JP2007052738A - プラント監視装置と方法、およびプログラム - Google Patents

プラント監視装置と方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 プラントの状態に応じたメッセージを、個々の担当者が通常使用している言語で出力可能とする。
【解決手段】 多言語メッセージ供給部102は、複数の言語による複数のメッセージを格納する多言語メッセージ格納部121を含み、複数の言語の各々によるメッセージを供給する。データ処理部103は、プラント200からのプロセス信号を処理する。メッセージ・言語特定処理部104は、複数のメッセージの中からデータ処理部の処理結果に応じたメッセージを特定すると共に、ユーザから与えられる信号または情報に基づいて、特定されたメッセージを出力する言語を、複数の言語の中から特定する。多言語メッセージ切替処理部105は、特定されたメッセージと言語に応じて、多言語メッセージ供給部から供給されるメッセージとその言語を切り替え、画面表示部162と音声出力部163により出力させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラントを監視してプラントの状態に応じた情報を出力するプラント監視技術に関するものである。
一般に、発電プラントや化学プラント等のプラントを監視するためのプラント監視装置においては、プラント運転に必要な情報や操作ガイダンスを操作/監視画面に表示すると共に、音声メッセージとして出力し、運転員等の担当者の誤操作防止や判断の迅速化に寄与している。プラント監視装置の技術分野においては、英語が世界共通語となっているため、一般的に、画面表示されあるいは音声出力される各種のメッセージは英語のみの単一言語で提供されている。
また、必要な画面を迅速に表示するために、運転員等の担当者が発した音声を認識して、認識された音声に応じた画面を表示する装置(例えば、特許文献1参照)や、さらに、認識された音声とプラント運転状態に応じて選択された画面を表示する装置(例えば、特許文献2参照)等が提案されている。
特開平1−93807 特開2001−175320
ところで、上記のように、従来、プラント監視装置上で画面表示されあるいは音声出力されるメッセージは、英語のみの単一言語で提供されている。そのため、英語を公用語としない国や地域に適用する場合、運転員等の担当者にとっては、英語よりも現地公用語の方がより正確にメッセージを理解できるという場合が少なくない。
例えば、画面表示されるメッセージが、慣れない言語である場合、運転員等の担当者は、何度も読み返すことにより、ある程度正確に理解可能であるものの、1度読むだけでは理解できなかったり、誤って理解してしまう可能性がある。また、音声出力されるメッセージは、一般的に1度しか流れないことが多いことから、慣れない言語であると、聞き取れなかったり聞き間違えるなどの可能性もあるため、画面表示されるメッセージ以上に、運転員等の担当者が、理解できなかったり、誤って理解してしまう確率が高くなる。この場合、メッセージの本来の目的である「担当者の誤操作防止や判断の迅速化」に寄与するどころか、誤操作や判断ミスの原因になりかねない。
さらに、国や地域を越えた人的流動性がより高まっている現在、多国籍企業や複数国に事業展開している企業に限らず、異なる複数の言語を使用する従業員を擁する企業は極めて多い。そのため、単一のプラント内で、複数の担当者が互いに異なる言語を使用するという状況も多くなっており、担当者に応じた言語によるメッセージを出力することが求められている。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、プラントの状態に応じたメッセージを、個々の担当者が通常使用している言語で出力することが可能なプラント監視装置と方法、およびプログラムを提供することである。
本発明は、上記のような目的を達成するために、複数のメッセージの中からプラントの状態に応じたメッセージを特定すると共に、ユーザから与えられる情報に基づいてメッセージの出力言語を複数の言語間で特定することにより、プラントの状態に応じたメッセージを、個々の担当者が通常使用している言語で出力できるようにしたものである。
本発明のプラント監視装置は、プラントを監視してプラントの状態に応じた情報を出力するプラント監視装置において、多言語メッセージ供給部、データ処理部、メッセージ特定処理部、言語特定処理部、多言語メッセージ切替処理部、出力部を有することを特徴としている。ここで、多言語メッセージ供給部は、プラント運転に必要な情報を表現するメッセージとして、少なくとも1種類以上の言語による複数のメッセージを格納するメッセージ格納部を含み、複数の言語の各々によるメッセージを供給する部分である。データ処理部は、プラントからのプロセス信号を処理する部分である。
メッセージ特定処理部は、複数のメッセージの中からデータ処理部の処理結果に応じたメッセージを特定する部分である。言語特定処理部は、ユーザから与えられる信号または情報に基づいて、メッセージ特定処理部により特定されたメッセージを出力する言語を、複数の言語の中から特定する部分である。多言語メッセージ切替処理部は、メッセージ特定処理部と言語特定処理部により特定されたメッセージおよび言語に応じて、多言語メッセージ供給部から供給されるメッセージおよびその言語を切り替える部分である。出力部は、多言語メッセージ切替処理部を通じて供給されるメッセージを音声信号および画像信号の少なくとも一方で出力する部分である。
また、本発明のプラント監視方法およびプラント監視プログラムは、上記装置の特徴を方法およびコンピュータプログラムの観点からそれぞれ把握したものである。
以上のような特徴を有する本発明によれば、プラントからのプロセス信号の処理結果に応じて、予め用意された複数のメッセージの中から、プラントの状態に応じたメッセージを特定し、さらに、予め用意された複数の言語の中から、ユーザから与えられる何らかの信号または情報に応じた言語を特定することができる。そして、その特定されたメッセージおよび言語に応じて、供給するメッセージおよびその言語を切り替え、音声信号や画像信号で出力することができる。したがって、プラントの状態に応じたメッセージを、ユーザに応じた言語で音声メッセージや画面表示メッセージとして出力することができる。
本発明によれば、プラントの状態に応じたメッセージを、個々の担当者が通常使用している言語で出力することが可能なプラント監視装置と方法、およびプログラムを提供することができる。
[第1の実施形態]
[構成]
図1は、本発明を適用した第1の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図である。
この図1に示すように、本実施形態に係るプラント監視装置100は、プロセス信号入出力部101、多言語メッセージ供給部102、データ処理部103、メッセージ・言語特定処理部104、多言語メッセージ切替処理部105、ユーザインタフェース部106を有する。
プロセス信号入出力部101は、監視対象となるプラント200からのプロセス信号を入力すると共に、プラント200に対する各種の制御信号を出力する部分である。
多言語メッセージ供給部102は、プラント運転に必要な情報を表現するメッセージとして、複数の言語による複数のメッセージを格納する多言語メッセージ格納部121を含み、複数の言語の各々によるメッセージを供給する部分である。多言語メッセージ供給部102はまた、画面表示するための各種の画面構成データを格納する画面構成データ格納部122を含む。
