JP2007048913A - Ａｃコードの不要電波吸収構造 - Google Patents

Abstract

【課題】 ＡＣコードから出る不要電波を確実に吸収することができ、フェライトコア等を用いることがなく、構造が簡単でコストダウンを図ることができるＡＣコードの不要電波吸収構造を提供する。
【解決手段】 ボトムシャーシ１内に配置された基板２に接続したＡＣコード３に遷移する電波をグランドに落とすようにしたＡＣコードの不要電波吸収構造において、ボトムシャーシ１の側壁１ａにＡＣコード３が接触されており、ＡＣコード３に遷移した電波をボトムシャーシ１の側壁１ａに吸収させてグランドに落とすようにした。
【選択図】 図１

Description

本発明は、ボトムシャーシ内に配置された基板に接続したＡＣコードに遷移する電波をグランドに落とすようにしたＡＣコードの不要電波吸収構造に関するものである。

現在、電気製品を出荷する際には、規定に定められた以上の不要電波を外部に放出してはいけないというＥＭＣに定められた法律がある。そのために、電気製品を出荷する際は、不要電波の確認を行い、必要に応じて対策部品を投入するようにしていた。この投入する対策部品は、局所的に利くものが多いために、通常の部品よりも高価なものが多い。例えば、図３に示すように、従来、ボトムシャーシ１０１内に配置された基板１０２にＡＣコード１０３が接続されたものでは、基板１０２からＡＣコード１０３に直接電波が遷移し、ＡＣコード１０３から不要電波が発生していた。このため、通常ではフェライトコアを投入してこのＡＣコード１０３からの不要電波を抑制していた。

ところが、このフェライトコアは非常に効果でコストアップしてしまうという問題があった。

第１の従来技術を図４に示す。この従来の電子機器は、図４に示すように、筐体板金２０１、２０２の重ね合わせ部２１５を繋ぐために、複数設けられる接続部２０６は筐体板金２０１、２０２の物理的強度を確保するとともに、筐体板金２０１、２０２を電気的に導通させ、回路基板２０３、２０４およびケーブル２０５から構成される回路ブロックに対する安定なグランドの形成に寄与するものである。接続部２０６の中の１つである接続部２０６ｃが回路基板２０３、２０４を繋ぐケーブル２０５の真下に位置することで、ケーブル２０５内を流れる高周波雑音電流な対するリターン電流はケーブル２０５近傍の筐体板金上に集中的に分布する。（例えば、特許文献１参照）。

ところが、これにおいては、ケーブル２０５が接続部２０６ｃの真下に位置しており、接触していないので、リターン電流を確実にケーブル近傍の筐体板金上に分布できるものではないという問題があった。また、接続部２０６ｃにねじを使用しているので、部品点数が多く、構造が複雑になり、コストアップになるという問題があった。
特開２００３−１４２８６９号公報

本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであって、ＡＣコードから出る不要電波を確実に吸収することができ、フェライトコア等を用いることがなく、構造が簡単でコストダウンを図ることができるＡＣコードの不要電波吸収構造を提供することを目的としている。

本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、請求項１に記載の発明は、ボトムシャーシ内に配置された基板に接続したＡＣコードに遷移する電波をグランドに落とすようにしたＡＣコードの不要電波吸収構造において、前記ボトムシャーシの側壁に前記ＡＣコードが接触されており、前記ＡＣコードに遷移した電波を前記ボトムシャーシの側壁に吸収させてグランドに落とすようにしたことを特徴としている。

請求項２に記載の発明は、筐体内に配置された基板に接続したＡＣコードに遷移する電波をグランドに落とすようにしたＡＣコードの不要電波吸収構造において、前記筐体に前記ＡＣコードが接触されており、前記ＡＣコードに遷移した電波を前記筐体に吸収させてグランドに落とすようにしたことを特徴としている。

請求項３に記載の発明は、請求項２に記載の発明において、前記筐体がボトムシャーシとこのボトムシャーシに被せられるトップシャーシとからなり、前記ＡＣコードが前記トップシャーシに接触されており、前記ＡＣコードに遷移した電波を前記トップシャーシに吸収させてグランドに落とすようにした。

請求項１に記載の発明によれば、ＡＣコードがボトムシャーシの側壁に接触されているから、基板からＡＣコードに遷移する電波をインピーダンスの低いボトムシャーシに確実に逃がして吸収することができる。また、フェライト等の高価な部品を用いることなく、構造を簡単化することができて、コストダウンを図ることができる。このことにより、ＥＭＣ対策を充分に満たすことができる。

