JP2007051185A - 高分子分散型液晶表示素子用組成物及び高分子分散型液晶表示素子 - Google Patents

高分子分散型液晶表示素子用組成物及び高分子分散型液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 低温域での低駆動電圧特性に優れ、電圧保持率が高くアクティブ素子にて駆動可能な、高分子分散型液晶表示素子用組成物、及び高分子分散型液晶表示素子を提供する。
【解決手段】 フッ素原子もしくはトリフルオロメトキシ基を有するナフタレン骨格を有する化合物群から選ばれる化合物、又は、トラン系化合物を含有し、且つ、ラジカル重合性化合物を含有する高分子分散型液晶表示素子用組成物、及び、これを用いた高分子分散型液晶表示素子。
【選択図】 なし

Description

本発明はアクティブ素子にて駆動可能な高分子分散型液晶表示素子に有用な組成物、及びこれを用いた高分子分散型液晶表示素子に関する。
高分子分散型液晶表示素子は、偏光板を必要としないため、従来の偏光板を用いた、TN、STN、IPS又はVAモードの液晶表示素子に比べ、明るい表示が実現できるメリットがあり、視野角を補償するための各種光学フィルムが不要なため素子の構成が単純であることから、非特許文献1に見られるような調光ガラス等の光シャッター用途、時計等セグメント表示用途に応用されている。また、高精細表示を実現する為、非特許文献2及び非特許文献3に見られるように、アクティブ駆動素子と組み合わせて、プロジェクター用途、反射型ディスプレイ用途等への応用も検討されている。
高分子分散型液晶表示素子をアクティブ駆動で動作させる為には、低い電圧により駆動できると共に、高い電圧保持率を有することが必要となり、さらに実用的な表示素子においてはこれらの特性が幅広い温度範囲で達成されなければならない。低電圧駆動の技術として、特許文献1に液晶の連続相中に透明性固体物質を3次元網目状構造に形成した技術が開示されており、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4には側鎖型ラジカル重合性化合物を用いて、低駆動電圧を達成する技術が開示されているが、これらの発明においては液晶材料としてシアノ系化合物を用いているため高い電圧保持率を達成することは困難であり、アクティブ駆動素子への応用はできないものであった。
一方、低電圧駆動が可能で、且つ電圧保持率が高い液晶組成物として特許文献5にはフッ素系又は塩素系の液晶組成物を用いて達成した例が開示されている。しかしながら、当該引用文献記載の組成物においてはプレポリマーに分子量250以下の単官能アクリレートを使用しているため、液晶表示素子の製造工程中の真空状態で単官能アクリレートが揮発し組成物の比率が変化する問題を有していた。
また、特許文献6にはフッ素系の液晶組成物を用いて高電圧保持率及び低駆動電圧を達成した例が開示されている。しかし、当該引用文献記載の液晶組成物は結晶化温度が−10℃程度であるため、事実上の低電圧可能な動作下限温度は0℃程度である。
このように、高分子分散型液晶表示素子において、低温領域では駆動電圧が増加して低電圧化が困難であり、特にアクティブ駆動用途においては、使用するTFTの耐圧以下の電圧で駆動できるようにする必要があり、温度依存性を小さくできる組成物、及び温度依存性が小さい素子が求められていた。更に、ペーパーライクディスプレイなどの表示媒体に用いる場合には白色度の高い液晶デバイスが望まれている。
高分子分散型液晶素子に於いて、温度特性を改善し白色度の高い光散乱型液晶デバイスとして特許文献7には、次のような液晶デバイスが開示されている。(1)温度上昇に伴い駆動電圧が低下するポリマーマトリックスを形成する重合性化合物、(2)温度上昇に伴い駆動電圧が上昇するポリマーマトリックスを形成する重合性化合物及び(3)液晶組成物を含有する重合性組成物の重合体からなる調光層を有する液晶デバイス。(1)のような重合性化合物として具体的には、2−オクチルデシルアクリレートや2−ヘプチルノニルアクリレート等の分岐アルキル基を有する単官能(メタ)アクリレートを使用し、(2)のような重合性化合物として具体的には、炭素原子数7〜12の直鎖アルキル基を有する単官能(メタ)アクリレートを使用し、これらを組み合わせることで、液晶と接しているポリマーマトリックス表面のアルキル側鎖の密度・長さ等を制御することができ、ポリマーマトリックス表面と液晶との親和性を調整することができる。この方法により、誘電率異方性が7〜9程度の液晶組成物を使用し、白色度が高く、15〜40℃の温度範囲においてセル厚11μmに於いて駆動電圧約4〜10Vrmsを達成している。しかし、単官能(メタ)アクリレートはゲル化率が低く、そのため調光層内に未反応(メタ)アクリレートが残存してしまい、得られた液晶デバイスは光、熱等により劣化が生じ、経時的に駆動電圧が変化してしまうといった問題点があった。
これに対し、特許文献8には、一分子内に炭素原子数4〜20の直鎖又は分岐アルキル基を有する側鎖型多官能(メタ)アクリレートの重合体からなるポリマーマトリックスと液晶組成物とからなる調光層を有する液晶デバイスが開示されている。単官能(メタ)アクリレートよりもゲル化率の高い多官能(メタ)アクリレートを使用しており、具体的には、誘電率異方性が27.8であり極性の高いシアノ系液晶組成物と、長鎖の直鎖アルキル基を有する多官能(メタ)アクリレートのみを使用した液晶デバイスで、アルキル基の側鎖間の距離を変えて0〜50℃の範囲においてセル厚11μmに於いて駆動電圧約7Vrmsを達成した。しかしシアノ系液晶組成物は、光散乱型液晶デバイスをTFT駆動させて使用した場合、液晶の抵抗が低く電荷が保持できなくなり画像表示が不可能になる。
特許文献9には、1分子中に、側鎖として炭素原子数4〜25の直鎖アルキル基と炭素原子数4〜26の分岐アルキル基の両方を有する多官能(メタ)アクリレートとの重合体からなるポリマーマトリックスと液晶組成物とからなる調光層を有する液晶デバイスが開示されている。ポリマーマトリックス中に、直鎖アルキル基と分岐アルキル基の両方を、ある一定の範囲の割合で組み込めるので、誘電率異方性が29.6の液晶組成物を使用して駆動電圧5Vrmsを達成できる。またモノマーが残存しにくいので、光、熱等による劣化を防ぐことができる。
しかし、分子に組み込める直鎖アルキル基と分岐アルキル基の比率が限られるので、ポリマーマトリックス中に組み込める直鎖アルキル基と分岐アルキル基の比率が限られ、駆動電圧の温度変化の調整に限界があった。また、側鎖として炭素原子数4〜25の直鎖アルキル基と炭素原子数4〜26の分岐アルキル基の両方を有する多官能(メタ)アクリレートの合成行程が多いために、製造コストが高いといった欠点があった。
特許文献10には、側鎖が直鎖のアルキル基を有する多官能(メタ)アクリレートと側鎖が分岐のアルキル基を有する多官能(メタ)アクリレートを混合させ二種のアクリレートの混合比を調整して温度特性を改善する技術が開示されている。TFT駆動が可能な誘電率異方性及び極性の低いフッ素系液晶化合物を使用しても、セル厚11μmで駆動電圧6Vrms以下の低電圧駆動が可能であることが示されている。しかし、白色度を高くして紙のような白さを高分子分散型液晶で得るにはセル厚を30μm以上に厚くする必要があるため、駆動電圧を上記より更に低くして且つ温度特性が良い液晶デバイスの開発が望まれていた。
特開平1−198725号公報(請求項1) 特開平6−32761号公報(9から12頁) 特開平11−29527号公報(19から22頁) 特開2002−293827号公報(17から18頁) 特開平5−339573号公報(5から8頁) 特開平9−255954号公報(16から24頁) 特開平9−329781号公報 特開平11−29527号公報 特開2002−293827号公報 特開2004−2771号公報 ディスプレイ国際ワークショップ(IDW)‘97ダイジェスト、1997年 (156ページ) 1991年 ソサイエティー・フォオ・インフォメーション・ディスプレイ (SID) インターナショナル・シンポジウム ダイジェスト・オブ・ テクニカル・ペーパー (251頁) 2001年 ソサイエティー・フォオ・インフォメーション・ディスプレイ (SID) インターナショナル・シンポジウム ダイジェスト・オブ・ テクニカル・ペーパー (264頁)