データ処理部103は、プロセス信号入出力部101経由でプラントからのプロセス信号を取得して処理する部分であり、警報処理部131、運転状態処理部132、操作ガイダンス処理部133を有する。
メッセージ・言語特定処理部104は、多言語メッセージ供給部102に予め用意された複数のメッセージの中からデータ処理部103の処理結果に応じたメッセージを特定すると共に、ユーザから与えられる信号または情報に基づいて、特定されたメッセージを出力する言語を、多言語メッセージ供給部102に予め用意された複数の言語の中から特定する部分であり、操作処理部141、画面表示特定処理部142、音声出力特定処理部143を有する。
多言語メッセージ切替処理部105は、メッセージ・言語特定処理部104により特定されたメッセージおよび言語に応じて、多言語メッセージ供給部102から供給されるメッセージおよびその言語を切り替える部分であり、画面表示切替処理部151、音声出力切替処理部152を有する。
ユーザインタフェース部106は、ユーザの操作に応じた信号やデータを入力すると共に、多言語メッセージ切替処理部105を通じて供給されるメッセージを音声信号および画像信号の両方で出力する部分であり、操作部161、画面表示部162、音声出力部163を有する。
なお、以上のようなプラント監視装置100の各部は、具体的には、次のように実現される。プロセス信号入出力部101は、例えば、アナログ/デジタル変換器、信号増幅器、フィルタ、演算処理部、などを用いた信号処理回路として実現される。多言語メッセージ供給部102は、コンピュータが有する補助記憶装置などにより実現される。データ処理部103、メッセージ・言語特定処理部104、多言語メッセージ切替処理部105は、プラント監視用に特化されたプログラムとそれによって制御されるCPU、プログラムを保存するメインメモリなどにより実現される。
ユーザインタフェース部106は、コンピュータとユーザとの間のやり取りを行う部分であり、操作部161は、コンピュータが有するキーボードやマウスなどの入力装置により実現され、画面表示部162や音声出力部は、コンピュータが有するディスプレイやスピーカなどの出力装置により実現される。
[動作の概略]
図2は、図1に示すプラント監視装置100の動作の概略を示すフローチャートである。
この図2に示すように、プラント監視装置100はまず、データ処理部103により、プロセス信号入出力部101経由で取得するプラント200からのプロセス信号と、メッセージ・言語特定処理部104の操作処理部141経由で取得するユーザインタフェース部106の操作部161からの操作信号を用いて、データ処理を行う(S10)。
このデータ処理(S10)において、データ処理部103は、警報処理部131、運転状態処理部132、操作ガイダンス処理部133により、警報処理(S11)、運転状態処理(S12)、操作ガイダンス処理(S13)を行う。
警報処理(S11)において、警報処理部131は、プラント200からのプロセス信号と操作部161からの操作信号を用いて、警報の要否を判定し、警報が必要と判定した場合には、メッセージ・言語特定処理部104の画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143に対して警報メッセージの画面表示指令および音声出力指令を行う。
運転状態処理(S12)において、運転状態処理部132は、プラント200からのプロセス信号と操作部161からの操作信号を用いて、補機運転状態を示す値やプロセス値を算出し、メッセージ・言語特定処理部104の画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143に対して補機運転状態やプロセス値等のプラント状態に関する画面表示指令およびプラント状態に関する音声メッセージの出力指令を行う。
操作ガイダンス処理(S13)において、操作ガイダンス処理部133は、プラント200からのプロセス信号と操作部161からの操作信号を用いて、必要な操作または要求された操作を特定し、メッセージ・言語特定処理部104の画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143に対して、特定した操作の操作ガイダンスの画面表示指令および操作ガイダンス音声メッセージの出力指令を行う。
データ処理部103によるデータ処理(S10)に続いて、プラント監視装置100は、メッセージ・言語特定処理部104により、データ処理部103からの画面表示指令と音声出力指令、および操作部161からの操作信号を用いて、出力すべきメッセージおよびその言語を特定するメッセージ・言語特定処理を行う(S20)。
このメッセージ・言語特定処理(S20)において、メッセージ・言語特定処理部104は、画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143により、画面表示特定処理(S21)、音声出力特定処理(S22)を行う。
画面表示特定処理(S21)において、画面表示特定処理部142は、データ処理部103からの画面表示指令と操作部161からの操作信号を用いて、画面表示すべき警報メッセージや操作ガイダンス音声メッセージ等のメッセージ、あるいは、プラント状態に関する表示画面を特定すると共に、メッセージを特定した場合には、そのメッセージの出力に使用する言語を特定する。このような言語の特定は、具体的には、例えば、ユーザによる操作部161の操作により、操作部161からの操作信号の一つとして与えられる言語要求に応じて行われる。
画面表示特定処理部142は、メッセージやその言語を特定するメッセージ特定情報や言語特定情報、あるいは、表示画面を特定する画面特定情報を付加した画面表示指令を多言語メッセージ切替処理部105の画面表示切替処理部151に渡す。ここで、メッセージ特定情報や言語特定情報、画面特定情報は、個々のメッセージや言語、画面を特定できる各種の情報を包含する広い概念であり、具体的には、名称や番号、簡略文字列などである。例えば、言語「英語」を示す言語特定情報であれば、名称としては、「英語」、「english」などが使用可能であり、簡略文字列としては、「eng」などの使用が考えられる。
音声出力特定処理(S22)において、音声出力特定処理部143は、データ処理部103からの音声出力指令と操作部161からの操作信号を用いて、音声出力すべき警報メッセージやプラント状態に関する音声メッセージ、操作ガイダンス音声メッセージ等のメッセージを特定すると共に、そのメッセージの出力に使用する言語を特定する。このような言語の特定は、画面表示特定処理(S21)について前述したとおり、例えば、ユーザによる操作部161の操作により、操作部161からの操作信号の一つとして与えられる言語要求に応じて行われる。
音声出力特定処理部143は、メッセージやその言語を特定するメッセージ特定情報や言語特定情報を付加した音声出力指令を多言語メッセージ切替処理部105の音声出力切替処理部152に渡す。
メッセージ・言語特定処理部104によるメッセージ・言語特定処理(S20)に続いて、プラント監視装置100は、多言語メッセージ切替処理部105により、メッセージ・言語特定処理部104からの特定情報を用いて、多言語メッセージ供給部102から供給されるメッセージおよびその言語を切り替える多言語メッセージ切替処理を行う(S30)。