請求項２に記載の発明によれば、ＡＣコードが筐体に接触されているから、基板からＡＣコードに遷移する電波を筐体に確実に逃がして吸収することができる。また、フェライト等の高価な部品を用いることなく、構造を簡単化することができて、コストダウンを図ることができる。このことにより、ＥＭＣ対策を充分に満たすことができる。

請求項３に記載の発明によれば、ＡＣコードがトップシャーシに接触されているから、基板からＡＣコードに遷移する電波をトップシャーシに確実に逃がして吸収することができる。また、フェライト等の高価な部品を用いることなく、構造を簡単化することができて、コストダウンを図ることができる。このことにより、ＥＭＣ対策を充分に満たすことができる。

以下、本発明に係るＡＣコードの不要電波吸収構造の実施の形態について、図を参照しつつ説明する。

図１は本発明のＡＣコードの不要電波吸収構造の第１実施形態を示す斜視図である。

この第１実施形態のＡＣコードの不要電波吸収構造は、図１に示すように、筐体を構成するボトムシャーシ１内に基板２が配置され、この基板２にＡＣコード３が接続されている。このＡＣコード３はその中途部が横向きに湾曲されてボトムシャーシ１の側壁１ａに接触されている。従って、基板２からＡＣコード３に遷移する電波はインピーダンスの低いボトムシャーシ１に吸収される。

この第１実施形態によれば、ＡＣコード３がボトムシャーシ１の側壁１ａに接触されているから、基板２からＡＣコード３に遷移する電波をインピーダンスの低いボトムシャーシ１に確実に逃がして吸収することができる。また、フェライト等の高価な部品を用いることなく、構造を簡単化することができて、コストダウンを図ることができる。このことにより、ＥＭＣ対策を充分に満たすことができる。尚、実験結果では、ＡＣコード３に乗る電波を３ｄＢ（デシビル）下げることに成功し、ＥＭＣに規定されている条件を充分に満たすことができることが判明された。

図２は第２実施形態のＡＣコードの不要電波吸収構造を示す縦断面図である。

この第２実施形態のＡＣコードの不要電波吸収構造は、図２に示すように、筐体を構成するボトムシャーシ１とこのボトムシャーシ１に被せられるトップシャーシ４とが設けられ、ボトムシャーシ１に基板２がねじ止めされており、この基板２にＡＣコード３が接続されている。このＡＣコード３はその中途部が上向きに湾曲されてトップシャーシ４に接触されている。従って、基板２からＡＣコード３に遷移する電波はインピーダンスの低いトップシャーシ４に吸収される。

この第２実施形態によれば、ＡＣコード３がトップシャーシ４に接触されているから、基板２からＡＣコード３に遷移する電波をトップシャーシ４に確実に逃がして吸収することができる。また、フェライト等の高価な部品を用いることなく、構造を簡単化することができて、コストダウンを図ることができる。このことにより、ＥＭＣ対策を充分に満たすことができる。

本発明のＡＣコードの不要電波吸収構造の第１実施形態を示す斜視図である。 第２実施形態のＡＣコードの不要電波吸収構造を示す縦断面図である。 従来におけるＡＣコードとボトムシャーシと基板との配置構造を示す斜視図である。 従来の電子機器の筐体の一部を示す斜視図である。

符号の説明

１ ボトムシャーシ
１ａ 側壁
２ 基板
３ ＡＣコード
４ トップシャーシ

Claims (3)

1. ボトムシャーシ内に配置された基板に接続したＡＣコードに遷移する電波をグランドに落とすようにしたＡＣコードの不要電波吸収構造において、前記ボトムシャーシの側壁に前記ＡＣコードが接触されており、前記ＡＣコードに遷移した電波を前記ボトムシャーシの側壁に吸収させてグランドに落とすようにしたことを特徴とするＡＣコードの不要電波吸収構造。
2. 筐体内に配置された基板に接続したＡＣコードに遷移する電波をグランドに落とすようにしたＡＣコードの不要電波吸収構造において、前記筐体に前記ＡＣコードが接触されており、前記ＡＣコードに遷移した電波を前記筐体に吸収させてグランドに落とすようにしたことを特徴とするＡＣコードの不要電波吸収構造。
3. 前記筐体がボトムシャーシとこのボトムシャーシに被せられるトップシャーシとからなり、前記ＡＣコードが前記トップシャーシに接触されており、前記ＡＣコードに遷移した電波を前記トップシャーシに吸収させてグランドに落とすようにした請求項２に記載のＡＣコードの不要電波吸収構造。