JP2007051255A - 精製ポリテトラフルオロエチレン水性分散液の製造方法 - Google Patents

精製ポリテトラフルオロエチレン水性分散液の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、陰イオン交換樹脂のAPFO(含フッ素カルボン酸塩)吸収量を高め、通液時のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の凝集物発生を防止し、吸収されたAPFOの溶離が容易な、精製ポリテトラフルオロエチレン水性分散液の製造方法を提供する。
【解決手段】
平均粒径が0.1〜0.5μmのPTFE微粒子を10〜50質量%、APFOをPTFEの質量に対して0.05〜1.0質量%、非イオン系界面活性剤をPTFEの質量に対して2〜20質量%含有する粗PTFE水性分散液を、弱塩基性AERが充填されたカラム中に、下から上方向へ、線速が0.1〜2m/秒で、弱塩基性AERとの接触時間が0.2〜4時間となるように通液し、APFO濃度を低減する。
【選択図】なし

Description

本発明は、精製ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという。)水性分散液の製造方法に関する。
乳化重合法によるPTFEは、純水、重合開始剤、パーフルオロオクタン酸アンモニウム等の含フッ素アニオン系界面活性剤(以下、APFOという。)およびパラフィンワックス安定剤の存在下で、テトラフルオロエチレン(以下、TFEという。)モノマーを重合させることにより、PTFE微粒子を含有するPTFE水性乳化重合液として得られる(非特許文献1参照)。
重合後のPTFE水性乳化重合液は、非イオン系界面活性剤を添加して粗PTFE水性分散液として使用されたり、濃縮されてPTFE高濃度水性分散液にして使用されたり、または非イオン系界面活性剤、フィラー若しくはその他公知の成分を必要に応じて配合したPTFE水性分散液として使用されたりするが、PTFE水性分散液中のAPFOを除去することは工業的に行なわれていなかった。
このAPFOは自然界で分解されにくいため、製品中の含有量をできるだけ少なくすることが望ましい。
APFO含有量を低減する方法としては、たとえば、陰イオン交換樹脂(以下、AERという。)を充填したカラムに粗PTFE水性分散液を通液し、APFOを吸収させ、APFO濃度の低減された精製PTFE水性分散液を得る方法(特許文献1参照)が提案されている。
この方法において、AERは一般に高価格であり、AER当りのAPFO吸収量を高めることはコスト低減のために重要であるが、特許文献1の実施例に記載されたAPFO吸収量は理論容量の16%以下と比較的小さいもので、吸収量を高めることに関する記載はない。
また、特許文献1の実施例では、強塩基性AERを使用しているために、粗PTFE水性分散液の通液を続けると、カラム内でPTFE微粒子が凝集し、APFOの除去効率が低下しやすい問題があった。
また、特許文献1には、粗PTFE水性分散液をカラムを通過させるための送液手段が記載されていないが、一般的な、せん断力がともなう機械式ポンプを使用して送液を行なうと、PTFE微粒子の凝集物を生じ、AERカラム内に堆積し、APFOの除去性が低下する問題があった。
また、AERに吸収されたAPFOは、アルカリ溶液等の溶離液を用いて溶離させ再利用することが望ましいが、特許文献1の実施例では、強塩基性AERを使用しているために吸収力が強すぎ、APFOの溶離が困難であった。
国際公開WO―00/35971号パンフレット(公表特許2002−532583号公報) ふっ素樹脂ハンドブックP28、里川孝臣編、日刊工業新聞社発行
本発明は、AERのAPFO吸収量を高め、通液時のPTFEの凝集物発生を防止し、吸収されたAPFOの溶離が容易な、精製PTFE水性分散液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定の配合の粗PTFE水性分散液を用い、弱塩基性AERが充填されたカラム中を、特定の通液方法および特定の加圧手段で通液することにより、前述の課題が克服されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、平均粒径が0.1〜0.5μmのPTFE微粒子を10〜50質量%、一般式(1)で示されるAPFOをPTFEの質量に対して0.05〜1.0質量%、一般式(2)および/または一般式(3)で示される非イオン系界面活性剤をPTFEの質量に対して2〜20質量%含有する粗PTFE水性分散液を、弱塩基性AERが充填されたカラム中に、下から上方向へ、線速が0.1〜2m/秒で、弱塩基性AERとの接触時間が0.2〜4時間となるように通液し、APFOの含有量を低減することを特徴とする精製PTFE水性分散液の製造方法を提供するものである。