この多言語メッセージ切替処理(S30)において、多言語メッセージ切替処理部105は、画面表示切替処理部151と音声出力切替処理部152により、画面表示切替処理(S31)、音声出力切替処理(S32)を行う。
画面表示切替処理(S31)において、画面表示切替処理部151は、メッセージ・言語特定処理部104の画面表示特定処理部142からのメッセージ特定情報や言語特定情報、画面特定情報を用いて、多言語メッセージ供給部102の多言語メッセージ格納部121から特定の言語による特定のメッセージを取得すると共に、画面構成データ格納部122から特定の画面構成データを取得する。
画面表示切替処理部151は、取得した特定の言語による特定のメッセージや特定の画面構成データを含む画面表示指令を、ユーザインタフェース部106の画面表示部162に出力する。
音声出力切替処理(S32)において、音声出力切替処理部152は、メッセージ・言語特定処理部104の音声出力特定処理部143からのメッセージ特定情報や言語特定情報を用いて、多言語メッセージ供給部102の多言語メッセージ格納部121から特定の言語による特定のメッセージを取得する。
音声出力切替処理部152は、取得した特定の言語による特定のメッセージを含む音声出力指令を、ユーザインタフェース部106の音声出力部163に出力する。
多言語メッセージ切替処理部105による多言語メッセージ切替処理(S30)に続いて、プラント監視装置100は、ユーザインタフェース部106により、多言語メッセージ供給部102からの特定の言語による特定のメッセージを音声信号および画像信号の両方で出力する出力処理を行う(S40)。
この出力処理(S40)において、ユーザインタフェース部106は、画面表示部162と音声出力部163により、ユーザに応じた特定の言語による特定のメッセージの画面表示(S41)および音声出力(S42)を行う。
画面表示(S41)において、画面表示部162は、多言語メッセージ切替処理部105の画面表示切替処理部151から出力された特定の言語による特定のメッセージや特定の画面構成データを用いて、特定の言語による特定のメッセージを示す画面表示、あるいは、プラント状態に関する画面表示を行う。
音声出力(S42)において、音声出力部163は、多言語メッセージ切替処理部105の音声出力切替処理部152から出力された特定の言語による特定のメッセージを音声出力する。
[データ構成例]
なお、多言語メッセージ格納部121に格納される複数の言語による複数のメッセージのデータ構成は自由に選択可能である。図3と図4は、複数のメッセージとしてn個のメッセージM1〜Mnが用意され、複数の言語として、k種類の言語L1〜Lkが用意される場合における、異なるデータ構成例を示す図である。
ここで、図3に示すデータ構成は、言語L1〜Lk単位で、当該言語Lx(xは1〜k)による複数のメッセージLxM1〜LxMnをそれぞれ格納したk個のメッセージデータベースDL1〜DLkを構成したものである。また、図4に示すデータ構成は、メッセージM1〜Mn単位で、複数の言語L1〜Lkによる当該メッセージMy(yは1〜n)の各言語による複数のメッセージL1My〜LkMyをそれぞれ格納したn個のメッセージデータベースDM1〜DMnを構成したものである。
また、画面構成データ格納部122に格納される画面構成データのデータ構成もまた自由に選択可能である。図5は、一例として、警報メッセージ画面構成データA1〜Ap、プラント状態画面構成データB1〜Bq、操作ガイダンス画面構成データC1〜Crをそれぞれ格納した画面構成データベースDA〜DCを構成した場合のデータ構成例を示す図である。
[音声出力切替処理]
図6は、音声出力切替処理部152による音声出力切替処理(S32)の手順の一例を示すフローチャートである。この図6の例は、多言語メッセージ格納部121に格納されるデータ構成が、図3に示すような言語L1〜Lk単位のメッセージデータベースDL1〜DLkである場合における音声出力切替処理の手順の一例を示している。
この図6に示すように、音声出力切替処理(S32)において、音声出力切替処理部152はまず、音声出力特定処理部143からの音声出力指令(S321のYES)に応答して、その音声出力指令に含まれる言語特定情報を用いて、多言語メッセージ格納部121から特定言語のメッセージデータベースを選択する(S322)。例えば、言語特定情報が、言語L1を示す言語番号「L1」である場合には、図3に示す言語L1のメッセージデータベースDL1を選択する。
音声出力切替処理部152は次に、音声出力指令に含まれるメッセージ特定情報を用いて、選択したメッセージデータベースから特定のメッセージを読み出す(S323)。例えば、メッセージ特定情報が、第1のメッセージM1を示すメッセージ番号「M1」である場合には、図3に示す言語L1のメッセージデータベースDL1から第1のメッセージL1M1を読み出す。
音声出力切替処理部152は、読み出した特定言語による特定メッセージを含む音声出力指令を、ユーザインタフェース部106の音声出力部163に出力して、音声出力部163から当該メッセージを音声出力させる(S324)。
[画面表示切替処理]
図7は、画面表示切替処理部151による画面表示切替処理(S31)の手順の一例を示すフローチャートである。この図7の例は、多言語メッセージ格納部121に格納されるデータ構成が、図3に示すような言語L1〜Lk単位のメッセージデータベースDL1〜DLkであり、また、画面構成データ格納部122に格納されるデータ構成が、図5に示すような、画面種別毎の画面構成データベースDA〜DCである場合における画面表示切替処理の手順の一例を示している。
この図7に示すように、画面表示切替処理(S31)において、画面表示切替処理部151はまず、画面表示特定処理部142からの画面表示指令(S311のYES)に応答して、その画面表示指令に含まれる画面特定情報を用いて、画面構成データ格納部122から特定画面の画面種別に応じた画面構成データベースを選択し(S312)、特定画面の画面構成データを読み出す(S313)。例えば、画面特定情報が、警報メッセージ画面構成データA1を示す画面構成データ番号「A1」である場合には、図5に示す警報メッセージ画面構成データベースDAを選択し、その中から、警報メッセージ画面構成データA1を読み出す。
このように、画面構成データを読み出した後、画面表示指令にメッセージ特定情報と言語特定情報が含まれる場合(S314のYES)には、画面表示切替処理部151は、その言語特定情報を用いて、多言語メッセージ格納部121から特定言語のメッセージデータベースを選択し(S315)、次に、画面表示指令に含まれるメッセージ特定情報を用いて、選択したメッセージデータベースから特定のメッセージを読み出す(S316)。
例えば、言語特定情報が、言語L1を示す言語番号「L1」であり、メッセージ特定情報が、第1のメッセージM1を示すメッセージ番号「M1」である場合には、図3に示す言語L1のメッセージデータベースDL1を選択し、このメッセージデータベースDL1から第1のメッセージL1M1を読み出す。図5に示すような警報メッセージ画面構成データA1を読み出した場合には、読み出されるメッセージは警報メッセージである。
画面表示切替処理部151は、読み出した特定の画面構成データ、および特定の言語による特定のメッセージを含む画面表示指令を、ユーザインタフェース部106の画面表示部162に出力して、画面表示部162により当該メッセージを含む画面表示を行わせる(S317)。上記の例では、警報メッセージを含む警報メッセージ画面が表示される。
