JP2007055831A - 吹付け材料およびそれを用いた吹付け工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セメントコンクリートに、液体急結剤100部中、アルカリ金属(R2O換算)を1〜10部含有する酸性の液体急結剤と、粉末硫酸アルミニウムと、硫酸塩、アルミン酸塩および水酸化物からなる無機化合物の群から選ばれる何れか一種または二種以上とを添加することを特徴とする吹付け材料である。また、該液体急結剤がアルミニウムとイオウを含有することが好ましく、該液体急結剤100部中、アルミニウム(Al2O3換算)を6〜15部含有することが好ましい。また、該液体急結剤のpHが6以下であることが好ましい。さらに、該吹付け材料を用いて吹き付けることを特徴とする吹付け工法である。
【選択図】なし
Description
しかしながら、カルシウムアルミネートにアルカリ金属アルミン酸塩やアルカリ金属炭酸塩等を混合した急結剤よりも低pH値のもので、弱アルカリ性、好ましくは、中性または弱酸性の急結剤が求められていた。
一方、この液体急結剤は、初期強度発現が得られ難く、従来の粉体系急結剤と比較して、トンネル坑内で厚吹きした場合には剥落する危険性があった。
近年では、人体への影響が従来の塩基性の急結剤と比較して少なく、初期強度発現性が優れる液体急結剤の開発が待たれていた。
また、該液体急結剤がアルミニウムとイオウを含有することを特徴とする吹付け材料であり、該液体急結剤100部中、アルミニウム(Al2O3換算)を6〜15部含有することを特徴とする吹付け材料であり、該液体急結剤のpHが6以下であることを特徴とする吹付け材料であり、該液体急結剤が、セメントコンクリート中のセメント100部に対して、5〜15部であることを特徴とする吹付け材料である。
さらには、粉末硫酸アルミニウムが、セメントコンクリート中のセメント100部に対して、1〜10部であることを特徴とする吹付け材料であり、粉末硫酸アルミニウムが、Al2(SO4)3・nH2O(但し、nは5〜20)であることを特徴とする吹付け材料であり、該吹付け材料を用いて吹き付けることを特徴とする吹付け工法である。
本発明でいうセメントコンクリートとは、セメントペースト、モルタルおよびコンクリートの総称である。
また、本発明における部や%は、特に規定しない限り質量基準である。
水和促進剤としては、例えば、ギ酸またはその塩、酢酸またはその塩、および乳酸またはその塩等の有機系の水和促進剤や、水ガラス、硝酸塩、亜硝酸塩、チオ硫酸塩およびチオシアン酸塩等の無機系の水和促進剤を使用することが可能である。
硫酸カルシウムの結晶の形態は、特に限定されるものではなく、α型半水石膏、β型半水石膏、I型無水石膏、II型無水石膏およびIII型無水石膏等が使用可能である。また、これら硫酸カルシウムには、天然で産出するものや、産業副産物として得られる排脱石膏や弗酸副生無水石膏等が含まれる。
アルカリ金属硫酸塩としては、硫酸ナトリウムや硫酸カリウム等が挙げられ、明礬類としてはナトリウム明礬やカリウム明礬等が挙げられる。
本発明では、これらの一種または二種以上が使用可能である。
また、有機質の繊維としては、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリル繊維、セルロース繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアミド繊維、パルプ、麻、木毛および木片等が挙げられ、これらのうち、経済性の面で、金属繊維やビニロン繊維が好ましい。繊維の長さは圧送性や混合性等の点で、50mm以下が好ましく、5〜30mmがより好ましい。繊維のアスペクト比は特に限定されるものではない。
以下、実験例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。
調製したモルタル中のセメント100部に対して、粉末硫酸アルミニウム(ア)3部を配合し、粉末硫酸アルミニウム100部に対して、表1に示す量の硫酸塩、アルミン酸塩、および水酸化物を配合した。さらに、セメント100部に対して、表1に示す液体急結剤10部を混合して型枠内に詰め込み、試験環境温度20℃で、プロクター貫入抵抗値を測定した。結果を表1に併記する。
なお、比較のため、粉末硫酸アルミニウム等の粉体混和材を使用しない系でも同様に試験した。
液体急結剤:各原料を表1に示す組成になるよう計算して混合し、80℃で30分間溶解させたものを使用。
原料イ:硫酸アルミニウム14〜18水塩、キシダ化学社製、試薬1級品
原料ロ:アルカリ金属原料、無水硫酸ナトリウム、キシダ化学社製、試薬1級品
原料ハ:アルカリ金属原料、炭酸ナトリウム、キシダ化学社製、試薬1級品
原料二:非晶質水酸化アルミニウム、工業品
