JP2007055879A - 無機粉末成形焼成体の製造方法 - Google Patents

無機粉末成形焼成体の製造方法 Download PDF

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雅博 菅
Osamu Yamanishi
修 山西
Kazuya Tsuchimoto
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Abstract

【課題】無機粉末を樹脂粉末と混合して成形し、焼成しすることで、高い機械的強度を示す無機粉末成形焼成体を製造しうる方法を提供する。
【解決手段】本発明の製造方法は、無機粉末を樹脂粉末と混合したのち成形して成形体とし、これを、前記樹脂粉末の熱重量減少開始温度(Ts)以上、熱重量減少終了温度(Te)以下の温度範囲に0.5時間以上保持したのち、通常500℃以上で焼成することを特徴とする。例えば無機粉末は酸化アルミニウム粉末と酸化チタン粉末との混合粉末である。酸化チタン粉末はルチル型であり、002面と200面のピーク強度比(I002/I200)は2以下である。樹脂粉末は、オレフィン樹脂粉末であり、無機粉末100質量部あたり5〜20質量部使用する。得られた無機粉末成形焼成体に酸化ルテニウムを担持して塩化水素酸化用触媒(1)として使用でき、この触媒(1)の存在下に、塩化水素(A)を酸素(B)と反応させて塩素(C)を製造できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、無機粉末成形焼成体の製造方法に関する。
無機粉末を成形し、焼成して得られる無機粉末成形焼成体は、例えば触媒担体として有用であり、その製造方法としては、無機粉末を成形して成形体とし、500℃以上に昇温して焼成する方法が知られており〔特許文献1:特開2004−182557号公報の段落番号0019〕、より大きな細孔容積を示す無機粉末成形焼成体を得るために、無機粉末に、細孔付与剤として樹脂粉末を加えて混合してから成形する方法も知られている。
しかし、より大きな細孔容積を示す成形焼成体を得ようとして、無機粉末に樹脂粉末を加えた場合には、必ずしも十分な機械的強度の焼成体が得られなかった。
特開2004−182557号公報の段落番号0019 特開2002−79093号公報
そこで本発明者は、無機粉末を樹脂粉末と混合して成形し、焼成しすることで、高い機械的強度を示す無機粉末成形焼成体を製造しうる方法を開発するべく、鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、無機粉末を樹脂粉末と混合したのち成形して成形体とし、該成形体を、前記樹脂粉末の熱重量減少開始温度(Ts)以上、熱重量減少終了温度(Te)以下の温度範囲に0.5時間以上保持したのち、焼成することを特徴とする無機粉末成形焼成体の製造方法を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、機械的強度に優れた無機粉末成形焼成体を製造することができる。
本発明の製造方法で用いる無機粉末としては、例えば酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、酸化ジルコニウム粉末、酸化ケイ素粉末などが挙げられ、これらの無機粉末はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
例えば酸化アルミニウムと他の無機粉末とを組み合わせて用いる場合には、無機粉末を基準として酸化アルミニウム粉末40質量%以上と、他の粉末無機成分60質量%以下との混合粉末が挙げられる。
