、該樹脂組成物の剛性等を改良する目的で、さらに(D)成分として導電性カーボンブラック以外の無機充填剤を含有していてもよい。
本発明において、必要に応じて配合することができる(D)成分の無機充填剤の種類としては、繊維状、板状、粒状物およびこれらの混合物が挙げられる。具体的にはガラス繊維、炭素繊維、鉱物繊維(ジルコニア繊維など)、金属繊維、セラミックスウイスカー(チタン酸カリウムウイスカーなど)、ワラストナイト等の繊維状物;カオリン、ガラスフレーク、マイカ、タルク、モンモリナイトなどの板状物;シリカ、アルミナ、ガラスビーズ、炭酸カルシウム等の粒状物など周知のものが挙げられる。
これらの無機充填剤のうち、配合すべき無機充填剤の選定の基準は、製品に必要とされる特性によるが、機械的強度や剛性の向上の目的において繊維状物が、また成形品の剛性向上に併せてソリが小さい必要がある場合には板状物が選ばれる。また、粒状物は成形時の流動性も加味された全体的なバランスのもとで最適なものが選ばれる。例えば、寸法安定性および剛性向上と共に、導電性をさらに向上させる必要がある場合には炭素繊維が好適であり、剛性、寸法安定性を向上し、外観はそれほど重要でない場合は経済的に有利なガラス繊維が、特に外観が重要な場合はワラストナイト、タルクが好適である。
なお、無機充填剤として用いられるガラス繊維のガラスは、アルカリ成分の少ないEガラスが最適である。本発明の樹脂組成物中に含まれるガラス繊維の平均繊維径は、通常7〜20μm、好ましくは9〜15μmであり、平均繊維長は、通常50〜1000μm、好ましくは200〜600μmである。
無機充填剤として用いられるワラストナイトは、化学的主成分はケイ酸カルシウムである。本発明の樹脂組成物中に含まれるワラストナイトの平均繊維径は通常0.5〜20μm、好ましくは2〜9μm、平均繊維長は通常10〜1000μm、好ましくは20〜200μmである。
無機充填剤として用いる炭素繊維は、ピッチ系、PAN系炭素繊維の何れでもよいが、PAN系炭素繊維の方が弾性率、耐衝撃性の面で優れており好ましい。本発明の樹脂組成物中に含まれる炭素繊維の平均繊維径は通常4〜15μm、好ましくは6〜10μm、平均繊維長は通常30〜5000μm、好ましくは50〜200μmである。
無機充填剤として用いられるタルクは、成分はケイ酸マグネシウムであり、産地、精製度合いにより含まれる不純物が異なる。本発明では品質の安定性の面から、不純物の少ないものほど好ましい。本発明の樹脂組成物中に含まれるタルクの平均粒子径は通常0.1〜10μm、好ましくは1〜5μmである。
これらの無機充填剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(D)成分の無機充填剤の配合量は、全樹脂組成物を100重量部としたとき、通常1〜40重量部の範囲であり、特に5〜35重量部配合するのが好ましい。無機充填剤の配合量が1重量部未満では剛性等の向上効果が小さく、40重量部を超えると外観、流動性が著しく低下するので好ましくない。
なお、(D)成分の無機充填剤は、ポリアミド樹脂との界面密着性を向上させるために、公知の収束剤または表面処理剤で表面処理して使用することもできる。収束剤または表面処理剤としては、例えば、エポキシ系化合物、アクリル系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物などの官能性化合物が挙げられる。(D)成分は、収束剤または表面処理剤により予め表面処理しておくことができ、また、導電性ポリアミド樹脂組成物の調製の際に、収束剤または表面処理剤を添加して表面処理することもできる。
[6]エチレンビニルアルコール樹脂((E)成分)
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、前記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を含有することが必須であるが、該樹脂組成物の塗装膜密着性を改良する目的で、さらに(E)成分としてエチレンビニルアルコール樹脂を含有していてもよい。
(E)成分のエチレンビニルアルコール樹脂(以下「EVOH」と略記する場合がある。)としては、
(E−1)エチレン・ビニルアルコール共重合体
および/または
(E−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物
が挙げられる。