一般式(1): R−COOX (式中、Rは炭素数5〜9で、水素原子の90〜100%がフッ素原子で置換されたアルキル基(ただし、アルキル基中には1〜2個のエーテル性の酸素原子を含有してもよい。)であり、Xはアンモニウムイオンである。)
一般式(2): R−O−A−H (式中、Rは炭素数8〜18のアルキル基であり、Aはオキシエチレン基数5〜20およびオキシプロピレン基数0〜2より構成されるポリオキシアルキレン鎖である。)
一般式(3): R−C−O−B−H (式中、Rは炭素数4〜12のアルキル基であり、Bはオキシエチレン基数5〜20より構成されるポリオキシエチレン鎖である。)
また、本発明は、上記精製PTFE水性分散液の製造方法において、精製PTFE水性分散液中のAPFOの含有量がPTFEの質量に対して0.001〜0.02質量%である請求項1に記載の精製PTFE水性分散液の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記精製PTFE水性分散液の製造方法において、複数本のカラムを直列接続した連結カラム中に粗PTFE水性分散液を通液し、最終カラム出口の精製PTFE水性分散液のpHが7以下になった場合に、入口側カラムを取外し、新しいカラムを最終カラムとして取付けた連結カラム中に、粗PTFE水性分散液を通液する請求項1または2に記載の精製PTFE水性分散液の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記精製PTFE水性分散液の製造方法において、実質的にせん断力を作用させない加圧手段により、粗PTFE水性分散液を、カラムに供給する精製PTFE水性分散液の製造方法を提供するものである。
本発明の精製PTFE水性分散液の製造方法は、AERのAPFO吸収量を高めることが可能であり、通液にともなう凝集物の発生を抑制でき、低コストで精製PTFE水性分散液を得ることができる。また、AERからAPFOを高収率で溶離し再利用することが容易となる。
本発明で使用する粗PTFE水性分散液は、平均粒径が0.1〜0.5μmのPTFE微粒子を10〜50質量%、一般式(1)で示されるAPFOをPTFEの質量に対して0.05〜1.0質量%、一般式(2)および/または一般式(3)で示される非イオン系界面活性剤をPTFEの質量に対して2〜20質量%含有するものである。
PTFE微粒子は、乳化重合法により得られる平均粒径が0.10〜0.50μmのものであり、平均粒径0.15〜0.40μmのものが好ましく、0.20〜0.35μmのものが特に好ましい。平均粒径がこの範囲よりも小さいとPTFEの分子量が低くPTFE製品としての機械的物性が低下し、この範囲よりも大きい場合はPTFE微粒子の沈降が速すぎて保存安定性が劣り好ましくない。
PTFEの平均分子量は任意に選ぶことができるが、50万〜3000万の範囲が好ましく、100万〜2500万の範囲が特に好ましい。この範囲よりも小さいとPTFEの機械的物性が低下し、この範囲よりも大きいと工業的に製造することが困難である。
なお、平均分子量は、結晶化熱を用い、諏訪ら(Journal of Applied Polymer Science, 17, 3253(1973))の方法から求められる。
本発明において、PTFEとは、TFEの単独重合物のみでなく、実質的に溶融加工のできない程度の微量のクロロトリフルオロエチレン等のハロゲン化エチレン、ヘキサフルオロプロピレン等のハロゲン化プロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等のフルオロビニルエーテル等の、TFEと共重合しうる共重合成分に基づく重合単位を含むいわゆる変性PTFEも含まれる。
PTFE微粒子は、純水、重合開始剤、APFOおよびパラフィンワックス安定剤の存在下で、TFEモノマーを2〜50気圧の加圧下で注入し重合させることにより、PTFE乳化重合液として得られるものが好ましい。
重合開始剤としては、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム等の過硫酸塩、ジコハク酸パーオキシド、ジグルタル酸パーオキシド、tert−ブチルヒドロパーオキシド等の水溶性有機過酸化物、塩素酸塩や臭素酸塩や過マンガン酸塩と還元剤との組み合わせによる酸化還元系重合開始剤等が使用できる。
粗PTFE水性分散液のPTFE濃度は、10〜50質量%であり、PTFE濃度が15〜40質量%のものが好ましく、20〜30質量%が特に好ましい。PTFE濃度がこの範囲より小さいと、粘度が低すぎるためにPTFE微粒子がカラム内や貯蔵タンク内で沈降しやすく、この範囲より大きいと粘度が高すぎるためにカラム通液時の抵抗が大きく好ましくない。
本発明において使用されるAPFOは一般式(1)で示されるものである。