本発明が解決しようとする課題は、誘電率異方性の低い低極性のフッ素系液晶組成物を使用して0℃〜60℃の幅広い温度範囲においてセル厚30μm以上で且つ20V以下のアモルファスシリコンTFTで駆動可能な、しかも、経時変化等の生じない、ポリマーマトリックスと液晶組成物からなる白色度の高い調光層を有する光散乱型液晶表示素子を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、種々の液晶組成物とラジカル重合性化合物との組み合わせを検討した結果、課題を解決するに至った。
すなわち、
特徴とする高分子分散型液晶表示素子用組成物を提供し、併せて当該組成物を構成部材とする高分子分散型液晶表示素子を提供する。
本発明の高分子分散型液晶表示素子用組成物、及び高分子分散型液晶表示素子により、0℃〜60℃の温度範囲で駆動電圧が0.4V/μm以下の低電圧で駆動でき、且つ反射率が30%以上の電子ペーパー等へ応用できる液晶表示素子であって、高い電圧保持率を有するので、アクティブ駆動方式に好適に使用可能な高分子分散型液晶表示素子用組成物ならびに高分子分散型液晶表示素子を提供することができる。
以下に本発明の一例について説明する。
本発明の高分子分散型液晶表示素子用組成物は、その中に含まれるラジカル重合性化合物が熱、又は紫外線等の活性エネルギー線により重合し、それに伴い液晶組成物と相分離を引き起こし、透明性高分子物質と液晶組成物からなる高分子分散型液晶表示素子を得るのに使用される。
このようにして形成された高分子分散型液晶表示素子は、前述したように低温下では表示特性が著しく悪化する傾向がある。その度合いは一般的に、高分子分散型液晶表示素子の構成要素の一つである液晶組成物を単独で評価した場合よりもはるかに大きい。すなわち同じ液晶組成物を用いた場合であっても、透明性高分子物質が存在しないツイストネマチック等の表示方式で動作させた場合と、透明性高分子物質と組み合わせて高分子分散型液晶表示素子として動作させた場合とでは、圧倒的に後者の低温特性の方が悪くなるのである。このことは透明性高分子物質と液晶化合物の相互作用が、低温において大きく変化することに起因している。
例えば高分子分散型液晶表示素子の駆動電圧に関する記述として、特開平6−222320号公報において次式の関係が示されている。
Figure 2007051185
(Vthはしきい値電圧を表わし、1Kii及び2Kiiは弾性定数を表わし、iは1、2又は3を表わし、Δεは誘電率異方性を表わし、<r>は透明性高分子物質界面の平均空隙間隔を表わし、Aは液晶組成物に対する透明性高分子物質のアンカーリングエネルギーを表わし、dは透明性電極を有する基板間の距離を表わす。)
これによると、高分子分散型液晶表示素子の駆動電圧は、透明性高分子物質界面の平均空隙間隔、基板間の距離、液晶組成物の弾性定数・誘電率異方性、及び液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーによって決定される。この中で温度により変化するパラメーターは、液晶組成物の弾性定数・誘電率異方性、及び液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカーリングエネルギーであるが、低温域では誘電率異方性は増加する為、低温域で駆動電圧を上昇させる要因となるのは、液晶組成物の弾性定数と液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカーリングエネルギーとなる。このうち高分子分散型液晶表示素子に特有の要因であるのが液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカーリングエネルギーである。そのため、高分子分散型液晶表示素子において駆動電圧の温度依存性を低減し、低温においても低い駆動電圧を維持させるためには、低温における液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカーリングエネルギーを室温に近いレベルになるよう制御する必要がある。
従来、液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカーリングエネルギーが室温と低温とで大きく異なっていた理由として、高分子物質の分子鎖運動が温度によって大きく異なっていた点が挙げられる。すなわち、室温では高分子鎖が活発に運動しており、その運動性は大である。特に、アルキル側鎖の運動性は大きいため排除体積効果により液晶分子は高分子鎖への接近が阻害されることにより、両者間のアンカーリングエネルギーは小さく抑えられている。一方、低温下では高分子鎖の運動性が低下して排除体積効果が弱まると、液晶分子は容易に高分子鎖に接近し、結果として両者間のアンカーリングエネルギーが大きくなる。かくして室温と低温における液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカーリングエネルギーに大きな差異が生ずることとなる。以上は駆動電圧の温度依存性が生じるしくみについての説明である。
そこで、高分子分散型液晶表示素子において低温での表示特性を改善するには、低温でも排除体積効果を維持させて液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカーリングエネルギーの急激な上昇を抑え且つ、室温で0.3V/μm〜0.4V/μmの電界強度で低電圧駆動できる手法を本願発明者らは鋭意検討した結果、以下の処方を見出した。
排除体積効果を大きくするため透明性高分子物質中の架橋点間の距離を短くして側鎖部位の密度をたかめるように直鎖アルキル側鎖型高分子を用いると室温(20〜25℃)以上の分子運動性が高い温度では駆動電圧が低くなる。しかし、この場合、室温以下で温度が下がると分子運動性の低下に伴い排除体積効果が弱まり液晶分子は直鎖のアルキル側鎖に液晶分子が沿うように接近して液晶分子は高分子界面に対して平行から垂直に向かうように配向が変化して該側鎖からのアンカーリング力を受け駆動電圧が増すことになる。そこで、高分子鎖の一部に分岐アルキル側鎖を導入することで該分岐側鎖の立体障害の影響を受けて側鎖部位間に液晶分子が入り込め難くなり分子運動性が多少低下しても排除体積効果が持続するため室温以下の低温での駆動電圧の増加を抑えるようになり温度特性が改善される。
具体的な方策を検討した結果、次の点が明らかとなった。
1)排除体積効果を高めて室温以上で駆動電圧が0.4V/μm以下の低電圧を示すようにするため側鎖部位が炭素数2〜18の直鎖アルキル基で側鎖部位間の高分子主鎖長距離を炭素数10以下に相当するようにして短くする。
2)排除体積効果の低温での低下抑制のために、側鎖部位が炭素数4−36の分岐アルキル基であって、側鎖部位間の高分子主鎖長距離を炭素数10〜25に相当する範囲
上記処方を踏まえ、更に、電子ペーパー用途等に使用できる高分子分散型液晶表示素子用組成物を得るには、白色度を上げ表示素子の反射率を少なくとも30%以上にする必要がある。そのためには、液晶組成物の複屈折率(Δn)を0.2以上にしてセル厚を少なくとも30μm以上にして、且つTFTで駆動させる場合には、駆動電圧を少なくとも0.4V/μm以下の電界で駆動できる必要がある。この課題を満足させるために鋭意検討したところ、以下の結果を見出した。