これに対して、画面表示指令がプラント状態のみの画面表示指令である場合など、画面表示指令にメッセージ特定情報と言語特定情報が含まれない場合(S314のNO)には、画面表示切替処理部151は、読み出した特定の画面構成データのみを含む画面表示指令を、ユーザインタフェース部106の画面表示部162に出力して、画面表示部162により当該画面表示を行わせる(S318)。
[効果]
以上のような第1の実施形態によれば、プラント200からのプロセス信号の処理結果に応じて、予め用意された複数のメッセージの中から、プラントの状態に応じたメッセージを特定し、さらに、予め用意された複数の言語の中から、ユーザから与えられる言語要求などの信号または情報に応じた言語を特定することができる。そして、その特定されたメッセージおよび言語に応じて、供給するメッセージおよびその言語を切り替え、音声信号や画像信号で出力することができる。
したがって、プラントの状態に応じたメッセージを、個々の担当者が通常使用している言語で出力可能であり、それによって、担当者がメッセージを正確に理解可能となるため、担当者の誤操作防止や判断の迅速化に寄与することができ、安定したプラント運転が可能となる。
[第2の実施形態]
図8は、本発明を適用した第2の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態に対して、言語の特定方式のみを変更した変形例である。
図8に示すように、本実施形態に係るプラント監視装置100は、第1の実施形態におけるメッセージ・言語特定処理部104の構成に、ユーザの発した音声信号を収集するマイクロホン(集音部)1441と収集された音声信号に含まれる言語名を認識する音声認識処理部1442を追加したものである。ここで、マイクロホン1441は、ユーザの発した音声信号を入力するという観点からは、ユーザインタフェース部106の構成要素という側面も有する。なお、他の部分の構成は、第1の実施形態と同様である。
以上のような構成を有する本実施形態においては、メッセージ・言語特定処理部104によるメッセージ・言語特定処理(S20)における言語の特定手順が第1の実施形態と異なる。
すなわち、メッセージ・言語特定処理(S20)において、言語の特定は、ユーザから与えられる言語要求ではなく、ユーザの発する言語名をマイクロホン1441で取得し、音声認識処理部1442で認識した場合に、その認識された言語名により言語を特定する、という手順で、画面表示特定処理(S21)、音声出力特定処理(S22)の前に行われる。音声認識処理部1442で得られた言語特定情報は、画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143に渡される。
例えば、ユーザである運転員などの担当者が、言語名「english」を発声し、マイクロホン1441と音声認識処理部1442によりその言語名「english」が認識された場合には、画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143は言語を「英語」に特定する。
以上のような第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、個々の担当者が発声した言語名を音声認識することにより、プラントの状態に応じたメッセージを、個々の担当者が通常使用している言語で出力可能であるため、個々の担当者は、操作部161を何等操作する必要なしに、言語名を発するだけで、出力されるメッセージの言語を通常使用している言語に容易に切り替えることができる。
[第3の実施形態]
図9は、本発明を適用した第3の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態に対して、言語の特定方式のみを変更した変形例である。
図9に示すように、本実施形態に係るプラント監視装置100は、第2の実施形態におけるメッセージ・言語特定処理部104の構成に、さらに、認識単語処理部1443を追加したものである。すなわち、本実施形態において、メッセージ・言語特定処理部104の音声認識処理部1442は、マイクロホン1441で収集された音声信号に含まれる単語を認識し、認識単語処理部1443は、認識された単語からユーザが使用している言語を特定する。なお、他の部分の構成は、第2の実施形態と同様である。
以上のような構成を有する本実施形態においては、メッセージ・言語特定処理部104によるメッセージ・言語特定処理(S20)における言語の特定手順が、第2の実施形態と次のように異なる。
すなわち、メッセージ・言語特定処理(S20)において、言語の特定は、ユーザの発する単語をマイクロホン1441で取得し、音声認識処理部1442で認識した場合に、認識単語処理部1443により、その認識された単語により言語を特定する、という手順で、画面表示特定処理(S21)、音声出力特定処理(S22)の前に行われる。認識単語処理部1443で得られた言語特定情報は、画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143に渡される。
以上のような第3の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、個々の担当者が発声した単語を音声認識し、認識された単語から言語を特定することにより、プラントの状態に応じたメッセージを、個々の担当者が通常使用している言語で出力可能であるため、個々の担当者は、操作部161を何等操作する必要なしに、何らかの言葉を発するだけで、出力されるメッセージの言語を通常使用している言語に容易に切り替えることができる。
[第4の実施形態]
図10は、本発明を適用した第4の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態に対して、言語とメッセージの特定方式のみを変更した変形例である。
図10に示すように、本実施形態に係るプラント監視装置100は、第1の実施形態におけるメッセージ・言語特定処理部104の構成に、ユーザ使用言語格納部1451、ユーザ特定情報読取部1452、ユーザ特定情報処理部1453を追加したものであり、他の部分の構成は、第1の実施形態と同様である。
ユーザ使用言語格納部1451は、ユーザごとに当該ユーザを特定するユーザ特定情報と、当該ユーザの業務種別を示す業務種別情報、および当該ユーザが通常使用する言語を特定する言語特定情報を対応付けて格納する部分である。ユーザ特定情報は、具体的には、ユーザ名やユーザID番号などであり、業務種別情報は、運転業務、保守業務などの業務の別を示す名称や番号、簡略文字列などである。また、言語特定情報は、前述したように、名称や番号、簡略文字列などである。
ユーザ特定情報読取部1452は、ユーザ特定情報を記録したユーザ特定情報記録媒体に記録されたユーザ特定情報を読み取る部分である。ユーザ特定情報記録媒体は、例えば、IDカード、各種の携帯型メモリなどである。ユーザ特定情報処理部1453は、ユーザ特定情報読取部1452により読み取ったユーザ特定情報を用いて、当該ユーザ特定情報に対応付けられた言語特定情報をユーザ使用言語格納部1451から読み込み、当該ユーザが通常使用する言語を特定する部分である。
以上のような構成を有する本実施形態においては、メッセージ・言語特定処理部104によるメッセージ・言語特定処理(S20)における言語とメッセージの特定手順が第1の実施形態と異なる。