一般式(1) R−COOX (式中、Rは炭素数5〜9で、水素原子の90〜100%がフッ素原子で置換されたアルキル基(ただし、アルキル基中には1〜2個のエーテル性の酸素原子を含有してもよい。)であり、Xはアンモニウムイオンである。)
一般式(1)のPFCAの具体例としては、C15COONH、HC14COONH、C13COONH、HC12COONH、C17COONH、COCCOONH、COCOCCOONH、等が挙げられるが、C15COONH(パーフルオロオクタン酸アンモニウム)が最も重合プロセスが安定し好ましい。一般式(1)のAPFOは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
APFOは、PTFEの重合時に、PTFEの質量に対して0.05〜1.0質量%を使用する。より好ましくはPTFEの質量に対して0.1〜0.5質量%であり、特に好ましくは0.15〜0.3質量%である。APFOの重合時の使用量が、この範囲よりも少ないとPTFE微粒子が凝集して製品の歩留まりが低下し、この範囲よりも多いとPTFEが微粒子として得られにくくなる。
本発明で使用される非イオン系界面活性剤は、一般式(2)および/または一般式(3)で示されるものである。
一般式(2) R−O−A−H (式中、Rは炭素数8〜18のアルキル基であり、Aはオキシエチレン基数5〜20およびオキシプロピレン基数0〜2より構成されるポリオキシアルキレン鎖である。)
一般式(3) R−C−O−B−H (式中、Rは炭素数4〜12のアルキル基であり、Bはオキシエチレン基数5〜20より構成されるポリオキシエチレン鎖である。)
一般式(2)において、Rのアルキル基は、炭素数が8〜18のものであり、10〜16が好ましく、12〜16が特に好ましい。炭素数がこの範囲より大きい場合には流動温度が高いために取扱いにくく、またPTFE水性分散液を長期間放置した場合にPTFE微粒子が沈降し易く、保存安定性が損なわれやすい。また、炭素数がこの範囲より小さい場合には、PTFE水性分散液の表面張力が高くなり、コーティング時のぬれ性が低下しやすい。
一般式(2)において、親水基であるAはオキシエチレン基数5〜20およびオキシプロピレン基数0〜2より構成されるポリオキシアルキレン鎖である。オキシエチレン基数7〜12およびオキシプロピレン基数0〜2のポリオキシアルキレン鎖が粘度および安定性の点から好ましい。特に親水基A中にオキシプロピレン基数を0.5〜1.5有する場合には泡消え性が良好であり好ましい。
一般式(3)において、Rのアルキル基は炭素数が4〜12のものであり、6〜10が好ましく、8〜9のものが特に好ましい。アルキル基の炭素数が、この範囲よりも小さいものを用いるとPTFE水性分散液の表面張力が高くなりぬれ性が低下し、この範囲よりも大きすぎると分散液を長時間放置した場合、PTFE微粒子が沈降しやすく保存安定性が損なわれる。
一般式(3)において、親水基であるBはオキシエチレン基数5〜20から構成されるポリオキシエチレン鎖である。オキシエチレン基数は粘度および安定性の点から6〜16が好ましく、特に好ましくは7〜12である。
一般式(2)および一般式(3)の非イオン系界面活性剤は、平均分子量が450〜800であるものが好ましく、500〜750であるものがより好ましく、550〜700であるものが特に好ましい。平均分子量がこの範囲より大きい場合には流動温度が高いために取扱いにくく、またこの範囲より小さい場合にはPTFE水性分散液のコーティング時のぬれ性が低下し好ましくない。
一般式(2)の非イオン系界面活性剤の具体例としては、たとえば、C1327-(OC10-OH、C1225-(OC10-OH、C1021CH(CH)CH-(OC-OH、C1327-(OC-OCH(CH)CH-OH、C1633-(OC10-OH、HC(C11)(C15)-(OC-OH、などの分子構造をもつ非イオン系界面活性剤が挙げられ、市販品ではダウ社製タージトール(登録商標)15Sシリーズ、日本乳化剤社製ニューコール(登録商標)シリーズ、ライオン社製ライオノール(登録商標)TDシリーズなどが挙げられる。
一般式(3)の非イオン系界面活性剤の具体例としては、たとえば、C17-C-(OC10-OH、C19-C-(OC10-OH、などの分子構造をもつ非イオン系界面活性剤が挙げられ、市販品ではダウ社製トライトン(登録商標)Xシリーズ、日光ケミカル社製ニッコール(登録商標)OPシリーズまたはNPシリーズなどが挙げられる。
一般式(2)および/または一般式(3)の非イオン系界面活性剤は、1種単独もしくは2種以上の複数混合して使用することができる。
なお、非イオン系界面活性剤は分子構造の異なる複数物質の混合物であり、非イオン系界面活性剤中のアルキル基の炭素数、ポリオキシアルキレン鎖におけるオキシエチレン基やオキシプロピレン基の数を平均値で扱うものとする。各数値は整数に限らない。