一般式(I-a)、一般式(I-b)及び一般式(I-c)で表される化合物は高分子分散型液晶表示素子中に形成される調光層内の液晶組成物を形成する化合物である。この液晶組成物としては、幅広い液晶温度範囲を有するのみならず、高い比抵抗値、高い誘電率異方性、高い屈折率異方性、低い粘性を有することが好ましい。更に、液晶組成物としての、耐熱性、耐光性に優れることも好ましい条件である。特にアクティブ素子で駆動させるためには、高い比抵抗値、高い誘電率異方性を有することは必須条件である。又、アクティブ素子の耐電圧の問題から、該透明性高分子物質間と該液晶組成物との間でアンカーリングエネルギーが小さくディバイスの使用温度範囲に於いて0.4V/μm以下の低電圧駆動が可能なことも必須である。これらの観点から、本発明の一般式(I-a)、一般式(I-b)及び一般式(I-c)で表される化合物は相溶性が高いため幅広い液晶温度範囲、特に低温域でのネマティックの安定性に優れ、且つ高誘電率、高い比抵抗値を有する化合物である。一般式(I-a)、一般式(I-b)で表す化合物と一般式(I-c)で表される化合物の組み合わせることで高い屈折率異方性を示し高分子分散型液晶素子の光散乱特性を向上させ、且つ駆動電圧も低く、その温度特性も良く低温でもアクティブ素子で駆動させることができる。即ち、一般式(I-a)、一般式(I-b)及び一般式(I-c)で表される化合物で高分子分散型液晶表示素子中に形成すると、該透明性高分子物質間と該液晶組成物との間でアンカーリングエネルギーが小さくすることが可能であり、更に、低温でも高分子とのアンカーリングエネルギーを小さくさせることが示される。
一般式(I-a)及び一般式(I-b)においてR1及びR2としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-a)
Figure 2007051185
(構造式は右端で直接もしくは酸素原子を介して環に連結しているものとする。)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基がより好ましい。
A1及びA2としては、1,4-シクロヘキシレン基が好ましく、
Z1及びZ2としては、単結合が好ましく、
X1及びX2としては、フッ素原子もしくはトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
具体的には一般式(V-1)から一般式(V-33)で表される化合物が好ましい。
Figure 2007051185
Figure 2007051185
(式中、R11は炭素原子数1から5のアルキル基を表す。)
一般式(I-c)においてR21としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数1から5のアルコキシ基がより好ましい。
Z21としては、単結合が好ましく、
X51としては、炭素原子数1から5のアルキル基、炭素原子数1から5のアルコキシ基又はフッ素原子が好ましく、
X52からX57は、水素原子、フッ素原子又はメチル基が好ましく、X52からX57の中で1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基であるものがより好ましい。
具体的には、一般式(I-41)から一般式(I-47)
Figure 2007051185
(式中R31、R32、及びR33はそれぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、炭素原子数1から5のアルコキシ基を表し、
X61からX66はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又はメチル基を表し、
X71からX76はそれぞれ独立して、水素原子、又はフッ素原子を表す。)
で表される化合物が好ましく、これらの中でも、X61からX66の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基であるもの、及びX71からX76の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子であるものがより好ましく。具体的には一般式(I-51)から一般式(I-59)
Figure 2007051185
(式中、R35、R36及びR37はそれぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、炭素原子数1から5のアルコキシ基基を表し、
X81、X84、X85及びX86はそれぞれ独立して水素原子、又はフッ素原子を表し、X82及びX83はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又はメチル基を表すが、式(I-55)及び式(I-56)中のX82からX86の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基を表し、
X87及びX88はそれぞれ独立して、水素原子、又はフッ素原子を表す。)
で表される化合物が更により好ましい。
また、更なる液晶温度領域の拡大、高誘電率、又は低粘性を得るため、一般式(I-a)、一般式(I-b)及び一般式(I-c)の化合物に加えて、一般式(III-a)
Figure 2007051185
(式中、R3及びR4はそれぞれ独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
A3、A4及びA5はそれぞれ独立して1,4-フェニレン基又は1,4-シクロヘキシレン基を表し、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z5及びZ6はそれぞれ独立して、単結合、−C≡C−、−COO−又は−CH2CH2−を表し、
n3は、0、1又は2を表す。ただし、n3=2の場合、各A3及び各Z5は同じでなくて良い。)
又は一般式(IV-a)
Figure 2007051185
(式中、R5は炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
A6、は1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基又は1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基を表し、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
A7及びA8はそれぞれ独立して1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、2,6-ナフチレン基、又はインダン-2,5-ジイル基、を表し、該1,4-フェニレン基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、2,6-ナフチレン基、インダン-2,5-ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z7及びZ8はそれぞれ独立して、単結合、−C≡C−、−CH2CH2−又は−CF2O−、−COO−を表し、
X13はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基、CF2H基、イソシアネート基を表し、
n4は、0、1又は2を表す。ただし、n4=2の場合、各A6及び各Z7は同じでなくて良い。)
で表される化合物を含有することも好ましい。
一般式(III-a)においてR3及びR4としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-a)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又はアルコキシ基が更により好ましい。
また、特に低粘性を得たい場合は、n3が0であり、A4及びA5が、1,4-シクロへキシレン基であり、Z6が単結合であることが好ましく、