すなわち、メッセージ・言語特定処理(S20)において、言語の特定は、ユーザ特定情報記録媒体に記録されたユーザ情報をユーザ特定情報読取部1452で読み取り、読み取ったユーザ特定情報に対応付けられた言語特定情報をユーザ特定情報処理部1453によりユーザ使用言語格納部1451から読み込む、という手順で、画面表示特定処理(S21)、音声出力特定処理(S22)の前に行われる。
この場合、ユーザ特定情報処理部1453は、ユーザ特定情報に対応付けられた言語特定情報だけでなく、ユーザ特定情報に対応付けられた業務種別情報を読み込み、これらの情報を画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143に渡す。画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143による画面表示特定処理(S21)と音声出力特定処理(S22)においては、業務種別情報に応じたメッセージ種別の特定を行う。例えば、業務種別情報が運転業務であれば、運転に直結するメッセージ種別を特定し、保守業務であれば、機器・計器の故障情報や消耗品交換などに関するメッセージ種別を特定する。
以上のような第4の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、個々の担当者のユーザ特定情報記録媒体に記録されたユーザ特定情報を読み取り、ユーザ特定情報から言語を特定することにより、プラントの状態に応じたメッセージを、個々の担当者が通常使用している言語で出力可能であるため、個々の担当者は、所持しているユーザ特定情報記録媒体を読取位置に置くだけで、出力されるメッセージの言語を通常使用している言語に容易に切り替えることができる。
また、ユーザ特定情報に対応付けられた業務種別情報からメッセージ種別を特定することにより、個々の担当者の業務種別に応じた適切なメッセージの出力が可能となる。すなわち、プラント運用による使い勝手として、プラント監視装置のユーザとなる担当者においては、運転員、保守員、運転責任者等、立場が異なることで主に監視するものが異なってくる。そのため、ユーザ特定情報を認識した結果、その認識した個々の担当者の業務種別を見極め、業務に応じたメッセージを出力することは、プラント運転の安定化において有用である。
この場合、業務に応じた単一のメッセージのみを出力してもよいが、プラント状態に応じた一般的な状態表示やメッセージと、業務に応じたメッセージとを並行的に出力することも可能である。例えば、プラント状態に応じた一般的な状態表示やメッセージをメイン画面として出力し、業務に応じた別のメッセージをスポット表示やサブ画面表示、音声出力するなどの運用が可能である。
[第5の実施形態]
図11は、本発明を適用した第5の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態に対して、言語とメッセージの特定方式のみを変更した変形例である。
図11に示すように、本実施形態に係るプラント監視装置100は、第4の実施形態におけるメッセージ・言語特定処理部104の構成において、ユーザ使用言語格納部1451、ユーザ特定情報読取部1452、ユーザ特定情報処理部1453の代わりに、ユーザ個人判別情報・使用言語格納部1461、個人判別情報読取部1462、個人判別情報処理部1463を有するものであり、他の部分の構成は、第4の実施形態と同様である。
ユーザ個人判別情報・使用言語格納部1461は、ユーザごとに、ユーザ特定情報に対して、業務種別情報と言語特定情報を対応付けると共に、さらに、ユーザ個人を判別する個人判別情報を対応付けて格納する部分である。個人判別情報は、ユーザ個人を判別可能な各種の情報を含む広い概念であり、具体的には、例えば、セキュリティ分野等でユーザ個人の身体的固有性を利用した個人認証に使用されるところの、顔画像情報、指紋情報、声紋情報、網膜パターン情報、静脈パターン情報、などである。
個人判別情報読取部1462は、ユーザから当該ユーザの個人判別情報を読み取る部分である。個人判別情報処理部1463は、個人判別情報読取部1462により読み取った個人判別情報を、ユーザ個人判別情報・使用言語格納部1461に格納された個人判別情報と照合することにより、一致する個人判別情報に対応付けられた言語特定情報を読み込み、当該ユーザが通常使用する言語を特定する部分である。
なお、図11においては、個人判別情報読取部1462の構成例として、個人判別情報として顔画像情報を読み取る場合の一例を示している。この図11において、個人判別情報読取部1462は、ユーザの映像を入力するカメラ1471と、カメラ1471により入力された映像から顔の画像情報を生成する画像処理部1472を有する。なお、個人判別情報読取部1462の具体的な構成は、読み取り対象となる情報に応じて適宜変更可能である。
以上のような構成を有する本実施形態においては、メッセージ・言語特定処理部104によるメッセージ・言語特定処理(S20)における言語とメッセージの特定手順が第1の実施形態と異なる。
すなわち、メッセージ・言語特定処理(S20)において、言語の特定は、ユーザの個人判別情報を個人判別情報読取部1462で読み取り、読み取った個人判別情報に対応付けられた言語特定情報を個人判別情報処理部1463によりユーザ個人判別情報・使用言語格納部1461から読み込む、という手順で、画面表示特定処理(S21)、音声出力特定処理(S22)の前に行われる。
この場合、個人判別情報処理部1463は、第4の実施形態におけるユーザ特定情報処理部1453と同様に、ユーザ特定情報に対応付けられた言語特定情報だけでなく、ユーザ特定情報に対応付けられた業務種別情報を読み込み、これらの情報を画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143に渡す。画面表示特定処理部142と音声出力特定処理部143による画面表示特定処理(S21)と音声出力特定処理(S22)において、業務種別情報に応じたメッセージ種別の特定を行う点は、第4の実施形態と同様である。
以上のような第5の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、個々の担当者の個人判別情報を読み取り、個人判別情報から言語を特定することにより、プラントの状態に応じたメッセージを、個々の担当者が通常使用している言語で出力可能であるため、個々の担当者は、個人認証用の部位を読取位置に置くだけで、出力されるメッセージの言語を通常使用している言語に容易に切り替えることができる。
また、第4の実施形態と同様に、ユーザ特定情報に対応付けられた業務種別情報からメッセージ種別を特定することにより、個々の担当者の業務種別に応じた適切なメッセージの出力が可能となる。
[第6の実施形態]
図12は、本発明を適用した第6の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態に対して、メッセージの供給・切替方式のみを変更した変形例である。
図12に示すように、本実施形態に係るプラント監視装置100は、第1の実施形態における多言語メッセージ供給部102の構成に、画面表示するメッセージの最大文字数制限に応じて予め用意した画面表示用短縮メッセージを格納する画面表示用短縮メッセージ格納部123を追加したものであり、他の部分の構成は、第1の実施形態と同様である。