本発明において、一般式(2)および/または一般式(3)の非イオン系界面活性剤の粗PTFE水性分散液中の含有量は、PTFEの質量に対して2〜20質量%であり、2.5〜18質量%が好ましく、2.5〜16質量%がより好ましい。この範囲よりも少ないと、PTFE微粒子がカラム中で弱塩基性AER粒子表面に付着しやすく、APFOの除去性能の低下やカラムの閉塞を生ずる。また、この範囲よりも多いと、経済的でないほか、濃縮工程で発生する上澄み中の界面活性剤を分解処理する負荷が増大し好ましくない。
また、粗PTFE水性分散液中のpHは2〜6が好ましく、3〜5がさらに好ましく、3〜4が特に好ましい。この範囲よりも小さい場合には粗PTFE水性分散液の安定性を低下させるほか、弱塩基性AERの吸収力の低下を生じやすい。また、この範囲よりも大きい場合には、本発明においてはカラム出口における精製PTFE水性分散物のpHを弱塩基性AERのイオン交換能力の指標としているため、イオン交換能力低下の判断がつきにくくなる。
本発明において、カラム通過後の精製PTFE水性分散液中の好ましいAPFO濃度は、PTFE質量に対して0.02質量%以下であり、より好ましくは0.001〜0.02質量%であり、さらに好ましくは0.002〜0.01質量%であり、特に好ましくは0.003〜0.007質量%である。この範囲より少ない場合には精製PTFE水性分散液が不安定となりカラム内で凝集しやすく、この範囲より多い場合には環境への影響を考慮すると好ましくない。
本発明において、弱塩基性AERとして、アミノ基をイオン交換基として有する、スチレン−ジビニルベンゼン架橋樹脂やアクリル−ジビニルベンゼン架橋樹脂やセルロース樹脂よりなる粒状樹脂が使用できるが、アミノ基をイオン交換基として有するスチレン−ジビニルベンゼン架橋樹脂が好ましい。
弱塩基性AERのイオン交換基は1級〜3級のアミノ基がよく、好ましくは2〜3級のアミノ基であり、特に好ましくは3級のアミノ基である。
これに対して強塩基性AERは、4級アンモニウム塩を交換基として有するイオン交換樹脂であり、アニオン成分の吸収性が強すぎるため、PTFEの分子末端の−COOH基と反応し、AER表面へのPTFEの付着堆積を生じやすく、比較的短時間でAPFOの除去がなされなくなるため好ましくない。また、強塩基性アニオン交換樹脂は、APFOの吸収性が強すぎるため、アルカリ水溶液やアルカリ水溶液と水溶性有機溶剤等の溶離液による溶離率が低く、好ましくない。また、強塩基性AERは塩素を対イオンとして有するために使用前にアルカリ水溶液を通液し塩素を除去する必要があるが、弱塩基性AERは、OHフォームになっていればアルカリ処理は必要がなく簡便である。
弱塩基性AERの平均粒径は0.1〜2mmがよく、好ましくは0.2〜1mmであり、特に好ましくは0.3〜0.8mmのものである。弱塩基性AERの粒子は、均一であるほうが通液時に流路が閉塞しにくく好ましい。
また、弱塩基性AERは多孔質であるほうがよく、架橋度の高いポーラス型またはマクロポーラス型のものが好ましい。
具体的には、三菱化学製ダイアイオン(登録商標)WA−30、ランクセス社製Lewatit(登録商標)MP−62WS、ダウ社製ダウエックスマラソン(登録商標)WBA、等の市販のものが使用できる。
本発明において、カラムを通過させる線速は0.1〜2mm/秒であり、0.2〜1.5mm/秒が好ましく、0.25〜1.5mm/秒が特に好ましい。この範囲よりも小さい場合、カラム内でPTFE微粒子が凝集しやすく、APFOの除去が行なわれにくくなる。また、この範囲よりも大きい場合にも、弱塩基性AER表面に吸収されたAPFOの内部への拡散が遅いためと推定されるが、APFOの除去が行なわれにくくなる。なお、ここでいう線速とは、時間当りの流量をカラム断面積で割った数値をいう。
また、本発明において、粗PTFE水性分散液の弱塩基性AERへの接触時間は0.2〜4.0時間であり、0.25〜2.0時間が好ましく、0.3〜1.2時間が特に好ましい。この範囲よりも小さい場合、APFOの除去効率が低下する。また、この範囲よりも大きい場合、APFOが除去されすぎ、分散状態が不安定となってカラム内でPTFEが凝集しやすくなる。
このように、弱塩基性AERカラムの通液条件には最適範囲があり、この範囲で運転することによって安定に通液を行なうことができる。
本発明では、カラム出口における精製PTFE水性分散液のpHを弱塩基性AERのイオン交換能力の指標とし、pHが7以下に低下した場合にイオン交換能力が低下したとみなす。pHが2〜6の粗PTFE水性分散液が、弱塩基性イオン交換樹脂を通過し、APFOが除去されるとpHが7超〜10に上昇するが、弱塩基性AERがAPFOを多量に吸収してイオン交換能力が低下した場合にはカラム出口におけるpHが7以下に低下することを利用して、精製PTFE水性分散液のpHを連続または間欠的に測定し、イオン交換能力の指標とする。
精製PTFE水性分散液のpHが上昇する理由は、APFOのカチオン成分であるアンモニア等が遊離するためと考えられる。