酸化アルミニウム粉末の結晶型としては、例えばα相、θ相、γ相、χ相、η相、κ相、δ相、不定形が挙げられ、2以上の結晶型を含むものであってもよい。酸化アルミニウム粉末のBET比表面積は通常1m2/g〜100m2/g、好ましくは5m2/g〜10m2/gであり、粒子径は通常0.1μm〜50μmの範囲であり、中心粒子径は通常0.2μm〜3μm、好ましくは0.3μm〜0.8μmである。
他の無機粉末を酸化アルミニウム粉末と混合して用いる場合、その粒子径は通常0.1μm〜50μmの範囲であり、中心粒子経は通常1μm〜10μm、好ましくは2μm〜5μmである。
他の無機粉末として、酸化チタン粉末を用いる場合、通常は結晶型がルチル型のものが用いられ、BET比表面積が通常30m2/g〜70m2/g、好ましくは35m2/g〜60m2/gのものが用いられる。また、ルチル型酸化チタン粉末を用いる場合、粉末X線回折法により測定される002面のピーク強度(I002)と200面のピーク強度(I200)との比(I002/I200)は通常1以上であるが、より高い機械的強度を示す成形焼成体が得られる点で、2以下、さらには1.8以下であることが好ましい。
樹脂粉末は、焼成により消失して、無機粉末成形焼成体に細孔を形成する細孔付与剤として作用する。このような無機粉末としては、例えばオレフィン樹脂粉末、メタクリル樹脂粉末などのような、加熱により軟化しうる熱軟化性の樹脂粉末が挙げられ、その粒子径は通常0.1μm〜1mmである。
このような樹脂粉末として市販のものを用いることができ、例えばオレフィン樹脂の粉末としては、例えば「フローセン UF1.5」〔住友精化(株)製、熱重量減少開始温度297℃、熱重量減少終了温度496℃〕などのポリエチレン樹脂粉末が、
メタクリル樹脂の粉末としては「スミペックス XC−1A」〔住友化学(株)、熱重量減少開始温度289℃、熱重量減少終了温度407℃〕、「ケミスノーMR−2G」(綜研化学(株)、熱重量減少開始温度247℃、熱重量減少終了温度448℃)などが、それぞれ挙げらる。
これらの細孔付与剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。入手したものをそのまま本発明の製造方法に用いてもよいし、粉砕して用いてもよいし、分級して用いてもよい。樹脂粉末の熱重量減少開始温度および熱重量減少終了温度は、樹脂粉末を大気中、一定速度で昇温しながらその重量(質量)を測定する技法である熱重量測定により測定することができる。
樹脂粉末の使用量は、無機粉末100質量部あたり通常5質量部以上であり、通常は20質量部以下、好ましくは15質量部以下である。
無機粉末は、樹脂粉末および水と共にバインダーと混合してもよい。バインダーとしては、例えばグリセリン、水溶性セルロース、酸化チタンゾルなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。バインダーを用いる場合、その使用量は、通常、無機粉末100質量部に対して0.1質量部〜15質量部程度である。
無機粉末は、樹脂粉末および水と共に添加剤と混合してもよい。添加剤としては、例えば硝酸、塩酸、硫酸などの酸が挙げられる。
無機粉末を樹脂粉末と混合し、成形する方法は特に限定されるものではなく、例えば無機粉末を樹脂粉末および水と混合し混練して混練物とし、ダイから押し出す押出成形法、混練物をプレスするプレス成形法などが挙げられる。また、水、液体状の添加剤などの液体成分の使用量は混練の程度、成形方法、成形条件などにより異なるが、通常は無機粉末、樹脂粉末、固形状の添加剤などの固形成分に対する液体成分の吸液率に対して、通常は0.6倍〜1倍、好ましくは0.9倍以下程度である。
成形体の形状は、特に限定されるものではなく、例えば円柱形状、球状、円盤状などが挙げられ、内部に空孔を設けることなく成形された中実状であってもよいし、内部に空孔が設けられた中空状であってもよい。