粉末硫酸アルミニウム(ア):硫酸アルミニウム14〜18水塩、キシダ化学社製、試薬1級品
硫酸塩:硫酸カルシウム(天然無水石膏)、ブレーン比表面積4000cm2/g
アルミン酸塩:アルミン酸カルシウム(12CaO・7Al2O3組成)、非晶質、ブレーン比表面積8000cm2/g
水酸化物:タルク、ブレーン比表面積5000cm2/g
セメント:普通ポルトランドセメント、市販品、密度3.15g/cm3
砂:新潟県姫川産川砂、密度2.62g/cm3
減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤、市販品
水:水道水
プロクター貫入抵抗値:JSCE D−102−1999に準じて測定、材齢15分
1−2、1−3、1−5、1−6、1−7、1−9、1−10、1−12、1−13、1−14、1−16、1−17、1−19、1−20、1−21、1−22、1−23の実施例の材料は、材齢15分のプロクター貫入抵抗値が大きく、急結性に優れていることが分かる。
また、液体急結剤のAl2O3の含有量が多くなるにしたがって、急結性の向上が見られることから、Al2O3の含有量を液体急結剤100部中、6〜15部が好ましいことが分かる。
これに対して、液体急結剤にアルカリ金属を含有しない実験No.1−1、1−8、1−15の比較例の材料、粉末硫酸アルミニウム等の粉体混和材を併用しない実験No.1−4、1−11、1−18の比較例の材料は、材齢15分のプロクター貫入抵抗値が小さく、優れた急結性が発揮されなかった。
また、1−25、1−26の実施例の材料は、材齢15分のプロクター貫入抵抗値が1−24よりも小さくなることから、液体急結剤のAl2O3含有量は15部以下が好ましいことが分かる。
プロクター貫入抵抗値:JSCE D−102−1999に準じて測定、材齢15分
圧縮強度:材齢1日で脱型枠し、20℃水中養生とし、材齢28日で圧縮強度を測定した。供試体サイズは4×4×16cm。
さらに、実験No.2−6〜2−17より、これらを複合して使用することでより高い効果を得ることが可能となることが分かる。
また、粉末硫酸アルミニウム100部に対する各物質の使用量は、硫酸塩の場合、実験No.2−6〜2−9から10〜150部、より好ましくは20〜100部となる。アルミン酸塩の場合、実験No.2−10〜2−13から10〜200部、より好ましくは20〜150部となる。水酸化物の場合、実験No.2−14〜2−17から5〜100部、より好ましくは10〜70部となることが分かる。
<使用材料>
粉末硫酸アルミニウム(ア):硫酸アルミニウム14〜18水塩、キシダ化学社製、試薬1級品
粉末硫酸アルミニウム(イ):硫酸アルミニウム8水塩、キシダ化学社製、試薬1級品
粉末硫酸アルミニウム(ウ):無水硫酸アルミニウム、キシダ化学社製、試薬1級品
また、実験No.1−14、No.4−2、No.4−4を比較すると、無水の粉末硫酸アルミニウム(ウ)より、結晶水を持った粉末硫酸アルミニウム(ア)、(イ)を使用した方が、急結性状に優れることが分かる。
Claims (8)
- セメントコンクリートに、液体急結剤100部中、アルカリ金属(R2O換算)を1〜10部含有する酸性の液体急結剤と、粉末硫酸アルミニウムと、硫酸塩、アルミン酸塩および水酸化物からなる無機化合物の群から選ばれる何れか一種または二種以上とを添加することを特徴とする吹付け材料。
- 前記液体急結剤がアルミニウムとイオウを含有することを特徴とする請求項1に記載の吹付け材料。
- 前記液体急結剤100部中、アルミニウム(Al2O3換算)を6〜15部含有することを特徴とする請求項1または2に記載の吹付け材料。
- 前記液体急結剤のpHが6以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の吹付け材料。
- 前記液体急結剤が、セメントコンクリート中のセメント100部に対して、5〜15部であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の吹付け材料。
- 前記粉末硫酸アルミニウムが、セメントコンクリート中のセメント100部に対して、1〜10部であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の吹付け材料。
- 前記粉末硫酸アルミニウムが、Al2(SO4)3・nH2O(但し、nは5〜20)であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の吹付け材料。
- 請求項1〜7の何れか一項に記載の吹付け材料を用いて吹き付けることを特徴とする吹付け工法。
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