精製PTFE水性分散液中のAPFO濃度は、LC−MS(質量分析装置付き高速液体クロマトグラフィー)等で精度良く測定することができるが、この方法は前処理と測定に時間を要し、簡便ではないため、本発明によるpHの測定による方法のほうが実用的である。
弱塩基性AERを充填したカラムは単独本であってもよいが、複数本のカラムを直列接続して連結カラムとして使用することが望ましい。複数本のカラムを直列接続した場合、直列接続したカラムの本数は、2〜10本が好ましく、2〜6本がより好ましく、2〜4本が特に好ましい。カラムの本数が少ないと、APFOの吸収効率を上げるのに不利であり、カラムの本数が多過ぎると、カラムの交換が煩雑となる。カラムの直列接続方法は、入口側の最初のカラムの上部出口と2本目のカラムの下部入口を菅などで接続し、それ以降のカラムも同様に接続する方法が挙げられる。また、複数本のカラムを直列接続したカラム列を複数列用意し、並列に接続して通液してもよい。
複数本のカラムを直列接続する場合、粗PTFE水性分散液を通液し、最終カラム出口の精製PTFE水性分散液のpHが7以下になった場合に、入口側カラムを取外すと共に、新しいカラムを最終カラムとして取付け、通液を行なうことにより、弱塩基性AERのAPFO吸収率をさらに高めることができる。入口側カラムを取外す場合、入口側から少なくとも最初のカラムを取外すことが好ましく、入口側から2本以上のカラムを取外してもよい。
弱塩基性AERのイオン交換能力は、APFOの吸収が進むにしたがって低下し、カラムの交換を行なう必要が生ずるが、カラム入口付近の弱塩基性AERはAPFOを多量に吸収しておりAPFOの吸収力が低いが、カラム出口付近の弱塩基性AERはAPFOの吸収量が少ない。このため、カラムは複数に分割し、APFOを多量に吸収した入口側を取外し、新しいカラムを最終カラムとして取付け、通液を続けることにより、全体としてのAPFO吸収量を高めることができる。また、複数のカラムの接続本数を変えることにより、得られる精製PTFE水性分散液中のAPFO濃度を調整することも容易である。
カラム中の弱塩基性AERの合計充填長さは、0.2〜10mがよく、0.4〜5mが好ましく、0.6〜3mが特に好ましい。この範囲よりも小さいとAPFOの除去が不充分となり、この範囲よりも大きいと圧力損失が大きくなり流量が低下する。
個々のカラムの長さは、任意であるが、好ましくは0.2〜5.0mであり、より好ましくは0.3〜2.0mであり、特に好ましくは0.3〜1.0mである。
カラムの太さは、断面積で10〜2000cmがよく、50〜1000cmが好ましく、100〜500cmが特に好ましい。この範囲よりも小さいと流量が少なくなり生産能力が低下し、この範囲よりも大きいと不経済である。
弱塩基性AERを充填するカラムは、円筒形、角筒形など任意であるが、一般に市販されているFRP製のイオン交換用ボンベを使用することが簡便である。これらのイオン交換用ボンベは、上部から液が供給され下部からコレクターパイプにより排出される構造である場合が多いが、本発明においては、弱塩基性AER層を下から上方向に液が流れるように通液する。
下から上方向に通液する場合には、イオン交換樹脂の寿命が長くなり、APFOの吸収性が高まる。逆に、上から下方向に通液する場合には、液の流れに偏りを生じ、PTFE凝集物を生成し、APFOの吸収性が低下するものと考えられる。
なお、カラムは、水平面から45度以上に、好ましくは80度以上に、特に好ましくは85度以上に立てて使用する。横に寝かせて使用すると、偏流を生じやすく好ましくない。
AERは、APFOを吸収して体積膨張を生ずるため、通液前の充填量として、カラム容積の40〜80%がよく、好ましくは50〜70%であり、より好ましくは55〜65%である。
本発明における、実質的にせん断力を作用させない加圧手段とは、カラムよりも1〜10m高い位置に設けたタンクに入れた粗PTFE水性分散液を、液面のヘッド差による静水圧により加圧する方法、密閉された容器中に充填し空気を送り込んで加圧する方法が可能であるが、ヘッド差による加圧方法が好ましい。圧力差は、0.01〜10MPaであり、0.02〜0.5MPaが好ましく、0.03〜0.1MPaがとくに好ましく、この範囲であれば安定した通液が可能である。
一般的な加圧による送液手段である、回転式ポンプや、ベローズポンプや、電磁ポンプや、プランジャーポンプ等のポンプは、せん断力が作用するため、PTFEの凝集物を生成し、運転中にカラムを閉塞させるために好ましくない。
本発明において得られた、APFOを高濃度に含有する弱塩基性AERから、APFOを溶離する手段としては、特開2001−62313に記載された方法などの公知の方法が使用できる。
本発明の製造方法による精製PTFE水性分散液は、場合によりそのまま使用できるが、公知の濃縮プロセスにより濃縮することができる。