(E−1)エチレン・ビニルアルコール共重合体とは、エチレン・酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物であって、ケン化度97モル%以上のものを意味する。(E−1)エチレン・ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率は、10〜98モル%の範囲が好ましい。エチレン含有率が98モル%を超えると、最終樹脂組成物から得られる成形品の塗装膜密着性が低下し、エチレン含有率が10モル%未満では、最終樹脂組成物の熱安定性が不良になり、また柔軟性が悪くなる。(E−1)エチレン・ビニルアルコール共重合体中の好ましいエチレン含有率は、20〜70モル%である。
(E−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体部分ケン化物における酢酸ビニル成分のケン化度は、40モル%以上が好ましい。ケン化度が40モル%より低いと、最終樹脂組成物の溶融時の熱安定性が悪くなる。(E−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物のケン化度は、通常、80モル%以上のものが使用される。このような組成を有する(E−2)成分は、JIS−K6730に準じて測定したMI(メルトインディックス)が0.5〜300g/10分、好ましくは0.8〜250g/10分のものが、最終樹脂組成物の溶融流動性および強度の観点から好適である。
(E−2)エチレン・酢酸ビニル共重合体部分ケン化物には、少量の共重合可能な単量体成分を含むことができる。共重合可能な単量体成分としては、プロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセンなどのα−オレフィン、不飽和カルボン酸またはその塩、部分アルキルエステル、完全アルキルエステル、アクリロニトリル、アクリルアミド、無水物、不飽和スルホン酸またはその塩などが挙げられる。
(E)成分のエチレンビニルアルコール樹脂の好ましい配合量は、全樹脂組成物を100重量部としたとき、通常、1〜10重量部の範囲である。エチレンビニルアルコール樹脂の配合量が1重量部より少ないと、得られる成形品の塗装装密着性の改善効果が少なく、10重量部より多いと、(A)ポリアミド樹脂と(B)弾性重合体との反応が進み、最終樹脂組成物の溶融時流動性が低下する。(E)エチレンビニルアルコール樹脂の好ましい配合量は、全樹脂組成物を100重量部としたとき2〜8重量部であり、より好ましいのは2.5〜7重量部である。
[7]ポリプロピレン樹脂((F)成分)
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、前記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を含有することが必須であるが、該樹脂組成物の耐薬品性の向上、低吸水化、剛性と耐衝撃性のバランスの改善等を目的として、さらに(F)成分としてポリプロピレン樹脂を含有していてもよい。
(F)成分のポリプロピレン樹脂としては、公知の方法で製造されたものを用いることができる。
用いるポリプロピレン樹脂の溶融粘度はJIS−K7210にて測定されたMFR値で通常1〜300g/10min(230℃×2.16kg)であり、特に10〜100g/10minのものが好ましい。
また、(F)ポリプロピレン樹脂と(A)ポリアミド樹脂との相溶性を改良する目的で、当該ポリプロピレン樹脂に、不飽和カルボン酸をグラフトすることもできる。この場合、ポリプロピレン樹脂に対する不飽和カルボン酸のグラフトの方法は公知の方法を採用することができる。グラフトする不飽和カルボン酸としては、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、フタル酸などがあるが、無水マレイン酸が好ましい。また、グラフトする不飽和カルボン酸の量は、ポリプロピレン樹脂に対して、通常0.1〜1重量%であり、特に0.1〜0.6重量%であることが好ましい。
(F)成分のポリプロピレン樹脂の配合量は、全樹脂組成物を100重量部としたとき、通常1〜40重量部の範囲であり、この配合量が1重量部未満では配合効果が得難く、40重量部を超えると、流動性、外観が著しく低下する。
[8]導電性改良助剤((G)成分)
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物には、(A)成分が脂肪族ポリアミド樹脂である場合、必要に応じて、さらに導電性改良助剤としての効果を有するニグロシン染料、半芳香族ポリアミド樹脂、ノボラックフェノール樹脂、ハロゲン化リチウム等の1種または2種以上を配合することもできる。
これらの物質は本来、非導電性ながら、脂肪族ポリアミド樹脂とカーボンブラックの共存下においては、導電性が特異的に改良される効果を有する。さらに、これらの物質は脂肪族ポリアミド樹脂に配合すると成形品の外観、特に光沢感をも同時に改良する効果も有するので好ましく使用できる。