特に液晶温度範囲を拡大するには、n3が0又は1であり、A3及びA4が、1,4-シクロへキシレン基であり、A5が1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、Z5が単結合又は−CH2CH2−であり、Z6が単結合であることが好ましく、
特に高屈折率を得るためには、n3が1でありA3が1,4-シクロへキシレン基、又は1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、A4及びA5が、1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子又はメチル基を有することができる。)であることが好ましい。
具体的には一般式(III-1)から一般式(III-5)で表される化合物が好ましい。
Figure 2007051185
(式中、R12及びR13はそれぞれ独立して炭素原子数1から5のアルキル基、(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)を表し、X21からX26はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子又はメチル基を表す。)
一般式(IV-a)のR5としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、O原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-a)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数1から5のアルコキシ基が更により好ましい。
X13としては、フッ素原子又はトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
また、特に高誘電率を得たい場合は、n4が0又は1であり、A6が1,4-シクロへキシレン基であり、A7が1,4-シクロへキシレン基、又は1,4-フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、A8が2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、2,6-ジフルオロ-1,4-フェニレン基又は3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基であり、Z7及びZ8が単結合であることが好ましい。
特に液晶温度範囲を拡大するには、n3が2であり、A6が1,4-シクロへキシレン基であり、A7が、1,4-シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基であり、A8が2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、2,6-ジフルオロ-1,4-フェニレン基又は3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基であり、Z7及びZ8が単結合又は−CH2CH2−であることが好ましい。
具体的には一般式(IV-1)から一般式(IV-4)で表される化合物が好ましい。
Figure 2007051185
(式中、R14は炭素原子数1から5のアルキル基又はアルコキシ基を表し、X31からX34は水素原子又はフッ素原子を表し、Z11は単結合、−CH2CH2−又は−COO−を表す。)
これら一般式(IV-1)から一般式(IV-4)の中でも一般式(IV-5)から一般式(IV-8)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2007051185
(式中、R15は炭素原子数1から5のアルキル基を表し、X35からX37はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)
これらの液晶組成物は不純物等を除去する、又は比抵抗値を更に高くする目的で、シリカ、アルミナ等による精製処理を施しても良い。比抵抗値としては1012Ω・cm以上が好ましく、1013Ω・cm以上がより好ましい。
更に、目的に応じて液晶組成物中に、キラル化合物、染料等のドーパントを添加することもできる。
次いでプレポリマーである一般式(II−a)、及び(II−b)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(II−a)で表される化合物の好ましい構造として、A及びAはいずれも水素原子であることが好ましい。これらの置換基がメチル基である化合物においても本願発明の効果は発現するが、水素原子である化合物は重合速度がより速くなる点で有利である。A及びAはそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1から3のアルキレン基であることが好ましい。二つの重合性官能基間距離が同じである場合、A及びAが長くなればなるほど、相対的にAの長さが短くなる。一般式(II−a)で表される化合物は、重合性官能基間の距離(架橋点間の距離)が短いことにあるが、この距離があまりに短いと極端に高分子のガラス転移温度が高くなり低温の分子運動性が悪くなり低温特性に悪い影響が出てくるため、重合性官能基間距離には下限がある。一方、A及びAの二つの側鎖間距離も低温特性に影響がある。すなわちA及びA間の距離が短いと側鎖A及びAがお互いに干渉するようになり、運動性の低下をきたす。従って、一般式(II−a)で表される化合物において重合性官能基間距離はA、A及びAの和で決まるが、共重合体で側鎖部位が等間隔になるようにした方が好ましく、特に、Aは炭素原子数9〜12が好ましい。
一方側鎖であるA及びA、又はA及びAの長さの関係については次のようなものである。これらの置換基においてはA≧A、及びA≧Aが成り立っていることが好ましい。この関係が成り立っている場合長い方の側鎖であるA及びAはそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い直鎖の炭素原子数2から18のアルキル基であることが好ましいが、酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い炭素原子数3から14のアルキル基であることがさらに好ましい。側鎖は主鎖に比べて運動性が高いので、これが存在することは低温での高分子鎖の運動性向上に寄与するが、前述したように二つの側鎖間で空間的な干渉が起こる状況では逆に運動性が低下する。このような側鎖間での空間的な干渉を防ぐためには側鎖間距離を長くすること、及び、側鎖長を必要な範囲内で短くすることが有効である。さらにA及びAについてはそれぞれ独立に水素原子、及び炭素原子数1から5のアルキル基であることが好ましく、炭素原子数2から4のアルキル基である場合が特に好ましく、炭素原子数2のアルキル基である場合が最も好ましい。このAと及びAについても、その長さが長すぎることは側鎖間の空間的な干渉を誘起するため好ましくない。この一方でA及びAが短い長さを持ったアルキル鎖である場合、高い運動性を持った側鎖になり得ること、及び隣接する主鎖同士の接近を阻害する働きを有することが考えられ、高分子分散型液晶表示素子の低温域における表示特性を改善する上で有効である。