成形により得られた成形体を、前記樹脂粉末の熱重量減少開始温度(Ts)以上、好ましくは熱重量減少開始温度+30℃(Ts+30℃)以上、熱重量減少終了温度(Te)以下の温度範囲に、0.5時間以上、好ましくは0.8時間以上、通常は10時間以下、通常は大気中で保持する。
次いで成形体を焼成する。焼成は通常、大気中で行われ、焼成温度は通常500℃以上、好ましくは600℃以上、通常1000℃以下、好ましくは800℃以下である。焼成に要する時間は、無機粉末が焼結するに十分な時間であればよく、焼成温度、成形体の形状などにより異なるが、通常は0.5時間〜12時間である。
かくして得られる無機粉末成形焼成体は、無機粉末を樹脂粉末と混合したのち成形して成形体とし、この成形体を、前記樹脂粉末の熱重量減少開始温度(Ts)以上、熱重量減少終了温度(Te)以下の温度範囲に、0.5時間以上、好ましくは0.8時間以上、通常は10時間以下保持したのち、500℃以上、好ましくは600℃以上、通常は1000℃以下、好ましくは800℃以下の温度で焼成してなるものであり、機械的強度に優れ、例えば触媒成分を担持するための触媒担体として使用することができる。
触媒成分としては、例えば特許文献1〔特願2004−182557号公報〕、特許文献2〔特開2002−79093号公報〕などに開示されるような、酸化ルテニウムが挙げられる。上記無機粉末成形焼成体を触媒担体とし、これに酸化ルテニウムを担持させた触媒は、この触媒の存在下に、塩化水素〔HCL〕を酸素〔O2〕と反応させて塩素〔Cl2〕を製造するための塩化水素酸化用触媒として有用である。
このような塩酸酸化用触媒の製造方法としては、例えば水溶性のルテニウム化合物を水に溶解させた水溶液を、本発明の製造方法により得られた酸化アルミニウム−酸化チタン混合成形体に含浸させ、次いで乾燥後、焼成すればよい。
ルテニウム化合物としては、例えばRuCl3、RuCl3水和物などのルテニウム塩化物、
3RuCl6などの〔RuCl63-の塩、K2RuCl6などのクロロルテニウム酸塩、
〔RuCl5(H2O)42-の塩、〔RuCl2(H2O)4+の塩などのクロロルテニウム酸塩水和物、
2RuO2などのルテニウム酸の塩、Ru2OCl4、Ru2OCl5、Ru2OCl6などのルテニウムオキシ塩化物、
2Ru2OCl10、Cs2Ru2OCl4などのルテニウムオキシ塩化物の塩、
〔Ru(NH3)62+の塩、〔Ru(NH3)63+の塩、〔Ru(NH3)52O〕2+の塩などのルテニウムアンミン錯体、
〔Ru(NH3)5Cl〕2+の塩、〔Ru(NH3)6〕Cl2、〔Ru(NH3)6〕Cl3などのルテニウムアンミン錯体の塩化物、
〔Ru(NH3)6〕Br3などのルテニウムアンミン錯体の臭化物、
RuBr3、RuBr3水和物などのルテニウム臭化物、
ルテニウム有機アミン錯体、ルテニウムアセチルアセトナート錯体、Ru(CO)5、Ru3(CO)12などのルテニウムカルボニル錯体、
[Ru3O(OCOCH3)6(H2O)3]などのカルボニル錯体水和物、
Ru2(RCOO)4Cl(式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を示す)などのルテニウム有機酸塩、
2〔RuCl5NO〕、〔Ru(NH35(NO)〕Cl3、〔Ru(OH)(NH3)4(NO)〕(NO3)2、Ru(NO)(NO3)3などのルテニウムニトロシル錯体、
ルテニウムホスフィン錯体などの化合物などが挙げられる。好ましいルテニウム化合物としては、例えばRuCl3、RuCl3水和物などのルテニウム塩化物、RuBr3、RuBr3水和物などのルテニウム臭化物などハロゲン化ルテニウム化合物が挙げられ、更に好ましくは塩化ルテニウム水和物が挙げられる。