ここで導電性改良助剤の一例のニグロシンとは、COLOR INDEXにC.I.SOLVENT BLACK5およびC.I.SOLVENT BLACK7として記載されているような、トリフェナジンオキサジン、フェナジンアジン系化合物の黒色アジン系縮合混合物である。市販されているニグロシンの例としては、ヌビアンブラックEP−3、ヌビアンブラックPA−9800、ヌビアンブラックPA0800(いずれも、オリエント化学工業社製)が挙げられる。この中でもヌビアンブラックEP−3が、導電性改良効果がとりわけ大きいので好ましい。
ニグロシンの好ましい配合量は、全樹脂組成物を100重量部としたとき、通常0.01〜5重量部の範囲で選ぶのが好ましい。ニグロシンの配合量が0.01重量部より少ないと導電性改良効果が小さく、配合量が5重量部より多いと、最終樹脂組成物の熱安定性や耐熱性の低下、さらに溶融流動性の低下や離型性の低下などの原因となる。ニグロシンのより好ましい配合量は、全樹脂組成物を100重量部としたとき0.05〜3重量部である。
また、半芳香族ポリアミド樹脂としては、脂肪族2塩基酸類と芳香族ジアミン類、または芳香族2塩基酸類と脂肪族ジアミン類を原料として、これらの重縮合によって得られるポリアミド樹脂が挙げられる。具体的には、原料の脂肪族2塩基酸類としては、アジピン酸、グルタール酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジオン酸、ドデカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、ヘキサデセンジオン酸、エイコサンジオン酸、エイコサジエンジオン酸、ジグリコール酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。芳香族ジアミン類としては、メタキシレンジアミン、パラキシレンジアミンが挙げられる。芳香族2塩基酸類としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸が挙げられる。脂肪族ジアミン類としては、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス−(4,4’アミノシクロヘキシル)メタンが挙げられる。
これらの半芳香族ポリアミド樹脂のうち、テレフタル酸および/またはイソフタル酸とヘキサメチレンジアミンを主成分とするポリアミド樹脂、すなわち、ポリアミド6T、ポリアミド6I、または6I/6T共重合ポリアミドなど、またメタキシレンジアミンおよび/またはパラキシレンジアミンとアジピン酸を主成分とする半芳香族ポリアミド樹脂が、導電性助長効果に併せて成形品の外観改良効果も大きいことから特に好ましい。
半芳香族ポリアミド樹脂の好ましい配合量は、全樹脂組成物を100重量部としたとき、通常0.5〜10重量部の範囲で選ぶのが好ましい。半芳香族ポリアミド樹脂の配合量が0.5重量部より少ないと導電性改良効果が小さく、配合量が10重量部より多いと、最終樹脂組成物の耐熱性の低下、溶融流動性の低下、成形時の離型性低下などの原因となり易い。半芳香族ポリアミド樹脂のより好ましい配合量は、全樹脂組成物を100重量部としたとき1〜8重量部である。
[9]他の成分
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、上記成分以外にも公知の他の熱可塑性樹脂を配合することができる。他の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル、液晶ポリエステル樹脂などを挙げることができる。中でもポリフェニレンエーテルは、寸法安定性に優れ、耐熱性も高いことから好ましく使用できる。これらの熱可塑性樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ただし、本発明においては、導電性ポリアミド樹脂組成物の優れた成形性、耐薬品性、引張強さ、曲げ強さ等の機械的性質、耐摩耗性等を十分に得るために、他の熱可塑性樹脂を含む場合、その含有量は、(A)成分、及び(B)成分の合計100重量部に対して、100重量部未満、好ましくは70重量部以下とすることが好ましい。
さらに、本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、上記成分以外に他の各種樹脂添加剤を含有するものであってもよい。各種樹脂添加剤としては、ヒンダードフェノール、ホスファイト化合物、ハロゲン化銅化合物等の熱安定剤、ヒンダードアミン等の耐紫外線改良剤、酸化チタン等の耐候性改良剤、造核剤、発泡剤、ハロゲン系難燃剤、耐衝撃性改良剤、滑剤、可塑剤、流動性改良剤、染料、有機充填剤、補強剤、分散剤、ポリエチレンワックス、シリコンパウダー等の摺動性改良剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を添加含有させることができる。