二つの側鎖間に位置するAは、側鎖間距離を広げる意味からも、架橋点間距離を広げて高分子のガラス転移温度を下げる意味から、長い方が好ましい。しかしながらAが長すぎる場合は一般式(II−a)で表される化合物の分子量が大きくなりすぎ液晶組成物との相溶性が低下してくること、及び重合速度が遅くなりすぎて相分離に悪影響が出ること等の理由から自ずとその長さには上限が設定される。また、Aが長すぎる場合は排除体積効果の見地から高分子鎖からアンカーリング力の影響を強く受け駆動電圧が高くなる等の問題が起こる。こうした背景から、Aは酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、メチル基、エチル基を分岐構造として有していても良い炭素原子数7から24のアルキレン基であることが好ましいが、酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、メチル基、エチル基を分岐構造として有していても良い炭素原子数9から14のアルキレン基であるとさらに好ましい。更に、最も好ましくは、酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、メチル基又はエチル基を分岐構造として有した場合は、炭素原子数10から16のアルキレン基である。
一般式(II−b)で表される化合物について、好ましい構造の具体例として下記に一般式(II−b)を示す。
Figure 2007051185
一般式(II−b)で表される化合物の好ましい構造として、A10及びA18はいずれも水素原子であることが好ましい。これらの置換基がメチル基である化合物においても本願発明の効果は発現するが、水素原子である化合物は重合速度がより速くなる点で有利である。(式中、A11及びA17は単結合又は炭素原子数1から3のアルキレン基であり、A12及びA15はそれぞれ独立して炭素原子数4から36のアルキル基を表し、分岐型の側鎖であることが特徴である。A12及びA15は、具体的には、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、2−n−ヘプチルウンデシル基、3,3,5−トリメチル−1−ヘキシル基、2−ドデシルテトラデシル基、3−ノニルドデシル基、3−ヘプチルデシル基、(2−エチルヘキシル)エトキシエチル基、2−n−ヘプチルウンデシルオキシエチル基、4−ブチル−3−プロピルフェニル基、ターシャリーブチルフェニル基、ポリブチレングリコール基等が挙げられる。中でも、イソオクチル基、2−n−ヘプチルウンデシル基等の炭素数6〜25の分岐アルキル基がより好ましい。また、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い。A13及びA16は、それぞれ独立して水素原子、又は炭素原子数1から5のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、A14は炭素原子数18から35のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にメチル基、又はエチル基で置換されていても良い。)
一般式(II−a)で表される化合物は、Tetrahedoron Letters,Vol.30,pp4985、Tetrahedoron Letters,Vol.23,No6,pp681−684、及び、Journal of Polymer Science:PartA:Polymer Chemistry,Vol.34,pp217−225等に記載の公知の方法で合成することができる。
例えば、一般式(II−a)において、A及びAが水素である化合物は、エポキシ基を複数有する化合物と、エポキシ基と反応し得る活性水素を有するアクリル酸やメタクリル酸等の重合性化合物とを反応させ、水酸基を有する重合性化合物を合成し、次に、飽和脂肪酸とを反応させることにより得ることができる。
更に、複数のエポキシ基を有する化合物と飽和脂肪酸とを反応させ、水酸基を有する化合物を合成し、次に水酸基と反応し得る基を有するアクリル酸塩化物等の重合性化合物とを反応させることにより得ることができる。
またラジカル重合性化合物が、例えば、一般式(II−a)のA及びAがアルキル基であり、A及びAが炭素原子数1であるメチレン基である場合は、オキセタン基を複数有する化合物と、オキセタン基と反応し得る脂肪酸塩化物や脂肪酸とを反応させ、更に、アクリル酸などの活性水素を有する重合性化合物とを反応させる方法や、オキセタン基を一つ有する化合物と、オキセタン基と反応し得る多価の脂肪酸塩化物や脂肪酸とを反応させ、更に、アクリル酸などの活性水素を有する重合性化合物とを反応させる方法等により得ることができる。
また、一般式(II−a)のA及びAが炭素原子数3であるプロピレン基の場合は、オキセタン基の代わりにフラン基を複数有する化合物を用いることにより得ることができる。更に、一般式(II−a)のA及びAが炭素原子数4であるブチレン基の場合は、オキセタン基の代わりにピラン基を複数有する化合物を用いることにより得ることができる。一般式(II−b)も同様である。
一般式(II−a)で表される化合物と一般式(II−b)で表される化合物は混合してラジカル重合性組成物として用いられ、一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)で表される化合物が少なくとも一種類以上含有された液晶組成物と混合して用いられる。それらの混合比率は用いる組み合わせによって最適値が異なるため単純には決められない。このため、液晶組成物とラジカル重合性組成物との混合比を変え、更には、一般式(II−a)で表される化合物と一般式(II−b)で表される化合物の混合比を変えて表示特性の変化を調べ、最適な混合比を決定するのが好ましい。該液晶組成物と該ラジカル重合性組成物との混合比は、該液晶組成物に対してラジカル重合性組成物は65%〜75%の範囲が好ましく、目的の表示特性を得られるように調整する。また、一般式(II−a)で表される化合物の比をM、一般式(II−b)で表される化合物の比をNとすると多くの場合、好ましいM:Nの比率は6:4から95:5の間になる。さらに好ましくは8:2から9:1の間である。具体的には、一般式(II-a)を95%〜60%含有し、一般式(II-b)を40%〜5%含有することが好ましく、この場合において組成物の複屈折率(Δn)が0.2以上を示すことが好ましい。
本願発明を構成する化合物、あるいはラジカル重合性組成物は不純物等を除去する、又は比抵抗値を大きくする目的で、シリカ、アルミナ等による精製処理を施しても良い。比抵抗値としては1011Ω・cm以上が好ましく、1012Ω・cm以上がより好ましく、1013Ω・cm以上が最も好ましい。
本発明の高分子分散型液晶表示素子用組成物を重合させる場合の重合方法としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等を用いることが可能であるが、ラジカル重合により重合することが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、熱重合開始剤、光重合開始剤を用いることができるが、光重合開始剤が好ましい。具体的には以下の化合物が好ましい。
ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系;
ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル系;
ベンゾフェノン、ο−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;
2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系;
ミヒラーケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系;
10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が好ましい。
この中でも、ベンジルジメチルケタールが最も好ましい。 高分子分散型液晶表示素子の作製方法について説明する。本発明の高分子分散型液晶表示素子は、電極を有する2枚の基板であって、少なくとも一方が透明電極を有する透明基板である2枚の基板間に、アイソトロピック相である本発明の高分子分散型液晶表示素子用組成物を狭持した後、熱、又は活性エネルギー線を照射することによって重合性化合物を重合させ、液晶組成物との相分離を誘発させることにより、液晶組成物と透明性高分子物質からなる調光層が形成されることによって得られる。