含浸温度は、水溶液が凍結せず、ルテニウム化合物が分解等しない温度であればよく、例えば0℃〜50℃程度である。含浸後の乾燥方法としては、例えば風乾、加熱乾燥、凍結乾燥などが挙げられ、乾燥温度は通常−10℃〜80℃程度であり、乾燥時間は、通常0.1時間〜200時間である。
焼成温度は、ルテニウム化合物が酸化ルテニウムに遷移するに十分な温度であればよく、通常100℃〜600℃程度である。焼成は、例えば酸化性ガス雰囲気下で行われる。酸化性ガスとしては、通常、酸素を含むガスが用いられ、その酸素濃度は通常1容積%以上であり、酸素濃度100容積%の純酸素ガス中で焼成してもよいが、通常は大気中で焼成する。酸素を含む雰囲気中で焼成することにより、含浸されたルテニウム化合物が酸化されて酸化ルテニウムとなり、酸化アルミニウム−酸化チタン混合成形体に酸化ルテニウムが担持されてなる塩酸酸化用触媒を得ることができる。
また、例えばルテニウム化合物として焼成により自ら分解して酸化ルテニウムを生成するものを用いた場合には、不活性ガス雰囲気下に焼成を行ってもよい。かかるルテニウム化合物は、不活性ガス雰囲気下に焼成することによっても、酸化ルテニウムとなり、酸化アルミニウム−酸化チタン混合成形体に酸化ルテニウムが担持されてなる塩酸酸化用触媒を得ることができる。
塩化水素酸化用触媒における酸化ルテニウムの担持量は、触媒を基準として通常0.1質量%〜30質量%程度であり、例えばルテニウム化合物の水溶液における濃度を高くすると、酸化ルテニウムの担持量を高くすることができる。
この塩化水素酸化用触媒を用いて塩素を得るには、例えば、この塩化水素酸化用触媒の存在下に塩化水素を酸素と反応させればよい。具体的には、図1に示すように、この塩化水素酸化用触媒(1)を反応管(2)に充填し、この反応管(2)の一方端(21)から、ガス状の塩化水素(A)およびガス状の酸素(B)を供給すればよい。塩化水素(A)および酸素(B)は、予め混合されていてもよいし、窒素ガスなどの不活性ガスで希釈されていてもよい。反応温度は通常100℃〜500℃、反応圧力は絶対圧力で通常大気圧(0.1MPa)以上5MPa以下である。酸素の使用量は、塩化水素に対して通常0.02モル倍〜3モル倍程度である。かくして反応管(2)内で、塩化水素酸化用触媒(1)の存在下に、塩化水素(A)および酸素(B)が反応して塩素(C)が生成する。生成した塩素(C)は、反応管の他方端(22)から外部に導き出される。
本発明の製造方法により得られる無機粉末成形焼成体は、高い機械的強度を示すので、これに酸化ルテニウムを担持させた塩化水素酸化用触媒(1)は、これを反応管(2)へ充填する際や、塩化水素(A)および酸素(B)の反応中に破壊されて微粉末を生ずることがないので、好ましく用いられる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例によって限定されるものではない。
なお、用いた酸化アルミニウム粉末および酸化チタン粉末並びに得られた成形体の評価方法は以下のとおりである。
(1)粒子径
レーザー散乱式粒度分布計〔リード アンド ノースラップ社製、「マイクロトラックHRA」〕にて粒子径分布を求めて測定した。
(2)中心粒子径
上記で求めた粒子径分布から、質量(重量)基準で累積質量%ヒストグラムを求め、累積質量百分率50%に相当する径〔D50〕として求めた。
(3)粉末X線回折
粉末X線回折装置〔(株)リガク製、「RAD−II」〕により測定して得たX線回折スペクトルから、2θ=約62.7°におけるピーク強度(cps)を002面のピーク強度(I002)とし、2θ=約39.2°におけるピーク強度(cps)を200面のピーク強度(I200)として、これらの比(I002/I200)を求めた。
(4)BET比表面積
比表面積測定装置〔マウンテック社製、「Macsorb Model−1201」〕を用いて窒素吸着法により求めた。
(5)細孔容積