尚、本発明においては、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を必須成分とし、(D)成分、(E)成分、(F)成分及びその他の成分は必要に応じて添加されるものである。このため、全樹脂組成物を100重量部としたとき、(A)成分、(B)成分及び(C)成分は、少なくとも50重量部、好ましくは60重量部以上である。
[10]導電性ポリアミド樹脂組成物の調製方法
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物の調製方法には特に制限はないが、工業的観点からは、溶融混練法が好ましい。溶融混練の代表的な方法として、熱可塑性樹脂について一般に実用されている溶融混練機の使用が挙げられる。例えば、一軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラム等を用いる方法が挙げられ、溶融混練機で溶融混練した後、粒状化することにより本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
混練押出機を使用する方法によるときは、(A)成分および(B)成分を予め混合して、混練押出機の上流部分に一括投入し、溶融状態で反応させ、続けて混練押出機の中流部分で(C)成分を投入して溶融反応物と混合させる方法、あるいは、(A)成分の一部または全量の溶融物と(C)成分を予め混合して、マスターバッチを作成し、このマスターバッチと(A)成分の残部と(B)成分とを混合して混練押出機に投入し、溶融状態で反応させ導電性ポリアミド樹脂組成物のペレットとする方法が挙げられる。また、(A)成分、(B)および(C)の各成分を予め混合して、混練押出機の上流部分に一括投入し、溶融状態で反応させ導電性ポリアミド樹脂組成物のペレットとする方法も挙げられる。これらの方法の中で、導電性と耐衝撃性のバランスから、予め(A)成分および(B)成分を溶融反応させ、その溶融反応物に(C)成分を配合し混練する方法や、予め(A)成分と(C)成分をマスターバッチ化して混練する方法が好ましい。
[6]導電性ポリアミド樹脂組成物の成形方法
本発明の導電性ポリアミド樹脂組成物から成形品を製造する方法は、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂について一般に採用されている成形法、すなわち射出成形法、射出圧縮成形法、中空成形法、押出成形法、シート成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法、プレス成形法等を採用することができる。
以下に本発明を実施例によって詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの範囲内に限定されるものではない。
実施例および比較例の各樹脂組成物を得るに当たり、次に示す原料を準備した。
<(A)成分>
ポリアミド6樹脂(PA6):
商品名「NOVAMID(登録商標)1007J」(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)(23℃、96%濃硫酸中、樹脂濃度1重量%で測定したときの粘度数=100、末端カルボキシル基=87μeq/g、末端アミノ基=26μeq/g)
<(B)成分>
無水マレイン酸変性スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SEBS):
商品名:「タフテックM1943」(旭化成(株)製)(ガラス転移温度=−30℃以下、MFR=8g/10min(ASTM−D1238、230℃×2.16kg))
無水マレイン酸変性エチレン−ブテン共重合体(EBR):
商品名「モディックAP730T」(三菱化学(株)製)(ガラス転移温度=−70℃以下、表面硬度=83(JIS−K6301−type−A)、密度=0.89g/cm、MFR=2g/10min(ASTM−D1238、190℃×2.16kg))
<(C)成分>
実施例用導電性カーボンブラック:
図2に示すカーボンブラック製造装置を用い、表1に示す製造条件、および原料油導入位置距離Dや反応停止位置距離E等の炉内装置条件下、カーボンブラック原料油としてクレオソート油、高温燃焼ガス流の燃料として重油を用い、表1に示す導電性カーボンブラックCB1〜CB3を製造した。なお、図2中の炉内寸法D1〜D3、L1、D2’は以下の通りとし、第2反応帯域Bでの炉内温度は1750℃とした。