2枚の基板はガラス、プラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。透明電極層を有する透明基板は、例えば、ガラス板等の透明基板上にインジウムチンオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。また、低波長分散の透明性基板を用いることにより本発明のデバイスの光散乱能が高まり反射率やコントラストが向上してより好ましい。低波長分散の透明性基板としては、ホウケイ酸硝子や、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネート等のプラスチック透明フィルム、1/4λの光干渉条件を使用した誘電体多層膜をコートした透明性基板が挙げられる。
また、該基板上には、必要に応じて、高分子膜や、配向膜やカラーフィルターを配置することもできる。配向膜としては、例えば、ポリイミド配向膜、光配向膜等が使用できる。配向膜の形成方法としては、例えばポリイミド配向膜の場合、ポリイミド樹脂組成物を該透明基板上に塗布し、180℃以上の温度で熱硬化させ、更に綿布やレーヨン布でラビング処理することで得ることができる。また、ラビング処理を施していないポリイミド膜等の高分子膜も用いることもできる。
カラーフィルターは、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法、又は、染色法等によって作成することができる。顔料分散法によるカラーフィルターの作成方法を一例に説明すると、カラーフィルター用の硬化性着色組成物を、該透明基板上に塗布し、パターニング処理を施し、そして加熱又は光照射により硬化させる。この工程を、赤、緑、青の3色についてそれぞれ行うことで、カラーフィルター用の画素部を作成することができる。その他、該基板上に、TFT、薄膜ダイオード、金属絶縁体金属比抵抗素子等の能動素子を設けた画素電極を設置してもよい。
前記基板を、透明電極層が内側となるように対向させる。その際、スペーサーを介して、基板の間隔を調整してもよい。このときは、得られる調光層の厚さが1〜100μmとなるように調整するのが好ましい。中でも2〜50μmが好ましく、2から30μmがより好ましく、2から10μmが更に好ましく、3から6μmが最も好ましい。スペーサーとしては、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料等が挙げられる。その後、エポキシ系熱硬化性組成物等のシール剤を、液晶注入口を設けた形で該基板にスクリーン印刷し、該基板同士を貼り合わせ、加熱しシール剤を熱硬化させる。
2枚の基板間に高分子分散型液晶表示素子用組成物を狭持させるに方法は、通常の真空注入法、又はODF法などを用いることができる。この時、高分子分散型液晶表示素子用組成物は均一なアイソトロピック状態であることが好ましい。
ラジカル重合性化合物を重合させる方法としては、紫外線照射が好適である。紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。また、照射する紫外線の波長としては、高分子分散型液晶表示素子用組成物に含有されている光重合開始剤の吸収波長領域であり、且つ含有されている液晶組成物の吸収波長域でない波長領域の紫外線を照射することが好ましく、具体的には、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプを使用して330nm以下の紫外線をカットして使用することが好ましく、350nm以下の紫外線をカットして使用することがより好ましい。
照射する紫外線の強度は、目的とする調光層を得るため適宜調整することができるが、1から200mw/cm2が好ましく、2から100mw/cm2がより好ましい。紫外線を照射する時間は照射する紫外線強度により適宜選択されるが、10から600秒が好ましい。
また、紫外線照射の時の温度は、調光層の特性を決める重要な要素となるが、高分子分散型液晶表示素子用組成物のアイソトロピック−ネマティック転移点よりわずかに高い温度が好ましく、具体的には転移点+0.1から10℃が好ましく、転移点+0.1℃から3℃がより好ましい。
上述の手法、又はそれ以外の手法で作製された、高分子分散型液晶表示素子内の調光層は、液晶組成物が透明性高分子物質でカプセル状に閉じ込められた構造、液晶組成物の連続相中に透明性高分子物質の3次元ネットワーク構造が形成された構造、又は両者が混在した構造等を有しているが、液晶組成物の連続相中に透明性高分子物質の3次元ネットワーク構造が形成された構造であることが好ましく、紫外線照射によって、液晶組成物の連続相中に透明性高分子物質の3次元ネットワーク構造が形成された構造がより好ましい。
ネットワーク構造の平均空隙間隔は高分子分散型液晶表示素子の特性に大きく影響し、平均空隙間隔としては、0.2から2μmが好ましく、0.2から1μmがより好ましく、0.3から0.7μmが最も好ましい。
本発明の高分子分散型液晶表示素子は低温における駆動電圧が小さいことを特徴とするが、セル厚5μmにおけるV90が7.5v以下であることが好ましく、6.5v以下であることがより好ましい。
また、本発明の液晶デバイスの裏面側に光吸収層や、拡散反射板等を配置することもでき、反射率とコントラストの高い反射型高分子分散型液晶表示素子が得られる。また、シアン・マゼンタ・イエロー等の光吸収波長の異なる光吸収層を各色別に分割した画素電極の位置に一致するように配置すると、カラー表示が可能である。鏡面反射、拡散反射、再帰性反射、ホログラム反射等の機能を付加することもできる。
以下、合成例及び製造例、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、以下の合成例及び製造例、実施例及び比較例における「%」は特に断りのない限り『質量%』を意味する。
(高分子分散型液晶表示素子の作製と評価)
実施例中の高分子分散型液晶表示素子は以下の方法で作製した。
液晶組成物、ラジカル重合性組成物、光重合開始剤及び微量の重合禁止剤からなる調光層形成材料を真空注入法でセルギャップ30μmのITO付きガラスセル内に注入した。この時、調光層形成材料が常に均一状態となるよう、真空注入装置内の温度をコントロールした。また真空度は2パスカルとなるよう設定した。注入後ガラスセルを取り出し、注入口を封口剤3026E(スリーボンド社製)で封止した後、調光層形成材料のアイソトロピック−ネマチック転移点より1から2℃高い温度にコントロールし、紫外線カットフィルターL−37(ホーヤカンデオオプトロニクス社製)を介して、サンプル表面の照射強度が40mW/cmとなるように調整されたメタルハライドランプを80秒間照射して、高分子分散型液晶表示素子を得た。なお、この照射条件は作製された高分子分散型液晶表示素子の特性バラつき及び経時安定性を見て決定したものである。一例として照射強度10mW、露光時間60秒の条件では作製された素子の駆動電圧がバラつきやすい上に、素子の駆動電圧が経時的に変化する。これは照度と露光時間が少ない場合、小さな露光条件のふれが素子の特性に大きく影響するからであり、またこの照射条件では高分子分散型液晶表示素子中に無視できない量の未重合モノマーが残るからである。
実施例中に示される高分子分散型液晶表示素子の特性の略号、及び意味は以下に示す通りである。
0〜25℃の低温環境、あるいは60℃の高温環境において、高分子分散型液晶表示素子に60Hzの交流電圧を印加する。印加電圧を無印加から0.5V/ステップ、かつ3秒/ステップの条件で50Vまで段階的に上昇させる。印加電圧が50Vに到達したら今度は印加電圧を0.5Vステップ、かつ3秒/ステップの条件で無印加まで下降させる。この操作を行った時の印加電圧と光透過率の関係から、以下の特性値が定義される。