すなわち、メッセージを出力する場合、音声出力であれば、出力する文字数はほとんど問題にならないが、画面表示の場合には、表示エリアや文字サイズの制限などから、表示文字数の最大文字数が制限される。画面表示用短縮メッセージ格納部123内に格納される画面表示用短縮メッセージは、そのような画面表示におけるメッセージの最大文字数制限に対して、ある言語では最大文字数以下であったメッセージが、他の言語では最大文字数を超えているような場合に、当該言語のメッセージを適宜短縮して最大文字数以内の短縮メッセージとしたものである。
以上のような構成を有する本実施形態においては、多言語メッセージ切替処理部105の画面表示切替処理部151による画面表示切替処理(S31)におけるメッセージの読み出し手順が第1の実施形態と異なる。
すなわち、画面表示切替処理(S31)において、画面表示切替処理部151は、言語特定情報とメッセージ特定情報により多言語メッセージ格納部121から読み出されるメッセージが最大文字数を超える場合に、当該メッセージに対応して予め用意された画面表示用短縮メッセージを画面表示用短縮メッセージ格納部123から読み出す。その結果、画面表示部162から画面表示されるメッセージは、常に、最大文字数以内に収められることになる。
例えば、最大文字数制限が32文字であるのに対して、英語では32文字以下であるメッセージが、スペイン語では40文字になってしまうといった状況が起こりうる。このような場合に、本実施形態では、スペイン語による当該メッセージを予め短縮し、32文字以下の短縮メッセージとして用意しておくことで、画面表示用として読み出されるメッセージの文字数を常に32文字以下として、表示エリア内に収めることができる。
以上のような第6の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、表示文字数の最大文字数制限に対応可能であり、メッセージを常に表示エリア内に収めることができるため、画面表示すべきメッセージが不都合に途切れることなく、常にメッセージ全体を完全な形で表示できる。
なお、本実施形態の変形例として、画面表示用短縮メッセージを予め用意せずに、メッセージを読み出す際に最大文字数以下に短縮化することも可能であり、その場合にも、同様の効果が得られる。
[第7の実施形態]
図13は、本発明を適用した第7の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態に対して、メッセージの供給・切替方式のみを変更した変形例である。
図13に示すように、本実施形態に係るプラント監視装置は、第1の実施形態における多言語メッセージ供給部102の構成において、多言語メッセージ格納部121の代わりに、単一言語のメッセージを格納する単一言語メッセージ格納部124と、単一言語のメッセージを他の言語に翻訳する翻訳処理部125を有するものであり、他の部分の構成は、第1の実施形態と同様である。
以上のような構成を有する本実施形態においては、多言語メッセージ切替処理部105による多言語メッセージ切替処理(S30)におけるメッセージの読み出し手順が第1の実施形態と異なる。
すなわち、多言語メッセージ切替処理(S30)の画面表示切替処理(S31)と音声出力切替処理(S32)において、画面表示切替処理部151と音声出力切替処理部152は、画面表示指令または音声出力指令に含まれる言語特定情報により特定される言語が、単一言語メッセージ格納部124内に格納された単一言語である場合には、単一言語メッセージ格納部124内からその単一言語のメッセージをそのまま読み出す。これに対して、言語特定情報により特定される言語が、その単一言語以外の言語である場合には、単一言語のメッセージが翻訳処理部125によりその特定言語に翻訳された後に、翻訳されたメッセージを受取る。
以上のような第7の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、単一言語のメッセージのみを格納する構成であるため、複数の言語のメッセージを全て格納する場合に比べて、格納されるデータ量を大幅に低減できる。また、使用する言語を新たに追加する場合には、新たに追加すべき言語のメッセージを全て格納する必要なしに、翻訳処理部をその言語用に拡張するだけで容易に対応可能である。
[第8の実施形態]
図14は、本発明を適用した第8の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態に対して、メッセージの供給・切替方式のみを変更した変形例である。
図14に示すように、本実施形態に係るプラント監視装置100は、第1の実施形態における多言語メッセージ切替処理部105の音声出力切替処理部152に、メッセージを複数の言語間で連続的に切り替えて順次出力する複数言語連続切替部1521を追加したものである。また、このような複数言語の連続的出力に対応するために、操作部161から複数の言語指定を含む言語要求を行うことが可能となっており、音声出力特定処理部143は、そのような言語要求に応じて、複数の言語特定情報を含む音声出力指令を音声出力切替処理部152に与えるようになっている。なお、他の部分の構成は、第1の実施形態と同様である。
図15は、本実施形態の音声出力切替処理部152による音声出力切替処理(s32)の手順の一例を示すフローチャートである。この図15の例は、多言語メッセージ格納部121に格納されるデータ構成が、図3に示すような言語L1〜Lk単位のメッセージデータベースDL1〜DLkである場合における音声出力切替処理の手順の一例を示している。
この図6に示すように、音声出力切替処理(S32)において、音声出力切替処理部152はまず、音声出力特定処理部143からの音声出力指令(S321のYES)に応答して、音声出力指令が複数の言語を特定する言語特定情報を含む場合(S325のYES)には、複数言語連続切替部1521による複数言語連続切替処理(S326)を行う。
複数言語連続切替処理(S326)において、複数言語連続切替部1521は、特定された言語ごとに、特定言語のメッセージデータベース選択(S3261)、特定メッセージ読み出し(S3262)、音声出力指令の出力(S3263)からなるループ処理(LOOP)を行い、特定された全ての言語について言語数だけループ処理を繰り返した後に動作を終了する。
例えば、言語特定情報が、言語L1を示す言語番号「L1」と言語L2を示す言語番号「L2」であり、メッセージ特定情報が、第1のメッセージM1を示すメッセージ番号「M1」である場合における複数言語連続出力部1521の処理は、次のようになる。
複数言語連続切替部1521はまず、1回目のループ処理(LOOP)において、図3に示す言語L1のメッセージデータベースDL1を選択し、このメッセージデータベースDL1から第1のメッセージL1M1を読み出し、このメッセージL1M1を含む音声出力指令を音声出力部163に出力して、音声出力部163から言語L1のメッセージL1M1を音声出力させる。
複数言語連続切替部1521は次に、2回目のループ処理(LOOP)において、図3に示す言語L2のメッセージデータベースDL21を選択し、このメッセージデータベースDL2から第1のメッセージL2M1を読み出し、このメッセージL2M1を含む音声出力指令を音声出力部163に出力して、音声出力部163から言語L2のメッセージL2M1を音声出力させる。