細孔容積測定装置〔MICROMERITICS社製、「オートポアIII 9420」〕を用いて水銀圧入法により、細孔半径1.8nm(0.0018μm)〜100μmの範囲の細孔分布を測定して、求めた。
(6)耐圧強度
成形体10個を任意に選び出し、その長さと直径をマイクロメーターで測定した後、個々の成形体について、側面から荷重を加えたときに、成形体が破壊されるときの断面積当たりの荷重(荷重/断面積)の平均値として求めた。
(7)吸液率
JIS K6221(1992)「ゴム用カーボンブラック試験方法」に記載の吸油量の試験方法(B法)に準拠して、カーボンブラックに代えて各実施例の粉末等の固形成分を、DBP(フタル酸ジブチル)に代えて各実施例の液体成分をそれぞれ用いて、固形成分1gあたりに吸収しうる液体成分(g)として測定した。
(8)熱重量減少開始温度(Ts)および熱重量減少終了温度(Te)
樹脂粉末約10mgを白金(Pt)製試料カップに入れ、昇温速度10℃/分、空気ボンベからの乾燥空気流通下に、大気圧下の測定条件で、熱分析装置〔(株)リガク製「TG8110」〕により室温(約25℃〜約30℃)から600℃まで昇温して熱重量測定を行い、熱重量曲線を得、この熱重量曲線における110℃での試料重量100%、600℃における試料重量を0%とし、試料重量が98%となる温度を熱重量減少開始温度(Ts)とし、試料重量が2%となる温度を熱重量減少終了温度(Te)として、それぞれ求めた。
実施例1
酸化アルミニウム粉末〔住友化学(株)製、「AES−12」、結晶型はαアルミナ、粒子径は0.1μm〜5μm、中心粒子径は0.5μm、BET比表面積は7m2/g〕66.7質量部および
酸化チタン粉末〔テイカ(株)製、「MT−500BW」、結晶型はルチル型、粒子径は0.1μm〜30μm、中心粒子径は2.08μm、I002/I200は1.67、BET比表面積は40.1m2/g〕33.3質量部を混合し、
水溶性セルロース〔信越化学工業(株)製、「65SH−400」、固形状〕0.2質量部、
酸化チタンゾル〔堺化学工業(株)製、「CSB」、固形成分40質量%および水60質量%の混合物〕13質量部、
グリセリン〔和光純薬工業(株)製、液体状〕0.1質量部、
63%硝酸〔和光純薬工業(株)製、液体状〕0.13質量部および
純水14質量部を加え、さらに
ポリエチレン粉末〔住友精化(株)製「フローセンUF−1.5」、粒子径は約1μm〜60μm、中心粒子径は13μm、熱重量減少開始温度297℃、熱重量減少終了温度496℃、固形状〕6質量部を加えて混合し、
ニーダー〔宮崎鉄工(株)製、「MP−30」〕にて混練したのち、強度試験機〔ミネビア社製、「TCM−1000」〕にてダイから押し出して、円柱状の成形体を得た。ここで、液体成分〔酸化チタンゾル中の水、グリセリン、硝酸および純水の合計〕の使用量は、固形成分〔酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、水溶性セルロース、酸化チタンゾル中の固形成分およびポリエチレン粉末の合計〕に対して0.198質量倍である。
次いで、この成形体を大気中、110℃にて4時間、乾燥したのち、大気中で350℃まで昇温し、350℃±10℃の温度範囲に維持しながら、1時間加熱した。その後、大気中、焼成温度680℃に昇温し、同温度を3時間維持して焼成し、直径3mm、長さ5mmの中実状で円柱状の酸化アルミニウム粉末−酸化チタン粉末成形焼成体を得た。得られた成形焼成体の細孔容積は0.21cm3/gであり、BET比表面積は14.4m2/gであり、耐圧強度を測定したところ0.72daN/mm2であった。なお、用いた酸化チタン粉末〔MT−500BW〕のX線回折スペクトルを図2に、ポリエチレン樹脂粉末〔フローセンUF−1.5〕の熱重量曲線を図3に、それぞれに示す。