濃縮プロセスとしては、たとえば、ふっ素樹脂ハンドブックp32(非特許文献1、日刊工業新聞社、里川孝臣編)に記載されるように、遠心沈降法、電気泳動法、相分離法などの公知の方法が利用できる。
また、APFOが除去された精製PTFE水性分散液は、安定性および濃縮速度が低下するが、安定性および濃縮速度を向上させるために、PTFE質量に対して0.01〜0.3質量%、好ましくは0.02〜0.25質量%のAPFO以外のアニオン性界面活性剤を濃縮前または濃縮後に添加してもよい。具体的には、たとえば、ラウリル酸アンモニウム、ラウリル酸エタノールアミン、ケイ皮酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、p−t−ブチル安息香酸アンモニウム等が挙げられる。
濃縮プロセスによって得られた、PTFE濃度が60〜75質量%のPTFE高濃度水性分散液は、そのままもしくは水で希釈して使用したり、さらに安定性やぬれ性の向上のためあるいは粘度の適正化のために、追加の非イオン系界面活性剤、APFO以外のアニオン系界面活性剤、ポリエチレンオキシドやポリウレタン系の粘性調整剤、各種レベリング剤、防腐剤、着色剤、フィラー、有機溶剤、アンモニア等のアルカリ性物質、その他公知の他の成分を必要に応じて添加し、PTFE濃度が55〜70質量%であり、界面活性剤濃度がPTFE質量に対して2.5〜12質量%のPTFE水性分散液とすることができる。
このPTFE水性分散液は、従来用いられてきた各種の用途、例えば、プリント基板等の電子材料用途等のほか、膜構造建築物の屋根材とする用途、調理用品の表面コーティング用途、紡糸してPTFE繊維とする用途、発塵防止用途、電池の活性物質バインダー用途、プラスチックに添加する用途等、多くの用途に使用できる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、これらは何ら本発明を限定するものではない。
なお、実施例は例1〜3、例7〜8であり、比較例は例4〜6、例9である。
各項目の評価方法は以下に示す。
(A)PTFEの平均分子量:諏訪(J.Appl.Polym.Sci,17,3253(1973)記載)の方法に従い、示差熱分析での潜熱から求めた。
(B)PTFEの平均粒径:PTFE水性乳化重合液を乾燥後、走査型電子顕微鏡を用いて10000倍で写真撮影し、平均値を求めた。
(C)PTFE濃度および界面活性剤濃度:各PTFE水性分散液のサンプル約10gを重量既知のアルミ皿に入れ、120℃1時間後の水分乾燥後の重量、および380℃35分間加熱後の界面活性剤分解後の質量を求め、PTFE濃度、およびPTFE質量に対する界面活性剤濃度を算出した。なお本発明でいう界面活性剤濃度はAPFOやその他の熱分解成分を含む数値である。
(D)APFO濃度:LC−MS(質量分析装置付き高速液体クロマトグラフィー)を用い、あらかじめ濃度既知のAPFO水溶液を使用して得られたピーク面積から検量線を作成した。次にPTFE水性分散液50gを70℃で16時間乾燥後、APFOをエタノールで抽出し、LC−MSでのピーク面積を測定し、検量線を用いてサンプル中のAPFO濃度を求めた。
(E)pH:ガラス電極法によった。
(F)線速:一定時間のカラム通過容積を、カラム断面積で除して求めた。
(G)接触時間:AERの充填長さを線速で除して求めた。
(H)理論容量に対するAPFO吸収量(%):粗PTFE水性分散液中のAPFO濃度と、得られた精製PTFE水性分散液中のAPFO濃度との差に通液量を乗じて得られたAPFO吸収質量(g)を、APFOの式量431で除してAPFOの吸収モル数を算出し、APFO吸収モル数をAERの充填容積および理論容量で除して、理論容量に対するAPFO吸収量(%)を算出した。
(I)溶離率(%):通液終了後のカラム中のAERを洗浄し、均等にサンプリングし、10倍量の10質量%KOH10質量部とエタノール90質量部の溶離液とともに1時間撹拌し、APFOを含有する溶離液を希釈してLC−MSによりAPFO濃度を測定し、AERの容積に対するAPFO溶離質量(%)を求めた。さらに、各カラムの平均APFO溶離質量を求め、理論容量に対するAPFO吸収率で除して、溶離率(%)を算出した。
[例1]
APFOとしてパーフルオロオクタン酸アンモニウムを使用し、生成するPTFEの質量に対して0.214質量%を重合前に添加し、ジコハク酸パーオキシドを重合開始剤として用い、乳化重合法により、平均粒径が0.25μmであり、平均分子量が約300万であり、PTFE濃度が約26質量%であるPTFE水性乳化重合液を得た。このPTFE水性乳化重合液に、PTFEに対して3.2質量%の非イオン系界面活性剤(a)(日本乳化剤社製、商品名「ニューコール1308FA」、分子式はC1327-(OC-OCH(CH)CH-OH、分子量は610)およびイオン交換水を添加し、PTFE濃度が25質量%である粗PTFE水性分散液を調整した。この粗PTFE水性分散液のpHは3.4であった。