また、音声出力指令の言語特定情報が単一の言語のみを特定している場合(S325のNO)には、音声出力切替処理部152は、単一言語切替処理として、単一の言語による音声出力切替処理のみを行う(S327)。この単一言語切替処理(S327)は、単一の言語について、特定言語のメッセージデータベース選択、特定メッセージ読み出し、音声出力指令の出力を行う処理であり、図6に示す処理S322〜S324に対応する。
以上のような第8の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、さらに次のような効果が得られる。すなわち、同じ内容のメッセージを、複数の言語で連続的に順次出力することができるため、使用言語の異なる複数の担当者からなるグループに対して出力する場合などに、全ての担当者がメッセージを正確に理解可能となる。
また、使用言語として想定される複数の言語を予め設定しておき、ユーザから言語要求が与えられない場合に、設定された複数の言語によるメッセージを連続的に順次出力するなどの運用も可能である。この場合に、担当者は、積極的に言語要求を行わなくても、自動的に複数の言語によるメッセージが出力されるため、その中に通常使用している言語があれば、メッセージを正確に理解できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。例えば、前記複数の実施形態を適宜組み合わせた変形例が実施可能である。また、前記実施形態においては、画面表示と音声出力の両方で言語を切り替えて出力するように構成したが、画面表示と音声出力のいずれか一方のみについてのみ言語を切り替え、出力するように構成してもよい。また、ネットワークを介して接続された単数または複数の端末に対して画面表示指令や音声出力指令を行うように構成することも可能である。
さらに、前記実施形態で示したプラント監視装置、および装置を構成する各部の具体的な構成や処理手順、処理内容、およびデータ構成等は、一例にすぎない。すなわち、本発明は、複数のメッセージの中からプラントの状態に応じたメッセージを特定すると共に、ユーザから与えられる情報に基づいてメッセージの出力言語を複数の言語間で特定するものである限り、具体的な構成や処理手順、およびデータ構成等は自由に変更可能である。
本発明を適用した第1の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図。 図1に示すプラント監視装置の動作の概略を示すフローチャート。 図1に示す多言語メッセージ格納部に格納されるデータ構成例を示す図。 図1に示す多言語メッセージ格納部に格納されるデータ構成例を示す図。 図1に示す画面構成データ格納部に格納されるデータ構成例を示す図。 図1に示す音声出力切替処理部による音声出力切替処理の手順の一例を示すフローチャート。 図1に示す画面表示切替処理部による画面表示切替処理の手順の一例を示すフローチャート。 本発明を適用した第2の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図。 本発明を適用した第3の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図。 本発明を適用した第4の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図。 本発明を適用した第5の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図。 本発明を適用した第6の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図。 本発明を適用した第7の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図。 本発明を適用した第8の実施形態に係るプラント監視装置の構成を示すブロック図。 図14に示す音声出力切替処理部による音声出力切替処理の手順の一例を示すフローチャート。
符号の説明
100…プラント監視装置
101…プロセス信号入出力部
102…多言語メッセージ供給部
103…データ処理部
104…メッセージ・言語特定処理部
105…多言語メッセージ切替処理部
106…ユーザインタフェース部
121…多言語メッセージ格納部
122…画面構成データ格納部
123…画面表示用短縮メッセージ格納部
124…単一言語メッセージ格納部
125…翻訳処理部
131…警報処理部
132…運転状態処理部
133…操作ガイダンス処理部
141…操作処理部
142…画面表示特定処理部
143…音声出力特定処理部
1441…マイクロホン
1442…音声認識処理部
1443…認識単語処理部
1451…ユーザ使用言語格納部
1452…ユーザ特定情報読取部
1453…ユーザ特定情報処理部
1461…ユーザ個人判別情報・使用言語格納部
1462…個人判別情報読取部
1463…個人判別情報処理部
1471…カメラ
1472…画像処理部
151…画面表示切替処理部
152…音声出力切替処理部
1521…複数言語連続切替部
161…操作部
162…画面表示部
163…音声出力部
200…プラント

Claims (14)

  1. プラントを監視してプラントの状態に応じた情報を出力するプラント監視装置において、
    プラント運転に必要な情報を表現するメッセージとして、少なくとも1種類以上の言語による複数のメッセージを格納するメッセージ格納部を含み、複数の言語の各々によるメッセージを供給する多言語メッセージ供給部と、
    プラントからのプロセス信号を処理するデータ処理部と、
    前記複数のメッセージの中から前記データ処理部の処理結果に応じたメッセージを特定するメッセージ特定処理部と、
    ユーザから与えられる信号または情報に基づいて、前記メッセージ特定処理部により特定されたメッセージを出力する言語を、前記複数の言語の中から特定する言語特定処理部と、
    前記メッセージ特定処理部と前記言語特定処理部により特定されたメッセージおよび言語に応じて、前記多言語メッセージ供給部から供給されるメッセージおよびその言語を切り替える多言語メッセージ切替処理部と、
    前記多言語メッセージ切替処理部を通じて供給されるメッセージを音声信号および画像信号の少なくとも一方で出力する出力部
    を有することを特徴とするプラント監視装置。
  2. 前記多言語メッセージ切替処理部は、
    前記言語特定処理部により言語が特定された場合に、前記出力部により出力するメッセージを特定された言語に切り替える特定言語切替処理部を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラント監視装置。
  3. 前記言語特定処理部は、
    メッセージに用いる言語を要求する言語要求を受け付ける要求受付部を含み、
    前記特定言語切替処理部は、前記要求受付部により前記言語要求が受け付けられた場合に、前記出力部により出力するメッセージを要求された言語に切り替えるように構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラント監視装置。
  4. 前記言語特定処理部は、
    ユーザの発した音声信号を収集する集音部と、
    前記集音部により収集された音声信号に含まれる言語名を認識する音声認識処理部を含み、
    前記特定言語切替処理部は、前記音声認識処理部により言語名が認識された場合に、前記出力部により出力するメッセージを認識された言語名の言語に切り替えるように構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラント監視装置。