なお、固形成分〔酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、水溶性セルロース、酸化チタンゾル中の固形成分およびポリエチレン粉末の合計〕に対する液体成分〔酸化チタンゾル中の水、グリセリン、硝酸および純水の合計〕の吸液率を測定したところ、0.249g/gであった。
比較例1
乾燥後の成形体を室温から680℃まで昇温し、同温度で焼成した以外は実施例1と同様に操作して、直径3mm、長さ5mmの中実状で円柱状の酸化アルミニウム粉末−酸化チタン粉末成形焼成体を得た。この成形焼成体の細孔容積は0.21cm3/gであり、BET比表面積は14.4m2/gであり、耐圧強度を測定したところ0.54daN/mm2であった。
実施例2
酸化アルミニウム粉末〔「AES−12」〕50質量部および
酸化チタン粉末〔「MT−500BW」〕50質量部を混合し、
水溶性セルロース〔信越化学工業(株)製、「65SH−400」、固形状〕0.5質量部、
酸化チタンゾル〔堺化学工業(株)製、「CSB」、固形成分40質量%および水60質量%の混合物〕13質量部、
グリセリン〔和光純薬工業(株)製、液体状〕0.6質量部、
63%硝酸〔和光純薬工業(株)製〕0.15質量部および
純水12.5質量部を加え、さらに
メタクリル樹脂粉末〔住友化学(株)製「スミペックス XC−1A」、粒子径は約10μm〜120μm、中心粒子径は29μm、熱重量減少開始温度289℃、熱重量減少終了温度407℃〕10質量部を加えて混合し、
ニーダー〔「MP−30」〕にて混練したのち、強度試験機〔TCM−1000〕〕にてダイから押し出して、円柱状の成形体を得た。ここで、液体成分〔酸化チタンゾル中の水、グリセリン、硝酸および純水の合計〕の使用量は、固形成分〔酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、水溶性セルロース、酸化チタンゾル中の固形成分およびメタクリル樹脂粉末の合計〕に対して0.182質量倍である。
次いで、この成形体を大気中、110℃にて4時間、乾燥したのち、大気中で400℃まで昇温し、400℃±10℃の温度範囲に維持しながら、1時間加熱した。その後、大気中、焼成温度660℃に昇温し、同温度を3時間維持して焼成し、直径1.5mm、長さ3mmの中実状で円柱状の酸化アルミニウム粉末−酸化チタン粉末成形焼成体を得た。この成形焼成体の細孔容積は0.24cm3/gであり、BET比表面積は17.8m2/gであり、耐圧強度を測定したところ0.48daN/mm2であった。メタクリル樹脂粉末〔スミペックスXC−1A〕の熱重量曲線を図4に示す。
なお、固形成分〔酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、水溶性セルロース、酸化チタンゾル中の固形成分およびメタクリル樹脂粉末の合計〕に対する液体成分〔酸化チタンゾル中の水、グリセリン、硝酸および純水の合計〕の吸液率は0.308g/gであった。
比較例2
乾燥後の成形体を直ちに660℃まで昇温し、同温度で焼成した以外は実施例2と同様に操作して、直径1.5mm、長さ3mmの中実状で円柱状の酸化アルミニウム粉末−酸化チタン粉末成形焼成体を得た。この成形焼成体の細孔容積は0.24cm3/gであり、BET比表面積は17.9m2/gであり、耐圧強度を測定したところ0.34daN/mm2であった。
実施例3
メタクリル樹脂粉末〔スミペックスXC−1A〕に代えて、メタクリル樹脂粉末〔綜研化学(株)製「ケミスノーMR−2G」、熱重量減少開始温度247℃、熱重量減少終了温度448℃〕10質量部を用いた以外は実施例2と同様に操作して、酸化アルミニウム粉末-酸化チタン粉末成形焼成体を得た。ここで、液体成分〔酸化チタンゾル中の水、グリセリン、硝酸および純水の合計〕の使用量は、固形成分〔酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、水溶性セルロース、酸化チタンゾル中の固形成分およびメタクリル樹脂粉末の合計〕に対して0.182質量倍である。