弱塩基性AER(A)〔スチレン−ジビニルベンゼン架橋樹脂、交換基3級アミン、OHフォーム、ランクセス社製、商品名「Lewatit(登録商標)MP−62WS」、平均粒径0.5mm、イオン交換容量1.7eq/L〕を、2本のカラム〔オルガノ社製、商品名「イオン交換樹脂カラムG−20B」、内径200mm、断面積314cm、筒高さ920mm、内容積25Lのボンベ状、外側はFRP製で内側はABS製の複合構造〕に、それぞれ15Lづつ充填し、充填カラムを2本用意した。2本の充填カラムの合計の充填長さは955mm、通液前の充填率は60%であった。この充填カラム2本を隣接して垂直に立て、太さ0.5インチのブレードホースで入口側1本目のカラムの上部出口と2本目のカラムの下部入口を接続し、毎時60Lの流量で、下から上方向にイオン交換水を2時間通水洗浄し、その後に水抜きを行なった。
次に、カラムよりも液面が5〜6メートル上部にあるタンクから(カラムにかかる圧力は0.06〜0.07MPa)バルブ開度を調節し、ヘッド差圧力により、毎時60L、線速は0.53mm/秒で、粗PTFE水性分散液を、通液方向はカラムの下から上方向になるよう通液した。粗PTFE水性分散液を200時間通液し、通液開始時にカラム出口のPTFE水性分散液のpHが8.8であったが、カラム出口の精製PTFE水性分散液のpHが6.7となったために通液を停止した。
通液開始時のカラム出口の精製PTFE水性分散液のAPFO濃度、通液終了時のカラム出口の精製PTFE水性分散液のAPFO濃度、および得られた12kLの精製PTFE水性分散液のAPFO濃度を測定し、それぞれPTFE質量に対して0.0010質量%、0.0112質量%、0.0048質量%の数値を得た。
この数値に基づいて計算された、AERにより吸収されたAPFO量は7.2kgであり、理論容量に対する吸収効率は32.8%であった。
また、AER中のAPFO濃度を定量したところ、1本目のカラムの理論容量に対するAPFO吸収率は50.2%であり、2本目のカラムの理論容量に対するAPFO吸収率は11.2%であり、溶離率は93.5%であった。
[例2]
毎時30Lの流量で粗PTFE水性分散液を通液した以外は、例1と同様にして、粗PTFE水性分散液を通液した。通液開始時に9.2であったカラム出口の精製PTFE水性分散液のpHが、6.9となったために通液を停止し、12kLの精製PTFE水性分散液を得た。表1に各種測定値を示す。
[例3]
例1で使用したと同じ充填量のカラムを3本直列で接続し、非イオン系界面活性剤(a)の代わりに非イオン界面活性剤(b)(ダウ社製、商品名「トライトン(登録商標)X−100」、分子式はC17-C-(OC10-OH、分子量は646)を15質量%になるように加えた粗PTFE水性分散液を使用し、毎時135Lの流量で粗PTFE水性分散液を通液した以外は、例1と同様にして、粗PTFE水性分散液を通液した。22.3kLの精製PTFE水性分散液を得た。表1に各種測定値を示す。
[例4]
例1と同じ充填量のカラムを1本使用し、毎時3Lの流量で粗PTFE水性分散液を通液したが、カラム出口の精製PTFE水性分散液のpHが6.2に低下したため、0.18kLの通液で終了した。
カラムを開けてみると、弱塩基性AER中に白いPTFEの凝集物が多数見られた。
通液速度が小さすぎたために、AER表面でPTFEが凝集し、また、通液方向が上から下方向であったために液の流れに偏りを生じ、APFOの吸収性が阻害されたと考えられる。表1に各種測定値を示す。
[例5]
例1で使用したと同じ充填量のカラムを2本直列に接続して使用し、毎時300Lの流量で粗PTFE水性分散液を通液したが、カラム出口の精製PTFE水性分散液のpHが低下したため、1.5kLの通液で終了した。通液速度が大きすぎたために、また、通液方向が上から下方向であったために、APFOの吸収が不充分となったと考えられる。表1に各種測定値を示す。
[例6]
強塩基性AER(B)(ランクセス社製、商品名「Lewatit(登録商標)MP600WS」、交換基4級アンモニウム塩、イオン交換容量1.15eq/L)を2本のカラムに充填した後、充填カラム2本を直列に接続し、その連結カラム中に1規定の水酸化カリウム水溶液120Lを1時間かけて通液し、イオン交換水を6時間通水し、水抜きを行なった。この連結カラム中に、通液方向を上から下方向にして、例1と同様に、粗PTFE水性分散液の通液を行なった。粗PTFE水性分散液の4500Lを通液したところで出口側の精製PTFE水性分散液のpHが6.0となり、APFO濃度が上昇したために停止した。
終了後の精製PTFE水性分散液のAPFO濃度は、PTFE質量に対して0.0216質量%と高く、好ましくなかった。