T0:電圧無印加時の光透過率(%)。
T100:印加電圧上昇に伴う光透過率変化が飽和に達し、光透過率が変化しなくなった時の光透過率(%)。
T90:T0+0.9×(T100−T0)で定義される光透過率(%)。
V100:T100における印加電圧(V)。
Vr90:高分子分散型液晶表示素子に対する印加電圧を無印加から上昇させていった時、T90の透過率における印加電圧(V)。
さらに、上記とは別に以下の特性値が定義される。
T100(Vr90):高分子分散型液晶表示素子にVr90の電圧を印加し続けた時、光透過率が飽和に達して変化しなくなった時の透過率(%)。
T10(Vr90):T0+0.1×(T100(Vr90)−T0)で定義される光透過率(%)。
T90(Vr90):T0+0.9×(T100(Vr90)−T0)で定義される光透過率(%)。
電圧保持率(VHR):液晶電圧保持率測定システムVHR-A1(東陽テクニカ社製)を用いて測定した、パルス幅64μsec、フレーム周期200msec、印加電圧5Vにおける、電圧低下がない場合の理想的波形との面積比(%)。
反射率:積分球の中心位置に標準白色板(米国ラボソフィア社)を設置して、その表面の反射光強度を輝度計で測定して反射率100%を決めた後、作製したセルを同様に積分球の中心に置いてその表面の反射光強度を測定して反射率を求めた。
(実施例1)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と二分岐側鎖二官能タイプのラジカル重合性化合物であるM−2からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(A)の液晶温度範囲は-21から91℃である。ラジカル重合性化合物M−1とM−2の混合比率を70:30、80:20、85:15、としてそれぞれ高分子分散型液晶表示素子の0℃、10℃、25℃、40℃、60℃におけるVr90を評価した。その評価結果を表1に示す。なお表1中のM-1(%)とは、ラジカル重合性化合物M−1とラジカル重合性化合物であるM−2からなるラジカル重合性組成物中に占める、ラジカル重合性化合物M−1の含有量を質量%で示した数値である。
本発明における一般式(II−a)の化合物に一般式(II−b)の化合物を混合すると、一般式(II−a)の含有量が下がり(II−b)の含有量が増加すると供にVr90といった特性値は表1に示すようにM-1(%)が85%の場合までは0℃の値が下がり25℃の値が若干増加して温度特性が改善され、25℃の値は、0.33V/μmと低電圧駆動が実現し、且つ0℃でも20V以下でTFT等で駆動できるようになる。この濃度の最適値を超えると40℃の値が逆に増加して且つ25℃の電圧が増加してしまう。しかし、0〜60℃の温度範囲で20V以下を示しTFT駆動が可能である。すなわちある混合比においてVr90は室温付近で駆動電圧を低くでき、0℃でも20Vを超えることが無くなる。M-1にM-2を加えない場合は、M-1(%)で示すように0℃で35Vと高い駆動電圧を示すことから二種のモノマーを用いた本発明は、温度特性改善に有効であることが分かる。また、作製されたセルの反射率は、M−1、及びM−2の混合比率に無関係に35〜36%の間で白色度の高いセルが得られた。更に、M−1、及びM−2の混合比率に無関係に電圧保持率も97〜98%でTFT駆動が可能な特性が得られた。
本実施例1における最適組成はラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が80〜85%であり、M−2の含有量が15〜20%であり、所望の特性に応じて特性を調整することができる。
液晶組成物(A)
Figure 2007051185
Figure 2007051185
Figure 2007051185
Figure 2007051185
(実施例2)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と二分岐側鎖二官能タイプのラジカル重合性化合物であるM−3からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。高分子分散型液晶表示素子の0℃、10℃、25℃、40℃、60℃におけるVr90を評価した。その評価結果を表−2に示す。なお表1中のM-1(%)とは、ラジカル重合性化合物M−1とラジカル重合性化合物であるM−3からなるラジカル重合性組成物中に占める、ラジカル重合性化合物M−1の含有量を質量%で示した数値である。本実施例2における最適組成はラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が90〜80%であり、M−3の含有量が10〜20%であり、所望の特性に応じて特性を調整することができる。また、作製されたセルの反射率は、M−1、及びM−3の混合比率に無関係に35〜36%の間で白色度の高いセルが得られた。更に、M−1、及びM−2の混合比率に無関係に電圧保持率も97〜98%でTFT駆動が可能な特性が得られた。
Figure 2007051185
Figure 2007051185
(実施例3)
液晶組成物(A)が70%、実施例1のラジカル重合性化合物M−1をM−4に置き換えて、M−4と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物であるM−3からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。高分子分散型液晶表示素子の0℃、10℃、25℃、40℃、60℃におけるVr90を評価した。その評価結果を表1に示す。なお表1中のM-4(%)とは、ラジカル重合性化合物M−4とラジカル重合性化合物であるM−3からなるラジカル重合性組成物中に占める、ラジカル重合性化合物M−4の含有量を質量%で示した数値である。本実施例3における最適組成はラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−4の含有量が90〜80%であり、M−2の含有量が10〜20%であり、所望の特性に応じて特性を調整することができる。また、作製されたセルの反射率は、M−3、及びM−4の混合比率に無関係に35〜36%の間で白色度の高いセルが得られた。更に、M−3、及びM−4の混合比率に無関係に電圧保持率も97〜98%でTFT駆動が可能な特性が得られた。
Figure 2007051185
Figure 2007051185
(比較例1)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−5が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。高分子分散型液晶表示素子の0℃、10℃、25℃、40℃、60℃におけるVr90を評価した。その評価結果を表−3に示す。
Figure 2007051185
(比較例2)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−6が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。高分子分散型液晶表示素子の0℃、10℃、25℃、40℃、60℃におけるVr90を評価した。その評価結果を表−4に示す。
Figure 2007051185
Figure 2007051185