得られた酸化アルミニウム粉末−酸化チタン粉末成形焼成体の細孔容積は0.24cm3/gであり、BET比表面積は18.2m2/gであり、耐圧強度を測定したところ0.52daN/mm2であった。メタクリル樹脂粉末〔ケミスノーMR−2G〕の熱重量曲線を図5に示す。
なお、固形成分〔酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末、水溶性セルロース、酸化チタンゾル中の固形成分およびメタクリル樹脂粉末の合計〕に対する液体成分〔酸化チタンゾル中の水、グリセリン、硝酸および純水の合計〕の吸液率は0.308g/gであった。
比較例3
乾燥後の成形体を直ちに660℃まで昇温し、同温度で焼成した以外は実施例3と同様に操作して、直径1.5mm、長さ3mmの中実状で円柱状の酸化アルミニウム粉末−酸化チタン粉末成形焼成体を得た。この成形焼成体の細孔容積は0.24cm3/gであり、BET比表面積は18.1m2/gであり、耐圧強度を測定したところ0.36daN/mm2であった。
塩化水素製造用触媒を反応管に充填し、塩化水素および酸素を供給し、反応させて、塩素を製造する工程を模式的に示す図である。 実施例1で用いた酸化チタン粉末のX線回折スペクトルであり、横軸は2θ(°)を、縦軸はピーク強度(cps)である。 実施例1で用いたポリエチレン粉末〔フローセンUF−1.5〕の熱重量曲線である。 実施例2で用いたメタクリル樹脂粉末〔スミペックスXC−1A〕の熱重量曲線である。 実施例3で用いたメタクリル樹脂粉末〔ケミスノーMR−2G〕の熱重量曲線である。
符号の説明
1:塩化水素酸化用触媒
2:反応管 21:一方端 22:他方端
A:塩化水素 B:酸素 C:塩素

Claims (10)

  1. 無機粉末を樹脂粉末と混合したのち成形して成形体とし、該成形体を、前記樹脂粉末の熱重量減少開始温度(Ts)以上、熱重量減少終了温度(Te)以下の温度範囲に0.5時間以上保持したのち、焼成することを特徴とする無機粉末成形焼成体の製造方法。
  2. 無機粉末が、酸化アルミニウム粉末40質量%以上と、他の粉末無機成分60質量%以下との混合粉末である請求項1に記載の製造方法。
  3. 他の粉末無機成分が酸化チタン粉末、酸化ジルコニウム粉末および酸化ケイ素粉末から選ばれる一以上である請求項2に記載の製造方法。
  4. 他の粉末無機成分がルチル型酸化チタン粉末であり、粉末X線回折法により測定される002面のピーク強度(I002)と200面のピーク強度(I200)との比(I002/I200)が2以下である請求項2に記載の製造方法。
  5. 樹脂粉末が、オレフィン樹脂粉末およびメタクリル樹脂粉末から選ばれる一以上である請求項1に記載の製造方法。
  6. 樹脂粉末の使用量が、無機粉末100質量部あたり5質量部以上20質量部以下である請求項1に記載の製造方法。
  7. 無機粉末を樹脂粉末と混合したのち成形して成形体とし、該成形体を、前記樹脂粉末の熱重量減少開始温度(Ts)以上、熱重量減少終了温度(Te)以下の温度範囲の温度に0.5時間以上保持したのち、焼成してなることを特徴とする無機粉末成形焼成体。
  8. 請求項7に記載の無機粉末成形焼成体に酸化ルテニウムが担持されてなることを特徴とする塩化水素酸化用触媒。
  9. 請求項8に記載の塩化水素酸化用触媒の存在下に塩化水素を酸素と反応させることを特徴とする塩素の製造方法。
  10. 前記塩化水素酸化用触媒を反応管に充填し、該反応管にガス状の塩化水素およびガス状の酸素を供給して反応させる請求項9に記載の製造方法。
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