D1=1100mmφ
D2=175mmφ
D3=400mmφ
L1=3300mm
D2’=190mmφ
得られた導電性カーボンブラックの物性を表1に示す。
Figure 0004725118
<(C)成分以外>
比較例用導電性カーボンブラック:
比較として、表2に示す市販されている導電性カーボンブラックCB4〜CB9を用いた。
Figure 0004725118
<(D)成分>
ワラストナイト(WN):
商品名「ナイグロス4」(ナイコ社製)(ケイ酸カルシウム、平均繊維径=4μm、平均繊維長=100μm、表面処理剤無し)
タルク(TALC):
商品名「圧縮タルクUPN−HST−0.5」(林化成社製)(平均粒子径=3μm、詳細化学組成(蛍光X線分析結果)={SiO:60.7%/MgO:30.9%/Fe:0.12%/Al:0.04%/CaO:0.41%/NaO:0.02%/KO:0%/TiO:0.001%/P:0.04%/SO:0%/強熱減量:5.7%(殆どが水分)}、pH=9.3、嵩密度=1g/cm、粒子形状=板状、アミノシラン表面処理剤;無し)
<(E)成分>
エチレンビニルアルコール樹脂(EVOH):
商品名「エバールG156A」(クラレ社製)(エチレン・酢酸ビニル共重合体部分ケン化物:エチレン共重合比率=47モル%、比重=1.12、MI=6g/10min(JIS−K6730、190℃×2160g)、ケン化度=100mol%)
<(F)成分>
無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(MA変性PP)
商品名「モディックAP−P108」(三菱化学(株)製)(MFR=30g/10min(JIS−K7210、230℃×2.16kg)、密度=0.90、融点=158℃)
[樹脂組成物の調整法]
(1)実施例1〜4および比較例1〜6
まず、(A)成分と(B)成分を所定量瓶量し、タンブラーミキサーにて混合した後、二軸押出機(日本製鋼所製「TEX30XCT」L/D=42、バレル数12)の第1フィード口(最上流部)から投入し、(C)成分は或いは(C)成分以外のカーボンブラックを、途中の第2フィード口(中流部分)から、サイドフィードで投入、溶融混練して、(A)成分、(B)成分、および(C)成分、または(C)成分以外のカーボンブラックからなる樹脂組成物ペレットを得た。
この時の溶融混練条件はシリンダー温度240℃、スクリュー回転数は200rpm、吐出量は15kg/hであった。
(2)実施例5
実施例1と同様の製造方法で、一度、(A)成分、(B)成分、および(C)成分からなる樹脂組成物ペレットを製造した後に、再度そのペレットと、(D)成分を配合し、溶融混練して(A)成分、(B)成分、(C)成分、および(D)成分からなる樹脂組成物ペレットを得た。
ここで(A)成分、(B)成分、および(C)成分からなるペレットは第1フィード口から投入し、(D)成分は第2フィード口から途中フィードして溶融混練した。
次いで、このペレットと、(E)成分のペレットをタンブラーミキサーでドライブレンドして、最終樹脂組成物を得た。
(3)実施例6
実施例1と同様の製造方法で、一度、(A)成分、(B)成分、および(C)成分からなる樹脂組成物ペレットを製造した後に、再度そのペレットと、(D)成分を配合し、溶融混練して(A)成分、(B)成分、(C)成分、および(D)成分からなる樹脂組成物ペレットを得た。
ここで(A)成分、(B)成分、および(C)成分からなるペレットと、(D)成分は第1フィード口から併せて投入して溶融混練し、(A)成分、(B)成分、(C)成分、および(D)成分からなる樹脂組成物ペレットを得た。
次いで、このペレットと、(E)成分のペレットをタンブラーミキサーにてドライブレンドして、最終樹脂組成物を得た。
(4)実施例7および比較例7
(A)成分、(B)成分、および(F)成分を実施例1と同様の条件で、第1フィードから投入し、途中から(C)成分、または(C)成分以外のカーボンブラックをサイドフィードして溶融混練し、(A)成分、(B)成分、(C)成分、または(C)成分以外のカーボンブラックと(F)成分からなる樹脂組成物を得た。
上記(1)〜(3)における各成分の配合割合は表3,4に示す通りである。
[試験片の作製]
上記の方法で得られたペレットを、120℃で5時間乾燥した後、ASTM−D256に準拠したIZOD衝撃試験片、ASTM−D648に準拠した引張試験片、ASTM−D790に準拠した曲げ試験片、および長さ100×幅100×厚み3mmのプレートを、それぞれ次の成形条件にて成形した。
<成形条件>
・成形機:日鋼J75ED
・シリンダー温度=280℃
・金型温度=80℃