カラムを開けてみると、強塩基性AERを使用したために、強塩基性AER中に白いPTFEの凝集物が多数見られた。また、強塩基性AERを使用したために、精製PTFE水性分散液のAPFO溶離率は14.5%と低かった。表1に各種測定値を示す。
[例7]
例1と同様の通液を行ない、通液終了後、入口側1本目のカラムを取外し、2本目のカラムを入口側に配置し、新しい未通液のカラムを出口側に配置し、ブレードホースで接続後、下から上方向に粗PTFE水性分散液の通液を行ない、出口側の精製PTFE水性分散液のpHが6.7以下になるまでに約11kLの精製PTFE水性分散液を得た。得られた精製PTFE水性分散液中のAPFO濃度は、PTFE質量に対して0.0060質量%であった。
[例8]
例3で得た精製PTFE水性分散液に、ラウリル酸アンモニウム10質量%水溶液(水1680gに対してラウリル酸200g、28%アンモニア水120gを加えて水溶液にしたもの)をPTFE質量に対して1質量%を加え(これはラウリル酸アンモニウムとしてPTFE質量に対して0.1質量%に相当する)、熱濃縮法により80℃で30時間かけてPTFE微粒子を沈降させ、上澄みを除去することにより、PTFE濃度が約67.4質量%であり、界面活性剤濃度がPTFEの質量に対して2.3質量%であり、APFO濃度がPTFEの質量に対して0.0055質量%であるPTFE高濃度水性分散液を得た。
このPTFE高濃度水性分散液に対し、PTFEに対して2.7質量%の例1で使用したと同じ非イオン系界面活性剤(a)、PTFE質量に対して0.2質量%のポリエチレンオキシド(分子量50万、和光純薬製)、およびPTFEに対して0.05質量%の割合の28質量%アンモニア水を溶解させ、水を添加して、PTFE濃度が約60.5質量%であるPTFE水性分散液を得た。
[例9]
兵神装備株式会社製モーノポンプ(登録商標)NL−15型を使用し、例1と同じカラムに粗PTFE水性分散液を毎時1Lで送液したが、せん断力を発生するためPTFEの凝集物が発生し、6時間後にカラムの閉塞を生じ、好ましくなかった。
Figure 2007051255
本発明の精製PTFE水性分散液は、そのままで、もしくは濃縮後に任意の配合を行ない、プリント基板等の電子材料用途等のほか、膜構造建築物の屋根材とする用途、調理用品の表面コーティング用途、紡糸してPTFE繊維とする用途、発塵防止用途、電池の活性物質バインダー用途、プラスチックに添加する用途等、多くの用途に使用できる。

Claims (4)

  1. 平均粒径が0.1〜0.5μmのポリテトラフルオロエチレン微粒子を10〜50質量%、一般式(1)で示される含フッ素カルボン酸塩をポリテトラフルオロエチレンの質量に対して0.05〜1.0質量%、一般式(2)および/または一般式(3)で示される非イオン系界面活性剤をポリテトラフルオロエチレンの質量に対して2〜20質量%含有する粗ポリテトラフルオロエチレン水性分散液を、弱塩基性陰イオン交換樹脂が充填されたカラム中に、下から上方向へ、線速0.1〜2mm/秒で、弱塩基性陰イオン交換樹脂との接触時間が0.2〜4時間となるよう通液し、含フッ素カルボン酸塩の含有量を低減することを特徴とする、精製ポリテトラフルオロエチレン水性分散液の製造方法。
    一般式(1): R−COOX (式中、Rは炭素数5〜9で、水素原子の90〜100%がフッ素原子で置換されたアルキル基(ただし、アルキル基中には1〜2個のエーテル性の酸素原子を含有してもよい。)であり、Xはアンモニウムイオンである。)
    一般式(2): R−O−A−H (式中、Rは炭素数8〜18のアルキル基であり、Aはオキシエチレン基数5〜20およびオキシプロピレン基数0〜2より構成されるポリオキシアルキレン鎖である。)
    一般式(3): R−C−O−B−H (式中、Rは炭素数4〜12のアルキル基であり、Bはオキシエチレン基数5〜20より構成されるポリオキシエチレン鎖である。)
  2. 精製ポリテトラフルオロエチレン水性分散液中の含フッ素カルボン酸塩の含有量がポリテトラフルオロエチレンの質量に対して0.001〜0.02質量%である請求項1に記載の精製ポリテトラフルオロエチレン水性分散液の製造方法。
  3. 複数本のカラムを直列接続した連結カラム中に粗ポリテトラフルオロエチレン水性分散液を通液し、最終カラム出口の精製ポリテトラフルオロエチレン水性分散液のpHが7以下になった場合に、入口側カラムを取外し、新しいカラムを最終カラムとして取付けた連結カラム中に、粗ポリテトラフルオロエチレン水性分散液を通液する請求項1または2に記載の精製ポリテトラフルオロエチレン水性分散液の製造方法。
  4. 0.01〜1MPaの、実質的にせん断力を作用させない加圧手段により、粗ポリテトラフルオロエチレン水性分散液を、カラムに供給する請求項1〜3のいずれかに記載の精製ポリテトラフルオロエチレン水性分散液の製造方法。
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