  5. 前記言語特定処理部は、
    ユーザの発した音声信号を収集する集音部と、
    前記集音部により収集された音声信号に含まれる単語を認識する音声認識処理部と、
    前記音声認識処理部により認識された単語からユーザが使用している言語を特定する認識単語処理部を含み、
    前記特定言語切替処理部は、前記認識単語処理部によりユーザが使用している言語が特定された場合に、前記出力部により出力するメッセージを特定された言語に切り替えるように構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラント監視装置。
  6. 前記言語特定処理部は、
    ユーザごとに当該ユーザを特定するユーザ特定情報と当該ユーザが通常使用する言語を特定する言語特定情報を対応付けて格納するユーザ使用言語格納部と、
    ユーザ特定情報を記録したユーザ特定情報記録媒体に記録されたユーザ特定情報を読み取るユーザ特定情報読取部と、
    前記ユーザ特定情報読取部により読み取ったユーザ特定情報を用いて、当該ユーザ特定情報に対応付けられた言語特定情報を前記ユーザ使用言語格納部から読み込み、当該ユーザが通常使用する言語を特定するユーザ特定情報処理部を含み、
    前記特定言語切替処理部は、前記ユーザ特定情報処理部により当該ユーザが通常使用する言語が特定された場合に、前記出力部により出力するメッセージを特定された言語に切り替えるように構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラント監視装置。
  7. 前記言語特定処理部は、
    ユーザごとに当該ユーザを特定するユーザ特定情報と当該ユーザ個人を判別する個人判別情報と当該ユーザが通常使用する言語を特定する言語特定情報を対応付けて格納するユーザ個人判別情報・使用言語格納部と、
    ユーザから当該ユーザの個人判別情報を読み取る個人判別情報読取部と、
    前記個人判別情報読取部により読み取った個人判別情報を、前記ユーザ個人判別情報・使用言語格納部に格納された個人判別情報と照合することにより、一致する個人判別情報に対応付けられた言語特定情報を読み込み、当該ユーザが通常使用する言語を特定する個人判別情報処理部を含み、
    前記特定言語切替処理部は、前記個人判別情報処理部により当該ユーザが通常使用する言語が特定された場合に、前記出力部により出力するメッセージを特定された言語に切り替えるように構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラント監視装置。
  8. 前記個人判別情報は、ユーザ個人の顔の画像情報であり、
    前記個人判別情報読取部は、
    ユーザの映像を入力するカメラと、
    前記カメラにより入力された映像から顔の画像情報を生成する画像処理部を含む
    ことを特徴とする請求項7に記載のプラント監視装置。
  9. 前記ユーザ特定情報は、当該ユーザの業務種別を示す情報を含み、
    前記多言語メッセージ選択処理部は、前記複数のメッセージの中から前記データ処理部の処理結果と当該ユーザの業務種別に応じたメッセージを選択するように構成されている
    ことを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載のプラント監視装置。
  10. 前記多言語メッセージ供給部または前記多言語メッセージ切替処理部は、
    画像信号で出力するメッセージの表示文字数に最大文字数の制限があり、出力すべきメッセージが出力すべき言語で当該最大文字数を超える場合に、当該メッセージを当該言語で当該最大文字数以下に短縮するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のプラント監視装置。
  11. 前記多言語メッセージ供給部は、
    単一言語のメッセージを格納する前記メッセージ格納部と、
    前記メッセージ格納部に格納された単一言語のメッセージを他の言語に翻訳する翻訳処理部を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のプラント監視装置。
  12. 前記多言語メッセージ切替処理部は、
    前記多言語メッセージ供給部から供給されるメッセージを複数の言語間で連続的に切り替えて順次出力する複数言語連続切替部を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のプラント監視装置。
  13. プラントを監視してプラントの状態に応じた情報を出力するプラント監視方法において、
    プラント運転に必要な情報を表現するメッセージとして、少なくとも1種類以上の言語による複数のメッセージを格納するメッセージ格納部を含む多言語メッセージ供給部と、データ処理部、メッセージ特定処理部、言語特定処理部、多言語メッセージ切替処理部、出力部を用いて、
    前記データ処理部により、プラントからのプロセス信号を処理するデータ処理ステップと、
    前記メッセージ特定処理部により、前記複数のメッセージの中から前記データ処理ステップの処理結果に応じたメッセージを特定するメッセージ特定処理ステップと、
    前記言語特定処理部により、ユーザから与えられる信号または情報に基づいて、前記メッセージ特定処理ステップにより特定されたメッセージを出力する言語を、前記複数の言語の中から特定する言語特定処理ステップと、
    前記メッセージ特定処理ステップと前記言語特定処理ステップにより特定されたメッセージおよび言語に応じて、前記多言語メッセージ切替処理部により、前記多言語メッセージ供給部から供給されるメッセージおよびその言語を切り替える多言語メッセージ切替処理ステップと、
    前記切替処理ステップを通じて供給されるメッセージを、前記出力部により、音声信号および画像信号の少なくとも一方で出力する出力ステップ
    を有することを特徴とするプラント監視方法。
  14. プラントを監視してプラントの状態に応じた情報を出力するプラント監視プログラムにおいて、
    プラント運転に必要な情報を表現するメッセージとして、少なくとも1種類以上の言語による複数のメッセージを格納するメッセージ格納機能を含み、複数の言語の各々によるメッセージを供給する多言語メッセージ供給機能と、
    プラントからのプロセス信号を処理するデータ処理機能と、
    前記複数のメッセージの中から前記データ処理機能の処理結果に応じたメッセージを特定するメッセージ特定処理機能と、
    ユーザから与えられる信号または情報に基づいて、前記メッセージ特定処理機能により特定されたメッセージを出力する言語を、前記複数の言語の中から特定する言語特定処理機能と、
    前記メッセージ特定処理機能と前記言語特定処理機能により特定されたメッセージおよび言語に応じて、前記多言語メッセージ供給機能から供給されるメッセージおよびその言語を切り替える多言語メッセージ切替処理機能と、
    前記切替処理機能を通じて供給されるメッセージを音声信号および画像信号の少なくとも一方で出力する出力機能
    をコンピュータに実現させることを特徴とするプラント監視プログラム。
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