・射出/冷却時間=各15sec
[評価方法]
各試験片について次の方法で評価を行った。
<導電性>
・<1>〜<5>の体積抵抗値は5ヶの試験サンプル各々の体積抵抗率を示す。この数値が低
い程、導電性に優れていることを示す。また、<1>〜<5>の数値が互いに近似している
ほど、導電性の安定性に優れていることを示す。
・試験片の作成:ASTM−D638に準拠した引張試験片を成形、この試験片の両端
を剪定ハサミで切断し、標線範囲内から12.7mm×50mm×3mm厚さの短冊
を切り出し、切断した端面に銀ペーストを塗布して23℃で30分風乾した。同様な
方法で試験片を5ヶ作成した。
・測定方法:テスターで両端面の間の抵抗値を測定し、体積抵抗率を算出した。
算出式:R=RL×AL/L
ここで、AL:試験片の断面積(単位:cm
L:試験片の長さ(単位:cm)
RL:測定した抵抗値(単位:Ω)
R:体積抵抗率(単位:Ω・cm)である。
<流動性>
(1)キャピロ溶融粘度
・この数値が低い程、流動性に優れていることを示す。
・測定器:キャピログラフ1C(東洋精機社製)
・測定条件:温度=280℃
オリフィス寸法=1mmΦ×30mmL
剪断速度=912s-1
における溶融粘度を測定した。
(2)MFR
・この数値が高い程、流動性に優れていることを示す。
・測定規格:ASTM−D1238
・測定器:MFR測定器(東洋精機社製)
・測定条件:250℃×10kg
<耐衝撃性>
(1)IZOD衝撃試験(ノッチ有り)時の非破断確率
・この数値が高い程、耐衝撃性に優れていることを示す。
・測定規格:ASTM−D256
・測定器:40kgIZOD試験機(東洋精機社製)
・試験方法:1つの材料につき、n=10の試験を行い、完全にサンプルが破断するに
到らなかったサンプルの数を数え、破壊しなかった確率を求めた。
(2)ハイレート高速面衝撃試験
・1m/secの速度で、先端が球状のシャフトを衝突させて、プレートを打ち抜き、
打ち抜きに要したエネルギー値を測定したものであり、この数値が高いものほど、耐
衝撃性に優れている事を示す。
・測定器:島津試験機社製サーボパルサー
・サンプル:100×100×3mm厚さのプレート
・測定雰囲気温度:23℃
・シャフトの先端形状:12.7mmRの球状
・シャフト打ち抜き速度:1m/sec
・試験片の調湿状態:絶乾
・試験時の受け台(固定クランプ)の直径:76.2mmΦ
・データは5ケ試験した結果の平均値を示す。
<成形品外観>
・長さ100×幅100×厚み3mmのプレートの成形品表面外観を目視で評価した。
・判定基準は次の通りで○は外観に優れていることを示す。
×:面が荒れて光沢感がない、或いは表面がブツブツしている。
○:光沢感があり、ブツブツが無い。
<剛性>
・この数値が高い程、剛性に優れていることを示す。
・測定規格:ASTM−D790
・サンプルコンディショニング:23℃で絶乾状態における曲げ弾性率を測定した。
<塗装密着性>
・○であれば、塗装密着性に優れていることを示す。
・碁盤目剥離試験を行い、密着性を評価した。
・詳細評価条件は次の通り。
・試験片:長さ100×幅100×厚み3mmのプレートの片面表面にアクリルウレタ
ン系塗料(オリジン電気社製OP−Z−NY)を塗布して、80℃にて60min焼き
付ける。焼付け後、23℃×24hrsコンディショニングする。コンディショニン
グ後に、塗料塗布部に、1辺が1mm幅で碁盤目状のスリットを100マス刻設する
。このスリット刻設部にセロハンテープを張り付け、このテープを一気に引き剥がし
、塗装膜が引き剥がされずに成形品に残った場合を○、少しでも塗装膜が剥がれた場
合は×とした。
<耐吸水性>
・この数値が低い程、吸水による変化が小さく優れていることを示す。
・試験片:長さ100×幅100×厚み3mmのプレート
・試験方法:40℃温水浸漬×100時間処理後の吸水率を測定した。
これらの評価結果を表3,4に示す。
Figure 0004725118
Figure 0004725118
[実施例、比較例の考察]
表3,4より、次のことが分かる。
本発明の実施例1〜4の導電性ポリアミド樹脂組成物は、比較例1〜6に対して、優れた導電性、且つ安定した導電性を示し、さらに耐衝撃性、流動性などの物性バランスにも優れていた。
実施例5〜6は、無機充填剤、塗装性改良剤を配合した組成物であるが、導電性、流動性、外観、剛性、塗装密着性、吸水特性等の諸物性が高度に均衡し、優れた品質を発現している。
実施例7と比較例7は、何れもポリプロピレン樹脂を配合した組成物であるが、実施例7の組成物の方が、導電性、および導電性の安定性、耐衝撃性、流動性のバランスに優れている。
ストークスモード径(Dmod)およびストークスモード半値幅(Dmod)の説明グラフである。 カーボンブラック製造装置の概略構成図である。