(比較例3)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−4と直鎖二官能タイプのラジカル重合性化合物であるM−6からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。高分子分散型液晶表示素子の0℃、10℃、25℃、40℃、60℃におけるVr90を評価した。その評価結果を表−5に示す。なお表1中のM-4(%)とは、ラジカル重合性化合物M−4とラジカル重合性化合物であるM−6からなるラジカル重合性組成物中に占める、ラジカル重合性化合物M−1の含有量を質量%で示した数値である。M−6を添加しても0℃のVr90が20Vを超えて低温の駆動電圧が高い。
Figure 2007051185
(比較例4)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−4と直鎖二官能タイプのラジカル重合性化合物であるM−7からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。高分子分散型液晶表示素子の0℃、10℃、25℃、40℃、60℃におけるVr90を評価した。その評価結果を表−6に示す。なお表−6中のM-4(%)とは、ラジカル重合性化合物M−4とラジカル重合性化合物であるM−7からなるラジカル重合性組成物中に占める、ラジカル重合性化合物M−4の含有量を質量%で示した数値である。M−7を添加すると0℃のVr90の増加があり20Vを超えて低温の駆動電圧が高い。
Figure 2007051185
Figure 2007051185

Claims (4)

  1. 一般式(I-a)及び一般式(I-b)
    Figure 2007051185
    (式中、R1及びR2はそれぞれ独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
    A1及びA2はそれぞれ独立して、1,4-フェニレン基又は1,4-シクロヘキシレン基を表し、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    X1及びX7はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
    X2からX6及びX8からX12はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
    Z1及びZ3はそれぞれ独立して、単結合又は−CH2−CH2−又は−COO−を表し、
    Z2及びZ4はそれぞれ独立して、単結合、−CH2−CH2−又は−CF2O−を表し、
    n1及びn2は0又は1を表す。)
    で表される化合物群から選ばれる化合物、又は、一般式(I-c)
    Figure 2007051185
    (式中、R21は炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
    A21は1,4-フェニレン基又は1,4-シクロヘキシレン基を表し、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    Z21は単結合又は−CH2−CH2−、−COO−、−CFO−を表し、
    X51は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基又は一般式(I-d)を表し、
    Figure 2007051185
    (式中、A22は1,4-フェニレン基又は1,4-シクロヘキシレン基を表し、該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    X60は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、又はジフルオロメトキシ基基を表す。)
    X52からX57はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メチル基、メトキシ基又はエチル基を表し、
    n10は0又は1を表す。)
    で表される化合物化合物を含有し、且つ
    一般式(II-a)
    Figure 2007051185
    (式中、A及びAはそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、A及びAはそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1から15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子、メチル基、エチル基で置換されていても良く、A及びAはそれぞれ独立して炭素原子数2から20の直鎖アルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、A及びAはそれぞれ独立して水素原子、又は炭素原子数1から10のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にハロゲン原子又は炭素原子数1から9のアルキル基で置換されていても良く、Aは炭素原子数9から16のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する少なくとも1個以上5個以下のメチレン基の水素原子の一つはそれぞれ独立に炭素原子数1から10の直鎖又は分岐のアルキル基で置換されており、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い。)
    で表される化合物を含有し、
    一般式(II-b)
    Figure 2007051185
    (式中、A10及びA18はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、A11及びA17はそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1から15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子、メチル基、エチル基で置換されていても良く、A12及びA15はそれぞれ独立して炭素原子数4から36の分岐アルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、A13及びA16はそれぞれ独立して水素原子、又は炭素原子数1から10のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にハロゲン原子又は炭素原子数1から9のアルキル基で置換されていても良く、A14は炭素原子数9から40のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する少なくとも1個以上5個以下のメチレン基の水素原子の一つはそれぞれ独立に炭素原子数1から10の直鎖又は分岐のアルキル基で置換されており、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い。)で表される化合物を少なくとも一種類を含有することを特徴とする高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  2. 一般式(II-a)の含有量が60〜95重量%であり、一般式(II-b)の含有量が5〜40重量%である請求項1の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  3. 電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板と、この基板間に支持された調光層を有し、該調光層が請求項1から2記載の組成物に紫外線を照射することによって得られた高分子分散型液晶表示素子。
  4. 調光層が液晶の連続層中に透明性高分子物質の3次元網目構造を形成して成る、請求項8記載の高分子分散型液晶表示素子。
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