符号の説明
A 第1反応帯域
B 第2反応帯域
C 第3反応帯域
D カーボンブラック原料導入位置距離
D’ カーボンブラック原料導入ノズル
E 反応停止位置距離
E’ 冷却水供給ノズル
F 燃料導入ノズル
G 燃料用空気導入ノズル

Claims (12)

  1. (A)ポリアミド樹脂:30〜94重量部と、
    (B)−20℃以下のガラス転移温度を有する弾性重合体:3〜40重量部と、
    (C)導電性カーボンブラック:3〜30重量部とを合計で100重量部含む導電性ポリアミド樹脂組成物であって、
    前記(C)導電性カーボンブラックが次の(1)〜(3)の特性を全て満足するオイルファーネスカーボンブラックであることを特徴とする導電性ポリアミド樹脂組成物。
    (1) 24M4DBP吸収量が130cm/100g以上
    (2) 1500℃、30分間加熱により発生した水素量(脱水素量)が1.2mg/g以下
    (3) 結晶子サイズLcが10〜17Åの範囲
  2. (C)導電性カーボンブラックの窒素吸着比表面積が、150〜300m/gの範囲であることを特徴とする請求項1記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  3. (C)導電性カーボンブラックのストークスモード径(Dmod)と24M4DBP吸収量との比(Dmod/24M4DBP)が、0.6〜0.9の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  4. (C)導電性カーボンブラックの透過型電子顕微鏡による平均粒子径が、14〜24nmの範囲であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  5. (C)導電性カーボンブラックのCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)吸着比表面積が、120〜220m/gの範囲であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  6. (C)導電性カーボンブラックのDBP吸収量が、150〜400cm/100gの範囲であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  7. (C)導電性カーボンブラックの次式で定義される含酸素官能基密集度が、3μmol/m以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
    Figure 0004725118
  8. (A)ポリアミド樹脂が、ポリアミド6樹脂、ポリアミド6・6樹脂、およびポリアミド6とポリアミド6・6との共重合樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  9. (B)弾性重合体は、以下の(B−1)および(B−2)から選択された少なくとも1種の弾性重合体と、以下の(B−1)および(B−2)から選択された少なくとも1種の弾性重合体に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸誘導体およびそれ以外のビニル単量体から選択された少なくとも1種を0.05〜5重量%付加した変性弾性重合体よりなる群から選択された1種または2種以上であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
    (B−1)ビニル芳香族化合物重合体ブロックaと共役ジエン系化合物重合体ブロックbとのブロック共重合体の水素添加物
    (B−2)エチレン−α−オレフィン系共重合体
  10. (D)成分として無機充填剤を、全樹脂組成物を100重量部としたとき、1〜40重量部含有することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  11. (E)成分としてエチレンビニルアルコール樹脂を、全樹脂組成物を100重量部としたとき、1〜10重量部含有することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
  12. (F)成分としてポリプロピレン樹脂を、全樹脂組成物を100重量部としたとき、1〜40重量部含有することを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の導電性ポリアミド樹脂組成物。
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